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JPH09316047A - アルコール化合物の硫酸エステル化方法 - Google Patents

アルコール化合物の硫酸エステル化方法

Info

Publication number
JPH09316047A
JPH09316047A JP13852496A JP13852496A JPH09316047A JP H09316047 A JPH09316047 A JP H09316047A JP 13852496 A JP13852496 A JP 13852496A JP 13852496 A JP13852496 A JP 13852496A JP H09316047 A JPH09316047 A JP H09316047A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
reaction
sulfuric acid
blade
reaction vessel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP13852496A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Ishibashi
弘 石橋
Kazumi Yoshikoshi
一美 吉越
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP13852496A priority Critical patent/JPH09316047A/ja
Publication of JPH09316047A publication Critical patent/JPH09316047A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Mixers Of The Rotary Stirring Type (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルコール化合物を硫酸エステル化剤を用い
て攪拌機で攪拌し、副生する水を留去させながら反応さ
せる硫酸エステル化方法において、工業的にも有利な方
法を提供すること。 【解決手段】 下記式で算出される反応液の表面更新速
度Sを0.1 〜1.5m2/secの範囲の値に、レイノルズ数を
1〜105 の範囲の値に各々設定すること。 【数1】 S=8.2 ・10-3・Np・N・d3 ・D2 ・V-1 (I) 〔式中、S:表面更新速度、N:攪拌速度、d:攪拌翼
の径、V:反応液量、D:反応容器の径、Np:動力
数〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルコール化合物
の硫酸エステル化方法に関し、詳しくは、アルコール化
合物と硫酸エステル化剤とを有機溶媒の存在下又は不存
在下に、反応容器内で攪拌機で攪拌し、副生する水を留
去させながら硫酸エステル化反応させる方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】アルコール化合物を硫酸、発煙硫酸等を
用いて硫酸エステル化反応させる方法は公知である。硫
酸エステル化は平衡反応であるから、副生する水を反応
系外へ除去するか、又は副生する水が反応系内で消費さ
れないと、一般的には反応が進行しないものである。こ
のような理由で、アルコール化合物を有機溶媒の存在下
に硫酸等を用いて副生する水を留去させながら反応させ
る方法が試みられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、硫酸エ
ステル化剤とアルコール化合物や有機溶媒とは互いに密
度や粘度等の物性値が大きく異なるものであり、特に有
機溶媒の不存在下に減圧条件で水を反応系外へ留去させ
ながら硫酸エステル化反応させるときは、反応液の表面
層は所望の減圧度になっても、反応液の中央層や下層は
所望の減圧度にならず、反応の進行が遅くなるという問
題点がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の問題
点等を解決すべく鋭意研究した結果、特定の反応条件、
即ち反応液の表面更新速度及び攪拌レイノルズ数が各々
特定の範囲にあるときに、反応が妨げられず有利に進行
することを見いだし、更に種々検討して本発明を完成し
た。
【0005】即ち、本発明は、アルコール化合物と硫酸
エステル化剤とを反応容器内で攪拌機を用いて攪拌し、
副生する水を留去させながら反応させる硫酸エステル化
方法であって、下記数式(I) で算出される反応液の表面
更新速度が、0.1 〜1.5 m2/sec の範囲であること及
び攪拌レイノルズ数が1〜105 の範囲であることを特
徴とするアルコール化合物の硫酸エステル化方法であ
る。
【0006】
【数2】 S=8.2 ・10-3・Np ・N・d3 ・D2 ・V-1 (I)
【0007】〔式中、Sは反応液の表面更新速度(m2
/sec )、Np は動力数、Nは攪拌速度(r.p.m )、d
は攪拌機の翼の径(m)、Dは反応容器の径(m)、V
は反応液の量(m3 )を表す。〕
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いられるアルコール化合物としては、硫酸及
び発煙硫酸等の硫酸エステル化剤によりエステル化され
る化合物が挙げられる。
【0009】具体的には、例えば一般式(2) R’−OH (2) 〔式中、R’は炭素数4以上のアルキル基、アミノ基で
置換された全炭素数4以上のアルキル基、置換アミノ基
で置換された全炭素数4以上のアルキル基、全炭素数4
以上のアミノアルキルスルホニルアルキル基、全炭素数
4以上のアミノアルキルチオアルキル基、全炭素数5以
上のアミノアルキルカルボニルアルキル基、全炭素数4
以上の置換アミノアルキルスルホニルアルキル基、全炭
素数4以上の置換アミノアルキルチオアルキル基、全炭
素数5以上の置換アミノアルキルカルボニルアルキル
基、全炭素数8以上のモルホリノアルキルスルホニルア
ルキル基、全炭素数9以上のモルホリノアルキルカルボ
ニルアルキル基、全炭素数8以上のピペラジノアルキル
スルホニルアルキル基、全炭素数9以上のピペラジノア
ルキルカルボニルアルキル基、全炭素数9以上の置換ピ
ペラジノアルキルスルホニルアルキル基、全炭素数10以
上の置換ピペラジノアルキルカルボニルアルキル基、全
炭素数7以上のアミノフェニルスルホニルアルキル基、
全炭素数8以上のアミノフェニルカルボニルアルキル
基、全炭素数8以上の置換アミノフェニルスルホニルア
ルキル基、全炭素数9以上の置換アミノフェニルカルボ
ニルアルキル基、アミノフェニルスルホニルベンジル
基、アミノフェニルカルボニルベンジル基、全炭素数14
以上の置換アミノフェニルスルホニルベンジル基、全炭
素数15以上の置換アミノフェニルカルボニルベンジル
基、全炭素数8以上のアミノアルキルスルホニルベンジ
ル基、全炭素数9以上のアミノアルキルカルボニルベン
ジル基、全炭素数8以上の置換アミノアルキルスルホニ
ルベンジル基、全炭素数9以上の置換アミノアルキルカ
ルボニルベンジル基、全炭素数3以上のアルキルスルホ
ニルアミノアルキル基、全炭素数4以上のアルキルカル
ボニルアミノアルキル基、全炭素数4以上のアルキルス
ルホニル置換アミノアルキル基、全炭素数5以上のアル
キルカルボニル置換アミノアルキル基、全炭素数8以上
のフェニルスルホニルアミノアルキル基、全炭素数9以
上のフェニルカルボニルアミノアルキル基、全炭素数9
以上のフェニルスルホニル置換アミノアルキル基、全炭
素数10以上のフェニルカルボニル置換アミノアルキル
基、全炭素数9以上のアルキルスルホニルアミノベンジ
ル基、全炭素数10以上のアルキルカルボニルアミノベン
ジル基、全炭素数10以上のアルキルスルホニル置換アミ
ノベンジル基、全炭素数11以上のアルキルカルボニル置
換アミノベンジル基、全炭素数14以上のフェニルスルホ
ニル置換アミノベンジル基、フェニルスルホニルアミノ
ベンジル基、全炭素数15以上のフェニルカルボニル置換
アミノベンジル基、フェニルカルボニルアミノベンジル
基、全炭素数6以上のアルキルカルボニルアミノアルキ
ルアミノアルキル基、全炭素数8以上のアルキルカルボ
ニル置換アミノアルキル置換アミノアルキル基、炭水化
物残基又はステロイド環残基であり、これらの基のアル
キルはハロゲン、ヒドロキシ基、スルファート基、カル
ボキシ基、シアノ基又はスルホ基により置換されていて
もよく、−O−、−NR”−(ここで、R”は水素又は
炭素数4以下のアルキル基を表す。)を含んでいてもよ
く、上記置換アミノの置換基は炭素数4以下のアルキル
基、全炭素数5以下のアルキルカルボニル基、ベンジル
基、置換されていてもよいフェニル基、ベンゾイル基、
全炭素数14以下のヒドロキシメチルフェニルスルホニル
アルキル基、全炭素数15以下のヒドロキシメチルフェニ
ルカルボニルアルキル基、全炭素数15以下のヒドロキシ
アルキルスルホニルフェニル基、全炭素数16以下のヒド
ロキシアルキルカルボニルフェニル基、ヒドロキシメチ
ルフェニルスルホニルフェニル基、ヒドロキシメチルフ
ェニルカルボニルフェニル基、全炭素数16以下のヒドロ
キシアルキルカルボニルアルキル基又は全炭素数15以下
のヒドロキシアルキルスルホニルアルキル基であり、当
該アミノの置換基の末尾のアルキルはハロゲン、ヒドロ
キシ基、スルファート基、カルボキシ基、シアノ基又は
スルホ基により置換されていてもよく、−O−、−N
R”−を含んでいてもよい。但し、R’がその構造中に
置換又は無置換のアミノ基を含む場合は、当該アミノ基
はN−アセチル化されていてもよい。〕で示される化合
物等が好ましく使用される。
【0010】一般式(2)で示される化合物が分子構造
中に−OH以外に、置換又は無置換のアミノ基を含むア
ミノアルコール類である場合、当該アミノアルコール類
は、遊離アミンでもよく、硫酸塩等の鉱酸塩を用いても
よい。又、これらのアミノアルコール類は、NaCl、Na2S
O4等の無機塩を含んでいてもよい。ここで、アミノアル
コール類のアミノ基がN−アセチル化されている場合、
アセチルアミノ基の加水分解により副生する酢酸を水と
共に反応系外へ除く必要がある。
【0011】本発明のエステル化方法においては、アル
コール化合物は含水状態又は乾燥状態のものが使用され
る。
【0012】本発明方法は有機溶媒の存在下又は不存在
下に行われる。有機溶媒としては水と混合したときに分
液することができ、硫酸エステル化剤に対して不活性で
あり且つ少なくとも水と共に留去できる性質を有する疎
水性有機溶媒が好ましい。このような有機溶媒として
は、例えば、シクロヘキサン、ヘプタン及びオクタン等
の脂肪族炭化水素類や、ベンゼン、トルエン、キシレン
及びソルベントナフサ等の芳香族炭化水素類や、ジクロ
ロエタン、トリクロロエタン、ジクロロプロパン、トリ
クロロエチレン、テトラクロロエタン、パークロロエチ
レン、クロロベンゼン及びジクロロベンゼン等のハロゲ
ン化炭化水素類や、ニトロベンゼン等のニトロ化炭化水
素類やメチルイソブチルケトン等のケトン類等が挙げら
れる。殊に減圧条件で水と共沸組成を有する溶媒、例え
ばトルエンやキシレンのような芳香族炭化水素類、ジク
ロロエタン等のハロゲン化炭化水素類等が好ましい。有
機溶媒の使用量はアルコール化合物に対して好ましくは
0.1 〜10倍重量であり、特に好ましくは0.1 〜5倍重量
である。
【0013】本発明で用いられる硫酸エステル化剤とし
ては、例えば硫酸、発煙硫酸等が挙げられる。硫酸の濃
度は特に制限されないが、好ましくは20〜100 %、より
好ましくは40〜98%の濃度に調整される。発煙硫酸を用
いる場合、そのSO3 濃度は30%以下が好ましい。又、硫
酸と発煙硫酸とを併用してもよい。硫酸エステル化剤の
使用量は100 %硫酸換算で、アルコール化合物のヒドロ
キシ基1個当りの理論量に対して通常1.01倍当量以上使
用される。又、アルコール化合物が複数のヒドロキシ基
を有する場合は、硫酸エステル化剤をヒドロキシ基1個
当たりの理論量未満の量を使用することにより、一部の
ヒドロキシ基が変換されないで残存した硫酸エステル化
合物も製造することができる。
【0014】本発明の方法において、アルコール化合
物、硫酸エステル化剤及び必要に応じて使用される有機
溶媒の仕込み順序は特に制限されない。
【0015】好ましい反応温度はアルコール化合物の種
類により異なるが、例えばアルコール化合物が一般式
(3) X ・〔NH(R1)-W1-Y-W2-CH2-OH 〕n (3) 〔式中、W1及びW2は同一又は相異なって、フェニレン基
を表すか、或いはハロゲン原子、ヒドロキシ基、スルフ
ァート基、カルボキシ基、シアノ基又はスルホ基で置換
されていても良く、-O- 又は-NR2-(ここで、R2は水素原
子又は炭素数4以下のアルキル基を表す。)を含んでい
てもよい直鎖状又は分岐状の炭素数1〜7のアルキレン
基を表し、R1は水素原子、炭素数4以下のアルキル基、
全炭素数5以下のアルキルカルボニル基、ベンジル基、
ベンゾイル基又は-W1-Y-W2-CH2-OHの基を表し、X はH2S
O4 又はHCl を表し、Y は-S- 、-CO-又は-SO2- を表
し、nは1又は2を表す。〕 又は一般式(4) X ・〔R3-Y-N(R4)-W3-CH2-N(R5)-W4-CH2OH〕n (4) 〔式中、X 、Y 及びn は前記と同じ意味を表し、R3及び
R5は同一又は相異なって、フェニル基を表すか、或いは
ハロゲン原子、ヒドロキシ基、スルファート基、カルボ
キシ基、シアノ基又はスルホ基で置換されていても良
く、-O- 又は-NR2-(ここで、R2は前記と同じ意味を表
す。)を含んでいてもよい直鎖状又は分岐状の炭素数1
〜7のアルキル基を表し、R4は水素原子、炭素数4 以下
のアルキル基、全炭素数5 以下のアルキルカルボニル基
又はベンゾイル基を表し、W3及びW4は同一又は相異なっ
て、フェニレン基を表すか、或いはハロゲン原子、ヒド
ロキシ基、スルファート基、カルボキシ基、シアノ基又
はスルホ基で置換されていても良く、-O- 又は-NR2- を
含んでいてもよい直鎖状又は分岐状の炭素数1〜7のア
ルキレン基を表わす。〕で示されるアミノアルコール化
合物であるときは、50〜200 ℃の温度範囲が好ましく、
70〜150 ℃の温度範囲がより好ましい。
【0016】副生する水や酢酸の反応系外への留去は、
通常は大気圧又は減圧下に攪拌することにより行われる
が、減圧下に攪拌することがより好ましい。又、減圧下
に攪拌する場合には少量の消泡剤を反応系に加えてもよ
い。
【0017】反応容器としては通常、円筒形のものが使
用される。又、その底部は通常、反応混合物の取り出し
を容易にする為に先細状に傾斜しているものが好まし
い。攪拌翼としてはアンカー翼、パドル翼付アンカー
翼、平型パドル翼、傾斜型パドル翼、高粘度用パドル翼
及びインペラー翼等が挙げられ、中でも平型パドル翼、
傾斜型パドル翼、高粘度用パドル翼及びインペラー翼が
好ましく用いられる。工業的規模で本発明を実施する場
合に、反応容器、回転軸及び攪拌翼等の反応系液相に接
触する部分は通常ガラスで被覆されていることから、特
に好ましい攪拌翼としては、インペラー翼殊に3枚イン
ペラー後退翼が挙げられる。上記の攪拌翼は、例えば、
「新しい攪拌技術の実際」(株式会社 技術情報協会19
89年7月15日発行)の27頁等に記載されている。
【0018】本発明の方法において、縦方向にバッフル
を取り付けた反応容器を用いることもできる。この場
合、反応容器に取り付けるバッフルは1〜2枚であるこ
とが好ましい。バッフルの幅と反応容器の径との比は通
常0.005 〜0.2 である。バッフルはバッフルと反応容器
の内壁面との間に間隔があってもよく、又これらが密着
していてもよい。攪拌翼は通常、反応容器の中心に、縦
方向に設置された回転軸の下部に設けられる。攪拌翼と
して、例えば上記3枚インペラー後退翼を用いる場合、
フィンガーが3段に取り付けられたバッフルを併用する
こともでき、このような攪拌翼はファウドラー翼という
場合もある。又、攪拌翼として、例えば上記傾斜型パド
ル翼を用いる場合、当該翼における羽根の傾斜角(θ)
は通常45°である。羽根の枚数についてはより好ましく
は4枚である。傾斜型パドル翼を1段にする場合に、パ
ドル翼の径と反応容器の径の比は通常0.3 〜0.8 であ
る。反応容器の底部と傾斜型パドル翼下端とのクリアラ
ンス(隙間)は小さい方が良く、該クリアランスと反応
容器の径との比は通常0.05〜0.2 である。上述したよう
に、反応容器底部が通常先細状に傾斜している場合は、
上記クリアランスを小さくするために傾斜型パドル翼を
複数段にするか、又は反応容器底部の形状に合わせて縦
方向に幅広くすることもできる。
【0019】本発明は、反応液の表面更新速度(S) が0.
1 〜1.5 m2 /sec の範囲であること及び攪拌レイノル
ズ数(Re)が1〜105 の範囲であることを特徴とするも
のであるが、好ましくはSが0.2 〜1.5 m2 /sec の範
囲であり且つReが1〜104の範囲である。反応液の表
面更新速度が0.1m2 /sec よりも小さいとエステル化反
応速度が遅くなり、一方、表面更新速度が1.5m2 /sec
よりも大きいと攪拌負荷が増大する。又、表面更新速度
が0.1 〜1.5 m2 /sec の範囲であっても、攪拌レイノ
ルズ数が1よりも小さいとエステル化反応速度が遅くな
り、硫酸エステル化合物の収率及び純度等が低下する。
【0020】前記数式(I) を用いて表面更新速度を算出
する際、動力数(Np)は、例えば攪拌翼が上記のファウド
ラー翼である場合、下記数式(III) Re=D2 ・N・ρ・μ-1 (III) 〔式中、D及びNは前記と同じ意味を表し、ρは反応液
の密度、μは反応液の粘度を表す。但し、ρ及びμは反
応液を構成する成分の加重平均値である。〕等から求め
た無次元の攪拌レイノルズ数に基づき、「FMP 02
8 DesignGuide for IMPELLER POWER NUMBER 」(19
87年4月 FMP社発行)の第40頁図7.2 等に記載
されている補正曲線を用いて求められる。又、動力数(N
p)は無次元数であり、下記数式(IV) Np=P/(ρ・n0 3・d5 ) (IV) 〔式中、Pは動力、ρは反応液を構成する成分の加重平
均密度(kg/m3)、n0は攪拌速度(sec -1)、dは翼
径(m)を表す。〕で求めることもできる。
【0021】本発明の硫酸エステル化方法により得られ
る硫酸エステル化合物は、分子構造中に少なくとも1個
のスルファート基を有するものである。本発明により得
られる硫酸エステル化合物としては、例えば一般式
(1) R’−OSO3 H (1) 〔式中、R’は前記と同じ意味を有する。〕で示される
化合物等が挙げられる。
【0022】反応終了後、反応混合物からの硫酸エステ
ル化合物の単離は、中和、濾過、抽出、分液、洗浄、乾
燥、濃縮及び蒸留等の通常の後処理操作により行われ
る。これらの硫酸エステル化合物は各種の工業製品又は
その中間体、特に撥水撥油加工剤、ハロゲン化銀写真硬
化剤、界面活性剤、染料、医薬及び農薬等の中間体とし
て有用である。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、アルコール化合物の硫
酸エステル化反応を工業的にも有利に行うことができ
る。
【0024】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定さ
れるものではない。例中の反応液量は留去水の半分量が
反応系外へ除かれたときの値を表し、例中の%は、重量
%であることを表す。
【0025】実施例1 図1に示す反応容器及び図2に示す3枚インペラー後退
翼〔回転数155rpm;攪拌翼の径と反応容器の径(0.5
m)との比=0.8〕を用いて、以下の硫酸エステル化
を行った。反応容器の内部や攪拌翼等はガラスで被覆さ
れている。式(III) により算出されるRe 数は76.4であ
り、図3の補正曲線から求めたNpは1.05であった。又、
式(I) における表面更新速度Sは0.55m2/secであった。
反応容器にN−〔2−[ (2−ヒドロキシエチル)アミ
ノ] エチル〕オクタンアミド硫酸塩の水溶液(密度1.15
g /cm3 )90モルを仕込み、約50℃で98%硫酸約3
0kgを徐々に添加した。添加終了後、同温度で200mmHg
迄減圧した。130 ℃迄昇温し、更に減圧にして水を反応
系外へ除きながら、2時間反応させた。このときの原料
N−〔2−[ (2−ヒドロキシエチル)アミノ] エチ
ル〕オクタンアミドの残存率は6.4 モル%であった。発
煙硫酸を少量追加して、更に30分反応させた。反応終了
後、原料の残存率は1.6 モル%であった。尚、反応液量
は0.055m3 であった。
【0026】実施例2及び3 N−〔2−[ (2−ヒドロキシエチル)アミノ] エチ
ル〕オクタンアミドの代わりに下記の表中に記載したア
ルコール化合物を用いる以外は、実施例1と同様にして
硫酸エステル化を行った。各原料アルコール化合物の残
存率は2モル%であった。
【0027】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法で用いられる反応容器の一例の略
縦断面図
【図2】本発明の方法で用いられる攪拌翼の一例〔(a)
は平面図、(b) は正面図〕
【図3】レイノルズ数と動力数との関係を示す補正曲線
【符号の説明】
1 反応容器 2 バッフル(邪魔板) 3 回転軸 4 ファウドラー翼
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 303/24 7419−4H C07C 303/24

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルコール化合物と硫酸エステル化剤とを
    反応容器内で攪拌機を用いて攪拌し、副生する水を留去
    させながら反応させる硫酸エステル化方法であって、下
    記数式(I) で算出される反応液の表面更新速度が0.1 〜
    1.5 m2 /sec の範囲であること及び攪拌レイノルズ数
    が1〜105 の範囲であることを特徴とするアルコール
    化合物の硫酸エステル化方法。 【数1】 S=8.2 ・10-3・Np ・N・d3 ・D2 ・V-1 (I) 〔式中、Sは反応液の表面更新速度(m2 /sec )、N
    p は動力数、Nは攪拌速度(r.p.m )、dは攪拌機の翼
    の径(m)、Dは反応容器の径(m)、Vは反応液の量
    (m3)を表す。〕
  2. 【請求項2】硫酸エステル化が、有機溶媒の不存在下に
    行われる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】硫酸エステル化が、減圧条件で行われる請
    求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】攪拌機の翼が、インペラー翼である請求項
    1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】インペラー翼が、3枚インペラー後退翼で
    ある請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】反応容器が、その縦方向にさらに、バッフ
    ルを取り付けたものである請求項1〜5のいずれかに記
    載の方法。
  7. 【請求項7】アルコール化合物が、アミノアルコール類
    である請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
JP13852496A 1996-05-31 1996-05-31 アルコール化合物の硫酸エステル化方法 Pending JPH09316047A (ja)

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WO2016105111A1 (ko) * 2014-12-23 2016-06-30 에스케이이노베이션 주식회사 무수당 알코올의 생산과 증류를 동시에 수행하는 연속 반응기 및 이를 이용한 무수당 알코올의 제조방법

Cited By (5)

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