JPH09512774A - 飲物通しカップ蓋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 飲用カップのための飲物通し型使い捨て蓋は、飲用カップに密着係合するための環状取付け用部分、前記環状取付け用部分の内周付近に設けられた環状トラフ、及びトラフから最上部に隣接する環状隆起の形態をとる上部領域まで上方に延びる環状側壁を含む。蓋の上部部分は、環状隆起に隣接する周囲を有する冠領域を含む。環状隆起は、前記飲み口を収容する広げられた領域及び環状隆起の広げられた領域に正反対に対置された狭められた領域を非対称に有している。冠領域の周囲は最初のほぼ水平な平面にあり、環状隆起は、冠領域の周囲によって形成された平面より上の平面にあるこの表面とともにほぼ平らな表面を含み、それによって、上に配置された容器を保持するための保持用壁を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】 飲物通しカップ蓋 〔本発明の技術分野〕 本発明は一般的に飲物容器用蓋に関し、特に、蓋がかかる容器の適所にある間 に容器の中身を飲むことを可能にする蓋に関する。 〔本発明の背景技術〕 容器の中身のこぼれを防ぐ飲用容器用蓋を提供することは周知である。多くの 先行技術の蓋は、通常の飲み方によるか、ストローの挿入によるかの何れかで中 身を飲めるようにするためにカバーの上部に開口を含む。或るカバーは、容器か らの中身のはねて飛び出るのを防ぐために解放可能な飲用フラップを利用する。 他のカバーは押し下げ可能なタブによってシールされる開口を有し、タブが押し 下げられたとき、容器の中身を飲むためか中身を容器から注ぐため開口が開封さ れる。 上述したように、蓋を取り外すことなく開口から容器の中身を飲めるようにし 、或いは、中身を容器から注げるようにする予め成形された開口を有する蓋が提 案されてきた。しかしながら、多くの提案された設計では、容器が満杯であると き、開口は、容器が僅かでも揺すられると中身が容器から容易にこぼれるように 位置決めされている。こぼれ問題を克服する努力では、消費者による容器の中身 の消費は開口の位置により困難である。上述の欠点を克服する努力では、ソコロ ウスキー（Ｓｏｋｏｌｏｗｓｋｉ）に対して発行された米国特許第４,４４１,６ ２４号に述べられた蓋設計は、環状壁及び各々の容器に密閉して受け入れられた 環状側壁を含む飲物容器用飲用カバーを開示する。この場合、上壁は、前から後 ろまで下方にテーパされ、カバーの上壁の内側に位置決めされたシール用フラッ プによって覆われた開口を含む。使用者の口からの圧力が上壁の開口に配置され たとき、シール用フラップは開口から変位させられ、容器の中身をそこから注げ るようにする。しかしながら、２ピース構造を必要とするかかる蓋の製造は複雑 でか つ費用がかかり、消費者が使用するのに扱いにくくかつ困難である蓋設計になる 。上述の欠点を克服する努力して、クレメンツ（Ｃｌｅｍｅｎｔｓ）に対して発 行された米国特許第４,５８９,５６９号に開示された蓋設計は、各々のカップの リップに係合するための環状取付け部分並びに上述した側壁と同様な環状側壁を 有する蓋構造を含む。加えて、消費者が上部壁に形成された飲物の通る開口に隣 接した蓋の部分を把持できるようにするために蓋の上面に消費者の唇を受けるた めの凹部が設けられる。凹部は、消費者が容器の中身により接近しやすくするが 、飲物を収容する別のカップを支持するための面が著しく遮られ、万一容器の底 の一部が凹部の中へ延びるならば、別の容器を容易にひっくり返えさせる。その 上、飲み口の大きさは中央配置の上面のために必然的に制限され、かくして、そ の中を通る流体の流れを抑える。 明らかに、蓋を有する容器の中身のこぼれを防ぎ、次の容器を支持するための 連続的な上面をも設ける、使い捨て飲物の通る蓋の要望がある。その上、流体の 流れの制限を最小にし、消費者が適所に蓋を有する容器の中身を快適に飲める、 飲物通し開口を設けた飲物通し使い捨て蓋の要望がある。 〔発明の概要〕 本発明の主な目的は、先行技術の設計に関連した上述の欠点を克服する飲物通 し型使い捨て蓋の設計を提供することである。 本発明の更なる目的は、別の飲物容器を飲物通し型使い捨て蓋に置くことがで き、かつ飲物通し型使い捨て蓋によって確実に支持される飲物通し型使い捨て蓋 を提供することである。 本発明の他の目的は、蓋の飲物通し開口への接近が消費者によって容易に達成 でき、飲物通し開口を通った流出を受け入れるための重要な環状のトラフを設け 、上に置かれる次の容器を支持するように蓋の上部壁に十分な表面領域をも設け る飲物通し型使い捨て蓋を提供することである。 本発明の更なる目的は、流出を飲物通し開口から上部壁の外周まで導かせるた めの持ち上がった中央部分を有する蓋の上部壁が形成された飲物通し型使い捨て 蓋設計を提供することにある。 本発明の他の目的は、上壁が使用者の鼻の領域に凹部を設け、容器の中身が飲 物通し開口を通して消費されているとき、消費者によって飲物通し開口により接 近させることを可能にする、飲物通し型使い捨て蓋形状を提供することにある。 本発明のこれら並びに付加的な目的は、飲用カップに密封的に係合するための 環状取付け部分、環状取付け部分の内周付近に設けられた環状トラフ並びにトラ フから環状側壁の最上端に隣接した環状隆起の形態である上部領域まで上方に延 びる環状側壁を含む、飲用カップのための飲物通し型使い捨て蓋を提供すること によって達成される。蓋の上部部分は、飲物通し開口を収容する広い領域及び環 状隆起の広い領域に直径方向に対向した狭い領域を有する非対称である環状隆起 に隣接した周囲を有するクラウン領域を含む。その上、クラウン領域の周囲は第 １のほぼ水平な平面にあり、環状隆起は、冠領域の周囲によって構成された平面 の上の平面にあるこの面とともにほぼ平らな面を含み、それによって、その上に 配置された容器を保持するための保持用壁を形成する。 幾つかの図面に照らして読んだとき、本発明のこれら並びに付加的な目的は以 下の詳細な説明から明らかになるであろう。 〔図面の簡単な説明〕 図１は本発明による蓋の斜視図である。 図２は図１の蓋の立面図である。 図３は図１に示した蓋の上面図である。 図４は図１に示した蓋の底面図である。 図５は図３の線５−５における図１の蓋の断面立面図である。 図６はカップの上に位置決めされた図１の蓋の断面図である。 〔好ましい実施の形態の詳細な説明〕 本発明は一般的には飲用カップ１２用の蓋１０に実施される。説明の便宜上、 図２に示す如き向きにある蓋を参照して、“上方”、“下方”、“水平”等など の用語をここに使用するが、使用中、通常は種々の異なる向きをとる。 蓋１０は、種々のタイプのカップにも使用され、コーヒー等などの飲物の持ち 帰り容器として普通に使用されるタイプの使い捨てカップ用に特に適している。 かかるカップは普通、スタイロフォーム(商標)又は紙で作られる。図６に示すよ うに、図示したカップ１２は、蓋を受け入れてこれを固定するためのビード１６ を形成したほぼ円形の上リップ、即ちリム１４を有する。蓋１０は、こぼれを抑 え、飲物と周囲の大気との間の熱伝達を減じる、カップ１２のカバーを提供する 。蓋１０は、カップのリム、即ちリップ１４に係合する環状取付け部分１８によ ってカップ１２に適所に固定される。好ましい実施の形態では、蓋１０を取り外 さないでカップ１２から飲むことを可能にするために予め成形された開口２０が 設けられる。予め成形された開口２０を単に蓋の開口であるとして図示したが、 開口２０は、カップの中身の消費の前に消費者によって容易に取り外されるカバ ー又はプラグを含んでも良い。 本発明の１つの特徴によれば、飲み口２０は、ここちの良くない、蓋２０の下 縁２２を下唇と接触させることなく開口２０から飲むことができるように位置決 めされている。従って、蓋１０は、取付け部分１８から蓋１０の上部の周りに延 びる環状隆起２６まで上方に延びる環状の側壁２４を含み、側壁２４はこれに隣 接したほぼ円形の周囲２８を有し、飲み口２０が環状隆起２６に形成されている 。 今、図１、図２、図５及び図６を参照すると、取付け部分１８は、カップ１２ のリップ１４のビード１６を把持し、多くの使い捨て蓋がそうであるようにカッ プをシールするように形成された弾性の環状把持部分３２を含む。蓋１０のカッ プ１２への取付け、及びビード１６と把持係合させる把持部分３２の移動を容易 にするために、取付け部分１８は更に、把持部分３２から垂下する外方に広がっ たスカート３４を含む。蓋１０をカップ１２のリップ１４へ下方に押すと、スカ ート３４は、蓋を心出し、把持部分が嵌るのを可能にするために、把持部分３２ を開放位置に撓ませるのを助ける。ビード１６に把持部分３２と側壁２４の底と の接合部には環状溝３６が構成され、この環状溝３６は、万一液体が側壁１２を 滴り落ればかかる液体を保持することができる。再び、かかる特徴は先行技術の 特徴と同様である。 蓋１０の下縁２２を下唇２３と接触させることなく開口２０から飲めるほどの 距離だけ、飲み口２０を蓋１０の下縁２２から間隔を隔てることができるように するために、側壁２４は約１.２７センチメートル（０.５インチ）又はそれ以上 の距離、取付け部分１８から上方に延びる。取付け部分２２からの開口２０の間 隔は又、液体が開口２０から上方に偶発的にはねかえるのを抑えるのに役立ち、 熱 い飲物がカップ内に収容されているとき、使用者の口によって接触される蓋１０ の部分を比較的冷たいままにすることができる。図示した実施の形態では、側壁 の高さは１.２７センチメートル（０.５インチ）を僅かに超える。この高さは、 蓋の製造と関連した材料コストを容認しがたく高くすることなく、かつ魅力的で なく又は取扱いや保管するのに不便なほど蓋を嵩張らせることなしに上に説明し た利点を提供する。側壁２４は、好ましくは、形状が截頭円錐形で、取付け部分 から環状隆起２６まで上方にかつ半径方向内方に傾斜する。しかしながら、環状 側壁２４は、取付け部分１８からほぼ垂直に上方に延びても良い。使用者がカッ プ１２から飲むとき、カップ１２の中への空気の流れを可能にして飲み口を通し てカップ１２からの液体の流出を容易にするために、通気孔３８も環状隆起に形 成される。 上に説明したように、容器が揺さぶられたとき開口２０から流出し、或いは容 器の消費中に形成される流体を容易に受け入れる環状溝３６が取付け部分１８と 直立環状壁２４との間の空間を橋渡しする。図１及び図５からわかるように、環 状溝３６は、大きさが流体のちょうど２、３滴より多く収容するために重要であ る。加えて、環状隆起２６の周囲の環状壁２４の上方部分は、複数の非重ね合わ せ用突出部（ｄｅｎｅｓｔｉｎｇ ｌｕｇ）４２を備え、該突出部は、互に積み 重ねられた蓋が、互いに重なり合い、かくして、蓋を分離させることを難しくす るのを防ぐ。従来の方法では、非重ね合わせ用突出部４２の間隔は、２つの隣接 した蓋が突出部の間に等しい間隔を有さないようにふぞろいであり、かくして、 非重ね合わせ用突出部それ自体が互いに重なり合うのを防ぐ。 加えて、図５及び図６からわかるように、実質的に円錐面の中央に頂上位置を 有する円錐形状のものである使い捨て蓋の上面４４の周囲は環状隆起２６の表面 よりも低い平面に位置している。その上、表面４４は、位置決めされた蓋を有す る容器の中身を消費するとき、使用者の鼻を収容する鼻受け入れ用凹み４６を備 える。即ち、飲む位置にあるとき、容器の中身を消費するとき、使用者の首に必 要とされる傾き程度を小さくするために、消費者の鼻は上面４４に形成された凹 み４６の中に延びる。又、図１、図３、図４及び図６に示すように、隆起４８も 上面に形成される。 図１、図３、図４、図５及び図６から容易にわかるように、上面４４は、環状 隆起２６の外周２８に関して中央に位置決めされていない。即ち、飲物の通る開 口２０が位置決めされている環状隆起２６の領域では、環状隆起は巾広い水平の 寸法のものである。この特徴は、図５に示す断面図から容易にわかる。これは、 飲物通し開口２０を位置決めするための拡張された表面領域を提供し、又、消費 者の唇を、飲物通し開口２０を容易にふくませることを可能にするという点で容 器の中身を消費するに当たって消費者を助ける。蓋構造全体に構造安定性を与え る環状隆起の巾の狭い領域が飲物通し開口２０と正反対に対置されている。上面 ４４を片寄らせるに当たって、飲物通し開口のまわりのより大きい面が与えられ るが、蓋の上部に置かれる次の容器の底を受けるための積み重ね面を依然として 提供することができる。この点について、保持壁５０が、環状隆起２６と、積み 重ねられたカップの底部分を所定の半径方向位置に保持する上面４４の外周との 間に形成される。従って、非対称の環状隆起を形成することによって、使い捨て 蓋構造は、上に積み重ねられた次の容器を収容できるだけでなく、かかる蓋構造 は又消費者の口を容易に受け、消費者は唇を受けるための拡張された表面領域を 見つける。その上、飲物の通る開口が形成された環状隆起の領域を制限すること なしに拡張された環状溝を設けても良い。 本発明を好ましい実施の形態を参照して説明したが、本発明を、本発明の精神 及び範囲から逸脱することなしにここに特に説明したよりも別のやり方で実施で きることは当業者にとって明らかであろう。従って、本発明の精神及び範囲は、 添付の特許請求の範囲によってのみ限定されることを理解すべきである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．飲用カップに密封的に係合するための環状取付け部分と、 前記環状取付け部分の内周から環状隆起まで上方に延びる環状側壁と、 前記環状隆起に形成された飲み口と、 前記環状隆起に隣接した周囲を有し、飲用カップの残りの部分を覆う表面を 有するクラウン領域と、を有する飲用カップ用使い捨て蓋であって、 前記環状隆起は、前記飲み口を収容する広い領域及び前記広い領域と直径方 向に対向した狭い領域を非対称に有する使い捨て蓋。 ２．前記クラウン領域は頂上を含み、前記クラウン領域の前記表面は、前記周囲 から前記頂上まで上方に延びる、請求項１に記載の蓋。 ３．前記クラウン領域の前記周囲はほぼ円形である、請求項２に記載の蓋。 ４．前記クラウン領域の前記周囲は最初のほぼ水平な平面にあり、前記頂上は、 前記最初の水平な平面より上の次のほぼ水平な平面にある、請求項３に記載の蓋 。 ５．前記環状隆起はほぼ平らな面を含み、前記面は前記最初の平面より上のほぼ 水平な平面にある、請求項４に記載の蓋。 ６．前記冠領域の前記周囲から前記環状隆起の内周まで延びる保持用壁を更に有 する、請求項５に記載の蓋。 ７．飲用カップの中身が消費されているとき、飲用カップを通気させるための、 前記環状隆起に形成された、通気手段を更に有する、請求項１に記載の蓋。 ８．飲用カップに密封的に係合するための環状取付け部分と、 前記環状取付け部分の内周から環状隆起まで上方に延びる環状側壁と、 前記環状隆起に形成された飲み口と、 前記環状隆起に隣接した周囲及び頂上を有するクラウン領域と、を有する飲 用カップ用蓋であって、 前記クラウン領域の面は、前記周囲から前記頂上に向かって上方に延びる、 飲用カップ用蓋。 ９．前記クラウン領域の前記周囲はほぼ円形である、請求項８に記載の蓋。 10．前記クラウン領域の前記周囲は最初のほぼ水平な平面にあり、前記頂上は前 記最初のほぼ水平な平面より上の次のほぼ水平な平面にある、請求項８に記載の 方法。 11．前記環状隆起はほぼ平らな面を含み、前記面は前記最初の平面より上のほぼ 水平な平面にある、請求項１０に記載の蓋。 12．前記クラウン領域の前記周囲から前記環状隆起の内周まで延びる保持壁を更 に有する、請求項１１に記載の蓋。 13．前記環状隆起は、前記飲み口を収容する広い領域及び前記広い領域と直径方 向に対向した狭い領域を非対称に有している、請求項１２に記載の蓋。 14．飲用カップの中身が消費されているとき、飲用カップを通気するための、前 記環状隆起に形成された、通気手段を更に有する、請求項８に記載の蓋。 15．前記環状隆起は、前記飲み口を収容する広い領域及び前記広い領域と直径方 向に対向した狭い領域を非対称に有している、請求項８に記載の蓋。