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JPH09316300A - 半導体封止用樹脂組成物 - Google Patents

半導体封止用樹脂組成物

Info

Publication number
JPH09316300A
JPH09316300A JP15475996A JP15475996A JPH09316300A JP H09316300 A JPH09316300 A JP H09316300A JP 15475996 A JP15475996 A JP 15475996A JP 15475996 A JP15475996 A JP 15475996A JP H09316300 A JPH09316300 A JP H09316300A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polycarbodiimide
resin composition
epoxy resin
resin
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP15475996A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Takahashi
昌之 高橋
Kazuo Kawaguchi
和雄 河口
Hideetsu Fujiwara
秀悦 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Synthetic Rubber Co Ltd filed Critical Japan Synthetic Rubber Co Ltd
Priority to JP15475996A priority Critical patent/JPH09316300A/ja
Publication of JPH09316300A publication Critical patent/JPH09316300A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐半田クラック性に優れ、しかも難燃剤・難
燃助剤の使用量を低減することのできる半導体封止用樹
脂組成物を提供する。 【構成】 (A)ポリカルボジイミドに、グラフト反応
性基とカルボン酸無水物基とを有する化合物(以下、
「反応性化合物」という。)の1種以上をグラフトさせ
た樹脂(以下、「変性ポリカルボジイミド」とい
う。)、(B)エポキシ樹脂および(C)充填材を含有
してなる樹脂組成物であって、充填材の含有率が全樹脂
組成物の60〜95重量%であることを特徴とする半導
体封止用樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体封止用樹脂
組成物に関わり、さらに詳しくは、特定の変性ポリカル
ボジイミドを含有し、耐半田クラック性および難燃性に
優れた半導体封止用樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体チップを外部環境の変化や
機械的衝撃から保護し、また外部からチップの電気絶縁
性を保って素子の信頼性を長期にわたり保証するため
に、チップを封止することが行われている。この封止法
には、セラミックなどを用いる気密封止法と樹脂封止法
とがあるが、大量生産に向き製造コストも安いなどの点
から、樹脂封止法が広く採用されており、その封止用樹
脂としては、物性、成形性、コストなどのバランスの観
点から、エポキシ樹脂が主に用いられている。近年、プ
リント基板への部品実装方式が、従来のリードピン毎に
半田付けを行うピン挿入方式から、パッケージ全体を高
温にさらして半田付けを行う表面実装方式に移行してい
る。しかし、従来の封止用樹脂で封止したパッケージに
対して表面実装方式で半田付けを行うと、樹脂部分にク
ラックが発生して信頼性が低下し、製品として使用でき
ないという問題が起こるようになっている。そのため、
半田付け時のクラック発生を防止するために種々の改良
法が検討されており、例えばノボラック型エポキシ樹脂
とフェノールアラルキル樹脂を含有する樹脂組成物を用
いる方法(特開昭59−67660号公報)、エポキシ
樹脂としてビフェニル型エポキシ樹脂を用いる方法(特
開平1−108256号公報)、硬化剤にトリス(ヒド
ロキシメチル)メタンとフェノールアラルキル樹脂の混
合物を用いる方法(特開平1−292029号公報)、
硬化剤にフェノールアラルキル樹脂とジシクロペンタジ
エン変性フェノール樹脂の混合物を用いる方法(特開平
4−359013号公報)、ビフェニル型エポキシ樹脂
とアミノ基含有シランカップリング剤を含有する樹脂組
成物を用いる方法(特開平7−242799号公報)、
エポキシ樹脂としてフェノール類とジシクロペンタジエ
ン等の多環式脂肪族炭化水素との重付加物のポリグリシ
ジルエーテルとビフェノール型エポキシ樹脂との混合物
を用いる方法(特開平7−247409号公報)、ビス
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−p−
キシリレンのジグリシジルエーテルを主成分とするエポ
キシ樹脂とパラキシリレン変性フェノール樹脂を主成分
とする硬化剤を含有する樹脂組成物を用いる方法(特開
平7−268070号公報)、ビスフェノールA、ジシ
クロペンタジエンおよび2,6−キシレノールの共縮合
型多官能エポキシ樹脂とジヒドロキシナフタレン樹脂を
含有する樹脂組成物を用いる方法(特開平7−2782
59号公報)、硬化剤にヒドロキシフェニレン結合、p
−キシリレン結合およびフェニルメチレン結合を有する
化合物を用いる方法(特開平7−278272号公
報)、硬化剤にフェノール化合物とメタキシリレン化合
物との反応により得られるフェノール系樹脂を用いる方
法(特開平7−309932号公報)などが提案されて
いる。しかし、これらの何れの方法も、クラックの発生
防止能の面ではかなり改良されているとしても、未だ十
分とはいえなかった。一方、半導体封止用樹脂組成物に
は難燃性も要求されており、従来のエポキシ樹脂は難燃
性が不十分であるため、ハロゲン化物や三酸化アンチモ
ンなどの難燃剤や難燃助剤を配合している。しかし、近
年における環境保全や安全性などの面から、これらの難
燃剤・難燃助剤の使用量を低減することが強く求められ
るようになっているが、この点では、前記クラックの発
生防止能を改良した半導体封止用エポキシ樹脂組成物は
全く改善されていない。即ち、従来の半導体封止用エポ
キシ樹脂組成物は、耐半田クラック性の向上と難燃剤・
難燃助剤の低減とを同時に満足できるレベルで達成しう
るものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、耐半
田クラック性に優れ、しかも難燃剤・難燃助剤の使用量
を低減することのできる半導体封止用樹脂組成物を提供
することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)ポリカ
ルボジイミドに、グラフト反応性基とカルボン酸無水物
基とを有する化合物(以下、「反応性化合物」とい
う。)の1種以上をグラフトさせた樹脂(以下、「変性
ポリカルボジイミド」という。)、(B)エポキシ樹脂
および(C)充填材を含有してなる樹脂組成物であっ
て、充填材の含有率が全樹脂組成物組成物の60〜95
重量%であることを特徴とする半導体封止用樹脂組成
物、を要旨とするものである。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。(A)変性ポリカルボジイミド 本発明における変性ポリカルボジイミドは、ポリカルボ
ジイミドに反応性化合物の1種以上をグラフトさせた樹
脂からなる。変性ポリカルボジイミドの原料であるポリ
カルボジイミドは、それ自身本質的に熱硬化性の樹脂で
あり、耐熱性および難燃性の高い硬化物を与えるものと
してよく知られているが、該ポリカルボジイミド自体に
は、エポキシ樹脂の硬化反応を開始する作用は全くな
い。しかるに、変性ポリカルボジイミドは、ポリカルボ
ジイミドのポリマー鎖に、反応性化合物に由来する酸無
水物基を有する反応性化合物残基がグラフトした構造を
有し、この酸無水物基がエポキシ樹脂の硬化反応を開始
させる作用を有する。そのため、変性ポリカルボジイミ
ドは、その酸無水物基の作用によりエポキシ樹脂の硬化
反応の開始剤として機能する。また、ポリカルボジイミ
ドにはエポキシ樹脂の硬化反応を開始する作用はないも
のの、前記酸無水物基とエポキシ樹脂との硬化反応が進
行すると、該硬化反応の中間体がカルボジイミド基に対
して反応性を有するため、結果的にエポキシ樹脂と変性
ポリカルボジイミドとの反応が生じるものと推定され
る。その結果、本発明の変性ポリカルボジイミドとエポ
キシ樹脂を含有する樹脂組成物は、加熱硬化させること
により、両樹脂成分が相互に反応して相溶化され、均質
な硬化物をもたらし、その硬化物は極めて高い耐熱性を
有するとともに、電気的特性、耐湿性、難燃性などの諸
物性にも優れたものとなることが見出された。さらに、
このような変性ポリカルボジイミドおよびエポキシ樹脂
に対して、充填材を配合することにより、前記従来技術
における課題を解決でき、優れた半導体封止用樹脂組成
物が得られることを見い出し、本発明を完成するに至っ
たものである。
【0006】〈ポリカルボジイミド〉ポリカルボジイミ
ドは、ポリイソシアネート化合物の脱炭酸縮合により得
られる樹脂であり、具体的には一般式(1) −N=C=N-R1− ・・・(1) (但し、R1はポリイソシアネート化合物に由来する2価
の有機基を示す。)で表される繰返し単位を有する樹脂
である。ポリカルボジイミドおよびその製造方法は、例
えば、 D.J.LymanらによるDieMakromol. Chem.,67,1(19
63)、E.Deyer らによるJ. Am. Chem. Soc.,80,5495(195
8) 、L.M.AlberionらによるJ. Appl. Polym. Sci.,21,1
999(1977)、T.W.CampbellによるJ. Org. Chem.,28,2069
(1963) 、特開昭51−61599号公報、特開平4−
261428号公報等に開示されている。ポリカルボジ
イミドの合成法は特に限定されるものではないが、例え
ば、有機ポリイソシアネートを、イソシアネート基のカ
ルボジイミド化反応を促進する触媒(以下、「カルボジ
イミド化触媒」という。)の存在下で反応させることに
より、ポリカルボジイミドを合成することができる。ポ
リカルボジイミドの合成に使用される有機ポリイソシア
ネートとしては、有機ジイソシアネートが好ましい。こ
のような有機ジイソシアネートとしては、例えばジフェ
ニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、ジフェニル
メタン−4,4’−ジイソシアネート、2,4−トリレ
ンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネー
ト、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キ
シリレンジイソシアネート、フェニレン−1,3−ジイ
ソシアネート、フェニレン−1,4−ジイソシアネー
ト、1−メトキシフェニレン−2,4−ジイソシアネー
ト、ビフェニレン−4,4’−ジイソシアネート、3,
3’−ジメトキシビフェニレン−4,4’−ジイソシア
ネート、3,3’−ジメチルビフェニレン−4,4’−
ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシジフェニルメ
タン−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメチ
ルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ナ
フチレン−1,5−ジイソシアネート、シクロブチレン
−1,3−ジイソシアネート、シクロペンチレン−1,
3−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,3−ジ
イソシアネート、シクロヘキシレン−1,4−ジイソシ
アネート、1−メチルシクロヘキシレン−2,4−ジイ
ソシアネート、1−メチルシクロヘキシレン−2,6−
ジイソシアネート、1−イソシアネート−3,3,5−
トリメチル−5−イソシアネートメチルシクロヘキサ
ン、シクロヘキサン−1,3−ビス(メチルイソシアネ
ート)、シクロヘキサン−1,4−ビス(メチルイソシ
アネート)、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘ
キシルメタン−2,4’−ジイソシアネート、ジシクロ
ヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、エチレ
ンジイソシアネート、テトラメチレン−1,4−ジイソ
シアネート、ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネー
ト、ドデカメチレン−1,12−ジイソシアネート、リ
ジンジイソシアネートメチルエステル等や、これらの有
機ジイソシアネートの化学量論的過剰量と2官能性活性
水素含有化合物との反応により得られる両末端イソシア
ネートプレポリマー等を挙げることができる。これらの
有機ジイソシアネートのうち、特にジフェニルメタン−
4,4’−ジイソシアネートが好ましい。前記有機ジイ
ソシアネートは、単独でまたは2種以上を混合して使用
することができる。
【0007】また、場合により有機ジイソシアネートと
ともに、他の有機ポリイソシアネートを、全有機ポリイ
ソシアネート成分の20モル%を超えない量で使用する
ことができる。前記他の有機ポリイソシアネートとして
は、例えばベンゼン−1,3,5−トリイソシアネー
ト、ジフェニルメタン−2,4,4’−トリイソシアネ
ート、ジフェニルメタン−2,5,4’−トリイソシア
ネート、トリフェニルメタン−2,4’,4”−トリイ
ソシアネート、トリフェニルメタン−4,4’,4”−
トリイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4,
2’,4’−テトライソシアネート、ジフェニルメタン
−2,5,2’,5’−テトライソシアネート、シクロ
ヘキサン−1,3,5−トリイソシアネート、シクロヘ
キサン−1,3,5−トリス(メチルイソシアネー
ト)、3,5−ジメチルシクロヘキサン−1,3,5−
トリス(メチルイソシアネート)、1,3,5−トリメ
チルシクロヘキサン−1,3,5−トリス(メチルイソ
シアネート)、ジシクロヘキシルメタン−2,4,2’
−トリイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−2,
4,4’−トリイソシアネート等の3官能以上の有機ポ
リイソシアネートや、これらの3官能以上の有機ポリイ
ソシアネートの化学量論的過剰量と2官能以上の多官能
性活性水素含有化合物との反応により得られる末端イソ
シアネートプレポリマー等を挙げることができる。これ
らの他の有機ポリイソシアネートは、単独でまたは2種
以上を混合して使用することができる。
【0008】さらに、ポリカルボジイミドの合成に際し
ては、必要に応じて有機モノイソシアネートを添加する
ことにより、得られるポリカルボジイミドの分子量を適
切に規制することができる。このような有機モノイソシ
アネートとしては、例えばメチルイソシアネート、エチ
ルイソシアネート、n−プロピルイソシアネート、n−
ブチルイソシアネート、ラウリルイソシアネート、ステ
アリルイソシアネート等の脂肪族モノイソシアネート
類;シクロヘキシルイソシアネート、4−メチルシクロ
ヘキシルイソシアネート、2,5−ジメチルシクロヘキ
シルイソシアネート等の脂環族モノイソシアネート類;
フェニルイソシアネート、o−トリルイソシアネート、
m−トリルイソシアネート、p−トリルイソシアネー
ト、2−メトキシフェニルイソシアネート、4−メトキ
シフェニルイソシアネート、2−クロロフェニルイソシ
アネート、4−クロロフェニルイソシアネート、2−ト
リフルオロメチルフェニルイソシアネート、4−トリフ
ルオロメチルフェニルイソシアネート、ナフタレン−1
−イソシアネート等の芳香族モノイソシアネート類を挙
げることができる。有機モノイソシアネートは、単独で
または2種以上を混合して使用することができ、その使
用量は、ポリカルボジイミドの所望の分子量、前記他の
有機ポリイソシアネートの有無等により変わるが、全有
機ポリイソシアネート成分100重量部当り、通常、0
〜40重量部、好ましくは0〜20重量部である。
【0009】また、カルボジイミド化触媒は特に限定さ
れるものではなく、その例としては1−フェニル−2−
ホスホレン−1−オキシド、1−フェニル−3−メチル
−2−ホスホレン−1−オキシド、1−フェニル−2−
ホスホレン−1−スルフィド、1−フェニル−3−メチ
ル−2−ホスホレン−1−スルフィド、1−エチル−2
−ホスホレン−1−オキシド、1−エチル−3−メチル
−2−ホスホレン−1−オキシド、1−エチル−2−ホ
スホレン−1−スルフィド、1−エチル−3−メチル−
2−ホスホレン−1−スルフィド、1−メチル−2−ホ
スホレン−1−オキシド、1−メチル−3−メチル−2
−ホスホレン−1−オキシド、1−メチル−2−ホスホ
レン−1−スルフィド、1−メチル−3−メチル−2−
ホスホレン−1−スルフィドや、これらの3−ホスホレ
ン異性体等のホスホレン化合物;ペンタカルボニル鉄、
ノナカルボニル二鉄、テトラカルボニルニッケル、ヘキ
サカルボニルタングステン、ヘキサカルボニルクロム等
の金属カルボニル錯体;ベリリウム、アルミニウム、ジ
ルコニウム、クロム、鉄等の金属のアセチルアセトン錯
体;トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェー
ト、トリイソプロピルホスフェート、トリ−t−ブチル
ホスフェート、トリフェニルホスフェート等の燐酸エス
テルを挙げることができる。カルボジイミド化触媒は、
単独でまたは2種以上を混合して使用することができ、
その使用量は、全有機イソシアネート成分100重量部
当たり、通常、0.001〜30重量部、好ましくは
0.01〜10重量部である。
【0010】ポリカルボジイミドの合成反応は、通常、
適当な溶媒中で実施される。前記溶媒としては、合成反
応中の加熱によりポリカルボジイミドを溶解しうるもの
であればよく、例えば1,1−ジクロロエタン、1,2
−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、
1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1,2−テト
ラクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタ
ン、1,1−ジクロロエチレン、1,2−ジクロロエチ
レン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ク
ロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベ
ンゼン、p−ジクロロベンゼン、1,2,4−トリクロ
ロベンゼン、トリクロロメチルベンゼン等のハロゲン化
炭化水素系溶媒;ジオキサン、アニソール、テトラヒド
ロフラン、テトラヒドロピラン、ジエチレングリコール
ジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエー
テル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエ
チレングリコールジブチルエーテル等のエーテル系溶
媒;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノン、2−アセチルシクロヘキサノン、2−
メチルシクロヘキサノン、3−メチルシクロヘキサノ
ン、4−メチルシクロヘキサノン、シクロヘプタノン等
のケトン系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチ
ルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素系溶媒;N−メ
チル−2−ピロリドン、N−アセチル−2−ピロリド
ン、N−メチル−3−ピロリドン、N−アセチル−3−
ピロリドン、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジ
エチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセト
アミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプ
ロピオンアミド等のアミド系溶媒;ジメチルスルホキシ
ド等の非プロトン性極性溶媒;2−メトキシエチルアセ
テート、2−エトキシエチルアセテート、2−プロポキ
シエチルアセテート、2−ブトキシエチルアセテート、
2−フェノキシエチルアセテート、ジエチレングリコー
ルモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコー
ルモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコー
ルモノプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテルアセテート等のアセテート系溶
媒を挙げることができる。これらの溶媒は、単独でまた
は2種以上を混合して使用することができる。ポリカル
ボジイミドの合成反応において、溶媒は、全有機イソシ
アネート成分の濃度が、通常、0.5〜60重量%、好
ましくは5〜50重量%となる割合で使用される。この
場合、全有機イソシアネート成分の濃度が高過ぎると、
生成されるポリカルボジイミドが合成反応中にゲル化す
るおそれがあり、また全有機イソシアネート成分の濃度
が低すぎても、反応速度が遅くなり、生産性が低下す
る。
【0011】ポリカルボジイミドの合成反応の温度は、
有機イソシアネート成分やカルボジイミド化触媒の種類
に応じて適宜選定されるが、通常、20〜200℃であ
る。ポリカルボジイミドの合成反応に際して、有機イソ
シアネート成分は、反応前に全量を添加しても、あるい
はその一部または全部を反応中に、連続的あるいは段階
的に添加してもよい。また本発明においては、イソシア
ネート基と反応しうる化合物を、ポリカルボジイミドの
合成反応の初期から後期に至る適宜の反応段階で添加し
て、ポリカルボジイミドの末端イソシアネート基を封止
し、得られるポリカルボジイミドの分子量を調節するこ
ともでき、あるいはポリカルボジイミドの合成反応の後
期に添加して、得られるポリカルボジイミドの分子量を
所定値に規制することもできる。このようなイソシアネ
ート基と反応しうる化合物としては、例えばメタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、シクロヘキサノー
ル等のアルコール類;ジメチルアミン、ジエチルアミ
ン、ベンジルアミン等のアミン類を挙げることができ
る。以上のようにして合成されたポリカルボジイミド
は、必要に応じて溶液から分離される。この場合、ポリ
カルボジイミドの分離法としては、例えばポリカルボジ
イミド溶液を、該ポリカルボジイミドに対して不活性な
非溶媒中に添加し、生じた沈澱物あるいは油状物をろ過
またはデカンテーションにより分離・採取する方法;噴
霧乾燥により分離・採取する方法;得られたポリカルボ
ジイミドの合成に用いた溶媒に対する温度による溶解度
変化を利用して分離・採取する方法、即ち、合成直後は
該溶媒に溶解しているポリカルボジイミドが系の温度を
下げることにより析出する場合、その混濁液からろ過等
により分離・採取する方法等を挙げることができ、さら
に、これらの分離・採取方法を適宜組合せて行うことも
できる。本発明におけるポリカルボジイミドのゲルパー
ミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求め
たポリスチレン換算数平均分子量(以下、「Mn」とい
う。)は、通常、400〜100,000、好ましくは
1,000〜50,000、特に好ましくは1,000
〜10,000である。
【0012】〈反応性化合物〉次に、変性ポリカルボジ
イミドの合成に使用される反応性化合物は、グラフト反
応性基とカルボン酸無水物基とを有する化合物である
が、該化合物は、芳香族化合物、脂肪族化合物あるいは
脂環族化合物であることができ、環式化合物の場合炭素
環式化合物でも複素環式化合物でもよい。ここで、グラ
フト反応性基とは、ポリカルボジイミドと反応して、カ
ルボン酸無水物基を有する反応性化合物残基がグラフト
した変性ポリカルボジイミドをもたらしうる基を意味す
る。このようなグラフト反応性基は、活性水素を有する
官能基であればよく、その例としてはカルボキシル基ま
たは第一級もしくは第二級のアミノ基を挙げることがで
きる。反応性化合物において、これらのグラフト反応性
基は同一のあるいは異なる基が1個以上存在することが
でき、またカルボン酸無水物基は1個以上存在すること
ができる。反応性化合物としては、例えばトリメリット
酸無水物、ベンゼン−1,2,3−トリカルボン酸無水
物、ナフタレン−1,2,4−トリカルボン酸無水物、
ナフタレン−1,4,5−トリカルボン酸無水物、ナフ
タレン−2,3,6−トリカルボン酸無水物、ナフタレ
ン−1,2,8−トリカルボン酸無水物、4−(4−カ
ルボキシベンゾイル)フタル酸無水物、4−(4−カル
ボキシフェニル)フタル酸無水物、4−(4−カルボキ
シフェノキシ)フタル酸無水物等の芳香族トリカルボン
酸無水物類:3−カルボキシメチルグルタル酸無水物、
ブタン−1,2,4−トリカルボン酸−1,2−無水
物、プロペン−1,2,3−トリカルボン酸−1,2−
無水物等の脂肪族トリカルボン酸無水物類;3−アミノ
−4−シアノ−5−メチルフタル酸無水物、3−アミノ
−4−シアノ−5,6−ジフェニルフタル酸無水物、3
−メチルアミノ−4−シアノ−5−メチルフタル酸無水
物、3−メチルアミノ−4−シアノ−5,6−ジフェニ
ルフタル酸無水物等のアミノ芳香族ジカルボン酸無水物
類;アミノコハク酸無水物、4−アミノ−1,2−ブタ
ンジカルボン酸無水物、4−アミノヘキサヒドロフタル
酸無水物、N−メチルアミノコハク酸無水物、4−メチ
ルアミノ−1,2−ブタンジカルボン酸無水物、4−メ
チルアミノヘキサヒドロフタル酸無水物等のアミノ脂肪
族ジカルボン酸無水物類を挙げることができる。これら
の反応性化合物のうち、特にトリメリット酸無水物が好
ましい。前記反応性化合物は、単独でまたは2種以上を
混合して使用することができる。
【0013】〈変性ポリカルボジイミドの合成〉次に、
変性ポリカルボジイミドの合成法について説明する。変
性ポリカルボジイミドは、前記一般式(1)で表される
繰返し単位を有する少なくとも1種のポリカルボジイミ
ドに、反応性化合物の少なくとも1種を、適当な触媒の
存在下あるいは不存在下で、適宜温度でグラフト(以
下、「変性反応」という。)することによって合成する
ことができる。変性反応における反応性化合物の使用量
は、該化合物やポリカルボジイミドの種類、樹脂組成物
の具体的用途等に応じて適宜調節されるが、ポリカルボ
ジイミドの一般式(1)で表される繰返し単位1モルに
対し、反応性化合物中のグラフト反応性基が、通常、
0.01〜1モル、好ましくは0.02〜0.8モルと
なるように使用する。この場合、グラフト反応性基の割
合が0.01モル未満では、得られる樹脂組成物を硬化
させるのに長時間の加熱が必要となるおそれがあり、ま
た1モルを超えると、ポリカルボジイミド本来の特性が
損なわれるおそれがある。前記変性反応において、反応
性化合物中のグラフト反応性基とポリカルボジイミドの
一般式(1)で表される繰返し単位との反応は定量的に
進行し、該反応性化合物の使用量に見合うグラフト量が
得られる。変性反応は、無溶媒下でも実施することがで
きるが、適当な溶媒中で実施することが好ましい。この
ような溶媒は、ポリカルボジイミドおよび反応性化合物
に対して不活性であり、かつこれらを溶解しうる限り、
特に限定されるものではなく、その例としては、ポリカ
ルボジイミドの合成に使用される前記エーテル系溶媒、
アミド系溶媒、ケトン系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒、
非プロトン性極性溶媒等を挙げることができる。これら
の溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用するこ
とができる。また変性反応に、ポリカルボジイミドの合
成時に使用された溶媒が使用できるときは、その合成に
より得られるポリカルボジイミド溶液をそのまま使用す
ることもできる。変性反応における溶媒の使用量は、反
応原料の合計100重量部当たり、通常、10〜10,
000重量部、好ましくは50〜5,000重量部であ
る。変性反応の温度は、ポリカルボジイミドや反応性化
合物の種類に応じて適宜選定されるが、通常、100℃
以下、好ましくは−10〜+80℃である。以上のよう
にして得られる変性ポリカルボジイミドのMnは、通
常、500〜200,000、好ましくは1,000〜
100,000、さらに好ましくは1,000〜50,
000である。以上のようにして得られる変性ポリカル
ボジイミドは、通常、溶液から分離し、ポリマー粉末と
して使用される。合成時に溶液として得られた変性ポリ
カルボジイミドを溶媒から分離する方法としては、前述
したポリカルボジイミドの分離法と同様の方法を挙げる
ことができる。本発明における変性ポリカルボジイミド
は、反応性化合物中のグラフト反応性基がポリカルボジ
イミドの繰返し単位(-N=C=N-R1-) と反応して、該化合
物のカルボン酸無水物基を有する残基がグラフトした構
造を有するものであり、変性反応前のポリカルボジイミ
ドとは本質的に異なる構造を有するものである。そのた
め、変性ポリカルボジイミドは、変性反応前のポリカル
ボジイミドとはその性状が異なっており、エポキシ樹脂
と混合して加熱することにより、変性ポリカルボジイミ
ド中のカルボン酸無水物基の作用によって硬化触媒を用
いなくても、通常、100〜350℃、好ましくは15
0〜300℃の温度で、容易に硬化する特性を有する。
【0014】(B)エポキシ樹脂 本発明におけるエポキシ樹脂は、分子中にエポキシ基を
2個以上有する化合物であれば特に限定されるものでは
なく、その例としてはビフェニル型エポキシ樹脂、ナフ
タレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキ
シ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型
エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン−フェノール重付
加型エポキシ樹脂、線状脂肪族エポキシ樹脂、脂環式エ
ポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキ
シ樹脂等を挙げることができる。これらのエポキシ樹脂
は、単独でまたは2種以上を混合して使用することがで
きる。本発明におけるエポキシ樹脂の配合量は、エポキ
シ樹脂中のエポキシ基1当量に対して、変性反応前のポ
リカルボジイミド中の全カルボジイミド基が0.05〜
1.5当量となる割合が好ましく、特に0.1〜1.0
当量となる割合が好ましい。この場合、全カルボジイミ
ド基が0.05当量未満では、硬化物の半田耐熱性およ
び難燃性が低下する傾向があり、また1.5当量を超え
ると、樹脂組成物の成形性が低下する傾向がある。
【0015】(C)充填材 本発明における充填材としては、例えば非晶性シリカ、
結晶性シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケ
イ酸カルシウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化アンチ
モン、酸化チタン、アルミナ、マグネシア、クレー、タ
ルク、ガラス繊維、セラミック繊維、ウイスカー等を挙
げることができる。これらの充填材のうち、非晶性シリ
カが樹脂組成物の硬化後の熱膨張係数の低下効果が大き
い点で好ましい。また、充填材の形状と粒径は特に限定
されないが、耐湿性と流動性の点から、平均粒径30μ
m以下の球状非晶性シリカが好ましい。また、前記充填
材は、従来から実施されているように、シランカップリ
ング剤、チタネートカップリング剤等のカップリング剤
で予め表面処理して使用するか、あるいはこれらのカッ
プリング剤とともに併用することが、半導体封止材料と
しての信頼性向上の点から好ましい。このようなカップ
リング剤としては、例えばエポキシ基、アミノ基、メル
カプト基、(メタ)アクリロイル基、ビニル基等の官能
基を有するシランカップリング剤が好ましい。本発明に
おける充填材の配合量は、全樹脂組成物の60〜95重
量%であり、好ましくは80〜95重量%である。この
場合、充填材の配合量が60重量%未満では、硬化物の
熱膨張係数および吸水率の低下効果が不十分となって、
耐半田クラック性が低下し、また95重量%を超える
と、樹脂組成物の粘度が高くなり、成形性が損なわれ
る。
【0016】さらに、本発明の半導体封止用樹脂組成物
には、必要に応じて、例えば着色剤、離型剤、応力低下
剤のほか、酸化防止剤、熱安定剤、帯電防止剤、接着性
改善剤、防カビ剤等の他の添加剤を配合することもでき
る。前記着色剤としては、例えばカーボンブラック、酸
化鉄等を挙げることができ、前記離型剤としては、例え
ば長鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸の金属塩、長鎖脂肪酸のアミ
ド、長鎖脂肪酸のエステル、パラフィンワックス等を挙
げることができ、また前記応力低下剤としては、例えば
変性ニトリルゴム、変性ポリブタジエンゴム、シリコー
ンゴム、変性シリコーンオイル等を挙げることができ
る。これらの添加剤の配合量は、従来の半導体封止用エ
ポキシ樹脂組成物における配合量と同等でよい。本発明
の半導体封止用樹脂組成物は、難燃剤や難燃助剤を配合
しなくても本質的に高度の難燃性を有しているが、特に
難燃性が要求される用途に使用する場合には、半導体封
止材料としての信頼性をさらに向上させるために、難燃
剤や難燃助剤を配合することは、本発明の要旨を何ら逸
脱するものでない。このような難燃剤としては、例えば
ハロゲン化合物、リン化合物、反応型難燃剤等を挙げる
ことができ、また難燃助剤としては、例えば三酸化アン
チモン等を挙げることができる。これらの難燃剤および
難燃助剤の配合量は、従来の半導体封止用エポキシ樹脂
組成物における配合量未満で十分である。本発明の半導
体封止用樹脂組成物は、それ自体優れた硬化特性を有す
るものであるが、所望により、(A)変性ポリカルボジ
イミド中のカルボジイミド基および/または酸無水物基
あるいは(B)エポキシ樹脂中のエポキシ基との反応性
を有し、樹脂組成物の硬化反応を促進する作用を有する
化合物をさらに配合することもできる。このような化合
物としては、例えば、ジシアンジアミドや有機酸ジヒド
ラジド等の塩基性活性水素を有する化合物、第三級アミ
ン化合物、第三級アミン塩化合物、第四級アンモニウム
塩化合物、イミダゾール化合物等を挙げることができ
る。これらの化合物の配合量は、変性ポリカルボジイミ
ド100重量部当たり、0.1〜5重量部の範囲が好ま
しい。本発明の半導体封止用樹脂組成物は、(A)変性
ポリカルボジイミド、(B)エポキシ樹脂および(C)
充填材を、場合により配合される他の添加剤とともに、
例えばミキサーなどにより十分均一に混合し、さらに、
例えば熱ロール、バンバリーミキサー、ニーダー、単軸
もしくは二軸の押出機等の公知の混練装置を用いて溶融
混練し、次いで冷却固化させたのち、適当な大きさに粉
砕することにより、半導体封止に適した成形材料粉末の
形態に調製することができる。この場合、粉末の粒径
は、従来の半導体封止用エポキシ樹脂組成物における粒
径と同等でよい。このようにして得られた本発明の半導
体封止用樹脂組成物を用いて半導体の封止を行う方法と
しては、特に限定されるものではなく、公知の成形法、
例えば低圧トランスファー成形法、射出成形法、圧縮成
形法、注型法等を採用することができる。また、半導体
封止時の成形温度は、通常、150〜200℃であり、
また成形後のポストキュアーの条件は、170〜220
℃で1〜10時間が好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例によりさらに具体的に説明する。但し、本発明は、そ
の要旨を越えない限り、これらの実施例に何ら制約され
るものではない。ここで、%および部は、特記しない限
り重量基準である。 合成例1 内容積500ミリリットルのセパラブルフラスコの内部
を窒素置換したのち、トルエン277gを入れた。次い
でジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(M
DI)60.6gとフェニルイソシアネート(PhI)
3.13gを加え、スターラーで攪拌して全体を均一溶
液とした。この溶液に、カルボジイミド化触媒として3
−メチル−1−フェニル−3−ホスホレン−1−オキシ
ド46.5mgを加え、攪拌しつつ約110℃に昇温
し、トルエンを還流させて反応を開始させた。5時間反
応させたのち、反応系の温度を80℃に冷却した。その
後、反応性化合物としてアセトン19.4gに溶解させ
たトリメリット酸無水物4.85gを、30分かけて滴
下した。さらに30分間反応を継続したのち、アセトン
250gを徐々に加え、析出したポリマー粉末を減圧ろ
過により回収し、40℃で一夜減圧乾燥して、49.4
gの変性ポリカルボジイミド粉末を得た。この変性ポリ
カルボジイミドのMnは3,900であった。
【0018】
【実施例】
実施例1〜4 合成例1で得た変性ポリカルボジイミドと表1に示すエ
ポキシ樹脂を用いた表2に示す配合処方の樹脂組成物
を、ミキサーにより十分混合したのち、ロール表面温度
100〜120℃の熱ロールを用いて10分間溶融混練
した。その後、冷却・粉砕して、樹脂組成物粉末を得
た。次いで、これらの樹脂組成物粉末を用い、175℃
×4分の成形条件で低圧トランスファー成形を行って、
模擬素子を封止したQFPパッケージ(52ピン、チッ
プサイズ6×6mm)を成形したのち、175℃で6時
間ポストキュアーを行って、テスト用素子を作製した。
これらのテスト用素子を用いて、半田耐熱性および難燃
性を下記手順で評価した。評価結果を、表2に示す。 半田耐熱性:テスト用素子20個を、85℃×相対湿度
85%の環境下で72時間加湿処理したのち、260℃
の半田浴に10秒間浸漬し、クラックが発生したテスト
用素子の個数で評価した。 難燃性:UL−94規格に準拠して評価した。
【0019】比較例1〜4 表2に示す配合処方の樹脂組成物を、ミキサーにより十
分混合したのち、ロール表面温度80〜100℃の熱ロ
ールを用いて10分間溶融混練した。その後、冷却・粉
砕して、樹脂組成物粉末を得た。次いで、これらの樹脂
組成物粉末を用い、実施例1〜4と同様にして、テスト
用素子の作製および評価を行った。評価結果を、表2に
示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【発明の効果】本発明の半導体封止用樹脂組成物は、耐
半田クラック性に優れ、しかも難燃剤や難燃助剤の使用
量を低減させることができるため、信頼性の高い半導体
パッケージを環境保全や安全性に問題なく製造すること
ができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリカルボジイミドに、グラフト
    反応性基とカルボン酸無水物基とを有する化合物の1種
    以上をグラフトさせた樹脂、(B)エポキシ樹脂および
    (C)充填材を含有してなる樹脂組成物であって、充填
    材の含有率が全樹脂組成物の60〜95重量%であるこ
    とを特徴とする半導体封止用樹脂組成物。
JP15475996A 1996-05-28 1996-05-28 半導体封止用樹脂組成物 Pending JPH09316300A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017125150A (ja) * 2016-01-15 2017-07-20 住友ベークライト株式会社 樹脂組成物
JP2017125149A (ja) * 2016-01-15 2017-07-20 住友ベークライト株式会社 封止用樹脂組成物および電子装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017125150A (ja) * 2016-01-15 2017-07-20 住友ベークライト株式会社 樹脂組成物
JP2017125149A (ja) * 2016-01-15 2017-07-20 住友ベークライト株式会社 封止用樹脂組成物および電子装置

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