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JPH092432A - 缶体被覆を360゜硬化させるための誘導加熱機構 - Google Patents

缶体被覆を360゜硬化させるための誘導加熱機構

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Publication number
JPH092432A
JPH092432A JP11583996A JP11583996A JPH092432A JP H092432 A JPH092432 A JP H092432A JP 11583996 A JP11583996 A JP 11583996A JP 11583996 A JP11583996 A JP 11583996A JP H092432 A JPH092432 A JP H092432A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tube
induction coil
work piece
heating
magnetic field
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11583996A
Other languages
English (en)
Inventor
Robert A Sprenger
エー. スプレンガー ロバート
Mark Gacka
ガッカ マーク
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nordson Corp
Original Assignee
Nordson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nordson Corp filed Critical Nordson Corp
Publication of JPH092432A publication Critical patent/JPH092432A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B6/00Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
    • H05B6/02Induction heating
    • H05B6/10Induction heating apparatus, other than furnaces, for specific applications
    • H05B6/101Induction heating apparatus, other than furnaces, for specific applications for local heating of metal pieces
    • H05B6/103Induction heating apparatus, other than furnaces, for specific applications for local heating of metal pieces multiple metal pieces successively being moved close to the inductor
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B6/00Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
    • H05B6/02Induction heating
    • H05B6/36Coil arrangements

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • General Induction Heating (AREA)
  • Heat Treatment Of Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 缶体を360゜誘導加熱し、缶体に塗布された保護被覆
を硬化または部分的に硬化させる方法および装置を開示
する。缶体の移動経路の周りにらせん状に複数回巻き付
けた誘導コイルにより発生させた中周波の振動磁界の中
に缶体を入れることにより、缶体を誘導加熱する。中周
波数磁界を使用し、缶体を誘導コイルの中央に配置する
ことにより、缶体はその周囲360゜が一様に、均一に
加熱される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属物体を加熱または
処理するための方法および装置に、より詳しくは、金属
缶体を誘導加熱し、その上にある被覆を乾燥させる、部
分的に硬化させる、または硬化させるための、および誘
導加熱装置を通して缶体を輸送するための方法および装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】食品および腐り易い品物を貯蔵するため
の3ピース金属缶の製造方法では、一般的に予備被覆し
た金属のシートから円筒形の缶体を形成し、缶体の両端
に予備被覆した2個の蓋を取り付ける。予備被覆は、缶
の中身を汚染から保護し、缶の中身による金属の腐食を
防止する。缶体を円筒に形成した後、シートの縁部を継
ぎ目に沿って溶接する。溶接により継ぎ目の周囲の保護
予備被覆が損傷を受けるので、少なくとも継ぎ目の区域
では保護被覆のサイドストライプを付ける必要がある。
【0003】継ぎ目を溶接した後、缶の加工工程中で、
缶体周囲360゜に保護被覆を施すことは公知である。
これは、予備被覆した缶材料を使用する代わりに、また
は保護被覆の追加層が望ましい場合に、予備被覆した缶
材料に加えて行なうことができる。さらに、継ぎ目を溶
接した後で360゜被覆を施すことにより、溶接した継
ぎ目に保護サイドストライプを付ける作業を省略するこ
とができる。その様な保護被覆は、粉体樹脂の形態で、
または溶剤系液体として缶体に塗布することができる。
保護被覆を缶体に施した後、一般的に加熱と時間の両方
が関与する加熱工程により被覆を缶体上に硬化させる。
【0004】缶体周囲に塗布された保護被覆は、硬化前
は分離することがあるので、塗布した後、できるだけ早
期に加熱し、被覆を缶体に密着させることが重要であ
る。また、缶体を一様に加熱し、どこか一箇所だけが過
熱されずに、被覆のすべての部分を確実に十分に硬化さ
せることも重要である。缶体の加熱が少な過ぎる場合、
缶体上の被覆の硬化が不十分になり、缶体を加熱し過ぎ
ると、被覆のふくれを生じ、缶を形成する金属の融解を
引き起こすことさえある。被覆のふくれが生じると、保
護被覆が不均一になり、外観が悪くなる。
【0005】従来の缶加工組立ラインでは、缶体は一般
的に被覆工程から加熱オーブンに運ばれ、一般的に対流
する空気流により被覆を硬化させる。その様な機構は、
大型で場所を取る傾向があり、加工所内に大きな空間を
必要とする。その上、その様なオーブンから発生する熱
の多くが加熱室内の壁および空気中に吸収され、発生す
る熱のほんの一部、ほとんどの場合約20%、が缶体を
実際に加熱するだけである。したがって、その様な機構
は運転効率が低く、経費がかかる。
【0006】缶体は、一般的に単一の列で被覆工程を出
る。加工工程の処理量を増加させるために、缶体をそれ
らの単一の列から取り出し、一般的に10〜20個の缶
が横に並ぶ様に整列させてから、硬化オーブンに入れ
る。加熱工程の後、缶体を再び単一の列に再整列させ
る。その様な手順には二重の欠点がある。第一に、加熱
工程の前後で缶体を整列および再整列させるための装置
および追加の処理工程が必要である。これによって、加
工工程の時間と経費が増加する。第二に、保護被覆を硬
化させる前に、缶体を幾つかの列に並べるために、缶体
に触れなければならないが、この接触により保護被覆が
失われる、または損傷を受けることがある。
【0007】特に液状の被覆を硬化させるための対流加
熱に伴うもう一つの問題は、その様な従来の加熱機構が
被覆を外側から内側に向けて加熱することである。した
がって、被覆の外側表面が表皮を形成し、その下にある
液体が閉じ込められ、外側の表皮を破ろうとしてふくれ
を生じる傾向がある。
【0008】缶体を搬送するコンベヤ機構が故障した場
合の様に、缶体が加熱室内に意図したよりも長い時間滞
留した場合に、別の問題が生じる。この場合、対流オー
ブンのスイッチを切っても、オーブン内の熱が缶体を加
熱し続け、缶体が過熱され、破壊されることがある。
【0009】導電性の加工品を過熱するための誘導加熱
装置は公知である。誘導加熱では、基本的に誘導コイル
中に振動電流を通して振動磁界を造り出し、その中に導
電性の加工品を置く。その磁界により加工品中に誘導さ
れた循環電流によるうず電流損のために、加工品中に熱
が発生する。加工品中に発生する熱が、加工品と誘導コ
イルの間隔に直接関係することは重要である。系の他の
パラメータが一定である場合、加工品と誘導コイルの間
隔が小さい程、より多くの熱が缶体中に発生する。
【0010】先行技術の誘導加熱機構は、一般的に10
0 kHz〜250 kHzのオーダーの高周波で作動する。高
周波は、加工品の表面の下に発生する電流の深度を最小
に抑える傾向がある(表皮効果)。その結果、高周波電
流により加工品の中に発生する熱は、加工品の表面近く
に集中する。
【0011】高周波での運転には、缶体の加熱に関して
幾つかの欠点がある。第一の欠点は缶体中の加熱の一様
性に関連する。加工品中の変形部分およびコンベヤ経路
に対する加工品の予期せぬ運動の様なファクターによ
り、加工品と誘導コイルの間隔が変化し、そのために、
上記の様に、加工品中に発生する熱の量が変動する。高
周波電流による問題点は、加工品表面近くの熱の集中度
が高いために、その様な電流がこの加熱の不均一性を増
大させることである。そのため、コイルへの近さおよび
他のファクターに応じて、加工品の各部の加熱程度が大
きく変化する。その結果、加工品の他の部分が所望の温
度に加熱される前に、局所的な過熱が容易に、頻繁に生
じることがある。
【0012】その上、誘導コイルに、および誘導コイル
中に電流を通す導電体の表面近くにも高周波電流が流
れ、それによって導電体の過熱を引き起こす。そのた
め、導体を十分に冷却するための水冷機構が必要とされ
ている。一般的に、これらの導体は銅製の管を使用して
構築され、その中心を水が流れる様になっている。
【0013】一般的な誘導加熱方法および装置は、必ず
しも缶体の特殊な問題を解決するためではないが、下記
の米国特許、すなわちMillerへの第4,339,645
号、Maurice への第4,481,397号、Beckert へ
の第4,296,294号、Nozakiへの第4,849,
598号、Scheffler への第4,160,891号、Ku
rataへの第4,307,276号、Curtinへの第4,5
82,972号、Nunsへの第4,673,781号、Ca
mus への第4,531,037号、Chaboseauへの第
4,775,772号、Wickerへの第4,810,84
3号およびItohへの第3,727,982号に記載され
ている。
【0014】従来の誘導加熱機構は、缶体継ぎ目の溶接
用として公知であり、例えばYasumuroへの米国特許第
4,783,233号に記載されている。誘導加熱溶接
には、誘導加熱による乾燥および硬化に伴う問題の多く
は存在せず、2つの方法の間には幾つかの重要な違いが
ある。例えば、溶接方法では、加工品をあまり急速に加
熱する必要は無い。一定時間内に加工品中に十分な量の
熱が発生しさえすれば、適切な溶接部が形成される。し
かし、硬化方法では、加工品を急速に加熱し過ぎると、
液体塗料のふくれが生じる(上記の様に)ことがあり、
粉体は、缶体表面の周囲に一様に流れる前に硬化するこ
とがある。
【0015】溶接と、缶体周囲360゜硬化 間の、も
う一つの重要な違いは、誘導加熱溶接には1次元的な位
置調整の問題がある、ということである。すなわち、図
1の断面図に示す様に、溶接工程中のある瞬間で、誘導
加熱装置は、その下を通過する継ぎ目に沿って、加工品
上で矢印で示す単一の点になる様に加熱している。上記
の様に、加工品中で発生する熱の量は、加工品と誘導加
熱素子の間隔に直接関係する。したがって、溶接継ぎ目
上のある点で発生する熱の量を制御するには、その一点
に対する誘導加熱装置の位置を調整するだけでよい。
【0016】対照的に、缶体の様な円筒形加工品の周囲
を360゜誘導硬化させる場合、2次元的な位置調整問
題がある。すなわち、図2の断面図に示す様に、硬化工
程のある瞬間で、誘導加熱装置は加工品周囲の、矢印B
1 、B2 、・・・Bi により示される、すべての点を加
熱しなければならない。したがって、周囲の各点で発生
する熱の量を制御するには、その様な各点に対する誘導
加熱装置の位置を調整する必要がある。出願者の知る限
り、缶体の周囲360゜硬化を達成する機構はこれまで
存在しない。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、上記の欠点の幾つか、またはすべてを解決する、缶
体の360゜加熱を行なう方法および装置を提供するこ
とである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、缶体に塗布し
た保護被覆を加熱、乾燥、硬化および/または部分的に
硬化させるための、缶体の360゜誘導加熱に関する。
缶体は、好ましくは缶体の輸送経路の周囲にらせん状に
巻き付けた多重巻き誘導コイルにより発生させた中周波
(500Hz〜50 kHz)の振動磁界中に缶体を置くこと
により、誘導加熱する。中周波磁界を使用し、缶体を誘
導コイルの中央に置くことにより、缶体をそれらの周囲
360゜で一様に、均一に加熱することができる。
【0019】缶体は、保護被覆工程から缶体を受け取る
コンベヤ上を、誘導加熱装置を通して縦方向に、端と端
をつなげて搬送される。缶体およびコンベヤは、非導電
性の絶縁チューブの中で、誘導加熱装置を通過する。装
置内の循環空気が缶体中の被覆を吹き飛ばさない様に、
および缶体から離れた被覆がチューブ内に保持され、誘
導コイル、電気部品または装置の内側の上に落ちない様
に、絶縁チューブは缶体を誘導コイルから絶縁する。
【0020】缶体を加熱するための磁界が絶縁チューブ
の中に形成される様に、誘導コイルは絶縁チューブの全
長にらせん状に巻き付ける。缶体が、絶縁チューブおよ
び誘導コイルに対して比較的一定した中央の位置で、加
熱装置の中を移動する様に、絶縁チューブの直径は缶の
直径よりも僅かに大きいだけである。それによって、缶
体はその全周にわたって一様に加熱される。
【0021】上記の様に、誘導コイルを冷却するための
空気循環機構を加熱装置の中に設けることができる。中
周波電流を使用するので、電流は、誘導コイルにつなが
る導体および誘導コイル中の導体の中をより深く移動
し、そのため導電体は過度に熱くならない。したがっ
て、電気部品および誘導コイルは、比較的簡単で安価な
対流空気流方式で冷却することができる。
【0022】さらに、中周波電流を使用する結果、コイ
ル中の、従来の中心に水を通して冷却するチューブを、
直径がより小さいワイヤで置き換えることができる。そ
の様なコイルにより、従来の銅チューブと比較して、よ
り安価に使用でき、所望により一定の長さの絶縁チュー
ブの周囲に、より多くの巻き数で巻き付けることがで
き、それによって必要な電流の量をさらに下げることが
できる、という利点が得られる。
【0023】絶縁チューブの中には温度センサーを備
え、その中を通過する缶体の温度を監視し、温度が予め
決められた域値を超過した時に電源を切ることができ
る。コンベヤ機構は、この装置を離れた後、硬化した、
または部分的に硬化した缶体を隣接する加工区域または
他のコンベヤ機構に搬送する。
【0024】
【実施例】ここで、図1〜9を参照しながら、一般的に
缶製造工程の際に缶体上の保護被覆を硬化または部分的
に硬化させるための誘導加熱装置およびコンベヤ機構に
関する本発明を説明する。本発明を、食品または他の、
その様な腐り易い品物を入れる缶の製造に関して説明す
るが、本発明は、円筒形加工品の周囲360゜を硬化ま
たは一様に加熱することが望ましい広範囲な用途に使用
できる。さらに、本発明を強磁性の鋼製缶体に関して説
明するが、無論、本発明はアルミニウム製缶体の様な他
の導電性加工品の加熱にも使用できる。
【0025】従来の技術の項で説明した様に、一般的に
乾燥樹脂粉体または溶剤系液体からなる塗料で円筒形缶
体の周囲360゜を被覆することが望ましい。その様な
保護被覆を施すための方法および装置は、本発明の譲受
人により所有される、ここに参考として含める、「溶接
した缶を粉体被覆するための方法および装置」と題する
米国特許出願第08/393,150号に記載されてい
る。その出願に記載されている様に、被覆工程の際に保
護性粉体塗料に静電荷を与え、電気的に接地してある缶
体の内側に粉体塗料粒子を引きつけて付着させる。その
後、保護性塗料は缶体上で硬化させる必要がある。本発
明により、誘導加熱機構を使用して保護性塗料を缶体上
で乾燥、融解、硬化および/または部分的に硬化させ
る。
【0026】好ましい実施態様では、本発明の誘導加熱
装置の中で保護被覆を完全に硬化させ、それによって従
来の対流オーブンを省略することができる。しかし、無
論、本発明の誘導加熱装置を従来の対流オーブンに加え
て使用することもでき、その場合、対流オーブン中で缶
体を加熱する前(予備硬化)または後(後硬化)の工程
で、誘導加熱装置が保護被覆を部分的に硬化させる。生
産速度が増加し、長年の間に塗料も変化しているので、
既存のオーブンでは最低限の硬化しか達成できないこと
がある。したがって、本発明の前硬化または後硬化方法
により、硬化の品質を改良することができる。さらに、
保護塗料を塗布した直後に部分的に硬化させる、または
予備加熱することにより、細心の注意を払って缶体を取
扱う必要がなくなり、塗料を塗布する区域と従来の対流
オーブンの間のライン速度を増加することができる。
【0027】ここで図3に関して、複数の缶体102を
加熱するための誘導加熱装置100を示す。缶体は前端
部105から加熱装置に入り、後端部107を通って外
に出る。チェーン118が加熱装置を通して縦方向に缶
体を搬送する、すなわち缶体円筒の中央軸は、缶体の移
動方向と本質的に平行であり、缶体同士は端と端が突き
合わせに、またはほとんど突き合わせになっていてもよ
い。装置100はハウジング104を含むが、図3では
その一部を切取り、ハウジング104により限定される
内側の室109を通る絶縁チューブ106および誘導コ
イル108を示す。(図3に示す誘導コイル108の巻
き間隔は、分かり易くするためにあるのであり、本発明
を制限するものではない)。装置100はさらに電源1
10、制御回路112、および室109全体に空気を循
環させるための送風機114を含む。
【0028】ハウジング104は、好ましくは加熱装置
100の6つの側面全部で誘導コイル108を取り囲
み、コイル108の中を流れる中周波振動電流から電源
および制御回路を遮蔽し、作業員を保護するために、導
電性の金属材料からなるのが好ましい。以下に詳細に説
明する様に、誘導コイル108により形成される振動磁
界はチューブ106の中に集中する。そのため、ハウジ
ング104はほとんど加熱されない。
【0029】ハウジング104の上部および/または側
部には、誘導コイル108により加熱された空気を循環
させてハウジングから排除するための通気孔(図には示
していない)を設けることができる。好ましい実施態様
では、加熱装置100は、缶の移動方向に対して平行な
長さ約13〜20フィート、高さ約3フィート、および
幅約2フィートを有する。当業者には明らかな様に、こ
れらの寸法は、本発明の別の実施態様では変えることが
できる。以下に詳細に説明する様に、装置100の長さ
は、缶体102を加熱する程度および/または缶体が装
置100を通って移動する速度に応じて変えることがで
きる。すなわち、速度が一定の場合、装置が長い程、そ
の中を通る缶体の内部で発生する熱は多くなる。缶体1
02は、絶縁チューブ106の中を通って加熱装置10
0中を搬送される。チューブ106は室109の全長に
わたって伸び、チューブの両端でハブによりハウジング
104の壁に対して密封されている。この様に、チュー
ブ106の中を通る缶体は室109から物理的に隔離さ
れているので、装置の中を循環する冷却空気が缶体中の
塗料を吹き飛ばすことはなく、缶体から離れた塗料はチ
ューブ106の中に保持され、加熱コイル108の上や
室内109に落ちることはない。
【0030】缶体102の様な円筒形の加工品を加熱す
る際、加工品の全周にわたって確実に一様に加熱するた
めには、加熱工程全体で加工品が誘導コイルと本質的に
同心円状にあることが重要である。したがって、絶縁チ
ューブ106は、缶体102の直径よりもほんの僅かに
大きい直径を有するのが好ましい。例えば、缶体102
の直径が4-1/4インチである場合、チューブ106の内
径は約4-3/4インチでよい。したがって、チューブ10
6の中では約4分の1インチしか中心からずれない。無
論、缶体102とチューブ106の間の隙間は、それぞ
れの実施態様に応じて、より大きくても、小さくてもよ
い。液体塗料を硬化させる場合には、空気がチューブ1
06を通って缶体の進行方向に、または缶体の進行方向
と逆の方向に循環する様に、チューブ106と缶体10
2の間に約4分の1の隙間を残すのが有利である。その
様な実施態様では、チューブ106の中に室109から
加熱された空気を循環させ、空気対流により一様な加熱
を促進し、保護被覆から蒸発した溶剤を運び去ることも
できる。
【0031】絶縁チューブ106は、誘導コイル108
により加熱されない様に非導電性である。その上、誘導
コイル108により形成された磁界を妨害しない様に、
チューブ106は磁気的に非電動性である。絶縁チュー
ブ106としては何種類かの材料のどれでも使用できる
が、耐熱性が高く、目に見える様に透明であり、低価格
であるので、Pyrex(商標登録)が好ましい材料であ
る。本発明には重要ではないが、チューブ106の壁厚
は約0.2〜0.4インチでよい。その様なチューブは
F.J. Gray Company, Jamica, New York, 11435から入手
できる。
【0032】図4の側面図および図5の断面図に示す様
に、缶体102はチューブ106内でチェーン118の
上に支持されており、そのチェーンは、チューブ106
の底部上にあるチャネル120内に支持されている。チ
ャネル120は、チェーン118が絶縁チューブ106
の底部を摩耗または摩滅させないためにある。
【0033】チェーン118は好ましくはステンレス鋼
で製造する。ステンレス鋼は導電体ではあるが、(図7
に示す様に)その移動経路全体の一部だけが加熱装置内
にあるので、過熱することはない。さらに、チェーン1
18の断面直径は、誘導コイルの断面積と比較して小さ
い約0.125〜0.25インチのオーダーにあるのが
好ましい。当業者には明らかな様に、導電体の断面積が
誘導コイルの断面積と比較して小さい場合、導電体中に
発生する熱は非常に小さい。したがって、チェーン11
8は過熱しない。無論、本発明の別の実施態様では、チ
ェーン118は他の材料からなることもできる。チャネ
ル120は、好ましくは非導電性材料、例えばセラミッ
クまたは高分子密度プラスチックからなる。
【0034】本発明の好ましい実施態様では、チャネル
120の幅は約0.7インチで、チェーン118とチャ
ネル120を合わせた高さは約0.35インチである。
しかし、当業者には明らかな様に、これらの寸法は本発
明の別の実施態様では変えることができる。図7に示す
様に、チャネル120はコンベヤ機構124の上側表面
全体に沿って伸びていてもよい。
【0035】上記の様に、缶体はチューブ106内に比
較的小さな隙間を有することが重要である。缶の製造に
は様々な大きさの缶が含まれることが多いので、様々な
直径のチューブを使用できる様に、チューブ106は取
り外し可能である。チューブ106を交換する作業の際
は、先ずチェーン118を外してチューブから取り除
く。次いでチャネル120を外し、誘導コイル108を
電源から外す。次に、チューブ106をハウジング10
4内に支持しているハブを取り外し、チューブ106を
横に滑らせてコイル108および装置100の中から取
り出す。本発明の位置実施態様では、この時点でコイル
108も取り外す。次に、新しい直径のコイルおよびチ
ューブを挿入する。新しいコイルおよびチューブを配置
した後、ハブ、コイル、チャネル、およびチェーンを再
び接続することにより、装置100は再び運転可能とな
る。好ましい実施態様では、缶体102に対して常に約
4分の1の隙間が得られる様に、チューブ106を選択
する。
【0036】上記の様に、好ましい実施態様では、使用
するすべての直径のチューブの周囲に緊密に、本質的に
同心円状にコイルが巻かれる様に、チューブ106を交
換する場合にはコイル108も交換する。本発明の別の
実施態様では、様々な直径の缶体に単一のチューブおよ
びコイルを使用し、チャネル120を含むコンベヤ機構
124の上側表面全体をチューブ106に対して上昇ま
たは下降させ、コイル108と缶体102の間を同心円
状に維持することができる。
【0037】電源110をワイヤ152(図10)経由
で誘導コイル108に接続し、コイル108に、約50
0Hz〜50 kHzの、最適には約10〜15ミルのオーダ
ーの缶体壁厚に対して約6 kHz〜18 kHzの中周波で振
動するAC電流を供給する。この振動電流が、やはり同
じ周波数で振動するACうず電流を缶体102の周囲で
発生させ、缶体がチューブ106の中を通って移動する
際に缶体を加熱する。
【0038】従来の技術の項で説明した様に、高周波電
流は加工品中に発生した熱を加工品の表面近くに集中さ
せる傾向があり、加工品と誘導コイルの間隔の比較的小
さな変動に対して大きな温度変化をもたらす。しかし、
本発明では、缶体102中のより深い所で電流を発生す
る傾向がある中周波電流を使用する。より深い電流は発
生した熱を缶体102のより大きな断面積を横切って配
分する。したがって、コイル108と缶体102の間隔
が変化する場合、発生する熱の変動は缶体のより大きな
断面積全体に分担される。発生する熱の変動をより大き
な断面積全体で分担することにより、缶体断面積内のす
べての点における全体的な温度変化が小さくなる。こう
して、本発明により、コイル108と缶体102の間の
好ましくない間隔の変動による温度変化が最少に抑えら
れる。
【0039】さらに、コイル108に接続するワイヤお
よびコイル中のワイヤを通る中周波電流は、ワイヤを通
してより一様に配分される。そのため、コイル108の
中に発生する熱は比較的僅かであり、コイル108は安
価な標準8ゲージの巻線で形成することができる。しか
し、無論、所望により誘導コイルには他の材料、例えば
多重撚りリッツ線、も使用できる。コイル108は加熱
装置100のほぼ全長に伸びており、コイルの各一巻き
は隣接する次の一巻きから約0.125〜0.25イン
チの間隔をおき、1インチあたり4〜8回巻き付けるこ
とができる。しかし、無論、コイル108の巻き間隔
は、本発明の別の実施態様では上記の範囲より多くて
も、少なくてもよい。例えば、ワイヤが互いに接触して
巻き付けられる様に、隣接する巻き間に間隔を置かずに
巻き付けることもできる。当業者には明らかな様に、低
周波電流を使用することにより、コイル108は、8ゲ
ージ以下の巻線により与えられる様な、直径の小さなワ
イヤで形成することができる。そのため、隣接する巻き
間に空間を置かない場合、チューブ106の単位長さあ
たりの巻き数を大きくすることができ、それによって缶
体102の加熱に必要な電流を下げることができる。
【0040】本発明の好ましい実施態様では、8.5 k
Hzで、電源110は約3.5キロワットをコイル108
に供給し、タンク電流約150〜200amps RMSを生じ
る。本発明の一実施態様では、上記の電流、周波数、1
インチあたりの巻き数、コイル108と缶体102の間
隔、缶体厚、および加熱経路の長さを組み合わせて、缶
体102を、装置100に入る時の常温から装置100
の出口における約220℃まで、約4秒間で加熱するこ
とができる。
【0041】無論、電力、電流、周波数、間隔および温
度に関して記載した値は単なる例であり、本発明の別の
実施態様ではそれぞれ変えることができる。その上、異
なった保護被覆は異なった温度で硬化する。好ましい実
施態様では、缶体102の中で発生する熱は、誘導加熱
装置100の長さを変えることにより調整することがで
きる。あるいは、2基以上の本発明の誘導加熱装置10
0を縦方向で互いに隣接する様に整列させ、誘導加熱工
程を通る缶体102の経路長を増加することができる。
当業者には明らかな様に、コイル108の隣接する一巻
き間の間隔、電源110の出力、および/または缶体の
処理速度の様な他の機構パラメータを変えることによ
り、缶体102の中で発生する熱を変化させることもで
きる。
【0042】加熱用途によっては、加熱サイクルの最後
と比較して、加熱サイクルの始めでより多くの熱を作用
させるのが望ましい場合もある。したがって、本発明の
別の実施態様では、誘導コイルを。チューブ106の後
端よりも前端でより密に巻き付けることができる。さら
に、当業者には明らかな様に、単位長さあたりのコイル
108の巻き数を、コイル108の長さに沿ってどの部
分においても増加または減少させ、それによってコイル
のその部分における加熱を増減させることもできる。
【0043】缶体102上の被覆を硬化させるのに必要
な電力は比較的低いので、比較的簡単な空気冷却方式を
使用して誘導コイル108の過熱を防止することができ
る。図3に示す様に、制御回路112の上に送風機11
4を備え、冷却空気をコイル108の上または周囲に循
環させることができる。振動電流を流すために断面積の
大きい誘導コイルを使用するので、容量が約300〜5
00cfm で、常温の冷却空気を循環する送風機1基で、
誘導コイルの全長を冷却するのに十分である。しかし、
当業者には明らかな様に、コイル108の長さに沿って
2基以上の送風機114を備え、空気流を室109の中
で冷却してから循環させてもよい。さらに、送風機11
4を室109中の様々な位置に備え、誘導コイル108
を冷却することもできる。
【0044】本発明はさらに、缶体102がチューブ1
06の中を通過する際に缶体102の温度を監視するた
めに、閉ループ式温度制御装置を含む。図3に示す様
に、チューブ106内に1個以上の温度センサー119
を備え、缶体102の温度を感知することができる。セ
ンサー119は、Watlow Electric Manufacturing Co.,
St. Louis, MO, 63146 から市販されている赤外(I
R)センサーの様な従来の温度センサーでよい。缶体1
02の温度が予め決められた温度よりも高い場合、セン
サーはこの状態を迅速に感知し、制御回路112に信号
が送られ、AC電流供給源を切る。これによって、缶体
102中のすべての電流が停止し、それによってほとん
ど即座に、缶体102がさらに高温になるのが防止され
る。温度センサー119が、缶体102の温度が予め決
められた温度に戻ったことを感知すると、センサー11
9は別の信号を制御回路12に送り、AC電流の供給源
を再度ONにする。しかし、上記の様に中周波電流を使
用するので、本発明の別の実施態様では温度センサー1
19は省略してもよい。
【0045】分かり易くするために図3では省略してあ
るが、加熱装置100の前端105または後端107
は、図6に示す様なエミッター121およびセンサー1
22からなる線運動センサー機構を含むことができる。
エミッター121は、例えば光線125を放射するため
の従来の光源でよく、その場合、センサー122は従来
の光学センサーでよい。缶体が加熱装置100に入る時
(センサー機構が前端部に位置している場合)、または
缶体が加熱装置100を出る時(センサー機構が後端部
に位置している場合)、缶体は光線125のセンサー1
22への伝達を定期的に阻止する。予め決められた時間
よりも長い時間が経過しても、センサー122で信号が
受信されない場合、あるいはセンサー122で一定の信
号が受信される場合、これは、缶体102が予め決めら
れた処理速度で進行しておらず、装置100内で動かな
くなっていることの表示である。この場合、センサー1
22は制御回路112に信号を送り、誘導コイル108
への電力供給を停止し、それによって加熱装置100内
における缶体の過熱を防止する。上記の様に、電源が切
れることにより、缶体はほとんど瞬時にそれより熱くな
るのが防止される。この様に、温度センサー119およ
び線運動センサー機構の両方を使用し、加熱装置100
中における缶体の過熱を防止することができる。さら
に、線運動センサー機構は、コンベヤ機構の停止を検知
し、誘導コイル108への電流を切るのにも使用でき
る。
【0046】電源110は、ワイヤ152を経由してコ
イル108の両端に接続された電流出力部を有する、交
流電流電源である(図10)。電流振動の周波数は、電
源110内のタンクキャパシター(図には示していな
い)と組み合わせたコイルの強震周波数と本質的に同じ
であり、8 kHzのオーダーである。適当なタンクキャパ
シターを使用する場合、他の周波数も使用できる。好ま
しくは、電源110を最初に起動する時、電源は、与え
られたタンクキャパシタンスおよびインダクタンスで、
加工品中への電力伝達を最適化する周波数を自動的に、
ただし規格通りに決定する。
【0047】電源110の電流出力は比較的一定で、調
波含有量(harmonic content)が低い必要がある。低調波
含有量は、タンクキャパシターおよびコイルへのリード
線152に対する表皮効果を下げ、それによって、より
細いリード線を使用することができる。また、タンクキ
ャパシターコイル108にできるだけ近くすべきであ
る。
【0048】電源110の出力は、低周波数デューティ
ーサイクルだけで調節できるのではなく、起動および停
止の際に連続的に調節できるのが望ましい。これは、デ
ューティーサイクルパルスが缶体を振動させ、それによ
って保護被覆の一部を振動させて剥離することがあるた
めである。電源110の起動および停止は、例えば電源
110へのDC電圧をそれぞれ徐々に増加および減少さ
せることにより達成できる。電源に関する一般的な注意
は、例えばここに参考として含める、Lowdonの"Practic
al Transformer Design Handbook", 2nd ed.(TAB Book
s, 1989) に記載されている。
【0049】図10に示す様に、制御回路112は、好
ましくは電源110の運転を監視し、温度を監視するた
めの通常の中央処理装置(CPU)を含み、上記の様に
温度センサー119および線運動センサー122からそ
れぞれ来るフィードバック信号により装置100全体を
制御することができる。制御回路はさらに、電力出力、
電流周波数および缶体温度の様な系のパラメータをスク
リーン表示し、その様な系のパラメータを動的に制御お
よび修正するための通常の入力/出力装置(図には示し
ていない)に接続することができる。
【0050】ここで図7〜9に関して、缶体102を保
護被覆工程から、加熱装置100を通して、次の処理区
域に搬送するためのコンベヤ機構124を示す。コンベ
ヤ機構124は、無限チェーン118、缶案内部126
aおよび126b、駆動輪128〜134、および張り
車136を含む。チェーン118は、好ましくは一般的
に平らな表面形状を有する通常のステンレス鋼製の0.
125〜0.25インチチェーンである。しかし無論、
缶体102は、リニアモーター、ベルトドライブ、プッ
シャー、プラー、重力スライド、等の、様々なコンベヤ
機構のどれの上にでも載せて搬送することができるが、
ただし、コンベヤが中を通る絶縁チューブ106を交換
するために、コンベヤループは切り離しおよび再接続で
きるものでなければならない。好ましい実施態様では、
チェーン118のループ全体の長さは約50フィートで
ある。
【0051】好ましい実施態様では、誘導加熱装置10
0への入口は、スプレー塗装装置から約3インチ〜3フ
ィート、好ましくは約1.5フィート離れている。運転
中、スプレー塗装工程から来る缶体は1列でコンベヤ機
構124の区域138に運ばれ、その後、チェーン11
8により加熱装置を通して搬送される。加熱装置100
を出た後、缶体102は区域140に沿って次の処理工
程に搬送される。誘導加熱工程の最後では、従来の磁気
エレベーターを使用し、缶体102をチェーン118か
ら引き離すことができる。缶体102が強磁性ではない
場合、メカニカルアームコンベヤの様な機構を使用して
缶体を移動させることができる。
【0052】図9に示す様に、チェーン118は、缶体
102の長さよりも僅かに大きい間隔で配置された複数
のフック142を含む。缶体はスプレー塗装工程からチ
ェーン118上に載せられ、チェーン118上でフック
142により予め決められた間隔に維持される。別の実
施態様では、フック142を省略し、缶体102をチェ
ーン118との接触により所定の位置に保持することが
できる。図7〜9に示す様に、缶体は、コンベヤ機構1
24の上表面の両側に取り付けた一対の缶案内部126
aおよび126bにより、処理方向と直角の方向に転が
らない様になっている。缶案内部126aおよび126
bは、好ましくは、加熱装置100の中をのぞいてコン
ベヤ機構124の上表面全体に沿って伸びている。
【0053】当業者には明らかな様に、摩擦車輪128
〜134を備え、摩擦により、またはチェーン118と
車輪128〜134の間のメッシュの噛み合わせによ
り、チェーン118を前進させることができる。摩擦車
輪128〜134の1個以上を駆動モーター(図には示
していない)で回転させ、チェーン118を前進させる
ことができる。やはり当業者には明らかな様に、コンベ
ヤ機構124はさらに、チェーン118内の張力を維持
するために、平行移動する様に取り付けられた、摩擦車
輪130および132から離れる方向に偏位する張り車
136を含むことができる。
【0054】上記の様に、単一のチューブ106および
コイル108を含む実施態様では、チェーン118およ
びチャネル120を上昇または下降させ、様々な直径の
缶をコイル108と同心円の関係で受け入れることがで
きる。したがって、車輪128および130は、チェー
ン118の高さを加熱装置100に対して上下させる様
に、垂直方向に調節することができる。同様にチャネル
120は、チェーン118と共に上昇または下降する様
に、調節できる様に取り付けられている。チェーン11
8のゆるみは、上記の様に張り車136の平行移動によ
り吸収することができる。本発明の好ましい実施態様で
は、コンベヤ機構124は、缶体102を毎分約135
0缶までの速度で、最適には毎分約600缶の速度で前
進させることができる。
【0055】
【発明の効果】上記の誘導加熱機構は、缶体の周囲36
0゜の被覆を乾燥、前硬化、後硬化または硬化させるこ
とができる。上記の様に、缶体102の中に発生する熱
の量を調節することにより、様々な被覆およびライン速
度を受け入れることができる。本発明の加熱およびコン
ベヤ機構により、缶体の周囲360゜を硬化させるため
の従来の対流加熱機構に対する幾つかの長所が得られ
る。例えば、ここに開示する誘導加熱機構は、従来の対
流オーブンの効率約20%と比較して、80〜90%の
効率で缶体を加熱することができる。その上、本発明の
誘導加熱装置は、1列の缶を幾つかの列に整列させ、再
び1列に再整列させるための、集合取扱い装置または1
列に整列させる装置を必要としない。さらに、本発明の
誘導加熱装置は極めて小型であり、従来の対流加熱オー
ブンが占める空間のほんの一部しか占有せず、運転コス
トの面で従来の対流オーブンよりも効率的である。
【0056】以上、例示および説明のために本発明の好
ましい実施態様を記載した。本発明を上記の正確な形態
に限定するものではない。当業者には明らかな様に、多
くの修正および変形を加えることができる。例えば、周
波数を許容範囲内で変化させることができる。実施態様
は、本発明の原理およびその実際の用途を最も分かり易
く説明し、それによって当業者が本発明を様々な実施態
様に関して理解し、意図する特定の用途に適した様々な
修正を加えられる様に選択した。本発明の範囲は請求項
に規定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】溶接継ぎ目の誘導加熱に必要な1次元位置調整
を示す図である。
【図2】円筒形物体の誘導加熱に必要な2次元位置調整
を示す図である。
【図3】本発明の誘導加熱装置の、一部を切取った全体
図である。
【図4】本発明の絶縁チューブおよび誘導コイルの一部
を拡大して示す側面図である。
【図5】図3の線5−5を通して見た、絶縁チューブお
よび誘導コイルの一部の断面図である。
【図6】缶の処理経路に沿って缶体が存在するか、しな
いかを感知するための線移動センサーを示す図である。
【図7】本発明の誘導加熱装置およびコンベヤ機構を示
す側面図である。
【図8】図7の線8−8を通して見たコンベヤ機構の一
部の断面図である。
【図9】本発明のコンベヤ機構の一部を示す側面図であ
る。
【図10】本発明の制御回路を図式的に示す図である。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性の円筒形加工品に施した被覆を誘
    導加熱により加工品の周囲360゜で硬化させる方法で
    あって、 (a)加熱経路に沿って約500Hz〜50 kHzの周波数
    で振動する磁界を発生させる工程、 (b)前記工程(a)で加熱経路に沿って発生した磁界
    を通して加工品を搬送する工程、および (c)加熱経路の長さを調節し、加工品上の被覆を少な
    くとも部分的に硬化させる工程からなることを特徴とす
    る方法。
  2. 【請求項2】 さらに、前記工程(b)の際に加工品の
    周囲を磁界の中央に合わせる工程を含むことを特徴とす
    る請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 加工品の周囲を磁界の中央に合わせる前
    記工程が、前記工程(b)の際に加工品周囲のすべての
    側面で加工品の運動を物理的に制限する工程を含むこと
    を特徴とする請求項2の方法。
  4. 【請求項4】 振動磁界を発生させる前記工程(a)
    が、(i) 誘導コイルを加熱経路に沿って、加熱経路の周
    りにらせん状に備える工程、および(ii)誘導コイル中に
    約500Hz〜50 kHzの周波数で振動する電流を発生さ
    せる工程を含むことを特徴とする請求項1の方法。
  5. 【請求項5】 加工品の周囲を磁界の中央に合わせる前
    記工程(c)が、加工品を、誘導コイルと本質的に同心
    円状になる様に支持する工程を含むことを特徴とする請
    求項4の方法。
  6. 【請求項6】 導電性の円筒形加工品に施した被覆を誘
    導加熱により加工品の周囲360゜で硬化させる装置で
    あって、 装置中の、加工品の直径よりも大きな直径を有する円筒
    形チューブ、 前記チューブの周りにらせん状に巻き付けた誘導コイ
    ル、 前記チューブ内に振動磁界を発生させるために、前記誘
    導コイル中に約500Hz〜50 kHzの周波数で振動する
    電流を発生させる手段、 加工品が前記誘導コイルと本質的に同心円状になる様
    に、前記チューブと協同して加工品を前記チューブ内に
    支持し、前記チューブを通して加工品を搬送するコンベ
    ヤ手段、および前記電流発生手段を制御する制御手段を
    含むことを特徴とする装置。
  7. 【請求項7】 さらに、加工品が前記チューブ内にある
    間に、加工品の温度が予め決められた値を超えた場合に
    前記電流発生手段を制御する手段を含むことを特徴とす
    る請求項6の装置。
  8. 【請求項8】 さらに、前記誘導コイルの過熱を防止す
    るために、前記誘導コイルの周囲に空気を循環させる循
    環手段を含むことを特徴とする請求項6の装置。
  9. 【請求項9】 前記チューブの前記直径が加工品の直径
    よりも約0.5インチ大きいことを特徴とする請求項6
    の装置。
JP11583996A 1995-05-10 1996-05-10 缶体被覆を360゜硬化させるための誘導加熱機構 Pending JPH092432A (ja)

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