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JPH0933661A - 相関型探知方法及び装置 - Google Patents

相関型探知方法及び装置

Info

Publication number
JPH0933661A
JPH0933661A JP18898495A JP18898495A JPH0933661A JP H0933661 A JPH0933661 A JP H0933661A JP 18898495 A JP18898495 A JP 18898495A JP 18898495 A JP18898495 A JP 18898495A JP H0933661 A JPH0933661 A JP H0933661A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
correlation
impulse response
transmission
signals
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18898495A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Hayakawa
秀樹 早川
Masaru Amisaki
勝 網崎
Hiromasa Nakauchi
啓雅 中内
Takashi Kikuta
隆 菊田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Gas Co Ltd filed Critical Osaka Gas Co Ltd
Priority to JP18898495A priority Critical patent/JPH0933661A/ja
Publication of JPH0933661A publication Critical patent/JPH0933661A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)
  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 検査対象媒体内に多数の周波数の送信信号を
入射するとともに、この媒体内から出てくる受信信号を
捕らえて、送信信号と受信信号との相関を採ることによ
り、監査対象媒体のインパルス応答波形を得て、探知を
おこなう相関型探知方法にあって、例えば信号減衰が大
きい場合にあっても、所定部位の検査を良好に行える探
知方法を得る。 【解決手段】 送信信号と受信信号との相関を取る場合
に、送信信号に対して一定時間遅延した相関信号を形成
し、この相関信号が存する時間域で受信される受信信号
との間で相関を取って、インパスル応答波形を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所要の検査対象媒
体に電磁波もしくは音波などの波動信号を入射して、そ
の透過波、反射波を多地点から多数とらえ、これらの振
幅、伝搬時間などを計測し、これを解析処理することに
より検査対象媒体の内部構造や物質情報を得る相関型探
知方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の探知方法及び装置には反
射型と透過型とがある。反射型探知装置としては、電磁
波の反射により陸地状況・船舶航行状況・相対距離状況
などを探知する船舶用レーダや地表面下の埋設物状況・
地層変化状況・相対距離状況などを探知する地中探査用
レーダなど、音波また超音波の反射波により水中物状況
・空中物状況・相対距離状況などを探知する魚群探知機
・ソナーや検査対象媒体中の欠陥状況・層状構造などを
探知する超音波探傷装置などがある。透過型探知装置と
しては、電磁波の透過波により所要地点間の地中経路に
おける埋設物状況・地層変化状況などを探知する送受対
向探知レーダ・ボアホールレーダなど、音波や超音波の
透過波により水中物状況、空中物状況などを探知する送
受対向ソナーや欠陥状況・層状構造などを探知する送受
対向超音波探傷装置などがある。
【0003】この種の探知装置においては、探知能力を
増大するために、各探知周期に得られる受信信号の複数
回分を重ね合わせて相関をとる手法が知られている。電
磁波の透過・屈折率を用いて地中にある空洞、埋設物及
び地質構造などを探査する分野では、効率的な相関結果
を得るための一手段として、特開平6−324162
「地中レーダトモグラフィ方法及び装置」、物理探査学
会第88回学術講演会論文集「連続波を用いた電磁波伝
搬実験」(1993年6月)ならびに川崎地質株式会社
技術資料「1.連続波レーダ反射法・2.連続波レーダ
トモグラフィー」(1993年11月)に開示されてい
る手法が採られる。この手法で採用される検出系の概略
構成をブロック図で図23に示した。検出にあたって
は、発振器10から所定の形態の入力波動信号が発生さ
れ、これが送信アンテナ11から検査対象媒体12であ
る土中に入射されるとともに、その透過波が受信信号と
して受信アンテナ13で受信される。ここで、入力波動
信号S2は、図24(イ)(ロ)に示すように、異なっ
た周波数の送信信号S1が一定の時間間隔ずつ連続して
存在するステップ式連続波が使用される。図24(イ)
は、ステップ式連続波の掃引方式を示しており、図24
(ロ)は、このステップ式連続波の具体的な波形(所謂
チャープ送信波形である)を示している。そして検出系
側にあっては、入力波動信号S2を構成する個々の送信
信号S1に対して、これら送信信号S1と同相及び90
°位相のずれた一対の直交信号が形成され、これら一対
の直交信号と受信信号との相関が掛算器14で取られる
とともに、積分器15により積分処理され、受信信号の
複素フーリエ変換成分が各周波数について求められる。
そしてさらに、得られた複素フーリエ変換に基づいて、
これらを逆フーリエ変換器16で逆フーリエ変換するこ
とにより、検査対象媒体12である土中のインパルス応
答波形を得る。このインパルス応答波形の振幅や伝播時
間等の情報から、土中にある物体、空洞等の状況が把握
される。この手法によって得られる受信信号のスペクト
ルとインパルス応答波形の例を図25(イ)(ロ)に示
した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術は、
透過型のものであるが、特開平6−324162に記述
されているとおり、図26に示すような反射型でも適応
可能である。図26は適応対象の模式的な構成を示して
おり、同図に示す対象物1〜6の検出性を問題とする。
一例として、図24のようなステップ式連続波を例に取
って説明する。ここで、ステップ式連続波は、単一周波
数のブロック長L3(Ti+1 −Ti )を100ns、使
用周波数を10MHzから10MHz毎に640MHz
までの64ブロックとする。この時のチャープ送信波形
の一部(10MHzから50MHzの5ブロック)を図
27に示す。また図26において、前述の送信アンテナ
11、受信アンテナ13に対応する送受信器17から地
表など境界面9までの波動の往復伝搬時間が5ns、同
様に対象物1〜6までの往復伝搬時間が、それぞれ15
ns、25ns、35ns、45ns、55ns、65
nsであるとする。検査対象媒体中を伝搬する波動の減
衰が無視できる場合には、図28のような良好なインパ
ルス応答波形を得ることができる。図の横軸目盛128
は時間100nsに相当しており、往復伝搬時間に対応
する7つの位置に明瞭なピークが出ていることが分か
る。一方、検査対象媒体中を伝搬する波動の減衰が大き
い場合として、境界面9における反射強度を1とした時
に、対象物1、2、3、4、5、6の反射強度が0.
1、0.01、0.001、0.0001、0.000
01、0.000001であるとすると、この場合得ら
れるインパルス応答波形は、図29のようになる。結
果、対象物1までがかろうじて検出できる程度で、他の
対象物2〜6は検出できないことが分かる。即ち、対象
物の反射強度が弱かったり、波動が伝播する媒質(検査
対象媒体)による減衰が大きい場合、さらには、反射強
度が大きい障害物等が、反射型の場合、手前側にある場
合は、良好な検出をおこなうことができない。従って、
本発明はこのような問題点を解決するものであり、その
目的は、検査対象媒体中を伝搬する波動の減衰が大きい
場合でも、反射型では手前の強反射対象物の向こう側の
遠方の対象物が検出できる、透過型では回り込み波の強
度振幅より十分小さな透過波を検出できるなど、内部構
造や物質情報を良好に探知する相関型探知方法及び装置
を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明による請求項1に係わる相関型探知方法の特徴
手段は以下のとおりである。即ち、異なった周波数の複
数の送信信号を異なった時間域に備えた入力波動信号
を、検査対象媒体内に入射して、前記検査対象媒体内か
ら出てくる受信信号を捕らえ、前記各周波数の送信信号
について、位相が0°及び90°異なった一対の直交信
号を得て、前記直交信号夫々と前記受信信号との相関を
取って前記受信信号の複素フーリエ成分を得、前記各周
波数毎に得られる前記複素フーリエ成分に基づいて、そ
れらを逆フーリエ変換してインパルス応答波形を得て、
前記検査対象媒体の内部検査をおこなう相関型探知方法
を採るに、前記直交信号夫々と前記受信信号との相関を
取るに、前記直交信号として、前記各周波数の送信信号
に関して、各送信信号の送信継続時間より長い遅延時間
だけ、前記各送信信号の送信時点から遅延させた遅延処
理済の前記直交信号を得て、処理済の前記直交信号と、
この直交信号と同時的に受信される受信信号との間で相
関を求め、前記周波数毎に前記複素フーリエ成分を得る
とともに、前記逆フーリエ変換をおこなって前記インパ
ルス応答波形を得て、前記検査対象媒体の内部を検査す
る。前記請求項1に係わる相関型探知方法において、前
記遅延時間に応じて前記受信信号の増幅度を変化させる
ことが好ましい。これが請求項2に係わる相関型探知方
法の特徴手段である。前記請求項1または2に係わる相
関型探知方法において、前記入力波動信号を、時間領域
に於ける前記送信信号間に信号が無い無信号時間域を備
えた間欠型入力波動信号とすることが好ましい。これが
請求項3に係わる相関型探知方法の特徴手段である。前
記請求項1〜3のいずれか1項に係わる相関型探知方法
において、周波数領域において分布する前記複素フーリ
エ成分の包絡線分布を、ハニング窓もしくはハミング窓
の窓関数分布に補正し、逆フーリエ変換して前記インパ
ルス応答波形を得ることが好ましい。これが請求項4に
係わる相関型探知方法の特徴手段である。前記請求項1
〜4のいずれか1項に係わる相関型探知方法において、
前記入力波動信号の伝播方向に於ける前記検査対象媒体
内の特定検査位置に応じて前記所定の遅延時間を変化さ
せることが好ましい。これが請求項5に係わる相関型探
知方法の特徴手段である。
【0006】さらに、上記の目的を達成するための請求
項6に係わる相関型探知装置の特徴構成は以下のとおり
である。即ち、異なった周波数の複数の送信信号を異な
った時間域に備えた入力波動信号を、検査対象媒体内に
入射する波動信号入射手段と、前記検査対象媒体内から
出てくる受信信号を捕らえる受信手段と、前記各周波数
の前記送信信号に対して、位相が0°及び90°異なっ
た一対の直交信号を得る直交信号形成手段と、前記直交
信号夫々と前記受信信号との相関を取って、前記受信信
号の複素フーリエ成分を得るとともに、前記周波数毎に
得られる前記複素フーリエ成分に基づいて、それらを逆
フーリエ変換してインパルス応答波形を得るインパルス
応答導出手段とを備え、前記検査対象媒体の内部検査を
おこなう相関型探知装置にあって、前記直交信号形成手
段として、前記各周波数の送信信号に関して、前記各送
信信号の送信継続時間より長い遅延時間だけ、前記各送
信信号の送信時点から遅延させた遅延処理済の前記直交
信号を得る遅延直交信号形成手段を備え、前記インパル
ス応答導出手段において、前記遅延処理済の直交信号と
前記受信信号との間で相関を求めて、前記周波数毎に前
記複素フーリエ成分を得るとともに、前記逆フーリエ変
換をおこなって前記インパルス応答波形を得て、前記検
査対象媒体の内部を検査することにある。前記請求項6
に係わる相関型探知装置において、前記遅延時間に応じ
て、前記送信信号もしくは前記受信信号の増幅度を変化
させる遅延対応増幅手段を備えることが好ましい。これ
が請求項7に係わる相関型探知装置の特徴構成である。
前記請求項6または7に係わる相関型探知装置におい
て、前記波動信号入射手段が、時間領域に於ける前記周
波数の送信信号間に信号が無い無信号時間域を備えた間
欠型入力波動信号を入射することが好ましい。これが請
求項8に係わる相関型探知装置の特徴構成である。前記
請求項6〜8のいずれか1項に係わる相関型探知装置に
おいて、前記インパルス応答導出手段が、周波数領域に
おいて分布する前記複素フーリエ成分の包絡線分布を、
ハニング窓もしくはハミング窓の窓関数分布に補正し、
逆フーリエ変換して前記インパルス応答波形を得ること
が好ましい。これが、請求項9に係わる相関型探知装置
の特徴構成である。
【0007】そして、請求項1〜5に係わる相関型探知
方法の作用を従来技術との比較において説明する。請求
項1に係わる相関型探知方法にあっては、従来手法と同
様に検査対象媒体内に入力波動信号が入射され、この検
査対象媒体から出てくる受信信号が捕らえられる。そし
て、この受信信号と一対の直交信号との関係から複素フ
ーリエ変換成分が求められ、その逆変換によりインパル
ス応答が得られるのであるが、この一連の処理に使用さ
れる受信信号の時間域が、入力波動信号の入射時点に対
して遅れた時間域のもの(入力波動信号は送信信号の組
み合わせとして構成されるため、結果的に、個々の送信
信号の送信時点から遅れた時間域にあるもの)となって
いる。従って、本願の方法にあっては、一連の処理に供
せられる基礎データとして、例えば反射型構成の場合
は、入射位置から遅延時間に対応した分、離間した内部
側位置に関する情報を優先的に処理することとなり、結
果的に、例えば表面側に障害物がある場合にあっても、
この影響を除去して検出をおこなうことができる。この
状況は、透過型にあっても同様である。請求項2に係わ
る相関型探知方法にあっては、前述の遅延時間に応じて
受信信号の増幅度を変化させる。先に、請求項1に係わ
る方法に関して説明したように、先の遅延時間は、検査
対象媒体内において特に詳細な情報(具体的にはインパ
ルス応答)を得たい部位の位置に関係する。即ち、反射
型の場合は、より入射位置から遠い位置にある特定部位
を検出したい場合に、この遅延時間が大きくなるととも
に、検査対象媒体にあっては、入力波動信号は減衰され
る。従って、一連の処理に供せられる受信信号が弱い場
合が多い。そこで、その有用な受信信号を増幅処理する
と、識別性のある良好なインパルス応答波形を得ること
ができる。請求項3に係わる相関型探知方法にあって
は、前記入力信号波形が、図8、13に示すような各送
信信号間に信号の無い無信号時間域を備えた間欠型の信
号とされる。このように構成すると、複素フーリエ成分
の導出に際して、異なった周波数の送信信号に起因して
検査対象媒体内から出てくる信号を混同して、処理する
確率が低くなり、良好なインパルス応答を得ることがで
きる。後述するように、図2は間欠信号でないものの一
例を、さらに、図9は、同一条件下の出力であって間欠
信号としたものの例を示している。図2と図9のインパ
ルス応答波形を比較すると、後者のものの方が、信号振
幅が大きく検出性能が向上しているとともに、ダウンシ
ュート(振幅が負値をとる部位)が少なく、真のインパ
スル応答に近い結果が得られていることが判る。請求項
4に係わる相関型探知方法にあっては、各周波数に対し
て得られる複素フーリエ成分の包絡線分布を、窓関数分
布に補正することにより、高周波成分を適切に削除され
た複素フーリエ成分の包絡線分布からインパルス応答波
形を得ることにより、有用な情報が比較的明確に現れた
インパルス応答波形を得ることができる。後述するよう
に、図3は補正をおこなわないものの一例を、さらに、
図6は、同一条件下の出力であって補正をおこなったも
のの例を示している。図3においては、高周波成分が残
っているため、検出可能な対象物は2までであるが、図
6においては、対象物3、4まで識別可能となってい
る。請求項5に係わる相関型探知方法にあっては、検査
対象内にある特定検査位置に応じて、その遅延時間を選
択する。このような方法を採ることが有用な理由を以下
説明する。例えば、土中に埋設されているガス管等の位
置を地上から特定したい場合(反射型の使用例である)
がある。地上側で、本願のような相関型探知装置を移動
させて、そのインパルス応答波形振幅の最も強い部位
を、ガス管の埋設部位と特定するのであるが、このよう
な場合に、ガス管の埋設位置より地表面側に障害物が埋
まっている場合がある。あるいは地表面の反射強度が、
ガス管による反射強度に対して比較的大きい場合があ
る。このような場合に、この項に係わる手法をとって、
遅延時間を特定することにより、その探知位置を特定で
き、所定の目的に応じた良好な検査をおこなうことがで
きる。
【0008】
【発明の実施の形態】本願の相関型探知装置100を概
略構成を図1に示した。この図面は、先に説明した図2
6に対応するものである。装置100の作動をさらに正
確に説明するために、発振器10に対して、この発振器
10から発生される信号の態様を決定制御する入力波動
信号形成制御器18、本願発明の特徴である遅延器19
を備えた構成を示している。ここで、入力波動信号形成
制御器18から、夫々の積分器15へは、周波数を異に
する各送信信号S1に対応した積分操作を行うに必要な
情報、逆フーリエ変換器16へは、逆フーリエ変換をお
こなうために必要な情報が送られるように構成されてい
る。さらに同図に、装置100を構成する機能部(各部
位を手段と呼ぶ)を破線で囲って示した。装置100
は、異なった周波数の複数の送信信号S1を異なった時
間域に備えた入力波動信号S2を、検査対象媒体12内
に入射する波動信号入射手段101と、前記検査対象媒
体12内から出てくる受信信号を捕らえる受信手段10
2と、前記各周波数の前記送信信号S1に対して、位相
が0°及び90°異なった一対の直交信号を得る直交信
号形成手段103と、前記直交信号夫々と前記受信信号
との相関を取って、前記受信信号の複素フーリエ成分を
得るとともに、前記周波数毎に得られる前記複素フーリ
エ成分に基づいて、それらを逆フーリエ変換して前記検
査対象媒体12のインパルス応答波形を得るインパルス
応答導出手段104とを備えて構成されている。ここ
で、前記波動信号入射手段101は、前述の入力波動信
号形成制御器18と発振器10と送受信器17の送信側
作動機器から構成される。発振器10は、入力波動信号
形成制御器18による制御指令に従って、先に説明した
ようなステップ式連続波等の異なった周波数の複数の送
信信号S1を異なった時間域に備えた信号を発振し、送
受信器17を介して、検査対象媒体12に入力波動信号
S2を入射する。前記受信手段102は、前述の送受信
器17の受信側作動機器から構成され、検査対象媒体か
ら反射して帰ってくる受信信号を受信する。前記直交信
号形成手段103は、前述の入力波動信号S2をそのま
ま掛算器14aに伝達する回路20aと、90°移相器
21を介して別の掛算器14bに伝達する回路20bと
から構成されている。前記インパルス応答導出手段10
4は、前記一対の掛算器14と、これらの掛算器14に
対応する積分器15と、これらの積分器15の出力とし
て得られ、且つ周波数毎に得られる受信信号の複素フー
リエ成分eR、eIから、それらを逆フーリエ変換して得
られる検査対象媒体のインパルス応答波形を得る逆フー
リエ変換器16から構成されている。従って、この手段
により、インパルス応答波形を得ることができる。
【0009】本願の装置100にあっては、発振器10
の下手側に遅延器19が備えられている。即ち、前記直
交信号形成手段103は、各周波数の送信信号S1に関
して、各送信信号S1の送信継続時間より長い遅延時間
だけ、各送信信号S1の送信時点から遅延させた遅延処
理済の直交信号を得るように構成されている。これを遅
延直交信号形成手段103Aと呼ぶ。この遅延時間は、
本願の目的である検査対象媒体中を伝搬する波動の減衰
が大きい場合でも、手前の強反射対象物(例えば境界面
9)の向こう側の遠方の対象物(例えば対象物1〜6)
が検出できるようにするためのものである。即ち、この
構成にあっては、受信信号に対する同期検波が、この遅
延時間分だけ、遅れた受信信号に対して掛けられる。即
ち、インパルス応答導出手段104においては、遅延処
理済の直交信号とこの遅延時間だけ遅れて帰って来る受
信信号との間で相関が求められ、周波数毎に複素フーリ
エ成分が得られるとともに、逆フーリエ変換が行われイ
ンパルス応答波形が得られ、検査対象媒体12の内部を
検査の用に供される。
【0010】装置100の働きの概略を先ず説明する。
発振器10からの送信信号S1を遅延器19で遅延した
ものを第1相関信号S4、遅延器19で遅延したものを
さらに90°移相器21で90°移相したものを第2相
関信号S5とする。これら第1相関信号S4、第2相関
信号S5が、これまで説明している直交信号である。発
振器10から発生される入力波動信号S2を送受信器1
7により検査対象媒体12内に送出し、その反射波を送
受信器17により受信して電気信号に変換したものを受
信信号S6とする。送受信器17で受信された受信信号
S6は分岐され、第1相関信号S4および第2相関信号
S5と各々掛算器14a、14bにより処理がなされ、
第1相関信号S4および第2相関信号S5の各単一周波
数のブロック長L3ごとに積分器15により積分され
る。従って、積分器15の出力は、受信信号S6のフー
リエ変換における複素フーリエ成分の実数部eRと虚数
部eIとに対応し、これらは単一周波数のブロック数の
組だけ出力される。そこで、これらを、逆フーリエ変換
器16により逆フーリエ変換すると、インパルス応答波
形が得られ、この振幅、伝搬時間を計測し、これを解析
処理すれば、検査対象媒体12の内部構造や物質情報を
知ることができる。
【0011】以下本願の装置100を使用して、検査を
おこなう場合の例について説明する。説明にあたって
は、発明が解決しようとする課題の項で説明したと同様
な、対象物1〜6の検出をおこなう場合を例にとって説
明する。これら対象物1〜6の条件を以下の表1に整理
して記載する。
【0012】
【表1】 1 送受信器17から地表など境界面9までの往復伝搬時間 5ns 2 対象物1、2、3、4、5、6までの往復伝搬時間 それぞれ15ns、25ns、35ns、45ns、55ns、65ns 3 境界面9における反射強度 1 4 対象物1、2、3、4、5、6の反射強度 それぞれ0.1、0.01、0.001、0.0001、0.00001、 0.000001
【0013】以下に説明する三つの実施の形態につい
て、その概略を説明すると、第1の実施の形態におい
て、遅延処理の効果および、得られる複素フーリエ成分
の包絡線分布を所謂窓関数に変換した後にインパルス応
答波形を得る効果、さらに、遅延処理に伴って受信信号
を増幅する処理をおこなった場合の効果を説明し、第2
の実施の形態において、入力波動信号をステップ式連続
波に代えて間欠ステップ式連続波にした場合の効果を、
さらに、第3の実施の形態において、単一周波数のブロ
ック長L3(Ti+1 −Ti )、間欠時間を変化させた場
合の効果について説明する。
【0014】〔第1の実施の形態〕入力波動信号S2
は、図24のようなステップ式連続波を用い、単一周波
数のブロック長L3(Ti+1 −Ti )を100ns、使
用周波数を10MHzから10MHz毎に640MHz
までの64ブロックとする(図27参照)。この発明で
は遅延器19を設けており、所要の遅延時間を得ること
ができる。まず遅延時間を100nsとして、インパル
ス応答波形を計算すると、図2のようになる。なお、図
の横軸目盛128は時間100nsに相当している。図
29のインパルス応答波形が対象物1までしか検出でき
ていないのに比べて、対象物1及び対象物2が検出でき
ることが分かる。遅延時間を105nsとした場合に
は、図3のように境界面9での反射波が消えるため、対
象物1及び対象物2の検出は容易となる。なお、観測さ
れる伝搬時間は、遅延時間から単一周波数の送信信号の
長さ(ブロック長L3)を差し引いた分だけ左方向にシ
フトしている。さらに、図3のインパルス応答波形が計
算されるもとの複素フーリエ成分の実数部eRと虚数部
Iは図4のような分布をしており、周波数打ち切りに
よる悪影響が出やすい。このような場合には、得られた
複素フーリエ振幅をハニング窓やハミング窓などの窓関
数の分布になるように振幅補正することによって(図5
に処理後の分布波形を示す)、図6のような良好なイン
パルス応答波形を得ることが可能である。この場合に
は、対象物1、対象物2、対象物3及び対象物4が検出
できる。即ち、インパルス応答導出手段104が、周波
数領域において分布する前記複素フーリエ成分の包絡線
分布を、ハニング窓もしくはハミング窓の窓関数分布に
補正し、逆フーリエ変換して前記インパルス応答波形を
得る構成としておくことにより、検出能力を格段に向上
できる。以上の結果では、図2、図3と遅延時間が大き
くなるにつれ、インパルス応答波形に於ける得られる絶
対的な強度振幅は小さくなってしまう。この問題への対
応としては、遅延時間に応じて、送信信号もしくは受信
信号の増幅度を変化させる遅延対応増幅手段を備えるこ
とが好ましい。即ち、図7のように、発振器10と送受
信器17の間及び送受信器17と各掛算器14との間に
増幅器22を備え、所要の遅延時間で減衰量に応じた増
幅をおこなう(例えば、遅延時間を長く設定する場合
は、対応して同時的に受け取られる受信信号の増幅度を
上げる)と、十分な振幅値を得ることができる。また、
これらの増幅器22や遅延器19は、可変のものを用い
たり、これらを時間的に連動させたりすることも可能で
あり、検出確度を向上させることができる。
【0015】〔第2の実施の形態〕次に第2実施の形態
について説明する。回路構成は図1もしくは図7と全く
同一であるが、ここでは入力波動信号S2として、間欠
ステップ式連続波を用いる。即ち、前述の前記波動信号
入射手段101が、時間領域に於ける異なった周波数の
送信信号間に信号が無い無信号時間域を備えた間欠型入
力波動信号を入射するものとして構成される。さらに、
具体的には、前述の送信信号形成制御器18内に格納さ
れる制御ソフトが、この型の信号を発振器10で発振す
るように構成される。単一周波数の信号長L1を100
ns、間欠時間L2を200ns、ブロック長L3(T
i+1 −Ti )を300ns、使用周波数を10MHzか
ら10MHz毎に640MHzまでの64ブロックとす
る。この時のチャープ送信波形の一部(10MHzから
40MHzの4ブロック)を図8に示す。検査対象媒体
12の状況は、先に説明した表1に示すものと同様のも
のとする。この実施の形態においても遅延器19を設け
ており、所要の遅延時間を得ることができる。まず遅延
時間を100nsとして、インパルス応答波形を得る
と、図9のようになり、対象物1〜3が検出できること
が分かる(この例にあっては、複素フーリエ振幅を窓関
数分布になるように振幅補正した場合で示す)。なお、
図の横軸目盛128は時間100nsに相当しており、
観測される伝搬時間は、遅延時間から単一周波数の長さ
(ブロック長L3)を差し引いた分だけ左方向にシフト
している。また、遅延時間を105nsとした場合に
は、図10のように境界面9での反射波が消えるため、
対象物1〜3の検出は容易となり、さらに対象物4もか
ろうじて検出できる。遅延時間を115nsとした場合
には、図11のように境界面9及び対象物1での反射波
が消えるため、対象物2〜4の検出は容易となり、さら
に対象物5もかろうじて検出できる。最後に、遅延時間
を145nsとした場合には、図12のように境界面
9、対象物1〜4での反射波が消えるため、対象物5及
び対象物6の検出が可能となる。以上の結果も、図9、
図10、図11、図12と遅延時間が大きくなるにつ
れ、得られる絶対的な振幅は小さくなってしまうが、図
7のように所要の遅延時間における減衰量に応じた増幅
器22を用いれば十分な振幅値を得ることができる。ま
たこれらの増幅器22や遅延器19は、可変のものを用
いたり、これらを時間的に連動させたりすることも可能
である。
【0016】〔第3の実施の形態〕次に第3実施の形態
について説明する。回路構成は図1もしくは図7と全く
同一であるが、ここでは入力波動信号S2として、間欠
ステップ式連続波を用い、単一周波数の信号長L1を2
0ns、間欠時間L2を80ns、ブロック長L3(T
i+1 −Ti )を100ns、使用周波数を50MHzか
ら50MHz毎に800MHzまでの16ブロックとす
る。この時のチャープ送信波形の一部(50MHzから
150MHzの3ブロック)を図13に示す。検査対象
媒体12の状況は、先に説明した表1に示すものと同様
のものとする。遅延を与えずに(遅延時間0ns)処理
を行った場合、図14のようになり、境界面9による反
射に比べて対象物1の反射はかなり弱いことが分かる。
なお、図の横軸目盛32は時間20nsに相当してい
る。一方、この実施の形態においても遅延器19を設け
ているため、処理の際に所要の遅延時間を得ることがで
きる。まず遅延時間を20nsとして、インパルス応答
波形を計算すると、図15のようになり、対象物1の反
射は境界面の反射と同じオーダーで検出できることが分
かる(この例では複素フーリエ振幅をそのまま使った場
合のみを示す)なお、観測される伝搬時間は、遅延時間
から単一周波数の送信信号の長さ(ブロック長L3)の
整数倍を差し引いた分だけ左方向にシフトしている。ま
た、遅延時間を30nsとした場合には、図16のよう
に境界面9での反射波が消えるため、対象物1、対象物
2が検出可能である。遅延時間を40nsとした場合に
は、図17のように境界面9及び対象物1での反射波が
消えるため、対象物2、対象物3が検出可能である。遅
延時間を50nsとした場合には、図18のように境界
面9、対象物1及び対象物2での反射波が消えるため、
対象物3、対象物4が検出可能である。遅延時間を60
nsとした場合には、図19のように境界面9、対象物
1〜3での反射波が消えるため、対象物4、対象物5が
検出可能である。遅延時間を70nsとした場合には、
図20のように境界面9、対象物1〜44での反射波が
消えるため、対象物5、対象物6が検出可能である。以
上の結果も、図15、図16、図17、図18、図1
9、図20と遅延時間が大きくなるにつれ、得られる絶
対的な振幅は小さくなってしまうが、図7のように所要
の遅延時間における減衰量に応じた増幅器22を用いれ
ば、十分な振幅値を得ることができる。またこれらの増
幅器22や遅延器19は、可変のものを用いたり、これ
らを時間的に連動させたりすることも可能である。
【0017】〔別の実施の形態〕この発明は次のように
して変形して実施することができる。 (1)各ブロックにおいて単一周波数の信号となる送信
信号として、コサイン波の変わりにサイン波を使うこと
も可能である。 (2)図1、図7の回路の応用例として図21、図22
のような回路を用いることも可能である。ここで、複数
並列となっている解析回路部分200の数は三つである
が、この数は任意である。以下、図21と図22に示す
回路の使用目的について説明する。前者のものと後者の
ものとの差異は、増幅器22の有無にある。さて、本願
技術においては、送信信号と受信信号との相関を取る場
合に、遅延操作がなされ、この遅延操作により、受信信
号であっても後の解析で使用される受信信号の時間域に
おける部分が変えられる。即ち、図21、図22に示す
ような反射型の構成にあっては、遅延量の増加に伴っ
て、受信信号のうち、深い部位から帰って来る信号がフ
リーエ変換処理、逆変換処理されることとなる。従っ
て、これまで説明してきたように、例えば表面側に障害
物がある場合にあっても、この障害物を越えて、さらに
深い位置にある対象の検出をおこなうことができる。即
ち、遅延操作は、検査対象媒体内において、特に情報を
得たい部位からの信号を選択的に処理することを可能と
しているのである。このような状況から、図21、図2
2の回路のように、遅延を伴った解析回路部分200
(遅延器19より処理下手側の部分)を、複数個並列に
備えるとともに、この解析回路部分200間で、遅延時
間を夫々異ならせておくと、夫々の解析回路部分200
が対象とする部位(反射型の場合は深度の異なった検査
対象媒体の各部位)が異なることとなる。従って、図2
1、図22に示す回路構成を取ると、位置の異なった複
数の各部位の状況を検出精度良好に把握することができ
るようになる。さらに、図22の回路に示すように、解
析回路部分200を複数並列に備えるとともに、回路間
に増幅器22を備えておくと、図21の回路で説明した
効果を得られるとともに、信号強度も強いものとするこ
とができる。図21、図22に示す回路においては、遅
延器19に設定される遅延時間は上部側に位置するもの
程長いものとされ、図22に示すものでは上部側に位置
するもの程、受信信号の増幅度が高いものとされる。従
って、送受信器17に近接する部位を図面上、下側に配
設される解析回路部200aで検出し、順次上側に位置
する解析回路部200b、200cで離間する部位にあ
る対象物まで、比較的強い信号強度で、良好な検出を行
える。 (3) さらに、上記の実施例では反射型の構成につい
て主に説明したが、透過型にあっても同様に適応でき
る。透過型の場合は、遅延操作に伴って、不要な強い廻
り込み波等を避けて、透過波の到着予想時刻付近のみを
検出することができる。 (4)上記の実施の対応においては、検査対象媒体とし
ては例えば土を、対象物としては土中に埋まっている任
意の物体、空洞等の任意のものとできるが、さらに具体
的な使用例としては、土中に埋設されているガス管の位
置探査が相応しく、この場合、入力波動としては電磁波
が挙げられ、遅延時間の設定基準としては、一般的なガ
ス管の埋設深度に対する電磁波の行き、帰りの伝播時間
が挙げられる。この場合、地表側に障害物がある場合に
おいても、正確な探査を迅速に行える。
【0018】
【発明の効果】従って、検査対象媒体中を伝搬する波動
の減衰が大きい場合でも、反射型では手前の強反射対象
物の向こう側の遠方の対象物が検出できる。透過型では
回り込み波の強度振幅より十分小さな透過波を検出でき
るなど、媒体の内部構造や物質情報を良好に探知でき
る。
【0019】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態のブロック構成図
【図2】この発明の第1の実施の形態によるインパルス
応答波形図
【図3】この発明の第1の実施の形態によるインパルス
応答波形図
【図4】この発明の第1の実施の形態による受信スペク
トル波形図
【図5】この発明の第1の実施の形態の振幅補正による
受信スペクトル波形図
【図6】この発明の第1の実施の形態の振幅補正による
インパルス応答波形図
【図7】この発明の第1の実施の形態の増幅器を用いた
ブロック構成図
【図8】この発明の第2の実施の形態のチャープ送信波
形図
【図9】この発明の第2の実施の形態によるインパルス
応答波形図
【図10】この発明の第2の実施の形態によるインパル
ス応答波形図
【図11】この発明の第2の実施の形態によるインパル
ス応答波形図
【図12】この発明の第2の実施の形態によるインパル
ス応答波形図
【図13】この発明の第3の実施の形態のチャープ送信
波形図
【図14】この発明の第3の実施の形態によるインパル
ス応答波形図
【図15】この発明の第3の実施の形態によるインパル
ス応答波形図
【図16】この発明の第3の実施の形態によるインパル
ス応答波形図
【図17】この発明の第3の実施の形態によるインパル
ス応答波形図
【図18】この発明の第3の実施の形態によるインパル
ス応答波形図
【図19】この発明の第3の実施の形態によるインパル
ス応答波形図
【図20】この発明の第3の実施の形態によるインパル
ス応答波形図
【図21】この発明の変形実施のブロック構成図
【図22】この発明の変形実施の増幅器を用いたブロッ
ク構成図
【図23】透過型の従来技術のブロック構成図
【図24】従来技術の掃引方法とチャープ送信波形図
【図25】従来技術の受信スペクトル波形とインパルス
応答波形図
【図26】反射型の参考技術のブロック構成図
【図27】図26の構成で使用するチャープ送信波形図
【図28】図26の構成のインパルス応答波形図
【図29】図26の構成のインパルス応答波形図
【符号の説明】
12 検査対象媒体 101 波動信号入射手段 102 受信手段 103 直交信号形成手段 103A 遅延直交信号形成手段 104 インパルス応答導出手段 S1 送信信号 S2 入力波動信号 S3 直交信号 S6 受信信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊田 隆 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異なった周波数の複数の送信信号(S
    1)を異なった時間域に備えた入力波動信号(S2)
    を、検査対象媒体(12)内に入射して、前記検査対象
    媒体(12)内から出てくる受信信号(S6)を捕ら
    え、 前記各周波数の送信信号(S1)について、位相が0°
    及び90°異なった一対の直交信号(S3)を得て、前
    記直交信号(S3)夫々と前記受信信号(S6)との相
    関を取って前記受信信号(S6)の複素フーリエ成分を
    得、前記各周波数毎に得られる前記複素フーリエ成分に
    基づいて、それらを逆フーリエ変換してインパルス応答
    波形を得て、前記検査対象媒体(12)の内部検査をお
    こなう相関型探知方法であって、 前記直交信号(S3)夫々と前記受信信号(S6)との
    相関を取るに、前記直交信号(S3)として、前記各周
    波数の送信信号(S1)に関して、各送信信号(S1)
    の送信継続時間より長い遅延時間だけ、前記各送信信号
    (S1)の送信時点から遅延された遅延処理済の前記直
    交信号を得て、処理済の前記直交信号と、この直交信号
    と同時的に受信される受信信号(S6)との間で相関を
    求め、前記周波数毎に前記複素フーリエ成分を得るとと
    もに、前記逆フーリエ変換をおこなって前記インパルス
    応答波形を得て、前記検査対象媒体(12)の内部を検
    査する相関型探知方法。
  2. 【請求項2】 前記遅延時間に応じて前記受信信号(S
    6)の増幅度を変化させる請求項1記載の相関型探知方
    法。
  3. 【請求項3】 前記入力波動信号(S2)を、時間領域
    に於ける前記送信信号(S1)間に信号が無い無信号時
    間域を備えた間欠型入力波動信号とする請求項1または
    請求項2に記載の相関型探知方法。
  4. 【請求項4】 周波数領域において分布する前記複素フ
    ーリエ成分の包絡線分布を、ハニング窓もしくはハミン
    グ窓の窓関数分布に補正し、逆フーリエ変換して前記イ
    ンパルス応答波形を得る請求項1〜3のいずれか1項に
    記載の相関型探知方法。
  5. 【請求項5】 前記入力波動信号(S2)の伝播方向に
    於ける前記検査対象媒体内の特定検査位置に応じて前記
    所定の遅延時間を変化させる請求項1〜4のいずれか1
    項に記載の相関型探知方法。
  6. 【請求項6】 異なった周波数の複数の送信信号(S
    1)を異なった時間域に備えた入力波動信号(S2)
    を、検査対象媒体(12)内に入射する波動信号入射手
    段(101)と、 前記検査対象媒体(12)内から出てくる信号を受信信
    号(S6)として捕らえる受信手段(102)と、 前記各周波数の前記送信信号(S1)に対して、位相が
    0°及び90°異なった一対の直交信号(S3)を得る
    直交信号形成手段(103)と、 前記直交信号(S3)夫々と前記受信信号(S6)との
    相関を取って、前記受信信号(S6)の複素フーリエ成
    分を得るとともに、前記周波数毎に得られる前記複素フ
    ーリエ成分に基づいて、それらを逆フーリエ変換してイ
    ンパルス応答波形を得るインパルス応答導出手段(10
    4)とを備え、前記検査対象媒体(12)の内部検査を
    おこなう相関型探知装置であって、 前記直交信号形成手段(103)として、前記各周波数
    の送信信号(S1)に関して、前記各送信信号(S1)
    の送信継続時間より長い遅延時間だけ、前記各送信信号
    (S1)の送信時点から遅延させた遅延処理済の前記直
    交信号を得る遅延直交信号形成手段(103A)を備
    え、 前記インパルス応答導出手段(104)において、前記
    遅延処理済の直交信号と、前記受信信号(S6)との間
    で相関を求めて、前記周波数毎に前記複素フーリエ成分
    を得るとともに、前記逆フーリエ変換をおこなって前記
    インパルス応答波形を得て、前記検査対象媒体(12)
    の内部を検査する相関型探知装置。
  7. 【請求項7】 前記遅延時間に応じて、前記受信信号
    (S6)の増幅度を変化させる遅延対応増幅手段を備え
    た請求項6記載の相関型探知装置。
  8. 【請求項8】 前記波動信号入射手段(101)が、時
    間領域に於ける前記周波数の送信信号(S1)間に信号
    が無い無信号時間域を備えた間欠型入力波動信号を入射
    する請求項6または請求項7記載の相関型探知装置。
  9. 【請求項9】 前記インパルス応答導出手段(104)
    が、周波数領域において分布する前記複素フーリエ成分
    の包絡線分布を、ハニング窓もしくはハミング窓の窓関
    数分布に補正し、逆フーリエ変換して前記インパルス応
    答波形を得る請求項6〜8のいずれか1項に記載の相関
    型探知装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011039033A (ja) * 2009-08-12 2011-02-24 Tektronix Inc インパルス応答測定方法及び装置
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JP2020197489A (ja) * 2019-06-05 2020-12-10 日本信号株式会社 地中レーダー装置

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