JPH09224825A - 位置決め用突出部を有する電磁調理用器物の製造方法 - Google Patents
位置決め用突出部を有する電磁調理用器物の製造方法Info
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- JPH09224825A JPH09224825A JP3500096A JP3500096A JPH09224825A JP H09224825 A JPH09224825 A JP H09224825A JP 3500096 A JP3500096 A JP 3500096A JP 3500096 A JP3500096 A JP 3500096A JP H09224825 A JPH09224825 A JP H09224825A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 器物本体と板状の発熱体とを接合することに
より電磁調理用器物を製造する方法でありながら、電磁
調理機の係合部に係合し得る位置決め用の突出部を比較
的容易に形成することのできる製造方法を提供する。 【解決手段】 器物本体1の一部に磁性材料からなる板
状の発熱体2を接合する。接合に際し、前記発熱体2に
厚さ方向に貫通した貫通部3を設けるとともに、該発熱
体2と当接される金型5の前記貫通部3と対応する部分
に溝7a7bを設ける。前記金型6に発熱体2と器物本
体1を順次的に載置し、該器物本体1から金型6方向に
加圧する。以上により器物本体1を構成する材料を塑性
変形させて発熱体2に設けた前記貫通部3を通過させか
つ金型6に設けた前記溝7a7bに充填せしめ、もって
発熱体2と器物本体1の接合と同時に発熱体2よりも突
出した位置決め用突出部8a8bが形成される。
より電磁調理用器物を製造する方法でありながら、電磁
調理機の係合部に係合し得る位置決め用の突出部を比較
的容易に形成することのできる製造方法を提供する。 【解決手段】 器物本体1の一部に磁性材料からなる板
状の発熱体2を接合する。接合に際し、前記発熱体2に
厚さ方向に貫通した貫通部3を設けるとともに、該発熱
体2と当接される金型5の前記貫通部3と対応する部分
に溝7a7bを設ける。前記金型6に発熱体2と器物本
体1を順次的に載置し、該器物本体1から金型6方向に
加圧する。以上により器物本体1を構成する材料を塑性
変形させて発熱体2に設けた前記貫通部3を通過させか
つ金型6に設けた前記溝7a7bに充填せしめ、もって
発熱体2と器物本体1の接合と同時に発熱体2よりも突
出した位置決め用突出部8a8bが形成される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電磁調理機に用
いられる鍋、フライパン等の電磁調理用器物の製造方法
に関し、特に底部に電磁調理機に対する位置決め用の突
出部を有する電磁調理用器物の製造方法に関する。
いられる鍋、フライパン等の電磁調理用器物の製造方法
に関し、特に底部に電磁調理機に対する位置決め用の突
出部を有する電磁調理用器物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】電磁調
理機に用いられる器物は電磁誘導によって加熱され得る
磁性材料で構成されることが必要とされる。しかし、磁
性材料は比較的高価で重量も重いため器物全体を磁性材
料で構成するのは一般的ではない。そこで電磁調理機の
磁場発生用のコイルと対応する部分にのみ磁性材料から
なる発熱体を有する調理用器物が使用されている。
理機に用いられる器物は電磁誘導によって加熱され得る
磁性材料で構成されることが必要とされる。しかし、磁
性材料は比較的高価で重量も重いため器物全体を磁性材
料で構成するのは一般的ではない。そこで電磁調理機の
磁場発生用のコイルと対応する部分にのみ磁性材料から
なる発熱体を有する調理用器物が使用されている。
【0003】このような一部に発熱体を有する電磁調理
用器物は、電磁調理機のコイルと調理用器物の発熱体の
位置がずれると十分な誘導加熱がなされないため、電磁
調理機の所定の位置に常に載置される必要がある。従っ
て、電磁調理機と調理用器物の位置を決める種々の方法
が提案されている。例えば、電磁調理機に溝を設け、調
理用器物の底部に突出部を設けて、それらを係合させる
等の方法である。
用器物は、電磁調理機のコイルと調理用器物の発熱体の
位置がずれると十分な誘導加熱がなされないため、電磁
調理機の所定の位置に常に載置される必要がある。従っ
て、電磁調理機と調理用器物の位置を決める種々の方法
が提案されている。例えば、電磁調理機に溝を設け、調
理用器物の底部に突出部を設けて、それらを係合させる
等の方法である。
【0004】しかし、十分な厚さの発熱体を有しかつ底
部に係合位置決め用の突出部を有する調理用器物を製造
するには工程数が増加するなどコスト的、技術的困難が
あった。
部に係合位置決め用の突出部を有する調理用器物を製造
するには工程数が増加するなどコスト的、技術的困難が
あった。
【0005】即ち、例えばダイキャスト等で底部に突出
部を有する器物本体を製造したのち、その底部に発熱体
となる磁性材料を溶射する方法の場合、比較的容易に係
合位置決め用の突出部を形成することができるものの、
溶射では磁性材料を厚く付けるのが困難で、電磁誘導に
よる加熱を十分に行うことのできる発熱体を形成するの
が困難であり電磁調理用器物としては不適当なものとな
ってしまう。また、板状の発熱体と器物本体とを接合し
て調理用器物を製造する場合では誘導加熱に十分な厚み
を有する発熱体を確保することができるものの、器物本
体に突出部を形成した後では板状の発熱体を接合するの
は困難であり、また、器物本体と発熱体との接合後に突
出部を設けるのは工程数が増加するものであった。
部を有する器物本体を製造したのち、その底部に発熱体
となる磁性材料を溶射する方法の場合、比較的容易に係
合位置決め用の突出部を形成することができるものの、
溶射では磁性材料を厚く付けるのが困難で、電磁誘導に
よる加熱を十分に行うことのできる発熱体を形成するの
が困難であり電磁調理用器物としては不適当なものとな
ってしまう。また、板状の発熱体と器物本体とを接合し
て調理用器物を製造する場合では誘導加熱に十分な厚み
を有する発熱体を確保することができるものの、器物本
体に突出部を形成した後では板状の発熱体を接合するの
は困難であり、また、器物本体と発熱体との接合後に突
出部を設けるのは工程数が増加するものであった。
【0006】この発明は上記技術的課題に鑑みなされた
ものであり、器物本体と板状の発熱体とを接合すること
により電磁調理用器物を製造する方法でありながら、電
磁調理機の係合部に係合し得る位置決め用の突出部を比
較的容易に形成することのできる製造方法の提供を目的
としている。
ものであり、器物本体と板状の発熱体とを接合すること
により電磁調理用器物を製造する方法でありながら、電
磁調理機の係合部に係合し得る位置決め用の突出部を比
較的容易に形成することのできる製造方法の提供を目的
としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明に係る電磁調理用器物の製造方法は、器物
本体の一部に磁性材料からなる板状の発熱体が接合され
るとともに、底部に位置決め用突出部を有する電磁調理
用器物を製造する方法であって、前記発熱体に厚さ方向
に貫通した貫通部を設けるとともに、該発熱体と当接さ
れる金型の前記貫通部と対応する部分に溝を設け、前記
金型に発熱体と器物本体を順次的に載置し、該器物本体
から金型方向に加圧することによって、器物本体を構成
する材料を塑性変形させて発熱体に設けた前記貫通部を
通過させかつ金型に設けた前記溝に充填せしめ、もって
発熱体と器物本体の接合と同時に発熱体よりも突出した
位置決め用突出部を形成することを要旨とするものであ
る。
に、この発明に係る電磁調理用器物の製造方法は、器物
本体の一部に磁性材料からなる板状の発熱体が接合され
るとともに、底部に位置決め用突出部を有する電磁調理
用器物を製造する方法であって、前記発熱体に厚さ方向
に貫通した貫通部を設けるとともに、該発熱体と当接さ
れる金型の前記貫通部と対応する部分に溝を設け、前記
金型に発熱体と器物本体を順次的に載置し、該器物本体
から金型方向に加圧することによって、器物本体を構成
する材料を塑性変形させて発熱体に設けた前記貫通部を
通過させかつ金型に設けた前記溝に充填せしめ、もって
発熱体と器物本体の接合と同時に発熱体よりも突出した
位置決め用突出部を形成することを要旨とするものであ
る。
【0008】この方法によれば器物本体と発熱体との接
合と同時に係合位置決め用の突出部を比較的容易に形成
することができるため、工程数を増加させることなく電
磁調理用器物を製造することができ、製造コストの増加
を抑えることができる。
合と同時に係合位置決め用の突出部を比較的容易に形成
することができるため、工程数を増加させることなく電
磁調理用器物を製造することができ、製造コストの増加
を抑えることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】次にこの発明に係る実施の形態に
付いて説明する。
付いて説明する。
【0010】まず、電磁調理用器物を製造するに際し、
器物本体(1)及び発熱体(2)を準備する。
器物本体(1)及び発熱体(2)を準備する。
【0011】器物本体(1)の材料は特に限定されない
が、調理用器物であるから熱伝導性や耐食性、また、加
工性等を考慮し、1000系や3000系のアルミニウ
ムを選択するのが好ましい。なお、この明細書ではアル
ミニウムの語をその合金を含む意味で用いる。
が、調理用器物であるから熱伝導性や耐食性、また、加
工性等を考慮し、1000系や3000系のアルミニウ
ムを選択するのが好ましい。なお、この明細書ではアル
ミニウムの語をその合金を含む意味で用いる。
【0012】また、接合に供する器物本体(1)の形状
は、後述する接合時の加圧方法により任意に選択でき
る。例えば、加圧方法が圧延法であれば器物形状に成形
する前の板状が好適であり、鍛造法であれば板状でも器
物形状に成形した後でも構わない。
は、後述する接合時の加圧方法により任意に選択でき
る。例えば、加圧方法が圧延法であれば器物形状に成形
する前の板状が好適であり、鍛造法であれば板状でも器
物形状に成形した後でも構わない。
【0013】発熱体(2)は誘導加熱によって発熱する
磁性材料である必要がある。特にこの発明の場合、調理
用器物に適用されるため耐食性や加工性を考慮し、鉄系
の材料が好ましく、中でもSUS430、SUS405
などの磁性SUS材料が最適である。更に、SS41な
どの鉄系材料を磁性SUS板でサンドイッチしたクラッ
ド材、また、アルミ溶液中に鋼板を浸漬して鋼板に耐食
性を持たせたアルミナイズド鋼板等を用いても良い。
磁性材料である必要がある。特にこの発明の場合、調理
用器物に適用されるため耐食性や加工性を考慮し、鉄系
の材料が好ましく、中でもSUS430、SUS405
などの磁性SUS材料が最適である。更に、SS41な
どの鉄系材料を磁性SUS板でサンドイッチしたクラッ
ド材、また、アルミ溶液中に鋼板を浸漬して鋼板に耐食
性を持たせたアルミナイズド鋼板等を用いても良い。
【0014】次に、発熱体(2)を円形等の任意の形状
の板状に成形し、該発熱体(2)に貫通部(3)を設け
る。この貫通部(3)は、後述のように、器物本体
(1)と発熱体(2)との接合時に、器物本体(1)を
塑性変形させて該貫通部(3)を通過せしめ、発熱体
(2)の下端から突出させて位置決め用突出部(8)を
形成させるためのものである。したがって、貫通部
(3)は塑性変形した器物本体(1)を通過させること
ができれば良く、孔状のものでも良いし、切欠状のもの
でも良い。また、その数は少なくとも1個あれば良く、
形状も特に限定されることはないが、電磁調理機の上面
に設けられた位置決め用の係合突起または係合凹部と係
合し得るように、貫通部(3)の形状や数を設定する必
要がある。この実施形態では、図2に示すように、発熱
体(2)の周縁部の内側に、平面視円弧状の4個の孔状
貫通部(3)を等分配置された4個の短尺連通部(4)
を介して環状に配置している。このように、貫通部
(3)を環状に配置することにより、電磁調理機の使用
時に発熱体(2)に発生する誘導電流の流れを極力乱さ
ないものとすることができる。
の板状に成形し、該発熱体(2)に貫通部(3)を設け
る。この貫通部(3)は、後述のように、器物本体
(1)と発熱体(2)との接合時に、器物本体(1)を
塑性変形させて該貫通部(3)を通過せしめ、発熱体
(2)の下端から突出させて位置決め用突出部(8)を
形成させるためのものである。したがって、貫通部
(3)は塑性変形した器物本体(1)を通過させること
ができれば良く、孔状のものでも良いし、切欠状のもの
でも良い。また、その数は少なくとも1個あれば良く、
形状も特に限定されることはないが、電磁調理機の上面
に設けられた位置決め用の係合突起または係合凹部と係
合し得るように、貫通部(3)の形状や数を設定する必
要がある。この実施形態では、図2に示すように、発熱
体(2)の周縁部の内側に、平面視円弧状の4個の孔状
貫通部(3)を等分配置された4個の短尺連通部(4)
を介して環状に配置している。このように、貫通部
(3)を環状に配置することにより、電磁調理機の使用
時に発熱体(2)に発生する誘導電流の流れを極力乱さ
ないものとすることができる。
【0015】更に発熱体(2)の接合面には多数の壺状
の食い込み穴(5)を設ける。該食い込み穴(5)はそ
の穴を開口部と平行な断面で仮想的に切り出した時、開
口部の面積よりも大きい断面積が少なくとも一つ存在す
る穴である。該食い込み穴(5)は、器物本体(1)と
発熱体(2)とを接合する際に、器物本体(1)を構成
する材料が抜け止め状態に充填されてアンカー効果を発
揮し、もって器物本体(1)と発熱体(2)の接合強度
向上に寄与するものである。
の食い込み穴(5)を設ける。該食い込み穴(5)はそ
の穴を開口部と平行な断面で仮想的に切り出した時、開
口部の面積よりも大きい断面積が少なくとも一つ存在す
る穴である。該食い込み穴(5)は、器物本体(1)と
発熱体(2)とを接合する際に、器物本体(1)を構成
する材料が抜け止め状態に充填されてアンカー効果を発
揮し、もって器物本体(1)と発熱体(2)の接合強度
向上に寄与するものである。
【0016】上記発熱体(2)に貫通部(3)や食い込
み穴(5)を設ける手段は特に限定されるものではない
が、貫通部(3)はパンチやレーザーによる加工によっ
て形成でき、また、食い込み穴(5)は、自然に壺形状
となりまた高速に処理ができるため電子ビームの照射に
よる加工が好適である。
み穴(5)を設ける手段は特に限定されるものではない
が、貫通部(3)はパンチやレーザーによる加工によっ
て形成でき、また、食い込み穴(5)は、自然に壺形状
となりまた高速に処理ができるため電子ビームの照射に
よる加工が好適である。
【0017】次に、前記器物本体(1)及び発熱体
(2)を接合し同時に位置決め用突出部(8)を形成す
る。
(2)を接合し同時に位置決め用突出部(8)を形成す
る。
【0018】接合にあたっては図1(イ)に示すよう
に、金型(6)を用い、金型(6)の加工面上に、発熱
体(2)、器物本体(1)を順に載置する。この際、発
熱体(2)の食い込み穴(5)を設けた面と器物本体
(1)が当接するように配置する。
に、金型(6)を用い、金型(6)の加工面上に、発熱
体(2)、器物本体(1)を順に載置する。この際、発
熱体(2)の食い込み穴(5)を設けた面と器物本体
(1)が当接するように配置する。
【0019】前記金型(6)の加工面には、前記発熱体
(2)の貫通部(3)に対応する位置に、所定深さの環
状溝(7a)が形成されている。さらに、発熱体(2)
の周縁部の外側対応位置においても、環状の溝(7b)
が形成されている。
(2)の貫通部(3)に対応する位置に、所定深さの環
状溝(7a)が形成されている。さらに、発熱体(2)
の周縁部の外側対応位置においても、環状の溝(7b)
が形成されている。
【0020】次に、上記の様に載置された器物本体
(1)と発熱体(2)を加圧する。加圧は図1(ロ)中
の矢印(A)に示すように、器物本体(1)から発熱体
(2)に向かって行う。加圧の方法としては圧延法や鍛
造法等を採用し得るが、特に鍛造法は接合及び突出部
(8)形成に必要な部分のみを加圧することができ、し
かも器物本体(1)を器物形状に成形した状態において
も加圧することができるため好ましい。更に、加圧は冷
間で行っても熱間で行っても良い。特に器物本体(1)
の材料としてアルミニウムを採用し、熱間鍛造法によっ
て接合すれば、アルミニウムの変形抵抗を小さくして鍛
造時に消費されるエネルギーを少なくできる点で好まし
い。この場合、アルミニウムの好適な加熱温度は150
〜350℃である。
(1)と発熱体(2)を加圧する。加圧は図1(ロ)中
の矢印(A)に示すように、器物本体(1)から発熱体
(2)に向かって行う。加圧の方法としては圧延法や鍛
造法等を採用し得るが、特に鍛造法は接合及び突出部
(8)形成に必要な部分のみを加圧することができ、し
かも器物本体(1)を器物形状に成形した状態において
も加圧することができるため好ましい。更に、加圧は冷
間で行っても熱間で行っても良い。特に器物本体(1)
の材料としてアルミニウムを採用し、熱間鍛造法によっ
て接合すれば、アルミニウムの変形抵抗を小さくして鍛
造時に消費されるエネルギーを少なくできる点で好まし
い。この場合、アルミニウムの好適な加熱温度は150
〜350℃である。
【0021】上記加圧工程により、発熱体貫通部(3)
の対応部位及び発熱体(2)の周縁部外側の部位におい
て、器物本体(1)が塑性変形し、該塑性変形した材料
が図1(ハ)のように前記貫通部(3)を通ってあるい
は発熱体(2)の肉厚下端を越えて金型(6)の溝(7
a)(7b)に充填され、該溝(7a)(7b)の形状
に合致した突出部(8a)(8b)が形成される。した
がって、突出部(8a)(8b)は、図3に示すよう
に、内外2個のリング状に形成されることになる。
の対応部位及び発熱体(2)の周縁部外側の部位におい
て、器物本体(1)が塑性変形し、該塑性変形した材料
が図1(ハ)のように前記貫通部(3)を通ってあるい
は発熱体(2)の肉厚下端を越えて金型(6)の溝(7
a)(7b)に充填され、該溝(7a)(7b)の形状
に合致した突出部(8a)(8b)が形成される。した
がって、突出部(8a)(8b)は、図3に示すよう
に、内外2個のリング状に形成されることになる。
【0022】また、上記加圧工程により、同時に発熱体
(2)に設けられた食い込み穴(5)に器物本体(1)
の材料が充填状態に食い込んで器物本体(1)と発熱体
(2)が接合される。これによりアンカー効果が生じ器
物本体(1)と発熱体(2)の接合が強固なものとな
る。しかも、貫通部(3)にも器物本体(1)の材料が
充填されて食い込んだ状態となっているから、食い込み
穴(5)との相乗効果によりさらに強固な接合状態とな
っている。
(2)に設けられた食い込み穴(5)に器物本体(1)
の材料が充填状態に食い込んで器物本体(1)と発熱体
(2)が接合される。これによりアンカー効果が生じ器
物本体(1)と発熱体(2)の接合が強固なものとな
る。しかも、貫通部(3)にも器物本体(1)の材料が
充填されて食い込んだ状態となっているから、食い込み
穴(5)との相乗効果によりさらに強固な接合状態とな
っている。
【0023】以上のような工程により、底部に誘導加熱
によって発熱する発熱体(2)を有し、かつ電磁調理機
との位置決め用の突出部(8a)(8b)を有する電磁
調理用器物を製造することができる。
によって発熱する発熱体(2)を有し、かつ電磁調理機
との位置決め用の突出部(8a)(8b)を有する電磁
調理用器物を製造することができる。
【0024】こうして製造した電磁調理用器物の使用に
際しては、器物底面の内外リング状の突出物(8a)
(8b)を、図4に示すように電磁調理機(10)側の
環状の係合突起(11)にこれを挟み込む状態に嵌合さ
せて位置決めされる。したがって、電磁調理機(10)
に備えられたコイル(12)に対して発熱体(2)が常
に最適な位置に対峙するものとなる。
際しては、器物底面の内外リング状の突出物(8a)
(8b)を、図4に示すように電磁調理機(10)側の
環状の係合突起(11)にこれを挟み込む状態に嵌合さ
せて位置決めされる。したがって、電磁調理機(10)
に備えられたコイル(12)に対して発熱体(2)が常
に最適な位置に対峙するものとなる。
【0025】なお、以上の実施形態では、発熱体(2)
の周縁近傍に孔状の貫通部(3)を環状に配置した場合
を示したが、電磁調理器側の係合部の形状や位置にもよ
るが、図5(イ)に示すように、発熱体(2)の周縁近
傍に複数個の円孔からなる貫通部(3)を形成しても良
いし、同図(ロ)に示すように周縁部切欠状の貫通部
(3)を設けても良いし、発熱体(2)の中心部に1個
の円孔からなる貫通部(3)を形成しても良く、いずれ
の場合も貫通部(3)の対応部位に位置決め用の突出部
を形成することができる。
の周縁近傍に孔状の貫通部(3)を環状に配置した場合
を示したが、電磁調理器側の係合部の形状や位置にもよ
るが、図5(イ)に示すように、発熱体(2)の周縁近
傍に複数個の円孔からなる貫通部(3)を形成しても良
いし、同図(ロ)に示すように周縁部切欠状の貫通部
(3)を設けても良いし、発熱体(2)の中心部に1個
の円孔からなる貫通部(3)を形成しても良く、いずれ
の場合も貫通部(3)の対応部位に位置決め用の突出部
を形成することができる。
【0026】
【発明の効果】この発明は、上述の次第で、発熱体と器
物本体の接合と同時に、位置決め用の突出部を形成せし
めることができるため、板状の発熱体を器物本体に接合
することよって形成される電磁調理用器物でありなが
ら、工程数を増加させることなく製造コストを抑えつつ
簡便に位置決め用の突出部を形成することができる。さ
らに、塑性変形した器物本体の材料を通過させる貫通部
を発熱体に設けるものであるから、接合時に器物本体と
発熱体の間に存在する空気が抜けやすく、比較的低いエ
ネルギーで加圧接合ができるため、エネルギーコストを
低減することもできる。
物本体の接合と同時に、位置決め用の突出部を形成せし
めることができるため、板状の発熱体を器物本体に接合
することよって形成される電磁調理用器物でありなが
ら、工程数を増加させることなく製造コストを抑えつつ
簡便に位置決め用の突出部を形成することができる。さ
らに、塑性変形した器物本体の材料を通過させる貫通部
を発熱体に設けるものであるから、接合時に器物本体と
発熱体の間に存在する空気が抜けやすく、比較的低いエ
ネルギーで加圧接合ができるため、エネルギーコストを
低減することもできる。
【図1】 この発明の一実施形態に係る電磁調理用器物
の製造工程を説明するための模式的な図であり、(イ)
は器物本体と発熱体との加圧接合前の、(ロ)は加圧接
合途中の、(ハ)は加圧接合後のそれぞれ断面図であ
る。
の製造工程を説明するための模式的な図であり、(イ)
は器物本体と発熱体との加圧接合前の、(ロ)は加圧接
合途中の、(ハ)は加圧接合後のそれぞれ断面図であ
る。
【図2】 発熱体の実施形態を示す図であり、(イ)は
接合面から見た平面図、(ロ)は縦断面図、(ハ)は食
い込み穴を説明するために拡大した縦断面図である。
接合面から見た平面図、(ロ)は縦断面図、(ハ)は食
い込み穴を説明するために拡大した縦断面図である。
【図3】 この発明により製造された電磁調理用器物の
一例を模式的に示す図であり、(イ)は縦断面図、
(ロ)は底面図である。
一例を模式的に示す図であり、(イ)は縦断面図、
(ロ)は底面図である。
【図4】 この発明により製造された電磁調理用器物を
電磁調理機に係合状態に載置した状態を模式的に示す縦
断面図である。
電磁調理機に係合状態に載置した状態を模式的に示す縦
断面図である。
【図5】 (イ)(ロ)(ハ)はそれぞれ発熱体の他の
形状例を模式的に示す平面図である。
形状例を模式的に示す平面図である。
1…器物本体 2…発熱体 3…貫通部 5…食い込み穴 6…金型 7(7a,7b) …溝 8(8a,8b) …突出部
Claims (1)
- 【請求項1】 器物本体(1)の一部に磁性材料からな
る板状の発熱体(2)が接合されるとともに、底部に位
置決め用突出部を有する電磁調理用器物を製造する方法
であって、 前記発熱体(2)に厚さ方向に貫通した貫通部(3)を
設けるとともに、該発熱体(2)と当接される金型
(6)の前記貫通部(3)と対応する部分に溝(7)を
設け、前記金型(6)に発熱体(2)と器物本体(1)
を順次的に載置し、該器物本体(1)から金型(6)方
向に加圧することによって、器物本体(1)を構成する
材料を塑性変形させて発熱体(2)に設けた前記貫通部
(3)を通過させかつ金型(6)に設けた前記溝(7)
に充填せしめ、もって発熱体(2)と器物本体(1)の
接合と同時に発熱体(2)よりも突出した位置決め用突
出部(8)を形成することを特徴とする、位置決め用突
出部を有する電磁調理用器物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3500096A JPH09224825A (ja) | 1996-02-22 | 1996-02-22 | 位置決め用突出部を有する電磁調理用器物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3500096A JPH09224825A (ja) | 1996-02-22 | 1996-02-22 | 位置決め用突出部を有する電磁調理用器物の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09224825A true JPH09224825A (ja) | 1997-09-02 |
Family
ID=12429858
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3500096A Pending JPH09224825A (ja) | 1996-02-22 | 1996-02-22 | 位置決め用突出部を有する電磁調理用器物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09224825A (ja) |
-
1996
- 1996-02-22 JP JP3500096A patent/JPH09224825A/ja active Pending
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