JPH09324026A - ポリウレタンの製造方法 - Google Patents
ポリウレタンの製造方法Info
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- JPH09324026A JPH09324026A JP8157518A JP15751896A JPH09324026A JP H09324026 A JPH09324026 A JP H09324026A JP 8157518 A JP8157518 A JP 8157518A JP 15751896 A JP15751896 A JP 15751896A JP H09324026 A JPH09324026 A JP H09324026A
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- polyurethane
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- methyl
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Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 高分子ポリオール成分、ポリイソシアネ
ート成分および鎖伸長剤成分を反応させてポリウレタン
を製造するに際し、2−メチル−1,8−オクタンジオ
ール、2,7−ジメチル−1,8−オクタンジオール、
2−メチル−1,9−ノナンジオールおよび2,8−ジ
メチル−1,9−ノナンジオールからなる群から選ばれ
る少なくとも1種の化合物を主体とする鎖伸長剤成分を
使用する。 【効果】 常温付近において損失係数の値が大きく、か
つ広い温度範囲にわたって大きい損失係数の値を保持す
る、制振性能に優れたポリウレタンを製造することがで
きる。
ート成分および鎖伸長剤成分を反応させてポリウレタン
を製造するに際し、2−メチル−1,8−オクタンジオ
ール、2,7−ジメチル−1,8−オクタンジオール、
2−メチル−1,9−ノナンジオールおよび2,8−ジ
メチル−1,9−ノナンジオールからなる群から選ばれ
る少なくとも1種の化合物を主体とする鎖伸長剤成分を
使用する。 【効果】 常温付近において損失係数の値が大きく、か
つ広い温度範囲にわたって大きい損失係数の値を保持す
る、制振性能に優れたポリウレタンを製造することがで
きる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、常温付近の広い温
度範囲において優れた制振性能を示すポリウレタンの製
造方法に関する。
度範囲において優れた制振性能を示すポリウレタンの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車工業や電気産業などの発展
に伴って、振動や騒音に対する環境改善の要求が高まっ
ており、そのなかでも振動吸収対策や騒音低減対策など
が重視されてきている。この様な振動吸収対策や騒音低
減対策の一環として、各種の制振性能(振動吸収性能、
騒音防止性能など)を有するゴムやエラストマーなどの
材料が開発されている。一般にゴムやエラストマーなど
の材料の制振性能の評価は、材料の粘弾性率を測定する
ことによって得られる損失係数(tanδ)の値を用い
て広く行われており、常温付近において損失係数の値が
大きく、しかも広い温度範囲にわたって損失係数の値が
大きい材料は、広範囲の使用環境において優れた制振性
能を発揮し得ることから、適応範囲の広い制振材料とし
て期待される。
に伴って、振動や騒音に対する環境改善の要求が高まっ
ており、そのなかでも振動吸収対策や騒音低減対策など
が重視されてきている。この様な振動吸収対策や騒音低
減対策の一環として、各種の制振性能(振動吸収性能、
騒音防止性能など)を有するゴムやエラストマーなどの
材料が開発されている。一般にゴムやエラストマーなど
の材料の制振性能の評価は、材料の粘弾性率を測定する
ことによって得られる損失係数(tanδ)の値を用い
て広く行われており、常温付近において損失係数の値が
大きく、しかも広い温度範囲にわたって損失係数の値が
大きい材料は、広範囲の使用環境において優れた制振性
能を発揮し得ることから、適応範囲の広い制振材料とし
て期待される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ポリウレタンエラスト
マーを用いた、制振性能に優れた材料として、1,4−
シクロヘキサンジメタノールを鎖伸長剤成分として用い
たポリウレタン(特開平7−292061号公報参照)
からなる制振材などが知られている。これらの従来のポ
リウレタンエラストマーのいくつかは、常温において大
きな損失係数の値を示すものである。
マーを用いた、制振性能に優れた材料として、1,4−
シクロヘキサンジメタノールを鎖伸長剤成分として用い
たポリウレタン(特開平7−292061号公報参照)
からなる制振材などが知られている。これらの従来のポ
リウレタンエラストマーのいくつかは、常温において大
きな損失係数の値を示すものである。
【0004】本発明は広範囲の使用環境において優れた
制振性能を発揮し得る材料を提供することを目的として
なされたものであって、常温付近において損失係数の値
が大きく、しかも広い温度範囲にわたって大きな損失係
数の値を保持する、制振性能に優れたポリウレタンを新
たに提供することを課題とする。
制振性能を発揮し得る材料を提供することを目的として
なされたものであって、常温付近において損失係数の値
が大きく、しかも広い温度範囲にわたって大きな損失係
数の値を保持する、制振性能に優れたポリウレタンを新
たに提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決することを目的として鋭意検討した結果、本発明
を完成させるに至った。すなわち、本発明は、高分子ポ
リオール成分、ポリイソシアネート成分および鎖伸長剤
成分を反応させてポリウレタンを製造するに際し、2−
メチル−1,8−オクタンジオール、2,7−ジメチル
−1,8−オクタンジオール、2−メチル−1,9−ノ
ナンジオールおよび2,8−ジメチル−1,9−ノナン
ジオールからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合
物を主体とする鎖伸長剤成分を使用することを特徴とす
るポリウレタンの製造方法である。
を解決することを目的として鋭意検討した結果、本発明
を完成させるに至った。すなわち、本発明は、高分子ポ
リオール成分、ポリイソシアネート成分および鎖伸長剤
成分を反応させてポリウレタンを製造するに際し、2−
メチル−1,8−オクタンジオール、2,7−ジメチル
−1,8−オクタンジオール、2−メチル−1,9−ノ
ナンジオールおよび2,8−ジメチル−1,9−ノナン
ジオールからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合
物を主体とする鎖伸長剤成分を使用することを特徴とす
るポリウレタンの製造方法である。
【0006】本発明によれば、常温付近において損失係
数の値が大きく、かつ広い温度範囲にわたって大きな損
失係数の値を保持する、制振性能に優れたポリウレタン
を製造することができる。本発明によって得られるポリ
ウレタンは、各種の広範囲な用途において極めて有用で
ある。
数の値が大きく、かつ広い温度範囲にわたって大きな損
失係数の値を保持する、制振性能に優れたポリウレタン
を製造することができる。本発明によって得られるポリ
ウレタンは、各種の広範囲な用途において極めて有用で
ある。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において、「2−メチル−
1,8−オクタンジオール、2,7−ジメチル−1,8
−オクタンジオール、2−メチル−1,9−ノナンジオ
ールおよび2,8−ジメチル−1,9−ノナンジオール
からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を主体
とする」とは、鎖伸長剤成分のうち40モル%以上が2
−メチル−1,8−オクタンジオール、2,7−ジメチ
ル−1,8−オクタンジオール、2−メチル−1,9−
ノナンジオールおよび2,8−ジメチル−1,9−ノナ
ンジオールからなる群から選ばれる少なくとも1種の化
合物(以下、これを分岐脂肪族ジオールと略称する)で
あることを意味している。鎖伸長剤成分における分岐脂
肪族ジオールの含有量が40モル%より少ないと、得ら
れるポリウレタンの制振性能が損なわれる。鎖伸長剤成
分における分岐脂肪族ジオールの含有量は60モル%以
上であることが好ましく、70モル%以上であることが
より好ましい。
1,8−オクタンジオール、2,7−ジメチル−1,8
−オクタンジオール、2−メチル−1,9−ノナンジオ
ールおよび2,8−ジメチル−1,9−ノナンジオール
からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を主体
とする」とは、鎖伸長剤成分のうち40モル%以上が2
−メチル−1,8−オクタンジオール、2,7−ジメチ
ル−1,8−オクタンジオール、2−メチル−1,9−
ノナンジオールおよび2,8−ジメチル−1,9−ノナ
ンジオールからなる群から選ばれる少なくとも1種の化
合物(以下、これを分岐脂肪族ジオールと略称する)で
あることを意味している。鎖伸長剤成分における分岐脂
肪族ジオールの含有量が40モル%より少ないと、得ら
れるポリウレタンの制振性能が損なわれる。鎖伸長剤成
分における分岐脂肪族ジオールの含有量は60モル%以
上であることが好ましく、70モル%以上であることが
より好ましい。
【0008】本発明では、鎖伸長剤成分中の分岐脂肪族
ジオールの含有量が多くなるほど、得られるポリウレタ
ンの損失係数の値が大きくなり、しかも損失係数の値が
最大となる温度がより高温側に移行する傾向にある。
ジオールの含有量が多くなるほど、得られるポリウレタ
ンの損失係数の値が大きくなり、しかも損失係数の値が
最大となる温度がより高温側に移行する傾向にある。
【0009】本発明では、2−メチル−1,8−オクタ
ンジオール、2,7−ジメチル−1,8−オクタンジオ
ール、2−メチル−1,9−ノナンジオールおよび2,
8−ジメチル−1,9−ノナンジオールをそれぞれ単独
で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよ
い。
ンジオール、2,7−ジメチル−1,8−オクタンジオ
ール、2−メチル−1,9−ノナンジオールおよび2,
8−ジメチル−1,9−ノナンジオールをそれぞれ単独
で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよ
い。
【0010】なお、2−メチル−1,8−オクタンジオ
ールは、例えば、大量生産され入手容易な2,7−オク
タジエン−1−オ−ルから誘導される2−メチル−1,
8−オクタンジアールを水素添加することによって工業
的に製造されており、2,7−ジメチル−1,8−オク
タンジオールは、上記の2−メチル−1,8−オクタン
ジアールをホルマリンと反応させて得られる生成物を水
素添加することにより工業的に製造することができる。
また、2−メチル−1,9−ノナンジオールおよび2,
8−ジメチル−1,9−ノナンジオールは、いずれも
2,7−オクタジエン−1−オ−ルから誘導される1,
9−ノナンジアールをホルマリンと反応させて得られる
生成物を水素添加することにより工業的に製造すること
ができる。この際、ホルマリンの使用量により2−メチ
ル−1,9−ノナンジオールと2,8−ジメチル−1,
9−ノナンジオールが併産されることがあるが、両者は
所望により分離して使用することができる。
ールは、例えば、大量生産され入手容易な2,7−オク
タジエン−1−オ−ルから誘導される2−メチル−1,
8−オクタンジアールを水素添加することによって工業
的に製造されており、2,7−ジメチル−1,8−オク
タンジオールは、上記の2−メチル−1,8−オクタン
ジアールをホルマリンと反応させて得られる生成物を水
素添加することにより工業的に製造することができる。
また、2−メチル−1,9−ノナンジオールおよび2,
8−ジメチル−1,9−ノナンジオールは、いずれも
2,7−オクタジエン−1−オ−ルから誘導される1,
9−ノナンジアールをホルマリンと反応させて得られる
生成物を水素添加することにより工業的に製造すること
ができる。この際、ホルマリンの使用量により2−メチ
ル−1,9−ノナンジオールと2,8−ジメチル−1,
9−ノナンジオールが併産されることがあるが、両者は
所望により分離して使用することができる。
【0011】本発明において用いられる鎖伸長剤成分
は、上記の分岐脂肪族ジオールのほかに活性水素原子を
2個以上有する化合物を含有することができる。かかる
活性水素原子を2個以上有する化合物としては、ポリウ
レタンの製造において従来から鎖伸長剤成分として用い
られている公知の低分子化合物であって、イソシアネー
ト基と反応する活性水素原子を2個以上有する低分子化
合物を好適に使用することができ、例えば、エチレング
リコール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタン
ジオール、2−メチル−1,4−ブタンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジ
オール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオー
ル、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオー
ル等の脂肪族ジオール類;シクロヘキサンジメタノー
ル、シクロオクタンジメタノール、トリシクロデカンジ
メタノール等の脂環族ジオール類;1,4−ビス(β−
ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等の芳香環含有ジオール
類などを挙げることができる。これらの中でも、2−メ
チル−1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−
ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2
−エチル−1,3−プロパンジオールなどの分岐を有す
る脂肪族ジオール;1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル、1,4(または5)−シクロオクタンジメタノー
ル、3(または4),8(または9)−ジヒドロキシメ
チルトリシクロ(5,2,1,02,6)デカンなどの脂
環族ジオールは、得られるポリウレタンの制振性能を低
下させないので、特に好ましい。これらの低分子化合物
は単独で使用してもよいし、2種類以上を混合して使用
してもよい。
は、上記の分岐脂肪族ジオールのほかに活性水素原子を
2個以上有する化合物を含有することができる。かかる
活性水素原子を2個以上有する化合物としては、ポリウ
レタンの製造において従来から鎖伸長剤成分として用い
られている公知の低分子化合物であって、イソシアネー
ト基と反応する活性水素原子を2個以上有する低分子化
合物を好適に使用することができ、例えば、エチレング
リコール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタン
ジオール、2−メチル−1,4−ブタンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジ
オール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオー
ル、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオー
ル等の脂肪族ジオール類;シクロヘキサンジメタノー
ル、シクロオクタンジメタノール、トリシクロデカンジ
メタノール等の脂環族ジオール類;1,4−ビス(β−
ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等の芳香環含有ジオール
類などを挙げることができる。これらの中でも、2−メ
チル−1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−
ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2
−エチル−1,3−プロパンジオールなどの分岐を有す
る脂肪族ジオール;1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル、1,4(または5)−シクロオクタンジメタノー
ル、3(または4),8(または9)−ジヒドロキシメ
チルトリシクロ(5,2,1,02,6)デカンなどの脂
環族ジオールは、得られるポリウレタンの制振性能を低
下させないので、特に好ましい。これらの低分子化合物
は単独で使用してもよいし、2種類以上を混合して使用
してもよい。
【0012】本発明で使用される高分子ポリオール成分
としては、特に制限はなく、例えば、ポリエステルポリ
オール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポ
リオール、ポリエステルポリカーボネートポリオール、
ポリエステルポリエーテルポリオール、ブタジエン系お
よび/またはイソプレン系両末端ジオールまたはその水
素添加物など、ポリウレタンの製造に際して従来より一
般的に使用されている高分子ポリオールのいずれもが使
用できる。
としては、特に制限はなく、例えば、ポリエステルポリ
オール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポ
リオール、ポリエステルポリカーボネートポリオール、
ポリエステルポリエーテルポリオール、ブタジエン系お
よび/またはイソプレン系両末端ジオールまたはその水
素添加物など、ポリウレタンの製造に際して従来より一
般的に使用されている高分子ポリオールのいずれもが使
用できる。
【0013】高分子ポリオール成分は、数平均分子量が
500〜10000の範囲内にあることが好ましく、1
500〜6000の範囲内にあることがより好ましい。
高分子ポリオール成分は単独で使用してもよいし、2種
類以上を混合して使用してもよい。また、制振性能を低
下させない範囲内であれば、3官能以上の高分子ポリオ
ールを少量併用しても差支えない。
500〜10000の範囲内にあることが好ましく、1
500〜6000の範囲内にあることがより好ましい。
高分子ポリオール成分は単独で使用してもよいし、2種
類以上を混合して使用してもよい。また、制振性能を低
下させない範囲内であれば、3官能以上の高分子ポリオ
ールを少量併用しても差支えない。
【0014】本発明にあっては、高分子ポリオール成分
として分岐を有する特定の脂肪族ジオールを構成成分と
するポリエステルポリオールを使用することにより、常
温付近において損失係数の値が大きく、しかも広い温度
範囲にわたって大きな損失係数の値を保持する、制振性
能に優れたポリウレタンを提供するという本発明の目的
をより効果的に達成することができる。
として分岐を有する特定の脂肪族ジオールを構成成分と
するポリエステルポリオールを使用することにより、常
温付近において損失係数の値が大きく、しかも広い温度
範囲にわたって大きな損失係数の値を保持する、制振性
能に優れたポリウレタンを提供するという本発明の目的
をより効果的に達成することができる。
【0015】このようなポリエステルポリオールとして
は、下記の式(1)〜(3) -O-(CH2)m-CH(CH3)-(CH2)n-O- (1) 〔式中、mおよびnは、それぞれ1〜7の整数を表す
(ただし、mとnの和は2〜10である)〕、 -O-CH2-CH(CH3)-(CH2)4-CH(CH3)-CH2-O- (2)、 -O-CH2-CH(CH3)-(CH2)5-CH(CH3)-CH2-O- (3)、 で示される構造単位からなる群から選ばれる少なくとも
1種の構造単位(以下、これを脂肪族ジオール単位と略
称する)を含有するポリエステルポリオールが好ましく
使用される。
は、下記の式(1)〜(3) -O-(CH2)m-CH(CH3)-(CH2)n-O- (1) 〔式中、mおよびnは、それぞれ1〜7の整数を表す
(ただし、mとnの和は2〜10である)〕、 -O-CH2-CH(CH3)-(CH2)4-CH(CH3)-CH2-O- (2)、 -O-CH2-CH(CH3)-(CH2)5-CH(CH3)-CH2-O- (3)、 で示される構造単位からなる群から選ばれる少なくとも
1種の構造単位(以下、これを脂肪族ジオール単位と略
称する)を含有するポリエステルポリオールが好ましく
使用される。
【0016】かかるポリエステルポリオール中の脂肪族
ジオール単位の含有量には特に制限はないが、一般にポ
リエステルポリオールを構成する全ジオール単位のうち
20モル%以上であれば、本発明の効果をより顕著に発
現させることができる。ポリエステルポリオール中の脂
肪族ジオール単位の含有量は、ポリエステルポリオール
を構成する全ジオール単位のうち50モル%以上である
ことが好ましく、70モル%以上であることがより好ま
しい。
ジオール単位の含有量には特に制限はないが、一般にポ
リエステルポリオールを構成する全ジオール単位のうち
20モル%以上であれば、本発明の効果をより顕著に発
現させることができる。ポリエステルポリオール中の脂
肪族ジオール単位の含有量は、ポリエステルポリオール
を構成する全ジオール単位のうち50モル%以上である
ことが好ましく、70モル%以上であることがより好ま
しい。
【0017】上記一般式(1)で示される構造単位は、
例えば、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−
メチル−1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5
−ペンタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジ
オール、2−メチル−1,9−ノナンジオールなどのジ
オールから誘導される。また、上記一般式(2)で示さ
れる構造単位は、2,7−ジメチル−1,8−オクタン
ジオールから誘導され、一般式(3)で示される構造単
位は、2,8−ジメチル−1,9−ノナンジオールから
誘導される。式(1)〜(3)で表される構造単位はそ
れぞれ単独で使用してもよいし、2種類以上を併用して
もよい。
例えば、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−
メチル−1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5
−ペンタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジ
オール、2−メチル−1,9−ノナンジオールなどのジ
オールから誘導される。また、上記一般式(2)で示さ
れる構造単位は、2,7−ジメチル−1,8−オクタン
ジオールから誘導され、一般式(3)で示される構造単
位は、2,8−ジメチル−1,9−ノナンジオールから
誘導される。式(1)〜(3)で表される構造単位はそ
れぞれ単独で使用してもよいし、2種類以上を併用して
もよい。
【0018】また、ポリエステルポリオールは、上記の
式(1)〜(3)で示される構造単位以外の他のジオー
ル単位を含有していてもよい。かかる他のジオール単位
としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロ
パンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチル
グリコール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオ
ール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオ
ールなどのジオールから誘導される構造単位を挙げるこ
とができる。
式(1)〜(3)で示される構造単位以外の他のジオー
ル単位を含有していてもよい。かかる他のジオール単位
としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロ
パンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチル
グリコール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオ
ール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオ
ールなどのジオールから誘導される構造単位を挙げるこ
とができる。
【0019】一方、上記のポリエステルポリオールを構
成するジカルボン酸成分としては、脂肪族ジカルボン
酸、芳香族ジカルボン酸など、ポリエステルの製造にお
いて一般的に使用されているものを使用することができ
る。かかる脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、コハ
ク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシ
ン酸、ドデカン二酸、メチルコハク酸、メチルグルタル
酸などが挙げられ、芳香族ジカルボン酸としては、例え
ば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレ
ンジカルボン酸などが挙げられる。これらのジカルボン
酸は単独で使用してもよいし、2種類以上を混合して使
用してもよい。なお、ジカルボン酸成分として脂肪族ジ
カルボン酸と芳香族ジカルボン酸を混合して使用する場
合、ジカルボン酸成分中の脂肪族ジカルボン酸の含有量
が多いと、得られるポリウレタンの損失係数の値が最大
となる温度が低温側に移行し、また、ジカルボン酸成分
中の芳香族ジカルボン酸の含有量が多いと、得られるポ
リウレタンの損失係数の値が最大となる温度が高温側に
移行する傾向にある。
成するジカルボン酸成分としては、脂肪族ジカルボン
酸、芳香族ジカルボン酸など、ポリエステルの製造にお
いて一般的に使用されているものを使用することができ
る。かかる脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、コハ
ク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシ
ン酸、ドデカン二酸、メチルコハク酸、メチルグルタル
酸などが挙げられ、芳香族ジカルボン酸としては、例え
ば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレ
ンジカルボン酸などが挙げられる。これらのジカルボン
酸は単独で使用してもよいし、2種類以上を混合して使
用してもよい。なお、ジカルボン酸成分として脂肪族ジ
カルボン酸と芳香族ジカルボン酸を混合して使用する場
合、ジカルボン酸成分中の脂肪族ジカルボン酸の含有量
が多いと、得られるポリウレタンの損失係数の値が最大
となる温度が低温側に移行し、また、ジカルボン酸成分
中の芳香族ジカルボン酸の含有量が多いと、得られるポ
リウレタンの損失係数の値が最大となる温度が高温側に
移行する傾向にある。
【0020】また、本発明で使用されるポリイソシアネ
ート成分としては特に制限はなく、ポリウレタンの製造
に従来から使用されているポリイソシアネート成分のい
ずれを使用してもよく、例えば、4,4′−ジフェニル
メタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、
フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイ
ソシアネート、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネ
ート、トルイレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシ
アネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロ
ンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタ
ンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネー
ト等の脂肪族または脂環式ジイソシアネートなどを挙げ
ることができる。これらのポリイソシアネートは単独で
使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、
制振性能を低下させない範囲内であれば、3官能性以上
のポリイソシアネートを使用することもできる。
ート成分としては特に制限はなく、ポリウレタンの製造
に従来から使用されているポリイソシアネート成分のい
ずれを使用してもよく、例えば、4,4′−ジフェニル
メタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、
フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイ
ソシアネート、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネ
ート、トルイレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシ
アネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロ
ンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタ
ンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネー
ト等の脂肪族または脂環式ジイソシアネートなどを挙げ
ることができる。これらのポリイソシアネートは単独で
使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、
制振性能を低下させない範囲内であれば、3官能性以上
のポリイソシアネートを使用することもできる。
【0021】高分子ポリオール成分、ポリイソシアネー
ト成分および鎖伸長剤成分を反応させてポリウレタンを
製造するに当り、各成分の混合比率は、目的とするポリ
ウレタンに付与すべき硬度などを考慮して、適宜決定さ
れるが、高分子ポリオール成分および鎖伸長剤成分が有
している活性水素原子の全量を基準として、該活性水素
原子1モル当りのイソシアネート基のモル数が0.9〜
1.3モルとなるような割合でポリイソシアネート成分
を使用することが好ましく、該活性水素原子1モル当り
のイソシアネート基のモル数が0.95〜1.1モルと
なるような割合でポリイソシアネート成分を使用するこ
とがより好ましい。
ト成分および鎖伸長剤成分を反応させてポリウレタンを
製造するに当り、各成分の混合比率は、目的とするポリ
ウレタンに付与すべき硬度などを考慮して、適宜決定さ
れるが、高分子ポリオール成分および鎖伸長剤成分が有
している活性水素原子の全量を基準として、該活性水素
原子1モル当りのイソシアネート基のモル数が0.9〜
1.3モルとなるような割合でポリイソシアネート成分
を使用することが好ましく、該活性水素原子1モル当り
のイソシアネート基のモル数が0.95〜1.1モルと
なるような割合でポリイソシアネート成分を使用するこ
とがより好ましい。
【0022】本発明によって得られるポリウレタンは、
ポリウレタン濃度が0.5g/dlのN,N−ジメチル
ホルムアミド(以下、これをDMFと略称する)溶液と
して、30℃で測定した時の対数粘度が、0.4〜2d
l/gの範囲内にあることが望ましい。
ポリウレタン濃度が0.5g/dlのN,N−ジメチル
ホルムアミド(以下、これをDMFと略称する)溶液と
して、30℃で測定した時の対数粘度が、0.4〜2d
l/gの範囲内にあることが望ましい。
【0023】また、本発明では、ポリウレタンの製造に
おいて、通常使用されている触媒、反応促進剤、発泡
剤、内部離型剤、充填剤、補強剤、染顔剤、着色剤、難
燃剤、紫外線吸収材、酸化防止剤、耐加水分解性向上
剤、防カビ剤、安定剤などの各種添加剤、ガラス繊維、
ポリエステル繊維など各種繊維、タルク、シリカなどの
無機物、各種カップリング剤などの任意の成分を必要に
応じて使用することができる。
おいて、通常使用されている触媒、反応促進剤、発泡
剤、内部離型剤、充填剤、補強剤、染顔剤、着色剤、難
燃剤、紫外線吸収材、酸化防止剤、耐加水分解性向上
剤、防カビ剤、安定剤などの各種添加剤、ガラス繊維、
ポリエステル繊維など各種繊維、タルク、シリカなどの
無機物、各種カップリング剤などの任意の成分を必要に
応じて使用することができる。
【0024】本発明において高分子ポリオール成分、ポ
リイソシアネート成分および鎖伸長剤成分を反応させて
ポリウレタンを製造する方法としては、溶融重合や溶液
重合などの公知のウレタン化反応技術のいずれもが使用
でき、プレポリマー法およびワンショット法のいずれで
あってもよい。
リイソシアネート成分および鎖伸長剤成分を反応させて
ポリウレタンを製造する方法としては、溶融重合や溶液
重合などの公知のウレタン化反応技術のいずれもが使用
でき、プレポリマー法およびワンショット法のいずれで
あってもよい。
【0025】本発明のポリウレタンの製造法の具体例を
示すと、 高分子ポリオール成分と鎖伸長剤成分とを混合して4
0〜100℃に加熱し、得られた混合物に、該混合物に
おける活性水素原子とイソシアネート基のモル比が1:
1〜1:1.5となる量のポリイソシアネート成分を添
加して短時間攪拌した後に、例えば50〜160℃に加
熱してポリウレタンを製造する方法、 高分子ポリオール成分、鎖伸長剤成分とポリイソシア
ネート成分の混合物を例えば180〜260℃の高温で
混練してポリウレタンを製造する方法、 多軸スクリュー型押出機等の押出機に高分子ポリオー
ル成分、鎖伸長剤成分およびポリイソシアネート成分等
を連続的に供給し、例えば180〜260℃の高温で連
続溶融重合してポリウレタンを製造する方法、 高分子ポリオール成分、鎖伸長剤成分とポリイソシア
ネート成分によるポリウレタン形成反応を有機溶媒中で
行う方法、などである。
示すと、 高分子ポリオール成分と鎖伸長剤成分とを混合して4
0〜100℃に加熱し、得られた混合物に、該混合物に
おける活性水素原子とイソシアネート基のモル比が1:
1〜1:1.5となる量のポリイソシアネート成分を添
加して短時間攪拌した後に、例えば50〜160℃に加
熱してポリウレタンを製造する方法、 高分子ポリオール成分、鎖伸長剤成分とポリイソシア
ネート成分の混合物を例えば180〜260℃の高温で
混練してポリウレタンを製造する方法、 多軸スクリュー型押出機等の押出機に高分子ポリオー
ル成分、鎖伸長剤成分およびポリイソシアネート成分等
を連続的に供給し、例えば180〜260℃の高温で連
続溶融重合してポリウレタンを製造する方法、 高分子ポリオール成分、鎖伸長剤成分とポリイソシア
ネート成分によるポリウレタン形成反応を有機溶媒中で
行う方法、などである。
【0026】これらのなかでも上記の方法によりポリ
ウレタンの製造を行う際に、高分子ポリオール成分、鎖
伸長剤成分およびポリイソシアネート成分の濃度を制御
すると、高分子量のポリウレタンを容易に製造すること
ができる。この際、高分子ポリオール成分、鎖伸長剤成
分およびポリイソシアネート成分の濃度は、10〜40
重量%の範囲とすることが好ましい。有機溶媒としては
DMF、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシ
ド、テトラヒドロフラン、トルエン、メチルエチルケト
ン、酢酸エチル、イソプロパノール、エチルセルソルブ
等を使用することができる。これらの溶剤は単独で使用
してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
ウレタンの製造を行う際に、高分子ポリオール成分、鎖
伸長剤成分およびポリイソシアネート成分の濃度を制御
すると、高分子量のポリウレタンを容易に製造すること
ができる。この際、高分子ポリオール成分、鎖伸長剤成
分およびポリイソシアネート成分の濃度は、10〜40
重量%の範囲とすることが好ましい。有機溶媒としては
DMF、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシ
ド、テトラヒドロフラン、トルエン、メチルエチルケト
ン、酢酸エチル、イソプロパノール、エチルセルソルブ
等を使用することができる。これらの溶剤は単独で使用
してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
【0027】本発明によって得られるポリウレタンは、
常温付近の広い温度範囲において優れた制振性能を発揮
するので、制振性能を必要とする機械部品、自動車部
品、住宅関連部品、電気機器材料、包装材料、シート、
フィルム、ロール、ソリッドタイヤ、ベルト、チュー
ブ、パッキング材、靴底、スポーツ靴、スポーツ用品、
弾性繊維、人工皮革、繊維処理剤、接着剤、コーティン
グ剤、各種バインダー、塗料など広範囲な各種の用途に
使用することができる。
常温付近の広い温度範囲において優れた制振性能を発揮
するので、制振性能を必要とする機械部品、自動車部
品、住宅関連部品、電気機器材料、包装材料、シート、
フィルム、ロール、ソリッドタイヤ、ベルト、チュー
ブ、パッキング材、靴底、スポーツ靴、スポーツ用品、
弾性繊維、人工皮革、繊維処理剤、接着剤、コーティン
グ剤、各種バインダー、塗料など広範囲な各種の用途に
使用することができる。
【0028】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はかかる実施例に限定されるものではな
い。なお、以下の実施例および比較例において、ポリウ
レタンの対数粘度および制振性能の評価は下記の方法に
より行った。
るが、本発明はかかる実施例に限定されるものではな
い。なお、以下の実施例および比較例において、ポリウ
レタンの対数粘度および制振性能の評価は下記の方法に
より行った。
【0029】◎ポリウレタンの対数粘度の測定 濃度が0.5g/dlであるポリウレタンのDMF溶液
を調製し、30℃において溶液粘度を測定し、この溶液
粘度に基づいて対数粘度を求めた。
を調製し、30℃において溶液粘度を測定し、この溶液
粘度に基づいて対数粘度を求めた。
【0030】◎ポリウレタンの制振性能の評価 厚さ1mmのポリウレタンフィルムより作成した試験片
について、動的粘弾性測定装置〔RHEOVIBRO
N:(株)オリエンテック社製〕を用い、周波数11H
z、昇温速度3℃/分で、貯蔵弾性率(E´)および損
失弾性率(E”)を測定し、損失係数(tanδ=E”
/E´)を算出して、温度に対する損失係数の値の変化
を示すグラフを作成した。損失係数の最大値(tanδ
のピーク値)および損失係数の値が最大となる温度(t
anδのピーク温度)、並びに損失係数の値が0.5以
上となる温度を求めた。損失係数は振動減衰性の尺度と
して用いられ、この値が大きいほど制振性能(振動吸収
能、騒音防止性能など)が優れている。また、損失係数
のピーク温度が常温近傍にあるポリウレタンは、常温付
近の温度において優れた制振性能を示す。さらに、損失
係数が0.5以上となる温度の範囲が広いポリウレタン
ほど、広い温度範囲にわたって優れた制振性能を発揮す
ることができる。
について、動的粘弾性測定装置〔RHEOVIBRO
N:(株)オリエンテック社製〕を用い、周波数11H
z、昇温速度3℃/分で、貯蔵弾性率(E´)および損
失弾性率(E”)を測定し、損失係数(tanδ=E”
/E´)を算出して、温度に対する損失係数の値の変化
を示すグラフを作成した。損失係数の最大値(tanδ
のピーク値)および損失係数の値が最大となる温度(t
anδのピーク温度)、並びに損失係数の値が0.5以
上となる温度を求めた。損失係数は振動減衰性の尺度と
して用いられ、この値が大きいほど制振性能(振動吸収
能、騒音防止性能など)が優れている。また、損失係数
のピーク温度が常温近傍にあるポリウレタンは、常温付
近の温度において優れた制振性能を示す。さらに、損失
係数が0.5以上となる温度の範囲が広いポリウレタン
ほど、広い温度範囲にわたって優れた制振性能を発揮す
ることができる。
【0031】なお、実施例および比較例において使用し
た化合物はそれぞれ次の略号により表記する。 DMOD :2,7−ジメチル−1,8−オクタンジ
オール DMND :2,8−ジメチル−1,9−ノナンジオ
ール MOD :2−メチル−1,8−オクタンジオール ND :1,9−ノナンジオール BD :1,4−ブタンジオール NPG :ネオペンチルグリコール MDI :4,4´−ジフェニルメタンジイソシア
ネート PMPA :3−メチル−1,5−ペンタンジオール
とアジピン酸から得られた数平均分子量2000のポリ
エステルポリオール〔商品名:クラレポリオールP−2
010、(株)クラレ製〕 PBA :1,4−ブタンジオールとアジピン酸か
ら得られた数平均分子量2000のポリエステルポリオ
ール〔商品名:クラレポリオールA−2010、(株)
クラレ製〕 PKA−A :3−メチル−1,5−ペンタンジオール
とアジピン酸/イソフタル酸=1/1(モル比)のジカ
ルボン酸混合物から得られた数平均分子量2000のポ
リエステルポリオール〔商品名:クラレポリオールP−
2012、(株)クラレ製〕 PMIPA :3−メチル−1,5−ペンタンジオール
とアジピン酸/イソフタル酸=3/1(モル比)のジカ
ルボン酸混合物から得られた数平均分子量2000のポ
リエステルポリオール〔商品名:PMIPA−200
0、(株)クラレ製〕 PKA−A2:3−メチル−1,5−ペンタンジオール
とアジピン酸/テレフタル酸=1/1(モル比)のジカ
ルボン酸混合物から得られた数平均分子量2000のポ
リエステルポリオール〔商品名:クラレポリオールP−
2011、(株)クラレ製〕 PKA−A3:3−メチル−1,5−ペンタンジオール
とアジピン酸/フタル酸=1/1(モル比)のジカルボ
ン酸混合物から得られた数平均分子量2000のポリエ
ステルポリオール〔商品名:MPD/AA:PA(1:
1)、(株)クラレ製〕 PBA8T :1,4−ブタンジオールとアジピン酸/
テレフタル酸=4/1(モル比)のジカルボン酸混合物
から得られた数平均分子量2000のポリエステルポリ
オール
た化合物はそれぞれ次の略号により表記する。 DMOD :2,7−ジメチル−1,8−オクタンジ
オール DMND :2,8−ジメチル−1,9−ノナンジオ
ール MOD :2−メチル−1,8−オクタンジオール ND :1,9−ノナンジオール BD :1,4−ブタンジオール NPG :ネオペンチルグリコール MDI :4,4´−ジフェニルメタンジイソシア
ネート PMPA :3−メチル−1,5−ペンタンジオール
とアジピン酸から得られた数平均分子量2000のポリ
エステルポリオール〔商品名:クラレポリオールP−2
010、(株)クラレ製〕 PBA :1,4−ブタンジオールとアジピン酸か
ら得られた数平均分子量2000のポリエステルポリオ
ール〔商品名:クラレポリオールA−2010、(株)
クラレ製〕 PKA−A :3−メチル−1,5−ペンタンジオール
とアジピン酸/イソフタル酸=1/1(モル比)のジカ
ルボン酸混合物から得られた数平均分子量2000のポ
リエステルポリオール〔商品名:クラレポリオールP−
2012、(株)クラレ製〕 PMIPA :3−メチル−1,5−ペンタンジオール
とアジピン酸/イソフタル酸=3/1(モル比)のジカ
ルボン酸混合物から得られた数平均分子量2000のポ
リエステルポリオール〔商品名:PMIPA−200
0、(株)クラレ製〕 PKA−A2:3−メチル−1,5−ペンタンジオール
とアジピン酸/テレフタル酸=1/1(モル比)のジカ
ルボン酸混合物から得られた数平均分子量2000のポ
リエステルポリオール〔商品名:クラレポリオールP−
2011、(株)クラレ製〕 PKA−A3:3−メチル−1,5−ペンタンジオール
とアジピン酸/フタル酸=1/1(モル比)のジカルボ
ン酸混合物から得られた数平均分子量2000のポリエ
ステルポリオール〔商品名:MPD/AA:PA(1:
1)、(株)クラレ製〕 PBA8T :1,4−ブタンジオールとアジピン酸/
テレフタル酸=4/1(モル比)のジカルボン酸混合物
から得られた数平均分子量2000のポリエステルポリ
オール
【0032】実施例1 反応容器に、PMPA0.05モル(100g)、MD
I0.2モル(50g)、DMOD0.15モル(2
6.1g)およびDMF530gを仕込み、80℃で6
時間反応させ、ポリウレタンのDMF溶液(不揮発分2
5%)を得た。得られたポリウレタンの対数粘度を表1
に示す。
I0.2モル(50g)、DMOD0.15モル(2
6.1g)およびDMF530gを仕込み、80℃で6
時間反応させ、ポリウレタンのDMF溶液(不揮発分2
5%)を得た。得られたポリウレタンの対数粘度を表1
に示す。
【0033】上記で得られたポリウレタンのDMF溶液
をガラス板上に流延し、60〜70℃で乾燥してポリウ
レタンの乾式フィルムを得た。得られたポリウレタンの
乾式フィルムを細かく裁断した後に、80℃にて24時
間除湿乾燥し、次いで220℃で熱プレスにより、厚さ
1mmのフィルムを作成し、前記の方法に従って制振性
能の評価を行った。その結果を表1に示す。
をガラス板上に流延し、60〜70℃で乾燥してポリウ
レタンの乾式フィルムを得た。得られたポリウレタンの
乾式フィルムを細かく裁断した後に、80℃にて24時
間除湿乾燥し、次いで220℃で熱プレスにより、厚さ
1mmのフィルムを作成し、前記の方法に従って制振性
能の評価を行った。その結果を表1に示す。
【0034】実施例2〜11および比較例1、2 表1および表2に示す高分子ポリオール成分、ポリイソ
シアネート成分および鎖伸長剤成分を用いたこと以外は
実施例1と同様の操作により、それぞれポリウレタンの
乾式フィルムを得た。得られたポリウレタンの乾式フィ
ルムから実施例1と同様にして厚さ1mmのフィルムを
作成し、制振性能の評価を行った。ポリウレタンの対数
粘度および制振性能の評価結果を表1および表2に併せ
て示す。
シアネート成分および鎖伸長剤成分を用いたこと以外は
実施例1と同様の操作により、それぞれポリウレタンの
乾式フィルムを得た。得られたポリウレタンの乾式フィ
ルムから実施例1と同様にして厚さ1mmのフィルムを
作成し、制振性能の評価を行った。ポリウレタンの対数
粘度および制振性能の評価結果を表1および表2に併せ
て示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】表1および表2から、本発明のポリウレタ
ンは、損失係数の最大値が大きく、制振性能が優れてお
り、そして損失係数の値が最大となる温度が常温近傍に
あることから、常温付近において使用する場合に優れた
制振性能を示すことが分かる。しかも損失係数が0.5
以上となる温度の範囲が広く、広い温度範囲にわたって
優れた制振性能を発揮し得る。なお、実施例6〜11で
得られるポリウレタンは、比較的高めの温度領域におい
て損失係数の値が最大となっている。これらのポリウレ
タンは、高い温度領域で使用するのに適している。
ンは、損失係数の最大値が大きく、制振性能が優れてお
り、そして損失係数の値が最大となる温度が常温近傍に
あることから、常温付近において使用する場合に優れた
制振性能を示すことが分かる。しかも損失係数が0.5
以上となる温度の範囲が広く、広い温度範囲にわたって
優れた制振性能を発揮し得る。なお、実施例6〜11で
得られるポリウレタンは、比較的高めの温度領域におい
て損失係数の値が最大となっている。これらのポリウレ
タンは、高い温度領域で使用するのに適している。
【0038】一方、分岐脂肪族ジオールを含有しない鎖
伸長剤成分を使用して得られたポリウレタンでは、損失
係数の値が最大となる温度が低い上に、損失係数の最大
値も小さく、損失係数が0.5以上となる温度の範囲も
狭いことから、常温付近の広い温度範囲にわたって優れ
た制振性能を発揮することはできない。
伸長剤成分を使用して得られたポリウレタンでは、損失
係数の値が最大となる温度が低い上に、損失係数の最大
値も小さく、損失係数が0.5以上となる温度の範囲も
狭いことから、常温付近の広い温度範囲にわたって優れ
た制振性能を発揮することはできない。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、常温付近において損失
係数の値が大きく、かつ広い温度範囲にわたって大きい
損失係数の値を保持する、制振性能に優れたポリウレタ
ンを製造することができる。本発明によって得られるポ
リウレタンは、各種の広範囲な用途において極めて有用
である。
係数の値が大きく、かつ広い温度範囲にわたって大きい
損失係数の値を保持する、制振性能に優れたポリウレタ
ンを製造することができる。本発明によって得られるポ
リウレタンは、各種の広範囲な用途において極めて有用
である。
Claims (2)
- 【請求項1】 高分子ポリオール成分、ポリイソシアネ
ート成分および鎖伸長剤成分を反応させてポリウレタン
を製造するに際し、2−メチル−1,8−オクタンジオ
ール、2,7−ジメチル−1,8−オクタンジオール、
2−メチル−1,9−ノナンジオールおよび2,8−ジ
メチル−1,9−ノナンジオールからなる群から選ばれ
る少なくとも1種の化合物を主体とする鎖伸長剤成分を
使用することを特徴とするポリウレタンの製造方法。 - 【請求項2】 高分子ポリオール成分として、下記の式
(1)〜(3) -O-(CH2)m-CH(CH3)-(CH2)n-O- (1) 〔式中、mおよびnは、それぞれ1〜7の整数を表す
(ただし、mとnの和は2〜10である)〕、 -O-CH2-CH(CH3)-(CH2)4-CH(CH3)-CH2-O- (2)、 -O-CH2-CH(CH3)-(CH2)5-CH(CH3)-CH2-O- (3)、 で示される構造単位からなる群から選ばれる少なくとも
1種の構造単位を含有するポリエステルポリオールを使
用することを特徴とする請求項1に記載のポリウレタン
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8157518A JPH09324026A (ja) | 1996-04-04 | 1996-05-29 | ポリウレタンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8-108430 | 1996-04-04 | ||
JP10843096 | 1996-04-04 | ||
JP8157518A JPH09324026A (ja) | 1996-04-04 | 1996-05-29 | ポリウレタンの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09324026A true JPH09324026A (ja) | 1997-12-16 |
Family
ID=26448304
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8157518A Pending JPH09324026A (ja) | 1996-04-04 | 1996-05-29 | ポリウレタンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09324026A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006503233A (ja) * | 2002-07-31 | 2006-01-26 | サン−ゴバン グラス フランス | 音響減衰断面形成部材 |
JP2011506688A (ja) * | 2007-12-14 | 2011-03-03 | ルブリゾル アドバンスド マテリアルズ, インコーポレイテッド | 低融解性ポリウレタンエラストマー |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05271370A (ja) * | 1992-03-23 | 1993-10-19 | Kuraray Co Ltd | 熱可塑性ポリウレタンの製造方法 |
JPH06211959A (ja) * | 1993-01-18 | 1994-08-02 | Toagosei Chem Ind Co Ltd | ポリウレタン用組成物 |
JPH0867814A (ja) * | 1994-08-30 | 1996-03-12 | Mitsubishi Chem Corp | 樹脂組成物 |
-
1996
- 1996-05-29 JP JP8157518A patent/JPH09324026A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05271370A (ja) * | 1992-03-23 | 1993-10-19 | Kuraray Co Ltd | 熱可塑性ポリウレタンの製造方法 |
JPH06211959A (ja) * | 1993-01-18 | 1994-08-02 | Toagosei Chem Ind Co Ltd | ポリウレタン用組成物 |
JPH0867814A (ja) * | 1994-08-30 | 1996-03-12 | Mitsubishi Chem Corp | 樹脂組成物 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006503233A (ja) * | 2002-07-31 | 2006-01-26 | サン−ゴバン グラス フランス | 音響減衰断面形成部材 |
JP4769458B2 (ja) * | 2002-07-31 | 2011-09-07 | サン−ゴバン グラス フランス | 要素を介して伝播する騒音を音響減衰させるための2つの要素間に挿入される帯状体 |
JP2011506688A (ja) * | 2007-12-14 | 2011-03-03 | ルブリゾル アドバンスド マテリアルズ, インコーポレイテッド | 低融解性ポリウレタンエラストマー |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040316 |