JPH09268536A - 水域排水装置 - Google Patents
水域排水装置Info
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- JPH09268536A JPH09268536A JP8102059A JP10205996A JPH09268536A JP H09268536 A JPH09268536 A JP H09268536A JP 8102059 A JP8102059 A JP 8102059A JP 10205996 A JP10205996 A JP 10205996A JP H09268536 A JPH09268536 A JP H09268536A
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A10/00—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE at coastal zones; at river basins
- Y02A10/11—Hard structures, e.g. dams, dykes or breakwaters
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A10/00—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE at coastal zones; at river basins
- Y02A10/30—Flood prevention; Flood or storm water management, e.g. using flood barriers
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 河川等においては、流量を増水状況等に応じ
て任意に調整でき、ダムにおいては強制排水によってダ
ム湖底の堆積物を効率良く排出することができる水域排
水装置を提供する。 【解決手段】 河川を海洋に対して隔絶するように設け
られた防潮壁あるいはダム堤体等の遮水壁を貫通するよ
うに外筒11が取り付けられ、その内周に内筒12が配
置され、各内筒12の内周面にはスパイラル突条13が
突設されている。モータ16によってギヤ15、ギヤ歯
14を介して内筒12がその中心線の周りに回転され、
これに伴うスパイラル突条13の回転によって、外筒1
1の一端11a側から他端11b側へ、もしくはその逆
方向へ強制的に排水する。
て任意に調整でき、ダムにおいては強制排水によってダ
ム湖底の堆積物を効率良く排出することができる水域排
水装置を提供する。 【解決手段】 河川を海洋に対して隔絶するように設け
られた防潮壁あるいはダム堤体等の遮水壁を貫通するよ
うに外筒11が取り付けられ、その内周に内筒12が配
置され、各内筒12の内周面にはスパイラル突条13が
突設されている。モータ16によってギヤ15、ギヤ歯
14を介して内筒12がその中心線の周りに回転され、
これに伴うスパイラル突条13の回転によって、外筒1
1の一端11a側から他端11b側へ、もしくはその逆
方向へ強制的に排水する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、河川や運河、ある
いはダム等に設けられる排水装置に関する。
いはダム等に設けられる排水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、豪雨によって河川の流速・流量が
異常増大した場合の橋脚の保護方法としては、例えば橋
脚の上流側に遮蔽板を設け、この遮蔽板の高さを変化さ
せることによって、前記橋脚付近の水流を緩和する方法
が採用されているが、十分に効果的な方法とは言えない
のが現状である。
異常増大した場合の橋脚の保護方法としては、例えば橋
脚の上流側に遮蔽板を設け、この遮蔽板の高さを変化さ
せることによって、前記橋脚付近の水流を緩和する方法
が採用されているが、十分に効果的な方法とは言えない
のが現状である。
【0003】また、運河においては、ドブ状に汚濁した
運河内の溜り水を排除して清掃したり、あるいは護岸工
事を行うために運河を強制渇水する必要がある場合は、
シートパイル等によって海水を堰き止めてから、ポンプ
を設置して運河の水を排水しているが、その工事が煩雑
で時間がかかる問題がある。
運河内の溜り水を排除して清掃したり、あるいは護岸工
事を行うために運河を強制渇水する必要がある場合は、
シートパイル等によって海水を堰き止めてから、ポンプ
を設置して運河の水を排水しているが、その工事が煩雑
で時間がかかる問題がある。
【0004】ダムは、上流から運ばれてきた土砂等がダ
ム湖底に堆積することによって実質的な貯水容量が経年
的に減少しており、これを防止するために、従来はクラ
ムシェルやバキューム装置によるダム湖の浚渫が行われ
ているが、このような浚渫による土砂の除去は煩雑な作
業であるばかりでなく、効率が低いため、ダムの貯水能
力が年々失われるのを有効に防止することができない。
ム湖底に堆積することによって実質的な貯水容量が経年
的に減少しており、これを防止するために、従来はクラ
ムシェルやバキューム装置によるダム湖の浚渫が行われ
ているが、このような浚渫による土砂の除去は煩雑な作
業であるばかりでなく、効率が低いため、ダムの貯水能
力が年々失われるのを有効に防止することができない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な事情のもとになされたものであって、河川等において
は、流量を増水状況等に応じて任意に調整し、運河にお
いては容易に強制渇水を行うことができ、ダムにおいて
はダム湖底の堆積物を効率良く排出するために用いるこ
とのできる水域排水装置を提供することにある。
な事情のもとになされたものであって、河川等において
は、流量を増水状況等に応じて任意に調整し、運河にお
いては容易に強制渇水を行うことができ、ダムにおいて
はダム湖底の堆積物を効率良く排出するために用いるこ
とのできる水域排水装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る水域排水装
置は、河川又は運河の両岸間を横断するように構築され
た遮水壁に上流側から下流側へ貫通して取り付けられた
外筒と、この外筒の内周に同心的に配置された内筒と、
この内筒の内周面に突設されたスパイラル突条と、前記
内筒をその中心線の周りに回転させる駆動装置とを備え
るものである。すなわちこの水域排水装置は、外筒の内
周の内筒を駆動装置によって回転させると、前記内筒と
共に回転されるスパイラル突条の螺子ポンプ作用によっ
て、内筒の内周空間に存在する水に遮水壁の一側へ向け
て強制排出力が与えられる。したがって、内筒の回転方
向及び回転速度によって、前記強制排出力を遮水壁の上
流側から下流側への自然水流に対して順方向に作用させ
たり、あるいは前記強制排出力を前記自然水流に対抗さ
せ、流量を任意に調整することができる。また、内筒の
スパイラル突条による螺子ポンプ構造としたため、水中
の異物や土砂等が前記内筒の内周を通過することができ
る。
置は、河川又は運河の両岸間を横断するように構築され
た遮水壁に上流側から下流側へ貫通して取り付けられた
外筒と、この外筒の内周に同心的に配置された内筒と、
この内筒の内周面に突設されたスパイラル突条と、前記
内筒をその中心線の周りに回転させる駆動装置とを備え
るものである。すなわちこの水域排水装置は、外筒の内
周の内筒を駆動装置によって回転させると、前記内筒と
共に回転されるスパイラル突条の螺子ポンプ作用によっ
て、内筒の内周空間に存在する水に遮水壁の一側へ向け
て強制排出力が与えられる。したがって、内筒の回転方
向及び回転速度によって、前記強制排出力を遮水壁の上
流側から下流側への自然水流に対して順方向に作用させ
たり、あるいは前記強制排出力を前記自然水流に対抗さ
せ、流量を任意に調整することができる。また、内筒の
スパイラル突条による螺子ポンプ構造としたため、水中
の異物や土砂等が前記内筒の内周を通過することができ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は本発明の好ましい実施形態
に係る水域排水装置10を示すもので、参照符号11は
一端11aがラッパ状に開いた外筒、12はこの外筒1
1の内周に同心的にかつ軸方向に並んで配置された複数
の内筒、13は各内筒12の内周面に形成されたスパイ
ラル突条である。各内筒12の外周面にはそれぞれギヤ
歯14が形成され、このギヤ歯14は、それぞれ外筒1
1と内筒12との間に円周方向所要の間隔で配置された
3個以上のギヤ15と噛合しており、これらのギヤ15
のうちの1個は外筒11の外側に設置したモータ16に
よって回転駆動される。前記外筒11は、後述のよう
に、例えば河川を海洋に対して隔絶するように設けられ
た防潮壁あるいはダム堤体等の遮水壁に、その上流側と
下流側を貫通するように取り付けられるもので、この外
筒11の外周面には、前記遮水壁に固定するための固定
アンカー等の固定手段(図示省略)が突設されている。
また、各内筒12の軸方向両端外周面と、外筒11の内
周面との間には摺動可能なパッキン等の密封装置17が
介装されている。
に係る水域排水装置10を示すもので、参照符号11は
一端11aがラッパ状に開いた外筒、12はこの外筒1
1の内周に同心的にかつ軸方向に並んで配置された複数
の内筒、13は各内筒12の内周面に形成されたスパイ
ラル突条である。各内筒12の外周面にはそれぞれギヤ
歯14が形成され、このギヤ歯14は、それぞれ外筒1
1と内筒12との間に円周方向所要の間隔で配置された
3個以上のギヤ15と噛合しており、これらのギヤ15
のうちの1個は外筒11の外側に設置したモータ16に
よって回転駆動される。前記外筒11は、後述のよう
に、例えば河川を海洋に対して隔絶するように設けられ
た防潮壁あるいはダム堤体等の遮水壁に、その上流側と
下流側を貫通するように取り付けられるもので、この外
筒11の外周面には、前記遮水壁に固定するための固定
アンカー等の固定手段(図示省略)が突設されている。
また、各内筒12の軸方向両端外周面と、外筒11の内
周面との間には摺動可能なパッキン等の密封装置17が
介装されている。
【0008】すなわち、モータ16によってギヤ15が
駆動されると、これに噛合したギヤ歯14によって各内
筒12がその中心線(図示省略)の周りに回転され、こ
れに伴うスパイラル突条13の回転によって、この内周
空間内の水が外筒11の一端11a側から他端11b側
へ、もしくはその逆方向へ強制的に送水される。このと
き、前記ギヤ15による動力伝達部への水の侵入は、密
封装置17によって防止される。また、スパイラル突条
13の内径φは、流木等の水中異物が通過できるように
適当な大きさが設定されている。
駆動されると、これに噛合したギヤ歯14によって各内
筒12がその中心線(図示省略)の周りに回転され、こ
れに伴うスパイラル突条13の回転によって、この内周
空間内の水が外筒11の一端11a側から他端11b側
へ、もしくはその逆方向へ強制的に送水される。このと
き、前記ギヤ15による動力伝達部への水の侵入は、密
封装置17によって防止される。また、スパイラル突条
13の内径φは、流木等の水中異物が通過できるように
適当な大きさが設定されている。
【0009】図2において、参照符号21は河川の河口
域、22は海洋域であり、23は河口付近の河底の堆積
物等を排出するために設置された収塵コンベアである。
遮水壁としての防潮壁24は前記河口域21における両
岸間を横断するように構築されており、図1に示す水域
排水装置10は、防潮壁24の延長方向、すなわち図示
の断面と直交する方向における所定の間隔で配置され、
その各外筒11が、防潮壁24の上流側(河口域21
側)と下流側(海洋域22側)間を貫通するように取り
付けられている。防潮壁24の河口域21側には河水の
水位を計測する水位計測装置25が設置され、海洋域2
2側には潮位を計測する潮位計測装置26が設置され、
モータ16による内筒12の回転方向及び回転数は、こ
れらの計測装置25,26からの計測データに基づい
て、制御装置(図示省略)を介して制御されている。
域、22は海洋域であり、23は河口付近の河底の堆積
物等を排出するために設置された収塵コンベアである。
遮水壁としての防潮壁24は前記河口域21における両
岸間を横断するように構築されており、図1に示す水域
排水装置10は、防潮壁24の延長方向、すなわち図示
の断面と直交する方向における所定の間隔で配置され、
その各外筒11が、防潮壁24の上流側(河口域21
側)と下流側(海洋域22側)間を貫通するように取り
付けられている。防潮壁24の河口域21側には河水の
水位を計測する水位計測装置25が設置され、海洋域2
2側には潮位を計測する潮位計測装置26が設置され、
モータ16による内筒12の回転方向及び回転数は、こ
れらの計測装置25,26からの計測データに基づい
て、制御装置(図示省略)を介して制御されている。
【0010】すなわち、通常は外筒11の内周の各内筒
12は、水を河口域21側から海洋域22側へ向けて排
水するように回転され、排水量が通常は河口域21へそ
の上流側から流下する流量と略同量となるように、ま
た、潮位の上昇に拘らず河口域21の水を海洋域22側
へ強制排水するように、回転数が制御されている。した
がって、豪雨等によって河川が増水し、河口域21の水
位が上昇すると、内筒12の回転数が上昇してこれによ
る河口域21から海洋域22への排水量が増大する。こ
のため、前記豪雨等による河川の増水と、満潮による潮
位の上昇が重なっても、内筒12の回転数上昇によって
強制排水量が増大し、防潮壁24によって河川への海水
の逆流を阻止するので、河川の水位上昇を抑制して氾濫
を防止することができる。
12は、水を河口域21側から海洋域22側へ向けて排
水するように回転され、排水量が通常は河口域21へそ
の上流側から流下する流量と略同量となるように、ま
た、潮位の上昇に拘らず河口域21の水を海洋域22側
へ強制排水するように、回転数が制御されている。した
がって、豪雨等によって河川が増水し、河口域21の水
位が上昇すると、内筒12の回転数が上昇してこれによ
る河口域21から海洋域22への排水量が増大する。こ
のため、前記豪雨等による河川の増水と、満潮による潮
位の上昇が重なっても、内筒12の回転数上昇によって
強制排水量が増大し、防潮壁24によって河川への海水
の逆流を阻止するので、河川の水位上昇を抑制して氾濫
を防止することができる。
【0011】なお、防潮壁24は、河口域21の川幅に
よっては図中一点鎖線で示すように可動式とし、通常は
河口域21と海洋域22との間を船舶等が自由に航行で
きるようにしても良い。
よっては図中一点鎖線で示すように可動式とし、通常は
河口域21と海洋域22との間を船舶等が自由に航行で
きるようにしても良い。
【0012】図3において、参照符号32は河川に架け
られた橋31の橋脚、33はこの橋脚32の上流側にお
ける両岸間を横断して前記河川を堰き止めるように構築
された堰板であり、図1に示す水域排水装置10は、堰
板33の延長方向、すなわち図示の断面と直交する方向
における所定の間隔で配置され、その各外筒11が、堰
板33の上流域34と下流域35間を貫通するように、
かつラッパ状に開いた一端11aを前記上流域34へ向
けて取り付けられている。堰板33の上流域34におけ
る所定箇所には水位計測装置36が設置され、下流域3
5における所定箇所、例えば橋脚32には流速計測装置
37が設置されており、モータ16による内筒12の回
転方向及び回転数は、これらの計測装置36,37から
の計測データに基づいて、制御装置(図示省略)を介し
て制御されている。
られた橋31の橋脚、33はこの橋脚32の上流側にお
ける両岸間を横断して前記河川を堰き止めるように構築
された堰板であり、図1に示す水域排水装置10は、堰
板33の延長方向、すなわち図示の断面と直交する方向
における所定の間隔で配置され、その各外筒11が、堰
板33の上流域34と下流域35間を貫通するように、
かつラッパ状に開いた一端11aを前記上流域34へ向
けて取り付けられている。堰板33の上流域34におけ
る所定箇所には水位計測装置36が設置され、下流域3
5における所定箇所、例えば橋脚32には流速計測装置
37が設置されており、モータ16による内筒12の回
転方向及び回転数は、これらの計測装置36,37から
の計測データに基づいて、制御装置(図示省略)を介し
て制御されている。
【0013】すなわち、通常は外筒11の内周の各内筒
12は、水を堰板33の上流域34側から下流域35側
へ向けて排水するように回転され、排水量が通常は堰板
33の上流域34へ更にその上流域から流下する流量と
略同量となるように回転数が制御されている。また、上
流から流されて来た異物は、スパイラル突条13の内周
空間を通り抜けるため、これらの異物が前記上流域34
に滞留してしまうのを抑制することができる。
12は、水を堰板33の上流域34側から下流域35側
へ向けて排水するように回転され、排水量が通常は堰板
33の上流域34へ更にその上流域から流下する流量と
略同量となるように回転数が制御されている。また、上
流から流されて来た異物は、スパイラル突条13の内周
空間を通り抜けるため、これらの異物が前記上流域34
に滞留してしまうのを抑制することができる。
【0014】豪雨等によって水位が上昇し、水面付近の
流れが川底との摩擦の影響を殆ど受けなくなることによ
って、橋脚32付近の流速が所定値以上に増大した場合
は、内筒12が通常と逆の方向へ回転され、スパイラル
突条13による螺子ポンプ力Pが水を堰板33の上流域
34へ排水する方向に生じ、内筒12を上流側から下流
側へ向けて流下しようとする位置エネルギによる水流F
に対抗するように作用する。したがって、堰板33の下
流域35の水位が低下して流速が緩和され、橋脚32を
保護することができる。
流れが川底との摩擦の影響を殆ど受けなくなることによ
って、橋脚32付近の流速が所定値以上に増大した場合
は、内筒12が通常と逆の方向へ回転され、スパイラル
突条13による螺子ポンプ力Pが水を堰板33の上流域
34へ排水する方向に生じ、内筒12を上流側から下流
側へ向けて流下しようとする位置エネルギによる水流F
に対抗するように作用する。したがって、堰板33の下
流域35の水位が低下して流速が緩和され、橋脚32を
保護することができる。
【0015】図4において、参照符号41は臨海都市に
建設された運河である。遮水壁である防潮壁42は運河
41を開閉する一種の水門であり、図1に示す水域排水
装置10は、防潮壁42の延長方向、すなわち図示の断
面と直交する方向における所定の間隔で配置され、その
各外筒11が、防潮壁42の下部に、この防潮壁42を
貫通するように取り付けられている。防潮壁42の外側
41B(海洋域側)には水位を計測する水位計測装置4
3が設置され、モータ16による内筒12の回転方向及
び回転数は、この水位計測装置43からの計測データに
基づいて、制御装置(図示省略)を介して制御されてい
る。
建設された運河である。遮水壁である防潮壁42は運河
41を開閉する一種の水門であり、図1に示す水域排水
装置10は、防潮壁42の延長方向、すなわち図示の断
面と直交する方向における所定の間隔で配置され、その
各外筒11が、防潮壁42の下部に、この防潮壁42を
貫通するように取り付けられている。防潮壁42の外側
41B(海洋域側)には水位を計測する水位計測装置4
3が設置され、モータ16による内筒12の回転方向及
び回転数は、この水位計測装置43からの計測データに
基づいて、制御装置(図示省略)を介して制御されてい
る。
【0016】運河41の護岸工事や清掃等のために、運
河41内の水を排除して強制渇水する場合は、防潮壁4
2を運河閉鎖方向に移動させ、この防潮壁42で仕切ら
れた渇水対象区域41A内の水を、内筒12の回転によ
って強制排水させる。この場合、前記渇水対象区域41
A内の水位が排水によって低下して行くのに伴い、防潮
壁42の両側の水圧による圧力差が、海水を渇水対象区
域41A内へ逆流させる方向へ作用し、また、前記圧力
差の最大値は潮位によっても異なるため、スパイラル突
条13による螺子ポンプ力が前記圧力差よりも大きくな
るように、内筒12の回転数が水位計測装置43からの
計測データに基づいて制御される。なお、運河41の底
壁41aにおける防潮壁42側の端部には排水ピット4
1bが形成されており、水域排水装置10の外筒11
は、この排水ピット41b内に対応する高さに設けられ
ており、これによって前記底壁41aが完全に渇水状態
となるように排水することができる。したがって、ドブ
状に汚濁した運河41内の溜り水を排除して悪臭等によ
る環境悪化も有効に防止することができる。
河41内の水を排除して強制渇水する場合は、防潮壁4
2を運河閉鎖方向に移動させ、この防潮壁42で仕切ら
れた渇水対象区域41A内の水を、内筒12の回転によ
って強制排水させる。この場合、前記渇水対象区域41
A内の水位が排水によって低下して行くのに伴い、防潮
壁42の両側の水圧による圧力差が、海水を渇水対象区
域41A内へ逆流させる方向へ作用し、また、前記圧力
差の最大値は潮位によっても異なるため、スパイラル突
条13による螺子ポンプ力が前記圧力差よりも大きくな
るように、内筒12の回転数が水位計測装置43からの
計測データに基づいて制御される。なお、運河41の底
壁41aにおける防潮壁42側の端部には排水ピット4
1bが形成されており、水域排水装置10の外筒11
は、この排水ピット41b内に対応する高さに設けられ
ており、これによって前記底壁41aが完全に渇水状態
となるように排水することができる。したがって、ドブ
状に汚濁した運河41内の溜り水を排除して悪臭等によ
る環境悪化も有効に防止することができる。
【0017】図5及び図6において、参照符号51は遮
水壁であるダム堤体、52はこのダム堤体51によりそ
の上流側が堰き止められて形成されたダム湖である。水
域排水装置10は、ダム堤体51の延長方向所定の間隔
で配置され、その各外筒11が、ダム湖52の湖底にお
ける土砂52aやヘドロ52b等の堆積領域に対応する
高さでダム堤体51を貫通して取り付けられている。ま
た、外筒11の内周の内筒12を回転させるモータ16
はダム堤体51の上部に設置されており、このモータ1
6の駆動力は、ダム堤体51に形成した立孔53に挿通
したシャフト16a等の動力伝達手段を介して前記外筒
11の外周ギヤ歯14と噛み合ったギヤ15に与えられ
る。また好ましくは、外筒11の端部には、通常この外
筒11を閉塞する締切弁(図示省略)が設けられる。
水壁であるダム堤体、52はこのダム堤体51によりそ
の上流側が堰き止められて形成されたダム湖である。水
域排水装置10は、ダム堤体51の延長方向所定の間隔
で配置され、その各外筒11が、ダム湖52の湖底にお
ける土砂52aやヘドロ52b等の堆積領域に対応する
高さでダム堤体51を貫通して取り付けられている。ま
た、外筒11の内周の内筒12を回転させるモータ16
はダム堤体51の上部に設置されており、このモータ1
6の駆動力は、ダム堤体51に形成した立孔53に挿通
したシャフト16a等の動力伝達手段を介して前記外筒
11の外周ギヤ歯14と噛み合ったギヤ15に与えられ
る。また好ましくは、外筒11の端部には、通常この外
筒11を閉塞する締切弁(図示省略)が設けられる。
【0018】ダム湖52の湖底には、上流から運ばれて
来た土砂52aやヘドロ52bが経年的に堆積するが、
内筒12を回転させることによってダム湖水をダム堤体
51の下流側へ強制放流すると、ダム湖52の水位に応
じた水圧と内筒12の回転により与えられるポンプ圧力
によって、前記ダム湖水と共に、前記土砂52aやヘド
ロ52bが排出される。
来た土砂52aやヘドロ52bが経年的に堆積するが、
内筒12を回転させることによってダム湖水をダム堤体
51の下流側へ強制放流すると、ダム湖52の水位に応
じた水圧と内筒12の回転により与えられるポンプ圧力
によって、前記ダム湖水と共に、前記土砂52aやヘド
ロ52bが排出される。
【0019】新設のダムにおいては、ダム堤体51の構
築の際にこのダム堤体51内に立坑53を介して作業員
が出入り可能な機械室54を形成し、モータ16をこの
機械室54に位置して外筒11に取り付けることができ
る。この場合は、外筒11、内筒21等のメンテナンス
も可能となる。また、例えば図6に示すように、外筒1
1から放水された水の落下経路の途中にホッパ55を配
置し、排水中の土砂を採取して運搬することによって、
ダム堤体51の下流側へ土砂が流れて堆積するのを防止
することができる。
築の際にこのダム堤体51内に立坑53を介して作業員
が出入り可能な機械室54を形成し、モータ16をこの
機械室54に位置して外筒11に取り付けることができ
る。この場合は、外筒11、内筒21等のメンテナンス
も可能となる。また、例えば図6に示すように、外筒1
1から放水された水の落下経路の途中にホッパ55を配
置し、排水中の土砂を採取して運搬することによって、
ダム堤体51の下流側へ土砂が流れて堆積するのを防止
することができる。
【0020】
【発明の効果】本発明の水域排水装置によると、次のよ
うな効果が実現される。 (1) 豪雨等による河川の増水と、満潮による潮位の上昇
が重なっても、河川の水位上昇を抑制して氾濫を防止す
ることができる。 (2) 河川の増水による橋脚付近の流速増大を緩和し、激
流から橋脚を保護することができる。 (3) ドブ状に汚濁した運河内の溜り水を排除して悪臭等
による環境悪化を有効に防止することができ、また、運
河の護岸工事も容易になる。 (4) ダム湖の湖底に堆積した土砂等の堆積物を、浚渫に
よらずに排水によって効率良く排出することができるの
で、前記堆積物によるダムの貯水能力の低下を有効に防
止することができる。
うな効果が実現される。 (1) 豪雨等による河川の増水と、満潮による潮位の上昇
が重なっても、河川の水位上昇を抑制して氾濫を防止す
ることができる。 (2) 河川の増水による橋脚付近の流速増大を緩和し、激
流から橋脚を保護することができる。 (3) ドブ状に汚濁した運河内の溜り水を排除して悪臭等
による環境悪化を有効に防止することができ、また、運
河の護岸工事も容易になる。 (4) ダム湖の湖底に堆積した土砂等の堆積物を、浚渫に
よらずに排水によって効率良く排出することができるの
で、前記堆積物によるダムの貯水能力の低下を有効に防
止することができる。
【図1】本発明の好ましい実施形態に係る水域排水装置
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図2】上記実施形態の水域排水装置を、河川の河口域
を海洋に対して隔絶する防潮壁に設けた例を示す概略的
な説明図である。
を海洋に対して隔絶する防潮壁に設けた例を示す概略的
な説明図である。
【図3】上記実施形態の水域排水装置を、橋脚の上流側
で河川を堰き止めるように構築された堰板に設けた例を
示す説明図である。
で河川を堰き止めるように構築された堰板に設けた例を
示す説明図である。
【図4】上記実施形態の水域排水装置を、運河を海洋に
対して隔絶する防潮壁に設けた例を示す説明図である。
対して隔絶する防潮壁に設けた例を示す説明図である。
【図5】上記実施形態の水域排水装置を、ダム堤体に設
けた例を示す断面図である。
けた例を示す断面図である。
【図6】上記実施形態の水域排水装置を、ダム堤体に設
けた例を示す斜視図である。
けた例を示す斜視図である。
10 水域排水装置 11 外筒 12 内筒 13 スパイラル突条 16 モータ(駆動装置) 24,42 防潮壁(遮水壁) 33 堰板(遮水壁) 51 ダム堤体(遮水壁)
Claims (6)
- 【請求項1】 河川又は運河の両岸間を横断するように
構築された遮水壁に上流側から下流側へ貫通して取り付
けられた外筒と、 この外筒の内周に同心的に配置された内筒と、 この内筒の内周面に突設されたスパイラル突条と、 前記内筒をその中心線の周りに回転させる駆動装置と、
を備えることを特徴とする水域排水装置。 - 【請求項2】 遮水壁が河川又は運河を海洋に対して隔
絶する防潮壁であることを特徴とする請求項1に記載の
水域排水装置。 - 【請求項3】 遮水壁が橋脚の上流側で河川を堰き止め
るように構築された堰板であることを特徴とする請求項
1に記載の水域排水装置。 - 【請求項4】 遮水壁がダム堤体であり、外筒がこのダ
ム堤体の上流側におけるダム湖底の堆積物の堆積領域に
対応して取り付けられたことを特徴とする請求項1に記
載の水域排水装置。 - 【請求項5】 遮水壁がその上流側と下流側との間を開
閉可能に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の
水域排水装置。 - 【請求項6】 駆動装置による内筒の回転方向及び回転
速度が、遮水壁近傍の水位又は流速を計測する計測手段
からの計測データに基づいて制御されることを特徴とす
る請求項1乃至5のいずれかに記載の水域排水装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8102059A JPH09268536A (ja) | 1996-04-02 | 1996-04-02 | 水域排水装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8102059A JPH09268536A (ja) | 1996-04-02 | 1996-04-02 | 水域排水装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09268536A true JPH09268536A (ja) | 1997-10-14 |
Family
ID=14317205
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8102059A Withdrawn JPH09268536A (ja) | 1996-04-02 | 1996-04-02 | 水域排水装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09268536A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101359998B1 (ko) * | 2012-05-14 | 2014-02-07 | (주)리버앤텍 | 징검다리 |
CN108532563A (zh) * | 2018-04-16 | 2018-09-14 | 浙江水利水电学院 | 水库远距离排沙系统 |
CN112912568A (zh) * | 2018-06-15 | 2021-06-04 | 海德普拉斯公司 | 用于控制与水道水位上升相关联的洪水的设备 |
-
1996
- 1996-04-02 JP JP8102059A patent/JPH09268536A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101359998B1 (ko) * | 2012-05-14 | 2014-02-07 | (주)리버앤텍 | 징검다리 |
CN108532563A (zh) * | 2018-04-16 | 2018-09-14 | 浙江水利水电学院 | 水库远距离排沙系统 |
CN112912568A (zh) * | 2018-06-15 | 2021-06-04 | 海德普拉斯公司 | 用于控制与水道水位上升相关联的洪水的设备 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030603 |