JPH09210610A - 外部磁気や金属等の影響防止の高周波励磁差動トランス - Google Patents
外部磁気や金属等の影響防止の高周波励磁差動トランスInfo
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- JPH09210610A JPH09210610A JP3421796A JP3421796A JPH09210610A JP H09210610 A JPH09210610 A JP H09210610A JP 3421796 A JP3421796 A JP 3421796A JP 3421796 A JP3421796 A JP 3421796A JP H09210610 A JPH09210610 A JP H09210610A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 外部磁気や金属等の変動による出力電圧への
影響防止をした高周波励磁の差動トランスの提供。 【解決手段】 ベークライトのボビン1があり、このボ
ビン1の全長にわたり1〜2層巻かれた1次コイル2が
ある。この1次コイル2を励磁する励磁電流を送るもの
であって、その電流の周波数が50KHz〜2MHzの励磁
電流電源3がある。さらに、この1次コイル2との巻回
数比率が 0.5〜2倍程度のものであつて、且つ1次コイ
ル2上に直接密着して巻かれた、すなわち上記の1次コ
イルの有効磁束内に巻かれた左右1対の2次コイル4が
ある。非磁性の支持棒5aに固着したものであって、ボ
ビン1内に設けられた非磁性の導電性金属から成る可動
芯5がある。最後に、この可動芯5とコイル2と4とを
保護する非磁性体保護ケース6がある。
影響防止をした高周波励磁の差動トランスの提供。 【解決手段】 ベークライトのボビン1があり、このボ
ビン1の全長にわたり1〜2層巻かれた1次コイル2が
ある。この1次コイル2を励磁する励磁電流を送るもの
であって、その電流の周波数が50KHz〜2MHzの励磁
電流電源3がある。さらに、この1次コイル2との巻回
数比率が 0.5〜2倍程度のものであつて、且つ1次コイ
ル2上に直接密着して巻かれた、すなわち上記の1次コ
イルの有効磁束内に巻かれた左右1対の2次コイル4が
ある。非磁性の支持棒5aに固着したものであって、ボ
ビン1内に設けられた非磁性の導電性金属から成る可動
芯5がある。最後に、この可動芯5とコイル2と4とを
保護する非磁性体保護ケース6がある。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、広くは電気部品に関す
るものであり、特にアナログ的に変位を計測する電気的
センサである差動トランスに関するものである。就中、
磁場が作用する場所や金属が接近したり離れたりする場
所でも使用できる差動トランスであって、外部磁気や金
属等の影響を受けにくい高周波で励磁する差動トランス
に関するものである。
るものであり、特にアナログ的に変位を計測する電気的
センサである差動トランスに関するものである。就中、
磁場が作用する場所や金属が接近したり離れたりする場
所でも使用できる差動トランスであって、外部磁気や金
属等の影響を受けにくい高周波で励磁する差動トランス
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】温度、湿度、振動、ガスなどに起因す
る、いわゆる悪い環境での変位の計測には、差動トラン
スがよく用いられる。小型で堅牢なアナログ変位センサ
には、ポテンシオメータ、ストレーンゲージ、差動トラ
ンスなどがある。この差動トランスは、コイルが完全に
密封でき、芯は無接触でボビンの中を動く強固な構造の
上に、差動回路を使うため同相ノイズが打ち消されて安
定に測定できると共に出力電圧が大きくきわめて使いや
すい。
る、いわゆる悪い環境での変位の計測には、差動トラン
スがよく用いられる。小型で堅牢なアナログ変位センサ
には、ポテンシオメータ、ストレーンゲージ、差動トラ
ンスなどがある。この差動トランスは、コイルが完全に
密封でき、芯は無接触でボビンの中を動く強固な構造の
上に、差動回路を使うため同相ノイズが打ち消されて安
定に測定できると共に出力電圧が大きくきわめて使いや
すい。
【0003】一般に、差動トランスの構造は、円筒ボビ
ンに巻かれた3ケのコイル(すなわち、1ケの1次コイ
ルと、1次コイルで励磁される2ケの2次コイル)と、
そのボビンの中を移動する金属の芯とからできている。
そして、芯の変位量と差動トランスの出力電圧とが比例
関係を保つ性質を利用して、出力電圧の値を測定するこ
とにより、芯の変位量を知ることができる。したがっ
て、変位センサとして使用できる。この際、芯の変位量
を示す出力電圧は、分解能力が無限大と言われる程高い
ので高精度の測定が可能である。
ンに巻かれた3ケのコイル(すなわち、1ケの1次コイ
ルと、1次コイルで励磁される2ケの2次コイル)と、
そのボビンの中を移動する金属の芯とからできている。
そして、芯の変位量と差動トランスの出力電圧とが比例
関係を保つ性質を利用して、出力電圧の値を測定するこ
とにより、芯の変位量を知ることができる。したがっ
て、変位センサとして使用できる。この際、芯の変位量
を示す出力電圧は、分解能力が無限大と言われる程高い
ので高精度の測定が可能である。
【0004】そして、その1次コイルを励磁する励磁電
流は、低周波のものが一般的であるが、その小型化を図
った高周波のものもある。
流は、低周波のものが一般的であるが、その小型化を図
った高周波のものもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】差動トランスは、上述
のごとく堅牢で精度が高く、悪い環境での使用に耐えら
れるものである。しかし、磁力線を利用するセンサであ
るので、それにともなった欠点を有する。すなわち、こ
の磁力線は電流の場合とは異なり導体の外部に漏曳し易
い性質を持つ。そのために、外部の磁場内で使用される
場合や金属が接近している場合には、それらの影響を受
けやすく安定で高精度の測定が困難になることが多い。
のごとく堅牢で精度が高く、悪い環境での使用に耐えら
れるものである。しかし、磁力線を利用するセンサであ
るので、それにともなった欠点を有する。すなわち、こ
の磁力線は電流の場合とは異なり導体の外部に漏曳し易
い性質を持つ。そのために、外部の磁場内で使用される
場合や金属が接近している場合には、それらの影響を受
けやすく安定で高精度の測定が困難になることが多い。
【0006】先ず、磁場の影響について説明する。たと
えば、差動トランスを電磁石の近くで使用する場合と
か、永久磁石で差動トランスを固定する場合あるいは超
電導磁石の近くで計測する場合などでは、1,000ガウス
〜4,000ガウスに達する強い磁場が作用することがしば
しば起きる。かかる強い磁場では、鉄やニッケル等の強
磁性体の部品は、強く磁化されて吸引力が発生してしま
う。そればかりでなく、磁化されることによって発生し
た強い磁力線が、差動トランスの1次コイルから発生し
ている磁力線の分布状態を変化させてしまう。そのため
に、2磁コイルの誘起電圧が変わり差動トランスの出力
電圧が変動してしまう。
えば、差動トランスを電磁石の近くで使用する場合と
か、永久磁石で差動トランスを固定する場合あるいは超
電導磁石の近くで計測する場合などでは、1,000ガウス
〜4,000ガウスに達する強い磁場が作用することがしば
しば起きる。かかる強い磁場では、鉄やニッケル等の強
磁性体の部品は、強く磁化されて吸引力が発生してしま
う。そればかりでなく、磁化されることによって発生し
た強い磁力線が、差動トランスの1次コイルから発生し
ている磁力線の分布状態を変化させてしまう。そのため
に、2磁コイルの誘起電圧が変わり差動トランスの出力
電圧が変動してしまう。
【0007】もちろん、差動トランスを磁気シールドす
ることは出来るが、場所的に余裕がない場合が殆どであ
る。すなわち、鉄板やパーマロイの板を何層にも重ねた
磁気シールドカバーを差動トランスの回りに取り付けれ
ば、上記の変動の問題は起こらない。しかし、このよう
に大きくて強固な磁気シールドカバーを取り付ける場所
がないのが普通である。そのために、差動トランスは、
強い磁場にさらされるのが通常である。
ることは出来るが、場所的に余裕がない場合が殆どであ
る。すなわち、鉄板やパーマロイの板を何層にも重ねた
磁気シールドカバーを差動トランスの回りに取り付けれ
ば、上記の変動の問題は起こらない。しかし、このよう
に大きくて強固な磁気シールドカバーを取り付ける場所
がないのが普通である。そのために、差動トランスは、
強い磁場にさらされるのが通常である。
【0008】励磁周波数が10KHz以下の低周波励磁差
動トランスでは、透磁性を利用しているので鉄芯を用い
る。また、後述するように低周波励磁の差動トランスの
1次コイルの発生する磁力線は強く、コイルから10mm
程度に達し外部磁場や外部金属の影響を受け易い。その
ため、通常1mm程度の肉厚の鉄のシールドケースを用い
ている。しかし、1mm程度の鉄のケースではシールド効
果は不充分で、外部の磁場や金属の影響に常に煩わされ
ているのが現状である。
動トランスでは、透磁性を利用しているので鉄芯を用い
る。また、後述するように低周波励磁の差動トランスの
1次コイルの発生する磁力線は強く、コイルから10mm
程度に達し外部磁場や外部金属の影響を受け易い。その
ため、通常1mm程度の肉厚の鉄のシールドケースを用い
ている。しかし、1mm程度の鉄のケースではシールド効
果は不充分で、外部の磁場や金属の影響に常に煩わされ
ているのが現状である。
【0009】つまり、低周波励磁の差動トランスが強い
磁場におかれる場合には、その差動トランスの鉄のシー
ルドケースや芯に吸引力が生ずることに加えて、磁化し
た鉄ケースによって差動トランスの出力電圧が変化して
しまう。実験によると、2,000 ガウス程度の永久磁石を
その鉄ケースに近づけると、その出力電圧の変動は10
%に達する。かくのごとく、強い磁場においては、低周
波励磁の差動トランスは安定した高い精度での測定は出
来ない。
磁場におかれる場合には、その差動トランスの鉄のシー
ルドケースや芯に吸引力が生ずることに加えて、磁化し
た鉄ケースによって差動トランスの出力電圧が変化して
しまう。実験によると、2,000 ガウス程度の永久磁石を
その鉄ケースに近づけると、その出力電圧の変動は10
%に達する。かくのごとく、強い磁場においては、低周
波励磁の差動トランスは安定した高い精度での測定は出
来ない。
【0010】つぎに、近接する金属の影響について説明
する。低周波励磁差動トランスの鉄のシールドケース中
の磁力線は、そのケースに近づいた金属の影響を受け
て、やはりその磁力線の分布状態が変わる。鉄のシール
ドケースの中の磁力線の分布状態が変われば、それは内
部に影響して、1次コイルの発生している磁力線の分布
状態を変えてしまう。それで、差動トランスの出力電圧
が変動してしまう。実験によると、30mm角の軟鋼をケ
ースに近づけると、約2%程度の出力電圧が生じた。以
上のごとく、低周波励磁差動トランスでは外部の磁場や
近接する金属の影響がかなり大きく、計測に当たって充
分に配慮しなければならない。
する。低周波励磁差動トランスの鉄のシールドケース中
の磁力線は、そのケースに近づいた金属の影響を受け
て、やはりその磁力線の分布状態が変わる。鉄のシール
ドケースの中の磁力線の分布状態が変われば、それは内
部に影響して、1次コイルの発生している磁力線の分布
状態を変えてしまう。それで、差動トランスの出力電圧
が変動してしまう。実験によると、30mm角の軟鋼をケ
ースに近づけると、約2%程度の出力電圧が生じた。以
上のごとく、低周波励磁差動トランスでは外部の磁場や
近接する金属の影響がかなり大きく、計測に当たって充
分に配慮しなければならない。
【0011】本願特許出願人が、以前に発明して特許出
願した(特公平1-54845号)差動トランスは、50KHz
〜2MHzの高い励磁周波数を用いるいわゆる高周波励磁
の差動トランスである。この高周波励磁差動トランスの
場合は、後述するが、その1次コイルに発生する磁力線
の強さは、低周波励磁型のものの約10分の1である。
それゆえに、外部の磁場や外部の金属の影響を受けるこ
とは比較的少ない。しかし、磁力線は、漏洩し易く、か
なり遠くまで分布する性質がある。したがって、低周波
励磁の差動トランスの場合と同様に、外部磁7場および
外部の金属の影響を受けることは当然である。
願した(特公平1-54845号)差動トランスは、50KHz
〜2MHzの高い励磁周波数を用いるいわゆる高周波励磁
の差動トランスである。この高周波励磁差動トランスの
場合は、後述するが、その1次コイルに発生する磁力線
の強さは、低周波励磁型のものの約10分の1である。
それゆえに、外部の磁場や外部の金属の影響を受けるこ
とは比較的少ない。しかし、磁力線は、漏洩し易く、か
なり遠くまで分布する性質がある。したがって、低周波
励磁の差動トランスの場合と同様に、外部磁7場および
外部の金属の影響を受けることは当然である。
【0012】そこで、この高周波励磁差動トランスに関
して検討する。まず、高周波励磁差動トランスの磁場の
影響について述べる。鉄心と鉄のシールドケースを使っ
ている高周波励磁差動トランスは、その鉄芯と鉄のシー
ルドケースに吸引力が発生する。そして、それと共に、
鉄のシールドケースが磁化して、その磁力線が内部に影
響する。それゆえに、差動トランスの出力電圧が変動し
てしまう。鉄芯の代わりに銅やアルミのごとき渦電流効
果を発生する非磁性の導電性金属を芯とし、鉄のシール
ドケースを使う高周波励磁差動トランスでは、その芯は
磁化されない。したがって、そのシールドケースには吸
引力は発生しない。しかし、鉄のシールドケースは、前
の場合と同じく磁化されて吸引力を発生すると共に、磁
化によって生じた磁力線のため、差動トランスの出力電
圧を変動してしまう。
して検討する。まず、高周波励磁差動トランスの磁場の
影響について述べる。鉄心と鉄のシールドケースを使っ
ている高周波励磁差動トランスは、その鉄芯と鉄のシー
ルドケースに吸引力が発生する。そして、それと共に、
鉄のシールドケースが磁化して、その磁力線が内部に影
響する。それゆえに、差動トランスの出力電圧が変動し
てしまう。鉄芯の代わりに銅やアルミのごとき渦電流効
果を発生する非磁性の導電性金属を芯とし、鉄のシール
ドケースを使う高周波励磁差動トランスでは、その芯は
磁化されない。したがって、そのシールドケースには吸
引力は発生しない。しかし、鉄のシールドケースは、前
の場合と同じく磁化されて吸引力を発生すると共に、磁
化によって生じた磁力線のため、差動トランスの出力電
圧を変動してしまう。
【0013】この出力変動は、低周波励磁差動トランス
の場合より少ないが、実験によると(後述)2,000 ガウ
ス程度の永久磁石を鉄のシールドケースを使う高周波励
磁差動トランス近づけたときに、その出力変動は約5%
であった。以上のことから、高周波励磁差動トランス
も、強い磁場においてはその出力電圧が変動して高い精
度での計測は不可能といえる。
の場合より少ないが、実験によると(後述)2,000 ガウ
ス程度の永久磁石を鉄のシールドケースを使う高周波励
磁差動トランス近づけたときに、その出力変動は約5%
であった。以上のことから、高周波励磁差動トランス
も、強い磁場においてはその出力電圧が変動して高い精
度での計測は不可能といえる。
【0014】つぎに、高周波励磁差動トランスに近接し
たり離れたりする金属の影響について説明する。その影
響は磁場に比較すれば小さいが、近接したり離れたりす
る金属によっても差動トランスの出力電圧は若干変動す
る。これは、鉄のシールドケースの磁力線の分布状態
が、近接したり離れたりする金属によって変わるためで
ある。ただし、高周波励磁の差動トランスの1次コイル
に発生する磁力線の強さは、低周波励磁差動トランスに
比較して小さいので変動する量も小さい。実験によると
(後述する)、30mm角の軟鉄を近づけたときのその出
力電圧変動は、0.2 %であった。
たり離れたりする金属の影響について説明する。その影
響は磁場に比較すれば小さいが、近接したり離れたりす
る金属によっても差動トランスの出力電圧は若干変動す
る。これは、鉄のシールドケースの磁力線の分布状態
が、近接したり離れたりする金属によって変わるためで
ある。ただし、高周波励磁の差動トランスの1次コイル
に発生する磁力線の強さは、低周波励磁差動トランスに
比較して小さいので変動する量も小さい。実験によると
(後述する)、30mm角の軟鉄を近づけたときのその出
力電圧変動は、0.2 %であった。
【0015】以上の結果を総合すると、低周波励磁差動
トランスでも高周波励磁差動トランスでも強い磁場では
かなりの出力電圧の変動が起こり、近接する金属によっ
ては僅かではあるが、やはり出力電圧が変動する。かく
のごとく、従来の差動トランスは磁場がある場合とか、
接近した金属がある場合には安定した高い精度での計測
をすることは困難である。
トランスでも高周波励磁差動トランスでも強い磁場では
かなりの出力電圧の変動が起こり、近接する金属によっ
ては僅かではあるが、やはり出力電圧が変動する。かく
のごとく、従来の差動トランスは磁場がある場合とか、
接近した金属がある場合には安定した高い精度での計測
をすることは困難である。
【0016】本発明にかかる外部磁気や金属等の影響防
止の高周波励磁差動トランスは、これらの欠点を除くた
めに改良されたもので、結論的に述べると、アルミや銅
などの非磁性の導電性金属を芯として用いた高周波励磁
差動トランスにおいて、非磁性体の材料でつくった保護
ケースを用いる構造のものである。差動トランス自体の
基本構造は上記の発明のものと全く変わらないが、保護
ケースの材質を非磁性体にすることによって外部磁場に
対しても、また接近する金属に対しても殆ど影響を受け
ず、差動トランスの出力電圧は殆ど変化しない安定的に
高い精度の計測を行うことができものである。
止の高周波励磁差動トランスは、これらの欠点を除くた
めに改良されたもので、結論的に述べると、アルミや銅
などの非磁性の導電性金属を芯として用いた高周波励磁
差動トランスにおいて、非磁性体の材料でつくった保護
ケースを用いる構造のものである。差動トランス自体の
基本構造は上記の発明のものと全く変わらないが、保護
ケースの材質を非磁性体にすることによって外部磁場に
対しても、また接近する金属に対しても殆ど影響を受け
ず、差動トランスの出力電圧は殆ど変化しない安定的に
高い精度の計測を行うことができものである。
【0017】非磁性体のケースの効果を説明する前に、
高周波励磁差動トランスでは非磁性体のケースを使用し
ても性能は変化しないことを説明する。その理由は簡単
で、後述するが高周波励磁差動トランスの1次コイルに
発生する磁力線の有効到達距離は、僅かに約1mm程度で
あるから、1次コイルから1mm以上離れたところにケー
スを設置する場合には、ケースによる磁界に対するシー
ルド効果の必要性はなくなるので、非磁性体たとえば、
黄銅、アルミ、ステンレス、ベークライトなどでよいこ
とが判る。
高周波励磁差動トランスでは非磁性体のケースを使用し
ても性能は変化しないことを説明する。その理由は簡単
で、後述するが高周波励磁差動トランスの1次コイルに
発生する磁力線の有効到達距離は、僅かに約1mm程度で
あるから、1次コイルから1mm以上離れたところにケー
スを設置する場合には、ケースによる磁界に対するシー
ルド効果の必要性はなくなるので、非磁性体たとえば、
黄銅、アルミ、ステンレス、ベークライトなどでよいこ
とが判る。
【0018】なお、一般に差動トランスでは、そのコイ
ルからのリード線をそのコイル素線にハンダ付するた
め、コイル上に2mm以上の空間を設けるのが普通であ
る。このため、通常そのケースは、1次コイルから2mm
位離れて設置されている。このケースに非磁性体の材質
のものを使えばよいのであるから、この改良は実用上問
題はない。
ルからのリード線をそのコイル素線にハンダ付するた
め、コイル上に2mm以上の空間を設けるのが普通であ
る。このため、通常そのケースは、1次コイルから2mm
位離れて設置されている。このケースに非磁性体の材質
のものを使えばよいのであるから、この改良は実用上問
題はない。
【0019】つぎに、説明の各所で引用した差動トラン
スの1次コイルに発生する磁力線の強さについて数値的
に説明する。結論的に言うと、その1次コイルに発生す
る有効磁力線の到達する距離は、低周波励磁差動トラン
スでは約10mmであり、高周波励磁差動トランスでは約
1mmになるということであって、これを実用的な差動ト
ランスの例でもって以下に説明する。
スの1次コイルに発生する磁力線の強さについて数値的
に説明する。結論的に言うと、その1次コイルに発生す
る有効磁力線の到達する距離は、低周波励磁差動トラン
スでは約10mmであり、高周波励磁差動トランスでは約
1mmになるということであって、これを実用的な差動ト
ランスの例でもって以下に説明する。
【0020】一般に、差動トランスの1次コイルの設計
においては、2〜3Vの印加電圧で10〜30ma位の励
磁電流が流れるようにする。そして、低周波励磁差動ト
ランスも高周波励磁差動トランスも、1次コイルのイン
ピーダンスは約200Ω〜500Ωで大体同じ大きさにする。
インピーダンスは、直流抵抗と交流抵抗を合成した値で
あるから、高周波励磁差動トランスでは殆ど(95%)が
交流抵抗で低周波励磁差動トランスでは直流と交流抵抗
はほぼ等しくなる。いま、低周波励磁および高周波励磁
差動トランスの1次コイルのインピーダンスを 200Ωに
したとすると、高周波励磁差動トランスの1次コイルの
交流インピーダンスは約 190Ωであり、低周波励磁差動
トランスの交流インピーダンスは、
においては、2〜3Vの印加電圧で10〜30ma位の励
磁電流が流れるようにする。そして、低周波励磁差動ト
ランスも高周波励磁差動トランスも、1次コイルのイン
ピーダンスは約200Ω〜500Ωで大体同じ大きさにする。
インピーダンスは、直流抵抗と交流抵抗を合成した値で
あるから、高周波励磁差動トランスでは殆ど(95%)が
交流抵抗で低周波励磁差動トランスでは直流と交流抵抗
はほぼ等しくなる。いま、低周波励磁および高周波励磁
差動トランスの1次コイルのインピーダンスを 200Ωに
したとすると、高周波励磁差動トランスの1次コイルの
交流インピーダンスは約 190Ωであり、低周波励磁差動
トランスの交流インピーダンスは、
【0022】200/√2 ≒ 140Ω Z= コイルの交流インピーダンス f= 磁周波数 N= コイルの巻数 D= コイルの直径 K1= 比例常数
【0023】とすると、一般に次式が成立する。 Z= K1・f・(D×N)2 ・・・・・・・(1) 高周波励磁差動トランスと低周波励磁差動トランスのコ
イルの径Dは同じとし、高周波励磁差動トランスの励磁
周波数を 100KHz、巻数をN1 として、低周波励磁差動
トランスの励磁周波数を1KHzで、巻数をN2 とすると
(1)式から、 190 = K1・100・(D × N1)2 140 = K1・1・(D × N2)2 の2式が成立する。この式から、次式が導かれる。
イルの径Dは同じとし、高周波励磁差動トランスの励磁
周波数を 100KHz、巻数をN1 として、低周波励磁差動
トランスの励磁周波数を1KHzで、巻数をN2 とすると
(1)式から、 190 = K1・100・(D × N1)2 140 = K1・1・(D × N2)2 の2式が成立する。この式から、次式が導かれる。
【0024】
【式1】 (2)式から判ることは低周波励磁差動トランスのコイ
ルの巻数N2 は、高周波励磁差動トランスの巻数N1 の
9倍、すなわち約10倍に近いと言うことである。つぎ
に、磁力線の強さ(アンペア・ターン)を計算する。 S = 磁力線の強さ I = 励磁電流 N = コイルの巻数 K2 = 比例常数
ルの巻数N2 は、高周波励磁差動トランスの巻数N1 の
9倍、すなわち約10倍に近いと言うことである。つぎ
に、磁力線の強さ(アンペア・ターン)を計算する。 S = 磁力線の強さ I = 励磁電流 N = コイルの巻数 K2 = 比例常数
【0025】とすると、一般に次の式が成立する。 S = K2・I・N ・・・・・・・・・・・・(3) 励磁電圧は等しく、インピーダンスも等しいので高周波
と低周波励磁差動トランスの励磁電流Iは同じ値にな
る。今、S1 を高周波励磁差動トランスの1次コイルの
磁力線の強さ、S2 を低周波励磁差動トランスの1次コ
イルの磁力線の強さとすると(3)式から、 S1 = K2・I・N1 S2 = K2・I・N2
と低周波励磁差動トランスの励磁電流Iは同じ値にな
る。今、S1 を高周波励磁差動トランスの1次コイルの
磁力線の強さ、S2 を低周波励磁差動トランスの1次コ
イルの磁力線の強さとすると(3)式から、 S1 = K2・I・N1 S2 = K2・I・N2
【0026】となる。したがって、双方の差動トランス
の磁力線の強さの比は、 S2/S1 = N2/N1 = 9 (式(2)を代入する) となる。つまり、低周波励磁差動トランスの1次コイル
の磁力線の強さは高周波励磁差動トランスの磁力線の9
倍程度であることが判る。したがって、低周波励磁差動
トランスの1次コイルの有効磁力線の到達距離が約10
mmあるとすると、高周波励磁差動トランスの1次コイル
の有効磁力線の到達距離は約1mm程度になることが判
る。
の磁力線の強さの比は、 S2/S1 = N2/N1 = 9 (式(2)を代入する) となる。つまり、低周波励磁差動トランスの1次コイル
の磁力線の強さは高周波励磁差動トランスの磁力線の9
倍程度であることが判る。したがって、低周波励磁差動
トランスの1次コイルの有効磁力線の到達距離が約10
mmあるとすると、高周波励磁差動トランスの1次コイル
の有効磁力線の到達距離は約1mm程度になることが判
る。
【0027】このことは、低周波励磁差動トランスで
は、1次コイルの磁力線は強く、コイルからかなり離れ
たところまで届いてしまう。そのため、鉄のシールドケ
ースを設けて外部の影響を遮断しなければならない。こ
れに対して、高周波励磁差動トランスでは磁力線は僅か
1mm程度までしか到達しない。それゆえに、その外にケ
ースを設置した場合は、磁場に対するシールド効果を考
える必要はない。したがって、単にコイルの損傷を防ぐ
保護の機能を果たせばよいので非磁性体のケースを用い
てもよく、性能は全く変わらないことが判る。
は、1次コイルの磁力線は強く、コイルからかなり離れ
たところまで届いてしまう。そのため、鉄のシールドケ
ースを設けて外部の影響を遮断しなければならない。こ
れに対して、高周波励磁差動トランスでは磁力線は僅か
1mm程度までしか到達しない。それゆえに、その外にケ
ースを設置した場合は、磁場に対するシールド効果を考
える必要はない。したがって、単にコイルの損傷を防ぐ
保護の機能を果たせばよいので非磁性体のケースを用い
てもよく、性能は全く変わらないことが判る。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる外部磁気
や金属等の影響防止の高周波励磁差動トランスは、以上
の技術的な問題点に鑑みて、50KHz〜2MHzの励磁周
波数の高周波励磁差動トランスにおいて銅やアルミニウ
ムなどの渦電流効果を発生する非磁性の導電性金属を芯
とし、非磁性体すなわち銅やアルミニウムやステンレス
やベークライトなどの材質のケースをもつ構造のものと
した。
や金属等の影響防止の高周波励磁差動トランスは、以上
の技術的な問題点に鑑みて、50KHz〜2MHzの励磁周
波数の高周波励磁差動トランスにおいて銅やアルミニウ
ムなどの渦電流効果を発生する非磁性の導電性金属を芯
とし、非磁性体すなわち銅やアルミニウムやステンレス
やベークライトなどの材質のケースをもつ構造のものと
した。
【0029】以下に、本発明にかかる外部磁気や金属等
の影響防止の高周波励磁差動トランスの具体的な構成を
詳細に記載する。最初に、本発明の請求項1に記載した
発明の構成を説明する。これはまず、ボビンがある。つ
ぎに、1次コイルがある。この1次コイルは、上記のボ
ビンの全長にわたり1〜2層巻かれたものである。そし
て、励磁電流電源がある。この励磁電流電源は、上記の
1次コイルを励磁する励磁電流を送るものであって、そ
の電流の周波数が50KHz〜2MHzのものである。
の影響防止の高周波励磁差動トランスの具体的な構成を
詳細に記載する。最初に、本発明の請求項1に記載した
発明の構成を説明する。これはまず、ボビンがある。つ
ぎに、1次コイルがある。この1次コイルは、上記のボ
ビンの全長にわたり1〜2層巻かれたものである。そし
て、励磁電流電源がある。この励磁電流電源は、上記の
1次コイルを励磁する励磁電流を送るものであって、そ
の電流の周波数が50KHz〜2MHzのものである。
【0030】さらに、左右1対の2次コイルがある。こ
の左右1対の2次コイルは、上記の1次コイルとの巻回
数比率が 0.5〜2倍程度のものであり、且つ上記の1次
コイル上に直接密着して巻かれた、すなわち上記の1次
コイルの有効磁束内に巻かれたものである。そして、非
磁性の支持棒に固着した可動芯、がある。この可動芯
は、上記のボビン内に設けられた非磁性の導電性金属か
ら成るものである。最後に、非磁性体保護ケースがあ
る。この非磁性体保護ケースは、上記の可動芯と上記の
コイルを保護するものである。
の左右1対の2次コイルは、上記の1次コイルとの巻回
数比率が 0.5〜2倍程度のものであり、且つ上記の1次
コイル上に直接密着して巻かれた、すなわち上記の1次
コイルの有効磁束内に巻かれたものである。そして、非
磁性の支持棒に固着した可動芯、がある。この可動芯
は、上記のボビン内に設けられた非磁性の導電性金属か
ら成るものである。最後に、非磁性体保護ケースがあ
る。この非磁性体保護ケースは、上記の可動芯と上記の
コイルを保護するものである。
【0031】つぎに、本発明にかかる請求項2に記載し
た発明の構成を説明する。この発明は、以下の点以外は
上記の請求項1の発明の構成と同一である。それゆえ
に、上記の請求項1の発明の構成の説明の全文をここに
援用し、以下の構成の説明をこれに追加する。上記の請
求項1の発明の構成との差異は、上記のケースである。
このケースは、非磁性の支持棒に固着した可動芯と上記
のコイルを保護する銅や黄銅等の比透磁率が1に近い反
磁性体から成るものである。
た発明の構成を説明する。この発明は、以下の点以外は
上記の請求項1の発明の構成と同一である。それゆえ
に、上記の請求項1の発明の構成の説明の全文をここに
援用し、以下の構成の説明をこれに追加する。上記の請
求項1の発明の構成との差異は、上記のケースである。
このケースは、非磁性の支持棒に固着した可動芯と上記
のコイルを保護する銅や黄銅等の比透磁率が1に近い反
磁性体から成るものである。
【0032】
【作用】本発明にかかる外部磁気や金属等の影響防止の
高周波励磁差動トランスは、以上のごとき構成に為した
ゆえに以下のごとき作用が生じた。すなわち、芯とケー
スは非磁性体である。したがって、外部磁場によって磁
化されないので吸引力は発生しない。また、磁化に起因
した磁力線の変化が起こらない。それゆえに、差動トラ
ンスの出力電圧の変動はない。なお、その保護ケース
は、磁化しないので外部に金属が接近しても磁力線の変
化を起こすことがなく、その2次コイルからの出力電圧
の変動はない。
高周波励磁差動トランスは、以上のごとき構成に為した
ゆえに以下のごとき作用が生じた。すなわち、芯とケー
スは非磁性体である。したがって、外部磁場によって磁
化されないので吸引力は発生しない。また、磁化に起因
した磁力線の変化が起こらない。それゆえに、差動トラ
ンスの出力電圧の変動はない。なお、その保護ケース
は、磁化しないので外部に金属が接近しても磁力線の変
化を起こすことがなく、その2次コイルからの出力電圧
の変動はない。
【0033】したがって、渦電流効果を発生する非磁性
で導電性金属を芯とし、非磁性体のケースを用いる高周
波励磁差動トランスは、外部磁場や外部に金属が接近し
てもその影響を受けない。それゆえに、差動トランスの
出力電圧は変動しないから、安定した高い精度で計測す
ることができる。
で導電性金属を芯とし、非磁性体のケースを用いる高周
波励磁差動トランスは、外部磁場や外部に金属が接近し
てもその影響を受けない。それゆえに、差動トランスの
出力電圧は変動しないから、安定した高い精度で計測す
ることができる。
【0034】ここで、磁場の種々な場合について簡単に
説明する。一般に静的磁場と動的磁場(交番磁場を含め
て)がある。そして、通常の計測で遭遇する磁場の多く
は、時間的に変化しない一様な静的磁場か或はゆっくり
変動する一様な動的磁場の場合である。これ以外に、動
力線によって発生する商用周波数の交番磁場とか、強力
な磁場が高速で通過する場合(たとえば、リニア新幹線
では超電導による磁場が500km/h の速度で移動するの
で、幅10cmを通過する時間は 0.7msである)などがあ
る。
説明する。一般に静的磁場と動的磁場(交番磁場を含め
て)がある。そして、通常の計測で遭遇する磁場の多く
は、時間的に変化しない一様な静的磁場か或はゆっくり
変動する一様な動的磁場の場合である。これ以外に、動
力線によって発生する商用周波数の交番磁場とか、強力
な磁場が高速で通過する場合(たとえば、リニア新幹線
では超電導による磁場が500km/h の速度で移動するの
で、幅10cmを通過する時間は 0.7msである)などがあ
る。
【0035】これらの中で、磁場が高速で移動する状態
を除いた場合は、磁場が変化する領域に対し、差動トラ
ンスのサイズは極めて小さ。たとえば、通常5mm程度の
ボビンに巻かれたコイルに対しては、磁場が一様に作用
すると考えてもよい。一様な磁場が差動トランスに作用
する場合は、2つの2次コイルに同様の大きさの変化を
与える。そして、2次コイルは差動接続されているゆえ
に、あたかも同相ノイズに相当するこの変化は、互いに
打ち消されて差動トランスの出力電圧は変動しない。
を除いた場合は、磁場が変化する領域に対し、差動トラ
ンスのサイズは極めて小さ。たとえば、通常5mm程度の
ボビンに巻かれたコイルに対しては、磁場が一様に作用
すると考えてもよい。一様な磁場が差動トランスに作用
する場合は、2つの2次コイルに同様の大きさの変化を
与える。そして、2次コイルは差動接続されているゆえ
に、あたかも同相ノイズに相当するこの変化は、互いに
打ち消されて差動トランスの出力電圧は変動しない。
【0036】磁場が高速で通過する場合には、差動トラ
ンスの置き方を工夫して磁場の変化が2つの2次コイル
に同相に作用するように配置すればよい。すなわち、差
動トランスのボビンの方向と磁場の方向とを一致させれ
ば、同じ磁力線は同時に2つの2次コイルを通過する。
したがって、同じ大きさの変化が各々の2次コイルに生
じるので、その変化は互いに打ち消されて差動トランス
の出力電圧は変動しない。
ンスの置き方を工夫して磁場の変化が2つの2次コイル
に同相に作用するように配置すればよい。すなわち、差
動トランスのボビンの方向と磁場の方向とを一致させれ
ば、同じ磁力線は同時に2つの2次コイルを通過する。
したがって、同じ大きさの変化が各々の2次コイルに生
じるので、その変化は互いに打ち消されて差動トランス
の出力電圧は変動しない。
【0037】
【実施例】以下に、本発明にかかる外部磁気や金属等の
影響防止の高周波励磁差動トランスをその一実施例を用
いて添付の図面と共に詳細に述べる。これは、図1に示
すこの差動トランスSの断面図と図2に示すその配線図
のごとくに、まずベークライトのボビン1がある。この
ボビン1には、3個の円板状の鍔1aがそのボビン1の
両端と中央に接着されている。この3個の円板状の鍔1
aは、0.5〜3mm程度のスリット加工が施されているゆ
えに、コイルを巻く際やコイルの線の処理の場合に、こ
のスリットを通して自由に配線できる構成になってい
る。つぎに、1次コイル2がある。この1次コイル2
は、上記のボビン1の全長にわたり1〜2層巻かれたも
のである。そして、励磁電流電源3がある(図2の配線
図と図3に示す断面・配線図を参照)。この励磁電流電
源3は、上記の1次コイル2を励磁する励磁電流を送る
ものであって、その電流の周波数が50KHz〜2MHzの
ものである。
影響防止の高周波励磁差動トランスをその一実施例を用
いて添付の図面と共に詳細に述べる。これは、図1に示
すこの差動トランスSの断面図と図2に示すその配線図
のごとくに、まずベークライトのボビン1がある。この
ボビン1には、3個の円板状の鍔1aがそのボビン1の
両端と中央に接着されている。この3個の円板状の鍔1
aは、0.5〜3mm程度のスリット加工が施されているゆ
えに、コイルを巻く際やコイルの線の処理の場合に、こ
のスリットを通して自由に配線できる構成になってい
る。つぎに、1次コイル2がある。この1次コイル2
は、上記のボビン1の全長にわたり1〜2層巻かれたも
のである。そして、励磁電流電源3がある(図2の配線
図と図3に示す断面・配線図を参照)。この励磁電流電
源3は、上記の1次コイル2を励磁する励磁電流を送る
ものであって、その電流の周波数が50KHz〜2MHzの
ものである。
【0038】さらに、左右1対の2次コイル4がある。
この左右1対の2次コイル4は、上記の1次コイル2と
の巻回数比率が 0.5〜2倍程度のものであり、且つ上記
の1次コイル2上に直接密着して巻かれた、すなわち上
記の1次コイルの有効磁束内に巻かれたものである。そ
して、可動芯5がある。この可動芯5は、非磁性の支持
棒5aに固着したものであって、上記のボビン1内に設
けられた非磁性の導電性金属から成るものである。最後
に、非磁性体保護ケース6がある。この非磁性体保護ケ
ース6は、上記の可動芯5と上記のコイル2と4とを保
護するものである。なお、このケース6は、可動芯と上
記のコイルを保護する銅や黄銅等の比透磁率が1に近い
反磁性体から成るものと為すとよい。
この左右1対の2次コイル4は、上記の1次コイル2と
の巻回数比率が 0.5〜2倍程度のものであり、且つ上記
の1次コイル2上に直接密着して巻かれた、すなわち上
記の1次コイルの有効磁束内に巻かれたものである。そ
して、可動芯5がある。この可動芯5は、非磁性の支持
棒5aに固着したものであって、上記のボビン1内に設
けられた非磁性の導電性金属から成るものである。最後
に、非磁性体保護ケース6がある。この非磁性体保護ケ
ース6は、上記の可動芯5と上記のコイル2と4とを保
護するものである。なお、このケース6は、可動芯と上
記のコイルを保護する銅や黄銅等の比透磁率が1に近い
反磁性体から成るものと為すとよい。
【0039】しかして、渦電流効果による可動芯5を用
いる高周波励磁差動トランスSにおいて、非磁性体のケ
ースを使った場合は、鉄のケースの場合と異なり、外部
磁場および接近する金属の影響を殆ど受けないことを実
証するために図1のケース6に種々の材質でつくったも
のを用意し、各々のケースを用いたときの磁場および金
属の影響を測定した。使用した高周波励磁差動トランス
の構造は、図2と同じで各部品の材質および寸法は以下
のようなものである。
いる高周波励磁差動トランスSにおいて、非磁性体のケ
ースを使った場合は、鉄のケースの場合と異なり、外部
磁場および接近する金属の影響を殆ど受けないことを実
証するために図1のケース6に種々の材質でつくったも
のを用意し、各々のケースを用いたときの磁場および金
属の影響を測定した。使用した高周波励磁差動トランス
の構造は、図2と同じで各部品の材質および寸法は以下
のようなものである。
【0040】(1) ボビン1は、ベークライトパイプで、
外径5.3mm、内径4.3mm、長さ46mmである。 (2) 鍔1aは、ベークライト円板で外径9.8mm、内径5.3
mm、幅2mmでボビン1に接着される。 (3) 1次コイル2は、径が0.1mm のポリウレタン線を
ボビン1の全長に亘つて1層に密着平行巻きしたもの
で、巻数は350ターンである。 (4)、(5) 2つの2次コイル4は、ボビン1の中央から
左右に分けて、径0.1mm のポリウレタン線を2層に1次
コイル2の上に直接密着巻(一般には、2次コイルがき
れいに巻けるように、1次コイルの上に絶縁紙等を巻い
た上で、その上に2次コイルを巻くが、これをしないで
直に巻く)したもので、巻数は各々 350ターンである。
外径5.3mm、内径4.3mm、長さ46mmである。 (2) 鍔1aは、ベークライト円板で外径9.8mm、内径5.3
mm、幅2mmでボビン1に接着される。 (3) 1次コイル2は、径が0.1mm のポリウレタン線を
ボビン1の全長に亘つて1層に密着平行巻きしたもの
で、巻数は350ターンである。 (4)、(5) 2つの2次コイル4は、ボビン1の中央から
左右に分けて、径0.1mm のポリウレタン線を2層に1次
コイル2の上に直接密着巻(一般には、2次コイルがき
れいに巻けるように、1次コイルの上に絶縁紙等を巻い
た上で、その上に2次コイルを巻くが、これをしないで
直に巻く)したもので、巻数は各々 350ターンである。
【0041】(6) 可動芯5は、黄銅パイプで外径4mm、
内径3mm、長さ22mmで支持棒5aに接着されている。 (7) 支持棒5aは、非磁性のステンレス丸棒であって、
直径は3mm、長さ約70mmである。ここで保護ケース6
は、外径12mm、内径10mmで長さは46mmのパイプ
で、以下に述べるごとく鉄、ステンレス、アルミ、ベー
クライト、黄銅の材質のものを用意した。
内径3mm、長さ22mmで支持棒5aに接着されている。 (7) 支持棒5aは、非磁性のステンレス丸棒であって、
直径は3mm、長さ約70mmである。ここで保護ケース6
は、外径12mm、内径10mmで長さは46mmのパイプ
で、以下に述べるごとく鉄、ステンレス、アルミ、ベー
クライト、黄銅の材質のものを用意した。
【0042】なお、この差動トランスSの電気的条件は
次のようにした。1次コイル2を励磁する励磁電流電源
3の周波数は100KHz で、励磁電圧は2Vを用い、可動
芯5の変位±5mmに対し、出力電圧±5Vが得られるよ
うに、その電気回路を調整した。また、磁場式は、接近
した金属の影響により生ずる出力電圧の変動を測定する
時の可動芯5の位置は+3V〜+5Vの適当な出力電圧
に固定して行なった。外部磁場による影響は、2,000 ガ
ウスの永久磁石Mgを、図4のごとくにその保護ケース
6に近ずけた時に生じた出力電圧の変動の大きさで測定
した。外部の金属の影響は30mm角で長さが約50mmの
鉄と黄銅とを用意し、各々の金属Mtを図5に示すごと
くに差動トランスのケースに近ずけた時に生ずる出力電
圧の変動の大きさで測定した。
次のようにした。1次コイル2を励磁する励磁電流電源
3の周波数は100KHz で、励磁電圧は2Vを用い、可動
芯5の変位±5mmに対し、出力電圧±5Vが得られるよ
うに、その電気回路を調整した。また、磁場式は、接近
した金属の影響により生ずる出力電圧の変動を測定する
時の可動芯5の位置は+3V〜+5Vの適当な出力電圧
に固定して行なった。外部磁場による影響は、2,000 ガ
ウスの永久磁石Mgを、図4のごとくにその保護ケース
6に近ずけた時に生じた出力電圧の変動の大きさで測定
した。外部の金属の影響は30mm角で長さが約50mmの
鉄と黄銅とを用意し、各々の金属Mtを図5に示すごと
くに差動トランスのケースに近ずけた時に生ずる出力電
圧の変動の大きさで測定した。
【0043】つぎに、各々の測定における出力電圧の変
動率を示すと以下のようである。 鉄ケースでは 磁石による変動・・・5% 鋼による変動・・・・・0.2% 黄銅による変動・・・0% 非磁性ステンレスケースでは 磁石による変動・・・0.5% 鋼による変動・・・・・0.05% 黄銅による変動・・・0.05%
動率を示すと以下のようである。 鉄ケースでは 磁石による変動・・・5% 鋼による変動・・・・・0.2% 黄銅による変動・・・0% 非磁性ステンレスケースでは 磁石による変動・・・0.5% 鋼による変動・・・・・0.05% 黄銅による変動・・・0.05%
【0044】アルミケースでは 磁石による変動・・・0.6% 鋼による変動・・・・・0% 黄銅いよる変動・・・0% ベークライトケースでは 磁石による変動・・・0.2% 鋼による変動・・・・・0.2% 黄銅による変動・・・0.2% 黄銅ケースでは 磁石による変動・・・0.06% 鋼による変動・・・・・0% 黄銅による変動・・・0%
【0045】以上の測定結果から判るように、磁場によ
る出力電圧の変動は鉄ケースでは5%と言うかなり大き
い値であるが、非磁性材料のケースではすべて1%以下
で極めて良好である。また、金属による影響は、非磁性
材料のケースでは 0.2%以下で極めて小さく実用上充分
である。かくのごとく、渦電流効果による非磁性の導電
体の銅やアルミなどを可動芯5とする高周波励磁差動ト
ランスSにおいて、非磁性のケース6を用いることによ
って、外部磁場Mgおよび外部の金属Mtの影響を極め
て少なくすることができる。それゆえに、外部磁場Mg
や外部金属Mtが存在する所においても安定に高い精度
で計測することができる。
る出力電圧の変動は鉄ケースでは5%と言うかなり大き
い値であるが、非磁性材料のケースではすべて1%以下
で極めて良好である。また、金属による影響は、非磁性
材料のケースでは 0.2%以下で極めて小さく実用上充分
である。かくのごとく、渦電流効果による非磁性の導電
体の銅やアルミなどを可動芯5とする高周波励磁差動ト
ランスSにおいて、非磁性のケース6を用いることによ
って、外部磁場Mgおよび外部の金属Mtの影響を極め
て少なくすることができる。それゆえに、外部磁場Mg
や外部金属Mtが存在する所においても安定に高い精度
で計測することができる。
【0046】変動する外部磁場Mgや接離する金属Mt
の影響を少なくするためには、非磁性体のケース6を用
いることで可能であることは実施例で示した。この実施
例の中で、黄銅のケースは特に効果が大きい。効果が大
きい理由はこの材質の特性によるもので、銅の非透磁率
は他のものに比較してきわめて1に近い。その上、反磁
性という性質をもっていることによる。すなわち、比透
磁率が1に近い反磁性体のケースを用いることによっ
て、外部磁場および近接する金属の影響の極めて少ない
高周波励磁差動トランスをつくることができるのでその
効果が大変に大きい。
の影響を少なくするためには、非磁性体のケース6を用
いることで可能であることは実施例で示した。この実施
例の中で、黄銅のケースは特に効果が大きい。効果が大
きい理由はこの材質の特性によるもので、銅の非透磁率
は他のものに比較してきわめて1に近い。その上、反磁
性という性質をもっていることによる。すなわち、比透
磁率が1に近い反磁性体のケースを用いることによっ
て、外部磁場および近接する金属の影響の極めて少ない
高周波励磁差動トランスをつくることができるのでその
効果が大変に大きい。
【0047】一般に、非磁性体という言葉は、鉄やニッ
ケルやコバルトなどの強磁性体に対するものである。す
べての物質は僅かではあるが磁化するが、非磁性体は磁
化の程度が少ないものである。通常、強い磁場が作用す
ることがない場合とか、精密な測定が必要でない場合は
問題にはならないが、センサの計測では磁化の程度に応
じた影響を与えるゆえに問題になる。非磁性体には、磁
場の方向に磁化する常磁性体(たとえば、アルミ、白
金、空気など)と、磁場と反対方向に磁化する反磁性体
(たとえば、銅、亜鉛、金、水など)とがある。
ケルやコバルトなどの強磁性体に対するものである。す
べての物質は僅かではあるが磁化するが、非磁性体は磁
化の程度が少ないものである。通常、強い磁場が作用す
ることがない場合とか、精密な測定が必要でない場合は
問題にはならないが、センサの計測では磁化の程度に応
じた影響を与えるゆえに問題になる。非磁性体には、磁
場の方向に磁化する常磁性体(たとえば、アルミ、白
金、空気など)と、磁場と反対方向に磁化する反磁性体
(たとえば、銅、亜鉛、金、水など)とがある。
【0048】つぎに、いくつかの材料の比透磁率(真空
では1)を示す。 アルミ・・・ 1.00022 水 ・・・ 1.000088 空気 ・・・ 1.000037 銅 ・・・ 1.0000094
では1)を示す。 アルミ・・・ 1.00022 水 ・・・ 1.000088 空気 ・・・ 1.000037 銅 ・・・ 1.0000094
【0049】この比透磁率の値から判るように、他の材
料と比較して銅はきわめて1に近い値である。真空が1
であるから、1に近いことは磁化され難い材料であるこ
とを示している。すなわち、磁化され難いので、黄銅ケ
ースの場合、外部磁場や金属の影響を極めて受けにくい
のである。また、反磁性体であることは磁化された場合
に、磁場と反対方向に磁化される。それゆえに、外部磁
場の影響を打ち消す方向に作用する。したがって、外部
磁場の影響は更に受けにくくなる。もちろん、磁化する
方向よりも磁化する程度(比透磁率)の方が外部磁場に
対してより大きい影響を与えることは当然であって、比
透磁率が1に、より近い材料の方が効果的である。
料と比較して銅はきわめて1に近い値である。真空が1
であるから、1に近いことは磁化され難い材料であるこ
とを示している。すなわち、磁化され難いので、黄銅ケ
ースの場合、外部磁場や金属の影響を極めて受けにくい
のである。また、反磁性体であることは磁化された場合
に、磁場と反対方向に磁化される。それゆえに、外部磁
場の影響を打ち消す方向に作用する。したがって、外部
磁場の影響は更に受けにくくなる。もちろん、磁化する
方向よりも磁化する程度(比透磁率)の方が外部磁場に
対してより大きい影響を与えることは当然であって、比
透磁率が1に、より近い材料の方が効果的である。
【0050】
【発明の効果】本発明にかかる外部磁気や金属等の影響
防止の高周波励磁差動トランスは、以上のごとくになし
たゆえに以下のごとき多大な効果が生じた。すなわち、
非磁性体のケースを用いることで、変動する外部磁場や
近接したり離れたりする金属の影響が非常に少なくなっ
た。
防止の高周波励磁差動トランスは、以上のごとくになし
たゆえに以下のごとき多大な効果が生じた。すなわち、
非磁性体のケースを用いることで、変動する外部磁場や
近接したり離れたりする金属の影響が非常に少なくなっ
た。
【図1】本発明にかかる外部磁気や金属等の影響防止の
高周波励磁差動トランスの正面断面図である。
高周波励磁差動トランスの正面断面図である。
【図2】図1のものの配線図を示している。
【図3】図1のものの正面断面図と配線図を示してい
る。
る。
【図4】図1の差動トランスとその変動する外部磁場を
磁石に代えて表した説明斜視図である。
磁石に代えて表した説明斜視図である。
【図5】図1の差動トランスとその変動する外部金属を
金属棒に代えて表した説明斜視図を示したものである。
金属棒に代えて表した説明斜視図を示したものである。
1 ボビン 2 1次コイル 3 励磁電流電源 4 2次コイル 5 可動芯 5a 支持棒 6 非磁性体保護ケース
Claims (2)
- 【請求項1】ボビン、該ボビンの全長にわたり1〜2層
巻かれた1次コイル、該1次コイルを励磁するものであ
ってその周波数が50KHz〜2MHzの励磁電流電源、上
記の1次コイルとの巻回数比率が 0.5〜2倍程度のもの
であり且つ上記の1次コイル上に直接密着して巻かれた
すなわち上記の1次コイルの有効磁束内に巻かれた左右
1対の2次コイル、上記のボビン内に設けられた非磁性
の導電性金属から成る非磁性の支持棒に固着した可動
芯、該可動芯と上記のコイルを保護する非磁性体から成
る保護ケース、より構成されることを特徴とした外部磁
気や金属等の影響防止の高周波励磁差動トランス。 - 【請求項2】ボビン、該ボビンの全長にわたり1〜2層
巻かれた1次コイル、該1次コイルを励磁するものであ
ってその周波数が50KHz〜2MHzの励磁電流電源、上
記の1次コイルとの巻回数比率が 0.5〜2倍程度のもの
であり且つ上記の1次コイル上に直接密着して巻かれた
すなわち上記の1次コイルの有効磁束内に巻かれた左右
1対の2次コイル、上記のボビン内に設けられた非磁性
の導電性金属から成る非磁性の支持棒に固着した可動
芯、該可動芯と上記のコイルを保護する銅や黄銅等の比
透磁率が1に近い反磁性体から成る保護ケース、より構
成されることを特徴とした外部磁気や金属等の影響防止
の高周波励磁差動トランス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3421796A JPH09210610A (ja) | 1996-01-30 | 1996-01-30 | 外部磁気や金属等の影響防止の高周波励磁差動トランス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3421796A JPH09210610A (ja) | 1996-01-30 | 1996-01-30 | 外部磁気や金属等の影響防止の高周波励磁差動トランス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09210610A true JPH09210610A (ja) | 1997-08-12 |
Family
ID=12407994
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3421796A Pending JPH09210610A (ja) | 1996-01-30 | 1996-01-30 | 外部磁気や金属等の影響防止の高周波励磁差動トランス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09210610A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000058330A (ja) * | 1998-08-12 | 2000-02-25 | Ricoh Co Ltd | 差動トランスの検査装置 |
JP2008122254A (ja) * | 2006-11-13 | 2008-05-29 | Ulvac Japan Ltd | 触針式段差計における変位センサ用差動トランス |
JP2010276482A (ja) * | 2009-05-28 | 2010-12-09 | Shindengen Electric Mfg Co Ltd | 位置検出装置 |
JP2011133317A (ja) * | 2009-12-24 | 2011-07-07 | Koyo Mach Ind Co Ltd | 変位測定装置 |
CN102231316A (zh) * | 2011-03-24 | 2011-11-02 | 西北工业大学 | 二段式双铁心差动变压器 |
JP2015068818A (ja) * | 2013-10-01 | 2015-04-13 | 多摩川精機株式会社 | 直線型差動変圧器構造及びその樹脂ボビンの熱膨張防止方法 |
JP2015184093A (ja) * | 2014-03-24 | 2015-10-22 | 多摩川精機株式会社 | 直線型差動トランスセンサ装置及びその温度補正方法 |
CN112393705A (zh) * | 2020-12-09 | 2021-02-23 | 格瑞拓动力股份有限公司 | 一种磁轴承位移传感器测试装置 |
-
1996
- 1996-01-30 JP JP3421796A patent/JPH09210610A/ja active Pending
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