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JPH09502603A - 脊椎動物アポトーシス遺伝子:組成物および方法 - Google Patents

脊椎動物アポトーシス遺伝子:組成物および方法

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JPH09502603A
JPH09502603A JP7503082A JP50308295A JPH09502603A JP H09502603 A JPH09502603 A JP H09502603A JP 7503082 A JP7503082 A JP 7503082A JP 50308295 A JP50308295 A JP 50308295A JP H09502603 A JPH09502603 A JP H09502603A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、一般に、プログラムされた脊椎動物細胞死に影響する、BCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドの組成物それを得る方法およびその使用に関する。本発明はまた、これらのポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、これらの配列を有する組換えベクター、この配列またはベクターのいずれかを含む組換え宿主細胞、および組換えポリペプチドに関する。本発明は、単離された組換えポリペプチドを、診断、薬物デザインおよび治療用途における使用のために、プログラムされた細胞死を改変し得る物質を選択および改良するために設計されたアッセイにおいて使用するための方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 脊椎動物アポトーシス遺伝子:組成物および方法 発明の技術分野 本発明は、一般に、プログラムされ脊椎動物の細胞死(アポトーシス)を改変ま たは調節するための組成物および方法に関する。より特定すれば、本発明は、ア ポトーシスを促進または阻害するポリペプチドをコードするDNA配列、これらの 配列を有する組換えベクター、上記配列またはベクターのいずれかを含む組換え 宿主細胞、およびポリペプチドに関する。本発明はまた、単離された、組換えポ リペプチドを、アポトーシスに影響する候補物質を選択および改良するために設 計されたアッセイで使用するための方法、ならびに診断、薬物設計および治療用 途で使用するためのポリペプチドおよびポリヌクレオチドを含む。発明の背景 多細胞真核生物における細胞数の制御は、細胞増殖と細胞死のバランスを意味 する。最近数年間で細胞増殖の調節について、多くのことが知られているが、細 胞死の制御については相対的にほとんど知られていない(Ellisら、1991;Raff、 1992)。最近、プログラムされた細胞死を調節するメカニズムに注意が集中し始 めている(アポトーシス)(Williams、1991)。アポトーシスは、複雑な真核生物に おいて発育および自己維持の間に多くの細胞が死滅する活性なプロセスである(K errら、1972)。アポトーシスによる細胞死は、外因性または内因性シグナルのい ずれかの結果として、細胞が、内部にコードされた自殺プログラムを活性化する ときに起こる。アポトーシスの細胞死は、細胞質膜小気胞化(blebbing)、細胞容 積損失、核凝縮(condensation)、およびヌクレオソーム間隔でDNAのエンドヌク レオリティクな分解により特徴付けられる(Wyllieら、1980)。 プログラムされた細胞死が役割を演じる2つの最も良く研究された脊椎動物系 は、神経およびリンパ球発達である。胸腺におけるT細胞発達の間に、各個々の T細胞前駆体は、独特のT細胞抗原レセプター(TCR)を、TCR遺伝子セグメントの 連結的な再配置により生成し、そして細胞は次に一連の選択プロセスを行う(Bla ckmanら、1990;Rothenberg、1992)。T細胞が発現する自己反応性TCRは、ネガ ティブ選択の結果としてアポトーシスにより欠失される(Murphyら、1990)。他の 細胞は、自己がコードする、胸腺間質細胞(thymic stromal cell)上で発現され る主要組織適合性複合体(MHC)分子との相互作用によりポジティブ選択を行い、 プロセスがプログラムされた細胞死を防ぎ、そして成熟T細胞レパートリーの次 のMHC制限を生じる。別のセットの胸腺細胞が、無視、ネガティブまたはポジテ ィブ選択いずれかの不在の結果として死滅する。範囲の広い細胞死がまた、神経 系の発達において生じる(Cowanら、1984;Davies、1987;Oppenheim、1991)。発 達の間のニューロン(neuron)の初期増殖に次いで、シナプス相互作用の確立の結 果として、神経構造の有意な再成形が起こる。この再形成期間の間、ニューロン の生存は、それらの神経栄養性成長因子の供給により決定される。成長因子欠損 となる細胞がアポトーシスにより死滅する。一旦シナプス連結が確立されると、 生存ニューロンは、延長した寿命で有糸分裂後の細胞に発育する。このように、 プログラムされた細胞死は、リンパ球発達において自己反応性T細胞を除去する ことにより、および神経系内で有効なシナプスネットワークの確立を促進するこ とにより必須の役割を果たす。 これらの発達プロセスに対するプログラムされた細胞死の重要性のため、アポ トーシスを調節し得る遺伝子にかなりの興味がもたれている。脊椎動物における アポトーシス細胞死の調節の理解において最も重要な進歩の1つは、腫瘍遺伝子 bcl-2の研究から得られた。bcl-2は、当初、多くのヒトB細胞リンパ腫に存在す るt(14;18)転座のブレークポイントからクローン化された(Clearyら、1986;Tsu jimotoら、1986)。この転座は、免疫グロブリン重鎖遺伝子の遺伝子座とのその 並置の結果としてbcl-2遺伝子の脱調節発現を生じる(Bakhshiら、1985)。インビ トロで、BCL-2(bcl-2の遺伝子産物;配列番号5)は、成長因子を剥奪した培養細 胞においてアポトーシス細胞死を防ぐことが示されている(Vauxら、1988;Hocke nberyら、1990;Nunezら、1990;Borzilloら、1992;Garciaら、1992)。しかし 、BCL-2は、サイトカイン遮断またはレセプター介在シグナリングにより誘導さ れるすべての細胞においてアポトーシスをブロックし得ない。例えば、BCL-2は 、 特定のインターロイキン(IL)IL-3、IL-4、またはGM-CSF依存性の造血細胞株にお いてアポトーシスを防ぐが、IL-2またはIL-6遮断後他の細胞株のアポトーシスを 防がない(Nunezら、1990)。BCL-2の過剰発現はまた、いくつかのB細胞株におい て抗原レセプター誘導アポトーシスを防がない(Cuendeら、1993)。インビボで、 BCL-2は、すべてではないが、リンパ球系発達(Sentmanら、1991;Strasserら、1 991a;Strasserら、1991b;Seigalら、1992)、および神経発達(Allsopら、1993) の間で起こる多くのアポトーシス細胞死の形態を防ぐ。bcl-2導入遺伝子の発現 は、胸腺細胞における照射-およびカルシウムイオノホア誘導アポトーシス細胞 死を防ぎ得るが、ネガティブ選択のプロセスを阻害しない(Sentmanら、1991;St rasserら、1991a)。同様に、bcl-2の過剰発現は、神経成長因子に依存するニュ ーロンにおけるアポトーシスを防ぎ得るが、毛様体神経栄養因子(ciliary neuro trophic factor)に依存するニューロンにおけるアポトーシスは防がない。(Allo sopら、1993)。これらの結果は、複数の独立のアポトーシスの細胞内メカニズム が存在し、それらのいくつかがBCL-2およびこの遺伝子により影響されないその 他により防ぎ得ることを示唆する。あるいは、これらの別の経路は、BCL-2機能 を別に調節するタンパク質を含み得る。発明の簡単な要旨 1つの局面において、本発明は、プログラムされた脊椎動物細胞死を促進また は阻害するBCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドをコードする単離されそして 精製されたポリヌクレオチドを提供する。好適な実施態様において、本発明のポ リヌクレオチドは、脊椎動物種由来のDNA分子である。好適な脊椎動物は哺乳類 である。好適な哺乳動物はヒトである。より好適には、本発明のポリヌクレオチ ドは、BCL-XL(配列番号7)、BCL-XS(配列番号9)、およびBCL-X1(配列番号4)と 称されるポリペプチドをコードする。さらに好適には、本発明のポリヌクレオチ ドは、配列番号2(図1)、または配列番号4、7、および9(図4A−4C)のア ミノ酸残基配列を含むポリペプチドをコードする。最も好適には、本発明の単離 されそして精製されたポリヌクレオチドは、配列番号1および3(図1A);配列 番号6(図4A);配列番号8(図4B)のヌクレオチド塩基配列または他の脊椎動 物種由来のそれらの相同体を含む。 本発明のなお別の局面は、配列番号1および3(図1A)の少なくとも10個の連 続する塩基のセグメントと同一または相補的な塩基配列を含む単離されそして精 製されたポリヌクレオチドを意図する。ここでこのポリヌクレオチドは、プログ ラムされた脊椎動物細胞死を促進または阻害する、BCL-2以外のポリペプチドを コードするポリヌクレオチドにハイブリダイズする。好適には、この単離されそ して精製されたポリヌクレオチドは、配列番号1および3(図1A)の少なくとも 25個〜70個の連続する塩基のセグメントに同一または相補的である塩基配列を含 む。例えば、本発明のポリヌクレオチドは、開示されたヌクレオチド配列の40個 または55個の連続する塩基に同一または相補的である塩基のセグメントを含み得 る。 別の実施態様において、本発明は、プログラムされた脊椎動物細胞死を促進ま たは阻害する、BCL-2(配列番号5)以外の単離されそして精製されたポリペプチ ドを意図する。好適には、本発明のポリペプチドは、組換えポリペプチドである 。より好適には、本発明のポリペプチドは、BCL-XL(配列番号7)、BCL-XS(配列 番号9)、およびBCL-X1(配列番号4)である。さらにより好適には、本発明のポ リペプチドは、配列番号2(図1A)または図4A-4C(配列番号4、7、および 9)のアミノ酸残基配列を含む。 別の実施態様では、本発明は、プログラムされた脊椎動物細胞死を促進または 阻害する、BCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドをコードするポリヌクレオチ ドを含む発現ベクターを提供する。好適には、本発明の発現ベクターは、BCL-XL (配列番号6)、BCL-XS(配列番号9)、およびBCL-X1(配列番号6の510-698位)を コードするポリヌクレオチドを含む。より好適には、本発明の発現ベクターは、 配列番号2(図1A)または配列番号4、7、および9(図4A-4C)のアミノ酸 残基配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む。より好適に は、本発明の発現ベクターは、配列番号1および3(図1A)、または配列番号6 および8(図4A-4C)のヌクレオチド塩基配列を含むポリヌクレオチドを含む 。さらにより好適には、本発明の発現ベクターは、エンハンサー-プロモーター に作動可能に連結したポリヌクレオチドを含む。なおさらにより好適には、本発 明 の発現ベクターは、原核生物プロモーターに作動可能に連結したポリヌクレオチ ドを含む。あるいは、本発明の発現ベクターは、真核生物プロモーターであるエ ンハンサー-プロモーターに作動可能に連結したポリヌクレオチドを含み、そし てこの発現ベクターはさらに、カルボキシ末端アミノ酸の3'に位置し、そしてコ ードされるポリペプチドの転写単位内にあるポリアデニル化シグナルを含む。 なお別の実施態様において、本発明は、プログラムされた脊椎動物細胞死を促 進または阻害する、BCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドをコードするポリヌ クレオチドでトランスフェクトされた組換え宿主細胞を提供する。図1および4 は、例示の脊椎動物ニワトリおよびヒト由来のヌクレオチドおよびアミノ酸配列 を示す。また、本発明により、その他の脊椎動物で見い出されるBCL-2(配列番号 5)以外の、相同的または生物学的に等価のポリヌクレオチドおよびポリペプチ ドが意図される。好適には、本発明の組換え宿主細胞は、BCL-XL(配列番号6)、 BCL-XS(配列番号8)およびBCL-X1(配列番号6の510〜698位)をコードするポリヌ クレオチドでトランスフェクトされる。より好適には、本発明の組換え宿主細胞 は、配列番号1および3(図1A)または配列番号6および8(図4A-4C)のポ リヌクレオチド配列でトランスフェクトされる。さらにより好適には、本発明の 宿主細胞は、真核生物宿主細胞である。なおより好適には、本発明の組換え宿主 細胞は脊椎動物細胞である。好適には、本発明の組換え宿主細胞は哺乳動物細胞 である。 別の局面で、本発明の組換え宿主細胞は原核宿主細胞である。好適には、本発 明の組換え宿主細胞は細菌細胞、好適にはEscherichia coliの株である。より好 適には、組換え宿主細胞は、組換え宿主細胞中で機能的な調節シグナルの転写制 御下のポリヌクレオチドを含む。ここで、調節シグナルは、必要なすべての転写 および転写後の改変を可能にする様式で、プログラムされた脊椎動物細胞死を、 促進または阻害する、BCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドの発現を適切に制 御する。 なお別の実施態様では、本発明は、プログラムされた脊椎動物細胞死を促進ま たは阻害する、BCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドを調製する方法を意図し 、この方法は、プログラムされた脊椎動物細胞死を促進または阻害する、BCL-2( 配 列番号5)以外のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドで細胞をトランス フェクトし、形質転換宿主細胞を生成する工程;およびこの形質転換宿主細胞を 、上記ポリペプチドの発現に十分な生物学的条件下で維持する工程を包含する。 好適には、上記形質転換細胞は真核生物細胞である。なおより好適には、真核生 物細胞は脊椎動物細胞である。あるいは、宿主細胞は原核生物細胞である。より 好適には、原核生物細胞は、Echerichia coli DH5α株の細菌細胞である。さら により好適には、形質転換細胞中にトランスフェクトされるポリヌクレオチドは 、配列番号1および3(図1A)、または配列番号6および8(図4A-4C)のヌ クレオチド塩基配列を含む。図1および4は、例示の脊椎動物ニワトリおよびヒ トのヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。また、本発明により、他の脊椎動 物で見い出されるbcl-2/BLC-2(配列番号5)以外の相同体または生物学的に等価 なポリヌクレオチドおよびポリペプチドが意図される。 なお別の実施態様では、本発明は、プログラムされた脊椎動物細胞死を促進ま たは阻害する、BCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドと免疫反応性の抗体を提 供する。図1および4は、例示の脊椎動物ニワトリおよびヒト由来のヌクレオチ ドおよびアミノ酸配列を示す。また、本発明により、他の脊椎動物で見い出され るbcl-2以外の相同体または生物学的に等価なポリヌクレオチドおよびポリペプ チドと免疫反応性の抗体が意図される。好適には、本発明の抗体はモノクローナ ル抗体である。より好適には、プログラムされた脊椎動物細胞死を促進または阻 害する、BCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドは、BCL-XL(配列番号7)、BCL-XS (配列番号9)、またはBCL-X1(配列番号4)である。さらにより好適には、ポリ ペプチドは、配列番号2(図1)または配列番号4、7、および9(図4A-4C) のアミノ酸残基配列を含む。 別の局面では、本発明は、プログラムされた脊椎動物細胞死を促進または阻害 する、BCL-2以外のポリペプチドと免疫反応性の抗体を生産する方法を意図し、 この方法は、(a)プログラムされた脊椎動物細胞死を促進または阻害する、BCL-2 (配列番号5)以外のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドで組換え宿主細 胞をトランスフェクトする工程;(b)このペプチドの発現に十分な条件下で宿主 細胞を培養する工程;(c)このポリペプチドを回収する工程;および(d)このポリ ペプチドに対する抗体を調製する工程を包含する。図1および4は、例示の脊椎 動物ニワトリおよびヒト由来のヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。好適に は、宿主細胞は、配列番号1および3(図1A)または配列番号6および8(図4 A-4C)のポリヌクレオチドでトランスフェクトされる。さらにより好適には、 本発明は、上記の方法に従って調製された抗体を提供する。また、本発明により 、抗体を生成する他の脊椎動物で見い出された、BCL-2(配列番号5)以外の相同 体または生物学的に等価なポリヌクレオチドおよびポリペプチドの使用が意図さ れる。 あるいは、本発明は、プログラムされた脊椎動物細胞死を促進または阻害する 、BCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドを検出する方法を提供し、ここでこの 方法は、上記ペプチドを、上記の方法に従って調製された抗体と免疫反応し、抗 体-ポリペプチド結合体を形成する工程、およびこの結合体を検出する工程を包 含する。 なお別の実施態様では、本発明は、プログラムされた脊椎動物細胞死を促進ま たは阻害する、BCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドをコードするメッセンジ ャーRNA転写物を検出する方法を意図し、ここで、この方法は、(a)メッセンジャ ーRNA転写物を、そのポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列とハイブ リダイズし、二重鎖を形成する工程;および(b)この二重鎖を検出する工程を包 含する。あるいは、本発明は、プログラムされた脊椎動物細胞死を促進または阻 害する、BCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドをコードするDNA分子を検出する 方法を提供し、ここで、この方法は、(a)プログラムされた脊椎動物細胞死を促 進または阻害する、BCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドをコードするポリヌ クレオチドとDNA分子とをハイブリダイズし、二重鎖を形成する工程;および(b) この二重鎖を検出する工程を包含する。 別の局面において、本発明は、生物学的試料中で、プログラムされた脊椎動物 細胞死を促進または阻害する、BCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドの存在を 検出するための診断アッセイキットを意図し、ここでこのキットは、プログラム された脊椎動物細胞死を促進または阻害する、BCL-2(配列番号5)以外のポリペ プチドと免疫反応し得る一次抗体を含む第1のコンテナー(container)を、少な くとも1つのアッセイを実施するに十分な量のこの一次抗体の存在とともに含む 。好適には、本発明のアッセイキットは、上記一次抗体と免疫反応する二次抗体 を含む第2のコンテナーをさらに含む。より好適には、本発明のアッセイキット 中で用いられる抗体はモノクローナル抗体である。さらにより好適には、一次抗 体は、固体支持体に固定化される。なおより好適には、一次および二次抗体は、 インジケーターを含み、そして、好適には、このインジケーターは、放射能標識 または酵素である。 別の局面では、本発明は、生物学的試料中の、プログラムされた脊椎動物細胞 死を促進または阻害するBCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドをコードするポ リヌクレオチドの存在を検出するための診断アッセイキットを提供し、このキッ トは、bcl-xL(配列番号6)、bcl-xS(配列番号8)、またはbcl-x1(配列番号6の5 10〜698位)の少なくとも10個の連続ヌクレオチド塩基のセグメントに同一または 相補的な第2のポリヌクレオチドを含む第1のコンテナーを含む。 別の実施態様では、本発明は、生物学的試料中の、プログラムされた脊椎動物 細胞死を促進または阻害するBCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドと免疫反応 性の抗体の存在を検出するための診断アッセイキットを意図し、このキットは、 プログラムされた脊椎動物細胞死を促進または阻害し、上記抗体と免疫反応する 、BCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドを含む第1のコンテナーを、少なくと も1つのアッセイを実施するに十分な量の上記ポリペプチドの存在とともに含む 。 別の局面では、本発明は、細胞におけるプログラムされた細胞死を予防または 処置する方法を提供し、この方法は以下の工程を包含する: (a)プログラムされた脊椎動物細胞死を促進または阻害する、BCL-2(配列番号 5)以外のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む非病原性のベクタ ーを調製する工程;および (b)この非病原性のベクターを、プログラムされた細胞死を行うまたは行いそ うな細胞中に導入する工程。 好適な実施態様では、このベクターは、非病原性を与えるように改変された、 レトロウイルス、ワクシニアウイルス(vaccinia virus)、ピコルナウイルス(pic ornavirus)、コロナウイルス(coronavirus)、トガウイルス(togavirus)、または ラプドウイルス(rhabdovirus)を含む。 好適には、上記細胞はニューロン細胞であり、そして上記方法は、プログラム された細胞死を行うまたは行いそうな上記神経細胞が位置する中枢神経系の領域 中に、いくつかの効果を生む神経細胞株の細胞を移植する工程を包含する方法に より、上記プログラムされた細胞死を行うまたは行いそうな細胞中にベクターを 導入する工程をさらに包含する。あるいは、ベクターは、細胞死を行うまたは行 いそうなニューロン細胞の末梢神経末端の部位でベクターを注入することにより 動物のニューロン細胞中に、または上記ベクターをニューロン細胞とインキュベ ートすることにより細胞死を行いそうなまたは行う培養中のニューロン細胞中に 導入される。 別の局面では、本発明は、ニューロン細胞中でプログラムされた細胞死を予防 またたは処置する方法を提供し、この方法は以下の工程を包含する: (a)プログラムされた脊椎動物細胞死を促進または阻害する、BCL-2(配列番号 5)以外のポリペプチドを調製する工程; (b)このペプチドを、生理学的に受容可能なキャリアと組み合わせて薬学的組 成物を形成する工程;および (c)この組成物を、プログラムされた細胞死を行いそうなまたは行うニューロ ンに投与する工程。 なお別の局面では、本発明は、遺伝子治療のために、プログラムされた脊椎動 物細胞死を促進または阻害する、BCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドをコー ドする遺伝子を送達する方法を提供し、この方法は以下の工程を包含する: (a)請求項10に記載のベクターを提供する工程; (b)このベクターを、生理学的に受容可能なキャリアと組み合わせ、薬学的組 成物を形成する工程;および (c)このベクターが目的の細胞標的に到達するように、上記生理学的組成物を 投与する工程。 好適な実施態様では、薬学的組成物は、上記細胞標的の部位で動物への注入に より導入され、そしてこの細胞標的は中枢神経系にあり、そしてこの薬学的組成 物は上記細胞標的の部位に位置するニューロンに由来する末梢神経末端の部位で 動物への注入により導入される。 なおさらに別の局面では、本発明は、腫瘍形成性の疾患を処置する方法を提供 し、この方法は以下の工程を包含する: (a)請求項10に記載の発現ベクターを提供する工程; (b)このベクターを、生理学的に受容可能なキャリアと組み合わせて薬学的組 成物を形成する工程;および (c)腫瘍細胞標的にこの組成物を投与する工程。図面の簡単な説明 本明細書の一部を形成する図面において: 図1。ニワトリbcl-x(配列番号1および3)のヌクレオチド配列および予想さ れる読み取り枠(open reading frame)。 A.ニワトリbcl-x(配列番号1および 3)のヌクレオチド配列は、cDNAクローンおよび対応するゲノムクローン由来の 混成配列を示す。1.3 kbクローンからなるcDNAの5'末端を矢印により示す。この 配列の5'末端は、ゲノムクローンから得られ、そして予想される読み取り枠の5' 末端および5'Narl部位を有する257の付加的なヌクレオチド末端を示す。推定の 開始コドンは、コンセンサス真核生物翻訳開始配列にあまり一致せず、そしてま たコンセンサス真核生物開始配列は、この部位の5'側のフレームの外側(out-of- frame)の32ヌクレオチドのようである。cDNAおよびゲノム配列の両方は、天然の EcoRI部位で終わる。B.ニワトリbcl-x(配列番号2)(上側の配列)から予想され る読み取り枠に対する、ヒトbcl-2b(配列番号5)タンパク質配列(下側の配列)か らの読み取り枠の整列。GenBankの検索は、bcl-xが、bcl-2b形態と最も高い相同 性を有して、GenBankに存在するbcl-2のすべての形態と有意な相同性を示すこと を示した。bcl-2b cDNAのように、bcl-x cDNA(配列番号1および3)は、それが 由来したゲノム配列の同一直線上(colinear)にあるので、スプライスされていな いRNAから生ずるようである。図2は2つのパネルを含む。 図2。新たに孵化したニワトリから単離された組織中のbcl-x mRNAの発現。孵 化の日にニワトリから単離された組織mRNAを、ニワトリbcl-x特異的プローブお よびネズミbcl-2プローブとハイブリダイズさせた。ネズミbcl-2プローブは、試 験されたすべての組織中に存在した、矢印により示される6.5 kb mRNAを認識し たが、bcl-xプローブは、矢印により示された2.7 kb mRNAにハイブリダイズした 。 図3。ニワトリ、マウス、およびヒトゲノムDNAを用いるbcl-xおよびbcl-2の サザンブロット分析。ニワトリ、マウス、およびヒト由来のゲノムDNAを、BamHI (B)、HindIII(H)、およびPstI(P)により消化した。得られるDNAを、ゲル電気泳 動により分離し、そして次いでニトロセルロースに移した。サザンブロットを、 ネズミbcl-2の第1のコード化エキソンおよびニワトリbcl-x由来の類似の領域か ら単離された特異的プローブを用いてハイブリダイズさせ、そして得られるオー トラジオグラムを示す。 図4。ニワトリbcl-x(配列番号2)に関連するヒトmRNAの予想されるアミノ酸 配列。図4Aおよび4Bは、ニワトリbcl-xに対して相同性を有する、2つの別 のヒトcDNA(それぞれ、bcl-xL(配列番号6)およびbcl-xS(配列番号8))の予想さ れる読み取り枠である。図4Cでは、ヒトBCL-XS(配列番号9)中で欠失したヒト BCL-XL(配列番号7)の63のアミノ酸領域(配列番号4)を点で示す。BCL-XL(配列 番号7)、BCL-XS(配列番号9)の両方に存在する、予想される19のアミノ酸の疎 水性ドメインおよび隣接する荷電した残基を、下線およびアステリスクでそれぞ れ示す。BCL-XL(配列番号7)およびBCL-XS(配列番号9)の両方に存在するこのド メインの平均疎水性は、Kyte-Doolittleの方法により計算したとき1.3である。 図4は3つのパネルを含む。 図5。bcl-xLおよびbcl-xS mRNAの翻訳産物。bcl-XL、およびbcl-xS mRNAの両 方を35S-放射標識メチオニンの存在下でインビトロ翻訳した。得られる翻訳され たタンパク質を、SDSポリアクリルアミドゲル上で泳動した。得られるタンパク 質のサイズをキロダルトンで右に示す。bcl-xLアンチセンスmRNA(bcl-xL-as)を 用いる翻訳反応の結果を、翻訳産物の特異性を示すためのコントロールとして示 す。 図6。IL-3使用中止(withdrawal)後のFL5.12細胞生存に対するbcl-XL発現の影 響。順方向(bcl-xL;B)および逆方向(bcl-xLrev;N)のbcl-xL、bcl-2(H)、bcl- 2 + bcl-xL(F)を含むpSFFV-Neoベクターおよびベクターコントロール(Neo;J) を用いたFL5.12の安定なトランスフェクタントを実施例に記載のように調製した 。 細胞生存は、指示された時点でトリパンブルー排除により測定した。データは、 3つの培養の平均+S.D.として表した。 図7.bcl-xSの安定発現が、IL-3使用中止に際しFL5.12細胞のbcl-2誘導生存 を妨げる。A.bcl-2(J)、bcl-xS(H)、bcl-2 + bcl-xS(E)を発現するFL5.12の 安定なトランスフェクタント、または選択マーカーネオマイシン(Neo;B)単独 を発現するトランスフェクタントを実施例に記載のように調製した。さらに、bc l-xSの個々のサブクローン(bcl-xSクローン1[N]およびbcl-xSクローン2[F])を 分析した。0時点で、指数的に成長する細胞の、IL-3サポートを止め、そして生 存をトリパンブルー排除により掲示的に分析した。図の下の部分は、ネオマシン (Neo)、bcl-2、およびbcl-2 + bcl-xSバルク集団のフローサイトメトリー分析 を示す。細胞を実施例に記載のように透過処理(permeabilize)し、そして次いで ヒトbcl-2に特異的なモノクローナル抗体(太線)または関係のないコントロール 抗体(細線)で染めた。B.IL-3使用中止後の、個々のbcl-2 + bcl-xSサブクロ ーンの生存。bcl-2およびbcl-xSの両方を発現するサブクローンの生存を、上記 のように成長因子(bcl-2 + bcl-xS クローン1およびbcl-2 + bcl-xS クロー ン2)の使用中止後に分析した。 図の下半分は、ネオマイシン、bcl-2、bcl-2 + bcl-xS クローン1、bcl-2+ bcl-xS クローン2集団におけるbcl-2発現につ いてのフローサイトメトリー分析である。細胞を実施例に記載されるように透過 処理し、そして次いでヒトbcl-2に特異的なモノクローナル抗体(太線)または関 係のないコントロールのイソタイプが合った(isotype-matched)抗体(細線)で染 色し、そしてデータを、細胞数に対する蛍光強度で表した。C.安定にトランス フェクトされたFL5.12細胞株におけるbcl-x RNAの発現。RNAを上記のクローンの それぞれから単離し、そしてbcl-x特異的およびb-アクチン特異的プローブを用 いるハイブリダイゼーションによりノーザンブロット上で分析した。図7は3つ のパネルからなる。 図8。IL-3使用中止後のFL5.12細胞のbcl-2誘導生存は、アンチセンスbcl-xS 発現により影響されない。bcl-2(J)またはbcl-2と逆方向にクローン化されたbcl -xSを含む発現ベクター(bcl-2 + bcl-xSrev;H)、もしくはネオマイシン単独(N eo;B)のいずれかで安定にトランスフェクトされたFL5.12細胞を、IL-3使用中 止後の生存について分析した。下のパネルでは、bcl-2発現のレベルを、蛍光活 性化セルソーター上で、bcl-2に対して特異的なモノクローナル抗体(太線)また は無関係のコントロール抗体(細線)を用いて透過処理細胞を染色することにより 分析される。 図9。ヒト胸腺細胞およびT細胞におけるbcl-xの発現。T細胞発達の間のbcl -xの発現を調べるために、RNAを非分離の胸腺細胞、未成熟の胸腺細胞、成熟胸 腺細胞、および末梢血T細胞から実施例に記載のように調製した。未成熟の胸腺 細胞、成熟胸腺細胞、およびT細胞集団を、完全培地中で6〜8時間PMAおよび イオノマイシンを用いてインビトロ刺激によりさらに分析した。得られるRNAを 、グアニジニウムイソチオシアネート法により単離し、そしてノーザンブロット 法にかけた。上部パネルは、分析に用いたRNA試料が等しいことを示し、そして 下側の2つのパネルは、bcl-x特異的プローブまたはHLAクラスI特異的プローブ を用いたハイブリダイゼーションを表す。 図10。末梢血T細胞活性化後のbcl-xおよびbcl-2 mRNA誘導のパターン。末梢 血T細胞を実施例に記載のように単離し、そして次いで示されたように、0、6 、12、または24時間の間PMAおよびイオノマイシンの組み合わせを用いて活性化 した。bcl-xおよびbcl-2の相対的誘導をリボソームRNAについて異なる時点から のRNAを等量化することにより分析した(上部パネル)。2回のノーザンブロット を、bcl-xまたはbcl-2のいずれか、およびHLAクラスI mRNAについて調べた。示 されたデータにおいて、bcl-xオートラジオグラムは8時間感光し、その一方bcl -2オートラジオグラムは15日間感光した;両方のプローブは類似の長さと塩基組 成であった。 図11。ヒト胸腺細胞、T細胞、および成人脳で発現されるbcl-xSおよびbcl-xL mRNAの相対比率の分析。bcl-xSの読み取り枠の5'および3'末端に隣接するPCRプ ライマーを用いてbcl-xLおよびbcl-xSを同時に増幅した。これらのプライマーを 用いて、種々の供給源からのRNAをPCR分析にかけた。bcl-xSテンプレートが利用 される場合、591塩基対の単一バンドが生成され、その一方bcl-xLテンプレート が利用される場合、780塩基対の単一バンドが観察される。HaeIII消化fX174由来 の分子量マーカーが示されている(M)。A.レーンは、bcl-xSテンプレート、 bcl-xLテンプレートを用いるPCR反応、ならびに非剌激の末梢血T細胞、PMAおよ びイオノマイシンで6時間刺激された末梢血T細胞、非分離のヒト胸腺細胞由来 および成人脳由来のRNAを用いるPCR反応由来の産物を示す。bcl-xLおよびbcl-xS として組織試料中で観察されるバンドの同定は、各組織供給源から逆転写された RNAのPCR産物のクローニングおよび部分配列決定により確認した。B.bcl-xLと bcl-xSの相対比率の定量化においてPCRアッセイの有効性を示す滴定曲線。この 図は1%アガロースゲル上で分離されそしてエチジウムブロマイドで染色されたP CR反応の産物を示す。0:10〜10:0まで単位増加で変化するbcl-xSに対するbcl-xL の比を用いてPCRを実施した。得られる産物は、反応混合物に添加されるbcl-xL およびbcl-xSテンプレートの相対比を反映する。発明の詳細な説明 I.本発明 本発明は、DNAセグメント、精製ポリペプチド、抗体を得る方法、組換えアポ トーシスポリペプチドを得るためおよび使用するために必要な組換え宿主細胞の クローニングおよび使用方法を提供する。従って、本発明は、一般に、プログラ ムされた脊椎動物細胞死を促進または阻害する、BCL-2(配列番号5)以外のポリ ペプチドの調製および使用のための組成物および方法に関する。 II.ポリペプチド A.プログラムされた脊椎動物細胞死を促進または阻害する、BCL-2以外のポ リペプチドをコードする単離され、そして精製されたポリペプチド 1つの局面では、本発明は、プログラムされた脊椎動物細胞死を促進または阻 害する、BCL-2以外のポリペプチドをコードする単離されそして精製されたポリ ヌクレオチドを提供する。好適な実施態様では、本発明のポリヌクレオチドは脊 椎動物種由来のDNA分子である。好適な脊椎動物は哺乳類である。好適な哺乳類 はヒトである。好適な実施態様では、本発明のポリヌクレオチドはDNA分子であ る。より好適には、本発明のポリヌクレオチドは、BCL-X1(配列番号6)、BCL-xS (配列番号8)、およびBCL-X1(配列番号4)と呼ばれるポリペプチドをコードする 。 さらにより好適には、本発明のポリヌクレオチドは、配列番号2、4、7、およ び9のアミノ酸残基配列を含むポリペプチドをコードする。最も好適には、本発 明の単離されそして精製されたポリヌクレオチドは、配列番号1、3、6、およ び8のヌクレオチド塩基配列を含む。好適な実施態様では、ポリヌクレオチドは bcl-x(配列番号1および3)である。 本明細書で使用されるとき、用語「ポリヌクレオチド」は、ホスホジエステル 結合により連結されたヌクレオチドの配列を意味する。本明細書ではポリヌクレ オチドは5'から3'方向で表される。本発明のポリヌクレオチドは、約680から約 数十万の塩基対まで含み得る。好適には、ポリヌクレオチドは、約680から約150 ,000塩基対を含み得る。特定のポリヌクレオチドの好適な長さは以後呈示される 。本明細書で使用されるとき、ポリヌクレオチド(例えば遺伝子)は、小文字の活 字を用いて称される(例えばbcl-2、bcl-x)。 本発明のポリヌクレオチドは、デオキシリボ核酸(DNA)分子またはリボ核酸(RN A)分子であり得る。ポリヌクレオチドがDNA分子の場合、その分子は遺伝子また はcDNA分子であり得る。ヌクレオチド塩基は本明細書では1文字コードにより示 される:アデニン(A)、グアニン(G)、チミン(T)、シトシン(C)、イノシン(I)お よびウラシル(U)。 本発明のポリヌクレオチドは、当業者に周知の標準技法を用いて調製され得る 。本発明のプログラムされた脊椎動物細胞死を促進または阻害する、BCL-2以外 のポリペプチドをコードするcDNA分子の調製は、実施例1および3において以後 記載される。ポリヌクレオチドはまた、ラムダファージ技術を用いてゲノムDNA ライブラリーから調製され得る。 別の局面において、本発明は、プログラムされた脊椎動物細胞死を促進または 阻害する、BCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドをコードする単離されそして 精製されたポリヌクレオチドを提供する。ここで、このポリヌクレオチドは、上 記ポリペプチドを発現する細胞由来のcDNAクローンのライブラリーを構築する工 程;このライブラリーを、このポリペプチドをコードするRNAから調製される標 識cDNAプローブを用いてスクリーニングする工程;およびこのプローブにハイブ リダイズするクローンを選択する工程を含む方法により調製される。好適には、 本発明のポリヌクレオチドは、上記方法により調製される。より好適には、本発 明のポリヌクレオチドは、配列番号6および8のアミノ酸残基配列を有するポリ ペプチドをコードする。なおより好適には、このポリヌクレオチドは配列番号1 および3のヌクレオチド配列を含む。 研究の初期シリーズでは、本発明者らは、ネズミbcl-2 cDNAプローブと低緊縮 度(stringency)のハイブリダイゼーションを用いてニワトリリンパ球様細胞中の bcl-2関連遺伝子を同定した。単離されたクローンの1つであるbcl-xは、ヒトま たはマウスBCL-2と44%アミノ酸同一性を示す読み取り枠を含んでいた。サザンブ ロッティングは、ニワトリBCL-Xがニワトリbcl-2とは異なる遺伝子によりコード されることを示した。ニワトリbcl-xを、次いで、ヒトbcl-x遺伝子由来の2つの 異なるcDNAを単離するために使用した。これら2つのcDNAは予想される読み取り 枠において異なる。1つのcDNA、bcl-xL(配列番号6)は、BCL-2(配列番号5)に ついて先に記載されたドメインに類似のドメインとともに233アミノ酸の読み取 り枠(配列番号7)を含む。他方のcDNA、bcl-xS(配列番号8)は、170アミノ酸の タンパク質(配列番号9)をコードし、そこではBCL-2(配列番号5)に対し最も高 い相同性の領域が欠失している。これら2つのcDNAにおける差異は、第1のコー ド化エキソン内の2つの5'スプライス部位の異なる使用から生じる。これら2つ のタンパク質のアポトーシス細胞死を調節する能力を比較するとき、BCL-XLが、 成長因子遮断に際し、細胞にアポトーシス細胞死に対する耐性を付与したが、BC L-XSは、アポトーシス細胞死に対する耐性の誘導からbcl-2の過剰発現を防ぎ得 ることが見い出された。このように、発育の間に、発現およびスプライシングの 両方の調節が、プログラムされた細胞死に対する細胞の感受性を決定することに おいて重要な役割を演じ得るようである。この観察と一致して、本発明者らは、 胸腺で選択を受けるプロセス中にある未成熟の胸腺細胞が高レベルのbcl-xSメッ セージを発現することを見い出した。bcl-xSの発現が、bcl-2がこの細胞集団で ネガティブ選択による死を防ぐことが出来ない原因のようである。Bcl-xSは、高 レベルのbcl-2発現の存在下でさえ、細胞死の優性調節剤(regulator)として機能 し得る。さらに、本発明者らは、成熟した天然の構造がblc-xL mRNAのみを構成 的に発現することを見い出した。従って、BCL-XLは、プログラムされた細胞死に 対する耐性およびこの重要な有糸分裂後の細胞集団の長期間生存力に寄与し得る 。それとともに、本研究は、2つのbcl-x遺伝子産物がアポトーシス細胞死の1 つまたはそれ以上のBCL-2独立経路を調節し得ることを示す。 bcl-x遺伝子は、脊椎動物進化において高度に保存され、そしてbcl-x mRNAは 種々の組織で発現され、リンパ球系および中枢神経系で最も高いmRNAレベルで観 察される。本発明者らは、ヒト組織から2つの異なるbcl-x mRNA種を単離した。 これら2つのcDNAは、bcl-x遺伝子の第1のコード化エキソン内に位置す2つの 異なる5'スプライス部位の二者択一の使用から生じる。長い方のcDNA、bcl-xL( 配列番号6)は、BCL-2にサイズが類似で予想される構造であるようなタンパク質 (配列番号7)をコードする。短い方のcDNA、bcl-xS(配列番号8)は、BCL-XL(配 列番号7)とBCL-XS(配列番号9)との間で最もアミノ酸同一性の領域を構成するb cl-xL(配列番号7)読み取り枠から63個のアミノ酸(配列番号4)の欠失を含む。 B.プローブおよびプライマー。 別の局面において、本発明によって提供されるDNA配列情報により、本明細書 に開示の選択されたポリヌクレオチドの遺伝子配列に特異的にハイブリダイズす る能力を有する比較的短いDNA(またはRNA)配列の調製が可能になる。これらの 局面において、適切な長さの核酸プローブは、配列番号1、3、6、および8の 選択されたヌクレオチド配列の考慮に基づいて調製される。このような核酸プロ ーブは、プログラムされた脊椎動物細胞死を促進するかまたは阻害する、BCL-2 (配列番号5)以外のポリペプチドをコードする、ポリヌクレオチドに特異的に ハイブリダイズする。最も重要なことに、このプローブは、与えられた試料にお ける相補的配列の存在を検出するための種々のアッセイにおいて用いられ得る。 特定の実施態様においては、オリゴヌクレオチドプライマーを用いることが有 利である。このようなプライマーの配列は、プログラムされた脊椎動物細胞死を 促進するかまたは阻害する、BCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドをコード する、遺伝子の規定されたセグメントまたはポリヌクレオチドの検出、増幅、ま たは変異誘発において用いるために、PCR技術を用いて細胞から、本発明のポリ ヌクレオチドを用いて設計される。 本発明に従って特定の利点を提供するために、ハイブリダイゼーション研究ま たはアッセイについて用いられる好ましい核酸配列は、配列番号2、4、7、お よび9(図1および4A〜4C)に示されるような、プログラムされた脊椎動物 細胞死を促進するかまたは阻害する、BCL-2(配列番号5)以外のポリペプチド をコードする、ポリヌクレオチドの少なくとも10〜70またはより長いヌクレオチ ド伸長部(strech)に相補的なプローブ分子を含む。少なくとも10ヌクレオチド長 のサイズにすることにより、フラグメントが、安定しかつ選択的である二重鎖分 子を形成するのに十分な長さであることを確実にする。10塩基長より長い伸長部 以上の相補的配列を有する分子が一般的に好ましいが、ハイブリッドの安定性お よび選択性を増大し、それにより得られる特異的ハイブリッド分子の質および程 度を改善するために、一般に、25〜40ヌクレオチド、55〜70ヌクレオチド、また は望ましいとされるそれ以上の長さの遺伝子相補的伸長部を有する核酸分子を設 計することが好ましい。このようなフラグメントは、例えば、化学的手段による フラグメントの直接合成、核酸再生技術の適用(例えば、本明細書中に参考とし て援用されている米国特許第4,603,102号のPCR技術)、または適切な挿入片およ び適切な制限部位を含む組換えプラスミドからの選択されたDNAフラグメントの 切り出しによって容易に調製され得る。 別の局面において、本発明は、少なくとも10個の連続塩基のセグメントに同一 または相補的な塩基配列を含む単離および精製されたポリヌクレオチドを意図す る。ここで、このポリヌクレオチドは、プログラムされた脊椎動物細胞死を促進 するかまたは阻害する、BCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドをコードする 、ポリヌクレオチドにハイブリダイズする。好ましくは、単離および精製された ポリヌクレオチドは、配列番号1および3(図1)の少なくとも25〜70個の連続 塩基のセグメントに同一または相補的である塩基配列を含む。例えば、本発明の ポリヌクレオチドは、開示されたヌクレオチド配列の40または50個の連続塩基に 同一または相補的である塩基のセグメントを含み得る。 従って、本発明のポリヌクレオチドプローブ分子は、遺伝子の相補的伸長部と 二重鎖分子を選択的に形成する能力のために用いられ得る。想定される適用に依 存して、標的配列に対して種々のプローブの選択度を達成するために種々のハイ ブリダイゼーション条件を用いることが望まれる。高い選択度を必要とする適用 については、代表的には、ハイブリッドを形成するために比較的ストリンジェン トな条件を用いることが望まれる。例えば、比較的低い塩および/または高い温 度の条件を選択する(例えば、50℃〜70℃で0.02M〜0.15MのNaCl)。このよう な条件は、特に選択性であり、そしてたとえあってもプローブとテンプレートま たは標的鎖との間のミスマッチをほとんど容認しない。 もちろん、いくつかの適用では、例えば、基礎となるテンプレートにハイブリ ダイズした変異プライマー鎖を用いて変異体を調製することが望まれる場合、ま たはプログラムされた脊椎動物細胞死を促進するかまたは阻害する、BCL-2(配 列番号5)以外のポリペプチド、他の細胞由来のコーディング配列、機能的等価 物などを単離しようとする場合、代表的にはややストリンジェント度が低いハイ ブリダイゼーション条件がヘテロ二重鎖の形成を可能とするのに必要とされる。 これらの環境においては、20℃〜55℃の温度範囲で0.15M〜0.9M塩のような条 件を用いることが望まれ得る。クロスハイブリダイゼーション種は、それにより 、ハイブリダイゼーションの制御に関してポジティブにハイブリダイズするシグ ナルとして容易に同定され得る。いずれの場合においても、条件は増量のホルム アミドの添加により、よりストリンジェントにされ得ると一般に理解される。ホ ルムアミドは、温度の増加と同様にしてハイブリッド二重鎖を脱安定化する役割 を担う。従って、ハイブリダイゼーション条件は容易に操作され得、このため一 般に所望の結果に依存して選択される方法である。 特定の実施態様においては、ハイブリッド形成の検出のために適切な標識と組 み合わせて本発明のポリヌクレオチドを用いることが有利である。広範な種類の 適切な標識が、当該分野で公知であり、それは、放射性リガンド、酵素リガンド 、または他のリガンドを包含し(例えば、アビジン/ビオチン)、検出可能なシ グナルを与え得る。 一般に、本明細書中に記載のハイブリダイゼーションプローブは、溶液ハイブ リダイゼーションおよび固相を用いる実施態様の両方における試薬として有用で あることが想定される。固相を含む実施態様においては、試験DNA(またはRNA) は、選択されたマトリックスまたは表面に吸着されるか、またはそうでなければ 固定化される。次いで、この固定された核酸は、所望の条件下で、選択されたプ ローブとの特異的ハイブリダイゼーションに供される。選択された条件は、当該 分野において周知であるように、特定の環境および必要とされる基準に依存する (例えば、G+C含有量、標的核酸のタイプ、核酸の供給源、ハイブリダイゼー ションプローブのサイズ)。マトリックスを洗浄して非特異的に結合したプロー ブ分子を除去した後、特異的ハイブリダイゼーションが、標識によって検出され 、または定量さえ行われる。 II.プログラムされた脊椎動物細胞死を促進するかまたは阻害する、BCL-2以外 のポリペプチド。 1つの実施態様においては、本発明は、プログラムされた脊椎動物細胞死を促 進するかまたは阻害する、BCL-2(配列番号5)以外の単離および精製されたポ リペプチドを意図する。配列番号1および3、6、および8は、好例の脊椎動物 、ニワトリおよびヒトに由来のヌクレオチド配列を記載し、配列番号2、4、7 、および9は、アミノ酸配列を記載する。好ましい実施態様においては、本発明 のポリペプチドは、脊椎動物種由来のポリペプチドである。好ましい脊椎動物は 哺乳動物である。好ましい哺乳動物はヒトである。好ましくは、そのポリペプチ ドは組換えポリペプチドである。より好ましくは、プログラムされた脊椎動物細 胞死を促進するかまたは阻害する、BCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドは 、BCL-XL(配列番号7)、BCL-XS(配列番号9)、またはBCL-X1(配列番号4) である。大文字活字(例えば、BCL-X、BCL-2)は、本明細書中ではポリペプチド (例えば、遺伝子発現産物)を表している。さらにより好ましくは、プログラム された脊椎動物細胞死を促進するかまたは阻害する、BCL-2(配列番号5)以外 の本発明のポリペプチドは、配列番号2、4、7、および9のアミノ酸残基配列 を含む。 ポリペプチドは、アミノ酸残基配列として本明細書中に開示される。それらの 配列は、アミノ末端からカルボキシ末端の方向で左から右に記載される。標準命 名法に従って、アミノ酸残基配列は、以下に示すような1文字表記または3文字 表記のいずれかにより称される。 改変および変更が、本発明のポリペプチドの構造において行われ得、そして同 様の特性を有する分子を得ることができる。例えば、特定のアミノ酸は、レセプ ター活性が感知し得るほどに損失することなく、配列中で他のアミノ酸に置換さ れ得る。そのポリペプチドの生物学的機能活性を規定するのはポリペプチドの相 互作用能および性質であるので、特定のアミノ酸配列置換は、ポリペプチド配列 (または、もちろんその基礎となるDNAコーディング配列)において行われ得、 そしてそれにも関わらず同様の特性を有するポリペプチドを得ることができる。 このような変更を生成することにおいて、アミノ酸のヒドロパシー指数が考慮 され得る。ポリペプチドに相互作用生物学的機能を与えることにおけるヒドロパ シーアミノ酸指数の重要性は、一般に当該分野において理解されている(Kyteお よびDoolittle,J.Mol.Biol.157:105-132,1982)。特定のアミノ酸が、類似 のヒドロパシー指数またはスコアを有する他のアミノ酸に置換され得、そして類 似の生物学的活性を有するポリペプチドをなお生じ得ることが知られている。各 アミノ酸は、その疎水性および荷電特性を基にしてヒドロパシー指数が与えられ ている。これらの指数は以下の通りである:イソロイシン(+4.5);バリン(+4 .2);ロイシン(+3.8);フェニルアラニン(+2.8);システイン/シスチン( +2.5);メチオニン(+1.9);アラニン(+1.8);グリシン(-0.4);トレオニ ン(-0.7);セリン(-0.8);トリプトファン(-0.9);チロシン(-1.3);プ ロリン(-1.6);ヒスチジン(-3.2);グルタミン酸(-3.5);グルタミン(-3 .5);アスパラギン酸(-3.5);アスパラギン(-3.5);リジン(-3.9);およ びアルギニン(-4.5)。 アミノ酸の相対的ヒドロパシー特性が、得られるポリペプチドの二次構造を決 定し、そして順次このポリペプチドの他の分子(例えば、酵素、基質、レセプタ ー、抗体、抗原など)との相互作用を規定すると考えられている。アミノ酸が類 似のヒドロパシー指数を有する別のアミノ酸により置換され得て、なお機能的に 等価なポリペプチドを得ることができることが当該分野において知られている。 このような変更において、そのヒドロパシー指数が±2以内のアミノ酸の置換が 好ましく、±1以内が特に好ましく、そして±0.5以内がさらにより特に好まし い。 同様のアミノ酸の置換はまた、特に生物学的に機能等価なポリペプチドまたは それにより作製されるペプチドが免疫学的な実施態様における使用について意図 される場合、親水性に基づいて行われ得る。本明細書中に参考として援用されて いる米国特許第4,554,101号では、その近接アミノ酸の親水性により支配される ようなポリペプチドの最大局部平均親水性が、その免疫原性および抗原性、すな わちポリペプチドの生物学的特性と相関関係にあることが述べられている。 米国特許第4,551,101号に詳述されるように、以下の親水性値がアミノ酸残基 に与えられている:アルギニン(+3.0);リジン(+3.0);アスパラギン酸(+3 .0±1);グルタミン酸(+3.0±1);セリン(+0.3);アスパラギン(+0.2) ;グルタミン(+0.2);グリシン(0);プロリン(-0.5±1);トレオニン( -0.4);アラニン(-0.5);ヒスチジン(-0.5);システイン(-1.0);メチオ ニン(-1.3);バリン(-1.5);ロイシン(-1.8);イソロイシン(-1.8);チ ロシン(-2.3);フェニルアラニン(-2.5);トリプトファン(-3.4)。アミノ 酸が類似の親水性値を有する別のアミノ酸により置換され得て、なお生物学的に 等価な、そして特に免疫学的に等価なポリペプチドを得ることができることが理 解されている。このような変更において、その親水性値が±2以内のアミノ酸の 置換が好ましく、±1以内が特に好ましく、そして±0.5以内がさらにより特に 好ましい。 従って、上記により略述したように、アミノ酸置換は、従って一般にアミノ酸 側鎖置換基の相対的類似性、例えば、それらの疎水性、親水性、電荷、サイズな どに基づく。上述の種々の特性を考慮に入れた好例の置換は当業者に周知であり 、以下を包含する:アルギニンおよびリジン;グルタミン酸およびアスパラギン 酸;セリンおよびトレオニン;グルタミンおよびアスパラギン;ならびにバリン 、ロイシンおよびイソロイシン(以下の表1を参照のこと)。従って、本発明は 、上述したようなプログラムされた脊椎動物細胞死を促進するかまたは阻害する 、BCL-2以外のポリペプチドの機能的または生物学的等価物を意図している。 ポリペプチドの生物学的または機能的等価物はまた、部位特異的変異誘発を用 いて調製され得る。部位特異的変異誘発は、基礎となるDNAの特異的変異誘発に よって、それらの配列に由来する、第二世代ポリペプチド、または生物学的また は機能的に等価なポリペプチドまたはペプチドを調製するのに有用な技術である 。上述したように、このような変更は、アミノ酸置換が望ましい場合に所望され 得る。この技術は、例えば、上述の1つまたはそれ以上の先の考慮を取り入れて 、DNAに1つまたはそれ以上のヌクレオチド配列変化を導入することにより、配 列改変体を簡便に調製および試験できることをさらに提供する。部位特異的変異 誘発は、所望の変異のDNA配列をコードする特異的なオリゴヌクレオチド配列、 および欠失接合部の両側で横切って安定な二重鎖を形成するために十分なサイズ および配列複雑度のプライマー配列を提供するに十分な数の近接ヌクレオチドを 用いて、変異体の生成を可能にする。代表的には、約17〜25ヌクレオチド長のプ ライマーが好ましく、配列の接合部の両側の約5〜10残基が改変される。 一般には、部位特異的変異誘発は、Adelmanら(1983)により例示されるよう に当該分野において周知である。理解されるように、この技術は、代表的には、 一本鎖形態および二本鎖形態の両形態で存在し得るファージベクターを用い得る 。部位特異的変異誘発に有用な典型的なベクターは、M13ファージのようなベク ターを包含する(Messingら 1981)。これらのファージは市販されており、そし て それらの使用は一般に当業者に公知である。 一般に、本発明による部位特異的変異誘発は、まず、その配列内に、選択され たポリペプチド配列の全部または一部をコードするDNA配列を含む一本鎖ベクタ ーを得ることにより行われる。所望の変異配列を有するオリゴヌクレオチドプラ イマーは、一般に合成により、例えば、Creaら(1978)の方法により調製される 。次いで、このプライマーは、一本鎖ベクターにアニールされ、そして変異保有 鎖の合成を完全にするために酵素(例えば、E.coliポリメラーゼIクレノウフ ラグメント)の使用により伸長される。従って、ヘテロ二重鎖が形成され、ここ で、一方の鎖は元の非変異配列をコードし、そして第二鎖は所望の変異を有して いる。次いで、このヘテロ二重鎖ベクターが用いられて、E.coli細胞のような 適切な細胞を形質転換し、そして変異を有する組換えベクターを含むクローンが 選択される。市販のキットは、オリゴヌクレオチドプライマーを除く必要な全て の試薬と共に得られる。 プログラムされた脊椎動物細胞死を促進するかまたは阻害する、BCL-2(配列 番号5)以外の本発明のポリペプチドは、特定の供給源に限定されない。本明細 書中で開示されるように、本発明の技術および組成物は、例えば、ヒトおよびニ ワトリのような相違する動物に由来するこのようなペプチドの同定および単離を 提供する。従って、本発明は、その属の3種を特定して同定したが、種々の供給 源由来のポリペプチドの属の普遍的な検出および単離を提供する。同じファミリ ーの多くの種のポリペプチドが、本発明の組成物および方法を用いる検出および 単離に適用可能であると考えられる。 本発明のポリペプチドは、当業者に周知の標準的技術によって調製され得る。 このような技術は、そのポリペプチドを含有することが知られている組織からの 単離および精製、および形質転換細胞を用いるこのようなポリペプチドをコード するクローン化DNAからの発現を包含するが、これらに限定されない。 プログラムされた細胞死またはアポトーシスに影響するまたは変化させるポリ ペプチドは、ヒトを含む実質的に全ての哺乳動物において見出されている。異な る種では、このようなポリペプチドの構造および機能の間で変化が存在すると思 われるが、このような差異が存在する場合、それらの差異の同定は、本発明を考 慮すれば当業者にはよく知られたところである。従って、本発明は、任意の脊椎 動物に由来する、プログラムされた脊椎動物細胞死を促進するかまたは阻害する 、BCL-2以外のポリペプチドを意図する。好ましい哺乳動物はヒトである。好ま しい脊椎動物は哺乳動物である。 III.発現ベクター 別の実施態様において、本発明は、プログラムされた脊椎動物細胞死を促進す るかまたは阻害する、BCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドをコードするポ リヌクレオチドを含む発現ベクターを提供する。好ましくは、本発明の発現ベク ターは、ポリペプチドBCL-XL(配列番号6)、BCL-XS(配列番号8)、またはBC L-X1(配列番号6の510位から698位)をコードするポリヌクレオチドを含む。好 ましい実施態様においては、本発明の発現ベクターは、配列番号2、4、6、7 、および9のアミノ酸残基配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチ ドを含む。より好ましくは、本発明の発現ベクターは、配列番号1、3、6、お よび8のヌクレオチド塩基配列を含むポリヌクレオチドを含む。好ましい実施態 様においては、本発明の発現ベクターは、エンハンサー−プロモーターに作動可 能に連結されたポリヌクレオチドを含む。よりさらに好ましくは、本発明の発現 ベクターは、原核生物プロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドを 含む。あるいは、本発明の発現ベクターは、真核生物プロモーターであるエンハ ンサー−プロモーターに作動可能に連結されたポリヌクレオチドを含み、そして カルボキシ末端アミノ酸の3'側に位置し、コードされたポリペプチドの転写単位 内に位置するポリアデニル化シグナルをさらに含む。 プロモーターは、代表的には転写が始まる位置(すなわち転写開始部位)の前 方(上流)の約100ヌクレオチド対内にあるDNA分子の領域である。その領域は、 代表的には、いくつかのタイプのDNA配列エレメントを含み、このエレメントは 異なる遺伝子において同様の相対的位置に位置している。本明細書中で用いられ るように、用語「プロモーター」は、普遍化真核生物RNAポリメラーゼII転写単 位の上流プロモーター領域、プロモーター領域、またはプロモーターとして当該 分野で称されるものを包含する。 別のタイプの分離した転写調節配列エレメントはエンハンサーである。エンハ ンサーは、特定のコード化領域(例えば遺伝子)についての時間、位置、および 発現レベルの特異性を提供する。エンハンサーの主要機能は、エンハンサーに結 合する1つまたはそれ以上の転写因子を含有する細胞においてコーディング配列 の転写レベルを増大させることである。プロモーターとは異なり、エンハンサー は、プロモーターが存在する限り転写開始部位から可変の距離に位置して機能し 得る。 本明細書中で用いられるように、語句「エンハンサー−プロモーター」は、エ ンハンサーおよびプロモーターの両エレメントを含有する複合単位を意味する。 エンハンサー−プロモーターは、少なくとも1つの遺伝子産物をコードするコー ディング配列に作動可能に連結される。本明細書中で用いられるように、語句「 作動可能に連結される」は、エンハンサー−プロモーターが、コーディング配列 の転写がそのエンハンサー−プロモーターにより制御および調節されるように、 そのコーディング配列に連結されることを意味する。エンハンサー−プロモータ ーをコーディング配列に作動可能に連結する手段は、当該分野において周知であ る。当該分野においてまた周知であるように、その転写が制御されるコーディン グ配列に対する正確な向きおよび位置は、特に、エンハンサー−プロモーターの 特異的な性質に依存する。従って、TATAボックス最小プロモーターは、代表的に は転写開始部位の約25〜約30塩基対上流に位置し、そして上流プロモーターエレ メントは、代表的には転写開始部位の約100〜約200塩基対上流に位置する。対照 的に、エンハンサーは、開始部位の下流に位置し得、そしてその部位から相当の 距離であり得る。 本発明のベクター構築物に用いられるエンハンサー−プロモーターは、トラン スフェクトされるべき細胞において発現を導く任意のエンハンサー−プロモータ ーであり得る。周知の特性を有するエンハンサー−プロモーターを用いることに より、遺伝子産物発現のレベルおよびパターンが最適化され得る。 発現ベクターのコーディング配列は転写終結領域に作動可能に連結される。RN Aポリメラーゼは、ポリアデニル化が生じる部位を通じて、コードするDNA配列を 転写する。代表的には、ポリアデニル化部位の数百塩基対下流に位置するDNA配 列は、転写を終結させる役割を有する。これらのDNA配列は、本明細書中では転 写終結領域と呼ばれる。これらの領域は、転写されたメッセンジャーRNA(RNA) の効率的なポリアデニル化に必要である。転写終結領域は当該分野において周知 である。本発明のアデノウイルスベクター構築物において用いられる好ましい転 写終結領域は、SV40またはプロタミン遺伝子のポリアデニル化シグナルを含む。 発現ベクターは、プログラムされた脊椎動物細胞死を促進するかまたは阻害す る、BCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを 含む。このようなポリペプチドは、プログラムされた脊椎動物細胞死を促進する かまたは阻害する、BCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドをコードするヌク レオチド塩基の配列を、上記セグメントをプログラムされた脊椎動物細胞死に影 響しないポリペプチドをコードするポリヌクレオチドセグメントから識別するに 十分な長さで含むと意味される。本発明のポリペプチドはまた、改変アミノ酸配 列を有する生物学的に機能的なポリペプチドまたはペプチドをコードし得る。こ の改変アミノ酸配列は、アミノ酸の相対的ヒドロパシースコアが交換されるよう な考慮に基づいて選択された変化を有する。これらの改変配列は、天然供給源か ら単離された配列、または部位特異的変異誘発のような変異誘発手順を用いて本 明細書中に開示された配列中に誘導された配列である。 好ましくは、本発明の発現ベクターは、BCL-XL(配列番号6)、BCL-XS(配列 番号8)、BCL-X1(配列番号6の510位から698位)、または配列番号2、4、7 、および9のアミノ酸残基配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチ ドを含む。発現ベクターは、プログラムされた脊椎動物細胞死を促進するかまた は阻害する、BCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドのコーディング領域自身 を含み得るか、またはそれは、プログラムされた脊椎動物細胞死を促進するかま たは阻害する、BCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドのようなポリペプチド の塩基性コーディング領域において選択された変化または改変を有するコーディ ング領域を含み得る。あるいは、このようなベクターまたはフラグメントは、よ り大きなポリペプチド、またはそれにも関わらず塩基性コーディング領域を含む ポリペプチドをコードし得る。いずれの場合においても、コドン縮重および生物 学的機能等価性のために、本発明のこの局面は、上述のポリペプチド配列に対 応する特定のDNA分子に限定されないことが理解されるべきである。 好例のベクターは、pCMVファミリーの哺乳動物発現ベクターを包含し、このベ クターは、pCMV6bおよびpCMV6c(Chiron Corp.,Emeryville CA)を包含する。 特定の場合において、そして詳細にはこれらの個々の哺乳動物発現ベクターの場 合において、得られる構築物は、選択マーカー(例えばpSV2neo)を含有するベ クターとの同時トランスフェクションを必要とし得る。ジヒドロ葉酸レダクター ゼ欠損チャイニーズハムスター卵巣細胞株(例えばDG44)への同時トランスフェ クションにより、このような発現ベクターに取り込まれたDNAによってポリペプ チドを発現するクローンが検出され得る。 本発明のDNA分子は、当該分野において周知である多くの技術により、ベクタ ー中に取り込まれ得る。例えば、bcl-x(配列番号1および3)、bcl-xL(配列 番号6)、およびbcl-xS(配列番号8)は、標準的技術を用いてpSFFV-Neoおよ びpBluescript-Sk+に取り込まれ得た(以下の実施例を参照のこと)。 本発明の発現ベクターは、多量のコード化DNAそれ自身を調製する手段および コードされたポリペプチドを調製する手段の両手段として有用である。本発明の ポリペプチドが組換え手段によって作製される場合、シャトル系として原核生物 発現ベクターまたは真核生物発現ベクターのいずれかを用い得ることが意図され る。しかし、原核生物系が通常、前駆体ポリペプチドを正確にプロセシングし得 ない場合、そして特にこのような系が膜関連真核性物ポリペプチドを正確にプロ セシングし得ない場合、真核生物ポリペプチドは開示された発明の教示により予 期されるので、おそらくこのような配列を真核生物宿主において発現させ得る。 しかし、DNAセグメントが真核生物ポリペプチドをコードする場合においてさえ 、原核生物発現は、いくつかのさらなる適用性を有し得ることが意図される。従 って、本発明は、原核生物細胞と真核生物細胞との間を往復し得るベクターと組 み合わせて用いられ得る。細菌宿主細胞および真核生物宿主細胞の使用を可能に するような系が本明細書中に記載される。 本発明の組換えポリペプチドの発現が所望されそして真核生物宿主が意図され る場合、真核生物複製起点を取り込んだプラスミドのようなベクターを用いるこ とが最も望ましい。さらに、真核生物系における発現のためには、有効な真核生 物プロモーター(例えば、チャイニーズハムスター卵巣細胞と組み合わせて用い られるプロモーター)に近接してそしてその制御下に、ポリペプチドをコードす る配列を位置させることが所望され得る。コーディング配列をプロモーターの制 御下に置くために、そのプロモーターが原核生物プロモーターであれ真核生物プ ロモーターであれ、一般に必要とされることは、選択されたプロモーターに対し てその3'側または下流に約1ヌクレオチドと約50ヌクレオチドとの間に、ポリペ プチドの適切な翻訳読み取り枠の翻訳開始側の5'末端を位置させることである。 さらに、真核生物発現が予期される場合、代表的には、所望のポリペプチドを含 む転写単位に適切なポリアデニル化部位を取り込むことが所望され得る。 pCMVプラスミドは、本発明において特定の有用性を有する一連の哺乳動物発現 ベクターである。このベクターは、本質的に全ての培養細胞における使用のため に設計され、SV40形質転換サルCOS細胞株において非常によく作動する。pCMV1 、2、3、および5ベクターは、各プラスミドのポリリンカー領域における特定 のユニークな制限部位において互いに異なる。pCMV4ベクターは、ポリリンカー の前の配列中に翻訳エンハンサーを含む点で、これらの4つのプラスミドとは異 なる。pCMV1から5のベクターのシリーズから直接には誘導されないが、機能的 に類似のpCMV6bおよびcベクターは、Emeryville,CAのChironCorp.から入手可能 であり、ポリリンカー領域の向きが一方が他方に対して逆であることを除けば同 一である。 pCMVプラスミドの一般的な成分は以下の通りである。ベクター骨格は、pTZ18R (Pharmacia)であり、そして一本鎖DNAの生産のためのバクテリオファージf1複 製起点およびアンピシリン耐性遺伝子を含有する。CMV領域は、ヒトサイトメガ ロウイルス(Towne株)主要極初期遺伝子の強力プロモーター−調節領域のヌク レオチド-760から+3からなる(Thomsenら,1984;Boshartら,1985)。ヒト成長 ホルモンフラグメント(hGH)は、この遺伝子の1533から2157の配列で表される 転写終結およびポリアデニル化シグナルを含む(Seeburg,1982)。このフラグ メント中にはAlu中頻度(middle)反復DNA配列が存在する。最後に、SV40複製起点 およびpcD-Xプラスミド由来の初期領域プロモーター−エンハンサー(HindIIか らPstIまでのフラグメント)は、(Okayamaら、1983)に記載されている。この フラグメント中のプロモーターは、転写がCMV/hGH発現カセットから進行するよ うな方向に位置づけられる。 pCMVプラスミドは、ポリリンカー領域における差異および翻訳エンハンサーの 存在または不在によって互いに区別され得る。開始pCMV1プラスミドは、ポリリ ンカー領域において増加する数の唯一の(unique)制限部位を与えるように漸次改 変されている。pCMV2を作製するために、pCMV1中の2つのEcoRI部位の1つを 破壊した。pCMV3を作製するために、pCMV1は、SV40領域から短いセグメント( StuIからEcoRI)を欠失させることにより改変され、そしてそうすることにおい てポリリンカー中のPstI、SalI、およびBamHI部位を唯一とした。pCMV4を作製 するために、CMVプロモーターから転写されたmRNAの5'非翻訳領域に対応するDNA の合成フラグメントをCに付加した。この配列は、ポリペプチド合成における開 始因子に対する要求性を減少させることにより、翻訳エンハンサーとして作用す る(Joblingら,1987);Browningら,1988)。pCMV5を作製するために、DNAの セグメント(HpaIからEcoRI)をpCMV1のSV40起点領域から欠失させ、開始ポリ リンカー中に全てのユニークな部位を与えた。 pCMVベクターは、サルCOS細胞、マウスL細胞、CHO細胞、およびHeLa細胞にお いて首尾良く発現されている。いくつかの匹敵比較において、COS細胞では、SV4 0を基本としたベクターよりも5〜10倍より高い発現レベルが得られた。pCMVベ クターは、LDLレセプター、核因子1、Gsαポリペプチド、ポリペプチドホスフ ァターゼ、シナプトフィジン、シナプシン、インスリンレセプター、インフルエ ンザヘマグルチニン、アンドロゲンレセプター、ステロール26-ヒドロキシラー ゼ、ステロイド17-および21-ヒドロキシラーゼ、シトクロームP-450オキシドレ ダクターゼ、βアドレナリン性レセプター、葉酸レセプター、コレステロール側 鎖切断酵素、および他のcDNAの宿主を発現するために用いられている。これらの プラスミドにおけるSV40プロモーターは、優性選択マーカーのような他の遺伝子 を発現するために用いられ得ることが銘記されるべきである。最後に、ポリリン カーにおいて、pCMUにおけるHindIII部位とPstIとの間に、偽翻訳開始を引き起 こし得るATG配列が存在する。このコドンは、発現プラスミドにおいて、可能で あれば避けるべきである。親のpCMV1およびpCMV4ベクターの構築および使用を 記載した文献が公開されている(Andersonら,1989b)。 IV.トランスフェクトされた細胞 さらに別の実施態様では、本発明は、プログラムされた脊椎動物細胞死を阻害 または促進する、BCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドをコードするポリヌ クレオチドで形質転換されるか、またはトランスフェクトされた組換え宿主細胞 および形質転換またはトランスフェクトされた細胞由来のトランスジェニック細 胞を提供する。好ましくは、本発明の組換え宿主細胞は、配列番号1、3、6、 または8の配列を含むポリヌクレオチドでトランスフェクトされる。DNA分子の ような外因性ポリヌクレオチドで細胞を形質転換またはトランスフェクトする手 段は、当該分野で周知であり、そしてリン酸カルシウム-またはDEAE-デキストラ ン-介在トランスフェクション、プロトプラスト融合、エレクトロポレーション 、リポソーム介在トランスフェクション、直接マイクロインジェクション、およ びアデノウイルス感染のような技術が挙げられる(Sambrook,FritshおよびMani atis、1989)。 最も広範に用いられる方法は、リン酸カルシウムまたはDEAE-デキストランの いずれかにより介在されたトランスフェクションである。このメカニズムは曖昧 なままであるが、トランスフェクトされたDNAは、エンドサイトーシスにより細 胞の細胞質に入り、そして核に輸送されると考えられる。細胞のタイプに依存し て、培養細胞群の90%までが任意の時間でトランスフェクトされ得る。この高い 効率のために、リン酸カルシウムまたはDEAE-デキストランで介在されたトラン スフェクションは、多くの細胞における外来DNAの一過性の発現を必要とする研 究のために選択される方法である。リン酸カルシウム介在トランスフェクション はまた、外来DNAのコピーを組み込む細胞株を樹立するために使用される。これ らは、通常、宿主細胞ゲノム内にヘッド-テイルタンデム配置(array)で配置され る。 プロトプラスト融合法では、目的のプラスミドの多コピーを有する細菌由来の プロトプラストは、培養された哺乳動物細胞と直接混合される。細胞膜の(通常 、ポリエチレングリコールを用いる)融合後、細菌の内容物は哺乳動物細胞の細 胞 質内に送達され、そしてプラスミドDNAは核に輸送される。プロトプラスト融合 は、通常、一過性の発現アッセイに用いられる多くの細胞株のトランスフェクシ ョンほど効果的ではないが、DNAのエンドサイトーシスが非効率的に生じる細胞 株について有用である。プロトプラスト融合は、頻繁に宿主染色体内にタンデム に組み込まれるプラスミドDNAの多数のコピーを生じる。 種々の哺乳動物細胞および植物細胞への短時間の高電圧電気パルスの印加によ り、原形質膜内にナノメーターサイズの細孔が形成される。DNAは、これらの細 孔を通じてか、または細孔の閉鎖を伴う膜成分の再分配としてかの結果のいずれ かにより、細胞の細胞質内に直接取り込まれる。エレクトロポレーションは非常 に効果的であり、そしてクローン化された遺伝子の一過性の発現と、目的の遺伝 子の組み込まれたコピーを有する細胞株の樹立との両方に用いられ得る。エレク トロポレーションは、リン酸カルシウム介在トランスフェクションおよびプロト プラスト融合とは対照的に、頻繁に外来DNAの1個またはせいぜい数個の組み込 まれたコピーを有する細胞株を生じる。 リポソームトランスフェクションは、リポソーム内にDNAおよびRNAをカプセル 化し、その後、これらのリポソームと細胞膜とを融合することを包含する。DNA が細胞内にどのように送達されるかというメカニズムは不明であるが、トランス フェクション効率は90%もの高さであり得る。 DNA分子の核内への直接マイクロインジェクションは、DNAを低pHエンドソーム のような細胞区画に曝さないという利点を有する。従って、マイクロインジェク ションは、目的のDNAの組み込まれたコピーを有する細胞株を樹立するための方 法として主に用いられる。 細胞トランスフェクションのためのベクターとしてアデノウイルスを使用する ことは当該分野において周知である。アデノウイルスベクター介在細胞トランス フェクションは、種々の細胞について報告されている(Stratford-Perricaudet ら、1992)。 トランスフェクトされた細胞は、原核生物または真核生物であり得る。好まし くは、本発明の宿主細胞は真核生物の宿主細胞であり得る。本発明の好適な組換 え宿主細胞は、ネズミのFL5.12細胞である。プログラムされた脊椎動物細胞死を 促進または阻害する、BCL-2以外のヒトポリペプチドを産生することが目的であ る場合、培養された哺乳動物細胞またはヒト細胞が特に目的とされる。 別の局面では、本発明の組換え宿主細胞は原核生物性の宿主細胞である。好ま しくは、組換え宿主細胞は、Escherichia coli株の細菌細胞である。一般に、原 核生物は、DNA配列の初期のクローニングおよび本発明において有用なベクター の構築に好ましい。例えば、E.coli K12株は特に有用であり得る。用いられ得 る他の微生物株としては、E.coli BおよびE.coli χ1776(ATCC番号31537)が 挙げられる。これらの例は、限定よりもむしろ例示であることが意図される。 原核生物はまた発現のために有用であり得る。前述の株、ならびにE.coli W3 110(F-、λ、プロトトロフ、ATCC番号273325)、Bacillus subtilusのような桿 菌、またはSalmonella typhimuriumまたはSerratus marcesansのような他の腸内 細菌、および種々のPseudomonas種が用いられ得る。 一般に、宿主細胞と適合する種由来のレプリコンおよび制御配列を含むプラス ミドベクターは、これらの宿主と組み合わせて用いられる。ベクターは、通常、 複製部位、および形質転換細胞において表現型選択を提供し得るマーキング配列 を有する。例えば、E.coliは、E.coli種由来のプラスミドであるpBR322を用い て形質転換され得る(Bolivarら、1977)。pBR322はアンピシリン耐性およびテ トラサイクリン耐性に関する遺伝子を含み、従って、形質転換細胞を同定するた めの容易な手段を提供する。pBRプラスミド、あるいは他の微生物プラスミドま たはファージはまた、それ自身のポリペプチドの発現のために微生物により用い られ得るプロモーターを含まなければならないか、またはそのプロモーターを含 むように改変されなければならない。 組換えDNAの構築において最も一般に用いられるこれらのプロモーターとして は、β-ラクタマーゼ(ペニシリナーゼ)およびラクトースプロモーター系(Cha ngら、1978;Itakuraら、1977;Goeddelら、1979;Goeddelら、1980)ならびに トリプトファン(TRP)プロモーター系(欧州特許出願公報第0036776号;Siebwenl istら、1980)が挙げられる。これらは最も一般的に用いられるが、他の微生物 プロモーターが発見および利用され、そしてそれらのヌクレオチド配列に関する 詳細が公開され、当業者がプラスミドベクター内に機能的なプロモーターを導入 することが可能となった(Siebwenlistら、1980)。 原核生物に加えて、酵母などの真核微生物もまた用いられ得る。Saccharomyce s cerevisiaseまたは一般のパン酵母が真核微生物の間で最も一般的に用いられ る。しかし、多くの他の株が一般的に利用可能である。Saccharomycesにおける 発現のために、例えば、プラスミドYRp7が一般的に用いられる(Stinchcombら、 1979;Kingsmanら、1979;Tschemperら、1980)。このプラスミドはすでにtrpI 遺伝子を含み、このtrpI遺伝子は、トリプトファン内で生育するための能力に欠 けた酵母の変異株(例えば、ATCC番号44076またはPEP4-1(Jones、1977))のた めの選択マーカーを提供する。次いで、酵母宿主細胞ゲノムの特徴としてのtrpl 欠陥の存在は、トリプトファン欠如下での成長による形質転換を検出するための 効果的な環境を提供する。 酵母ベクターにおける適切なプロモーター配列としては、3-ホスホグリセリン 酸キナーゼ(Hitzemanら、1980)のプロモーター、またはエノラーゼ、グリセル アルデヒド-3-リン酸デヒドロゲナーゼ、ヘキソキナーゼ、ピルビン酸デカルボ キシラーゼ、ホスホフルクトキナーゼ、グルコース-6-リン酸イソメラーゼ、3- ホスホグリセリン酸ムターゼ、ピルビン酸キナーゼ、トリオースリン酸イソメラ ーゼ、ホスホグルコースイソメラーゼ、およびグルコキナーゼのような他の解糖 系酵素(Hessら、1968;Hollandら、1978)が挙げられる。適切な発現プラスミ ドを構築する際に、これらの遺伝子と関連する終止配列がまた、発現ベクター内 の発現されるべき配列の下流に導入され、mRNAのポリアデニル化および終止が提 供される。培養条件により転写が調節されるというさらなる利点を有する他のプ ロモーターは、アルコールデヒドロゲナーゼ2、イソシトクロムC、酸ホスファ ターゼ、窒素代謝と関連した分解酵素、および前述のグリセルアルデヒド-3-リ ン酸デヒドロゲナーゼのプロモーター領域、ならびにマルトースおよびガラクト ースの利用に関与する酵素である。酵母適合性プロモーター、または複製起点、 および終止配列を含む任意のプラスミドベクターが適切である。 微生物に加えて、多細胞生物由来の細胞の培養物がまた、宿主として用いられ 得る。原則的には、任意のこのような細胞培養物が、脊椎動物培養物由来であっ ても無脊椎動物培養物由来であっても、機能し得る。しかし、脊椎動物細胞への 関心が最も高く、そして培養(組織培養)における脊椎動物細胞の増殖は、近年 では常法となった(KruseおよびPeterson、1973)。このような有用な宿主細胞 株の例は、AtT-20、VEROおよびHeLa細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細 胞株、ならびにW138、BHK、COSM6、COS-7、293、およびMDCK細胞株である。この ような細胞の発現ベクターは、通常、任意の必要なリボソーム結合部位、RNAス プライス部位、ポリアデニル化部位、および転写終止配列と共に、(必要であれ ば)複製起点、発現されるべき遺伝子の上流に位置するプロモーターを含む。 哺乳動物細胞に用いるために、発現ベクターの制御機能は、しばしばウイルス 性物質から誘導される。例えば、一般に用いられるプロモーターは、ポリオーマ 、アデノウイルス2、サイトメガロウイルス、および最も頻繁にはシミアンウイ ルス40(SV40)に由来する。SV40の初期プロモーターおよび後期プロモーターが特 に有用である。なぜなら、両者は、SV40ウイルス複製起点もまた含むフラグメン トとしてウイルスから容易に得られるからである(Fiersら、1978)。より小さ いSV40フラグメントまたはより大きいSV40フラグメントもまた用いられ得る(た だし、ウイルス複製起点内に位置するHindIII部位からBglI部位の方へ伸長する 約250bpの配列が含まれる場合)。さらに、所望の遺伝子配列と通常関連したプ ロモーターまたは制御配列を利用することがまた可能であり、そしてしばしば所 望され得る(ただし、このような制御配列が宿主細胞系と適合性である場合)。 複製起点は、SV40または他のウイルス(例えば、ポリオーマ、アデノ、VSV、B PV、CMV)源に由来し得るような外因性起点を含むようにベクターを構築するこ とにより提供され得るか、または宿主細胞染色体複製メカニズムにより提供され 得る。ベクターが宿主細胞染色体内に組み込まれる場合には、後者がしばしば充 分である。 V.プログラムされた脊椎動物細胞死に影響する、BCL-2(配列番号5)以外の 組換えポリペプチドの調製 さらに別の実施態様では、本発明は、プログラムされた脊椎動物細胞死に影響 する、BCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドを調製するためのプロセスを意 図し、このプロセスは、そのポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを用い て細胞をトランスフェクトし、形質転換された宿主細胞を生成すること;および ポリペプチドの発現に充分な生物学的条件下で、形質転換された宿主細胞を維持 することを包含する。好ましくは、形質転換された宿主細胞は真核生物細胞であ る。あるいは、この宿主細胞は原核生物細胞である。好ましい原核生物細胞は、 Escherichia coliのDH5α株の細菌細胞である。さらにより好ましくは、形質転 換された細胞内にトランスフェクトされたポリヌクレオチドは、配列番号1およ び3のヌクレオチド塩基配列を含む(図1)。最も好ましくは、トランスフェク ションは、先に開示した発現ベクターを用いて達成される。 このプロセスに用いられる宿主細胞は、本発明の機能的ポリペプチドを発現し 得る。好ましい宿主細胞は、チャイニーズハムスター卵巣細胞である。しかし、 種々の細胞は本発明のプロセスに対して順応性があり、例としては、酵母細胞、 ヒト細胞株、および当業者に周知の他の真核生物細胞株が挙げられる。 トランスフェクションに続いて、細胞はプログラムされた脊椎動物細胞死を促 進または阻害する、BCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドを発現するのに充 分な時間、培養条件下で維持される。培養条件は当該分野で周知であり、そして イオン組成、および濃度、温度、pHなどを包含する。代表的には、トランスフェ クトされた細胞は、培養培地内の培養条件下に維持される。種々の細胞のタイプ にとって適切な培地は当該分野で周知である。好ましい実施態様では、温度は約 20℃〜約50℃であり、より好ましくは約30℃〜約40℃であり、そしてさらに好ま しくは約37℃である。 pHは好ましくは約6.0の値から約8.0の値であり、より好ましくは約6.8の値か ら約7.8の値であり、そして最も好ましくは約7.4である。容量オスモル濃度は、 好ましくは約200ミリオスモル/リットル(mosm/L)〜約400mosm/lであり、そして より好ましくは約290mosm/L〜約310mosm/Lである。トランスフェクションおよび コードされたタンパク質の発現に必要とされる他の生物学的条件は当該分野で周 知である。 トランスフェクトされた細胞は、プログラムされた脊椎動物細胞死を促進また は阻害する、BCL-2以外のポリペプチドを発現するに充分な時間維持される。適 切な時間は、とりわけ用いられる細胞のタイプに依存し、そして当業者により容 易に決定可能である。代表的には、維持時間は約2日〜約14日である。 組換えポリペプチドは、トランスフェクトされた細胞、またはそれらの細胞が 培養される培地のいずれかより回収されるか、または採集される。回収はポリペ プチドの単離および精製を包含する。ポリペプチドの単離および精製技術は当該 分野において周知であり、そして例えば、沈殿、濾過、クロマトグラフィー、電 気泳動などの方法を包含する。 VI.抗体 さらに別の実施態様では、本発明は、本発明のポリペプチドと免疫反応性の抗 体を提供する。好ましくは本発明の抗体はモノクローナル抗体である。抗体を調 製し、かつ特徴付けるための方法は当該分野において周知である(例えば、Anti bodies,"A Laboratory Manual"、E.HowellおよびD.Lane、Cold Spring Harbo r Laboratory、1988を参照のこと)。 手短に言えば、ポリクローナル抗体は、動物を本発明のポリペプチドまたはポ リヌクレオチドを含む免疫原を用いて免疫し、そして免疫した動物から抗血清を 収集することにより調製される。広範な動物種が抗血清の生産に用いられ得る。 代表的には、抗-抗血清の生産に用いられる動物は、ウサギ、マウス、ラット、 ハムスターまたはモルモットである。ウサギは比較的大量の血液を有するので、 ウサギがポリクローナル抗体の生産のために好適に選択される。 当該分野において周知のように、あるポリペプチドまたはポリヌクレオチドの 免疫原性は変化し得る。従って、本発明の免疫原(例えば、ポリペプチドまたは ポリヌクレオチド)をキャリアと連結することがしばしば必要である。代表的か つ好適なキャリアは、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)およびウシ血清 アルブミン(BSA)である。オボアルブミン、マウス血清アルブミン、またはウサ ギ血清アルブミンのような他のアルブミンもまた、キャリアとして用いられ得る 。 キャリアタンパク質にポリペプチドまたはポリヌクレオチドを複合するための 手段は当該分野において周知であり、そしてグルタルアルデヒド、m-マレイミド ベンコイル-N-ヒドロキシスクシンイミドエステル、カルボジイミド、およびビ スビアゾ化ベンジジンを含む。 当該分野において周知のように、特定の免疫原に対する免疫原性は、アジュバ ントとして知られる免疫応答の非特異的刺激剤(stimulator)の使用により増強さ れ得る。代表的かつ好適なアジュバントとしては、完全フロイントアジュバント 、不完全フロイントアジュバント、および水酸化アルミニウムアジュバントが挙 げられる。 ポリクローナル抗体の生産に使用される免疫原の量は、とりわけ免疫原の性質 および免疫に用いられる動物により変化する。種々のルート(皮下、筋肉内、真 皮内、静脈内、および腹膜腔内)が免疫原を与えるために用いられ得る。ポリク ローナル抗体の生産は、免疫後種々の時点で、免疫した動物の血液をサンプリン グすることによりモニターされる。所望のレベルの免疫原性が得られたら、免疫 した動物から採血し得、そして血清を単離および保存し得る。 別の局面では、本発明は、プログラムされた脊椎動物細胞死を促進または阻害 する、BCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドと免疫反応性である抗体を生産 するプロセスを意図する。このプロセスは以下の工程を包含する:(a)組換え宿 主細胞を、このポリペプチドをコードするポリヌクレオチドでトランスフェクト する工程;(b)ポリペプチドの発現に充分な条件下で宿主細胞を培養する工程;( c)このポリペプチドを回収する工程;および(d)このポリペプチドに対する抗体 を調製する工程。さらにより好ましくは、本発明は、上記のプロセスにより調製 された抗体を提供する。 本発明のモノクローナル抗体は、米国特許第4,196,265号(これは本明細書中 において、参考として援用される)に例示されるような周知の技術を用いて容易 に調製され得る。代表的には、この技術は、免疫応答を提供するに充分な様式で 、選択された抗原(例えば、本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチド)を 用いて適切な動物をまず免疫する工程を包含する。マウスおよびラットのような 齧歯類が好適な動物である。次いで、免疫した動物由来の脾臓細胞が不死ミエロ ーマ細胞の細胞と融合される。免疫した動物がマウスである場合、好ましいミエ ローマ細胞はネズミのNS-1ミエローマ細胞である。 融合脾臓/ミエローマ細胞は選択培地内で培養され、母細胞からの融合脾臓/ ミエローマ細胞を選択する。融合細胞は、未融合母細胞の混合物から、例えば、 組織培養培地内のヌクレオチドの新たな(de novo)合成を阻止する試薬の添加に より分離される。代表的かつ好適な試薬は、アミノプテリン、メトトレキセート 、およびアザセリンである。アミノプリテンおよびメトトレキセートは、プリン とピリミジンとの両方の新たな合成を阻止する。これに対し、アザセリンは、プ リン合成のみを阻止する。アミノプテリンまたはメトトレキセートが用いられる 場合、ヌクレオチド源としてヒポキサンチンおよびチミジンを培地に補給する。 アザセリンが用いられる場合、ヒポキサンチンを培地に補給する。 この培養は、特異的なハイブリドーマが選択されるハイブリドーマ群を提供す る。代表的には、ハイブリドーマの選択は、マイクロタイタープレートで単クロ ーン希釈により細胞を培養し、続いて抗原-ポリペプチドとの反応性について、 個々のクローナル上清を試験することにより行われる。次いで、選択されたクロ ーンは無限に増殖されて、モノクローナル抗体を提供する。 特別な実施例として、本発明の抗体を生産するために、本発明のポリペプチド を含む約1μg〜200μgの間の抗原をマウスの腹膜腔内に注射する。Bリンパ球 細胞は、完全フロイントアジュバント(Mycobacterium tuberculosis死菌を含む 免疫応答の非特異的刺激剤)のようなアジュバントとともに抗原を注射すること により成長が刺激される。最初の注射のしばらく後(例えば、少なくとも2週間 )で、不完全フロイントアジュバントと混合した抗原の第2の用量を注射するこ とによりマウスを追加的に免疫する。 2回目の注射後数週間で、マウスの尾から採血し、そして放射性標識した抗原 に対する免疫沈降により血清の力価を測定する。好ましくは、追加免疫および力 価測定のプロセスを、適切な力価が達成されるまで繰り返す。最も高い力価を有 するマウスの脾臓を摘出し、そして脾臓をシリンジでホモジナイズすることによ り脾臓リンパ球を得る。代表的には、免疫したマウス由来の脾臓は、約5×107 個〜2×108個のリンパ球を含有する。 ミエローマ細胞として知られる変異リンパ球細胞は実験用動物から得られ、こ のような細胞は種々の周知の方法により生育が誘発される。ミエローマ細胞には 、ヌクレオチド生合成のサルベージ経路がない。ミエローマ細胞は腫瘍細胞であ るので、それらは組織培養において無限に増殖し得、従って、不死と呼ばれる。 ネ ズミのNS-1ミエローマ細胞のようなマウスおよびラット由来のミエローマ細胞の 多くの培養細胞株が樹立されている。 ミエローマ細胞は、本発明の抗原/ポリペプチドを用いて注射したマウスまた はラットの脾臓由来の正常な抗体産生細胞との融合を促すのに適切な条件下で組 み合わされる。融合条件は、例えば、ポリエチレングリコールの存在を包含する 。得られた融合細胞はハイブリドーマ細胞である。ミエローマ細胞のように、ハ イブリドーマ細胞は培養時に無限に成長する。 ハイブリドーマ細胞は、HAT培地(ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジ ン)のような選択培地で培養することにより未融合ミエローマ細胞から分離され る。未融合ミエローマ細胞には、サルベージ経路からのヌクレオチドを合成する のに必要な酵素がない。なぜなら、それらはアミノプテリン、メトトレキセート 、またはアザセリンの存在下で死滅しているからである。未融合リンパ球はまた 、組織培養において成長し続けない。従って、うまく融合した細胞(ハイブリド ーマ細胞)のみが選択培地内で成長し得る。 生存ハイブリドーマ細胞のそれぞれは、単一の抗体を生産する。次いで、これ らの細胞は、本発明の抗原/ポリペプチドと免疫反応性である特異的抗体を生産 するためにスクリーニングされる。単細胞ハイブリドーマは、ハイブリドーマを 限定希釈することにより単離される。ハイブリドーマを引き続き何回も希釈し、 そして希釈物を成長させた後、上清をモノクローナル抗体の存在について試験す る。次いで、抗体を生産するクローンを大量に培養し、本発明の抗体を都合の良 い量で生産する。 本発明のモノクローナル抗体を用いることにより、本発明の特異的なポリペプ チドおよびポリヌクレオチドが抗原として認識され、従って同定され得る。一旦 同定されると、これらのポリペプチドおよびポリヌクレオチドは、抗体アフィニ ティークロマトグラフィーのような技術により単離され、精製され得る。抗体ア フィニティークロマトグラフィーでは、モノクローナル抗体は固形基質と結合し 、そして所望の抗原を含有する溶液に曝される。抗原は、結合した抗体との免疫 特異的反応を通じて溶液から除去される。次いで、ポリペプチドまたはポリヌク レオチドは基質から容易に除去され、そして精製される。 VII.薬学的組成物 好ましい実施態様では、本発明は、本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオ チド、および生理学的に受容可能なキャリアを含有する薬学的組成物を提供する 。より好ましくは、薬学的組成物は、ポリペプチドBCL-XL(配列番号7)、BCL- XS(配列番号9)、またはBCL-X1(配列番号4)、あるいはこれらのポリペプチ ドをコードするポリヌクレオチドを含む。 本発明の組成物は、代表的には、所望されるような標準の周知の非毒性で生理 学的に受容可能なキャリア、アジュバント、およびビヒクルを含む投薬単位処方 物で非経口的に投与される。本明細書中に用いられる非経口という用語は、静脈 内、筋肉内、動脈内注射、または点滴技術を包含する。 注射用調製物(例えば、滅菌注射用水溶液または油性の懸濁液)は、適切な分 散剤または湿潤剤および沈殿防止剤を用いる公知の技術により処方される。滅菌 注射用調製物はまた、例えば、1,3-ブタンジオールの溶液のような、非毒性で非 経口的に受容可能な希釈剤または溶媒の滅菌注射用溶液または懸濁液であり得る 。 用いられ得る受容可能なビヒクルおよび溶媒としては、水、リンゲル液、およ び塩化ナトリウム等張液が挙げられる。さらに、滅菌固定化オイルが溶媒または 懸濁媒体として通常使用される。この目的のために、任意の無刺激性(bland)固 定化オイルが用いられ得、それらは合成モノ-またはジ-グリセリドを包含する。 さらに、オレイン酸のような脂肪酸が注射用調製物に使用されることが見出され る。 好ましいキャリアとしては、ホスフェート、ラクテート、トリスなどで緩衝化 した中性の生理食塩水溶液が挙げられる。当然、欠陥干渉性アデノウイルス粒子 またはエンドトキシンおよび他の発熱物質のような所望しない夾雑物を本質的に 含まないようにするために充分にベクターを精製する。その結果、ベクター構築 物を受容する個体内の不適切な反応は生じない。ベクターを精製する好ましい手 段としては、塩化セシウム勾配遠心分離のような浮遊密度勾配の使用が挙げられ る。 キャリアはまたリポソームであり得る。送達ビヒクルとしてリポソームを用い る手段は当該分野において周知である[Gabizonら、1990;Ferrutiら、1986;お よびRanade,V.V.、1989を参照のこと]。 トランスフェクトされた細胞もまた、キャリアとして供し得る。例として、肝 細胞を生物から摘出し、上記の方法を用いて本発明のポリヌクレオチドでトラン スフェクトし、次いで、トランスフェクトされた細胞を(例えば、静脈内に注射 して)生物に戻し得る。 VIII.本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドの検出 あるいは、本発明は、本発明のポリペプチドを検出するプロセスを提供する。 ここで、このプロセスは、上記のプロセスに従って調製した抗体とポリペプチド とを免疫反応させ、抗体-ポリペプチド結合体を形成する工程、およびこの結合 体を検出する工程を包含する。 さらに別の実施態様では、本発明は、本発明のポリペプチドをコードするメッ センジャーRNA転写物を検出するプロセスを意図する。ここで、このプロセスは 以下の工程を包含する:(a)メッセンジャーRNA転写物を、ポリペプチドをコード するポリヌクレオチド配列とハイブリダイズして二重鎖を形成する工程;および (b)この二重鎖を検出する工程。あるいは、本発明は、本発明のポリペプチドを コードするDNA分子を検出するプロセスを提供する。ここで、このプロセスは以 下の工程を包含する:(a)DNA分子を、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチ ドとハイブリダイズして二重鎖を形成する工程;および(b)この二重鎖を検出す る工程。 IX.スクリーニングアッセイ さらに他の局面では、本発明は、本発明の機能性ポリペプチドを含む細胞を提 供する工程および選択された物質がその細胞のプログラムされた脊椎動物細胞死 に影響を与える能力を試験する工程を包含する、プログラムされた脊椎動物細胞 死に影響を与える能力について物質をスクリーニングするプロセスを意図する。 本発明の方法および組成物を用いて、候補物質を試験するためのスクリーニン グアッセイが誘導され得る。候補物質は、プログラムされた脊椎動物細胞死を促 進または阻害するBCL-2以外のポリペプチドとの結合または他の分子内相互作用 によってプログラムされた脊椎動物細胞死を潜在的に促進または阻害し得る物質 である。 本発明のスクリーニングアッセイは、一般に、プログラムされた脊椎動物細胞 死を阻害または促進する候補物質を同定するために候補物質をスクリーニングす るような、候補物質が標的細胞の生存能力に影響を与える能力(プログラムされ た脊椎動物細胞死に対する感受性)を測定することを包含する。標的細胞は、本 発明のポリペプチドを含むことが公知の天然由来の細胞または以下に記載の形質 転換プロセスに従って生成される形質転換細胞のいずれかであり得る。 当該分野で周知のように、スクリーニングアッセイは、プログラムされた脊椎 動物細胞死の試験に適切な条件下で細胞を提供する。これらの条件としては、pH 、温度、張度(tonicity)、プログラムされた脊椎動物細胞死に関与する関連因子 (例えば、増殖因子、IL-3)の存在、およびグリコシル化またはプレニル化のよ うなポリペプチドに関連する修飾が挙げられるが、これらに限定されない。本発 明のポリペプチドは原核細胞または真核細胞で発現され、そして使用され得るこ とが意図される。宿主細胞もまた、レセプターが見出され得る細胞以下の画分に 分画され得る。例えば、ポリペプチドを発現する細胞は、細胞の核、小胞体、小 胞、または膜表面に分画され得る。 pHは、好ましくは約6.0〜約8.0の値であり、より好ましくは約6.8〜約7.8の値 であり、そして最も好ましくは約7.4である。好ましい実施態様においては、温 度は約20℃〜約50℃であり、より好ましくは約30℃〜約40℃であり、そしてさら により好ましくは約37℃である。容量オスモル濃度は、約5ミリオスモル/リッ トル(mosm/L)〜約400mosm/Lであり、より好ましくは約200ミリオスモル/リッ トル〜約400mosm/Lであり、そしてさらにより好ましくは、約290mosm/L〜約310m osm/Lである。因子の存在は、特定の細胞におけるプログラムされた脊椎動物細 胞死の適切な試験のために必要であり得る。このような因子としては、例えば、 増殖因子、インターロイキン、またはコロニー刺激因子の存在および欠如(停止 (withdrawal))が挙げられる。 1つの実施態様では、本発明の1つまたはそれ以上のポリペプチドと相互作用 する選択的な能力を有するが、そのポリペプチドが本明細書中で同定される他の ポリペプチドと実質的に重複活性を有さない候補物質を識別し得るスクリーニン グアッセイが設計される。 A.本発明のポリペプチドのスクリーニングアッセイ 本発明は、プログラムされた脊椎動物細胞死を促進または阻害するBCL-2(配 列番号5)以外のポリペプチドの存在について生物学的試料をスクリーニングす るプロセスを提供する。スクリーニングされるべき生物学的試料は、細胞外液ま たは細胞内液のような生物学的液体もしくは細胞または組織抽出物あるいはホモ ジネートであり得る。生物学的試料はまた、単離細胞(例えば、培養中の)ある いは組織試料または組織学的試料におけるような細胞の集合物であり得る。組織 試料は、液体培地に懸濁され得るか、または顕微鏡スライドガラスのような固体 支持体上に固定され得る。 スクリーニングアッセイプロセスに従って、生物学的試料をその存在をアッセ イするポリペプチドと免疫反応性の抗体に曝露する。代表的には、曝露は、抗体 および候補ポリペプチドの両方を含有する液体培地中で混合物を形成することに より達成される。抗体またはポリペプチドを有する試料のいすれかを固体支持体 (例えば、カラムまたはマイクロタイタープレート)に付着させ得る。 生物学的試料を生物学的反応条件下、抗体−ポリペプチド結合体形成に充分な 時間抗体に曝露する。生物学的反応条件としては、イオン組成および濃度、温度 、pHなどが挙げられる。 イオン組成および濃度は、蒸留水のそれからNaClの2モル溶液までの範囲に渡 り得る。好ましくは、容量オスモル濃度は、約100mosmols/l〜約400mosmols/lで あり、より好ましくは、約200mosmols/l〜約300mosmols/lである。温度は、好ま しくは約4℃〜約100℃であり、より好ましくは約15℃〜約50℃であり、そして さらにより好ましくは約25℃〜約40℃である。pHは、好ましくは約4.0〜約9.0で あり、より好ましくは約6.5〜約8.5であり、さらにより好ましくは約7.0〜約7.5 である。生物学的反応条件の唯一の制限は、選択した条件によって抗体−ポリペ プチド結合体形成が起こされることと、その条件が抗体またはポリペプチドのい ずれにも不利に影響しないことである。 曝露時間は、特に、用いられる生物学的条件、抗体およびポリペプチドの濃度 、ならびに試料の性質(例えば、液体試料か組織試料か)によって変わる。曝露 時間を決定する手段は当業者に周知である。代表的には、試料が液体であり、か つ試料中のポリペプチド濃度が約10-10Mである場合、曝露時間は約10分〜約2 00分である。 抗体−ポリペプチド結合体の形成および存在を検出することにより、試料中の ポリペプチドの存在が検出される。このような抗体−抗原(例えば、レセプター ポリペプチド)結合体または複合体を検出する手段としては、当該分野で周知で あり、そして遠心分離、アフィニティークロマトグラフィーなどの手順が挙げら れ、2次抗体を抗体−候補レセプター複合体に結合させる。 1つの実施態様では、検出は、抗体に付着させたインジケーターを検出するこ とによって達成される。代表的であり、かつ周知のこのようなインジケーターと しては、放射性標識(例えば、32P、125I、14C)、2次抗体、または西洋ワサ ビペルオキシダーゼのような酵素が挙げられる。インジケーターを抗体に付着さ せる手段は当該分野で周知である。市販のキットが利用可能である。 B.抗ポリペプチド抗体のスクリーニングアッセイ 他の局面では、本発明は、プログラムされた脊椎動物細胞死を促進または阻害 するBCL-2(配列番号5)以外のポリペプチド(例えば、BCL-XL(配列番号7) 、BCL-Xs(配列番号9)、またはBCL-X1(配列番号4))と免疫反応性である抗 体の存在について生物学的試料をスクリーニングするプロセスを提供する。この ようなプロセスに従って、生物学的試料を、プログラムされた脊椎動物細胞死を 促進または阻害するBCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドに、生物学的条件 下、抗体−ポリペプチド結合体形成に充分な時間曝露し、形成された結合体を検 出する。 C.プログラムされた脊椎動物細胞死を促進または阻害する、BCL-2(配列番号 5)以外のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドのスクリーニングアッセ DNA分子、および特にプローブ分子は、プログラムされた脊椎動物細胞死を促 進または阻害する、BCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドをコードすると考 えられるDNAソースにオリゴヌクレオチドプローブとしてハイブリダイズするた めに用いられ得る。このプロービングは、通常、アポトーシス遺伝子を有すると 考えられるDNAソースにオリゴヌクレオチドをハイブリダイズすることによって 達成される。プローブは単一のプローブのみで構成される場合もあり、特定のア ミノ酸配列またはポリペプチド配列に基づくプローブ集合物で構成され、遺伝コ ードに固有の重複性がそれらの多様性で説明される場合もある。 このようなプロービングに適切なDNAのソースは、本発明のポリペプチドを発 現し得、目的の細胞株のゲノムライブラリーであり得る。あるいは、DNAのソー スは、目的の細胞株由来のDNA全体を含み得る。本発明のハイブリダイゼーショ ンプロセスが一旦候補DNAセグメントを同定すると、さらなるハイブリダイゼー ション、制限酵素マッピング、配列決定および/または発現、ならびに試験によ りポジティブクローンが得られることが確認される。 あるいは、このようなDNA分子は、以下のような使用を包含する多数の技術に 用いられ得る:(1)患者の細胞由来のDNAにおいて正常または異常DNA配列を検出 するための診断ツール;(2)このような配列を潜在的に含むDNAライブラリー由来 のポリペプチドファミリーの他のメンバーおよび関連ポリペプチドを検出および 単離するための手段;(3)これらの配列の増幅を目的として関連配列にハイブリ ダイズするためのプライマー;(4)天然のアポトーシスDNA配列を改変するための プライマー;およびこれらのDNA配列が本明細書中に開示したDNAセグメントの配 列と類似していることに基づく他の技術。 上記のように、ある局面では、本発明によって提供されるDNA配列情報は、選 択されたアポトーシス遺伝子をコードする配列と特異的にハイブリダイズする比 較的短いDNA(またはRNA)配列(例えば、プローブ)の調製を可能にする。これ らの局面では、適切な長さの核酸プローブは、本発明のポリペプチドのコード配 列を考慮して調製される。このような核酸プローブが、他のコード配列に特異的 にハイブリダイズする能力は、これらに多様な実施態様における特別な有用性を 与える。最も重要なのは、これらのプローブが、ある試料の相補配列の存在を検 出するための種々のアッセイに用いられ得ることである。しかし、変異種プライ マー、または他の遺伝子構築物の調製に用いるプライマーの調製のための配列情 報の使用を包含する使用が意図される。 本発明に従う特定の利点を提供するために、ハイブリダイゼーションの研究ま たはアッセイに用いられる好ましい核酸配列は、図1に示す配列のような、少な くとも14〜40または本発明の核酸配列のヌクレオチド長に相補的なプローブ配列 を含む。長さが少なくとも14ヌクレオチドのサイズは、フラグメントが安定かつ 選択的な二重鎖分子を形成するに充分な長さであることを確実にするのに役立つ 。しかし、ハイブリッドの安定性と選択性とを増大させ、それにより得られる特 異的ハイブリッド分子の質と程度を向上させるためには、14を超える塩基長にわ たる相補配列を有する分子が一般に好ましい。一般に、14〜20ヌクレオチドまた は所望の場合にはそれより長いヌクレオチドの遺伝子相補長を有する核酸分子を 設計することが好ましい。このようなフラグメントは、例えば、化学的手段、核 酸再生技術の応用(例えば、本明細書中で参考として援用される米国特許第4,60 3,102号のPCR技術)、または組換え産生のための組換えベクター内に選択配列を 導入することによってフラグメントを直接合成することにより容易に調製され得 る。 従って、本発明のヌクレオチド配列は、遺伝子の相補長を有する二重鎖分子を 選択的に形成する能力のために用いられ得る。意図される応用によって、標的配 列に対するプローブの選択性の種々の程度を達成するために、種々のハイブリダ イゼーションの条件が用いられる。高い選択性が必要な応用では、代表的には比 較的ストリンジェントな条件が、ハイブリッドを形成するために用いられる。例 えば、0.02M〜0.15MのNaClにより50℃〜70℃の温度で与えられるような、比較的 低塩および/または高温条件が選択される。このような条件は、特に選択性であ り、そしてプローブとテンプレートまたは標的鎖との間のミスマッチを、もしあ るとしてもほとんど許容しない。 当然、応用の中には、例えば、基礎となるテンプレートにハイブリダイズした 変異プライマー鎖を用いて変異体を調製することを所望する場合、または関連種 、機能性等価物などに由来するポリペプチドコード配列を単離しようとする場合 には、ヘテロ二重鎖を形成させるために、あまりストリンジェントでないハイブ リ ダイゼーション条件が代表的には必要である。このような環境下では、0.15M〜0 .9Mの塩、20℃〜55℃の範囲の温度のような条件が用いられる。そのため、クロ スハイブリダイズする種は、コントロールのハイブリダイゼーションに関してポ ジティブにハイブリダイズするシグナルとして容易に同定され得る。いずれにし ても、ホルムアルデヒドの量を増やして添加すること(これは、温度を上げるの と同様にハイブリッド二重鎖を不安定化するように作用する)により、条件をよ りストリンジェントにし得ることが一般に認められる。このように、ハイブリダ イゼーション条件は容易に操作され得、従って一般に所望の結果に依存する選択 方法である。 特定の実施態様では、本発明の核酸配列を、ハイブリダイゼーションを測定す るための適切な手段(例えば、標識)と組み合わせて用いることに利点がある。 多様な適切なインジケーター手段が当該分野で公知であり、検出可能なシグナル を与え得る、放射性リガンド、酵素リガンド、またはアビジン/ビオチンのよう な他のリガンドが包含される。好ましい実施態様では、ウレアーゼ、アルカリホ スファターゼ、またはペルオキシダーゼのような酵素標識を、放射性試薬または 他の環境的に望ましくない試薬の代わりに用いるようである。酵素標識の場合に は、相補的核酸含有試料で特異的ハイブリダイゼーションを同定するために、肉 眼でまたは分光学的に可視的な手段を与えるのに用いられ得る比色測定用インジ ケーター基質が知られている。 一般に、本明細書中に記載のハイブリダイゼーションプローブは溶液ハイブリ ダイゼーションの試薬および固相を用いる実施態様での試薬として有用であるこ とが意図される。固相を含む実施態様では、試験DNA(またはRNA)を含む試料を 、選択したマトリックスまたは表面に吸着または付着させる。次いで、この固定 された一本鎖核酸を所望の条件下で選択したプローブと特異的ハイブリダイゼー ションにかける。選択条件は、特に、(例えば、G+C含有量、標的核酸のタイ プ、核酸のソース、ハイブリダイゼーションプローブのサイズなどに依存して) 必要な特別な基準に基づく特別な環境に依存する。ハイブリダイズした表面を洗 浄して非特異的に結合したプローブ分子を除去した後、標識を介して、特異的ハ イブリダイゼーションを検出し、さらに定量も行う。 X.アッセイキット 他の局面では、本発明は、生体試料内の本発明のポリペプチドの存在を検出す るための診断アッセイキットを意図する。ここで、このキットは、ポリペプチド と免疫反応し得る1次抗体を含有する第1の容器を含み、この1次抗体は、少な くとも1回のアッセイを行うに充分な量で存在する。好ましくは、本発明のアッ セイキットは、さらに1次抗体と免疫反応する2次抗体を含有する第2の容器を 含む。さらに好ましくは、本発明のアッセイキットに用いられる抗体は、モノク ローナル抗体である。さらに一層好ましくは、この1次抗体は固体支持体に付着 している。より一層好ましくは、1次および2次抗体はインジケーターを含み、 好ましくはこのインジケーターは放射性標識または酵素である。 本発明はまた、薬剤をスクリーニングするための診断キットを意図する。この ようなキットは、本発明のポリペプチドを含有し得る。このキットは、薬剤と本 発明のレセプターとの相互作用を検出するための試薬を含有し得る。提供される 試薬は、放射性標識され得る。このキットは、本発明のレセプターと結合または 相互作用し得る公知の放射性標識因子を含有し得る。 他の局面では、本発明は、生物学的試料内の本発明のポリペプチドをコードす るポリヌクレオチドの存在を検出するための診断アッセイキットを提供する。こ のキットは、配列番号1および3の少なくとも10個の連続するヌクレオチド塩基 のセグメントと同一または相補的な第2のポリヌクレオチドを含有する第1の容 器を含む。 他の実施態様では、本発明は、生物学的試料内の本発明のポリペプチドと免疫 反応性の抗体の存在を検出するための診断アッセイキットを意図する。このキッ トは、プログラムされた脊椎動物細胞死を促進または阻害し、抗体と免疫反応性 である、BCL-2(配列番号5)以外のポリペプチドを含有する第1の容器を含む 。このポリペプチドは、少なくとも1回のアッセイを行うに充分な量で存在する 。このキットの試薬は、液体溶液として提供され得るか、固体支持体に付着され 得るか、または乾燥粉末として提供され得る。好ましくは、試薬が液体溶液とし て提供されるときには、この液体溶液は水溶液である。好ましくは、提供される 試薬が固体支持体に付着されるときには、固体支持体はクロマトグラフ媒体また は 顕微鏡スライドガラスであり得る。提供される試薬が乾燥粉末であるときには、 粉末は適切な溶媒の添加により再構成され得る。この溶媒は提供され得る。 XI.プログラムされた細胞死(アポトーシス)の遺伝子治療による処置 この実施例では、アポトーシスの防止または処置に関するbcl-xL(配列番号6 )、bcl-xs(配列番号8)、またはbcl-x1(配列番号6の位置510〜698)の遺伝 子治療を記載する。これらの細胞は、ニューロン細胞、免疫系細胞、および癌細 胞または腫瘍細胞を包含するが、これらには限定されない。 さらに他の局面では、本発明は、細胞におけるプログラムされた細胞死を改変 する方法を意図し、以下の工程を包含する: (a)細胞にプログラムされた脊椎動物細胞死を阻害または促進する、BCL-2(配 列番号5)以外のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む、有効量の DNA分子を送達する工程;および (b)該ポリペプチドの発現に充分な条件下に細胞を維持する工程。 好ましい実施態様では、ポリペプチドは、BCL-XL(配列番号7)、BCL-Xs(配 列番号9)、またはBCL-X1(配列番号4)である。送達は、好ましくは、細胞内 にDNA分子を注入することにより達成される。細胞が被験者内にあるときには、 送達は、好ましくはDNA分子を被験者の循環系内に投与することである。好まし い実施態様では、投与は以下の工程を包含する。 (a)DNA分子を含むビヒクルを提供する工程;および (b)被験者にこのビヒクルを投与する工程。 ビヒクルは、好ましくはDNA分子で形質転換またはトランスフェクトされた細 胞、またはそのような形質転換またはトランスフェクトされた細胞に由来するト ランスフェクト細胞である。代表的かつ好ましい形質転換またはトランスフェク ト細胞は、腫瘍浸潤リンパ球のような白血球、またはT細胞、または処置される 腫瘍由来の腫瘍細胞である。本発明のDNA分子で細胞を形質転換またはトランス フェクトする手段は上述している。 ヒトリンパ球もまた、レトロウイルス介在遺伝子転移(Overellら、1991;Fau serら、1991)を包含する既存の技術を用いて、放射線誘導プラスミド構築物で トランスフェクトされ得る。代表的な実施態様では、ある好ましい程度で問題の 腫瘍部位にホームイン(home in)する傾向はあるがこれらはまた身体の他の位置 にこれら自体を分配することが公知であるLAK細胞が、腫瘍を標的するのに用い られ得る。実際、放射線により誘導可能な系の最も重要な利点の1つは、放射線 場にあるこれらのLAK細胞のみが活性化され、そして外因性導入リンパ球遺伝子 を活性化させることである。従って、LAK細胞の場合には、さらに標的を行う必 要は特にない。 あるいは、ビヒクルは、特異的に腫瘍の抗原と感染または免疫反応するウイル スまたは抗体である。宿主標的細胞に構築物を送達するために用いられるレトロ ウイルスは、3'LTR(直鎖状転移領域)が不活性化されたウイルスである。すな わち、これらは、エンハンサーのない3'LTRであり、しばしばSIN(自己不活性化 ウイルス)と称される。なぜなら、宿主細胞内への産生性感染の後、3'LTRは、5 '末端に転移され、ウイルスLTRは両方とも転写活性に関して不活性であるからで ある。当業者に周知のこれらのウイルスを使用して、クローンした遺伝子の調節 因子が2つのLTRの間の空間に挿入されている遺伝子をクローニングする。ウイ ルス感染系の利点は、適切な受容体細胞、例えば、LAK細胞内への非常に高いレ ベルでの感染を可能にすることである。 ウイルス構築物は、本発明に用いられる構築物の特性を維持しながら、標的組 織の細胞に構築物を到達させる任意の方法で宿主内に送達される。例として、ラ ット神経膠腫細胞株であるC6-BU-1は、単純ヘルペスウイルス1型(HSV-I)および 2型(HSV-2)に対する異なる罹病率を示す。すなわち、これまで試験したHSV-1株 は、この細胞系で生存するが、HSV-2株は生存しなかった(Sak1hamaら、1991)。C 6-BU-1細胞は、HSV-1の罹病率の不均一な部分集団からなり、これらは恐らく相 互変換し得る。さらに、HSV-1 tk 遺伝子を有するC6由来細胞から産生された腫 瘍の成長は、ガンシクロビル(ganciclovir)の腹腔内投与により阻害され得たが 、親のC6細胞は阻害され得なかった(Ezzeddineら、1991)。この研究は、脳腫 瘍細胞を感作するに際してHSV-1 tk 遺伝子により発現されたチミジンキナーゼ のヌクレオシドアナログの毒性効果に対する有効性を示した。レトロウイルスベ クターは、このように、このキラー遺伝子の神経系で分裂している腫瘍細胞への 選 択的送達において有用であることが証明できるはずである。この場合、ほとんど の内因性細胞は分裂しない。放射線は、照射領域でのみtk遺伝子の転写物の送達 または活性化の特異性を増強するために用いられる。 抗体は、DNA分子を標的および送達するために用いられている。N-末端修飾ポ リ-L-リジン(NPLL)−抗体結合体は、プラスミドDNAと容易に複合体を形成する(T rubetskoyら、1992)。NPLLと結合した細胞表面トロンボモジュリン(thrombomodu lin)に対するモノクローナル抗体の複合体を用いて、抗原発現性マウス肺内皮細 胞株とマウス肺に対する外来プラスミドDNAを標的した。これらの標的された内 皮細胞は、その外来DNAにコードされた産生物を発現した。 遺伝子治療用の標的細胞は、正常細胞または構成遺伝子の適切な制御下にない 細胞であり得る。例えば、多数の細胞は、正常な発達および自己の維持の間に死 滅する。癌組織または腫瘍組織は、細胞が死滅できないときに発達する。さらに 、神経変性性疾患は、未成熟神経細胞死と関係している。さらに、免疫系細胞の 未成熟死は、自己免疫疾患と関係している。 好ましい神経細胞は、中枢神経系の任意の細胞である。この神経細胞タイプは 、正常なニューロンまたはアポトーシスしそうなニューロンであり得る。特に、 神経変性疾患(例えば、パーキンソン氏病、筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic L ateral Sclerosis)、および多発硬化症)と関連するニューロン細胞が意図され る。 好ましい免疫細胞は、免疫系の任意の細胞である。この細胞タイプは、正常な 免疫系細胞またはアポトーシスしそうな細胞であり得る。この細胞は、Bリンパ 球またはTリンパ球、白血球、および胸腺細胞を包含するがこれらには限定され ないことが意図される。 好ましい癌細胞または腫瘍細胞は、任意の癌細胞または腫瘍細胞である。この 細胞タイプは、アポトーシスしない任意の細胞であり得る。癌細胞は、前立腺癌 、乳癌、免疫系の癌、骨癌、および中枢神経の腫瘍を包含するがこれらには限定 されないことが意図される。 bcl-xL(配列番号6)、bcl-xs(配列番号8)、またはbcl-x1(配列番号6の 位置510〜698)を含む発現ベクターは、ニューロン細胞、ガン細胞、免疫系細胞 、またはアポトーシスの処置が所望される他の細胞内に導入され得る。当業 者は、標的細胞タイプの適切なベクターを選択し得る。 特定の例として、変異HSV-1ウイルスが、ニューロン細胞内に遺伝子を導入す るためのベクターとして用いられ得る。本発明のこの実施態様は、代替ウイルス またはファージベクターを用いて実施され得る。これらには、ウイルスを非病原 性にするためにゲノムが別の方法で操作されたレトロウイルスベクターおよびワ クシニアウイルスが包含される。このようなウイルス変異を生成する方法は、米 国特許第4,769,331号に記載されており、これを本明細書中で参考として援用す る。多効力神経細胞株がbcl-xLまたはbcl-xs遺伝子をCNSに送達するために用い られ得ることもまた意図される。これらの手順は、胎児CNS起源または生後CNS起 源の細胞を取り、それらをインビトロで不死化および形質転換し、それらの細胞 をマウスの脳内に戻す移植をすることを含む。これらの細胞は、グラフト化の後 、正常な脳細胞の発達の移動パターンおよび環境によるキューに従い、非腫瘍形 成性で細胞構築学的に適切な様式で分化する。この研究は、幾つかの文献、特に Snyderら、Cell68: 33-51,1992、およびRanfranzら、Cell66: 713-729,19 91に示されている。適切に改変された技術を用いて、bcl-xLまたはbcl-xs遺伝子 を単独でまたは目的の他の遺伝子と組み合わせて細胞内に導入し、グラフトする ことが可能である。このような技術により、そのままの部位に遺伝子が送達され る。これらのニューロンにおけるbcl-xL、bcl-xs、またはbcl-x1遺伝子の適切な 発現の結果、神経変性での細胞死が防止され、そして遺伝子治療に適切な外来遺 伝子を有する細胞が維持される。 XII.本発明のポリペプチドによるプログラムされた細胞死(アポトーシス)の 処置 実施例2および3に示した典型的な目的について記載した遺伝子治療法の代替 法として、プログラムされた細胞死をしているかまたはしそうなニューロン細胞 はまた、bcl-xL、bcl-xs、またはbcl-x1遺伝子により発現させたタンパク質、す なわちBCL-XL(配列番号7)、BCL-Xs(配列番号9)、またはBCL-X1(配列番号 4)で処置され得る。あるいは、生物学的に機能が等価なタンパク質がこのよう な処置に用いられ得る。 例えば、BCL-XL(配列番号7)、BCL-Xs(配列番号9)、またはBCL-X1(配列 番号4)は、このタンパク質を発現する細胞から単離され、Ackermanら(J.Vir ol.,58: 843-850,1986,本明細書中で参考として援用する)により記載された 通常のクロマトグラフィーによる精製および免疫アフィニティー精製を用いて精 製される。次いで、精製したタンパク質を、緩衝化生理食塩水または精製蒸留水 のような薬学的に適切なキャリアと組み合わせる。投与に際しては、薬学的組成 物を幾つかの方法の1つで注入し得る。適切なものとして、以下のものがある: (i)脊椎内注射;(ii)脳室内注射;(iii)プログラムされた細胞死をしているかま たはしそうなニューロンを含む領域内への直接注射、または当業者に理解される 任意の適切な投与方法。このような処置は、重篤な(severed)末梢神経の外科的 修復において特に適切であり、治療剤としてこのタンパク質を用いることは本明 細書に関する医療分野の現在の技術水準内で十分である。 以下の実施例は、本発明の好適な実施態様を例示するために含まれるものであ る。以下の実施例の特定の局面を、本発明の実施を良好に行うために、本発明に おいて見出されそして意図される技術および手順について記載する。これらの実 施例を、発明者の標準的な実験の実施を用いることにより示す。本発明の開示お よび当該分野の一般的水準に関し、以下の実施例が単に例示であり、本発明の精 神および範囲から逸脱することなく多数の変化、改変、および変更が行われ得る ことを当業者は認識する。 実施例I:bcl-xのクローニング 鳥類のリンパ球は、2つの異なる器官、ファブリシウスの粘液嚢および胸線内 で発達する。これらの器官内で発達するB細胞およびT細胞は、両方の位置(lo cation)由来の細胞が、その器官の間質構成成分からの除去の際にプログラムさ れた細胞死の迅速な誘導を経験する点において共通の特徴を有する(Cooperら、 1991;Neimanら、1991)。本発明者らは、ネズミbcl-2 cDNAプローブを鳥類のbc l-xをクローニングするために使用した。bcl-xのヌクレオチド配列(配列番号1 および3)は、bcl-2との低レベルの配列同一性(56%)を示し、そしてヒトおよ びマウスの両方のbcl-2遺伝子由来のスプライシングされていないbcl-2b転写物 において見いだされた読み取り枠と有意な類似性を示す読み取り枠を含んでいた (図1AおよびB)。bcl-xを含むゲノムフラグメントの配列決定は、1.3kbのcDNAが また、スプライシングの非存在下で直線状のゲノム配列から生じることを示した 。この配列のこの特徴は、bcl-xcDNAが鳥類のゲノム内に存在する、加工処理を されていない偽遺伝子(pseudogene)から生じ得る可能性をもたらす。 実施例II:bcl-xは、多くの組織内で発現され、そして脊椎動物の進化において 高度に保存されている 新たに孵化したニワトリから単離した種々の組織RNA試料のノーザンブロット 解析は、bcl-x特異的プローブが胸線および中枢神経系に最高レベルで存在する2 .7kbのmRNA種とハイブリダイズすることを明らかにした(図2)。対照的に、ネ ズミbcl-2特異的プローブは、アッセイされた全ての組織においてほぼ等しいレ ベルで存在する約6.5kbのmRNA種を認識した。 bcl-xは、ニワトリ、マウスおよびヒトゲノムにおいて高度に凝縮されている 。ニワトリbcl-xおよびbcl-2プローブは、3種すべてに由来するDNAと効率的に ハイブリダイズした。しかし、bcl-xおよびbcl-2プローブは、ゲノムDNAの異な るセグメントに結合した。このことは、これらが独立した配列を認識しているこ とを示している。この両方の配列は、脊椎動物の進化の間に高度に保存されてき た(図3)。 実施例III:2つの異なるヒトbcl-x cDNAの同定 次いで、本発明者らは、bcl-xのヒト相同体をクローニングした。彼らは、同 一の5'および3'の非翻訳配列により挟まれる異なる読み取り枠を含む2つの異な るタイプのヒトbcl-x cDNAを同定した。より長いタイプのcDNAであるbcl-xL(配 列番号6)は、読み取り枠(配列番号7)を、ニワトリbcl-x(配列番号2)と の76%より大きいヌクレオチド同一性および74%より大きいアミノ酸同一性(85% のアミノ酸類似性)で含んでいた。しかし、ヒトbcl-xL(配列番号6)のcDNAは 、bcl-2の2つのコーディングエキソンがbcl-2a転写物を生成するために連結す る場所、およびbcl-2aがbcl-2bから分かれる場所に対応する位置でニワトリbcl- x (配列番号1および3)配列から分かれた。bcl-2遺伝子に帰すると以前からさ れている機能的な活性をコードするのはbcl-2a転写物である。ニワトリbcl-x配 列からの分岐という観点から、ヒトbcl-xLの読み取り枠(配列番号7)は、終止 コドンに達する前に別の45アミノ酸を伸長する。これらの新規なアミノ酸8個の うち最初の7個は、bcl-2の第2のコーディングエキソンによってコードされ、 そしてヒトおよびマウスの両方のbcl-2b mRNAではなくbcl-2a mRNA中に存在する アミノ酸と同一であった(図4a;Tsujimotoら、1986;Negriniら、1987)。bcl- XLによってコードされる最後の36個のアミノ酸もまた、bcl-2タンパク質の細胞 質膜への挿入においてある役割を担っていると考えられるbcl-2aの疎水性領域( Chen-Levyら、1989;Chen-LevyおよびC1eary、1990)に有意な配列類似性を示し た。mRNAプロセッシングの結果としてのこれら新規なbcl-xL配列の付加と矛盾せ ずに、bcl-xLの最後の45個のアミノ酸をコードするゲノム配列は、読み取り枠の 残りをコードするエキソンとは別のエキソン上に見い出される。 同定された第2のタイプのヒトbcl-x由来cDNA(図4b)であるbcl-xS(配列 番号8)は、bcl-xL(配列番号6)とは異なる。なぜなら、bcl-xSは、bcl-xL読 み取り枠(配列番号7)(この領域は、図4cにおいてBCL-X1(配列番号4)と して示される)内に存在する63個のアミノ酸の伸長領域(stretch)をコードす る配列を欠いているからである。この欠失は、bcl-xL(配列番号6)において観 察される第2のコーディングエキソンのスプライシングの結果として、第1コー ディングエキソン内のより近位の5'スプライシングドナーに対して生じる。第2 コーディングエキソン由来の45個のアミノ酸の付加は、bcl-xLの読み取り枠内に 位置するスプライシングドナー部位であるAG/GTの位置で正確に始まる。bcl-XSc DNAを生成することにおけるこのスプライシングドー部位の使用は、bcl-2とbcl- xとの間の最大類似性を示す63個のアミノ酸配列の欠失を生じる。BCL-XSによっ てコードされるこのアミノ酸配列(配列番号9)は、ヒトBCL-2(配列番号5) における同じ領域と73%同一性を示す。BCL-2のこの領域はまた、ニワトリ、ネズ ミ、およびヒトBCL-2の間で最も高度に保存される領域である(Cazals-Hatemら 、1992;Eguchiら、1992)。 bcl-xLおよびbcl-xSを、RNAに転写し、次いでインビトロ翻訳に使用した。図 5に見られるように、bcl-xLおよびbcl-xS cDNAの両方は、読み取り枠により予 想されるおよそのサイズの翻訳産物を生じる。 実施例IV:bcl-xLは、アポトーシス性細胞死のインヒビターとして働き得る ネズミIL-3依存性プロリンパ球細胞株FL5.12を、pSFFV-Neo発現プラスミドのE coRIクローニング部位中に挿入されたヒトbcl-xL cDNA(配列番号6)でトラン スフェクトした。細胞を、10日間のネオマイシン耐性に関して選択し、次いでIL -3の除去後アポトーシスに対するそれらの耐性を試験するためにポリクローナル 集団として使用した。bcl-xL-トランスフェクト細胞は、親細胞株およびネオマ イシン-トランスフェクトコントロール細胞と比較して類似の成長速度論を有し た。比較のために、細胞をまた、pSFFV-NeoのEcoRIクローニング部位中に挿入し たヒトbcl-2a読み取り枠でトランスフェクトした。次いで、ネオマイシン耐性細 胞をIL-3欠乏にさらし、そして生存細胞の数を、IL-3欠乏の時間から開始した3 重の実験において計算した。 図6において見られ得るように、ネオマイシン構築物単独でトランスフェクト したFL5.12細胞は、成長因子除去後迅速な細胞死を経験する。一連の実験により 、これらの細胞は、以前に報告(Hockenberyら、1990;Nunezら、1990)された ように形質膜の水膨れ(blebbing)、細胞容積の消失、核の凝縮、およびヌクレ オソームの間隔での核DNAの崩壊により証明されるアポトーシスを経験したこと が明らかになった。対照的に、bcl-2-トランスフェクト細胞は、細胞死に対して 有意な耐性を示し、そしてIL-3の再添加により細胞周期へ再び入ることを容易に 誘導され得る。95%を超えるバルクトランスフェクトされた細胞(bulk transfec ted cell)におけるbcl-2の発現は、bcl-2に特異的なモノクローナル抗体を用い る特異的な染色により示された。 安定なbcl-xLトランスフエクタントを、IL-3欠乏にさらした場合、それらは、 細胞死に対して劇的な耐性を示し、8日間の培養期間にわたって細胞生存率の喪 失は本質的になかった。細胞死に対するこの耐性は、同様な時間期間にわたる、 再現性のある生存細胞数の50%減少がみられたbcl-2-トランスフェクト細胞の耐 性より有意に強かった(図6)。bcl-2とbcl-xLとの同時トランスフェクション は、bcl-xL単独でのトランスフェクションの細胞生存を超えて細胞の生存を改善 しなかった。bcl-xL-トランスフェクト細胞の劇的な生存は、成長因子非依存性 細胞増殖の形質転換または誘導の結果として進行中の細胞増殖が原因ではなかっ た。IL-3欠乏の後、細胞は、細胞サイズおよびDNA含有量によって測定した場合 の細胞周期にG0/G1期に留まる静止状態の表現型を素早くとり、そしてIL-3が再 添加されるまで細胞周期の再び入らなかった。IL-3の再添加により、素早い芽細 胞形質転換および細胞周期の進行が導かれる。これらのデータは、bcl-xLの発現 が、少なくともbcl-2によって与えられる耐性と同程度に強いアポトーシス的な 細胞死に対する有意な耐性を導き得ることを示す。bcl-xL-トランスフェクト細 胞のこの性質は、IL-3非依存性細胞成長を生じる細胞の形質転換に起因するよう には見えない。 bcl-xLの安定なトランスフェクションは、IL-3依存性細胞株の成長因子の欠乏 に続くアポトーシス的な細胞死を、bcl-2の過剰発現よりもずっと大きな程度で 妨げる。2つのベクターの組合せは、アポトーシス的な細胞死を防ぐことにおい て、bcl-xL単独より優れてはなかった。このことは、bcl-xLが細胞死を妨げるた めの恒常的な外来信号に対する細胞の依存性を調節することにおいて主要な役割 を果たすことを示す。 実施例V:bcl-xSは、bcl-2がアポトーシス的な細胞死を妨げる能力を阻害する bcl-xのbcl-xSイソ型は、アポトーシス的な細胞死の調節においてある役割を 果たす。FL5.12細胞を、ヒトbcl-xS発現プラスミドで安定にトランスフェクトし た(図7)。安定なトランスフェクタントを容易に単離し、そしてそれらのbcl- xS mRNA発現をノーザンブロット解析によって確認した(図7c)。IL-3の存在 下で、これらの細胞は形態学的に正常に見え、親細胞またはネオマイシン-トラ ンスフェクトコントロールと区別できない成長特性を示した。さらに、この細胞 は、IL-3欠乏の際にネオマイシン-トランスフェクトコントロール細胞とは区別 できない反応速度論で死んだ。bcl-2-トランスフェクト細胞は、IL-3の除去に際 してアポトーシス的な細胞死に対し耐性特性を示した。しかし、注目すべきこと に、bcl-xSをbcl-2と同時トランスフェクトし、安定なトランスフェクタントを 単離した場合、この細胞は成長因子の使用中止に対する感受性を再獲得し、IL-3 欠乏の際にアポトーシス的な細胞死を経験した。このことにも関わらず、このポ リクローナルな集団内の細胞死の開始の有意な遅延が存在した。bcl-2とbcl-xS とを同時トランスフェクトした細胞のIL-3欠乏に対する感受性は、bcl-2発現の 減少の結果ではなかった。なぜなら、bcl-2トランスフェクト細胞およびbc12+bc l-xSトランスフェクト細胞の両バルク集団(bulk population)は、ほぼ同等な レベルのbcl-2タンパク質を示したからである。bcl-xSがbcl-2機能を阻害する能 力の大きさを、同時トランスフェクトした細胞の集団から単離された多くのサブ クローンで研究した。これらの全ての細胞は高レベルのトランスフェクトされた bcl-2を発現し、そして全ての細胞が、成長因子の使用中止に際してアポトーシ ス的な細胞死に対する耐性の減少を示し、いくつかのクローンはbcl-xS発現の存 在下でbcl-2機能のほぼ完全な廃棄を示した(図7b)。さらに、IL-3欠乏後24 時間および48時間でアッセイした場合、bcl-2とbcl-xSとを同時トランスフェク トした細胞に由来するDNAは、明らかなヌクレオソームの崩壊パターンを示した 。一方、bcl-2単独またはbcl-xS単独をトランスフェクトした細胞に由来するDNA は、このパターンを示さなかった。bcl-2機能の阻害とこの細胞により発現され るbcl-xS mRNAレベルとの間に相関はあったが、bcl-xS発現とbcl-2機能的阻害と の間の正確な化学量論は決定されなかった。bcl-2およびbcl-xSの両方を同時発 現するサブクローンにおいて、bcl-xSの同時発現による、アポトーシスに対する bcl-2が誘導する耐性の有意な阻害が存在する。bcl-2-トランスフェクト細胞のI L-3除去96時間後の平均生存率は、79+14%(平均+1S.D.、n=3)であった。 一方、bcl-2およびbcl-xSを同時発現するサブクローンの平均生存率は、8+8% (平均+1S.D.、n=6)であった。 アポトーシス的な細胞死のこの誘導は、bcl-xS構築物がセンス方向に発現され ることを必要とした。アンチセンス方向にクローニングされたbcl-xSを含むpSFF V-Neoプラスミドの安定な導入は、bcl-2が成長因子欠乏に際しアポトーシス的な 細胞死を妨げる能力に対していかなる効果をも有しなかった(図8)。bcl-xSの 安定な発現は、成長因子の存在下で細胞成長に対してまたは成長因子除去後のア ポトーシス的な細胞死の速度に対していかなる効果をも有しなかった。しかし、 bcl-xSは、安定なbcl-2の発現が成長因子除去に際してアポトーシス的な細胞死 を阻害する能力を妨げ得る。 これらのデータは、bcl-x遺伝子のbcl-xSイソ型の発現が、bcl-2のような他の 成長生存遺伝子がアポトーシス的な細胞死を妨げる能力を調節することにおいて 優勢な役割を果たしているようであることを示す。bcl-xS発現は、成長因子のよ うな外来シグナルに対するこの細胞の依存性を増大させて細胞死を活性に妨げた 。 実施例VI:T細胞の発達および活性化の間のbcl-x発現 ニワトリにおける最高レベルのbcl-xのmRNAは、リンパ系の発達が起こる器官 において観察された。図9に見られ得るように、bcl-x mRNAは、ヒト胸腺におい て容易に検出され得る。ヒト胸腺細胞の未成熟集団および成熟集団への分別に際 し、マイトジェン刺激の非存在下でのbcl-x発現は、CD4およびCD8の両方を発現 するを未成熟「二重ポジティブ」胸腺細胞に限られた。bcl-x mRNAは、刺激され ていない成熟「単一ポジティブ」(CD4+CD8-およびCD4-CD8+)胸腺細胞において または末梢血T細胞において検出されなかった。 胸腺内で、bcl-xは、未成熟二重ポジティブ胸腺細胞において発現され、新た に単離された単一ポジティブ胸腺細胞または末梢血T細胞においては観察されな かった。二重ポジティブ胸腺細胞において見い出されたbcl-x mRNA種は、ほぼ排 他的にbcl-xS形態であった。従来の研究により、bcl-2が胸腺細胞発達の二重ポ ジティブ段階で通常生じるネガティブ選択を阻害しないことが示された(Sentma nら、1991;Strasserら、1991a)。発達のこの段階でのbcl-xSの安定な発現は、 この観察の可能な説明を提供する。このことにも関わらず、bcl-2は二重ポジテ ィブ胸腺細胞において生じるいくつかの形態のアポトーシスを妨げ得ることが示 されている(Sentmanら、1991;Strasserら、1991a;Seigelら、1991)。このこ とは、アポトーシス的な細胞死に関与する中心的な事象を調節することにおける bcl-2のbcl-xSに対する影響が細胞死応答を開始する経路に依存して変わり得る ことを示す。あるいは、bcl-x発現のmRNAまたはタンパク質レベルでのダウンレ ギュレーションは、bcl-2の効果を優勢にし得る。このような条件下で、bcl-2の 過剰発現がアポトーシス的な細胞死を妨げることを可能にし得る。 単一ポジティブ胸腺細胞および成熟した末梢血T細胞は、bcl-xを発現できな いが、両集団は、マイトジェン活性化後、高レベルのbcl-x mRNAの発現を素早く 誘導され得る。再び、観察された優勢なmRNA種はbcl-xSをコードする(配列番号 8)。このことは、T細胞活性化がbcl-xSの発現を誘導し、その局所的環境にお いて供給される成長因子に対するこの細胞の依存性を増加する。末梢T細胞の活 性化は、それらの細胞をアポトーシスを受けやすくし得る(KawabeおよびOchi、1 991;Webbら、1990)という発見は、T細胞活性化後に観察されるbcl-2発現のア ップレギュレーション(Graningerら、1987;Reedら、1987)と以前から争って いる。これらの集団におけるbcl-xSの誘導可能な発現は、アポトーシスによるそ れらの欠乏を防ぐために、それらを恒常的な外来シグナルに対して高度に依存性 にすることにより免疫応答に関与するT細胞の増幅を調節するために働き得る。 従って、T細胞の発達およびT細胞の活性化の間の異なるbcl-xの調節は、bcl-2 とは独立に調節されるとの報告が以前になされたこの細胞系統において生じる2 つの重要な形態のアポトーシスの調節において中心的な役割を果たし得る。bcl- xS発現は、発達的におよび活性化的に誘導される細胞死の両方の調節において重 要な役割を果たす。 さらに、これらの単離された細胞集団がPMAとイオノマイシンとのマイトジェ ン性の組合せで刺激された場合、これらの集団には有意な差異がある。PMAおよ びイオノマイシンでの6時間刺激は、二重ポジティブ胸腺細胞集団においてbcl- x mRNA発現に対していかなる効果も有しなかったが、単一ポジティブ胸腺細胞お よび末梢血T細胞の両方においてbcl-x mRNA発現の劇的な増大を誘導した。従っ て、bcl-x mRNAがT細胞において、発達的な選択を経験する過程において存在す る未成熟な表現型で構成的に発現されるようである。発達的な選択を完了した細 胞は、bcl-xの発現をダウンレギュレーションするが、bcl-xの発現はT細胞の活 性化により素早く誘導され得る。 bcl-2はまた、T細胞活性化の際に誘導されることが報告されている(Graning erら、1987;Reedら、1987)。末梢血T細胞におけるbcl-xおよびbcl-2誘導の速 度論は劇的に異なった。末梢血T細胞を、PMAとイオノマイシンとのマイトジェ ン性の組合せでの活性化後種々の時点で単離した(図10)。bcl-xは、活性化 な際し、刺激後最初の6時間以内に検出可能なmRNAが現れて、素早く誘導された 。その後、bcl-x mRNAは相対的に一定のレベルで発現された。対照的に、bcl-2 mRNAは、活性化6時間後から12時間後の間に最初に検出され、そしてマイトジェ ン活性化後、培養において最初の24時間にわたって漸次蓄積する。同様な結果を 、抗原−レセプター架橋の後に得た。bcl-xおよびbcl-2を検出するために使用し た2つのプローブは類似のサイズおよびGC含有量を有するので、本発明者らは、 bcl-xとbcl-2との間の定常状態のmRNAレベルの差異を評価し得た。細胞活性化の 24時間後でさえもbcl-xおよびbcl-2 mRNAの定常状態の蓄積において約50倍の差 異がある。従って、T細胞活性化に際しbcl-2 mRNAの誘導が行うより、より素早 くそしてより高い定常状態レベルまでbcl-x mRNA蓄積が起こった。 実施例VII:bcl-xLおよびbcl-xSの組織特異的発現 本発明者らは、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を使用してT細胞の発達および 活性化の間に得られる一連のRNA試料において、bcl-xLおよびbcl-xSの相対的な 発生量(abundance)を計量した(図11)(本明細書で参考として援用される 特許第4,603,102号)。bcl-xL(配列番号6)およびbcl-xS(配列番号8)によ り共有される配列に結合するPCRプライマーおよびbcl-xSにおいて欠失している 領域(配列番号6の510位〜698位まで)に隣接するPCRプライマーを、プライマ ーとして使用して逆転写後にmRNAを増幅した。これら2つのプライマーを別々の コーディングエキソン上に配置し、それゆえ任意の混入しているゲノムDNAの産 物は、目的のRNA種の産物よりかなり大量である。PCR反応の条件下で、2つのbc l-x mRNA種の相対的な割合を、図11Bに表されるコントロール研究において示 されるように測定し得る。本発明者らは、培地単独中、またはPMAおよびイオノ マイシンで6時間刺激された培地中で培養される分別されていない胸腺細胞およ び末梢血T細胞においてbcl-x mRNA種の発現を測定した。ノーザンブロット解析 により示されるように、静止T細胞は、PCRにより同定され得るbcl-x転写物を発 現しない。対照的に、活性化されたT細胞は、bcl-xS形態を優性に含む、容易に 検出可能なPCR産物を発現する。分別されていない胸腺細胞はまた、bcl-xS mRNA をほぼ排他的に発現する。これらのデータは、活性化されたT細胞および二重ポ ジティブ胸腺細胞の両方が、アポトーシスを妨げるために外来シグナルに対する この細胞の依存性を増強するbcl-xの形態を選択的に発現することを示す。この 研究成果は、二重ポジティブ胸腺細胞の発達の間のネガティブ選択を克服するた めにbcl-2を過剰発現する能力がないことおよび末梢T細胞応答の間のT細胞数 を有意に増大させるためにbcl-2を過剰発現することができないことと一致する 。 ノーザンブロット解析により相対的に高レベルのbcl-x発現を示すニワトリに おける他の主要な組織は、中枢神経系であった。成人ヒト脳のmRNAのPCR分析は 、bcl-xL mRNA種の排他的な発現を示す(図11A)。 このように、bcl-xLの発現は、成熟神経組織が長期の細胞分裂後の生存率を維 持する能力と相関する。従って、異なる組織が、bcl-xの発現とスプライシング との両方を差別的に調節し得、そしてそれ故この遺伝子の機能的な性質を適合さ せて、アポトーシス的な細胞死の潜在的な媒介物質(mediator)に対する相対的な 感受性を調節し得る。 実施例VIII:プラスミドのクローニングおよび構築 ニワトリの嚢、脾臓および胸腺のcDNAライブラリーおよび赤血球から作成した ゲノムライブラリーを、ネズミbcl-2 cDNAを用いて低緊縮度でスクリーニングし た。フィルターを、Stark溶液(50%ホルムアミド、5×SSC[1×は0.15M NaCl および0.015クエン酸ナトリウムに等しい]、1×Denhardt溶液、24mM リン酸ナ トリウム,pH6.5、1ml当たり250mgのRNA)中で10%硫酸デキストランで一晩42℃ でハイブリダイズした。最終の洗浄条件は、0.1×SSC中42℃で20分間であった。 ポジティブクローン由来の挿入物を、pGEM7(Promega)中へサブクローニングし 、そしてジデオキシ終結法(dideoxy terminatlon method)により配列決定した 。 ヒトbcl-xS(配列番号8)を、胸腺cDNAライブラリーからニワトリbcl-xのBam HI/SphIフラグメントを使用して上述のハイブリダイゼーション条件および洗浄 条件下でクローニングした。次いで、挿入物を、プラーク精製したファージから Xbalリンカー部位を有するIgtllプライマーおよびpfuポリメラーゼを使用してPC Rによって増幅した。次いで、増幅された0.84kbフラグメントを、配列分析のた めにpBluescript-SK+(Stratagene)中にサブクローニングした。 bcl-xL cDNA(配列番号1および3)をクローニングするためおよびbcl-xS cD NA(配列番号8)を機能的な解析に使用される形態中へ再クローニングするため に、bcl-xS cDNAの5'非翻訳領域(5'-TTGGACAATGGACTGGTTGA-3'(配列番号8の5' 末端))および3'非翻訳領域(5'-GTAGAGTGGATGGTCAGTG-3'(配列番号8の3'末端) )における配列に対応するPCRプライマーを合成した。プライマーは、サブクロ ーニングのためのEcoRIリンカーを含有し、そしてヒトT細胞、T細胞株ジャー カット、およびヒト脳から調製されるcDNAライブラリー由来のクローンを増幅す るために使用した。ファージ(107pfu)を、5分間25mlの水中でPCR反応(94℃ で1.25分間、56℃で2分間、72℃で3分間×35サイクル)の前に煮沸した。bcl- xS cDNA(配列番号8)にハイブリダイズし得る適切なサイズ(bcl-xLについて は0.8kbおよびbcl-xSについては0.6kb)のバンドを、配列解析ならびにインビト ロ転写産物およびインビトロ翻訳産物の産生のためにpBluescript-SK+のEcoRI部 位中へサブクローニングした。トランスフェクションおよび引き続く機能的なア ッセイのために、bcl-xL(配列番号6)挿入物およびbcl-xS(配列番号8)挿入 物を、pBluescript SK+から切り出し、そしてpSFFV-Neo(Neo;Fuhlbriggeら、1 988)のEcoRI部位中にサブクローニングした。挿入物の方向を制限酵素マッピン グにより決定し、そして挿入物を順方向に有するプラスミドを、pSFFV-Neo-bcl- xL(bcl-xL)およびpSFFV-Neo-bcl-xS(bcl-xS)と呼んだ。一方、挿入物を逆方 向に有するプラスミドを、pSFFV-Neo-bcl-xLrev(bcl-xLrev)およびpSFFV-Neo- bcl-xSrev(bcl-xSrev)と名付けた。 配列比較およびペプチド解析をウイスコンシン大学遺伝子コンピュータグルー プのプログラム:FASTA、TFASTA、PILEUP、PEPTIDESTRUCTURE、およびGAPを用い て行った。ニワトリbcl-xのヌクレオチド配列(配列番号1および3)、ヒトbcl -xLのヌクレオチド配列(配列番号6)、およびヒトbcl-xSのヌクレオチド配列 (配列番号8)は、GenBankデータベースに送られた。 実施例IX:サザンブロット解析 ニワトリ、マウス、およびヒトのリンパ系細胞由来のゲノムDNAを、前述(Tho mpsonおよびNeiman、1987)のように標準的な方法によって単離した。DNAを計量 し、そして10mgを示された制限酵素を用いて一晩消化した。消化されたDNAを1% アガロースゲル上で分離し、そしてニトロセルロース上にブロット(blot)した 。ブロットを上述のようにニワトリbcl-x(配列番号1および3)のSphI/BamHI フラグメントまたはマウスbcl-2の第1コーディングエキソン由来のHindIII/Bam HIフラグメントのいずれかでハイブリダイズした。洗浄条件を上述のようにした 。 実施例X:細胞単離およびRNA解析 ニワトリ組織のノーザンブロットのために、新たに斬化したニワトリを屠殺し て、そしてRNAを示された組織からイソチオシアン化グアニジニウム法によって 単離し、次いで前述(Thompsonら、1986)のように塩化セシウム勾配中で遠心分 離した。RNAを28SリボソームRNAに対して等量化し(equilized)、アガロース/ホ ルムアルデヒドゲル上で分離し、そして続いてニトロセルロース上にブロットし た。ブロットを、SphI/BamHIニワトリbcl-xフラグメントを用いてプローブした 。次いで、ブロットを煮沸によって剥がし、そしてHindIII/BamHIマウスbcl-2プ ローブでハイブリダイズした。 ヒトT細胞を、健常なドナーからleukophoresis後の密度勾配遠心分離により 単離した。CD28ポジティブT細胞を、immunomagnetic procedure(Juneら、1987 )によりネガティブに選択した。次いで、RNAを、静止しているかまたはホルボ ールミリステートアセテート(PMA:10ng/ml)およびイオノマイシン(0.8mg/ml )で示された時間活性化されているかのいずれかのT細胞から単離した。RNAを 等量化してアガロース/ホルムアルデヒド変性ゲル中で電気泳動にかけ、次いで このゲルを上記のようにブロットした。2つのブロットを、ヒトbcl-xL cDNAま たはマウスbcl-2エキソンIIフラグメントおよびヒトHLAクラスI cDNAでプローブ した。最終洗浄条件は、56℃で20分間の0.1×SSC、0.1% SDSであった。 ヒト胸腺細胞を、胸部心臓外科手術を経験した3歳未満の小児に由来する外科 的病理標本から単離した。胸腺組織をナイロンメッシュ中に通して単一細胞懸濁 液を得て、その後フィコールハイパッククッション(ficoll-hypaque cushion) 上で単核細胞を分離した。次いで、RNAを静止している細胞またはPMAおよびイオ ノマイシンで刺激した細胞のいずれかから抽出し、そしてノーザンブロット解析 にかけた。bcl-x発現が胸腺細胞発達の間に調節されるかどうかの決定のために 、胸腺細胞を、先に記載(Turkaら、1991)のように刺激およびRNA抽出の前に成熟 (「単一ポジティブ」細胞)および未成熟(「二重ポジティブ」)サブ集団に分 離する。胸腺細胞の分別を、ネガティブimmunomagnetic選択により行った。未成 熟胸腺細胞を、高レベルのCD28を発現する細胞の除去により調製した。一方、成 熟胸腺細胞を、CD1+細胞の除去により選択した。CD4およびCD8について得られる 細胞の発現状態により、未成熟集団のうち90%を超える細胞がCD4およびCD8を発 現し、一方、成熟集団のうち95%を超える細胞が単一ポジティブ細胞であること を確認した。 bcl-x mRNAのどちらの形態が発現されているかを決定するために、種々の供給 源からの1mgの総細胞RNAまたは0.1mgのポリA+RNAを、AMV逆転写酵素を用いて4 2℃で1時間逆転写させた。次いで、cDNA産物の20%を、5'プライマーおよび3'プ ライマーならびに上述の増幅条件を使用してPCRにかけた。2つのプライマーを 、それぞれ別のコーディングエキソン上に配置したので、混入しているゲノムDN Aの増幅産物は2つのRNA種(bcl-xLおよびbcl-xS)のいずれかの産物よりずっと 多い。PCR条件を、cDNAの一つの形態に偏らせていないことを確実にするために 、同時に、PCR反応を、bcl-xL単独またはbcl-xS単独あるいは種々の割合で混合 したものを含むプラスミドを用いて行った。 実施例XI:細胞のトランスフェクションおよび機能的な研究 ネズミFL5.12細胞を、前述(Hockenberyら、1990;Nunezら、1990)のように 培養した。細胞を、bcl-2a(bcl-2)、両方の転写方向のbcl-xL(bcl-xLおよびb cl-xLrev)、ならびに両方の転写方向のbcl-xS(bcl-xSおよびbcl-xSrev)のう ちのいずれかを含むpSFFV-Neoプラスミドを用いてエレクトロポレーション(200 V、960mF)によりトランスフェクトした。コントロールとして、トランスフェク ションをまた、挿入物を有しないpSFFV-Neoプラスミド(Neo)を用いて行った。 トランスフェクタントを、G418(1mg/ml)の存在下での成長によりネオマイシ ン耐性の獲得について選択した。バルクトランスフェクタントおよび単一細胞ク ローン(限界希釈により作成)を、先に記載(Nunesら、1990)のように、IL-3 を 補充した培地中における増殖により維持した。細胞の生存を評価するために、細 胞を、最初に、最適な濃度の成長因子の存在下で20〜24時間2×105/mlで増殖さ せた。次いで、この細胞を、RPMI 1640培地を用いて3回洗浄してすべての残存I L-3を除去し、そして10%仔ウシ胎児血清を補充した培地を含む96ウェルの培養皿 中で1ウェル当たり105細胞で接種した。細胞の生存を、示された時点でトリパ ンブルー排除により決定した。細胞死がアポトーシスに起因することを確認する ために、トランスフェクトした細胞(2×106)を、成長因子除去の0、8、24 および48時間後に単離し、1.0% SDS、100mM NaCl、10mM トリス pH8.0、1mM ED TA、および200mg/mlプロテイナーゼK中で2時間50℃で溶解した。インキュベー ション後、試料をRNaseA(20mg/ml)を用いて2時間37℃で処理して、フェノー ル/クロロホルム抽出し、そしてエタノール沈澱させた。次いで、DNAを1.2%ア ガロースゲル上で分離し、そして臭化エチジウムで染色した。 BCL-2特異的抗体は、BCL-Xと交差反応しなかった。細胞を洗浄し、そして1% パラホルムアルデヒドを用いて10分間室温で固定し、次いで6C8モノクローナル 抗体(ヒトbcl-2特異的ハムスターモノクローナル抗体の1種;Hockenberyら、1 990)またはイソタイプが適合したハムスター抗体コントロールを用いてPBS中の 0.3%サポニンにおいて4℃で30分間染色した。細胞を、0.03%サポニン/PBS中で 洗浄し、そしてビオチン化F(ab')2ヤギ抗-ハムスターIgGと30分間4℃でインキ ュベートした。細胞を、0.03%サポニン/PBS中で洗浄し、そしてRED670ストレプ トアビジンと共にインキュベートし、そしてフローサイトメトリーにより分析し た。bcl-xL-トランスフェクト細胞およびbcl-xs-トランスフェクト細胞の分析は 、bcl-2特異的抗体がこれらの細胞において発現したBCL-Xと交差反応しないこと を示した。bcl-x発現をノーザンブロット解析により確認し、b-アクチン発現を 負荷コントロール(loading control)として利用した。 実施例XII:bcl-xのインビトロ転写および翻訳 bcl-xL(配列番号6)を含むpBluescript-SK+プラスミドおよびbcl-xS(配列 番号8)を含むpBluescript-SK+プラスミドを、それぞれXbalおよびBamHIを用い て3'多重クローニング部位で直鎖状にし、そしてT7 RNAポリメラーゼを用いて3 7℃で1時間転写させた。bcl-xLをまた、Xholを用いて5'多重クローニング部位 で直鎖状にし、そしてアンチセンスコントロールとしてT3ポリメラーゼを用いて 転写させた。得られたrun-off転写物(bcl-xL、bcl-xSおよびbcl-xS-as)をフェ ノール/クロロホルム抽出し、そしてエタノール沈澱させた。次いで、インビト ロ翻訳を、35Sメチオニンの存在下でウサギ網状赤血球溶解物キット(Promega) を用いて30℃で1時間行った。5mlの溶解物をSDS負荷緩衝液に添加し、そしてS DS-PAGE(15%ゲル)にかけた。ゲルを乾燥し、そしてx線フィルムに曝した。 本発明の実施における多くの改変および変化が生じることが当業者に予想され るので、添付される請求の範囲において見られるような限定のみが位置づけられ るべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C12N 15/09 ZNA 8517−4H C07K 14/47 C12Q 1/68 8517−4H 16/18 G01N 33/53 9162−4B C12N 15/00 ZNAA // C07K 14/47 9281−4B 5/00 B 16/18 9051−4C A61K 37/02 ADS (C12P 21/02 C12R 1:91) (C12N 5/10 C12R 1:91) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CZ,DE,DK,ES,FI,G B,GE,HU,JP,KE,KG,KP,KR,KZ ,LK,LU,LV,MD,MG,MN,MW,NL, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S I,SK,TJ,TT,UA,US,UZ,VN (72)発明者 トンプソン,クレイグ ビー. アメリカ合衆国 イリノイ 60637,シカ ゴ,イー.57ティーエイチ ストリート 1375 (72)発明者 ボイス,ローレンス エイチ. アメリカ合衆国 イリノイ 60615,シカ ゴ,エス.ウッドローン アベニュー 5447,アパートメント 2 (72)発明者 ヌーネズ,ガブリエル アメリカ合衆国 ミシガン 48105,アン アーバー,ウィスパーウッド 3080,ア パートメント 480

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.BCL-XL(配列番号7)、BCL-XS(配列番号9)、またはBCL-X1(配列番号4)をコ ードする、単離されおよび精製されたポリヌクレオチド。 2.前記ポリヌクレオチドがDNA分子である、請求項1に記載の単離されおよび 精製されたポリヌクレオチド。 3.前記ポリヌクレオチドが配列番号1および3、6または8のヌクレオチド塩 基配列を含むポリヌクレオチドである、請求項1に記載の単離されおよび精製さ れたポリヌクレオチド。 4.配列番号1および3、配列番号6、または配列番号8の少なくとも10個の連 続する塩基のセグメントと同一または相補的である塩基配列を含む、単離されお よび精製されたポリヌクレオチド。 5.プログラムされた脊椎動物細胞死を促進または阻害する、単離されおよび精 製されたポリペプチドであって、該ポリペプチドは、BCL-XL(配列番号7)、BCL- XS(配列番号9)、またはBCL-X1(配列番号4)である。 6.BCL-XL(配列番号7)、BCL-XS(配列番号9)、またはBCL-X1(配列番号4)をコ ードするポリヌクレオチドを含む発現ベクター。 7.前記ポリヌクレオチドがエンハンサー-プロモーターに作動可能に連結して いる、請求項6に記載の発現ベクター。 8.BCL-XL(配列番号7)、BCL-XS(配列番号9)またはBCL-X1(配列番号4)をコー ドするポリヌクレオチドでトランスフェクトされた組換え宿主細胞。 9.前記ポリヌクレオチドが、前記組換え宿主細胞中で機能的な調節シグナルの 転写制御下にあり、該調節ジクナルが、すべての必要な転写および転写後改変が 可能な様式で前記ポリペプチドの発現を適切に制御する、請求項8に記載の組換 え宿主細胞。 10.BCL-XL(配列番号7)、BCL-XS(配列番号9)、またはBCL-X1(配列番号4)を 調製する方法であって: (a)該ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドで細胞をトランスフェクト し、形質転換宿主細胞を生成する工程;および (b)該形質転換宿主細胞を、該ポリペプチドの発現に十分な生物学的条件下に 維持する工程 を包含する、方法。 11.BCL-XL(配列番号7)、BCL-XS(配列番号9)、またはBCL-X1(配列番号4)と 免疫反応性の抗体。 12.プログラムされた脊椎動物細胞死を促進または阻害する、BCL-2(配列番号 5)以外のポリペプチドを検出する方法であって、該方法は該ポリペプチドを請 求項11に記載の抗体と免疫反応させ、抗体-ポリペプチド結合体を形成する工 程および該結合体を検出する工程を包含する、方法。 13.前記ポリペプチドが、BCL-XL(配列番号7)、BCL-XS(配列番号9)、または BCL-X1(配列番号4)である、請求項12に記載の方法。 14.BCL-XL(配列番号7)、BCL-XS(配列番号9)、またはBCL-X1(配列番号4)を コードするメッセンジャーRNA転写物を検出する方法であって、該メッセンジャ ーRNA転写物を該ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列とハイブリダ イズして二重鎖を形成する工程、および該二重鎖を検出する工程を包含する、方 法。 15.プログラムされた細胞死を改変する能力について基質をスクリーニングす る方法であって、該方法は以下の工程: (a)BCL-XL(配列番号7)、BCL-XS(配列番号9)、またはBCL-X1(配列番号4)を 有する細胞を提供する工程; (b)該物質のプログラムされた細胞死を改変する能力を試験する工程、を包含 する方法。 16.前記提供する工程が、宿主細胞を形質転換して形質転換細胞を形成し、そ して該形質転換細胞を、BCL-XL(配列番号7)、BCL-XS(配列番号9)、またはBCL- X1(配列番号4)の発現に十分な生物学的条件下に維持することである、請求項1 5に記載の方法。 17.細胞においてプログラムされた細胞死を改変する方法であって、 (a)該細胞に、BCL-XL(配列番号7)、BCL-XS(配列番号9)またはBCL-X1(配列番 号4)をコードするポリヌクレオチドを含むDNA分子の有効量を導入する工程;お よび (b)該細胞を、BCL-XL(配列番号7)、BCL-XS(配列番号9)、またはBCL-X1(配列 番号4)の発現に十分な条件下に維持する工程 を包含する、方法。 18.前記導入する工程が前記細胞にDNA分子を注入することである、請求項1 7に記載の方法。 19.前記導入が、前記DNA分子を、前記細胞が位置する被験体の循環系中に投 与することである、請求項17に記載の方法。 20.前記投与が以下の工程: (a)前記DNA分子を含むビヒクルを提供する工程;および (b)該ビヒクルを被験体に投与する工程 を包含する、請求項19に記載の方法。 21.前記ビヒクルが、前記DNA分子で形質転換またはトランスフェクトされた ビヒクル細胞、またはそのような形質転換またはトランスフェクトされた細胞由 来のトランスフェクトされた細胞である、請求項20に記載の方法。 22.前記ビヒクルが、前記細胞に特異的に感染するかまたは細胞の抗原と特異 的に免疫反応するウイルスまたは抗体である、請求項20に記載の方法。 23.前記ウイルスがレトロウイルスである、請求項22に記載の方法。 24.前記レトロウイルスが、該ウイルスが非感染性であるように改変された、 ワクチニアウイルス、ピコルナウイルス、コロナウイルス、トガウイルス、また はラブドウイルスである、請求項23に記載の方法。 25.前記細胞が神経細胞である、請求項17に記載の方法。 26.前記細胞がリンパ球である、請求項17に記載の方法。 27.前記リンパ球がCD4細胞である、請求項26に記載の方法。 28.プログラムされた細胞死を行っているまたは行いそうな細胞中に、プログ ラムされた細胞死を行っているまたは行いそうな神経細胞が位置している中枢神 経系の領域中に、いくつかの効果を生む神経細胞株の細胞を移植する工程を包含 する方法により、ベクターを導入する工程をさらに包含する、請求項25に記載 の方法。 29.細胞死を行っているまたは行いそうな末梢神経末端の部位で、該ベクター を注入することにより動物の神経細胞中に前記ベクターを導入する工程をさらに 含む、請求項25に記載の方法。 30.前記ベクターを神経細胞とともにインキュベーションすることにより細胞 死を行いそうなまたは行っている培養中の神経細胞中に、該ベクターを導入する 工程をさらに含む、請求項25に記載の方法。 31.神経細胞においてプログラムされた細胞死を予防または処置する方法であ って: (a)BCL-XL(配列番号7)、BCL-XS(配列番号9)、またはBCL-X1(配列番号4)を 調製する工程: (b)BCL-XL(配列番号7)、BCL-XS(配列番号9)、またはBCL-X1(配列番号4)を 生理学的に受容可能なキャリアと組み合わせ、薬学的組成物を形成する工程;お よび (c)該組成物をプログラムされた細胞死を行っているまたは行いそうなニュー ロンに投与する工程 を包含する、方法。 32.遺伝子治療のために、BCL-XL(配列番号7)、BCL-XS(配列番号9)、または BCL-X1(配列番号4)をコードする遺伝子を送達する方法であって: (a)請求項6に記載のベクターを提供する工程; (b)該ベクターを生理学的に受容可能なキャリアと組み合わせ薬学的組成物を 形成する工程;および (c)該薬学的組成物を、該ベクターが目的の細胞標的に到達するように投与す る工程 を包含する、方法。 33.前記薬学的組成物が前記細胞標的の部位で動物中に注入により導入される 、請求項32に記載の方法。 34.前記細胞標的が中枢神経系にあり、そして該細胞標的の部位に位置するニ ューロンから生じる末梢神経末端の部位で前記薬学的組成物が動物中に注入によ り導入される、請求項32に記載の方法。 35.腫瘍形成性の疾患を処置する方法であって; (a)請求項6に記載の発現ベクターを提供する工程; (b)該ベクターを、生理学的に受容可能なキャリアと組み合わせて薬学的組成 物を形成する工程;および (c)腫瘍細胞標的に該組成物を投与する工程 を包含する、方法。 36.リンパ球において、プログラムされた細胞死を防ぐまたは処置する工程で あって: (a)BCL-XL(配列番号7)、BCL-XS(配列番号9)、またはBCL-X1(配列番号4)を 調製する工程: (b)BCL-XL(配列番号7)、BCL-XS(配列番号9)、またはBCL-X1(配列番号4)を 生理学的に受容可能なキャリアと組み合わせ、薬学的組成物を形成する工程;お よび (c)該組成物をプログラムされた細胞死を行いそうなまたは行っているリンパ 球に投与する工程 を包含する、方法。 37.プログラムされた細胞死を改変する方法における使用のための、請求項1 〜3のいずれかに記載のポリヌクレオチド。 38.神経細胞においてプログラムされた細胞死を防ぐまたは処置する方法にお ける使用のための、請求項5に記載のポリペプチド。 39.遺伝子治療のための遺伝子を送達する方法における使用のための、請求項 5に記載のポリペプチドをコードする遺伝子。 40.腫瘍形成性疾患を処置する方法における使用のための、請求項6または7 に記載の発現ベクター。 41.リンパ球におけるプログラムされた細胞死を防ぐまたは処置する方法にお ける使用のための、請求項5に記載のポリペプチド。
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