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JPH09317882A - 車両の変速装置 - Google Patents

車両の変速装置

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Publication number
JPH09317882A
JPH09317882A JP8338418A JP33841896A JPH09317882A JP H09317882 A JPH09317882 A JP H09317882A JP 8338418 A JP8338418 A JP 8338418A JP 33841896 A JP33841896 A JP 33841896A JP H09317882 A JPH09317882 A JP H09317882A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shaft
shift
gear
speed
transmission
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8338418A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3752682B2 (ja
Inventor
Hideo Toyoda
英夫 豊田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP33841896A priority Critical patent/JP3752682B2/ja
Publication of JPH09317882A publication Critical patent/JPH09317882A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3752682B2 publication Critical patent/JP3752682B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

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  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)
  • Structure Of Transmissions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】1つの反転機構を設けるだけで反転式の変速機
構を実現でき、構造を簡略化してコストダウンを図ると
共に、トランスミッションケース内の各部のレイアウト
の自由度を大きくする。 【解決手段】アウトプットリダクションタイプの車両の
変速装置に、入力軸3とカウンタ軸4とに設けられた複
数の変速ギア対6、7、8、9、10、12、13、1
4、15、16を、車両の前後方向のシフトレバー操作
により選択される変速ギア対を1組として車両のシフト
パターンに応じて回転力の入力側から順に配設し、シフ
トレバー操作の操作方向を反転させ、車両のシフトパタ
ーンに応じて同期装置を介して複数の変速ギア対6、
7、8、9、10、12、13、14、15、16を選
択する反転機構40を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の変速装置に
関し、特に手動操作のトランスミッションを搭載する車
両の変速装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、エンジン縦置き型の車両
における手動操作の歯車式変速機として、ドライバーが
操作するシフトレバーの動きを変速機内に設けられた変
速操作系に直接伝達する、所謂ダイレクトコントロール
式の変速操作機構が知られている。
【0003】このような変速操作機構では、シフトレバ
ーによるセレクト方向の動きやシフト方向の動きに応じ
て変速機内に設けられた同期装置のスリーブを動かすよ
うに構成されている。即ち、セレクト方向にシフトレバ
ーを動かすことにより、各々平行に配置されたシフトロ
ッドの中で(5段変速+後退段の場合、一般に3本)1
本のシフトロッドを選択(セレクト)し、シフトレバー
をシフト方向に動かすことによりシフトロッドに設けら
れたシフトフォークを軸方向に移動させ、このシフトフ
ォークに係合された上記スリーブがシフト方向に動かさ
れるようになっている。
【0004】こうした変速操作系の中には、シフトロッ
ドとシフトフォークとの関係において、シフトレバーの
動きと変速機のギア配列との関係によって、シフトロッ
ドの軸方向の動きを逆方向に反転させてスリーブに伝達
させる場合がある。このような場合には、シフトロッド
とシフトフォークとを固着させずに、シフトフォークに
シフトロッドの軸心と直交する方向に軸心を有する回動
軸を設け、シフトロッドの動きを反転させてスリーブに
伝達することが考えられている(例えば、特開平5−2
80638号参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来技術のように、シフトロッドに回動軸(反転軸)を
設けた構成では、回動軸をケーシング等に固定しなけれ
ばならないため、組立て作業等が複雑になる等の問題が
あり、特に複数のシフトフォークに反転機構を設ける構
成のものでは、各シフトフォーク毎に回転軸を設けるこ
とが必要となる。このため、更に組立て作業等が複雑に
なり、また、夫々に反転機構を設けた場合、ケーシング
側での固定点が多くなる等の問題があった。
【0006】本発明は上記従来技術の欠点を解消するた
めに提案されたもので、その目的とするところは、1つ
の反転機構を設けるだけで複数のシフトフォークに各々
反転機構を設けなくとも、上記のような反転式の変速機
構を実現でき、構造を簡略化してコストダウンを図ると
共に、トランスミッションケース内の各部のレイアウト
の自由度を大きくできる車両の変速装置を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し、目的
を達成するために、本発明の車両の変速装置は、以下の
構成を備える。即ち、入力軸の駆動力を、該入力軸に平
行に配設されたカウンタ軸を介して出力軸に伝達する歯
車式変速機に搭載される車両の変速装置であって、前記
入力軸、出力軸、或いはカウンタ軸に設けられ、互いに
対をなして噛合する複数の変速ギア対と、前記複数の変
速ギア対のうちのいずれかを選択する複数の同期装置
と、前記複数の同期装置に夫々係合する複数のシフトフ
ォークと、前記複数のシフトフォークに固定され、互い
に平行に配設される複数のシフトロッドと、運転者の操
作によって、前記複数のシフトロッドのうちのいずれか
を選択するセレクト方向への操作と、この選択されたシ
フトロッドを介して、該シフトロッドに対応する同期装
置を移動するシフト方向への操作とを実行するためのシ
フトレバーと、前記シフトロッドに直交する支持軸に軸
支され、該支持軸に対して摺動自在及び回動自在に設け
られ、前記シフトレバーの操作に応じて選択された前記
複数のシフトロッドのうちのいずれかに係合して、該シ
フトレバーの動きを反転して該シフトロッドに伝達する
反転手段とを具備する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の車両の変速装置を手動操作(マニュアル式)の
トランスミッションに適用した実施の形態を説明する。
【0009】<トランスミッションの全体構造>先ず、
本発明に係る実施形態のトランスミッションの全体構造
について説明する。図1は、本発明に係る実施形態のト
ランスミッションの全体構造を示す側面断面図である。
図2は、トランスミッションケース内の反転機構の取付
位置を示す上部断面図である。
【0010】図1において、トランスミッション1は手
動変速式の後輪駆動用マニュアルトランスミッションで
あり、トランスミッション1のミッションケース2内に
は、上下方向に平行に並ぶインプットシャフト3とカウ
ンタシャフト4とがミッションケースに設けられた軸受
50〜54により回転自在に軸支されている。また、イ
ンプットシャフト3の後端、即ち出力側には、インプッ
トシャフト3と回転軸を同一とするアウトプットシャフ
ト5が摺動自在に嵌合され、軸受け54、55により軸
支されている。インプットシャフト3には、入力側から
順に5速インプットギア6、リバースインプットギア
7、1速インプットギア8、2速インプットギア9、3
速インプットギア10が設けられ、各ギア6〜10はイ
ンプットシャフト3に一体的に形成されるか或いはスプ
ラインにより噛合され、インプットシャフト3と共に回
転する。カウンタシャフト4には、入力側から順に5速
カウンタギア12、リバースカウンタギア13、1速カ
ウンタギア14、2速カウンタギア15、3速カウンタ
ギア16がカウンタシャフト4に対して回転自在に設け
られ、4速カウンタギア(減速入力ギア)17がカウン
タシャフト4にスプラインにより結合され、カウンタシ
ャフト4と共に回転する。アウトプットシャフト5に
は、4速ドライブギア(減速出力ギア)11が一体的に
形成されるか或いはスプラインにより結合され、アウト
プットシャフト5と共に回転する。
【0011】5速インプットギア6と5速カウンタギア
12、1速インプットギア8と1速カウンタギア14、
2速インプットギア9と2速カウンタギア15、3速イ
ンプットギア10と3速カウンタギア16、4速インプ
ットギア(減速出力ギア)11と4速カウンタギア(減
速入力ギア)17は、互いに噛合しており、アウトプッ
トシャフト5は4速インプットギア(減速出力ギア)1
1と4速アウトプットギア(減速入力ギア)17の噛合
によりカウンタシャフト4と共に回転する。
【0012】一方、インプットシャフト3のリバースイ
ンプットギア7は、後述するリバースアイドルギアに噛
合し、リバースアイドルギアがリバースカウンタギア1
3に噛合することによってインプットシャフト3の回転
を反転させてカウンタシャフト4に伝達する。
【0013】上述のように、このトランスミッション1
は、4速インプットギア(減速出力ギア)11と4速ア
ウトプットギア(減速入力ギア)17との噛合により、
カウンタシャフト4とアウトプットシャフト5とが常時
噛合しており、ある変速段が接続されることによりイン
プットシャフト3からカウンタシャフト4を介してアウ
トプットシャフト5に回転力を伝達される、即ち、イン
プットシャフトとカウンタシャフトとの間で変速が行わ
れて、カウンタシャフトとアウトプットシャフトとの間
で減速が行われるため、所謂アウトプットリダクション
タイプと呼ぶことができる。
【0014】カウンタシャフト4上における5速カウン
タギア12とリバースカウンタギア13との間には、5
−R変速同期装置18がカウンタシャフト4と共に回転
するようにスプラインにより結合されている。同様に、
カウンタシャフト4上における1速カウンタギア14と
2速カウンタギア16との間には、1−2変速同期装置
19がカウンタシャフト4と共に回転するようにスプラ
インにより結合されている。更に、インプットシャフト
3上における3速インプットギア10と4速ドライブギ
ア(減速入力ギア)17との間には、3−4変速同期装
置20がインプットシャフト3と共に回転するようにス
プラインにより結合されている。
【0015】5−R変速同期装置18、1−2変速同期
装置19は、カウンタシャフト4に噛合するクラッチハ
ブと、このクラッチハブ8に結合し、後述するシフトフ
ォーク33により軸長手方向に摺動可能なスリーブを有
し、スリーブは、これら同期装置18、19の両側に夫
々配設されたカウンタギアのいずれかのギアチャンファ
に噛合させて、インプットシャフト3の回転を変速段の
カウンタギアを介してカウンタシャフト4に伝達する。
【0016】特に、1−2変速同期装置19は、シング
ルコーン型の5−R変速同期装置18に比べて、シフト
レバー操作時に大きな操作力を必要としない(即ち、同
期容量の大きい)ダブルコーン型の同期装置である。こ
のダブルコーン型の1−2変速同期装置19は、図23
にその1速段側のみを略示するように、カウンタシャフ
ト4に噛合するクラッチハブ19aと、このクラッチハ
ブ19aに噛合し、不図示のシフトフォークにより軸方
向に摺動可能なスリーブ19bと、クラッチハブ19a
とスリーブ19bの溝に嵌合するシンクロナイザキー1
9fと、内面を円錐状に形成されたアウタコーン(シン
クロナイザリング)19cと、クラッチハブ19aに接
合されその外面をアウタコーン19cの内面と同じ角度
に円錐状に形成されたインナコーン19dと、被同期側
ギア19gを介して1速カウンタギア14に接続されイ
ンナコーン19dとアウタコーン19cに挟まれて摩擦
力によりクラッチハブ19aから駆動力が伝達される中
間コーン(シンクロナイジングコーン)19eとを有
し、シングルコーン型に比べてシンクロナイザリング1
9cとクラッチハブ19aとの間の摩擦結合面を大きく
することにより同期容量を大きくすることができるので
ある。
【0017】ここで、5−R変速同期装置18、1−2
変速同期装置19がカウンタシャフト4側に設けられて
いるのは、以下の理由による。
【0018】即ち、インプットシャフト3側に同期装置
18、19を設けたとすると、アウトプットリダクショ
ンタイプの構造的な特徴上、シャフトに対して遊転ギア
となるリバースインプットギア7、1速インプットギア
8、2速インプットギア9の回転速度が高くなり(特
に、5速走行時では、5速カウンタギアでカウンタシャ
フトの回転速度が増進され、更にリバース、1速、2速
カウンタギアで増進されるため、リバースインプットギ
ア7、1速インプットギア8、2速インプットギア9の
回転速度が非常に高くなる)、それらギア7〜9とイン
プットシャフト3との相対的な回転速度差が大きくなる
ため各ギアとインプットシャフトとの間に設けられたニ
ードルベアリング等の焼き付きの懸念が大となる。
【0019】そこで、本実施形態のように、同期装置1
8、19をカウンタシャフト4側に設けることによっ
て、カウンタシャフト4に対して遊転ギアとなるリバー
スカウンタギア13、1速カウンタギア14、2速カウ
ンタギア15の回転速度とカウンタシャフトとの相対回
転数差が上記回転数差よりも小さくなるため、各ギアと
カウンタシャフトとの間に設けられたニードルベアリン
グの焼き付きの懸念をを小さくできる。また、カウンタ
シャフト4は、車両搭載時にインプットシャフトよりも
下方に配置されるため、カウンタシャフト4はミッショ
ンケース内において常にミッションオイルに浸っている
ため潤滑性を向上できるのである。
【0020】ミッションケース2内には、接続ロッド3
3及びジョイント32を介してシフトレバー34からの
操作力が伝達されるコントロールロッド30が設けられ
ている。接続ロッド33は、シフトレバー34に接続さ
れており、運転者のシフトレバー操作により球状部分3
3aをピボット中心として、車両の前後方向及び左右方
向に傾けることができるようにミッションケース内に支
持されている。コントロールロッド30は、インプット
シャフト3の上方においてミッションケース2に摺動自
在に軸支されていると共に、接続ロッド33の左右方向
(図1の紙面の法線方向)の動作によって自身の軸中心
に回転自在に軸支されている。コントロールロッド30
には、下方に延びるジョイントアーム31がそのボス部
31aにおいて固定されている。ジョイントアーム31
は反転機構40に係合されており、コントロールロッド
30の前後方向及び回転方向の動作を反転機構40に伝
達する。反転機構40はミッションケース2内の左右方
向に架設された支持軸42に回転自在に軸支されると共
に、支持軸42の長手方向に沿って摺動自在に軸支され
る反転部材41を有する。この反転部材41には、ジョ
イントアーム31との接続部分と支持軸42を挟んで反
対側に下方に延びるセレクトアーム43が延設されてい
る。支持軸42には、軸長手方向に凹部42aが設けら
れており、図16に示すように、ボール41aが圧縮コ
イルバネ41bの付勢力により凹部42aに嵌合して支
持軸42の摺動に節度を持たせてある。
【0021】反転機構40は、インプットシャフト3の
1−2変速同期装置19が配置されるためのスペースで
あってインプットシャフト3の上方側のスペース、即
ち、インプットシャフト3の上方側における1速インプ
ットギア8と2速インプットギア9の間の環状凹部3a
に配置される。これにより、トランスミッションの上下
方向のレイアウト性が有利になり、例えばトランスミッ
ションの上下方向の長さを短くすることができる。
【0022】図2において、反転機構40を軸支する支
持軸42の両端は、シャフトの軸長手方向に沿って3分
割されたミッションケース2のケース割り面X付近に取
り付けられ、ミッションケース2内の左右方向のケース
割り面X付近にボルト45等で固定されている。反転部
材41の上面にはジョイントアーム31に係合する開口
部41cが形成されている。また、反転部材41の長手
方向の両端に位置する支持軸42の外周面には圧縮コイ
ルバネ44が巻装され、反転部材41が軸に沿う左右方
向に移動した際に元の位置に戻るように片側から押圧
し、反転部材をニュートラル位置に保持する。
【0023】反転機構40は、反転部材41、支持軸4
2、圧縮コイルバネ44等が予め組み付けられたサブア
ッセンブリ状態で、ミッションケース2に組み付けられ
るが、このように、支持軸42をケース割り面X付近に
設けることにより、作業者の手が届く位置において組み
付けが容易にできるようになっている。
【0024】<反転機構を設けた理由>本実施形態のト
ランスミッションは、インプットシャフト3及びカウン
タシャフト4の各ギア配列を、入力側から順に5速イン
プットギア6及び5速カウンタギア12、リバースイン
プットギア7及びリバースカウンタギア13、1速イン
プットギア8及び1速カウンタギア14、2速インプッ
トギア9及び2速カウンタギア15、3速インプットギ
ア10及び3速カウンタギア16、4速ドライブギア
(減速出力ギア)11及び4速カウンタギア(減速入力
ギア)17というようにしている。このギア配列では、
5−R変速同期装置18を挟んでリバースギア7、13
が後方側(出力側)、1−2変速同期装置19を挟んで
2速ギア9、15が後方側(出力側)、3−4変速同期
装置20を挟んで4速ギア(減速出力ギア)11、(減
速入力ギア)17が後方側(出力側)に夫々配置されて
いる。一方、図7に示すように、このトランスミッショ
ンのシフトパターンを見ると、2速段、4速段、リバー
ス段は全て車両後方へのシフト操作となる。ところが、
シフトロッド34は、球状部分33aをピボット中心と
してミッションケース内に支持されているので、反転機
構40がない場合には、2速段、4速段、リバース段は
全て車両前方へのシフト操作となってしまい図示のH型
シフトパターンが達成できないことになってしまう。以
上説明した理由により、反転機構40を設けたのであ
る。
【0025】<ギア配列の効果>上述のように、インプ
ットシャフト及びカウンタシャフトにおいて、5−R変
速同期装置18を挟んで5速ギア6、12を前方側(入
力側)及びリバースギア7、13を後方側(出力側)、
1−2変速同期装置19を挟んで1速ギア8、14を前
方側(入力側)及び2速ギア9、15を後方側(出力
側)に配列し、アウトプットシャフト及びカウンタシャ
フトにおいて、3−4変速同期装置20を挟んで3速ギ
ア10、16を前方側(入力側)及び4速ギア(減速出
力ギア)11、(減速入力ギア)17を後方側(出力
側)に夫々配列することによって、1つの反転機構40
を設けるだけで、後述する3本のシフトロッド63〜6
5が操作可能となり、1つの反転機構によりH型シフト
パターンを実現でき、構造を簡略化してコストダウンを
図ると共に、トランスミッションケース内の各部のレイ
アウトの自由度を大きくできる。
【0026】尚、本実施形態では、5−Rギア、1−2
速ギア、3−4速ギアの各組合せをシャフトの前方側か
ら順番に配置しているが、例えば、1−2速ギアの組み
をシャフトの前方側、5−Rギアの組みをシャフトの後
方側に配置しても上述の効果を享受できる。
【0027】<ギア配列の理由>上述のように各ギアを
配列した理由の1つは、最も径の大きいギアを(図1で
は5速インプットギア6)を入力側に配列し、径の比較
的小さなギアを(図1ではリバース、1速、2速、3速
インプットギア7〜9)シャフトの中央部分に配列する
ことによって、カウンタシャフトへの各カウンタギア及
び同期装置を組み込み易くするためである。
【0028】また、もう1つの理由は、ギア径が小さ
く、しかも相対回転可能な遊動ギアなため軸径が細くな
る5速カウンタギア12を、シャフトの最端部に配置す
ることで、端部が細く中央部が太いシャフトとすること
ができ、シャフトのたわみを抑制できる。一方、インプ
ットシャフト3側の1速、2速インプットギアはシャフ
トに直接歯切りしてあるため5速カウンタギア程細くな
らない。図14に示すように、カウンタシャフト4の5
速カウンタギア内径d1、5−R変速同期装置18のハ
ブ内径d2、リバースカウンタギア内径d3とすると、
組み付け時にカウンタシャフトの各ギアの内径がd1<
d2<d3の関係を満たさなければ組み付けることがで
きない。仮に、5速インプットギア6をリバースインプ
ットギア7の後方、即ち出力側に配置するため互いのギ
ア配置を入れ替えた場合、最も径の小さい5速カウンタ
ギア内径を基準にd3<d2<d1の関係を満たすこと
が必要となる。この関係を満たすようにカウンタシャフ
トに各ギアを配列すると、図15に示すように、カウン
タシャフト4’が極端に細くなり、強度的に弱くなると
共に、軸のたわみが大きくなるため実現不可能となる。
【0029】一方、リバースカウンタギア13を1速カ
ウンタギアへ、5速カウンタギア12を2速カウンタギ
アへ配置した場合にも、5速カウンタギアから後方が細
くなって上記と同様に実現不可能となる。
【0030】従って、本実施形態のトランスミッション
は、入力側から5速、リバース、1速、2速、3速、4
速というように各ギアを配置しているのである。
【0031】<シフトロッド>次に、シフトロッドにつ
いて説明する。図3は、ミッションケース内に配設され
たシフトロッドを示す図である。図4は、シフトロッド
の取付位置を示し、ミッションケース内を上方から見た
断面図である。図5は、図4のA−A矢視断面図であ
る。
【0032】図3〜図5において、反転機構40のセレ
クトアーム43は、3本の並列に設けられたシフトロッ
ド63〜65から側方に延設されるロッドアーム60〜
62に係合されている。シフトロッド63〜65は、図
3の上から順に、3−4変速シフトロッド、5−R変速
シフトロッド、1−2変速シフトロッドとして各変速操
作に用いられ、ミッションケース2内の左右方向の側面
であって、インプットシャフト3とカウンタシャフト4
とで規定される上下幅の間に摺動自在に配設される。3
−4変速シフトロッド63のロッドアーム60は、3−
4変速シフトロッド63に固定された端部から斜め後方
に延設され、5−R変速シフトロッド64のロッドアー
ム61は、5−R変速シフトロッド64に固定された端
部から斜め上方に延設され、1−2変速シフトロッド6
5のロッドアーム62は、1−2変速シフトロッド65
に固定されたシフトフォーク(シフトフォークと端部と
が一体だから)から斜め上方に延設されている。シフト
ロッド63は、ボス部66に摺動自在に嵌合されてい
る。また、シフトロッド64、65は、ボス部68によ
り共に摺動自在に嵌合されている。
【0033】各シフトロッド63〜65には、軸長手方
向に並ぶ3つの凹部70〜72、72〜75、76〜7
8が設けられており、図4、図5に示すように、シフト
ロッド毎に設けられたボール81〜83が圧縮コイルバ
ネ84〜86の付勢力により3つの凹部70〜72、7
2〜75、76〜78のいずれかに嵌合してシフトロッ
ド63〜65の摺動に節度を持たせてある。即ち、各シ
フトロッド63〜65は、凹部70、73、76の位置
で前方のギアに同期させる位置に規定され、凹部71、
74、77の位置でニュートラル位置を規定され、凹部
72、75、78で後方のギアに同期させる位置に規定
される。ボール81〜83及び圧縮コイルバネ84〜8
6は、ミッションケース2の内面にボルト等により取り
付けられる。
【0034】<ロックプレート>次に、シフトロッドに
設けられたロックプレートについて説明する。図6は、
図3に示すロックプレートを出力側から見た図である。
【0035】図3、図4に示すように、凹部70〜7
2、72〜75、76〜78の更に側方の各シフトロッ
ド63〜65の一端部には、ロックプレート90が係合
されている。このロックプレート90は、ミッションケ
ース2内の側面に挟持されるように支持され、上下方向
に摺動可能となっている。ロックプレート90には、各
シフトロッド63〜65に係合する凹溝91〜93が形
成され、凹溝91の内面91a、91b、凹溝92の内
面92a、92b、凹溝93の内面93a、93bは曲
面状に形成されている。また、シフトロッド63には、
凹溝91の内面91aに対応する位置に凹部63aが形
成されており、シフトロッド63〜65の動作に応じ
て、凹溝91の内面91aと凹部63aとが嵌合するよ
うになっている。同様に、シフトロッド64、65に
は、凹溝92、93の内面92b、93bに対応する位
置に凹部64a、65aが形成されており、シフトロッ
ド63〜65の動作に応じて、凹溝92、93の内面9
2b、93bと凹部64a、65aとが嵌合するように
なっている。
【0036】(ロックプレートの動作)上述のロックプ
レートの動作について説明する。
【0037】ロックプレート90は、例えば、反転機構
40のセレクトアーム43が2本のロッドアーム60、
61に掛かってしまい、そのままシフトレバーを操作す
ると2本のシフトフォークが同時に動かされてしまう、
所謂ダブルシフト操作を防止するために設けられる。
【0038】例えば、図3に示す凹溝91の内面91a
と凹部63aとが嵌合している状態では、5−R変速シ
フトロッド64、1−2変速シフトロッド65は左右方
向に自由に操作できる状態にあるが、一旦3−4変速シ
フトロッド63が3速段又は4速段に移動されると、凹
溝91の内面91aと凹部63aとの嵌合が解けてロッ
クプレートが上方に移動し、今度は凹溝92の内面92
bと凹部64a、凹溝93の内面93bと凹部65aと
が夫々嵌合することになり、3速段又は4速段にシフト
された状態では5−R変速シフトロッド64、1−2変
速シフトロッド65の移動が規制される。
【0039】以上のように、ロックプレートは運転者の
シフトチェンジ操作により上方又は下方に移動されるよ
うになり、ダブルシフト操作を簡単な構成のロックプレ
ートにより確実に規制できる。
【0040】<変速操作>次に、図1に示すトランスミ
ッションの変速操作について説明する。
【0041】(5速段又はリバース段への変速操作)図
7は、図1に示すトランスミッションのシフトパターン
を示す図である。図8は、5速段又はリバース段への変
速操作時の動作を説明する図である。図9は、図8の断
面図であり、ミッションケース内部をより詳細に示した
図である。
【0042】図7〜図9において、ニュートラル位置N
にあるシフトレバーを矢印S1方向に操作すると、コン
トロールロッド30が回動されて、反転部材41が支持
軸42の長手方向に沿って一方の圧縮コイルバネ44の
付勢力に抗して図9の左方向に摺動する。この状態で、
セレクトアーム43は5−R変速シフトロッド64のロ
ッドアーム61に係合する。
【0043】この状態から更に、シフトレバーを5速段
にシフトすると、コントロールロッド30が図8の矢印
P1方向に摺動して、反転部材41が支持軸42に対し
て矢印R1方向に回動するので、セレクトアーム43は
ロッドアーム61を介してシフトロッド64をコントロ
ールロッドの摺動方向P1とは反対方向Q1に摺動させ
る。すると、シフトロッド64から延設され、5−R変
速同期装置18に係合するシフトフォーク(不図示)
が、そのスリーブを5速カウンタギア12側に移動さ
せ、スリーブは徐々に5速カウンタギア12に回転を同
調させる。最終的に、スリーブが5速カウンタギア12
に噛合することで、インプットシャフト3の回転は5速
カウンタギアを介してカウンタシャフト4に伝達され、
5速段に変速された回転力がアウトプットシャフト5へ
伝達される。
【0044】一方、シフトレバーをリバース段にシフト
すると、コントロールロッド30が図8の矢印P2方向
に摺動して、反転部材41が支持軸42に対して矢印R
2方向に回動するので、セレクトアーム43はロッドア
ーム61を介してシフトロッド64をコントロールロッ
ドの摺動方向P2とは反対方向Q2に摺動させる。する
と、シフトロッド64から延設され、5−R変速同期装
置18に係合するシフトフォーク(不図示)が、そのス
リーブをリバースカウンタギア13側に移動させ、スリ
ーブは徐々にリバースカウンタギア13に回転を同調さ
せる。最終的に、スリーブがリバースカウンタギア13
に噛合することで、インプットシャフト3の回転はリバ
ースアイドルギア及びリバースカウンタギアを介して反
転されてカウンタシャフト4に伝達されリバース段に変
速された回転力がアウトプットシャフト5へ伝達され
る。
【0045】(1速段又は2速段への変速操作)図10
は、1速段又は2速段への変速操作時の動作を説明する
図である。図11は、図10の断面図であり、ミッショ
ンケース内部をより詳細に示した図である。
【0046】図7、図10、図11において、ニュート
ラル位置Nにあるシフトレバーを矢印S2方向に操作す
ると、コントロールロッド30が回動されて、反転部材
41が支持軸42の長手方向に沿って一方の圧縮コイル
バネ44の付勢力に抗して図9の右方向に摺動する。こ
の状態で、セレクトアーム43は1−2変速シフトロッ
ド65のロッドアーム62に係合する。
【0047】この状態から更に、シフトレバーを1速段
にシフトすると、コントロールロッド30が図10の矢
印P3方向に摺動して、反転部材41が支持軸42に対
して矢印R3方向に回動するので、セレクトアーム43
はロッドアーム62を介してシフトロッド65をコント
ロールロッドの摺動方向P3とは反対方向Q3に摺動さ
せる。すると、シフトロッド65から延設され、1−2
変速同期装置19に係合するシフトフォーク62aが、
そのスリーブを1速カウンタギア14側に移動させ、ス
リーブは徐々に1速カウンタギア14に回転を同調させ
る。最終的に、スリーブが1速カウンタギア14に噛合
することで、インプットシャフト3の回転は1速カウン
タギアを介してカウンタシャフト4に伝達され、1速段
に変速された回転力がアウトプットシャフト5へ伝達さ
れる。
【0048】一方、シフトレバーを2速段にシフトする
と、コントロールロッド30が図10の矢印P4方向に
摺動して、反転部材41が支持軸42に対して矢印R4
方向に回動するので、セレクトアーム43はロッドアー
ム62を介してシフトロッド65をコントロールロッド
の摺動方向P4とは反対方向Q4に摺動させる。する
と、シフトロッド65から延設され、1−2変速同期装
置19に係合するシフトフォーク62aが、そのスリー
ブを2速カウンタギア15側に移動させ、スリーブは徐
々に2速カウンタギア15に回転を同調させる。最終的
に、スリーブが2速カウンタギア15に噛合すること
で、インプットシャフト3の回転は2速カウンタギアを
介してカウンタシャフト4に伝達され2速段に変速され
た回転力がアウトプットシャフト5へ伝達される。
【0049】(3速段又は4速段への変速操作)図12
は、3速段又は4速段への変速操作時の動作を説明する
図である。図13は、図12の断面図であり、ミッショ
ンケース内部をより詳細に示した図である。
【0050】図7、図12、図13において、シフトレ
バーは、反転部材41に巻装された圧縮コイルバネ44
の作用により、いずれの変速段も選択されていない状態
では、ニュートラル位置Nに保持されている。このニュ
ートラル位置Nで、セレクトアーム43は3−4変速シ
フトロッド63のロッドアーム60に係合している。
【0051】この状態から更に、シフトレバーを3速段
にシフトすると、コントロールロッド30が図12の矢
印P5方向に摺動して、反転部材41が支持軸42に対
して矢印R5方向に回動するので、セレクトアーム43
はロッドアーム60を介してシフトロッド63をコント
ロールロッドの摺動方向P5とは反対方向Q5に摺動さ
せる。すると、シフトロッド63から延設され、3−4
変速同期装置20に係合するシフトフォーク(不図示)
62aが、そのスリーブを3速インプットギア10側に
移動させ、スリーブは徐々に3速インプットギア14に
回転を同調させる。最終的に、スリーブが3速インプッ
トギア10に噛合することで、インプットシャフト3の
回転は3速カウンタギア16を介してカウンタシャフト
4に伝達され、3速段に変速された回転力がアウトプッ
トシャフト5へ伝達される。
【0052】一方、シフトレバーを4速段にシフトする
と、コントロールロッド30が図12の矢印P6方向に
摺動して、反転部材41が支持軸42に対して矢印R6
方向に回動するので、セレクトアーム43はロッドアー
ム60を介してシフトロッド63をコントロールロッド
の摺動方向P6とは反対方向Q6に摺動させる。する
と、シフトロッド63から延設され、3−4変速同期装
置20に係合するシフトフォーク(不図示)が、そのス
リーブを4速インプットギア(減速出力ギア)11側に
移動させ、スリーブは徐々に4速インプットギア(減速
出力ギア)11に回転を同調させる。最終的に、スリー
ブが4速インプットギア(減速出力ギア)11に噛合す
ることで、インプットシャフト3の回転はカウンタシャ
フト4を介さずに直接に4速段に変速されてアウトプッ
トシャフト5へ伝達される。
【0053】以上のように、本実施形態のトランスミッ
ションでは、1つの反転機構40を設けるだけで、3本
のシフトロッド63〜65が操作可能となり、1つの反
転機構によりH型シフトパターンが実現できる。
【0054】<シフトロッドの配置>次に、上述の3本
のシフトロッドの配設位置について説明する。図16〜
18は、各シフトロッドの配置関係を示すミッションケ
ース内の断面図である。
【0055】図16〜図18において、各シフトロッド
63〜65は、反転機構40がインプットシャフト3の
上方へ配置され、5−R変速同期装置18、1−2変速
同期装置19がカウンタシャフト4側、3−4変速同期
装置20がインプットシャフト3側に配置されていると
いうミッションケース2内のレイアウトの関係上、イン
プットシャフト3とカウンタシャフト4の側方に設ける
必要がある。しかも、各シフトロッド63〜65をイン
プットシャフト3とカウンタシャフト4の側方、且つ各
シャフト中心軸間Dの範囲に配設されている。また、反
転機構40は、インプットシャフト3の上方(略真上)
に設けられている。各シフトロッド63〜65は、ミッ
ションケース2内に摺動自在に支持されている。
【0056】このように配置することで、ロッドアーム
60から延設されて同期装置のスリーブに掛合されてい
るリング状のアーム60aが、上下方向に対して対称な
形状となると共に、ロッドアーム6、62から延設され
て同期装置のスリーブに掛合されているリング状のアー
ム61a、62aが、非対称ではあるが対称な形状に近
づけることができるので、両アームの剛性を略等しくす
ることができ、同期に要する操作力等によりアームがた
わんで変速操作がスムーズにできなくなったり、運転者
の変速操作に違和感を感じさせるような欠点を解消で
き、運転者の変速操作時のフィーリングを向上させるこ
とができる。アームの剛性が極端に違う場合、剛性の高
い側のアームだけでスリーブを押すことになり、スリー
ブが傾いてこじりを生じて操作力が重くなると共に、シ
フトフォークのスリーブとの摺動部が磨耗してギア抜け
が発生し易くなったり、極端な場合シフト不能になるこ
とも考えられる。
【0057】<リバースアイドルギア機構>次に、本実
施形態のトランスミッションに搭載されるリバースアイ
ドルギア機構の構造及びその組み付け方法について説明
する。図19は、図1のトランスミッションを上方から
見て、リバースアイドルギア機構の配置された一部を示
す断面図である。図20は、図19のリバースアイドル
ギア機構を単体で示した断面図である。図21は、図2
0のリバースアイドルギア機構を下方から見た底面図で
ある。図22は、図20のB−B矢視断面図である。
【0058】図19〜図22に示すように、リバースア
イドルギア機構100は、そのリバースアイドルギア1
02がリバースインプットギア7とリバースカウンタギ
ア12の両方に噛合するように、ミッションケース2内
の側面部分に後付けされる。リバースアイドルギア10
2は、リバースカウンタギア13に噛合することによっ
てインプットシャフト3のリバースインプットシャフト
7の回転を反転させてカウンタシャフト4に伝達する役
目を果たしている。
【0059】リバースアイドルギア機構100は、ケー
ス部材101と、リバースアイドルギア102と、リバ
ースアイドルシャフト103、Oリング104とを備え
る。リバースアイドルギア102は、リバースアイドル
シャフト103と共に回転するように、スプラインによ
りシャフト103に噛合されて固定されている。リバー
スアイドルシャフト103は、ケース部材101の軸受
部101bにおいて回動自在に軸支されている。ケース
部材101には、円環状のフランジ部101aが形成さ
れており、このフランジ部101aには複数のボルト孔
101c(図21では6個)が略等間隔に形成されてい
る。Oリング104はフランジ部101aとミッション
ケース2との嵌合面に設けられる。このフランジ部10
1aは、Oリング104と共にミッションケース2への
組み付け時にオイルのシール性を良くする効果がある。
【0060】(リバースアイドルギア機構の組み付け方
法)次に、上述のリバースアイドルギア機構の組み付け
方法について説明する。
【0061】リバースアイドルギア機構100は、予め
ケース部材101にリバースアイドルギア102、リバ
ースアイドルシャフトが組み込まれてサブアッセンブリ
状態でミッションケース2とは別体に設けられる。
【0062】このリバースアイドルギア機構100は、
ミッションケース2内のインプットシャフト3やカウン
タシャフト4の各変速ギアが組み付けられた後、そのケ
ース部材101のフランジ部101aをミッションケー
ス2の外側面に設けられた取付開口部2aに位置決めさ
れてボルト孔101cを介してボルトなどにより組み付
けられる。リバースアイドルギア機構100をミッショ
ンケースに取り付ける前に、各シャフトを組み付けるの
で、各シャフトの組み付け時にリバースアイドルギアと
干渉することがなく組み付けが容易となる。この取付開
口部2aとフランジ部101aとの嵌合部分の外形寸法
は略同一に形成されており、取付開口部2aとフランジ
部101aを円形状に形成することによって両部材の位
置決め精度が向上する。また、取付開口部2aをミッシ
ョンケース2の側方に延設することにより取付剛性を高
めている。
【0063】リバースアイドルギア機構100の取付位
置は、ミッションケース2内における上述した反転機構
40の配設位置より入力側であって、インプットシャフ
ト等を挟んで上述したシフトロッド63〜65の配置さ
れた側とは反対側のミッションケース2の側面部分であ
り、3分割されたミッションケース2のケース割り面X
付近の入力側に取り付けられる。このように、リバース
アイドルギア機構100をケース割り面Xより入力側に
設けることで、従来のケースと一体に支持された場合に
比べて全体の長さを短くできる。
【0064】本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で、
上記実施形態を修正又は変形したものに適用可能であ
る。
【0065】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、シフト
ロッドに直交する支持軸に軸支され、支持軸に対して摺
動自在及び回動自在に設けられ、シフトレバーの操作に
応じて選択された複数のシフトロッドのうちのいずれか
に係合して、シフトレバーの動きを反転してシフトロッ
ドに伝達する反転手段を設けたことにより、1つの反転
機構を設けるだけで複数のシフトフォークに各々反転機
構を設けなくとも、反転式の変速機構を実現でき、構造
を簡略化してコストダウンを図ると共に、トランスミッ
ションケース内の各部のレイアウトの自由度を大きくで
きる。
【0066】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態のトランスミッションの
全体構造を示す側面断面図である。
【図2】トランスミッションケース内の反転機構の取付
位置を示す上部断面図である。
【図3】ミッションケース内に配設されたシフトロッド
を示す図である。
【図4】シフトロッドの取付位置を示し、ミッションケ
ース内を上方から見た断面図である。
【図5】図4のA−A矢視断面図である。
【図6】図3に示すロックプレートを出力側から見た図
である。
【図7】図1に示すトランスミッションのシフトパター
ンを示す図である。
【図8】5速段又はリバース段への変速操作時の動作を
説明する図である。
【図9】図8の断面図であり、ミッションケース内部を
より詳細に示した図である。
【図10】1速段又は2速段への変速操作時の動作を説
明する図である。
【図11】図10の断面図であり、ミッションケース内
部をより詳細に示した図である。
【図12】3速段又は4速段への変速操作時の動作を説
明する図である。
【図13】図12の断面図であり、ミッションケース内
部をより詳細に示した図である。
【図14】ギア配列が図1に示すようになる理由を説明
する図である。
【図15】ギア配列が図1に示すようになる理由を説明
する図である。
【図16】図3に示すシフトロッドの配置関係を示すミ
ッションケース内の断面図である。
【図17】図3に示すシフトロッドの配置関係を示すミ
ッションケース内の断面図である。
【図18】図3に示すシフトロッドの配置関係を示すミ
ッションケース内の断面図である。
【図19】図1のトランスミッションを上方から見て、
リバースアイドルギア機構の配置された一部を示す断面
図である。
【図20】図19のリバースアイドルギア機構を単体で
示した断面図である。
【図21】図20のリバースアイドルギア機構を下方か
ら見た底面図である。
【図22】図20のB−B矢視断面図である。
【図23】1−2変速同期装置の1速段側の詳細構成を
示す側面断面図である。
【符号の説明】
1…トランスミッション 2…ミッションケース 3…インプットシャフト 4…カウンタシャフト 5…アウトプットシャフト 6…5速インプットギア 7…リバースインプットギア 8…1速インプットギア 9…2速インプットギア 10…3速インプットギア 11…4速ドライブギア(減速出力ギア) 12…5速カウンタギア 13…リバースカウンタギア 14…1速カウンタギア 15…2速カウンタギア 16…3速カウンタギア 17…4速カウンタギア(減速入力ギア) 18…5−R変速同期装置 19…1−2変速同期装置 20…3−4変速同期装置 30…コントロールロッド 31…ジョイントアーム 32…ジョイント 33…接続ロッド 34…シフトレバー 40…反転機構 50〜55…軸受 60〜62…ロッドアーム 63…3−4変速シフトロッド 64…5−R変速シフトロッド 65…1−2変速シフトロッド 90…ロックプレート 100…リバースアイドルギア機構

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸の駆動力を、該入力軸に平行に配
    設されたカウンタ軸を介して出力軸に伝達する歯車式変
    速機に搭載される車両の変速装置であって、 前記入力軸、出力軸、或いはカウンタ軸に設けられ、互
    いに対をなして噛合する複数の変速ギア対と、 前記複数の変速ギア対のうちのいずれかを選択する複数
    の同期装置と、 前記複数の同期装置に夫々係合する複数のシフトフォー
    クと、 前記複数のシフトフォークに固定され、互いに平行に配
    設される複数のシフトロッドと、 運転者の操作によって、前記複数のシフトロッドのうち
    のいずれかを選択するセレクト方向への操作と、この選
    択されたシフトロッドを介して、該シフトロッドに対応
    する同期装置を移動するシフト方向への操作とを実行す
    るためのシフトレバーと、 前記シフトロッドに直交する支持軸に軸支され、該支持
    軸に対して摺動自在及び回動自在に設けられ、前記シフ
    トレバーの操作に応じて選択された前記複数のシフトロ
    ッドのうちのいずれかに係合して、該シフトレバーの動
    きを反転して該シフトロッドに伝達する反転手段とを具
    備することを特徴とする車両の変速装置。
  2. 【請求項2】 前記支持軸に設けられ、前記反転手段を
    前記セレクト方向に対して中立位置に保持する保持手段
    を更に具備することを特徴とする請求項1に記載の車両
    の変速装置。
  3. 【請求項3】 前記入力軸と出力軸とは同一軸線上に配
    設されてメイン軸をなし、前記変速ギア対は該メイン軸
    と前記カウンタ軸との軸間に配設され、前記複数の同期
    装置のうちの少なくとも1つが前記カウンタ軸上の1組
    の変速ギア間に設けられ、前記反転手段は該1組の変速
    ギアと噛合しているメイン軸上に設けられたギア間に形
    成される凹部に、該メイン軸上のギアと軸方向にオーバ
    ーラップすべく配設されていることを特徴とする請求項
    1に記載の車両の変速装置。
  4. 【請求項4】 前記入力軸、カウンタ軸、出力軸を収容
    するケース部材が複数に分割され、前記反転手段は前記
    ケース部材のいずれかの合わせ面の近傍に支持されてい
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに
    記載の車両の変速装置。
  5. 【請求項5】 前記歯車式変速機は、前記カウンタ軸と
    出力軸とが該カウンタ軸と出力軸とに対をなして設けら
    れた互いに噛合する減速ギア対と一体に回動可能とさ
    れ、前記複数の変速ギア対が前記入力軸とカウンタ軸に
    配設され、前記同期装置は前記カウンタ軸上に設けられ
    ていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれ
    かに記載の車両の変速装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017116062A (ja) * 2015-12-25 2017-06-29 マツダ株式会社 変速機の変速操作機構

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