【発明の詳細な説明】
秘密書類を作成および送信するための装置および方法
本発明は秘密書類の作成および送信に関するものである。
長年にわたって、秘密書類の安全な取扱のための必要性が存在していた。送信
者と受信者との両者の間で知られている共通の秘密の機密キーを使うことにより
、送信中は情報をスクランブルするか暗号化し、受信中は情報をアンスクランブ
ルするか解読することにより、保護されていない伝達経路に沿っての送信中に情
報を保護することは良く知られている。
Araiの米国特許第4,459,611号は、領域をサブ領域に分割し、ランダムキーに
従ってサブ領域を並び換えることにより、書類をスクランブルまたはアンスクラ
ンブルする方法を開示している。同じキーは、アンスクランブル機能において、
原書類を再構成するために使われる。アンスクランブルするために、スクランブ
ルされた書類は、スキャンした画像の画像デジタル化のためスキャナー上に置か
れる。
本発明は、ハードコピーの形式で秘密情報を取り扱うための改良された装置を
提供しようとするものである。
そのため、本発明の好適な実施例によれば、書類の内容を表す出力信号を供給
するための装置と、出力信号を処理して、後のアンスクランブル中、記録、スケ
ーリング、回転、シフトおよび欠陥補償の少なくとも1つの操作に対し使用され
るべき参照マークのシステムを含む書類のスクランブルされたバージョンを表す
変換された出力信号を作成する装置と、変換された出力信号を受け取り、書類の
スクランブルされたバージョンを作成する発生装置とを含む、書類をスクランブ
ルするための装置を提供する。
「参照マークのシステム」などまたは「ターゲットのシステム」の語句は、グ
リッドのような単一の分配されたマークを同様に含む意図であることを理解され
たい。
また、本発明の好適な実施例によれば、アンスクランブルすべき書類を受け取
ったことを表す信号を供給し、その書類のグラフィカルな内容を表す出力信号を
供給するスクランブルされた書類の信号源と、出力信号を処理して書類のアンス
クランブルされたバージョンを表す変換された出力信号を作成する装置と、その
参照マークのシステムを利用して、記録、スケーリング、回転、シフトおよび欠
陥補償の少なくとも1つに対する処理を行う装置と、変換された出力信号を受け
取り、書類のアンスクランブルされたバージョンを作成する発生装置とを含む、
書類をアンスク
ランブルする装置を提供する。
また、本発明の好適な実施例によれば、この装置はデジタル複写機に組み込ま
れる。
さらに、本発明の好適な実施例によれば、この装置はファクシミリ装置に組み
込まれる。
また、本発明の好適な実施例によれば、この装置はコンピュータに組み込まれ
る。
また、本発明の好適な実施例によれば、処理のための装置は書類の複数画素領
域の相対的な位置を変換するよう動作する。
さらに、本発明の好適な実施例によれば、正確なアンスクランブルの検証が行
われる。そのような検証は、書類中の記録部分の使用によってあるいは隣接する
スクランブルされた画素上のエッジ相関処理によって行うことができる。
明細書およびクレームを通して、「スクランブル」の語句は、書類中の情報の
どのような好適な再配列をも含む極端に広い意味で使用される。スクランブルは
暗号化をも含むことができるが、暗号化を包含する必要はない。
好適には、参照マークは書類の部分を通して割り当てられる。
場合によっては、参照マークは予め設定されたグリッド中に設けられる。
そのため、本発明の好適な実施例によれば、第1の画像部分の第1の大多数を
含む原画像をスクランブルおよびアンスクランブルする方法を提供し、この方法
は第2の画像部分の第2の大多数を作成することによりスクランブルされた画像
を作成する工程を含み、第2の大多数中の個々の位置における第2の画像部分の
少なくとも1つが、第1の大多数中の異なる位置における第1の画像部分および
第1の画像部分の少なくともいくつかを囲むパスパートアウトを含む。
さらに、本発明の好適な実施例によれば、スクランブルされた画像の少なくと
も一部分は、原画像には存在しなかった目標となる情報を含む。
さらにまた、本発明の好適な実施例によれば、指定された受取人にとって読み
易さを維持しつつ原画像をスクランブルする方法を提供し、この方法は、秘密の
変換をキー確認情報に対して適用することにより確認可能なスクランブル用のキ
ーを使用して原画像をスクランブルする工程と、スクランブルされた画像とキー
確認情報とを含むメッセージを発生し出力する工程とを含む。
また、本発明の好適な実施例によれば、少なくとも原画像の部分のスクランブ
ルした画像および原画像には含まれていないラベル情報を含むラベル画像を含む
情報保持基板を提供する。
さらに、本発明の好適な実施例によれば、ファクシミリ装置と結び付いて動作
し、ファクシミリ装置に対しあるいはファクシミリ装置から画像のデジタル表示
を送るよう動作するコネクタを有するポータブル画像変換装置と、コネクタから
のデジタル表示を受け取り、画像を変換し、変換した画像をコネクタに戻すよう
動作す
る専用画像変換器とを提供する。
さらにまた、本発明の好適な実施例によれば、専用画像変換器はグラフィック
ディスプレーを持たない。
また、本発明の好適な実施例によれば、専用画像変換器はアルファベット入力
装置を持たない。
さらに、本発明の好適な実施例によれば、専用画像変換器は画像スクランブル
装置を含む。
また、本発明の好適な実施例によれば、専用画像変換器は画像アンスクランブ
ル装置を含む。
さらに、本発明の好適な実施例によれば、画像変換器は光学文字認識装置を含
む。
さらにまた、本発明の好適な実施例によれば、コネクタはファクシミリ装置か
らダイヤルされた番号を送信するよう動作し、画像変換器はダイヤルされた番号
により運ばれた情報に基づいて画像変換を行うよう動作する。
さらに、本発明の好適な実施例によれば、複数のスクランブルされた画像部分
を含むスクランブルされたグラフィック画像を分解する方法を提供し、この方法
は、その第1のエッジとのクロス相関が高いエッジを有するスクランブルされた
画像部分を確認することで、他のスクランブルした画像部分の中からその第1の
エッジに沿った原画像中の第1のスクランブルした画像部分の隣を確認すること
により、アンスクランブルした領域を形成する工程と、アンスクランブルした領
域中の画像部分の追加された原画像の隣を確認するために、少なくとも1回この
形成工程を繰り返すことによりアンスクランブルした領域を拡大する工程とを含
む。
さらに、本発明の好適な実施例によれば、画像変換器はスケッチ直線化装置を
含む。
さらにまた、本発明の好適な実施例によれば、画像変換器は、入力画像を蓄積
された背景画像と併合するよう動作する画像マージ装置を含む。
本発明の好適な実施例によれば、書類の内容を表す信号を供給し、アンスクラ
ンブルすべき書類を受け取り、書類の内容を表す出力信号を供給するスクランブ
ルされた書類信号源と、この出力信号を処理しアンスクランブルされた書類のバ
ージョンを表す変更された出力信号を作成するためのアンスクランブル装置であ
って、このアンスクランブル装置が、記録、スケーリング、回転、シフトおよび
欠陥補償のうちの少なくとも1つの操作に対し参照マークのシステムを利用する
ものと、変更された信号を受け取り書類のアンスクランブルされたバージョンを
作成するアンスクランブルされた書類の作成装置とを備える装置を付加的に提供
する。
さらに、本発明の好適な実施例によれば、この装置は、正しいアンスクランブ
ル操作を確認するためのアンスクランブル確認装置を含んでいる。
また、本発明の好適な実施例によれば、この装置は、複写機として具現化でき
る。
また、本発明の好適な実施例によれば、この装置は、ファクシミリ装置として
具現化できる。
さらに、本発明の好適な実施例によれば、この装置は、コンピュータとして具
現化できる。
また、本発明の好適な実施例によれば、書類受信機およびアンスクランブルさ
れるべき書類を受け取り書類の内容を表す出力信号を供給するスクランブルされ
た書類信号源と結び付いて使用される書類をアンスクランブルするための装置を
提供し、この装置は、出力信号を処理して書類のアンスクランブルされたバージ
ョンを作成するアンスクランブル装置を含み、このアンスクランブル装置は、記
録、スケーリング、回転、シフトおよび欠陥補償のうちの少なくとも1つの操作
に対し参照マークのシステムを利用し、変更された出力信号を書類のアンスクラ
ンブルされたバージョンを作成するための書類の作成装置に供給する。
さらに、本発明の好適な実施例によれば、参照マークのシステムを含むアンス
クランブルされるべき書類を受け取り書類の内容を表す出力信号を供給する工程
と、出力信号を処理して書類のアンスクランブルされたバージョンを表す変更さ
れた出力信号を作成する工程と、記録、スケーリング、回転、シフトおよび欠陥
補償のうちの少なくとも1つの操作に対し参照マークのシステムを利用する工程
と、変更された出力信号を受け取り、書類の正しいアンスクランブルされたバー
ジョンを作成する工程とを備える、書類をアンスクランブルするための方法を提
供する。
さらに、本発明の好適な実施例によれば、書類受信機およびアンスクランブル
されるべき書類を受け取り書類の内容を表す出力信号を供給するスクランブルさ
れた書類信号源と結び付いて使用される書類をアンスクランブルするための方法
を提供し、この方法は、出力信号を処理して書類のアンスクランブルされたバー
ジョンを作成する工程と、記録、スケーリング、回転、シフトおよび欠陥補償の
うちの少なくとも1つの操作に対し参照マークのシステムを利用する工程と、変
更された出力信号を書類のアンスクランブルされたバージョンを作成するための
書類の作成装置に供給する工程とを含む。
さらにまた、本発明の好適な実施例によれば、上記利用工程は、参照マークを
利用して平均画素サイズを決定すること、および参照マークを利用してスクラン
ブルされた画像中の複数の画素のそれぞれに対する参照ポイントを見つけ出し、
参照ポイントの周囲の平均画素サイズの近傍を、スクランブルされた画像を発生
したキーにより決定される位置でアンスクランブルされた画像のために予約され
た領域にコピーすることを含む。
本発明は、図面および付記事項とともに以下の詳細な記載からより十分に評価
されるであろう。ここで、
図1は、本発明の好ましい態様として構成され動作するスクランブルされた書
類を表す信号を作成し送信するための装置の概念図であり;
図2A、2B、2Cおよび2Dは、本発明の好ましい態様として備えられたタ
ーゲットの挿入および書類のスクランブル操作の図を一体として構成し;
図3A、3B、3Cおよび3Dは、本発明の好ましい態様としてアンスクラン
ブル操作の正当性を示す図であり;
図4は、時間および/または空間でスクランブルされたグラフィック画像を伝
達するよう動作するスクランブルされた画像のグラフィックコミュニケーション
システムの単純化したブロック図であり;
図5Aは、スクランブルされた画像中でキー確認ラベルを使用する好ましい方
法の単純化した一部絵画的な部分ブロック図であり;
図5Bは、キー確認ラベルを含むスクランブルされた画像をアンスクランブル
するための好ましい方法の単純化した一部絵画的な部分ブロック図であり;
図5Cは、機械的に読み取り可能なラベルの絵画的な図であり;
図6は、ポータブル画像変更装置の単純化したブロック図である。
さて、本発明の好ましい態様として構成され動作するスクランブルされた書類
を表す信号を作成し送信するための装置の概念図である図1を参照する。通常、
コンピュータのプリンタ10およびタイプライタ12のような従来の事務機器は
、場合によっては手書きのハードコピー書類を供給することができる。この書類
は、必要な許可なしでいかなる人でも読むことができ、普通に人が読むことがで
きるものである。
本発明の好適な実施例では、このハードコピー書類は、スクランブルコピア1
5に、好ましくは、ハードコピー書類をそのメモリ内へスキャンすることができ
、その後コピーを作成するためそれらをプリントすることができるキャノン85
80のようなデジタルコピー装置の変更バージョンに備えられる。本発明の好適
な実施例では、デジタルコピー装置は、予め定められたスクランブル用のプロト
コルに従ってそのメモリ内に記憶されたハードコピー書類の内容をスクランブル
できるよう変更される。スクランブル用のプロトコルの一例は以下に記載される
。
また、本発明の好適な実施例では、このスクランブルコピアは、ゆがみを受け
たスクランブルされた画像の後の再構成で役に立つ、相互の位置が同じである参
照マーク、以下スクランブルされた画像中の「ターゲット」と呼ぶ、のシステム
としても動作する。
場合によって、コンピュータで作成した書類を、スクランブルコピアに備えら
れた読み取り可能な書類を作成するファックスモデムのような電子的ファックス
装置18を介してコンピュータ16から直接送信することもできる。
以下に記載するように、スクランブルコピア15はスクランブルされたハード
コピー書類を供給し、このスクランブルされたハードコピー書類は、その中に含
まれている情報を許可されていない読者に対して開示することなく、コピー、フ
ァイル、メイルおよびファックスのような通常の事務処理において取り扱うこと
ができる。
許可された読者は、いつでも、スクランブルされた書類またはそのコピーを手
に入れ、それをアンスクランブルコピア20で「コピー」し、それを通常の人が
読み取れる書類にすることができる。
アンスクランブルコピア20は、好ましくは、スクランブルされたハードコピ
ー書類をそのメモリ内へスキャンすることができ、その後アンスクランブルされ
た好ましくは人が読み取ることができるコピーを作成するためそれらをプリント
することができるキャノン8580のようなデジタルコピー装置である。本発明
の好適な実施例では、予め定められたアンスクランブル用のプロトコルに従って
そのメモリ内に記憶されたハードコピー書類の内容をアンスクランブルできるよ
う変更される。アンスクランブル用のプロトコルの一例は以下に記載され、これ
は書類をスクランブルするのに使用されるスクランブル用のプロトコルの逆であ
る。
また、本発明の好適な実施例では、このアンスクランブルコピアは、スクラン
ブルされた画像中の相互の位置が同じであるターゲットを識別し、それらをゆが
みを受けたスクランブルされた画像の再構成に使用するよう動作する。
スクランブルコピア15およびアンスクランブルコピア20は、与えられたコ
ードをコピアに入力することによって選択される多数の異なる方法で、各別に書
類をスクランブルおよびアンスクランブルできるよう構成されることが好ましい
。スクランブル用のコードおよびアンスクランブル用のコードは、送信者と受信
者の両者に知られていることが必要であり、すでに知られているいかなるスクラ
ンブル技術および暗号化技術に従っても構成することができる。場合によって、
もし公衆に知られているキーを使用しているか所定のパーティーにとってキーを
特定できる他の情報を使用しているならば、受信者はスクランブル用のコードを
記憶しておく必要がない。
「コピア」の用語は、キャノン8580のような統合されたデジタルコピアを
含むことが好ましく、より一般的には、スキャン操作およびプリント操作を行う
よう動作し、プリントする前にスキャンした画像を処理することができるファク
シミリ装置やスキャナーのようないかなる装置をも含むことが好ましい。上述し
た能力を有する装置の一例は、図6を参照して以下に示され記載される。プリン
トする前にスキャンした画像を処理する好ましい方法は、図2−5を参照にして
以下に示され記載される。
図2A−2Dは典型的なターゲットの挿入およびスクランブル変換を示し、こ
こで多数の複数画素領域80、ここでは「ギクセル」と呼ぶ、は、人が読み取る
こと
ができる書類82上の相対的で空間的な配置から、ターゲットマーク84は同様
に含むスクランブルされた書類84上の異なる相対的で空間的な配置へと変換さ
れる。ギクセルの輸郭はここでは点線で表示され、このような点線が原書類およ
びスクランブルされた書類のいずれにも存在しないことが好ましい。各ギクセル
の中で、画素配列がアンスクランブルされることが好ましい。
図示した実施例においては、1−9の符号を付され相互に予め定められた空間
的関係を有する9つのターゲット85が利用される。各ターゲットは典型的には
単一のギクセルを占め、そのため4×4ギクセルからなる人が読み取れる書類8
2のターゲットを挿入したスクランブル画像は、典型的には5×5ギクセルから
なる画像になる。場合によっては、ターゲットのためのギクセルが存在せず、そ
の代わりデータを含むギクセル中にターゲットが重ね合わされる。
ギクセルのサイズは、デザインの段階で予め設定することができる。より大き
なギクセルはより読み取ることができるスクランブルされた書類を提供し、その
ためより高速の処理を可能にする。小さいギクセルは読み取ることが困難なより
スクランブルされた書類を提供するが、処理時間を余計に必要とする。最小のギ
クセルサイズは単一の画素である。ギクセルサイズに関する情報をスクランブル
コードの一部として組み込むことができ、あるいはその情報は書類のアンスクラ
ンブル部分に表すことまたはスクランブルした書類の実験によって経験的に確認
することができる。
矢印90は典型的な空間的変換を示し、いかなる空間的変換をも選択的に備え
ることができる。
好ましくは、書類領域の部分はスクランブルしない。アンスクランブル領域は
、通常、日付、住所、送り手の確認、会社のロゴおよびどのようにして書類をア
ンスクランブルするかについての一般的な指示のような、すべての人に読まれる
ことを意図した情報を含んでいる。スクランブルしなかった領域は、周囲のエッ
ジストライプ88と同様に、見出し部分を含むことができる。
周囲のエッジストライプ88およびダッシュラインで示されたギクセル80の
輸郭は、たとえ単一のマークとして考えられていても、実際に本発明の目的にと
って参照マークのシステムとして考えられる記録フレームを備えることができる
。場合によっては、他のいかなる好ましい記録マークを択一的または付加的に備
えることができる。記録フレームまたは他の記録マークは、通常、原書類上には
現れないが、スクランブルプログラムによってスクランブルされた書類に付加さ
れ、アンスクランブルプログラムによってアンスクランブルされた書類から除か
れることが好ましい。
本発明の好適な実施例において、正しいスクランブル操作およびアンスクラン
ブル操作の確認は、スクランブルおよびアンスクランブルコピアによって行われ
る。
図3A−3Dに示されているように、そのような確認は、主に、隣接するギクセ
ルのエッジを考慮して明るい部分と暗い部分との間のマッチングを確認すること
で行われる。従来から知られている空間相関技術をこの目的のために使用するこ
とができる。
次に、正しいスクランブル操作の正当性を立証する一つの技術を示す図3A−
3Dを参照する。
図3Aおよび3Bは、それぞれ通常の視野と拡大された視野で、正当なアンス
クランブル操作の場合を示している。通常の視野は、4つのギクセルに分割され
た原稿を示している。図3Bは、2つの隣接するギクセルにまたがった図3Aの
拡大された部分91を示している。隣接するギクセル間の境界に隣接する2つの
画素ライン92および93が同一またはほぼ同一であることに注意のこと。
図3Cおよび3Dは、それぞれ通常の視野と拡大された視野で、正当でないア
ンスクランブル操作の場合を示している。通常の視野は、4つのギクセルに分割
された原稿を示している。図3Dは、2つの隣接するギクセルにまたがった図3
Cの拡大された部分94を示している。隣接するギクセル間の境界に隣接する2
つの画素ライン95および96がほとんど一致していないことに注意のこと。
ギクセルの境界が文字または画像のエッジ上にあるときは、ライン92とライ
ン93との間に差があることに注意すべきである。それにもかかわらず、すべて
の頁にわたる相関平均は正当なアンスクランブル操作の十分に正確な指標を与え
る。そのため、隣接するギクセル間の境界に沿った画素ライン間の相関を測定す
ることにより、達成されたアンスクランブル操作の正確性の基準を得ることがで
きる。
次に、時間的および/または空間的にスクランブルされたグラフィック画像を
伝達するよう動作するスクランブルされた画像のグラフィックコミュニケーショ
ンシステムの単純化したブロック図である図4を参照する。図4のグラフィック
コミュニケーションシステムは、スクランブルされたグラフィック画像156を
保持するキャリヤ154および典型的にはテンプレート158を取り扱う。キャ
リヤはシートやページを含むことができ、場合によっては電磁信号を含むことが
できる。キャリヤは、書類159をスキャナー160内のメモリにスキャンし、
続いてデジタルスクランブル装置162により書類の内容をデジタル的にスクラ
ンブルすることにより作成することができる。場合によっては、キャリヤが元来
デジタルであることがあり、その場合はスキャナー160は省かれる。
典型的に、デジタルスクランブル装置は、図2A−2Dおよび図3A−3Dを
参照して詳細に述べたように、ターゲットをスクランブルされた画像中へ組み込
むよう動作する。
そして、キャリヤは、これに限定されるものではないがスキャンされたり、フ
ァックスされたり、またはさもなければ離れた場所に伝達されたり、複写された
り、
記憶されたり、および/または物理的に取り扱われたりするように、1つあるい
はそれ以上の異なる方法で扱われる。図4のグラフィックコミュニケーションシ
ステムによって処理される間、キャリヤは1つあるいはそれ以上の以下に述べる
物理的な処理を施されることがあり、そのような処理は伝達されるスクランブル
されたグラフィック画像の質を明らかに低下させる
a.結果としてカラムを失う、スキャナー、ファックス装置または動作しないL
EDを有する複写機による処理;
b.結果として寸法エラーが生じる、書類が膨張したり、縮んだり、またはゆが
んだりするような長期間の貯蔵;
c.雑音の多い信号、またはそれを介して書類がファックスされたりまたは遠い
場所に送信される中継路の欠陥に起因してしばらく中断する信号;
d.結果として新しいキャリヤ上の画像のゆがみまたは回転が発生する、スキャ
ナー、ファックス、または複写機への書類の曲がった供給;
e.結果として書類の汚れ、折り込み、孔および/または破れが発生する、不注
意な取り扱い;および/または
f.画像がひずむ、コピア中で使用されるレンズの光学的エラー。
図4のグラフィックコミュニケーションシステムの特徴は、スクランブルされ
た画像をアンスクランブルする前および/または後にスクランブルされたグラフ
ィック画像の物理的な質の低下を補正することである。図示した実施例において
は、質低下補正ユニット170がアンスクランブル装置180の上流側に備えら
れている。アンスクランブル装置180は、質低下補正ユニット170により得
られる質の向上したスクランブル画像190をアンスクランブルするよう動作す
る。アンスクランブル装置180の出力は、CRTを介した電気的に表示、また
はプリンター21または他の出力装置へのプリントなどの、アンスクランブルさ
れた質の向上した画像200のデジタル表示である。
図4のターゲットを組み込んだユニット/スクランブル装置は、以下の工程を
実行するよう動作する
a.テンプレート作成:適当なキャリヤ上に、ターゲット、ここでは「スケジュ
ールドターゲット」とも呼ぶ、およびアンスクランブル演算器に対して知られて
いる予約された位置における、詳細は後述するような、付加サービス情報ととも
に、テンプレートを作成する。テンプレート画像の例は図2Aに示される。
b.スクランブルおよびフィル:テンプレート画像の予約されていない位置に、
原画像中のその部分の位置とテンプレート画像の予約されていない位置との間の
関係を決定するスクランブルキーを使用して、原画像の部分を満たす。
次に、上述したテンプレート作成工程を行うために好ましい方法の単純化した
一部絵画的な部分ブロック図である図5Aを参照する。図5A−5Cの方法によ
れば、
スクランブルされた書類211中の位置201は、指定された受取人によって好
ましくは自動的に確認すべき原画像230をスクランブルするのに使用される、
スクランブルキー220を許すキー確認情報のために予約される。装置は、スク
ランブル操作中スクランブルキー220をキー確認情報に変換するのに使用され
るクルー発生器222を含んでいろ。キー確認情報はその後位置201に置かれ
る。
クルー発生器は、また、アンスクランブル操作中、指定された受取人によって
、キー確認情報を再びスクランブルキーに変換するのに使用されろ。スクランブ
ルキー220を抽出するために、クルー発生器は、典型的には、位置201に表
示されるキー確認情報に対して変換操作を適用する。この変換操作は、送り手と
指定された受取人との間の機密な秘密である。
図5Bは図5Aのスクランブルされた画像をアンスクランブルするための好ま
しい方法の単純化した一部絵画的な部分ブロック図である。アンスクランブルす
るために、キー確認情報は、人間のオペレータによって、または場合によりラベ
ル201が図5Cに示すように機械で読み取り可能であれば自動クルーインター
プリター232によって、解釈される。この解釈工程によって作成されるキーは
、アンスクランブル装置234によって、スクランブル画像211からアンスク
ランブル画像236を作成するために使用される。
次に、画像の変更操作専用であって、そのためキーボード、スクリーン、デジ
タルI/Oコネクタおよびハードディスク等の1つあるいはそれ以上の場所をと
る装置を欠いている、特に移動するビジネスエグゼクティブの使用に適応させた
ポータブル画像変更装置の単純化したブロック図である図6を参照する。これら
の装置をなくすことで、ほんの少しのイニシャリゼーション操作は必要であるが
、大変簡単に使用することができる装置を結果として得ることができる。これに
対して、図6に示す専用装置の機能を実行するためにラップトップコンピュータ
を使用すると、よりエネルギーを消費する、そしてブーツトラッピング、オペレ
ーションシステムのローディング、ディスクへのアクセスおよび図6の装置が専
用化された特定の機能のインターラクティブな選択等のイニシャリゼーション操
作を必要とする、より重くてかさばるシステムとなる。
図6の装置は、OCR、スクランブル、アンスクランブル、スケッチ直線化、
およびスケーリング(拡大または縮小)等の画像変更能力を完全に欠いている従
来から知られているファクシミリ装置700と結び合って動作する。電話コネク
タ710が電話線を介してのファクシミリ装置700との連絡を可能にする。コ
ネクタ710は、装置の他の構成部分へ変更すべき画像720を表すファックス
信号を場合によっては画像の変更の方法についてのインストラクションとともに
、伝達するよう動作する。また、コネクタ710は、変更された画像を表すファ
ックス信号を再びファクシミリ装置へ連絡し、ファクシミリ装置は変更した画像
のハードコピー7
30を供給する。
本発明の好適な実施例によれば、ポータブル画像変史装置はユーザー入力手段
を完全に欠いており、その代わりにファックス装置700から受け取ったダイア
ルトーン信号を制御入力として解釈するよう動作する。
ポータブル画像変更装置は、好ましくは、ファックスモデム740、入力画像
メモリ750、画像変更装置760、ダイアルトーン認識器およびインタープリ
ター770および出力画像メモリ790を含んでいる。
図6の装置に対する好ましい操作方法は以下の通りである
a.ユーザーは変更すべき画像720を有する書類をファックス装置700に供
給する。
b.典型的には、ユーザーはファックス装置700のダイアルキーパッド800
を介して制御命令を入力する。制御命令は、典型的には、ファックス装置のシャ
ープキーのようなセパレータ信号を使用するかあるいは使用しない公知の構成を
有している。例えば、分離番号コードは以下の画像変更操作のそれぞれを表す:
OCR、スクランブル、アンスクランブル、スケッチ直線化、およびスケーリン
グ(拡大または縮小)。いくつかあるいはすべての操作コードの後に、選択した
操作を規定する1つあるいはそれ以上のパラメータを表すパラメータ番号コード
が続くことがある。例えば、スクランブル操作コードまたはアンスクランブル操
作コードのダイアリングの後に、スクランブルキーのダイアリングが続くことが
ある。拡大操作コードまたは縮小操作コードのダイアリング後に、原画像720
がどの程度拡大され縮小されたのかの割合のダイアリングが続くことがある。
c.制御命令は、電話線およびコネクタ710を介して、ダイアルトーンを番号
コードとして認識し、その番号コードを公知の構成に従った操作コードおよび操
作パラメータコードとして解釈するよう動作するダイアルトーン認識器およびイ
ンタープリター770に伝わる。
d.ファックスモデム740は、連続するダイアリングの終わりを認識し、そし
てコネクタ710を介してファックスメッセージを準備ができているファックス
装置700に送られた信号を認識する。
e.ファックス装置は、その番号がダイアルされた番号である離れたファックス
装置がファックスメッセージを受信する準備ができていることを示すことで、フ
ァックスモデム740から受信した信号を解釈する。
f.画像720は、従来から知られているファックスプロトコルを使用して、フ
ァックス装置700からファックスモデム740へ送信される。
g.入力画像720は入力画像メモリ750に記憶される。
h.メモリ750中の入力画像720は、ダイアルトーン認識器/インタープリ
ター770によって供給される解釈された制御命令に従って、画像変更装置76
0に
より変更される。
i.変更された画像は出力画像メモリ790に記憶される。
j.ファックスモデムはファクシミリ装置700へファクシミリ送信コールを伝
え、従来から知られているプロトコルを使用してファクシミリ装置へ変更された
画像を送信する。
上述したように、図6の装置は、以下の処理に限定されないが、OCR、スク
ランブル、アンスクランブル、スケッチ直線化、およびスケーリング(拡大また
は縮小)等の1つあるいはそれ以上の広い範囲の画像変更処理に適用することが
できる。
図6の装置で行うことができる他の操作は、会社のレターヘッドまたは形状の
輸郭のような予め蓄積された背景画像上に画像770を重ね合わせることである
。この操作を行うためには、1つあるいはそれ以上の背景画像を記憶する背景画
像メモリ810を備える。この重ね合わせ操作をダイアリングする時は、ユーザ
ーは、メモリ810中の重ね合わせるべき背景画像を示すシリアルナンバーをダ
イアルする。この重ね合わせ操作に付け加えて、典型的には、さらに他の操作が
備わっている。この操作は、ファックス装置700でスキャンされた新しい背景
画像を背景メモリ810に記憶する「新しい背景の記憶」操作である。
OCR方法は良く知られており、例えばYasujima et al.の米国特許第4,944,0
22号において記載されている。
図6の実施例に好ましいスクランブル方法およびアンスクランブル方法は、本
明細書中すでに記載されている。
市販されていて購入可能なスケッチ直線化装置は、リコー製のイマジオMF5
30多機能コピアである。
本発明がこれまでに特に開示され記載された事項に限定されるものでないこと
は、当業者であれば理解できるであろう。また、本発明の範囲は以下に続くクレ
ームによってのみ限定される。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(31)優先権主張番号 109591
(32)優先日 1994年5月6日
(33)優先権主張国 イスラエル(IL)
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AP(KE,MW,SD),AM,AT,
AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C
Z,DE,DK,ES,FI,GB,GE,HU,JP
,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LT,LU,
LV,MD,MG,MN,MW,NL,NO,NZ,P
L,PT,RO,RU,SD,SE,SI,SK,TJ
,TT,UA,US,UZ,VN