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JPH09227829A - 光触媒性親水性コーティング組成物、親水性被膜の形成方法および被覆物品 - Google Patents

光触媒性親水性コーティング組成物、親水性被膜の形成方法および被覆物品

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Publication number
JPH09227829A
JPH09227829A JP8271700A JP27170096A JPH09227829A JP H09227829 A JPH09227829 A JP H09227829A JP 8271700 A JP8271700 A JP 8271700A JP 27170096 A JP27170096 A JP 27170096A JP H09227829 A JPH09227829 A JP H09227829A
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JP
Japan
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coating
coating composition
film
group
silicone
Prior art date
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Application number
JP8271700A
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English (en)
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Makoto Chikuni
真 千国
Makoto Hayakawa
信 早川
Toshiya Watabe
俊也 渡部
Masahiro Furuya
昌浩 古屋
Masaaki Yamatani
正明 山谷
Akira Yamamoto
昭 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Toto Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Toto Ltd
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Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd, Toto Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP27170096A priority Critical patent/JP3930591B2/ja
Priority to US08/777,667 priority patent/US5755867A/en
Publication of JPH09227829A publication Critical patent/JPH09227829A/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
    • C08K3/18Oxygen-containing compounds, e.g. metal carbonyls
    • C08K3/20Oxides; Hydroxides
    • C08K3/22Oxides; Hydroxides of metals
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D183/00Coating compositions based on macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon, with or without sulfur, nitrogen, oxygen, or carbon only; Coating compositions based on derivatives of such polymers
    • C09D183/04Polysiloxanes

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 容易に親水化することが可能で、半永久的に
親水性を呈し、耐候性と成膜性に優れた保護被膜を形成
するコーティング組成物を提供する。 【解決手段】 コーティング組成物は、硬化に応じてシ
リコーンの被膜を形成するシリコーン前駆体と、光励起
に応じてシリコーン被膜の表面を親水化するための光触
媒の粒子、とを含む。このコーティング組成物を物品に
塗装して硬化させ、シリコーン被膜を形成させた上で、
光触媒を光励起すると、シリコーン被膜の表面のシリコ
ーン分子のケイ素原子に結合した有機基は光触媒作用に
より水酸基に置換され、被膜の表面は高度に親水化され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、親水性の塗膜を形
成するコーティング組成物に関する。本発明のコーティ
ング組成物は、例えば、ガラス、鏡、レンズのような透
明物品の防曇、外部環境に曝露される種々の物品の防汚
およびセルフクリーニング、並びに物品の洗浄を容易に
するために使用することができるが、これらの用途に限
定されるものではない。本発明は、また、斯るコーティ
ング組成物を用いた物品の防曇方法、物品のセルフクリ
ーニング方法、物品の防汚方法、および物品の洗浄方
法、並びに、上記コーティング組成物により形成された
親水性被膜によって被覆された物品に関する。
【0002】
【従来の技術】外部環境に直接曝露される構造物や建造
物を塗装するための塗料として、硬化に応じてシリコー
ン(オルガノポリシロキサン)やフッ素樹脂の被膜を形
成することの可能な耐候性塗料が開発されている。シリ
コーンやフッ素樹脂からなる塗膜の利点は、太陽光によ
る劣化が少ないので、耐候性に優れているということで
ある。従来、シリコーンやフッ素樹脂は撥水性・疎水性
が高いので、斯る材料で形成された被膜は一般に防汚性
にも優れていると考えられていた。しかし、環境汚染が
進むに伴い、シリコーンやフッ素樹脂からなる被膜の汚
れが目立つようになり、疎水性の被膜では防汚性が十分
でないことが明らかとなった。疎水性被膜が汚れ易い原
因として、排気ガス中のカーボンやススのような燃焼生
成物からなる親油性成分を多く含む都市煤塵はむしろ疎
水性の表面に付着しやすいことが指摘されている。そこ
で、最近では、防汚のためには、塗膜の表面をむしろ親
水性にするのが望ましいと考えられている。
【0003】カーボンやススのような親油性物質による
塗膜の汚れを防止する技術として、シラノールの前駆体
であるアルキルシリケートなどの親水性付与物質を塗料
に添加することにより塗膜表面を親水性にし、塗膜表面
に付着した汚染物質を雨水により洗い流すセルフクリー
ニング方法が提案されている。この方法によれば、汚染
物質の吸着を一時的に防止することができるが、この種
の親水性付与物質は耐水性に劣り、雨水などにより容易
に洗い流されるので、セルフクリーニング効果が長期間
持続しないという難点がある。
【0004】また、従来技術においては、車両の風防ガ
ラス、窓ガラス、鏡、眼鏡のレンズ、マスクやヘルメッ
トのシールドなどの曇りや翳りを防止し、可視性を確保
するため、防曇組成物が使用されている。この種の防曇
組成物は、ポリエチレングリコールのような親水性化合
物或いはシリコーンオイルのような撥水性化合物を含ん
でいる。この種の防曇組成物も一時的なもので、水洗や
接触によって容易に取り除かれ、早期にその効果を失
う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の主た
る目的は、半永久的或いは恒久的に親水性を呈する塗膜
を形成することの可能なコーティング組成物を提供する
ことである。本発明の他の目的は、半永久的に親水性を
呈し、かつ、耐候性と耐久性に優れた保護被膜を形成す
るコーティング組成物を提供することである。本発明の
他の目的は、硬化に応じて優れた特性を備えた被膜を形
成し、斯く形成された被膜を容易に親水化することの可
能なコーティング組成物を提供することである。本発明
の他の目的は、高度の親水性を呈する塗膜を形成するこ
との可能なコーティング組成物を提供することである。
本発明の他の目的は、半永久的な防曇被膜を形成するこ
との可能なコーティング組成物を提供することである。
本発明の他の目的は、半永久的に防汚性或いはセルフク
リーニング効果を持続する被膜を形成するコーティング
組成物を提供することである。本発明の他の目的は、物
品の表面に容易に塗装することが可能で、耐久性と耐擦
傷性に優れた高度に親水性の被膜を形成することの可能
なコーティング組成物を提供することである。
【0006】他の観点においては、本発明の目的は、基
材の表面を高度に親水化する方法を提供することであ
る。本発明の他の目的は、鏡、レンズ、ガラス、その他
の透明基材の高度の可視性を長期間にわたり実現するこ
との可能な防曇方法を提供することである。本発明の他
の目的は、建物や窓ガラスや機械装置や物品の表面を高
度に親水化することにより、表面が汚れるのを防止し、
又は表面を自己浄化(セルフクリーニング)し或いは容
易に清掃する方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の実施の形態】
本発明の一観点においては、本発明は親水性の塗膜を形
成するコーティング組成物を提供するもので、このコー
ティング組成物は、(a)硬化に応じてシリコーン(オ
ルガノポリシロキサン)の被膜を形成するシリコーン前
駆体からなる塗膜形成要素と、(b)この塗膜形成要素
中に均一に分散され、光励起に応じてシリコーン被膜の
表面を改質し、シリコーン被膜の表面を親水化するため
の光触媒の粒子、とを含んでなる。このコーティング組
成物を物品に塗装して硬化させ、シリコーン被膜を形成
させた上で、被膜に光を照射して光触媒を光励起する
と、シリコーン被膜の表面のシリコーン分子のケイ素原
子に結合した有機基の少なくとも一部は光触媒作用によ
り水酸基に置換される。この現象は、後述するように、
赤外分光分析(IR)およびラマン分光分析により確認
された。このように被膜表面のシリコーン分子のケイ素
原子に結合した有機基が光触媒の光励起に応じて水酸基
に置換されると、シリコーン被膜の表面は高度に親水化
される。これは、被膜の表面に形成された水酸基に大気
中の湿分が吸着され、被膜の表面に吸着水層が形成され
るからであると考えられる。
【0008】シリコーン被膜の表面がこのように一旦親
水化されたならば、光励起を中断しても、表面の親水性
はある程度の期間持続する。時間の経過に伴い表面が次
第に親水性を失った時には、再び光励起すれば親水性は
回復する。例えば、太陽光により光触媒を光励起する場
合には、夜間でも親水性は持続し、日中の太陽光の照射
だけによって被膜表面を半永久的に親水性に維持するこ
とができる。或いは、シリコーン被膜の表面が一旦親水
化された後には、比較的微弱な光によって親水性を維持
させ、或いは回復させることができる。従って、光励起
に紫外線を要するチタニアのような光触媒の場合でも、
親水性の維持と回復は、蛍光灯のような室内照明灯に含
まれる微弱な紫外線でも充分に行うことができる。
【0009】光触媒の光励起は、シリコーン被膜の表面
の水との接触角が約60度以下、好ましくは約30度以
下、より好ましくは約10度以下になる程度に行うこと
ができる。防汚性コーティング或いはセルフクリーニン
グ性コーティングの場合には、被膜の表面の水との接触
角が約60度以下になる程度に親水化すれば目的を達成
することができる。防曇性コーティングの場合には表面
の水との接触角が約10度以下になる程度に高度に親水
化するのが好ましい。
【0010】本発明のコーティング組成物は従来の塗装
方法によって任意の物品に容易に塗装することができ、
耐擦傷性に優れたシリコーン塗膜を形成する。光触媒作
用によって水酸基に置換されるのは被膜表面のシリコー
ン分子のケイ素原子に結合した置換可能な有機基のみで
あって、シリコーン分子の架橋骨格を形成するシロキサ
ン結合(−Si−O−Si−)は影響を受けない。従って、
屋外暴露しても被膜は劣化することがなく、優れた耐候
性を呈する。
【0011】本発明の一実施態様においては、このコー
ティング組成物の塗膜形成要素は、加水分解性のシラン
誘導体モノマーを部分的に加水分解・縮重合させること
により形成された未硬化のシロキサンポリマーからな
る。この未硬化のシロキサンポリマーは、一般式R1 2
iX2(式中、R1は炭素数1〜18の一価の有機基であ
り、Xは塩素、臭素、又は炭素数1〜4のアルコキシ基で
ある。以下同様)で表される加水分解性2官能シラン誘
導体0〜60モル%と、一般式R1SiX3で表される加水
分解性3官能シラン誘導体10〜100モル%と、一般式S
iX4で表される加水分解性4官能シラン誘導体0〜30モ
ル%から調製される。
【0012】3官能シラン誘導体モノマー(分子当たり
3個の加水分解性基X(塩素、臭素、又はアルコキシ
基)を有し、各ケイ素原子に3つの酸素原子が結合した
3官能シロキサン結合を形成するモノマー)は、シリコ
ーン被膜を形成する上で特に重要な成分である。被膜の
硬度、平滑性などの塗膜外観や、成膜性を良好に保つた
めには、3官能シラン誘導体モノマーを10モル%以上含
有させることが必須である。被膜に可撓性を付与するた
めには、2官能シラン誘導体モノマー(分子当たり2個
の加水分解性基Xを有し、各ケイ素原子に2つの酸素原
子が結合した2官能シロキサン結合を形成するモノマ
ー)を含有させるのが好ましい。しかし、架橋密度を大
きくし、充分な硬度の硬化被膜を得るためには、2官能
シラン誘導体モノマーの含有量は60モル%以下であるこ
とが好ましい。また被膜の硬度を向上させるため、4官
能シラン誘導体モノマー(分子当たり4個の加水分解性
基Xを有し、各ケイ素原子に4つの酸素原子が結合した
4官能シロキサン結合を形成するもの)を含有させるの
が好ましい。しかし、4官能シラン誘導体モノマーの含
有量が多すぎると、硬化時に体積収縮が大きく塗膜にク
ラックが生じやすくなる。従って、クラックの発生を防
止するためには、4官能シラン誘導体モノマーの含有量
は30モル%以下であることが好ましい。
【0013】このようにして加水分解性シラン誘導体モ
ノマーを部分的に加水分解・縮重合させることにより形
成された未硬化のシロキサンポリマーからなるこの塗膜
形成要素は、平均組成式 R1 pSi(OR2q(4-p-q)/2 (式中、R1は、アルキル基、シクロアルキル基、アル
ケニル基、およびアリール基のような炭素数1〜18の一
価の有機基の1種若しくは2種以上からなる官能基、又
は、炭素数1〜18の一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、R2は、水素基、又
は、炭素数1〜4の一価の有機基の1種若しくは2種以上
であり、p及びqは、0.7≦p≦1.6、0<q<3.3、0.7
<p+q<4を満足する数である)で表される。前述した
ように、硬化時のクラックの発生を防止するためには、
4官能シラン誘導体モノマーの含有量は30モル%以下に
しなければならない。この場合には、3官能シラン誘導
体モノマーの最大含有量は70モル%であり、有機基数p
は0.7となる。従って、クラックの発生を防止するため
には、有機基数pは0.7以上でなければならない。ま
た、充分な硬度の硬化被膜を得るためには、2官能シラ
ン誘導体モノマーの含有量は60モル%以下であることが
より好ましい。この場合には、3官能シラン誘導体モノ
マーの最大含有量は40モル%であり、有機基数pは1.6
となる。従って、塗膜の硬度を考慮すれば、有機基数p
は1.6以下でなければならない。シロキサン化合物の分
子量は被膜の親水化速度に若干の影響を与え、比較的低
分子量の方が親水化しやすい。反対に、分子量が大きい
方が透明性、光沢、平滑性の良好な被膜を形成すること
ができる。シロキサン化合物はポリスチレンを標準物質
としたGPC(ゲル濾過クロマトグラフィー)測定により
求めた数平均分子量が80〜20000であるものが好まし
い。
【0014】加水分解性3官能シラン誘導体としては、
メチルトリクロルシラン、メチルトリブロムシラン、メ
チルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、
メチルトリイソプロポキシラン、メチルトリt−ブトキ
シシラン、エチルトリクロルシラン、エチルトリブロム
シラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキ
シシラン、エチルトリイソプロポキシラン、ビニルトリ
クロルシシラン、ビニルトリブロムシラン、ビニルトリ
メトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、トリクロ
ルヒドロシラン、トリブロムヒドロシラン、トリメトキ
シヒドロシラン、トリエトキシヒドロシランを挙げるこ
とができる。加水分解性2官能シラン誘導体には、ジメ
チルジクロルシラン、ジメチルジブロムシラン、ジメチ
ルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシランがあ
る。加水分解性4官能シラン誘導体には、テトラクロル
シラン、テトラブロムシラン、テトラメトキシシラン、
テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、ジメト
キシジエトキシシランがある。
【0015】好ましくは、加水分解性のシラン誘導体モ
ノマー又はそれらを部分的に加水分解・縮重合させた未
硬化のシロキサンポリマーは、炭素数3以上、好ましく
は炭素数3〜6の有機基を有する。シリコーン被膜の表
面のシリコーン分子のケイ素原子に結合した有機基を光
触媒作用により水酸基に置換させるにあたり、炭素数3
以上の有機基の方が、炭素数3未満の有機基よりも容易
に水酸基に置換され、シリコーン被膜はより短時間で、
或いはより少ない光照射量で表面が親水化される。
【0016】炭素数3以上の有機基を有する好適な加水
分解性3官能シラン誘導体モノマーとしては、n−プロ
ピルトリクロルシラン、n−プロピルトリブロムシラ
ン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルト
リエトキシシラン、n−プロピルトリイソプロポキシラ
ン、n−ヘキシルトリクロルシラン、n−ヘキシルトリ
ブロムシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−
ヘキシルトリエトキシシラン、n−デシルトリメトキシ
シラン、n−デシルトリエトキシシラン、n−オクタデ
シルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリエトキ
シシラン、フェニルトリクロルシラン、フェニルトリブ
ロムシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルト
リエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシ
ラン、β−(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリ
メトキシシラン、β−(3,4-エポキシシクロヘキシル)
エチルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキ
シプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシ
ラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ
−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、トリフルオ
ロプロピルトリクロルシラン、トリフルオロプロピルト
リブロムシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシ
ラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、ヘプ
タデカフルオロオクチルトリメトキシシラン、ヘプタデ
カフルオロオクチルトリエトキシシラン、がある。
【0017】炭素数3以上の有機基を有する好適な加水
分解性2官能シラン誘導体モノマーとしては、ジフェニ
ルジクロルシラン、ジフェニルジブロムシラン、ジフェ
ニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、
フェニルメチルジクロルシラン、フェニルメチルジブロ
ムシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニル
メチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメ
チルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチ
ルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピ
ルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシ
プロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピル
メチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジ
エトキシシラン、ヘプタデカフルオロオクチルメチルジ
メトキシシラン、ヘプタデカフルオロオクチルメチルジ
エトキシシラン、がある。
【0018】原料の入手のし易さおよび扱い易さから考
えると、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキ
シシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエト
キシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシ
ラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピル
トリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシ
シラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン、を用いるのが好ましい。また、γ−グリシドキシプ
ロピル基を有するシラン誘導体モノマーから調製された
コーティング液は特に貯蔵安定性に優れている。γ−グ
リシドキシプロピル基の含有量は限定されないが、好ま
しくはシロキサン化合物の全有機基中のγ−グリシドキ
シプロピル基が5〜40モル%の範囲のコーティング液が
貯蔵安定性に優れると共に、塗膜の硬度、透明性が良好
となる。
【0019】本発明の他の実施態様においては、このコ
ーティング組成物の塗膜形成要素は、一般式R1 2SiX
2(式中、R1は炭素数1〜18、好ましくは炭素数3〜18、
より好ましくは炭素数3〜6の一価の有機基であり、Xは
塩素、臭素、又は炭素数1〜4のアルコキシ基である。以
下同様)で表される前記の加水分解性2官能シラン誘導
体モノマー0〜60モル%と、一般式R1SiX3で表され
る前記加水分解性3官能シラン誘導体モノマー10〜100
モル%と、一般式SiX4で表される前記加水分解性4
官能シラン誘導体モノマー0〜30モル%を含む。このコ
ーティング組成物を水を添加し或いは添加しないで基材
に塗布すると、これらのシラン誘導体モノマーは添加水
又は大気中の湿分の存在下で加水分解されて加水分解性
基X(塩素、臭素、又はアルコキシ基)は水酸基に変換
され、加水分解生成物の脱水縮重合によりシリコーン樹
脂の被膜が形成される。シリコーン被膜に光を照射し、
光触媒を光励起すると、前述したように被膜の表面のシ
リコーン分子のケイ素原子に結合した有機基は光触媒作
用により水酸基に置換され、被膜の表面は親水化され
る。
【0020】本発明のコーティング組成物は、前記加水
分解性シラン誘導体モノマー(又は、加水分解性シラン
誘導体モノマーを部分的に加水分解・縮重合させること
により形成された未硬化のシロキサンポリマー)と光触
媒粒子とを非水性溶媒に分散させた一液型塗料として調
製することができ、塗装に当たり水を添加して使用する
ことができる。或いは、水を添加することなく大気中の
湿分で硬化させてもよい。後者の場合には、紫外線(U
V)硬化剤を添加することができる。或いは、本発明の
コーティング組成物は、二液型塗料として調製し、か
つ、保存することもできる。この場合には、コーティン
グ組成物は、加水分解性シラン誘導体モノマー(又は、
加水分解性シラン誘導体モノマーを部分的に加水分解・
縮重合させることにより形成された未硬化のシロキサン
ポリマー)を非水性溶媒に分散させてなる第1液と、光
触媒粒子を水性分散媒中に分散させてなる第2液とで構
成することができ、塗装に当たり両者を均一に混合して
使用することができる。勿論、塗膜形成要素と光触媒粒
子と硬化触媒その他の成分を三液型塗料として調製して
もよい。
【0021】本発明のコーティング組成物には、従来公
知の加水分解触媒を添加することができ、水と接触する
とpH=2〜5の酸性を示すものを使用するのがよい。特に
酸性のハロゲン化水素、カルボン酸、スルホン酸、酸性
あるいは弱酸性の無機塩、イオン交換樹脂などの個体酸
などが好ましい。好適な例としては、フッ化水素、塩
酸、硝酸、硫酸;酢酸、マレイン酸に代表される有機
酸;メチルスルホン酸、表面にスルホン酸基、又はカル
ボン酸基を有するカチオン交換樹脂などが挙げられる。
加水分解触媒の量は、ケイ素原子上の加水分解性基1モ
ルに対して0.001〜5モルの範囲内であることが好まし
い。
【0022】加水分解に使用する水の量は、塗膜の硬化
性、液の安定性等から考慮すると、ケイ素原子上の加水
分解性基1モルに対して0.001〜500モル、好ましくは0.0
5〜100モルの範囲内であることが好ましい。加水分解反
応にはアルコール、ケトン、エステル等の極性溶剤、或
いはトルエン、ヘキサン等の非極性溶剤を溶媒として用
いるのが好ましい。またハロゲノシランを原料として使
用する場合、加水分解後、十分水洗してハロゲン成分を
除去する必要がある。
【0023】コーティング組成物の溶媒又は分散媒には
極性有機溶剤が使用可能であり、ゾルの安定性、入手し
易さから水或いは低級アルコールであるメタノール、エ
タノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、
イソブタノール、あるいはケトン類であるメチルエチル
ケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIB
K)が好ましい。また、コーティング組成物を希釈する
希釈剤には、水、及び有機溶剤すべてを使用することが
できる。有機溶剤としてはアルコール類、ケトン類、エ
ステル類、エーテル類が適する。
【0024】本発明のコーティング組成物には、従来公
知の硬化触媒を添加することができる。硬化触媒として
は、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、ナトリウムメチラート、酢酸ナトリウム、
ぎ酸ナトリウム、酢酸カリウム、ぎ酸カリウム、プロピ
オン酸カリウム、テトラメチルアンモニウムクロライ
ド、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドのごとき塩
基性化合物類;n−ヘキシルアミン、トリブチルアミ
ン、ジアザビシクロウンデセン、エチレンジアミン、ヘ
キサンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレン
テトラミン、テトラエチレンベンタミン、エタノールア
ミン類、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−
(2−アミノエチル)−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ
−(2−アミノエチル)−アミノプロピルメチルジメト
キシシランのごときアミン化合物;テトライソプロピル
チタネート、テトラブチルチタネートのようなチタン化
合物;アルミニウムトリイソブトキシド、アルミニウム
トリイソプロポキシド、アルミニウムアセチルアセトナ
ート、過塩素酸アルミニウム、塩化アルミニウムのよう
なアルミニウム化合物;錫アセチルアセトナート、ジブ
チル錫オクチレートのような錫化合物;コバルトオクチ
レート、コバルトアセチルアセトナート、鉄アセチルア
セトナートのごとき含金属化合物類;リン酸、硝酸、フ
タル酸、p−トルエンスルホン酸、トリクロル酢酸のご
とき酸性化合物類などが挙げられる。
【0025】また、pHを調整するための緩衝剤となる
酸・塩基性化合物の組み合わせ、例えば酢酸と酢酸ナト
リウム、リン酸水素二ナトリウムとクエン酸などを添加
してもよい。その他、優れた被膜性能を付与する目的で
顔料、染料、レベリング剤、保存安定剤なども添加する
ことができる。
【0026】コーティング液の安定性を向上させるため
に公知の界面活性剤、チタネート系カップリング剤、シ
ランカップリング剤を添加することができる。
【0027】更に、硬化被膜の硬度、耐擦傷性を向上さ
せ、高屈折率化などの光学機能性を付与するために、金
属酸化物微粒子を添加してもよい。金属酸化物として
は、シリカ、アルミナ、酸化セリウム、酸化スズ、酸化
ジルコニウム、酸化アンチモン、酸化鉄、酸化鉄或いは
酸化ジルコニウムをドープした酸化チタン、希土類酸化
物が挙げられる。特に、耐擦傷性を向上させるためには
シリカを添加するのが好ましい。
【0028】本発明の光触媒性コーティング組成物に使
用する光触媒としては、チタニア(二酸化チタン)が最
も好ましい。チタニアは、無害であり、化学的に安定で
あり、かつ、安価に入手可能である。更に、チタニアは
バンドギャップエネルギが高く、従って、光励起には紫
外線を必要とし、光励起の過程で可視光を吸収しないの
で、補色成分による発色が起こらない。従って、ガラス
や鏡やレンズなどの防曇コーティングに特に適してい
る。光触媒性チタニアとしてはアナターゼ型チタニアと
ルチル型チタニアのいづれも使用することができる。チ
タニアの光触媒活性は、粒子の平均粒径が小さいほど高
いので、平均粒径0.1μm以下のものを使用するのが良
い。平均粒径の小さなアナターゼ型チタニアの粒子を硝
酸水溶液或いはアンモニア水に分散させた硝酸解膠型チ
タニアゾルやアンモニア解膠型チタニアゾルは市場で容
易に入手可能である。ゾルの分散媒としては、水の他
に、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−
ブタノール、イソブタノール等のアルコール類、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類が
好ましい。チタニア粒子源としては、更に、水、溶剤を
含有したペースト或いは粉体を使用することができる。
光触媒として高い活性を有するものであれば、チタニア
以外の光触媒を使用しても良い。具体的には酸化錫、酸
化亜鉛、酸化第二鉄、三酸化タングステン、三酸化二ビ
スマス、チタン酸ストロンチウム等の金属酸化物からな
る半導体光触媒がある。コーティング組成物への光触媒
の添加量は任意に決定することができるが、塗膜形成要
素100重量部に対し10〜400重量部が好ましい。
【0029】硬化後の光触媒含有シリコーン塗膜に光を
照射して光触媒を光励起し、シリコーン塗膜を親水化す
るためには、種々の光源を使用することができる。例え
ば、アナターゼ型チタニアは波長387nm以下、ルチル型
チタニアは波長413nm以下、酸化錫は波長344nm以下、酸
化亜鉛は波長387nm以下の紫外線で光励起される。この
種の光触媒を光励起するための紫外線光源としては、紫
外線ランプ(殺菌ランプ)、メタルハライドランプ、水
銀ランプのような紫外線照度の高いランプを使用するこ
とができるが、蛍光灯、白熱電灯のような室内照明灯も
使用することができる。特に、建築物や建造物や車両や
窓ガラスのように太陽の照射を受ける物品の場合には、
太陽光に含まれる紫外線を利用して光触媒を励起するの
が有利である。光励起は、シリコーン塗膜が目的に応じ
た所望の親水性に親水化されるまで行うことができる。
一般には、0.001mW/cm2の紫外線照度で光励起すれば、
数日で水との接触角が約10゜以下になるまで親水化する
ことができる。地表に降り注ぐ太陽光に含まれる紫外線
の照度は約0.1〜1mW/cm2であるから、太陽光にさらせ
ばより短時間で表面を親水化することができる。前述し
たように、シリコーン塗膜の表面が一旦親水化された後
は、親水性は或る程度の期間持続する。従って、太陽光
によって光触媒を光励起する場合には、親水性は夜間で
も持続し、再び太陽光にさらされる度に親水性は回復さ
れ、半永久的に維持される。
【0030】本発明のコーティング組成物には、銀、
銅、亜鉛又はそれらの化合物(例えば、それらの可溶性
塩)のような抗菌増強剤や、白金、金、パラジウム、
鉄、ニッケル、又はそれらの可溶性塩のような光活性増
強剤を添加することができる。光触媒は、シリコーン塗
膜を親水化する作用に加えて、光励起されている限り光
触媒的酸化還元作用を発現し、光触媒に接触した細菌を
破壊し、微生物の成長を抑制し、或いは汚染物質を分解
する。銀、銅、又は亜鉛を添加すると、暗時における抗
菌性や脱臭能力を確保することができる。従って、物品
の表面を長期間にわたって清浄に維持することができ
る。白金、金、パラジウム、鉄、ニッケルのような金属
を添加すると、光触媒の酸化還元活性を増強させること
ができ、表面に付着した汚染物質の分解を促進すること
ができる。
【0031】本発明の他の観点においては、本発明は、
前記コーティング組成物を用いて親水性被膜を形成する
方法を提供する。本発明に従えば、プラスチック、セラ
ミックス、ガラス、金属、それらの複合材、或いはその
他の材料からなる基材に本発明のコーティング組成物が
塗布される。基材への塗布方法としては、スプレーコー
ティング法、ロールコーティング法、ディップコーティ
ング法、スピンコーティング法、その他の適当な任意の
方法を用いることができる。次にコーティング組成物を
硬化させて基材上にシリコーン被膜を形成する。被膜
は、空気中に放置して風乾させることにより硬化させて
も良いが、室温〜250℃の温度で10分〜2時間加熱する
のが好ましい。斯く硬化した被膜に前述したように光を
照射し、シリコーン被膜の表面が所望の親水性を呈する
に至るまで光触媒を光励起する。
【0032】本発明の一実施態様においては、この方法
は防曇を要する基材の防曇に適用される。光触媒含有シ
リコーン被膜は、建物の窓ガラス、自動車その他の乗り
物の窓ガラス若しくは風防ガラス、車両用バックミラ
ー、各種の鏡、眼鏡その他の光学機器のレンズ、防護用
若しくはスポーツ用ゴグル又はマスクやヘルメットのシ
ールド、冷凍食品陳列ケースのガラス、計測機器のカバ
ーガラス、又は防曇を要する他の基材に形成される。光
触媒の光励起は、シリコーン被膜の表面が水との接触角
に換算して約30度以下、好ましくは約20度以下、より好
ましくは約10度以下に高度に親水化されるまで行う。こ
のようにシリコーン被膜の表面を親水化すると、空気中
の湿分や湯気が結露しても、凝縮水は個々の水滴を形成
することなく一様な水膜になるので、表面には光散乱性
の曇りは発生しない。同様に、窓ガラスや車両用バック
ミラーや車両用風防ガラスや眼鏡レンズやヘルメットの
シールドが降雨や水しぶきを浴びても、表面に付着した
水滴は速やかに一様な水膜に広がるので、離散した目障
りな水滴が形成されず、物品に翳りが生じない。従っ
て、高度の視界と可視性を確保することができ、車両や
交通の安全性を保証し、種々の作業や活動の能率を向上
させることができる。時折光励起する限り、防曇効果は
恒久的に持続する。
【0033】本発明の他の実施態様においては、この方
法は屋外に配置される建造物、建築物、機械装置や物品
など、セルフクリーニングを要する基材に適用される。
光触媒含有シリコーン被膜で被覆された物品を屋外に配
置すると、光触媒は日中は太陽の照射により光励起さ
れ、シリコーン被膜の表面は親水化される。さらに、シ
リコーン被膜は時折降雨にさらされる。親水化された表
面には疎水性の煤塵や汚染物質よりも水の方が馴染みや
すく、疎水性の煤塵や汚染物質は水により表面から遊離
されるので、親水化された表面が降雨を受ける都度、表
面に付着した煤塵や汚染物質は雨水により洗い流され、
表面はセルフクリーニング(自己浄化)される。こうし
て、基材の表面は自然の作用により高度に自己浄化さ
れ、清浄に維持されるので、清掃作業は不要になるか、
大幅に省くことができる。
【0034】本発明の更に他の実施態様においては、光
触媒性シリコーン被膜は、屋外に配置される建造物、建
築物、機械装置や物品など、防汚を要する基材に形成さ
れる。光触媒が太陽光により光励起されると、シリコー
ン被膜の表面は同様にして親水化される。カーボンやス
スのような燃焼生成物からなる親油性成分を多く含む都
市煤塵はこのように親水化された表面には付着しにく
い。従って、大気中に浮遊する煤塵のような汚染物を同
伴する雨水が接触しても、汚染物が表面に付着すること
がなく、表面は清浄に維持される。
【0035】本発明の更に他の実施態様においては、光
触媒性シリコーン被膜は、建物の外装、建物の内装材、
窓ガラス、住宅設備、浴槽、照明器具、台所用品、食
器、流し、調理レンジ、キッチンフード、換気扇など、
油や脂肪で汚れやすく、洗浄を要する基材の表面に形成
することができる。油や脂肪で汚れたこれらの物品を水
に浸漬し、水で濡らし、又は水で濯ぐと、油汚れは親水
化された光触媒性コーティングの表面から釈放され、容
易に除去される。従って、例えば、油や脂肪で汚れた食
器を洗剤を使用することなく洗浄することができる。
【0036】本発明の更に他の観点においては、本発明
は、前記コーティング組成物で被覆された物品を提供す
る。
【0037】
【実施例】以下の実施例は本発明を種々の観点から示す
もので、非限定的な例示である。記載中の「部」及び
「%」は重量基準である。
【0038】実施例1(光触媒含有シリコーンの親水
化) この実施例は、光触媒粒子が分散されたシリコーン塗膜
の光触媒を光励起すれば、塗膜の表面が高度に親水化さ
れることを示す。基材として10cm四角のアルミニウム
板を使用した。基材の表面を平滑化するため、日本合成
ゴムの二液型シリコーン塗料用組成物“グラスカ”を用
いて基材の表面を予めシリコーン層で被覆した。この二
液型塗料用組成物“グラスカ”は、 A液(水を分散媒
とするシリカゾル。固形分20%)とB液(メチルトリメ
トキシシランCH3Si(OCH3)3)からなる。“グラスカ”
のA液(シリカゾル)とB液(メチルトリメトキシシラ
ン)を、 A液とB液との重量の比が3:1になるよう
に混合し、この混合液をアルミニウム基板に塗布し、15
0℃の温度で硬化させ、膜厚3μmのシリコーンのベー
スコートで被覆された複数のアルミニウム基板(#1試
料)を得た。次に、光触媒を含有するシリコーン塗料に
より#1試料を被覆した。より詳しくは、硝酸水溶液を
分散媒とする硝酸解膠型のアナターゼ型チタニアゾル
(日産化学、TA-15、平均粒径0.01μm、固形分15%)
と前記“グラスカ”のA液(シリカゾル)を混合し、エ
タノールで希釈後、更に“グラスカ”の上記B液(メチ
ルトリメトキシシラン)を添加し、光触媒性チタニアを
含有する塗料用組成物を調製した。この塗料用組成物の
組成は、シリカ39重量部、メチルトリメトキシシラン97
重量部、チタニア87重量部であった。この塗料用組成物
を#1試料の表面に塗布し、150℃の温度で硬化させ、
アナターゼ型チタニア粒子がシリコーン塗膜中に分散さ
れたトップコートを形成し、#2試料を得た。次に、#
2試料に20Wのブラックライトブルー(BLB)蛍光灯(三
共電気、FL20BLB)を用いて0.5mW/cm2の紫外線照度
で5日間紫外線を照射し、#3試料を得た。この試料の
表面の水との接触角を接触角測定器(ERMA社製、形式G-
I-1000、低角度側検出限界3゜)で測定したところ、接
触角の読みは3゜未満であり、高度の親水性を示した。
紫外線照射前の#2試料の接触角を測定したところ、70
゜であった。#1試料の接触角を測定したところ、90゜
であった。更に、#1試料に#2試料と同じ条件で5日
間紫外線を照射し、接触角を測定したところ、接触角は
85゜であった。以上から、シリコーンは本来かなり疎水
性であるにも拘わらず、光触媒を分散させ、かつ、光触
媒を励起した場合には、高度に親水化されることが判
る。
【0039】#2試料を数日間屋外に配置して、太陽光
に含まれる紫外線の照射にさらし、#4試料を得た。紫
外線照射後の#4試料の表面の水との接触角を測定した
ところ、10゜以下であり、高度の親水性を示した。#2
試料と#4試料の表面を赤外分光分析(IR)により検
査した。紫外線照射前の#2試料と紫外線照射後の#4
試料の赤外吸収スペクトルを夫々図1(a)および図1
(b)のグラフに示す。これらのグラフを対比すれば分
かるように、紫外線照射に伴い、メチル基の炭素−水素
結合の伸縮振動2970cm-1が消失した。このことから、光
触媒を含有するシリコーン塗膜に紫外線を照射すること
により、塗膜表面のシリコーン分子のケイ素原子に結合
したメチル基が消失したものと考えられる。
【0040】#2試料に水銀灯を用いて22.8mW/cm2
の紫外線照度で2時間紫外線を照射し、#5試料を得
た。照射前の#2試料と照射後の#5試料のラマン分光
分析を行った。比較のため、#1試料にも同様の条件で
紫外線を照射し、照射前後の試料のラマン分光分析を行
った。ラマンスペクトルを図2のグラフに示す。#1試
料の照射前後のラマンスペクトルは同一であったので、
図2のグラフでは同じカーブ#1で示す。図2のグラフ
を参照するに、#2試料のラマンスペクトルにおいて、
波数2910cm-1の位置にはsp3混成軌道のC−H結合対称伸
縮の大きなピークが認められ、波数2970cm-1の位置には
sp3混成軌道のC−H結合逆対称伸縮の大きなピークが認
められる。従って、#2試料にはC−H結合が存在するこ
とが帰結される。#5試料のラマンスペクトルにおいて
は、波数2910cm-1の位置および2970cm-1の位置のいづれ
にもピークが認められない。その代わりに、波数3200cm
-1の位置にピークを有する広い幅のO−H結合対称伸縮が
認められる。従って、#5試料の表面にはC−H結合が存
在せず、その代わりに、O−H結合が存在することが帰結
される。これに対し、#1試料のラマンスペクトルにお
いては、照射前後を通じて、波数2910cm-1の位置にはsp
3混成軌道のC−H結合対称伸縮の大きなピークが認めら
れ、2970cm-1の位置にはsp3混成軌道のC−H結合逆対称
伸縮の大きなピークが認められる。従って、#1試料の
表面にはC−H結合が存在することが確認される。以上の
ことから、光触媒を含有するシリコーンに紫外線を照射
した場合には、下記の式(1)で示すシリコーンの分子
のケイ素原子に結合した有機基が光触媒作用によって空
気中の湿分の存在下で水酸基に置換されて、式(2)で
示すようなシリコーン誘導体が表面に形成され、その結
果、シリコーン塗膜の表面が高度に親水化されるものと
考えられる。
【0041】
【化1】
【0042】
【化2】
【0043】実施例2(光触媒含有量と接触角の変化) 200mlの異なるフラスコに、シリカゾル(固形分10
%)と、光触媒性アナターゼ型チタニアゾル(日産化
学、TA-15、固形分15%)と、酢酸銅(酢酸銅一水和
物)粉末を次表1に記載の夫々異なる配合比で入れ、室
温で30分撹拌し、これにエタノールを加えた後、表1に
示す量のメチルトリメトキシシラン( CH3Si(OCH3)3
を夫々滴下し、2時間撹拌することにより、メチルトリ
メトキシシランを系内の水で加水分解させると共に、加
水分解生成物を部分的に脱水縮重合させてシロキサン化
合物に変換させ、シロキサン化合物を主成分としチタニ
ア含有量の異なる5種のコーティング液(#1〜#5)
を得た。これらのコーティング液の固形分は3%であっ
た。表1には、シロキサン化合物の重量とシリカの重量
との和に対するチタニアの重量が示してある。シロキサ
ン化合物重量は、メチルトリメトキシシランの完全な加
水分解・縮重合により形成されるCH3SiO1.5で換算し
た。表1に示したように#5コーティング液はチタニア
無添加であり、比較のために調製したものである。酢酸
銅およびシリカは、夫々、添加剤および充填剤として加
えたもので、不可欠ではない。
【0044】
【表1】
【0045】#1〜#5コーティング液の夫々を厚さ0.
3mmのアルミニウム板にフローコート法で塗布し、170℃
の温度に15分間保持することによりシロキサン化合物を
硬化させ、光触媒性チタニアが分散された乾燥膜厚0.2
〜0.5μmのシリコーン塗膜で被覆された試料(#1〜#
5)を得た。#1〜#5試料の夫々にBLB蛍光灯を用い
て距離10cmのところから0.6mW/cm2の紫外線照度で
連続的に紫外線を照射しながら、表面の水との接触角の
変化を測定した。水との接触角は、マイクロシリンジか
ら各試料の表面に5μlの純水水滴を滴下し、滴下30秒後
に接触角測定器(協和界面科学社製、形式CA-X150、低
角度側検出限界1゜)により測定した。水との接触角の
変化を図3のグラフに示す。このグラフから分かるよう
に、シロキサン化合物とシリカ20重量部に対し80重量部
の光触媒性チタニアを含有する#1コーティング液で被
覆された#1試料は、短時間の紫外線照射で高度に親水
化されている。光触媒含有量が減少するにつれて親水化
に要する時間は増加するが、シロキサン化合物とシリカ
90重量部に対し10重量部の光触媒性チタニアを含有する
#4コーティング液で形成された塗膜は充分な時間紫外
線照射すれば水との接触角が60゜以下になる程度に親水
化される。しかし、光触媒を含有しないシリコーン塗膜
で被覆された#5試料は紫外線を照射しても親水化され
ない。
【0046】実施例3(シラン誘導体モノマーからのシ
ロキサン化合物の合成) 種々のシラン誘導体モノマーの加水分解と部分的脱水縮
重合により、シリコーンの前駆体としてのシロキサン化
合物を含有する種々の溶液を調製した。
【0047】#1シロキサン溶液の合成 1リットルのフラスコに2官能シラン誘導体であるジメ
チルジメトキシシラン((CH3)2Si(OCH3)2)24g(0.2m
ol)と、3官能シラン誘導体であるメチルトリエトキシ
シラン(CH3Si(OC2H5)3)142.4g(0.8mol)と、エタ
ノール71gを仕込み、内容物を温度10℃以下に冷やしな
がら加水分解触媒として0.05N希塩酸水50.4g(2.8mo
l)を滴下し、希塩酸水に含まれる水により上記アルコ
キシシランの加水分解を行わせた。滴下終了後、室温で
6時間撹拌しながら加水分解を続行させると共に加水分
解生成物を部分的に脱水縮重合させ、シロキサン化合物
を含有する#1溶液(固形分25%)を得た。この#1シ
ロキサン溶液についてケイ素同位元素29Siによる核磁
気共鳴(29Si−NMR。59.6MHz)により、ケイ素原子
に結合した原子団を解析したところ、表2に示した式で
夫々表される構造単位を示す5本のシグナル(-10、-1
9、-47、-56、-64ppm)が観測された。シグナル面積比
から計算した各構造単位の存在比も表2に示す。
【0048】
【表2】
【0049】29Si−NMRのシグナル強度比から残存ア
ルコキシ基及び水酸基量を見積もり、シロキサン化合物
の平均組成式を求めたところ、平均組成式は、 (CH3)1.2Si(OX)0.32O1.24 (式中、 X=H、CH3、又はCH3CH2基)であった。この
シロキサン化合物の数平均分子量Mnをポリスチレン換算
GPC(ゲル濾過クロマトグラフィー)で測定したとこ
ろMn=5.1×102であった。
【0050】#2シロキサン溶液の合成 1リットルのフラスコに2官能ジメチルジメトキシシラ
ン12g(0.1mol)と、3官能メチルトリエトキシシラン
106.8g(0.6mol)と、エタノール56.3gを仕込み、内
容物を温度10℃以下に冷やしながら、水を分散媒とする
弱酸性のシリカゾル(日産化学製“スノーテックス−
O”、シリカ固形分20%、pH=3.0)90g(シリカ18g、
0.3mol)を滴下し、シリカゾルに含まれる水により上記
アルコキシシランの加水分解を行わせた。滴下終了後、
室温で6時間撹拌しながら加水分解を続行させると共に
加水分解生成物を部分的に脱水縮重合させ、シロキサン
化合物を含有する#2溶液(固形分25%)を得た。この
シロキサン化合物の数平均分子量を測定したところMn=
5.7×102であった。29Si−NMRのシグナル強度比から
残存アルコキシ基及び水酸基量を見積もり、シロキサン
化合物の平均組成式を求めたところ、平均組成式は、 (CH3)0.8Si(OX)0.24O1.48 (式中、 X=H、CH3、又はCH3CH2基)であった。
【0051】#3シロキサン溶液の合成 1リットルのフラスコに2官能ジメチルジメトキシシラ
ン12g(0.1mol)と、3官能フェニルトリメトキシシラ
ン(C6H5Si(OCH3) 3)158.4g(0.8mol)と、エタノー
ル266gを仕込み、内容物を温度10℃以下に冷やしなが
らシリカゾル“スノーテックス−O”30g(シリカ6
g、0.1mol)を滴下し、シリカゾルに含まれる水により
上記アルコキシシランの加水分解を行わせた。滴下終了
後、室温で6時間撹拌しながら加水分解を続行させると
共に加水分解生成物を部分的に脱水縮重合させ、シロキ
サン化合物を含有する#3溶液(固形分25%)を得た。
このシロキサン化合物の数平均分子量を測定したところ
Mn=7.1×102であった。29Si−NMRのシグナル強度比
から残存アルコキシ基及び水酸基量を見積もり、シロキ
サン化合物の平均組成式を求めたところ、平均組成式
は、 (CH3)0.2Ph0.8Si(OX)0.201.40 (式中、 Ph=フェニル基。 X=H、又はCH3基)であ
った。
【0052】#4シロキサン溶液の合成 1リットルのフラスコに3官能メチルトリメトキシシラ
ン68g(0.5mol)と、3官能γ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン94.4g(0.4mol)と、エタノール23
2.8gを仕込み、内容物を温度10℃以下に冷やしながら
シリカゾル“スノーテックス−O”30g(シリカ6g、
0.1mol)を滴下し、シリカゾルに含まれる水により上記
アルコキシシランの加水分解を行わせた。滴下終了後、
室温で6時間撹拌しながら加水分解を続行させると共に
加水分解生成物を部分的に脱水縮重合させ、シロキサン
化合物を含有する#4溶液(固形分25%)を得た。この
シロキサン化合物の数平均分子量を測定したところMn=
7.8×102であった。29Si−NMRのシグナル強度比から
残存アルコキシ基及び水酸基量を見積もり、シロキサン
化合物の平均組成式を求めたところ、平均組成式は、 (CH3)0.5R0.4Si(OX)0.24O1.43 (式中、 R=γ−グリシドキシプロピル基。 X=H、
又はCH3基)であった。
【0053】#5シロキサン溶液の合成 1リットルのフラスコに3官能メチルトリメトキシシラ
ン108.8g(0.8mol)と、4官能シラン誘導体であるテ
トラメトキシシラン(Si(OCH3)4)15.2g(0.1mol)
と、エタノール108.4gを仕込み、内容物を温度10℃以
下に冷やしながらシリカゾル“スノーテックス−O”30
g(シリカ6g、0.1mol)を滴下し、シリカゾルに含ま
れる水により上記アルコキシシランの加水分解を行わせ
た。滴下終了後、室温で6時間撹拌しながら加水分解を
続行させると共に加水分解生成物を部分的に脱水縮重合
させ、シロキサン化合物を含有する#5溶液(固形分25
%)を得た。このシロキサン化合物の数平均分子量を測
定したところMn=4.9×102であった。29Si−NMRのシ
グナル強度比から残存アルコキシ基及び水酸基量を見積
もり、シロキサン化合物の平均組成式を求めたところ、
平均組成式は、 (CH3)0.8Si(OX)0.32O1.44 (式中、X=H、又はCH3基)であった。
【0054】#6シロキサン溶液の合成 1リットルのフラスコに2官能ジメチルジメトキシシラ
ン12g(0.1mol)と、3官能フェニルトリメトキシシラ
ン158.4g(0.8mol)と、エタノール234.2gを仕込み、
内容物を温度10℃以下に冷やしながらシリカゾル“スノ
ーテックス−O”30g(シリカ6g、0.1mol)および加
水分解触媒として0.05N希塩酸水31.8gを滴下し、シリ
カゾルおよび希塩酸水に含まれる水により上記アルコキ
シシランの加水分解を行わせた。滴下終了後、室温で6
時間撹拌しながら加水分解を続行させると共に加水分解
生成物を部分的に脱水縮重合させ、シロキサン化合物を
含有する#6溶液(固形分25.8%)を得た。このシロキ
サン化合物の数平均分子量を測定したところMn=7.1×1
02であった。29Si−NMRのシグナル強度比から残存ア
ルコキシ基及び水酸基量を見積もり、シロキサン化合物
の平均組成式を求めたところ、平均組成式は、 (CH3)0.2Ph0.8Si(OX)0.20O1.40 (式中、 Ph=フェニル基。 X=H、又はCH3基)であ
った。
【0055】#7シロキサン溶液の合成 1リットルのフラスコに3官能メチルトリメトキシシラ
ン68g(0.5mol)と、3官能γ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン94.4g(0.4mol)と、エタノール19
7.4gを仕込み、内容物を温度10℃以下に冷やしながら
シリカゾル“スノーテックス−O”30g(シリカ6g、
0.1mol)および加水分解触媒として0.05N希塩酸水35.4
gを滴下し、シリカゾルおよび希塩酸水に含まれる水に
より上記アルコキシシランの加水分解を行わせた。滴下
終了後、室温で6時間撹拌しながら加水分解を続行させ
ると共に加水分解生成物を部分的に脱水縮重合させ、シ
ロキサン化合物を含有する#7溶液(固形分26.1%)を
得た。このシロキサン化合物の数平均分子量を測定した
ところMn=7.8×102であった。29Si−NMRのシグナル
強度比から残存アルコキシ基及び水酸基量を見積もり、
シロキサン化合物の平均組成式を求めたところ、平均組
成式は、 (CH3)0.5R0.4Si(OX)0.24O1.43 (式中、 R=γ−グリシドキシプロピル基。 X=H、
又はCH3基)であった。
【0056】#8シロキサン溶液の合成 1リットルのフラスコに3官能メチルトリメトキシシラ
ン108.8g(0.8mol)と、4官能テトラメトキシシラン1
5.2g(0.1mol)と、エタノール71.2gを仕込み、内容
物を温度10℃以下に冷やしながらシリカゾル“スノーテ
ックス−O”30g(シリカ6g、0.1mol)および加水分
解触媒として0.05N希塩酸水37.2gを滴下し、シリカゾ
ルおよび希塩酸水に含まれる水により上記アルコキシシ
ランの加水分解を行わせた。滴下終了後、室温で6時間
撹拌しながら加水分解を続行させると共に加水分解生成
物を部分的に脱水縮重合させ、シロキサン化合物を含有
する#8溶液(固形分26.2%)を得た。このシロキサン
化合物の数平均分子量を測定したところMn=4.9×102
あった。29Si−NMRのシグナル強度比から残存アルコ
キシ基及び水酸基量を見積もり、シロキサン化合物の平
均組成式を求めたところ、平均組成式は、 (CH3)0.8Si(OX)0.32O1.44 (式中、X=H、又はCH3基)であった。
【0057】実施例4(光触媒含有コーティング組成物
の調製、塗装、および塗膜の評価) 実施例3のシロキサン化合物含有溶液#1〜#5に、光
触媒性チタニアゾル(日産化学、TA-15、固形分15%)
と有機溶剤(エタノールとプロピレングリコールモノメ
チルエーテルとを7:3の割合で混合した混合溶剤)を表
3記載の比率で配合し、全固形分3%(チタニア1.5%、
シロキサン化合物1.5%)の光触媒含有コーティング液
#1〜#5を調製した。また、比較のため、実施例3の
シロキサン化合物含有溶液#1〜#5に上記有機溶剤を
表3記載の比率で配合し、光触媒を含まないコーティン
グ液#6〜#10(シロキサン化合物固形分3%)を調
製した。
【0058】
【表3】
【0059】次に、厚さ0.3mmの複数のアルミニウム板
にフローコート法によりコーティング液#1〜#10を
夫々塗布し、150℃の温度に20分間保持することにより
塗料を硬化させ、乾燥膜厚0.2〜1.0μmのシリコーン塗
膜で被覆された被覆試料(#1〜#10)を得た。前述
したように、かつ、表3に示したように、#1〜#5被
覆試料のシリコーン塗膜には光触媒性チタニアが含まれ
ているが、#6〜#10試料のシリコーン塗膜には光触
媒性チタニアは含まれていない。
【0060】#1〜#10被覆試料の折り曲げ試験を行
い、シリコーン塗膜の可撓性を評価した。このため、夫
々の試料を塗膜面を外側にして直径20mmのステンレス棒
にあてがい、試料を折り曲げることにより、塗膜の剥
離、クラックの発生、変色の有無を観察した。試験の結
果を表4に示す。表4において、◎印は可撓性良好、○
印は僅かに変色がみられるが可撓性良好、△印は変色と
僅かなクラック発生、×印は剥離又はクラックを生じた
ことを夫々表す。
【0061】
【表4】
【0062】表4に示したように、2官能シラン誘導体
を含むモノマー組成物から調製された#1〜#3コーテ
ィング液で形成されたシリコーン塗膜(#1〜#3試
料)は良好な可撓性を呈したが、3官能シラン誘導体の
みから調製された#4コーティング液、および、3官能
シラン誘導体と4官能シラン誘導体から調製された#5
コーティング液で形成されたシリコーン塗膜(#4およ
び#5試料)の可撓性は不充分であった。
【0063】次に、#1〜#10被覆試料を信越化学工
業(株)シリコーン電子材料技術研究所(群馬県碓氷郡松
井田町)の屋上に水平に固定し、2週間にわたり屋外曝
露することにより太陽光中の紫外線の照射にさらし、屋
外曝露前後での試料表面の水との接触角を測定すると共
に、シリコーン塗膜の外観(表面汚れ)の変化を観察し
た。照射前後における試料表面の水との接触角の変化と
外観の変化を表4に併せて示す。塗膜外観の変化の評価
は目視で行い、外観がほぼ変化していないものを良好
(○)、汚れが生じたものを不良(×)とした。
【0064】表4から分かるように、光触媒性チタニア
を含有するシリコーン塗膜(#1〜#5試料)はいずれ
も屋外曝露により親水化しており、外観の汚れはない。
光触媒を含有していないシリコーン塗膜(#6〜#10
試料)は親水化せず、2週間の屋外曝露で汚れを生じ始
めたもの(#6試料と#9試料)もあった。
【0065】実施例5(光触媒含有コーティング組成物
の調製、塗装、および塗膜の評価) 実施例3のシロキサン化合物含有溶液#1〜#2および
#6〜#8に、光触媒性チタニアゾル(日産化学、TA-1
5)とメタノール分散シリカゾル(固形分15%)と有機
溶剤(エタノールとプロピレングリコールモノメチルエ
ーテルとを7:3の割合で混合した混合溶剤)を表5記載
の比率で配合し、全固形分3%(チタニア1.5%)の光触
媒含有コーティング液#1〜#5を調製した。また、比
較のため、実施例3のシロキサン化合物含有溶液#1〜
#2および#6〜#8に上記有機溶剤を表5記載の比率
で配合し、光触媒を含まないコーティング液#6〜#1
0(シロキサン化合物固形分3%)を調製した。
【0066】
【表5】
【0067】可撓性試験 厚さ0.3mmの複数のアルミニウム板にフローコート法に
よりコーティング液#1〜#10を夫々塗布し、150℃
の温度に20分間保持することにより塗料を硬化させ、乾
燥膜厚0.2〜0.5μmのシリコーン塗膜で被覆された複数
の試料を得た。夫々の試料を塗膜面を外側にして直径20
mmのステンレス棒にあてがい、試料を折り曲げるなが
ら、塗膜の剥離、クラックの発生、変色の有無を観察す
ることにより、シリコーン塗膜の可撓性を評価した。可
撓性試験の結果を夫々のコーティング液#1〜#10に
関連づけて次表6に示す。表6において、○印は可撓性
良好、×印は剥離又はクラックを生じたことを夫々表
す。
【0068】
【表6】
【0069】表6に示したように、2官能シラン誘導体
と3官能シラン誘導体から調製された#1〜#4コーテ
ィング液および#6〜#9コーティング液で形成された
シリコーン塗膜は良好な可撓性を呈したが、3官能シラ
ン誘導体と4官能シラン誘導体から調製された#5コー
ティング液および#10コーティング液で形成されたシ
リコーン塗膜の可撓性は不充分であった。
【0070】保存安定性(ポット・ライフ) コーティング液#1〜#10を30℃で1ヶ月間保存した
後、夫々のコーティング液を基材に塗布し、硬化させ
た。得られた塗膜の外観と透明性を目視で検査すること
によりコーティング液の保存安定性を評価した。判定結
果を表6に併せて示す。表6において、○印は保存安定
性良好、×印は保存安定性不良を表す。特に、γ−グリ
シドキシプロピル基を有する#7シロキサン溶液から調
製した#4コーティング液は固まりにくく、保存安定性
に優れていることが観察された。4官能シラン誘導体を
含む実施例3の#8シロキサン溶液から調製された#5
コーティング液および#10コーティング液の保存安定
性は不充分であった。
【0071】セルフクリーニング性試験 厚さ0.3mmの複数のアルミニウム板に予めアクリル樹脂
白色塗料を塗布して硬化させ、膜厚20〜30μmのアクリ
ル樹脂塗膜を形成した。その上にディップコート法によ
り150mm/分の引き上げ速度で上記コーティング液#1
〜#10を夫々塗布し、150℃の温度に20分間保持する
ことによりコーティング液を硬化させ、乾燥膜厚0.2〜
0.5μmのシリコーン塗膜で被覆された複数の試料を得
た。得られた試料を信越化学工業(株)シリコーン電子材
料技術研究所の敷地内に設置した曝露台(傾斜45度)に
取付け、2ヶ月間にわたり屋外曝露することにより、太
陽光の照射にさらすと共に、降下煤塵と降雨にさらし
た。2ヶ月間屋外曝露前後での試料表面の白色度(W)
を日本工業規格(JIS)L0803に従い色差計(日本電
色工業製、形式SE-2000)にて計測し、初期からの白色
度の変化率ΔW(ΔW=[1−(曝露後W/初期W)]
×100(%))を求め、変化率ΔWに基づいてセルフク
リーニング性を評価した。ΔW≦5%をセルフクリーニ
ング性良好(○)、5%<ΔW<10%を中間、ΔW≧10
%をセルフクリーニング性不良(×)で表し、前掲表6
に併せて示す。表6が示すように、光触媒を含有するコ
ーティング液#1〜#5で形成されたシリコーン被膜
は、日中は太陽の照射を受けて太陽光に含まれる紫外線
によってその表面が親水化され、表面に堆積した煤塵は
降雨を受ける度に雨水により洗い流され、表面のセルフ
クリーニングが行われたものと考えられる。これに対
し、光触媒を含有しないコーティング液#6〜#10で
形成されたシリコーン被膜は、表面が親水化されること
がなく、時間が経つにつれて付着した煤塵により表面は
汚染された。
【0072】透明性と鉛筆硬度試験 厚さ1.5mmの複数のガラス板にディップコート法により1
50mm/分の引き上げ速度で上記コーティング液#1〜#
10を夫々塗布し、150℃の温度に20分間保持すること
によりコーティング液を硬化させ、ガラス板に乾燥膜厚
0.2〜0.5μmのシリコーン塗膜が形成された複数の試料
を得た。これらの試料の塗膜の透明性をヘイズメーター
(東洋精機社製、“DIRECT READING HAZE METER”)に
よって検査した。濁度(ΔH)が3.0以下を透明性良
好、3.0以上を不可と評価した。透明性良好を○印、不
可を×印で表し、表6に併せて示す。いづれの試料の塗
膜の透明性も満足できるものであった。更に、シリコー
ン塗膜の硬度と耐擦傷性を調べるため、鉛筆スクラッチ
試験を行った。夫々の試料の表面を鉛筆の芯でスクラッ
チし、シリコーン塗膜が剥離する最も硬い鉛筆芯を検出
した。結果を表6に示す。シロキサン化合物溶液を形成
するためのモノマー組成物中の4官能シラン誘導体の割
合が増加するにつれて、得られたシリコーン塗膜の硬度
が増加することが分かる。
【0073】親水化試験 鉛筆硬度試験に用いたのと同じ試料を実施例4と同様の
やり方で2週間にわたり屋外曝露することにより太陽の
照射にさらし、試料表面の水との接触角を測定した。屋
外曝露前後での試料表面の水との接触角を表6に示す。
表6から、光触媒含有コーティング液#1〜#5で形成
されたシリコーン塗膜はいずれも屋外曝露により高度に
親水化していることが分かる。特に、γ−グリシドキシ
プロピル基を有するシロキサン化合物(#4コーティン
グ液)で形成されたシリコーン塗膜は親水化能力に優れ
ている。光触媒を含有しないコーティング液#6〜#1
0で形成されたシリコーン塗膜は全く親水化されていな
い。
【0074】防曇性試験 次に、湿度50〜60%の室内において500mlのビーカーに
約90℃の湯を入れ、ビーカー上に親水化試験で用いた屋
外曝露後の試料を夫々載せて湯気にさらし、ガラス板の
曇りの発生状態を目視により観察することにより防曇性
を評価した。防曇性は、全く曇りが生じないか15秒以内
に曇りが水膜になって消えるもの(○)、水滴の付着は
あるが可視性が失われないもの(△)、微小な水滴が付
着し曇りが生じるもの(×)、の3段階で評価した。結
果を表6に示す。光触媒含有コーティング液で形成され
親水化されたシリコーン塗膜のいずれにも曇りは発生し
なかったが、光触媒を含有しないシリコーン塗膜はいず
れも曇りが発生した。
【0075】実施例6(銅添加コーティング組成物) シリコーン塗膜の暗時における抗菌性と脱臭性を増強す
るため、添加物として銅を加えた光触媒含有コーティン
グ液を調製した。このため、実施例3のシロキサン化合
物含有溶液#1〜#2および#6〜#8に、光触媒性チ
タニアゾル(日産化学、TA-15)とメタノール分散シリ
カゾル(固形分15%)と有機溶剤(エタノールとプロピ
レングリコールモノメチルエーテルとを7:3の割合で混
合した混合溶剤)と酢酸銅(酢酸銅一水和物)粉末を次
表7記載の比率で配合し、室温で30分間撹拌することに
より、全固形分3%(チタニア1.5%)の光触媒含有コー
ティング液#6〜#10を調製した。比較のため、酢酸
銅を添加することなく、表7記載の組成を有する光触媒
含有コーティング液#1〜#5を同様に調製した。
【0076】
【表7】
【0077】これらのコーティング液#1〜#10を厚
さ0.3mmの複数のアルミニウム板にフローコート法によ
り夫々塗布し、170℃の温度に15分間保持することによ
りコーティング液を硬化させ、乾燥膜厚0.2〜0.5μmの
シリコーン塗膜が形成された複数の試料を得た。
【0078】試料表面に105CFU/mlの大腸菌の菌液0.15
mlを塗布することにより大腸菌を試料表面に接種し、
室温かつ暗所で30分経過後、菌を回収して大腸菌の生存
率を求めた。更に、同様に大腸菌を試料表面に接種し、
20WのBLB蛍光灯(FL20BLB)を用いて0.02mW/cm2の紫外
線照度で30分間紫外線を室温で照射した後、菌を回収し
て生存率を求めた。大腸菌の生存率に基づいてシリコー
ン塗膜の抗菌性を評価した。暗時と紫外線照射時におけ
るシリコーン塗膜の抗菌性を次表8に示す。表8におい
て、“+++”は大腸菌生存率10%未満、“++”は大
腸菌生存率10%以上30%未満、“+”は大腸菌生存率30
%以上70%未満、“−”は大腸菌生存率70%以上を表
す。
【0079】
【表8】
【0080】表8から分かるように、銅添加の有無に拘
わらず、紫外線照射下では大腸菌生存率は30%未満であ
った。これは、光励起された光触媒の光活性により大腸
菌が破壊されたことを意味する。暗時には、銅が添加さ
れていない#1〜#5コーティング液で形成したシリコ
ーン塗膜では、大腸菌生存率は70%以上であった。これ
に対し、銅が添加された#6〜#10コーティング液で
形成したシリコーン塗膜は、暗時には、大腸菌生存率は
30%未満であった。これは、シリコーン塗膜に銅を添加
した場合には、暗時でも抗菌性を発揮することを示す。
【0081】次に、夫々の試料を容積10リットルのデシ
ケーター中に配置し、メチルメルカプタン100ppmを含有
する窒素ガス500ccを注入した後、試料から10cmの距離
のところに4WのBLB蛍光灯を配置し、夫々の試料に0.25
mW/cm2の紫外線照度で30分間紫外線を照射した。紫外
線照射の前後でデシケータ内のガスを採取してガスクロ
マトグラフによりメチルメルカプタンの初期濃度
(C0)と紫外線照射30分後の濃度(C30)を測定し、
紫外線照射30分後のメチルメルカプタンの除去率
(R30)を次式 R30=[(C0−C30)/C0]×100(%) により求め、シリコーン塗膜の脱臭性を評価した。同様
にして、暗時におけるメチルメルカプタン注入30分後の
メチルメルカプタン除去率も求めた。結果を表8に併せ
て示す。表8に示すように、銅が添加された#6〜#1
0コーティング液で形成したシリコーン塗膜は、暗時で
も高いメチルメルカプタン除去率を呈す。メチルメルカ
プタンが銅に吸着されるものと考えられる。
【0082】表7に示したコーティング液#1〜#10
を厚さ1.5mmの複数のガラス板にディップコート法によ
り150mm/分の引き上げ速度で夫々塗布し、150℃の温度
に20分間保持することによりコーティング液を硬化さ
せ、ガラス板に乾燥膜厚0.2〜0.5μmのシリコーン塗膜
が形成された複数の試料を得た。これらの試料の塗膜の
透明性をヘイズメーター(東洋精機社製)によって検査
したところ、濁度(ΔH)が3.0以下であり、良好な透
明性を呈した。
【0083】これらの試料を実施例4と同様のやり方で
2週間にわたり屋外曝露することにより太陽の照射にさ
らし、屋外曝露前後での試料表面の水との接触角を測定
した。測定結果を表8に併せて示す。表8から分かるよ
うに、いづれの試料のシリコーン塗膜も太陽の照射によ
り高度に親水化している。
【0084】実施例7(銅添加コーティング組成物) 200mlの異なるフラスコに、水分散シリカゾル(固形
分10%)と、チタニアゾル(日産化学、TA-15、固形分1
5%)と、酢酸銅(酢酸銅一水和物)粉末を次表9に記
載の夫々異なる配合比で入れ、室温で30分撹拌し、これ
にエタノールを加えた後、表9に示す量のメチルトリメ
トキシシランを夫々滴下し、2時間撹拌することによ
り、メチルトリメトキシシランを系内の水で加水分解さ
せると共に、加水分解生成物を部分的に脱水縮重合させ
てシロキサン化合物に変換させ、酢酸銅含有量の異なる
3種のシロキサン化合物含有コーティング液(#1〜#
3)を得た。#1コーティング液は酢酸銅無添加であ
り、比較のために調製したものである。
【0085】
【表9】
【0086】これらのコーティング液#1〜#3を厚さ
0.3mmの異なるアルミニウム板にフローコート法により
夫々塗布し、170℃の温度に15分間保持することにより
コーティング液を硬化させ、乾燥膜厚0.2〜0.5μmのシ
リコーン塗膜で被覆された#1〜#3試料を夫々得た。
夫々の試料について実施例6と同様のやり方で抗菌性と
脱臭性を試験した。その結果を表10に示す。表中の記
号は表8と同じ大腸菌生存率を表す。
【0087】
【表10】
【0088】表10から分かるように、銅の添加量が増
えるにつれて暗時における抗菌性および脱臭性が高くな
ることが分かる。
【0089】#1〜#3試料の夫々に20WBLB蛍光灯を
用いて距離10cmのところから0.6mW/cm2の紫外線照
度で連続的に紫外線を照射しながら、表面の水との接触
角の変化を接触角測定器(CA-X150)により測定した。
水との接触角の変化を図4のグラフに示す。このグラフ
から分かるように、銅の含有量が少ないシリコーン塗膜
の方がより速やかに親水化される。
【0090】実施例8(炭素数3以上の有機基を有する
シラン誘導体モノマーからのシロキサン化合物の合成) 炭素数3以上の有機基を有するシラン誘導体モノマーの
加水分解と部分的脱水縮重合により、シリコーンの前駆
体としてのシロキサン化合物を含有する種々の溶液を調
製した。また、比較のため、炭素数3以下の有機基を有
するシラン誘導体モノマーを用いてシロキサン化合物溶
液を調製した。
【0091】#1シロキサン溶液の合成 1リットルのフラスコにn−プロピルトリメトキシシラ
ン164g(1.0mol)と、エタノール98gを仕込み、内容
物を温度10℃以下に冷やしながら加水分解触媒として0.
05N希塩酸水54.0g(3.0mol)を滴下し、希塩酸水に含
まれる水によりn−プロピルトリメトキシシランの加水
分解を行わせた。滴下終了後、室温で12時間撹拌しなが
ら加水分解を続行させると共に加水分解生成物を部分的
に脱水縮重合させ、シロキサン化合物を含有する#1溶
液(固形分30%)を得た。この#1シロキサン溶液につ
いて29Si−NMR(59.6MHz)により、ケイ素原子に結
合した原子団を解析したところ、表11に示した式で夫
々表される構造単位を示す3本のシグナル(-47〜-49、
-56〜-58、-66〜-71ppm)が観測された。シグナル面積
比から計算した各構造単位の存在比も表11に示す。
【0092】
【表11】
【0093】29Si−NMRのシグナル強度比から残存n
−プロピル基及び水酸基量を見積もり、シロキサン化合
物の平均組成式を求めたところ、平均組成式は、 (CH3CH2CH2)1.0Si(OX)0.69O1.24 (式中、 X=H、又はCH3基)であった。このシロキサ
ン化合物の数平均分子量Mnを測定したところMn=6.1×1
02であった。
【0094】#2シロキサン溶液の合成 1リットルのフラスコにフェニルトリメトキシシラン27
7.2g(1.4mol)と、n−プロピルトリメトキシシラン9
8.4g(0.6mol)と、トルエン225gと、イソプロピルア
ルコール22gを仕込み、98%メタンスルホン酸7.1gを
触媒とし、内容物を温度30℃以下に保ちながら水64.8g
(3.6mol)を滴下し、フェニルトリメトキシシランを加
水分解した。滴下終了後、室温で1時間撹拌しながら加
水分解を続行させると共に加水分解生成物を部分的に脱
水縮重合させた。その後重曹で中和し、生成したメタノ
ール、溶剤を減圧留去し、トルエンで希釈した溶液を水
洗し、最終的にトルエンを留去して、イソプロパノール
を溶媒とする#2シロキサン化合物溶液(固形分30%)
を得た。このシロキサン化合物の数平均分子量を測定し
たところMn=9.6×102であった。29Si−NMRのシグナ
ル強度比から残存メトキシ基及び水酸基量を見積もり、
シロキサン化合物の平均組成式を求めたところ、平均組
成式は、 Ph0.7(CH3CH2CH2)0.3Si(OX)0.22O1.39 (式中、 Ph=フェニル基。 X=H、又はCH3基)であ
った。
【0095】#3シロキサン溶液の合成 1リットルのフラスコにフェニルトリメトキシシラン31
6.8g(1.6mol)と、ビニルトリメトキシシラン59.2g
(0.4mol)と、トルエン225gと、イソプロピルアルコ
ール22gを仕込み、#2シロキサン溶液の合成と同様の
手順で、同量の水を用いて加水分解、後処理を行い、イ
ソプロパノールを溶媒とする#3シロキサン化合物溶液
(固形分30%)を得た。このシロキサン化合物の数平均
分子量を測定したところMn=6.7×102であった。29Si−
NMRのシグナル強度比から残存メトキシ基及び水酸基
量を見積もり、シロキサン化合物の平均組成式を求めた
ところ、平均組成式は、 Ph0.8(CH2=CH)0.2Si(OX)0.20O1.40 (式中、 Ph=フェニル基。 X=H、又はCH3基)であ
った。
【0096】#4シロキサン溶液の合成 比較のため、メチルトリメトキシシランを用いてシロキ
サン化合物溶液を調製した。1リットルのフラスコにメ
チルトリメトキシシラン272.0g(2.0mol)と、トルエ
ン225gと、イソプロピルアルコール22gを仕込み、#
2シロキサン溶液の合成と同様の手順で、同量の水を用
いて加水分解、後処理を行い、イソプロパノールを溶媒
とする#4シロキサン化合物溶液(固形分30%)を得
た。このシロキサン化合物の数平均分子量を測定したと
ころMn=9.4×102であった。29Si−NMRのシグナル強
度比から残存メトキシ基及び水酸基量を見積もり、シロ
キサン化合物の平均組成式を求めたところ、平均組成式
は、 (CH3)1.0Si(OX)0.26O1.37 (式中、X=H、又はCH3基)であった。
【0097】#5シロキサン溶液の合成 1リットルのフラスコにフェニルトリメトキシシラン7
9.2g(0.4mol)と、n−プロピルトリメトキシシラン9
8.4g(0.6mol)と、エタノール130.4gを仕込み、内容
物を温度10℃以下に冷やしながら加水分解触媒として0.
05N希塩酸水54.0g(3.0mol)を滴下し、希塩酸水に含
まれる水によりアルコキシシラン(フェニルトリメトキ
シシランおよびn−プロピルトリメトキシシラン)の加
水分解を行わせた。滴下終了後、室温で12時間撹拌しな
がら加水分解を続行させると共に加水分解生成物を部分
的に脱水縮重合させ、シロキサン化合物を含有する#5
溶液(固形分30%)を得た。このシロキサン化合物の数
平均分子量を測定したところMn=9.6×102であった。29
Si−NMRのシグナル強度比から残存アルコキシ基及び
水酸基量を見積もり、シロキサン化合物の平均組成式を
求めたところ、平均組成式は、 Ph0.4(CH3CH2CH2)0.6Si(OX)0.56O1.22 (式中、 Ph=フェニル基。 X=H、又はCH3基)であ
った。
【0098】#6シロキサン溶液の合成 1リットルのフラスコにフェニルトリメトキシシラン15
8.4g(0.8mol)と、ビニルトリメトキシシラン29.6g
(0.2mol)と、エタノール154.7gを仕込み、内容物を
温度10℃以下に冷やしながら加水分解触媒として0.05N
希塩酸水54.0g(3.0mol)を滴下し、希塩酸水に含まれ
る水によりアルコキシシラン(フェニルトリメトキシシ
ランおよびビニルトリメトキシシラン)の加水分解を行
わせた。滴下終了後、室温で12時間撹拌しながら加水分
解を続行させると共に加水分解生成物を部分的に脱水縮
重合させ、シロキサン化合物を含有する#6溶液(固形
分30%)を得た。このシロキサン化合物の数平均分子量
を測定したところMn=6.7×102であった。29Si−NMR
のシグナル強度比から残存アルコキシ基及び水酸基量を
見積もり、シロキサン化合物の平均組成式を求めたとこ
ろ、平均組成式は、 Ph0.8(CH3=CH)0.2Si(OX)0.52O1.24 (式中、 Ph=フェニル基。 X=H、又はCH3基)であ
った。
【0099】#7シロキサン溶液の合成 比較のため、メチルトリメトキシシランを用いてシロキ
サン化合物溶液を調製した。1リットルのフラスコにメ
チルトリメトキシシラン272.0g(2.0mol)と、トルエ
ン247gを仕込み、濃硫酸7.4gを触媒とし、内容物を温
度30℃以下に保ちながら水64.8g(3.6mol)を滴下し、
メチルトリメトキシシランを加水分解した。滴下終了
後、室温で1時間撹拌しながら加水分解を続行させると
共に加水分解生成物を部分的に脱水縮重合させた。その
後重曹で中和し、生成したメタノール、溶剤を減圧留去
し、トルエンで希釈した溶液を水洗し、最終的にトルエ
ンを留去して、イソプロパノールを溶媒とする#7シロ
キサン化合物溶液(固形分31.0%)を得た。このシロキ
サン化合物の数平均分子量を測定したところMn=9.4×1
02であった。29Si−NMRのシグナル強度比から残存メ
トキシ基及び水酸基量を見積もり、シロキサン化合物の
平均組成式を求めたところ、平均組成式は、 (CH3)1.0Si(OX)0.26O1.37 (式中、X=H、又はCH3基)であった。
【0100】実施例9(光触媒含有コーティング組成物
の調製および親水化速度の評価) 実施例8のシロキサン化合物含有溶液#1〜#4に、光
触媒性チタニアゾル(日産化学、TA-15、固形分15%)
と有機溶剤(エタノール)を表12記載の比率で配合
し、全固形分3%(チタニア1.5%、シロキサン化合物1.
5%)の光触媒含有コーティング液#1〜#4を調製し
た。
【0101】
【表12】
【0102】厚さ0.3mmの複数のアルミニウム板にフロ
ーコート法によりコーティング液#1〜#4を夫々塗布
し、150℃の温度に20分間保持することにより塗料を硬
化させ、乾燥膜厚0.2〜1.0μmのシリコーン塗膜で被覆
された被覆試料(#1〜#4)を得た。次に、#1〜#
4試料の夫々に2kWメタルハライドランプを用いて距離
10cmのところから30分間紫外線を照射し、照射前後の
試料表面の水との接触角の変化を接触角測定器(CA-X15
0)により測定した。水との接触角の変化を図5のグラ
フに示す。図5のグラフから分かるように、フェニル基
又はn−プロピル基を有するシラン誘導体モノマーから
合成された#1〜#3シロキサン化合物溶液で形成され
たシリコーン塗膜は、30分間の紫外線照射により、水と
の接触角が60度以下になる程度に親水化されている。こ
れに対し、メチルトリメトキシシランから合成された#
4シロキサン化合物溶液で形成されたシリコーン塗膜
は、30分間の紫外線照射によっては殆ど親水化されてい
ない。このことは、シリコーン被膜の表面のシリコーン
分子のケイ素原子に結合した有機基を光触媒作用により
水酸基に置換させるにあたり、炭素数3以上の有機基の
方が、炭素数1の有機基よりも容易に置換され、より短
時間で、或いはより少ない光照射量で表面が親水化され
ることを示している。
【0103】実施例10(光触媒含有コーティング組成
物の調製および親水化速度の評価) 実施例8のシロキサン化合物含有溶液#1および#5〜
#7に、光触媒性チタニアゾル(日産化学、TA-15)と
メタノール分散シリカゾル(固形分15%)と有機溶剤
(エタノールとプロピレングリコールモノメチルエーテ
ルとを7:3の割合で混合した混合溶剤)を表13に示し
た比率で配合し、全固形分3%(チタニア1.5%、シロキ
サン化合物1.5%)のコーティング液#1〜#4を調製
した。
【0104】
【表13】
【0105】厚さ0.3mmの複数のアルミニウム板にフロ
ーコート法によりコーティング液#1〜#4を夫々塗布
し、150℃の温度に20分間保持することにより塗料を硬
化させ、乾燥膜厚0.2〜0.5μmのシリコーン塗膜で被覆
された被覆試料を得た。次に、夫々の試料に20WBLB蛍
光灯を用いて距離10cmのところから5日間紫外線を照
射し、試料表面の水との接触角の変化を接触角測定器
(CA-X150)により測定した。照射前後の水との接触角
の変化を次表14に示す。
【0106】
【表14】
【0107】表14から分かるように、同一の紫外線照
射条件にも拘わらず、メチルトリメトキシシランから合
成された#7シロキサン化合物溶液で形成されたシリコ
ーン塗膜は、フェニル基又はn−プロピル基を有するシ
ラン誘導体モノマーから合成された#1、#5、#6シ
ロキサン化合物溶液で形成されたシリコーン塗膜程には
親水化されていない。
【0108】実施例11(モノマーと光触媒を含有する
コーティング組成物) この実施例はシラン誘導体モノマーと光触媒とを含有す
るコーティング液の商業的実施可能性を示すものであ
る。種々のシラン誘導体モノマーと光触媒を含有するコ
ーティング液を調製した。
【0109】#1コーティング液 200mlのフラスコに水分散シリカゾル(固形分15%)10
gとチタニアゾル(日産化学、TA-15、固形分15%)40
gを入れ、室温で1時間撹拌した。これにエタノール34
0.9gを加えた溶液に、3官能シラン誘導体であるメチ
ルトリメトキシシラン9.13gを滴下し、2時間撹拌する
ことにより系内の水でメチルトリメトキシシランを加水
分解させると共に加水分解生成物を部分的に脱水縮重合
させ、光触媒とシロキサン化合物を含有する#1コーテ
ィング液(固形分3.1%)を得た。
【0110】#2コーティング液 200mlのフラスコに水分散シリカゾル(固形分15%)10
gとチタニアゾル(TA-15)40gを入れ、室温で1時間
撹拌した。これにエタノール343.0gを加えた溶液に、
2官能シラン誘導体であるジメチルジメトキシシラン2.
19gと3官能シラン誘導体であるフェニルトリメトキシ
シラン4.83gを滴下し、2時間撹拌することにより系内
の水でアルコキシシランを加水分解させると共に加水分
解生成物を部分的に脱水縮重合させ、光触媒とシロキサ
ン化合物を含有する#2コーティング液(固形分3.2
%)を得た。
【0111】#3コーティング液 200mlのフラスコに水分散シリカゾル(固形分15%)10
gとチタニアゾル(TA-15)40gを入れ、室温で1時間
撹拌した。これにエタノール341.7gを加えた溶液に、
3官能シラン誘導体であるメチルトリメトキシシラン6.
4gとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1.1
9gを滴下し、2時間撹拌することにより系内の水でア
ルコキシシランを加水分解させると共に加水分解生成物
を部分的に脱水縮重合させ、光触媒とシロキサン化合物
を含有する#3コーティング液(固形分3.1%)を得
た。
【0112】#4コーティング液 200mlのフラスコに水分散シリカゾル(固形分15%)10
gとチタニアゾル(TA-15)40gを入れ、室温で1時間
撹拌した。これにエタノール340.0gを加えた溶液に、
3官能シラン誘導体であるn−プロピルトリメトキシシ
ラン5.44gと4官能シラン誘導体であるテトラエトキシ
シラン4.68gを滴下し、2時間撹拌することにより系内
の水でアルコキシシランを加水分解させると共に加水分
解生成物を部分的に脱水縮重合させ、光触媒とシロキサ
ン化合物を含有する#4コーティング液(固形分3.3
%)を得た。
【0113】#5コーティング液 200mlのフラスコに水分散シリカゾル(固形分15%)10
gとチタニアゾル(TA-15)40gを入れ、室温で1時間
撹拌した。これにエタノール342.9gを加えた溶液に、
メチルトリメトキシシランオリゴマー(平均3量体)7.
08gを滴下し、2時間撹拌することにより系内の水でメ
チルトリメトキシシランオリゴマーを加水分解させると
共に加水分解生成物を部分的に脱水縮重合させ、光触媒
とシロキサン化合物を含有する#5コーティング液(固
形分3.1%)を得た。
【0114】#6〜#10コーティング液 比較のため、光触媒性チタニアゾルを添加することな
く、水分散シリカゾル(固形分15%)50gを添加し、他
は#1〜#5コーティング液と同様のやり方で、#1〜
#5コーティング液に夫々対応し光触媒を含有しない#
6〜#10コーティング液を得た。
【0115】夫々のコーティング液#1〜#10を厚さ
0.3mmの複数のアルミニウム板にフローコート法により
塗布し、170℃の温度に15分間保持することにより塗料
を硬化させ、光触媒を含有し或いは含有しない乾燥膜厚
0.2〜0.5μmのシリコーン塗膜で被覆された被覆試料を
得た。次に、夫々の試料に20WBLB蛍光灯を用いて距離1
0cmのところから0.6mW/cm2の紫外線照度で10日間
紫外線を照射し、試料表面の水との接触角の変化を接触
角測定器(CA-X150)により測定した。照射前後の水と
の接触角の変化を次表15に示す。
【0116】
【表15】
【0117】表15から分かるように、光触媒を含有す
るコーティング液#1〜#5で形成されたシリコーン塗
膜はいずれも高度に親水化されている。これに対し、光
触媒を含有しないコーティング液#6〜#10で形成さ
れたシリコーン塗膜は殆ど親水化されていない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の試料の紫外線照射前後の赤外吸収ス
ペクトルを示す。
【図2】実施例1の試料の紫外線照射前後のラマン分光
スペクトルを示す。
【図3】実施例2の光触媒含有量の異なる試料の水との
接触角の変化を示すグラフである。
【図4】実施例7の銅添加量の異なる試料の水との接触
角の変化を示すグラフである。
【図5】実施例9のモノマー組成の異なる試料の水との
接触角の変化を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 早川 信 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 渡部 俊也 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 古屋 昌浩 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 山谷 正明 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 山本 昭 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)平均組成式 R1 pSi(OR2q(4-p-q)/2 (式中、R1は、炭素数1〜18の一価の有機基の1種若し
    くは2種以上からなる官能基、又は、炭素数1〜18の一
    価の有機基と水素基から選ばれた2種以上からなる官能
    基であり、R2は、水素基、又は、炭素数1〜4の一価の
    有機基の1種若しくは2種以上であり、p及びqは、0.
    7≦p≦1.6、0<q<3.3、0.7<p+q<4を満足する数
    である)で表されるシロキサンからなる塗膜形成要素で
    あって、硬化させるとシリコーン樹脂の被膜を形成する
    もの、及び、 (b)前記塗膜形成要素中に分散され、光励起に応じて
    前記被膜の表面のシリコーン分子のケイ素原子に結合し
    た有機基を光触媒作用によりH2Oの存在下で少なくと
    も部分的に水酸基に置換させ、もって、被膜の表面を親
    水化するための光触媒の粒子、 を含有する光触媒性親水性コーティング組成物。
  2. 【請求項2】 前記官能基R1は、炭素数3〜18の有機基
    を包含する請求項1に基づく光触媒性親水性コーティン
    グ組成物。
  3. 【請求項3】 前記官能基R1は、炭素数3〜6の有機基
    を包含する請求項2に基づく光触媒性親水性コーティン
    グ組成物。
  4. 【請求項4】 前記官能基R1はアルキル基、シクロア
    ルキル基、アルケニル基、およびアリール基から選ばれ
    た1種又は2種以上の有機基である請求項2に基づく光
    触媒性親水性コーティング組成物。
  5. 【請求項5】 上記シロキサンは:一般式R1 2SiX2
    (式中、Xは塩素、臭素、又は炭素数1〜4のアルコキシ
    基である。以下同様)で表される加水分解性2官能シラ
    ン誘導体0〜60モル%と、 一般式R1SiX3で表される加水分解性3官能シラン誘
    導体10〜100モル%と、 一般式SiX4で表される加水分解性4官能シラン誘導
    体0〜30モル%、との混合物を少なくとも部分的に加水
    分解し縮重合することにより得られたものであることを
    特徴とする請求項1に基づく光触媒性親水性コーティン
    グ組成物。
  6. 【請求項6】 前記混合物は、前記加水分解性2官能シ
    ラン誘導体を少なくとも1モル%含有することを特徴と
    する請求項5に基づく光触媒性親水性コーティング組成
    物。
  7. 【請求項7】 前記官能基R1は、炭素数3〜18の有機基
    を包含する請求項5又は6に基づく光触媒性親水性コー
    ティング組成物。
  8. 【請求項8】 前記塗膜形成要素100重量部に対し10〜4
    00重量部の光触媒粒子を含有することを特徴とする請求
    項1〜7のいづれかに基づく光触媒性親水性コーティン
    グ組成物。
  9. 【請求項9】 前記光触媒は結晶性チタニアである請求
    項1〜8のいづれかに基づく光触媒性親水性コーティン
    グ組成物。
  10. 【請求項10】 更に銀、銅、金、白金、パラジウム、
    鉄、ニッケル、亜鉛から選ばれた1種の金属又はその化
    合物を添加したことを特徴とする請求項1〜9のいづれ
    かに基づく光触媒性親水性コーティング組成物。
  11. 【請求項11】 前記光触媒100重量部に対し前記金属
    元素を含む物質は20重量部以下であることを特徴とする
    請求項10に基づく光触媒性親水性コーティング組成
    物。
  12. 【請求項12】(a)一般式R3 2SiX2(式中、R3
    炭素数1〜18の一価の有機基であり、Xは塩素、臭素、
    又は炭素数1〜4のアルコキシ基である。以下同様)で表
    される加水分解性2官能シラン誘導体0〜60モル%と、 (b)一般式R3SiX3で表される加水分解性3官能シ
    ラン誘導体10〜100モル%と、 (c)一般式SiX4で表される加水分解性4官能シラ
    ン誘導体0〜30モル%と、 (d)光触媒の粒子、とを含有してなり、 基材に塗布したときにH2Oの存在下で前記シラン誘導
    体の加水分解と脱水縮重合によりシリコーン樹脂の被膜
    を形成し、 光触媒の光励起に応じて前記被膜の表面のシリコーン分
    子のケイ素原子に結合した有機基が光触媒作用によりH
    2Oの存在下で少なくとも部分的に水酸基に置換され、
    もって、被膜の表面を親水化するようになった光触媒性
    親水性コーティング組成物。
  13. 【請求項13】 前記コーティング組成物は少なくとも
    1モル%の前記加水分解性2官能シラン誘導体を含有す
    ることを特徴とする請求項12に基づく光触媒性親水性
    コーティング組成物。
  14. 【請求項14】 前記有機基R3は、炭素数3〜18の有機
    基を包含する請求項12又は13に基づく光触媒性親水
    性コーティング組成物。
  15. 【請求項15】(a)平均組成式 R1 pSi(OR2q(4-p-q)/2 (式中、R1は、炭素数1〜18の一価の有機基の1種若し
    くは2種以上からなる官能基、又は、炭素数1〜18の一
    価の有機基と水素基から選ばれた2種以上からなる官能
    基であり、R2は、水素基、又は、炭素数1〜4の一価の
    有機基の1種若しくは2種以上であり、p及びqは、0.
    7≦p≦1.6、0<q<3.3、0.7<p+q<4を満足する数
    である)で表されるシロキサンを非水性分散媒中に分散
    させてなる第1液であって、H2Oの存在下で硬化させ
    るとシリコーン樹脂の被膜を形成するものと、 (b)光励起に応じて前記被膜の表面のシリコーン分子
    のケイ素原子に結合した有機基を光触媒作用によりH2
    Oの存在下で少なくとも部分的に水酸基に置換させ、も
    って、被膜の表面を親水化するための光触媒の粒子を水
    性分散媒中に分散させてなる第2液、との組み合わせか
    らなる二液型の光触媒性親水性コーティング組成物。
  16. 【請求項16】 前記官能基R1は、炭素数3〜18の有機
    基を包含する請求項15に基づく光触媒性親水性コーテ
    ィング組成物。
  17. 【請求項17】(A)(a)一般式R3 2SiX2(式
    中、 R3は炭素数1〜18の一価の有機基であり、Xは塩
    素、臭素、又は炭素数1〜4のアルコキシ基である。以下
    同様)で表される加水分解性2官能シラン誘導体0〜60
    モル%と、(b)一般式R3SiX3で表される加水分解
    性3官能シラン誘導体10〜100モル%と、(c)一般式
    SiX4で表される加水分解性4官能シラン誘導体0〜30
    モル%、とを非水性分散媒中に分散させてなる第1液で
    あって、H2Oの存在下で硬化させるとシリコーン樹脂
    の被膜を形成するものと、 (B)光励起に応じて前記被膜の表面のシリコーン分子
    のケイ素原子に結合した有機基を光触媒作用によりH2
    Oの存在下で少なくとも部分的に水酸基に置換させ、も
    って、被膜の表面を親水化するための光触媒の粒子を水
    性分散媒中に分散させてなる第2液、との組み合わせか
    らなる二液型の光触媒性親水性コーティング組成物。
  18. 【請求項18】 前記コーティング組成物は少なくとも
    1モル%の前記加水分解性2官能シラン誘導体を含有す
    ることを特徴とする請求項17に基づく光触媒性親水性
    コーティング組成物。
  19. 【請求項19】 前記有機基R3は、炭素数3〜18の有機
    基を包含する請求項17又は18に基づく光触媒性親水
    性コーティング組成物。
  20. 【請求項20】 光励起に応じて表面が斯く親水化され
    た前記被膜は、その表面に付着した湿分の凝縮水および
    /又は水滴が被膜の表面に広がるのを可能にし、もっ
    て、該被膜によって被覆された基材が湿分凝縮水および
    /又は水滴によって曇り若しくは翳るのを防止すること
    を特徴とする請求項1〜19のいづれかに基づく光触媒
    性親水性コーティング組成物。
  21. 【請求項21】 光励起に応じて表面が斯く親水化され
    た前記被膜は、降雨にさらされた時に付着堆積物および
    /又は汚染物が雨水により洗い流されるのを可能にし、
    もって、表面の自己浄化を可能にすることを特徴とする
    請求項1〜19のいづれかに基づく光触媒性親水性コー
    ティング組成物。
  22. 【請求項22】 光励起に応じて表面が斯く親水化され
    た前記被膜は、汚染物を含んだ雨水が接触したときに汚
    染物が表面に付着するのを防止することを特徴とする請
    求項1〜19のいづれかに基づく光触媒性親水性コーティ
    ング組成物。
  23. 【請求項23】 光励起に応じて表面が斯く親水化され
    た前記被膜は、水に浸漬したとき又は水で濡らしたとき
    に付着堆積物および/又は汚染物を釈放し、もって、表
    面を水で洗浄するのを容易にすることを特徴とする請求
    項1〜19のいづれかに基づく光触媒性親水性コーティ
    ング組成物。
  24. 【請求項24】 基材の表面に請求項1〜19のいづれ
    かに基づくコーティング組成物を塗布する工程と、 前記コーティング組成物を硬化させて基材上にシリコー
    ン樹脂の被膜を形成する工程と、 光触媒を光励起することにより被膜の表面のシリコーン
    分子のケイ素原子に結合した有機基をH2Oの存在下で
    少なくとも部分的に水酸基に置換させ、被膜表面の水に
    対する接触角が60度以下になるまで被膜表面を親水化す
    る工程、からなる親水性被膜の形成方法。
  25. 【請求項25】 前記コーティング組成物は銀、銅、お
    よび亜鉛から選ばれた金属を含み、前記被膜は暗条件で
    の抗菌性を兼備えている請求項24に基づく被膜の形成
    方法。
  26. 【請求項26】 防曇を要する基材の表面に請求項1〜
    19のいづれかに基づくコーティング組成物を塗布する
    工程と、 前記コーティング組成物を硬化させて基材上にシリコー
    ン樹脂の被膜を形成する工程と、 光触媒を光励起することにより被膜の表面のシリコーン
    分子のケイ素原子に結合した有機基をH2Oの存在下で
    少なくとも部分的に水酸基に置換させ、被膜表面の水に
    対する接触角が60度以下になるまで被膜表面を親水化す
    る工程と、 斯く親水化された被膜の表面に付着した湿分の凝縮水お
    よび/又は水滴が被膜の表面に広がるのを可能にし、も
    って、基材が湿分凝縮水および/又は水滴によって曇り
    若しくは翳るのを防止する工程、からなる基材の防曇方
    法。
  27. 【請求項27】 セルフクリーニングを要する基材の表
    面に請求項1〜19のいづれかに基づくコーティング組
    成物を塗布する工程と、 前記コーティング組成物を硬化させて基材上にシリコー
    ン樹脂の被膜を形成する工程と、 基材を屋外に配置する工程と、 太陽光により光触媒を光励起することにより被膜の表面
    のシリコーン分子のケイ素原子に結合した有機基をH2
    Oの存在下で少なくとも部分的に水酸基に置換させ、被
    膜表面の水に対する接触角が60度以下になるまで被膜表
    面を親水化する工程と、 被膜表面に汚染物質を付着させる工程と、 基材を降雨にさらして被膜表面に付着した汚染物質を雨
    水により洗い流させる工程、からなる基材のセルフクリ
    ーニング方法。
  28. 【請求項28】 防汚を要する基材の表面に請求項1〜
    19のいづれかに基づくコーティング組成物を塗布する
    工程と、 前記コーティング組成物を硬化させて基材上にシリコー
    ン樹脂の被膜を形成する工程と、 基材を屋外に配置する工程と、 太陽光により光触媒を光励起することにより被膜の表面
    のシリコーン分子のケイ素原子に結合した有機基をH2
    Oの存在下で少なくとも部分的に水酸基に置換させ、被
    膜表面の水に対する接触角が60度以下になるまで被膜表
    面を親水化する工程と、 基材を降雨にさらして汚染物を含んだ雨水が接触したと
    きに汚染物が表面に付着するのを防止する工程、からな
    る基材の防汚方法。
  29. 【請求項29】 洗浄を要する基材の表面に請求項1〜
    19のいづれかに基づくコーティング組成物を塗布する
    工程と、 前記コーティング組成物を硬化させて基材上にシリコー
    ン樹脂の被膜を形成する工程と、 光触媒を光励起することにより被膜の表面のシリコーン
    分子のケイ素原子に結合した有機基をH2Oの存在下で
    少なくとも部分的に水酸基に置換させ、被膜表面の水に
    対する接触角が60度以下になるまで被膜表面を親水化す
    る工程と、 被膜表面に汚染物を付着させる工程と、 基材を水に浸漬し又は水で濡らすことにより付着汚染物
    を被膜表面から釈放させる工程、からなる基材の洗浄方
    法。
  30. 【請求項30】 請求項24又は25の方法により形成
    された親水性被膜を有する被覆物品。
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