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JPH09306716A - フェライト焼結体およびその製造方法 - Google Patents

フェライト焼結体およびその製造方法

Info

Publication number
JPH09306716A
JPH09306716A JP8119093A JP11909396A JPH09306716A JP H09306716 A JPH09306716 A JP H09306716A JP 8119093 A JP8119093 A JP 8119093A JP 11909396 A JP11909396 A JP 11909396A JP H09306716 A JPH09306716 A JP H09306716A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mol
ferrite
flux density
nio
magnetic flux
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8119093A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideyuki Karasawa
秀幸 唐沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiyo Yuden Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Yuden Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiyo Yuden Co Ltd filed Critical Taiyo Yuden Co Ltd
Priority to JP8119093A priority Critical patent/JPH09306716A/ja
Publication of JPH09306716A publication Critical patent/JPH09306716A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 飽和磁束密度が高く、初透磁率の温度係数の
小さなフェライト焼結体の提供。 【解決手段】 Fe23、NiO、ZnO、CuOを主
成分とし、この主成分100モル%に対し、PbO、H3
3のうち少なくとも1種類を0.00211〜0.00528モル
%、或いはBi23を0.00101〜0.00253モル%、および
SiO2、Cr23、Al23、SnO2、WO3のうち
少なくとも1種類を0.00392〜0.00982モル%添加したフ
ェライト焼結体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフェライト焼結体お
よびその製造方法に関し、更に詳しくは、飽和磁束密度
が高く、かつ初透磁率の温度係数の小さい特徴を備える
チップインダクタ用のフェライト焼結体、およびその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】チップインダクタでは大小様々なインダ
クタンスがあり、その性能を決定する一つの特性として
許容電流がある。その許容電流はチップインダクタを構
成しているフェライトコアの形状寸法と材質特性を決定
することにより、自ら決まるものである。
【0003】例えばFe23、NiO、ZnO、CuO
を主成分と、これにPbO、SiO2を添加したフェラ
イト焼結体であって、ドラムコア形状のインダクタンス
と許容電流との関係を示すと図1の特性曲線Aの通りで
ある。インダクタンスのバリエーションはドラムコアに
巻いた巻線の数で決められ、巻数が多いほどインダクタ
ンスは大きくなるが、許容電流は小さくなる。従って、
ある形状、例えば前記フェライト焼結体であって、ドラ
ムコア形状での許容電流とインダクタンスとの関係は図
1の特性曲線Aの上での特性値となる。
【0004】従来よりチップインダクタに用いるフェラ
イト焼結体としては、特公昭60-21939号公報で「ニッケ
ル−亜鉛−銅系フェライトを主成分とし、これに副成分
としてPbO 3重量%以下、SnO2 2重量%以下含
有している酸化物磁性材料」、また、特公昭61-685号公
報で「Fe23が51.8〜61.2部、NiOが12.8〜15.2
部、CuOが5.3〜6.3部、MnOが7.0〜8.3部、V25
が3.8〜4.5部、PuOが6.3〜15.9部、SiO2が0.3〜
0.7部、Al23が0.005〜0.01部、ZnOが0.9〜2.2部
の組成を有する誘電体磁器材料」、また、特開平1-1016
09号公報で「31〜46mol%のFe23、15〜29mol%のZ
nO、残りがNiOとCuOであり、NiOのモル比が
CuOのモル比よりも多いスピネル型組成物であって、
小量成分として0.05〜1.0wt%のCo34、又はこれに
相当する量のコバルト酸化物又はコバルト炭酸化物等、
及び0.05〜4.0wt%のSiO2を含む1MHz以上の高周波
でも損失の少ない高周波用磁性材料」、また、特開平3-
93667号公報で「25〜45mol%のFe23、0〜20mol%の
ZnO、残りがNiOとCuOであり、NiOのモル比
がCuOのモル比よりも多いスピネル型組成物であっ
て、小量成分として0.1〜12wt%のBi23、及
び0.05〜4.0wt%のSiO2を含む1MHz以上の高周波で
も損失の少ない高周波用磁性材料」、また、特開平4-61
203号公報で「銅導体としてフェライト母体を非酸化雰
囲気中で一体焼成してフェライト母体の内部に銅導体を
形成されたフェライト素子であって、前記フェライト母
体の原料組成がニッケル−亜鉛系フェライト100重量部
に対し、PbO成分を0.3重量部以上5.0重量部以下の割
合で添加した銅導体一体焼成型フェライト素子」或いは
「銅導体としてフェライト母体を非酸化雰囲気中で一体
焼成してフェライト母体の内部に銅導体を形成されたフ
ェライト素子であって、前記フェライト母体の原料組成
がニッケル−亜鉛系フェライト100重量部に対し、Pb
O成分が0.3重量部以上5.0重量部以下、B23成分を0.
03重量部以上1.5重量部以下、SiO2成分を0.03重量部
以上1.5重量部以下の割合で添加した銅導体一体焼成型
フェライト素子」、また、特開平4-32548号公報で「F
23を40〜50mol%、ZnOを10〜35mol%、CuOを
3〜10mol%、残部NiOからなるフェライト材料に、B
23、PbOの少なくとも1種類を0.03〜2wt%含む
フェライト材料であって、その結晶組織の粒界がBi2
3、PbO及び不純物からなる非晶質層で形成され、
粒界の厚みが2〜50nmである耐熱衝撃フェライト材料」
が夫々提案されている。
【0005】また、フェライトの製造方法としては、特
開昭47-8176号公報で「微細フェライト形成性出発混合
物を所望形状を有する物体に成形、圧縮し次いで焼結す
ることにより多結晶フェライト体を製造するにあたり、
BaF2;SrF2;B,Bi,Ca,Cu,Mg,P
b,Si,Vの酸化物およびFe3(PO42のうちか
ら選択した1種の粒子成長促進物質またはこれら物質の
混合物を一定量上記焼結前の製造段階で添加し、添加量
と焼結温度との関係を50μ以上の平均粒径の抱合した
結晶が得られるように選定した多結晶フェライト体の製
造方法」が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年、電子機器の小型
化に伴い、インダクタも小型化されてきている。しか
し、単純に小型化しただけではインダクタの特性性能で
ある許容電流が低下してしまうという問題がある。
【0007】例えばFe23、NiO、ZnO、CuO
を主成分と、これにPbO、SiO2を添加したフェラ
イト焼結体であって、ドラムコア形状のような従来品の
特性を図1の特性曲線Aとすれば、ドラムコアの各部の
寸法を例えば80%となるように小型化することによって
図1の特性曲線Bのような特性になってしまう。
【0008】インダクタを小型化しても特性性能の許容
電流を図1の特性曲線Aに相応させるためには、インダ
クタの形状が決められている限りでは、材質で特性値が
低下した不足分を補わなければならない。言い換えれ
ば、同一形状であれば当然図1の特性曲線Cを通過する
ような性能のインダクタが必要とされるわけである。
【0009】同じインダクタで許容電流を大きくするた
めには磁気飽和しにくい材料、即ち、高磁束密度材料が
必要となってくる。
【0010】しかるに、従来のインダクタの材料を高磁
束密度を持つように材料を設計すると、インダクタンス
の温度係数もつられて大きくなってしまい、製品として
は不良品となってしまう。
【0011】従って、飽和磁束密度が高く、かつ、イン
ダクタンスの温度係数が小さい材料が必要となるわけで
ある。
【0012】前記提案の従来のフェライト焼結体の特性
(飽和磁束密度、温度特性)としては飽和磁束密度が高
い(大きい)材料はあるが、そのμiacの温度係数も
大きかった。また、μiacの温度係数の小さい材料は
飽和磁束密度が小さかった。従って、両者の特性を満足
する、即ち、飽和磁束密度が高く、かつμiacの温度
係数の小さい材料はなかった。
【0013】本発明は飽和磁束密度が高く、かつμia
cの温度係数の小さい材料のフェライト焼結体、および
その製造方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記目的を達
成すべく鋭意検討した結果、磁性体ハンドブック[株式
会社朝倉書店 1984年12月15日 第5刷]第617頁 図
9.17 「M−Zn 2元系フェライトの自発磁化(OK) E.
W.Gorter:Philips Res.Rep.9(1954)295.」の多元系フェ
ライトにおけるフェライト組成と、分子磁気モーメント
の関係に着目した。そして、高磁束密度をもつ材料の組
成は、ニッケルフェライトと亜鉛フェライトの組合せを
1:1近辺にすることで達成することが出来ることを知
見した。本発明のフェライト焼結体およびその製造方法
は前記知見に基づいてなされたものである。
【0015】本発明のフェライト焼結体は、Fe23
NiO、ZnO、CuOを主成分とし、この主成分100
モル%に対し、PbO、H3BO3のうち少なくとも1種
類を0.00211〜0.00528モル%、或いはBi23を0.0010
1〜0.00253モル%、およびSiO2、Cr23、Al2
3、SnO2、WO3のうち少なくとも1種類を0.00392〜
0.00982モル%添加したことを特徴とする。
【0016】また、本発明の請求項第2項のフェライト
焼結体は、Fe23、NiO、ZnO、CuOとから成
り、酸化第二鉄と二価金属の酸化物との組成比が47〜51
モル%:53〜49モル%であり、かつ、ニッケルフェライ
トと亜鉛フェライトとの組成比が18.7〜25.5モル%:2
9.0〜18.6モル%から成る組成物を主成分とし、この主
成分100モル%に対し、PbO、H3BO3のうち少なく
とも1種類を0.00211〜0.00528モル%、或いはBi23
を0.00101〜0.00253モル%、およびSiO2、Cr
23、Al23、SnO2、WO3のうち少なくとも1種
類を0.00392〜0.00982モル%添加したことを特徴とす
る。
【0017】本発明のフェライト焼結体の製造方法は、
Fe23、NiO、ZnO、CuOを主成分としたフェ
ライト原料100モル%に対し、副成分としてPbO、H3
BO3のうち少なくとも1種 類を0.00211〜0.00528モル
%、或いはBi23を0.00101〜0.00253モル%、および
SiO2、Cr23、Al23、SnO2、WO3のうち
少なくとも1種類を0.00392〜0.00982モル%添加した
後、仮焼し、粉砕して得た粉末を更に微粉砕して粒径
1.4ミクロン以下の微粉末とした後、この微粉末を成
型して成形体を形成し、この成形体を焼成することを特
徴とする。
【0018】[作用] 1. 高磁束密度 酸化第二鉄と二価金属の酸化物との組成比を1:1近辺
にすること、およびニッケルフェライトと亜鉛フェライ
トとの組成比を1:1近辺にすることで高磁束密度を図
ることが出来る。
【0019】2. μiacの温度係数のコントロール μiac∝Ms2/K 式1 式1中、μiacは初透磁率、Msは磁気モーメント、
Kは結晶磁気異方性定数を表す。磁気モーメントMsは
ニッケルフェライトと亜鉛フェライトの組成により決ま
ってしまうので、温度係数のコントロールは分母の結晶
磁気異方性定数Kを調整することになる。一般的には、
結晶磁気異方性定数Kは測定温度の上昇と共に急激にゼ
ロに近づき、結果として初透磁率μiacの温度係数は
大きくなるものである。
【0020】主成分に添加する副成分として高融点酸化
物と低融点酸化物とを用いることによって、高融点酸化
物を粒界に析出させ、粒成長を押さえることにより、上
記結晶磁気異方性定数Kの温度変化を妨げることになる
ものと考えられる。
【0021】3. 結晶の緻密化 ボールミル粉砕(粒子径1.6ミクロン以上)よりは粉砕
を強化し、粒径を1.4ミクロン以下にすることにより、
焼結の際に結晶内に気孔(pore)が発生することを防止す
ることが出来て、結晶の緻密化を図ることが出来る。こ
れにより、飽和磁束密度を大きくすることが出来る。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明のフェライト焼結体におい
てFe23、NiO、ZnO、CuOの主成分100モル
%に添加するPbO、H3BO3のうち少なくとも1種類
を0.00211〜0.00528モル%、或いはBi23を0.00101
〜0.00253モル%、およびSiO2、Cr23、Al
23、SnO2、WO3のうち少なくとも1種類を0.0039
2〜0.00982モル%としたのは、PbO、H3BO3のうち
少なくとも1種類の添加量が0.00211モル%未満、或い
はBi23の添加量が0.00101モル%未満では焼結促進
の効果がなく、PbO、H3BO3のうち少なくとも1種
類の添加量が0.00528モル%を超える、或いはBi23
の添加量が0.00253モル%を超えるとμiacやBsの
値が小さくなってしまう。また、SiO2、Cr23
Al23、SnO2、WO3のうち少なくとも1種類の添
加量が0.00392モル%未満ではμiacの温度係数を小
さくする効果がなく、添加量が0.00982モル%を超える
とμiacやBsの値が小さくなってしまう。
【0023】本発明のフェライト焼結体のFe23、N
iO、ZnO、CuOから成る主成分において、酸化第
二鉄と二価金属の酸化物との組成比を1:1近辺、即ち
47〜51モル%:53〜49モル%であって、かつ、ニッケル
フェライトと亜鉛フェライトとの組成比を1:1近辺、
即ち19.7〜26.9モル%:22.1〜29.3モル%から成る組成
物としたのは、Bsの値が大きくし、かつμiacの値
をも大きくするためである。
【0024】本発明のフェライト焼結体の製造方法にお
いて、主成分に副成分を添加した後、仮焼し、粉砕した
ものを更に微粉砕した微粉末の粒径1.4ミクロン以下と
したのは、結晶粒内の気孔(pore)をなくし、結晶を緻密
化し、Bsを大きくするためである。
【0025】微粉末を成型して成形体を形成した後、こ
の成形体を焼成してフェライト焼結体を作製する際の焼
成温度は980〜1070℃程度とする。
【0026】次に、高磁束密度材料、μiacの温度係
数のコントロール並びに粒子径のコントロールについて
更に詳しく述べる。
【0027】1. 高磁束密度材料 高磁束密度をもつ材料の組成は、ニッケルフェライトと
亜鉛フェライトの組合せを1:1近辺にすることで達成
することが出来る。
【0028】また、フェライト反応は下記の式2、3、
4で表されるように、酸化第二鉄と二価金属の酸化物は
1:1で反応するので、これに近づけるように酸化第二
鉄の量を調整することにより、より、高磁束密度材料と
なる。
【0029】 NiO+Fe23=NiO・Fe23 式2 ZnO+Fe23=ZnO・Fe23 式3 (1-X)NiO・Fe23+(1+X)ZnO・Fe23= NiO(1-X)・ZnO(1+X)・Fe23 式4 式4中、Xの値はNiO:Fe23或いはZnO:Fe2
3の過不足モル数を表わすものであり、その範囲は本
発明の請求範囲から決められるものである。
【0030】図2にフェライト組成に占めるNiO量
(モル%)と飽和磁束密度Bs(mT)との関係を示し
た。図2から明らかなように、NiO量(モル%)の増
加と共に、飽和磁束密度Bs(mT)が増加する傾向を
示し、NiOが23〜27%近辺に飽和磁束密度Bsの
ピークがある。
【0031】図3にフェライト組成に占めるNiO量
(モル%)とμiacとの関係を示した。図3から明ら
かなように、図2の特性とは逆にNiO量(モル%)の
増加と共に、μiacは減少する傾向を示している。
【0032】一方、試料の形状をドラムコア形状の製品
にした時の特性からμiac≧200、かつBs≧3500に
する必要があり、このためNiO組成は18.7モル%≦N
iO≦25.5モル%の必要がある。
【0033】図4にフェライト組成に占めるFe23
(モル%)と飽和磁束密度Bs(mT)との関係を示し
た。図4から明らかなように、Fe23量が50モル%
近辺に飽和磁束密度Bsのピークがある。また、上記の
Bs≧3500の必要性からFe23量の組成は47.3モル%
≦Fe23≦50.9モル%の必要がある。
【0034】また、本発明のフェライト焼結体は開磁路
で使われて初めて直流重畳特性に優れる、或いは許容電
流が大きくなるという意味を持つものである。
【0035】2. μiacの温度係数のコントロール Fe23 48.75モル%、NiO 21.25モル%、ZnO 2
5モル%、CuO 5モル%の合計100モル%の組成物を主
成分とし、この主成分に下記の添加物を加え、ボールミ
ルで2時間湿式混合する。
【0036】温度係数をコントロールするための添加物
とは、SiO2、Cr23、Al23、SnO2、WO3
等の高融点酸化物であり、前記主成分100モル%に対
し、これら高融点酸化物のうち少なくとも1種類を0.00
392〜0.00982モル%添加することが有効である。しか
し、これだけでは交流初透磁率μiac、飽和磁束密度
Bsが小さくなってしまうため、これを補うために低融
点酸化物としてPbO、H3BO3等を添加するものであ
り、前記主成分100モル%に対し、PbO、H3BO3
うち少なくとも1種類を0.00211〜0.00528モル%、或い
はBi23を0.00101〜0.00253モル%添加する。
【0037】つまり、主成分に対して副成分として高融
点酸化物と低融点酸化物とを特定の範囲内で添加するこ
とで、所望の特性であるμiacの温度係数(αμr≦
10)を得ることが出来る。
【0038】3. 粒子径のコントロール 前記高磁束密度材料並びに温度係数のコントロールに加
えて、仮焼粉の粉砕時における粒子径のコントロールも
重要なポイントである。
【0039】図5に通常粉砕と微粉砕におけるμiac
の温度係数と飽和磁束密度Bsとの関係を示した。
【0040】粒子径を1.4ミクロン(μm)以下にコン
トロールすることにより、図5に示すように同一の温度
係数(例えばαμr=6)を保ったまま、更に飽和磁束
密度Bs(mT)を高くことが出来る。
【0041】更に詳しく説明する。通常のボールミルで
粉砕された粉末の粒径は1.7μmであり、この粉末を用
いて製造された通常粉砕のμiacの温度係数と飽和磁
束密度Bsとの関係は、図5に○印で表わされるライン
のように左側にシフトしている。これに対し、例えばア
トライタで粒径1.4μm以下に微粉砕した粉末を用いて
製造された微粉砕のμiacの温度係数と飽和磁束密度
Bsとの関係は、図5に●印で表わされるラインのよう
に右側にシフトしている。即ち、図5の矢印のように、
同一の温度係数(例えばαμr=6)であれば、微粉砕
することによって飽和磁束密度Bs(mT)が大きくなる。
【0042】
【実施例】本発明の具体的実施例を比較例と共に説明す
る。
【0043】実施例 主成分としてFe23 48.75モル%、NiO 21.25モル
%、ZnO 25モル%、CuO 5モル%の合計100モル%
の組成物を主成分とし、これに副成分として高融点酸化
物であるSiO2、Cr23、SnO2、WO3のうち少
なくとも1種類と、低融点酸化物であるPbO、H3
3のうち少なくとも1種類或いはBi23を表1(試
料番号6〜29)のような組成で配合して得た粉末100g
を0.5リットルのボールミルで2時間湿式混合して混合
物を得た。
【0044】混合物を大気雰囲気中で温度150℃で乾燥
し、乾燥後、大気雰囲気中で、温度900℃で仮焼きした
ものを、再びボールミルで2時間粉砕し、更に湿式アト
ライタ(三井鉱山株式会社製、商品名MA01S)で粒径
が1.4ミクロン以下になるまで微粉砕して微粉末とし
た。
【0045】微粉末を大気雰囲気中で温度150℃で乾燥
した後、微粉末40gに対し、バインダーとしてポリビニ
ルアルコール(PVA)溶液を4gを加えて混合して造
粒し、これを成型および加工して、電磁気特性を測定す
るためのトロイダル形状のコア(外径φ28.1mm、内径φ
21.1mm)、並びに直流重畳特性並びに温度特性を測定す
るためのドラム形状のコア(外径φ2.10mm、高さ2.32m
m、中心軸0.93mm、ツバ厚さ0.46mm)を形成した。
【0046】形成されたトロイダル形状のコア、並びに
ドラム形状のコアを大気雰囲気中で、表1に示す焼成温
度で焼成して副成分の組成が異なる各フェライト焼結体
(試料番号6〜29)を作製した。
【0047】比較例 Fe23 46.13モル%、NiO 18.15モル%、ZnO 3
2.82モル%、CuO 2.89モル%の合計100モル%の組成
物を主成分とし、これに副成分としてH3BO30.00941
モル%、Nb25 0.00302モル%、CaCO3 0.00058
モル%から成るガラス成分を表1(試料番号1〜3)に
示すような組成で配合して得た粉末100gを0.5リットル
のボールミルで2時間湿式混合して混合物を得た。
【0048】これとは別に副成分を何ら添加しない主成
分のみの粉末(表1の試料番号4,5)100gを0.5リッ
トルのボールミルで2時間湿式混合して混合物を得た。
【0049】混合物を大気雰囲気中で温度150℃で乾燥
し、乾燥後、大気雰囲気中で、温度900℃で仮焼きした
ものを、再びボールミルで2時間粉砕し、粒径1.6〜2.0
ミクロンの粉末を得た。
【0050】粉末を大気雰囲気中で温度150℃で乾燥し
た後、粉末40gに対し、バインダーとしてポリビニルア
ルコール(PVA)溶液を4gを加えて混合して造粒
し、これを成型および加工して、電磁気特性を測定する
ためのトロイダル形状のコア(外径φ28.1mm、内径φ2
1.1mm)、並びにを直流重畳特性並びに温度特性を測定
するためのドラム形状のコア(外径φ2.10mm、高さ2.32
mm、中心軸0.93mm、ツバ厚さ0.46mm)を形成した。
【0051】形成されたトロイダル形状のコア、並びに
ドラム形状のコアを大気雰囲気中で、表1に示す焼成温
度で焼成して副成分の組成が異なる各フェライト焼結体
(試料番号1〜5)を作製した。
【0052】前記方法で作製された実施例(試料番号6
〜29)および比較例(試料番号1〜5)のフェライト
焼結体の夫々について電磁気特性(初透磁率μiac、
初透磁率の温度係数αμr[ppm/℃]、飽和磁束密度B
s[mT])を測定し、その結果を表2に示した。表2にお
ける電磁気特性(初透磁率μiac、初透磁率の温度係
数αμr[ppm/℃]、飽和磁束密度Bs[mT])の測定は
次の条件で行なった。
【0053】初透磁率μiacと、初透磁率の温度係数
αμr(温度範囲−40〜+85℃)はトロイダ形状の
コアに60ターンの巻き線を施した試料で測定した。
【0054】また、飽和磁束密度Bs[mT]は前記トロイ
ダル試料に更に二次巻き線20ターンを施して、1.6kA/m
の磁界で測定した。
【0055】そして、初透磁率μiacと飽和磁束密度
Bs[mT]との関係を図6に示した。尚、図6中、印○に
付した数字は試料番号を示す。
【0056】また、実施例および比較例のドラム形状の
コアに40ターンの巻き線を施して、インダクタを作製
し、このインダクタの直流重畳特性(バイアス電流[A]
と温度係数[μH]との関係)を測定し、その結果を図7
に示した。
【0057】尚、表1および表2中で※印を付けたもの
が本発明の範囲外のものであり、それ以外が本発明の範
囲内のものである。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】表2および図6から明らかなように、本発
明の実施例の飽和磁束密度Bs(mT)は比較例の飽和磁束
密度Bs(mT)に対して20%以上高く、かつ実施例では飽
和磁束密度が高くなったにもかかわらず初透磁率(μi
ac)の温度係数αμr(ppm/℃)は高くなっていな
い。また、実施例の初透磁率は比較例の初透磁率と同レ
ベルにあることが分かる。これに対し、比較例(試料番
号1〜5)では飽和磁束密度Bs(mT)が高くなると共
に、初透磁率(μiac)の温度係数αμr(ppm/℃)
も高くなって目的の特性(Bsが高く、かつμiacが
小さい)が得られない。
【0061】図7から明らかなように、インダクタの性
能として、直流バイアスを印加していっても、いつまで
もインダクタンスが一定であれば、安定したコアであ
り、本発明の実施例はこのことを示すであり、インダク
タンスが安定していることが分かる。従って、実施例は
比較例に比べて直流重畳特性は著しく伸びていることが
分かる。
【0062】前記のように、主成分に副成分としてPb
Oを0.00211〜0.00528モル%の範囲で、かつSiO2
0.00392〜0.00982モル%の範囲で添加して作製されたフ
ェライト焼結体は上記に述べた電磁気特性が得られる。
【0063】また、PbOの一部、または全部をH3
3、Bi23の低融点酸化物に置き換えてもよい。更
に、SiO2の一部、または全部をCr23、Al
23、SnO2、WO3の高融点酸化物で置き換えてもよ
い。
【0064】主成分に添加する副成分が本発明の材料で
あってもその添加量を本発明の範囲外としたフェライト
焼結体、試料番号8、試料番号18、試料番号19で
は、μiac、αμr、Bsの特性のコントロールが思
うように出来ないことが分かる。
【0065】実施例(試料番号9)と比較例(試料番号
2)のドラム形状のコアのインダクタンスの温度特性を
表3に示した。
【0066】尚、インダクタンスの温度特性の測定は大
気雰囲気中で−40℃〜+85℃の条件下で行なった。
【0067】
【表3】
【0068】表3から明らかなように、実施例(試料番
号9)は比較例(試料番号2)と同レベルにあることが
分かる。
【0069】前述のように本発明の実施例は、主成分に
添加する副成分の種類および添加量を特定することで、
インダクタンスの温度特性を保持したまま、直流重畳特
性に優れたフェライト焼結体を製造することが出来るわ
けである。
【0070】
【発明の効果】本発明のフェライト焼結体によるとき
は、従来のフェライト焼結体より飽和磁束密度が高いの
で、同一形状のインダクタならば許容電流を大きくする
ことが出来、また、同じ許容電流ならばインダクタの形
状を小さくすることが出来、また、インダクタンスの初
透磁率の温度係数が小さいので低温度係数の従来品と置
き換えることが出来る等の効果がある。
【0071】また、本発明のフェライト焼結体の製造方
法によるときは、飽和磁束密度が高く、初透磁率の温度
係数の小さなフェライト焼結体を容易に製造することが
出来る等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 インダクタンスと許容電流との関係を示す特
性曲線図、
【図2】 NiO量と飽和磁束密度(Bs)との関係を
示す特性曲線図、
【図3】 NiO量と初透磁率(μiac)との関係を
示す特性曲線図、
【図4】 Fe23量と飽和磁束密度(Bs)との関係
を示す特性曲線図、
【図5】 通常粉砕と微粉砕における飽和磁束密度(B
s)と初透磁率の温度係数(αμr)との関係を示す特
性曲線図、
【図6】 実施例および比較例における飽和磁束密度
(Bs)と初透磁率の温度係数(αμr)との関係を示
す特性曲線図、
【図7】 実施例および比較例におけるバイアス電流
(A)とインダクタンス(μH)との関係を示す特性曲
線図。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Fe23、NiO、ZnO、CuOを主
    成分とし、この主成分100モル%に対し、PbO、H3
    3のうち少なくとも1種類を0.00211〜0.00528モル
    %、或いはBi23を0.00101〜0.00253モル%、および
    SiO2、Cr23、Al23、SnO2、WO3のうち
    少なくとも1種類を0.00392〜0.00982モル%添加したこ
    とを特徴とするフェライト焼結体。
  2. 【請求項2】 Fe23、NiO、ZnO、CuOとか
    ら成り、酸化第二鉄と二価金属の酸化物との組成比が47
    〜51モル%:53〜49モル%であり、かつ、ニッケルフェ
    ライトと亜鉛フェライトとの組成比が18.7〜25.5モル
    %:29.0〜18.6モル%から成る組成物を主成分とし、こ
    の主成分100モル%に対し、PbO、H3BO3のうち少
    なくとも1種類を0.00211〜0.00528モル%、或いはBi
    23を0.00101〜0.00253モル%、およびSiO2、Cr2
    3、Al23、SnO2、WO3のうち少なくとも1種
    類を0.00392〜0.00982モル%添加したことを特徴とする
    フェライト焼結体。
  3. 【請求項3】 Fe23、NiO、ZnO、CuOを主
    成分としたフェライト原料100モル%に対し、副成分と
    してPbO、H3BO3のうち少なくとも1種類を0.0021
    1〜0.00528モル%、或いはBi23を0.00101〜0.00253
    モル%、およびSiO2、Cr23、Al23、Sn
    2、WO3のうち少なくとも1種類を0.00392〜0.00982
    モル%添加した後、仮焼し、粉砕して得た粉末を更に微
    粉砕して粒径1.4ミクロン以下の微粉末とした後、こ
    の微粉末を成型して成形体を形成し、この成形体を焼成
    することを特徴とするフェライト焼結体の製造方法。
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