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JPH09508154A - ビスフェノキシフルオレンよりポリカーボネートを製造するための方法 - Google Patents

ビスフェノキシフルオレンよりポリカーボネートを製造するための方法

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JPH09508154A
JPH09508154A JP7519073A JP51907395A JPH09508154A JP H09508154 A JPH09508154 A JP H09508154A JP 7519073 A JP7519073 A JP 7519073A JP 51907395 A JP51907395 A JP 51907395A JP H09508154 A JPH09508154 A JP H09508154A
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JP
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bisphenoxyfluorene
reaction mixture
polycarbonate
carbonate precursor
rate
Prior art date
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Pending
Application number
JP7519073A
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English (en)
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オズビー,ジョン・オー
セキンガー,ジョン・ケイ
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Dow Chemical Co
Original Assignee
Dow Chemical Co
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Publication date
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G64/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carbonic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G64/04Aromatic polycarbonates
    • C08G64/06Aromatic polycarbonates not containing aliphatic unsaturation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C08G64/20General preparatory processes
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Abstract

(57)【要約】 ビスフェノキシフルオレンが溶解した反応混合物を得るために、ビスフェノキシフルオレンが、高温、例えば、約50℃以上で、カーボネート前駆体と反応させられる、ビスフェノキシフルオレンよりポリカーボネートを製造するための方法。

Description

【発明の詳細な説明】 ビスフェノキシフルオレンよりポリカーボネートを製造するための方法 本発明は、ビスフェノキシフルオレンよりポリカーボネートを製造するための 方法に関する。 ビスフェノキシフルオレン類は、生成するポリカーボネートが典型的には熱変 形および分解に対して望ましく高い耐性を示すので、それよりポリカーボネート を製造するためのモノマー類として支持が高まりつつある。ビスフェノキシフル オレンは、単独で使用してホモポリカーボネートを製造することができ、あるい は、1種以上の他のジヒドロキシ化合物とともに反応させてコポリカーボネート を製造することもできる。しかし、ポリカーボネートがビスフェノキシフルオレ ンより部分的にでも製造される時、商業的に重要な規模での生産を行う場合には 、典型的な界面法を種々に改良することが望ましいことが判明している。 商業的生産に最も広範に使用されているモノマーであるビスフェノールAより ポリカーボネートを製造する時、ビスフェノールAとカーボネート前駆体との間 の反応は、典型的には、温度約25〜40℃の範囲で発生し、反応混合物の水相 へのビスフェノールAの完全な溶解は、その温度で容易に達成することができる 。しかし、ビスフェノキシフルオレンは、通常、ビスフェノールAポリカーボネ ートの製造に伴う範囲の温度で、水性の塩基に有意な程には溶解しない。50℃ 未満の温度で、例えば、水性塩基と濃度0.05モルより上のビスフェノキシフ ルオレンとの混合物は、粘性ペーストの稠度を有する。ビスフェノキシフルオレ ンがその水相に少なくとも実質的に完全に溶解しなければ、ビスフェノキシフル オレンよりプラント規模でポリカーボネートを製造するために反応混合物を使用 することは、物質流動および取り扱いの観点より実際的ではない。 Naval Air Systems Command(January 1974)に対する報告書AD-777 731におい て、Kambour and Niznikは、ビスフェノキシフルオレンのモノナトリウム塩が水 および有機溶剤に不溶性であることが判明しているビスフェノキシフルオレンよ りのポリカーボネートの界面での形成を記載している。Morganの米国特許3,546, 165は、ビスフェノキシフルオレンの水への低溶解性に伴う同様の問題点を報告 し、したがって、促進剤(すなわち、相間移動触媒)と100%過剰の塩基を使 用するビスフェノキシフルオレンよりポリカーボネートを製造するための方法を 開示している。日本国特開昭62-12282(1987)においては、ビスフェノキシフルオ レンが温度0℃〜90℃でホスゲンと反応するが、この反応は、界面活性剤(す なわち、相間移動触媒)の存在で行うこともできることを記載している。ビスフ ェノキシフルオレンが反応混合物の水相に可溶である界面法を用いてビスフェノ キシフルオレンよりポリカーボネートを製造することが通常好ましいので、これ に対する望ましい改良は、ビスフェノキシフルオレンを可溶化するばかりでなく 、相間移動触媒を必要としない方法であると考えられる。 1つの態様において、本発明は、ビスフェノキシフルオレンが温度約50℃以 上で、本質的に水性塩基と有機溶剤とからなる反応混合物、すなわち、プロセス 中に生ずる反応の基本的な性質に重要な影響を及ぼす列挙された成分以外の物質 を含有しない反応混合物中でカーボネート前駆体と接触される、ポリカーボネー トを製造するための方法を含む。 もう1つの態様において、本発明は、ビスフェノキシフルオレンが温度約50 ℃以上で水性塩基と有機塩基とを含有するが相間移動触媒が存在しない反応混合 物中でポリカーボネートを製造するための方法を含む。 さらにもう1つの態様において、本発明は、ビスフェノキシフルオレンが、本 質的に水性塩基と有機溶剤とからなる反応混合物中、ビスフェノキシフルオレン を溶解するに十分な温度で、カーボネート前駆体と接触されて、ポリカーボネー トを生成する、ポリカーボネートを製造するための方法を含む。 なおさらにもう1つの態様において、本発明は、ビスフェノキシフルオレンが 、水性塩基と有機溶剤とを含むが、相間移動触媒の存在しない反応混合物中、ビ スフェノキシフルオレンを溶解するに十分な温度で、カーボネート前駆体と接触 されて、ポリカーボネートを生成する、ポリカーボネートを製造するための方法 を含む。 またもう1つの態様において、本発明は、(a)カーボネート前駆体の流れが 第1の速度で反応器に供給され、(b)水性塩基中のビスフェノキシフルオレン のモノマー混合物の流れが前記第1の速度未満である第2の速度で前記反応器に 供給され、(c)カーボネート前駆体の前記流れが有機溶剤の存在でモノマー混 合物の前記流れと合わされて、反応混合物を形成し、この反応混合物中で、ビス フェノキシフルオレンが温度約50℃以上でカーボネート前駆体と反応して、ポ リカーボネートを生成する、ポリカーボネートを製造するための方法を含む。 本発明の方法によって、ポリカーボネートそれ自体有用な、または、例えば、 膜、フィルム、繊維、押出シート、多層ラミネートおよび事実上ありとあらゆる 種類の成形または造形物品の製造のための組成物、特に、高温環境中での使用の ための、例えば、自動車、エレクトロニクス工業で使用されるための組成物に有 用なポリカーボネートが製造される。熱を加えることによって軟化される時、本 発明の方法によって製造されるポリカーボネートは、成形加工用に適当であり、 従来の技術、例えば、ローリング、減圧形成または熱形成、または、圧縮、射出 もしくはブロー成形を単独または組み合わせて使用して、紡糸、延伸、形成また は成形することができる。本発明の方法によって製造されるポリカーボネートは 、また、タンブラーまたはシェーカー中で乾燥配合することによって、1種以上 の有機または無機物質、例えば、他のポリマー類を配合され、所望される場合に は、例えば、減圧ありまたはなしで、押出機中、その熱可塑化を生ずるに十分な 温度で剪断応力によって配合される。 一般に、ポリカーボネートは、芳香族ジヒドロキシ化合物、例えば、ビスフェ ノキシフルオレン単独または他のジヒドロキシ化合物とのコポリマーと、カーボ ネート前駆体、例えば、炭酸誘導体、ハロホルメートまたはカーボネートエステ ルとから製造することができる。本発明の好ましい実施態様において、カーボネ ート前駆体としては、ホスゲンダイマートリクロロメチルクロロホルメート(C22Cl4)を除外する。これら成分は、通常、ジヒドロキシ化合物が少なくと も一部溶解され、水性塩基によって一部脱プロトン化され、カーボネート前駆体 が有機溶剤によって溶解される相境界法(phase boundary process)を用いて反応 させられる。 水性塩基の溶液は、水と、アルカリ金属およびアルカリ土類金属リン酸塩類、 炭酸水素塩類、酸化物類および水酸化物類を含む塩基より選択される塩基とから 形成される。このような溶液を調製するための好ましい塩基は、苛性ソーダ、例 えば、NaOHである。ジヒドロキシ化合物および水性塩基の溶液は、反応混合 物の水相を構成し、本発明の実施において、ジヒドロキシ化合物(ビスフェノキ シフルオレン)は、実質的に完全に溶解し、完全に溶解しない場合には、水性塩 基中にある。塩基は、水相のpHを調節し、ジヒドロキシ化合物が少なくとも一 部ジ金属塩形に転化されるレベルとすることによって、ジヒドロキシ化合物に高 い反応性を付与する。水相のpHは、その結果、7.0より高いレベル、多くは 、pH約8.5〜13.5の範囲に調節される。 成分は、典型的には、最初に、ジヒドロキシ化合物、水、および、塩基、なら びに、場合によっては、水と不混和性で、かつ、非反応性であるが、カーボネー ト前駆体およびポリカーボネート生成物が可溶である有機溶剤から選択される有 機溶剤より調製される混合物を用いて反応させられる。代表的な溶剤としては、 塩素化された炭化水素、例えば、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、テト ラクロロエタン、クロロベンゼンおよびクロロホルムが挙げられ、所望される場 合には、これに、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ニトロベンゼン、ジメチル スルホキシド、キシレン、クレゾールまたはアニソールが添加される。有機溶剤 は、反応混合物の水相との混合状態で存在してもよく、代わりに、カーボネート 前駆体と溶液を形成してもよく、あるいは、その両方で使用することもできる。 カーボネート前駆体は、やはり、水、塩基および有機溶剤を含有する撹拌反応 混合物中のジヒドロキシ化合物と接触され、このために、カーボネート前駆体は 、ガスの形態で反応混合物にバブルするか、または、溶解し、液体の形態で導入 することができる。カーボネート前駆体は、ジヒドロキシ化合物1モル当たり約 1.2モル未溝の量使用されることはほとんどなく、典型的には、約1.35モ ルより多くの量使用され、好ましくは、ジヒドロキシ化合物1モル当たり約1. 5〜2.0モルの範囲で使用される。混合物は、カーボネート前駆体を水相に含 有する有機溶剤の液滴を分散または懸濁するのに十分なように撹拌される。この ような撹拌によって生ずるジヒドロキシ化合物とカーボネート前駆体との間の反 応は、 ジヒドロキシ化合物のビス(カーボネート前駆体)エステルを生成する。例えば 、カーボネート前駆体がハロゲン化カルボニル、例えば、ホスゲンである場合に は、本方法の初期相の生成物は、各末端にクロロホルメート基またはフェノレー トイオンを含有するモノマー類またはオリゴマー類である。これら中間体モノー およびオリゴカーボネート類は、それらが形成されるにつれて、有機相に溶解し 、ついで、それらは、より高分子量のポリカーボネートに縮合される。 ジヒドロキシ化合物とカーボネート前駆体との間の反応後、中間体モノーおよ びオリゴカーボネート類のカップリングを促進するために、典型的には、ポリカ ーボネート縮合カップリング触媒が反応混合物に添加される。以下は、このよう な触媒の代表例である:第3級アミン、例えば、トリエチルアミンまたはピリジ ン;環式アザ化合物、例えば、2,2,6,6−テトラメチルピペリジンまたは 1,2−ジメチルイミダゾール;イミノエーテルまたはイミノカルボキシレート 化合物、例えば、1−アザ−2−メトキシ−1−シクロヘプテンまたはt−ブチ ルシクロヘキシルイミノアセテート;または、ホスホニウム、スルホニウム、ア ルソニウムまたは第4級アンモニウム化合物。使用されるカップリング触媒の量 は、反応混合物中に存在する全有機溶剤の量基準で、約1重量ppm〜約2,00 0ppmの範囲、好ましくは、約50ppm〜約500ppmの範囲、さらに好ましくは 、約75ppm〜約300ppmの範囲である。 本発明の方法によるポリカーボネートの製造において、活性化されたピリジン 類は、オリゴカーボネートカップリング触媒として特に有効であり、これらとし ては、触媒活性が環の2位または4位の置換基によって高められたピリジンまた はピリジン塩が挙げられる。本発明に従い使用される適当な4−アミノピリジン 類は、4−ジメチルアミノピリジン、4−ピロリジノピリジンおよびポリ(N, N−ジアルキルアミノピリジン)である。適当な2−置換ピリジン類の例は、メ チルピリジン、エチルピリジン、イソプロピルピリジンおよびポリビニルピリジ ンである。例えば、以下に示すような追加のアルキル基を有する活性化されたピ リジン類: [式中、Rは、一価のC1〜C12アルキルもしくはシクロアルキル基であり、 ポリマー鎖は、触媒の式量が50,000未満となるように、少なくとも60重 量%、好ましくは、少なくとも80重量%の炭素原子(例えば、ポリオレフィン またはポリスチレン鎖)より形成され;R1およびR2は、各々独立に、一価のC1 〜C12アルキルまたはシクロアルキル基であるか、または、R1またはR2の一 方は、Rに関して上記したポリマー鎖であるか、あるいは、R1およびR2は、結 合し、Nと合わさって、環構造を形成する一価のC1〜C8アルキル基であり;R3 は、独立に、水素または一価のC1〜C12アルキル基である。] もまた、使用される。好ましい活性化されたピリジンは、4−ジメチルアミノピ リジンである。 ポリカーボネートの分子量は、1官能性の物質、例えば、フェノール類、アル コール類、アミン類、イミド類、炭酸クロライド類、スルホン酸クロライド類ま たはフェニルクロロカーボネート類より選択される連鎖停止剤を反応混合物に加 えることによって調節することができる。連鎖停止剤の反応混合物への添加は、 ジヒドロキシ化合物がカーボネート前駆体と接触させられる前または後に行われ 、典型的には、カップリング触媒を注入する前に行われる。 上記したように、塩基は、ジヒドロキシ化合物を含有する反応混合物の水相に 存在し、ジヒドロキシ化合物は、カーボネート前駆体と接触され、オリゴカーボ ネートを形成する。ポリカーボネート形成に必要とされる塩基は、全て、反応が 開始される前に、水相に最初に供給される。あるいは、水相に最初に存在する塩 基の量に加えて、塩基は、反応開始時より連続的に供給するか、または、塩基は 、反応の進行の別個の間隔または工程で供給することができる。例えば、追加の 塩基は、連鎖停止剤が反応混合物に供給される前に供給することができ、および /または、追加の塩基は、カップリング剤の注入前または注入と同時に供給する ことができる。 重合が完了すると、反応混合物の有機相と水相とは、有機相よりボリカーボネ ート生成物を精製および回収するために分離される。有機相は、必要に応じ、希 釈塩基および/または希釈酸で、未反応のモノマー、残留プロセス化学薬品およ び/または他の電解質を含まなくなるまで遠心分離機で洗浄される。有機相より のポリカーボネート製品の回収は、噴霧乾燥、蒸気脱蔵、排気押出機における直 接脱蔵、または、抗溶剤、例えば、トルエン、シクロヘキサン、ヘプタン、メタ ノール、ヘキサノールまたはメチルエチルケトンの使用による沈殿によって行う ことができる。 本発明の方法によるビスフェノキシフルオレンよりのポリカーボネートの製造 において、特に重要な工程としては、あるとしたら、温度の上昇、ポリカーボネ ート形成反応混合物における塩基のモル数対ビスフェノキシフルオレンおよびそ の他ジヒドロキシ化合物のモル数の比が挙げられる。 水性塩基およびビスフェノキシフルオレンの加熱混合物は、その中のビスフェ ノキシフルオレンの溶解度を著しく改良し、商業的な規模においてさえ、ポリカ ーボネートを製造するためにこのような混合物を便宜上使用可能とする。少なく とも約50℃の温度、例えば、約50℃以上の温度、好ましくは、60℃以上の 温度、および、さらに好ましくは、約65℃以上の温度であり、かつ、約90℃ 以下の温度、好ましくは、約80℃以下の温度、さらに好ましくは、約75℃以 下の温度が、典型的には、実質的に完全、または、たとえ完全でなくとも、ビス フェノキシフルオレンを、ポリカーボネート形成反応混合物の水相として、水性 塩基に溶解させるのに十分である。水性塩基とビスフェノキシフルオレンとの混 合物を上記温度に加熱すると、やはり、このような温度でビスフェノキシフルオ レンのカーボネート前駆体との反応を行うことを可能とする。 ポリカーボネート形成反応混合物の水相中でビスフェノキシフルオレンの溶解 を生ずる温度は、モノマーがカーボネート前駆体と接触させられる前に、水性塩 基とこのようなモノマーとの混合物を加熱し、それよりモノマー溶液が反応器に 供給されるモノマー組成タンクよりの流れラインを加熱し、ビスフェノキシフル オレンモノマー溶液およびカーボネート前駆体が接触される反応容器を加熱する か、あるいは、このような方法の2つ以上を組み合わせることによって達成され る。 ポリカーボネート形成反応混合物の水相でのビスフェノキシフルオレンの溶解 度は、塩基のモル数対(ビスフェノキシフルオレンを含め)その中に存在する全 ジヒドロキシ化合物のモル数の比が少なくとも約2.0、例えば、その比が約2 .0以上、好ましくは、約2.1以上、さらに好ましくは、約2.25以上であ り、かつ、その比が、約3.85以下、好ましくは、約3.0以下、さらに好ま しくは、約2.50以下である場合に、十分に高められる。上記量の塩基を使用 する時、反応混合物の水相のpHは、約12.0〜14.0未満の範囲、好まし くは、約12.0〜約13.5の範囲である。 ビスフェノキシフルオレンが上記温度に加熱され、および/または、上記温度 で反応し、場合によっては、塩基対ジヒドロキシ化合物の比が上記レベルである 反応混合物において、ビスフェノキシフルオレンは、また、望ましい高濃度で水 相に存在してもよい。例えば、ビスフェノキシフルオレン、および、単独または 水性塩基の形態で加えられる全水とからなる水性体積中のビスフェノキシフルオ レンの濃度は、少なくとも約0.05モルであり、濃度約0.1モル以上、好ま しくは、約0.3モル以上、さらに好ましくは、約0.45モル以上であり、か つ、濃度約0.75モル以下である。反応混合物の水相中のビスフェノキシフル オレンの濃度が高ければ、高い程、所定のプラント寸法に対してより高い生産能 力が得られる観点から明らかに有利である。 上記条件下でのビスフェノキシフルオレンおよびカーボネート前駆体の反応は 、相間移動触媒なしで行うことができる。典型的な相間移動触媒は、第4級ホス ホニウムまたはアンモニウム塩類、例えば、テトラエチルアンモニウムクロライ ド またはトリブチルベンジルアンモニウムクロライド、クラウンエーテル類および クリプテート類である。これらは、ビスフェノキシフルオレンのカーボネート前 駆体との反応前に、反応混合物に添加されるか、または、その水相に添加されて 、ビスフェノキシフルオレンの溶解度を高め、それが一度溶解したら、反応が生 ずる前に、ビスフェノキシフルオレンが沈殿するのを減少または防止する。相間 移動触媒の作用は、Kirk-Othmer,Encyclopedia of Chemical Technology,John Willey & Sons(1979),volume 5,pages 62-69に詳細に記載されており、これ らの頁は、本明細書で、参考のために引用する。プラント規模でのポリカーボネ ート製造におけるビスフェノキシフルオレンの溶解度を生ずるか高めるための相 間移動触楳の使用は、有効ではなく、高価である。使用後、触媒は、リサイクル 用に回収する必要があるか、または、環境を害することなく廃棄する必要がある 。 ビスフュノキシフルオレンがカーボネート前駆体と反応する温度が反応混合物 中に存在する有機溶剤の沸点より高い場合には、反応を加圧下で行うことが望ま しい。例えば、1気圧より高い圧力、好ましくは、1気圧より高く、約10気圧 までの範囲の圧力、さらに好ましくは、約1.3〜約10気圧の範囲の圧力が、 反応の進行を妨害しない程度に、溶剤の気化を防止するのに望ましい。 本発明の方法における特に有用なアプローチは、ビスフェノキシフルオレンの 添加を開始する前の反応の間に、それに対して所望されるほぼ最高の速度で(mo l/時間で測定される)、反応容器へのカーボネート前駆体の添加を開始するこ とである。かくして、カーボネート前駆体は、第1の速度で添加され、(水性塩 基に溶解した)ビスフェノキシフルオレンの添加が第1の速度より遅い第2の速 度で開始される前の合間の間に塩基で加水分解される。第2の速度は、例えば、 第1の速度の約60%以下、好ましくは、約30%以下、さらに好ましくは、約 10%以下である。カーボネート前駆体に対する速度よりも遅い速度でビスフェ ノキシフルオレンの供給を開始することは、有意な量のビスフェノキシフルオレ ンモノマーが反応を達成できない可能性を低下させ、このような未反応のモノマ ーがその温度降下につれて凝固し、プロセスの以降の工程で反応容器を塞ぐ可能 性を低下させる。ついで、ビスフェノキシフルオレンの供給速度は、それが第1 の速度に等しくなるまで増大され、これは、必ずしも等しくはない1つ、または 、2以上の増分においてなされるのが最も有益である。ビスフェノキシフルオレ ンの添加速度(第2の速度)の増大の各増分に対して、塩基の流れの速度の対応 する等しい減少は、塩基の流れが停止されるまで同時になされる。ビスフェノキ シフルオレンの添加速度の増大の種々の増分(および、塩基の流れの速度の対応 する減少)は、例えば、約80%未満、好ましくは、約60%未満、さらに好ま しくは、約40%未満であるか、または、例えば、第2の速度の、約10%、好 ましくは、約15%、さらに好ましくは、約20%であってもよい。 ポリカーボネートまたはコポリカーボネートを製造するための本発明の方法に 使用するのに適当なビスフェノキシフルオレン類の例は、一般に、式: [式中、各Jは、独立に、水素、ハロゲン(例えば、フッ素、塩素および/ま たは臭素)、または、C1〜C12、好ましくは、C1〜C6直鎖もしくは環式アル キル、アルコキシ、アリールまたはアリールオキシ基、例えば、メチル、エチル 、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、メトキシ、エトキシ、ベン ジル、トリール、キシリール、フェノキシおよび/またはキシリノキシである。 ]によって表すことができる。最も好ましいビスフェノキシフルオレンは、9, 9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンである。ビスフェノキシフルオ レンを製造する方法は、米国特許3,546,165に記載されているように公知である 。 ビスフェノキシフルオレンホモポリカーボネートの代わりに、コポリカーボネ ートは、2種以上の上記ビスフェノキシフルオレン類を使用するか、または、1 種以上のビスフェノキシフルオレン類に加えて、このようなフルオレン二重環構 造を有しない1種以上のジヒドロキシ化合物を使用することによって製造するこ とができる。これらコポリカーボネート類は、セグメント、ブロック、ランダム または交互コポリマー類であってもよい。コポリカーボネートを製造するために ビスフェノキシフルオレンと合わせて本発明の方法に使用するのに適当な他のジ ヒドロキシ化合物の例としては、式: [式中、(I)Zは、(A)2価の基であり、そのうち、全部または異なる部 分が、(i)直鎖、分岐、環式または2環式、(ii)脂肪族または芳香族、お よび、(iii)飽和または不飽和であってもよく、前記2価の基が、1〜35 個の炭素原子と、酸素、窒素、硫黄、リンおよびハロゲン(例えば、フッ素、塩 素および/または臭素)原子からなる群より選択される5個以下の原子とによっ て構成されるか:もしくは、(B)S、S2、SO、SO2、OまたはCOである か;または、(C)単結合であり;および、 (II)各Xは、独立に、水素、ハロゲン(例えば、フッ素、塩素および/ま たは臭素)、または、C1〜C12、好ましくは、C1〜C6直鎖もしくは環式アル キル、アルコキシ、アリールまたはアリールオキシ基、例えば、メチル、エチル 、イソプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、メトキシ、エトキシ、ベン ジル、トリール、キシリール、フェノキシおよび/またはキシリノキシである。 ]によって表される、種々に架橋されるか、置換されるか、または、非置換の2 価 フェノール類が挙げられる。例えば、上記式中、Zによって表される架橋基は、 それに、1つ以上の基、例えば、CH3、C25、C37、n−C37、シクロ ヘキシル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ベンジル、CF2、CF3、CCl3 、CF2Cl,CN、(CH22COOCH3またはPO(OCH32が結合す る炭素原子であってもよい。 このようなコポリカーボネートを製造するのに有用な2価フェノール類として は: ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、 ビス(3−ヒドロキシフェニル)スルホン、 ビス(2−ヒドロキシフェニル)スルホン、 ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、 1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、 1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、 1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、 1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、 1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン; 等が挙げられるが、これらに限定するものではない。単一または結合したアリー ル環を有する2価フェノール類も、また、上記名称を列挙したものに加えて、コ ポリマーの形成に使用することができる。このような化合物としては、例えば、 レゾルシノール、ジヒドロキシナフタレンおよびジヒドロキシアントラセン、ま たは、1種以上のハロゲン原子および/またはC1〜C12アルキル、シクロアル キルまたはアルコキシ基で置換されたその誘導体が挙げられる。ビスフェノキシ フルオレンとのコポリカーボネート形成用の好ましい2価フェノールは、2,2 −ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(“ビスフェノールA”)である。 ビスフェノキシフルオレンと、フルオレン二重環構造を有しないもう1つのジ ヒドロキシ化合物とから、コポリカーボネートが製造される時、ビスフェノキシ フルオレンによって表されるコポリマー中の合計ジヒドロキシ化合物含量部分は 、約1〜約99重量%の量、例えば、少なくとも約40重量%、好ましくは、少 な くとも約60重量%、さらに好ましくは、少なくとも約75重量%、最も好まし くは、少なくとも約90重量%の量であり、残りは、非フルオレンジヒドロキシ 化合物によって構成される。 上記2価フェノール類の1つに代えるかまたは加えて、ジカルボン酸(もしく はそのエステル形成誘導体)またはヒドロキシカルボン酸が反応混合物に使用さ れるか、または、オリゴマープレポリマーを形成するために使用される時、ポリ (エステル/カーボネート)であるタイプのコポリカーボネートが得られる。ポ リ(エステル/カーボネート)は、Swartの米国特許4,105,533により詳細に記載 されており、この米国特許は、本明細書で、参考のために引用する。しかし、好 ましい実施態様において、本発明の方法によって製造されるポリカーボネートと しては、ポリ(エステル/カーボネート)を除外する。 反応混合物に3−または多官能性のモノマー、例えば、3−または4−官能性 のフェノールまたはカルボン酸(あるいはエステル形成誘導体、例えば、アシル ハライドもしくは酸ハロゲン化物)を加えることによって、直鎖よりもむしろ分 岐のポリカーボネート分子が得られ、カルボン酸側鎖基含有ビスフェノール、窒 素含有化合物、例えば、塩化シアヌル、または、このような基の混合物を含有す る化合物を得ることができる。好ましい分岐剤(branching agent)は、トリメリ ット酸、ピロメリット二酸無水物または1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフ ェニル)エタンである。 本明細書で概括するような方法を使用して、(i)光散乱またはゲル透過クロ マトグラフィーによって決定される重量平均分子量約5,000〜約250,0 00、好ましくは、約15,000〜約100,000、さらに好ましくは、約 18,000〜約45,000;(ii)[(Horbach et al.Encyl.Ind.Chem .Anal.,Vol.17,pp.329-352,Krieger,1973)に記載されている塩化チタン 比色法によって決定される]フェノール性(−OH)末端基含量約500ppm未 満、好ましくは、約300ppm未満、さらに好ましくは、約150ppm未満;およ び、(iii)(重量平均分子量割る数平均分子量である)多分散性約3.0未 満、好ましくは、約2.8未満、さらに好ましくは、約2.6未満、最も好まし くは、 約2.3未満を有するポリカーボネートまたはコポリカーボネート生成物が得ら れる。本明細書に概括するような方法の収率は、ポリカーボネート生成物の重量 をジヒドロキシ化合物およびカーボネート前駆体反応体の重量の合計で割って計 算され、典型的には、少なくとも約75%、好ましくは、少なくとも約85%、 さらに好ましくは、少なくとも約90%、最も好ましくは、少なくとも約95% である。 本発明の方法は、単一の反応容器で行うこともでき、または、第1の工程の第 1の反応容器内で製造される反応混合物の少なくとも一部がもう1つの工程を行 う第2の反応容器に移される等して、方法全体を通して、個々の反応容器を直列 にして、独立に行うこともできる。考えられる個々の反応容器は、追加的に、連 続式の反応器であっても、バッチ式の反応器であってもよい。最後に、本方法は 、反応システムが多重反応ゾーンを内包する、連続式の反応システム、例えば、 管状の反応器内で行うこともできる。 本発明の実際を例示するために、好ましい実施態様の例を以下に記載するが、 これら実施例は本発明の範囲を限定することを意図したものでは全くなく、本発 明の範囲は、請求の範囲の請求項に定義する通りである。実施例 1 ストッパーの付いた試料口とインジェクター口とを有する100mlのガラス耐 圧反応器に、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(3.00g ,8.56mmol)、p−t−ブチルフェノール(0.39g,0.26mmol)、 水(25.5ml)およびNaOH(50%,1.71g,21.41mmol)を加え る。反応器にストッパーを付け、混合物をマグネチックに撹拌し、水浴で70℃ に加熱し、モノマーを溶解して、0.3モル溶液とする。この撹拌溶液に、ホス ゲンの塩化メチレン溶液(7.0%の溶液18.64g,13.09mmolホスゲ ン)を添加する。混合物を30秒間振盪し、ついで、50%のNaOHを注入し (1.58g,19.76mmol)、続いて、塩化メチレン(12.0g)と4−ジメ チルアミノピリジンの1%水溶液(0.29g)とを加える。混合物を、再度、 2分間振盪し、ついで、相を分離する。水相を除き、廃棄し、有機相を0.1N のH Clと水とで洗浄する。塩化メチレンを蒸発させると、重量平均分子量32,7 66と多分散性(重量平均分子量割る数平均分子量)2.47とを有するフィル ムを生ずる。実施例 2 プラグの付いた100mlの高圧反応器に、ビスフェノールA(0.913g, 4.0mmol)、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(2.10 2g,6.0mmol)、p−t−ブチルフェノール(0.045g,0.30mmol) 、50%のNaOH(2.0g,25.0mmol)および水(16.14g)を加え る。反応器プラグを緩くねじ込み、ついで、窒素源に接続したニードルをインジ ェクター口隔壁を通して挿入する。反応器の空隙を介して、窒素ガスを10分間 ブローし、ついで、プラグをきつく締める。密閉した反応器を(69〜71℃の )水浴中に置き、マグネチックスターラーを如動させる。15分以内に、モノマ ーは、溶解した。この撹拌混合物に、ホスゲンの塩化メチレン溶液(65%溶液 20.08g,13mmol)を25mlの気密シリンジによって添加する。シリンジ を取り外し、反応混合物を30秒間振盪する。50%NaOHの第2弾(2.0 g,25mmol)を隔壁を介してシリンジによって加える。混合物を1分間振盪し 、ついで、さらなる塩化メチレン(11.17g)をシリンジによって加え、続 いて、4−ジメチルアミノピリジン(1%の水溶掖0.6ml)を加える。この混 合物を1分間振盪し、ついで、反応器を氷冷浴でかき混ぜる。反応器を開き、水 相をピペットで捨てる。有機相を1NのHClで1回、水で2回洗浄し、ついで 、それをペトリ皿で蒸発させると、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フ ルオレン/ビスフェノールAコポリカーボネートフィルムを生ずる。 それに反して、米国特許3,546,165の実施例XXXをテトラエチルアンモニウ ムクロライド1水和物なしで試験する時、モノマー混合物を冷却すると、9,9 −ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン濃度が0.1モルの低濃度であっ ても、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンが沈殿する。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1995年10月25日 【補正内容】 「 請求の範囲 1. (a)水性塩基と有機溶剤とを含むが、相間移動触媒の存在しない反応混 合物中、温度50℃以上で、カーボネート前駆体と、以下の楕造: [式中、各Jは、独立に、水素、ハロゲン、または、C1〜C12直鎖もしくは 環式アルキル、アルコキシ、アリールまたはアリールオキシ基である。] によって表されるビスフェノキシフルオレンとを接触させ;および、 (b)ポリカーボネートを回収する; 各工程を含む方法。 2. 各Jが水素である、請求の範囲第1項に記載の方法。 3. ビス7ェノキシフルオレンが、温度60℃〜90℃の範囲で、カーボネー ト前駆体と接触させられる、請求の範囲第1項または第2項に記載の方法。 4. ビスフェノキシフルオレンが、温度65℃〜80℃の範囲で、カーボネー ト前駆体と接触させられる、請求の範囲第1項または第2項に記載の方法。 5. 反応混合物の水相におけるビスフェノキシフルオレンの濃度が少なくとも 0.05モルである、請求の範囲第1項または第2項に記載の方法。 6. 反応混合物の水相におけるビスフェノキシフルオレンの濃度が少なくとも 0.1モルであり、かつ、0.75モル以下である、請求の範囲第1項または第 2項に記載の方法。 7. 反応混合物の水相におけるビスフェノキシフルオレンの濃度が少なくとも 0.45モルであり、かつ、0.75モル以下であるる、請求の範囲第1項また は第2項に記載の方法。 8. カーボネート前駆体がホスゲンである、請求の範囲第1項または第2項に 記載の方法。 9. 反応混合物が、さらに、以下のように: [式中、(a) Zは、(I)2価の基であり、そのうち、全部または異なる 部分が、(A)直鎖、分岐、環式または2環式、(B)脂肪族または芳香族、お よび、(C)飽和または不飽和であってもよく、前記2価の基が、1〜35個の 炭素原子と、酸素、窒素、硫黄、リンおよびハロゲン原子からなる群より選択さ れる5個以下の原子とによって構成されるか;もしくは、(II)S、S2、S O、SO2、OまたはCOであるか;または、(III)単結合であり;および 、 (b)各Xは、独立に、水素、ハロゲン、または、C1〜C12直鎖もしくは環 式アルキル、アルコキシ、アリールまたはアリールオキシ基である。] で記載される1種以上の2価のフェノール類を含む、請求の範囲第1項または第 2項に記載の方法。 10. 前記2価のフェノールがビスフェノールAである、請求の範囲第9項に 記載の方法。 11. ビスフェノキシフルオレンが、ジヒドロキシ化合物の合計含量の少なく とも40重量%であり、残りが、前記2価のフェノールによって構成される、請 求の範囲第9項に記載の方法。 12. ビスフェノキシフルオレンが、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル )フルオレンである、請求の範囲第1項に記載の方法。 13. 工程(a)が、前記ビスフェノキシフルオレンおよび前記カーボネート 前駆体よりのビスクロロホルメートオリゴマーを形成することを含む、請求の範 囲第1項または第2項に記載の方法。 14. さらに、ビスクロロホルメートオリゴマーをアミンポリカーボネート縮 合カップリング剤と接触させる工程を含む、請求の範囲第13項に記載の方法。 15. 工程(a)において、 (i)カーボネート前駆体の流れが第1の速度で反応器に供給され、 (ii)水性塩基中のビスフェノキシフルオレンのモノマー混合物の流れが、 前記第1の速度より遅い第2の速度で前記反応器に供給され、 (iii)カーボネート前駆体の前記流れが有機溶剤の存在でモノマー混合物 の前記流れと合わされて、反応混合物を形成し、この反応混合物中で、ビスフェ ノキシフルオレンが温度約50℃以上でカーボネート前駆体と反応されて、ポリ カーボネートを生成し、 (iv)前記第2の速度が増大される、 請求の範囲第1項または第2項に記載の方法。 16. さらに、塩基の流れを第1の速度に等しいかまたはそれを上回る速度で 前記反応器に供給する工程を含む、請求の範囲第15項に記載の方法。 17. 第2の速度が第1の速度と等しくなるまで速められ、塩基の流れの供給 が停止される、請求の範囲第16項に記載の方法。」

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. ポリカーボネートを製造するための界面法であって、 (a)本質的に水性の塩基と有機溶剤とからなる反応混合物中、温度50℃以 上で、ビスフェノキシフルオレンをカーボネート前駆体と接触させて、ポリカー ボネートを生成させ、 (b)ポリカーボネートを回収する、 各工程を含む方法。 2. ビスフェノキシフルオレンが、温度60℃〜90℃の範囲で、カーボネー ト前駆体と接触させられる、請求の範囲第1項に記載の方法。 3. 反応混合物の水相におけるビスフェノキシフルオレンの濃度が少なくとも 0.05モルである、請求の範囲第1項に記載の方法。 4. 反応混合物の水相におけるビスフェノキシフルオレンの濃度が少なくとも 0.3モルである、請求の範囲第1項に記載の方法。 5. 反応混合物の水相におけるビスフェノキシフルオレンの濃度が少なくとも 0.45モルである、請求の範囲第1項に記載の方法。 6. カーボネート前駆体がホスゲンである、請求の範囲第1項に記載の方法。 7. 反応混合物が、さらに、本質的に、以下のように: [式中、(a)Zは、(I)2価の基であり、そのうち、全部または異なる部 分が、(A)直鎖、分岐、環式または2環式、(B)脂肪族または芳香族、お よび、(C)飽和または不飽和であってもよく、前記2価の基が、1〜35個の 炭素原子と、酸素、窒素、硫黄、リンおよびハロゲン原子からなる群より選択さ れる5個以下の原子とによって構成されるか;もしくは、(II)S、S2、S O、SO2、OまたはCOであるか;または、(III)単結合であり;および 、 (b)各Xは、独立に、水素、ハロゲン、または、C1〜C12直鎖もしくは環 式アルキル、アルコキシ、アリールまたはアリールオキシ基である。] で記載される1種以上の2価のフェノール類からなる、請求の範囲第1項に記載 の方法。 8. 前記2価のフェノールがビスフェノールAである、請求の範囲第7項に記 載の方法。 9. 工程(a)が、前記ビスフェノキシフルオレンおよび前記カーボネート前 駆体よりビスクロロホルメートオリゴマーを形成することを含む、請求の範囲第 1項に記載の方法。 10. さらに、ビスクロロホルメートオリゴマーをポリカーボネート縮合カッ プリング触媒と接触させる工程を含む、請求の範囲第9項に記載の方法。 11. さらに、ビスクロロホルメートオリゴマーをポリマー連鎖停止剤と接触 させる工程を含む、請求の範囲第9項に記載の方法。 12. ポリカーボネートを製造するための界面法であって、 (a)相間移動触媒なしで、水性塩基および有機溶剤を含む反応混合物中、温 度50℃以上で、ビスフェノキシフルオレンをカーボネート前駆体と接触させて 、ポリカーボネートを生成させ、 (b)ポリカーボネートを回収する、 各工程を含む方法。 13. ビスフェノキシフルオレンが、温度60℃〜約90℃の範囲で、カーボ ネート前駆体と接触させられる、請求の範囲第12項に記載の方法。 14. 反応混合物の水相におけるビスフェノキシフルオレンの濃度が少なくと も0.05モルである、請求の範囲第12項に記載の方法。 15. 反応混合物の水相におけるビスフェノキシフルオレンの濃度が少なくと も0.3モルである、請求の範囲第12項に記載の方法。 16. 反応混合物の水相におけるビスフェノキシフルオレンの濃度が少なくと も0.45モルである、請求の範囲第12項に記載の方法。 17. カーボネート前駆体がホスゲンである、請求の範囲第12項に記載の方 法。 18. 前記反応混合物が、さらに、ビスフェノールAを含む、請求の範囲第1 2項に記載の方法。 19. ポリカーボネートを製造するための界面法であって、 (a)カーボネート前駆体の流れを反応器に第1の速度で供給し、 (b)水性塩基中のビスフェノキシフルオレンのモノマー混合物の流れを前記 反応器に前記第1の速度未満の第2の速度で供給し、 (c)有機溶剤の存在で、カーボネート前駆体の前記流れをモノマー混合物の 前記流れと合わせて、反応混合物を形成し、この反応混合物中、ビスフェノキシ フルオレンが温度約50℃以上でカーボネート前駆体と反応して、ポリカーボネ ートを生成し、 (d)前記第2の速度を速め、 (e)ポリカーボネートを回収する、 各工程を含む方法。 20. ビスフェノキシフルオレンが、温度60℃〜約90℃の範囲で、カーボ ネート前駆体と反応させられる、請求の範囲第19項に記載の方法。 21. さらに、塩基の流れを第1の速度に等しいかまたは上回る速度で前記反 応器に供給する工程を含む、請求の範囲第19項に記載の方法。 22. 第2の速度が第1の速度と等しくなるまで速められ、塩基の流れの供給 が停止される、請求の範囲第21項に記載の方法。 23. モノマー混合物が、さらに、ビスフェノールAを含む、請求の範囲第1 9項に記載の方法。
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