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JPH09225298A - 砒素吸着用樹脂及び砒素を含む溶液からの砒素の回収方法 - Google Patents

砒素吸着用樹脂及び砒素を含む溶液からの砒素の回収方法

Info

Publication number
JPH09225298A
JPH09225298A JP8061878A JP6187896A JPH09225298A JP H09225298 A JPH09225298 A JP H09225298A JP 8061878 A JP8061878 A JP 8061878A JP 6187896 A JP6187896 A JP 6187896A JP H09225298 A JPH09225298 A JP H09225298A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
arsenic
resin
adsorbing
chelate
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8061878A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Hosoda
和夫 細田
Takeshi Shimizu
剛 清水
Masafumi Moriya
雅文 守屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Miyoshi Yushi KK
Miyoshi Oil and Fat Co Ltd
Original Assignee
Miyoshi Yushi KK
Miyoshi Oil and Fat Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Miyoshi Yushi KK, Miyoshi Oil and Fat Co Ltd filed Critical Miyoshi Yushi KK
Priority to JP8061878A priority Critical patent/JPH09225298A/ja
Publication of JPH09225298A publication Critical patent/JPH09225298A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Treatment Of Liquids With Adsorbents In General (AREA)
  • Water Treatment By Sorption (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 砒素を含む溶液に吸着剤を添加て砒素を回収
する従来法は、砒素濃度を基準値以下にするには多量の
凝集剤を必要としたり、生成した大量のスラッジの処理
が容易でないという問題があった。またアニオン交換樹
脂によって吸着する方法は、共存塩が存在すると砒素の
吸着効果が著しく低下したり、樹脂の再生を繰り返すう
ちに、砒素の吸着効果が低下してくる等の問題があっ
た。本発明はこれら従来法の問題を解決した砒素吸着用
樹脂及び砒素の回収方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明の砒素吸着用樹脂は、カチオン交
換樹脂及び/又はキレート樹脂に、鉄とヒドロキシルイ
オンとが担持されていることを特徴とする。また本発明
の砒素を含有する溶液からの砒素の回収方法は、カチオ
ン交換樹脂及び/又はキレート樹脂に鉄とヒドロキシル
イオンとを担持させた砒素吸着用樹脂に、砒素を含む溶
液を接触させ、溶液中の砒素を砒素吸着用樹脂に吸着さ
せて回収することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、砒素吸着用樹脂及
び砒素を含む溶液からの砒素の回収方法に関する。
【0002】
【従来の技術】砒素やその化合物は、黄鉄石、リン鉱石
等に含まれ、これらを原料として使用するリンやリン化
合物の製造工場、硫酸製造工場等の廃水中には砒素が多
量に含まれる可能性がある。また砒素は半導体原料とし
て利用されるため、半導体の製造・加工工場の廃水にも
多量の砒素が含まれる可能性がある。更に、鉱山廃水や
温泉水等にも砒素が含有される可能性がある。
【0003】しかしながら砒素は強い毒性を有する環境
汚染物質であるため、廃水中の砒素に対する厳しい規制
が設けられており、その許容量は0.1mg/リットル
以下に規制されている。
【0004】廃水等に含まれる砒素の回収方法として、
砒素を鉄、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム等
の金属の水酸化物と共に沈殿させる共沈捕集法、砒素吸
着剤を添加して砒素を吸着回収する方法、アニオン交換
樹脂を用いて吸着する方法等が知られている。上記、砒
素を吸着剤によって吸着回収する方法で用いる吸着剤と
して、稀土類元素の含水酸化物又はこれを有機高分子多
孔質担体に担持させた吸着剤(特開昭61−18793
1号公報)、フェノール樹脂と金属水酸化物からなる吸
着剤(特開昭59−69151号公報)、鉄やジルコニ
ウム等の金属を担持したカチオン交換樹脂、活性アルミ
ナ、活性炭等が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、共沈捕
集法や砒素吸着剤を添加する方法では、砒素を廃水基準
値である0.1mg/リットル以下まで減少させるため
に、大量の金属水酸化物や吸着剤を添加しなければなら
ず、更に生成する大量のスラッジの後処理が容易でない
という問題があった。
【0006】また稀土類元素の含水酸化物を吸着剤とし
て用いる方法は、吸着剤の原料となる稀土類元素が高価
であり、また吸着剤の粒径が小さいため、吸着剤をカラ
ムに充填して用いると圧力損失が大きくなり、実用性に
乏しいという問題がある。更にアニオン交換樹脂を用い
て吸着するイオン交換法では、共存塩が存在すると砒素
の吸着効果が著しく低下するという問題があった。
【0007】本発明者等は上記課題を解決するために鋭
意研究した結果、カチオン交換樹脂やキレート樹脂に、
鉄とヒドロキシルイオンとを担持した構造の樹脂が、砒
素含有溶液からの砒素の回収能に優れているとともに、
このような樹脂は安価かつ容易に製造することができ、
しかもこの樹脂を用いることにより、砒素吸着剤やアニ
オン交換樹脂を用いた従来法の上記した欠点を解決で
き、砒素を効果的に吸着して回収できることを見出し、
本発明を完成するに至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の砒素吸着
用樹脂は、カチオン交換樹脂及び/又はキレート樹脂
に、鉄とヒドロキシルイオンとが担持されていることを
特徴とする。また本発明の砒素を含む溶液からの砒素の
回収方法は、カチオン交換樹脂及び/又はキレート樹脂
に鉄とヒドロキシルイオンとを担持させた砒素吸着用樹
脂に、砒素を含む溶液を接触させ、溶液中の砒素を砒素
吸着用樹脂に吸着させて回収することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の砒素吸着用樹脂は、カチ
オン交換樹脂やキレート樹脂に鉄化合物を担持させた
後、アルカリで処理することによって得ることができ
る。上記鉄化合物としては、例えば酸化第一鉄、水酸化
第一鉄、硫化第一鉄、フッ化第一鉄、塩化第一鉄、臭化
第一鉄、ヨウ化第一鉄、硝酸第一鉄、硫酸第一鉄、炭酸
第一鉄、酸化第二鉄、フッ化第二鉄、塩化第二鉄、臭化
第二鉄、硝酸第二鉄、硫酸第二鉄等を用いることができ
る。
【0010】上記鉄化合物は不溶性や難溶性のものであ
っても使用できる。上記鉄化合物の中でも、塩化第二
鉄、硫酸第二鉄、硝酸第二鉄、塩化第一鉄、硫酸第一
鉄、硝酸第一鉄が好ましい。
【0011】上記鉄化合物が担持させるカチオン交換樹
脂としては、樹脂母体にスルホン酸基、カルボン酸基等
のカチオン交換基を有する樹脂が用いられる。カチオン
交換樹脂の樹脂母体としては一般には、例えばスチレン
樹脂、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体等のスチレ
ン系共重合体、フェノール樹脂、アクリル酸系樹脂、メ
タクリル酸系樹脂、エポキシ樹脂、レゾルシン樹脂、塩
化ビニル樹脂、尿素樹脂等が用いられる。
【0012】一方、キレート樹脂は、一般に樹脂母体に
酸素、窒素、硫黄、リン等の金属配位性の原子を含む2
以上の官能基を有する樹脂である。官能基として一般的
なものはカルボン酸基やその塩、アミド基、スルホン酸
基、次亜リン酸基、亜リン酸基、第一アミン基、第二ア
ミン基、第3アミン基、アゾ基、オキシム基、アミドキ
シム基、イミン基、エナミン基、チオアルコール基、チ
オエーテル基、チオアルデヒド基、チオケトン基、チオ
カルボン酸基やその塩、ジチオカルボン酸基やその塩
基、チオアミド基、チオシアナート基、イソチオシアナ
ート基等であるが、金属に対する配位性を有するもので
あれば、これらに限られない。
【0013】キレート樹脂の官能基として一般的なもの
は、イミノジ酢酸、イミノジプロピオン酸等の如きイミ
ノジカルボン酸基やその塩、アミノリン酸基やその塩、
アミノアルキレンリン酸基やその塩、イミノ酢酸、イミ
ノプロピオン酸の如きイミノアルキレンカルボン酸基や
その塩、チオール基、ジチオカルボン酸基やその塩等が
挙げられる。またキレート樹脂の樹脂母体としては、ス
チレン−ジビニルベンゼン共重合体、エポキシ樹脂、フ
ェノール樹脂、レゾルシン樹脂、塩化ビニル樹脂、アク
リル酸系樹脂、メタクリル酸系樹脂、尿素樹脂等が挙げ
られる。
【0014】本発明の砒素吸着用樹脂に用いる上記カチ
オン交換樹脂やキレート樹脂は、市販されているものを
そのまま用いることができるが、なかでもキレート樹脂
が好ましい。
【0015】上記カチオン交換樹脂やキレート樹脂に鉄
化合物を担持させる方法としては、カチオン交換樹脂や
キレート樹脂と鉄化合物を含む水溶液とを接触させる方
法が挙げられるが、難溶性や不溶性の鉄化合物は練り混
む方法が採用される。鉄化合物を担持した後、アルカリ
処理することにより、カチオン交換樹脂やキレート樹脂
に鉄とともに、ヒドロキシルイオンが担持された本発明
の砒素吸着用樹脂が得られる。カチオン交換樹脂やキレ
ート樹脂に最初に担持させる鉄化合物として水酸化鉄を
用いた場合には、アルカリ処理を行う前段階で、既に鉄
とヒドロキシルイオンとが担持されていることとなる
が、更にアルカリ処理することにより砒素に対する活性
が高められ、砒素吸着量が向上する。
【0016】鉄化合物を担持したカチオン交換樹脂やキ
レート樹脂をアルカリ処理するためのアルカリとして
は、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水
酸化アンモニウム等が挙げられるが、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウムが好ましい。
【0017】本発明の砒素の回収方法は、上記砒素吸着
用樹脂を砒素を含む溶液と接触させ、溶液中の砒素を樹
脂に吸着させて回収する方法であるが、使用する砒素吸
着用樹脂は、鉄とヒドロキシルイオンとを担持したカチ
オン交換樹脂からなるもののみを用いても、鉄とヒドロ
キシルイオンとを担持したキレート樹脂からなるものの
みを用いても、或いは両者を適宜混合して用いても良
い。
【0018】砒素を含む溶液を上記樹脂によって処理す
る方法としては、上記の樹脂を充填したカラム内を、砒
素を含む溶液を通過さて溶液を樹脂と接触させる方法
や、砒素を含む溶液に上記樹脂を添加して樹脂に溶液を
接触させる方法が一般に採用される。砒素を効率良く樹
脂に吸着させるために、砒素を含む溶液を上記吸着用樹
脂と接触させる際に、溶液のpHを4〜10に調整して
おくことが好ましい。溶液のpH調整に用いるアルカリ
としては、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウ
ム、水酸化アンモニウム等が用いられるが、特に水酸化
ナトリウム、水酸化カリウムが好ましい。また酸として
は、例えば塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、酢酸、シュウ酸
等が挙げられるが、特に塩酸、硫酸が好ましい。
【0019】砒素を含む溶液は、カラム内をカラム上方
から下方に通過させても、カラム下方から上方に通過さ
せても良い。また樹脂1リットル当たり対する溶液の通
過速度(通水速度)は、毎時、1〜50リットル/リッ
トル−Rが好ましい。
【0020】砒素を吸着した砒素吸着用樹脂はpH=1
0以上、より好ましくはpH=13以上のアルカリで処
理することにより、樹脂に吸着された砒素を回収するこ
とができる。本発明の砒素吸着用樹脂は、砒素を吸着し
た樹脂から砒素を回収するためにアルカリで処理して
も、樹脂に担持されている鉄が樹脂から溶出することが
なく、砒素を回収した後に、イオン交換水で洗浄する程
度の処理を行うだけで直ちに再使用することができる。
【0021】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。
【0022】実施例1〜3 塩化第二鉄水溶液(15%水溶液)300ミリリットル
に、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂を樹脂母
体としに、官能基としてアミノリン酸基を有するキレー
ト樹脂(粒度20〜48メッシュ)300ミリリットル
を添加して1.5時間攪拌した後、キレート樹脂を濾別
し、イオン交換水で充分に水洗した後、1モル/リット
ルの水酸化ナトリウム水溶液300ミリリットルを加え
て1時間攪拌した。この後、キレート樹脂を濾別し、水
洗水のpHが9以下になるまでイオン交換水にて洗浄し
た。
【0023】上記のようにして得た樹脂5ミリリットル
を、亜砒酸と表1に示す濃度の塩化ナトリウムとを含む
溶液(砒素濃度48mg/リットル)500ミリリット
ルに添加し、3時間攪拌した後に5分間静置し、上澄水
中の砒素濃度を原子吸光法により測定し、その測定値か
ら樹脂1ミリリットルあたりの砒素吸着量を算出した。
結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】比較例1〜3 水酸化ナトリウム水溶液による処理を行わなかった他
は、実施例1〜3と同様にして得たキレート樹脂を用
い、実施例1〜3と同様の試験を行った。結果を表1に
あわせて示す。
【0026】実施例4〜6 硫酸第二鉄水溶液(10%水溶液)500ミリリットル
に、フェノール樹脂を母体とし、官能基としてイミノジ
酢酸基を有するキレート樹脂(粒度20〜48メッシ
ュ)500ミリリットルを添加して1.5時間攪拌した
後、キレート樹脂を濾別し、イオン交換水で充分に水洗
した後、1モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液3
00ミリリットルを加えて2時間攪拌した。この後、キ
レート樹脂を濾別し、水洗水のpHが9以下になるまで
イオン交換水にて洗浄した。
【0027】上記のようにして得た樹脂3ミリリットル
を、亜砒酸と表1に示す濃度の硫酸ナトリウムとを含む
溶液(砒素濃度52mg/リットル)500ミリリット
ルに添加し、1.5時間攪拌した後に5分間静置し、上
澄水中の砒素濃度を原子吸光法により測定し、その測定
値から樹脂1ミリリットルあたりの砒素吸着量を算出し
た。結果を表2に示す。
【0028】
【表2】
【0029】比較例4〜5 アクリル酸系弱アニオン交換樹脂(20〜35メッシ
ュ)を用いた他は実施例4〜5と同様にして試験を行っ
た。結果を表2にあわせて示す。
【0030】実施例7 硝酸第二鉄水溶液(10%水溶液)1000ミリリット
ル中に、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体樹脂を樹
脂母体とし、官能基としてイミノジ酢酸基を有するキレ
ート樹脂(粒度20〜35メッシュ)1000ミリリッ
トルを添加し、1.5時間攪拌した後、キレート樹脂を
濾別し、イオン交換水で充分に水洗した後、1モル/リ
ットルの水酸化ナトリウム水溶液300ミリリットルを
加えて1時間攪拌した。この後、キレート樹脂を濾別
し、水洗水のpHが9以下になるまでイオン交換水にて
洗浄した。
【0031】この樹脂100ミリリットルを内径25m
mのガラスカラムに充填し、このカラムに砒素含有廃水
(砒素2.6mg/リットル、pH=8.3の半導体工
場廃水。濾過して使用。)を下向流で毎時2リットル/
リットル−Rの速度で通水した。カラムへの廃水通水倍
率とカラムより流出する廃水中の砒素濃度との関係を図
1に示す(曲線a−1)。また砒素含有廃水を通水した
後のカラムに、2ミリリットル/リットルの水酸化ナト
リウム水溶液を、流速毎時1リットル/リットル−Rで
樹脂の5倍量通液し、樹脂の再生を行ったところ、樹脂
に吸着された33mgの砒素のうち、32.8mgの砒
素を回収することができた。再生後の樹脂に再び流速毎
時2リットル/リットル−Rで樹脂の10倍量のイオン
交換水を通水して樹脂を洗浄した後、再び上記と同様の
条件で砒素含有廃水を通水した。この時のカラムへの廃
水通水倍率とカラムより流出する廃水中の砒素濃度との
関係を図1にあわせて示した(曲線a−2)。
【0032】比較例7 含水酸化ジルコニウムを含有するフェノール樹脂(粒度
14〜48メッシュ)を用いた他は、実施例7と同様に
して砒素含有廃水の処理を行った。カラムへの廃水の通
水倍率とカラムから流出する廃水中の砒素濃度との関係
を図1にあわせて示した(曲線b)。
【0033】実施例8 水酸化第二鉄30重量%を含有(練り込み法によって添
加)する、樹脂母体がフェノール樹脂で官能基としてイ
ミノジ酢酸基を有するキレート樹脂(20〜48メッシ
ュ)100ミリリットルを、水酸化カルシウムの5%水
溶液500ミリリットル中に入れて1.5時間攪拌した
後、樹脂をろ別し、イオン交換水にて十分洗浄した。こ
の樹脂5ミリリットルを亜砒酸55mg/リットルと硫
酸ナトリウム30000mg/リットルを含有する溶液
500ミリリットルに添加し、3時間攪拌した後、5分
間静置し、上澄水中の砒素濃度を原子吸光分析法にて測
定し、その測定値より樹脂1ミリリットル当たりの砒素
吸着量を算出した。その結果、樹脂1ミリリットル当た
りの砒素吸着量は1.58mg/ミリリットル−Rであ
った。
【0034】実施例9 実施例8と同様の水酸化第二鉄を含有するキレート樹脂
を、アルカリ処理せずに用い、実施例8と同様の試験を
行った。樹脂1ミリリットル当たりの砒素吸着量は1.
26mg/ミリリットル−Rであった。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明方法によれ
ば溶液中の砒素濃度を規制値である0.1mg/リット
ル以下に低減させるために、従来の凝集沈殿法のように
多量の凝集剤を使用する必要がなく、効果的に砒素を回
収することができる。また煩雑な処理作業や設置に多大
な費用を要する特別な処理設備も必要としないため、低
コストで効率の良い処理を行うことができる。更に本発
明の砒素吸着用樹脂は、樹脂に吸着された砒素を回収す
るために樹脂をアルカリで洗浄しても、樹脂に担持され
ている鉄が溶出することがないから、砒素を吸着した樹
脂から砒素を回収する処理を行った後、洗浄程度の工程
を経るだけで直ちに再使用することが可能であり、樹脂
の再生処理作業が大幅に簡素化されるとともに、樹脂の
再生を繰り返し行っても砒素の吸着能が大きく低下する
虞れがない等の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例7、比較例7の、廃水の通水倍率とカラ
ムから流出する廃水中の砒素濃度とを示すグラフであ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カチオン交換樹脂及び/又はキレート樹
    脂に、鉄とヒドロキシルイオンとが担持されていること
    を特徴とする砒素吸着用樹脂。
  2. 【請求項2】 カチオン交換樹脂及び/又はキレート樹
    脂に鉄とヒドロキシルイオンとを担持させた砒素吸着用
    樹脂に、砒素を含む溶液を接触させ、溶液中の砒素を砒
    素吸着用樹脂に吸着させて回収することを特徴とする砒
    素を含む溶液からのセレンの回収方法。
JP8061878A 1996-02-23 1996-02-23 砒素吸着用樹脂及び砒素を含む溶液からの砒素の回収方法 Pending JPH09225298A (ja)

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