JPH09512077A - ポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ダイヤフラムポンプにおいて、ポンプヘッド内に収容されたリード弁が設けられていて、該リード弁が、部分円環状の切欠きによって制限された弁舌片（１４）を備えた弁ディスクを有している。前記弁舌片は、それぞれウエブ（１７）を介してその他の弁ディスク部分に枢着されている。弁ディスクは、それぞれ弁を取り囲む領域でポンプヘッド部分間に緊締されている。緊締によって生ぜしめられる材料押し退け及び変形がウエブ及び弁舌片に影響することを回避するために、弁舌片（１４）とウエブ（１７）と外側の緊締領域（１８）との間の結合範囲に、弁舌片とは反対側で、弁ディスク（１５）の切除部（１９）が設けられている。これによって、緊締領域（１８）から生ぜしめられる材料押し退けにより、弁舌片（１４）及びウエブ（１７）に影響が及ぼされなくなる。それというのも、切除部（１９）の範囲で前記材料変形の伝達が中断されるからである。

Description

【発明の詳細な説明】 ポンプ 本発明は、ポンプヘッド内に収容されかつ搬送媒体によって制御されるリード 弁を備えたポンプであって、前記リード弁が、閉鎖位置でポンプヘッドの弁シー ル面に接触しかつ開放位置で弁開放運動のために弁ヘッドの凹所内で変位するよ うになっており、更にリード弁が、ゴム又はゴム状材料から成る単数又は複数の 弁ディスクを有していて、この単数又は複数の弁ディスク内に、特に部分円環状 の切欠きによって制限された弁舌片が設けられていて、この弁舌片が、ウエブを 介してその他の弁ディスク部分に枢着されており、弁を取り囲む領域で弁ディス クがそれぞれポンプヘッド部分間に緊締されている形式のものに関する。 上記形式のポンプは、西ドイツ国実用新案第８７０２２２１号明細書から公知 である。ダイヤフラムポンプとして構成された液体ポンプ及びガスポンプにおい て最良の自吸挙動及び体積効率を得るために、弁の開閉運動がダイヤフラム昇降 運動と可能な限り同期して又は合致して実施されひいてはできるだけ長い開閉時 間が得られることが、重要である。リード弁を有するダイヤフラムポンプにおけ る問題点は、弁ディスクの外側の緊締領域においてポンプヘッド部分によって、 ポンプヘッド部分間に位置するゴム又はゴム状材料から成る弁ディスクが圧縮負 荷され、これにより材料が押し退けられるということにある。緊締領域が弁舌片 に隣接していることによって、押し退けられた材料は弁舌片にも影響を及ぼす。 それというのも、このような影響がブリッジ状の結合ウエブを介して弁舌片に伝 わるからである。 このような材料押し退けによって、ウエブひいては弁舌片は不都合な変形を被 る。ウエブ乃至は弁舌片のこのような変形により、開閉運動乃至は開閉速度が阻 害されるような障害が生ずる。更に、弁反応時間にも不都合な影響が及ぼされる 。 本発明の課題は、冒頭に述べた形式のリード弁を有するポンプを改良して、弁 反応時間が改善され、これにより、ポンプを特に高い作業速度の場合にも最良に 使用でき、この場合、自吸挙動及び体積効率が改善されるようにすることにある 。 前記課題を解決するために本発明によれば、弁舌片とウエブと外側の緊締領域 との間の結合範囲に、弁舌片とは反対側でウエブに隣接して、弁ディスクの少な くとも１つの切除部又は中断部が設けられており、弁舌片とウエブと外側の緊締 領域との間の結合ラインの方向でみて切除部の幅が、少なくとも、外側の緊締領 域から生ぜしめられる材料押し退け量に、等しく設計されている。 緊締領域から生ぜしめられる材料押し退けは、切除部が設けられるため、最早 ウエブに及びウエブを介して弁舌片範囲に達しなくなる。中断部乃至は切除部に って事実上緩衝スペースが形成され、この緩衝スペースにおいて、他方の側に引 き続き影響を及ぼすことなく発生する材料押し退けがそらされる。 発生する材料押し退けの影響を減少させるために、外側の緊締領域と弁舌片も しくはウエブとの間の間隔を拡大することができがしかし、このことは、ポンプ ヘッドにおける狭いスペース状態に基づき事実上不可能である。 本発明では、材料押し退けの影響は、事実上全く弁舌片には及ぼされず、この 場合、このことは、所定の狭いスペース状態下でも十分可能である。更に、切除 部の所定幅によって、弁ディスクの緊締により生ぜしめられるウエブ及び弁舌片 方向への材料移動乃至は材料押しのけを抑止するために、十分な自由スペースが 提供される。 有利には、弁舌片及びウエブの延長部内で弁ディスク内に設けられた切除部は 、側方に有利には対称的に、ウエブの直接的な投影延長部を越えて突出している 。 これによって、切除部を側方で迂回して弁舌片に影響が及ぼされることが、確 実に回避される。 別の有利な構成は、その他の請求項に記載されてい る。 次に図面に基づき本発明を詳述する。 この場合、第１図は、リード弁を備えたダイヤフラムポンプの縦断面図、第２ 図は、弁範囲を詳細に図示した縦断面図、第３図は、弁板の平面図である。 第１図で図示されたダイヤフラムポンプ１は、クランクケーシング２内にクラ ンク駆動装置３を有していて、このクランク駆動装置３は、連接体４を介してダ イヤフラム５に連結されている。一方の側でダイヤフラム５によって制限された ポンプ室６は、他方の側でポンプヘッド７に属する中間プレート８によって制限 されている。中間プレート８に続いてヘッドプレート９が設けられている。 ポンプヘッド７内には、流入弁１０並びに流出弁１１が設けられている。流入 弁１０及び流出弁１１は、リード弁として構成されていて、閉鎖位置でそれぞれ 弁シール面１２に接触する。弁シール面１２に向かい合ってそれぞれ凹所１３が 設けられていて、この凹所内には、弁開放運動時に弁に属する弁舌片１４が変位 する。 リード弁は、有利には共通の弁ディスク１５を有していて、この弁ディスク内 には、部分円環状の切欠き１６（第３図参照）によって制限された弁舌片１４が 設けられている。弁ディスク１５は、ポンプヘッド７の中間プレート８とヘッド プレート９との間に緊締さ れている。この場合、緊締領域は、それぞれ流入弁１０及び流出弁１１の範囲を 取り囲みかつこの範囲を互いにシールしている。 第２図及び第３図から明らかなように、弁舌片１４を制限する部分円環状の切 欠き１６の互いに向かい合って位置する端部の間には、ウエブ１７が設けられて いて、このウエブにおいては、弁舌片１４が可動に保持されかつその他の弁ディ スク部分に結合されている。 既に述べたように、弁ディスク１５は第３図で鎖線で制限された領域でヘッド プレート９と中間プレート８との間に緊締される（第２図も参照）。この緊締に よって、ヘッドプレート９と中間プレート８との間に位置する弾性的な弁ディス ク１５の材料が強制的に多少押し退けられる。このような材料押し退けの影響が ブリッジ状のウエブ１７の範囲内に乃至は弁舌片１４の範囲内にまで達した場合 には、これによって相応の変形が生ぜしめられる。このような変形によって、弁 舌片１４及び／又はウエブ１７範囲の曲げ安定性が制御不能に変化するので、こ れによって最早所望されるような弁舌片開閉時の所定の運動経過が保証されなく なる。 このような緊締により生ぜしめられる変形が弁舌片１４の範囲ひいてはウエブ １７の範囲に達することを阻止するために、ウエブ１７に隣接する緊締領域１８ とウエブ１７との間で弁ディスク１５内に切除部１９が設けられている。切除部 １９は、ウエブ１７と緊締領域１８との間の結合範囲で中断部及び緩衝領域を成 していて、これにより、材料変形が緊締領域１８からウエブ１７にかつウエブ１ ７を介して弁舌片１４に伝わることが阻止される。 実施例では、切除部１９は円弧状のスリットとして構成されていて、このスリ ットは、両側でほぼウエブ幅範囲を超えて延びている。この場合、スリット状の 切除部の長さ１は、緊締範囲１８から生ぜしめられる弁ディスク１５の変形がウ エブ１７乃至は弁舌片１４にまで伝わらないように、設計されている。同じこと は、ウエブ１７に対して相対的な切除部１９の位置のためにも、特にウエブ１７ に対する間隔に関しても及びスリット幅ｂに関しても該当する。有利にはスリッ ト状の切除部１９の長さは、ウエブ幅ｓのほぼ５倍である。ウエブ１７からの切 除部１９の間隔は、ウエブ幅ｓにほぼ等しい。スリット状の切除部１９の図示の 円弧状の構成は、既存のスペース状態の場合に特に有利である。 特に第２図から明らかなように、切除部１９の範囲では、それぞれヘッドプレ ート９に対する乃至は中間プレート８に対する弁ディスク１５の間隔は小さくて 十分である。材料押し退けにより生ぜしめられる変形が弁舌片１４に伝わらない ことによって、この範囲は 外的応力を受けず、これによって、長い開閉時間で短い弁反応時間を実現できる 。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．ポンプヘッド内に収容されかつ搬送媒体によって制御されるリード弁を備 えたポンプであって、前記リード弁が、閉鎖位置でポンプヘッドの弁シール面に 接触しかつ開放位置で弁開放運動のために弁ヘッドの凹所内で変位するようにな っており、更にリード弁が、ゴム又はゴム状材料から成る単数又は複数の弁ディ スクを有していて、この単数又は複数の弁ディスク内に、特に部分円環状の切欠 きによって制限された弁舌片が設けられていて、この弁舌片が、ウエブ等を介し てその他の弁ディスク部分に枢着されており、弁を取り囲む領域で弁ディスクが それぞれポンプヘッド部分の間に緊締されている形式のものにおいて、弁舌片（ １４）とウエブ（１７）と外側の緊締領域（１８）との間の結合範囲に、弁舌片 とは反対側でウエブに隣接して、弁ディスク（１５）の少なくとも１つの切除部 （１９）又は中断部が設けられており、弁舌片とウエブと外側の緊締領域との間 の結合ラインの方向でみて切除部（１９）の幅（ｂ）が、少なくとも、外側の緊 締領域から生ぜしめられる材料押し退け量に、等しく設計されていることを特徴 とする、ポンプ。 ２．弁舌片（１４）及びウエブ（１７）の延長部内で弁ディスク（１５）内に 設けられた切除部（１９）が、側方に有利には対称的に、ウエブの直接的な投影 延長部を越えて突出している、請求項１記載のポンプ。 ３．切除部（１９）がスリットとして構成されていて、該スリットが、有利に は円弧状に、ウエブ（１７）に対して間隔をおいてしかも弁舌片（１４）に対し て同心的に、配置されている、請求項１又は２記載のポンプ。 ４．切除部（１９）の長さが、ウエブ幅（ｓ）のほぼ２倍乃至ほぼ８倍、有利 には５倍に等しい範囲に亘って延びている、請求項１から３までのいずれか１項 記載のポンプ。 ５．ウエブ（１７）からの切除部（１９）の間隔が、ウエブ幅（ｓ）のほぼ０ ．５倍乃至２倍に等しい、請求項１から４までのいずれか１項記載のポンプ。