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JPH09304447A - 電流検出装置 - Google Patents

電流検出装置

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Publication number
JPH09304447A
JPH09304447A JP8116467A JP11646796A JPH09304447A JP H09304447 A JPH09304447 A JP H09304447A JP 8116467 A JP8116467 A JP 8116467A JP 11646796 A JP11646796 A JP 11646796A JP H09304447 A JPH09304447 A JP H09304447A
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JP
Japan
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current
circuit
overcurrent
reference value
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Granted
Application number
JP8116467A
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English (en)
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JP3575166B2 (ja
Inventor
Hiroshi Ishiyama
弘 石山
Yoshiki Tsutsui
芳季 筒井
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP11646796A priority Critical patent/JP3575166B2/ja
Publication of JPH09304447A publication Critical patent/JPH09304447A/ja
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Publication of JP3575166B2 publication Critical patent/JP3575166B2/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電流センサの検出出力に基づき過電流判定を行
う電流検出装置にあって過電流判定のための基準値を精
度よく設定する。 【解決手段】電流センサ81a〜81cは、電流供給線
(バスバー)31a〜31c各々の近傍に配設された磁
界検出素子を通じて同線路を流れる電流を検出する。こ
の検出された電流情報は分岐回路によって分岐され、一
方ではフィードバック信号として出力バッファ83a〜
83cを介して電子制御装置40に取り込まれ、他方で
は過電流検出部82に取り込まれて過電流判定される。
過電流検出部82では、この取り込まれる電流情報を過
電流判定用基準値OVCrefと比較して過電流判定す
る。ここでは、電流センサ81a〜81cの磁界検出素
子に駆動電流を供給する給電回路をはじめ、上記分岐回
路及び過電流検出部82を共通の基板に形成すること
で、同基準値OVCrefの精度を確保する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば電気自動
車等にあってそのモータに供給される電流の電流レベル
や電流位相を検出する電流検出装置に関し、特に、所定
の基準値との比較のもとに過電流の有無を併せ検出する
上で有益な同電流検出装置構造の具現に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電流検出装置としては、
例えば特開平6−289059号公報に記載の装置が知
られている。この装置では、電流供給線路近傍に配設さ
れる磁界検出素子(ホール素子)を通じて同線路を流れ
る電流の電流レベルや電流位相を検出するようにしてい
る。
【0003】そして、このような電流検出装置が電気自
動車の走行モータに供給される電流の電流レベルや電流
位相の検出に用いられる場合、通常は、図5に示される
態様で同電流検出装置が搭載されるようになることもよ
く知られている。
【0004】以下、同図5を参照して、電気自動車シス
テムの駆動系並びに制御系の各回路についてその構成を
簡単に説明する。この電気自動車において、バッテリ1
1は、主電源として400V(ボルト)程度の高電圧を
出力する直流電源である。その直流出力電圧は、インバ
ータ回路20によって3相交流に逆変換され、該変換さ
れたU相、V相、及びW相の3相交流電流によって、交
流モータからなる走行モータ30が回転駆動されるよう
になる。
【0005】一方、走行モータ30にはその出力軸に適
宜の回転数センサ(図示せず)が設けられ、その検出さ
れるモータ回転数情報Nmが、マイクロコンピュータ等
からなる電子制御装置40に取り込まれるようになる。
またこの電子制御装置40には、アクセルペダル50に
設けられたこれも図示しないアクセルセンサによって検
出されるアクセル位置情報ACLも併せ取り込まれ、電
子制御装置40では、この取り込まれるアクセル位置情
報ACLに対応したモータ回転速度が得られるよう、上
記モータ回転数情報Nmを監視しつつ、上記インバータ
回路20による直流−交流変換動作を制御する。
【0006】基本的にはこうした構成を有する電気自動
車にあって、上記電流検出装置は、走行モータ30の電
流供給線31a、31b、及び31cにそれぞれ電流セ
ンサ60a、60b、及び60cとして配設されて、そ
れら供給される3相交流電流の電流レベルや電流位相を
検出する。そして、その検出された電流レベルや電流位
相を示す各相の電流情報IU、IV、及びIWはそれぞ
れ、出力バッファ70a、70b、及び70c、並びに
インバータ回路20(正確には以下に説明するインバー
タ制御回路22’)を介して電子制御装置40に取り込
まれる。
【0007】電子制御装置40では、上記インバータ回
路20による直流−交流変換動作を制御する際、これら
電流センサ60a、60b、及び60cによって検出さ
れる電流情報IU、IV、及びIWを併せモニタしつ
つ、その電流位相等についての更に木目の細かい制御を
行うこととなる。この制御信号としては通常、上記生成
すべき3相交流電流の各相に対応したパルス幅変調信号
PWMU、PWMV、及びPWMWが用いられ、これら
各パルス幅変調信号が電子制御装置40からインバータ
回路20に対して付与される。
【0008】インバータ回路20は、大きくは、上記バ
ッテリ11から印加される直流電圧を3相交流に変換す
る部分であるインバータパワー回路21と、それら変換
態様を制御する部分であるインバータ制御回路22’と
を有して構成されている。
【0009】このうち、インバータパワー回路21は、
例えばIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジス
タ)等からなるスイッチング素子211a、211b〜
213a、213bと、これらスイッチング素子のスイ
ッチング動作に際して直流入力に生じる電流及び電圧リ
プルを平滑化する平滑コンデンサ214とを有する構成
となっている。
【0010】他方、インバータ制御回路22’は、駆動
回路221をはじめ、給電回路222、過電流検出部2
23等々を有して構成される。ここで、駆動回路221
は、上記電子制御装置40から付与されるパルス幅変調
信号PWMU、PWMV、及びPWMWに基づいて上記
スイッチング素子のスイッチング動作(チョッパー動
作)を制御する部分であり、また給電回路222は、補
助電源であるバッテリ12の直流出力電圧(例えば12
V)を所定に昇圧若しくは降圧してインバータ制御回路
22’としての内部電源電圧や上記電流センサ60a、
60b、及び60cの電源電圧をはじめ、当該電気自動
車各部の電源電圧を生成供給する部分である。
【0011】また同インバータ制御回路22’におい
て、過電流検出部223は、上記電流センサ60a、6
0b、60cを通じて検出される電流情報IU、IV、
IWの各電流レベルとその基準値OVCrefとを比較
しつつ、何れかの電流レベルが基準値OVCrefを超
えるとき、電流供給線31a、31b、31cの何れか
に過電流が流れているとしてその旨を検出する部分であ
る。
【0012】こうして過電流が検出されるとき、該過電
流検出部223から上記駆動回路221に対しては遮断
指令ICPが発せられ、同過電流検出部223から上記
電子制御装置40に対しては過電流検出信号OVCが出
力される。遮断指令ICPを受けた駆動回路221で
は、上記スイッチング素子の駆動を停止することによっ
て走行モータ30に流れる電流を遮断し、また過電流検
出信号OVCを受けた電子制御装置40では、その電流
制御内容に誤りがなかったか等を診断すべくダイアグ処
理を開始する。
【0013】その他、同インバータ制御回路22’に
は、上記入力される各電流情報IU、IV、IWから不
要な高周波成分をカットするフィルタ224a、224
b、224cや、同電流情報IU、IV、IWを電子制
御装置40に転送する上でその整合やゲイン調整を図る
ための出力バッファ225a、225b、225c等が
併せ設けられている。
【0014】電流検出装置(電流センサ60a、60
b、60c)の搭載に際しては上述のように、過電流検
出部223を設けてその検出される電流レベルの異常の
有無を併せ監視し、過電流が検出される際にはその電流
を遮断することで、走行モータ30をはじめ、上記イン
バータパワー回路21を構成するスイッチング素子21
1a、211b〜213a、213b等を破壊から保護
することができるようになる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】このように、電流検出
装置を搭載する場合には、上記過電流検出部223を併
せ設けることで、その適用されるシステムの信頼性を大
幅に向上することができるようになる。
【0016】ただし、過電流検出部223を通じて電流
レベルの異常の有無を精度よく監視するには、その判定
基準となる基準値OVCrefの設定が極めて重要であ
り、この基準値OVCrefの設定が適切でなかった場
合には、 ・上記生成される電流が頻繁に遮断される、或いは ・電流が遮断されずに上記スイッチング素子等が破壊に
至る、などの不都合を招くこととなる。
【0017】このため上述した電気自動車システムにあ
っても、この過電流検出部223に対する基準値OVC
refの設定については格別の配慮が必要とされている
が、実情としては、同基準値OVCrefについてこれ
を精度よく設定することは極めて困難とされていた。
【0018】すなわち、過電流検出部223において判
定対象となる電流情報IU、IV、及びIW自体、その
内容は電流センサ60a、60b、及び60cによって
検出される内容に直接対応したものではなく、その伝搬
途中に介在する出力バッファやフィルタによるオフセッ
トや位相遅れが加味されたものとなっている。しかも同
電流情報には、上記インバータパワー回路21からの高
周波ノイズなど、除去しきれない外乱が重畳されること
も多い。このため、それら要素の全てを考慮して上記基
準値OVCrefを設定するなどは、事実上、殆ど不可
能に近いものとなっている。
【0019】また、上記電流センサ60a、60b、及
び60cもそれら単体では各々許容される誤差の範囲内
で製造されても、それぞれその最大誤差は、それらセン
サ間で異なっていることが普通である。また、それらセ
ンサから出力される電流情報の適否を判定する上記過電
流検出部223自体にも通常、その判定には何らかの誤
差がつきまとう。このように誤差範囲の異なる3つの電
流センサの出力をそれ自体が誤差を含む過電流検出部2
23によって適否判定することも、上記基準値OVCr
efの設定を困難にする要因となっている。
【0020】なお、上述した電気自動車システムに限ら
ず、電流供給線に対して電流センサを設け、その検出さ
れる電流情報に基づき過電流判定を行ってその給電源を
遮断するシステムにあっては、上記実情も概ね共通した
ものとなっている。
【0021】この発明は、こうした実情に鑑みてなされ
たものであり、同電流センサとその検出出力に基づき過
電流判定を行う手段とが併用されるシステムにあって、
その過電流判定のための基準値を精度よく設定すること
のできる電流検出装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】こうした目的を達成する
ため、この発明では、請求項1に記載のように、 (a)電流供給線路近傍に配設された磁界検出素子を通
じて同線路を流れる電流を検出する電流センサ。 (b)該電流センサの前記磁界検出素子に駆動電流を供
給する給電回路。 (c)同電流センサにて検出される電流情報を分岐する
分岐回路。 (d)この分岐された一方の電流情報を外部出力する出
力回路。 (e)同分岐された他方の電流情報を取り込み、その電
流レベルを前記電流供給線路に流れる電流の過電流判定
用基準値と比較して過電流判定を行う過電流検出手段。 をそれぞれ具えるとともに、少なくとも前記給電回路、
及び前記分岐回路、及び前記過電流検出手段については
これを共通の基板に形成するようにする。
【0023】電流検出装置としてのこうした構成によれ
ば、上記過電流判定用基準値の設定を同電流検出装置と
してのユニット単体で行うことができるようになる。す
なわち、電流センサにて検出された電流情報は、上記分
岐回路で分岐された後、上記給電回路や該分岐回路と共
通の基板に形成された上記過電流検出手段に対して直接
入力されるようになり、同情報に前述した出力バッファ
やフィルタによるオフセットや位相遅れが加味された
り、或いは前述した外乱が重畳されたりするようなこと
はなくなる。このため、過電流検出手段において判定対
象となる電流情報には、上記電流センサにて検出された
内容がそのまま反映されることとなり、上記過電流判定
用基準値としても、電流センサそのもののいわば検出精
度実力値に対して設定することができるようになる。
【0024】したがって、従来、精度よく設定すること
が困難とされていた同過電流判定用基準値についてこれ
を、上記電流センサ自身の検出精度実力値のみに基づき
容易に、しかも高い精度で設定することができるように
なる。
【0025】また、電流検出装置としての上記構成によ
れば、上記電流センサの給電回路や分岐回路、更には過
電流検出手段が何れも共通の基板に形成されることで、
従来それら回路間で引き回されていた信号線も大幅に削
減されるようになる。
【0026】また、電流検出装置がこうしてユニット化
されることにより、電流センサ自身の検出保証精度(許
容最大誤差)が同ユニットとしての検出保証精度とほぼ
等価となり、検出された電流情報が他の回路や装置を経
由することによる同保証精度の低下等も好適に回避され
るようになる。
【0027】なお、上記過電流検出手段についてはこれ
を、例えば請求項2記載の発明によるように、(e1)
前記取り込む電流情報の正負の電流レベルについてそれ
ぞれその絶対値を前記過電流判定用基準値と比較して過
電流判定を行うもの。或いは請求項3記載の発明による
ように、(e2)前記取り込む電流情報の正の電流レベ
ルについてその値と比較される第1の過電流判定用基準
値と、同電流情報の負の電流レベルについてその値と比
較される第2の過電流判定用基準値との2つの基準値を
持ち、それら第1の過電流判定用基準値よりも大きい、
若しくは第2の過電流判定用基準値よりも小さい電流レ
ベルが検出されることに基づいて前記過電流判定を行う
もの。として構成することで、上記電流供給線路を流れ
る如何なる電流についてもその電流レベルを適正に判定
することができるようになる。
【0028】また、上記電流供給線路が特に、インバー
タ回路により直流−交流変換される交流電流が供給され
る線路であった場合には、請求項4記載の発明によるよ
うに、上記過電流検出手段を、(e3)前記電流情報の
電流レベルが前記過電流判定用基準値を超えるとき過電
流である旨示す判定信号を出力する比較回路と、該比較
回路から出力される前記判定信号を所定の期間だけ保持
するラッチ回路とを具えるもの。として構成すること
が、上記インバータ回路の過熱を防ぎ、ひいてはその信
頼性を維持する上で有効である。
【0029】すなわち、上記電流供給線路に流れる電流
を上記判定信号に基づき遮断し、またその後復帰せしめ
る際、たとえそれら遮断及び復帰が繰り返される場合で
も、上記態様で同判定信号をラッチすることにより、上
記インバータ回路の見かけ上のスイッチング周波数を下
げることができるようになる。こうしてスイッチング周
波数を下げることができれば、そのスイッチング損失も
自ずと減少し、過電流下であれ、同インバータ回路の損
失発熱は好適に軽減されるようになる。
【0030】一方、上記電流センサが複数の電流供給線
路に対応して配設された複数のセンサ群からなる場合で
あれ、請求項5記載の発明によるように、 (b’)給電回路は、それら電流センサの前記各磁界検
出素子に対してその電源を一括供給する。 (d’)出力回路は、前記電流センサの数に対応した数
だけ設けられる。 (c’)分岐回路は、前記電流センサからの電流情報を
前記過電流検出手段とこれら各出力回路とに並列に分岐
する。 (e’)過電流検出手段は、この分岐された電流情報を
一括して取り込んでその各電流レベルを前記過電流判定
用基準値と比較する。 といった構成によれば、特に上記複数の電流センサ群に
対して同一品質の電源を供給することができるととも
に、それら各電流センサからはほぼ同一品質の電流情報
を上記過電流検出手段に対して取り込むことができるよ
うになる。
【0031】すなわち、それら複数の電流センサの検出
精度実力値を均一化することができ、ひいては上記過電
流検出手段においても、それら検出される電流情報に対
する精度の高い過電流判定用基準値を容易に設定するこ
とができるようになる。
【0032】また一方、上記電流供給線路が電気自動車
にあってインバータ回路により直流−交流変換された交
流電流を走行モータに対し供給する1乃至複数の線路で
あるような場合、請求項6記載の発明によるように、 ・電流センサは、該電流供給線路の全てに、若しくは任
意の電流供給線路に選択的に配設される。 ・出力回路から外部出力された電流情報は、当該電気自
動車の電子制御装置に直接取り込まれる。 ・過電流検出手段による過電流判定結果は、前記インバ
ータ回路のスイッチング動作を制御するインバータ制御
回路にはそのスイッチング停止指令(電流遮断指令)と
して、且つ、前記電子制御装置には自己診断情報とし
て、それぞれ信号線を介して入力される。 といった構成が、同電流検出装置を電気自動車に適用す
る上で有効となる。
【0033】すなわち同構成により、上記インバータ制
御回路では、従来内蔵されていた過電流検出部が不要に
なるとともに、上記検出された電流情報を上記電子制御
装置に対して転送するために必要とされていた前記フィ
ルタや出力バッファ等も併せて排除することができるよ
うになり、同インバータ制御回路としての構成が大幅に
簡素化されることとなる。
【0034】また、上記電子制御装置にあっても、電流
情報をモニタするに際し、フィルタによる位相遅れ等の
生じていない情報が直接取り込まれることで、インバー
タ回路のスイッチング動作に対するより精度の高いフィ
ードバック制御を行うことができるようになる。
【0035】そして何よりも、電流検出装置自身、上述
のように過電流検出手段をそのユニット内部に持つこと
で上記過電流判定用基準値の設定を同ユニット単体で正
確に行うことができるようになり、ひいてはその過電流
判定に基づく電流遮断条件の設定も極めて的確に行うこ
とができるようになる。
【0036】
【発明の実施の形態】図1〜図4に、この発明にかかる
電流検出装置について、その一実施形態を示す。
【0037】この実施形態の電流検出装置は、先の図5
に例示した装置と同様、電気自動車システムに適用され
たものにあって、その過電流判定用基準値を精度よく、
しかも容易に設定することのできる装置として構成され
ている。
【0038】はじめに、図1を参照して、当該電気自動
車システムの構成、並びにこの実施形態にかかる電流検
出装置の構成についてその概要を説明する。この電気自
動車システムにあっても、基本的には先の図5に例示し
たシステム同様、バッテリ11は、主電源として400
V(ボルト)程度の高電圧を出力する直流電源であり、
その直流出力電圧は、インバータ回路20によって3相
交流に逆変換され、該変換されたU相、V相、及びW相
の3相交流電流によって、交流モータからなる走行モー
タ30が回転駆動される。
【0039】また、走行モータ30にはその出力軸に適
宜の回転数センサ(図示せず)が設けられ、その検出さ
れるモータ回転数情報Nmが、マイクロコンピュータ等
からなる電子制御装置40に取り込まれること、この電
子制御装置40にはアクセルペダル50に設けられたこ
れも図示しないアクセルセンサによって検出されるアク
セル位置情報ACLも併せ取り込まれること、そして電
子制御装置40では、この取り込まれるアクセル位置情
報ACLに対応したモータ回転速度が得られるよう、上
記モータ回転数情報Nmを監視しつつ、上記インバータ
回路20による直流−交流変換動作を制御すること、等
々も先の図5に例示したシステムの場合と同様である。
【0040】こうした電気自動車システムに対し、この
実施形態にかかる電流検出装置80は、走行モータ30
への電流供給線31a、31b、及び31cにそれぞれ
配設される電流センサ81a、81b、及び81cを中
心に、同図1に示される態様で、その給電回路80Sを
はじめ、分岐回路80B、過電流検出部82、出力バッ
ファ83a〜83c等々がユニット化された構成となっ
ている。
【0041】ここで、給電回路80Sは、電流センサ8
1a、81b、81cの後述する各磁界検出素子に対し
てその駆動電流を一括供給する回路であり、分岐回路8
0Bは、同電流センサ81a、81b、81cを通じて
検出される電流情報IU、IV、IWを、上記過電流検
出部82と出力バッファ83a〜83cとにそれぞれ分
岐する回路である。
【0042】また、過電流検出部82は、この分岐され
た電流情報IU、IV、IWを取り込み、その電流レベ
ルを上記電流供給線31a、31b、31cに流れる電
流の過電流判定用基準値OVCrefと比較して過電流
判定を行う部分であり、出力バッファ83a〜83c
は、同分岐された電流情報IU、IV、IWを電子制御
装置40に対して出力する部分である。
【0043】なお同実施形態の装置にあって、これら給
電回路80S、分岐回路80B、過電流検出部82、及
び出力バッファ83a〜83cは何れも、共通の基板に
形成されている。
【0044】また、上記出力バッファ83a〜83cか
ら出力される電流情報IU、IV、IWは、同電流検出
装置80としての後述する装置構造上、インバータ回路
20を介して電子制御装置40に取り込まれ、さらに上
記過電流検出部82による過電流判定信号OVCは、イ
ンバータ回路20にはそのスイッチング動作の停止を指
令する信号(遮断指令ICP)として、また電子制御装
置40には自己診断の開始を指令する信号として、それ
ぞれ適宜の信号線を介して入力される。
【0045】電子制御装置40では、上記インバータ回
路20による直流−交流変換動作を制御する際、こうし
て電流検出装置80から出力される電流情報IU、I
V、IWを併せモニタしつつ、その電流位相等について
の更に木目の細かい制御を行うこと、またこの制御信号
としては通常、上記生成すべき3相交流電流の各相に対
応したパルス幅変調信号PWMU、PWMV、及びPW
MWが用いられ、これら各パルス幅変調信号が電子制御
装置40からインバータ回路20に対して付与されるこ
と、等も基本的には先の図5に例示したシステムの場合
と同様である。
【0046】インバータ回路20は、大きくは、上記バ
ッテリ11から印加される直流電圧を3相交流に変換す
る部分であるインバータパワー回路21と、それら変換
態様を制御する部分であるインバータ制御回路22とを
有して構成されている。
【0047】このうち、インバータパワー回路21は前
述のように、例えばIGBT(絶縁ゲート型バイポーラ
トランジスタ)等からなるスイッチング素子211a、
211b〜213a、213bと、これらスイッチング
素子のスイッチング動作に際して直流入力に生じる電流
及び電圧リプルを平滑化する平滑コンデンサ214とを
有する構成となっている。
【0048】他方、インバータ制御回路22は、駆動回
路221、給電回路222、及び上記電流検出装置80
の過電流検出部82から加えられる過電流判定信号OV
Cを処理する回路を有して構成される。
【0049】ここで、駆動回路221は、前述同様、電
子制御装置40から付与されるパルス幅変調信号PWM
U、PWMV、及びPWMWに基づいて上記スイッチン
グ素子のスイッチング動作(チョッパー動作)を制御す
る部分であり、また給電回路222も、基本的には前述
同様、補助電源であるバッテリ12の直流出力電圧(例
えば12V)を所定に昇圧若しくは降圧してインバータ
制御回路22としての内部電源電圧や上記電流検出装置
80の電源電圧をはじめ、当該電気自動車各部の電源電
圧を生成供給する部分である。
【0050】なお、同実施形態の電流検出装置にあって
は上述のように、その給電回路80Sを通じて電流セン
サ81a、81b、81cの各磁界検出素子に対しその
駆動電流を一括供給する構成となっていることから、上
記給電回路222から同電流検出装置80に対して配線
される給電線は1系統で足りる。
【0051】また同インバータ制御回路22において、
入力フィルタ226は、上記過電流判定信号OVCから
不要な高周波成分や外乱を除去する回路であり、ヒステ
リシス反転回路227は、CMOS等の素子から構成さ
れて同判定信号OCVの論理レベルを所定のヒステリシ
スをもって急峻に反転せしめる回路である。
【0052】ヒステリシス反転回路227によって論理
レベルが反転された過電流判定信号OVCは、スイッチ
ング動作の停止を指令する遮断指令ICPとして上記駆
動回路221に加えられる。同指令ICPを受けた駆動
回路221では、上記スイッチング素子211a、21
1b〜213a、213bの駆動を停止することによっ
て走行モータ30に流れる電流を遮断する。
【0053】一方、同ヒステリシス反転回路227によ
って論理レベルが反転された過電流判定信号OVCは、
出力バッファ228のトランジスタをオフせしめて、電
子制御装置40に対し自己診断の開始を指令する。同指
令を受けた電子制御装置40では、その電流制御内容に
誤りがなかったか等を診断すべくダイアグ処理を開始す
る。
【0054】同実施形態にかかる電流検出装置が適用さ
れる電気自動車システムにあってはこのように、電流検
出装置80としてのユニット内部に配設された過電流検
出部82を通じて過電流の有無を検出することができる
ようになる。そして、過電流が検出される際には前述同
様、電流供給線31a〜31cに供給される電流を遮断
することで、走行モータ30をはじめ、インバータパワ
ー回路21を構成するスイッチング素子211a、21
1b〜213a、213b等を破壊から保護することが
できるようになる。
【0055】しかも同電気自動車システムとしての上記
構成によれば、インバータ制御回路22では、従来内蔵
されていた過電流検出部223(図5参照)が不要にな
るとともに、上記検出された電流情報IU、IV、IW
を電子制御装置40に対して転送するために必要とされ
ていたフィルタ224a〜224cや出力バッファ22
5a〜225c等(図5参照)も併せて排除することが
できるようになり、同インバータ制御回路としての構成
が大幅に簡素化されることとなる。
【0056】また、電子制御装置40にあっても、電流
情報IU、IV、IWをモニタするに際し、上記フィル
タ224a〜224cによる位相遅れ等の生じていない
情報が直接取り込まれることで、インバータ回路20の
スイッチング動作に対するより精度の高いフィードバッ
ク制御を行うことができるようになる。
【0057】そして何よりも、電流検出装置80自身上
述のように、過電流検出部82をそのユニット内部に持
つことで、上記過電流判定用基準値OCVrefの設定
を同ユニット単体で正確に行うことができるようにな
り、ひいてはその過電流判定に基づく電流遮断条件の設
定も極めて的確に行うことができるようになる。
【0058】次に、図2〜図4を併せ参照して、同実施
形態にかかる電流検出装置の構成、並びに動作を更に詳
述する。図2は、上記電流検出装置80の電気的な構成
について、過電流検出部82を中心にさらにその具体例
を示したものである。
【0059】この電流検出装置80において、その電流
センサ81a〜81c自身は、基本的に先の特開平6−
289059号公報に記載のものと同様、それぞれバス
バー(電流供給線)31a〜31cが通るコア811a
〜811cに設けられた磁界検出素子(ホール素子)8
12a〜812cを通じてそれら各バスバーを流れる電
流の電流レベルや電流位相を検出するものである。上記
給電回路80Sを通じて共通に印加された電圧は各定電
流回路813a〜813cを通じて定電流化され、これ
が駆動電流として上記各ホール素子812a〜812c
に供給される。また、これらホール素子812a〜81
2cによる各磁界検出信号(電流情報)は、各々増幅器
814a〜814cにより所定に増幅されて上記分岐回
路80Bに出力される。
【0060】分岐回路80Bでは上述のように、これら
電流センサ81a〜81cによって検出された電流情報
IU、IV、IWをボルテージホロワ回路からなる出力
バッファ83a〜83cと過電流検出部82とに対して
それぞれ分岐する。出力バッファ83a〜83cから出
力された電流情報IU、IV、IWがフィードバック信
号として電子制御装置40に取り込まれるようになるこ
とは上述した。
【0061】一方、過電流検出部82に取り込まれた電
流情報IU、IV、IWは、同検出部82において最大
値検出回路821及び最小値検出回路822にそれぞれ
入力される。
【0062】最大値検出回路821は、これら入力され
る電流情報IU、IV、IWの正の電流レベルからその
最大値を検出する回路であり、最小値検出回路822は
逆に、同入力される電流情報IU、IV、IWの負の電
流レベルからその最小値を検出する回路である。最大値
検出回路821によって検出された最大値はそのまま最
大値選択回路824に入力され、最小値検出回路822
によって検出された最小値は、増幅率1倍反転増幅回路
823によって正の値に等倍反転されて同最大値選択回
路824に入力される。
【0063】最大値選択回路824は、これら入力され
る2つの最大値のうちのより大きな値を選択出力する回
路である。すなわち、同最大値選択回路824からは、
上記電流情報IU、IV、IWの正負の電流レベルにつ
いて、それぞれその絶対値の最大値が出力されるように
なる。そして、この出力された最大値が次に比較回路8
25に対して取り込まれる。
【0064】比較回路825は、この取り込まれる最大
値が基準値設定回路826を通じて設定される過電流判
定用基準値OVCrefを超えているか否かに基づいて
上記バスバー(電流供給線)31a〜31cに流れてい
る電流が過電流か否かを判定する回路である。この比較
回路825によって過電流である旨判定されるとき、そ
の比較出力(論理ローレベル信号)は、次のラッチ回路
827により時間LTMだけラッチされ、その間、出力
バッファ828のトランジスタをオフとする。すなわ
ち、過電流判定信号OVCを論理ハイレベルとする。因
みにこの場合、該過電流判定信号OVCが入力される上
記インバータ制御回路22並びに電子制御装置40で
は、同過電流判定信号OVCが論理ハイレベルとなると
き、上記スイッチング素子211a、211b〜213
a、213bの駆動を停止し、或いはダイアグ処理を開
始する。
【0065】また同過電流検出部82にあって、上記比
較回路825は、その判定出力に応じて基準値設定回路
826に設定される過電流判定用基準値OVCrefの
値が切り換わるいわゆるヒステリシス比較回路として構
成されている。そして、その切り換えられる基準値はこ
の場合、上記ラッチ回路827に設定されたラッチ時間
LTMだけ維持されるようになる。同実施形態の装置に
あっては特に、このラッチ時間LTMとして、上記スイ
ッチング素子211a、211b〜213a、213b
のスイッチング周期より長い時間を選ぶことにより、上
記インバータ回路20の過熱を防ぎ、ひいてはその信頼
性の維持を図るようにしている。このことを、図3を併
せ参照して更に詳述する。
【0066】例えばいま、上記スイッチング素子211
a、211b〜213a、213bが図3(a)に示さ
れる駆動信号に基づきスイッチング動作を行っていると
するとき、時刻t1に上記過電流判定が行われ、その直
後の時刻t2に同判定が解除されたとすると、上記過電
流判定信号OVCは、図3(b)に2点鎖線にて示され
る態様で推移するようになる。そしてこの場合には、同
過電流判定信号OVCに基づく制御後の駆動信号も、図
3(c)に2点鎖線にて示される態様で上記スイッチン
グ素子を駆動することとなり、同スイッチング素子の見
かけ上のスイッチング周波数が上がるようになる。
【0067】この点、同実施形態の装置のように、上記
過電流判定信号OVCを一旦ラッチし、そのラッチ時間
LTMを上記スイッチング素子のスイッチング周期ST
Mと同等の時間(例えば100マイクロ秒)に設定する
ようにすれば、同過電流判定信号OVCは図3(b)に
実線にて示される態様で推移することとなり、同過電流
判定信号OVCに基づく制御後の駆動信号も、図3
(c)に実線にて示されるように、見かけ上、低い周波
数でスイッチング素子を駆動するようになる。
【0068】すなわち、バスバー(電流供給線)31a
〜31cに流れる電流を上記判定信号OVCに基づき遮
断し、またその後復帰せしめる際、たとえそれら遮断及
び復帰が繰り返される場合でも、上記態様で同判定信号
OVCをラッチすることにより、インバータ回路20の
見かけ上のスイッチング周波数を下げることができるよ
うになる。こうしてスイッチング周波数を下げることが
できれば、そのスイッチング損失も自ずと減少し、過電
流下であれ、同インバータ回路20の損失発熱は好適に
軽減されるようになる。
【0069】なお、インバータ回路20から過電流が出
力される主な原因としては、 ・電子制御装置40自身の演算誤差によって、その出力
されるパルス幅変調信号PWMU、PWMV、PWMW
に異常が来たす。 ・電子制御装置40にフィードバック信号として帰還さ
れる電流情報IU、IV、IWのゲインがその信号線の
地絡などによって低下する。 等々があるが、特に前者の場合には、上記判定信号OV
Cに基づき電子制御装置40においてダイアグ処理が行
われることで、インバータ回路20が再起動されたとき
には、その電流値も正常値に復帰されるようになる。
【0070】また同実施形態の装置にあって、電流検出
装置80を構成する上記全ての回路が共通の基板に形成
されていることは上述した通りである。このため、従来
それら回路間で引き回されていた信号線も大幅に削減さ
れるようになる。
【0071】最後に、図4を参照して、こうした電流検
出装置80の組み立て構造について説明する。この図4
に示されるように、同電流検出装置80は、非磁性で且
つ絶縁性のセンサケース810内に一体に組み込まれる
ようになる。また、このセンサケース810は、その取
付足810a及び810bを通じてインバータ筺体(図
示せず)に固定されるようになる。
【0072】一方、同センサケース810には、上記バ
スバー(電流供給線)31a〜31cが貫通される3つ
の開口部819a〜819cが設けられており、それら
貫通されるバスバー31a〜31cを各々取り囲むかた
ちで、磁性体からなる略コの字形状のコア811a〜8
11cが配設される。これら各コア811a〜811c
の間隙部には、それぞれ磁界検出素子としてのホール素
子が装着されるようになる(図4においては図示を割
愛)。そして、図2に示したそれらホール素子の給電回
路80Sをはじめ、分岐回路80Bや過電流検出部8
2、出力バッファ83a〜83c等々の各回路は、同図
4に示されるプリント基板815上に共通に形成されて
いる。同プリント基板815は、基板固定ネジ816a
〜816hによって上記センサケース810に固定され
るようになる。
【0073】また、前記インバータ制御回路22の給電
回路222から引き込まれる給電線や同インバータ制御
回路22に対して引き出される上記過電流判定信号OV
Cの信号線及び電流情報IU、IV、IWの各信号線
は、信号線束817として上記センサケース810から
導出され、コネクタ818を介して、同インバータ制御
回路22の各対応する回路端子に電気的に接続される。
【0074】電流検出装置80がこうしてユニット化さ
れることにより、各電流センサ自身の検出保証精度(許
容最大誤差)が同ユニットとしての検出保証精度、更に
は同ユニットがインバータに組み付けられた状態での検
出保証精度とほぼ等価となり、検出された電流情報が他
の回路や装置を経由することによる同保証精度の低下等
も好適に回避されるようになる。因みに従来は、電流セ
ンサの最大誤差にインバータ制御回路の出力段で生じる
誤差を加算したものを検出保証精度としているため、同
保証精度も自ずと低いものになっている。
【0075】以上説明したように、同実施形態にかかる
電流検出装置によれば、 (イ)上記過電流判定用基準値の設定を同電流検出装置
としてのユニット単体で行うことができるため、従来、
精度よく設定することが困難とされていた同過電流判定
用基準値についてこれを上記電流センサ自身の検出精度
実力値のみに基づき容易に、しかも高い精度で設定する
ことができるようになる。
【0076】(ロ)少なくとも電流センサの給電回路8
0S、分岐回路80B、及び過電流検出部82が共通の
基板に形成されることで、従来それら回路間で引き回さ
れていた信号線も大幅に削減されるようになる。
【0077】(ハ)また、上記給電回路80Sを通じて
電流センサの各磁界検出素子に対しその駆動電流が一括
供給される構成としたことから、インバータ制御回路2
2の給電回路222から当該電流検出装置80に対して
配線される給電線も1系統で足りる。
【0078】(ニ)また、こうして給電回路80Sから
上記各磁界検出素子にその駆動電流が一括供給されるこ
とで、複数の電流センサに同一品質の電源を供給するこ
とができるとともに、それら各電流センサからはほぼ同
一品質の電流情報を取り出すことができるようにもな
る。すなわち、それら複数の電流センサの検出精度実力
値を均一化することができ、その意味でも、上記過電流
検出部82においては、それら検出される電流情報に対
する精度の高い過電流判定用基準値を容易に設定するこ
とができるようになる。
【0079】(ホ)一方、過電流検出部82にあって
は、比較回路825の後段にラッチ回路827を設け、
該比較回路825による過電流判定信号をインバータ回
路20のスイッチング周期と同等の期間だけ保持するよ
うにしたことで、電流の遮断・復帰が繰り返される場合
でも、同インバータ回路20の見かけ上のスイッチング
周波数を下げ、ひいてはその過熱を防ぐことができるよ
うになる。
【0080】(ヘ)また、電流検出装置80が上記態様
でユニット化されることにより、電流センサ自身の検出
保証精度が同ユニットとしての検出保証精度、更には同
ユニットがインバータに組み付けられた状態での検出保
証精度とほぼ等価となり、検出された電流情報が他の回
路や装置を経由することによる同保証精度の低下等も好
適に回避されるようになる。なおこのことは、同電流検
出装置ユニットがインバータに組み付けられた状態での
電流センサ精度の測定が不要となることをも併せ意味す
るものであり、その分、生産コストの低減が図られるよ
うにもなる。
【0081】(ト)また、インバータ制御回路22にあ
っては、従来内蔵されていた過電流検出部が不要になる
とともに、上記検出された電流情報を電子制御装置40
に転送するために必要とされていた前記フィルタや出力
バッファ等も併せて排除することができるようになる。
このため、同インバータ制御回路22としての構成が大
幅に簡素化されるようになる。
【0082】(チ)また、電子制御装置40にあって
も、電流情報をモニタするに際し、フィルタによる位相
遅れ等の生じていない情報が直接取り込まれることで、
インバータ回路20のスイッチング動作に対するより精
度の高いフィードバック制御を行うことができるように
なる。等々、多くの優れた効果が奏せられるようにな
る。
【0083】なお、同実施形態の電流検出装置では、そ
の過電流判定に際し、取り込まれる電流情報の正負の電
流レベルについてそれぞれその絶対値の最大値を前記過
電流判定用基準値OVCrefと比較することとした。
しかしその手法は任意であり、他に例えば、 ・同取り込まれる電流情報の正の電流レベルについてそ
の最大値と比較される第1の過電流判定用基準値と、同
電流情報の負の電流レベルについてその最小値と比較さ
れる第2の過電流判定用基準値との2つの基準値を持
ち、それら第1の過電流判定用基準値よりも大きい、若
しくは第2の過電流判定用基準値よりも小さい電流レベ
ルが検出されることに基づいて同過電流判定を行う。と
いった構成なども適宜採用することができる。
【0084】また、同実施形態の電流検出装置では、そ
の電流センサとして磁束測定式のものを採用したが、こ
れも任意であり、他に磁気平衡式のものなども採用する
ことができる。
【0085】また、それら電流センサを構成する磁界検
出素子も、上述したホール素子には限られない。他に例
えば磁気抵抗効果素子なども同磁界検出素子として採用
することができる。
【0086】また、ユニットとして統合する同電流セン
サの数も、3個に限られることなく任意である。例えば
上述した3相交流電流の検出を行う場合であれ、電流セ
ンサを2つだけ設け、U相、V相、W相の何れか2相の
電流を検出する構成、或いはインバータ回路20への入
力電流も併せ検出すべく4つの電流センサを統合する構
成なども適宜採用することができる。更に、走行モータ
が単相モータからなる場合には、只1つの電流センサを
具える装置としてこれをユニット化することもできる。
【0087】そして、この発明にかかる電流検出装置
は、上述した電気自動車システムへの適用に限られるも
のでもない。電流供給線に対して電流センサを設け、そ
の検出される電流情報に基づき過電流判定を行うシステ
ムの全てに対し、上記実施形態に準じたかたちで適用す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる電流検出装置の一実施形態を
示すブロック図。
【図2】同実施形態の装置の主に過電流検出部の構成例
を示すブロック図。
【図3】同過電流検出部のラッチ回路の機能を示すタイ
ムチャート。
【図4】同実施形態の装置の組み立て構造を示す斜視
図。
【図5】従来の電流検出装置が搭載された電気自動車シ
ステムを示すブロック図。
【符号の説明】
11…バッテリ(主電源)、12…バッテリ(補助電
源)、20…インバータ回路、21…インバータパワー
回路、211a、211b〜213a〜213b…スイ
ッチング素子(IGBT)、214…平滑コンデンサ、
22、22’…インバータ制御回路、221…駆動回
路、222…給電回路、223…過電流検出部、224
a〜224c…フィルタ、225a〜225c…出力バ
ッファ、226…入力フィルタ、227…ヒステリシス
反転回路、228…出力バッファ、30…走行モータ、
31a〜31c…電流供給線(バスバー)、40…電子
制御装置、50…アクセルペダル、60a〜60c…電
流センサ、70a〜70c…出力バッファ、80…電流
検出装置、80S…給電回路、80B…分岐回路、81
a〜81c…電流センサ、810…センサケース、81
0a、810b…センサケース取付足、811a〜81
1c…コア、812a〜812c…磁界検出素子(ホー
ル素子)、813a〜813c…定電流回路、814a
〜814c…増幅器、815…プリント基板、816a
〜816h…基板固定ネジ、817…信号線束、818
…コネクタ、819a〜819c…センサケース開口
部、82…過電流検出部、821…最大値検出回路、8
22…最小値検出回路、823…反転増幅回路、824
…最大値選択回路、825…比較回路、826…基準値
設定回路、827…ラッチ回路、828…出力バッフ
ァ、83a〜83c…出力バッファ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H02M 1/00 9181−5H H02M 7/48 E 7/48 H02P 7/63 302S H02P 7/63 302 G01R 15/02 A

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電流供給線路近傍に配設された磁界検出素
    子を通じて同線路を流れる電流を検出する電流センサ
    と、 該電流センサの前記磁界検出素子に駆動電流を供給する
    給電回路と、 同電流センサにて検出される電流情報を分岐する分岐回
    路と、 この分岐された一方の電流情報を外部出力する出力回路
    と、 同分岐された他方の電流情報を取り込み、その電流レベ
    ルを前記電流供給線路に流れる電流の過電流判定用基準
    値と比較して過電流判定を行う過電流検出手段と、 を具え、少なくとも前記給電回路、及び前記分岐回路、
    及び前記過電流検出手段を共通の基板に形成したことを
    特徴とする電流検出装置。
  2. 【請求項2】前記過電流検出手段は、前記取り込む電流
    情報の正負の電流レベルについてそれぞれその絶対値を
    前記過電流判定用基準値と比較して過電流判定を行うも
    のである請求項1記載の電流検出装置。
  3. 【請求項3】前記過電流検出手段は、前記取り込む電流
    情報の正の電流レベルについてその値と比較される第1
    の過電流判定用基準値と、同電流情報の負の電流レベル
    についてその値と比較される第2の過電流判定用基準値
    との2つの基準値を持ち、それら第1の過電流判定用基
    準値よりも大きい、若しくは第2の過電流判定用基準値
    よりも小さい電流レベルが検出されることに基づいて前
    記過電流判定を行うものである請求項1記載の電流検出
    装置。
  4. 【請求項4】前記電流供給線路は、インバータ回路によ
    り直流−交流変換される交流電流が供給される線路であ
    り、 前記過電流検出手段は、 前記電流情報の電流レベルが前記過電流判定用基準値を
    超えるとき過電流である旨示す判定信号を出力する比較
    回路と、 該比較回路から出力される前記判定信号を所定の期間だ
    け保持するラッチ回路と、 を具えて構成される請求項1または2または3記載の電
    流検出装置。
  5. 【請求項5】前記電流センサは複数の電流供給線路に対
    応して配設された複数のセンサ群からなり、 前記給電回路は、それら電流センサの前記各磁界検出素
    子に対してその電源を一括供給するものであり、 前記出力回路は、前記電流センサの数に対応した数だけ
    設けられ、 前記分岐回路は、前記電流センサからの電流情報を前記
    過電流検出手段とこれら各出力回路とに並列に分岐する
    ものであり、 前記過電流検出手段は、この分岐された電流情報を一括
    して取り込んでその各電流レベルを前記過電流判定用基
    準値と比較するものである請求項1〜4の何れかに記載
    の電流検出装置。
  6. 【請求項6】前記電流供給線路は、電気自動車にあって
    インバータ回路により直流−交流変換された交流電流を
    走行モータに対し供給する1乃至複数の線路であり、 前記電流センサは、該電流供給線路の全てに、若しくは
    任意の電流供給線路に選択的に配設され、 前記出力回路から外部出力された電流情報は、当該電気
    自動車の電子制御装置に直接取り込まれ、 前記過電流検出手段による過電流判定結果は、前記イン
    バータ回路のスイッチング動作を制御するインバータ制
    御回路にはそのスイッチング停止指令として、且つ、前
    記電子制御装置には自己診断情報として、それぞれ信号
    線を介して入力される請求項1〜5の何れかに記載の電
    流検出装置。
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