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JPH09249826A - 粉体塗料用ポリエステル樹脂 - Google Patents

粉体塗料用ポリエステル樹脂

Info

Publication number
JPH09249826A
JPH09249826A JP5940096A JP5940096A JPH09249826A JP H09249826 A JPH09249826 A JP H09249826A JP 5940096 A JP5940096 A JP 5940096A JP 5940096 A JP5940096 A JP 5940096A JP H09249826 A JPH09249826 A JP H09249826A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parts
acid
polyester resin
component
mol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP5940096A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Okumura
博之 越久村
Kazuhisa Okura
和久 大倉
Toshiaki Abe
敏章 安倍
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
A JII INTANASHIYONARU CHEM KK
Original Assignee
A JII INTANASHIYONARU CHEM KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by A JII INTANASHIYONARU CHEM KK filed Critical A JII INTANASHIYONARU CHEM KK
Priority to JP5940096A priority Critical patent/JPH09249826A/ja
Publication of JPH09249826A publication Critical patent/JPH09249826A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた耐候性と柔軟性を有し、その他の機
械的特性にも優れた粉体塗料を与える粉体塗料用ポリエ
ステル樹脂を提供すること。 【解決方法】 酸成分としてイソフタル酸を主体とする
芳香族ジカルボン酸および1,4−シクロヘキサンジメ
タノールを13モル%以上含有し、そして数平均分子量
3,000〜8,000、水酸基価15〜70mg・KO
H/g、ガラス転移温度40〜80℃、軟化点100〜
160℃である粉体塗料用ポリエステル樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は粉体塗料用ポリエス
テル樹脂に関する。さらに詳しくは、長期間の屋外使用
に耐えうる優れた耐候性を有し且つ一般の使用に十分な
柔軟性を有する粉体塗料を与える粉体塗料用ポリエステ
ル樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】熱硬化性粉体塗料は、家電製品、電気器
具、建築資材、公共器材、自動車部品などに塗装され、
特に近年は、溶剤を含まず、低公害であることから、そ
の需要は多くなっている。熱硬化性粉体塗料にはアクリ
ル系、エポキシ系、エポキシ/ポリエステル系、ポリエ
ステル系などがある。アクリル系は耐候性に優れている
が、高価格である。エポキシ系およびエポキシ/ポリエ
ステル系は耐食性に優れているが、耐候性に著しく劣
る。ポリエステル系は、塗膜性能のバランスに優れ、し
かも価格が比較的安価であるために広く使用されてい
る。
【0003】ポリエステル系粉体塗料には、一般に、ブ
ロックドイソシアネート硬化剤が使用され、この硬化塗
膜は、耐汚染性、可撓性、耐候性などのバランスはとれ
てはいるものの、耐候性に関しては、アクリル系粉体塗
料と比較すると未だ不十分であり、長期間の屋外使用に
耐えられないために、改良が望まれている。ポリエステ
ル系粉体塗料の酸成分には、一般に、テレフタル酸が使
用され、またグリコール成分には、ネオペンチルグリコ
ールが使用されている。テレフタル酸は、樹脂のガラス
転移温度(Tg)を粉体塗料が保存時にブロッキングしな
いような適切な温度に設定し易く、また、硬化塗膜は柔
軟性に富み、PCM鋼板(塗装後に曲げ加工する鋼板)
にも十分応用可能である。グリコールの主成分であるネ
オペンチルグリコールは、β位の炭素に結合する置換基
はメチル基であり、耐候性に優れた樹脂原料とされてい
るものの、酸原料の主成分であるテレフタル酸は、その
化学構造から、紫外線に対して劣化し易い。
【0004】特開平6−234941号公報、特開平5
−505841号公報、特開平5−247379号公報
などに開示されているように、酸原料にイソフタル酸を
使用すると、耐候性が改良されることは、公知の事実で
ある。しかしながら、イソフタル酸を酸成分の主要原
料、ネオペンチルグリコールをグリコール成分の主要原
料としたポリエステル樹脂の場合、耐候性は大幅に改良
されるものの、イソフタル酸の構造に由来する立体障害
のために樹脂は可撓性を著しく消失してしまう問題があ
った。
【0005】これらのうち、特開平6−234941号
公報には、酸成分としてイソフタル酸、アルコール成分
としてネオペンチルグリコールを主たる構成成分とし、
水酸基価が230〜1,500geq./106g、極限
粘度が0.15〜0.40dl/gである粉体塗料用ポリ
エステル樹脂が開示されている。しかしながら、同公報
には1,4−シクロヘキサンジメタノールを少なくとも
13モル%含有するポリエステル樹脂の記載はなく、従
ってまた耐候性と共に可撓性の優れたポリエステル樹脂
についても何等記載されていない。
【0006】ポリエステル樹脂の主要酸成分としてイソ
フタル酸を使用するとともに、可撓性改良の目的で、グ
リコール成分のネオペンチルグリコールの一部または全
部を他の汎用の柔軟なグリコール、例えば1,6−ヘキ
サンジオールなどに置換した場合、あるいは、酸成分の
一部にアジピン酸またはアゼライン酸などの汎用の柔軟
な酸を使用した場合、僅かに効果は確認できるものの、
樹脂のガラス転移温度が下がりすぎ、粉体塗料の保存安
定性は極めて低下して容易にブロッキングしてしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高度
の耐候性を有し且つ十分な柔軟性を有する粉体塗料を与
える粉体塗料用ポリエステル樹脂を提供することにあ
る。本発明の他の目的は、耐候性と柔軟性に優れしかも
保存中にブロッキングすることのない粉体塗料用ポリエ
ステル樹脂を提供することにある。本発明のさらに他の
目的および利点は以下の説明から明らかになろう。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、本発明
の上記目的および利点は、(A)酸成分の主たる構成成
分がイソフタル酸であり、アルコール成分の構成成分と
して1,4−シクロヘキサンジメタノールを酸成分とア
ルコール成分の合計に基づいて少なくとも13モル%含
有し、そして(B)数平均分子量が3,000〜8,00
0、水酸基価が15〜70mg・KOH/g、ガラス転
移温度が40〜80℃そして軟化点が100〜160℃
である、ことを特徴とする粉体塗料用ポリエステル樹脂
によって達成される。
【0009】本発明のポリエステル樹脂は、酸成分の主
たる構成成分がイソフタル酸であり、アルコール成分の
構成成分として1,4−シクロヘキサンジメタノールを
酸成分とアルコール成分の合計に基づいて少なくとも1
3モル%含有する。本明細書において、以下「モル%」
は特にことわりのない限り、酸成分とアルコール成分の
合計に基づくものとする。
【0010】酸成分の構成成分としては、イソフタル酸
の他に、例えばコハク酸、ピメリン酸、セバシン酸、ア
ジピン酸、テレフタル酸、1,3−シクロヘキサンジカ
ルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テト
ラヒドロ無水フタル酸、フマル酸、無水マレイン酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸などを挙げることがで
きる。
【0011】酸成分の主たる構成成分とは、酸成分に基
づいて少なくとも50モル%、好ましくは少なくとも7
0モル%、より好ましくは少なくとも80モル%をイソ
フタル酸が占めることを意味している。酸成分の構成成
分は、テレフタル酸や2,6−ナフタレンジカルボン酸
の如き芳香族ジカルボン酸が30〜50モル%を占め、
しかもそのうちイソフタル酸が25〜50モル%を占め
るのが好ましい。イソフタル酸が30〜50モル%を占
めるのがより好ましい。イソフタル酸が酸成分の主たる
構成成分でないときには得られるポリエステル樹脂に十
分な耐候性改良効果を期待できない。
【0012】アルコール成分の構成成分としては、1,
4−シクロヘキサンジメタノールの他に、例えばエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパ
ンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール、水添ビスフェノールAなどを挙げることがで
きる。
【0013】アルコール成分の構成成分としては、1,
4−シクロヘキサンジメタノールが少なくとも13モル
%、好ましくは少なくとも15モル%、より好ましくは
少なくとも20モル%、特に好ましくは20〜60モル
%を占める。アルコール成分の構成成分として、1,4
−シクロヘキサンジメタノール以外の他のジオールを含
有することができ、その量は最大で45モル%である。
かかる他のジオールは、好ましくは40モル%以下、よ
り好ましくは35モル%以下を占める。1,4−シクロ
ヘキサンジメタノールの割合が13モル%より少ないと
きには、得られるポリエステル樹脂に十分な可撓性改良
効果を期待できない。
【0014】本発明のポリエステル樹脂は、さらに、3
官能以上の多官能性化合物を構成成分として含有するこ
とができる。かかる多官能性化合物としては3価以上の
多価カルボン酸および多価アルコールが好ましく用いら
れる。その例としては、無水トリメリット酸、無水ピロ
メリット酸、トリメチロールプロパン、トリメチロール
エタン、グリセリン、ペンタエリスリトールなどを挙げ
ることができる。これらの多官能性化合物は1種または
2種以上で用いることができる。
【0015】かかる多官能性化合物は、好ましくは0.
5〜8モル%、より好ましくは1〜6モル%、特に好ま
しくは2〜5モル%を占める。多官能性化合物が8モル
%を超えると設計する分子量、あるいは多官能性化合物
(分岐剤)の種類によっては、重縮合にポリマーがゲル
化してしまうことがある。また、重縮合が可能であった
としても一部甚だ高分子量のポリマーを生成し、塗料化
した場合、その塗膜は表面品質が著しく劣り、可撓性に
乏しく使用には耐え難い。一方、0.5モル%未満の場
合には、抵抗性、特に耐溶剤性に劣った塗膜しか得られ
難い。
【0016】本発明のポリエステル樹脂は、数平均分子
量は3,000〜8,000、水酸基価は15〜70mg
・KOH/gである。ポリエステル樹脂の数平均分子量
が3,000未満、あるいは水酸基価が70mg・KO
H/gを超える場合は、ガラス転移温度が低下し、塗料
がブロッキングし易くなるとともに、塗料の機械的物性
が低下する。また、この樹脂に見合う硬化剤の量が甚だ
多くなり、塗料としての価格が高くなってしまう。一
方、ポリエステル樹脂の数平均分子量が8,000を超
えるか、あるいは水酸基価が15mg・KOH/g未満
の場合には、塗料の粉砕性が著しく低下し、微粉砕が困
難になるとともに、光沢に劣るなど硬化塗膜の表面品質
が低下する傾向にある。数平均分子量は、好ましくは
3,500〜7,500、より好ましくは3,500〜7,
000である。また、水酸基価は、好ましくは20〜6
0mg・KOH/gであり、より好ましくは25〜60
mg・KOH/gである。
【0017】さらに、本発明のポリエステル樹脂は、ガ
ラス転移温度が40〜80℃、そして軟化点が100〜
160℃である。ガラス転移温度が40℃より低いか、
軟化点が100℃より低い場合には、塗料製造工程にお
ける粉砕工程で、粉砕機内部で融着し易く、また粉砕で
きたとしてもその粉体塗料は保存中にブロッキングを起
こし易い。一方、ガラス転移温度が80℃より高いか、
軟化点が160℃より高い場合には、塗膜の仕上がり外
観、特に平滑性、光沢に劣る結果となる。ガラス転移温
度は、好ましくは45〜75℃であり、より好ましくは
50〜75℃である。また、軟化点は、好ましくは10
5〜150℃であり、より好ましくは110〜145℃
である。
【0018】本発明のポリエステル樹脂は、例えばイソ
フタル酸を主たるジカルボン酸とする酸成分、1,4−
シクロヘキサンジメタノールを酸成分とアルコール成分
の合計に基づいて少なくとも13モル%含有するアルコ
ール成分、並びに3官能以上の多価カルボン酸および多
価アルコールよりなる群から選ばれる少なくとも1種の
多官能性化合物を酸成分とアルコール成分の合計に基づ
いて0.5〜8モル%含有する多官能成分を、重縮合せ
しめる方法によって好適に製造することができる。
【0019】本発明のポリエステル樹脂は粉体塗料に用
いられる。それ故、本発明によれば、本発明のポリエス
テル樹脂、硬化剤およびその他の添加剤を含有する粉体
塗料が同様に提供される。硬化剤としては、焼き付け加
熱するまで、化学的に不活性なままであるものが好まし
い。かかる硬化剤としては、公知の硬化剤がどれでも用
いられる。例えばε−カプロラクタムブロックドイソホ
ロンジイソシアネートからなるヒュルス社製IPDI B-153
0、IPDI-B-1065、ウレトジオン結合による内部ブロック
型イソホロンジイソシアネートからなるヒュルス社製IP
DI BF-1540、テトラメトキシメチルグリコールウリルか
らなる三井サイテック社製パウダーリンク1174など
を挙げることができる。
【0020】本発明の粉体塗料には、通常、酸化チタン
などの無機質顔料・充填剤、アクリル酸重合体などの流
動調整剤、ベンゾインなどのピンホール防止剤などが配
合され、公知慣用の装置を用いて製造される。本発明の
粉体塗料には、さらに必要に応じて、有機錫系化合物な
どの硬化触媒、ポリシロキサンなどの表面調節剤、紫外
線吸収剤、難燃剤など公知慣用の各種添加剤を適宜配合
することができる。
【0021】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。なお、ポリエステル樹脂の特性値は以下の方法で
測定した。
【0022】a)数平均分子量 ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーによって求
めた。 b)酸価 JIS K6901に準じて、試料約1gをトルエン/
メタノール混合溶媒中に溶解し、0.1規定水酸化カリ
ウムエタノール溶液で滴定して求めた。 c)水酸基価 試料約5gを1,4−ジオキサン中に溶解し、アセチル
化した後、0.5規定水酸化カリウムエタノール溶液で
滴定した。 d)ICI粘度 ICIコーンプレート型粘度計(東海八神社製)を使用
して測定した。 e)軟化点 JIS K2207に準じて環球法によって求めた。 f)ガラス転移温度 示差走査熱量測定機(DSC、島津製作所社製)によっ
て求めた。
【0023】また、塗料物性評価は以下の方法で行っ
た。 a)耐ブロッキング性 40℃で1週間塗料を保存した後の塗料粉末の状態を目
視で次の3段階に評価した。 ○ ブロッキングしていない △ わずかにブロッキングしている × ブロッキングしている b)光沢 JIS K5400に準じて60゜鏡面光沢度を測定し
た。 c)鉛筆硬度 JIS K5400に準じて測定した。 d)付着性 JIS K5400に準じて測定した。 e)エリクセン JIS K5400に準じて測定した。約10mmの曲
率半径をもったポンチを塗板の裏側から押し出して、塗
膜にワレ、ハガレの生じない最大押し出し距離をmmで
表記した。 f)耐衝撃性 JIS K5400に準じて、デュポン式衝撃試験機
(撃芯1/2インチ、荷重500g)を使用して試験し
た。 g)MEKラビング試験 ガーゼにメチルエチルケトン(MEK)を十分含ませ、
そのガーゼで塗膜面上を100往復強く払拭した後に、
塗膜面を目視で観察した。 ○ 異常なし △ わずかに光沢を消失 × 塗膜溶解 h)耐塩水噴霧性 JIS K5400に準じ、塗膜面にカッターナイフで
鋭利な傷を付け、35℃で5%濃度の塩水を500時間
噴霧後に、片側錆浸食長、片側剥離幅を測定した。2m
m以下を合格(○)とした。 i)耐湿性 JIS K5400に準じ、50℃、相対湿度95%環
境中に500時間暴露後の60゜鏡面光沢度保持率で評
価した。 j)耐候性 ASTM G-53に準じ、東洋精機製作所社製アトラスUVCON U
C-1にUVA-340ランプを装着して使用した。UVサイクル
を60℃で4時間、湿潤サイクルを40℃で4時間とし
た合計8時間を1サイクルとして試験を行った。1,0
00時間後の60゜鏡面光沢度保持率で評価した。
【0024】実施例1 (1) ポリエステル樹脂の合成 ネオペンチルグリコール231.6部、1,4−シクロヘ
キサンジメタノール228.9部、トリメチロールプロ
パン32部、イソフタル酸646部を撹拌装置、加熱装
置、温度計、分留装置、不活性ガス導入管を有するステ
ンレス製容器に仕込み、撹拌しながら、140℃まで昇
温した。次いで、Fascat4100(Elf Atochem
社製エステル化触媒、しゅう酸スズ)を仕込み、生成す
る縮合水を分留装置頭頂部の温度を100℃以下に保持
して、系外に除去しながら240℃まで昇温して、エス
テル化反応を行った。反応の途中でサンプルを採取し
て、酸価、ICIコーンプレート粘度を測定した。エス
テル化反応開始から8時間後に反応を終了した。得られ
た樹脂の酸価5.8、ICI粘度120、水酸基価25.
9、ガラス転移温度70℃、軟化点134℃、また、数
平均分子量6,700であった。
【0025】(2) 塗料の調製 ポリエステル樹脂519.5部、ブロックドイソシアネ
ートIPDI B−1530(ヒュルス社製)65.5
部、酸化チタン(石原産業製)400部、ベンゾイン1
0部、流動調製剤モダフロー2000(モンサント社
製)5部をスーパーミキサー(川田製作所製)でドライ
ブレンドし、次いで、コニーダーPR―46(ブス社
製)にてスクリュー温度50℃、バレル温度120℃で
溶融混練を行い、冷却、粉砕後、150メッシュふるい
通過分を分級して塗装に使用した。
【0026】(3) 塗装 この粉体塗料を静電粉体塗装機を用いて、燐酸亜鉛処理
鋼板(板厚0.8mm)上に膜厚40〜50μに塗布
し、熱風式乾燥機中で200℃の温度で10分間焼き付
けた。この鋼板の塗膜性能試験を行った。結果を表1に
示す。
【0027】実施例2 ネオペンチルグリコール187.4部、1,4−シクロヘ
キサンジメタノール281.6部、トリメチロールプロ
パン31.5部、イソフタル酸635.6部を実施例1と
同様の方法で合成し、酸価5.6、ICI粘度150、
水酸基価27.6、ガラス転移温度68℃、軟化点13
3℃、また、数平均分子量6,400のポリエステル樹
脂を得た。この樹脂515.7部、ブロックドイソシア
ネートIPDI B−1530(ヒュルス社製)69.
3部とした以外は実施例1と同様に塗料化、塗装を行い
評価した。結果を表1に示す。
【0028】実施例3 ネオペンチルグリコール144.5部、1,4−シクロヘ
キサンジメタノール332.8部、トリメチロールプロ
パン31部、イソフタル酸625.6部を実施例1と同
様の方法で合成し、酸価4.9、ICI粘度160、水
酸基価29.1、ガラス転移温度69℃、軟化点130
℃、また、数平均分子量5,900のポリエステル樹脂
を得た。この樹脂512.4部、ブロックドイソシアネ
ートIPDIB−1530(ヒュルス社製)72.6部
とした以外は実施例1と同様に塗料化、塗装を行い評価
した。結果を表1に示す。
【0029】実施例4 1,4−シクロヘキサンジメタノール505.5部、トリ
メチロールプロパン29.3部、イソフタル酸591.9
部を実施例1と同様の方法で合成し、酸価5.1、IC
I粘度200、水酸基価28.2、ガラス転移温度71
℃、軟化点140℃、また、数平均分子量5,500の
ポリエステル樹脂を得た。この樹脂514.4部、ブロ
ックドイソシアネートIPDI B−1530(ヒュル
ス社製)70.6部とした以外は実施例1と同様に塗料
化、塗装を行い評価した。結果を表1に示す。
【0030】実施例5 ネオペンチルグリコール233.3部、1,4−シクロヘ
キサンジメタノール230.8部、トリメチロールプロ
パン32.2部、イソフタル酸584.8部を実施例1と
同様の方法で合成し、酸価4.9、ICI粘度170、
水酸基価28.8、ガラス転移温度56℃、軟化点12
0℃、また、数平均分子量6,400のポリエステル樹
脂を得た。この樹脂513.1部、ブロックドイソシア
ネートIPDI B−1530(ヒュルス社製)71.
9部とした以外は実施例1と同様に塗料化、塗装を行い
評価した。結果を表1に示す。
【0031】実施例6 ネオペンチルグリコール67.6部、2−メチル−1,,
3−プロパンジオール146.3部、1, 4−シクロヘ
キサンジメタノール234.1部、トリメチロールプロ
パン32.7部、イソフタル酸661部を実施例1と同
様の方法で合成し、酸価5.1、ICI粘度150、水
酸基価28.9、ガラス転移温度59℃、軟化点127
℃、また、数平均分子量6,500のポリエステル樹脂
を得た。この樹脂512.9部、ブロックドイソシアネ
ートIPDI B−1530(ヒュルス社製)72.1
部とした以外は実施例1と同様に塗料化、塗装を行い評
価した。結果を表1に示す。
【0032】実施例7 ネオペンチルグリコール192部、1,4−シクロヘキ
サンジメタノール282部、トリメチロールプロパン3
1.4部、イソフタル酸629.4部を実施例1と同様の
方法で合成し、酸価4.7、ICI粘度55、水酸基価
40、ガラス転移温度57℃、軟化点120℃、また、
数平均分子量4,100のポリエステル樹脂を得た。こ
の樹脂489.7部、ブロックドイソシアネートIPD
I B−1530(ヒュルス社製)95.3部とした以
外は実施例1と同様に塗料化、塗装を行い評価した。結
果を表1に示す。
【0033】実施例8 1,4−シクロヘキサンジメタノール506.5部、トリ
メチロールプロパン39.1部、イソフタル酸570.6
部を実施例1と同様の方法で合成し、酸価5.5、IC
I粘度45、水酸基価57.2、ガラス転移温度55
℃、軟化点118℃、また、数平均分子量3,800の
ポリエステル樹脂を得た。この樹脂686.6部、ブロ
ックドイソシアネートIPDI B−1530(ヒュル
ス社製)190.9部とした以外は実施例1と同様に塗
料化、塗装を行い評価した。結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】比較例1 ネオペンチルグリコール423.2部、トリメチロール
プロパン34.2部、イソフタル酸690.7部を実施例
1と同様の方法で合成し、酸価4.5、ICI粘度9
7、水酸基価27.0、ガラス転移温度67℃、軟化点
125℃、また、数平均分子量4,800のポリエステ
ル樹脂を得た。この樹脂517.1部、ブロックドイソ
シアネートIPDI B−1530(ヒュルス社製)6
7.9部とした以外は実施例1と同様に塗料化、塗装を
行い評価した。結果を表2に示す。
【0036】比較例2 ネオペンチルグリコール427.1部、トリメチロール
プロパン28.4部、テレフタル酸692.7部を実施例
1と同様の方法で合成し、酸価5.9、ICI粘度6
5、水酸基価34.0、ガラス転移温度60℃、軟化点
115℃、数平均分子量4,100のポリエステル樹脂
を得た。この樹脂502.0部、ブロックドイソシアネ
ートIPDI B−1530(ヒュルス社製)83.0
部とした以外は実施例1と同様に塗料化、塗装を行い評
価した。結果を表2に示す。
【0037】比較例3 ネオペンチルグリコール431.6部、無水トリメリッ
ト酸24.8部、テレフタル酸344.2部、イソフタル
酸344.2部を実施例1と同様の方法で合成し、酸価
38.5、ICI粘度42、ガラス転移温度63℃、軟
化点120℃、数平均分子量3,300のポリエステル
樹脂を得た。この樹脂728部、トリグリシジルイソシ
アヌレート(三菱ガス化学社製)72部とした以外は実
施例1と同様に塗料化、塗装を行い評価した。結果を表
2に示す。
【0038】比較例4 ネオペンチルグリコール324.2部、1,4−シクロヘ
キサンジメタノール118.3部、トリメチロールプロ
パン33部、イソフタル酸667.6部を実施例1と同
様の方法で合成し、酸価4.7、ICI粘度77、水酸
基価27.6、ガラス転移温度67℃、軟化点126
℃、また、数平均分子量6,300のポリエステル樹脂
を得た。この樹脂515.7部、ブロックドイソシアネ
ートIPDIB−1530(ヒュルス社製)69.3部
とした以外は実施例1と同様に塗料化、塗装を行い評価
した。結果を表2に示す。
【0039】比較例5 ネオペンチルグリコール235.1部、1,4−シクロヘ
キサンジメタノール232.6部、トリメチロールプロ
パン32.5部、イソフタル酸522.6部を実施例1と
同様の方法で合成し、酸価5.0、ICI粘度58.5、
水酸基価29.9、ガラス転移温度43℃、軟化点10
5℃、また、数平均分子量6,000のポリエステル樹
脂を得た。この樹脂510.7部、ブロックドイソシア
ネートIPDI B−1530(ヒュルス社製)74.
3部とした以外は実施例1と同様に塗料化、塗装を行い
評価した。結果を表2に示す。
【0040】比較例6 ネオペンチルグリコール135.1部、2−メチル−1,
3−プロパンジオール292.6部、1,4−シクロヘキ
サンジメタノール468.2部、トリメチロールプロパ
ン65.4部、イソフタル酸1321.9部を実施例1と
同様の方法で合成し、酸価7.0、ICI粘度155、
水酸基価30、ガラス転移温度61℃、軟化点128
℃、また、数平均分子量5,900のポリエステル樹脂
を得た。この樹脂510.5部、ブロックドイソシアネ
ートIPDI B−1530(ヒュルス社製)74.5
部とした以外は実施例1と同様に塗料化、塗装を行い評
価した。結果を表2に示す。
【0041】比較例7 ネオペンチルグリコール331.2部、1,6−ヘキサン
ジオール99部、トリメチロールプロパン33.7部、
イソフタル酸682.4部を実施例1と同様の方法で合
成し、酸価5.9、ICI粘度15.2、水酸基価29.
7、ガラス転移温度48℃、軟化点101℃、また、数
平均分子量5,200のポリエステル樹脂を得た。この
樹脂511.2部、ブロックドイソシアネートIPDI
B−1530(ヒュルス社製)73.8部とした以外
は実施例1と同様に塗料化、塗装を行い評価した。結果
を表2に示す。
【0042】比較例8 ネオペンチルグリコール419.4部、トリメチロール
プロパン33.8部、イソフタル酸614.4部を実施例
1と同様の方法で合成し、酸価5.0、ICI粘度20.
8、水酸基価29.9、ガラス転移温度45.8℃、軟化
点99℃、また、数平均分子量5,500のポリエステ
ル樹脂を得た。この樹脂510.7部、ブロックドイソ
シアネートIPDI B−1530(ヒュルス社製)7
4.3部とした以外は実施例1と同様に塗料化、塗装を
行い評価した。結果を表2に示す。
【0043】比較例9 ネオペンチルグリコール440.5部、トリメチロール
プロパン23.2部、アジピン酸126.4部、イソフタ
ル酸561部を実施例1と同様の方法で合成し、酸価
5.5、ICI粘度21.0、水酸基価23.7、ガラス
転移温度36.2℃、軟化点95℃、また、数平均分子
量5,900のポリエステル樹脂を得た。この樹脂52
4.5部、ブロックドイソシアネートIPDI B−1
530(ヒュルス社製)60.5部とした以外は実施例
1と同様に塗料化、塗装を行い評価した。結果を表2に
示す。
【0044】
【表2】
【0045】
【発明の効果】長期間の屋外使用に耐えうる優れた耐候
性を有し且つ一般の使用に十分な柔軟性を有する粉体塗
料を与える粉体塗料用ポリエステル樹脂を提供すること
ができる。
【0046】本発明の好ましい実施態様を記載すれば以
下のとおりである。 1. (A)酸成分の主たる構成成分がイソフタル酸であ
り、アルコール成分の構成成分として1,4−シクロヘ
キサンジメタノールを酸成分とアルコール成分の合計に
基づいて少なくとも13モル%含有し、そして(B)数
平均分子量が3,000〜8,000、水酸基価が15〜
70mg・KOH/g、ガラス転移温度が40〜80℃
そして軟化点が100〜160℃である、ことを特徴と
する粉体塗料用ポリエステル樹脂。 2. 酸成分の構成成分として、酸成分とアルコール成分
の合計に基づいて、芳香族ジカルボン酸を30〜50モ
ル%含有し、そしてそのうちイソフタル酸を25〜50
モル%含有する上記1に記載のポリエステル樹脂。 3. アルコール成分の構成成分として、酸成分とアルコ
ール成分の合計に基づいて、1,4−シクロヘキサンジ
メタノール以外のジオールを45モル%以下で含有する
上記1に記載のポリエステル樹脂。
【0047】4. 酸成分とアルコール成分の合計に基づ
いて、3官能以上の多価カルボン酸および多価アルコー
ルよりなる群から選ばれる少なくとも1種の多官能性化
合物を構成成分として0.5〜8モル%含有する上記1
に記載のポリエステル樹脂。 5. アルコール成分の構成成分としての1,4−シクロ
ヘキサンジメタノールを酸成分とアルコール成分の合計
に基づいて少なくとも15モル%含有する上記1に記載
のポリエステル樹脂。 6. イソフタル酸を主たるジカルボン酸とする酸成分、
1,4−シクロヘキサンジメタノールを酸成分とアルコ
ール成分の合計に基づいて少なくとも13モル%含有す
るアルコール成分、並びに3官能以上の多価カルボン酸
および多価アルコールよりなる群から選ばれる少なくと
も1種の多官能性化合物を酸成分とアルコール成分の合
計に基づいて0.5〜8モル%含有する多官能成分を、
重縮合せしめて得られる上記1に記載のポリエステル樹
脂。 7. 上記1〜6のいずれかのポリエステル樹脂、硬化剤
およびその他の添加剤を含有する粉体塗料。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安倍 敏章 神奈川県平塚市東八幡5−6−2 エイ・ ジイ・インタナショナル・ケミカル株式会 社平塚ラボラトリ内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)酸成分の主たる構成成分がイソフ
    タル酸であり、アルコール成分の構成成分として1,4
    −シクロヘキサンジメタノールを酸成分とアルコール成
    分の合計に基づいて少なくとも13モル%含有し、そし
    て(B)数平均分子量が3,000〜8,000、水酸基
    価が15〜70mg・KOH/g、ガラス転移温度が4
    0〜80℃そして軟化点が100〜160℃である、こ
    とを特徴とする粉体塗料用ポリエステル樹脂。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2024003872A (ja) * 2022-06-28 2024-01-16 ナトコ株式会社 粉体塗料組成物、塗膜および物品

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