JPH09211936A - 接触帯電装置 - Google Patents
接触帯電装置Info
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- JPH09211936A JPH09211936A JP2237996A JP2237996A JPH09211936A JP H09211936 A JPH09211936 A JP H09211936A JP 2237996 A JP2237996 A JP 2237996A JP 2237996 A JP2237996 A JP 2237996A JP H09211936 A JPH09211936 A JP H09211936A
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- voltage
- charging member
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 帯電ムラの低減,オゾンの発生量の低減,帯
電部材の製造容易化,寸法精度制限の緩和。 【解決手段】 感光体ドラム1に接触する帯電部材2
に、電圧を印加することにより、帯電部材2と感光体と
の間で直接放電を起こし、感光体を帯電する接触帯電装
置において、帯電部材2は中抵抗の材料によって構成
し、この帯電部材2の、感光体と接触する部分に、感光
体の帯電が始まる電圧をVth、帯電後の表面電位をVde
とするとき、最大値がVde+Vthであり、最小値がVde
−Vth以上であり、平均値がVth以下で、周波数fで振
動する脈流電圧を印加する帯電電源回路4を備えること
を特徴とする。
電部材の製造容易化,寸法精度制限の緩和。 【解決手段】 感光体ドラム1に接触する帯電部材2
に、電圧を印加することにより、帯電部材2と感光体と
の間で直接放電を起こし、感光体を帯電する接触帯電装
置において、帯電部材2は中抵抗の材料によって構成
し、この帯電部材2の、感光体と接触する部分に、感光
体の帯電が始まる電圧をVth、帯電後の表面電位をVde
とするとき、最大値がVde+Vthであり、最小値がVde
−Vth以上であり、平均値がVth以下で、周波数fで振
動する脈流電圧を印加する帯電電源回路4を備えること
を特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被帯電体に接触し
てそれを帯電する装置に関する。この帯電装置は例え
ば、感光体を帯電し帯電面に画像光を露光し露光により
形成された静電潜像を現像して記録媒体に転写する電子
写真方式の複写機,プリンタにおいて、感光体の帯電あ
るいは記録媒体への顕像の転写に用いられる。
てそれを帯電する装置に関する。この帯電装置は例え
ば、感光体を帯電し帯電面に画像光を露光し露光により
形成された静電潜像を現像して記録媒体に転写する電子
写真方式の複写機,プリンタにおいて、感光体の帯電あ
るいは記録媒体への顕像の転写に用いられる。
【0002】
【従来の技術】図10は電子写真プロセスを用いる画像
形成装置の概略図である。感光体ドラム1は導体1bの
表面に感光体1aを塗布することによって形成され、図
10中の矢印方向に回転する。画像形成装置では次のよ
うな手順で、画像の形成を行う。
形成装置の概略図である。感光体ドラム1は導体1bの
表面に感光体1aを塗布することによって形成され、図
10中の矢印方向に回転する。画像形成装置では次のよ
うな手順で、画像の形成を行う。
【0003】1.帯電部材2(帯電ロ−ラ)で感光体1
aの表面を所望の電位に帯電する; 2.露光装置EXPで、感光体に画像光を露光して、感
光体上に静電潜像を形成する; 3.現像装置DEVで、静電潜像をトナーによって現像
し、感光体上にトナー像を形成する; 4.転写ロ−ラ5で、感光体上のトナー像を不図示の搬
送手段によって搬送される記録紙6上に転写する; 5.クリーニングブラシ7で、転写されず感光体上に残
ったトナーを清掃する; 6.トナ−像が乗った記録紙6は、不図示の定着器へ搬
送しトナーを加熱,加圧により記録紙6に固着する。
aの表面を所望の電位に帯電する; 2.露光装置EXPで、感光体に画像光を露光して、感
光体上に静電潜像を形成する; 3.現像装置DEVで、静電潜像をトナーによって現像
し、感光体上にトナー像を形成する; 4.転写ロ−ラ5で、感光体上のトナー像を不図示の搬
送手段によって搬送される記録紙6上に転写する; 5.クリーニングブラシ7で、転写されず感光体上に残
ったトナーを清掃する; 6.トナ−像が乗った記録紙6は、不図示の定着器へ搬
送しトナーを加熱,加圧により記録紙6に固着する。
【0004】感光体ドラム1は、図10中の矢印の方向
に回転するため、上記の1.から6.の工程を繰り返す
ことによって、複数枚の記録紙に順次に画像が形成され
る。画像露光に先立って感光体を均一に帯電する帯電装
置としては、コロナ帯電装置が代表的であるが、このほ
かに、帯電ロ−ラなど、接触帯電装置が実用化されてい
る。接触帯電装置としては、帯電部材として、ローラを
使用するもの、ブラシを使用するもの、あるいはブレー
ドを使用するものなどがある。しかし、ローラ,ブラ
シ,ブレードのいずれを使用しても、帯電部材と感光体
(被帯電体)との間で直接放電を起こさせ、感光体の帯
電を行う点は同じであり、本質的に違いはない。
に回転するため、上記の1.から6.の工程を繰り返す
ことによって、複数枚の記録紙に順次に画像が形成され
る。画像露光に先立って感光体を均一に帯電する帯電装
置としては、コロナ帯電装置が代表的であるが、このほ
かに、帯電ロ−ラなど、接触帯電装置が実用化されてい
る。接触帯電装置としては、帯電部材として、ローラを
使用するもの、ブラシを使用するもの、あるいはブレー
ドを使用するものなどがある。しかし、ローラ,ブラ
シ,ブレードのいずれを使用しても、帯電部材と感光体
(被帯電体)との間で直接放電を起こさせ、感光体の帯
電を行う点は同じであり、本質的に違いはない。
【0005】接触帯電装置は、被帯電体である感光体
に、帯電部材を接触させ、この帯電部材に電圧を印加す
ることによって感光体の帯電を行う。図11は、従来
の、帯電ロ−ラを用いる接触帯電装置の一例であり、そ
の断面図を表している。帯電ロ−ラ2は、ローラ形状で
直径14[mm]、長さ約300[mm]であり、導体
2rb上に弾性層2ra(厚さ約3[mm])が形成し
てある。感光体ドラム1は直径30[mm]、長さ約3
00[mm]であり、導体1b上に感光体1a(厚さ約
30[μm])が形成してある。帯電ロ−ラ2は回転す
る感光体ドラム1対して接触し、従動回転する。帯電部
材の弾性層は、抵抗率が中抵抗の材料(具体的には、1
05〜1012[Ωcm])から構成される。帯電ロ−ラ
2には、帯電電源4pによって電圧を印加し、感光体1
aの帯電を行う。印加電圧は、直流で−1〜−5[k
V]である。
に、帯電部材を接触させ、この帯電部材に電圧を印加す
ることによって感光体の帯電を行う。図11は、従来
の、帯電ロ−ラを用いる接触帯電装置の一例であり、そ
の断面図を表している。帯電ロ−ラ2は、ローラ形状で
直径14[mm]、長さ約300[mm]であり、導体
2rb上に弾性層2ra(厚さ約3[mm])が形成し
てある。感光体ドラム1は直径30[mm]、長さ約3
00[mm]であり、導体1b上に感光体1a(厚さ約
30[μm])が形成してある。帯電ロ−ラ2は回転す
る感光体ドラム1対して接触し、従動回転する。帯電部
材の弾性層は、抵抗率が中抵抗の材料(具体的には、1
05〜1012[Ωcm])から構成される。帯電ロ−ラ
2には、帯電電源4pによって電圧を印加し、感光体1
aの帯電を行う。印加電圧は、直流で−1〜−5[k
V]である。
【0006】しかし、接触帯電装置では、いわゆる「帯
電ムラ」が発生しやすいという問題があった。帯電ムラ
とは感光体の帯電が均一になされない状態のことであ
り、感光体の表面電位が場所によって、高くなったり、
低くなったりしている状態のことである。
電ムラ」が発生しやすいという問題があった。帯電ムラ
とは感光体の帯電が均一になされない状態のことであ
り、感光体の表面電位が場所によって、高くなったり、
低くなったりしている状態のことである。
【0007】接触帯電装置では、帯電部材に直流電圧を
印加すると、感光体の表面電位は図12のように傾き1
の直線になる。図12は横軸が帯電部材への印加した直
流電圧値、縦軸が感光体の表面電位である。Vthは帯電
部材と感光体との間で放電が起こり、感光体の表面が帯
電され始める電圧(帯電開始電圧)であり、接触帯電装
置では、およそ500[V]である。図12を見ると分
かるように、感光体を所望の表面電位Vdeに帯電するた
めには、印加電圧はVth+Vdeであることが必要であ
る。しかし、このような電圧を印加した場合、帯電部材
と感光体との間で最初に放電が起こる場所は、帯電部材
と感光体との接触部よりも、帯電部材と感光体との距離
が大きいところ(例えば図11のC−D間)であり、こ
れら帯電むらの原因となる。これは、いわゆる「Pashe
nの法則」によって、電極間に印加する電圧が大きくな
ると、放電が始まる電極間距離も大きくなるためであ
る。「Pashenの法則」とは、平行に対向した電極間の
距離と放電が始まる電圧との関係を表し、図13のよう
な曲線になる。図13は横軸が電極間距離、縦軸が放電
が始まる電圧(Vth)である。図11は、Aが帯電部材
と感光体との接触部を表し、C−Dが印加電圧をVde+
Vthとしたときに、帯電部材と感光体との間で最初に放
電が起こる場所を表している。
印加すると、感光体の表面電位は図12のように傾き1
の直線になる。図12は横軸が帯電部材への印加した直
流電圧値、縦軸が感光体の表面電位である。Vthは帯電
部材と感光体との間で放電が起こり、感光体の表面が帯
電され始める電圧(帯電開始電圧)であり、接触帯電装
置では、およそ500[V]である。図12を見ると分
かるように、感光体を所望の表面電位Vdeに帯電するた
めには、印加電圧はVth+Vdeであることが必要であ
る。しかし、このような電圧を印加した場合、帯電部材
と感光体との間で最初に放電が起こる場所は、帯電部材
と感光体との接触部よりも、帯電部材と感光体との距離
が大きいところ(例えば図11のC−D間)であり、こ
れら帯電むらの原因となる。これは、いわゆる「Pashe
nの法則」によって、電極間に印加する電圧が大きくな
ると、放電が始まる電極間距離も大きくなるためであ
る。「Pashenの法則」とは、平行に対向した電極間の
距離と放電が始まる電圧との関係を表し、図13のよう
な曲線になる。図13は横軸が電極間距離、縦軸が放電
が始まる電圧(Vth)である。図11は、Aが帯電部材
と感光体との接触部を表し、C−Dが印加電圧をVde+
Vthとしたときに、帯電部材と感光体との間で最初に放
電が起こる場所を表している。
【0008】このように、従来の接触帯電装置では、直
流電圧のみを印加した場合、帯電部材と感光体との間の
放電が、両者の接触部ではなく、両者の距離が大きい場
所で起こる。この結果、「帯電ムラ」が発生しやすいと
いう問題があった。「帯電ムラ」発生の詳しいメカニズ
ムについては、現在のところ明らかにはなっていない
が、放電が長距離の空隙を介しておこる場合、短距離の
空隙を介しておこる場合に比べて、放電の開始から終了
までの間(一回の放電の間)に移動する電荷量が大きく
なってしまい、「帯電ムラ」が発生すると予想される。
流電圧のみを印加した場合、帯電部材と感光体との間の
放電が、両者の接触部ではなく、両者の距離が大きい場
所で起こる。この結果、「帯電ムラ」が発生しやすいと
いう問題があった。「帯電ムラ」発生の詳しいメカニズ
ムについては、現在のところ明らかにはなっていない
が、放電が長距離の空隙を介しておこる場合、短距離の
空隙を介しておこる場合に比べて、放電の開始から終了
までの間(一回の放電の間)に移動する電荷量が大きく
なってしまい、「帯電ムラ」が発生すると予想される。
【0009】接触帯電装置において帯電ムラを解消する
ために、従来から、印加電圧,帯電部材の材質および構
成などに関して多くの技術が提案されている。
ために、従来から、印加電圧,帯電部材の材質および構
成などに関して多くの技術が提案されている。
【0010】特開昭63−149669号公報には、帯
電むらを無くすために帯電部材に、帯電開始電圧Vthの
2倍以上のピーク間電圧を有する振動電圧を印加するこ
とが提案されており、具体的には、直流電圧−630[V]に
交流電圧1300[V](ピーク間電圧)を重畳した電圧を、
帯電部材に印加している。帯電開始電圧Vthはこのとき
約-560[V]となっている。
電むらを無くすために帯電部材に、帯電開始電圧Vthの
2倍以上のピーク間電圧を有する振動電圧を印加するこ
とが提案されており、具体的には、直流電圧−630[V]に
交流電圧1300[V](ピーク間電圧)を重畳した電圧を、
帯電部材に印加している。帯電開始電圧Vthはこのとき
約-560[V]となっている。
【0011】特開平5−341620号公報には、オゾ
ンの発生量を低減するために、帯電部材の抵抗層の最外
層を、表面粗さ5[μm]、厚さ15[μm]にすることが
提案されている。さらに、最外層の材質をウレタンとす
ることも提示している。この結果、帯電部材に印加する
電圧を直流電圧のみとすることができ、直流電圧に交流
電圧を重畳していた従来の方法に比べてオゾンの発生量
を少なくすることができるとしている。さらに上記の構
成にすることによって、直流電圧のみを印加した場合に
問題となっていた、帯電部材の特性の、環境による変化
も少なくなるとしている。
ンの発生量を低減するために、帯電部材の抵抗層の最外
層を、表面粗さ5[μm]、厚さ15[μm]にすることが
提案されている。さらに、最外層の材質をウレタンとす
ることも提示している。この結果、帯電部材に印加する
電圧を直流電圧のみとすることができ、直流電圧に交流
電圧を重畳していた従来の方法に比べてオゾンの発生量
を少なくすることができるとしている。さらに上記の構
成にすることによって、直流電圧のみを印加した場合に
問題となっていた、帯電部材の特性の、環境による変化
も少なくなるとしている。
【0012】特開平7−72704号公報,特開平7−
72705号公報,特開平7−72711号公報および
特開平7−72712号公報には、接触帯電装置で、帯
電部材と被帯電体との間で起こる放電を制限する技術が
説明されている。帯電部材と被帯電体とが離間する領域
で、放電電界を形成して、被帯電体の帯電を行うことを
特徴としており、実施例では、帯電部材は、帯電部材の
被帯電部材との当接部より上流側(被帯電体の移動する
向きに対して)をPETで被覆している。このPET
が、放電規制部材の役目をし、帯電部材と被帯電体とが
徐々に近づく領域では、放電が起こらないようになって
いる。この結果、従来の直流電圧のみを印加した接触帯
電装置で問題となっていた「帯電ムラ」を、直流電圧に
交流電圧を重畳する方法(例えば前記特開昭63−14
9669号公報)以外の方法で解決できるとしている。
72705号公報,特開平7−72711号公報および
特開平7−72712号公報には、接触帯電装置で、帯
電部材と被帯電体との間で起こる放電を制限する技術が
説明されている。帯電部材と被帯電体とが離間する領域
で、放電電界を形成して、被帯電体の帯電を行うことを
特徴としており、実施例では、帯電部材は、帯電部材の
被帯電部材との当接部より上流側(被帯電体の移動する
向きに対して)をPETで被覆している。このPET
が、放電規制部材の役目をし、帯電部材と被帯電体とが
徐々に近づく領域では、放電が起こらないようになって
いる。この結果、従来の直流電圧のみを印加した接触帯
電装置で問題となっていた「帯電ムラ」を、直流電圧に
交流電圧を重畳する方法(例えば前記特開昭63−14
9669号公報)以外の方法で解決できるとしている。
【0013】これらの技術は大別すると次の2つに分類
することができる: 1.帯電部材に印加する電圧が、直流電圧に交流電圧を
重畳した振動電圧であって、この交流電圧のピーク間電
圧を、帯電開始電圧Vth(帯電部材に直流電圧を印加し
たときに帯電が始まるしきい値)の2倍以上とする方式
(以下AC重畳方式と略す:例えば上記特開昭63−1
49669号公報); 2.帯電部材に印加する電圧は直流電圧のみであって、
帯電部材の物性(抵抗率をはじめ、厚み、表面性状な
ど)を調整して最適化する方式(以下DC印加方式と略
す:例えば上記特開平5−341620号公報)。
することができる: 1.帯電部材に印加する電圧が、直流電圧に交流電圧を
重畳した振動電圧であって、この交流電圧のピーク間電
圧を、帯電開始電圧Vth(帯電部材に直流電圧を印加し
たときに帯電が始まるしきい値)の2倍以上とする方式
(以下AC重畳方式と略す:例えば上記特開昭63−1
49669号公報); 2.帯電部材に印加する電圧は直流電圧のみであって、
帯電部材の物性(抵抗率をはじめ、厚み、表面性状な
ど)を調整して最適化する方式(以下DC印加方式と略
す:例えば上記特開平5−341620号公報)。
【0014】しかし、上記のAC重畳方式およびDC印
加方式は、それぞれ次のような問題点がある: 1.AC重畳方式では、上述のような電圧が帯電部材に
印加されているために、帯電部材から感光体へ放電(帯
電過程)が起こるだけでなく、感光体から帯電部材への
放電(逆帯電過程)が起こる。このため、感光体が帯電
装置を通過する際に、この帯電,逆帯電過程が何回か繰
り返される。つまり、感光体の帯電にとって不必要な
(帯電ムラを解消するには有効であるが)放電がおこっ
てしまう。この結果、DC印加方式に比べて、オゾンな
ど放電生成物の発生量が大きくなる。これらの放電生成
物は、帯電部材や感光体の表面を劣化させるため、帯電
性能が低下したり、異常画像の原因になる(オゾン発生
量が大きくなってしまう問題は、上記特開平5−341
620号公報の[0009]でも指摘されている。) 2.DC印加方式では、帯電ムラが発生しないようにす
るためには、上記特開平5−341620号公報で述べ
られているように、帯電部材の抵抗を厳しく制限した
り、帯電部材の膜厚を制限したり、帯電部材の表面の凸
凹を厳しく制限したりする必要がある。これらの制限
は、いずれもAC重畳方式の場合に比べて厳しい。この
ため、DC印加方式では帯電部材の製作が、AC重畳方
式に比ベて困難であるという問題がある。
加方式は、それぞれ次のような問題点がある: 1.AC重畳方式では、上述のような電圧が帯電部材に
印加されているために、帯電部材から感光体へ放電(帯
電過程)が起こるだけでなく、感光体から帯電部材への
放電(逆帯電過程)が起こる。このため、感光体が帯電
装置を通過する際に、この帯電,逆帯電過程が何回か繰
り返される。つまり、感光体の帯電にとって不必要な
(帯電ムラを解消するには有効であるが)放電がおこっ
てしまう。この結果、DC印加方式に比べて、オゾンな
ど放電生成物の発生量が大きくなる。これらの放電生成
物は、帯電部材や感光体の表面を劣化させるため、帯電
性能が低下したり、異常画像の原因になる(オゾン発生
量が大きくなってしまう問題は、上記特開平5−341
620号公報の[0009]でも指摘されている。) 2.DC印加方式では、帯電ムラが発生しないようにす
るためには、上記特開平5−341620号公報で述べ
られているように、帯電部材の抵抗を厳しく制限した
り、帯電部材の膜厚を制限したり、帯電部材の表面の凸
凹を厳しく制限したりする必要がある。これらの制限
は、いずれもAC重畳方式の場合に比べて厳しい。この
ため、DC印加方式では帯電部材の製作が、AC重畳方
式に比ベて困難であるという問題がある。
【0015】このほか、DC印加方式を改良したものと
して、上記特開平7−72704号公報,特開平7−7
2705号公報,特開平7−72711号公報および特
開平7−72712号公報がある。それ以前の、単に帯
電部材に単に直流電圧を印加する方法では、帯電部材と
感光体とが接触する以前の広い空隙(0.1[mm]以
上)を介して、最初の放電が起こる。このような、広い
空隙を介して放電が開始された場合には、感光体の帯電
電位が、ばらつきの大きいものとなり、帯電ムラが発生
してしまう(上述のDC印加方式でも、広い空隙を介し
て放電が開始されるが、帯電部材の抵抗,膜厚,表面の
凸凹等を最適化してあるために、帯電ムラの発生がおさ
えられる)。特開平7−72704号公報などでは、放
電規制部材を設置することによって、帯電部材と感光体
との間で起こる放電を一部規制する(以後、この方式を
放電規制方式と略称する)。
して、上記特開平7−72704号公報,特開平7−7
2705号公報,特開平7−72711号公報および特
開平7−72712号公報がある。それ以前の、単に帯
電部材に単に直流電圧を印加する方法では、帯電部材と
感光体とが接触する以前の広い空隙(0.1[mm]以
上)を介して、最初の放電が起こる。このような、広い
空隙を介して放電が開始された場合には、感光体の帯電
電位が、ばらつきの大きいものとなり、帯電ムラが発生
してしまう(上述のDC印加方式でも、広い空隙を介し
て放電が開始されるが、帯電部材の抵抗,膜厚,表面の
凸凹等を最適化してあるために、帯電ムラの発生がおさ
えられる)。特開平7−72704号公報などでは、放
電規制部材を設置することによって、帯電部材と感光体
との間で起こる放電を一部規制する(以後、この方式を
放電規制方式と略称する)。
【0016】放電規制方式では、放電規制部材によっ
て、帯電部材と感光体との間での最初の放電は、帯電部
材と感光体との接触部に近い、狭い空隙を介して起こる
ように制限される。このため、DC印加方式のように、
帯電部材を厳しく制限しなくても(AC重畳方式と同じ
程度の制限で)、帯電ムラが発生することはない。ま
た、帯電部材に印加する電圧は直流電圧であるため、A
C重畳方式のようにオゾンの発生量が大きくなることも
ない。
て、帯電部材と感光体との間での最初の放電は、帯電部
材と感光体との接触部に近い、狭い空隙を介して起こる
ように制限される。このため、DC印加方式のように、
帯電部材を厳しく制限しなくても(AC重畳方式と同じ
程度の制限で)、帯電ムラが発生することはない。ま
た、帯電部材に印加する電圧は直流電圧であるため、A
C重畳方式のようにオゾンの発生量が大きくなることも
ない。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】このように、放電規制
方式は、AC重畳方式およびDC印加方式の問題点を同
時に解決することが可能である。その一方で、放電規制
方式では、帯電部材と感光体との空隙が0.1[mm]
以上であるような領域を、放電規制部材で充填し、なく
す必要がある。このような、機械的な方法(放電規制部
材を配置する方法)で帯電部材と感光体との間で起こる
放電を規制しているため、実際には放電規制部材の寸法
精度や取り付け精度が厳しく制限されるといった問題が
ある。このため、AC重畳方式およびDC印加方式と比
べて、機械的に複雑な(機械的な精度が厳しい)構成に
なってしまう問題がある。
方式は、AC重畳方式およびDC印加方式の問題点を同
時に解決することが可能である。その一方で、放電規制
方式では、帯電部材と感光体との空隙が0.1[mm]
以上であるような領域を、放電規制部材で充填し、なく
す必要がある。このような、機械的な方法(放電規制部
材を配置する方法)で帯電部材と感光体との間で起こる
放電を規制しているため、実際には放電規制部材の寸法
精度や取り付け精度が厳しく制限されるといった問題が
ある。このため、AC重畳方式およびDC印加方式と比
べて、機械的に複雑な(機械的な精度が厳しい)構成に
なってしまう問題がある。
【0018】本発明は、前述の問題点を解決することを
第1目的とする。オゾンの発生量がAC重畳方式に比べ
て少なく(DC印加方式と同程度)、帯電部材の抵抗,
膜厚,表面凸凹に関する制限がDC印加方式に比ベて厳
しくなく(AC重畳方式と同程度)、放電規制部材を配
置するような機械的に複雑な(機械的な精度が厳しい)
構成にならない接触帯電装置、を提供することを第2の
目的とする。
第1目的とする。オゾンの発生量がAC重畳方式に比べ
て少なく(DC印加方式と同程度)、帯電部材の抵抗,
膜厚,表面凸凹に関する制限がDC印加方式に比ベて厳
しくなく(AC重畳方式と同程度)、放電規制部材を配
置するような機械的に複雑な(機械的な精度が厳しい)
構成にならない接触帯電装置、を提供することを第2の
目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、移動可能な被
帯電体(1)に対して接触する帯電部材(2)に、電圧を印加
することにより、前記帯電部材(2)と前記被帯電体(1)と
の間で直接放電を起こし、前記被帯電体(1)を帯電する
接触帯電装置において、前記帯電部材(2)は中抵抗の材
料によって構成され、この帯電部材(2)の被帯電体(1)と
接触する部分に、被帯電体(1)の帯電が始まる電圧をVt
h、帯電後の被帯電体(1)の表面電位をVdeとするとき、
最大値がVde+Vthであり、最小値がVde−Vth以上で
あり、平均値がVth以下で時間変化する電圧を印加する
手段(4)を備えることを特徴とする。なお、理解を容易
にするために本発明においては、図面に示し後述する対
応要素の記号を、参考までに付記した。
帯電体(1)に対して接触する帯電部材(2)に、電圧を印加
することにより、前記帯電部材(2)と前記被帯電体(1)と
の間で直接放電を起こし、前記被帯電体(1)を帯電する
接触帯電装置において、前記帯電部材(2)は中抵抗の材
料によって構成され、この帯電部材(2)の被帯電体(1)と
接触する部分に、被帯電体(1)の帯電が始まる電圧をVt
h、帯電後の被帯電体(1)の表面電位をVdeとするとき、
最大値がVde+Vthであり、最小値がVde−Vth以上で
あり、平均値がVth以下で時間変化する電圧を印加する
手段(4)を備えることを特徴とする。なお、理解を容易
にするために本発明においては、図面に示し後述する対
応要素の記号を、参考までに付記した。
【0020】本発明の接触帯電装置の、電源,帯電部
材,空隙,被帯電体(感光体層)をモデル化して、等価
電気回路で表すと、例えば図2の(b)のようになる。
抵抗Rが帯電部材2(中抵抗の材料で構成)の抵抗、静
電容量Cは、感光体1a/帯電部材2間の空隙と感光体
1aの各静電容量を合成したものに相当している。感光
体1aが帯電されるのは、この静電容量Cのコンデンサ
ーの両端に、帯電開始電圧Vth以上の電圧が印加され、
空隙間で放電が起こった(空隙が絶縁破壊した)ときで
ある。図3の(b)の等価電気回路において、最大値が
Vde+Vth、最小値がVde−Vth以上Vth以下であ
り、平均値がVth以下であるような電圧を、帯電電源
回路4によって印加した場合は、静電容量Cのコンデン
サー両端にかかる電圧(帯電部材2表面と感光体ドラム
基体1bとの間の電圧に相当)は、抵抗Rの大小によっ
て次のように区別される。
材,空隙,被帯電体(感光体層)をモデル化して、等価
電気回路で表すと、例えば図2の(b)のようになる。
抵抗Rが帯電部材2(中抵抗の材料で構成)の抵抗、静
電容量Cは、感光体1a/帯電部材2間の空隙と感光体
1aの各静電容量を合成したものに相当している。感光
体1aが帯電されるのは、この静電容量Cのコンデンサ
ーの両端に、帯電開始電圧Vth以上の電圧が印加され、
空隙間で放電が起こった(空隙が絶縁破壊した)ときで
ある。図3の(b)の等価電気回路において、最大値が
Vde+Vth、最小値がVde−Vth以上Vth以下であ
り、平均値がVth以下であるような電圧を、帯電電源
回路4によって印加した場合は、静電容量Cのコンデン
サー両端にかかる電圧(帯電部材2表面と感光体ドラム
基体1bとの間の電圧に相当)は、抵抗Rの大小によっ
て次のように区別される。
【0021】1.抵抗Rが小さい場合:この場合は、印
加電圧の時間変動する成分(交流成分)は、抵抗Rによ
って減衰しないため、静電容量Cのコンデンサーの両端
にかかる電圧は、印加電圧にほぼ等しい(図4)。した
がって、この場合には、帯電部材2表面と感光体ドラム
基体1bとの間にかかる電圧は、最大値がVde+Vthと
なるため、感光体1aは表面電位Vdeになるように帯電
される。本発明の接触帯電装置では、振動する電圧を印
加するが、前述の理由により、逆帯電過程は起こらず、
表面電位はVdeになる; 2.抵抗Rが大きい場合:この場合は、印加電圧の時間
変動する成分(脈流ピ−ク成分)は、抵抗Rによって減
衰してしまい、静電容量Cのコンデンサーの両端にかか
る電圧は、図5のように印加電圧の時間変動する成分が
小さくなり、極端な場合には時間変動する成分がなくな
ってしまう。したがって、この場合には、帯電部材表面
と感光体ドラム基体との間にかかる電圧は、最大値がV
th以下となり、放電が起こらず、感光体1aは帯電され
ない。
加電圧の時間変動する成分(交流成分)は、抵抗Rによ
って減衰しないため、静電容量Cのコンデンサーの両端
にかかる電圧は、印加電圧にほぼ等しい(図4)。した
がって、この場合には、帯電部材2表面と感光体ドラム
基体1bとの間にかかる電圧は、最大値がVde+Vthと
なるため、感光体1aは表面電位Vdeになるように帯電
される。本発明の接触帯電装置では、振動する電圧を印
加するが、前述の理由により、逆帯電過程は起こらず、
表面電位はVdeになる; 2.抵抗Rが大きい場合:この場合は、印加電圧の時間
変動する成分(脈流ピ−ク成分)は、抵抗Rによって減
衰してしまい、静電容量Cのコンデンサーの両端にかか
る電圧は、図5のように印加電圧の時間変動する成分が
小さくなり、極端な場合には時間変動する成分がなくな
ってしまう。したがって、この場合には、帯電部材表面
と感光体ドラム基体との間にかかる電圧は、最大値がV
th以下となり、放電が起こらず、感光体1aは帯電され
ない。
【0022】ところが本発明の接触帯電装置では、帯電
部材2は中抵抗の材料であり、帯電部材と感光体1aと
の接触する部分(いわゆるニップ部)の近くに印加す
る。このため、ニップ部分では、電圧が印加される部位
から帯電部材表面までの距離が小さい(抵抗Rが小さい
場合に相当する)ため、この部分(ニップ部分の近く)
では帯電部材2表面と感光体ドラム基体1bとの間にか
かる電圧は、最大値がVde+Vthとなり、感光体1aは
表面電位Vdeになるように帯電される。一方、ニップ部
以外の帯電部材2と感光体1aとの間に広い空隙がある
ような場所では、電圧を印加される部位から帯電部材2
の距離が大きい(抵抗Rが大きい場合に相当する)た
め、帯電部材2表面と感光体ドラム基体1bとの間にか
かる電圧は、印加した電圧の平均値(Vth)程度にな
る。この結果、広い空隙を介しての放電は起こらない
(図6)。
部材2は中抵抗の材料であり、帯電部材と感光体1aと
の接触する部分(いわゆるニップ部)の近くに印加す
る。このため、ニップ部分では、電圧が印加される部位
から帯電部材表面までの距離が小さい(抵抗Rが小さい
場合に相当する)ため、この部分(ニップ部分の近く)
では帯電部材2表面と感光体ドラム基体1bとの間にか
かる電圧は、最大値がVde+Vthとなり、感光体1aは
表面電位Vdeになるように帯電される。一方、ニップ部
以外の帯電部材2と感光体1aとの間に広い空隙がある
ような場所では、電圧を印加される部位から帯電部材2
の距離が大きい(抵抗Rが大きい場合に相当する)た
め、帯電部材2表面と感光体ドラム基体1bとの間にか
かる電圧は、印加した電圧の平均値(Vth)程度にな
る。この結果、広い空隙を介しての放電は起こらない
(図6)。
【0023】本発明の接触帯電装置では、以上の理由に
よって、帯電部材(2)と被帯電体(1)との間でおこる放電
は、広い空隙を介して起こる放電ではなく、狭い空隙を
介して起こる放電のみである。この結果「帯電ムラ」が
発生しない(第1の効果)。また、本発明の接触帯電装
置では、帯電部材(2)と被帯電体(1)との間でおこる放電
の規制を、帯電部材に印加する電圧の波形などで行って
いる。また、取り付け精度などを厳しく制限するような
部材もない。このため、従来の放電規制方式で「帯電部
材と被帯電体との間に放電規制部材を精度よく取り付け
る必要があり、装置の構成が複雑になってしまう」とい
った問題がない(第2の効果)。
よって、帯電部材(2)と被帯電体(1)との間でおこる放電
は、広い空隙を介して起こる放電ではなく、狭い空隙を
介して起こる放電のみである。この結果「帯電ムラ」が
発生しない(第1の効果)。また、本発明の接触帯電装
置では、帯電部材(2)と被帯電体(1)との間でおこる放電
の規制を、帯電部材に印加する電圧の波形などで行って
いる。また、取り付け精度などを厳しく制限するような
部材もない。このため、従来の放電規制方式で「帯電部
材と被帯電体との間に放電規制部材を精度よく取り付け
る必要があり、装置の構成が複雑になってしまう」とい
った問題がない(第2の効果)。
【0024】また、従来のDC印加方式は、帯電部材と
被帯電体との間の放電は、広い空隙を介して行われてい
るが、抵抗,膜厚,表面凸凹等を、AC重畳方式,放電
規制方式よりも厳しく制限することによって「帯電ム
ラ」の発生を防止しているので、AC印加方式,放電規
制方式に比べて、帯電部材の製作が技術的に難しいとい
う問題があり、また帯電部材として使用できる材料の種
類も少ないという問題があった。これに対して、本発明
の接触帯電装置では、帯電部材に課せられる制限を、D
C印加方式ほど厳しくしなくても、「帯電ムラ」の発生
を防止することができる(第3の効果)。
被帯電体との間の放電は、広い空隙を介して行われてい
るが、抵抗,膜厚,表面凸凹等を、AC重畳方式,放電
規制方式よりも厳しく制限することによって「帯電ム
ラ」の発生を防止しているので、AC印加方式,放電規
制方式に比べて、帯電部材の製作が技術的に難しいとい
う問題があり、また帯電部材として使用できる材料の種
類も少ないという問題があった。これに対して、本発明
の接触帯電装置では、帯電部材に課せられる制限を、D
C印加方式ほど厳しくしなくても、「帯電ムラ」の発生
を防止することができる(第3の効果)。
【0025】以上のように、本発明の接触帯電装置は、
従来の接触帯電装置での各種問題を同時に解決すること
ができる。つまり、オゾンの発生量がAC重畳方式に比
べて少なく(DC印加方式と同程度)、帯電部材の抵
抗,膜厚,表面凸凹等に関する制限がDC印加方式に比
べて厳しくなく(AC重畳方式と同程度)、放電規制方
式のように、放電規制部材を配置するような機械的に複
雑な(機械的な精度が厳しい)構成にならない接触帯電
装置が実現する。
従来の接触帯電装置での各種問題を同時に解決すること
ができる。つまり、オゾンの発生量がAC重畳方式に比
べて少なく(DC印加方式と同程度)、帯電部材の抵
抗,膜厚,表面凸凹等に関する制限がDC印加方式に比
べて厳しくなく(AC重畳方式と同程度)、放電規制方
式のように、放電規制部材を配置するような機械的に複
雑な(機械的な精度が厳しい)構成にならない接触帯電
装置が実現する。
【0026】
【発明の実施の形態】帯電部材(2)は複数の層(2a,2b)か
ら構成される(図8)。帯電部材(2)を複数の層(2a,2b)
から構成した場合、各層に別々の機能を持たせることが
できるため、単一の材料で帯電部材(2)を作成した場合
に比べて、材料の選択肢が広がり、帯電部材(2)の作成
が容易になる。例えば、接触帯電装置では、帯電部材
(2)は前述の理由によって中抵抗体であることが必要で
あり、また帯電部材(2)と感光体(1a)との接触を確保す
るために帯電部材(2)が弾性体であることが必要であ
る。帯電部材(2)を多層構造にし、抵抗体層,弾性体層
を持つ帯電部材を作成した方が、抵抗体かつ弾性体であ
る単一の材料で帯電部材を作成することに比べて容易で
ある(単一の材料でいくつもの機能を持つ材料は、存在
しない場合もある)。
ら構成される(図8)。帯電部材(2)を複数の層(2a,2b)
から構成した場合、各層に別々の機能を持たせることが
できるため、単一の材料で帯電部材(2)を作成した場合
に比べて、材料の選択肢が広がり、帯電部材(2)の作成
が容易になる。例えば、接触帯電装置では、帯電部材
(2)は前述の理由によって中抵抗体であることが必要で
あり、また帯電部材(2)と感光体(1a)との接触を確保す
るために帯電部材(2)が弾性体であることが必要であ
る。帯電部材(2)を多層構造にし、抵抗体層,弾性体層
を持つ帯電部材を作成した方が、抵抗体かつ弾性体であ
る単一の材料で帯電部材を作成することに比べて容易で
ある(単一の材料でいくつもの機能を持つ材料は、存在
しない場合もある)。
【0027】被帯電体(1)の移動する速さをv、帯電部
材(2)と被帯電体(1)との接触幅(いわゆるニップ幅)を
W、としたときに、帯電部材(2)に印加する電圧の変化
の周波数fは、f>v/Wである。このような、周波数
の振動電圧を印加した場合、被帯電体(1)が移動して帯
電部材(2)を通過する際に、被帯電体(1)上に未帯電ある
いは帯電電位の低い部分が発生することがない。これ
は、被帯電体(1)上の任意の領域が、帯電部材(2)と被帯
電体(1)とが接触する部分(いわゆるニップ部分)を通
過する間に、必ず一周期分の電圧の変化を経験するため
である。このため、帯電後の被帯電体の表面電位が、振
動電圧に対応してばらつくことがなく、帯電の均一性が
高い。
材(2)と被帯電体(1)との接触幅(いわゆるニップ幅)を
W、としたときに、帯電部材(2)に印加する電圧の変化
の周波数fは、f>v/Wである。このような、周波数
の振動電圧を印加した場合、被帯電体(1)が移動して帯
電部材(2)を通過する際に、被帯電体(1)上に未帯電ある
いは帯電電位の低い部分が発生することがない。これ
は、被帯電体(1)上の任意の領域が、帯電部材(2)と被帯
電体(1)とが接触する部分(いわゆるニップ部分)を通
過する間に、必ず一周期分の電圧の変化を経験するため
である。このため、帯電後の被帯電体の表面電位が、振
動電圧に対応してばらつくことがなく、帯電の均一性が
高い。
【0028】帯電部材(2)に印加する振動電圧の波形
は、方形波である。印加する電圧が、最も単純な方形波
であるため、それ以外の複雑な波形の電圧を印加した場
合に比べて、帯電電源回路(4)が複雑になることがな
い。
は、方形波である。印加する電圧が、最も単純な方形波
であるため、それ以外の複雑な波形の電圧を印加した場
合に比べて、帯電電源回路(4)が複雑になることがな
い。
【0029】帯電部材(2)が移動する(図9)。帯電部材
(2)が移動するため、被帯電体(1)と接触する帯電部材
(2)の部位が、帯電部材(2)の移動に伴って移動する。こ
のため、帯電部材(2)を固定する場合に比べて、帯電部
材(2)の劣化の影響が小さくなる。帯電部材(2)の表面
は、帯電部材(2)と被帯電体(1)との間で起こる放電によ
って発生するオゾンをはじめとする放電生成物に曝さ
れ、劣化する。しかし帯電部材(2)を移動させることに
よって、この劣化の影響が、帯電部材(2)の一カ所に集
中することがなくなり、比較的広い面積に渡って拡散さ
れる。この結果、帯電部材(2)の表面が劣化することが
低減でき、帯電部材(2)の寿命が長くなる。
(2)が移動するため、被帯電体(1)と接触する帯電部材
(2)の部位が、帯電部材(2)の移動に伴って移動する。こ
のため、帯電部材(2)を固定する場合に比べて、帯電部
材(2)の劣化の影響が小さくなる。帯電部材(2)の表面
は、帯電部材(2)と被帯電体(1)との間で起こる放電によ
って発生するオゾンをはじめとする放電生成物に曝さ
れ、劣化する。しかし帯電部材(2)を移動させることに
よって、この劣化の影響が、帯電部材(2)の一カ所に集
中することがなくなり、比較的広い面積に渡って拡散さ
れる。この結果、帯電部材(2)の表面が劣化することが
低減でき、帯電部材(2)の寿命が長くなる。
【0030】本発明の他の目的および特徴は、図面を参
照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
【0031】
−第1実施例− 図1に本発明の第1実施例を示す。帯電部材2はシート
状の弾性体で、両側面(両端)を支持部材3によって支
持されている。また、帯電部材2は中央部が感光体ドラ
ム1に接触し、ニップ幅(感光体が移動する方向での、
帯電部材2と感光体1aとが接触している部分の幅)が
1〜5[mm]になるように配置される。
状の弾性体で、両側面(両端)を支持部材3によって支
持されている。また、帯電部材2は中央部が感光体ドラ
ム1に接触し、ニップ幅(感光体が移動する方向での、
帯電部材2と感光体1aとが接触している部分の幅)が
1〜5[mm]になるように配置される。
【0032】帯電部材2には、帯電電源回路4によって
電圧が印加される。電圧が印加される位置は、帯電部材
2の、感光体1aと接触する面と反対側の面であり、ニ
ップ部内である(つまり、電圧が印加される位置の反対
側が、感光体1aと接触している)。
電圧が印加される。電圧が印加される位置は、帯電部材
2の、感光体1aと接触する面と反対側の面であり、ニ
ップ部内である(つまり、電圧が印加される位置の反対
側が、感光体1aと接触している)。
【0033】感光体ドラム1は、直径30〜80[m
m]、長さ約300[mm]であり、アルミニウムなど
の基体(導体)1b上に感光体1a(厚さ約30[μ
m])が形成してある。また、感光体ドラム1は図中の
矢印方向に回転する。
m]、長さ約300[mm]であり、アルミニウムなど
の基体(導体)1b上に感光体1a(厚さ約30[μ
m])が形成してある。また、感光体ドラム1は図中の
矢印方向に回転する。
【0034】帯電部材2は、厚さ0.01〜2[m
m]、幅(感光体ドラム1の移動する方向の長さ)5〜
20[mm]、長さ(感光体ドラム1の軸方向の長さ)
約300[mm]の形状である。帯電部材2は中抵抗の
材料によって形成される。ここで、材料が中抵抗である
ことの意味は、従来技術の項で書いたAC重畳方式での
帯電部材として使用できるような、材料を意味する。具
体的には、抵抗率が107〜109[Ωcm]であるよう
な材料である。帯電部材2の具体的な作成方法として
は、絶縁性の樹脂やゴムなどに、カーボンなどの導電性
の微粒子を混合して、分散状態や配向状態を調整する方
法がある。また、絶縁性の樹脂やゴムなどに、イオン導
電性の添加剤を加える方法もある。
m]、幅(感光体ドラム1の移動する方向の長さ)5〜
20[mm]、長さ(感光体ドラム1の軸方向の長さ)
約300[mm]の形状である。帯電部材2は中抵抗の
材料によって形成される。ここで、材料が中抵抗である
ことの意味は、従来技術の項で書いたAC重畳方式での
帯電部材として使用できるような、材料を意味する。具
体的には、抵抗率が107〜109[Ωcm]であるよう
な材料である。帯電部材2の具体的な作成方法として
は、絶縁性の樹脂やゴムなどに、カーボンなどの導電性
の微粒子を混合して、分散状態や配向状態を調整する方
法がある。また、絶縁性の樹脂やゴムなどに、イオン導
電性の添加剤を加える方法もある。
【0035】帯電部材2には、前述のように、帯電部材
2と感光体ドラム1とのニップ部に、電圧が印加され
る。帯電電源回路4によって印加される電圧は、感光体
1aの帯電が始まる電圧(いわゆる帯電開始電圧)をV
th、所望の表面電位をVdeとしたときに、最大値がVde
+Vthであり、最小値が〔Vde−Vth〕以上、平均値が
Vth以下である。なお負帯電の場合、VdeおよびVth、
ならびにその他の電圧の、電圧が高いとは、電圧が負で
その絶対値が大きいことを意味し、電圧が低いとは、電
圧が負でその絶対値が小さいことを意味するものとす
る。
2と感光体ドラム1とのニップ部に、電圧が印加され
る。帯電電源回路4によって印加される電圧は、感光体
1aの帯電が始まる電圧(いわゆる帯電開始電圧)をV
th、所望の表面電位をVdeとしたときに、最大値がVde
+Vthであり、最小値が〔Vde−Vth〕以上、平均値が
Vth以下である。なお負帯電の場合、VdeおよびVth、
ならびにその他の電圧の、電圧が高いとは、電圧が負で
その絶対値が大きいことを意味し、電圧が低いとは、電
圧が負でその絶対値が小さいことを意味するものとす
る。
【0036】通常、OPC(有機感光体)を帯電する場
合は負帯電であり、帯電開始電圧Vthは、約−500
[V]であり、所望の表面電位Vdeは、約−700
[V]である。Vdeは画像形成装置の種類によって異な
り、−600〜−800[V]である。ここで、所望の
表面電位Vdeが仮に−700[V]であるとすると、帯
電電源回路4から帯電部材2に印加される電圧の最大
値,最小値,平均値の具体的な値は、 最大値:約−1200[V] 最小値:約−200[V]以上 平均値:約−500[V]以下 である。
合は負帯電であり、帯電開始電圧Vthは、約−500
[V]であり、所望の表面電位Vdeは、約−700
[V]である。Vdeは画像形成装置の種類によって異な
り、−600〜−800[V]である。ここで、所望の
表面電位Vdeが仮に−700[V]であるとすると、帯
電電源回路4から帯電部材2に印加される電圧の最大
値,最小値,平均値の具体的な値は、 最大値:約−1200[V] 最小値:約−200[V]以上 平均値:約−500[V]以下 である。
【0037】帯電部材2に印加する電圧の波形を図示す
ると、図2のようになる。図2は横軸が時間、縦軸が帯
電部材2に印加する電圧を表している。帯電部材2に印
加する電圧は、図2に示した限りではなく、最大値,最
小値,平均値が上述の条件をみたしていればどのような
波形のものであってもよい。図2では、領域Aの面積の
方が、領域Bの面積よりも小さい。これは平均値をVth
以下とするためである。
ると、図2のようになる。図2は横軸が時間、縦軸が帯
電部材2に印加する電圧を表している。帯電部材2に印
加する電圧は、図2に示した限りではなく、最大値,最
小値,平均値が上述の条件をみたしていればどのような
波形のものであってもよい。図2では、領域Aの面積の
方が、領域Bの面積よりも小さい。これは平均値をVth
以下とするためである。
【0038】帯電部材2に印加する電圧は、時間的に周
期変動する。このため、感光体1aの移動する速さ(こ
の場合は、感光体ドラム1の周速)をv、帯電部材2と
感光体ドラム1とのニップ幅をWとしたときに、印加電
圧の周波数fは、f>v/Wを満たす値に設定されてい
る。具体的な数値は次のようになる。ニップ幅Wは前述
したように1〜5[mm]、また感光体の移動する速さ
vは、通常100〜300[mm/sec]である。こ
のため周波数fは300[Hz]以上に設定される。
期変動する。このため、感光体1aの移動する速さ(こ
の場合は、感光体ドラム1の周速)をv、帯電部材2と
感光体ドラム1とのニップ幅をWとしたときに、印加電
圧の周波数fは、f>v/Wを満たす値に設定されてい
る。具体的な数値は次のようになる。ニップ幅Wは前述
したように1〜5[mm]、また感光体の移動する速さ
vは、通常100〜300[mm/sec]である。こ
のため周波数fは300[Hz]以上に設定される。
【0039】図1に示す帯電電源回路4は、整流&平滑
回路41で交流を直流に変換し、第1のDC/DCコン
バ−タ42でVL=Vde−Vthの直流電圧を発生して帯
電部材2に印加すると共に、第2のDC/DCコンバ−
タ43で周波数f(周期Tc)、ピ−ク値がVh=Vde
+Vthの脈流(パルス)を発生して、VLに重畳して帯
電部材2に印加するようにしたものである。
回路41で交流を直流に変換し、第1のDC/DCコン
バ−タ42でVL=Vde−Vthの直流電圧を発生して帯
電部材2に印加すると共に、第2のDC/DCコンバ−
タ43で周波数f(周期Tc)、ピ−ク値がVh=Vde
+Vthの脈流(パルス)を発生して、VLに重畳して帯
電部材2に印加するようにしたものである。
【0040】帯電プロセスの時間区間のみ高レベルHの
帯電タイミング信号CTSが高レベルHになると、パル
ス発振器44が、ポテンショメ−タRTcの抵抗値で定
まる300Hz以上の矩形波パルスPaを発生し、モノ
マルチバイブレ−タ45が、該矩形波パルスの立上りで
トリガ−されて、ポテンショメ−タRThの抵抗値で定
まる時間Thの間高レベルHのパルスPbを発生し、こ
れをアンドゲ−ト46が第2のDC/DCコンバ−タ4
3の、出力制御信号入力端に与える。第2のDC/DC
コンバ−タ43は、出力電圧をポテンショメ−タRVh
の抵抗値で定まる目標値にフィ−ドバック制御し、出力
制御信号入力端の信号Pbが高レベルHの間のみピ−ク
値が実質上目標値となる電圧Vhを出力する。この電圧
Vhは、DC/DCコンバ−タ43の出力段に整流&平
滑回路があるので、該出力段の入側まではオン(高周波
の連続出力)/オフ(遮断)的な矩形波状の出力となる
が、出力段を経るとサイン波状(図2の点線波形)とな
る。
帯電タイミング信号CTSが高レベルHになると、パル
ス発振器44が、ポテンショメ−タRTcの抵抗値で定
まる300Hz以上の矩形波パルスPaを発生し、モノ
マルチバイブレ−タ45が、該矩形波パルスの立上りで
トリガ−されて、ポテンショメ−タRThの抵抗値で定
まる時間Thの間高レベルHのパルスPbを発生し、こ
れをアンドゲ−ト46が第2のDC/DCコンバ−タ4
3の、出力制御信号入力端に与える。第2のDC/DC
コンバ−タ43は、出力電圧をポテンショメ−タRVh
の抵抗値で定まる目標値にフィ−ドバック制御し、出力
制御信号入力端の信号Pbが高レベルHの間のみピ−ク
値が実質上目標値となる電圧Vhを出力する。この電圧
Vhは、DC/DCコンバ−タ43の出力段に整流&平
滑回路があるので、該出力段の入側まではオン(高周波
の連続出力)/オフ(遮断)的な矩形波状の出力となる
が、出力段を経るとサイン波状(図2の点線波形)とな
る。
【0041】第1のDC/DCコンバ−タ42は、出力
電圧をポテンショメ−タRVLの抵抗値で定まる目標値
にフィ−ドバック制御し、出力制御信号入力端の信号C
TSが高レベルHの間のみ実質上目標値となる定電圧V
Lを出力する。この電圧VLは、DC/DCコンバ−タ4
2の出力段に整流&平滑回路があるが、出力制御信号C
TSが定レベルH(ただし、帯電時間区間のみ)である
ので、定電圧(図2のVLライン)である。
電圧をポテンショメ−タRVLの抵抗値で定まる目標値
にフィ−ドバック制御し、出力制御信号入力端の信号C
TSが高レベルHの間のみ実質上目標値となる定電圧V
Lを出力する。この電圧VLは、DC/DCコンバ−タ4
2の出力段に整流&平滑回路があるが、出力制御信号C
TSが定レベルH(ただし、帯電時間区間のみ)である
ので、定電圧(図2のVLライン)である。
【0042】ポテンショメ−タRVLで前述の最小値VL
を、RVhで前述の最大値Vhを、RTcで周波数fを、
また、RThで前述の平均値を調整することができる。
を、RVhで前述の最大値Vhを、RTcで周波数fを、
また、RThで前述の平均値を調整することができる。
【0043】このほか、帯電部材2と帯電電源回路との
接触の方法については、図1には示していないが、金属
などの導体を帯電部材に直接押し当てる方法,導電性の
弾性体を押し当てる方法,導電性のブラシを接触させる
など、どのような方法であってもよい。ただし、帯電部
材2と、帯電電源回路4の出力電圧接に接続された接触
子とが接触する幅(感光体1aの移動する方向の長さ)
が、帯電部材2と感光体1aとのニップ幅Wよりも、小
さいほうがいい。具体的には、この幅(帯電部材2と接
触子とが接触する幅)は1[mm]以下であるほうがい
い。
接触の方法については、図1には示していないが、金属
などの導体を帯電部材に直接押し当てる方法,導電性の
弾性体を押し当てる方法,導電性のブラシを接触させる
など、どのような方法であってもよい。ただし、帯電部
材2と、帯電電源回路4の出力電圧接に接続された接触
子とが接触する幅(感光体1aの移動する方向の長さ)
が、帯電部材2と感光体1aとのニップ幅Wよりも、小
さいほうがいい。具体的には、この幅(帯電部材2と接
触子とが接触する幅)は1[mm]以下であるほうがい
い。
【0044】図1に示す帯電部材2,感光体ドラム1お
よび帯電電源回路4の3者の接続関係の等価電気回路は
図3の(b)に示すものとなり、すでに説明したよう
に、帯電部材2は中抵抗の材料であり、帯電部材と感光
体1aとの接触する部分(いわゆるニップ部)の近くに
印加する。このため、ニップ部分では、電圧が印加され
る部位から帯電部材表面までの距離が小さい(抵抗Rが
小さい)ため、この部分(ニップ部分の近く)では帯電
部材2表面と感光体ドラム基体1bとの間にかかる電圧
は、図4,図6に示すように、最大値がVde+Vthとな
り、感光体1aは表面電位Vdeになるように帯電され
る。一方、ニップ部以外の帯電部材2と感光体1aとの
間に広い空隙があるような場所では、電圧を印加される
部位から帯電部材2の距離が大きい(抵抗Rが大きい)
ため、帯電部材2表面と感光体ドラム基体1bとの間に
かかる電圧は、印加した電圧の平均値(Vth)程度にな
る(図5,図6)。この結果、広い空隙を介しての放電
は起こらない。この結果「帯電ムラ」が発生しない。
よび帯電電源回路4の3者の接続関係の等価電気回路は
図3の(b)に示すものとなり、すでに説明したよう
に、帯電部材2は中抵抗の材料であり、帯電部材と感光
体1aとの接触する部分(いわゆるニップ部)の近くに
印加する。このため、ニップ部分では、電圧が印加され
る部位から帯電部材表面までの距離が小さい(抵抗Rが
小さい)ため、この部分(ニップ部分の近く)では帯電
部材2表面と感光体ドラム基体1bとの間にかかる電圧
は、図4,図6に示すように、最大値がVde+Vthとな
り、感光体1aは表面電位Vdeになるように帯電され
る。一方、ニップ部以外の帯電部材2と感光体1aとの
間に広い空隙があるような場所では、電圧を印加される
部位から帯電部材2の距離が大きい(抵抗Rが大きい)
ため、帯電部材2表面と感光体ドラム基体1bとの間に
かかる電圧は、印加した電圧の平均値(Vth)程度にな
る(図5,図6)。この結果、広い空隙を介しての放電
は起こらない。この結果「帯電ムラ」が発生しない。
【0045】−第2実施例− 図7に第2実施例を示す。第1実施例との違いは、帯電
部材2の形状がブレード状になった点である。帯電部材
2は、片方の側面のみを支持部材3によって支持し、帯
電部材2の弾性によって、帯電部材2を感光体1aに接
触させている。帯電部材2の形状がシートからブレード
に変化した以外は、第1実施例と同じである。帯電部材
2を形成する材料を中抵抗にすること、帯電部材に印加
する電圧に課せられる制限(最大値,最小値,平均
値)、印加電圧の波形,周波数などは第1実施例と同じ
である。
部材2の形状がブレード状になった点である。帯電部材
2は、片方の側面のみを支持部材3によって支持し、帯
電部材2の弾性によって、帯電部材2を感光体1aに接
触させている。帯電部材2の形状がシートからブレード
に変化した以外は、第1実施例と同じである。帯電部材
2を形成する材料を中抵抗にすること、帯電部材に印加
する電圧に課せられる制限(最大値,最小値,平均
値)、印加電圧の波形,周波数などは第1実施例と同じ
である。
【0046】−第3実施例− 図8に第3実施例を示す。第1実施例との違いは、帯電
部材2が2層2a,2bで構成されている点である。そ
れぞれの層は、抵抗率が107〜109[Ωcm]程度の
材料から構成される。ただし、この範囲外の材料を使用
しても、低抵抗の材料と高抵抗の材料を組み合わせた層
構造にすることによって、中程抗の帯電部材2として使
用できるものを作成することが可能である。AC重畳方
式の接触帯電装置の帯電部材には、このような構造のも
のが多い。また、帯電部材2は2層構造に限らず、三層
以上であってもいい。帯電部材2が層構造であること以
外は、第1実施例と同じである。帯電部材2に印加する
電圧に課せられる制限(最大値,最小値,平均値)、印
加電圧の波形,周波数などは第1実施例と同じである。
部材2が2層2a,2bで構成されている点である。そ
れぞれの層は、抵抗率が107〜109[Ωcm]程度の
材料から構成される。ただし、この範囲外の材料を使用
しても、低抵抗の材料と高抵抗の材料を組み合わせた層
構造にすることによって、中程抗の帯電部材2として使
用できるものを作成することが可能である。AC重畳方
式の接触帯電装置の帯電部材には、このような構造のも
のが多い。また、帯電部材2は2層構造に限らず、三層
以上であってもいい。帯電部材2が層構造であること以
外は、第1実施例と同じである。帯電部材2に印加する
電圧に課せられる制限(最大値,最小値,平均値)、印
加電圧の波形,周波数などは第1実施例と同じである。
【0047】−第4実施例− 図9に第4実施例を示す。第1実施例との違いは、帯電
部材2が回転することが可能な点である。第4実施例で
は、帯電部材2はチューブ状(中空の円筒状)であり、
感光体ドラム1の回転に伴って、図中の矢印向きに従動
回転する。帯電部材2は従動回転を行うが、帯電部材2
に直接動力を与え、感光体ドラム1の回転とは独立に、
回転を行わせてもいい。帯電部材2は、ローラ状の支持
部材3a〜3cによって、帯電部材2が感光体に対して
ニップ部(W=1〜5[mm])を持って接触するよう
に支持されている。ローラ状の支持部材3a〜3cは、
帯電部材2の回転(移動)に伴って、従動回転してもい
いし、回転せず帯電部材2を支持するだけでもいい。
部材2が回転することが可能な点である。第4実施例で
は、帯電部材2はチューブ状(中空の円筒状)であり、
感光体ドラム1の回転に伴って、図中の矢印向きに従動
回転する。帯電部材2は従動回転を行うが、帯電部材2
に直接動力を与え、感光体ドラム1の回転とは独立に、
回転を行わせてもいい。帯電部材2は、ローラ状の支持
部材3a〜3cによって、帯電部材2が感光体に対して
ニップ部(W=1〜5[mm])を持って接触するよう
に支持されている。ローラ状の支持部材3a〜3cは、
帯電部材2の回転(移動)に伴って、従動回転してもい
いし、回転せず帯電部材2を支持するだけでもいい。
【0048】チューブ状の帯電部材2は直径15〜20
[mm]、厚さ0.01〜2[mm]であり、中抵抗の
材料によって形成されている。帯電部材2は、第1,第
2実施に示したように、単一の材料のみで形成してもい
いし、第3実施例で記述したように、抵抗率の異なる材
料を組み合わせて、多層構造(表面層を形成するなど)
にしてもいい。
[mm]、厚さ0.01〜2[mm]であり、中抵抗の
材料によって形成されている。帯電部材2は、第1,第
2実施に示したように、単一の材料のみで形成してもい
いし、第3実施例で記述したように、抵抗率の異なる材
料を組み合わせて、多層構造(表面層を形成するなど)
にしてもいい。
【0049】帯電部材2への電圧の印加は、位置を固定
した接触子を介して行われる。接触子は帯電部材2が回
転して移動した場合でも、帯電部材2との接触が保たれ
るようなものであればかまわない。第4実施例では、こ
の接触子は導電性の繊維を一列に並べたブラシである。
このブラシは形状が、幅(感光体ドラム1の移動する方
向の長さ)1[mm]以下、長さ(感光体ドラムの軸方
向の長さ)約300[mm]、高さ1〜10[mm]程
度になるように、導体の基体上に誘電性の繊維を植え付
け、形成したものである。接触子は上記のブラシのほ
か、導電性のブレード,導電性のローラなどであっても
いい。接触子から帯電部材2に電圧が印加される位置
は、第1〜第3実施例の帯電装置と同じく、帯電部材2
の感光体ドラム1と接触しているニップ部の反対側(裏
側)の位置である。このほかの、印加電圧に課せられる
条件、印加電圧の周波数、などは第1実施例と同じであ
る。
した接触子を介して行われる。接触子は帯電部材2が回
転して移動した場合でも、帯電部材2との接触が保たれ
るようなものであればかまわない。第4実施例では、こ
の接触子は導電性の繊維を一列に並べたブラシである。
このブラシは形状が、幅(感光体ドラム1の移動する方
向の長さ)1[mm]以下、長さ(感光体ドラムの軸方
向の長さ)約300[mm]、高さ1〜10[mm]程
度になるように、導体の基体上に誘電性の繊維を植え付
け、形成したものである。接触子は上記のブラシのほ
か、導電性のブレード,導電性のローラなどであっても
いい。接触子から帯電部材2に電圧が印加される位置
は、第1〜第3実施例の帯電装置と同じく、帯電部材2
の感光体ドラム1と接触しているニップ部の反対側(裏
側)の位置である。このほかの、印加電圧に課せられる
条件、印加電圧の周波数、などは第1実施例と同じであ
る。
【図1】 本発明の第1実施例の構成を示すブロック図
であり、感光体ドラム1および帯電部材2は横断面を示
す。
であり、感光体ドラム1および帯電部材2は横断面を示
す。
【図2】 図1に示す帯電部材に印加される電圧波形を
示すタイムチャ−トである。
示すタイムチャ−トである。
【図3】 (a)は、図1に示す第1実施例の感光体ド
ラム1および帯電部材2の横断面図、(b)は、感光体
ドラム1および帯電部材2の組合せ部の等価電気回路図
である。
ラム1および帯電部材2の横断面図、(b)は、感光体
ドラム1および帯電部材2の組合せ部の等価電気回路図
である。
【図4】 図3の(a)に示す帯電部材2が感光体1a
と接触する部分で帯電部材2/感光体1a間に加わる電
圧(点線)を示すグラフである。
と接触する部分で帯電部材2/感光体1a間に加わる電
圧(点線)を示すグラフである。
【図5】 図3の(a)に示す帯電部材2が感光体1a
から離れた部分で帯電部材2/感光体1a間に加わる電
圧(点線)を示すグラフである。
から離れた部分で帯電部材2/感光体1a間に加わる電
圧(点線)を示すグラフである。
【図6】 図1に示す第1実施例の、帯電部材2が感光
体1aと接触する部分で帯電部材2/感光体1a間に加
わる電圧と、帯電部材2が感光体1aから離れた部分で
帯電部材2/感光体1a間に加わる電圧とを示すグラフ
である。
体1aと接触する部分で帯電部材2/感光体1a間に加
わる電圧と、帯電部材2が感光体1aから離れた部分で
帯電部材2/感光体1a間に加わる電圧とを示すグラフ
である。
【図7】 本発明の第2実施例の横断面図である。
【図8】 本発明の第3実施例の横断面図である。
【図9】 本発明の第4実施例の横断面図である。
【図10】 従来の、接触帯電部材として帯電ロ−ラ2
を用いる画像形成装置の機構概要を示す、横断面図対応
のブロック図である。
を用いる画像形成装置の機構概要を示す、横断面図対応
のブロック図である。
【図11】 図10に示す帯電ロ−ラ2の拡大横断面図
である。
である。
【図12】 図10に示す帯電ロ−ラ2に印加する電圧
と感光体1aの帯電電位との関係を示すグラフである。
と感光体1aの帯電電位との関係を示すグラフである。
【図13】 平行平板電極間の距離と両者間の放電開始
電圧との関係を示すグラフである。
電圧との関係を示すグラフである。
1:感光体ドラム 1a:感光体 1b:基体(導体) 2:帯電部材 2a,2b:中抵抗層 3,3a〜3c:支
持部材 4,4p:帯電電源回路 46:アンドゲ−ト 5:転写ロ−ラ 6:記録紙 7:クリ−ニングブラシ EXP:露光装置 DEV:現像装置
持部材 4,4p:帯電電源回路 46:アンドゲ−ト 5:転写ロ−ラ 6:記録紙 7:クリ−ニングブラシ EXP:露光装置 DEV:現像装置
Claims (5)
- 【請求項1】 移動可能な被帯電体に対して接触する帯
電部材に、電圧を印加することにより、前記帯電部材と
前記被帯電体との間で直接放電を起こし、前記被帯電体
を帯電する接触帯電装置において、 前記帯電部材は中抵抗の材料によって構成され、この帯
電部材の被帯電体と接触する部分に、被帯電体の帯電が
始まる電圧をVth、帯電後の被帯電体の表面電位をVde
とするとき、最大値がVde+Vthであり、最小値がVde
−Vth以上であり、平均値がVth以下で時間変化する電
圧を印加する手段を備えることを特徴とする接触帯電装
置。 - 【請求項2】 移動可能な被帯電体に対して接触する帯
電部材に、電圧を印加することにより、前記帯電部材と
前記被帯電体との間で直接放電を起こし、前記被帯電体
を帯電する接触帯電装置において、 前記帯電部材は複数の層から構成され、この帯電部材の
被帯電体と接触する部分に、被帯電体の帯電が始まる電
圧をVth、帯電後の被帯電体の表面電位をVdeとすると
き、最大値がVde+Vthであり、最小値がVde−Vth以
上であり、平均値がVth以下で時間変化する電圧を印加
する手段を備えることを特徴とする接触帯電装置。 - 【請求項3】 被帯電体の移動する速さをv、被帯電体
の移動する方向の帯電部材と被帯電体との接触幅をW、
としたときに、帯電部材に印加する電圧の時間変化の周
波数fは、f>v/Wである請求項1または請求項2に
記載の接触帯電装置。 - 【請求項4】 帯電部材に印加する電圧は方形波であ
る、請求項1または請求項2に記載の接触帯電装置。 - 【請求項5】 帯電部材が移動する、請求項1または請
求項2に記載の接触帯電装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2237996A JPH09211936A (ja) | 1996-02-08 | 1996-02-08 | 接触帯電装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2237996A JPH09211936A (ja) | 1996-02-08 | 1996-02-08 | 接触帯電装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09211936A true JPH09211936A (ja) | 1997-08-15 |
Family
ID=12081024
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2237996A Pending JPH09211936A (ja) | 1996-02-08 | 1996-02-08 | 接触帯電装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09211936A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009300806A (ja) * | 2008-06-16 | 2009-12-24 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 帯電装置 |
JP2009300805A (ja) * | 2008-06-16 | 2009-12-24 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 帯電装置 |
US9354538B2 (en) | 2014-03-03 | 2016-05-31 | Ricoh Company, Ltd. | Charging device and image forming apparatus incorporating same |
-
1996
- 1996-02-08 JP JP2237996A patent/JPH09211936A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009300806A (ja) * | 2008-06-16 | 2009-12-24 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 帯電装置 |
JP2009300805A (ja) * | 2008-06-16 | 2009-12-24 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 帯電装置 |
US9354538B2 (en) | 2014-03-03 | 2016-05-31 | Ricoh Company, Ltd. | Charging device and image forming apparatus incorporating same |
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