[go: up one dir, main page]

JPH09244235A - アルカリ現像用レジスト - Google Patents

アルカリ現像用レジスト

Info

Publication number
JPH09244235A
JPH09244235A JP8056610A JP5661096A JPH09244235A JP H09244235 A JPH09244235 A JP H09244235A JP 8056610 A JP8056610 A JP 8056610A JP 5661096 A JP5661096 A JP 5661096A JP H09244235 A JPH09244235 A JP H09244235A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
ring
compound
acid
resist
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8056610A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Gokochi
透 後河内
Kouji Asakawa
鋼児 浅川
Naomi Kono
直美 河野
Makoto Nakase
真 中瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP8056610A priority Critical patent/JPH09244235A/ja
Publication of JPH09244235A publication Critical patent/JPH09244235A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 短波長光に対する透明性が優れるとともに高
いドライエッチング耐性を備え、かつアルカリ現像で解
像性の良好なレジストパターンを形成することができる
アルカリ現像用レジストの提供。 【解決手段】 下記一般式(1)で表される4〜6員環
を分子中に有する酸性化合物、並びにこの酸性化合物の
エーテル及び塩から選択された少なくとも1種の化合物
を含有する。 【化1】 (式中、R1 ,R2 はそれぞれ水素原子、ヒドロキシル
基または1価の有機基、R3 は2価の有機基を示すが、
1 及びR2 のうち少なくとも一方はヒドロキシル基で
ある。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子などの
製造工程における微細加工に用いられるアルカリ現像用
レジストに関する。
【0002】
【従来の技術】以前よりLSIを始めとする電子部品の
製造プロセスでは、フォトリソグラフィーを利用した微
細加工技術が採用されている。すなわち、まずレジスト
液を基板などの上に塗布してレジスト膜を成膜し、次い
で得られたレジスト膜に対してパターン光の露光を行な
った後、アルカリ現像などの処理を施してレジストパタ
ーンを形成する。続いて、このレジストパターンを耐エ
ッチングマスクとして露出した基板などの表面をドライ
エッチングすることで、微細な幅の線や開孔部を形設
し、最後にレジストをアッシング除去するというもので
ある。
【0003】したがって、ここで用いられるレジストに
は、一般に高いドライエッチング耐性が求められる。こ
ういった観点から、これまでは芳香族化合物を含有する
レジストが広く用いられてきており、具体的にはアルカ
リ可溶性であるノボラック樹脂などのフェノール樹脂を
ベース樹脂としたものが数多く開発されている。
【0004】一方LSIなどの高密度集積化に伴い、上
述したような微細加工技術は近年サブハーフミクロンオ
ーダーにまで及んでおり、今後こうした微細化はさらに
顕著になることが予想されている。このため、フォトリ
ソグラフィーにおける光源の短波長化が進行しており、
現在波長193nmのArFエキシマレーザ光や波長2
18nmのYAGレーザの5倍高調波光による微細なレ
ジストパターンの形成が試みられている。
【0005】然るに、これまで一般的であったフェノー
ル樹脂をベース樹脂としたレジストでは、上述した通り
の短波長光に対してフェノール樹脂のベンゼン核での光
吸収が大きい傾向がある。したがってレジストパターン
を形成しようとすると、露光時にレジスト膜の基板側に
まで光を充分に到達させることが難しく、結果的にパタ
ーン形状の良好なパターンを高精度に形成することは困
難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、フェ
ノール樹脂をベース樹脂としたレジストなど芳香族化合
物を多量に含有する従来のアルカリ現像用レジストは、
芳香族化合物中のベンゼン核が高いドライエッチング耐
性を担っているものの、ベンゼン核の短波長光に対する
透明性が不充分であるため、ArFエキシマレーザ光や
YAGレーザの5倍高調波光などの短波長光を用いたフ
ォトリソグラフィーにも適した、新たなレジストの開発
が強く望まれている。こうした点を考慮して、最近は芳
香族化合物に代わり脂環式化合物を含有するレジストが
注目されており、例えば特開平4−39665号には、
ドライエッチング耐性、短波長光に対する透明性とも良
好なレジストとして、アダマンタン骨格を有する重合体
をベース樹脂としたものが提案されている。またここで
は、アダマンタン骨格を有する化合物をカルボン酸基を
有するアクリル系化合物と共重合させることで重合体に
アルカリ溶解性を付与し、アルカリ現像でレジストパタ
ーンを形成した例も示されている。
【0007】すなわち脂環式化合物を含有するレジスト
の場合、脂環式化合物にアルカリ溶解性を付与するため
には、上述したように脂環式構造を有する部分とは別に
カルボン酸基のような酸性基を有する部分を分子中に導
入するのが通常である。しかしながら、このときこれら
の部分の間でアルカリ溶解性が大きく相違することに起
因し、様々な問題がアルカリ現像でレジストパターンを
形成する際に発生することがある。例えば、現像時にレ
ジスト膜の所定の領域の溶解除去が不均一なものとなり
解像性の低下を招く一方、レジスト膜が残存するはずの
領域でも部分的な溶解が生じてクラックや表面あれの原
因となる。また、レジスト膜と基板との界面にアルカリ
溶液が浸透して、レジストパターンが剥離することもあ
る。さらに上述したような共重合体においては、脂環式
構造を有する繰返し部分とカルボン酸基などの酸性基を
有する繰返し部分との相分離が進みやすく、均一なレジ
スト液が調製され難いうえその塗布性も充分ではない。
【0008】そこで本発明は、このような問題を解決し
て、短波長光に対する透明性が優れるとともに高いドラ
イエッチング耐性を備え、かつアルカリ現像で解像性の
良好なレジストパターンを形成することができるアルカ
リ現像用レジストを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
なされた本発明は、下記一般式(1)で表される4〜6
員環を分子中に有する酸性化合物、並びにこの酸性化合
物のエーテル及び塩から選択された少なくとも1種の化
合物を含有するアルカリ現像用レジストである。すなわ
ち本発明のアルカリ現像用レジストは、共役したカルボ
ニルエノール構造におけるヒドロキシル基がアルカリ現
像に適度な酸性度を有することに基づき、下記一般式
(1)で表されるようなカルボニルエノール構造を有す
る環式化合物、あるいはそのエーテルや塩を用いたこと
を特徴としている。
【0010】
【化6】 (式中、R1 ,R2 はそれぞれ水素原子、ヒドロキシル
基または1価の有機基、R3 は2価の有機基を示すが、
1 及びR2 のうち少なくとも一方はヒドロキシル基で
ある。)本発明のアルカリ現像用レジストのレジスト組
成としては、ポジ型レジストの場合、放射線の照射によ
り主鎖が切断され得るアルカリ可溶性の樹脂や、放射線
の照射によりアルカリ溶液に対する溶解度が増大する化
合物を含有する樹脂組成物が挙げられる。一方ネガ型レ
ジストの場合は、放射線の照射により架橋し得るアルカ
リ可溶性の樹脂や、放射線の照射によりアルカリ溶液に
対する溶解度が低下する化合物を含有する樹脂組成物が
例示される。
【0011】さらに、露光後光化学反応を熱反応によっ
て増幅する化学増幅型レジストは、高い感度でレジスト
パターンを形成するうえで有利である。例えばポジ型の
化学増幅型レジストとして、アルカリ可溶性の樹脂とア
ルカリ溶液に対する溶解抑止能を有する酸分解性化合物
(以下、溶解抑止剤と称す)と放射線の照射により酸を
発生する化合物(以下、光酸発生剤と称す)とを含有す
る感光性組成物が挙げられる。またネガ型の化学増幅型
レジストとしては、アルカリ可溶性の樹脂と酸の存在下
この樹脂を架橋するかアルカリ溶液に対する溶解度が低
下する化合物と光酸発生剤とを含有する感光性組成物が
例示される。
【0012】ただしここで、ポジ型の化学増幅型レジス
トは、溶解抑止剤を配合する代わりに溶解抑止能を有す
る酸分解性基で樹脂中のアルカリ可溶性基を保護し、こ
うした樹脂と光酸発生剤とを含有する感光性組成物とす
ることもできる。換言すれば酸分解性基を有する化合物
として、上述したような酸分解性化合物及び酸分解性基
でそのアルカリ可溶性基が保護されてなる樹脂のいずれ
を用いることも可能である。同様に、ネガ型の化学増幅
型レジストについては、酸架橋性基が導入されたアルカ
リ可溶性の樹脂と光酸発生剤とを含有する感光性組成物
であってもよい。すなわち酸架橋性基を有する化合物と
して、酸の存在下アルカリ可溶性の樹脂を架橋する化合
物(以下、架橋剤と称す)及び酸架橋性基が導入されて
なるアルカリ可溶性の樹脂のいずれを用いても構わな
い。
【0013】以下に、本発明のアルカリ現像用レジスト
中に配合される各成分について例示する。ただしここで
は、アルカリ可溶性の樹脂、溶解抑止剤、架橋剤、光酸
発生剤などの成分として一般的なものを総括的に示し、
本発明でこれら成分の少なくとも1つとして特別に用い
られる上述したようなカルボニルエノール構造を有する
化合物、及びそのエーテルや塩に関しては後述する。
【0014】まず、レジストのベース樹脂となるアルカ
リ可溶性の樹脂としては、カルボン酸基あるいはフェノ
ール性水酸基を分子中に有する高分子化合物を用いるこ
とができる。具体的には、例えばメチルメタクリレー
ト、メチルアクリレート、エチルメタクリレート、トリ
メチルシリルメタクリレート、t-ブチルメタクリレー
ト、テトラヒドロピラニルメタクリレート、ヒドロキシ
エチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、ナ
フチルメタクリレート、α- クロロアクリレート、シア
ノアクリレート、トリフルオロメチルアクリレート、ト
リメチルシリルα-クロロアクリレート、トリメチルシ
リルメチルα- クロロアクリレート、テトラヒドロピラ
ニルα- クロロアクリレート、t-ブチルα- クロロアク
リレート、アリルメタクリレートなどアクリル酸のエス
テル、あるいはα- メチルスチレン、ブタジエンとアク
リル酸、無水マレイン酸、マレイミド、シクロペンテン
-1,3-ジオンなどのアルカリ可溶性の重合性不飽和化合
物との共重合体や、ナフトールノボラック樹脂、フェノ
ールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ポリ
ヒドロスチレン、ポリビニルナフトール、ポリメチルグ
ルタルイミド、グリオキシル酸とポリビニルアルコール
のアセタール樹脂、メラミン樹脂が挙げられる。
【0015】さらにこのようなアルカリ可溶性の樹脂
は、短波長光に対する透明性及びドライエッチング耐性
を考慮すると、分子中に脂環式構造を有するものである
ことが好ましい。ここでの脂環式構造としては、一般式
n2n(nは3以上の整数)で表される環状シクロ化
合物や環状ビシクロ化合物、及びそれらの縮合環などが
挙げられる。具体的には、シクロブタン環、シクロペン
タン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環やこれら
に橋かけ炭化水素が導入されたもの、スピロヘプタン、
スピロオクタンなどのスピロ環、ノルボルニル環、アダ
マンチル環、ボルネン環、メンチル環、メンタン環など
のテルペン環、ツジャン、サビネン、ツジョン、カラ
ン、カレン、ピナン、ノルピナン、ボルナン、フェンカ
ン、トリシクレン、コレステリック環などのステロイド
骨格、タンジュウサン、ジギタロイド類、ショウノン
環、イソショウノウ環、セスキテルペン環、サントン
環、ジテルペン環、トリテルペン環、ステロイドサポニ
ン類などが例示される。
【0016】なお、分子中に脂環式構造を有するアルカ
リ可溶性の樹脂は、脂環式構造を分子中に有する重合性
不飽和化合物を重合させることで、容易に得ることがで
きる。このときアルカリ溶解性を付与するうえでは、こ
うした重合性不飽和化合物をアクリル酸、無水マレイン
酸、ビニルフェノール、ビニルナフトール、ナフトール
オキシメタクリレート、SO2 などアルカリ可溶性の重
合性化合物と共重合させるのが簡便である。ただし、レ
ジストの短波長光に対する透明性を考慮すると、ベンゼ
ン核など短波長域での光吸収の大きい分子骨格を有して
いない重合性化合物と共重合させることが好ましく、具
体的にアルカリ可溶性の樹脂の波長193nmの光に対
する吸光度が1μm当り2以下であることが望まれる。
【0017】ここで、脂環式構造を分子中に有する重合
性不飽和化合物としては、例えば上述したような脂環式
構造から2個の水素原子を脱水素して生じる二重結合を
有する化合物や、分子中に脂環式構造を有するアルコー
ルと分子中に重合性不飽和結合を有するアクリル酸、メ
タクリル酸などのカルボン酸とのエステルが挙げられ
る。より具体的には、アダマンチルメタクリレート、ノ
ルボルニルメタクリレート、イソボルニルメタクリレー
ト、メンチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリ
レート、オキソシクロヘキシルメタクリレート、1,2,3,
6-テトラヒドロフタルイミド、シス-5- ノルボルネン-
エンド-2,3- ジカルボン酸無水物などが例示される。
【0018】さらにこのような脂環式構造に対し、25
℃の水溶液中でのpKaが7以上11以下の酸性置換基
が導入されると、レジストのアルカリ現像性が向上する
のでより好ましいものとなる。ここで、脂環式構造中に
導入する酸性置換基のpKaの値を7以上11以下と規
定した理由は、pKaが7未満あるいは11を越えると
いずれの場合もアルカリ現像性がさほど向上しないから
である。なお、酸性置換基のより好ましいpKaの値は
9以上10以下である。このとき、レジストのアルカリ
現像性を充分に向上させるためには、こうした酸性置換
基の導入された脂環式構造の量が、レジストの全固形分
中40重量%以上に設定されることが好ましい。
【0019】pKaが7以上11以下の酸性置換基の具
体例としては、プロパノンオキシム基、プロパナールオ
キシム基、ヒドロキシイミノペンタノン、ジメチルグリ
オキシムなどケトンオキシム構造を含む有機基、サクシ
ンイミド、ピロリジンジオンなどジカルボン酸イミドあ
るいはN-ヒドロキシサクシンイミド構造を含む有機基、
シクロペンテン1,3-ジオン、アセチルアセトン、3-メチ
ル-2,4- ペンタジオンなどジカルボニルメチレン構造を
含む有機基、スルファミル構造を含む有機基、多置換ス
ルフォニルメタン構造を含む有機基、ヘキサンチオール
などチオールを含む有機基、ヒドロキシシクロペンテノ
ンなど互変異性のアルコール、フリフリルアルコールを
含む有機基、アミック酸構造を含む有機基、フェノー
ル、クレゾール、サリシルアルデヒドなどフェノール性
水酸基を含む有機基、トリアジン骨格を含む有機基など
が挙げられる。ただし、フェノール性水酸基を含む有機
基は短波長光に対する光吸収が大きいので、これ以外の
酸性置換基を脂環式構造中に導入することが望まれる。
これらのうちでも、下記一般式(2)または一般式
(3)で表される酸性置換基は、レジストのアルカリ現
像性を向上させるうえで特に好ましい。
【0020】
【化7】 (式中、R4 は−H、−OHまたは−X(Xは置換もし
くは非置換脂肪族炭化水素基)、R5 は−H、−(C=
O)−、−(C=O)Y、−Yまたは−Y−(Yは有機
基)を示すが、R4 が−Hまたは−XのときはR5 は−
(C=O)−または−(C=O)Yである。)
【0021】
【化8】 (式中、R6 ,R7 は互いに同一であっても異なってい
てもよく、それぞれ−Hまたは−X(Xは置換もしくは
非置換脂肪族炭化水素基)、R8 は−(C=O)−また
は−(C=O)Y(Yは有機基)を示す。) また、ポジ型の化学増幅型レジストにおける溶解抑止剤
としては、アルカリ溶液に対する充分な溶解抑止能を有
するとともに、酸による分解後の生成物がアルカリ溶液
中で−(C=O)O−、−OS(=O)2 −、または−
O−を生じ得る酸分解性化合物が例示される。具体的に
は、フェノール性化合物をt-ブトキシカルボニルエーテ
ル、テトラヒドロピラニルエーテル、3-ブロモテトラヒ
ドロピラニルエーテル、1-メトキシシクロヘキシルエー
テル、4-メトキシテトラヒドロピラニルエーテル、1,4-
ジオキサン-2- イルエーテル、テトラヒドロフラニルエ
ーテル、2,3,3a,4,5,6,7,7a-オクタヒドロ-7,8,8- トリ
メチル-4,7- メタノベンゾフラン-2- イルエーテル、t-
ブチルエーテル、トリメチルシリルエーテル、トリエチ
ルシリルエーテル、トリイソプロピルシリルエーテル、
ジメチルイソプロピルシリルエーテル、ジエチルイソプ
ロピルシリルエーテル、ジメチルセキシルシリルエーテ
ル、t−ブチルジメチルシリルエーテルなどに変性した
化合物が挙げられる。これらのうちでは、フェノール性
化合物の水酸基をt-ブトキシカルボニル基、t-ブトキシ
カルボニルメチル基、トリメチルシリル基、t-ブチルジ
メチルシリル基、あるいはテトラヒドロピラニル基など
で保護した化合物が好ましい。
【0022】さらに溶解抑止剤は、多価カルボン酸のイ
ソプロピルエステル、テトラヒドロピラニルエステル、
テトラヒドロフラニルエステル、メトキシエトキシメチ
ルエステル、2-トリメチルシリルエトキシメチルエステ
ル、t-ブチルエステル、トリメチルシリルエステル、ト
リエチルシリルエステル、t-ブチルジメチルシリルエス
テル、イソプロピルジメチルシリルエステル、ジ-t- ブ
チルメチルシリルエステル、オキサゾール、2-アルキル
-1,3- オキサゾリン、4-アルキル-5- オキソ-1,3- オキ
サゾリン、5-アルキル-4- オキソ-1,3- ジオキソランな
どであってもよい。また、以下に示す化合物を用いるこ
ともできる。
【0023】
【化9】
【0024】
【化10】
【0025】
【化11】
【0026】
【化12】
【0027】
【化13】
【0028】
【化14】 (式中、tBocは−(C=O)O−C(CH33
示す。)
【0029】
【化15】
【0030】
【化16】
【0031】
【化17】
【0032】
【化18】
【0033】
【化19】
【0034】ただしこれらの溶解抑止剤のうち、共役多
環芳香族系化合物が短波長光に対する透明性が優れる点
で好ましい。なおこの共役多環芳香族系化合物とは、不
飽和結合がひとつおきに配列した骨格とすることで複数
の芳香環が平面的に連結された非縮合多環系や縮合多環
系の化合物である。すなわちこうした化合物は、π電子
の共役安定化に起因して光吸収帯が長波長域にシフトし
ており、特に共役多環芳香族系化合物を溶解抑止剤とし
て用いることで、短波長光に対し優れた透明性を有する
とともに、耐熱性も充分なアルカリ現像用レジストを得
ることができる。
【0035】具体的には、ナフタレン環、アントラセン
環、フェナントレン環、ピレン環、ナフタセン環、クリ
セン環、3,4-ベンゾフェナントレン環、ペリレン環、ペ
ンタセン環、ピセン環、ピロール環、ベンゾフラン環、
ベンゾチオフェン環、インドール環、ベンゾオキサゾー
ル環、ベンゾチアゾール環、インダゾール環、クロメン
環、キノリンジンノリン環、フタラジン環、キナゾリン
環、ジベンゾフラン環、カルバゾール環、アクリジン
環、フェナントリジン環、フェナントロリン環、フェナ
ジン環、チアントレン環、インドリジン環、ナフチリジ
ン環、プリン環、プテリジン環、フルオレン環などを有
する化合物であり、これらの中でもナフタレン環、アン
トラセン環、フェナントレン環などを有する縮合多環系
の化合物は、波長193nmの光に対する透明性が優れ
ているので有利である。従って、このような縮合芳香環
構造を有するポリヒドロキシ化合物、具体的にはナフト
ールフタレイン、キナザリン、キニザリン、ナフトール
ノボラック樹脂などの水酸基を、t-ブチルカーボネート
基、t-ブチルエステル基、テトラヒドロピラニルエーテ
ル基、アセタール基、トリメチルシリルエーテル基など
で保護したものが、溶解抑止剤として特に好ましい。
【0036】また溶解抑止剤としては、分子量200〜
2,000程度のナフトールノボラック化合物がこれら
とともに好ましく併用され得る。こうした低分子量のナ
フトールノボラック化合物は、ナフトールまたはその誘
導体をカルボニル化合物で縮合させることで容易に合成
することができる。
【0037】さらに、ポジ型の化学増幅型レジストでは
上述した通り、溶解抑止剤を配合する代わりに溶解抑止
能を有する酸分解性基で樹脂中のアルカリ可溶性基を保
護したレジスト組成とすることもできる。ここでの酸分
解性基としては、例えばイソプロピルエステル、テトラ
ヒドロピラニルエステル、テトラヒドロフラニルエステ
ル、メトキシエトキシメチルエステル、2-トリメチルシ
リルエトキシメチルエステル、3-オキソシクロヘキシル
エステル、イソボルニルエステル、トリメチルシリルエ
ステル、トリエチルシリルエステル、イソプロピルジメ
チルシリルエステル、ジ−t−ブチルメチルシリルエス
テル、オキサゾール、2-アルキル-1,3-オキサソ゛リン、4-アルキ
ル-5- オキソ-1,3- オキサゾリン、5-アルキル-4- オキ
ソ-1,3- ジオキソランなどのエステル類;t- ブトキシカ
ルボニルエーテル、t-ブトキシメチルエーテル、4-ペン
テニロキシメチルエーテル、テトラヒドロピラニルエー
テル、3-ブロモテトラヒドロピラニルエーテル、1-メト
キシシクロヘキシルエーテル、4-メトキシテトラヒドロ
ピラニルエーテル、1,4-ジオキサン-2- イルエーテル、
テトラヒドロフラニルエーテル、2,3,3a,4,5,6,7,7a-オ
クタヒドロ-7,8,8- トリメチル-4,7- メタノベンゾフラ
ン-2- イルエーテル、t-ブチルエーテル、トリメチルシ
リルエーテル、トリエチルシリルエーテル、トリイソプ
ロピルシリルエーテル、ジメチルイソプロピルシリルエ
ーテル、ジエチルイソプロピルシリルエーテル、ジメチ
ルセキシルシリルエーテル、t-ブチルジメチルシリルエ
ーテルなどのエーテル類;メチレンアセタール、エチリ
デンアセタール、2,2,2-トリクロロエチリデンアセター
ル、2,2,2-トリブロモエチリデンアセタール、2,2,2-ト
リヨードエチリデンアセタールなどのアセタール類;1-
t-ブチルエチリデンケタール、イソプロピリデンケター
ル(アセトニド)、シクロペンチリデンケタール、シク
ロヘキシリデンケタール、シクロヘプチリデンケタール
などのケタール類;メトキシメチレンアセタール、エト
キシメチレンアセタール、ジメトキシメチレンオルソエ
ステル、1-メトキシエチリデンオルソエステル、1-エト
キシエチリデンオルソエステル、1,2-ジメトキシエチリ
デンオルソエステル、1-N,N-ジメチルアミノエチリデン
オルソエステル、2-オキサシクロペンチリデンオルソエ
ステルなどのサイクリックオルソエステル類;トリメチ
ルシリルケテンアセタール、トリエチルシリルケテンア
セタール,トリイソプロピルシリルケテンアセタール、
t-ブチルジメチルシリルケテンアセタールなどのシリル
ケテンアセタール類;ジ-t- ブチルシリルエーテル、1,
3-1',1',3',3'-テトライソプロピルジシロキサニリデン
エーテル、テトラ-t- ブトキシジシロキサン-1,3- ジイ
リデンエーテルなどのシリルエーテル類;ジメチルアセ
タール、ジメチルケタール、ビス-2,2,2- トリクロロエ
チルアセタール、ビス-2,2,2- トリブロモエチルアセタ
ール、ビス-2,2,2- トリヨードエチルアセタール、ビス
-2,2,2- トリクロロエチルケタール、ビス-2,2,2- トリ
ブロモエチルケタール、ビス-2,2,2- トリヨードエチル
ケタール、ジアセチルアセタール、ジアセチルケタール
などの非環状アセタール類またはケタール類;1,3-ジオ
キサン、5-メチレン-1,3- ジオキサン、5,5-ジブロモ-
1,3- ジオキサン、1,3-ジオキソラン、4-ブロモメチル-
1,3- ジオキソラン、4-3'- ブテニル-1,3- ジオキソラ
ン、4,5-ジメトキシメチル-1,3- ジオキソランなどのサ
イクリックアセタール類またはケタール類;O-トリメチ
ルシリルシアノヒドリン、O-1-エトキシエチルシアノヒ
ドリン、O-テトラヒドロピラニルシアノヒドリンなどの
シアノヒドリン類などを挙げることができる。
【0038】これらの酸分解性基の中でも、t-ブチルメ
タクリレート、エトキシエチルメタクリレート、3-オキ
ソシクロヘキシルメタクリレート、t-ブチル-3- ナフチ
ル-2- プロペノエート、イソボルニルメタクリレート、
トリメチルシリルメタクリレート、テトラヒドロピラニ
ルメタクリレートのようなt−ブチルエステル;トリメ
チルシリルエステル;テトラヒドロピラニルエステル
が、酸で容易に分解される点で好ましい。さらに、ここ
で例示されたメタクリレートのかわりにアクリレートが
用いられても何ら差し支えない。
【0039】なおこうした場合に、酸分解性基でそのア
ルカリ可溶性基が保護される樹脂としては、上述したよ
うなアルカリ可溶性の樹脂が特に制限されることなく用
いられ得る。また、酸分解性基でそのアルカリ可溶性基
が保護されてなる樹脂を配合したレジスト組成において
は、低分子量のナフトールノボラック化合物を溶解抑止
剤として単独で用いることも可能となる。さらに、酸分
解性基でそのアルカリ可溶性基が保護されてなる樹脂と
アルカリ可溶性の樹脂を組合せて用いてもよい。
【0040】一方、ネガ型の化学増幅型レジストに配合
される架橋剤としては、例えばエポキシ基を側鎖に有す
るビニル系化合物、アクリル酸及びその誘導体、メチロ
ール置換されたトリアジン、ナフチリジン化合物のよう
なメラミン系化合物などを用いることができる。なお架
橋剤を配合するかわりに、酸架橋性基としてビニル基、
アリル基などをアルカリ可溶性の樹脂に導入してもよ
く、このような酸架橋性基が導入されたアルカリ可溶性
の樹脂と酸架橋性基が導入されていないアルカリ可溶性
の樹脂が組合せて用いられても構わない。また、ポリヒ
ドロキシナフトール、ナフトールノボラック、ビスフェ
ノールAなどのヒドロキシ化合物をエポキシ化したエポ
キシ樹脂や、メラミン樹脂、メチロールメラミン化合
物、ジアミノプリンやトリアムタレンから誘導されるメ
ラミン樹脂などを用いることも可能である。
【0041】さらに化学増幅型レジストの光酸発生剤と
しては、例えばアリールオニウム塩、ナフトキノンジア
ジド化合物、ジアゾニウム塩、スルフォネート化合物、
スルフォニウム化合物、スルファミド化合物、ヨードニ
ウム化合物、スルフォニルジアゾメタン化合物などを用
いることができる。これらの化合物の具体例としては、
トリフェニルスルフォニウムトリフレート、ジフェニル
ヨードニウムトリフレート、2,3,4,4-テトラヒドロキシ
ベンゾフェノン-4- ナフトキノンジアジドスルフォネー
ト、4-N-フェニルアミノ-2- メトキシフェニルジアゾニ
ウムスルフェート、4-N-フェニルアミノ-2- メトキシフ
ェニルジアゾニウムp-エチルフェニルスルフェート、4-
N-フェニルアミノ-2- メトキシフェニルジアゾニウム2-
ナフチルスルフェート、4-N-フェニルアミノ-2- メトキ
シフェニルジアゾニウムフェニルスルフェート、2,5-ジ
エトキシ-4-N-4'-メトキシフェニルカルボニルフェニル
ジアゾニウム3-カルボキシ-4- ヒドロキシフェニルスル
フェート、2-メトキシ-4-N- フェニルフェニルジアゾニ
ウム3-カルボキシ-4- ヒドロキシフェニルスルフェー
ト、ジフェニルスルフォニルメタン、ジフェニルスルフ
ォニルジアゾメタン、ジフェニルジスルホン、α−メチ
ルベンゾイントシレート、ピロガロールトリメシレー
ト、ベンゾイントシレート、みどり化学製MPI−10
3(CAS.NO.[87709−41−9])、みど
り化学製BDS−105(CAS.NO.[14561
2−66−4])、みどり化学製NDS−103(CA
S.NO.[110098−97−0])、みどり化学
製MDS−203(CAS.NO.[127855−1
5−5])、みどり化学製Pyrogallol tritosylate(C
AS.NO.[20032−64−8])、みどり化学
製DTS−102(CAS.NO.[75482−18
−7])、みどり化学製DTS−103(CAS.N
O.[71449−78−0])、みどり化学製MDS
−103(CAS.NO.[127279−74−
7])、みどり化学製MDS−105(CAS.NO.
[116808−67−4])、みどり化学製MDS−
205(CAS.NO.[81416−37−7])、
みどり化学製BMS−105(CAS.NO.[149
934−68−9])、みどり化学製TMS−105
(CAS.NO.[127820−38−6])、みど
り化学製NB−101(CAS.NO.[20444−
09−1])、みどり化学製NB−201(CAS.N
O.[4450−68−4])、みどり化学製DNB−
101(CAS.NO.[114719−51−
6])、みどり化学製DNB−102(CAS.NO.
[131509−55−2])、みどり化学製DNB−
103(CAS.NO.[132898−35−
2])、みどり化学製DNB−104(CAS.NO.
[132898−36−3])、みどり化学製DNB−
105(CAS.NO.[132898−37−
4])、みどり化学製DAM−101(CAS.NO.
[1886−74−4])、みどり化学製DAM−10
2(CAS.NO.[28343−24−0])、みど
り化学製DAM−103(CAS.NO.[14159
−45−6])、みどり化学製DAM−104(CA
S.NO.[130290−80−1],CAS.N
O.[130290−82−3])、みどり化学製DA
M−201(CAS.NO.[28322−50−
1])、みどり化学製CMS−105、みどり化学製D
AM−301(CAS.No.[138529−81−
4])、みどり化学製SI−105(CAS.No.
[34694−40−7])、みどり化学製NDI−1
05(CAS.No.[133710−62−0])、
みどり化学製EPI−105(CAS.No.[135
133−12−9])などが挙げられる。さらに、以下
に示す化合物を用いることもできる。
【0042】
【化20】
【0043】
【化21】
【0044】
【化22】
【0045】
【化23】
【0046】
【化24】
【0047】
【化25】
【0048】
【化26】
【0049】
【化27】
【0050】
【化28】
【0051】
【化29】
【0052】
【化30】
【0053】
【化31】
【0054】
【化32】
【0055】
【化33】
【0056】
【化34】 (式中、C1 及びC2 は単結合または二重結合を形成
し、R10は水素原子、フッ素原子、フッ素原子で置換さ
れていてもよいアルキル基またはアリール基、R11,R
12は互いに同一であっても異なっていてもよく、それぞ
れ1価の有機基を示し、R11とR12はこれらが結合して
環構造を形成していてもよい。)
【0057】
【化35】 (式中、Zはアルキル基を示す。)
【0058】
【化36】
【0059】また上述したような光酸発生剤について
も、ナフタレン骨格やジベンゾチオフェン骨格を有する
アリールオニウム塩、スルフォネート化合物、スルフォ
ニル化合物、スルファミド化合物など共役多環芳香族化
合物は、短波長光に対する透明性、耐熱性の点で有利で
ある。具体的には、水酸基が導入されたナフタレン環、
ペンタレン環、インデン環、アズレン環、ヘプタレン
環、ビフェニレン環、as-インダセン環、s-インダセン
環、アセナフチレン環、フルオレン環、フェナレン環、
フェナントレン環、アントラセン環、フルオランテン
環、アセフェナントリレン環、アセアントリレン環、ト
リフェニレン環、ピレン環、クリセン環、ナフタセン
環、プレイアデン環、ピセン環、ペリレン環、ペンタフ
ェン環、ペンタセン環、テトラフェニレン環、ヘキサフ
ェン環、ヘキサセン環、ルビセン環、コロネン環、トリ
ナフチレン環、ヘプタフェン環、ヘプタセン環、ピラン
トレン環、オバレン環、ジベンゾフェナントレン環、ベ
ンズ[a] アントラセン環、ジベンゾ[a,j] アントラセン
環、インデノ[1,2-a] インデン環、アントラ[2,1-a] ナ
フタセン環、1H- ベンゾ[a] シクロペント[j] アントラ
セン環を有するスルフォニルまたはスルフォネート化合
物;ナフタレン環、ペンタレン環、インデン環、アズレ
ン環、ヘプタレン環、ビフェニレン環、as- インダセン
環、s-インダセン環、アセナフチレン環、フルオレン
環、フェナレン環、フェナントレン環、アントラセン
環、フルオランテン環、アセフェナントリレン環、アセ
アントリレン環、トリフェニレン環、ピレン環、クリセ
ン環、ナフタセン環、プレイアデン環、ピセン環、ペリ
レン環、ペンタフェン環、ペンタセン環、テトラフェニ
レン環、ヘキサフェン環、ヘキサセン環、ルビセン環、
コロネン環、トリナフチレン環、ヘプタフェン環、ヘプ
タセン環、ピラントレン環、オバレン環、ジベンゾフェ
ナントレン環、ベンズ[a] アントラセン環、ジベンゾ
[a,j] アントラセン環、インデノ[1,2-a] インデン環、
アントラ[2,1-a] ナフタセン環、1H- ベンゾ[a] シクロ
ペント[j] アントラセン環を有する4-キノンジアジド化
合物;ナフタレン環、ペンタレン環、インデン環、アズ
レン環、ヘプタレン環、ビフェニレン環、as- インダセ
ン環、s-インダセン環、アセナフチレン環、フルオレン
環、フェナレン環、フェナントレン環、アントラセン
環、フルオランテン環、アセフェナントリレン環、アセ
アントリレン環、トリフェニレン環、ピレン環、クリセ
ン環、ナフタセン環、プレイアデン環、ピセン環、ペリ
レン環、ペンタフェン環、ペンタセン環、テトラフェニ
レン環、ヘキサフェン環、ヘキサセン環、ルビセン環、
コロネン環、トリナフチレン環、ヘプタフェン環、ヘプ
タセン環、ピラントレン環、オバレン環、ジベンゾフェ
ナントレン環、ベンズ[a] アントラセン環、ジベンゾ
[a,j] アントラセン環、インデノ[1,2-a] インデン環、
アントラ[2,1-a] ナフタセン環、1H- ベンゾ[a] シクロ
ペント[j] アントラセンを側鎖を有するスルフォニウム
またはヨードニウムのトリフレートなどとの塩、ジベン
ゾチオフェニウムまたはジベンゾイオドノフェニウムの
トリフレートなどとの塩などが挙げられる。特に、ナフ
タレン環またはアントラセン環を有するスルフォニルま
たはスルフォネート化合物;水酸基が導入されたナフタ
レン環またはアントラセン環を有する4-キノンジアジド
化合物;ナフタレン環またはアントラセン環を側鎖を有
するスルフォニウムまたはヨードニウムのトリフレート
などとの塩;ジベンゾチオフェニウムまたはジベンゾイ
オドノフェニウムのトリフレートなどとの塩が好まし
い。
【0060】このような光酸発生剤のうち、トリナフチ
ルスルフォニウムトリフレート、ジナフチルヨードニウ
ムトリフレート、ジナフチルスルフォニルメタン、ナフ
タレンバイスルフォン、みどり化学製NAT−105
(CAS.No.[137867−61−9])、みど
り化学製NAT−103(CAS.No.[13158
2−00−8])、みどり化学製NDI−105(CA
S.No.[133710−62−0])、みどり化学
製NAI−105(CAS.No.[85342−62
−7])、みどり化学製TAZ−106(CAS.N
o.[69432−40−2])、みどり化学製NDS
−105、みどり化学製NDI−106、みどり化学製
PI−105(CAS.No.[41580−58−
9])や、s-アルキル化ジベンゾチオフェントトリフレ
ート、s-フルオロアルキル化ジベンゾチオフェントトリ
フレート(ダイキン製)などが好ましく用いられる。こ
れらの中でも、トリナフチルスルフォニウムトリフレー
ト、ジナフチルヨードニウムトリフレート、ジナフチル
スルフォニルメタン、ナフタレンバイスルフォン、みど
り化学製NAT−105(CAS.No.[13786
7−61−9])、みどり化学製NDI−105(CA
S.No.[133710−62−0])、みどり化学
製NAI−105(CAS.No.[85342−62
−7])、みどり化学製NDS−105、みどり化学製
NDI−106、s-アルキル化ジベンゾチオフェントト
リフレート、s-フルオロアルキル化ジベンゾチオフェン
トトリフレート(ダイキン製)は特に好ましい。
【0061】本発明のアルカリ現像用レジストは、上述
したようなアルカリ可溶性の樹脂、溶解抑止剤、架橋
剤、光酸発生剤などの少なくとも1つについて、特に上
記一般式(1)で表される4〜6員環を分子中に有する
酸性化合物、あるいはそのエーテルや塩(以下、カルボ
ニルエノール環式化合物類と称す)を用いることをその
骨子としている。すなわち本発明では、上記一般式
(1)中のR1 ,R2 の少なくとも一方として導入され
るヒドロキシル基がカルボニルエノール構造の共役に起
因して高い酸性度を示すため、こうしたカルボニルエノ
ール環式化合物類が、露光の際の短波長光に対する透明
性や現像時におけるアルカリ溶解性を充分に保持したう
えで、高いドライエッチング耐性を担い得る。
【0062】ここで、上記一般式(1)中のR1 ,R2
として導入される1価の有機基としては、具体的にはメ
チル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチ
ル基、t-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などの脂肪
族基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メンチル
基、イソボルニル基、アダマンチル基、テトラヒドロピ
ラニル基、オキソシクロヘキシル基、ノルボルニル基な
どの環状基、アリル基、ビニル基、エチニル基、プロパ
ギル基、アクリロイル基、メタクリロイル基などのアル
ケニル基やアルキニル基、グリシジル基などのエポキシ
含有基、トリメチルシリル基などのシリル基、フェニル
基、ナフチル基、アントラニル基などの芳香族基、アミ
ノ基、アルキルアミノ基などが挙げられる。ただし芳香
族基は短波長光に対する光吸収が大きいので、R1 ,R
2 は好ましくは非芳香族基である。またこれらは、ハロ
ゲン原子やエーテル結合、チオエーテル結合、エステル
結合などを有する特性基、水酸基、チオール基、カルボ
キシル基などの親水性基で置換されていてもよい。一方
上記一般式(1)中のR3 は、2価の有機基であれば特
に限定されないが、好ましくは−(C=O)n −、−
(CH2n −(nは1〜3の整数)、さらには−(C
2n −の水素原子を上述したようなR1 ,R2 とし
て導入され得る1価の有機基で置換したものである。
【0063】次に、本発明におけるこのようなカルボニ
ルエノール環式化合物類のうち、アルカリ可溶性の樹
脂、溶解抑止剤、架橋剤、光酸発生剤などの各成分とし
て、それぞれ好ましく用いられるものを示す。
【0064】本発明のアルカリ現像用レジストにおい
て、カルボニルエノール環式化合物類がアルカリ可溶性
の樹脂として配合される場合は、上記一般式(1)で表
される4〜6員環を分子中に有する高分子量の酸性化合
物を用いればよい。こうした酸性高分子化合物は、上記
一般式(1)中のR1 ,R2 のいずれか一方がヒドロキ
シル基であって、他方にアリルエーテル基、ビニルエー
テル基、エチニルオキシ基、アクリロイルオキシ基、メ
タクリロイロオキシ基などのアルケニルオキシ基、グリ
シジルエーテルなどのエポキシ含有基を導入した重合性
不飽和化合物を、例えば酸、過酸化物、ラジカル発生剤
などの存在下で重合させることで、容易に得ることがで
きる。このときこうした重合性不飽和化合物を、例えば
アルカリ可溶性基、酸分解性基、酸架橋性基など有する
ビニル系化合物と共重合させてもよく、ここでのビニル
系化合物としては下記一般式で表されるアクリル酸の誘
導体が特に好ましい。
【0065】
【化37】 (式中、R20は水素原子または1価の有機基、R21,R
22,R23は互いに同一であっても異なっていてもよく、
それぞれ水素原子、ハロゲン原子、アルキル基を示
す。) また、カルボニルエノール環式化合物類が溶解抑止剤と
して配合される場合は、上記一般式(1)で表される4
〜6員環を分子中に有する酸性化合物において、式中の
1 ,R2 の少なくとも一方として導入されるヒドロキ
シル基を、上述したような酸分解性基で保護してなるエ
ーテルを好ましく用いることができる。一方架橋剤につ
いては、上記一般式(1)で表される4〜6員環を分子
中に有する酸性化合物をエーテル化して、アリルエーテ
ル基、ビニルエーテル基、エチニルオキシ基、プロパギ
ルオキシ基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイロオ
キシ基などのアルケニルオキシ基やグリシジルエーテル
基などのエポキシ含有基を酸架橋性基として導入したも
のが例示される。さらにここでも、これら溶解抑止剤や
架橋剤をアルカリ可溶性の樹脂に配合する代わりに、上
述したような上記一般式(1)で表される4〜6員環を
分子中に有する酸性高分子化合物をエーテル化して、R
1 及びR2 のいずれか一方に酸分解性基あるいは酸架橋
性基を導入したものをベース樹脂として用いても構わな
い。
【0066】本発明において、光酸発生剤として用いる
ことの可能なカルボニルエノール環式化合物類として
は、上記一般式(1)で表される4〜6員環を分子中に
有する酸性化合物とオニウム化合物との塩が挙げられ
る。なおここでのオニウム化合物とは、具体的にはジメ
チルイオドニウム塩などのジアルキルイオドニウム塩、
トリメチルスルフォニウム塩などのトリアルキルスルフ
ォニウム塩、ジベンゾチオフェニウム、ジベンゾセレノ
ニウム、ジベンゾイオドノフェニウムなどのジアリール
カルコゲニウム塩や、トリアリールスルフォニウム塩な
どが例示される。
【0067】さらに本発明では、上述したようなカルボ
ニルエノール環式化合物類をベース樹脂、溶解抑止剤、
架橋剤、光酸発生剤以外の添加成分として用いてもよ
い。このときの添加成分は、レジストのワニスを調製す
る際の有機溶媒に可溶で、レジスト膜を成膜する際に結
晶化しないものであれば特に限定されない。
【0068】こうした添加成分の中では、本発明のアル
カリ現像用レジストの耐熱性を高め、ひいてはパターン
形状の良好なレジストパターンの形成に寄与する点で、
上記一般式(1)で表される4〜6員環を分子中に有す
る酸性化合物の有機塩や無機塩が好ましく用いられる。
具体的には、有機塩としてトリメチルアンモニウム塩、
ジシクロヘキシルアンモニウム塩、シクロヘキシルアン
モニウム塩などのアルキルアンモニウム塩が挙げられ、
無機塩としては、アンモニウム塩、マグネシウム塩、コ
バルト塩、モリブデン塩、銅塩、銀塩、鉄塩、バリウム
塩、マンガン塩、ニッケル塩、アルミニウム塩などの金
属塩、さらにはこれらの金属を含む錯塩などが例示され
る。さらに、上記一般式(1)で表される4〜6員環を
分子中に有する酸性化合物のヒドロキシル基に任意の有
機基を導入してなるエーテルを配合して、本発明のアル
カリ現像用レジストのアルカリ溶解性を調整することも
可能であり、このときの有機基としては、例えば上記一
般式(1)中のR1 ,R2として例示の1価の有機基の
中から、上述したようにヒドロキシル基に導入されたと
き酸分解性基や酸架橋性基とはならないものを選択すれ
ばよい。
【0069】また、本発明で用いられるカルボニルエノ
ール環式化合物類としては、特に下記化学式(4)で表
されるクロコニック酸及び下記化学式(5)で表される
スクアリック酸、並びにこれらのエーテルや塩が好まし
い。これは、こうしたクロコニック酸やスクアリック酸
は芳香族性を示す安定な化合物であるため、特に高いド
ライエッチング耐性を担うことができるうえ、環全体に
電子共役が広がっていることに起因してアルカリ現像に
適した充分な酸性度を有しているからである。
【0070】
【化38】
【0071】本発明のアルカリ現像用レジストにおいて
は、上述したような各成分についてレジストの全固形分
中での配合量を以下の通り設定することが好ましい。ま
ず、アルカリ可溶性の樹脂やアルカリ可溶性基を酸分解
性基で保護してなる樹脂などのベース樹脂の好ましい配
合量は、20重量%以上さらには40重量%以上であ
る。これは、20重量%未満だとレジストの塗膜性が低
下するおそれがあることによる。
【0072】また、溶解抑止剤や架橋剤を配合する場合
のこれらの配合量は、溶解抑止剤については1重量%以
上45重量%以下、さらには5重量%以上30重量%以
下に設定されることが好ましく、架橋剤では1重量%以
上30重量%以下、さらには5重量%以上25重量%以
下とすることが好ましい。この理由は、溶解抑止剤、架
橋剤のいずれについても配合量が少なすぎると充分な解
像性や感度が得られ難く、配合量が多すぎるとレジスト
の塗膜性が低下するおそれがあるからである。
【0073】さらに光酸発生剤を含有する化学増幅型レ
ジストにおいて、好ましい光酸発生剤の配合量は0.1
重量%以上25重量%以下、さらには0.5重量%以上
15重量%以下である。すなわち、配合量が0.1重量
%未満だと充分な解像性や感度が得られ難く、配合量が
25重量%を越えるとレジストの塗膜性が低下するおそ
れがある。一方、本発明で特に用いられるカルボニルエ
ノール環式化合物類が上述したように添加成分として配
合される場合、その配合量は1重量%以上50重量%未
満、さらには10重量%以上40重量%以下に設定され
ることが好ましい。これは、配合量が1重量%未満では
高いドライエッチング耐性を付与することが難しく、逆
に配合量が50重量%以上だとレジストの塗膜性が低下
するおそれがあることによる。
【0074】なお本発明において、ベース樹脂となるア
ルカリ可溶性の樹脂など高分子化合物の平均分子量は、
500〜500,000であることが好ましい。何とな
れば、高分子化合物の平均分子量が500未満だと、機
械的強度の充分なレジスト膜を成膜するうえで不利とな
り、逆に高分子化合物の平均分子量が500,000を
越えると、解像性の良好なレジストパターンを形成する
ことが困難となるからである。
【0075】本発明のアルカリ現像用レジストは、上述
したような樹脂や溶解抑止剤、架橋剤、光酸発生剤など
を有機溶媒に溶解させ瀘過することで、通常ワニスとし
て調製される。ただし本発明のアルカリ現像用レジスト
においては、これらの成分以外にエポキシ樹脂、ポリメ
チルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメ
チルメタクリレート、プロピレンオキシド−エチレンオ
キシド共重合体、ポリスチレンなどのその他のポリマー
や、耐環境性向上のためのアミン化合物、ピリジン誘導
体などの塩基性化合物、塗膜改質用の界面活性剤、反射
防止剤としての染料などが適宜配合されても構わない。
【0076】ここでの有機溶媒には、例えばシクロヘキ
サノン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトンなどのケトン系溶媒、メチルセロソルブ、メ
チルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテー
ト、ブチルセロソルブアセテートなどのセロソルブ系溶
媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル、γ−ブ
チロラクトンなどのエステル系溶媒、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテートなどのグリコール系
溶媒、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホリッ
クトリアミドジメチルホルムアミド、N−メチルピロリ
ドンなどの含窒素系溶媒や、溶解性向上のためこれらに
ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアルデヒド、N
−メチルピロリジノンなどを添加した混合溶媒を用いる
ことができる。また、メチルプロピオン酸メチルなどの
プロピオン酸誘導体、乳酸エチルなどの乳酸エステル類
やPGMEA(プロピレングリコールモノエチルアセテ
ート)なども、低毒性であり好ましく用いられ得る。な
お本発明において、このような溶媒は単独または2種以
上を混合して用いることができ、さらにイソプロピルア
ルコール、エチルアルコール、メチルアルコール、ブチ
ルアルコール、n-ブチルアルコール、s-ブチルアルコー
ル、t-ブチルアルコール、イソブチルアルコールなどの
脂肪族アルコールや、トルエン、キシレンなどの芳香族
溶媒が含有されていても構わない。
【0077】次に、本発明のアルカリ現像用レジストを
用いたパターン形成方法について、ポジ型の化学増幅型
レジストの場合を例に挙げ説明する。まず、上述したよ
うな有機溶媒に溶解されたレジストのワニスを回転塗布
法やディッピング法などで所定の基板上に塗布した後、
150℃以下好ましくは70〜120℃で乾燥してレジ
スト膜を成膜する。なおここでの基板としては、例えば
シリコンウェハ、表面に各種の絶縁膜や電極、配線など
が形成されたシリコンウェハ、ブランクマスク、GaA
s、AlGaAs等のIII−V族化合物半導体ウェ
ハ、クロムまたは酸化クロム蒸着マスク、アルミ蒸着基
板、IBPSGコート基板、PSGコート基板、SOG
コート基板、カーボン膜スパッタ基板などを使用するこ
とができる。
【0078】次いで、所定のマスクパターンを介して化
学線を照射するか、またはレジスト膜表面に化学線を直
接走査させて、レジスト膜を露光する。上述した通り、
本発明のアルカリ現像用レジストは短波長光をはじめ広
範囲の波長域の光に対して優れた透明性を有しているの
で、ここでの化学線としては紫外線、X線、低圧水源ラ
ンプ光のi線、h線、g線、キセノンランプ光、KrF
やArFのエキシマレーザ光などのdeepUV光や紫
外線、シンクロトロンオービタルラジエーション(SO
R)、電子線(EB)、γ線、イオンビームなどを使用
することが可能である。
【0079】続いて熱板上やオーブン中での加熱あるい
は赤外線照射などにより、レジスト膜に150℃以下程
度のベーキング処理を適宜施す。この後浸漬法、スプレ
ー法などでレジスト膜を現像し、露光部または未露光部
のレジスト膜をアルカリ溶液に選択的に溶解・除去し
て、所望のパターンを形成する。このときアルカリ溶液
の具体例としては、テトラメチルアンモニウムハイドロ
キシド水溶液、コリン水溶液などの有機アルカリ水溶液
や、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどの無機アル
カリ水溶液、これらにアルコールや界面活性剤などを添
加した溶液が挙げられる。なおここでのアルカリ溶液の
濃度は、露光部と未露光部とで溶解速度の差を充分なも
のとする観点から、15重量%以下であることが好まし
い。
【0080】こうして、本発明のアルカリ現像用レジス
トを用いて形成されたレジストパターンは極めて解像性
が良好であり、例えばこのレジストパターンをエッチン
グマスクとしたドライエッチングで、露出した基板など
にクォーターミクロン程度の超微細なパターンを忠実に
転写することができる。ここで得られたレジストパター
ンでは、カルボニルエノール環式化合物類の4〜6員環
において一方の炭素−炭素結合が切れても他方の結合が
残るため、高いドライエッチング耐性を有している。な
お、上述したような工程以外の他の工程が付加されても
何ら差支えなく、例えばレジスト膜の下地としての平坦
化層形成工程、レジスト膜と下地との密着性向上のため
の前処理工程、レジスト膜の現像後に現像液を水などで
除去するリンス工程、ドライエッチング前の紫外線の再
照射工程を適宜施すことが可能である。
【0081】
【発明の実施の形態】
[カルボニルエノール環式化合物類の合成] 合成例1 スクアリック酸ジメチルエーテル0.1モルをテトラヒ
ドロフラン(THF)に溶解し、−20℃でt-ブトキシ
カリウム0.2モルを徐々に加えて2時間反応させた。
この後、反応液を減圧して未反応のスクアリック酸ジメ
チルエーテルを留去し、さらに減圧下精留して下記化学
式で表されるスクアリック酸ジt-ブチル(DI−1)を
得た。
【0082】
【化39】
【0083】合成例2 クロコニック酸ジメチルエーテル0.1モルをテトラヒ
ドロフラン(THF)に溶解し、−20℃でt-ブトキシ
カリウム0.2モルを徐々に加えて2時間反応させた。
この後、反応液を減圧して未反応のクロコニック酸ジメ
チルエーテルを留去し、さらに減圧下精留して下記化学
式で表されるクロコニック酸ジt-ブチル(DI−2)を
得た。
【0084】
【化40】
【0085】合成例3 スクアリック酸10gを500mlのメタノールに溶解
し、ジシクロヘキシルアミン0.175モルのメタノー
ル溶液を滴下した。析出した塩を濾別し乾燥して、下記
化学式で表されるスクアリックジシクロヘキシルアンモ
ニウム(AS−1)を得た。
【0086】
【化41】
【0087】合成例4 スクアリック酸銀塩0.1モル及びトリメチルスルフォ
ニウムクロライド0.1モルをアセトニトリル中で反応
させた。生成した塩化銀を濾別し濃縮乾燥して、下記化
学式で表されるトリメチルスルフォニウムスクアレート
(PAG−1)を得た。
【0088】
【化42】
【0089】合成例5 ヒドロキシエチルメタクリレートとトルエンの1:1
(重量比)混合物500mlに、4-ヒドロキシ-5- メチ
ル-4- シクロペンテン-1,3- ジオンモノハイドレート5
gを溶解し、共沸混合物を留去しながら48時間反応さ
せた後、生成物を蒸留した。次いで、得られたヒドロキ
シエチルメタクリレートと4-ヒドロキシ-5- メチル-4-
シクロペンテン-1,3- ジオンのエーテル化合物0.01
モル、メタクリル酸0.01モル、メンチルメタクリレ
ート0.01モル及びメタクリル酸t-ブチル0.01モ
ルをテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、アゾイソ
ブチルニトリルで重合させ、下記化学式で表される平均
分子量20,000のポリマー(P−1)を得た。
【0090】
【化43】
【0091】合成例6 合成例5と同様にして得たヒドロキシエチルメタクリレ
ートと4-ヒドロキシ-5- メチル-4- シクロペンテン-1,3
- ジオンのエーテル化合物0.01モル、メタクリル酸
0.01モル及びメンチルメタクリレート0.01モル
をテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、アゾイソブ
チルニトリルで重合させ、下記化学式で表される平均分
子量20,000のポリマー(P−2)を得た。
【0092】
【化44】
【0093】合成例7 ヒドロキシエチルメタクリレート0.03モルとトルエ
ンの1:1(重量比)混合物500mlに、1,3-ジイソ
プロポキシシクロブテンジオン0.03モルを溶解し、
加熱しながら3時間反応させた。反応液からトルエンを
留去した後、乾燥テトラヒドロフラン(THF)で可溶
部分を抽出し生成物をカラムで分離した。次いで、得ら
れたヒドロキシエチルメタクリレートと1-モノイソプロ
ポキシ-3- ヒドロキシシクロブテンジオンのエーテル化
合物0.01モル、メタクリル酸0.01モル、メンチ
ルメタクリレート0.01モル及びメタクリル酸t-ブチ
ル0.01モルをテトラヒドロフラン(THF)に溶解
し、アゾイソブチルニトリルで重合させ、下記化学式で
表される平均分子量20,000のポリマー(P−3)
を得た。
【0094】
【化45】
【0095】
【実施例】上述した通り合成したカルボニルエノール環
式化合物類、下記化学式で表される平均分子量30,0
00のポリマー(P−4)、溶解抑止剤として分子量
1,000の1-ナフトールノボラック(DI−3)及び
(DI−3)のt-ブトキシカルボニル化物(DI−
4)、架橋剤としてメラミン樹脂(三井サイアナミッド
製サイメル327)(CA−1)、光酸発生剤としてジ
ベンゾイオドノニウムトリフレート(PAG−2)を、
表1に示す処方にしたがってシクロヘキサノンに溶解さ
せ、実施例1〜15のレジストのワニスを調製した。一
方、ベース樹脂として(P−2)の代わりに、アダマン
チルメタクリレート、メタクリル酸及びメチルメタクリ
レートの33:33:33共重合体(P−5)が配合さ
れた以外は、実施例1と全く同様である比較例のレジス
トのワニスを併せて調製した。
【0096】
【化46】
【0097】
【表1】
【0098】次いで、これらのレジストのワニスをそれ
ぞれシリコンウェハ上に回転塗布して厚さ0.5μmの
レジスト膜を成膜し、波長193nmのArFエキシマ
レーザー光を光源としたNA0.54のステッパを使用
してレジスト膜表面に所定のパターン光を照射した。続
いて110℃で2分のベーキング処理を施した後、テト
ラメチルアンモニウムハイドロキシド(TMAH)1.
2重量%水溶液で露光部または未露光部を選択的に溶解
・除去して、ポジ型(実施例1〜14)及びネガ型(実
施例15)のレジストパターンを形成した。このときの
各実施例における感度と解像度を表2に示す。
【0099】
【表2】
【0100】表2に示される通り、実施例1〜15のレ
ジストにおいては、いずれも高い感度で解像性の良好な
レジストパターンが形成されており、波長193nmの
光に対する透明性、アルカリ現像性とも優れていること
が判った。一方、比較例のレジストについて同様にレジ
ストパターンの形成を試みたところ、TMAHの1.2
重量%水溶液を現像液とした場合にはパターンを全く形
成することができず、TMAHの1.2重量%水溶液に
対し30重量%のイソプロピルアルコールを配合した混
合溶液に現像液を代えることで、ようやく290mJ/
cm2 の感度で解像度約0.25μmのレジストパター
ンが形成された。したがって、比較例のレジストは実施
例1〜15のレジストに比べ、アルカリ現像性が劣るこ
とが確認された。
【0101】さらにこれらのレジストについて、CF4
プラズマ(圧力10mmTorr、ガス流量36scc
m、出力500W)によるエッチング速度を測定してそ
のドライエッチング耐性を評価した。この結果、クレゾ
ールノボラック樹脂をベース樹脂とするレジストのエッ
チング速度を1.0としたとき、実施例6のレジストの
エッチング速度は1.05、実施例13のレジストのエ
ッチング速度は0.95、実施例14のレジストのエッ
チング速度は1.00であった。また、その他の実施例
のレジストについてもエッチング速度は0.95〜1.
2であり、いずれも高いドライエッチング耐性を有して
いることが確認された。
【0102】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、短
波長光に対する透明性が優れるとともに高いドライエッ
チング耐性を備え、かつアルカリ現像で解像性の良好な
レジストパターンを形成することができるアルカリ現像
用レジストを実現することが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/027 H01L 21/30 502R (72)発明者 中瀬 真 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表される4〜6員環
    を分子中に有する酸性化合物、並びにこの酸性化合物の
    エーテル及び塩から選択された少なくとも1種の化合物
    を含有するアルカリ現像用レジスト。 【化1】 (式中、R1 ,R2 はそれぞれ水素原子、ヒドロキシル
    基または1価の有機基、R3 は2価の有機基を示すが、
    1 及びR2 のうち少なくとも一方はヒドロキシル基で
    ある。)
  2. 【請求項2】 下記一般式(1)で表される4〜6員環
    を分子中に有する酸性高分子化合物と、溶解抑止剤と、
    光酸発生剤とを含有するアルカリ現像用レジスト。 【化2】 (式中、R1 ,R2 はそれぞれ水素原子、ヒドロキシル
    基または1価の有機基、R3 は2価の有機基を示すが、
    1 及びR2 のうち少なくとも一方はヒドロキシル基で
    ある。)
  3. 【請求項3】 下記一般式(1)で表される4〜6員環
    を分子中に有する酸性化合物に酸分解性基及び酸架橋性
    基のいずれか一方を導入してなるエーテルと、光酸発生
    剤とを含有するアルカリ現像用レジスト。 【化3】 (式中、R1 ,R2 はそれぞれ水素原子、ヒドロキシル
    基または1価の有機基、R3 は2価の有機基を示すが、
    1 及びR2 のうち少なくとも一方はヒドロキシル基で
    ある。)
  4. 【請求項4】 溶解抑止剤及び光酸発生剤の少なくとも
    一方が共役多環芳香族系化合物である請求項2又は請求
    項3記載のアルカリ現像用レジスト。
  5. 【請求項5】 酸分解性基及び酸架橋性基のいずれか一
    方を有する化合物と、下記一般式(1)で表される4〜
    6員環を分子中に有する酸性化合物のオニウム塩からな
    る光酸発生剤とを含有するアルカリ現像用レジスト。 【化4】 (式中、R1 ,R2 はそれぞれ水素原子、ヒドロキシル
    基または1価の有機基、R3 は2価の有機基を示すが、
    1 及びR2 のうち少なくとも一方はヒドロキシル基で
    ある。)
  6. 【請求項6】 酸分解性基及び酸架橋性基のいずれか一
    方を有する化合物と、光酸発生剤と、下記一般式(1)
    で表される4〜6員環を分子中に有する酸性化合物の塩
    とを含有するアルカリ現像用レジスト。 【化5】 (式中、R1 ,R2 はそれぞれ水素原子、ヒドロキシル
    基または1価の有機基、R3 は2価の有機基を示すが、
    1 及びR2 のうち少なくとも一方はヒドロキシル基で
    ある。)
  7. 【請求項7】 上記一般式(1)で表される酸性化合物
    がクロコニック酸及びスクアリック酸のいずれか一方で
    ある請求項1乃至請求項6いずれか1項記載のアルカリ
    現像用レジスト。
JP8056610A 1996-03-14 1996-03-14 アルカリ現像用レジスト Pending JPH09244235A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8056610A JPH09244235A (ja) 1996-03-14 1996-03-14 アルカリ現像用レジスト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8056610A JPH09244235A (ja) 1996-03-14 1996-03-14 アルカリ現像用レジスト

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09244235A true JPH09244235A (ja) 1997-09-19

Family

ID=13032024

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8056610A Pending JPH09244235A (ja) 1996-03-14 1996-03-14 アルカリ現像用レジスト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09244235A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000250204A (ja) * 1999-03-04 2000-09-14 Shin Etsu Chem Co Ltd フォトレジスト材料およびパターン形成方法
JP2001281853A (ja) * 2000-04-03 2001-10-10 Fujifilm Arch Co Ltd ポジ型感光性樹脂組成物
US8304413B2 (en) 2008-06-03 2012-11-06 Intermune, Inc. Compounds and methods for treating inflammatory and fibrotic disorders
US10010536B2 (en) 2005-05-10 2018-07-03 Intermune, Inc. Method of modulating stress-activated protein kinase system
US10233195B2 (en) 2014-04-02 2019-03-19 Intermune, Inc. Anti-fibrotic pyridinones
US10376497B2 (en) 2012-10-02 2019-08-13 Intermune, Inc. Anti-fibrotic pyridinones
JP2020079919A (ja) * 2018-11-14 2020-05-28 東京応化工業株式会社 レジストパターン形成方法、レジスト組成物及びその製造方法
WO2023032797A1 (ja) * 2021-08-31 2023-03-09 富士フイルム株式会社 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、感活性光線性又は感放射線性膜、パターン形成方法、電子デバイスの製造方法、及び化合物

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000250204A (ja) * 1999-03-04 2000-09-14 Shin Etsu Chem Co Ltd フォトレジスト材料およびパターン形成方法
JP2001281853A (ja) * 2000-04-03 2001-10-10 Fujifilm Arch Co Ltd ポジ型感光性樹脂組成物
US10010536B2 (en) 2005-05-10 2018-07-03 Intermune, Inc. Method of modulating stress-activated protein kinase system
US8304413B2 (en) 2008-06-03 2012-11-06 Intermune, Inc. Compounds and methods for treating inflammatory and fibrotic disorders
USRE47142E1 (en) 2008-06-03 2018-11-27 Intermune, Inc. Compounds and methods for treating inflammatory and fibrotic disorders
US10376497B2 (en) 2012-10-02 2019-08-13 Intermune, Inc. Anti-fibrotic pyridinones
US10898474B2 (en) 2012-10-02 2021-01-26 Intermune, Inc. Anti-fibrotic pyridinones
US10233195B2 (en) 2014-04-02 2019-03-19 Intermune, Inc. Anti-fibrotic pyridinones
US10544161B2 (en) 2014-04-02 2020-01-28 Intermune, Inc. Anti-fibrotic pyridinones
JP2020079919A (ja) * 2018-11-14 2020-05-28 東京応化工業株式会社 レジストパターン形成方法、レジスト組成物及びその製造方法
WO2023032797A1 (ja) * 2021-08-31 2023-03-09 富士フイルム株式会社 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、感活性光線性又は感放射線性膜、パターン形成方法、電子デバイスの製造方法、及び化合物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3763693B2 (ja) 感光性組成物及びパターン形成方法
US6303266B1 (en) Resin useful for resist, resist composition and pattern forming process using the same
JP3433017B2 (ja) 感光性組成物
JP2839678B2 (ja) 陽画処理照射感応性混合物およびそれから製造した照射感応性複写材料
KR100202762B1 (ko) 알카리 현상을 위한 레지스트
JP3810957B2 (ja) レジスト用樹脂、レジスト組成物およびそれを用いたパターン形成方法
JPH1184663A (ja) 感光性組成物、およびこれを用いたパターン形成方法ならびに電子部品の製造方法
JP3504156B2 (ja) 半導体装置の製造方法、感光性組成物及びパターン形成方法
US5863699A (en) Photo-sensitive composition
JP3683986B2 (ja) 感光性組成物
JPH09244235A (ja) アルカリ現像用レジスト
JP3840052B2 (ja) レジスト用樹脂
JP3607432B2 (ja) 感光性組成物
JPH03152543A (ja) 塩基で現像可能なネガ階調ホトレジスト
JP4212515B2 (ja) レジスト樹脂用モノマー
JP3720970B2 (ja) 感光性組成物、およびこれを用いたパターン形成方法、半導体装置の製造方法
JP3667956B2 (ja) 透明性樹脂、感光性組成物、およびパターン形成方法
JP3586048B2 (ja) アルカリ現像用レジスト
JP3665445B2 (ja) 感光性組成物およびこれを用いたパタン形成方法
JP5678747B2 (ja) Euv光露光用レジスト組成物並びにこれを用いたレジストパターン形成方法
JP2004285077A (ja) レジスト樹脂用モノマーおよびそれを重合単位として含むレジスト用樹脂
JP4373622B2 (ja) 感光性樹脂組成物、これを用いたパターン形成方法、および電子部品の製造方法
JPH09325498A (ja) 感光性組成物