JPH09280014A - 動弁カムシャフト構造 - Google Patents
動弁カムシャフト構造Info
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- JPH09280014A JPH09280014A JP9214996A JP9214996A JPH09280014A JP H09280014 A JPH09280014 A JP H09280014A JP 9214996 A JP9214996 A JP 9214996A JP 9214996 A JP9214996 A JP 9214996A JP H09280014 A JPH09280014 A JP H09280014A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 小型化しても強度を向上させることができる
動弁カムシャフト構造を提供する。 【解決手段】 カムシャフト1とこのカムシャフトにそ
の軸線方向に螺入されたボルト5とを備え、ここにバル
ブタイミングの遅角側油通路(B)と進角側油通路
(A)とを形成する動弁カムシャフト構造において、前
記ボルト5のネジ部5bより先端側のカムシャフトに、
その軸に沿って油孔35を設け、この油孔に対応して前
記ボルトの先端部に細径部5cを設けて、その細径部と
前記カムシャフトの油孔の内壁との間の空間を前記一方
の油通路(B)として形成すると共に、前記ボルトの中
心部にその軸に沿って中孔37を設けて、この中孔を前
記他方の油通路(A)として形成した。
動弁カムシャフト構造を提供する。 【解決手段】 カムシャフト1とこのカムシャフトにそ
の軸線方向に螺入されたボルト5とを備え、ここにバル
ブタイミングの遅角側油通路(B)と進角側油通路
(A)とを形成する動弁カムシャフト構造において、前
記ボルト5のネジ部5bより先端側のカムシャフトに、
その軸に沿って油孔35を設け、この油孔に対応して前
記ボルトの先端部に細径部5cを設けて、その細径部と
前記カムシャフトの油孔の内壁との間の空間を前記一方
の油通路(B)として形成すると共に、前記ボルトの中
心部にその軸に沿って中孔37を設けて、この中孔を前
記他方の油通路(A)として形成した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えばモータサイク
ルに採用されている動弁機構のカムシャフト構造に関
し、特にVVT(可変バルブタイミング機構)の制御用
油圧回路の一部を構成する動弁カムシャフト構造に関す
るものである。
ルに採用されている動弁機構のカムシャフト構造に関
し、特にVVT(可変バルブタイミング機構)の制御用
油圧回路の一部を構成する動弁カムシャフト構造に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に動弁構造とは、クランクシャフト
の回転をベルト等を介してカムシャフトに伝え、このカ
ムシャフトに固定されたカムにより吸気バルブおよび排
気バルブをクランクシャフトの回転に同期させて開閉動
作する機構をいう。
の回転をベルト等を介してカムシャフトに伝え、このカ
ムシャフトに固定されたカムにより吸気バルブおよび排
気バルブをクランクシャフトの回転に同期させて開閉動
作する機構をいう。
【0003】また、可変バルブタイミング機構とは、油
圧でカムシャフトとベルト等との相対回転角度位置を変
えることにより同期のタイミングを変える機構をいい、
この機構により最適燃焼、空燃比制御および排気ガスエ
ミッション等のため、負荷、運転状態に応じて吸気バル
ブおよび排気バルブの開閉タイミングを制御する。
圧でカムシャフトとベルト等との相対回転角度位置を変
えることにより同期のタイミングを変える機構をいい、
この機構により最適燃焼、空燃比制御および排気ガスエ
ミッション等のため、負荷、運転状態に応じて吸気バル
ブおよび排気バルブの開閉タイミングを制御する。
【0004】本発明に係る動弁カムシャフト構造は、上
記可変バルブタイミング機構のカムシャフト部分の構造
のことをいう。
記可変バルブタイミング機構のカムシャフト部分の構造
のことをいう。
【0005】動弁カムシャフト構造として、未公開では
あるが、本願出願人は先に、図2に示すような構造のも
のを創案した。図において、(A)はカム軸に沿った断
面図、(B)は一部断面斜視図、(C)は(A)のX−
X断面図である。
あるが、本願出願人は先に、図2に示すような構造のも
のを創案した。図において、(A)はカム軸に沿った断
面図、(B)は一部断面斜視図、(C)は(A)のX−
X断面図である。
【0006】図2に示す動弁カムシャフト構造35は、
カムシャフト36とこのカムシャフト36にその軸線方
向に螺入されたボルト37とを備える。前記ボルト37
の先端側のカムシャフト36の中心部に、その軸に沿っ
て第1の油孔38を設ける。前記ボルト37の周囲のカ
ムシャフト36に、そのボルト37の軸に沿って第2の
油孔39を設ける。前記カムシャフト36の周囲に3個
の環状溝40,41,42を設ける。中間の環状溝41
は半径方向の連通孔71を介して第1の油孔38に連通
させ、さらに半径方向の連通孔72を介して外側の環状
溝42に連通させてバルブタイミングの遅角側油通路
(矢印B)として形成する。内側の環状溝40は半径方
向の連通孔73を介して第2の油孔39に連通させてバ
ルブタイミングの進角側油通路(矢印A)として形成す
る。
カムシャフト36とこのカムシャフト36にその軸線方
向に螺入されたボルト37とを備える。前記ボルト37
の先端側のカムシャフト36の中心部に、その軸に沿っ
て第1の油孔38を設ける。前記ボルト37の周囲のカ
ムシャフト36に、そのボルト37の軸に沿って第2の
油孔39を設ける。前記カムシャフト36の周囲に3個
の環状溝40,41,42を設ける。中間の環状溝41
は半径方向の連通孔71を介して第1の油孔38に連通
させ、さらに半径方向の連通孔72を介して外側の環状
溝42に連通させてバルブタイミングの遅角側油通路
(矢印B)として形成する。内側の環状溝40は半径方
向の連通孔73を介して第2の油孔39に連通させてバ
ルブタイミングの進角側油通路(矢印A)として形成す
る。
【0007】図3及び図4は、図2の動弁カムシャフト
構造35を適用した可変バルブタイミング機構の構成を
示す平面図および側面図である。
構造35を適用した可変バルブタイミング機構の構成を
示す平面図および側面図である。
【0008】この場合、シリンダヘッド45には、2個
の吸気バルブ46,46の開閉を行うカムシャフト47
と、2個の排気バルブ48,48の開閉を行うカムシャ
フト49とが備わる(図4)。両カムシャフト47,4
9には、各々プーリ50,51が同軸上に装着される
(図4参照)。両カムシャフト47,49は各プーリ5
0,51とこれらに共通に掛け渡されたベルト52とを
介してクランクシャフト(図示せず)に連結される。こ
の例では、前述の図2に示す動弁カムシャフト構造35
が吸気側のカムシャフト47に適用されている。
の吸気バルブ46,46の開閉を行うカムシャフト47
と、2個の排気バルブ48,48の開閉を行うカムシャ
フト49とが備わる(図4)。両カムシャフト47,4
9には、各々プーリ50,51が同軸上に装着される
(図4参照)。両カムシャフト47,49は各プーリ5
0,51とこれらに共通に掛け渡されたベルト52とを
介してクランクシャフト(図示せず)に連結される。こ
の例では、前述の図2に示す動弁カムシャフト構造35
が吸気側のカムシャフト47に適用されている。
【0009】吸気側のカムシャフト47上には、油圧制
御バルブ53が設けられ、シリンダブロック54内に形
成された油供給通路55から供給される油圧を制御す
る。即ち、前記油圧制御バルブ53を介して油圧を動弁
カムシャフト構造35の進角側油通路(矢印A)に導入
すれば、吸気バルブ46,46を開弁するタイミングが
進むことになり、また遅角油通路(矢印B)に導入すれ
ば、吸気バルブ46,46を開弁するタイミングが遅れ
ることになって、これによりバルブタイミング制御が行
われる。
御バルブ53が設けられ、シリンダブロック54内に形
成された油供給通路55から供給される油圧を制御す
る。即ち、前記油圧制御バルブ53を介して油圧を動弁
カムシャフト構造35の進角側油通路(矢印A)に導入
すれば、吸気バルブ46,46を開弁するタイミングが
進むことになり、また遅角油通路(矢印B)に導入すれ
ば、吸気バルブ46,46を開弁するタイミングが遅れ
ることになって、これによりバルブタイミング制御が行
われる。
【0010】これを図5および図6を参照してさらに詳
しく説明する。図5は進角時の油の流れ、図6は遅角時
の油の流れを示す。各図において、(A)は平面構成、
(B)は立面構成を示す。油圧制御バルブ53には、図
5及び図6に示すような、油供給孔56と進角孔57と
遅角孔58と進角時のドレン孔59と遅角時のドレン孔
60とが設けられる。また、シリンダヘッド45には、
進角孔57に連通し、遅角時の油戻り孔ともなる第1共
通孔61と、遅角孔58に連通し、進角時の油戻り孔と
もなる第2共通孔62とが設けられる。さらに、吸気側
のカムシャフト47上のプーリ50(図4)は、ケース
63(図3)内に、同心状に内筒64と中筒65と外筒
66とを備え、内筒64と外筒66との間の空間が中筒
65のフランジ67で遅角側の油室68と進角側の油室
69とに仕切られる構造のものである。この場合、中筒
65は、その内面の突起80が内筒64の外面に軸方向
に形成されたスプライン溝(図示せず)内に嵌まり、そ
の外面の突起81が外筒66の内面の軸方向に形成され
たらせん溝(図示せず)内に嵌まる構造のものである。
また、外筒66はカムシャフト47と一体構造のもので
ある。 従って、上記構成の可変バルブタイミング機構
によれば、油供給通路55(図4)からの油圧が、図5
の黒塗り矢印のように、油圧制御バルブ53の油供給孔
56を介して進角孔57に導入されれば、この油圧はシ
リンダヘッド45の第1共通孔61を介して動弁カムシ
ャフト構造35の進角側油通路(矢印A)を経て進角側
の油室69に導入され、中筒65が軸に沿って吸気バル
ブ46方向に前記スプライン溝を介して直線移動し、こ
れに伴い外筒66が前記らせん溝を介して回転する。従
って、外筒66と一体のカムシャフト47が吸気バルブ
46,46の開弁タイミングを進ませる方向に回転す
る。この際、中筒65の移動により遅角側の油室68か
ら押し出された油は、図5の白抜き矢印のように、シリ
ンダヘッド45の第2共通孔62を介して油圧制御バル
ブ53のドレン孔59から外部へ戻される。一方、図6
は遅角側へのタイミング制御の油の流れを示す。この場
合は図6の黒塗り矢印のように油圧制御バルブ53の油
供給孔56を介して遅角孔58に導入される。この油圧
はシリンダヘッド45の第2共通孔62を介して動弁カ
ムシャフト構造の遅角側油通路(矢印B)を経て遅角側
の油室68(図3)に導入され、中筒65が軸に沿って
吸気バルブ46から離れる方向に前記スプライン溝を介
して直線移動し、これに伴い外筒66が前記らせん溝を
介して進角時とは逆方向に回転する。従って、外筒66
と一体のカムシャフト47が吸気バルブ46,46の開
弁タイミングを遅らせる方向に回転する。この際、中筒
65の移動により進角側の油室69から押し出された油
は、図6の白抜き矢印のように、第1共通孔61を介し
て油圧制御バルブ53のドレン孔60から外部へ放出さ
れる。このようにしてバルブタイミング制御が行われ
る。
しく説明する。図5は進角時の油の流れ、図6は遅角時
の油の流れを示す。各図において、(A)は平面構成、
(B)は立面構成を示す。油圧制御バルブ53には、図
5及び図6に示すような、油供給孔56と進角孔57と
遅角孔58と進角時のドレン孔59と遅角時のドレン孔
60とが設けられる。また、シリンダヘッド45には、
進角孔57に連通し、遅角時の油戻り孔ともなる第1共
通孔61と、遅角孔58に連通し、進角時の油戻り孔と
もなる第2共通孔62とが設けられる。さらに、吸気側
のカムシャフト47上のプーリ50(図4)は、ケース
63(図3)内に、同心状に内筒64と中筒65と外筒
66とを備え、内筒64と外筒66との間の空間が中筒
65のフランジ67で遅角側の油室68と進角側の油室
69とに仕切られる構造のものである。この場合、中筒
65は、その内面の突起80が内筒64の外面に軸方向
に形成されたスプライン溝(図示せず)内に嵌まり、そ
の外面の突起81が外筒66の内面の軸方向に形成され
たらせん溝(図示せず)内に嵌まる構造のものである。
また、外筒66はカムシャフト47と一体構造のもので
ある。 従って、上記構成の可変バルブタイミング機構
によれば、油供給通路55(図4)からの油圧が、図5
の黒塗り矢印のように、油圧制御バルブ53の油供給孔
56を介して進角孔57に導入されれば、この油圧はシ
リンダヘッド45の第1共通孔61を介して動弁カムシ
ャフト構造35の進角側油通路(矢印A)を経て進角側
の油室69に導入され、中筒65が軸に沿って吸気バル
ブ46方向に前記スプライン溝を介して直線移動し、こ
れに伴い外筒66が前記らせん溝を介して回転する。従
って、外筒66と一体のカムシャフト47が吸気バルブ
46,46の開弁タイミングを進ませる方向に回転す
る。この際、中筒65の移動により遅角側の油室68か
ら押し出された油は、図5の白抜き矢印のように、シリ
ンダヘッド45の第2共通孔62を介して油圧制御バル
ブ53のドレン孔59から外部へ戻される。一方、図6
は遅角側へのタイミング制御の油の流れを示す。この場
合は図6の黒塗り矢印のように油圧制御バルブ53の油
供給孔56を介して遅角孔58に導入される。この油圧
はシリンダヘッド45の第2共通孔62を介して動弁カ
ムシャフト構造の遅角側油通路(矢印B)を経て遅角側
の油室68(図3)に導入され、中筒65が軸に沿って
吸気バルブ46から離れる方向に前記スプライン溝を介
して直線移動し、これに伴い外筒66が前記らせん溝を
介して進角時とは逆方向に回転する。従って、外筒66
と一体のカムシャフト47が吸気バルブ46,46の開
弁タイミングを遅らせる方向に回転する。この際、中筒
65の移動により進角側の油室69から押し出された油
は、図6の白抜き矢印のように、第1共通孔61を介し
て油圧制御バルブ53のドレン孔60から外部へ放出さ
れる。このようにしてバルブタイミング制御が行われ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の動弁カムシャフト構造は、カムシャフト中心部に油
孔を穿孔するとともにこの中心部の油孔の外側にさらに
進角側油通路又は遅角側油通路を構成する油孔を形成す
る構造のもので、強度を向上させることが難しく、また
強度を高めようとすれば径を大きくしなければならず、
小型化することも困難であった。
来の動弁カムシャフト構造は、カムシャフト中心部に油
孔を穿孔するとともにこの中心部の油孔の外側にさらに
進角側油通路又は遅角側油通路を構成する油孔を形成す
る構造のもので、強度を向上させることが難しく、また
強度を高めようとすれば径を大きくしなければならず、
小型化することも困難であった。
【0012】また、径をなるべく小さくするために、図
2のように、油孔を斜めに形成すれば専用の加工機が必
要になり、構造が複雑になるとともに加工作業も面倒に
なる。
2のように、油孔を斜めに形成すれば専用の加工機が必
要になり、構造が複雑になるとともに加工作業も面倒に
なる。
【0013】本発明は、上記動弁カムシャフト構造の問
題に鑑みなされたものであって、小型化しても強度を向
上させることができ、しかも加工が容易にできる動弁カ
ムシャフト構造を提供することを目的とする。
題に鑑みなされたものであって、小型化しても強度を向
上させることができ、しかも加工が容易にできる動弁カ
ムシャフト構造を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明においては、カムシャフトとこのカムシャフ
トにその軸線方向に螺入されたボルトとを備え、ここに
バルブタイミングの遅角側油通路と進角側油通路とを形
成する動弁カムシャフト構造において、前記ボルトのネ
ジ部より先端側のカムシャフトに、その軸に沿って油孔
を設け、この油孔に対応して前記ボルトの先端部に細径
部を設けて、その細径部と前記カムシャフトの油孔の内
壁との間の空間を前記一方の油通路として形成すると共
に、前記ボルトの中心部にその軸に沿って中孔を設け
て、この中孔を前記他方の油通路として形成したことを
特徴とする動弁カムシャフト構造を提供する。
に、本発明においては、カムシャフトとこのカムシャフ
トにその軸線方向に螺入されたボルトとを備え、ここに
バルブタイミングの遅角側油通路と進角側油通路とを形
成する動弁カムシャフト構造において、前記ボルトのネ
ジ部より先端側のカムシャフトに、その軸に沿って油孔
を設け、この油孔に対応して前記ボルトの先端部に細径
部を設けて、その細径部と前記カムシャフトの油孔の内
壁との間の空間を前記一方の油通路として形成すると共
に、前記ボルトの中心部にその軸に沿って中孔を設け
て、この中孔を前記他方の油通路として形成したことを
特徴とする動弁カムシャフト構造を提供する。
【0015】好ましい実施例においては、前記カムシャ
フトの周面に環状溝を3個設け、第1の環状溝は前記中
孔に連通し、第2・第3の環状溝を前記空間に連通させ
たことを特徴としている。
フトの周面に環状溝を3個設け、第1の環状溝は前記中
孔に連通し、第2・第3の環状溝を前記空間に連通させ
たことを特徴としている。
【0016】別の好ましい実施例においては、前記カム
シャフトは前記各環状溝と前記油孔および中孔とをそれ
ぞれ連通させる半径方向の連通孔を有することを特徴と
している。
シャフトは前記各環状溝と前記油孔および中孔とをそれ
ぞれ連通させる半径方向の連通孔を有することを特徴と
している。
【0017】
【作用】カムシャフト中心部にボルトを螺入するための
孔と同じ径又はそれより小さい径の油孔を形成し、前記
ボルトはこの油孔内に挿入される細径部をその先端に有
し、この細径部の中心に中孔が形成され、進角側油通路
と遅角側油通路のいずれか一方がこの細径部内に形成さ
れた中孔を通り、他方が、この細径部の外側とカムシャ
フトの間の空間を通る。
孔と同じ径又はそれより小さい径の油孔を形成し、前記
ボルトはこの油孔内に挿入される細径部をその先端に有
し、この細径部の中心に中孔が形成され、進角側油通路
と遅角側油通路のいずれか一方がこの細径部内に形成さ
れた中孔を通り、他方が、この細径部の外側とカムシャ
フトの間の空間を通る。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の基本構成を示す
説明図である。
説明図である。
【0019】カムシャフト1には、その軸線方向にボル
ト5が螺入され、そのボルト5のネジ部5bより先端側
に、その軸に沿ってネジ穴と略同径の油孔35が形成さ
れる。この油孔35の先端側にはそれより細径の油孔9
1が設けられる。一方、ボルト5には、ネジ部5bのそ
の先端部側に前記油孔35に対応させた細径部5cが設
けられる。この細径部5cを含むボルト5には、その中
心軸に沿ってボルトを貫通する中孔37が設けられる。
カムシャフト1の周面には3個の環状溝2,3,4が設
けられる。第1の環状溝2は、半径方向の連通孔36を
介してボルト先端のカムシャフトに形成された細径の油
孔91に連通し、さらにボルト5の中孔37に連通す
る。これらの第1環状溝2→連通孔36→細径油孔91
→ボルトの中孔37により、進角側油通路(矢印A)が
形成される。第2の環状溝3は、半径方向の連通孔38
を介してボルト5の細径部5cの外周の油孔35に連通
し、さらに半径方向の連通孔39を介して第3の環状溝
4に連通する。これらの第2環状溝3→連通孔38→油
孔35の内壁面とボルト5の細径部5cの外周面との間
の空間→連通孔39→第3環状溝4により、遅角側油通
路(矢印B)が形成される。
ト5が螺入され、そのボルト5のネジ部5bより先端側
に、その軸に沿ってネジ穴と略同径の油孔35が形成さ
れる。この油孔35の先端側にはそれより細径の油孔9
1が設けられる。一方、ボルト5には、ネジ部5bのそ
の先端部側に前記油孔35に対応させた細径部5cが設
けられる。この細径部5cを含むボルト5には、その中
心軸に沿ってボルトを貫通する中孔37が設けられる。
カムシャフト1の周面には3個の環状溝2,3,4が設
けられる。第1の環状溝2は、半径方向の連通孔36を
介してボルト先端のカムシャフトに形成された細径の油
孔91に連通し、さらにボルト5の中孔37に連通す
る。これらの第1環状溝2→連通孔36→細径油孔91
→ボルトの中孔37により、進角側油通路(矢印A)が
形成される。第2の環状溝3は、半径方向の連通孔38
を介してボルト5の細径部5cの外周の油孔35に連通
し、さらに半径方向の連通孔39を介して第3の環状溝
4に連通する。これらの第2環状溝3→連通孔38→油
孔35の内壁面とボルト5の細径部5cの外周面との間
の空間→連通孔39→第3環状溝4により、遅角側油通
路(矢印B)が形成される。
【0020】ボルト5の細径部5cの先端部には、シー
ル用突起5dが形成され、カムシャフト1の油孔35の
内壁面に圧接し進角側通路と遅角側通路とを分離する。
この場合、突起5dの外周面にO−リング等のシール材
を設けてもよい。
ル用突起5dが形成され、カムシャフト1の油孔35の
内壁面に圧接し進角側通路と遅角側通路とを分離する。
この場合、突起5dの外周面にO−リング等のシール材
を設けてもよい。
【0021】本実施例においては、図1(D)の断面図
から分るように、カムシャフト1の中心部に油孔35を
形成し、その油孔内にボルト先端の細径部5cを挿入
し、この細径部5cの中心部に中孔37を形成する。一
方の油通路としてこの中孔37を用い、他の油通路とし
てボルト細径部5cの外面と油孔35の内面との間の空
間を用いている。
から分るように、カムシャフト1の中心部に油孔35を
形成し、その油孔内にボルト先端の細径部5cを挿入
し、この細径部5cの中心部に中孔37を形成する。一
方の油通路としてこの中孔37を用い、他の油通路とし
てボルト細径部5cの外面と油孔35の内面との間の空
間を用いている。
【0022】このような構成により、前述の図2の構造
のようにカムシャフトの中心部油孔の他にさらにその周
縁部に油孔通路を設ける必要がなくなり、カムシャフト
の強度を高めることができるとともにシャフトの径を小
さくすることができ、ヘッド部の小型化が図られる。
のようにカムシャフトの中心部油孔の他にさらにその周
縁部に油孔通路を設ける必要がなくなり、カムシャフト
の強度を高めることができるとともにシャフトの径を小
さくすることができ、ヘッド部の小型化が図られる。
【0023】上記実施例の動弁カムシャフト構造は、前
述した可変バルブタイミング機構(図3〜図6)におい
て、前述の動弁カムシャフト構造35(図2)に代えて
組込まれ、バルブタイミング制御のために使用される。
この場合の可変バルブタイミング機構の動作は前述と同
様である。
述した可変バルブタイミング機構(図3〜図6)におい
て、前述の動弁カムシャフト構造35(図2)に代えて
組込まれ、バルブタイミング制御のために使用される。
この場合の可変バルブタイミング機構の動作は前述と同
様である。
【0024】尚、上記実施例では、ボルト5の中孔37
を進角側油通路とし、カムシャフト1の油孔35の内壁
とボルト5の細径部5cとの間の空間を遅角側油通路と
したが、この逆であっても勿論かまわない。
を進角側油通路とし、カムシャフト1の油孔35の内壁
とボルト5の細径部5cとの間の空間を遅角側油通路と
したが、この逆であっても勿論かまわない。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、進角側油通路と遅角側油通路のいずれか一方を、ボ
ルトのネジ部より先端側のカムシャフト中心部に設けた
油孔の内壁とボルトの細径部との間の空間により形成
し、他方をボルトの中孔により形成したため、進角側油
通路と遅角側油通路のいずれか一方をボルトの外側のカ
ムシャフトに形成する前述の改良前の動弁カムシャフト
構造に比して、カムシャフトの強度を向上させることが
でき、また、カムシャフトの径を小さくしてシリンダヘ
ッドの小型化を図ることができる。
は、進角側油通路と遅角側油通路のいずれか一方を、ボ
ルトのネジ部より先端側のカムシャフト中心部に設けた
油孔の内壁とボルトの細径部との間の空間により形成
し、他方をボルトの中孔により形成したため、進角側油
通路と遅角側油通路のいずれか一方をボルトの外側のカ
ムシャフトに形成する前述の改良前の動弁カムシャフト
構造に比して、カムシャフトの強度を向上させることが
でき、また、カムシャフトの径を小さくしてシリンダヘ
ッドの小型化を図ることができる。
【0026】また、本発明においては、カムシャフトの
油孔をボルトのネジ穴の下穴を明ける時に一緒に明ける
ことができ、カムシャフト中心部の油孔の他にこの油孔
の外側にさらに明ける必要のある前述の改良前の動弁カ
ムシャフト構造に比して、構造および製作が簡単とな
る。
油孔をボルトのネジ穴の下穴を明ける時に一緒に明ける
ことができ、カムシャフト中心部の油孔の他にこの油孔
の外側にさらに明ける必要のある前述の改良前の動弁カ
ムシャフト構造に比して、構造および製作が簡単とな
る。
【図1】 本発明の基本構成の説明図で、(A)は側面
の断面図、(B)は切欠き斜視図、(C)は(A)図の
X−X線断面図、(D)は(A)図のY−Y線断面図で
ある。
の断面図、(B)は切欠き斜視図、(C)は(A)図の
X−X線断面図、(D)は(A)図のY−Y線断面図で
ある。
【図2】 先に提案した動弁カムシャフト構造の説明図
で、(A)は側面の断面図、(B)は切欠き斜視図、
(C)は(A)図のX−X線断面図である。
で、(A)は側面の断面図、(B)は切欠き斜視図、
(C)は(A)図のX−X線断面図である。
【図3】 図2の動弁カムシャフト構造を適用した可変
バルブタイミング機構の平面図である。
バルブタイミング機構の平面図である。
【図4】 図3の可変バルブタイミング機構の側面図で
ある。
ある。
【図5】 図3及び図4の可変バルブタイミング機構の
進角時の油の流れを説明する図で、(A)は平面図、
(B)は側面図である。
進角時の油の流れを説明する図で、(A)は平面図、
(B)は側面図である。
【図6】 図3及び図4の可変バルブタイミング機構の
遅角時の油の流れを説明する図で、(A)は平面図、
(B)は側面図である。
遅角時の油の流れを説明する図で、(A)は平面図、
(B)は側面図である。
1:カムシャフト、2,3,4:環状溝、5:ボルト、
5a:ボルト頭、5b:ネジ部、5c:細径部、5d:
シール用突起、35:油孔、36,38,39:連通
路、37:中孔。
5a:ボルト頭、5b:ネジ部、5c:細径部、5d:
シール用突起、35:油孔、36,38,39:連通
路、37:中孔。
Claims (3)
- 【請求項1】 カムシャフトとこのカムシャフトにその
軸線方向に螺入されたボルトとを備え、ここにバルブタ
イミングの遅角側油通路と進角側油通路とを形成する動
弁カムシャフト構造において、前記ボルトのネジ部より
先端側のカムシャフトに、その軸に沿って油孔を設け、
この油孔に対応して前記ボルトの先端部に細径部を設け
て、その細径部と前記カムシャフトの油孔の内壁との間
の空間を前記一方の油通路として形成すると共に、前記
ボルトの中心部にその軸に沿って中孔を設けて、この中
孔を前記他方の油通路として形成したことを特徴とする
動弁カムシャフト構造。 - 【請求項2】 前記カムシャフトの周面に環状溝を3個
設け、第1の環状溝は前記中孔に連通し、第2・第3の
環状溝を前記空間に連通させたことを特徴とする請求項
1に記載の動弁カムシャフト構造。 - 【請求項3】 前記カムシャフトは前記第1の環状溝と
前記中孔とを連通させる半径方向の連通孔および前記第
2、第3の環状溝と前記油孔とをそれぞれ連通させる半
径方向の連通孔を有することを特徴とする請求項2に記
載の動弁カムシャフト構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9214996A JPH09280014A (ja) | 1996-04-15 | 1996-04-15 | 動弁カムシャフト構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9214996A JPH09280014A (ja) | 1996-04-15 | 1996-04-15 | 動弁カムシャフト構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09280014A true JPH09280014A (ja) | 1997-10-28 |
Family
ID=14046377
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9214996A Withdrawn JPH09280014A (ja) | 1996-04-15 | 1996-04-15 | 動弁カムシャフト構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09280014A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6182625B1 (en) | 1998-12-29 | 2001-02-06 | Suzuki Motor Corporation | Oil-passage structure of internal combustion engine |
US6182624B1 (en) | 1998-12-29 | 2001-02-06 | Suzuki Motor Corporation | Hydraulic control valve mounting structure in an engine |
US6263844B1 (en) | 1998-12-29 | 2001-07-24 | Suzuki Motor Corporation | Oil passage for internal combustion engine |
KR20020082701A (ko) * | 2001-04-25 | 2002-10-31 | 현대자동차주식회사 | 가변 밸브 타이밍 액츄에이터에 오일 공급 구조 |
-
1996
- 1996-04-15 JP JP9214996A patent/JPH09280014A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6182625B1 (en) | 1998-12-29 | 2001-02-06 | Suzuki Motor Corporation | Oil-passage structure of internal combustion engine |
US6182624B1 (en) | 1998-12-29 | 2001-02-06 | Suzuki Motor Corporation | Hydraulic control valve mounting structure in an engine |
US6263844B1 (en) | 1998-12-29 | 2001-07-24 | Suzuki Motor Corporation | Oil passage for internal combustion engine |
DE19962164B4 (de) * | 1998-12-29 | 2008-05-21 | Suzuki Motor Corp., Hamamatsu | Öldurchtritt für einen Verbrennungsmotor |
KR20020082701A (ko) * | 2001-04-25 | 2002-10-31 | 현대자동차주식회사 | 가변 밸브 타이밍 액츄에이터에 오일 공급 구조 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20040525 |