JPH09261499A - 画像処理装置及び方法 - Google Patents
画像処理装置及び方法Info
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- JPH09261499A JPH09261499A JP8070069A JP7006996A JPH09261499A JP H09261499 A JPH09261499 A JP H09261499A JP 8070069 A JP8070069 A JP 8070069A JP 7006996 A JP7006996 A JP 7006996A JP H09261499 A JPH09261499 A JP H09261499A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- interpolation
- image data
- grid points
- image
- point
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Color Image Communication Systems (AREA)
- Dot-Matrix Printers And Others (AREA)
- Image Processing (AREA)
- Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 良好な補間処理を極めて高速に実現すること
を目的とする。 【解決手段】 画像データに対応するテーブルに格納さ
れている格子点を用いてN点補間処理を行い画像処理を
行う画像処理装置であって、画像データを入力する入力
手段と、前記画像データに応じて、該画像データが位置
するN点の格子点で示される補間立体外の格子点を含む
N点以下の格子点を用いて補間処理を行う補間処理手段
とを有することを特徴とする画像処理装置。
を目的とする。 【解決手段】 画像データに対応するテーブルに格納さ
れている格子点を用いてN点補間処理を行い画像処理を
行う画像処理装置であって、画像データを入力する入力
手段と、前記画像データに応じて、該画像データが位置
するN点の格子点で示される補間立体外の格子点を含む
N点以下の格子点を用いて補間処理を行う補間処理手段
とを有することを特徴とする画像処理装置。
Description
【発明の属する技術分野】本発明は、画像処理を行う画
像処理装置及び方法に関する。
像処理装置及び方法に関する。
【従来の技術】従来より、画像入力装置等により入力し
たカラー情報をカラープリンタ等に出力する際に、デバ
イスインデペントな色空間から、カラープリンタ固有の
デバイスデペントに色成分に変換する色変換技術につい
て様々な提案がされてきている。画像入力装置から入力
される色成分はレッド(以下、Rとする)、グリーン
(以下、Gとする)、ブルー(以下、Bとする)の3成
分であり、出力される色成分はプリンタの色材固有なシ
アン(以下、Cとおく)、マゼンタ(以下、Mとお
く)、イエロー(以下、Yとおく)の3成分であり、ま
た、CMY3色では墨を表現するのが困難な時には、ブ
ラック(以下、Kとおく)を含めて4成分で表現する。
古くより行われてきた、入力RGBから出力CMYKへ
の信号の流れを図2に示す。図中、入力するR、G、B
の各色成分の信号は、例えば、NTSCやPAL等の標
準に準拠したRGBでも良いし、また、RGB以外に
も、均等色空間であるL*,a*,b*等を用いる方式
も考えられる。201はlog変換、及び入力γ補正を
示し、対数をとることによって、補色であるCMYの各
成分を作成する(201にて作成したC、M、Yを、そ
れぞれ、C0、M0、Y0、とおく。)。その後、20
2にて下色除去(UCR)、及び墨生成を行い、Kの成
分を作成する。203のマスキング手段にて、プリンタ
特有の色材に適合させたデバイスデペンドな色空間への
変換を行う。この変換は、ブラックボックスモデルを用
いた変換係数の算出方法が従来より提案されている。こ
の変換式は、例えば3×3の変換マトリクスによる線形
的なものも、また、精度を良くする為に、より高次の項
まで含めた非線形的なものも考えられる。また、Kの項
をマスキング手段の入力に含める構成も、UCR自体を
マスキング手段内に含めることも考えられる。204
は、出力γ補正手段を示し、作成した4色の色成分を、
プリンタの特性に合わせて補正する手段である。205
は、疑似階調処理を示し、プリンタの出力可能な階調数
に疑似階調処理され、プリンタエンジンに送信され、出
力される。図2の従来例は、マスキング手段203を、
線形、もしくは、非線形の演算に近似して変換する手段
について述べたが、昨今では、より精度の良い変換方式
には3次元の色補正テーブルを用いる方法が主流になり
つつある。例えば、特開昭63−2669号公報には、
全ての組み合わせによる色補正テーブルを用いる、いわ
ゆるダイレクトマッピング法により、色変換を行う方法
が提案されているし、また、全ての組み合わせを用意す
るのではなく、量子化された少ない格子点にてテーブル
を作成し、格子点以外の入力値には、補間演算により色
変換値を算出する方式が、古くから各種提案されてい
る。例えば、最も簡単な形で、立方体の8頂点による補
間を考える。図3を用いて説明する。図3はテーブルに
格納している各格子点中の、ある1立方体内の各頂点
(a〜h)を基に入力点(i)を補間する方法を示した
ものである。テーブル内には、この各頂点の変換情報が
格納されていて、その変換をfとおくと(テーブルに格
納されているa〜hの各情報をf(a)〜f(h)とす
る。)、変換後のeの値g(e)は、 g(e)=(1−x)(1−y)(1−z)f(a) +x(1−y)(1−z)f(b)+(1−x)(1−y)zf(c) +x(1−y)zf(d)+(1−x)y(1−z)f(e) +xy(1−z)f(f)+(1−x)yzf(g)+xyzf(h) で算出される。この方式は少ないテーブル容量で、格子
点による立方体内を線形と近似することにより、容易に
所望の色変換が実行できる。また、他の従来例として、
特開平7−30772号公報では、疑似階調処理を用い
て補間演算をすることなしに疑似的に色変換を行う提案
がなされている。この方式では、疑似階調処理を2段回
用意し、プレ階調数変換では色変換の格子点以外の入力
値をなくす為に、疑似階調処理を用いて最適格子点の座
標値に変換している。また、ポスト階調数変換では、プ
リンタに出力可能な量子化を、再び疑似階調処理により
実現している。この提案は、ポスト階調数変換で粗い量
子化(例えば2値化)をするのであれば、プレ階調数変
換において疑似階調処理により階調数を制限しても画質
的に問題ないという思想である。
たカラー情報をカラープリンタ等に出力する際に、デバ
イスインデペントな色空間から、カラープリンタ固有の
デバイスデペントに色成分に変換する色変換技術につい
て様々な提案がされてきている。画像入力装置から入力
される色成分はレッド(以下、Rとする)、グリーン
(以下、Gとする)、ブルー(以下、Bとする)の3成
分であり、出力される色成分はプリンタの色材固有なシ
アン(以下、Cとおく)、マゼンタ(以下、Mとお
く)、イエロー(以下、Yとおく)の3成分であり、ま
た、CMY3色では墨を表現するのが困難な時には、ブ
ラック(以下、Kとおく)を含めて4成分で表現する。
古くより行われてきた、入力RGBから出力CMYKへ
の信号の流れを図2に示す。図中、入力するR、G、B
の各色成分の信号は、例えば、NTSCやPAL等の標
準に準拠したRGBでも良いし、また、RGB以外に
も、均等色空間であるL*,a*,b*等を用いる方式
も考えられる。201はlog変換、及び入力γ補正を
示し、対数をとることによって、補色であるCMYの各
成分を作成する(201にて作成したC、M、Yを、そ
れぞれ、C0、M0、Y0、とおく。)。その後、20
2にて下色除去(UCR)、及び墨生成を行い、Kの成
分を作成する。203のマスキング手段にて、プリンタ
特有の色材に適合させたデバイスデペンドな色空間への
変換を行う。この変換は、ブラックボックスモデルを用
いた変換係数の算出方法が従来より提案されている。こ
の変換式は、例えば3×3の変換マトリクスによる線形
的なものも、また、精度を良くする為に、より高次の項
まで含めた非線形的なものも考えられる。また、Kの項
をマスキング手段の入力に含める構成も、UCR自体を
マスキング手段内に含めることも考えられる。204
は、出力γ補正手段を示し、作成した4色の色成分を、
プリンタの特性に合わせて補正する手段である。205
は、疑似階調処理を示し、プリンタの出力可能な階調数
に疑似階調処理され、プリンタエンジンに送信され、出
力される。図2の従来例は、マスキング手段203を、
線形、もしくは、非線形の演算に近似して変換する手段
について述べたが、昨今では、より精度の良い変換方式
には3次元の色補正テーブルを用いる方法が主流になり
つつある。例えば、特開昭63−2669号公報には、
全ての組み合わせによる色補正テーブルを用いる、いわ
ゆるダイレクトマッピング法により、色変換を行う方法
が提案されているし、また、全ての組み合わせを用意す
るのではなく、量子化された少ない格子点にてテーブル
を作成し、格子点以外の入力値には、補間演算により色
変換値を算出する方式が、古くから各種提案されてい
る。例えば、最も簡単な形で、立方体の8頂点による補
間を考える。図3を用いて説明する。図3はテーブルに
格納している各格子点中の、ある1立方体内の各頂点
(a〜h)を基に入力点(i)を補間する方法を示した
ものである。テーブル内には、この各頂点の変換情報が
格納されていて、その変換をfとおくと(テーブルに格
納されているa〜hの各情報をf(a)〜f(h)とす
る。)、変換後のeの値g(e)は、 g(e)=(1−x)(1−y)(1−z)f(a) +x(1−y)(1−z)f(b)+(1−x)(1−y)zf(c) +x(1−y)zf(d)+(1−x)y(1−z)f(e) +xy(1−z)f(f)+(1−x)yzf(g)+xyzf(h) で算出される。この方式は少ないテーブル容量で、格子
点による立方体内を線形と近似することにより、容易に
所望の色変換が実行できる。また、他の従来例として、
特開平7−30772号公報では、疑似階調処理を用い
て補間演算をすることなしに疑似的に色変換を行う提案
がなされている。この方式では、疑似階調処理を2段回
用意し、プレ階調数変換では色変換の格子点以外の入力
値をなくす為に、疑似階調処理を用いて最適格子点の座
標値に変換している。また、ポスト階調数変換では、プ
リンタに出力可能な量子化を、再び疑似階調処理により
実現している。この提案は、ポスト階調数変換で粗い量
子化(例えば2値化)をするのであれば、プレ階調数変
換において疑似階調処理により階調数を制限しても画質
的に問題ないという思想である。
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来例に
は以下に示す問題点がある。色変換処理は、カラーのイ
ンクジェットプリンタや、溶融型熱転写、昇華型熱転写
方式のプリンタ等では、ホストコンピュータ上でのプリ
ンタドライバソフトにおいて実行されることが多い。昨
今、プリンタエンジンの高解像化に伴い、処理する画素
数が倍増し、プリンタドライバソフトの処理時間が大幅
にかかってしまうという問題点が発生している。その
為、色変換処理も精度を落とさずに、実行時間を少しで
も短縮することが大きな課題となっている。従来例で示
した格子点内の補正値を補間演算により算出する方式で
は、g(e)の1点を算出するのに24回の乗算と7回
の加算が必要となり莫大な実行時間がかかってしまう問
題点がある。また、特開平7−30772の疑似階調処
理を用いて格子点に入力する以前に格子点以外の入力値
をなくしてしまうプレ階調変換を用いて方式では、前述
の補間演算よりも処理速度は速くなるが、プレ階調数変
換の量子化数を数多くとらない(細かい量子化ステップ
にしない)と、プレ階調数変換の時点で疑似輪郭が発生
してしまい、ポスト階調数変換においても画質は劣化し
たまま変換されてしまう。プレ階調数変換の量子化数を
数多くとるということは、それだけテーブル容量が大き
くなることに相当し、その為、ホストコンピュータ内の
メモリの負荷が増加したり、また、大容量テーブルのア
ドレス探索の為に、結局は多くの時間がかかったりする
という問題点がある。また、プリンタエンジンが高解像
になった場合、処理する対象の画素を少なくする為に入
力解像度を低く設定し、色変換後に拡大処理を行う方法
や、2値化時に拡大処理を行い出力解像度相当に変換す
る構成も考えられる。上記の構成の場合、色変換実行時
の解像度が低解像状態であればあるほど、色変換の精度
の要求も高くなる。前述の従来例では、画質とスピー
ド、また、画質とテーブル容量はトレードオフの関係に
なっているが、全てを満足できる色変換処理は存在しな
かった。本願発明は、上述の点に鑑みてなされたもので
あり、良好な補間処理を極めて高速に実現できるように
することを目的とする。
は以下に示す問題点がある。色変換処理は、カラーのイ
ンクジェットプリンタや、溶融型熱転写、昇華型熱転写
方式のプリンタ等では、ホストコンピュータ上でのプリ
ンタドライバソフトにおいて実行されることが多い。昨
今、プリンタエンジンの高解像化に伴い、処理する画素
数が倍増し、プリンタドライバソフトの処理時間が大幅
にかかってしまうという問題点が発生している。その
為、色変換処理も精度を落とさずに、実行時間を少しで
も短縮することが大きな課題となっている。従来例で示
した格子点内の補正値を補間演算により算出する方式で
は、g(e)の1点を算出するのに24回の乗算と7回
の加算が必要となり莫大な実行時間がかかってしまう問
題点がある。また、特開平7−30772の疑似階調処
理を用いて格子点に入力する以前に格子点以外の入力値
をなくしてしまうプレ階調変換を用いて方式では、前述
の補間演算よりも処理速度は速くなるが、プレ階調数変
換の量子化数を数多くとらない(細かい量子化ステップ
にしない)と、プレ階調数変換の時点で疑似輪郭が発生
してしまい、ポスト階調数変換においても画質は劣化し
たまま変換されてしまう。プレ階調数変換の量子化数を
数多くとるということは、それだけテーブル容量が大き
くなることに相当し、その為、ホストコンピュータ内の
メモリの負荷が増加したり、また、大容量テーブルのア
ドレス探索の為に、結局は多くの時間がかかったりする
という問題点がある。また、プリンタエンジンが高解像
になった場合、処理する対象の画素を少なくする為に入
力解像度を低く設定し、色変換後に拡大処理を行う方法
や、2値化時に拡大処理を行い出力解像度相当に変換す
る構成も考えられる。上記の構成の場合、色変換実行時
の解像度が低解像状態であればあるほど、色変換の精度
の要求も高くなる。前述の従来例では、画質とスピー
ド、また、画質とテーブル容量はトレードオフの関係に
なっているが、全てを満足できる色変換処理は存在しな
かった。本願発明は、上述の点に鑑みてなされたもので
あり、良好な補間処理を極めて高速に実現できるように
することを目的とする。
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は以下の構成を有することを特徴とする。本願
第1の発明は、画像データに対応するテーブルに格納さ
れている格子点を用いてN点補間処理を行い画像処理を
行う画像処理装置であって、画像データを入力する入力
手段と、前記画像データに応じて、該画像データが位置
するN点の格子点で示される補間立体外の格子点を含む
N点以下の格子点を用いて補間処理を行う補間処理手段
とを有することを特徴とする。本願第2の発明は、画像
データを入力する入力手段と、前記画像データに対して
ディザ信号を付加する付加手段と、前記ディザ信号が付
加された画像データに対応するテーブルに格納されてい
る格子点を用いて一義的な補間立体を用いたN点補間処
理を行う補間処理手段とを有することを特徴とする。
に本発明は以下の構成を有することを特徴とする。本願
第1の発明は、画像データに対応するテーブルに格納さ
れている格子点を用いてN点補間処理を行い画像処理を
行う画像処理装置であって、画像データを入力する入力
手段と、前記画像データに応じて、該画像データが位置
するN点の格子点で示される補間立体外の格子点を含む
N点以下の格子点を用いて補間処理を行う補間処理手段
とを有することを特徴とする。本願第2の発明は、画像
データを入力する入力手段と、前記画像データに対して
ディザ信号を付加する付加手段と、前記ディザ信号が付
加された画像データに対応するテーブルに格納されてい
る格子点を用いて一義的な補間立体を用いたN点補間処
理を行う補間処理手段とを有することを特徴とする。
【発明の実施の形態】本発明にかかるシステムの概略の
1例をブロック図を図13に示す。システムは、ホスト
コンピュータ10とカラープリンタ20で構成されてい
る。画像データ発生部11は、例えばDTPソフト等に
より、ユーザによって原稿となる画像を生成する。色処
理部12は、生成されたRGBM値をカラープリンタ2
0のインク特性等を考慮したデータであるプリンタデバ
イスに依存したC1M1 Y1 K1 M値に変換する。疑似階
調処理部13は、色処理されたC2 M2 Y2 K2 M値に
対して疑似階調処理を行い、カラープリンタ20の記録
部が画像形成することができるN値(N<M)に変換す
る。疑似階調処理としては、例えば、濃度保存型の誤差
拡散法や、ディザ法等がある。転送部14はカラープリ
ンタ20の処理に同期してC2 M2 Y2 K2 N値を転送
する。上述の各処理部は、CPUバス15を介して接続
されているCPU16によって制御されている。CPU
16はROM17に格納されているプログラムに基づ
き、RAM18をワークメモリとして用いることにより
各処理部を制御する。カラープリンタ20は受信したC
2 M2 Y2 K2 N値データに基づき、CMYKの各色ヘ
ッドを駆動させ、記録媒体上に画像形成する。本システ
ムでは、カラープリンタ20のヘッドで再現できる1画
素における階調数がN値と限られている。該カラープリ
ンタ20で(入力原稿を高品位に再現できるように)、
C1 M1Y1 K1 N値に疑似階調処理によって、複数画
素を用いて、入力原稿の色を高品位に再現できるように
する。以下、本発明にかかる色処理部12を具体的に各
実施形態で説明する。 (実施形態1)図1は、本発明にかかる実施形態1を示
す要部ブロック図である。本実施形態では、入力したデ
バイス非依存なRGBの24ビット情報を、プリンタデ
バイスに依存したCMYK32ビット情報に変換する例
について述べる。101はlog変換手段を示し、RG
Bの対数変換をすることで、補色であるCMYの情報を
作成している。当然、このCMYはデバイス非依存な色
成分である。この時に図2の従来例と同様、入力γ補正
を施しても良い。作成したCMY信号は、ディザ信号発
生部102から発生されたディザ信号を加算器103に
おいて、それぞれ付加する。付加するディザ信号は、簡
易的には、各色同一信号であっても良いが、CMYの各
軸に各々振らせた3次元的なディザ信号が好ましい。す
なわち、色立体中の、或る1点の原信号を考えた場合、
前者はディザ信号の大小にかかわらず、ディザ付加信号
が直線上に乗るのに対し、後者はディザ付加信号が3次
元空間中に分散される。各々付加された後の信号(ディ
ザ付加信号)は8ビットのビット長にクリップ(不図
示)された後、量子化部104に入力される。量子化部
104では、ディザ付加信号を上位Mビット分(1≦M
<7)以外をマスクし、各々Mビット分、すなわち、C
MY3色で(M×3)ビット分の情報を得る。ディザ信
号発生部102は複数画素に対応する所定エリアの各画
素ごとに加算値が設定されているディザマトリクスを格
納し、入力画像データの位置に応じたディザ付加信号を
出力する。Mの値は、ホストコンピュータ内に格納でき
るテーブル容量、画質、処理スピード等により実験的に
決定するのが良い。105はLUT(ルックアップテー
ブル)を示し、従来例と同様、各量子化点毎に出力装置
特有の色再現特性に適合させたCMYKの補正値が格納
されている。LUT105のアドレスは((2^M+
1)^3)ほど必要になる。(a^bはaのb乗を意味
する)。例えば、M=3の場合について説明する。M=
3の場合には、各色3ビット分割になる為、状態数は8
になる。補間の為には、各状態数の前後に補正値が必要
な為、分割数+1である9点の補正値が必要である。図
4に1次元の分割の例を示す。M=3である為、5ビッ
ト毎の量子化ステップになり、8ビット信号の最大値で
ある“255”にも補正値を格納しておく。1次元で9
点の補正値を格納する為、3次元では9^3である72
9色分の補正値を格納することになる。LUT105か
らは、入力した(M×3)ビットの情報を基に、色立体
中に分割された、どこの立方体内に入っているかを判断
する。分割されている立方体の数は状態数(M^3)と
一致し、対象と判断された立方体を以後、適合立方体と
称する。LUT105からは、補間に必要となる適合立
方体の各頂点である8格子点分の補正値を出力し、8格
子点格納部106に格納する。一方、量子化部によりマ
スクされた下位ビットのうち、上位(M+1)ビット目
の各色1ビット、計3ビット情報は、補正値の格納され
ている立方体内で、いかなる相対的な位置にあるかを判
定する情報である。絶対的な位置である適合立方体の8
格子点に格納された補正値と、立方体内での相対的な位
置関係の前述3ビット情報により、近似値算出部107
にて、注目画素の補正値が算出される。本実施形態の特
徴である、近似値算出部107の処理内容を図5、及び
図6のフローチャートを基に説明する。図5中の最も大
きい立方体は、適合立方体を示している。●印の各頂点
は適合立方体の各頂点を示し、各頂点には、デバイス非
依存な色空間からデバイス依存の色空間への変換補正値
が格納されている。各頂点の補正値をLUTDATA
〔i〕(0≦i≦7)と称する。○印の各頂点は●印の
補正値から補間する点を示し、○印による立方体を補間
立方体と称する。本従来例の思想は、高速に色変換を実
行する為に、高速演算の可能な相対位置のみを補間し、
それ以外の相対位置に関しては疑似階調を用いることに
よって、その相対位置に近似する方法である。すなわ
ち、この補間立方体の各頂点のみが補間の対象である。
図6のフローチャートを基に説明する。S601は、適
合立方体でいかなる相対位置にあるかを算出するステッ
プである。ここでは、相対位置を“point”という
変数で表現する。また、各色の(M+1)ビット目の1
ビット情報をC成分はclow,M成分はmlow,Y
成分はylowと表現している。S601では、C成分
を3ビット目、M成分を2ビット目、Y成分を1ビット
目に配置して3ビット情報として扱う。S602からS
608までは、3ビット情報の“point”変数が、
いかなる値かを判定し、その相対位置に応じた補間演算
を実行する。S602に適合すると、補間する補正値を
IPDATAとすると、相対位置がLUTDATA
1例をブロック図を図13に示す。システムは、ホスト
コンピュータ10とカラープリンタ20で構成されてい
る。画像データ発生部11は、例えばDTPソフト等に
より、ユーザによって原稿となる画像を生成する。色処
理部12は、生成されたRGBM値をカラープリンタ2
0のインク特性等を考慮したデータであるプリンタデバ
イスに依存したC1M1 Y1 K1 M値に変換する。疑似階
調処理部13は、色処理されたC2 M2 Y2 K2 M値に
対して疑似階調処理を行い、カラープリンタ20の記録
部が画像形成することができるN値(N<M)に変換す
る。疑似階調処理としては、例えば、濃度保存型の誤差
拡散法や、ディザ法等がある。転送部14はカラープリ
ンタ20の処理に同期してC2 M2 Y2 K2 N値を転送
する。上述の各処理部は、CPUバス15を介して接続
されているCPU16によって制御されている。CPU
16はROM17に格納されているプログラムに基づ
き、RAM18をワークメモリとして用いることにより
各処理部を制御する。カラープリンタ20は受信したC
2 M2 Y2 K2 N値データに基づき、CMYKの各色ヘ
ッドを駆動させ、記録媒体上に画像形成する。本システ
ムでは、カラープリンタ20のヘッドで再現できる1画
素における階調数がN値と限られている。該カラープリ
ンタ20で(入力原稿を高品位に再現できるように)、
C1 M1Y1 K1 N値に疑似階調処理によって、複数画
素を用いて、入力原稿の色を高品位に再現できるように
する。以下、本発明にかかる色処理部12を具体的に各
実施形態で説明する。 (実施形態1)図1は、本発明にかかる実施形態1を示
す要部ブロック図である。本実施形態では、入力したデ
バイス非依存なRGBの24ビット情報を、プリンタデ
バイスに依存したCMYK32ビット情報に変換する例
について述べる。101はlog変換手段を示し、RG
Bの対数変換をすることで、補色であるCMYの情報を
作成している。当然、このCMYはデバイス非依存な色
成分である。この時に図2の従来例と同様、入力γ補正
を施しても良い。作成したCMY信号は、ディザ信号発
生部102から発生されたディザ信号を加算器103に
おいて、それぞれ付加する。付加するディザ信号は、簡
易的には、各色同一信号であっても良いが、CMYの各
軸に各々振らせた3次元的なディザ信号が好ましい。す
なわち、色立体中の、或る1点の原信号を考えた場合、
前者はディザ信号の大小にかかわらず、ディザ付加信号
が直線上に乗るのに対し、後者はディザ付加信号が3次
元空間中に分散される。各々付加された後の信号(ディ
ザ付加信号)は8ビットのビット長にクリップ(不図
示)された後、量子化部104に入力される。量子化部
104では、ディザ付加信号を上位Mビット分(1≦M
<7)以外をマスクし、各々Mビット分、すなわち、C
MY3色で(M×3)ビット分の情報を得る。ディザ信
号発生部102は複数画素に対応する所定エリアの各画
素ごとに加算値が設定されているディザマトリクスを格
納し、入力画像データの位置に応じたディザ付加信号を
出力する。Mの値は、ホストコンピュータ内に格納でき
るテーブル容量、画質、処理スピード等により実験的に
決定するのが良い。105はLUT(ルックアップテー
ブル)を示し、従来例と同様、各量子化点毎に出力装置
特有の色再現特性に適合させたCMYKの補正値が格納
されている。LUT105のアドレスは((2^M+
1)^3)ほど必要になる。(a^bはaのb乗を意味
する)。例えば、M=3の場合について説明する。M=
3の場合には、各色3ビット分割になる為、状態数は8
になる。補間の為には、各状態数の前後に補正値が必要
な為、分割数+1である9点の補正値が必要である。図
4に1次元の分割の例を示す。M=3である為、5ビッ
ト毎の量子化ステップになり、8ビット信号の最大値で
ある“255”にも補正値を格納しておく。1次元で9
点の補正値を格納する為、3次元では9^3である72
9色分の補正値を格納することになる。LUT105か
らは、入力した(M×3)ビットの情報を基に、色立体
中に分割された、どこの立方体内に入っているかを判断
する。分割されている立方体の数は状態数(M^3)と
一致し、対象と判断された立方体を以後、適合立方体と
称する。LUT105からは、補間に必要となる適合立
方体の各頂点である8格子点分の補正値を出力し、8格
子点格納部106に格納する。一方、量子化部によりマ
スクされた下位ビットのうち、上位(M+1)ビット目
の各色1ビット、計3ビット情報は、補正値の格納され
ている立方体内で、いかなる相対的な位置にあるかを判
定する情報である。絶対的な位置である適合立方体の8
格子点に格納された補正値と、立方体内での相対的な位
置関係の前述3ビット情報により、近似値算出部107
にて、注目画素の補正値が算出される。本実施形態の特
徴である、近似値算出部107の処理内容を図5、及び
図6のフローチャートを基に説明する。図5中の最も大
きい立方体は、適合立方体を示している。●印の各頂点
は適合立方体の各頂点を示し、各頂点には、デバイス非
依存な色空間からデバイス依存の色空間への変換補正値
が格納されている。各頂点の補正値をLUTDATA
〔i〕(0≦i≦7)と称する。○印の各頂点は●印の
補正値から補間する点を示し、○印による立方体を補間
立方体と称する。本従来例の思想は、高速に色変換を実
行する為に、高速演算の可能な相対位置のみを補間し、
それ以外の相対位置に関しては疑似階調を用いることに
よって、その相対位置に近似する方法である。すなわ
ち、この補間立方体の各頂点のみが補間の対象である。
図6のフローチャートを基に説明する。S601は、適
合立方体でいかなる相対位置にあるかを算出するステッ
プである。ここでは、相対位置を“point”という
変数で表現する。また、各色の(M+1)ビット目の1
ビット情報をC成分はclow,M成分はmlow,Y
成分はylowと表現している。S601では、C成分
を3ビット目、M成分を2ビット目、Y成分を1ビット
目に配置して3ビット情報として扱う。S602からS
608までは、3ビット情報の“point”変数が、
いかなる値かを判定し、その相対位置に応じた補間演算
を実行する。S602に適合すると、補間する補正値を
IPDATAとすると、相対位置がLUTDATA
〔0〕と同位置である為に、IPDATA=LUTDA
TA
TA
〔0〕とする(S609)。S603に適合する
と、LUTDATA
と、LUTDATA
〔0〕とLUTDATA〔1〕の中
間点である為に、IPDATA=(LUTDATA
間点である為に、IPDATA=(LUTDATA
〔0〕+LUTDATA〔1〕)>>1(“>>n”は
右方向にnビットシフトを示す。1/(2^n)と等
価。)とする(S610)。S604に適合すると、L
UTDATA
右方向にnビットシフトを示す。1/(2^n)と等
価。)とする(S610)。S604に適合すると、L
UTDATA
〔0〕とLUTDATA〔2〕の中間的で
ある為に、IPDATA=(LUTDATA
ある為に、IPDATA=(LUTDATA
〔0〕+L
UTDATA〔2〕)>>1とする(S611)。S6
05に適合すると、LUTDATA
UTDATA〔2〕)>>1とする(S611)。S6
05に適合すると、LUTDATA
〔0〕、LUTDA
TA〔1〕、LUTDATA〔2〕、LUTDATA
〔3〕の4点から等距離になる為に、IPDATA=
(LUTDATA
TA〔1〕、LUTDATA〔2〕、LUTDATA
〔3〕の4点から等距離になる為に、IPDATA=
(LUTDATA
〔0〕+LUTDATA〔1〕+LU
TDATA〔2〕+LUTDATA〔3〕)>>2とす
る(S612)。S606に適合すると、LUTDAT
A
TDATA〔2〕+LUTDATA〔3〕)>>2とす
る(S612)。S606に適合すると、LUTDAT
A
〔0〕とLUTDATA〔4〕の中間的である為に、
IPDATA=(LUTDATA
IPDATA=(LUTDATA
〔0〕+LUTDAT
A〔4〕)>>1とする(S613)。S607に適合
すると、LUTDATA
A〔4〕)>>1とする(S613)。S607に適合
すると、LUTDATA
〔0〕、LUTDATA
〔1〕、LUTDATA〔4〕、LUTDATA〔5〕
の4点から等距離になる為に、IPDATA=(LUT
DATA
〔1〕、LUTDATA〔4〕、LUTDATA〔5〕
の4点から等距離になる為に、IPDATA=(LUT
DATA
〔0〕+LUTDATA〔1〕+LUTDAT
A〔4〕+LUTDATA〔5〕)>>2とする(S6
14)。S608に適合すると、LUTDATA
A〔4〕+LUTDATA〔5〕)>>2とする(S6
14)。S608に適合すると、LUTDATA
〔0〕、LUTDATA〔2〕、LUTDATA
〔4〕、LUTDATA〔6〕の4点から等距離になる
為に、IPDATA=(LUTDATA
〔4〕、LUTDATA〔6〕の4点から等距離になる
為に、IPDATA=(LUTDATA
〔0〕+LUT
DATA〔2〕+LUTDATA〔4〕+LUTDAT
A〔6〕)>>2とする(S615)。S602〜S6
08全てに適合しない場合、すなわちpoint=7の
場合には、LUTDATA
DATA〔2〕+LUTDATA〔4〕+LUTDAT
A〔6〕)>>2とする(S615)。S602〜S6
08全てに適合しない場合、すなわちpoint=7の
場合には、LUTDATA
〔0〕〜LUTDATA
〔7〕の8点の中心になる為に、IPDATA=(LU
TDATA
〔7〕の8点の中心になる為に、IPDATA=(LU
TDATA
〔0〕+LUTDATA〔1〕+LUTDA
TA〔2〕+LUTDATA〔3〕+LUTDATA
〔4〕+LUTDATA〔5〕+LUTDATA〔6〕
+LUTDATA〔7〕)>>3とする(S616)。
以上が、本実施形態に用いる補間演算であるが、S60
9〜S616の補間演算から明らかなように、乗算は全
く用いていない。最も演算子の多いS616の処理にお
いても、7回の加算とビットシフトのみで算出すること
ができる。高解像度プリンタにおいては、処理する画素
数が従来よりも大量に増加する為、1画素の変換の時間
差が僅かでも画像全体では大きな差となって表われてく
る。本実施形態との差異は、入力点iに対する要求する
色変換補正情報g(i)をいかに求めるかという点にあ
る。本実施形態では色変換の近似に大きな特徴がある。
すなわちLUTを用いる従来例で補間演算を使うもの
は、上位ビット格子点の補正情報から、下位ビット全て
を用いて、線形的にg(i)を積和演算に算出するもの
であり、また、LUTに入力する以前に格子点分の階調
数にプレ階調変換する従来例は、f(a)やf(b)と
いった格子点の補正結果をもってg(i)の代用にして
いる。両者の違いは、下位ビットをいかに用いるかであ
って、前者では、LUT後の補間演算、後者はLUT入
力前の最適格子点探索に用いている。それらの従来例に
比べ、本実施形態の思想は、積和演算が必要な補間演算
をする代わりに、加算とビットシフトにて演算できる相
対位置に近似している点が大きな特徴である。つまり、
本実施形態は、前者の従来例よりは、遥かに高速に処理
が実行でき、また後者の従来例に比べ、テーブル容量は
等しく、かつ、処理速度をほとんど増加させずに各色1
ビット分量子化ビット数を増加させたものに近づくこと
になる(但し、適合立方体内では非線形性は取り除けな
い)。図7は、2つの従来例と、本発明の思想の違いを
簡単に2次元のモデルを用いて示したものである。図7
(1)は補間演算によるもので、座標値の補正値を算出
している。そのため、所望の座標値(×印)は移動しな
い。図7(2)はプレ階調変換によるもので、格子点に
よる補正値にて代用している。そのため、所望の座標値
の移動(量子化誤差)が大きい。図7(3)は本発明に
よるもので、量子化誤差を(2)の1/2にすることに
より、求めたい補正値を格子点以外にも容易に近似する
ことが可能になる。また、本実施形態では、いかなる相
対位置にあっても予め適合立方体の8点の補正情報をL
UTから取りだし格納している例について述べたが、8
点の情報を用いる相対位置は補間立方体の一頂点のみ
(前述の例では“point=7”)である為、当然、
相対位置に応じて、適合立方体の必要となる頂点の補正
情報のみをLUTから取り出す様にしても良い。 (実施形態2)図8は、実施形態2を示す要部ブロック
図である。本実施形態は、図1に示す実施形態1と一部
が異なるだけであり、同一部には同一番号を付して異な
っている点を説明する。図中801は量子化部を示し、
各色上位Mビットと下位Nビットに分離される。例え
ば、各色8ビットであれば、M+N≦8になる。各色、
下位Nビットは、補間係数発生部802に送信され、適
合立方体の各頂点の比率を発生する。この補間係数の発
生が本実施形態の特徴であるが、詳細は後述する。補間
係数に基づき設定される補間に必要な格子点は格子点決
定部803に送信され、適合立方体のいかなる頂点のア
ドレスをLUT105に入力するかが決定される。LU
T105は、図1の実施形態1と同様、上位ビットによ
るデバイス非依存のCMYからデバイス依存のCMYK
の変換値が格納されている。近似値算出部804はLU
T105からの各頂点の変換補正値、補間係数発生部8
02からの各頂点の補間係数を基に、補間演算を実行
し、近似値を算出する。次に、図9のフローチャートを
基に補間演算を説明する。図中にS901は初期化を表
し、適合立方体の各頂点(0〜7)の頂点番号の変数を
iで表し、非零の補間係数をカウントするカウンタ変数
をcで表す。IPDATAは図1の実施形態1同様、入
力点デバイス依存のCMYK補正情報を表す。S902
は、頂点iにおける補間係数p(i)が非零か否かを判
断している。もし、p(i)=0の場合には、S903
にてiを更新し、次の頂点に進む。もし、p(i)が非
零であった時のみS904にて非零の補間係数のカウン
タ変数cを1だけ加算する。非零の補間係数を有する頂
点では、S905にて格子点である入力アドレスを決定
する。すなわち、適合立方体の頂点iの絶対位置をLU
Tに送信することになる。S906では、送信されたア
ドレスに格納されているエンジン依存のCMYK補正値
(LUTDATA〔i〕とおく)を出力する。S907
では、補間係数p(i)と、補正値LUTDATA
〔i〕との積和演算を行なう。積和結果は新たにIPD
ATAに加算されていく。S908で、非零のカウンタ
変数cが予め設定している規定回数n(n<8)に達し
たか、もしくは、頂点が7(最終頂点)まで達したか否
かを判断している。もし、どちらかの変数が達していた
場合には終了し、達していない場合には、S903にて
次の頂点に移行する。図9のフローチャートでも明らか
な様に補間係数が0である頂点の数が多ければ多いほど
処理速度は速くなる。すなわち、本実施例では、S90
8の規定回数nの値によって速度を制御することにな
る。言い換えれば、適合立方体の8頂点のうち、n点の
頂点のみを補間演算に用いることによって積和演算の回
数を減少させている。従来例でも説明したように通常の
8頂点による補間演算は24回の乗算と7回の加算によ
って算出できる。本実施形態では、補間係数の発生を少
し工夫することによって、n回の演算と(n−1)回の
加算で代用させることができる。当然、立方体内での相
対位置点と補間係数が一致しない入力点が発生するが、
前段でディザ信号を付加している為、複数画素を面積的
に見れば色変換誤差はほとんど問題ない。次に、補間係
数発生部802で行われる、予め、非零の補間係数をn
点以内に抑え込む動作手順の一例を図10に示す。ま
ず、S1001において、各頂点の相対位置に見合った
正しい補間割合を整数比にて算出する。S1002で
は、補間割合が非零である頂点の数をカウントし、その
数が、予め設定した規定回数n以下になっているか否か
を判断する。もし、はじめからn以下であれば、各頂点
の正確な補間割合を補間係数として設定することができ
る(S1003)。もし、非零の頂点の数がnを越えて
いたら、S1004にて、非零である頂点の中で補間割
合を基にソートを実行する。ソートした後の最小の補間
割合である頂点の割合をkとすると、S1005にて補
間割合kを0に置き換える。kを0に置き換えた分だけ
係数が余ってしまう為、S1006にてkの値を消費す
る。すなわち、最大補間割合である頂点から順にk回分
だけを+1ずつ加算していく。もし、非零の全頂点に+
1ずつ加算してもkの値が消費できない場合には、ま
た、最大補間割合である頂点に戻り、再び、+1ずつ加
算していく。このS1004、S1005、S1006
の動作を非零の頂点がn以下になるまで繰り返す(ソー
ト順位を記憶しておけばソートの動作は毎回実行しなく
ても構わない)。実際の補間割合と補間係数の設定の例
について図11、図12を基に説明する。図11は適合
立方体を示し、説明を容易にする為、各頂点をa〜hの
記号で表している。量子化した上位ビットが各6ビッ
ト、マスクされた下位ビットが各2ビットと仮定し、補
間係数算出部へは各2ビットの3色分で6ビット情報が
入力されるとする。いま、入力された情報の適合立方体
内の相対位置が図11のiの位置と仮定する。立方格子
内のiの相対位置は、立方体の1辺の長さを1に正規化
し、下位ビットで形成する相対的な立方体の各頂点をa
〜hとすると、頂点aから3軸ともに1/4だけ離れた
距離にあるものとする(各軸2ビットの為、00、0
1、10、11の入力が可能であり、頂点aの座標を
(00、00、00)とすると、iの座標は(01、0
1、01)とする。)いま、iの座標を各頂点から補間
しようとすると、3次元の線形補間では体積比となる
為、図12の“補間割合”の欄に記載されている比率に
よって補間演算がなされる。(各割合を積和して、64
で割る(6ビットシフト)。)この補間割合では、8頂
点全てに係数がかかってしまう為、積和回数が増加して
しまう。(予め補間割合を演算しておいて積和演算を行
なっても8回の乗算と7回の加算になる)そこで、積和
回数を減少させる為に、図10のフローチャートを用い
てn=4に設定して非零の係数を減らした結果が“補間
係数”の欄に記載した値である。n=4の為、4回の乗
算と3回の加算で補間(近似)が実行できる。なお、図
9のフローチャートでも補間係数が、1で正規化してい
ないで、合計が2のべき乗である整数比にしている場合
には、積和演算の後にビットシフトをして除算しなくて
はならない。また、設定されたnの値で処理時間及び補
間精度が変わるので、nの値をユーザが用途に応じて設
定できるようにしても構わない。また、補間係数発生部
は、前述したn点以内に抑えこんだ補間係数をLUTの
形で格納しても良いし、勿論、他の構成でも構わない。
また、図1及び図8においてLUT入力以前にlog変
換を実行しているが、当然log変換をLUT内部に入
れてしまう構成も考えられる。上述の各実施形態におけ
る色処理をホストコンピュータ10の色処理部12に適
用することにより、良好な色処理を高速に行うことがで
きる。特に、図13に示すシステムの場合、カラープリ
ンタ20の各記録部がHレベルしか忠実に再現すること
ができません。したがって、色処理において上述のよう
な近似を適用することにより画質にはほとんど影響を与
えずに高速に処理することができる。 (実施形態3)実施形態2では、格子点決定部803に
よって入力画像データの上位Mビット、及び入力画像デ
ータの下位ビットに基づく補間係数とに基づき、補間立
体に属するH個の頂点を選択する。即ち、実施形態2
は、立方体内部を一義的な補間立体に分割し、入力画像
データが属する補間立体の各頂点に対する相対位置に基
づき、補間係数を生成し、補間演算を行う。このよう
な、立方体内部を一義的な補間立体に分割するn点補間
の場合には、nの値が大きいほど補間精度が上昇するが
処理速度が遅くなる。nが小さいと処理速度が速くなる
が、局所的な非線形性の影響を受けやすくなる。立方体
内部を一義的な補間立体に分割しているため画像におけ
るグラデーション部等において、補間立体がかわった時
に、補間演算に要する格子点のメンバーが切り替わるた
めに、トーンジャンプ等の疑似輪郭が生じる。本実施形
態では高速に高精度の補間演算を行うことを目的とす
る。本実施形態の特徴は固定な立体の分割ではなく、よ
り自由度の高い補間係数の作成にある。条件は”補間に
用いる格子点をn点以下に抑える”ということのみで、
n個のメンバーはいかなる組み合わせでも構わない。例
えば、補間に用いる格子点を4点以下に抑える場合は図
11に示されるような格子点a,b,c,eで形成され
る4面体内に入力情報の相対位置が来る場合でも、相対
位置によっては、格子点(a,b,c,e)の補間項の
組み合わせではなく、(a,h)のみの組み合わせや、
(a,d)のみの組み合わせを用いても良い。このよう
な組み合わせによる補間係数は予め実験的に算出し、L
UTに格納しておけば良い。以下、実施形態3に係る上
述した“補間に用いる格子点を4点以下に抑える”構成
を図14を用いて説明する。なお、図14において他の
実施形態と同一部には同一番号を付して説明を省略す
る。本実施形態の補間係数発生部302は面及び立体に
おける対角線上に位置する画像データが入力された場合
は該対角線上の端点である2頂点に対する画像データの
相対位置に基づき補間演算を行う補間係数を発生する。
また、対角線上以外の4面体の面に位置する画像データ
が入力された場合は該面を構成する3頂点に対する画像
データの相対位置に基づき補間演算を行う補間係数を発
生する。対角線及び面以外の4面体内に位置する画像デ
ータが入力された場合は、従来通り、4面体を構成する
4頂点に対する画像データの相対位置に基づき補間演算
を行う補間係数を発生する。該補間係数に基づき、格子
点決定部303は格子点を選択し、近似値算出部304
は補間演算を行い、画像データに対応する近似値C,
M,Y,Kを算出する。図11の4面体abceを用い
て一例を説明する。例えば、対角線a−d,a−f,a
−g,a−hに位置する画像データが入力された場合
は、4面体abce内に位置する画像データであって
も、頂点a,b,c,e以外を含む各々(a,d),
(a,f),(a,g),(a,h)の組み合わせの2
頂点に対応した補間係数を補間係数部302は発生す
る。このように入力画像データが同一補間立体に位置
し、色空間に位置するにもかかわらず補間演算に要する
n頂点の組み合わせを異ならすことができる。即ち、補
間立体を一義的に限定せず、“補間に用いる格子点を4
点以下に抑える”という条件の下で入力画像データの位
置に対応した補間立体を用いることができる。したがっ
てグラデーション部等では1画素では4頂点でも、複数
画素を考えると8頂点全てを用いることになる。よっ
て、n=4とnが小さいにもかかわらず、補間立体間の
連続性を保つことができ、局所的な非線形性の影響を受
けずに、グラデーションを良好に再現することができ
る。したがって本実施形態によれば、補間点1画素では
n点による補間演算のメンバー(格子点)でも、補間点
複数画素では、n点より多くのメンバーによる補間演算
に匹敵した画像を得ることができる。しかも、処理速度
はn点補間と同程度で処理することができる。 (実施形態4)本実施形態の思想は、固定の立体分割に
こだわらないだけではなく、多くの補間項を補間演算に
用いることにある。しかし、入力情報1画素に対し多く
の補間項を用いると、演算時間が大幅にかかってしまう
為(従来の8点補間)、入力情報複数画素に対して多く
の補間項を用いることにする。そこで、図8に示す実施
形態2ではLUT入力以前にディザ信号の付加してい
る。実施形態2におけるディザ信号の付加は、本来8点
補間すべきところを4頂点に基づく補間にしていること
から生じる補間誤差を軽減することを目的としている。
実施形態1も同様である。これに対し実施形態4では、
“演算に要するn点のメンバー変更”を行うことにより
複数画素において、n点補間以上の補間処理に匹敵する
画質の画像を得ることを目的としてディザ信号を付加す
る。実施形態4では、一義的な補間立体に分割するn点
補間にディザ信号を付加する構成を適用することによ
り、n点補間より高精度の補間処理を提供する。図1
5,図16,図17を例に説明する。図15は図8と一
部のみ異なっている。すなわち、従来の固定の立体分割
内では、近似ではなく正確なn点の補間演算が可能であ
る。その為、補間値算出部1400でn点による補間項
の補間演算を行なう。その他の信号の流れについては図
8と同様である。図16は適合立方体を示している。図
15の例では、立方体の重心(体心)の点の補正値も格
納しているものとし、5点補間の例を説明する。つま
り、○印の格子点は補正値が格納されている格子点を示
している。図17は図16の適合立方体を分割した例を
示し、重心と各面の4頂点より形成される5個の補間立
体である5面体を表している。5個の5面体をA〜Eと
する。従来の補間方法では、入力した各色成分軸の下位
ビットにより、適合立方体内の相対位置を決定し、同時
にA〜Eのいかなる補間立体に含まれるかを決定してい
る。実施形態4によれば、ディザ信号によって、立体を
一義的に分割しているにもかかわらず入力画像データに
対応する補間立体を制御することができる。即ち、補間
演算にどのメンバーを選択するかをディザ信号の付加に
よって制御できる。よって、実施形態3と同様に補間点
1画素ではn点による補間演算のメンバーでも、補間点
複数画素ではn点より多くのメンバーによる補間演算に
匹敵した画像を得ることができる。しかも、処理速度は
n点補間と同程度で処理することができる。なお、上述
の実施形態では、ディザ信号付加の影響で、ひとつの形
成立体内に留まらない可能性が発生する。すなわち、複
数の形成立体を用いて補間することに相当する。複数の
形成立体を用いて補間するということは、複数画素では
補間項が多くなることを意味している。このディザ信号
の振幅は実験的に求めるのが良いが、振幅が大きすぎる
と当然ながら画質は劣化してしまう。
TA〔2〕+LUTDATA〔3〕+LUTDATA
〔4〕+LUTDATA〔5〕+LUTDATA〔6〕
+LUTDATA〔7〕)>>3とする(S616)。
以上が、本実施形態に用いる補間演算であるが、S60
9〜S616の補間演算から明らかなように、乗算は全
く用いていない。最も演算子の多いS616の処理にお
いても、7回の加算とビットシフトのみで算出すること
ができる。高解像度プリンタにおいては、処理する画素
数が従来よりも大量に増加する為、1画素の変換の時間
差が僅かでも画像全体では大きな差となって表われてく
る。本実施形態との差異は、入力点iに対する要求する
色変換補正情報g(i)をいかに求めるかという点にあ
る。本実施形態では色変換の近似に大きな特徴がある。
すなわちLUTを用いる従来例で補間演算を使うもの
は、上位ビット格子点の補正情報から、下位ビット全て
を用いて、線形的にg(i)を積和演算に算出するもの
であり、また、LUTに入力する以前に格子点分の階調
数にプレ階調変換する従来例は、f(a)やf(b)と
いった格子点の補正結果をもってg(i)の代用にして
いる。両者の違いは、下位ビットをいかに用いるかであ
って、前者では、LUT後の補間演算、後者はLUT入
力前の最適格子点探索に用いている。それらの従来例に
比べ、本実施形態の思想は、積和演算が必要な補間演算
をする代わりに、加算とビットシフトにて演算できる相
対位置に近似している点が大きな特徴である。つまり、
本実施形態は、前者の従来例よりは、遥かに高速に処理
が実行でき、また後者の従来例に比べ、テーブル容量は
等しく、かつ、処理速度をほとんど増加させずに各色1
ビット分量子化ビット数を増加させたものに近づくこと
になる(但し、適合立方体内では非線形性は取り除けな
い)。図7は、2つの従来例と、本発明の思想の違いを
簡単に2次元のモデルを用いて示したものである。図7
(1)は補間演算によるもので、座標値の補正値を算出
している。そのため、所望の座標値(×印)は移動しな
い。図7(2)はプレ階調変換によるもので、格子点に
よる補正値にて代用している。そのため、所望の座標値
の移動(量子化誤差)が大きい。図7(3)は本発明に
よるもので、量子化誤差を(2)の1/2にすることに
より、求めたい補正値を格子点以外にも容易に近似する
ことが可能になる。また、本実施形態では、いかなる相
対位置にあっても予め適合立方体の8点の補正情報をL
UTから取りだし格納している例について述べたが、8
点の情報を用いる相対位置は補間立方体の一頂点のみ
(前述の例では“point=7”)である為、当然、
相対位置に応じて、適合立方体の必要となる頂点の補正
情報のみをLUTから取り出す様にしても良い。 (実施形態2)図8は、実施形態2を示す要部ブロック
図である。本実施形態は、図1に示す実施形態1と一部
が異なるだけであり、同一部には同一番号を付して異な
っている点を説明する。図中801は量子化部を示し、
各色上位Mビットと下位Nビットに分離される。例え
ば、各色8ビットであれば、M+N≦8になる。各色、
下位Nビットは、補間係数発生部802に送信され、適
合立方体の各頂点の比率を発生する。この補間係数の発
生が本実施形態の特徴であるが、詳細は後述する。補間
係数に基づき設定される補間に必要な格子点は格子点決
定部803に送信され、適合立方体のいかなる頂点のア
ドレスをLUT105に入力するかが決定される。LU
T105は、図1の実施形態1と同様、上位ビットによ
るデバイス非依存のCMYからデバイス依存のCMYK
の変換値が格納されている。近似値算出部804はLU
T105からの各頂点の変換補正値、補間係数発生部8
02からの各頂点の補間係数を基に、補間演算を実行
し、近似値を算出する。次に、図9のフローチャートを
基に補間演算を説明する。図中にS901は初期化を表
し、適合立方体の各頂点(0〜7)の頂点番号の変数を
iで表し、非零の補間係数をカウントするカウンタ変数
をcで表す。IPDATAは図1の実施形態1同様、入
力点デバイス依存のCMYK補正情報を表す。S902
は、頂点iにおける補間係数p(i)が非零か否かを判
断している。もし、p(i)=0の場合には、S903
にてiを更新し、次の頂点に進む。もし、p(i)が非
零であった時のみS904にて非零の補間係数のカウン
タ変数cを1だけ加算する。非零の補間係数を有する頂
点では、S905にて格子点である入力アドレスを決定
する。すなわち、適合立方体の頂点iの絶対位置をLU
Tに送信することになる。S906では、送信されたア
ドレスに格納されているエンジン依存のCMYK補正値
(LUTDATA〔i〕とおく)を出力する。S907
では、補間係数p(i)と、補正値LUTDATA
〔i〕との積和演算を行なう。積和結果は新たにIPD
ATAに加算されていく。S908で、非零のカウンタ
変数cが予め設定している規定回数n(n<8)に達し
たか、もしくは、頂点が7(最終頂点)まで達したか否
かを判断している。もし、どちらかの変数が達していた
場合には終了し、達していない場合には、S903にて
次の頂点に移行する。図9のフローチャートでも明らか
な様に補間係数が0である頂点の数が多ければ多いほど
処理速度は速くなる。すなわち、本実施例では、S90
8の規定回数nの値によって速度を制御することにな
る。言い換えれば、適合立方体の8頂点のうち、n点の
頂点のみを補間演算に用いることによって積和演算の回
数を減少させている。従来例でも説明したように通常の
8頂点による補間演算は24回の乗算と7回の加算によ
って算出できる。本実施形態では、補間係数の発生を少
し工夫することによって、n回の演算と(n−1)回の
加算で代用させることができる。当然、立方体内での相
対位置点と補間係数が一致しない入力点が発生するが、
前段でディザ信号を付加している為、複数画素を面積的
に見れば色変換誤差はほとんど問題ない。次に、補間係
数発生部802で行われる、予め、非零の補間係数をn
点以内に抑え込む動作手順の一例を図10に示す。ま
ず、S1001において、各頂点の相対位置に見合った
正しい補間割合を整数比にて算出する。S1002で
は、補間割合が非零である頂点の数をカウントし、その
数が、予め設定した規定回数n以下になっているか否か
を判断する。もし、はじめからn以下であれば、各頂点
の正確な補間割合を補間係数として設定することができ
る(S1003)。もし、非零の頂点の数がnを越えて
いたら、S1004にて、非零である頂点の中で補間割
合を基にソートを実行する。ソートした後の最小の補間
割合である頂点の割合をkとすると、S1005にて補
間割合kを0に置き換える。kを0に置き換えた分だけ
係数が余ってしまう為、S1006にてkの値を消費す
る。すなわち、最大補間割合である頂点から順にk回分
だけを+1ずつ加算していく。もし、非零の全頂点に+
1ずつ加算してもkの値が消費できない場合には、ま
た、最大補間割合である頂点に戻り、再び、+1ずつ加
算していく。このS1004、S1005、S1006
の動作を非零の頂点がn以下になるまで繰り返す(ソー
ト順位を記憶しておけばソートの動作は毎回実行しなく
ても構わない)。実際の補間割合と補間係数の設定の例
について図11、図12を基に説明する。図11は適合
立方体を示し、説明を容易にする為、各頂点をa〜hの
記号で表している。量子化した上位ビットが各6ビッ
ト、マスクされた下位ビットが各2ビットと仮定し、補
間係数算出部へは各2ビットの3色分で6ビット情報が
入力されるとする。いま、入力された情報の適合立方体
内の相対位置が図11のiの位置と仮定する。立方格子
内のiの相対位置は、立方体の1辺の長さを1に正規化
し、下位ビットで形成する相対的な立方体の各頂点をa
〜hとすると、頂点aから3軸ともに1/4だけ離れた
距離にあるものとする(各軸2ビットの為、00、0
1、10、11の入力が可能であり、頂点aの座標を
(00、00、00)とすると、iの座標は(01、0
1、01)とする。)いま、iの座標を各頂点から補間
しようとすると、3次元の線形補間では体積比となる
為、図12の“補間割合”の欄に記載されている比率に
よって補間演算がなされる。(各割合を積和して、64
で割る(6ビットシフト)。)この補間割合では、8頂
点全てに係数がかかってしまう為、積和回数が増加して
しまう。(予め補間割合を演算しておいて積和演算を行
なっても8回の乗算と7回の加算になる)そこで、積和
回数を減少させる為に、図10のフローチャートを用い
てn=4に設定して非零の係数を減らした結果が“補間
係数”の欄に記載した値である。n=4の為、4回の乗
算と3回の加算で補間(近似)が実行できる。なお、図
9のフローチャートでも補間係数が、1で正規化してい
ないで、合計が2のべき乗である整数比にしている場合
には、積和演算の後にビットシフトをして除算しなくて
はならない。また、設定されたnの値で処理時間及び補
間精度が変わるので、nの値をユーザが用途に応じて設
定できるようにしても構わない。また、補間係数発生部
は、前述したn点以内に抑えこんだ補間係数をLUTの
形で格納しても良いし、勿論、他の構成でも構わない。
また、図1及び図8においてLUT入力以前にlog変
換を実行しているが、当然log変換をLUT内部に入
れてしまう構成も考えられる。上述の各実施形態におけ
る色処理をホストコンピュータ10の色処理部12に適
用することにより、良好な色処理を高速に行うことがで
きる。特に、図13に示すシステムの場合、カラープリ
ンタ20の各記録部がHレベルしか忠実に再現すること
ができません。したがって、色処理において上述のよう
な近似を適用することにより画質にはほとんど影響を与
えずに高速に処理することができる。 (実施形態3)実施形態2では、格子点決定部803に
よって入力画像データの上位Mビット、及び入力画像デ
ータの下位ビットに基づく補間係数とに基づき、補間立
体に属するH個の頂点を選択する。即ち、実施形態2
は、立方体内部を一義的な補間立体に分割し、入力画像
データが属する補間立体の各頂点に対する相対位置に基
づき、補間係数を生成し、補間演算を行う。このよう
な、立方体内部を一義的な補間立体に分割するn点補間
の場合には、nの値が大きいほど補間精度が上昇するが
処理速度が遅くなる。nが小さいと処理速度が速くなる
が、局所的な非線形性の影響を受けやすくなる。立方体
内部を一義的な補間立体に分割しているため画像におけ
るグラデーション部等において、補間立体がかわった時
に、補間演算に要する格子点のメンバーが切り替わるた
めに、トーンジャンプ等の疑似輪郭が生じる。本実施形
態では高速に高精度の補間演算を行うことを目的とす
る。本実施形態の特徴は固定な立体の分割ではなく、よ
り自由度の高い補間係数の作成にある。条件は”補間に
用いる格子点をn点以下に抑える”ということのみで、
n個のメンバーはいかなる組み合わせでも構わない。例
えば、補間に用いる格子点を4点以下に抑える場合は図
11に示されるような格子点a,b,c,eで形成され
る4面体内に入力情報の相対位置が来る場合でも、相対
位置によっては、格子点(a,b,c,e)の補間項の
組み合わせではなく、(a,h)のみの組み合わせや、
(a,d)のみの組み合わせを用いても良い。このよう
な組み合わせによる補間係数は予め実験的に算出し、L
UTに格納しておけば良い。以下、実施形態3に係る上
述した“補間に用いる格子点を4点以下に抑える”構成
を図14を用いて説明する。なお、図14において他の
実施形態と同一部には同一番号を付して説明を省略す
る。本実施形態の補間係数発生部302は面及び立体に
おける対角線上に位置する画像データが入力された場合
は該対角線上の端点である2頂点に対する画像データの
相対位置に基づき補間演算を行う補間係数を発生する。
また、対角線上以外の4面体の面に位置する画像データ
が入力された場合は該面を構成する3頂点に対する画像
データの相対位置に基づき補間演算を行う補間係数を発
生する。対角線及び面以外の4面体内に位置する画像デ
ータが入力された場合は、従来通り、4面体を構成する
4頂点に対する画像データの相対位置に基づき補間演算
を行う補間係数を発生する。該補間係数に基づき、格子
点決定部303は格子点を選択し、近似値算出部304
は補間演算を行い、画像データに対応する近似値C,
M,Y,Kを算出する。図11の4面体abceを用い
て一例を説明する。例えば、対角線a−d,a−f,a
−g,a−hに位置する画像データが入力された場合
は、4面体abce内に位置する画像データであって
も、頂点a,b,c,e以外を含む各々(a,d),
(a,f),(a,g),(a,h)の組み合わせの2
頂点に対応した補間係数を補間係数部302は発生す
る。このように入力画像データが同一補間立体に位置
し、色空間に位置するにもかかわらず補間演算に要する
n頂点の組み合わせを異ならすことができる。即ち、補
間立体を一義的に限定せず、“補間に用いる格子点を4
点以下に抑える”という条件の下で入力画像データの位
置に対応した補間立体を用いることができる。したがっ
てグラデーション部等では1画素では4頂点でも、複数
画素を考えると8頂点全てを用いることになる。よっ
て、n=4とnが小さいにもかかわらず、補間立体間の
連続性を保つことができ、局所的な非線形性の影響を受
けずに、グラデーションを良好に再現することができ
る。したがって本実施形態によれば、補間点1画素では
n点による補間演算のメンバー(格子点)でも、補間点
複数画素では、n点より多くのメンバーによる補間演算
に匹敵した画像を得ることができる。しかも、処理速度
はn点補間と同程度で処理することができる。 (実施形態4)本実施形態の思想は、固定の立体分割に
こだわらないだけではなく、多くの補間項を補間演算に
用いることにある。しかし、入力情報1画素に対し多く
の補間項を用いると、演算時間が大幅にかかってしまう
為(従来の8点補間)、入力情報複数画素に対して多く
の補間項を用いることにする。そこで、図8に示す実施
形態2ではLUT入力以前にディザ信号の付加してい
る。実施形態2におけるディザ信号の付加は、本来8点
補間すべきところを4頂点に基づく補間にしていること
から生じる補間誤差を軽減することを目的としている。
実施形態1も同様である。これに対し実施形態4では、
“演算に要するn点のメンバー変更”を行うことにより
複数画素において、n点補間以上の補間処理に匹敵する
画質の画像を得ることを目的としてディザ信号を付加す
る。実施形態4では、一義的な補間立体に分割するn点
補間にディザ信号を付加する構成を適用することによ
り、n点補間より高精度の補間処理を提供する。図1
5,図16,図17を例に説明する。図15は図8と一
部のみ異なっている。すなわち、従来の固定の立体分割
内では、近似ではなく正確なn点の補間演算が可能であ
る。その為、補間値算出部1400でn点による補間項
の補間演算を行なう。その他の信号の流れについては図
8と同様である。図16は適合立方体を示している。図
15の例では、立方体の重心(体心)の点の補正値も格
納しているものとし、5点補間の例を説明する。つま
り、○印の格子点は補正値が格納されている格子点を示
している。図17は図16の適合立方体を分割した例を
示し、重心と各面の4頂点より形成される5個の補間立
体である5面体を表している。5個の5面体をA〜Eと
する。従来の補間方法では、入力した各色成分軸の下位
ビットにより、適合立方体内の相対位置を決定し、同時
にA〜Eのいかなる補間立体に含まれるかを決定してい
る。実施形態4によれば、ディザ信号によって、立体を
一義的に分割しているにもかかわらず入力画像データに
対応する補間立体を制御することができる。即ち、補間
演算にどのメンバーを選択するかをディザ信号の付加に
よって制御できる。よって、実施形態3と同様に補間点
1画素ではn点による補間演算のメンバーでも、補間点
複数画素ではn点より多くのメンバーによる補間演算に
匹敵した画像を得ることができる。しかも、処理速度は
n点補間と同程度で処理することができる。なお、上述
の実施形態では、ディザ信号付加の影響で、ひとつの形
成立体内に留まらない可能性が発生する。すなわち、複
数の形成立体を用いて補間することに相当する。複数の
形成立体を用いて補間するということは、複数画素では
補間項が多くなることを意味している。このディザ信号
の振幅は実験的に求めるのが良いが、振幅が大きすぎる
と当然ながら画質は劣化してしまう。
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば良好
な補間処理を極めて高速に実現することができる。
な補間処理を極めて高速に実現することができる。
【図1】実施形態1を示す要部ブロック図。
【図2】従来例を示す要部ブロック図。
【図3】従来例の補間を示す図。
【図4】第1の量子化を示す図。
【図5】実施形態1の適合立方体の説明図。
【図6】実施形態1の近似値算出の動作手順を示すフロ
ーチャート。
ーチャート。
【図7】実施形態1と従来例との思想の比較を示す図。
【図8】実施形態2を示す要部ブロック図。
【図9】実施形態2の近似値算出の動作手順を示すフロ
ーチャート。
ーチャート。
【図10】実施形態2の補間係数の設定手順を示すフロ
ーチャート。
ーチャート。
【図11】補間係数の設定例を示す適合立方体の説明
図。
図。
【図12】補間係数の発生例を示す図。
【図13】本願発明にかかるシステムの1例を示す概略
図。
図。
【図14】実施形態3を示す要部ブロック図。
【図15】実施形態4を示す要部ブロック図。
【図16】実施形態4に係る適合立体の説明図。
【図17】実施形態5に係る補間立体を説明する図。
Claims (8)
- 【請求項1】 画像データに対応するテーブルに格納さ
れている格子点を用いてN点補間処理を行い画像処理を
行う画像処理装置であって、 画像データを入力する入力手段と、 前記画像データに応じて、該画像データが位置するN点
の格子点で示される補間立体外の格子点を含むN点以下
の格子点を用いて補間処理を行う補間処理手段とを有す
ることを特徴とする画像処理装置。 - 【請求項2】 前記補間立体外の格子点を含むN点以下
の格子点を用いる補間処理は、前記画像データが格子点
で示される6面体の対角線上に位置する場合に行われる
ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。 - 【請求項3】 更に、前記画像データを量子化し、上位
ビットと下位ビットに依存した2つのデータを生成する
量子化手段を有し、 前記上位ビットに依存したデータに基づき前記補間立体
を示すN点の格子点を抽出し、前記下位ビットに依存し
たデータに基づき前記画像データが前記対角線上に位置
するか否かを判断することを特徴とする請求項2記載の
画像処理装置。 - 【請求項4】 前記補間手段は、前記画像データに応じ
て、該画像データが位置する補間立体を示すN点の格子
点を用いてN点補間処理を行うことを特徴とする請求項
1記載の画像処理装置。 - 【請求項5】 画像データを入力する入力手段と、 前記画像データに対してディザ信号を付加する付加手段
と、 前記ディザ信号が付加された画像データに対応するテー
ブルに格納されている格子点を用いて一義的な補間立体
を用いたN点補間処理を行う補間処理手段とを有するこ
とを特徴とする画像処理装置。 - 【請求項6】 前記補間処理手段は、 前記画像データを量子化し上位ビットと下位ビットに依
存した2つのデータを生成する量子化手段と、 前記上位ビットに依存したデータに基づき補間立体を抽
出する抽出手段と、 前記下位ビットに依存したデータに基づき補間係数を生
成する生成手段とを有することを特徴とする請求項5記
載の画像処理装置。 - 【請求項7】 画像データに対応するテーブルに格納さ
れている格子点を用いてN点補間処理を行い画像処理を
行う画像処理装置であって、 画像データを入力し、 前記画像データに応じて、該画像データが位置するN点
の格子点で示される補間立体外の格子点を含むN点以下
の格子点を用いて補間処理を行うことを特徴とする画像
処理方法。 - 【請求項8】 画像データを入力し、 前記画像データに対してディザ信号を付加し、 前記ディザ信号が付加された画像データに対応するテー
ブルに格納されている格子点を用いて一義的な補間立体
を用いたN点補間処理を行うことを特徴とする画像処理
方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8070069A JPH09261499A (ja) | 1996-03-26 | 1996-03-26 | 画像処理装置及び方法 |
US08/691,588 US6415065B1 (en) | 1995-08-04 | 1996-08-02 | Image processing apparatus and method therefor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8070069A JPH09261499A (ja) | 1996-03-26 | 1996-03-26 | 画像処理装置及び方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09261499A true JPH09261499A (ja) | 1997-10-03 |
Family
ID=13420892
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8070069A Pending JPH09261499A (ja) | 1995-08-04 | 1996-03-26 | 画像処理装置及び方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09261499A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003087590A (ja) * | 2001-09-14 | 2003-03-20 | Canon Inc | 画像処理方法及び画像処理装置 |
US7206100B2 (en) | 2001-07-02 | 2007-04-17 | Canon Kabushiki Kaisha | Image processing method and apparatus |
US7864372B2 (en) | 2007-05-25 | 2011-01-04 | Ricoh Company, Ltd. | Color conversion apparatus and color conversion method |
US9232113B2 (en) | 2013-10-31 | 2016-01-05 | Kyocera Document Solutions Inc. | Apparatus, method, and non-transitory computer-readable recording medium for image forming that create highly accurate color conversion table |
-
1996
- 1996-03-26 JP JP8070069A patent/JPH09261499A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2003087590A (ja) * | 2001-09-14 | 2003-03-20 | Canon Inc | 画像処理方法及び画像処理装置 |
JP4532797B2 (ja) * | 2001-09-14 | 2010-08-25 | キヤノン株式会社 | 画像処理方法及び画像処理装置 |
US7864372B2 (en) | 2007-05-25 | 2011-01-04 | Ricoh Company, Ltd. | Color conversion apparatus and color conversion method |
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