JPH09217081A - 脂肪族アルキルアミンをベースとするコンベア用潤滑剤の改良方法 - Google Patents
脂肪族アルキルアミンをベースとするコンベア用潤滑剤の改良方法Info
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- JPH09217081A JPH09217081A JP4686296A JP4686296A JPH09217081A JP H09217081 A JPH09217081 A JP H09217081A JP 4686296 A JP4686296 A JP 4686296A JP 4686296 A JP4686296 A JP 4686296A JP H09217081 A JPH09217081 A JP H09217081A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 潤滑剤を容器搬送用コンベア表面上に供給す
る際に潤滑、抑泡、濡れ性能を向上して搬送を容易に
し、容器欠陥検査機を備えた容器搬送用コンベア表面上
に供給し潤滑剤に起因する水滴や泡の発生を抑制し容器
への付着を防止して容器欠陥検査をスムーズ、確実に
し、コンベア表面上に供給する際に棒状ノズル等、細い
ノズルを用いて潤滑剤がコンベア表面上に広がるように
する。 【解決手段】 脂肪族アルキルアミンをベースとするコ
ンベア用潤滑剤の改良方法であって、燐酸、または燐酸
とC2〜3の低級アルコールを添加した潤滑剤3を容器
搬送用コンベア1の表面2上に供給し、潤滑、抑泡、濡
れ性能を向上させ2上の容器4を容易に搬送させ、3を
容器欠陥検査機9を備えた容器搬送用コンベア1の表面
2上に供給し、3に起因する水滴や泡の発生を抑制し、
4への付着を防止して欠陥検査をスムーズ、確実に行
う。
る際に潤滑、抑泡、濡れ性能を向上して搬送を容易に
し、容器欠陥検査機を備えた容器搬送用コンベア表面上
に供給し潤滑剤に起因する水滴や泡の発生を抑制し容器
への付着を防止して容器欠陥検査をスムーズ、確実に
し、コンベア表面上に供給する際に棒状ノズル等、細い
ノズルを用いて潤滑剤がコンベア表面上に広がるように
する。 【解決手段】 脂肪族アルキルアミンをベースとするコ
ンベア用潤滑剤の改良方法であって、燐酸、または燐酸
とC2〜3の低級アルコールを添加した潤滑剤3を容器
搬送用コンベア1の表面2上に供給し、潤滑、抑泡、濡
れ性能を向上させ2上の容器4を容易に搬送させ、3を
容器欠陥検査機9を備えた容器搬送用コンベア1の表面
2上に供給し、3に起因する水滴や泡の発生を抑制し、
4への付着を防止して欠陥検査をスムーズ、確実に行
う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は脂肪族アルキルアミ
ンをベースとするコンベア用潤滑剤の改良方法に係り、
詳細には、牛乳びん、ビールびん、清涼飲料びん等、各
種容器の搬送用コンベア表面上に供給して用いられ、潤
滑性能、抑泡性能ならびに濡れ性能を向上せしめてコン
ベア表面上の容器を容易に搬送せしめ、あるいはさら
に、容器の欠陥検査機を備えた容器搬送用コンベア表面
上に供給して用いられ、前述と同様にコンベア表面上の
容器を容易に搬送せしめるとともに、前記潤滑剤に起因
する水滴や泡の発生を抑制し、かつ、これらの容器への
付着を防止して前記欠陥検査機による容器の欠陥検査を
スムーズに、かつ確実に行う、脂肪族アルキルアミンを
ベースとするコンベア用潤滑剤の改良方法に関する。
ンをベースとするコンベア用潤滑剤の改良方法に係り、
詳細には、牛乳びん、ビールびん、清涼飲料びん等、各
種容器の搬送用コンベア表面上に供給して用いられ、潤
滑性能、抑泡性能ならびに濡れ性能を向上せしめてコン
ベア表面上の容器を容易に搬送せしめ、あるいはさら
に、容器の欠陥検査機を備えた容器搬送用コンベア表面
上に供給して用いられ、前述と同様にコンベア表面上の
容器を容易に搬送せしめるとともに、前記潤滑剤に起因
する水滴や泡の発生を抑制し、かつ、これらの容器への
付着を防止して前記欠陥検査機による容器の欠陥検査を
スムーズに、かつ確実に行う、脂肪族アルキルアミンを
ベースとするコンベア用潤滑剤の改良方法に関する。
【0002】
【従来の技術】牛乳、ビール、清涼飲料、缶詰等の食品
工場では、これらの製造時に、製品搬送のためのコンベ
アが使用されている。この種のコンベアでは、高速で運
転してもコンベア上の製品がスムーズに流れるように、
通常、コンベア用潤滑剤が使用される。
工場では、これらの製造時に、製品搬送のためのコンベ
アが使用されている。この種のコンベアでは、高速で運
転してもコンベア上の製品がスムーズに流れるように、
通常、コンベア用潤滑剤が使用される。
【0003】上述潤滑剤として、従来、高級脂肪酸のア
ルカリ塩を主体としてなるものが用いられている。例え
ば、ヤシ油脂肪酸カリウム石けん、オレイン酸アミン石
けん等を主成分とし、これを100〜400倍に稀釈した水
溶液をコンベア表面に塗布することにより使用に供され
ている。
ルカリ塩を主体としてなるものが用いられている。例え
ば、ヤシ油脂肪酸カリウム石けん、オレイン酸アミン石
けん等を主成分とし、これを100〜400倍に稀釈した水
溶液をコンベア表面に塗布することにより使用に供され
ている。
【0004】これらの高級脂肪酸のアルカリ塩を主体と
した潤滑剤は潤滑性には優れるものの、稀釈水の硬度に
よる影響を受けて水不溶性の金属石けんを生成し、この
生成物が潤滑剤水溶液を供給する際のスプレーのノズル
孔を塞いでしまい、あるいはコンベア表面を汚してしま
う等の問題をひき起こす。さらに、これらの汚れが微生
物の温床となり、コンベア上に菌巣を形成する原因とも
なっている。
した潤滑剤は潤滑性には優れるものの、稀釈水の硬度に
よる影響を受けて水不溶性の金属石けんを生成し、この
生成物が潤滑剤水溶液を供給する際のスプレーのノズル
孔を塞いでしまい、あるいはコンベア表面を汚してしま
う等の問題をひき起こす。さらに、これらの汚れが微生
物の温床となり、コンベア上に菌巣を形成する原因とも
なっている。
【0005】そこで、近年、高級脂肪酸のアルカリ塩に
よる上述の欠点を排除するために、脂肪族アルキルアミ
ン類を主体とした潤滑剤が使用されている。例えば、N
−オレイル−1,3−ジアミノプロパン、N−ラウリル
−1,3−ジアミノプロパン等の塩酸塩、酢酸塩等を主
成分とし、これを300〜1000倍に稀釈してなる水溶液を
コンベア表面に塗布することにより使用に供されてい
る。
よる上述の欠点を排除するために、脂肪族アルキルアミ
ン類を主体とした潤滑剤が使用されている。例えば、N
−オレイル−1,3−ジアミノプロパン、N−ラウリル
−1,3−ジアミノプロパン等の塩酸塩、酢酸塩等を主
成分とし、これを300〜1000倍に稀釈してなる水溶液を
コンベア表面に塗布することにより使用に供されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の脂肪族アルキル
アミン類を主体とする潤滑剤は稀釈水の硬度による影響
を受けることがなく、優れた殺菌力と洗浄力を有する
等、従来の高級脂肪酸アルカリ塩に比べて種々の優れた
特徴を有しているため、多く使用されている。
アミン類を主体とする潤滑剤は稀釈水の硬度による影響
を受けることがなく、優れた殺菌力と洗浄力を有する
等、従来の高級脂肪酸アルカリ塩に比べて種々の優れた
特徴を有しているため、多く使用されている。
【0007】一方、上述の脂肪族アルキルアミンを主体
とする潤滑剤は潤滑性能が高級脂肪酸のアルカリ塩を主
体とした潤滑剤よりも劣るため、コンベアスピードが高
速化したり、容器材質が変更したりした場合には、コン
ベアラインの形状や、容器の形状によっては倒びんや倒
缶等の不都合が生じる場合がある。
とする潤滑剤は潤滑性能が高級脂肪酸のアルカリ塩を主
体とした潤滑剤よりも劣るため、コンベアスピードが高
速化したり、容器材質が変更したりした場合には、コン
ベアラインの形状や、容器の形状によっては倒びんや倒
缶等の不都合が生じる場合がある。
【0008】さらに、上述潤滑剤はコンベア上に泡の発
生を来たし、この泡がコンベア上に蓋積されるため外観
上見苦しいのみならず、潤滑性能の低下、容器ラベルの
汚染や剥がれ等の悪影響を与える。
生を来たし、この泡がコンベア上に蓋積されるため外観
上見苦しいのみならず、潤滑性能の低下、容器ラベルの
汚染や剥がれ等の悪影響を与える。
【0009】さらにまた、上述潤滑剤は濡れ性に劣るた
め、コンベア表面上に拡がらず、供給スプレーノズルの
選定や過剰量の供給を余儀なくされる。すなわち、上述
の潤滑剤では、コンベアプレート上での濡れ幅を大きく
するために、扇形ノズル(ファンジエットノズル)等、
幅広い供給スプレーノズルを選定しなければならず、そ
の上、潤滑剤水溶液の使用量も多くなる。
め、コンベア表面上に拡がらず、供給スプレーノズルの
選定や過剰量の供給を余儀なくされる。すなわち、上述
の潤滑剤では、コンベアプレート上での濡れ幅を大きく
するために、扇形ノズル(ファンジエットノズル)等、
幅広い供給スプレーノズルを選定しなければならず、そ
の上、潤滑剤水溶液の使用量も多くなる。
【0010】さらに、脂肪族アルキルアミンを主体とす
る潤滑剤はガラスびん等の容器表面に撥水性皮膜を形成
する。この撥水性皮膜は次のような製造作業上の悪影響
をもたらしている。
る潤滑剤はガラスびん等の容器表面に撥水性皮膜を形成
する。この撥水性皮膜は次のような製造作業上の悪影響
をもたらしている。
【0011】すなわち、近年では、ビール、清涼飲料等
の製品の容器への充填の際に、品質強化を図るために、
中味を充填する前の空容器の欠陥検査機や中味の充填さ
れた実容器の欠陥検査機を用いて、容器内外の汚れの付
着や、製品中の異物の存在、容器口の破損等、各種欠陥
の確認を行っている。
の製品の容器への充填の際に、品質強化を図るために、
中味を充填する前の空容器の欠陥検査機や中味の充填さ
れた実容器の欠陥検査機を用いて、容器内外の汚れの付
着や、製品中の異物の存在、容器口の破損等、各種欠陥
の確認を行っている。
【0012】これら検査機は優れた感度および精度を有
するため、容器底面や側面に発生するコンベア用潤滑剤
による泡を汚れとして読み取ってしまう。このため、通
常では、これら検査機に容器が到達する前の段階に水洗
工程を設け、ここから容器の底面や側面に洗浄水を掛け
て泡を洗い流している。
するため、容器底面や側面に発生するコンベア用潤滑剤
による泡を汚れとして読み取ってしまう。このため、通
常では、これら検査機に容器が到達する前の段階に水洗
工程を設け、ここから容器の底面や側面に洗浄水を掛け
て泡を洗い流している。
【0013】しかし、容器の底面や側面には脂肪族アル
キルアミンの塩酸塩や酢酸塩の撥水性皮膜が形成されて
おり、これに水を掛けても容器は均一に漏れず、水をは
じいて容器の底面や側面に水滴を発生する。上述検査機
はこの水滴を汚れ等の欠陥として読み取ってしまい、こ
のため、製造時の作業性に大きな支障を来している。
キルアミンの塩酸塩や酢酸塩の撥水性皮膜が形成されて
おり、これに水を掛けても容器は均一に漏れず、水をは
じいて容器の底面や側面に水滴を発生する。上述検査機
はこの水滴を汚れ等の欠陥として読み取ってしまい、こ
のため、製造時の作業性に大きな支障を来している。
【0014】そこで、本発明の目的は脂肪族アルキルア
ミンをベースとする潤滑剤を容器搬送用コンベア表面上
に供給して用いる際に、該潤滑剤の潤滑性能、抑泡性能
ならびに濡れ性能を向上せしめてコンベア表面上の容器
を容易に搬送せしめ、あるいはさらに、上述の潤滑剤を
容器の欠陥検査機を備えた容器搬送用コンベア表面上に
供給して用いる際に、前述と同様にコンベア表面上の容
器を容易に搬送せしめるとともに、前記潤滑剤に起因す
る水滴や泡の発生を抑制し、かつ、これらの容器への付
着を防止して前記欠陥検査機による容器の欠陥検査をス
ムーズにかつ確実に行い、上述の公知技術に存する欠点
を改良した脂肪族アルキルアミンをベースとするコンベ
ア用潤滑剤の改良法を提供することにある。
ミンをベースとする潤滑剤を容器搬送用コンベア表面上
に供給して用いる際に、該潤滑剤の潤滑性能、抑泡性能
ならびに濡れ性能を向上せしめてコンベア表面上の容器
を容易に搬送せしめ、あるいはさらに、上述の潤滑剤を
容器の欠陥検査機を備えた容器搬送用コンベア表面上に
供給して用いる際に、前述と同様にコンベア表面上の容
器を容易に搬送せしめるとともに、前記潤滑剤に起因す
る水滴や泡の発生を抑制し、かつ、これらの容器への付
着を防止して前記欠陥検査機による容器の欠陥検査をス
ムーズにかつ確実に行い、上述の公知技術に存する欠点
を改良した脂肪族アルキルアミンをベースとするコンベ
ア用潤滑剤の改良法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明によれば、容器搬送用コンベアの表面上に供
給して用いられる脂肪族アルキルアミンをベースとする
コンベア用潤滑剤の改良方法において、前記潤滑剤に燐
酸、または燐酸と炭素数2〜3の低級アルコールの併用
からなる添加剤を添加してなり、これにより、前記潤滑
剤の潤滑性能、抑泡性能ならびに濡れ性能を向上せしめ
て前記コンベア表面上の容器を容易に搬送せしめてなる
ことを特徴とする。
め、本発明によれば、容器搬送用コンベアの表面上に供
給して用いられる脂肪族アルキルアミンをベースとする
コンベア用潤滑剤の改良方法において、前記潤滑剤に燐
酸、または燐酸と炭素数2〜3の低級アルコールの併用
からなる添加剤を添加してなり、これにより、前記潤滑
剤の潤滑性能、抑泡性能ならびに濡れ性能を向上せしめ
て前記コンベア表面上の容器を容易に搬送せしめてなる
ことを特徴とする。
【0016】さらに、上述の目的を達成するため、他の
本発明によれば、容器の欠陥検査機の備えられた容器搬
送用コンベアの表面上に供給して用いられる脂肪族アル
キルアミンをベースとするコンベア用潤滑剤の改良方法
において、前記潤滑剤に燐酸、または燐酸と炭素数2〜
3の低級アルコールの併用からなる添加剤を添加してな
り、これにより、前記潤滑剤の潤滑性能、抑泡性能、な
らびに濡れ性能を向上せしめて前記コンベア表面上の容
器を容易に搬送せしめるとともに、前記潤滑剤に起因す
る水滴や泡の発生を抑制し、かつ、これらの容器への付
着を防止して前記欠陥検査機による容器の欠陥検査をス
ムーズに、かつ確実に行うようにしたことを特徴とす
る。
本発明によれば、容器の欠陥検査機の備えられた容器搬
送用コンベアの表面上に供給して用いられる脂肪族アル
キルアミンをベースとするコンベア用潤滑剤の改良方法
において、前記潤滑剤に燐酸、または燐酸と炭素数2〜
3の低級アルコールの併用からなる添加剤を添加してな
り、これにより、前記潤滑剤の潤滑性能、抑泡性能、な
らびに濡れ性能を向上せしめて前記コンベア表面上の容
器を容易に搬送せしめるとともに、前記潤滑剤に起因す
る水滴や泡の発生を抑制し、かつ、これらの容器への付
着を防止して前記欠陥検査機による容器の欠陥検査をス
ムーズに、かつ確実に行うようにしたことを特徴とす
る。
【0017】
【発明の実施の形態】上述の本発明を添付図面を用いて
具体的に詳述すると、以下のとおりである。
具体的に詳述すると、以下のとおりである。
【0018】図1は本発明方法の一具体例の説明図であ
り、図2は本発明にかかる他の具体例の説明図である。
り、図2は本発明にかかる他の具体例の説明図である。
【0019】図1中、1はコンベアであって、このコン
ベア1の表面2には潤滑剤3が表面2上に流し込むこと
により供給される。
ベア1の表面2には潤滑剤3が表面2上に流し込むこと
により供給される。
【0020】潤滑剤3は脂肪族アルキルアミン、例え
ば、N−オレイル−1,3−ジアミノプロパン、N−ラ
ウリル−1,3−ジアミノプロパン等の塩酸塩または酢
酸塩をベースとし、これに燐酸、または燐酸と炭素数2
〜3の低級アルコールの併用からなる添加剤を添加、混
合し、水で300〜1000倍に稀釈してなる水溶液である。
ば、N−オレイル−1,3−ジアミノプロパン、N−ラ
ウリル−1,3−ジアミノプロパン等の塩酸塩または酢
酸塩をベースとし、これに燐酸、または燐酸と炭素数2
〜3の低級アルコールの併用からなる添加剤を添加、混
合し、水で300〜1000倍に稀釈してなる水溶液である。
【0021】ここで用いられる炭素数2〜3の低級アル
コールは水に易溶であって、かつ表面張力が低く、具体
的には、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、
n−プロピルアルコール等であるが、好ましくはエチル
アルコールである。このようなアルコールとの併用によ
って、燐酸単独よりも濡れ性が一層高められ、この結
果、コンベア表面上での潤滑性の安定に至る時間が速め
られる。
コールは水に易溶であって、かつ表面張力が低く、具体
的には、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、
n−プロピルアルコール等であるが、好ましくはエチル
アルコールである。このようなアルコールとの併用によ
って、燐酸単独よりも濡れ性が一層高められ、この結
果、コンベア表面上での潤滑性の安定に至る時間が速め
られる。
【0022】上述添加剤の脂肪族アルキルアミンをベー
スとするコンベア用潤滑剤への添加量は脂肪族アルキル
アミンの純分量に対して、燐酸純分量で0.022倍量以上
であって、前記潤滑剤のpH値が5以上を維持するよう
な量であることが好ましい。上記燐酸量が0.022倍量以
下では、潤滑剤の潤滑性能、抑泡性能、ならびに濡れ性
能が充分ではなく、また、上記pH値が5以下では、特
に潤滑性能が充分でなくなってしまう。
スとするコンベア用潤滑剤への添加量は脂肪族アルキル
アミンの純分量に対して、燐酸純分量で0.022倍量以上
であって、前記潤滑剤のpH値が5以上を維持するよう
な量であることが好ましい。上記燐酸量が0.022倍量以
下では、潤滑剤の潤滑性能、抑泡性能、ならびに濡れ性
能が充分ではなく、また、上記pH値が5以下では、特
に潤滑性能が充分でなくなってしまう。
【0023】また、前記燐酸と炭素数2〜3の低級アル
コールとの配合比率は好ましくは重量比で、1:5〜
1:50、より好ましくは1:10〜1:30である。
コールとの配合比率は好ましくは重量比で、1:5〜
1:50、より好ましくは1:10〜1:30である。
【0024】なお、図1では、潤滑剤3はコンベア1上
に供給される前の段階で脂肪族アルキルアミンをベース
とする潤滑剤と添加剤を混合し、調製した例を示した
が、後述の図2で示されるように、コンベア1上で脂肪
族アルキルアミンをベースとする潤滑剤と添加剤を混合
し、調製することもできる。
に供給される前の段階で脂肪族アルキルアミンをベース
とする潤滑剤と添加剤を混合し、調製した例を示した
が、後述の図2で示されるように、コンベア1上で脂肪
族アルキルアミンをベースとする潤滑剤と添加剤を混合
し、調製することもできる。
【0025】コンベア1の表面2上には、ビールびん、
牛乳びん、清涼飲料びん、缶詰等、各種の容器4、4・・
・ 4が表面2上の潤滑剤3を介して配列され、コンベア
1の運転によって矢印方向に搬送される。このとき、容
器4、4・・・ 4はコンベア1の表面2上に、脂肪族アル
キルアミンをベースとする潤滑剤に燐酸または燐酸と炭
素数2〜3の低級アルコールの併用からなる添加剤を添
加混合してなる潤滑剤3が塗布されているので潤滑性能
が向上され、さらに泡の抑止性能も向上され、かつ濡れ
性能も向上され、この結果、コンベア1を高速で運転し
ても、コンベア1の表面2上の容器4、4・・・ 4はスム
ーズに流れて容易に搬送される。さらに、上述の添加剤
の添加された潤滑剤は上述のとおり、濡れ性能が向上さ
れているので、従来のように扇形ノズル(ファンジエッ
トノズル)等、幅広い供給スプレーノズルを使用しなく
ても、棒形ノズル(ペンシルジエットノズル)等、細い
供給スプレーノズルでも充分に広がり、このためノズル
の選定を必要としないのみならず、使用量も少量です
む。なお、図1中、5は容器4、4・・・ 4の水洗工程で
ある。
牛乳びん、清涼飲料びん、缶詰等、各種の容器4、4・・
・ 4が表面2上の潤滑剤3を介して配列され、コンベア
1の運転によって矢印方向に搬送される。このとき、容
器4、4・・・ 4はコンベア1の表面2上に、脂肪族アル
キルアミンをベースとする潤滑剤に燐酸または燐酸と炭
素数2〜3の低級アルコールの併用からなる添加剤を添
加混合してなる潤滑剤3が塗布されているので潤滑性能
が向上され、さらに泡の抑止性能も向上され、かつ濡れ
性能も向上され、この結果、コンベア1を高速で運転し
ても、コンベア1の表面2上の容器4、4・・・ 4はスム
ーズに流れて容易に搬送される。さらに、上述の添加剤
の添加された潤滑剤は上述のとおり、濡れ性能が向上さ
れているので、従来のように扇形ノズル(ファンジエッ
トノズル)等、幅広い供給スプレーノズルを使用しなく
ても、棒形ノズル(ペンシルジエットノズル)等、細い
供給スプレーノズルでも充分に広がり、このためノズル
の選定を必要としないのみならず、使用量も少量です
む。なお、図1中、5は容器4、4・・・ 4の水洗工程で
ある。
【0026】図2は、本発明の他の具体例の説明図であ
って、コンベア1の表面2には潤滑剤3が塗布される。
この潤滑剤3は脂肪族アルキルアミンをベースとする潤
滑剤6と、燐酸または燐酸と低級アルコールの併用から
なる添加剤7をそれぞれ、コンベア1の表面2上に別々
に供給して混合し、コンベア1上で調製される。さら
に、このコンベア1には誘導コンベア(スターホイル)
8を介して容器の欠陥検査機9が備えられる。
って、コンベア1の表面2には潤滑剤3が塗布される。
この潤滑剤3は脂肪族アルキルアミンをベースとする潤
滑剤6と、燐酸または燐酸と低級アルコールの併用から
なる添加剤7をそれぞれ、コンベア1の表面2上に別々
に供給して混合し、コンベア1上で調製される。さら
に、このコンベア1には誘導コンベア(スターホイル)
8を介して容器の欠陥検査機9が備えられる。
【0027】図2の構成からなるコンベア1の表面2上
には、図1と同様、ビールびん、牛乳びん、清涼飲料び
ん、缶詰等、各種の容器4、4・・・ 4が潤滑剤3を介し
て配列され、コンベア1の運転によって矢印方向に搬送
される。このとき、容器4、4・・・ 4はコンベア1の表
面2上に図1と同様の潤滑剤3が塗布されているので、
コンベア1を高速で運転してもスムーズに流れて容易に
搬送される。
には、図1と同様、ビールびん、牛乳びん、清涼飲料び
ん、缶詰等、各種の容器4、4・・・ 4が潤滑剤3を介し
て配列され、コンベア1の運転によって矢印方向に搬送
される。このとき、容器4、4・・・ 4はコンベア1の表
面2上に図1と同様の潤滑剤3が塗布されているので、
コンベア1を高速で運転してもスムーズに流れて容易に
搬送される。
【0028】上述の容器4、4・・・ 4は品質強化を図る
ため、容器の欠陥検査機9に導かれ、ここで容器内外の
汚れの付着、製品中の異物の存在、容器口の破損等、各
種欠陥の確認が行なわれる。この検査を受ける容器4、
4・・・ 4は中味を充填する前の空容器および充填後の実
容器の両方であり、空容器の場合には、空容器の欠陥検
査機9、実容器の場合には、実容器の欠陥検査機9が使
用される。
ため、容器の欠陥検査機9に導かれ、ここで容器内外の
汚れの付着、製品中の異物の存在、容器口の破損等、各
種欠陥の確認が行なわれる。この検査を受ける容器4、
4・・・ 4は中味を充填する前の空容器および充填後の実
容器の両方であり、空容器の場合には、空容器の欠陥検
査機9、実容器の場合には、実容器の欠陥検査機9が使
用される。
【0029】これら容器4、4・・・ 4の欠陥検査機9は
上述のとおり、優れた感度および精度を有するため、容
器4、4・・・ 4の底面や側面等に生じる潤滑剤に起因す
る泡までも汚れとして読み取ってしまう。そこで、この
ような誤読み取りを防ぐため、通常、図2に示されるよ
うに、容器4、4・・・ 4が誘導コンベア8に導入される
前の段階に容器の水洗工程5が備えられ、この水洗工程
5から、これら容器4、4・・・ 4に水を掛けて容器の水
洗を行い、泡を洗い流している。
上述のとおり、優れた感度および精度を有するため、容
器4、4・・・ 4の底面や側面等に生じる潤滑剤に起因す
る泡までも汚れとして読み取ってしまう。そこで、この
ような誤読み取りを防ぐため、通常、図2に示されるよ
うに、容器4、4・・・ 4が誘導コンベア8に導入される
前の段階に容器の水洗工程5が備えられ、この水洗工程
5から、これら容器4、4・・・ 4に水を掛けて容器の水
洗を行い、泡を洗い流している。
【0030】しかし、容器4、4・・・ 4の底面や側面に
は、脂肪族アルキルアミン類の撥水性皮膜が形成され
る。この皮膜に洗浄水を掛けても、泡は流し落とせるも
のの、水は皮膜上で均一に濡れずにはじかれてしまい、
この結果、容器4、4・・・ 4の底面や側面等には水滴が
生成し、この水滴までもが上述の検査機9によって汚れ
等の欠陥として読み取られる。
は、脂肪族アルキルアミン類の撥水性皮膜が形成され
る。この皮膜に洗浄水を掛けても、泡は流し落とせるも
のの、水は皮膜上で均一に濡れずにはじかれてしまい、
この結果、容器4、4・・・ 4の底面や側面等には水滴が
生成し、この水滴までもが上述の検査機9によって汚れ
等の欠陥として読み取られる。
【0031】ところが、本発明では図2に示されるよう
に、潤滑剤3は脂肪族アルキルアミンをベースとする潤
滑剤6に、燐酸、または燐酸と炭素数2〜3の低級アル
コールの併用からなる添加剤7を添加混合して調製され
るから、上述と同様、潤滑剤3の潤滑性能、抑泡性能、
ならびに濡れ性能が向上され、コンベア1表面2上の容
器4、4・・・ 4を容易に搬送せしめるのみならず、潤滑
剤に起因する水滴や泡の発生を抑制し、かつ、これらの
容器4、4・・・ 4への付着を防止し、欠陥検査機9によ
る容器4、4・・・ 4の欠陥検査をスムーズに、かつ確実
に行なうことができる。なお、この場合も、図1と同
様、潤滑剤の濡れ性向上により、ノズルの選定を必要と
しないのみならず、潤滑剤使用量も少量で済む。
に、潤滑剤3は脂肪族アルキルアミンをベースとする潤
滑剤6に、燐酸、または燐酸と炭素数2〜3の低級アル
コールの併用からなる添加剤7を添加混合して調製され
るから、上述と同様、潤滑剤3の潤滑性能、抑泡性能、
ならびに濡れ性能が向上され、コンベア1表面2上の容
器4、4・・・ 4を容易に搬送せしめるのみならず、潤滑
剤に起因する水滴や泡の発生を抑制し、かつ、これらの
容器4、4・・・ 4への付着を防止し、欠陥検査機9によ
る容器4、4・・・ 4の欠陥検査をスムーズに、かつ確実
に行なうことができる。なお、この場合も、図1と同
様、潤滑剤の濡れ性向上により、ノズルの選定を必要と
しないのみならず、潤滑剤使用量も少量で済む。
【0032】
【発明の実施例】以下、本発明を実施例によってさらに
詳述するが、本発明はこれら実施例によって制限される
ものではない。
詳述するが、本発明はこれら実施例によって制限される
ものではない。
【0033】実施例1 脂肪族アルキルアミンとして、N−オレイル1,3−ジ
アミノプロパンの酢酸塩を12%含有するコンベア用潤滑
剤の0.3%水溶液を用意し、これに燐酸、または燐酸と
エチルアルコール水溶液からなる本発明にかかる添加剤
を表1に示す要領で添加混合し、得られる混合液につい
てコンベア上の濡れ性を観察し、結果を表1に示した。
アミノプロパンの酢酸塩を12%含有するコンベア用潤滑
剤の0.3%水溶液を用意し、これに燐酸、または燐酸と
エチルアルコール水溶液からなる本発明にかかる添加剤
を表1に示す要領で添加混合し、得られる混合液につい
てコンベア上の濡れ性を観察し、結果を表1に示した。
【0034】上述の濡れ性試験は図1に示される形式の
ステンレス製コンベア1の表面2上に試料溶液をストレ
ートタイプのノズルから線状に供給し、表面2の濡れ性
(広がり性)を観察することにより行なった。
ステンレス製コンベア1の表面2上に試料溶液をストレ
ートタイプのノズルから線状に供給し、表面2の濡れ性
(広がり性)を観察することにより行なった。
【0035】
【表1】
【0036】表1の濡れ性の判定基準A、B、C、Dは
次のことを意味する。 A:コンベア表面が充分に濡れて試料溶液が表面全体に
広がる。 B:コンベア表面が相当に濡れて試料溶液が表面に広が
る。 C:コンベア表面が濡れて試料溶液の広がりが見られ
る。 D:コンベア表面が全く濡れず、試料溶液が1ケ所に集
まる。
次のことを意味する。 A:コンベア表面が充分に濡れて試料溶液が表面全体に
広がる。 B:コンベア表面が相当に濡れて試料溶液が表面に広が
る。 C:コンベア表面が濡れて試料溶液の広がりが見られ
る。 D:コンベア表面が全く濡れず、試料溶液が1ケ所に集
まる。
【0037】表1から、次のことがわかる。0.3%潤滑
剤水溶液のみからなる試料No.1では濡れ性はDランクで
あり、濡れ性に劣る。これに対して、0.3%潤滑剤水溶
液に本発明にかかる添加剤を添加すると、ストレートタ
イプのノズルから線状に供給したにもかかわらず、濡れ
性は向上する。特に、燐酸とエチルアルコールの併用か
らなる添加剤の場合には、濡れ性が極めて向上しコンベ
アの稼動開始時に短時間で潤滑性が安定化する。
剤水溶液のみからなる試料No.1では濡れ性はDランクで
あり、濡れ性に劣る。これに対して、0.3%潤滑剤水溶
液に本発明にかかる添加剤を添加すると、ストレートタ
イプのノズルから線状に供給したにもかかわらず、濡れ
性は向上する。特に、燐酸とエチルアルコールの併用か
らなる添加剤の場合には、濡れ性が極めて向上しコンベ
アの稼動開始時に短時間で潤滑性が安定化する。
【0038】実施例2 表2に示される試料No.8〜15について、それぞれ、潤滑
性、泡量、濡れ性を観察し、結果を表2に示した。
性、泡量、濡れ性を観察し、結果を表2に示した。
【0039】表2において、0.3%潤滑剤水溶液はN−
ラウリル−1,3−ジアミノプロパン(脂肪族アルキル
アミン)の酢酸塩を12%含有するコンベア用潤滑剤の0.
3%水溶液である。また、添加剤は表1の試料No.6に示
される燐酸0.1%−エチルアルコール1%−水98.9%
からなる併用添加剤である。表2の燐酸量は脂肪族アル
キルアミンの純分量に対する燐酸純分倍量である。
ラウリル−1,3−ジアミノプロパン(脂肪族アルキル
アミン)の酢酸塩を12%含有するコンベア用潤滑剤の0.
3%水溶液である。また、添加剤は表1の試料No.6に示
される燐酸0.1%−エチルアルコール1%−水98.9%
からなる併用添加剤である。表2の燐酸量は脂肪族アル
キルアミンの純分量に対する燐酸純分倍量である。
【0040】潤滑性の試験は図1に示される形式のステ
ンレス製コンベア1の表面2上に中味が充填されて重量
が1250gを呈するビールびんを載置し、次いで、表2の
試料No.8〜15の各試料溶液をそれぞれ表面2上にストレ
ートタイプのノズルから線状に10分間滴下した後、引張
抵抗値(g)を測定し、次の式にしたがって摩擦係数
(μ)を算出することにより行なった。
ンレス製コンベア1の表面2上に中味が充填されて重量
が1250gを呈するビールびんを載置し、次いで、表2の
試料No.8〜15の各試料溶液をそれぞれ表面2上にストレ
ートタイプのノズルから線状に10分間滴下した後、引張
抵抗値(g)を測定し、次の式にしたがって摩擦係数
(μ)を算出することにより行なった。
【0041】
【数1】
【0042】この試験条件は次のとおりである。 コンベアスピード:60cm/秒 試料溶液供給量:80ml/分 供給スプレーノズル:ストレートタイプノズル
【0043】泡量の試験は図1のコンベア1の表面2上
に発生した泡の容量を目視で観察することにより行なっ
た。判定基準のA、B、C、Dは次を意味する。
に発生した泡の容量を目視で観察することにより行なっ
た。判定基準のA、B、C、Dは次を意味する。
【0044】 A:極低泡 B:低泡 C:やや泡が存在するものの問題なし D:泡量多い
【0045】濡れ性の試験は図1のコンベア1の表面2
の濡れ状態を目視で観察することにより行った。判定基
準は実施例1の表1に示されるA〜Dランクと同じであ
る。
の濡れ状態を目視で観察することにより行った。判定基
準は実施例1の表1に示されるA〜Dランクと同じであ
る。
【0046】
【表2】
【0047】表2から、次のことがわかる。0.3%潤滑
剤水溶液に添加剤が脂肪族アルキルアミンの純分量に対
して燐酸純分量で0.022倍量以上であって、かつ潤滑剤
のpH値が5以上を維持するように添加混合された例、
すなわち、試料No.10 〜14では、潤滑性が著しく優れ、
かつ、コンベア上に蓄積される泡量も極めて少なく、し
かも、濡れ性についても良好である。
剤水溶液に添加剤が脂肪族アルキルアミンの純分量に対
して燐酸純分量で0.022倍量以上であって、かつ潤滑剤
のpH値が5以上を維持するように添加混合された例、
すなわち、試料No.10 〜14では、潤滑性が著しく優れ、
かつ、コンベア上に蓄積される泡量も極めて少なく、し
かも、濡れ性についても良好である。
【0048】これに対して、添加剤量が0.022倍量以下
の試料NO.9の場合、あるいは、pH値が5以下になるよ
うな試料NO.15 の添加量の場合には、潤滑性がやや、低
下し、泡量も比較的多くなり、濡れ性も多少低下する
が、添加量がゼロの試料NO.8のものよりも相当に優れて
いる。
の試料NO.9の場合、あるいは、pH値が5以下になるよ
うな試料NO.15 の添加量の場合には、潤滑性がやや、低
下し、泡量も比較的多くなり、濡れ性も多少低下する
が、添加量がゼロの試料NO.8のものよりも相当に優れて
いる。
【0049】実施例3 ビール工場の図2に示される形式の製造ラインにおい
て、潤滑剤3の塗布されたコンベア1の表面2上にビー
ルの充填されたビールびん(容器)4、4・・・ 4を配列
し、搬送して摩擦係数、抑泡性および濡れ性を観察し
た。
て、潤滑剤3の塗布されたコンベア1の表面2上にビー
ルの充填されたビールびん(容器)4、4・・・ 4を配列
し、搬送して摩擦係数、抑泡性および濡れ性を観察し
た。
【0050】実験は表面2上の潤滑剤3として、脂肪族
アルキルアミンをベースとする潤滑剤6、およびこの潤
滑剤6と添加剤7との併用からなる潤滑剤を用い、これ
らについて摩擦係数(μ)、抑泡性および濡れ性をそれ
ぞれ比較することにより行った。
アルキルアミンをベースとする潤滑剤6、およびこの潤
滑剤6と添加剤7との併用からなる潤滑剤を用い、これ
らについて摩擦係数(μ)、抑泡性および濡れ性をそれ
ぞれ比較することにより行った。
【0051】まず、コンベア1の表面2上にN−ラウリ
ル1,3−ジアミノプロパン(脂肪族アルキルアミン)
の酢酸塩を12%含有するコンベア用潤滑剤の0.3%水溶
液6を、潤滑剤供給ノズル(ストレートタイプノズル)
を通して毎分180〜200mlの流量で供給した。次いで、
コンベア1 を運転して容器4、4・・・ 4を搬送し、この
ときの摩擦係数、抑泡性および濡れ性を観察したとこ
ろ、摩擦係数は0.103であったが、泡が発生し(運転
の支障を来す程ではないが)、さらに、濡れ性は著しく
低下しく劣った。
ル1,3−ジアミノプロパン(脂肪族アルキルアミン)
の酢酸塩を12%含有するコンベア用潤滑剤の0.3%水溶
液6を、潤滑剤供給ノズル(ストレートタイプノズル)
を通して毎分180〜200mlの流量で供給した。次いで、
コンベア1 を運転して容器4、4・・・ 4を搬送し、この
ときの摩擦係数、抑泡性および濡れ性を観察したとこ
ろ、摩擦係数は0.103であったが、泡が発生し(運転
の支障を来す程ではないが)、さらに、濡れ性は著しく
低下しく劣った。
【0052】さらに、コンベア1の表面2上に上述の0.
3%潤滑剤水溶液6を上述と同様、潤滑剤供給ノズル
(ストレートタイプノズル)を通して毎分180〜200ml
の流量で供給するとともに、添加剤7を添加剤供給ノズ
ルを通して毎分12〜13mlの流量で供給した。添加剤7は
純分配合で、燐酸0.1重量%−イソプロピルアルコール
1重量%−水98.9重量%の系からなるものを用いた。
3%潤滑剤水溶液6を上述と同様、潤滑剤供給ノズル
(ストレートタイプノズル)を通して毎分180〜200ml
の流量で供給するとともに、添加剤7を添加剤供給ノズ
ルを通して毎分12〜13mlの流量で供給した。添加剤7は
純分配合で、燐酸0.1重量%−イソプロピルアルコール
1重量%−水98.9重量%の系からなるものを用いた。
【0053】次いで、コンベア1を運転して容器4、4
・・・ 4を搬送し、このときの摩擦係数、抑泡性および濡
れ性を観察したところ、摩擦係数は0.092、泡は大幅
に減少し、かつコンベア1の表面2の濡れ性は著しく向
上して全面が濡れていた。しかも、脂肪族アルキルアミ
ンの起因する水滴や泡の発生も抑制され、これらのビー
ルびんへの付着もなく、欠陥検査機によるビールびんの
欠陥検査がスムーズに、かつ、確実に行われた。
・・・ 4を搬送し、このときの摩擦係数、抑泡性および濡
れ性を観察したところ、摩擦係数は0.092、泡は大幅
に減少し、かつコンベア1の表面2の濡れ性は著しく向
上して全面が濡れていた。しかも、脂肪族アルキルアミ
ンの起因する水滴や泡の発生も抑制され、これらのビー
ルびんへの付着もなく、欠陥検査機によるビールびんの
欠陥検査がスムーズに、かつ、確実に行われた。
【0054】
【発明の効果】以上のとおり、本発明は脂肪族アルキル
アミンをベースとする潤滑剤に燐酸、または燐酸と炭素
数2〜3の低級アルコールの併用からなる添加剤を添加
し、得られる潤滑剤を容器搬送用コンベアの表面上、あ
るいは容器の欠陥検査機の備えられた容器搬送用コンベ
アの表面上にそれぞれ供給して該容器を搬送するように
することにより、潤滑性能、抑泡性能および濡れ性能の
いずれをも向上せしめてコンベア表面上の容器を容易に
搬送せしめるとともに、前記潤滑剤に起因する水滴や泡
の発生を抑制し、かつ、これらの容器への付着を防止し
て前記欠陥検査機による容器の欠陥検査をスムーズに、
かつ確実に行うことができる。
アミンをベースとする潤滑剤に燐酸、または燐酸と炭素
数2〜3の低級アルコールの併用からなる添加剤を添加
し、得られる潤滑剤を容器搬送用コンベアの表面上、あ
るいは容器の欠陥検査機の備えられた容器搬送用コンベ
アの表面上にそれぞれ供給して該容器を搬送するように
することにより、潤滑性能、抑泡性能および濡れ性能の
いずれをも向上せしめてコンベア表面上の容器を容易に
搬送せしめるとともに、前記潤滑剤に起因する水滴や泡
の発生を抑制し、かつ、これらの容器への付着を防止し
て前記欠陥検査機による容器の欠陥検査をスムーズに、
かつ確実に行うことができる。
【図1】本発明方法の一具体例の説明図である。
【図2】本発明にかかる他の具体例の説明図である。
【符号の説明】 1 コンベア 2 表面 3 潤滑剤 4 容器 5 水洗工程 6 脂肪族アルキルアミンをベースとする潤滑剤 7 添加剤 8 誘導コンベア 9 容器の欠陥検査機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 125:24 129:06) C10N 30:00 30:18 40:00 (72)発明者 秋本 竜二 東京都品川区東五反田5−10−18 大三工 業株式会社内 (72)発明者 永島 久子 東京都品川区東五反田5−10−18 大三工 業株式会社内
Claims (7)
- 【請求項1】 容器搬送用コンベアの表面上に供給して
用いられる脂肪族アルキルアミンをベースとするコンベ
ア用潤滑剤の改良方法において、前記潤滑剤に燐酸、ま
たは燐酸と炭素数2〜3の低級アルコールの併用からな
る添加剤を添加することを特徴とし、これにより、前記
潤滑剤の潤滑性能、抑泡性能ならびに濡れ性能を向上せ
しめて前記コンベア表面上の容器を容易に搬送せしめて
なる脂肪族アルキルアミンをベースとするコンベア用潤
滑剤の改良方法。 - 【請求項2】 容器の欠陥検査機の備えられた容器搬送
用コンベアの表面上に供給して用いられる脂肪族アルキ
ルアミンをベースとするコンベア用潤滑剤の改良方法に
おいて、前記潤滑剤に燐酸、または燐酸と炭素数2〜3
の低級アルコールの併用からなる添加剤を添加すること
を特徴とし、これにより、前記潤滑剤の潤滑性能、抑泡
性能、ならびに濡れ性能を向上せしめて前記コンベア表
面上の容器を容易に搬送せしめるとともに、前記潤滑剤
に起因する水滴や泡の発生を抑制し、かつ、これらの容
器への付着を防止して前記欠陥検査機による容器の欠陥
検査をスムーズに、かつ確実に行うようにした脂肪族ア
ルキルアミンをベースとするコンベア用潤滑剤の改良方
法。 - 【請求項3】 炭素数2〜3の低級アルコールがエチル
アルコール、イソプロピルアルコールまたはn−プロピ
ルアルコールである請求項1または2のいずれかに記載
のコンベア用潤滑剤の改良方法。 - 【請求項4】 脂肪族アルキルアミンをベースとするコ
ンベア用潤滑剤への前記添加剤の添加量が前記脂肪族ア
ルキルアミンの純分量に対して燐酸純分量で0.025倍量
以上であって、前記潤滑剤のpH値が5以上を維持する
ような量である請求項1または2のいずれかに記載のコ
ンベア用潤滑剤の改良方法。 - 【請求項5】 前記燐酸と炭素数2〜3の低級アルコー
ルとの配合比率が重量比で1:5〜1:50である請求項
1または2のいずれかに記載のコンベア用潤滑剤の改良
方法。 - 【請求項6】 前記脂肪族アルキルアミンをベースとす
るコンベア用潤滑剤への添加剤の添加は容器の搬送用コ
ンベアの表面上に供給される前の段階で行われる請求項
1または2のいずれかに記載のコンベア用潤滑剤の改良
方法。 - 【請求項7】 前記脂肪族アルキルアミンをベースとす
るコンベア用潤滑剤への添加剤の添加は容器の搬送用コ
ンベア上で行われる請求項1または2のいずれかに記載
のコンベア用潤滑剤の改良方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4686296A JPH09217081A (ja) | 1996-02-09 | 1996-02-09 | 脂肪族アルキルアミンをベースとするコンベア用潤滑剤の改良方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4686296A JPH09217081A (ja) | 1996-02-09 | 1996-02-09 | 脂肪族アルキルアミンをベースとするコンベア用潤滑剤の改良方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09217081A true JPH09217081A (ja) | 1997-08-19 |
Family
ID=12759155
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4686296A Pending JPH09217081A (ja) | 1996-02-09 | 1996-02-09 | 脂肪族アルキルアミンをベースとするコンベア用潤滑剤の改良方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09217081A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009509024A (ja) * | 2005-09-22 | 2009-03-05 | イーコラブ インコーポレイティド | Pet表面上における良好な濡れ性を備えたシリコーン潤滑剤 |
JP2010047397A (ja) * | 2008-08-25 | 2010-03-04 | Shibuya Kogyo Co Ltd | 集合コンベヤ |
-
1996
- 1996-02-09 JP JP4686296A patent/JPH09217081A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009509024A (ja) * | 2005-09-22 | 2009-03-05 | イーコラブ インコーポレイティド | Pet表面上における良好な濡れ性を備えたシリコーン潤滑剤 |
JP2010047397A (ja) * | 2008-08-25 | 2010-03-04 | Shibuya Kogyo Co Ltd | 集合コンベヤ |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040218 |
|
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040302 |
|
A02 | Decision of refusal |
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