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JPH09269629A - 半導電性ゴムロール - Google Patents

半導電性ゴムロール

Info

Publication number
JPH09269629A
JPH09269629A JP10390096A JP10390096A JPH09269629A JP H09269629 A JPH09269629 A JP H09269629A JP 10390096 A JP10390096 A JP 10390096A JP 10390096 A JP10390096 A JP 10390096A JP H09269629 A JPH09269629 A JP H09269629A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
resin
rubber
glass transition
roll
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10390096A
Other languages
English (en)
Inventor
Haruhiko Takahashi
治彦 高橋
Takashi Oishi
剛史 大石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Zeon Co Ltd filed Critical Nippon Zeon Co Ltd
Priority to JP10390096A priority Critical patent/JPH09269629A/ja
Publication of JPH09269629A publication Critical patent/JPH09269629A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 電気抵抗の環境依存性が少なく、安定した半
導電性を有し、感光体ドラムに対する汚染がなく、トナ
ーの付着によるカブリの発生がなく、且つ樹脂層の耐摩
耗性に優れる(剥離し難い)半導電性ゴム部材を有する
帯電ロールなどの半導電性ゴムロールの提供。 【解決手段】 金属製芯材1と、該芯材の外周面を被覆
するゴム層2と、該ゴム層の外周面を被覆する樹脂層と
を備え、該樹脂層は内層3aと外層3bとからなり、内
層はガラス転移温度10〜60℃の樹脂で形成され、外
層はガラス転移温度35〜90℃の樹脂で形成され、内
層を形成する樹脂のガラス転移温度よりも外層を形成す
る樹脂のガラス転移温度が高い半導電性ゴムロール。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、電子写真装置に使用する半導電
性ゴムロールに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写機または電子写真印刷機
は、感光ドラム外周面を一様に帯電させ、次いで感光ド
ラムの外周面に印刷パターンまたは複写パターンを露光
することにより静電潜像を形成し、この静電潜像にトナ
ーを付着させてトナー像を形成(現像)して、このトナ
ー像を複写用紙または印刷用紙に転写することにより印
刷または複写する機構を有するものである。上記におい
て感光体ドラム外周面を一様に帯電させるために、感光
体ドラムに直接接触させて回転自在に設けられた帯電用
ゴムロールが用いられる。帯電用ゴムロールとしては、
芯材とそれを被覆するゴム層とからなるものが知られて
いる。電子写真装置に使用する帯電用ゴムロールには、
感光体ドラムを一様に帯電するために芯材とゴム層外周
面との間の電気抵抗を調整する必要がある。また、現像
と同時に感光体外周面のトナーを清掃する電子写真装
置、いわゆるクリーナーレス電子写真装置では、感光体
ドラムと帯電用ゴムロールとが接触するまえにトナーを
清掃する手段を備えていないので、感光体ドラム外周面
に転写残りトナーが付着した状態で感光体ドラム外周面
を帯電させなければならない。感光体ドラムの帯電を均
一にするために又感光体ドラムを汚染しないようにする
ために、ゴム層外周面に樹脂を被覆した帯電用ゴムロー
ルが提案され、例えば、樹脂被覆層としてポリウレタン
やシリコーンを一層設けたもの、ナイロン層/ゴム層/
ナイロン層とからなる3層構造を設けたものなどが提案
されている。しかし、ゴム外周面に樹脂を一層だけ被覆
したゴムロールでは帯電の均一性が不十分であった。ク
リーナーレス電子写真装置においては、感光体外周面の
転写残りトナーが帯電ロールに付着してくることがあ
り、画像不良の原因となっている。また、ゴム層に被覆
した樹脂層がトナー、感光体ドラムと摺接しているので
摩耗により剥離することがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電気
抵抗の環境依存性が少なく、安定した半導電性を有し、
感光体ドラムに対する汚染がなく、トナーの付着による
カブリの発生がなく、且つ樹脂層の耐摩耗性に優れる
(剥離し難い)半導電性ゴム部材を有する帯電ロールな
どの半導電性ゴムロールを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、前記課
題を解決するために、金属製芯材と、該芯材の外周面を
被覆するゴム層と、該ゴム層の外周面を被覆する樹脂層
とを備え、該樹脂層は内層と外層とからなり、内層はガ
ラス転移温度10〜60℃の樹脂で形成され、外層はガ
ラス転移温度35〜90℃の樹脂で形成され、内層を形
成する樹脂のガラス転移温度よりも外層を形成する樹脂
のガラス転移温度が高いことを特徴とする半導電性ゴム
ロールが提供される。すなわち、本発明者らは、ゴム層
外周面に樹脂層を形成した電子写真装置用半導電性ゴム
ロールにおいて、前記樹脂層が内層と外層とからなり、
内層はガラス転移温度10〜60℃の樹脂で形成され、
外層はガラス転移温度35〜90℃の樹脂で形成され、
かつ内層を形成する樹脂のガラス転移温度よりも外層を
形成する樹脂のガラス転移温度が高いものとすることに
より、前記課題が解決されることを見い出し、本発明に
到達した。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示
し、本発明の半導電性ゴムロールの製法および構成を具
体的に説明する。本発明の半導電性ゴムロールは、先
ず、金属製芯材外周面に接着剤を塗布し、その上にゴム
層を積層して芯材とゴム層とを接着し、次いで、該ゴ
ム層の上に内層と外層とからなり、内層はガラス転移温
度10〜60℃の樹脂で形成され、外層はガラス転移温
度35〜90℃の樹脂で形成され、内層を形成する樹脂
のガラス転移温度よりも外層を形成する樹脂のガラス転
移温度が高い樹脂層を形成して作製される。前記の金
属製芯材の表面にゴム層を被覆するには、金属製の回転
軸などのロール状基材を芯金として、該芯金外周面に接
着剤、例えばフェノール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル
樹脂およびポリウレタン樹脂からなる群から選ばれた少
なくとも1種の樹脂を接着成分とする接着剤を塗布し、
層厚が2〜50μmの接着剤層を形成する。この接着剤
層の層厚が2μm未満のように薄い層の場合には剥離し
易く、逆に接着剤層の層厚が50μmを越えるような場
合には、体積制御が困難となる。この接着層の体積固有
抵抗が小さくなると接着力が低下し、ゴムロールの耐久
性が悪くなる。一方、体積固有抵抗が大きくなると、ゴ
ムロール全体の体積固有抵抗にバラツキが生ずるので、
103Ω・cm〜1010Ω・cmの範囲内のものが好ま
しい。前記のようにして接着剤層が形成された芯金をロ
ール金型内に入れ、そこに加硫剤等を含むゴム組成物を
入れて、芯金の周囲にロール状に賦形してゴム層を形成
し、次いで、加熱して加硫すればよい。ゴム層の層厚は
特に制限は無いが、通常1〜10mmである。加硫温度
や加硫時間などの加硫条件は、使用するゴム成分の種類
に応じて適宜定めることができる。例えば、ゴム成分が
エピハロヒドリン共重合体ゴムや該エピハロヒドリン共
重合体ゴムを含むブレンドゴムである場合には、通常、
100〜250℃に10〜60分間程度加熱すればよ
い。加硫剤としては、通常、硫黄系加硫剤または過酸化
物を使用する。金属酸化物も使用できるが、感光体ドラ
ムを汚染するおそれがあるため好ましくない。加硫剤
は、ゴム組成物100重量部に対して、通常、0.1〜
5重量部、好ましくは0.2〜3重量部の割合で用いら
れる。前記ゴム層の体積固有抵抗は、半導電性ロール全
体の体積抵抗が107〜1011Ω・cmの半導電性を付
与するために、107〜1011Ω・cmの範囲のものが
好ましい。このゴム層の体積固有抵抗の調節は、ゴム層
の材質の選択および/または導電性カーボン等の導電性
フィラーを加えることによって行うことができる。ゴム
層の層厚は特に制限はないが、通常1〜10mmであ
る。
【0006】前記ゴム層の材質としては、各種ゴムまた
はゴム組成物(2種以上のゴムのブレンド)を挙げるこ
とができる。ゴム層を形成するゴム又はゴム組成物のガ
ラス転移温度(Tg)は、通常−80〜10℃である
が、低温下における歪み回復を改善するために好ましく
は−80〜−10℃である。このようなゴムの具体例と
ては、エピハロヒドリンゴム、ウレタンゴム、シリコン
ゴム、ポリブタジエン、NBR(アクリロニトリル−ブ
タジエンゴム)、H−NBR(水素化アクリロニトリル
−ブタジエンゴム)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴ
ム、プロピレンオキサイドゴムなどが挙げられる。これ
らの中でも、エピハロヒドリンゴムとアクリロニトリル
−ブタジエン共重合体ゴムなどを含有するゴム組成物を
用いたものは、電気抵抗の調整が容易で、ロールの押圧
が均一となり易いので好適である。より具体的に、好ま
しいゴム成分として、(A)エピハロヒドリン共重合体
ゴム40〜90重量%、(B)不飽和ゴム5〜40重量
%、及び(C)液状不飽和ゴム5〜40重量%を含有す
るゴム組成物を挙げることができる。すなわち、エピハ
ロヒドリン共重合体ゴム、常温で固体の不飽和ゴム、及
び常温で液体の液状不飽和ゴムを特定割合でブレンドし
たゴム組成物を用いてゴム層を形成すると、導電性フィ
ラーをそれほど多く含有させなくても、適度に低い電気
抵抗を示し、かつ、電気抵抗の環境安定性に優れ、しか
も硬度が適度に低く、かつ、動摩擦係数の小さいロール
が得られるので好ましい。前記ゴム組成物中、(B)成
分の不飽和ゴムの割合は、5〜40重量%、好ましくは
5〜35重量%、より好ましくは5〜30重量%であ
る。(B)成分の割合が大きすぎると適度に低い電気抵
抗を得ることが困難となり、少なすぎると加工性が低下
したり、硬度や動摩擦係数が高くなる。ゴム組成物中、
(C)成分の液状不飽和ゴムの割合は、5〜40重量
%、好ましくは5〜35重量%、より好ましくは5〜3
0重量%である。(C)成分の割合が多すぎると、動摩
擦係数が高くなり、帯電ロールに対するトナーの付着も
生じ、少なすぎると、硬度が高くなり、感光体ドラムと
の接触が十分でなく、帯電が不均一になる。
【0007】加硫成形後、得られたゴムロールは、前記
の樹脂層を形成する前に、寸法精度の向上のため及び
表面の平滑性を高めるために研磨処理を行うのが好まし
い。研磨方法としては、通常、研磨材を用いて機械的に
研磨処理する方法が採用される。表面粗さは、JIS
B−0601に記載されている10点平均粗さで0.5
〜10μm、好ましくは1〜8μmとする。この段階
で、ゴム層の表面粗さが10μmを越えると、樹脂を被
覆しても、被覆面の表面粗さを十分小さくすることがで
きず、動摩擦係数も大きくなり、その結果、OPC感光
体汚染が著しくなり、しかも、感光体ドラムに残存する
トナーがゴムロールに付着して、印字用紙にかぶりを生
じる。また、研磨処理により、ゴム層の動摩擦係数を1
〜3の範囲内に調整することが好ましい。このようにし
て研磨処理を必要に応じて行った後、前記ゴム層の表面
に、前記の樹脂層を内層および外層と順次に形成す
る。内層および外層の各層とも、各層を構成する樹脂溶
液又は分散液を刷毛塗り、スプレー塗り、浸漬などによ
り塗布、乾燥して形成される。前記樹脂層の乾燥手段と
しては、自然乾燥、加熱などの方法が挙げられるが、中
でも被覆層の膜厚の均一性を高めるために加熱乾燥が好
ましい。また、さらに必要に応じて紫外線を照射して表
面を硬化させ、摩擦抵抗を低下させることが好ましい。
前記樹脂層を構成する樹脂としては、例えばポリウレタ
ン樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられるが、好適にはポ
リウレタン樹脂である。ポリウレタン樹脂の被覆は、自
己乳化型または強制乳化型のポリウレタン樹脂水分散液
を用いて行うことが好ましい。従来、ゴムロールの表面
にポリウレタン樹脂を被覆した構造の帯電ロールが知ら
れているが、被覆方法としては、ゴムロールをポリウレ
タン樹脂の有機溶剤溶液中に浸漬する方法が採用されて
いた。しかし、ポリウレタン樹脂溶液を用いる方法は、
有機溶剤の揮散による環境汚染の問題に加えて、有機溶
剤の蒸発速度が速いため、ポリウレタン樹脂被覆層の表
面粗さを小さくすることが困難であり、さらに、ゴム層
を膨潤させたり、ゴム層から配合剤を抽出するなどの不
都合を生じやすい。前記自己乳化型または強制乳化型の
ポリウレタン樹脂水分散液は、市販品を使用することが
できる。ポリウレタン樹脂は、官能基や反応基を含有す
るものであってもよい。また、水分散体の造膜条件につ
いても、乾燥、熱硬化、紫外線硬化など各種タイプのも
のがある。
【0008】本発明で好適に用いることができるポリウ
レタン樹脂は、多官能イソシアネート化合物とポリエー
テルポリオールまたはポリエステルポリオールとの反応
物である。このポリウレタン樹脂は、分子鎖中に親水性
官能基を有していてもよい。官能基としては、水酸基、
カルボキシル基などを例示することができる。多官能イ
ソシアネート化合物(すなわち、イソシアネート基を2
個以上有する化合物)としては、トリフェニルメタント
リイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシ
アネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリ
レンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシ
アネート、キシレンジイソシアネートなどの芳香族イソ
シアネート;ジシクロヘキサンジイソシアネート、ジシ
クロヘキシルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの
脂肪族イソシアネート;などが挙げられる。
【0009】ポリエーテルポリオールとしては、ポリオ
キシテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコールなどが例示される。ポリ
エステルポリオールとしては、多価カルボン酸とポリオ
ール(ポリエーテルポリオールも含む)とを反応させて
得られる分子末端に水酸基をもつものが例示され、ポリ
カーボネートジオールなども含む。多価カルボン酸とし
ては、アジピン酸、フタル酸、セバチン酸、ダイマー酸
が例示される。ポリオールとしては、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブ
チレングリコール、1,3−ブタンジオール、ヘキサン
トリオール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペ
ンタエリスリトール、ソルビトールなどや、ジカルボン
酸グリコールなどが例示される。ポリウレタン樹脂は、
その分子量が通常10〜50万、好適には20〜30万
のものが用いられる。
【0010】前記被覆樹脂として用いることのできるシ
リコーン樹脂としては、メチル基、フェニル基を側鎖に
有するものの他にアクリル基、エポキシ基、エステル基
等で変性したもの等が例示できる。
【0011】前記内層の樹脂のガラス転移温度(Tg
i)は、10〜60℃、好ましくは15〜40℃であ
る。Tgiをこの範囲にすることにより外層及びゴム層
との密着性が良くなる。また、前記内層の層厚は、ゴム
層及び外層との密着性を向上させるために、5〜60μ
mの範囲が好ましく、その体積固有抵抗はゴムロール全
体の体積固有抵抗のバラツキを小さくするために106
〜1012Ω・cmが好ましい。前記外層の樹脂のガラス
転移温度(Tgo)は、35〜90℃、好ましくは40
〜80℃である。ガラス転移温度(Tgo)が35℃未
満の樹脂を用いるとトナーの付着が発生し、また、ガラ
ス転移温度(Tgo)が90℃を越える樹脂を用いると
被膜にクラックがはいり、実用に供せなくなる。また、
前記外層の層厚は、5μm未満では摩耗に対する耐久性
が低下し、また40μmを越えると被膜にクラックが入
りやすくなるので、5〜40μmの範囲が好ましく、そ
の体積固有抵抗は内層と同様106〜1012Ω・cmが
好ましい。さらに前記内層と外層の合計層厚は、10〜
100μm、好ましくは10〜85μmである。前記合
計層厚が10μm未満では帯電不良を生じ易く、また1
00μmを越えるとゴムロールの生産効率が低下する。
また、前記内層および外層を構成する樹脂のガラス転移
温度は、10℃以上離れていないと耐久性とトナーの付
着性とのバランスがとりにくくなるので、Tgi+10
℃<Tgoの関係にあるのが好ましい。なお、本発明に
おいて、ガラス転移温度の測定方法としては、示差熱分
析計(DSC)を採用した。
【0012】本発明で使用する芯金は、芯棒および導電
性剛性体からなる芯材からなる。導電性剛性体として
は、ステンレス、銅等の金属が挙げられる。芯材は中実
体からなるものであってもよいし、中空体からなるもの
であってもよい。また、芯材の形状としては、例えば円
柱形状が挙げられるが、図1に示すような、軸方向中央
部の外径が最も大きく、両端部の外径が小さくなってい
るものが、前記形状をなしていることにより、芯金の撓
みが少なくなり、軸方向中央部の押圧力が小さくなるこ
とを防ぐことができるので好ましい。前記図1に示すも
のは、中央部は円柱形状で両端部がテーパー状に縮径し
たもの、図2に示すものは、芯金を真直ぐなものとした
ものである。図1の芯材において、芯材中央部の外径
は、通常4〜40mmである。また芯材両端部の外径
は、芯材から帯電ロール外周面までの被覆層の弾性によ
って適宜選択できるが、通常3〜30mmである。芯材
の長さは通常150〜300mmである。両端部の縮径
する範囲は通常5〜100mmである。芯材の外周面
は、該外周面上に被覆する前述の被覆層との接合を良好
にするために研磨等により表面粗さを大きくしておくこ
とが好ましい。
【0013】芯棒は芯材の両端部から芯材と同軸で延伸
され形成されている。軸棒は、通常、芯金本体の該両端
部の外径と同じ又は該両端部の外径より小さい外径のも
のである。軸棒は、通常、円柱形状をなしており、軸受
けに設置しやすいように必要に応じて周方向に溝を設け
てあってもよい。芯金は軸棒と芯金本体とが一体になっ
た構造物であってもよいし、軸棒と芯金本体とが別個の
構造物からなりそれらを組み立てたものであってもよ
い。
【0014】前述の軸方向中央部の外径が最も大きく、
両端部の外径が小さくなっている形状の芯材の外周面に
前述の被覆層を形成する場合、芯材の外周面から帯電ロ
ール外周面までの被覆層は、両端部では厚く、軸方向中
央部では薄く積層されてなる。両端部の厚みを厚くする
ことによって、剛性体からなる芯金と他のロール面等と
の距離を遠くし、その間に厚い弾性体が介在するので、
他のロール面等との押圧力が弾性体で吸収され、摩耗が
低減できる。前記被覆層の中央部の厚さは、通常0.5
〜5mmであり、両端部の厚さは、芯金本体の縮径に対
応し、ゴムロール全体の外径が両端部から中央部まで等
しくなるようにするのが好ましい。
【0015】
【実施例】下表1、2に示すゴム成分およびポリウレタ
ン成分を使用し、かつ同表に示す厚さでポリウレタンの
内層および外層を形成して実施例1および2として実施
し、その結果を下表3に示す。また下表1、2に示すよ
うにポリウレタンの単層あるいは本発明の樹脂のガラス
転移温度の要件を満足しないポリウレタンの内層および
外層を形成して、比較例1〜3として実施した。 (耐久性)ゴムロールを帯電ロールとして用い、連続印
刷を行い、10,000枚、20,000枚、30,0
00枚における樹脂層とゴム層との密着状態を観察し
た。 (トナー付着)ゴムロールを帯電ロールとして用い、1
0,000枚の連続印刷後のトナーの付着状況を観察し
た。
【0016】
【表1】 *1 NBR :アクリロニトリル33重量%のアクリロニトリル−ブタジエ ン共重合体 *2 液状NBR:アクリロニトリル33重量%の液状アクリロニトリル−ブタ ジエン共重合体 *3 TMTD :テトラメチルチウラムジスルフィド
【0017】
【表2】
【0018】
【表3】 前記実施例および比較例で用いたポリウレタン樹脂のT
gと出所は、以下のとおりである。 Tg=72℃:第一工業製薬社製スーパーフレックス1
26(商品名) Tg=40℃:第一工業製薬社製スーパーフレックス1
50(商品名) Tg=37℃:第一工業製薬社製スーパーフレックス1
60(商品名) Tg=20℃:旭電化工業社製アデカボンタイターHu
x232(商品名)
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、電気抵抗の環境依存性
が小さく、安定した低電気抵抗性を有し、低硬度で、動
摩擦係数が小さく、感光体ドラムに対する汚染がなく、
トナーの付着による汚染がない半導電性ゴムロールが提
供される。本発明の半導電性ゴムロールは、非磁性一成
分接触現像方式で、感光体ドラムをクリーニングする装
置を必要としないクリーナーレス方式の画像形成装置に
好適である。本発明の半導電性ゴムロールは、ロール表
面へのトナーの付着が少なく、感光体との接触部分が均
一になるので、感光体ドラムの帯電も均一になる。その
結果、トナーが均一に付着しやすくなり、印刷むら、か
すれ、カブリ等が生じなくなる。また、本発明によれ
ば、このような優れた特性を有する帯電ロールのような
半導電性ゴムロールを備えた画像形成装置が提供され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るゴムロールの1例の軸方向断面図
である。
【図2】本発明に係るゴムロールの他の例の軸方向断面
図である。
【符号の説明】
1 芯金 2 抵抗調整層(ゴム層) 3a ポリウレタン被覆層(内層) 3b ポリウレタン被覆層(外層)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製芯材と、該芯材の外周面を被覆す
    るゴム層と、該ゴム層の外周面を被覆する樹脂層とを備
    え、該樹脂層は内層と外層とからなり、内層はガラス転
    移温度10〜60℃の樹脂で形成され、外層はガラス転
    移温度35〜90℃の樹脂で形成され、内層を形成する
    樹脂のガラス転移温度よりも外層を形成する樹脂のガラ
    ス転移温度が高いことを特徴とする半導電性ゴムロー
    ル。
  2. 【請求項2】 樹脂層が下記の要件を満足するものであ
    る請求項1記載の半導電性ゴムロール。 (I)内層 (1)ガラス転移温度(Tgi)=10〜60℃ (2)層厚=5〜60μm (3)体積固有抵抗=106〜1012Ω・cm (II)外層 (1)ガラス転移温度(Tgo)=35〜90℃ (2)層厚=5〜40μm (3)体積固有抵抗=106〜1012Ω・cm (III)内層と外層の合計層厚=10〜100μm (IV)ガラス転移温度(Tgo)>ガラス転移温度(T
    gi)+10℃
JP10390096A 1996-03-29 1996-03-29 半導電性ゴムロール Pending JPH09269629A (ja)

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