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JPH09270827A - デジタル直交変調信号のパラメータ測定装置 - Google Patents

デジタル直交変調信号のパラメータ測定装置

Info

Publication number
JPH09270827A
JPH09270827A JP8078977A JP7897796A JPH09270827A JP H09270827 A JPH09270827 A JP H09270827A JP 8078977 A JP8078977 A JP 8078977A JP 7897796 A JP7897796 A JP 7897796A JP H09270827 A JPH09270827 A JP H09270827A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
phase
data
complex baseband
measuring device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8078977A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinsuke Tajiri
真介 田尻
Juichi Nakada
寿一 中田
Kenji Nohara
健児 野原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Advantest Corp
Original Assignee
Advantest Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Advantest Corp filed Critical Advantest Corp
Priority to JP8078977A priority Critical patent/JPH09270827A/ja
Priority to US08/825,502 priority patent/US5946359A/en
Priority to DE19713441A priority patent/DE19713441A1/de
Publication of JPH09270827A publication Critical patent/JPH09270827A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L27/00Modulated-carrier systems
    • H04L27/18Phase-modulated carrier systems, i.e. using phase-shift keying
    • H04L27/22Demodulator circuits; Receiver circuits
    • H04L27/233Demodulator circuits; Receiver circuits using non-coherent demodulation
    • H04L27/2332Demodulator circuits; Receiver circuits using non-coherent demodulation using a non-coherent carrier
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03CMODULATION
    • H03C3/00Angle modulation
    • H03C3/38Angle modulation by converting amplitude modulation to angle modulation
    • H03C3/40Angle modulation by converting amplitude modulation to angle modulation using two signal paths the outputs of which have a predetermined phase difference and at least one output being amplitude-modulated
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B17/00Monitoring; Testing
    • H04B17/10Monitoring; Testing of transmitters
    • H04B17/101Monitoring; Testing of transmitters for measurement of specific parameters of the transmitter or components thereof
    • H04B17/104Monitoring; Testing of transmitters for measurement of specific parameters of the transmitter or components thereof of other parameters, e.g. DC offset, delay or propagation times
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B17/00Monitoring; Testing
    • H04B17/10Monitoring; Testing of transmitters
    • H04B17/15Performance testing
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L27/00Modulated-carrier systems
    • H04L27/0014Carrier regulation
    • H04L2027/0024Carrier regulation at the receiver end
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    • H04L2027/003Correction of carrier offset at baseband only
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
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    • H04L27/0014Carrier regulation
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  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 何れの変調形式の変調信号に対しても周波数
誤差Ω、キャリア位相φ、シンボルタイミングτを測定
可能にする。 【構成】 デジタル信号とされた入力直交変調信号を複
素ベースバンド信号に変換部7で変換し、その信号を粗
信号補正部51で、あらくパラメータを推定し、その推
定値で複素ベースバンド信号を補正し、その補正信号の
データ検出を用い、その検出データで送信信号と対応す
る参照信号を生成部52で生成し、この参照信号と前記
補正信号とを用いて、精パラメータ推定部23でパラメ
ータを推定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】現在、無線通信のデジタル化が本
格化している。米国、日本、ヨーロッパでは、それぞれ
の地域ごとにTDMA方式によるデジタルセルラシステ
ムが実用化されており、システムごとに標準となる規格
が作成されている。規格には、システムで使用される送
信器の最低限の性能、あるいは、その評価方法などが含
まれる。一方、CDMA方式によるデジタルセルラシス
テムも、QUALCOMM社を軸にTIA/EIAのサ
ブコミッティー(TR45.5)にて規格化が進んでお
り、送受信器の性能評価に関する規格がIS−98およ
びIS−97である。この発明は、IS−98およびI
S−97中に定義されている“波形品質測定”や、PS
K,FSK:QAMなどのデジタル直交変調信号の波形
品質測定などに必要とするパラメータを測定する装置に
係わり、特に測定対象となるRF(高周波)送信信号
を、たとえば、スペクトラムアナライザなどを用いてダ
ウンコンバートし、その後、適切なサンプリングレート
でサンプリングし、さらに適切なビット数のA/D変換
器を用いて、量子化変換行ったデジタルデータに対して
デジタル信号処理を行って搬送波周波数誤差、搬送波位
相、クロック(シンボル)位相(タイミング)などのパ
ラメータを測定する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】すでに、NADCなどのTDMA方式の
デジタルセルラシステムに対する変調精度測定システム
が開発され、例えば米国特許第5,187,719号
(1993年2月16日発行)に示されている。これら
は、一般的に図14に示されるような装置構成になって
いる。入力端子t1 よりの測定対象となるRF(高周
波)信号は局部発振器1の局部信号により、周波数変換
器2で定められた周波数のIF(中間周波数)測定信号
に変換され、さらに、測定対象帯域以外の周波数成分を
除去するためにアナログ低域通過フィルタ3にとおされ
る。このフィルタ出力は、A/D変換器4において、サ
ンプリングおよび量子化変換によりデジタルデータとさ
れてバッファメモリ5に蓄えられる。このバッファメモ
リ5に蓄えられたIF信号をデジタル信号処理部6によ
って処理して最終的な測定量が得られる。
【0003】デジタル信号処理部6では図15に示すよ
うに図14中のバッファメモリ5に蓄えられたIF測定
信号がベースバンド信号変換部7により、周波数ゼロ近
傍にスペクトルを持つベースバンド測定信号に変換さ
れ、そのベースバンド信号補正部8で、測定項目を計算
するのに適切な信号に変換される。また、信号補正部8
では、測定項目を計算するのに必要な参照信号も生成す
る。最後に、測定項目計算部9において与えられた測定
項目が例えば前記米国特許明細書で述べられているよう
な信号処理アルゴリズムにより処理される。
【0004】この信号処理は図16に示すように、端子
10よりの入力となるIF測定信号は、ベースバンド信
号変換部7に供給される前にクロック位相推定部71に
分岐入力されてクロック(シンボル同期)位相が推定さ
れ、この推定位相にもとずき入力IF信号がリサンプラ
72で、補間演算を用いてサンプリングし直される。そ
のリサンプル出力が、ベースバンド信号変換部7により
ベースバンド測定信号に変換される。ベースバンド信号
変換部以降、測定項目計算部79に入力されるまでの部
分が、図15の信号補正部8に対応している。
【0005】この信号補正処理はまずデータ検出部73
で入力されたベースバンド測定信号から送信データの復
調がおこなわれる。このとき、クロック位相、つまりシ
ンボル同期位相がクロック位相推定部71より供給され
る。ここでの送信データの検出はいわゆる遅延検波に対
応するものであり、周波数誤差や位相誤差を含んでいて
も可能なものである。ベースバンド信号変換部7からの
出力信号は、その以前における周波数誤差や位相誤差を
含んでいるからである。データ検出部73の出力である
復調データは、時間基準抽出部74において、TDMA
バースト内の時間位置を特定するために用いられる。つ
まり、あらかじめ決められたデータパターン(シンクワ
ード:同期語)が1バースト内の特定の時間位置で送出
されるので、このシンクワードを検出することにより時
間位置が特定される。復調データはさらに、参照信号生
成部76に供給され、参照信号が作成される。一方で
は、信号補正部75においてベースバンド測定信号の補
正がおこなわれる。信号補正部75では、ベースバンド
測定信号と参照信号生成部76からの参照信号とを用い
て、以下の処理を行う。
【0006】1.ベースバンド測定信号に含まれる、周
波数誤差、位相誤差などのパラメータ(以後、送信パラ
メータと総称する)を推定する。 2.これらの推定送信パラメータを用いてコヒーレント
な複素数正弦波を生成し、ベースバンド測定信号と乗算
する。 3.また、IQ原点オフセットを推定して前記生成複素
正弦波信号から差し引く。
【0007】以上によってベースバンド測定信号の補正
が行われる。この補正された測定信号は、ルートナイキ
ストフィルタ78によってフィルタリングされ、これに
よって、符号間干渉が取り除かれた信号波形となる。そ
の後さらに、信号補正部75に入力され、上記1〜3の
処理が繰り返される。このようにして、信号補正部75
による信号補正を何度か繰り返し、変化量があらかじめ
定められているしきい値以下になったら信号補正を完了
する。最後に補正された測定信号は、測定項目計算部7
9に供給される。しかし、従来においては繰返しが収斂
しないことがあった。以上が、従来技術の米国特許に示
された変調精度測定の例である。このアルゴリズムは変
調方式として、π/4DQPSKを前提としており、O
QPSK信号(オフセットQPSK信号)には適用でき
ない。たとえば、クロック位相推定部71では測定信号
を2乗し、シンボルクロック周波数を中心とするせまい
BPF(帯域通過)フィルタを用いてろ波し、そのろ波
出力であるクロック周波数成分の位相からクロック位相
を求めている。π/4DQPSK,QPSK信号ではそ
のIF信号の2乗信号に、シンボルクロック周波数成分
の線スペクトルのピークが存在するが、OQPSKでは
そのようなピークが存在せず、この従来方法を適用でき
ない。また、OQPSK信号は、IQのクロストークが
存在するために遅延検波方式によるデータ復調が行えな
い。一方、π/4DQPSK,QPSKでは、遅延検波
方式によるデータ復調が可能である。更に従来の方法で
は場合によると、上記1〜3の処理の繰り返しも何回も
行わなければならず、演算量が多く、かつ時間も長くな
る問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では、a.遅
延検波可能であること、b.送信データを用いないクロ
ック位相推定が可能であることなどの条件を満たした変
調方式でなければデータ復調および、送信パラメータ推
定ができない。たとえば、OQPSK変調信号は、これ
らの条件を満たさず、従来の測定アルゴリズムでは、波
形品質測定ができなかった。
【0009】この発明の目的は前記条件を満たさないデ
ジタル装置変調信号に対しても、データ復調(データ検
出)および送信パラメータ推定を可能にした測定装置を
提供することにある。また、遅延検波が可能でない変調
方式に対しては、同期検波によりデータ復調をおこなわ
なければならないが、同期検波では、受信信号(測定信
号)のキャリア(搬送波)周波数とキャリア位相を知っ
ている必要がある。一方、一般に送信パラメータのキャ
リア位相を推定するには復調データが必要となるので従
来技術では、任意の変調方式に対応した送信パラメータ
推定は困難となっていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、図1
7に示すように、デジタル信号とされた入力直交変調信
号、つまり例えば図14中のバッファメモリ5からの信
号は図15中のベースバンド信号変換部7で複素ベース
バンド信号に変換され、その複素ベースバンド信号は図
17中の粗信号補正部51で送信パラメータがあらく推
定され、その推定値により複素ベースバンド信号が補正
され、その補正された複素ベースバンド信号は必要に応
じて受信フィルタ57を通されて、データ検出部54及
び精パラメータ推定部23へ供給される。データ検出部
54でデータが検出され、この検出データは時間基準抽
出部53を通じて参照信号生成部52へ供給され、その
検出データに対する送信信号と対応した参照信号が生成
され、その参照信号は必要に応じて受信フィルタ56を
通じて精パラメータ推定部23へ供給され、精パラメー
タ推定部23で参照信号と補正された複素ベースバンド
信号とから入力信号の周波数誤差、キャリア位相、クロ
ック位相などのパラメータが推定される。必要に応じて
そのパラメータを用いて補正された複素ベースバンド信
号が精信号補正部55で更に補正され、測定項目計算部
9へ供給される。
【0011】粗信号補正部51によって、あらく信号補
正がおこなわれ、これによって同期検波によるデータ復
調が可能となり、この復調データを用いて、再度、送信
パラメータ推定を行い、推定精度を向上した推定が可能
となる。また、この構成には、各測定アプリケーション
ごとのオプションを追加するのが容易である。たとえ
ば、IS−54Bの変調精度測定においては、測定時に
受信フィルタ(ルートナイキストフィルタ)によるフィ
ルタリングが必要となるが、粗信号補正部51、参照信
号生成部52の直後に、これらの受信フィルタ57,5
6を設けることで実現可能である。その受信フィルタ5
6は、参照信号生成部52の中に取り込んでしまうこと
もでき、その方が効率がよい。
【0012】
【実施例】図1にこの発明の実施例を示す。この実施例
は、QUALCOMM社CDMA方式送信器の波形品質
測定を可能としており、QUALCOMM社CDMA方
式では、上り回線、下り回線で変調方式としてそれぞ
れ、OQPSK,QPSK方式を用いている。この実施
例では、スイッチのON/OFFでOQPSK,QPS
Kの何れの変調方式にも対応できる。QUALCOMM
社CDMAシステムでは、デジタル変調におけるシンボ
ルレートと拡散符号のチップレートとが等しくされてい
る。従ってこの実施例ではシンボルレートをチップレー
トとも呼ぶ。チップレートの周波数をf0 にサンプリン
グレートの周波数をfS とする。この実施例では、チッ
プレートに対して変換器におけるサンプリングレートを
8倍としている。つまり、fS =R・fC 、R=8とさ
れている。以後、Rのことをオーバーサンプリングレー
トと呼ぶことにする。
【0013】全体構成と処理の流れ 入力端子10よりのIF信号は、図14中のバッファメ
モリ5に蓄えられた信号データであって、このデータの
k番目の要素をr(k)と記す。この入力IF信号に対
して、cos(Ω0k),−sin(Ω0k)をそれぞれ、
乗算器11,12により乗算し、これら乗算出力を低域
通過フィルタ13,14に通すことにより、ベースバン
ド信号の同相成分X(k),および直交成分Y(k) を得る。
これら同相成分X(k) 、直交成分Y(k) は次式で表わせ
る。
【0014】 X(k) =ΣM m=-Mr(k−m)cos (Ω0 (k−m))u(m) (1) Y(k) =−ΣM m=-Mr(k−m)sin (Ω0 (k−m))u(m) (2) 上式でも明らかなように、低域通過フィルタ13,14
は同一の特性がu(k)のFIRフィルタで実現され、タ
ップ係数長は2M+1である。また、Ω0 は入力IF信
号の中心周波数f0 に対応するサンプル当りの位相変化
量(radian/sample)であり、次式でf0
と関係付けられる。
【0015】Ω0 =2πf0 S ここでは、X(k) を実数部、Y(k) を虚数部とする複素
数値信号Z(k) を定義し、これをベースバンド信号と呼
ぶ。この発明ではこのベースバンド信号Z(k) は粗パラ
メータ推定部15へ供給され、ベースバンド信号Z(k)
に含まれる送信パラメータ、つまり、サンプル当り位相
変化量Ω1 、キャリア位相φ1 そして、クロック(シン
ボル)位相τ1 のおおよその値が推定される。粗パラメ
ータ推定部15が、QPSK,OQPSKの両変調信号
に対応するために、スイッチ31によって内部の切り替
えが行われる。この推定されたΩ1 とφ1 を用いて位相
回転子生成部32で補正用複素数正弦波exp〔j(φ
1 +Ω1 k)〕が計算され、これが複素数乗算器16に
供給され、ベースバンド信号Z(k) と複素数乗算され
て、ベースバンド信号に対しキャリア位相が補正され
る。この補正された信号Z1(k)は次式で表現される。
【0016】 Z1(k)=Z(k) ・exp〔j(φ1 +Ω1 k)〕 (3) 補正信号Z1(k)は、受信フィルタであるコンプリメンタ
リフィルタ17を通じてデータ検出部18,19、デシ
メータ29へ供給される。コンプリメンタリフィルタ1
7は、スイッチ31によってオンオフされ、このオンオ
フは粗パラメータ推定部15、参照信号生成部21、加
算器28の動作の切り替えと連動されている。これは、
QUALCOMM社のCDMA方式において、下り回線
がQPSK変調、上り回線がOQPSK変調であるこ
と、一方、下り回線用波形品質測定ではコンプリメンタ
リフィルタ17を用いることが規定されているが、上り
回線用波形品質測定ではコンプリメンタリフィルタ17
は必要とされていないことによる。つまり、QPSK変
調方式のCDMAの受信機にはコンプリメンタリフィル
タを挿入することが規定の規格で想定されているから、
QPSK信号の測定にはコンプリメンタリフィルタ1
7,22を用いる。以下では、上り回線用波形品質測定
の場合で説明するが、下り回線用波形品質測定でも同様
である。所でQUALCOMM社のCDMAの送信側は
図2に示すように両極NRZ信号が、このシンボル周期
と同一チップ(クロック)周期の第1、第2拡散符号P
N1,PN2が乗算器M1 ,M2 でそれぞれ乗算され、
これら乗算出力時の一方は遅延量で2分の1チップ周
期、つまりR/2だけ遅延され、それぞれ低域通過フィ
ルタLPF1 ,LPF2 を通され、更に乗算器M3 ,M
4 で余弦波搬送波信号 cosωt、正弦波搬送波信号 sin
ωtが乗算され、これら乗算出力が合成されて、送信信
号とされる。第1、第2拡散符号は同一周期長で相関が
一様に少ないものである。この発明が対象としている波
形品質測定においては両極NRZ信号が入力されないで
常に+1の信号が入力される場合の送信信号が試験信号
として用いられる。
【0017】図1の説明に戻って、粗パラメータ推定器
15で推定されたクロック(シンボル)位相τ1 はデー
タ検出部18へ供給され、また加算器28へ供給され
る。加算器28ではOQPSK変調信号の測定時には、
τ1 はτd =R/2を、QPSK変調信号の測定時には
τ1 にτd =0をそれぞれ加算してデータ検出部19へ
タイミング(位相)を供給する。加算器28でのτd
0とτd =R/2の切り替えはスイッチ31のオンオフ
で制御される。
【0018】上り回線用波形品質測定、つまりQPSK
変調信号の測定では、複素数乗算器16の出力Z1(k)の
実数部が直接データ検出部18、虚数部が直接データ検
出部19にそれぞれ供給される。データ検出部18で
は、シンボル判定点のデータ、つまり入力されたクロッ
ク位相τ1 から8おきのデータの正負を判定し、正であ
れば1、負であれば0を復調データa(n) として出力す
る。これは次式のように表せる。
【0019】 a(n) ={Sign[Re[Z11 +8n)]]+1}/2 (4) (n=0,1,…) ここで、Sign[x] はxの符号(正負)に対応して+1又
は−1を出力する関数であり、Re[z] は複素数の実数
部を示す。データ検出部19においても同様に、次式で
表される数式にて復調データb(n) を出力する。
【0020】 b(n) ={Sign[Im[Z11 +τd +8n)]]+1}/2 (5) (n=0,1,…) Im[z] はzの虚数部を示す。これら復調データa(n)
,b(n) はPN位相同期部20(従来技術の時間基準
抽出部74と対応)に供給される。PN位相同期部20
では、受信CDMA信号の拡散符号PNの位相を判定す
ることによって、真の送信データに変換して出力する。
これは、測定対象となる送信信号のSNが悪く、データ
検出に誤りを生じる可能性が高い場合必要となる。ま
た、QUALCOMM社のCDMA方式においては、拡
散に用いられるPN系列が、時間基準として用いられる
ので、PN位相同期部20で時間基準の抽出もおこな
う。
【0021】参照信号生成部21では、検出した送信デ
ータa(n) ,b(n) を元に、理想的な送信信号を参照信
号R(k) として生成する。このとき、オーバーサンプリ
ングレートは4倍サンプリングである。この参照信号は
次式で表わせる。 R(k) =Σ[k+L/R] n=[k-L/R] I(n) ・u(k−nR) +jΣ[k+L/R] n=[k-L/R] Q(n) ・u(k−nR−τd ) (6) Σはn=[(k−L)/R]から[(k+L)/R]ま
で、 I(n) =2・a(n) −1 (7) Q(n) =2・b(n) −1 (8) R=4 ただし、u(t) はベースバンドフィルタの特性、Rはオ
ーバーサンプリングレート、2L+1はフィルタタップ
長である。また、[]はガウス記号である。
【0022】生成した参照信号R(k) と補正信号Z1(k)
の時間的な対応関係を示す前記検出クロック位相τ1
デシメータ29にも供給されている。デシメータ29で
は、この値τ1 を元に補正信号Z1(k)から参照信号に対
応するサンプルのみからなるデータ系列になるように間
引く。ここで、補正信号Z1(k)のサンプリングレートは
シンボルレートの8倍から4倍に下がる。デシメータ2
9の入力となる補正信号Z1(k)を右辺に、出力となる補
正信号Z1(k)を左辺にしてその関係を数式で表現すると
次式となる。
【0023】 Z1(k)=Z11 +2k) (k=0,1,…) (9) つまり、元の補正信号のτ1 番目から1つおきに出力さ
れる。クロック位相推定および補間処理部24では、こ
の間引かれた補正信号Z1(k)と、参照信号R(k) を用い
て、サンプリング間隔以下のクロック位相誤差を求め
る。さらに、補間演算を用いてサンプリング点とシンボ
ル点が一致するようにする。このようにして、補間処理
された信号Z2(k)を出力する。この信号Z2(k)は、キャ
リア位相周波数誤差推定部25に供給され、キャリア位
相φ2 、周波数誤差Ω2 を推定する。さらに、これら推
定された値φ2 ,Ω2 を用いて、位相回転子生成部33
で正弦波形exp[j(φ2 +Ω2 k)]を生成して複
素数乗算器26に供給する。複素数乗算器26では、信
号Z2(k)とexp[j(φ2 +Ω2k)]の乗算によ
り、信号Z2(k)を補正して、補正が完了した信号Z3(k)
を得る。この信号Z3(k)が、測定項目計算部27に供給
され、波形品質、IQ原点オフセット、変調精度などが
計算される。
【0024】以下では、図1中の粗パラメータ推定部1
5、クロック位相推定および補間処理部24、キャリア
位相周波数誤差推定部25、測定項目計算部29での具
体的処理を説明し、最後に、この実施例において実現さ
れている時間アライメント誤差(Time Alignment Erro
r)測定(IS−97,IS−98で規格化されてい
る)に関して説明する。 粗パラメータ推定部15 図3に示すように図1中の低域通過フィルタ13,14
からの出力X(k) ,Y(k) は、一旦、データバッファ1
01,102に蓄えられる。データバッファ101,1
02のサイズNは N=L・M L=K・R R=8 で与えられる。ただしRはオーバーサンプリングレー
ト、Mは分割数、Kは分割チップ数である。M,Kは、
この推定部15のアルゴリズム的性能を決めるパラメー
タであって、あらかじめ与えられる。たとえば、K=4
8,M=8 とすると、許容周波数誤差1.4kHz以
下、周波数推定精度30Hz以下となる。
【0025】データバッファ101,102では、蓄え
られたX(k) ,Y(k) をLサンプルずつの部分系列に分
割する。これら部分系列をベクトルX(m) ,Y(m)
として定義する。 X(m) =(X(L・m),X(L・m+1),…,X(L・m+L−1)) (m=0,1,…,M−1) (10) Y(m) =(Y(L・m),Y(L・m+1),…,Y(L・m+L−1)) (m=0,1,…,M−1) (11) また、Z(m) を、X(m) を実数部、Y(m) を虚数
部とする複素数ベクトルとして定義しておく。図3にお
いてベクトルの通路は太線で表す。データバッファ10
1,102からは、X(m) ,Y(m) がそれぞれm=
0,1,…,M−1の順に出力され、データセレクタ1
03では、その最初のベクトルZ(o)のみ初期値推定
部104に出力し、残りを線形回帰計算部105に出力
する。 初期値推定部104 初期値推定部104では、クロック(シンボル)位相τ
1 と初期位相値φ0 を推定し、これを線形回帰計算部1
05に出力する。初期値推定部104内部の動作を図4
に従って説明する。データセレクタ103からの出力
Z(o) は複素数乗算器111〜113に供給される。
これら乗算器は、実際には16個用意される。複素数乗
算器111は、複素数exp(−j2π0/16)(=
1)と複素数ベクトルZ(o) との乗算をおこなう。つ
まり、ベクトルZ(o) の各要素Z(i) (i=0,1,
…,L−1)それぞれに対し、exp(j2π0/1
6)を乗算する。
【0026】同様に、残りの15個の乗算器は、Z
(o) に対し、exp(j2π1/16)〜exp(−j
2π15/16)の値をそれぞれ乗算する。つまり、こ
れら16個の複素数乗算器111〜113の出力は、ベ
クトルZ(o) は仮のキャリア位相exp(−j2πp
/16)(p=0,1,…,15)を乗算したブランチ
出力となる。
【0027】この各ブランチ出力に対しては、同様の処
理がおこなわれる。たとえば、乗算器111の出力は、
同等の処理をおこなう4つのデータ検出および参照信号
生成部114〜117に供給される。これら生成部11
4〜117にはそれぞれ、4つの異なる仮のクロック
(シンボル)位相(τ=0,1,2,3;サンプル単
位)0Ts 〜3Ts が与えられ、これに基づいてデータ
検出がされ、さらに、その検出データにより参照信号作
成が行われる。このCDMA方式信号はIチャネルとQ
チャネルとでシンボル位相がT/2ずれているから、1
シンボル周期8サンプル中の連続する4サンプルを調べ
ればシンボルのエッジ、つまりシンボル位相を検出でき
るから、これと対応して後のクロック位相を前述のよう
に4つとしている。データ検出および参照信号生成部の
内部構成を、図5に示す。この生成部は基本的に図1中
のデータ検出部18,19、参照信号生成部21、加算
器28、デシメータ29と対応するデータ検出部17
3,174、参照信号生成部175、加算器177、デ
シメータ179からなる。
【0028】図4において、データ検出および参照信号
生成部への複素数乗算器からの入力は複素数ベクトルで
あるが、図5では、複素数ベクトルZを実数部、虚数
部の実数ベクトルX,Yに分けて、一旦、データバ
ッファ171,172に格納する。データバッファ17
1,172からは、図1と同様に、X,Yの各要素
が、時系列データとしてデータ検出部173,174に
供給される。データ検出部173,174ではそれぞれ
τ1 ,τ1 +τd の位相(τ1 は図4中の0Ts,1T
s,2Ts,3Tsの何れか)で入力データサンプリン
グされ、かつ判定される。参照信号生成部175からの
データはデータバッファ176に一旦格納され、その
後、複素数ベクトルとして出力され、デシメータ179
からのデータもデータバッファ176と同様にデータバ
ッファ178に一旦格納された後、ベクトルとして出力
される。
【0029】このようにして、それぞれの仮のキャリア
位相に応じたブランチは、さらに仮のクロック位相に応
じた4つのブランチに分岐される。これらの各ブランチ
の出力を区別するために、データ検出および参照信号生
成部からの出力はそれぞれ、ブランチに応じた添字をつ
ける。つまり、参照信号ベクトルRp,S とこれに対応
した測定信号Zp,S は、キャリア位相に対応した添字
p(p=0,1,…,15;位相exp(−j2πp/
16))とクロック位相に対応した添字s(s=0,
1,2,3)を持つ。
【0030】図4の相互相関値計算部118〜124 で
は、各生成部からの参照信号ベクトルRp,S と測定信
号ベクトルZp,S との相互相関値Cp,S をそれぞれ計
算し、すべてのブランチの相互相関値Cp,S (p=0,
1,…,15;S=0,1,2,3)が最適値選択部1
22に供給される。最適値選択部122では、供給され
た相互相関値(C00,C10,…C15,3)から以下の手順
により正しいキャリア位相、正しいクロック位相を求め
る。 1.相互相関値Cp,S の絶対値の2乗が最大となる
(p,S)の組を求める。複数組存在する可能性があ
る。 2.この求めた最大となった組中で、Cp,S の実数部が
最大となる(p,S)の組を求める。これはただひとつ
のみ存在し、このときのp,Sの値を最適値として選
ぶ。
【0031】選ばれたp,Sの値を用いて、クロック位
相τ1 およびキャリア位相初期値φ 0 が以下のように計
算される。 τ1 =S (12) φ0 =pπ/16+Arg[Cp,S ] (13) ここで、Arg[]は、複素数の位相角を求める関数で
ある。 線形回帰計算部105 初期値推定部104で求めたクロック位相τ1 およびキ
ャリア位相初期値φ0は図3中の線形回帰計算部105
に与えられる。また、図3におけるデータセレクタ10
3からの出力Z(m) (m=1,2,…,M−1)も時
系列として、線形回帰計算部105に供給される。線形
回帰計算部105の内部動作を図6を参照して説明す
る。データセレクタ103からのベクトルZ(m) は複
素数乗算器151にて、位相回転子生成部158からの
出力と掛け合わされる。位相回転子生成部158では、
レジスタ156,157にそれぞれ格納されている位
相、Δφ,φから、複素数値exp[−j(φ+Δ
φ)]を計算し乗算器151へ出力する。レジスタ15
6,157内の各位相の初期値は、0,φ0 である。複
素数乗算器151の出力は、データ検出および参照信号
生成部152に供給される。この生成部152は、図4
中のデータ検出および参照信号生成部114〜117と
同様の構成をしており、ここではクロック位相として、
図3の初期値推定部104で求めたτ1 が与えられる。
データ検出および参照信号生成部152で生成された参
照信号ベクトルR(m) とそれに対応する測定信号ベク
トルZ′(m) は、相互相関値計算部154に供給され、
相互相関値C(m) が計算される。相互相関値計算部15
4は、図4中の相互相関値計算部118〜124での演
算と同様の演算を行うものであり、次式によって相互相
関値を計算する。
【0032】 C(m) =ΣZ′(m,l)・R* (m,l) (14) ただしΣはl=0からL′−1まで、Z′(m,l)
は、ベクトルZ′(m)の1番目の要素、R(m,l)
は、ベクトルR(m) の1番目の要素で、L′は要素数
である。この、相互相関値C(m) は、順次パラメータ値
計算部155に出力される。順次パラメータ値計算部1
55では、次式に従って、各パラメータの現在の値を計
算する。
【0033】 φ(m) =φ(m-1)+Arg[C(m)]+Δφ(m-1) (15) S0(m)=S0(m-1)+φ(m) (16) S1(m)=S1(m-1)+(m+1)・φ(m) (17) Δφ(m) =[6{2・S1 (m) −(m+2) S0 (m) }]/(m(m+1)(m+2)) (18) 1時刻前のΔφ,φの値はレジスタ156,157から
供給される。また、S 0 ,S1 は順次パラメータ値計算
部155の内部変数である。計算されたΔφ,φの現在
の値は、それぞれレジスタ156,157に格納され、
ベクトルZ(m) の次の時系列データに対して同様の処
理が繰り返される。このように、m=1からM−1まで
順次各パラメータ値が更新され、最後に次式によりサン
プル当り位相変化量Ω1 ,キャリア位相φ1 を求め、こ
れが粗パラメータ推定部15の出力となる。
【0034】 φ1 ={−6・S1 (M−1)+2(2M+1)S0 (M−1)} /(M(M−1))+Δφ(M−1)/2 (19) Ω1 =Δφ(M−1)/L (20) 精パラメータ推定部23 図1中の精パラメータ推定部23は、クロック位相誤
差、キャリア周波数誤差のさらに精度の高い推定をおこ
なう。ここではまず、クロック位相推定および補間処理
部24においてクロック位相誤差の推定と補間処理によ
る信号の補正をおこなう。補正された信号は、さらにキ
ャリア位相周波数誤差推定部25でキャリア位相、周波
数誤差を推定し、この値を用いて複素数正弦波を生成
し、これを処理部24からの補正された信号に乗算する
ことにより信号の補正が行われる。これによって本アル
ゴリズムにおける、クロック位相とキャリア位相周波数
による信号補正は完了し、補正された信号は、測定項目
計算部27に供給される。
【0035】まず、精パラメータ推定部23の動作原理
を説明し、具体的な計算手段としてクロック位相推定お
よび補間処理部24とキャリア位相周波数誤差推定部2
5に分けて説明する。クロック位相τ、キャリア位相
φ、キャリア周波数fの推定原理は、次式で与えられる
対数尤度関数を最大とするようにパラメータτ,φ,f
を求めるものである。
【0036】 ΛL (φ,f,τ)=Const.{exp(−jφ)C(f,τ) +exp(jφ)C* (f,τ)} (21) ただし、C(f,τ)は次式で与えられる。 C(f,t)=∫T0 0 Z(t−τ)exp(−j2πft)R* (t) dt (22) ここで、Z(t) ,R(t) は測定信号および参照信号、ま
た、T0 は(パラメータ推定のための)測定時間であ
る。ここでは、これらの信号は連続信号である。一方、
図1で用いた信号は離散信号であるが、離散信号と連続
信号は、同一の信号では以下の関係がある。たとえば、
参照信号の連続表現R(t) と離散表現R(k) の間には次
の関係がある。
【0037】R(k) =R(kTS ) ここで、サンプリング間隔TS は、サンプリング周波数
S の逆数であり、精パラメータ推定部23において
は、オーバーサンプリングレートは4倍である。 fS =R・fC R=4 さて、この推定原理は、たとえば、文献 McGrow-Hill
1989年発行 Proakis 著「Digital Communication
」第2版333頁,(4,5,71)式で対応するも
のが導出されている。具体的に解くために、それぞれの
パラメータで微分した式をゼロとおいた以下の連立方程
式を、パラメータφ,f,τについて解く。
【0038】 exp(−jφ)C(f,τ)−exp(jφ)C* (f,τ)=0 (23) exp(−jφ)∂C/∂τ+exp(jφ)∂C* /∂τ=0 (24) exp(−jφ)∂C/∂f+exp(jφ)∂C* /∂f=0 (25) これらを連立して解くとφを含まない以下の連立方程式
に変形できる。
【0039】 ∂|C(f,τ)|2 /∂τ=0 (26) ∂|C(f,τ)|2 /∂f=0 (27) 精パラメータ推定部23で用いられる推定手段は、これ
ら(23)〜(27)式に基づいている。前提として、
粗パラメータ推定部15でだいたいのパラメータの値は
推定され、その値によって信号は補正されているので、
精パラメータ推定部23で推定すべきパラメータの値は
十分にゼロに近く、よって、(23)〜(27)式に対
して近似を用いても十分な精度で計算できることであ
る。精パラメータ推定部23で用いる計算手段は、以下
のようにして具体的に(23)〜(27)式を用いてパ
ラメータ値を計算する。 ステップ1.f=0として、(26)式からτを求め
る。これは、粗パラメータ推定部15において推定周波
数fが推定誤差30Hz程度以下で求められていること
を前提にしている。このとき、(26)式においてf=
0とする近似は妥当である。また同様に、τはTC /8
の分解能(A/Dでのサンプリング間隔)で求められて
いることを前提にしている。 ステップ2.f=0として、求まったτを用いて、(2
3)式からφを求める。これは、粗パラメータ推定部1
5においてfが推定誤差30Hz程度以下で求められて
いることを前提にしている。このとき、(23)式にお
いてf=0とする近似は妥当である。 ステップ3.求まったτ,φを用いて、(25)式から
fを求める。ここでも、粗パラメータ推定部15におい
てfが推定誤差30Hz程度以下で求められていること
を前提にしている。
【0040】以下、具体的に上記計算過程を記述する。 クロック位相推定および補間処理部24 この処理部24では、上記ステップ1を具体的に実施
し、さらに、補間演算処理をおこなうことによって、サ
ンプリング点とシンボル点が一致するように信号補正を
おこなう。
【0041】まず、C(O,τ)を以下のように積分を
和に置き換えて表現すると C(O,τ)=TS ΣZ(kTS −τ)・R* (kTs ) (28) ただしΣはk=0からK−1まで、TS =TC /4であ
る。また、測定時間T0=KTS とした。(28)式の表現
では、τの値に応じて、任意の時刻の測定信号Z(t) の
値がわかっていなければならないように見える。しか
し、Z(t) は帯域制限された信号であり、連続信号Z
(t) は、離散信号Z(k) によって以下のように表現され
る。 Z(t) =ΣZ(nTS )・s(t−nTs ) (29) ここで、Σはn=−∞から∞までs(t) は補間フィルタ
の特性であり、その周波数応答は、位相特性は直線位相
であり、振幅特性はZ(t) の通過帯域ではフラットで、
サンプリングによるエリアシング成分をカットするよう
に設計される。実際には(29)式の和は有限区間でおこな
わなければならない。そのために、補間フィルタはゼロ
位相で、応答時間がTF であるとする。つまり、 s(t) =0(|t|>TF /2) (30) である。このとき、測定信号は以下のように書ける。 Z(kTS −τ)=ΣM m=-MZ(kTS −mTS ) ・s(mTS −τ) (31) ただし、TF =(2M+1)TS とおいた。(31)式を用
いると、(28)式は離散信号Z(k) ,R(k) を用いて次式
のように表現できる。 C(0,τ)=TS ΣK-1 k=0 ΣM m=-MZ(k−m)s(mTS −τ) ・R* (k) (32) ただし、測定時間をKTS (k=0〜K−1)とする
と、Z(k) はk=−M〜K+M−1の時間で測定されな
ければならない。つぎに、sm (τ)≡s(mTS
τ)を以下のようにτの2次式で近似する。 sm (τ)=am +bm τ+cm τ2 (33) ただし、推定すべきτは、|τ|<TS /4の範囲にあ
るので、この範囲で近似が成り立てばよい。これを用い
るとC(0,τ)は次式で与えられる。 C(0,τ)=TS ΣK-1 k=0 * (k) ΣM m=-MZ(k−m) (am +bm τ+cm τ2 ) (34) =TS (A+Bτ+Cτ2 ) (35) ただし、A,B,Cは次式で与えられる。 A=ΣK-1 k=0 * (k) ・a´(k) ≡ ΣK-1 k=0 * (k) ΣM m=-MZ(k−m)am (36) B=ΣK-1 k=0 * (k) ・b´(k) ≡ ΣK-1 k=0 * (k) ΣM m=-MZ(k−m)bm (37) C=ΣK-1 k=0 * (k) ・c´(k) ≡ ΣK-1 k=0 * (k) ΣM m=-MZ(k−m)cm (38) (26)式に(35)式を代入し、τに対する方程式をもとめ
る。
【0042】 Re[C(0,τ)∂C* (0,τ)/∂τ]=(Ts 2 Re[(A+Bτ+ Cτ2 )(B* +2C* τ)]=0 (39) これは、τに対する3次方程式であるが、τは小さいと
して1次近似を用いると、次式によってクロック位相τ
を求める計算式が与えられる。 τ=−Re[AB* ]/(|B|2 +2Re[AC* ]) (40) 求まったτの値によって測定信号Z(k) を補正する。補
正された測定信号はZ(kTS −τ)であるから(31)
式、(33)式より、次式によって計算式が与えられること
がわかる。 Z(kTS −τ)=ΣM m=-MZ(k−m)s(mTS −τ) =ΣM m=-MZ(k−m)(am +bm τ+cm τ2 ) =a´(k) +b´(k) τ+c´(k) τ2 (41) ここで、a´(k) ,b´(k) ,c´(k) は、それぞれ(3
6),(37),(38) 式を計算する過程において求められて
いる。
【0043】補間フィルタの特性Sm (τ)は例えば
次のようにして求める。ナイキストフィルタ(Rais
ed−Cosine)を基本として、インパルス応答の
NVLC間隔をTC /2(TC /4=TS )とし、ロー
ルオフファクタを0.4として、|t|>4TC でイン
パルス応答はほとんどゼロとし、長さTS の区分ごとに
補間フィルタのインパルス応答を2次式σm (η)=σ
(m/2−η)で近似して(mは区間番号)、 A=∫1/4 -1/4 η2dη=1/96 , B=∫1/4 -1/4 η3d
η=0 C=∫1/4 -1/4 η4dη=1/2560 , Dm =∫1/4 -1/4
σm (η) ηd η Em =∫1/4 -1/4 σm (η)η2 , η=τ/(T
C /2) からbm ,cm を求め、am =σm (0)とする。
【0044】以上の計算手段を、図7に示す。以上説明
したクロック位相推定および波形補間処理部24で行う
計算における測定信号Z(k) は、図7(図1)において
信号Z1 (k) として入力される。この測定信号Z1 (k)
はフィルタA201、フィルタB202、フィルタC2
03ではそれぞれフィルタ係数am ,bm ,cm を用い
て(36)〜(38)式の右辺中のフィルタ演算処理がおこなわ
れ、a´(k) ,b´(k) ,c´(k) として出力される。
これらの出力は相互相関値計算部204,206に参照
信号R(k) と共に供給され、それぞれ(36)〜(38)式の左
辺A,B,Cが計算されてクロック位相計算部207に
供給される。クロック位相計算部207では、(40)式に
よってクロック位相τ2 が計算される。τ2 の単位はフ
ィルタ係数am ,bm ,cm の与え方によってかわる。
前述の例ではTc /2が単位となる。また、補間演算処
理部208にa´(k) ,b´(k) ,c´(k) およびτ2
が供給され、(41)式によって補正信号Z2 (k) が計算さ
れる。 キャリア位相周波数誤差推定部25 図1中のキャリア位相周波数誤差推定部25は先に示し
たステップ2,3を具体的に実施する。まず、ステップ
2では、次式を用いてキャリア位相φを求める。 exp(−jφ)C(0,τ)−exp(jφ)C* (0,τ)=0 (42) この(42)式を簡単化するとexp(jφ)=C(0,
τ)となる。ただし、τは先にもとめたクロック位相で
ある。先に、補正された測定信号Z2 (k) をZ(k)とす
ると(28)式の関係から次式で与えられる。 exp(jφ)=ΣK-1 k=0 Z(k) ・R* (k) (43) これより、キャリア位相φを求める計算式は次式とな
る。 φ=Arg[ΣK-1 k=0 Z(k) ・R* (k)] (44) つぎに、ステップ3では、次式を用いて周波数誤差fを
求める。 ∂Re[exp(−jφ)C(f,τ)]/∂f=0 (45) φ,τは、先に求めたキャリア位相、クロック位相であ
る。先に、補正された測定信号をZ(k) に用いるとC
(f,τ)は(42)式から次式で与えられる。 C(f,τ)=Ts ΣK-1 k=0 Z(k) exp[−j2πfkTs ]・R* (k) (46) これを、(45)式に代入すると次式となる。 Re[exp(−jφ)ΣK-1 k=0 (−j2πkT2 s )Z(k) exp [−j2πfkTs ]・R* (k)]=0 (47) 推定すべき周波数誤差fと測定時間KTs の積は十分に
小さく、次式の近似が成り立つとする。 exp[−j2πfkTs ]=1−j2πfkTS (k=0,1,…,K−1) (48) (48)式を(47)式に代入すると、周波数誤差fを求める計
算式が次式で与えられる。 f=(1/2 πTS )Im[exp(−jφ)ΣK-1 k=0 kZ(k) R* (k) ]/ Re[exp(−jφ)ΣK-1 k=0 2 Z(k) R* (k) ] (49) あるいは、サンプル当りの位相変化量Ω=2πTs f は
次式で与えられる。 Ω=Im[exp(−jφ)ΣK-1 k=0 kZ(k) R* (k) ]/ Re[exp(−jφ)ΣK-1 k=0 2 Z(k) R* (k) ] (50) 以上の計算手段を図8に示す。以上説明したキャリア位
相、周波数誤差の演算に用いた補正された測定信号Z
(k) がこのキャリア位相周波数誤差推定部25に信号Z
2 (k) として入力される。この信号Z2 (k) はまず、相
互相関値計算部221に供給され、(43)式の演算により
exp(−jφ)が計算される。また、信号Z2 (k) は
複素数乗算器224に供給されてkと乗算され、その出
力kZ2 (k) が相互相関値計算部222に供給されて、
ΣK-1 k=0 kZ(k) R* (k) が演算される。kZ2 (k)
は複素数乗算器225にも供給されて整数kと乗算さ
れ、その出力k2 2 (k) が相互相関値計算部223に
供給されてΣK-1 k=0 2 Z(k) R* (k) が演算され
る。
【0045】これら相互相関値計算部222,223の
出力は、それぞれ複素数乗算器230,231にてex
p(−jφ)と乗算される。複素数乗算器230,23
1の出力はそれぞれIm[ ]演算部227,Re
[ ]演算部228にて、それぞれの虚数部、実数部が
計算される。これらの出力は(50)式の分子および分母の
値であり、除算器229にて、サンプル当りの位相変化
量Ω2 が計算される。
【0046】一方、相互相関値計算部221の出力は、
Arg[ ]演算部226にも供給されてキャリア位相
φ2 が計算される。 測定項目計算部27 図1中における測定項目計算部27では、複素数乗算器
26の出力Z3 (k) ,参照信号生成部21の出力R(k)
を用いて、波形品質ρ、変調精度、IQ原点オフセット
(Carrier Feedthru)を計算する。波形品質ρは定義に
より次式によって計算される。 ρ=|ΣK-1 k=0 3 (k) R* (k) |2 /ΣK-1 k=0 |Z3 (k) |2 ΣK-1 k=0 |R(k) |2 (51) この計算式は、IS−98に定義されているWaveform Q
uality Factor に対応している。変調精度,IQ原点オ
フセットは従来技術と同様につぎのようにして求める。
【0047】複素数値のパラメータ、α0 ,B0 をΣ
K-1 k=0 |R* (k) −α0 3 (k) +B0 2 が最小に
なるように求める。この式を微分し、ゼロとおくことに
よりα 0 ,B0 にたいする連立1次方程式が得られ、解
が以下のように求まる。 B0=( ΣK-1 k=0 R(k)・ΣK-1 k=0 |Z3(k) |2K-1 k=0 R(k)Z3 * (k) ・ ΣK-1 k=0Z3(k))/( |ΣK-1 k=0Z3(k)|2-KΣK-1 k=0 |Z3(k) |2) (52) α0=( ΣK-1 k=0 R(k)・ΣK-1 k=0 Z3 * (k)-KΣK-1 k=0 R(k)Z3 * (k))/ (|ΣK-1 k=0Z3(k)|2-KΣK-1 k=0 |Z3(k) |2) (53) これら求まったα0 ,B0 より、変調精度,IQ原点オ
フセットは次式によって計算される。
【0048】 変調精度:Sqrt[ΣK-1 k=0 |E(k)|2K-1 k=0 |R(k)|2 ] (54) ただし、E(k) ≡R* (k) −α0 3 (k) +B0 であ
る。 IQ原点オフセット:Sqrt[K|B0 2K-1 k=0 |R(k)|2 ](55) 時間アライメント誤差測定 ここで述べる時間アライメント誤差測定は、IS−98
において、“波形品質測定”の1測定項目として与えら
れている。この測定を実現するためには図9に示すよう
に、移動通信の無線基地局送信機と対応する。パイロッ
ト信号発生器401から通常の下り信号と同様の無線チ
ャネル信号がパイロット信号として、QUALCOMM
社のCDMA方式移動端末である被試験機402に供給
される。このパイロット信号は図2で説明したものと同
じ無相関な2つのPN系列データをQPSK変調したも
のである。被試験機402からは、受信したパイロット
信号に同期して、同じPN系列データで拡散されたOQ
PSK変調した図2の送信信号(上り信号)を出力する
ように決められている。
【0049】時間アライメント誤差測定は、被試験機4
02が受信したパイロット信号のPN系列と、送信する
信号に含まれるPN系列の時間差を測定する。パイロッ
ト信号発生器401からは、測定を開始するトリガを与
えるトリガ信号が、測定装置403に与えられている。
測定装置403はこのトリガ信号によって測定を開始す
る。つまり、トリガ信号の立ち上がりレベルがしきい値
を越えたときに、被試験機402からの測定信号、つま
り送信信号のA/Dされたデータにたいするバッファメ
モリへの格納が開始される。
【0050】パイロット信号発生器401から与えられ
るトリガ信号は、パイロット信号のPN系列と同期して
PN系列のある位相でパルスを出力している。よってケ
ーブルや測定装置403内での信号遅延を無視すれば、
前記バッファメモリへ最初に格納された測定信号データ
が取得された時間がパイロット信号PN系列の特定の位
相が出力された時刻である。いま、測定信号データのP
N系列の位相がわかれば、そのパイロット信号PN系列
に対する時間差がわかり、これが時間アライメント誤差
である。
【0051】時間アライメント誤差測定のためには、測
定信号(被試験機402からの入力信号)のPN系列の
位相がわからなければならない。そのために、測定通信
403で測定信号のPN系列の位相同期をおこなう。こ
の実施例では、図1中の復調データa(n),b(n)
を用いたPN系列の位相同期方式によってこれを実現し
ている。まず、図1中のPN位相同期部20で用いられ
ているPN系列の位相同期手段について説明する。 PN位相同期部20 PN位相同期部20中の同期手段の具体例を図10に示
す。図1中のデータ検出部18,19からの復調データ
a(n),b(n)は1あるいは−1の値をとる。PN
位相同期部20はa(n)のみが入力される。このCD
MA方式における同期試験では試験信号は無信号(入力
データなし)の場合の送信信号であり、また、前述した
ようにデータ(シンボル)周期と拡散符号PN1 ,PN
2 との各チップ周期とが等しくされているから、前記復
調データa(n)は拡散符号PN 1 ,PN2 のIチャネ
ル又はQチャネルの何れかである。この復調データa
(n)は一旦、データバッファ351に蓄えられる。デ
ータバッファ351では、蓄えられたa(n)をMチッ
プずつの部分系列に分割する。これをベクトルd
(1)として表す。d (1)=(a(M1),a(M1+1),……a(M1+M−1) (1=0,1,……,L−1) (56) データバッファ351のサイズN=L・M、および分割
チップ数Mは、PN同期を正しくおこなうのに必要な値
が与えられる。たとえば、N=64,M=16である。
【0052】一方、データバッファ352にはIS−9
5,6章,7章に定義されるパイロットPN同相チャン
ネルi(r)の1周期分データ、およびパイロットPN
直交チャンネルq(r)の1周期データが格納されてい
る。PN符号の周期の先頭はどこに選んでもよいが、こ
こでは、0が15個並ぶところの先頭の0をPN符号の
先頭とする。IQチャネルのPN符号の1周期データに
たいし、Mチップ(サンプル)ずつを含む部分系列を定
義する。Pi (r)=(i(r),i(r+1), …,i(r+M-1)) (r=0,1,…,215 −1) (57)Pq (r)=(q(r),q(r+1), …,q(r+M-1)) (r=0,1,…,215 −1) (58) このPN位相同期部20はループ制御部360によって
制御される。ループ制御部360は各ループの動作を開
始させる。ループ制御部360は、アドレスカウンタ3
53の内部メモリの値が更新されると、更新された値を
見てこの値が0のときは第1ブロック371、Lのとき
は第2ブロック372、それ以外のときは前のループが
実効されたのと同じブロックの次のループを開始する。
【0053】各ループが開始すると、まずアドレスカウ
ンタ353の内部メモリの値1およびアドレスカウンタ
354の内部メモリの値rおよびPi (r) ,P
g (r) のいずれかを示すxが指し示すインデックスのベ
クトルがそれぞれデータバッファ351およびデータバ
ッファ352から同時に取出される。内部メモリの各値
l,r,r′の初期値はゼロ、内部メモリの値xの初期
値はiである。
【0054】相互相関計算部355では、バッファ35
1,352よりのベクトルd(l)とpx (r) (x
はiまたはq)を用いて、次式で定義される相互相関C
x (l,r)を計算する。 CX (l,r)=ΣM-1 m=0 a(Ml+m)・x(r+m) (59) この値は−16から16までの値をとり、第1しきい値
判定部356に出力される。第1しきい値判定部356
では入力された値の絶対値が設定されたしきい値より大
であるか小であるかに従って条件判断する。しきい値の
設定はたとえば、16ビット中2ビットの誤りまで許す
のであれば、11に設定すればよい。
【0055】第1しきい値判定部356の判定が大であ
れば、その値を加算器357にたいして出力する。加算
器357は、この値とレジスタ358の値を加算し、そ
の結果をレジスタ358にたいして格納する。また、ア
ドレスカウンタ353にたいして内部メモリの値1を1
インクリメントする命令を出す。また、アドレスカウン
タ354にたいして内部メモリ値rをMインクリメント
する命令を出す。
【0056】あるいは、この相互相関CX (l,r)値
が設定されたしきい値より小であれば、レジスタ358
の内容をリセットする。また、アドレスカウンタ353
にたいして内部メモリの値lをリセットする命令を出
す。また、アドレスカウンタ354にたいして、内部メ
モリの値r′を1インクリメントしその後、内部メモリ
の値rを内部メモリの値r′とする命令を出す。これら
アドレスカウンタ353,354にたいする命令は同期
して行われ、このタイミングはループ制御部360によ
って検知され、次のループが開始される。
【0057】第1しきい値判定部356への入力が設定
されたしきい値より大であり続けると、アドレスカウン
タ353の内部メモリはl=0…L−1まで増える。最
後に第1しきい値判定部356が相互相関値Cx (l,
r)を加算器357に出力し、つぎにアドレスカウンタ
353の内部メモリを1インクリメントしたときに、こ
の値がLになったことをループ制御部360が検出し、
この次のループで第2ブロック372の動作を開始す
る。
【0058】第2ブロック372では第1ブロック37
1のレジスタ358の値が第2しきい値判定部361に
供給される。この値の絶対値が設定されたしきい値より
大きい場合、データバッファ351中の復調データとデ
ータバッファ352からのPNパターンとが一致した、
つまりPNの位相同期が確立したと判断する。もし、レ
ジスタ358の絶対値が設定されたしきい値を越えない
場合は、アドレスカウンタ353に対して内部メモリの
値lのリセット、アドレスカウンタ354に対して内部
メモリの値r′の1インクリメントの命令が送られる。
また、これらの動作はループ制御部360によって検知
され、次のループ動作が、第1ブロック371で開始さ
れる。
【0059】このようにして、データバッファ352中
のPN系列の中から、検出された送信データと同期する
パターンを探していく。最初はx=iとしてIチャネル
から探し、r′=P(=215)になったら、r=r′を
おこなう前に、r′=0,x=qとして、つぎにQチャ
ネルを探す。同期が確立した後は、その時のアドレスカ
ウンタ354の内部メモリの値r′,xに基づいて検出
された送信データに対応するPNパターンがデータバッ
ファ352から求められる。レジスタ358の値の符号
をSIGNとすると検出された送信データに対応する送
信データはつぎの式で与えられる。 x=iのとき a(n)=SIGN・i(r′+n) (60) b(n)=SIGN・q(r′+n) (61) x=qのとき a(n)=SIGN・q(r′+n) (62) b(n)=−SIGN・i(r′+n+1) (63) ここで、PN位相同期によって得られたデータをあらた
めてa(n),b(n)とした。また、検出されたPN
系列の復調データに対する位相r′は時間アライメント
誤差を計算するときに用いられる。
【0060】さらに、復調データに誤りがある場合で
も、PN位相同期によって得られたデータ、つまりデー
タバッファ352からのデータは正しく送信されたもの
と等しくなる。これより、図1においてデータ検出部1
8,19で検出したデータ(復調データ)に誤りがあっ
ても、これを補正した正しい復調データを参照信号生成
部21へ供給する。また復調データとPN位相同期によ
って得られたデータバッファ352からのデータとを比
較することによって送信信号のチップ誤りを検出し、ま
た、誤り率を推定することができる。 時間アライメント誤差の計算方法 PN位相同期部20で求まったPN位相r′を用いて時
間アライメント誤差を計算する方法を説明する。図11
に示すように、パイロット信号発生装置401(図9)
からパイロット信号のPN系列412に同期してトリガ
信号413が測定装置403に与えられている。たとえ
ば、PN符号発生器が15段のシフトレジスタからなる
場合はPN系列にゼロが14個連続する所があり、これ
を終りにゼロを1個付け加えてPN系列の周期の終とし
ている。従って15個ならぶ0の最後の0とつぎの1の
シンボル点とのちょうど間でトリガ信号413のパルス
が立ち上がり、この時点から測定が開始されるとする。
いま、トリガ信号413の時間的位置を、パイロット信
号1チャネルPN系列412の先頭のシンボル点から計
った値をnTrigとすると図12の例ではnTrig
=14.5(チップ単位)である。
【0061】さて、PN系列の位相同期は復調データa
(n)414に対してであるから復調データ先頭のシン
ボル点の時間的な位置がわかる必要がある。これは、図
14中のバッファメモリ5中の測定データの先頭が、ト
リガ信号の立ち上がり時間であるから、復調データ41
4が図14中のメモリ5の先頭から何番目のデータに対
応するかわかればよい。復調データ414の先頭のシン
ボル点は、図1の低域通過フィルタ13,14における
FIRフィルタリングによる遅延Df 、および測定信号
Z(k) の実数部の最初のシンボル点の位置(Dc)の分
だけ、サンプリング単位で、測定データの先頭からづれ
ている。測定信号Z(k) の実数部の最初のシンボル点の
位置は、パイロット信号1チャネルPN系列412の先
頭のシンボル点を基準にして nTrig・Tc +(Df +Dc )・Ts で与えられる。一方、実数部の復調データ414がパイ
ロット信号1チャネルPN系列412であれば、PN位
相同期部20において得られるPN位相r′は、この最
初のシンボル点でのPN位相である。これをnSync
とかくと、図12よりもあきらかなように時間アライメ
ント誤差Terは Ter=(nTrig−nSync)・Tc +(Df +DC )・TS (64) で与えられる。あるいは、虚数部の復調データ414が
パイロット信号1チャネルPN系列であれば、PN位相
同期部20において得られるPN位相r′は、虚数部の
最初のシンボル点でのPN位相であるから Ter=(nTrig−nSync+(1/2))・Tc +(Df +DC )・TS (65) で与えられる。ここで、求められた時間アライメント誤
差Terは、サンプリング周期Ts の分解能であるか
ら、精パラメータ推定部23の中のクロック位相推定に
おいて得られたτ2 を加算することによって、さらに精
度の高い時間アライメント誤差値を得ることができる。
【0062】図10に示した同期化方法において、相互
相関性計算部355での計算結果が第1しきい値を越え
た場合に、その相関値を累積加算することなく、全ての
分割部分ベクトルに対する相互相関値が第1しきい値以
上になったら、位相同期したと推定してもよい。QUA
LCOMM社のCDMAの拡散信号の場合は、PN位相
r′、つまりnSyncを求めるには上記例に限らず、
例えば図12に示す方法を用いてもよい。図1中の低域
通過フィルタ13,14の出力はそれぞれ第1PN系列
のマッチドフィルタ501、第2PN系列のマッチドフ
ィルタ502と、第2PN系列のマッチドフィルタ50
3、第1PN系列のマッチドフィルタ504とへ供給さ
れる。入力PN系列を乗算器11,12でベースバンド
信号に変換するための局部信号発生器505より正弦波
信号と、余弦波信号とがそれぞれ乗算器11,12へ供
給されるが、この正弦波信号は入力端子10の搬送波信
号に同期している必要はない。マッチドフィルタ501
及び504の出力は加算器506で加算され、マッチド
フィルタ502の出力はマッチドフィルタ503の出力
で減算器507で減算される。
【0063】加算器506の出力、減算器507の各出
力は乗算器508,509でそれぞれ乗算されて加算器
511で加算されて出力端子512に出力される。また
必要に応じて加算器506、減算器507の出力の逆正
接が演算部513でとられて出力端子514に出力され
る。この構成において、発振器505の発振周波数は入
力拡散信号の搬送波周波数と一致している場合で、例え
ば位相も同期していればマッチドフィルタ501,50
2の出力に、第1PN系列、第2PN系列がそれぞれ入
力信号の変調第1,第2PN系列と整合した時点でマッ
チドフィルタ501,502からパルスが同時に生じ、
これが加算器506で加算されてパルスが出力される。
マッチドフィルタ503,504からはパルスは生じな
い。また、発振器505の上りの正弦波の位相が端子1
0からの入力信号の搬送波の位相に対して90度となる
と、マッチドフィルタ501,502の出力からはパル
スが生じることはないが、マッチドフィルタ503,5
04の出力から入力信号の変調第1,第2PN系列と整
合した時に、マッチドフィルタ503,504から互い
に逆極性のパルスが同時に生じ、これらパルスは減算器
507で互いに加算され、減算器507からパルスが生
じる。以上の説明から、発振器505の発振位置の入力
拡散信号の搬送波に対する位相に応じた各振幅のパルス
が加算器506、減算器507から、入力拡散信号の第
1,第2拡散系列と整合した時に同時に生じる。従って
加算器506、減算器507の各出力を自乗器508,
509でそれぞれ自乗して加算器511で加算すると、
発振器505が入力信号の搬送波と位相同期していない
場合でも第1、第2PN系列と整合した時にパルスが得
られる。測定装置403がトリガ信号により動作を開始
してから、加算器511からパルスが得られるまでの時
間がPN位相nSyncとなる。この構成では発振器5
05を入力信号の搬送波に同期させる必要がなく、入力
信号を準同期直交検波すればよく、その点で構成が簡単
になり、かつPN系列の位相を順次ずらし、図11に示
した処理も必要としない。逆正接演算部513で加算器
506の出力で減算器507の出力を割算した値の逆正
接、つまりtan-1θを求めると、入力信号の搬送波の
位相θが得られる。このθが変化していることは入力信
号の搬送波の周波数と、発振器505の発振周波数とに
ずれがあることを示す。
【0064】入力端子10からの入力拡散信号又は複素
信号に変換した実部信号、虚部信号、つまり低域通過フ
ィルタ13,14の各出力信号を、そのデータレートよ
りも高い標本化レートで標本化してデジタル信号に変換
し、これをメモリに蓄積し、その蓄積データに対して、
マッチドフィルタの係数を乗算し、その乗算値を加算し
て、マッチドフィルタ処理を行う。この場合メモリ内の
各サンプルデータではなく、拡散信号のデータレートと
対応したサンプルごとに係数を乗算する。これを等価回
路で示すと図13に示すようになる。この乗算加算を1
サンプルずつずらしたサンプルデータ群に対して次々と
行う。このようなメモリ蓄積内データに対するマッチド
フィルタ処理を図12に示したように、4つのマッチド
フィルタ501〜504と対応して行い、その出力を図
12と同様に処理することにより、逆拡散出力を得るこ
とができ、PN位相nSyncを求めることができる。
この場合、マッチドフィルタの係数は+1又は−1の何
れかであるから、積の演算を行うことなく、符号の変更
後加算すればよい。
【0065】上述においてはこの発明をOQPSK変調
信号の測定に適用したが、QAM,PSK,FSKなど
各種のデジタル直交変調信号の測定に適用することがで
き、CDMAの変調信号でない場合はPN位相同期部2
0の代りに時間基準抽出部とすればよく、また図17中
の受信フィルタ56,57は変調信号に応じて使用し、
かつその特性も規格に応じたものを使用する。
【0066】時間基準抽出部20はTDMA波について
はそのバースト波のどのタイミングで波形品質や変調率
の計算をするかが規定されており、その時間基準の抽出
に用いられ、従って、周波数誤差Ω2 やキャリア位相φ
2 、クロック位相τ2 の測定には必要としない。また時
間アライメント誤差の測定にも時間基準抽出部20が必
要となる。この発明はクロック位相τ2 、周波数誤差Ω
2 キャリア位相φ2 の少くとも1つを測定すればよく、
必ずしも波形品質を測定しなくてもよく、更に波形品質
のみならず変調精度、IQ原点オフセットなどの測定に
用いてもよい。
【0067】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば入力
直交変調信号のパラメータを粗パラメータ推定部15で
あらく推定して、その推定値を用いて、複素ベースバン
ド信号を補正し、これからデータ検出、参照信号の生成
を行い、これらを用いて精パラメータ推定部23で精度
よくパラメータを推定する構成としているため、遅延検
波を必要とせず、同期検波を行うことができ、あらゆる
形式の直交変調信号のパラメータ測定が可能である。ま
たシンボル点のみの考慮でよいという条件、送信データ
を用いないクロック位相推定が可能であるという条件が
なくても、パラメータを精度よく測定することができ
る。
【0068】つまりこの発明では入力信号の変調形式に
応じて、粗パラメータ部15内のデータ検出、仮りの参
照生成データ検出部18,19、時間基準抽出部20、
参照信号生成部21、必要に応じて受信フィルタ56,
57を変更すれば、精パラメータ推定部23は何れの変
調形式にも適用できる。図11に示す同期方式を用いる
と、部分系列に分割しない場合より、短時間で同期を成
立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示すブロック図。
【図2】OPQPSK変調信号生成手段の例を示すブロ
ック図。
【図3】図1中の粗パラメータ推定部15の具体例を示
すブロック図。
【図4】図3中の初期値推定部104の具体例を示すブ
ロック図。
【図5】図4中のデータ検出および参照信号生成部11
4の具体例を示すブロック図。
【図6】図3中の線形回帰計算部105の具体例を示す
ブロック図。
【図7】図1中のクロック位相推定および波形補間処理
部24の具体例を示すブロック図。
【図8】図1中のキャリア位相周波数誤差推定部25の
具体例を示すブロック図。
【図9】時間アライメント誤差測定のためのシステム構
成を示すブロック図。
【図10】図1中のPN位相同期部20の具体例を示す
ブロック図。
【図11】パイロット信号と、測定信号と、復調データ
と時間アライメント誤差との関係例を示す図。
【図12】PN位相の他の測定方法を示すブロック図。
【図13】図12中のマッチドフィルタをデジタル信号
に適用可能な構成とした例を示す図。
【図14】パラメータ測定の一般的構成を示すブロック
図。
【図15】図14中のデジタル信号処理部6の一般的構
成を示すブロック図。
【図16】従来のパラメータ測定装置を示すブロック
図。
【図17】この発明のパラメータ測定装置の基本構成を
示すブロック図。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力デジタル直交変調信号を直交検波し
    て複素ベースバンド信号を得る第1手段と、 上記複素ベースバンド信号のパラメータをおおまかに推
    定してその推定値によりその複素ベースバンド信号を補
    正する第2手段と、 その第2手段で補正された複素ベースバンド信号からデ
    ータを検出する第3手段と、 上記検出したデータを用いて、送信信号と対応する参照
    信号を生成する第4手段と、 上記補正された複素ベースバンド信号と上記参照信号と
    を用いて、上記入力デジタル変調信号のパラメータを推
    定する第5手段と、 を有するデジタル直交変調信号のパラメータ測定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の測定装置において、 上記第2手段は上記複素ベースバンド信号から、上記第
    5手段での推定よりも、粗い精度でパラメータを推定す
    る第6手段と、その第6手段で推定したパラメータを用
    いて上記複素ベースバンド信号を補正する第7手段より
    なることを特徴とするデジタル直交変調信号のパラメー
    タ測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の測定装置において、 上記第5手段は上記補正された複素ベースバンド信号と
    上記参照信号とによりクロック位相τ2 を推定し、上記
    補正された複素ベースバンド信号を、上記の推定クロッ
    ク位相τ2 をシンボル点とする信号に補間演算する第8
    手段と、その補間演算された複素ベースバンド信号と上
    記参照信号とから上記周波数誤差Ω2 、搬送波位相φ1
    の少くとも一方の推定を行う第9手段とよりなることを
    特徴とするデジタル直交変調信号のパラメータ測定装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3の測定装置において、 入力デジタル直交変調信号はデジタルデータに変換され
    たものであって、上記第6手段はサンプル当りの搬送波
    周波数誤差Ω1 、搬送波位相φ1 とクロック位相τ1
    を推定することを特徴とするデジタル直交変調信号のパ
    ラメータ測定装置。
  5. 【請求項5】 請求項4の測定装置において、 上記第2手段の補正は、上記周波数誤差Ω1 、上記搬送
    波位相φ1 だけ複素ベースバンド信号のそれらに対する
    補正であり、上記第3手段のデータ検出は上記クロック
    位相τ1 のタイミングで行うことを特徴とするデジタル
    直交変調信号のパラメータ測定装置。
  6. 【請求項6】 請求項5の測定装置において、 上記第6手段は位相をおおまかにずらした複数の局部搬
    送波により上記複素ベースバンド信号をそれぞれ位相シ
    フトし、これら各位相シフトされた信号を、おおまかに
    位相が選定された複数のクロック位相でそれぞれデータ
    を検出し、これら検出データにより仮りの参照信号を作
    り、この各仮りの参照信号と、その作成に用いた上記位
    相シフトされた複素ベースバンド信号との相互相関を求
    め、これら相互相関の最大のものと対応する上記クロッ
    ク位相より上記クロック位相τ1を求め、かつ上記最大
    のものと対応する上記シフト位相を、複素ベースバンド
    信号の系列に対して、求めて繰返して更新し、これより
    上記搬送波位相φ1 及び上記周波数誤差Ω1 を求める手
    段であることを特徴とするデジタル直交変調信号のパラ
    メータ測定装置。
  7. 【請求項7】 請求項3乃至6の何れかの測定装置にお
    いて、 上記第8手段は上記補正された複素ベースバンド信号
    を、位相τの2次関数の3つの係数で表現される係数列
    の3つのフィルタ特性によりフィルタリング処理して、
    位相特性が直線位相、振幅特性が、上記複素ベースバン
    ド信号の通過帯域で平坦でサンプリングによるエリアシ
    ング成分を除去する第10手段と、これら3つのフィル
    タリング処理した信号と上記参照信号との相互相関をそ
    れぞれ演算する第11手段と、これら相互相関演算結果
    を上記τの2次関数の3つの係数として、その2次関数
    の極大値となるτを求めて上記クロック位相τ2 とする
    第12手段と、上記第10手段の3つのフィルタリング
    処理結果を上記クロック位相τ2 の2次関数の3つの係
    数とする2次関数として上記補間演算結果を得る第13
    手段とよりなることを特徴とするデジタル直交変調信号
    のパラメータ測定装置。
  8. 【請求項8】 請求項3乃至7の何れかの測定装置にお
    いて、 上記第9手段は上記補間演算された複素ベースバンド信
    号と上記参照信号と相互相関を演算する第14手段と、
    その第14手段の演算結果から上記参照信号に対する上
    記補間演算された複素ベースバンド信号の位相変位を求
    めて上記搬送波位相φ1 とする第15手段と、上記補間
    演算された複素ベースバンド信号と、時刻の単位である
    信号サンプル列の順序番号k及びそのk2 との各積を演
    算する第16手段と、その第16手段のk及びk2 との
    各積の結果と上記参照信号との相互相関をそれぞれ演算
    する第17手段と、第17手段で得られた2つの相互相
    関演算結果と上記第14手段で得られた相互相関演算結
    果とその積をそれぞれ演算する第18手段と、第18手
    段で得られた二つの積のうち、上記k2 の積と対応する
    積の実部で、上記kの積と対応する虚部で除算して上記
    周波数誤差Ω2 を得る第14手段とよりなることを特徴
    とするデジタル直交変調信号のパラメータ測定装置。
  9. 【請求項9】 請求項5乃至8の何れかの測定装置にお
    いて、 上記入力デジタル直交変調信号はOQPSK信号の場合
    に、上記第3手段のデータ検出は、上記補正された複素
    ベースバンド信号の虚数部に対する検出を1/2クロッ
    ク周期だけずらす遅延手段を含み、 上記第3手段で得た検出データに対し、局部第1PN系
    列と第2PN系列を同期させ、その同期した局部第1、
    第2PN系列を検出データとして上記第4手段へわたす
    第20手段を含むことを特徴とするデジタル直交変調信
    号のパラメータ測定装置。
  10. 【請求項10】 請求項9の測定装置において、 上記第20手段は上記第3手段で検出された実部データ
    と虚部データとの一方のデータ系列及び直列とされた上
    記局部第1、第2PN系列をそれぞれ同一長の部分系列
    に分割する分割手段と、先頭の上記データの部分系列
    と、先頭の上記局部PN系列の部分系列とを取出す先頭
    取出し手段と、取出された両部分系列の相関を計算し、
    その相関値がしきい値を越えたか否かを判定する判定手
    段と、その判定手段がしきい値を越えないと判定すると
    上記局部第1、第2PN系列の位相を1クロックずらし
    て上記分割手段へ戻るスライド手段と、上記判定手段が
    しきい値を越えたと判定すると次の上記データの部分系
    列を取出して上記判定手段に戻る部分系列更新手段とを
    上記データ部分系列の全てが連続してしきい値を越える
    と同期したと判定する手段よりなることを特徴とするデ
    ジタル直交変調信号のパラメータ測定装置。
  11. 【請求項11】 請求項10の測定装置において、 上記部分系列更新手段は上記判定手段における相関値を
    累積加算する手段を含み、上記データ部分系列の全てが
    連続してしきい値を越えた際に、上記累積加算値が第2
    しきい値を越えた場合に同期と判定し、そうでない場合
    は上記スライド手段に移る手段を有することを特徴とす
    るデジタル直交変調信号のパラメータ測定装置。
  12. 【請求項12】 請求項9乃至11の測定装置におい
    て、 上記第20手段の同期化において、上記入力デジタル直
    交変調信号の変調信号に対する上記局部第1、第2PN
    系列の位相差を検出し、この位相差から時間アライメン
    ト誤差と測定する第21手段を含むことを特徴とするデ
    ジタル直交変調信号のパラメータ測定装置。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至8の何れかの測定装置に
    おいて、 上記複素ベースバンド信号の実部及び虚部をそれぞれ第
    1PN系列による第1、第2マッチドフィルタ処理を行
    う手段と、上記複素ベースバンド信号の実部及び虚部を
    第2PN系列による第3、第4マッチドフィルタ処理を
    行う手段と、上記第1マッチドフィルタ処理結果と上記
    第4マッチドフィルタ処理結果とを加算する手段と、上
    記第2マッチドフィルタ処理結果と上記第3マッチドフ
    ィルタ処理結果とを加算する手段と、これら両加算手段
    の加算値の各自乗値又は各絶対値の和を求める手段と、
    この和出力として測定開始から最初にパルスが得られる
    までの時間を求める手段と、この時間から時間アライメ
    ント誤差を求める手段とを含むことを特徴とするデジタ
    ル直交変調信号のパラメータ測定装置。
  14. 【請求項14】 請求項9乃至13の何れかの測定装置
    において、 上記入力デジタル直交変調信号がOQPSK信号の場合
    に上記第3手段の上記遅延手段を有効とし、上記入力デ
    ジタル直交変調信号がOQPSK信号でない場合に、上
    記第3手段の上記遅延手段を無効とする切替え手段を含
    むことを特徴とするデジタル直交変調信号のパラメータ
    測定装置。
  15. 【請求項15】 請求項14の測定装置において、 上記第3手段で得た検出データに対する時間基準を抽出
    する第21手段を含み、上記入力デジタル直交変調信号
    がOQPSK信号の場合に上記第21手段にかえて上記
    第20手段を用い、上記入力デジタル直交変調信号がO
    QPSK信号でない場合に上記第20手段にかえて上記
    第21手段を用いる切替え手段を含むことを特徴とする
    デジタル直交変調信号のパラメータ測定装置。
  16. 【請求項16】 請求項14又は15の測定装置におい
    て、 上記入力デジタル直交変調信号の変調形式に応じたフィ
    ルタ処理手段を上記第2手段と上記第3手段及び上記第
    5手段との間、また上記第4手段と上記第5手段との間
    にそれぞれ挿脱する切替手段を含むことを特徴とするデ
    ジタル直交変調信号のパラメータ測定装置。
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