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JPH0938680A - 廃水の処理方法 - Google Patents

廃水の処理方法

Info

Publication number
JPH0938680A
JPH0938680A JP7193788A JP19378895A JPH0938680A JP H0938680 A JPH0938680 A JP H0938680A JP 7193788 A JP7193788 A JP 7193788A JP 19378895 A JP19378895 A JP 19378895A JP H0938680 A JPH0938680 A JP H0938680A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
separation membrane
separation
water
spacer
treating wastewater
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7193788A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeru Tanabe
茂 田辺
Masaru Taki
真佐留 滝
Hitoshi Tamura
均 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dia Furotsuku Kk
Original Assignee
Dia Furotsuku Kk
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dia Furotsuku Kk filed Critical Dia Furotsuku Kk
Priority to JP7193788A priority Critical patent/JPH0938680A/ja
Publication of JPH0938680A publication Critical patent/JPH0938680A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Activated Sludge Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機性廃水の処理方法において、分離膜の透
過流速を差圧の低い状態で長時間高く保ち、高速で汚泥
の固液分離を行う方法。 【解決手段】 無機凝集剤を添加し、そのpH値が5〜
8の有機質廃水に、両性有機高分子凝集剤を添加し、曝
気槽内で分離膜による固液分離を行う。分離膜による固
液分離において目詰り(差圧上昇)が抑制され、分離膜
の透過流速を差圧の低い状態で長時間高く保つことがで
き、分離膜による高速の廃水の固液分離を行うことがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は下水、し尿処理場、
有機性産業廃水等の廃水を高効率に処理する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、下水、し尿処理工程や食品工
場より排出される有機性廃水の処理には、微生物処理が
用いられ、その最終的な固液分離には沈殿分離が用いら
れてきた。しかし、この沈殿分離では負荷変動時にSS
の流出が生じ易かった。また、廃水の固液分離に膜分離
法を用いると、沈殿槽が不要となり、SS分の流出を完
全に阻止できるとともに、曝気槽内の活性汚泥濃度を高
くすることができるので、余剰汚泥の発生も少なくな
り、廃水処理装置の小型化を図れるという利点が注目さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】廃水を活性汚泥処理し
たものは有機ゲル状物であり、これらを分離膜で固液分
離すると、膜の目詰りが激しく、実質的な固液分離を長
時間連続して行うことが難しく、かつ、膜性能自体が低
下するという難点がある。一方、有機性廃水を活性汚泥
処理と膜分離処理を分離して処理する方法が特公昭62
−10720号公報、特公平1−41118号公報に示
されている。しかし、これらの方法では放流水のSS分
を低減することは可能であるが、装置の小型化を図り、
家庭用の廃水処理装置として用いることはできない。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は、廃
水処理装置の小型化を図ることができ、かつ膜寿命が長
く、汚泥発生量の少ない廃水処理方法を開発すべく検討
した結果、本発明を完成した。本発明の要旨とするとこ
ろは、曝気槽へ導いた被処理水に、無機凝集剤を添加
し、かつそのpH値を5〜8に調整した状態で両性有機
高分子凝集剤を添加し、曝気処理を行いながら、分離膜
による固液分離を行うことを特徴とする廃水の処理方法
にある。
【0005】本発明を実施するに際して用いる両性有機
高分子凝集剤はアニオン性基としてカルボキシル基また
はその塩を含有し、カチオン当量値Cvが1.0〜4.0
meq/g、アニオン当量値Avが0.3〜2.0meq/g、Cv
/Av比が1.5〜8.0であるものを用いることが好ま
しい。
【0006】また、本発明を実施するに際して用いる分
離膜は、中空糸膜、平膜のいずれのものを用いることが
でき、特に中空糸膜モジュールとしては、図2の斜視図
に示す如く、複数本の中空糸で構成された中空糸膜から
なる分離膜と該分離膜の両端に設けられた管状支持体を
有し、中空糸内に入った濾液が管状支持体内に形成され
た内部集水路を通過し得る分離膜モジュールを用いるこ
とが好ましい。
【0007】また、本発明を実施するに際して用いる他
の型の分離膜モジュールとしては図4に示す如く、複数
本の中空糸の中央部を折り返し、その間に板状のスペー
サを挟み、該スペーサの一端部に設けられた管状支持体
とを有し、その管状支持体の内部に形成された内部集水
路に中空糸の開口端を結合したU字型中空糸膜モジュー
ルなどが効率良く用いられる。
【0008】さらに他の型の分離膜モジュールとしては
図5に示す如く、内部空間を有し、外部と前記内部空間
を連通する孔が表面に複数形成された扁平状のスペーサ
と、該スペーサを覆う多孔質状の分離膜と、前記スペー
サの一端に設けられた管状支持体とを有し、前記スペー
サの内部空間内に入った濾液が管状支持体の内部に形成
された内部集水路内を通過し得る分離膜モジュールがあ
る。
【0009】本発明は、pH値を調整した廃水に両性有
機高分子を加えたものを曝気槽で曝気しながら分離膜に
よる固液分離処理を行うものである。この際、無機凝集
剤と両性高分子凝集剤の添加順序は重要で、必ず無機凝
集剤を先に投入する。予め無機凝集剤を添加することに
より有機質汚泥の電荷を中和しておいて、これに両性高
分子凝集剤を加えることにより無機物を核にした強固で
粒径の揃ったフロックが形成できる。このようなフロッ
クを形成した状態で分離膜、特に中空糸膜で固液分離す
ることにより、目詰り(差圧上昇)が抑制され、分離膜
の透過流速を差圧の低い状態で長時間高く保つことがで
き、分離膜による高速の廃水の固液分離を行うことがで
きる。
【0010】本発明において、中空糸膜モジュールとし
て中空糸の中央部から折り返し部を有するU字型中空糸
膜モジュールを用いると、分離膜で固液分離されて、中
空糸内に取入れられた濾液は中空糸内を通り、その端部
から管状支持体の内部集水路内に入り、内部集水路を通
過して放流される。この方法であると、1枚の分離膜に
対して1つの管状支持体を用いればよく、コストの削減
や小型化などを促進できる。また、折り返した分離膜間
にスペーサを配置したことにより、分離膜どうしの付着
がなく、分離膜が束ねられてしまうことなどによる濾過
性能の低下をきたすことがない。
【0011】本発明において膜モジュールとして図5に
示した如き構成のものを用いると、分離膜にて固液分離
されて、分離膜を透過した濾液はスペーサに形成された
孔を通ってスペーサの内部空間内に取入れられ、内部空
間を介して管状支持体の内部集水路内に入り、内部集水
路を通過して放流される。この方法であると、1枚の分
離膜に対して1つの管状支持体を用いればよく、コスト
の削減や小型化などを促進できる。また、折り返した分
離膜間にスペーサを配置したことにより、分離膜どうし
の付着がなく、分離膜が束ねられてしまうことなどによ
る濾過性能の低下をきたすことがない。しかも、分離膜
として中空糸膜以外のものを適用することができ、分離
膜の選択の幅を広げられる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の形態例を以下に説明する
が、本発明がそれらに限定解釈されるものでないことは
勿論のことである。
【0013】〔形態例1〕本形態例の廃水の処理方法で
は、図1に示すように、処理する廃液原水を曝気槽12
に移送する。この際、曝気槽12に移送する前に、沈殿
槽にて処理してもかまわない。最初の沈殿槽では、比較
的大きな懸濁物質を沈殿分離する。そして、処理水を曝
気槽に、沈殿物を汚泥濃縮槽に移送する。また、曝気槽
12に移送する前に、無機凝集剤を添加し、そのpH値
を5〜8に調整しておく。曝気槽では、上記pH調整し
た廃水に両性高分子凝集剤を添加しつつ、活性汚泥によ
り廃水中のBOD、COD等の水溶性成分を分解すると
共に、中空糸膜モジュール14により固液分離する。固
液分離された後の濾過水は河川等に放流される。沈殿物
は汚泥濃縮槽に移送され、濃縮された後に脱水機にて水
分が除去されて処分される。
【0014】分離膜モジュール14は図2に示すような
もので、複数の中空糸で構成される中空糸膜からなる分
離膜18と、分離膜18の両端に設けられた管状支持体
20とを有して概略構成される。中空糸には種々の多孔
質かつ管状の中空糸が使用でき、例えば、セルロース
系、ポリオレフィン系、ポリビニルアルコール系、PM
MA系、ポリスルフォン系等の各種材料からなるものが
使用できる。中でも、ポリエチレンやポリプロピレン等
の伸度の高い材質のものが好ましい。また、特に限定さ
れるものではないが、中空糸の外径は20〜2000μ
m、孔径は0.01〜1μm、空孔率は20〜90%、中
空糸膜の膜厚は5〜300μmのものが好ましい。
【0015】また、分離膜は、表面に親水基を有する所
謂恒久親水化膜であることが望ましい。分離膜の表面が
疎水性であると、被処理水中の有機物と分離膜表面の間
に疎水性相互作用がはたらき、膜面への有機物吸着が発
生し、これが膜面閉塞につながり、濾過寿命が短くなり
易いからである。しかも、吸着に起因する目詰りは膜面
洗浄によっても濾過性能の回復は一般に難しい。しかし
ながら、恒久親水化膜を用いることにより有機物と分離
膜表面の疎水性相互作用を抑制することができ、有機物
の吸着を抑えることができる。さらに、疎水性膜では後
述するエアースクラビング処理を行った場合に、気泡に
よって膜面が乾燥状態となることがあり、これによって
さらに疎水性が強まり、フラックスの低下を招くことが
あるが、恒久親水化膜では乾燥してもフラックスの低下
は生じにくい。
【0016】管状支持体20は内部に内部集水路24の
形成された筒状のもので、その一端は閉止され、他端は
吸引ポンプ16と配管22によって接続されている。
尚、この図2に示した管状支持体20は円筒状のもので
あるが、これに限られるものではなく、例えば、外形が
四角柱状のものであってもよい。さらに、この管状支持
体20の側壁26にはその長さ方向に沿ったスリット2
8が形成されている。このスリット28には分離膜18
の端部が挿入されつつ、充填される密封材で閉塞され、
分離膜18は強固に支持固定される。即ち、分離膜モジ
ュール14としては、分離膜18の両端部が2本の管状
支持体20によってそれぞれ支持される。この場合、分
離膜18の端部とは中空糸の繊維方向両端部であり、各
中空糸の両端部は管状支持体20の内部集水路24内に
位置するようになる。
【0017】スリット28の幅は30mm以下が好まし
く、10mm以下であるとより好ましい。スリット28の
幅を狭くすることによって、分離膜18を構成する各中
空糸をより整然と1列に揃え易くなるからである。中空
糸が揃わず中空糸膜が乱れて形成されると、汚泥等の付
着により複数の中空糸が束になって固着一体化し、分離
膜としての表面積を有効に活用できず、分離性能が低下
してしまう。スリットの長さは特に限定されるものでな
いが、あまり短いと分離膜の膜面積を大きくすることが
できず、分離性能を高めることができない。また、あま
り長いと製造が困難となる。100〜2000mmが適当
とされる。
【0018】密封材は、分離膜18の各中空糸をその端
部の開口状態を保ったまま、集束してスリット28に固
定するとともに、管状支持体20の内部集水路24を外
部から液密に仕切るもので、エポキシ樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂、ポリウレタン等を液状にしたものをスリ
ット28に充填、硬化させることにより形成される。ま
た、1つのスリットに対して2列以上に分離膜を挿入、
固定すれば、または、1つの管状支持体に対して2つ以
上のスリットを形成し、各スリットに分離膜を挿入、固
定すれば、1つの分離膜モジュール14当たり複数の分
離膜18を形成することが可能となる。分離膜18の数
は多い方が全体としての膜面積を増やすことができ、処
理性能を高めることが可能である。しかしながら、分離
膜を3枚以上設けると、後述する分離膜の洗浄時に、内
側に位置した分離膜の洗浄効果を高めることができない
ので、分離膜は2枚が適当である。
【0019】このような構成の分離膜モジュール14は
1つの曝気槽12内に複数個配置することが可能であ
る。分離膜モジュール14を複数個配置することによっ
て、全体としての膜面積を増加させることができ、処理
性能を向上させることができる。また、曝気槽のコンパ
クト化や、後述する分離膜の洗浄効率を考慮すると、隣
接する分離膜モジュール14相互の間隔は狭い方が好ま
しい。しかしながら、あまり間隔を狭め過ぎると、汚泥
による閉塞が起こりやすくなり、また、各分離膜モジュ
ール間を気泡が通り難くなるおそれもある。このため、
各分離膜モジュールの間隔は、分離膜モジュールに占め
る分離膜の膜面積の大きさ、分離膜モジュールの数、管
状支持体の太さ、エアースクラビングや逆洗等の条件を
考慮して選択することが必要であり、その間隔は5〜1
00mmの範囲が好ましく、5〜70mmの範囲がより好ま
しい。
【0020】各管状支持体20の内部集水路24は吸引
ポンプ16と配管22にて接続されている。従って、吸
引ポンプ16を作動させることにより、内部集水路24
内に入り込んだ透過液は強制的に移送される。
【0021】曝気槽12内であって分離膜18の下方に
は、気体を発散する散気装置30を配置することが好ま
しい。散気装置30は、多数の細孔の形成された中空体
で、圧空ポンプ32と接続されている。この圧空ポンプ
32を作動させることにより、散気装置30からは気泡
が発散される。この散気装置30を利用することによ
り、エアースクラビング処理を行うことができる。すな
わち、散気装置30から発散し上昇する気泡により、中
空糸膜が揺動し、この揺動により中空糸同しが擦れあっ
たり又は中空糸と水の相対的流動により、中空糸の表面
に付着した汚泥が取り除かれるようになる。また、散気
装置30から空気を発散させることにより、曝気槽中の
活性汚泥の微生物に酸素を供給することになり、活性汚
泥法による処理能力を高めることもできる。
【0022】また、上記散気装置30によるエアースク
ラビング処理を考慮すると、分離膜18の膜面が鉛直方
向に沿うように、分離膜モジュール14を配置すること
が望ましい。膜面が鉛直方向に沿うように配置すること
で、その下方から上昇する気泡が全ての分離膜18の膜
面全体に対しほぼ均一に作用し、かつ円滑に曝気槽12
の上方に通り抜け易くなるからである。これに対して、
分離膜18が水平に寝た状態に分離膜モジュールを配置
すると、発散した気泡は最下部に配置された分離膜に当
たった後は、その分離膜に沿って水平方向外方に向かっ
て散ってしまい、上部に配置された分離膜に対して有効
にエアースクラビング処理を施すことができなくなって
しまう。
【0023】また、本形態例においては、鉄系やアルミ
系等の無機凝集剤を添加した後に、両性系高分子凝集剤
を添加する。本発明において用いる無機系凝集剤として
は、硫酸バンド、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、ポリ硫酸鉄
等があるが、なかでも鉄系の無機凝集剤が好ましい。無
機系凝集剤添加後の有機質汚泥のpH値は5〜8の範囲
内にあることが必要である。pH値が6〜7であるとよ
り好ましい。pH値がこの範囲外であると、両性有機高
分子凝集剤を添加してフロックを生成させたとしても、
その粒径が小さかったり、または凝集しなかったりする
からである。
【0024】無機凝集剤の添加後のpH値が5〜8の範
囲内にあるときは、特段のpH調整をする必要はない
が、範囲外のときはアルカリまたは酸によってpH調整
を行う。アルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、アンモニアが
適している。酸としては、硫酸、塩酸、酢酸、スルファ
ミン酸等が挙げられるが、なかでも硫酸や塩酸が好まし
い。
【0025】両性系高分子凝集剤は、1つの分子中にカ
チオン性基およびアニオン性基を有する高分子凝集剤で
ある。カチオン性基としては、第3級アミン、その中和
塩、4級塩等、アニオン性基としては、カルボキシル
基、スルホン基またはこれらの塩等が挙げられる。特に
カルボキシル基を有する両性系高分子凝集剤が好まし
い。また、これらのイオン性成分の他にノニオン性成分
が含まれていてもよい。より具体的には、アニオン性の
モノマー単位として、アクリル酸、メタクリル酸若しく
はこれらのアルカリ金属塩等が挙げられる。カチオン性
のモノマー単位としては、ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルア
ミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミ
ド、アリルジメチルアミン若しくはこれらの中和塩、4
級塩などが挙げられる。ノニオン性のモノマー単位とし
ては、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メ
タ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリ
ルアミド等が挙げられる。
【0026】本発明で用いられる両性有機高分子凝集剤
においてカチオン当量値Cv、アニオン当量値Avは、
汚泥に添加する前の溶解槽での水中溶解性、汚泥の凝集
性能等の点から、カチオン当量値Cvが1.0〜4.0me
q/g、アニオン当量値Avが0.3〜2.0meq/g、Cv/
Avの比が1.5〜8.0にあることが好ましい。カチオ
ン当量値Cvが1.3〜3.8meq/g、アニオン当量値A
vが0.4〜1.8meq/g、Cv/Avの比が1.8〜7.
0にあることが好ましい。
【0027】本発明において両性高分子凝集剤のカチオ
ン当量値Cv及びアニオン当量値Avは下記のコロイド
滴定法により求められる。 (1)カチオン当量値の計測 まず、試料の500ppm水溶液を調製する。試料0.
2g(乾品換算しない)を精秤し、共栓付三角コルベン
に採り、脱イオン水100mlで溶解する。この25mlを
100mlメスフラスコにて脱イオン水でメスアップして
500ppm水溶液を調製する。次に、コニカルビーカ
ーに、脱イオン水90mlと、上記調製した試料500p
pm溶液10mlを加え、塩酸水溶液でpHを3.0と
し、約1分間攪拌する。次に、トルイジンブルー指示薬
を2〜3滴加え、N/400−ポリビニル硫酸カリウム
試薬(N/400−PVSK)で滴定する。滴定速度
は、2ml/分とし、検水が青から赤紫色に変色し、10
秒以上保持した時点を終点とする。得られたPVSK滴
定量を下記式に適用してカチオン当量値Cv(meq/
g)を換算する。
【数1】
【0028】(2)アニオン当量値の計測 まず、試料の500ppm水溶液を調製する。試料0.
1g(乾品換算しない)を精秤し、共栓付三角コルベン
に採り、脱イオン水100mlで溶解する。この50mlを
100mlメスフラスコにて脱イオン水でメスアップして
500ppm水溶液を調製する。次に、コニカルビーカ
ーに、脱イオン水90mlと、N/10−水酸化ナトリウ
ム水溶液0.5mlを採り、攪拌下、N/200−メチル
グリコールキトサン試液5mlを添加し、1分以上攪拌す
る。これに、上記調製した試料500ppm溶液10ml
をゆっくり加え、添加後さらに5分以上攪拌した後、ト
ルイジンブルー指示薬を2〜3滴加え、N/400−ポ
リビニル硫酸カリウム試薬(N/400−PVSK)で
滴定する。滴定速度は、2ml/分とし、検水が青から赤
紫色に変色し、10秒以上保持した時点を終点とする。
尚、試料を添加しないものをブランク試薬とした。得ら
れたPVSK滴定量を下記式に適用してアニオン当量
値Av(meq/g)を換算する。
【数2】
【0029】曝気槽に無機凝集剤と両性系高分子凝集剤
を添加する場合、廃水中の懸濁物質(SS)100重量
部に対して無機凝集剤を0.5〜10重量部、両性系高
分子凝集剤を0.05〜1重量部とすることが好まし
く、また、それぞれ1〜8重量部、0.1〜0.8重量部
とするとより好ましい。これらの添加量を超えると、フ
ロックが再分散したり、フロックの分離膜への付着性が
増すおそれがあるので好ましくない。
【0030】曝気槽に無機凝集剤を添加することによ
り、まず有機汚泥中の粘質物質層および溶解成分が無機
凝集剤と反応し、荷電中和し、親水コロイドを疎水化す
る。そして、これにより粒子径は小さいが粘着性の小さ
い強固な核を形成するように汚泥が改質される。その
後、両性系高分子凝集剤を添加すると、両性系高分子凝
集剤は液相中でイオン解離して正負両荷電を有すると共
に、ポリマーどうし又は金属イオンを介在して架橋化す
る。そして、架橋化したポリマーは上記汚泥粒子の核と
反応して微細フロックは比較的大きく且つ強度の高いフ
ロックを形成するようになり、分離膜の表面上に緻密な
ケーキ層は形成されず、分離膜からの剥離性が高まる。
したがって、分離膜の高い透過流束を維持できるように
なる。即ち、吸引濾過による膜分離を行うほど、曝気槽
中の汚泥濃度は高まり、しいては膜の透過流束が低下す
る傾向があるが、凝集剤の添加を行うことにより、汚泥
濃度が高く又廃液の粘度が高くても低い膜間差圧で高い
透過流束を維持できるようになる。
【0031】尚、生成したフロックは攪拌等によって、
より疎水化、収縮した強固なフロックとなる。また、液
相中に残留金属イオンやポリマーはほとんどなく、粘性
のない濾水性、剥離性の良好な状態となる。したがっ
て、難脱水性汚泥であっても凝集処理を行い易くなる。
【0032】このような分離膜モジュール14を曝気槽
に設けた本形態例の廃水処理方法においては、廃液は、
無機凝集剤が添加されて曝気槽12内に流入され溜めら
れる。そして、pHが適正がどうか確認された上で、両
性高分子凝集剤が添加される。そして、吸引ポンプ16
を作動させると、曝気槽12内の処理水は分離膜18で
吸引濾過され、処理水中の懸濁物質のみが分離膜18の
表面に捕えられ処理水と懸濁物質とが分離される。こう
して懸濁物質の除去された処理水(濾液)は、吸引ポン
プ16により分離膜18を構成する各中空糸中を通り、
その端部に設けられている管状支持体20の内部集水路
24及び配管22を経由して曝気槽12から排出され
る。また、適宜上記エアースクラビング処理による分離
膜の洗浄を行えば、分離能力の低下を防止することがで
きる。
【0033】また、分離膜の洗浄は、エアースクラビン
グ処理ばかりでなく、逆洗処理などによっても行うこと
ができる。即ち、吸引ポンプ16を圧送ポンプとしても
用いることにより、清浄水を管状支持体20の内部集水
路24を経由して中空糸内を通らせて分離膜の表面から
放出させることにより分離膜18の表面に付着した懸濁
物質を除去することができる。または、スポンジボール
などの粒状物を膜分離槽内に散布して、これを分離膜と
接触させたり、超音波振動を付加して分離膜を振動させ
るなどの方法も適用できる。また、分離膜の表面の洗浄
は、薬品洗浄によっても行える。薬品洗浄は費用が嵩む
ものであるが、エアースクラビング処理や逆洗処理など
を併用することによって使用する薬品量の低減を図るこ
とができる。エアースクラビングや逆洗などによる洗浄
は、吸引による濾過処理を停止した状態で行うが、廃液
の性状などにより、逆洗を行わなくて済む場合には、廃
液の濾過処理中に、エアースクラビング処理による洗浄
を行うこともできる。
【0034】本形態例の廃水の処理方法によれば、処理
水中の懸濁物質(SS)を高度に分離、除去することが
できる。特に、懸濁物質の量の変化などによる負荷変動
に柔軟に対処でき懸濁物質の流出などを防ぐことができ
る。したがって、河川等の浄化等に寄与できる。また、
膜分離装置は沈殿槽や砂濾過槽に比べてはるかに小さく
することができるので、狭い所に設けたり、用地の有効
利用に貢献できる。
【0035】さらに、分離膜を用いた吸引濾過における
圧損の経時的な上昇を著しく抑制し、圧損の小さい濾過
条件で長時間透過流束を高く保つことが可能となる。し
たがって、安定して懸濁物質(SS)の分離、除去を行
えると共に、使用する分離膜の膜面積の削減を図ること
もできる。さらに、分離膜の負担を軽減し、分離膜の寿
命を延ばすこともできる。またさらに、分離膜に付着し
たフロックが剥離しやすくなるので膜表面の洗浄頻度を
低減することができ、特に薬品洗浄処理を削減すること
ができる。尚、上記例においては、吸引濾過を行った例
を示したが、加圧濾過を適用することもできる。
【0036】〔形態例2〕種々の条件によっては曝気槽
に凝集剤を添加することにより活性汚泥処理の機能が低
下することがある。その場合には図3に示すように、活
性汚泥の曝気槽10によって処理した後に、無機凝集剤
を添加し、その後、分離膜モジュール14を備えた膜分
離槽13に導入すると共に両性高分子凝集剤を添加す
る。そして、上述したように、分離膜によって固液分離
処理をするようにした方が良い。
【0037】〔形態例3〕形態例1の廃水の処理方法に
おいて、分離膜モジュールとして図4に示した如き構造
のものを用いる以外同様とした。図4に示すように、形
態例3の分離膜モジュールは、複数本の中空糸からなる
分離膜34と、板状のスペーサ36と、内部集水路の形
成された管状支持体38を有して構成される。スペーサ
36は分離膜34によって覆われるもので、シート状の
分離膜を折り返し、その間にスペーサ36を挟み込むよ
うにし、分離膜は、その両側周縁部40,40をヒート
シールや接着剤などを利用することにより接着し、袋状
のものとする。また、その袋の開口部に該当する箇所の
端部を管状支持体38にて固定すると共に、分離膜を構
成する各中空糸の端部が管状支持体38の内部集水路2
4内に位置するようにする。
【0038】この構成の分離膜モジュールであると、管
状支持体38の内部集水路24と連通した吸引ポンプを
作動させることにより、曝気槽内の廃液は分離膜34で
固液分離されて懸濁物質が除去され、中空糸内に取入れ
られた濾液は中空糸内を通り、その端部から管状支持体
38の内部集水路24内に入り、内部集水路24を通過
して吸引ポンプを介して放流される。
【0039】この分離膜モジュールであると、1枚の分
離膜に対して1つの管状支持体を用いればよく、コスト
の削減や小型化などを促進できる。また、折り返した分
離膜間にスペーサを配置したことにより、分離膜どうし
の付着がなく、分離膜が束ねられてしまうことなどによ
る濾過性能の低下をきたすことがない。
【0040】〔形態例4〕形態例1の廃水の処理方法に
おいて、分離膜モジュールとして図5に示した如き構造
のものを用いる以外、同様に実施した。図5に示すよう
に、形態例4の分離膜モジュールは、扁平状のスペーサ
42と、これを覆う分離膜44と、スペーサ42の一端
に設けられる管状支持体38とから構成される。このス
ペーサは、その内部に内部空間が形成された箱状のもの
で、かつスペーサ42を構成する6面の内、1つの面に
は開口部46が形成され、他の面の表面には、複数の孔
が形成され、その孔は外部と内部空間とを連通してい
る。開口部46は、管状支持体38の内部集水路24と
接続している。
【0041】この構成の分離膜モジュールを用いた場
合、管状支持体38の内部集水路24と連通した吸引ポ
ンプを作動させることにより、曝気槽内の廃液は分離膜
44にて固液分離して懸濁物質が除去され、分離膜44
を透過した濾液はスペーサ42に形成された孔を通って
スペーサ42の内部空間内に取入れられ、内部空間内を
通り、その開口部46から管状支持体38の内部集水路
24内に入り、内部集水路24を通過して吸引ポンプを
介して放流される。
【0042】この分離膜モジュールであると、1枚の分
離膜44に対して1つの管状支持体38を用いればよ
く、コストの削減や小型化などを促進できる。また、折
り返した分離膜間にスペーサ42を配置したことによ
り、分離膜どうしの付着がなく、分離膜が束ねられてし
まうことなどによる濾過性能の低下をきたすことがな
い。しかも、分離膜として中空糸膜以外のものを適用す
ることができ、分離膜の選択の幅を広げられる。
【0043】
【発明の効果】本発明によると、分離膜による廃水の曝
気槽内での固液分離において目詰り(差圧上昇)が抑制
され、分離膜の透過流速を差圧の低い状態で長時間高く
保つことができ、分離膜による高速の廃水の固液分離を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本形態例の廃水処理方法を示す概略構成図であ
る。
【図2】形態例1の分離膜モジュールを示す斜視図であ
る。
【図3】形態例2の廃水処理方法を示す概略構成図であ
る。
【図4】形態例3の分離膜モジュールを示す図で、図4
(a)は正面図、図4(b)は図4(a)のb−b側断
面図である。
【図5】形態例4の分離膜モジュールを示す図で、図5
(a)は正面図、図5(b)は図5(a)のb−b側断
面図である。
【符号の説明】
10 曝気槽 12 曝気槽 13 膜分離槽 14 分離膜モジュール 16 吸引ポンプ 18 分離膜 20 管状支持体 24 内部集水路 28 スリット 30 散気装置 34 分離膜 36 スペーサ 38 管状支持体 42 スペーサ 44 分離膜

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 曝気槽へ導いた被処理水に、無機凝集剤
    を添加し、かつそのpH値が5〜8としたものに、両性
    有機高分子凝集剤を添加し、曝気処理を行いながら、曝
    気槽内に設けた分離膜による固液分離を行うことを特徴
    とする廃水の処理方法。
  2. 【請求項2】 両性有機高分子凝集剤がアニオン性基と
    してカルボキシル基またはその塩を含有し、両性有機高
    分子凝集剤のカチオン当量値Cvが1.0〜4.0meq/
    g、アニオン当量値Avが0.3〜2.0meq/g、Cv/A
    v比が1.5〜8.0であることを特徴とする請求項1記
    載の廃水の処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の廃水の処理方法
    において、複数本の中空糸で構成された中空糸膜からな
    る分離膜と該分離膜の両端に設けられた管状支持体を有
    し、中空糸内に入った濾液が管状支持体内に形成された
    内部集水路を通過し得る分離膜モジュールを用いること
    を特徴とする廃水の処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載の廃水の処理方法
    において、分離膜による固液分離に、 複数本の中空糸からなる分離膜と、該分離膜を折り返し
    てその間に挟み込まれた板状のスペーサと、該スペーサ
    の一端部に設けられた管状支持体とを有し、該管状支持
    体の内部に形成された内部集水路内に前記中空糸の両端
    部が位置し、中空糸内に入った濾液が内部集水路内を通
    過し得る分離膜モジュールを用いることを特徴とする廃
    水の処理方法。
  5. 【請求項5】 請求項1または2記載の廃水の処理方法
    において、分離膜による固液分離に、 内部空間を有し、外部と前記内部空間を連通する孔が表
    面に複数形成された扁平状のスペーサと、該スペーサを
    覆う多孔質状の平膜状分離膜と、前記スペーサの一端に
    設けられた管状支持体とを有し、前記スペーサの内部空
    間内に入った濾液が管状支持体の内部に形成された内部
    集水路内を通過し得る分離膜モジュールを用いることを
    特徴とする廃水の処理方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020003807A (ko) * 2000-07-03 2002-01-15 박희택 활성오니 처리설비
JP4874231B2 (ja) * 2005-02-28 2012-02-15 株式会社クボタ 水処理システム

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