JPH09287446A - 排気マニホールド - Google Patents
排気マニホールドInfo
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- JPH09287446A JPH09287446A JP12391496A JP12391496A JPH09287446A JP H09287446 A JPH09287446 A JP H09287446A JP 12391496 A JP12391496 A JP 12391496A JP 12391496 A JP12391496 A JP 12391496A JP H09287446 A JPH09287446 A JP H09287446A
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- exhaust
- pipe
- pipe member
- exhaust manifold
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 触媒コンバーターの温度の立上がりを早め
て、エンジン起動後、速やかに排気ガスの浄化能力を発
揮できるようにする。 【解決手段】 入口フランジ25と出口フランジ26に
補強部材31を溶接するとともに、出口フランジ26に
補強部材28を溶接してボルト38によりエンジン11
に固定する。補強部材31に荷重を負担させてパイプ部
材21を薄肉化する。パイプ部材21を外側から覆う遮
熱板を補強部材31にボルト37で固定する。厚肉で遮
熱板をパイプ部材に直接固定する従来の排気マニホール
ドに比較して温度触媒コンバーターの温度の立ち上がり
が早く、二重管構造の排気マニホールドに比較して触媒
コンバーターの飽和温度が低くなる。
て、エンジン起動後、速やかに排気ガスの浄化能力を発
揮できるようにする。 【解決手段】 入口フランジ25と出口フランジ26に
補強部材31を溶接するとともに、出口フランジ26に
補強部材28を溶接してボルト38によりエンジン11
に固定する。補強部材31に荷重を負担させてパイプ部
材21を薄肉化する。パイプ部材21を外側から覆う遮
熱板を補強部材31にボルト37で固定する。厚肉で遮
熱板をパイプ部材に直接固定する従来の排気マニホール
ドに比較して温度触媒コンバーターの温度の立ち上がり
が早く、二重管構造の排気マニホールドに比較して触媒
コンバーターの飽和温度が低くなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの排気口
に装着されて、触媒コンバータに連通する排気経路に排
気ガスを案内する排気マニホールドに関する。
に装着されて、触媒コンバータに連通する排気経路に排
気ガスを案内する排気マニホールドに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車に組み込まれた一般的な排気マニ
ホールドは、エンジンの排気口に接続される入口フラン
ジと、触媒コンバータに連通する排気経路に接続される
出口フランジと、入口フランジと出口フランジを連絡し
て排気ガスを前記排気経路に案内するパイプ部材とを有
する。このような排気マニホールドは、特開平4−29
427号公報に示される。
ホールドは、エンジンの排気口に接続される入口フラン
ジと、触媒コンバータに連通する排気経路に接続される
出口フランジと、入口フランジと出口フランジを連絡し
て排気ガスを前記排気経路に案内するパイプ部材とを有
する。このような排気マニホールドは、特開平4−29
427号公報に示される。
【0003】一方、自動車の排気マニホールドは、排気
ガスの高温に直接に晒されて900度近い温度に加熱さ
れた状態でエンジン側と排気経路側の相対振動に伴う負
荷を受けるから、かなりの肉厚を備えて十分な強度を確
保している。実開平3−32117号公報に示される排
気マニホールドは、出口フランジとエンジンブロック
(およびトランスミッションケース)を連結する補強部
材を設けて排気マニホールドの負担を軽減している。
ガスの高温に直接に晒されて900度近い温度に加熱さ
れた状態でエンジン側と排気経路側の相対振動に伴う負
荷を受けるから、かなりの肉厚を備えて十分な強度を確
保している。実開平3−32117号公報に示される排
気マニホールドは、出口フランジとエンジンブロック
(およびトランスミッションケース)を連結する補強部
材を設けて排気マニホールドの負担を軽減している。
【0004】運転中の排気マニホールドは、上述したよ
うに大変な高温となるから、ボンネット内の隣接する部
品や車体に高温が及ばないように、その外側が遮熱板で
覆われている。実開昭63−10220号公報に示され
る排気マニホールドは、パイプ部材の外壁に雌ねじを設
け、複数本のパイプ部材の外側を共通に覆う1枚の遮熱
板をこの雌ねじにねじ固定している。
うに大変な高温となるから、ボンネット内の隣接する部
品や車体に高温が及ばないように、その外側が遮熱板で
覆われている。実開昭63−10220号公報に示され
る排気マニホールドは、パイプ部材の外壁に雌ねじを設
け、複数本のパイプ部材の外側を共通に覆う1枚の遮熱
板をこの雌ねじにねじ固定している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の排気マニホール
ドは、厚肉に形成されてかなりの質量を有するから、エ
ンジン起動後の温度上昇が遅く、排気ガスから熱を奪っ
て触媒コンバーターの温度の立上がりを遅らせていた。
触媒コンバーターは、通常、400度C以上に加熱され
て活性化するから、400度Cに達するまでの時間が伸
びると、未浄化の排気ガスがより多く排出されてしま
う。触媒コンバーターに予熱ヒーターを設けて温度上昇
を早めればこの問題は解決されるが、大電流を消費して
バッテリーの負担が大きくなる問題がある。
ドは、厚肉に形成されてかなりの質量を有するから、エ
ンジン起動後の温度上昇が遅く、排気ガスから熱を奪っ
て触媒コンバーターの温度の立上がりを遅らせていた。
触媒コンバーターは、通常、400度C以上に加熱され
て活性化するから、400度Cに達するまでの時間が伸
びると、未浄化の排気ガスがより多く排出されてしま
う。触媒コンバーターに予熱ヒーターを設けて温度上昇
を早めればこの問題は解決されるが、大電流を消費して
バッテリーの負担が大きくなる問題がある。
【0006】そこで、排気マニホールドを2重管で構成
して排気ガスに直接触れる内管を薄肉に形成する試みが
なされている。しかし、排気マニホールドを2重管で構
成すると、エンジン起動後の触媒コンバーターの温度の
立上がりが早くなる反面、断熱性能が過剰となり、高速
運転を長時間続けると触媒コンバーターの温度が800
度を越えるまで上昇し、高温が内部の触媒素子に悪影響
を及ぼして、その寿命や性能を低下させる。
して排気ガスに直接触れる内管を薄肉に形成する試みが
なされている。しかし、排気マニホールドを2重管で構
成すると、エンジン起動後の触媒コンバーターの温度の
立上がりが早くなる反面、断熱性能が過剰となり、高速
運転を長時間続けると触媒コンバーターの温度が800
度を越えるまで上昇し、高温が内部の触媒素子に悪影響
を及ぼして、その寿命や性能を低下させる。
【0007】本発明は、触媒コンバーターの温度の立上
がりが早く、しかも、高速運転を長時間続けても触媒コ
ンバーターの温度が過剰とならない排気マニホールドを
提供することを目的としている。
がりが早く、しかも、高速運転を長時間続けても触媒コ
ンバーターの温度が過剰とならない排気マニホールドを
提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、エン
ジンの排気口に接続される入口フランジと、触媒コンバ
ータに連通する排気経路に接続される出口フランジと、
入口フランジと出口フランジを連絡して排気ガスを前記
排気経路に案内するパイプ部材とを有する排気マニホー
ルドにおいて、前記パイプ部材の外側に配置されて入口
フランジと出口フランジを一体に連結する第1補強部材
と、前記パイプ部材の外側を覆って配置されて第1補強
部材に固定される遮熱板とを有するものである。
ジンの排気口に接続される入口フランジと、触媒コンバ
ータに連通する排気経路に接続される出口フランジと、
入口フランジと出口フランジを連絡して排気ガスを前記
排気経路に案内するパイプ部材とを有する排気マニホー
ルドにおいて、前記パイプ部材の外側に配置されて入口
フランジと出口フランジを一体に連結する第1補強部材
と、前記パイプ部材の外側を覆って配置されて第1補強
部材に固定される遮熱板とを有するものである。
【0009】請求項2の発明は、請求項1の構成に、出
口フランジに一端が固定されてエンジンブロックに他端
が固定された第2補強部材を付加したものである。
口フランジに一端が固定されてエンジンブロックに他端
が固定された第2補強部材を付加したものである。
【0010】
【作用】請求項1の排気マニホールドは、単管構造のパ
イプ部材の外壁が外気に接触しているから、二重管構造
の場合に比較して断熱性能が低く、管壁を通じた放熱が
大きい。単管構造のパイプ部材は、エンジンと遮熱板の
間に形成された空間で外気に接触する。従って、二重管
構造の場合に比較して触媒コンバーターに流れ込む排気
ガスの温度の飽和値が抑制され、高速運転に伴う触媒コ
ンバーターの温度上昇の限界値が低くなる。
イプ部材の外壁が外気に接触しているから、二重管構造
の場合に比較して断熱性能が低く、管壁を通じた放熱が
大きい。単管構造のパイプ部材は、エンジンと遮熱板の
間に形成された空間で外気に接触する。従って、二重管
構造の場合に比較して触媒コンバーターに流れ込む排気
ガスの温度の飽和値が抑制され、高速運転に伴う触媒コ
ンバーターの温度上昇の限界値が低くなる。
【0011】一方、入口フランジと出口フランジは、第
1補強部材によって一体に連結されているから、入口フ
ランジと出口フランジの間にかかる負荷、すなわち、エ
ンジンと排気経路の相対振動や排気経路の支持に伴う荷
重をパイプ部材が負担する必要が無い。従って、入口フ
ランジに対する出口フランジの支持剛性を第1補強部材
によって確保しつつ、パイプ部材を薄肉化でき、パイプ
部材の質量を減じることで、エンジン起動後の管壁温度
の立上がりを急俊に設定できる。
1補強部材によって一体に連結されているから、入口フ
ランジと出口フランジの間にかかる負荷、すなわち、エ
ンジンと排気経路の相対振動や排気経路の支持に伴う荷
重をパイプ部材が負担する必要が無い。従って、入口フ
ランジに対する出口フランジの支持剛性を第1補強部材
によって確保しつつ、パイプ部材を薄肉化でき、パイプ
部材の質量を減じることで、エンジン起動後の管壁温度
の立上がりを急俊に設定できる。
【0012】また、遮熱板は、第1補強部材に固定され
るから、パイプ部材に雌ねじ等の不必要な質量を追加し
ないでよい。パイプ部材から遮熱板に直接の熱伝導がな
されないから、パイプ部材の温度上昇が妨げられず、遮
熱板の取り付け部分が局所的に過熱状態となることもな
い。
るから、パイプ部材に雌ねじ等の不必要な質量を追加し
ないでよい。パイプ部材から遮熱板に直接の熱伝導がな
されないから、パイプ部材の温度上昇が妨げられず、遮
熱板の取り付け部分が局所的に過熱状態となることもな
い。
【0013】請求項2の排気マニホールドでは、第1補
強部材に加えて、第2補強部材を介したエンジンブロッ
クによっても、入口フランジに対する出口フランジの支
持剛性が確保される。従って、全体の剛性を損なうこと
なく第1補強部材の負担をさらに軽減できる。
強部材に加えて、第2補強部材を介したエンジンブロッ
クによっても、入口フランジに対する出口フランジの支
持剛性が確保される。従って、全体の剛性を損なうこと
なく第1補強部材の負担をさらに軽減できる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1〜図3を参照して実施例の排
気マニホールドを説明する。図1は排気マニホールドの
取り付け状態の説明図、図2は排気マニホールドの正面
図、図3は触媒コンバーターの温度の立上がりの線図で
ある。図1に示すように、自動車のエンジン11の排気
口15に対して排気マニホールドの入口フランジ25が
接続される。パイプ部材21は、入口フランジ25と反
対側の出口フランジ26を連絡して連通させる。出口フ
ランジ26は排気管12のフランジ16に接続される。
排気管12は二重管構造を有し、下流側に触媒コンバー
ター13を溶接して取り付けてある。排気管12の二重
管構造は、排気ガスに接触する管壁を薄肉に形成してお
り、排気ガスに直接に過熱される質量が小さいため、起
動時の内壁面の温度の立上がりが早く、流れる排気ガス
の温度上昇を妨げない。
気マニホールドを説明する。図1は排気マニホールドの
取り付け状態の説明図、図2は排気マニホールドの正面
図、図3は触媒コンバーターの温度の立上がりの線図で
ある。図1に示すように、自動車のエンジン11の排気
口15に対して排気マニホールドの入口フランジ25が
接続される。パイプ部材21は、入口フランジ25と反
対側の出口フランジ26を連絡して連通させる。出口フ
ランジ26は排気管12のフランジ16に接続される。
排気管12は二重管構造を有し、下流側に触媒コンバー
ター13を溶接して取り付けてある。排気管12の二重
管構造は、排気ガスに接触する管壁を薄肉に形成してお
り、排気ガスに直接に過熱される質量が小さいため、起
動時の内壁面の温度の立上がりが早く、流れる排気ガス
の温度上昇を妨げない。
【0015】触媒コンバーター13は、その内部に触媒
素子を格納する。触媒素子は、400度C以上に過熱さ
れた状態で活性化して排気ガスを浄化する一方、800
度を越える高温に長時間保持されると寿命と性能が低下
する。触媒コンバーター13の下流側に接続された排気
管14は、図示しないマフラー等を経て車体後尾の排気
口に連通する。
素子を格納する。触媒素子は、400度C以上に過熱さ
れた状態で活性化して排気ガスを浄化する一方、800
度を越える高温に長時間保持されると寿命と性能が低下
する。触媒コンバーター13の下流側に接続された排気
管14は、図示しないマフラー等を経て車体後尾の排気
口に連通する。
【0016】図2に示すように、入口フランジ25の開
口(エンジン11の4個の排気口15に対応する)と出
口フランジ26の開口は、4本のパイプ部材21で連通
している。パイプ部材21は、厚さ0.8mmのステン
レス板をプレス成形した一対の部品を突き合わせて、そ
の両縁を溶接したいわゆるもなか型の管路である。外側
の2本のパイプ部材21と内側の2本のパイプ部材21
は、それぞれ途中で合流して出口フランジ26の2つの
開口に案内される。
口(エンジン11の4個の排気口15に対応する)と出
口フランジ26の開口は、4本のパイプ部材21で連通
している。パイプ部材21は、厚さ0.8mmのステン
レス板をプレス成形した一対の部品を突き合わせて、そ
の両縁を溶接したいわゆるもなか型の管路である。外側
の2本のパイプ部材21と内側の2本のパイプ部材21
は、それぞれ途中で合流して出口フランジ26の2つの
開口に案内される。
【0017】入口フランジ25の両側の肩部分と出口フ
ランジ26の両側の肩部分をV字型に連絡して補強部材
31、32が溶接されている。補強部材31、32は、
パイプ部材21と協働して、入口フランジ25と出口フ
ランジ26の位置関係を固定し、排気マニホールドに必
要な剛性を確保させる。補強部材31の中心線上に2個
の雌ねじ33が形成され、ここに、図1に示すようにボ
ルト37を用いて遮熱板27が固定される。遮熱板27
は、補強部材32に対しても同様に固定されている。遮
熱板27は、折れ曲がったパイプ部材21のエンジン1
1と反対側の面を外側から緩やかに覆った形状に成形さ
れている。図1に示すように、パイプ部材21は、エン
ジン11の外壁と遮熱板27に挟まれた空間で外気に直
接に接触している。
ランジ26の両側の肩部分をV字型に連絡して補強部材
31、32が溶接されている。補強部材31、32は、
パイプ部材21と協働して、入口フランジ25と出口フ
ランジ26の位置関係を固定し、排気マニホールドに必
要な剛性を確保させる。補強部材31の中心線上に2個
の雌ねじ33が形成され、ここに、図1に示すようにボ
ルト37を用いて遮熱板27が固定される。遮熱板27
は、補強部材32に対しても同様に固定されている。遮
熱板27は、折れ曲がったパイプ部材21のエンジン1
1と反対側の面を外側から緩やかに覆った形状に成形さ
れている。図1に示すように、パイプ部材21は、エン
ジン11の外壁と遮熱板27に挟まれた空間で外気に直
接に接触している。
【0018】また、出口フランジ26には、ボルト孔を
設けたステンレス板をL字型に折り曲げた補強部材28
が溶接される。このボルト孔にボルト38を挿入し、エ
ンジン11の外壁に設けた雌ねじ部17の雌ねじに締め
込む。これにより、補強部材28がエンジン11に対し
て強固に固定される。
設けたステンレス板をL字型に折り曲げた補強部材28
が溶接される。このボルト孔にボルト38を挿入し、エ
ンジン11の外壁に設けた雌ねじ部17の雌ねじに締め
込む。これにより、補強部材28がエンジン11に対し
て強固に固定される。
【0019】実施例の排気マニホールドによれば、補強
部材31、32、28によって、入口フランジ25と出
口フランジ26の位置関係と姿勢関係が強固に保持され
ているから、エンジン11と排気管12の相対振動に伴
う負荷がパイプ部材21にかからない。従って、パイプ
部材21を薄肉でもなか型の構造としても排気マニホー
ルド全体の剛性が十分に確保されている。
部材31、32、28によって、入口フランジ25と出
口フランジ26の位置関係と姿勢関係が強固に保持され
ているから、エンジン11と排気管12の相対振動に伴
う負荷がパイプ部材21にかからない。従って、パイプ
部材21を薄肉でもなか型の構造としても排気マニホー
ルド全体の剛性が十分に確保されている。
【0020】そして、パイプ部材21が薄肉で、パイプ
部材21から遮熱板27へ直接の熱伝導が無いから、エ
ンジン11の起動後にパイプ部材21の内壁温度が速や
かに立上がり、触媒コンバーター13の触媒温度が40
0度Cに達する時間も短くなる。図3には触媒コンバー
ター13の温度の立上がりが示される。図中、曲線R1
は図1、図2に示す排気マニホールドの場合、曲線R2
は厚肉のパイプ部材に直接遮熱板を取り付けた従来の排
気マニホールドの場合、曲線R3は二重管構造の排気マ
ニホールドの場合である。時刻Aでエンジン11が起動
されると、厚肉の排気マニホールドR2では時刻Dに触
媒温度が400度Cに達するが、実施例の排気マニホー
ルドR1と二重管構造の排気マニホールドR3では、厚
肉の排気マニホールドR2の1/3以下の時間で、時刻
Bに触媒温度が400度Cを越える。
部材21から遮熱板27へ直接の熱伝導が無いから、エ
ンジン11の起動後にパイプ部材21の内壁温度が速や
かに立上がり、触媒コンバーター13の触媒温度が40
0度Cに達する時間も短くなる。図3には触媒コンバー
ター13の温度の立上がりが示される。図中、曲線R1
は図1、図2に示す排気マニホールドの場合、曲線R2
は厚肉のパイプ部材に直接遮熱板を取り付けた従来の排
気マニホールドの場合、曲線R3は二重管構造の排気マ
ニホールドの場合である。時刻Aでエンジン11が起動
されると、厚肉の排気マニホールドR2では時刻Dに触
媒温度が400度Cに達するが、実施例の排気マニホー
ルドR1と二重管構造の排気マニホールドR3では、厚
肉の排気マニホールドR2の1/3以下の時間で、時刻
Bに触媒温度が400度Cを越える。
【0021】また、エンジン11と遮熱板27の間の空
間でパイプ部材21が外気に接触して冷却されるから、
二重管構造の排気マニホールドR3に比較して低い温度
で内壁温度が飽和し、触媒コンバーター13に流れ込む
排気ガスの温度が極端に高くならない。従って、二重管
構造の排気マニホールドR3では最終的な触媒温度が8
00度Cを越えるが、図1、図2に示す排気マニホール
ドR1では、最終的な触媒温度が700度C以下とな
り、触媒の寿命や性能を損なう心配が無い。
間でパイプ部材21が外気に接触して冷却されるから、
二重管構造の排気マニホールドR3に比較して低い温度
で内壁温度が飽和し、触媒コンバーター13に流れ込む
排気ガスの温度が極端に高くならない。従って、二重管
構造の排気マニホールドR3では最終的な触媒温度が8
00度Cを越えるが、図1、図2に示す排気マニホール
ドR1では、最終的な触媒温度が700度C以下とな
り、触媒の寿命や性能を損なう心配が無い。
【0022】また、遮熱板27を補強部材31、32に
固定してパイプ部材21から浮かせた構造であるから、
パイプ部材21から遮熱板27へ直接には熱が奪われ
ず、エンジン起動後のパイプ部材21の温度上昇が遮熱
板27の放熱によって妨げられる心配が無い。同時に、
遮熱板27の取り付け部分の温度上昇も小さいから、パ
イプ部材に遮熱板をねじ固定した場合に比較して遮熱板
27の変形や酸化(塗装やメッキの剥離)が抑制され
る。ボルト37が焼き付いて遮熱板27が交換不能とな
る心配が無く、遮熱板27やボルト37が過熱してボン
ネット内の他の部品を損傷させることもない。
固定してパイプ部材21から浮かせた構造であるから、
パイプ部材21から遮熱板27へ直接には熱が奪われ
ず、エンジン起動後のパイプ部材21の温度上昇が遮熱
板27の放熱によって妨げられる心配が無い。同時に、
遮熱板27の取り付け部分の温度上昇も小さいから、パ
イプ部材に遮熱板をねじ固定した場合に比較して遮熱板
27の変形や酸化(塗装やメッキの剥離)が抑制され
る。ボルト37が焼き付いて遮熱板27が交換不能とな
る心配が無く、遮熱板27やボルト37が過熱してボン
ネット内の他の部品を損傷させることもない。
【0023】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、パイプ部材に
かかる荷重を第1補強部材で負担させるから、パイプ部
材の強度に拘束されることなく、思い切った薄肉化を実
行できる。薄肉化によってパイプ部材の内壁温度の立上
がりが早まるから、触媒コンバーターが機能し始めるま
での時間を短縮して、エンジンの起動後に未浄化の排気
ガスを多く排出しないで済む。触媒コンバーターの予熱
のためのヒーターが不要となり、仮にヒーターを取り付
ける場合でも必要な発熱量が少なく済み、バッテリーの
負担が軽減される。また、パイプ部材は、遮熱板とエン
ジンの間に形成された空間で外気に接触するから、二重
管構造のものと比較して最終的な内壁温度が低くなり、
高出力運転を長時間継続しても、過剰な高温の排気ガス
が触媒コンバーターに流れ込んで触媒の寿命や性能を低
下させる心配が無い。また、遮熱板を第1補強部材に固
定するから、パイプ部材に固定する場合に比べてパイプ
部材の内壁温度の上昇が早まるとともに、遮熱板やその
取り付け部分が過熱されることもない。従って、エンジ
ンの周囲の部品配置の自由度が高まってコンパクトで軽
量な自動車を構成できる。
かかる荷重を第1補強部材で負担させるから、パイプ部
材の強度に拘束されることなく、思い切った薄肉化を実
行できる。薄肉化によってパイプ部材の内壁温度の立上
がりが早まるから、触媒コンバーターが機能し始めるま
での時間を短縮して、エンジンの起動後に未浄化の排気
ガスを多く排出しないで済む。触媒コンバーターの予熱
のためのヒーターが不要となり、仮にヒーターを取り付
ける場合でも必要な発熱量が少なく済み、バッテリーの
負担が軽減される。また、パイプ部材は、遮熱板とエン
ジンの間に形成された空間で外気に接触するから、二重
管構造のものと比較して最終的な内壁温度が低くなり、
高出力運転を長時間継続しても、過剰な高温の排気ガス
が触媒コンバーターに流れ込んで触媒の寿命や性能を低
下させる心配が無い。また、遮熱板を第1補強部材に固
定するから、パイプ部材に固定する場合に比べてパイプ
部材の内壁温度の上昇が早まるとともに、遮熱板やその
取り付け部分が過熱されることもない。従って、エンジ
ンの周囲の部品配置の自由度が高まってコンパクトで軽
量な自動車を構成できる。
【0024】請求項2の発明によれば、第2補強部材と
第1補強部材が協働してパイプ部材にかかる荷重を負担
するから、パイプ部材のさらなる薄肉化が可能となり、
さらなる薄肉化によって触媒コンバーターの温度の立上
がりを一層早めることが可能となる。
第1補強部材が協働してパイプ部材にかかる荷重を負担
するから、パイプ部材のさらなる薄肉化が可能となり、
さらなる薄肉化によって触媒コンバーターの温度の立上
がりを一層早めることが可能となる。
【図1】排気マニホールドの取り付け状態の説明図であ
る。
る。
【図2】排気マニホールドの正面図である。
【図3】触媒コンバーターの温度の立上がりの線図であ
る。
る。
11 エンジン 12 排気管 13 触媒コンバーター 14 排気管 15 排気口 16 フランジ 17 雌ねじ部 21 パイプ部材 25 入口フランジ 26 出口フランジ 27 遮熱板 28 補強部材(第2補強部材) 31、32 補強部材(第1補強部材) 37、38 ボルト 33 雌ねじ
Claims (2)
- 【請求項1】 エンジンの排気口に接続される入口フラ
ンジ(25)と、触媒コンバータ(13)に連通する排
気経路に接続される出口フランジ(26)と、入口フラ
ンジ(25)と出口フランジ(26)を連絡して排気ガ
スを前記排気経路に案内するパイプ部材(21)とを有
する排気マニホールドにおいて、 前記パイプ部材(21)の外側に配置されて入口フラン
ジ(25)と出口フランジ(26)を一体に連結する第
1補強部材(31)と、前記パイプ部材(21)の外側
を覆って配置されて第1補強部材(31)に固定される
遮熱板(27)とを有することを特徴とする排気マニホ
ールド。 - 【請求項2】 出口フランジ(26)に一端が固定され
て、エンジンブロック(11)に他端が固定された第2
補強部材(28)を付加したことを特徴とする請求項1
記載の排気マニホールド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12391496A JPH09287446A (ja) | 1996-04-23 | 1996-04-23 | 排気マニホールド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12391496A JPH09287446A (ja) | 1996-04-23 | 1996-04-23 | 排気マニホールド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09287446A true JPH09287446A (ja) | 1997-11-04 |
Family
ID=14872475
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12391496A Pending JPH09287446A (ja) | 1996-04-23 | 1996-04-23 | 排気マニホールド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09287446A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0931915A3 (en) * | 1998-01-27 | 2002-03-06 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Mounting configuration for the exhaust pipe cover of an engine |
KR20030053725A (ko) * | 2001-12-22 | 2003-07-02 | 재단법인 포항산업과학연구원 | 자동차 배기 매니폴드의 파손 방지를 위한 양단 지지형브라켓 |
JP2010112383A (ja) * | 2008-11-10 | 2010-05-20 | Friedrich Boysen Gmbh & Co Kg | 排気ガスシステム |
EP2199560A3 (de) * | 2008-12-18 | 2010-07-28 | Friedrich Boysen GmbH & Co. KG | Einwandkrümmer |
JP2012211556A (ja) * | 2011-03-31 | 2012-11-01 | Daihatsu Motor Co Ltd | 排気経路の遮熱構造 |
-
1996
- 1996-04-23 JP JP12391496A patent/JPH09287446A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0931915A3 (en) * | 1998-01-27 | 2002-03-06 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Mounting configuration for the exhaust pipe cover of an engine |
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EP2199560A3 (de) * | 2008-12-18 | 2010-07-28 | Friedrich Boysen GmbH & Co. KG | Einwandkrümmer |
US8429906B2 (en) | 2008-12-18 | 2013-04-30 | Friedrich Boysen Gmbh & Co. Kg | Single-wall manifold |
JP2012211556A (ja) * | 2011-03-31 | 2012-11-01 | Daihatsu Motor Co Ltd | 排気経路の遮熱構造 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20040518 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |