JPH09291414A - 生分解性セルロースアセテート系繊維及びその製造方法 - Google Patents
生分解性セルロースアセテート系繊維及びその製造方法Info
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- JPH09291414A JPH09291414A JP9990596A JP9990596A JPH09291414A JP H09291414 A JPH09291414 A JP H09291414A JP 9990596 A JP9990596 A JP 9990596A JP 9990596 A JP9990596 A JP 9990596A JP H09291414 A JPH09291414 A JP H09291414A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 生分解性セルロースアセテート繊維及びその
製造方法の提供。 【解決手段】 セルロースアセテート、生分解性重合物
及び可塑剤を主成分とする生分解性組成物を溶融紡糸し
てなる生分解性セルロースアセテート系繊維であって、
該生分解性樹脂組成物が酢化度30〜56%、平均重合
度150〜250のセルロースアセテートを絶乾全重量
当り45〜65重量%、生分解性重合物を絶乾全重量当
り5〜25重量%及び可塑剤として平均分子量400〜
2000の生分解性ポリエステルポリオール、叉は該ポ
リエステルポリオールと平均分子量400〜1000の
生分解性ポリエーテルポリオールとの混合物を絶乾全重
量当り25〜40重量%含む。前記生分解性樹脂組成物
中の生分解性重合物として、脂肪族ポリエステルを含
む。前記生分解性樹脂組成物を紡糸温度190〜230
℃及び紡糸ドラフト200〜600で溶融紡糸する。
製造方法の提供。 【解決手段】 セルロースアセテート、生分解性重合物
及び可塑剤を主成分とする生分解性組成物を溶融紡糸し
てなる生分解性セルロースアセテート系繊維であって、
該生分解性樹脂組成物が酢化度30〜56%、平均重合
度150〜250のセルロースアセテートを絶乾全重量
当り45〜65重量%、生分解性重合物を絶乾全重量当
り5〜25重量%及び可塑剤として平均分子量400〜
2000の生分解性ポリエステルポリオール、叉は該ポ
リエステルポリオールと平均分子量400〜1000の
生分解性ポリエーテルポリオールとの混合物を絶乾全重
量当り25〜40重量%含む。前記生分解性樹脂組成物
中の生分解性重合物として、脂肪族ポリエステルを含
む。前記生分解性樹脂組成物を紡糸温度190〜230
℃及び紡糸ドラフト200〜600で溶融紡糸する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セルロースアセテ
ート、生分解性重合物および可塑剤を主成分としてなる
生分解性セルロースアセテート組成物を溶融紡糸して得
られる生分解性セルロースアセテート系繊維及びその製
造方法に関する。
ート、生分解性重合物および可塑剤を主成分としてなる
生分解性セルロースアセテート組成物を溶融紡糸して得
られる生分解性セルロースアセテート系繊維及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境保護に向けた認識が深まるな
かでプラスチック廃棄物の処理問題が重要視され、合成
樹脂を原料として溶融紡糸法で繊維化して製造される不
織布等の使い捨て用途向けについては、コンポスト化が
可能な生分解性樹脂を原料として使用することを望む気
運が高まっている。こうした状況下、各種の生分解性ポ
リエステル樹脂が溶融紡糸用途としても開発されている
が、価格が高く普及するには至っていない。一方、天然
物を原料とする多糖類系に関しては生分解性と安全性に
加えて価格が安く、原料が安定供給可能なことから期待
されているが、溶融紡糸法が可能な生分解性組成物は知
られていない。
かでプラスチック廃棄物の処理問題が重要視され、合成
樹脂を原料として溶融紡糸法で繊維化して製造される不
織布等の使い捨て用途向けについては、コンポスト化が
可能な生分解性樹脂を原料として使用することを望む気
運が高まっている。こうした状況下、各種の生分解性ポ
リエステル樹脂が溶融紡糸用途としても開発されている
が、価格が高く普及するには至っていない。一方、天然
物を原料とする多糖類系に関しては生分解性と安全性に
加えて価格が安く、原料が安定供給可能なことから期待
されているが、溶融紡糸法が可能な生分解性組成物は知
られていない。
【0003】多糖類系の中でセルロースを原料とし汎用
樹脂として広く使用されているセルロースアセテート
は、セルロースを完全にアセチル化した後、部分ケン化
することで製造されており、近年酢化度56%以下のも
のは本質的に生分解性を有することが知られるようにな
った。しかし、セルロースアセテートは、融点と熱分解
温度が近接しているため熱成型加工が困難で、通常可塑
剤を添加した組成物として使用されている。また、セル
ロースアセテートの繊維化も上記理由により、一般には
溶剤に溶かして行われる乾式紡糸法によって繊維が製造
され、アセテート繊維として広く用いられている。乾式
紡糸法を用いない特殊な例として、ポリエチレングリコ
ールのような水溶性可塑剤を配合して溶融紡糸を行い、
中空糸用の繊維を製造することが知られているが、特公
昭53−11564号公報に開示されている平均分子量
200〜1000のポリエチレングリコールを単独で使
用しても紡糸の際の断糸率の点から、紡糸ドラフトが2
00以上で紡糸速度を上げて溶融紡糸をすることは困難
である。また、ポリエチレングリコールのような吸湿性
の強い可塑剤を単独で使用することは用途の点から制限
が大きい。
樹脂として広く使用されているセルロースアセテート
は、セルロースを完全にアセチル化した後、部分ケン化
することで製造されており、近年酢化度56%以下のも
のは本質的に生分解性を有することが知られるようにな
った。しかし、セルロースアセテートは、融点と熱分解
温度が近接しているため熱成型加工が困難で、通常可塑
剤を添加した組成物として使用されている。また、セル
ロースアセテートの繊維化も上記理由により、一般には
溶剤に溶かして行われる乾式紡糸法によって繊維が製造
され、アセテート繊維として広く用いられている。乾式
紡糸法を用いない特殊な例として、ポリエチレングリコ
ールのような水溶性可塑剤を配合して溶融紡糸を行い、
中空糸用の繊維を製造することが知られているが、特公
昭53−11564号公報に開示されている平均分子量
200〜1000のポリエチレングリコールを単独で使
用しても紡糸の際の断糸率の点から、紡糸ドラフトが2
00以上で紡糸速度を上げて溶融紡糸をすることは困難
である。また、ポリエチレングリコールのような吸湿性
の強い可塑剤を単独で使用することは用途の点から制限
が大きい。
【0004】一方、可塑性が高く押出し、射出成型用に
使われているフタル酸エステル系可塑剤或いは生分解性
が知られたトリアセチン、トリエチルサイトレートのよ
うな可塑剤は、押出し、射出成型でなく、熱成型温度の
高い溶融紡糸に適用すると、揮発成分が多く、かなりの
低紡糸ドラフトでないと溶融紡糸性は発現せず、生産性
が劣る。他方、セルロースアセテートのこれらの欠点を
解決し、溶剤回収設備が不必要で高速化が可能な溶融紡
糸を可能とするために、セルロースをアセチル化すると
同時にプロピオニル化或いはブチリル化してセルロース
アセテートプロピオネート或いはセルロースアセテート
ブチレートとし、融点を下げることで溶融紡糸性をある
程度付与する試みもあるが、この場合繊維の疎水性が強
くなり生分解性が低下、もしくは消失してしまう。その
ため、セルロース系樹脂を利用して溶融紡糸法による生
分解性繊維の製造はいまだ具現化していない。
使われているフタル酸エステル系可塑剤或いは生分解性
が知られたトリアセチン、トリエチルサイトレートのよ
うな可塑剤は、押出し、射出成型でなく、熱成型温度の
高い溶融紡糸に適用すると、揮発成分が多く、かなりの
低紡糸ドラフトでないと溶融紡糸性は発現せず、生産性
が劣る。他方、セルロースアセテートのこれらの欠点を
解決し、溶剤回収設備が不必要で高速化が可能な溶融紡
糸を可能とするために、セルロースをアセチル化すると
同時にプロピオニル化或いはブチリル化してセルロース
アセテートプロピオネート或いはセルロースアセテート
ブチレートとし、融点を下げることで溶融紡糸性をある
程度付与する試みもあるが、この場合繊維の疎水性が強
くなり生分解性が低下、もしくは消失してしまう。その
ため、セルロース系樹脂を利用して溶融紡糸法による生
分解性繊維の製造はいまだ具現化していない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者はかかる現状
に鑑み、生分解性を有するセルロース系繊維を溶融紡糸
法で得る目的で、酢化度が56%以下、重合度150以
上の生分解性を有するセルロースアセテートの特定量
に、可塑剤として特定の平均分子量の範囲で末端に水酸
基を有し、紡糸温度付近では殆ど蒸気圧がないか、もし
くは蒸気圧が低い生分解性を有するポリエステルポリオ
ール、叉は前記ポリエステルポリオールと平均分子量が
400〜1000の範囲の生分解性ポリエーテルポリオ
ールとの特定比率の混合物を配合して紡糸温度を低下さ
せ、かつ可塑剤配合による溶融紡糸中の組成物の強度低
下を前記セルロースアセテートの平均重合度を高くする
ように補うことによって、紡糸温度190〜230℃及
び紡糸ドラフト200以上においてセルロースアセテー
ト組成物が優れた溶融紡糸性を発現できること、及び得
られたセルロースアセテート繊維は優れた糸強度と生分
解性を有することを見出した。
に鑑み、生分解性を有するセルロース系繊維を溶融紡糸
法で得る目的で、酢化度が56%以下、重合度150以
上の生分解性を有するセルロースアセテートの特定量
に、可塑剤として特定の平均分子量の範囲で末端に水酸
基を有し、紡糸温度付近では殆ど蒸気圧がないか、もし
くは蒸気圧が低い生分解性を有するポリエステルポリオ
ール、叉は前記ポリエステルポリオールと平均分子量が
400〜1000の範囲の生分解性ポリエーテルポリオ
ールとの特定比率の混合物を配合して紡糸温度を低下さ
せ、かつ可塑剤配合による溶融紡糸中の組成物の強度低
下を前記セルロースアセテートの平均重合度を高くする
ように補うことによって、紡糸温度190〜230℃及
び紡糸ドラフト200以上においてセルロースアセテー
ト組成物が優れた溶融紡糸性を発現できること、及び得
られたセルロースアセテート繊維は優れた糸強度と生分
解性を有することを見出した。
【0006】ただし、この場合、溶融紡糸時の生産性の
観点からは、更に生産性を向上させるため、紡糸時の断
糸率を小さくすることが求められ、そのためには、紡糸
温度を低く抑えて可塑剤の揮発及びセルロースアセテー
トと可塑剤の熱分解を抑制すること、溶融紡糸の際の組
成物の強度を更に強くすることが要求される。しかし、
セルロースアセテートと可塑剤のみの組み合わせでは、
可塑剤の配合量を増すと、紡糸温度は低下するが、溶融
紡糸中の組成物の強度が低下して紡糸の際の断糸率が上
昇し、一方可塑剤の配合量を減らすと、溶融紡糸中の組
成物の強度は向上するが可塑効果が少なく紡糸温度が高
くなり、可塑剤の揮発量は増加し、その上セルロスアセ
テートと可塑剤の熱安定性が低下して紡糸時の断糸率が
上昇し、その結果、紡糸温度を低く抑えつつ組成物の強
度向上を計ることは難しい。
観点からは、更に生産性を向上させるため、紡糸時の断
糸率を小さくすることが求められ、そのためには、紡糸
温度を低く抑えて可塑剤の揮発及びセルロースアセテー
トと可塑剤の熱分解を抑制すること、溶融紡糸の際の組
成物の強度を更に強くすることが要求される。しかし、
セルロースアセテートと可塑剤のみの組み合わせでは、
可塑剤の配合量を増すと、紡糸温度は低下するが、溶融
紡糸中の組成物の強度が低下して紡糸の際の断糸率が上
昇し、一方可塑剤の配合量を減らすと、溶融紡糸中の組
成物の強度は向上するが可塑効果が少なく紡糸温度が高
くなり、可塑剤の揮発量は増加し、その上セルロスアセ
テートと可塑剤の熱安定性が低下して紡糸時の断糸率が
上昇し、その結果、紡糸温度を低く抑えつつ組成物の強
度向上を計ることは難しい。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記問題
点を解決するために鋭意検討した結果、セルロースアセ
テートと可塑剤のみからなる組み合わせに、本質的な生
分解性があり、かつセルロースアセテートより融点が低
い重合物を前記セルロースアセテートと可塑剤の組み合
わせにおいて一部置き換えて添加使用することに着眼
し、まず相溶性を調べた。その結果、セルロースアセテ
ートと相溶性がないか、もしくは相溶化が難しい生分解
性重合物でも、前記可塑剤の存在下に特定範囲の配合量
で使用すると、混練により極めて簡単に相溶するものが
あることを見出した。この現象は、可塑剤があたかも相
溶化剤のような働きをしたことで、セルロースアセテー
トと生分解性重合物の混練性及び相溶性が向上したため
と考えられる。 更に、紡糸温度の上昇を抑えつつ、紡
糸中の組成物の強度の向上を計る目的で、相溶性のある
生分解性重合物を、前記セルロースアセテートと可塑剤
のみからなる組み合わせに種々加えた結果、特定の範囲
の三成分の配合比率において、紡糸温度を低く抑えたま
ま強度を向上させることが判明した。これは、融点の低
い生分解性重合物を添加して導入することにより、前記
可塑剤の配合量を減らしても紡糸温度の上昇が抑制され
たこと、及び高分子量成分であるセルロースアセテート
と生分解性重合物の配合量を増加できたことによると考
えられる。
点を解決するために鋭意検討した結果、セルロースアセ
テートと可塑剤のみからなる組み合わせに、本質的な生
分解性があり、かつセルロースアセテートより融点が低
い重合物を前記セルロースアセテートと可塑剤の組み合
わせにおいて一部置き換えて添加使用することに着眼
し、まず相溶性を調べた。その結果、セルロースアセテ
ートと相溶性がないか、もしくは相溶化が難しい生分解
性重合物でも、前記可塑剤の存在下に特定範囲の配合量
で使用すると、混練により極めて簡単に相溶するものが
あることを見出した。この現象は、可塑剤があたかも相
溶化剤のような働きをしたことで、セルロースアセテー
トと生分解性重合物の混練性及び相溶性が向上したため
と考えられる。 更に、紡糸温度の上昇を抑えつつ、紡
糸中の組成物の強度の向上を計る目的で、相溶性のある
生分解性重合物を、前記セルロースアセテートと可塑剤
のみからなる組み合わせに種々加えた結果、特定の範囲
の三成分の配合比率において、紡糸温度を低く抑えたま
ま強度を向上させることが判明した。これは、融点の低
い生分解性重合物を添加して導入することにより、前記
可塑剤の配合量を減らしても紡糸温度の上昇が抑制され
たこと、及び高分子量成分であるセルロースアセテート
と生分解性重合物の配合量を増加できたことによると考
えられる。
【0008】以上の検討結果から、生分解性重合物とし
て、一般的には、相溶性が良く、融点が低く、強度の大
きいものが効果的であることが判明し、これらの重合物
として、ポリカプロラクトン、ポリエチレンアジペート
等の脂肪族ポリエステルが好適であった。又、セルロー
スプロピオネートのように、融点が脂肪族ポリエステル
系よりやや高いセルロース誘導体でも配合量によっては
十分に効果をあげることができた。このようにして、生
分解性重合物の特定量を、セルロースアセテートと可塑
剤の組み合わせにおいて可塑剤と置換して使用すること
が可能となり、その結果、紡糸温度の上昇を抑えつつ紡
糸中の組成物強度の向上を計り、紡糸温度190〜23
0℃及び紡糸ドラフト200以上において、生分解性セ
ルロースアセテート繊維を効率的に製造できるようにな
り、本発明を完成するに至った。本発明の目的は、セル
ロースアセテート、生分解性重合物、及び可塑剤として
ポリエステルポリオール、叉は前記ポリエステルポリオ
ールとポリエーテルポリオールとの混合物を含む生分解
性セルロースアセテート組成物を、溶融紡糸することに
よって、前記セルロースアセテートと可塑剤のみの組み
合わせからなる組成物を溶融紡糸して繊維を製造する際
に生じる上記問題点を解消し、顕著に改善した生分解性
セルロースアセテート系繊維及びその製造方法を提供す
ることにある。
て、一般的には、相溶性が良く、融点が低く、強度の大
きいものが効果的であることが判明し、これらの重合物
として、ポリカプロラクトン、ポリエチレンアジペート
等の脂肪族ポリエステルが好適であった。又、セルロー
スプロピオネートのように、融点が脂肪族ポリエステル
系よりやや高いセルロース誘導体でも配合量によっては
十分に効果をあげることができた。このようにして、生
分解性重合物の特定量を、セルロースアセテートと可塑
剤の組み合わせにおいて可塑剤と置換して使用すること
が可能となり、その結果、紡糸温度の上昇を抑えつつ紡
糸中の組成物強度の向上を計り、紡糸温度190〜23
0℃及び紡糸ドラフト200以上において、生分解性セ
ルロースアセテート繊維を効率的に製造できるようにな
り、本発明を完成するに至った。本発明の目的は、セル
ロースアセテート、生分解性重合物、及び可塑剤として
ポリエステルポリオール、叉は前記ポリエステルポリオ
ールとポリエーテルポリオールとの混合物を含む生分解
性セルロースアセテート組成物を、溶融紡糸することに
よって、前記セルロースアセテートと可塑剤のみの組み
合わせからなる組成物を溶融紡糸して繊維を製造する際
に生じる上記問題点を解消し、顕著に改善した生分解性
セルロースアセテート系繊維及びその製造方法を提供す
ることにある。
【0009】本発明の第一は、セルロースアセテート、
生分解性重合物及び可塑剤を主成分とする生分解性樹脂
組成物を溶融紡糸してなる生分解性セルロースアセテー
ト系繊維において、該生分解性樹脂組成物が酢化度30
〜56%、平均重合度150〜250のセルロースアセ
テートを絶乾全重量当り45〜65重量%、生分解性重
合物を絶乾全重量当り5〜25重量%、及び平均分子量
が400〜2000の生分解性ポリエステルポリオー
ル、叉は前記ポリエステルポリオールと、平均分子量が
400〜1000の生分解性ポリエーテルポリオールと
の混合物からなる可塑剤を、絶乾全重量当り25〜40
重量%含むことを特徴とする生分解性セルロースアセテ
ート系繊維である。本発明の第二は、前記生分解性樹脂
組成物を構成する生分解性重合物が脂肪族ポリエステル
であることを特徴とする請求項1記載の生分解性セルロ
ースアセテート系繊維である。本発明の第三は、本発明
第一又はニに記載の生分解性樹脂組成物を、紡糸温度1
90〜230℃及び紡糸ドラフト200〜600におい
て溶融紡糸することを特徴とする生分解性セルロースア
セテート系繊維の製造方法である。
生分解性重合物及び可塑剤を主成分とする生分解性樹脂
組成物を溶融紡糸してなる生分解性セルロースアセテー
ト系繊維において、該生分解性樹脂組成物が酢化度30
〜56%、平均重合度150〜250のセルロースアセ
テートを絶乾全重量当り45〜65重量%、生分解性重
合物を絶乾全重量当り5〜25重量%、及び平均分子量
が400〜2000の生分解性ポリエステルポリオー
ル、叉は前記ポリエステルポリオールと、平均分子量が
400〜1000の生分解性ポリエーテルポリオールと
の混合物からなる可塑剤を、絶乾全重量当り25〜40
重量%含むことを特徴とする生分解性セルロースアセテ
ート系繊維である。本発明の第二は、前記生分解性樹脂
組成物を構成する生分解性重合物が脂肪族ポリエステル
であることを特徴とする請求項1記載の生分解性セルロ
ースアセテート系繊維である。本発明の第三は、本発明
第一又はニに記載の生分解性樹脂組成物を、紡糸温度1
90〜230℃及び紡糸ドラフト200〜600におい
て溶融紡糸することを特徴とする生分解性セルロースア
セテート系繊維の製造方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる生分解性樹脂
組成物は、紡糸速度と紡糸口金孔吐出速度との比(紡糸
速度/紡糸口金孔吐出速度)で示される紡糸ドラフトが
200以上で溶融紡糸して生分解性セルロースアセテー
ト繊維を製造するためのもので、この組成物は、セルロ
ースアセテート、生分解性重合物及び可塑剤を主成分と
して構成される。本発明で使用されるセルロースアセテ
ートは、針葉樹晒クラフトパルプや溶解パルプのような
セルロースパルプ或いはリンターを酢酸によって予備処
理した後、硫酸のような酸性触媒の存在下無水酢酸を用
いて酢化し、次いで中和と熟成を行うという公知の方法
で得られ、酢化度56%以下の本質的に生分解性を有す
ることが確認されているものである。セルロースアセテ
ートの酢化度は、51%を下まわると易分解性となり生
分解がさらに容易となるが、可塑剤として平均分子量が
400〜2000の範囲の生分解性ポリエステルポリオ
ールのような化合物を使用する限りにおいては、酢化度
51〜56%のセルロースアセテートを用いても、生分
解は容易に行われる。
組成物は、紡糸速度と紡糸口金孔吐出速度との比(紡糸
速度/紡糸口金孔吐出速度)で示される紡糸ドラフトが
200以上で溶融紡糸して生分解性セルロースアセテー
ト繊維を製造するためのもので、この組成物は、セルロ
ースアセテート、生分解性重合物及び可塑剤を主成分と
して構成される。本発明で使用されるセルロースアセテ
ートは、針葉樹晒クラフトパルプや溶解パルプのような
セルロースパルプ或いはリンターを酢酸によって予備処
理した後、硫酸のような酸性触媒の存在下無水酢酸を用
いて酢化し、次いで中和と熟成を行うという公知の方法
で得られ、酢化度56%以下の本質的に生分解性を有す
ることが確認されているものである。セルロースアセテ
ートの酢化度は、51%を下まわると易分解性となり生
分解がさらに容易となるが、可塑剤として平均分子量が
400〜2000の範囲の生分解性ポリエステルポリオ
ールのような化合物を使用する限りにおいては、酢化度
51〜56%のセルロースアセテートを用いても、生分
解は容易に行われる。
【0011】しかしながら、酢化度が30%未満のセル
ロースアセテートは、耐水性が低下し実用に適さないの
で、本発明における酢化度は30〜56%の範囲で用い
られる。又、酢化度の異なる2種類以上のセルロースア
セテートを混合して使用してもよい。酢化度の測定は、
公知の中和滴定法に従い水酸化ナトリウム(NaOH)
の消費量から求め、平均値で表される。セルロースアセ
テートの平均重合度は、セルロースアセテート組成物の
溶融紡糸中の強度を、可塑剤の配合によりもたらされる
低下から補償するために、可塑剤との混練とそれに続く
溶融紡糸が可能な範囲で高い程好ましいが、150以上
であれば所望の溶融紡糸性が得られる。ただし、平均重
合度が250を超えると、混練性が低下し、適さないの
で、本発明では平均重合度が150〜250の範囲のセ
ルロースアセテートが用いられる。
ロースアセテートは、耐水性が低下し実用に適さないの
で、本発明における酢化度は30〜56%の範囲で用い
られる。又、酢化度の異なる2種類以上のセルロースア
セテートを混合して使用してもよい。酢化度の測定は、
公知の中和滴定法に従い水酸化ナトリウム(NaOH)
の消費量から求め、平均値で表される。セルロースアセ
テートの平均重合度は、セルロースアセテート組成物の
溶融紡糸中の強度を、可塑剤の配合によりもたらされる
低下から補償するために、可塑剤との混練とそれに続く
溶融紡糸が可能な範囲で高い程好ましいが、150以上
であれば所望の溶融紡糸性が得られる。ただし、平均重
合度が250を超えると、混練性が低下し、適さないの
で、本発明では平均重合度が150〜250の範囲のセ
ルロースアセテートが用いられる。
【0012】平均重合度(DP)の測定は、公知の方法
に従い、セルロースアセテートをアセトン溶媒に溶か
し、オストワルド粘度計を用いて求めた相対粘度から得
られる極限粘度[η]を用いて、(1)式から求められ
る。 [η]=0.009×DP・・・(1) セルロースアセテートの配合量は、セルロースアセテー
ト、生分解性重合物及び可塑剤の絶乾全重量当り45〜
65重量%の範囲である。この配合量が45重量%未満
では、溶融紡糸中の組成物の強度が低下し、又、配合量
が65重量%を超えると、紡糸温度が高くなり過ぎ、可
塑剤の揮発量が増加し、更にセルロースアセテート、生
分解性重合物及び可塑剤の熱安定性が低下して、溶融紡
糸する際に断糸率が増えるので適さない。
に従い、セルロースアセテートをアセトン溶媒に溶か
し、オストワルド粘度計を用いて求めた相対粘度から得
られる極限粘度[η]を用いて、(1)式から求められ
る。 [η]=0.009×DP・・・(1) セルロースアセテートの配合量は、セルロースアセテー
ト、生分解性重合物及び可塑剤の絶乾全重量当り45〜
65重量%の範囲である。この配合量が45重量%未満
では、溶融紡糸中の組成物の強度が低下し、又、配合量
が65重量%を超えると、紡糸温度が高くなり過ぎ、可
塑剤の揮発量が増加し、更にセルロースアセテート、生
分解性重合物及び可塑剤の熱安定性が低下して、溶融紡
糸する際に断糸率が増えるので適さない。
【0013】本発明に使用できる生分解性重合物として
は、本質的な生分解性を有することが知られ、融点がセ
ルロースアセテートより低く、更にセルロースアセテー
トと可塑剤からなる配合組み合わせにおいて相溶が可能
な、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシブチレート、
ポリエチレンアジペート等の脂肪族ポリエステル、本質
的な生分解を有する特定置換度のセルロースプロピオネ
ート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロー
スブチレート、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルセルロース等のセルロース誘導体及びビニル
アセテート、ビニルアルコール等を挙げることができ、
これらの中から選択して1種以上が用いられる。しかし
ながら、セルロースアセテートと可塑剤に添加して、紡
糸温度の上昇を抑えつつ溶融紡糸中の樹脂組成物の強度
の向上を計るには、生分解性重合物の融点は低く、強度
が大きい程好ましい。
は、本質的な生分解性を有することが知られ、融点がセ
ルロースアセテートより低く、更にセルロースアセテー
トと可塑剤からなる配合組み合わせにおいて相溶が可能
な、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシブチレート、
ポリエチレンアジペート等の脂肪族ポリエステル、本質
的な生分解を有する特定置換度のセルロースプロピオネ
ート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロー
スブチレート、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルセルロース等のセルロース誘導体及びビニル
アセテート、ビニルアルコール等を挙げることができ、
これらの中から選択して1種以上が用いられる。しかし
ながら、セルロースアセテートと可塑剤に添加して、紡
糸温度の上昇を抑えつつ溶融紡糸中の樹脂組成物の強度
の向上を計るには、生分解性重合物の融点は低く、強度
が大きい程好ましい。
【0014】前記生分解性重合物の融点については、セ
ルロースアセテートの融点が230℃以上であるから、
200℃以下であれば十分効果を得ることができる。更
に、前記重合物の強度に影響を及ぼす平均分子量は、1
〜10万の範囲であり、平均分子量が1万未満では、強
度が弱くなり、10万を超えるとセルロースアセテート
との相溶性の低下や紡糸温度が上昇するので適さない。
これらの条件を満足するものとして、融点が60℃程度
のポリカプロラクトンのような脂肪族ポリエステルが特
に好ましい。前記重合物の配合量は、セルロースアセテ
ート、生分解性重合物及び可塑剤の絶乾全重量当り5〜
25重量%の範囲である。この配合量が5重量%未満で
は、強度の改善効果が小さく、また25重量%を超える
と、相溶性が低下するので適さない。
ルロースアセテートの融点が230℃以上であるから、
200℃以下であれば十分効果を得ることができる。更
に、前記重合物の強度に影響を及ぼす平均分子量は、1
〜10万の範囲であり、平均分子量が1万未満では、強
度が弱くなり、10万を超えるとセルロースアセテート
との相溶性の低下や紡糸温度が上昇するので適さない。
これらの条件を満足するものとして、融点が60℃程度
のポリカプロラクトンのような脂肪族ポリエステルが特
に好ましい。前記重合物の配合量は、セルロースアセテ
ート、生分解性重合物及び可塑剤の絶乾全重量当り5〜
25重量%の範囲である。この配合量が5重量%未満で
は、強度の改善効果が小さく、また25重量%を超える
と、相溶性が低下するので適さない。
【0015】本発明に使用される可塑剤としては、平均
分子量が400〜2000の範囲で末端に水酸基を有
し、紡糸温度付近で殆ど蒸気圧がないか、もしくは低
い、生分解性ポリエステルポリオール又は前記ポリエス
テルポリオールと平均分子量が400〜1000の範囲
の生分解性ポリエーテルポリオールとの混合物をい挙げ
ることができる。又、可塑剤の配合量は、セルロースア
セテート、生分解性重合物及び可塑剤の絶乾全重量当り
25〜40重量%である。配合量が40重量%を超える
と、溶融紡糸中の樹脂組成物の強度が低下し、配合量が
25重量%未満では、紡糸温度が高くなり過ぎ、可塑剤
の揮発量が増加し、しかもセルロースアセテート、生分
解性重合物及び可塑剤の熱安定性が低下して、溶融紡糸
の際の断糸率が増えるので溶融紡糸性は低下する。
分子量が400〜2000の範囲で末端に水酸基を有
し、紡糸温度付近で殆ど蒸気圧がないか、もしくは低
い、生分解性ポリエステルポリオール又は前記ポリエス
テルポリオールと平均分子量が400〜1000の範囲
の生分解性ポリエーテルポリオールとの混合物をい挙げ
ることができる。又、可塑剤の配合量は、セルロースア
セテート、生分解性重合物及び可塑剤の絶乾全重量当り
25〜40重量%である。配合量が40重量%を超える
と、溶融紡糸中の樹脂組成物の強度が低下し、配合量が
25重量%未満では、紡糸温度が高くなり過ぎ、可塑剤
の揮発量が増加し、しかもセルロースアセテート、生分
解性重合物及び可塑剤の熱安定性が低下して、溶融紡糸
の際の断糸率が増えるので溶融紡糸性は低下する。
【0016】可塑剤として用いられるポリエステルポリ
オールとしては、生分解性を有しセルロースアセテート
と相溶性が良好であれば化学構造に関する制限は特にな
いが、平均分子量400〜2000の範囲のポリカプロ
ラクトンジオール、ポリカプロラクトントリオール、ポ
リエチレンアジペート等を挙げることができ、これらの
中から選択して単独で又は2種類以上の混合物として用
いることができる。ポリエステルポリオールの平均分子
量が400未満では、可塑効果は良好であるが、紡糸温
度付近において、ポリエステルポリオール中の低分子量
成分の揮発性が生じ、又熱安定性が低く、紡糸中の繊維
に気泡が発生し易くなり、その上溶融紡糸中の組成物の
強度の低下が大きいので適さない。一方、平均分子量が
2000を超えると、可塑化効果が小さく、混練性の低
下に加え、溶融紡糸が可能な温度が高くなり過ぎて、そ
のためセルロースアセテート、生分解性重合物及び可塑
剤の熱安定性が低下するので適さない。
オールとしては、生分解性を有しセルロースアセテート
と相溶性が良好であれば化学構造に関する制限は特にな
いが、平均分子量400〜2000の範囲のポリカプロ
ラクトンジオール、ポリカプロラクトントリオール、ポ
リエチレンアジペート等を挙げることができ、これらの
中から選択して単独で又は2種類以上の混合物として用
いることができる。ポリエステルポリオールの平均分子
量が400未満では、可塑効果は良好であるが、紡糸温
度付近において、ポリエステルポリオール中の低分子量
成分の揮発性が生じ、又熱安定性が低く、紡糸中の繊維
に気泡が発生し易くなり、その上溶融紡糸中の組成物の
強度の低下が大きいので適さない。一方、平均分子量が
2000を超えると、可塑化効果が小さく、混練性の低
下に加え、溶融紡糸が可能な温度が高くなり過ぎて、そ
のためセルロースアセテート、生分解性重合物及び可塑
剤の熱安定性が低下するので適さない。
【0017】前記ポリエステルポリオールと組み合わせ
て溶融粘度、物性等を調整する目的で、生分解性があ
り、しかもセルロースアセテートと良好な相溶性を示す
分子量400〜1000の範囲のポリエチレングリコー
ルのようなポリエーテルポリオールを溶融紡糸性を損な
わない範囲内で使用することができる。この場合許容さ
れるポリエステルポリオールとポリエーテルポリオール
の重量比は1:1未満である。この比が1:1を越えて
ポリエーテルポリオールの量が多くなると、耐水性が低
下するので適さない。本発明には必要に応じて要求され
る性能を損なわない範囲内で熱劣化防止や熱着色防止用
の安定剤として弱有機酸、エポキシ化合物、フォスフェ
イト、チオフォスフェイト等を、これらの中から選択し
て単独で又は2種類以上混合して添加してもよい。又、
その他の有機酸系の生分解促進剤、滑剤、帯電防止剤、
染料、顔料、潤滑剤等の添加剤を配合することは何ら差
し支えがない。
て溶融粘度、物性等を調整する目的で、生分解性があ
り、しかもセルロースアセテートと良好な相溶性を示す
分子量400〜1000の範囲のポリエチレングリコー
ルのようなポリエーテルポリオールを溶融紡糸性を損な
わない範囲内で使用することができる。この場合許容さ
れるポリエステルポリオールとポリエーテルポリオール
の重量比は1:1未満である。この比が1:1を越えて
ポリエーテルポリオールの量が多くなると、耐水性が低
下するので適さない。本発明には必要に応じて要求され
る性能を損なわない範囲内で熱劣化防止や熱着色防止用
の安定剤として弱有機酸、エポキシ化合物、フォスフェ
イト、チオフォスフェイト等を、これらの中から選択し
て単独で又は2種類以上混合して添加してもよい。又、
その他の有機酸系の生分解促進剤、滑剤、帯電防止剤、
染料、顔料、潤滑剤等の添加剤を配合することは何ら差
し支えがない。
【0018】本発明では、生分解性は、土壌中に埋設し
た後、或いはJIS K 6950に準拠して重量の減
少を測定することで評価することも可能であるが、この
試験は易分解性試験方法なので、本質的な生分解性を調
べるに当ってはASTM−D−5338或いはセルロー
スアセテート、生分解性重合物及び可塑剤として使用さ
れている化合物に馴化した微生物を含む土壌、活性汚泥
等の制御された環境を用いることもできる。本発明で用
いられるセルロースアセテート、生分解性重合物、可塑
剤及びその他の添加剤の混合は、ニーダー、ロールミ
ル、バンバリーミキサー等の公知の混合装置が特に制限
なく用いられる。尚、混合を容易にするために粉砕機に
より予めセルロースアセテートの粒子を50メッシュ以
下に細かく粉砕しておくことが好ましい。得られた混合
物は、気泡等の混入をできるだけ少なくするために、溶
融紡糸機に供給する前にエクストルーダーを用いてペレ
ット化しておくことが望ましい。又、ペレット化した生
分解性樹脂組成物は、溶融紡糸に先立ち、溶融時の加水
分解や気泡の発生を防止するために含水率を0.1%以
下に乾燥することが好ましい。
た後、或いはJIS K 6950に準拠して重量の減
少を測定することで評価することも可能であるが、この
試験は易分解性試験方法なので、本質的な生分解性を調
べるに当ってはASTM−D−5338或いはセルロー
スアセテート、生分解性重合物及び可塑剤として使用さ
れている化合物に馴化した微生物を含む土壌、活性汚泥
等の制御された環境を用いることもできる。本発明で用
いられるセルロースアセテート、生分解性重合物、可塑
剤及びその他の添加剤の混合は、ニーダー、ロールミ
ル、バンバリーミキサー等の公知の混合装置が特に制限
なく用いられる。尚、混合を容易にするために粉砕機に
より予めセルロースアセテートの粒子を50メッシュ以
下に細かく粉砕しておくことが好ましい。得られた混合
物は、気泡等の混入をできるだけ少なくするために、溶
融紡糸機に供給する前にエクストルーダーを用いてペレ
ット化しておくことが望ましい。又、ペレット化した生
分解性樹脂組成物は、溶融紡糸に先立ち、溶融時の加水
分解や気泡の発生を防止するために含水率を0.1%以
下に乾燥することが好ましい。
【0019】本発明で用いる溶融紡糸法では、前記した
生分解性樹脂組成物を公知の押出し紡糸機において加熱
溶融した後、紡糸温度が190〜230℃で口金から押
出し紡糸し、紡出された連続長繊維フィラメント群をエ
ジェクターにより高速エアーで延伸、開繊してそのまま
巻取るか、或いは開繊した後捕集用の支持体面上に堆積
・捕集してウェブを形成するが、本発明で用いる溶融紡
糸の際の紡糸温度とは、紡糸するための口金内部の温度
のことを意味する。紡糸温度が230℃を超えると、可
塑剤の揮発量が増加し、しかもセルロースアセテート、
生分解性重合物及び可塑剤の熱安定性が低下して熱分解
や加水分解の発生が顕著になるので適さない。一方、紡
糸温度が190℃未満のように温度が低下すると、組成
物の溶融粘度が高くなって紡糸ドラフトを上げるのが難
しくなって生産効率が顕著に低下する。
生分解性樹脂組成物を公知の押出し紡糸機において加熱
溶融した後、紡糸温度が190〜230℃で口金から押
出し紡糸し、紡出された連続長繊維フィラメント群をエ
ジェクターにより高速エアーで延伸、開繊してそのまま
巻取るか、或いは開繊した後捕集用の支持体面上に堆積
・捕集してウェブを形成するが、本発明で用いる溶融紡
糸の際の紡糸温度とは、紡糸するための口金内部の温度
のことを意味する。紡糸温度が230℃を超えると、可
塑剤の揮発量が増加し、しかもセルロースアセテート、
生分解性重合物及び可塑剤の熱安定性が低下して熱分解
や加水分解の発生が顕著になるので適さない。一方、紡
糸温度が190℃未満のように温度が低下すると、組成
物の溶融粘度が高くなって紡糸ドラフトを上げるのが難
しくなって生産効率が顕著に低下する。
【0020】溶融紡糸法は、現在ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂を用い
て、紡糸ドラフトが200以上で実用化されており、こ
の溶融紡糸法は溶媒を必要とする乾式、湿式紡糸法に比
べ極めて生産性の高い方法である。本発明においても紡
糸ドラフトが200〜600の範囲で溶融紡糸される。
この紡糸ドラフトは、高ければ高い程生産効率が向上し
好ましいが、組成物の強度等の観点からどうしても制限
を受け、その上限は600を超えたところにある。又、
紡糸速度は、紡糸ドラフトと同様、高ければ高い程生産
効率は向上するが、前記したように、組成物の強度の観
点からの制限を含めて1000〜4000m/分が実用
的な生産速度の範囲である。本発明は、以上に説明した
樹脂組成物を用いて溶融紡糸して生分解性セルロースア
セテート系長繊維としたものであり、押出し溶融紡糸す
る際の断糸率が極めて少ない状態で繊維を得ることがで
きるので生産性が非常に高く、又得られた長繊維を紡糸
して織布としたり、得られるウェブに熱エンボス処理を
施してスパンボンド不織布とし、衛生材料、包装材料等
の用途に好適に用いられる。
ロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂を用い
て、紡糸ドラフトが200以上で実用化されており、こ
の溶融紡糸法は溶媒を必要とする乾式、湿式紡糸法に比
べ極めて生産性の高い方法である。本発明においても紡
糸ドラフトが200〜600の範囲で溶融紡糸される。
この紡糸ドラフトは、高ければ高い程生産効率が向上し
好ましいが、組成物の強度等の観点からどうしても制限
を受け、その上限は600を超えたところにある。又、
紡糸速度は、紡糸ドラフトと同様、高ければ高い程生産
効率は向上するが、前記したように、組成物の強度の観
点からの制限を含めて1000〜4000m/分が実用
的な生産速度の範囲である。本発明は、以上に説明した
樹脂組成物を用いて溶融紡糸して生分解性セルロースア
セテート系長繊維としたものであり、押出し溶融紡糸す
る際の断糸率が極めて少ない状態で繊維を得ることがで
きるので生産性が非常に高く、又得られた長繊維を紡糸
して織布としたり、得られるウェブに熱エンボス処理を
施してスパンボンド不織布とし、衛生材料、包装材料等
の用途に好適に用いられる。
【0021】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論本発明はこれらに限定されるものでは
ない。尚、実施例及び比較例において%とあるのは、全
て重量%を示す。
説明するが、勿論本発明はこれらに限定されるものでは
ない。尚、実施例及び比較例において%とあるのは、全
て重量%を示す。
【0022】実施例1 絶乾全重量当り針葉樹材からの溶解パルプ13%、硫酸
2%、無水酢酸35%及び氷酢酸50%からなる混合物
を、温度36℃で3時間アセチル化を行い、反応後、反
応物を酢酸カリウムで中和し、その後温度60℃で3時
間加水分解し、精製、乾燥して酢化度54%、平均重合
度180のセルロースアセテートフレークを得、更にこ
のセルロースアセテートフレークを粉砕機で微粉末にし
た。次に、絶乾全重量当り、このセルロースアセテート
55%、ポリカプロラクトン(ダイセル化学製、商標:
プラクセル4H)10%、平均分子量550のカプロラ
クトントリオール(ダイセル化学製、商標:プラクセル
305)30%、平均分子量1000のポリエチレンア
ジペート(日本ポリウレタン製、商標:ニッポラン40
02)5%からなる混合物を、ヘンシェルミキサーで混
合した後、ニーダーで温度180℃、30rpmで10
分間混練した。
2%、無水酢酸35%及び氷酢酸50%からなる混合物
を、温度36℃で3時間アセチル化を行い、反応後、反
応物を酢酸カリウムで中和し、その後温度60℃で3時
間加水分解し、精製、乾燥して酢化度54%、平均重合
度180のセルロースアセテートフレークを得、更にこ
のセルロースアセテートフレークを粉砕機で微粉末にし
た。次に、絶乾全重量当り、このセルロースアセテート
55%、ポリカプロラクトン(ダイセル化学製、商標:
プラクセル4H)10%、平均分子量550のカプロラ
クトントリオール(ダイセル化学製、商標:プラクセル
305)30%、平均分子量1000のポリエチレンア
ジペート(日本ポリウレタン製、商標:ニッポラン40
02)5%からなる混合物を、ヘンシェルミキサーで混
合した後、ニーダーで温度180℃、30rpmで10
分間混練した。
【0023】混練物はその後、エクストルーダーに供給
し、温度200℃で溶融し、幅3mmのストランドとし
て押し出し、冷却した後、長さ3mmに切断してペレッ
トとした。このペレットは、温度80℃に加熱した熱風
乾燥機中で10時間乾燥させ、その後取り出して、エク
ストルーダー型溶融紡糸機に供給し、紡糸温度212℃
で孔径0.3mmの口金を通して吐出させ、吐出させた
長繊維フィラメント群をエジェクターにより引き取り延
伸、開繊し、紡糸速度2850m/分、紡糸ドラフト4
60で巻取った。長繊維の繊度は2.1デニールであっ
た。
し、温度200℃で溶融し、幅3mmのストランドとし
て押し出し、冷却した後、長さ3mmに切断してペレッ
トとした。このペレットは、温度80℃に加熱した熱風
乾燥機中で10時間乾燥させ、その後取り出して、エク
ストルーダー型溶融紡糸機に供給し、紡糸温度212℃
で孔径0.3mmの口金を通して吐出させ、吐出させた
長繊維フィラメント群をエジェクターにより引き取り延
伸、開繊し、紡糸速度2850m/分、紡糸ドラフト4
60で巻取った。長繊維の繊度は2.1デニールであっ
た。
【0024】紡糸時の断糸率、得られた長繊維の糸強度
及び生分解性を次に示す方法で評価した。 評価方法 (1)断糸率 溶融紡糸して得られる繊維を卷き取る間に、1時間に断
糸する回数を計測した。 (2)糸強度 JIS L 1013に記載されている方法に準じて実
施した。 (3)生分解性 溶融紡糸した長繊維は形状が保持できるようにエンボス
ロールで部分的に自己融着により熱圧着させた後、東京
都江東区の野外の土中(東京都江東区東雲1丁目10番
6号、新王子製紙(株)東雲研究センター敷地内)25
cmの深さに埋設し、6ヶ月経過後に取り出し、形態変
化、重量変化から3段階で評価した。 ○:形態変化、重量減少とも著しい、 △:形態変化、重量変化が認められる、 ×:形態変化、重量変化が認められない。
及び生分解性を次に示す方法で評価した。 評価方法 (1)断糸率 溶融紡糸して得られる繊維を卷き取る間に、1時間に断
糸する回数を計測した。 (2)糸強度 JIS L 1013に記載されている方法に準じて実
施した。 (3)生分解性 溶融紡糸した長繊維は形状が保持できるようにエンボス
ロールで部分的に自己融着により熱圧着させた後、東京
都江東区の野外の土中(東京都江東区東雲1丁目10番
6号、新王子製紙(株)東雲研究センター敷地内)25
cmの深さに埋設し、6ヶ月経過後に取り出し、形態変
化、重量変化から3段階で評価した。 ○:形態変化、重量減少とも著しい、 △:形態変化、重量変化が認められる、 ×:形態変化、重量変化が認められない。
【0025】実施例2 絶乾全重量当り、実施例1と同じセルロースアセテート
55%、ポリカプロラクトン(ダイセル化学製、商標:
プラクセル4H)15%、平均分子量550のカプロラ
クトントリオール(ダイセル化学製、商標:プラクセル
305)25%、平均分子量が600のポリエチレング
リコール(三洋化成製、商標:PEG600)5%から
なる混合物を用いて、紡糸温度210℃で溶融紡糸した
こと以外は、実施例1と同様にして長繊維を製造し、巻
取り、得られた長繊維を試験した。長繊維の繊度は2.
0デニールであった。
55%、ポリカプロラクトン(ダイセル化学製、商標:
プラクセル4H)15%、平均分子量550のカプロラ
クトントリオール(ダイセル化学製、商標:プラクセル
305)25%、平均分子量が600のポリエチレング
リコール(三洋化成製、商標:PEG600)5%から
なる混合物を用いて、紡糸温度210℃で溶融紡糸した
こと以外は、実施例1と同様にして長繊維を製造し、巻
取り、得られた長繊維を試験した。長繊維の繊度は2.
0デニールであった。
【0026】実施例3 絶乾全重量当り、実施例1と同じセルロースアセテート
50%、常法により作製したセルロースプロピオネート
(置換度1.9、重合度65)15%、平均分子量55
0のカプロラクトントリオール(ダイセル化学製、商
標:プラクセル305)25%、平均分子量が1000
のポリエチレンアジペート(日本ポリウレタン製、商
標:ニッポラン4002)10%からなる混合物を用い
て、紡糸温度210℃で溶融紡糸したこと以外は、実施
例1と同様にして長繊維を製造し、巻取り、得られた長
繊維を試験した。長繊維の繊度は2.2デニールであっ
た。
50%、常法により作製したセルロースプロピオネート
(置換度1.9、重合度65)15%、平均分子量55
0のカプロラクトントリオール(ダイセル化学製、商
標:プラクセル305)25%、平均分子量が1000
のポリエチレンアジペート(日本ポリウレタン製、商
標:ニッポラン4002)10%からなる混合物を用い
て、紡糸温度210℃で溶融紡糸したこと以外は、実施
例1と同様にして長繊維を製造し、巻取り、得られた長
繊維を試験した。長繊維の繊度は2.2デニールであっ
た。
【0027】比較例1 絶乾全重量当り、実施例1と同じセルロースアセテート
60%、平均分子量550のカプロラクトントリオール
(ダイセル化学製、商標:プラクセル305)35%及
び平均分子量1000のポリエチレンアジペート(日本
ポリウレタン製、商標:ニッポラン4002)5%から
なる混合物を用いて、紡糸温度215℃で溶融紡糸した
こと以外は、実施例1と同様にして長繊維を製造し、巻
取り、得られた長繊維を試験した。長繊維の繊度は2.
0デニールであった。
60%、平均分子量550のカプロラクトントリオール
(ダイセル化学製、商標:プラクセル305)35%及
び平均分子量1000のポリエチレンアジペート(日本
ポリウレタン製、商標:ニッポラン4002)5%から
なる混合物を用いて、紡糸温度215℃で溶融紡糸した
こと以外は、実施例1と同様にして長繊維を製造し、巻
取り、得られた長繊維を試験した。長繊維の繊度は2.
0デニールであった。
【0028】比較例2 絶乾全重量当り、実施例1と同じセルロースアセテート
60%、平均分子量550のカプロラクトントリオール
(ダイセル化学製、商標:プラクセル305)35%及
び平均分子量600のポリエチレングリコール(三洋化
成製、商標:PEG600)5%からなる混合物を用い
て、紡糸温度215℃で溶融紡糸したこと以外は、実施
例1と同様にして長繊維を製造し、巻取り、得られた長
繊維を試験した。長繊維の繊度は2.3デニールであっ
た。
60%、平均分子量550のカプロラクトントリオール
(ダイセル化学製、商標:プラクセル305)35%及
び平均分子量600のポリエチレングリコール(三洋化
成製、商標:PEG600)5%からなる混合物を用い
て、紡糸温度215℃で溶融紡糸したこと以外は、実施
例1と同様にして長繊維を製造し、巻取り、得られた長
繊維を試験した。長繊維の繊度は2.3デニールであっ
た。
【0029】比較例3 絶乾全重量当り、実施例1と同じセルロースアセテート
60%、平均分子量550のカプロラクトントリオール
(ダイセル化学製、商標:プラクセル305)30%及
び平均分子量1000のポリエチレンアジペート(日本
ポリウレタン製、商標:ニッポラン4002)10%か
らなる混合物を用いて、紡糸温度216℃で溶融紡糸し
たこと以外は、実施例1と同様にして長繊維を製造し、
巻取り、得られた長繊維を試験した。長繊維の繊度は
2.0デニールであった。
60%、平均分子量550のカプロラクトントリオール
(ダイセル化学製、商標:プラクセル305)30%及
び平均分子量1000のポリエチレンアジペート(日本
ポリウレタン製、商標:ニッポラン4002)10%か
らなる混合物を用いて、紡糸温度216℃で溶融紡糸し
たこと以外は、実施例1と同様にして長繊維を製造し、
巻取り、得られた長繊維を試験した。長繊維の繊度は
2.0デニールであった。
【0030】実施例と比較例に用いたセルロースアセテ
ートの配合量、生分解性重合物の種類と配合量、可塑剤
の種類、平均分子量及び配合量を表1に示した。
ートの配合量、生分解性重合物の種類と配合量、可塑剤
の種類、平均分子量及び配合量を表1に示した。
【0031】
【表1】
【0032】又、紡糸条件、紡糸の際の断糸率、糸強度
及び生分解性についての結果を表2に示した。
及び生分解性についての結果を表2に示した。
【0033】
【表2】
【0034】表1と表2から分かるように、本発明によ
る繊維の製造方法では、紡糸ドラフトが400以上(4
60〜510)の高い時でも紡糸時に断糸が殆どなく、
効率よくセルロースアセテート系繊維を製造することが
でき、得られた繊維は糸強度が高く、生分解性に優れて
いる(実施例1〜3)。これに対して、生分解性重合物
が配合されていない従来法(比較例1〜3)では、紡糸
ドラフトを400以上(440〜480)に上げると、
紡糸時の断糸率が増加し、安定した溶融紡糸の実施がで
きず、生産性が劣る。また、得られた繊維は、生分解性
には優れているが、糸強度が劣る。
る繊維の製造方法では、紡糸ドラフトが400以上(4
60〜510)の高い時でも紡糸時に断糸が殆どなく、
効率よくセルロースアセテート系繊維を製造することが
でき、得られた繊維は糸強度が高く、生分解性に優れて
いる(実施例1〜3)。これに対して、生分解性重合物
が配合されていない従来法(比較例1〜3)では、紡糸
ドラフトを400以上(440〜480)に上げると、
紡糸時の断糸率が増加し、安定した溶融紡糸の実施がで
きず、生産性が劣る。また、得られた繊維は、生分解性
には優れているが、糸強度が劣る。
【0035】
【発明の効果】本発明は、優れた生分解性と繊維強度を
有するセルロースアセテート系繊維、及び紡糸温度19
0〜230℃と紡糸ドラフト200以上において溶融紡
糸性が極めて優れるセルロースアセテート系繊維の製造
方法を提供するという効果を奏する。
有するセルロースアセテート系繊維、及び紡糸温度19
0〜230℃と紡糸ドラフト200以上において溶融紡
糸性が極めて優れるセルロースアセテート系繊維の製造
方法を提供するという効果を奏する。
Claims (3)
- 【請求項1】 セルロースアセテート、生分解性重合物
及び可塑剤を主成分とする生分解性樹脂組成物を溶融紡
糸してなる生分解性セルロースアセテート系繊維におい
て、該生分解性樹脂組成物が酢化度30〜56%、平均
重合度150〜250のセルロースアセテートを絶乾全
重量当り45〜65重量%、生分解性重合物を絶乾全重
量当り5〜25重量%、及び平均分子量が400〜20
00の生分解性ポリエステルポリオール、叉は前記ポリ
エステルポリオールと、平均分子量が400〜1000
の生分解性ポリエーテルポリオールとの混合物からなる
可塑剤を、絶乾全重量当り25〜40重量%含むことを
特徴とする生分解性セルロースアセテート系繊維。 - 【請求項2】 前記生分解性樹脂組成物を構成する生分
解性重合物が脂肪族ポリエステルであることを特徴とす
る請求項1記載の生分解性セルロースアセテート系繊
維。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の生分解性樹脂組成
物を、紡糸温度190〜230℃及び紡糸ドラフト20
0〜600において溶融紡糸することを特徴とする生分
解性セルロースアセテート系繊維の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9990596A JPH09291414A (ja) | 1996-04-22 | 1996-04-22 | 生分解性セルロースアセテート系繊維及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9990596A JPH09291414A (ja) | 1996-04-22 | 1996-04-22 | 生分解性セルロースアセテート系繊維及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09291414A true JPH09291414A (ja) | 1997-11-11 |
Family
ID=14259800
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9990596A Pending JPH09291414A (ja) | 1996-04-22 | 1996-04-22 | 生分解性セルロースアセテート系繊維及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09291414A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1079408C (zh) * | 1998-10-12 | 2002-02-20 | 中国科学院广州化学研究所 | 一种生物降解高分子共混膜的制备方法 |
US6984631B2 (en) | 2001-06-26 | 2006-01-10 | Toray Industries, Inc. | Thermoplastic cellulose derivative composition and fiber comprising the same |
JP2011208122A (ja) * | 2010-03-26 | 2011-10-20 | Taiwan Textile Research Inst | 高破断伸度のセルロース系マスターバッチ、その応用および製造方法 |
JP2013508569A (ja) * | 2009-10-23 | 2013-03-07 | イノヴィア フィルムズ リミテッド | 生分解性繊維およびその製造方法 |
JP2013545905A (ja) * | 2010-12-15 | 2013-12-26 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 分解制御繊維 |
WO2021054013A1 (ja) * | 2019-09-17 | 2021-03-25 | 王子ホールディングス株式会社 | 成形用組成物及び成形体 |
JP2021050317A (ja) * | 2019-09-17 | 2021-04-01 | 王子ホールディングス株式会社 | 成形用組成物及び成形体 |
-
1996
- 1996-04-22 JP JP9990596A patent/JPH09291414A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2016053236A (ja) * | 2009-10-23 | 2016-04-14 | イノヴィア フィルムズ リミテッド | 生分解性繊維およびその製造方法 |
JP2011208122A (ja) * | 2010-03-26 | 2011-10-20 | Taiwan Textile Research Inst | 高破断伸度のセルロース系マスターバッチ、その応用および製造方法 |
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WO2021054013A1 (ja) * | 2019-09-17 | 2021-03-25 | 王子ホールディングス株式会社 | 成形用組成物及び成形体 |
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