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JPH09217990A - 水冷式中空体における冷却状況検査方法 - Google Patents

水冷式中空体における冷却状況検査方法

Info

Publication number
JPH09217990A
JPH09217990A JP8047897A JP4789796A JPH09217990A JP H09217990 A JPH09217990 A JP H09217990A JP 8047897 A JP8047897 A JP 8047897A JP 4789796 A JP4789796 A JP 4789796A JP H09217990 A JPH09217990 A JP H09217990A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
temperature
cooling
inspection
hollow body
Prior art date
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Pending
Application number
JP8047897A
Other languages
English (en)
Inventor
Masashi Kato
正士 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Daido Steel Co Ltd filed Critical Daido Steel Co Ltd
Priority to JP8047897A priority Critical patent/JPH09217990A/ja
Publication of JPH09217990A publication Critical patent/JPH09217990A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Furnace Housings, Linings, Walls, And Ceilings (AREA)
  • Radiation Pyrometers (AREA)
  • Vertical, Hearth, Or Arc Furnaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水冷式中空体における冷却水による冷却状況
を能率的にかつ精度よく把握できる冷却状況検査方法を
提供する。 【解決手段】 2枚の側板6と側板5の間の空間部7に
スプレーノズル14を設け、このスプレーノズルにより
冷却水を受熱側の側板5の内面に吹付けて該側板の冷却
をおこなう水冷式の中空体4において、検査雰囲気温度
に対して温度差を有する検査用水Wをスプレーノズル1
4に供給し、該スプレーノズルによる検査用水Wの吹付
けによって温度変化した側板5の温度分布を、サーモグ
ラフィー装置31によって受熱側の側板5の外面側より
測定し画像化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はたとえば工業用炉
の水冷式の炉蓋や炉壁のように、2枚の側板を有する二
重構造の中空体の受熱側の側板あるいは蛇行状に屈曲し
たパイプから成る中空体の管壁を、該中空体内に設けた
スプレーノズルあるいは該中空体内を流通する冷却水に
よって冷却する水冷式中空体において、冷却状況を検査
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属材料の溶解や廃棄物の溶融処理をお
こなうアーク炉の炉蓋や炉壁(側壁)として、炉蓋や炉
壁の一部あるいは全部を耐熱鋼製の外側と内側の2枚の
側板を有する中空体とし、これらの2枚の側板の間の空
間部に設けたスプレーノズルよりの冷却水の吹付けによ
って受熱側の側板を冷却する、スプレー冷却式の炉蓋や
炉壁(以下、中空体と総称する)が、特表昭62−50
0538号公報や特開平3−75493号公報などによ
り提案されている。
【0003】上記のスプレー冷却式の中空体は、中空体
内部を冷却水が充満して流れる方式のものに比べて、軽
量で冷却効率が高く、炉内への漏水の危険性も低いとい
うすぐれた特性を有するものであるが、スプレーによる
冷却が過不足なくおこなわれることが必要である。すな
わち、スプレー不足部分があると受熱側の側板の局部的
な過熱、溶損、それに伴う炉内への漏水事故をひきおこ
すおそれがあり、また過剰冷却は冷却水を大量に使用し
運転費がかさむとともに、側板内面に沿って流れる排水
層が厚くなるとスプレーによる冷却効果を低下させる。
【0004】そのためスプレー冷却式の中空体は一般に
工場において製造後、出荷前に冷却系の試験運転をおこ
なってスプレー状況を検査しているが、この検査法とし
ては、非受熱側の側板に多数設けた点検孔から、作業者
が目視によりスプレー状況を観察したり手を入れてスプ
レー水の当り具合をチェックするなどの方法しかなかっ
たので、人手がかかり非能率的であるうえ、点検孔の位
置や大きさによってはスプレー状況の観察が困難なケー
スもあり、スプレー分布状態、従って冷却状況の正確な
把握が困難であるという、多くの問題を有するものであ
った。
【0005】また箱体内に蛇行状に形成した冷却水流通
路を冷却水が充満して流れる水冷ボックス式の水冷式中
空体や、蛇行状に屈曲したパイプ内の冷却水流通路を冷
却水が充満して流れる蛇行管式の水冷式中空体において
は、上記スプレー冷却式の場合と異なり冷却水の流通状
況は目視では全く観察できず、また冷却水流通状態にお
いて各部の温度を温度計により計測するのは煩雑である
うえ、温度計の個数に限りがあり、冷却状況を精度よく
把握することは困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上記従来の
問題点を解決するもので、水冷式中空体における冷却水
による冷却状況を能率的にかつ精度よく把握できる冷却
状況検査方法を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
2枚の側板の間の空間部にスプレーノズルを設け、この
スプレーノズルにより冷却水を受熱側の側板の内面に吹
付けて該側板の冷却をおこなう水冷式中空体において、
検査雰囲気温度に対して温度差を有する検査用水を前記
スプレーノズルに供給し、該スプレーノズルによる前記
検査用水の吹付けによって温度変化した前記受熱側の側
板の温度分布を、サーモグラフィー装置によって前記受
熱側の側板の外面側より測定し画像化することを特徴と
する。
【0008】請求項2記載の発明は、2枚の側板の間の
空間部に冷却水流通路を形成し、この冷却水流通路を流
通する冷却水により受熱側の側板の冷却をおこなう水冷
式中空体において、検査雰囲気温度に対して温度差を有
する検査用水を前記冷却水流通路内に供給し、前記検査
用水の流通によって温度変化した前記受熱側の側板の温
度分布を、サーモグラフィー装置によって前記受熱側の
側板の外面側より測定し画像化することを特徴とする。
【0009】請求項3記載の発明は、蛇行状に屈曲した
パイプ内に該パイプの一端部から他端部に至る冷却水流
通路を形成し、この冷却水流通路を流通する冷却水によ
り受熱側のパイプ管壁の冷却をおこなう水冷式中空体に
おいて、検査雰囲気温度に対して温度差を有する検査用
水を前記冷却水流通路内に供給し、前記検査用水の流通
によって温度変化した前記受熱側のパイプ管壁の温度分
布を、サーモグラフィー装置によって前記受熱側のパイ
プ管壁の外面側より測定し画像化することを特徴とす
る。
【0010】請求項4記載の発明は、請求項1または2
または3に記載の発明において、検査用水として、検査
雰囲気温度に対して5℃以上高温の温水を用いるもので
ある。
【0011】この発明において検査用水の検査雰囲気に
対する温度差は、サーモグラフィー装置による画像上の
温度分布を明瞭化して該温度分布から冷却状況を確実に
把握するために、5℃以上とするのが好ましく、また該
温度差を10℃以上とすれば、前記温度分布がさらに明
瞭化され冷却状況の把握が一層容易となるので、さらに
好ましい。また前記温度差を20℃以上とすれば、検査
時間が長びいて検査用水の吹付や流通により温度分布測
定対象の側板やパイプ管壁の全体が昇温あるいは降温す
る傾向にある場合でも、検査雰囲気と検査用水の温度差
が大きいため前記温度分布による冷却状況の把握が容易
であるので、特に好ましい。
【0012】またこの発明における検査用水としては、
検査雰囲気温度よりも低温の冷水として、たとえば夏期
における水道水や冷却装置により冷却した冷却水を用い
ることができ、また検査雰囲気温度よりも高温の温水と
して、ヒータなどにより加熱した温水を用いることがで
きる。このうち特に検査用水として温水を用いる場合
は、電熱ヒータなどの簡単で安価な装置により検査雰囲
気温度よりも所望の温度差だけ高温の温水を容易に得る
ことができ、この温度差を大きくしてサーモグラフィー
装置による画像(但し水冷式中空体冷却運転時の低温部
は検査時には高温部として表示される)の温度分布を明
瞭化して精度よく冷却状況の把握をおこなうことができ
るという長所を有するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下図1乃至図3によって、この
発明の一具体例を説明する。図1において、1は三相交
流アーク炉のスプレー冷却式の炉蓋で、検査装置20の
架台21上に載せてある。炉蓋1は、3個の電極挿入孔
2をそなえた中央の耐火物製の小天井部3を除いて、鋼
板を用いた二重構造の環状の中空体4に形成され、5は
その受熱側(炉内側)の側板、6は非受熱側(炉外側)
の側板、7はこれら両側板間の空間部である。10はこ
の空間部7内に設けた冷却装置で、11は環状の太径管
から成る給水ヘッダ、12はこのヘッダへの給水口で、
炉操業時には、図示しない冷却水供給源に接続される。
13は給水ヘッダ11に対して放射状に多数本接続した
枝管で、この枝管13の両側には、噴出口を内側板5に
向けて多数個のスプレーノズル14が、スプレー管15
(図2参照)を介して取付けてある。また16は中空体
4の外周部に設けられ中空体内に連通する排水口であ
り、炉操業時には排水管路に接続される。
【0014】一方検査装置20は、架台21の内側の炉
蓋1下方位置に、測温装置22を設け、架台21の側方
に温水供給装置23を設けて成る。架台21は、炉蓋1
の縁部下面を支承する環状の支台21aを、基礎上に立
設した支柱21bに固着して成る。測温装置22におい
て、25,25は基礎上に平行状に敷設したレールで、
このレール25上を転動する車輪26を下面に軸支した
台車27を、前後方向(図1の紙面に直交する方向)に
走行自在に支持し、この台車27上に固設されレール2
5と直交方向に延びるレール29上に、横行台30を該
レールに沿って左右方向に往復自在に支持してある。
【0015】31は物体表面の温度分布を検出し画像と
して表示・記録し解析するサーモグラフィー装置で、赤
外線検出器と光学的走査機構をそなえたカメラ部(サー
マルイメージカメラ)32と、このカメラ部32から送
られてきた信号を処理して温度分布画像データをモニタ
ーディスプレイ33aや内蔵するフロッピディスクドラ
イブ部、カラーコピー部などに出力し記憶するコントロ
ーラ部33とから成る。カメラ部32は、そのレンズを
中空体4の側板5の外面(下面)に向けて、前記横行台
30上に積載してあり、またコントローラ部33は台車
27の側方の基礎上に設置してある。
【0016】また温水供給装置23は、基礎上に設置し
たタンク40内に電熱式のヒータ41とストレーナ42
付きのポンプ43をそなえ、ポンプ43の吐出口に接続
した給水管44を炉蓋1の給水口12に接続し、排水口
16に接続した排水管45を戻し管としてタンク40内
に開口させて成る。46は給水管44に設けた絞り弁、
47は同じく圧力計、48は同じく流量計である。また
49はバイパス管路で、50は絞り弁である。そしてヒ
ータ41によりタンク40内の検査用水Wは所定の温度
(この具体例では検査雰囲気温度=20℃に対して温水
温度=40℃)に維持されている。
【0017】上記構成の装置により中空体4内のスプレ
ー状況の検査をおこなうには、温水供給装置23のポン
プ43を運転して、検査用水Wを給水口12を経て給水
ヘッダ11に供給する。これにより検査用水Wは各枝管
13を経て各スプレーノズル14から噴出し、中空体4
の受熱側の側板5の内面に吹付けられ、吹付部の内側板
5を昇温させる。測温装置22においては、台車27お
よび横行台30の駆動により、サーモグラフィー装置3
1のカメラ部32を所望の位置に移動・停止させて、側
板5の外面の温度を測定し、コントローラ部33におい
て側板5の表面温度分布画像を得、モニターディスプレ
イ33aへの表示、あるいはフロッピーディスクへの記
録、ハードコピーによるコピー出力等をおこなう。
【0018】検査用水Wの温度は炉蓋1の検査雰囲気温
度(常温)より充分高いので、たとえば図2におけるス
プレーノズル14,14間のスプレー不足部56(各ス
プレーノズルのスプレー吹付範囲55でカバーされない
部分)の温度上昇は、スプレー吹付範囲55の温度上昇
より低く、この温度差は図3に示す温度分布画像57に
おいて、前記スプレー吹付範囲55に相当するたとえば
赤〜黄色の高温域58に対して、たとえば緑〜青色の低
温域59として明確に表示され、この低温域59によ
り、スプレー不足部(冷却不足部)56の存在が確実容
易に把握できるのである。なお図2および図3は、スプ
レーノズル14の4個分について図示し、隣接する他の
スプレーノズル14のスプレー吹付範囲55や該範囲と
の間に生じる低温域59の図示は省略してある。
【0019】カメラ部32をさらに移動して、中空体4
の側板5の下面全面を走査すれば、上記のようなスプレ
ーノズル14間のスプレー不足部56のほかに、たとえ
ばスプレーノズル14の目づまりや取付方向の不良など
によるスプレー不足部も検出できる。また絞り弁46を
調節して、検査用水Wの流量や圧力の変化によるスプレ
ー状況の変化等も、容易に検出することができる。
【0020】このように、検査用水Wの吹付けによって
昇温した側板5の温度分布をサーモグラフィー装置31
により測定し温度分布画像として表示すれば、従来のよ
うに側板6部に設けた点検孔(図示しない)からの目視
観察などのような人手と時間をかけることなく、スプレ
ー分布状況、従って冷却状況を上記温度分布画像によっ
て迅速容易にかつ精度よく検出・把握できるのである。
【0021】次に図4は、この発明の他の具体例を示
し、61は三相交流アーク炉の炉体であり、スプレー冷
却式の炉壁は、鋼板製の受熱側(炉内側)の側板65と
非受熱側(炉外側)の側板66を有する二重構造の短円
筒状の中空体64から成り、67はこれら両側板間の空
間部である。70はこの空間部67内に設けた冷却装置
で、枝管13が鉛直方向に向いている他は前記具体例の
冷却装置10と同構造を有するので、相当部分に図1と
同一符号を付して図示し、その詳細な説明は省略する。
【0022】また測温装置72は、試験場の床上に載置
した炉体51上に着脱自在に置いた基板73に、昇降体
74を昇降自在に取付け、この昇降体74の下面に鉛直
軸線のまわりに旋回自在に支持した旋回台75に、前記
サーモグラフィー装置31のカメラ部32を、レンズを
内側板65の外面に向けて、取付けて成る。このカメラ
部32の出力ケーブルは、基板73上のコントローラ部
33に接続されている。76は昇降体74駆動用のエア
シリンダ、77は昇降体74のまわり止め用のガイドロ
ッドであり、また旋回台75は図示しない駆動装置によ
り旋回駆動される。
【0023】上記の検査装置においても、前記図1の具
体例と同じ温水供給装置23により冷却装置70の給水
ヘッダ11に検査用水Wを供給してスプレーノズル14
により温水を受熱側の側板65の内面に吹付け、このと
きの側板65の温度分布をサーモグラフィー装置31に
より測定し画像化することにより、前記具体例と同様に
スプレー分布状況、従って冷却状況を能率的にかつ精度
よく把握することができる。
【0024】また以上はスプレー冷却式の中空体につい
て説明したが、この発明は図5〜図7にアーク炉の炉壁
80の例で示すように、水冷ボックス式の中空体81や
蛇行状に屈曲したパイプから成る蛇行管式の中空体8
2、あるいは前記炉蓋1の二重構造の中空体4内を上記
中空体81と同様に仕切板で蛇行状に仕切った炉蓋(図
示しない)のように、中空体内部に形成した冷却水流通
路を冷却水が充満して流れる形式の水冷式中空体におけ
る冷却状況の検査にも、この発明は適用できるものであ
る。
【0025】図5〜図7において、炉壁80の下部に設
ける中空体81は、炉殻83の内面に沿って湾曲した側
板84と受熱側の側板85を有する耐熱鋼製の箱体86
内を仕切板87で仕切って、蛇行状の冷却水流通路88
を形成し、この冷却水流通路88の両端部に連通する給
水口89と排水口90とをそなえて成る。また炉壁80
の上部に設ける蛇行管式の中空体82は、炉殻83の内
面に沿って湾曲した取付板92に、同様に湾曲しかつ図
6に示すように密接配置の蛇行状に屈曲した耐熱鋼管製
のパイプ93を、ブラケット94を介して固着し、パイ
プ93内に形成した蛇行状の冷却水流通路95の両端部
に、給水口96および排水口97を設けて成る。なお屈
曲したパイプ93の隣り合うパイプ間のすきまには、炉
体据付現地において不定形耐火材を、ブラケット94の
炉内側端面位置付近まで充填してパイプ93の炉殻83
側部分を該耐火材層中に埋設するものであるが、炉体製
作工場においてはこの耐火材のない図示の状態で冷却状
況検査をおこなえばよい。
【0026】これらの中空体81,82の冷却状況検査
時には、たとえば図4に示す測温装置72を用いて、図
1の温水供給装置23から検査用水Wを給水口89,9
6を経て中空体81,82内に供給して該中空体内の冷
却水流通路88,95内を充満状態で流通させ、このと
きの中空体81の側板85、および中空体82の炉内側
から見たパイプ93の管壁部の温度分布を、サーモグラ
フィー装置によって画像化すればよい。そしてこの画像
上、たとえば冷却水流通路88や95の流れのよどみ部
や流速低下部が、温度分布画像上の低温部として表示さ
れ、これによって冷却不足部を検出・把握することがで
きるのである。なお上記の中空体81は、炉壁83の内
面に沿って湾曲しない直方体状の箱体86を有するもの
であってもよく、また同様に中空体82も、平面上にお
いて蛇行状に屈曲した蛇行管式のものであってもよい。
【0027】この発明は上記各具体例に限定されるもの
ではなく、たとえば測温装置22,72や温水供給装置
23の具体的構成は、上記以外のものとしてもよい。ま
た検査用水としては上記の温水のかわりに、検査雰囲気
温度よりも低温の冷水を用いてもよいが、この場合はス
プレー不足部(冷却不足部)は温度分布画像上、高温域
としてあらわれる。またこの発明は、上記のアーク炉以
外の各種の炉や取鍋などの水冷式の蓋や炉壁などの冷却
状況の検査にも適用できるものである。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、検査雰囲気温度に対して温度差を有する検査
用水のスプレーノズルによるスプレー時における受熱側
の側板部のスプレー分布状態を、サーモグラフィー装置
による温度分布画像として表示するようにしたので、ス
プレー冷却式の中空体のスプレー分布状況、従って冷却
状況を能率的にかつ精度よく把握することができる。
【0029】また請求項2記載の発明によれば、検査雰
囲気温度に対して温度差を有する検査用水の冷却水流通
路内流通時における受熱側の側板部の温度分布状態を、
サーモグラフィー装置による温度分布画像として表示す
るようにしたので、水冷ボックス式の水冷式中空体の冷
却状況を能率的にかつ精度よく把握することができる。
【0030】また請求項3記載の発明によれば、検査雰
囲気温度に対して温度差を有する検査用水の冷却水流通
路内流通時における受熱側のパイプ管壁部の温度分布状
態を、サーモグラフィー装置による温度分布画像として
表示するようにしたので、蛇行管式の水冷式中空体の冷
却状況を能率的にかつ精度よく把握することができる。
【0031】また請求項4記載の発明によれば、電熱ヒ
ータなどの簡単で安価な装置により検査雰囲気温度より
も所望の温度差だけ高温の温水を容易に得ることがで
き、この温度差を大きくしてサーモグラフィー装置によ
る画像の温度分布を明瞭化して精度よく冷却状況の把握
をおこなうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の方法を実施する装置および検査対象
物の一具体例を示す縦断面図である。
【図2】図1の矢視A−A平面図である。
【図3】図2の部分の受熱側の側板の温度をサーモグラ
フィー装置により検出し画像化した温度分布画像の略示
図である。
【図4】この発明の方法を実施する装置および検査対象
物の他の具体例を示す縦断面図である。
【図5】この発明の方法の検査対象物のさらに他の具体
例を示す縦断面図である。
【図6】図5の矢視B−B側面図である。
【図7】図5の矢視C−C(一部切欠)側面図である。
【符号の説明】
1…炉蓋、4…中空体、5…側板、6…側板、7…空間
部、10…冷却装置、11…給水ヘッダ、13…枝管、
14…スプレーノズル、22…測温装置、23…温水供
給装置、31…サーモグラフィー装置、32…カメラ
部、33…コントローラ部、33a…モニターディスプ
レイ、40…タンク、41…ヒータ、43…ポンプ、4
4…給水管、55…スプレー吹付範囲、56…スプレー
不足部、57…温度分布画像、58…高温域、59…低
温域、61…炉体、64…中空体、65…側板、66…
側板、67…空間部、70…冷却装置、72…測温装
置、81…中空体、82…中空体、84…側板、85…
側板、86…箱体、87…仕切板、88…冷却水流通
路、93…パイプ、95…冷却水流通路、W…検査用
水。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚の側板の間の空間部にスプレーノズ
    ルを設け、このスプレーノズルにより冷却水を受熱側の
    側板の内面に吹付けて該側板の冷却をおこなう水冷式中
    空体において、検査雰囲気温度に対して温度差を有する
    検査用水を前記スプレーノズルに供給し、該スプレーノ
    ズルによる前記検査用水の吹付けによって温度変化した
    前記受熱側の側板の温度分布を、サーモグラフィー装置
    によって前記受熱側の側板の外面側より測定し画像化す
    ることを特徴とする水冷式中空体における冷却状況検査
    方法。
  2. 【請求項2】 2枚の側板の間の空間部に冷却水流通路
    を形成し、この冷却水流通路を流通する冷却水により受
    熱側の側板の冷却をおこなう水冷式中空体において、検
    査雰囲気温度に対して温度差を有する検査用水を前記冷
    却水流通路内に供給し、前記検査用水の流通によって温
    度変化した前記受熱側の側板の温度分布を、サーモグラ
    フィー装置によって前記受熱側の側板の外面側より測定
    し画像化することを特徴とする水冷式中空体における冷
    却状況検査方法。
  3. 【請求項3】 蛇行状に屈曲したパイプ内に該パイプの
    一端部から他端部に至る冷却水流通路を形成し、この冷
    却水流通路を流通する冷却水により受熱側のパイプ管壁
    の冷却をおこなう水冷式中空体において、検査雰囲気温
    度に対して温度差を有する検査用水を前記冷却水流通路
    内に供給し、前記検査用水の流通によって温度変化した
    前記受熱側のパイプ管壁の温度分布を、サーモグラフィ
    ー装置によって前記受熱側のパイプ管壁の外面側より測
    定し画像化することを特徴とする水冷式中空体における
    冷却状況検査方法。
  4. 【請求項4】 検査用水が、検査雰囲気温度に対して5
    ℃以上高温の温水である請求項1または2または3記載
    の水冷式中空体における冷却状況検査方法。
JP8047897A 1996-02-09 1996-02-09 水冷式中空体における冷却状況検査方法 Pending JPH09217990A (ja)

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