JPH09201907A - 金属複合繊維補強樹脂積層体 - Google Patents
金属複合繊維補強樹脂積層体Info
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- JPH09201907A JPH09201907A JP8033095A JP3309596A JPH09201907A JP H09201907 A JPH09201907 A JP H09201907A JP 8033095 A JP8033095 A JP 8033095A JP 3309596 A JP3309596 A JP 3309596A JP H09201907 A JPH09201907 A JP H09201907A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 チタンあるいはチタン合金の板とFRP、F
RTPの複合材料はチタン材料の表面と樹脂の間の接着
力が弱く、荷重が加えられた場合、チタンと樹脂の間で
層間剥離が起こり十分な強度が発揮できなかった。 【解決手段】 チタンあるいはチタン合金の板の表面を
樹脂との接着性の良いアルミニュウムで被覆した。その
結果シランカップリング剤などの表面処理剤の処理も十
分効果を出すことができるようになり層間剥離等が起こ
り難くなった。
RTPの複合材料はチタン材料の表面と樹脂の間の接着
力が弱く、荷重が加えられた場合、チタンと樹脂の間で
層間剥離が起こり十分な強度が発揮できなかった。 【解決手段】 チタンあるいはチタン合金の板の表面を
樹脂との接着性の良いアルミニュウムで被覆した。その
結果シランカップリング剤などの表面処理剤の処理も十
分効果を出すことができるようになり層間剥離等が起こ
り難くなった。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は板状あるいはシ−ト
状のチタンと繊維補強樹脂の複合材料に関する。
状のチタンと繊維補強樹脂の複合材料に関する。
【0002】
【従来技術】近年、機械の高速化が進み、金属部品の内
でも高速往復運動する部品、高速の回転運動、直線移動
して定位置に止める部品などが慣性力の影響でコントロ
−ルの精度が落ちたり、慣性力に耐えるため機械の構造
を頑丈にする必要があったり、駆動装置の馬力を大きく
しなければならなかったり、部品の寿命が短くなった
り、騒音が大きくなったりなど種々の問題が発生してい
る。また省エネルギ−のため航空機、自動車などの軽量
化がよりいっそう望まれ、金属の強度、剛性を持ちなが
ら、しかも軽量な材料の開発が盛んに行われている。ガ
ラス繊維、炭素繊維などの補強材と不飽和ポリエステル
樹脂、エポキシ樹脂、ナイロン樹脂などの樹脂との複合
材であるFRP、FRTPは軽量で強度があり、一部は
これらの用途に用いられている、しかしながら、剛性は
金属材料に比べて小さいため用途が限られていた。
でも高速往復運動する部品、高速の回転運動、直線移動
して定位置に止める部品などが慣性力の影響でコントロ
−ルの精度が落ちたり、慣性力に耐えるため機械の構造
を頑丈にする必要があったり、駆動装置の馬力を大きく
しなければならなかったり、部品の寿命が短くなった
り、騒音が大きくなったりなど種々の問題が発生してい
る。また省エネルギ−のため航空機、自動車などの軽量
化がよりいっそう望まれ、金属の強度、剛性を持ちなが
ら、しかも軽量な材料の開発が盛んに行われている。ガ
ラス繊維、炭素繊維などの補強材と不飽和ポリエステル
樹脂、エポキシ樹脂、ナイロン樹脂などの樹脂との複合
材であるFRP、FRTPは軽量で強度があり、一部は
これらの用途に用いられている、しかしながら、剛性は
金属材料に比べて小さいため用途が限られていた。
【0003】この課題を解決するために、ガラスクロス
あるいは炭素繊維クロスなどの補強繊維で補強された熱
硬化性樹脂あるいは熱可塑性樹脂の板の片面あるいは、
両面に接着剤によりあるいは樹脂自身の接着性や熱融着
性により金属板を貼付けたものが検討されている。また
金属板表面をシランカップリング剤によって処理するこ
とにより樹脂と金属板の間の接着性を改善した両面金属
板貼りの繊維補強の熱可塑性樹脂が金属に近い物性を持
ちしかも金属より軽量であることが本発明者によって特
願平7−141376号に開示されている。
あるいは炭素繊維クロスなどの補強繊維で補強された熱
硬化性樹脂あるいは熱可塑性樹脂の板の片面あるいは、
両面に接着剤によりあるいは樹脂自身の接着性や熱融着
性により金属板を貼付けたものが検討されている。また
金属板表面をシランカップリング剤によって処理するこ
とにより樹脂と金属板の間の接着性を改善した両面金属
板貼りの繊維補強の熱可塑性樹脂が金属に近い物性を持
ちしかも金属より軽量であることが本発明者によって特
願平7−141376号に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】金属板のうち、チタン
の板は軽く、強く、錆びないという特性を持ち、さらに
これらの特性を向上したチタン合金は航空機の機体、ジ
ェットエンジンなどには不可欠の構造材料になってい
る。しかしながら、チタン及びチタン合金は表面に不活
性な皮膜が形成されるので耐蝕性は非常に優れているが
塗装、接着などの点ではシランカップリング合剤処理に
よっても用途によっては十分満足できるものではなかっ
た。しかし軽量、高強度の要求される分野での使用が増
えるにつれてに、チタンと繊維補強樹脂板の複合材料に
ついては、更に高度の接着性が求められるようになっ
た。またチタン板は高価で、加工しにくいという点で用
途が限られていたが樹脂材料との複合化により経済的で
加工しやすいものになるという利点をもつ。
の板は軽く、強く、錆びないという特性を持ち、さらに
これらの特性を向上したチタン合金は航空機の機体、ジ
ェットエンジンなどには不可欠の構造材料になってい
る。しかしながら、チタン及びチタン合金は表面に不活
性な皮膜が形成されるので耐蝕性は非常に優れているが
塗装、接着などの点ではシランカップリング合剤処理に
よっても用途によっては十分満足できるものではなかっ
た。しかし軽量、高強度の要求される分野での使用が増
えるにつれてに、チタンと繊維補強樹脂板の複合材料に
ついては、更に高度の接着性が求められるようになっ
た。またチタン板は高価で、加工しにくいという点で用
途が限られていたが樹脂材料との複合化により経済的で
加工しやすいものになるという利点をもつ。
【0005】
【課題を解決知るための手段】上記課題を解決するため
に本発明者は金属板の表面にメッキ、溶射、スパッタリ
ング、イオンプレ−ティングあるいは蒸着などの公知の
表面被覆技術によりアルミニュウム、鉄、錫、亜鉛など
(以後、金属という。)の金属層をチタンあるいはその
合金の上に密着形成させた材料を使用することにより樹
脂材料との接着性を飛躍的に向上させることに成功し
た。
に本発明者は金属板の表面にメッキ、溶射、スパッタリ
ング、イオンプレ−ティングあるいは蒸着などの公知の
表面被覆技術によりアルミニュウム、鉄、錫、亜鉛など
(以後、金属という。)の金属層をチタンあるいはその
合金の上に密着形成させた材料を使用することにより樹
脂材料との接着性を飛躍的に向上させることに成功し
た。
【0006】以下本発明を詳細に説明する。本発明は、
両面あるいは片面にシ−ト状あるいは板状のチタンある
いはチタン合金を(以後チタン板という)有する、繊維
強化樹脂複合材料である。強化繊維にはEガラス、Tガ
ラス、Sガラスなどのガラス繊維、炭素繊維、アラミド
繊維などFRPに使用されるものが用いられる。その形
態はクロス、チョップドストランド、、チョップドスト
ランドマット、ロ−ビング、紙、あるいは熱可塑性樹脂
を前記形態の補強繊維に含浸したもの、熱硬化性樹脂を
含浸したプリプレグなどFRPに使用される形状のもの
が使用できる。樹脂はエポキシ樹脂、不飽和ポリエステ
ル樹脂、ウレタン樹脂、フェノ−ル樹脂などの熱硬化性
樹脂、およびポリオレフィン樹脂、熱可塑性ポリエステ
ル樹脂、熱可塑性ポリアミド樹脂、アクリル樹脂類、ポ
リオキシメチレン樹脂、ポリカ−ボネ−ト樹脂、ポリフ
ェニレンエ−テル樹脂、ポリアミド(PA)樹脂、ポリ
プロピレン樹脂(PP)、ポリフェニレンサルファイド
樹脂(PPS)、ポリエ−テルエ−テルケトン樹脂、ポ
リエ−テルケトン樹脂、ポリエ−テルイミド樹脂、ポリ
フェニレンオキサイド樹脂(PPO)、熱可塑性ポリア
ミドイミド樹脂、弗素樹脂などのポリマ−類またはこれ
らのコポリマ−類などの公知の熱可塑性樹脂を挙げるこ
とができる。熱可塑性樹脂を使用した金属板・繊維強化
樹脂複合材料は成型した板を再加熱することにより賦形
が可能であるという特徴を持っているため熱硬化性樹脂
を使用したものに比べ広い用途が見込まれる。
両面あるいは片面にシ−ト状あるいは板状のチタンある
いはチタン合金を(以後チタン板という)有する、繊維
強化樹脂複合材料である。強化繊維にはEガラス、Tガ
ラス、Sガラスなどのガラス繊維、炭素繊維、アラミド
繊維などFRPに使用されるものが用いられる。その形
態はクロス、チョップドストランド、、チョップドスト
ランドマット、ロ−ビング、紙、あるいは熱可塑性樹脂
を前記形態の補強繊維に含浸したもの、熱硬化性樹脂を
含浸したプリプレグなどFRPに使用される形状のもの
が使用できる。樹脂はエポキシ樹脂、不飽和ポリエステ
ル樹脂、ウレタン樹脂、フェノ−ル樹脂などの熱硬化性
樹脂、およびポリオレフィン樹脂、熱可塑性ポリエステ
ル樹脂、熱可塑性ポリアミド樹脂、アクリル樹脂類、ポ
リオキシメチレン樹脂、ポリカ−ボネ−ト樹脂、ポリフ
ェニレンエ−テル樹脂、ポリアミド(PA)樹脂、ポリ
プロピレン樹脂(PP)、ポリフェニレンサルファイド
樹脂(PPS)、ポリエ−テルエ−テルケトン樹脂、ポ
リエ−テルケトン樹脂、ポリエ−テルイミド樹脂、ポリ
フェニレンオキサイド樹脂(PPO)、熱可塑性ポリア
ミドイミド樹脂、弗素樹脂などのポリマ−類またはこれ
らのコポリマ−類などの公知の熱可塑性樹脂を挙げるこ
とができる。熱可塑性樹脂を使用した金属板・繊維強化
樹脂複合材料は成型した板を再加熱することにより賦形
が可能であるという特徴を持っているため熱硬化性樹脂
を使用したものに比べ広い用途が見込まれる。
【0007】本発明に使用されるチタン板としては代表
的なものはJIS1種、あるいはアルミニュウム6wt
%とバナジュウム4wt%を含むものが挙げられるが、
その他のチタン合金も使用できることはいうまでもな
い。チタン板を各種の金属で被覆処理する方法はメッ
キ、溶射、真空蒸着、イオンプレ−ティングなど種々の
公知の方法がある。それぞれの金属表面にたいする前処
理の方法、被覆処理の方法が違うが、チタン板の上に強
固に密着した金属層を形成していれば、いずれの方法に
より作られていてもさしつかえない。チタン板を被覆す
る金属には、アルミニュウム、亜鉛、鉄、錫などがあ
る。
的なものはJIS1種、あるいはアルミニュウム6wt
%とバナジュウム4wt%を含むものが挙げられるが、
その他のチタン合金も使用できることはいうまでもな
い。チタン板を各種の金属で被覆処理する方法はメッ
キ、溶射、真空蒸着、イオンプレ−ティングなど種々の
公知の方法がある。それぞれの金属表面にたいする前処
理の方法、被覆処理の方法が違うが、チタン板の上に強
固に密着した金属層を形成していれば、いずれの方法に
より作られていてもさしつかえない。チタン板を被覆す
る金属には、アルミニュウム、亜鉛、鉄、錫などがあ
る。
【0008】本発明はこの様に製造された金属被覆の面
と補強繊維を含む樹脂層を接着剤によりあるいは、樹脂
自体の被覆金属表面に対する接着性、熱融着性により積
層板にするものである。更にチタン板との接着性を向上
させるためシランカップリング剤で被覆金属表面を処理
し前記の種々の補強繊維と樹脂によるFRP、FRTP
と複合するものである。使用するシランカップリング剤
の例としては、エポキシ系はβ−(3,4エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン、アミン系はγ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、アクリル
系シラン、ビニル系シランなどがが挙げられる。この中
からチタン板表面の金属被覆面の処理に適したシランカ
ップリング剤が適宜選択される。
と補強繊維を含む樹脂層を接着剤によりあるいは、樹脂
自体の被覆金属表面に対する接着性、熱融着性により積
層板にするものである。更にチタン板との接着性を向上
させるためシランカップリング剤で被覆金属表面を処理
し前記の種々の補強繊維と樹脂によるFRP、FRTP
と複合するものである。使用するシランカップリング剤
の例としては、エポキシ系はβ−(3,4エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン、アミン系はγ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、アクリル
系シラン、ビニル系シランなどがが挙げられる。この中
からチタン板表面の金属被覆面の処理に適したシランカ
ップリング剤が適宜選択される。
【0009】
【発明の実施の形態】金属被覆処理したチタン板表面の
金属の付着量は1−100μmが適当で、1μmでは金
属面とマトリックス樹脂の接着の向上が無く、100μ
m以上ではそれ以上接着性は向上しない。処理効果の安
定性、経済性など考慮すれば20−50μmの厚さが好
ましい。本発明ではこの金属被覆面を必要に応じ脱脂、
サンドブラストなどの前処理をして繊維補強樹脂材料の
片面あるいは両面に樹脂材料を直接、あるいは必要に応
じ予備成型した繊維補強樹脂材料の板に接着剤を介し
て、配置しプレスあるいは加熱プレスにより加圧して一
体にするものである。繊維補強樹脂材の形態はたとえば
熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂と補強繊維からなる
プリプレグの積層物、補強繊維クロスと熱可塑性樹脂フ
ィルムの積層物、FRP、FRTPの板など通常FR
P、FRTPを作る材料であれば使用可能である。更に
チタンと樹脂材料の間の接着性を改良したい時は金属面
をシランカップリング剤で処理する。金属面を加水分解
したシランカップリング剤の水溶液で処理する工程は、
たとえば、まずチタンの金属処理面の表面の汚れ、油脂
を除去し、必要に応じて酸またはアルカリ系の脱脂剤に
より脱脂する。次にシランカップリング剤の溶液を浸
漬、流しかけ、スプレ−、ロ−ルコ−タ、塗布など公知
の方法によりチタン表面の金属層に付着させる。この処
理液の濃度は重量比で0.1−20wt%好ましくは
0.5−5wt%程度のものが使用される。処理時間は
10−60秒、処理温度は15−40℃で、処理後水切
りを行い、その後風乾あるいは70℃以上で乾燥する。
金属の付着量は1−100μmが適当で、1μmでは金
属面とマトリックス樹脂の接着の向上が無く、100μ
m以上ではそれ以上接着性は向上しない。処理効果の安
定性、経済性など考慮すれば20−50μmの厚さが好
ましい。本発明ではこの金属被覆面を必要に応じ脱脂、
サンドブラストなどの前処理をして繊維補強樹脂材料の
片面あるいは両面に樹脂材料を直接、あるいは必要に応
じ予備成型した繊維補強樹脂材料の板に接着剤を介し
て、配置しプレスあるいは加熱プレスにより加圧して一
体にするものである。繊維補強樹脂材の形態はたとえば
熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂と補強繊維からなる
プリプレグの積層物、補強繊維クロスと熱可塑性樹脂フ
ィルムの積層物、FRP、FRTPの板など通常FR
P、FRTPを作る材料であれば使用可能である。更に
チタンと樹脂材料の間の接着性を改良したい時は金属面
をシランカップリング剤で処理する。金属面を加水分解
したシランカップリング剤の水溶液で処理する工程は、
たとえば、まずチタンの金属処理面の表面の汚れ、油脂
を除去し、必要に応じて酸またはアルカリ系の脱脂剤に
より脱脂する。次にシランカップリング剤の溶液を浸
漬、流しかけ、スプレ−、ロ−ルコ−タ、塗布など公知
の方法によりチタン表面の金属層に付着させる。この処
理液の濃度は重量比で0.1−20wt%好ましくは
0.5−5wt%程度のものが使用される。処理時間は
10−60秒、処理温度は15−40℃で、処理後水切
りを行い、その後風乾あるいは70℃以上で乾燥する。
【0010】このようにシランカップリング剤で処理さ
れたチタンの金属面の間にFRP、FRTPの層を成型
し軽量、高強度、高弾性率のチタン板と繊維補強樹脂の
複合材料を製造する。FRP層の成型は炭素繊維−エポ
キシ樹脂、ガラス繊維−エポキシ樹脂などのプリプレグ
を所要の枚数重ねチタン板を両面に置き、プレスし、加
温し積層した複合材の板を得る。あるいは予めFRPの
板を成型しておきその両面にチタン板を接着剤で貼り付
けても良い。FRTP層の成型は、補強繊維に熱可塑性
樹脂を含浸した板、あるいは補強繊維と熱可塑性樹脂の
繊維からなるをクロス、あるいは補強繊維の間に熱可塑
性のフィルムを挟み必要厚さ分、重ねて両面にチタン板
を配置し熱プレスに入れ加熱、加圧、必要に応じ脱泡す
ことによって製造する。
れたチタンの金属面の間にFRP、FRTPの層を成型
し軽量、高強度、高弾性率のチタン板と繊維補強樹脂の
複合材料を製造する。FRP層の成型は炭素繊維−エポ
キシ樹脂、ガラス繊維−エポキシ樹脂などのプリプレグ
を所要の枚数重ねチタン板を両面に置き、プレスし、加
温し積層した複合材の板を得る。あるいは予めFRPの
板を成型しておきその両面にチタン板を接着剤で貼り付
けても良い。FRTP層の成型は、補強繊維に熱可塑性
樹脂を含浸した板、あるいは補強繊維と熱可塑性樹脂の
繊維からなるをクロス、あるいは補強繊維の間に熱可塑
性のフィルムを挟み必要厚さ分、重ねて両面にチタン板
を配置し熱プレスに入れ加熱、加圧、必要に応じ脱泡す
ことによって製造する。
【0011】
(実施例1)繊維補強樹脂材料として、経糸43本、緯
糸34本 目付210g/m2 のガラスクロスの表層及
び層間に厚さ100ミクロンのナイロン6のフィルムを
挿入しながら12ply積層した。チタン板は、アルミ
ニュウムを膜厚30ミクロン密着させた0.2mm厚さ
のチタン板のアルミニュウム面を0.5重量%のγ−ア
ミノプロピルトリメトキシシランの水溶液で処理し乾燥
した。次いで繊維補強樹脂材料にチタン板をアルミニュ
ウム面が接するように表裏層にセットした。その積層し
たものを熱プレスにセットし10℃/min の昇温速度で
昇温し270℃の温度で20分間保持し、圧力10kg
/cm2 で加圧し樹脂を補強材に含浸すると同時にチタ
ン板をマトリックス樹脂に融着させ厚さ2.4mmの複
合板を得た。このようにして作った複合材の物性を次の
方法により測定し、その結果を表1に示した。 1、曲げ強さ、曲げ弾性率 :JIS K7055 2、チタン板と樹脂間の層間剥離:曲げ強さの試験終了後の試験片を肉眼で。 3、引張り強さ、引張り弾性率 :JIS K7054 4、衝撃試験 :試験速度 3.3m/min 打抜き試験治具;ポンチ径1/2インチ ダイス径3インチ 試験機;島津製作所、HTM−1
糸34本 目付210g/m2 のガラスクロスの表層及
び層間に厚さ100ミクロンのナイロン6のフィルムを
挿入しながら12ply積層した。チタン板は、アルミ
ニュウムを膜厚30ミクロン密着させた0.2mm厚さ
のチタン板のアルミニュウム面を0.5重量%のγ−ア
ミノプロピルトリメトキシシランの水溶液で処理し乾燥
した。次いで繊維補強樹脂材料にチタン板をアルミニュ
ウム面が接するように表裏層にセットした。その積層し
たものを熱プレスにセットし10℃/min の昇温速度で
昇温し270℃の温度で20分間保持し、圧力10kg
/cm2 で加圧し樹脂を補強材に含浸すると同時にチタ
ン板をマトリックス樹脂に融着させ厚さ2.4mmの複
合板を得た。このようにして作った複合材の物性を次の
方法により測定し、その結果を表1に示した。 1、曲げ強さ、曲げ弾性率 :JIS K7055 2、チタン板と樹脂間の層間剥離:曲げ強さの試験終了後の試験片を肉眼で。 3、引張り強さ、引張り弾性率 :JIS K7054 4、衝撃試験 :試験速度 3.3m/min 打抜き試験治具;ポンチ径1/2インチ ダイス径3インチ 試験機;島津製作所、HTM−1
【0012】(実施例2)ガラスクロスとナイロン6の
フィルムの代わりに200g/m2 のエポキシ樹脂を含
浸した一方向性炭素繊維プリプレグを上下で互いに90
度づらし10枚重ねた他は、実施例1と同様にして試験
体を作り試験した。結果は表1に示した。
フィルムの代わりに200g/m2 のエポキシ樹脂を含
浸した一方向性炭素繊維プリプレグを上下で互いに90
度づらし10枚重ねた他は、実施例1と同様にして試験
体を作り試験した。結果は表1に示した。
【0013】(実施例3)実施例1で使用したアルミニ
ュウムの層を有するチタン板をシランカップリング剤で
処理しない他は、実施例1と同様にして試験体を作り試
験し、その結果は表1に示した。
ュウムの層を有するチタン板をシランカップリング剤で
処理しない他は、実施例1と同様にして試験体を作り試
験し、その結果は表1に示した。
【0014】(比較例1)表面を金属で被覆していない
厚さ0.2mmチタン板を使用した他は実施例1と同様
にして試験体を作り試験した。結果は表1に示した。
厚さ0.2mmチタン板を使用した他は実施例1と同様
にして試験体を作り試験した。結果は表1に示した。
【0015】(比較例2)表面を金属で被覆していない
厚さ0.2mmチタン板を使用し、シランカップリング
剤で処理をしない他は実施例1と同様にして試験体を作
り試験した。結果は表1に示した。
厚さ0.2mmチタン板を使用し、シランカップリング
剤で処理をしない他は実施例1と同様にして試験体を作
り試験した。結果は表1に示した。
【0016】
【発明の効果】アルミニュウムで表面を被覆したチタン
板を有する補強繊維で強化された樹脂複合材の板は、従
来のチタン板を用いた繊維強化複合材に比べて、金属表
面とマトリックス樹脂部分との接着が良いので引張り強
度、引張り弾性率、曲げ強度、曲げ弾性率、が大幅に向
上する。単体のチタン板を使用する場合に比べ、使用す
るチタン板の厚さを薄く出来るのでチタン・繊維強化複
合材の全体の重量が軽くなる。
板を有する補強繊維で強化された樹脂複合材の板は、従
来のチタン板を用いた繊維強化複合材に比べて、金属表
面とマトリックス樹脂部分との接着が良いので引張り強
度、引張り弾性率、曲げ強度、曲げ弾性率、が大幅に向
上する。単体のチタン板を使用する場合に比べ、使用す
るチタン板の厚さを薄く出来るのでチタン・繊維強化複
合材の全体の重量が軽くなる。
【0017】
【表−1】
Claims (3)
- 【請求項1】少なくとも片面にチタン板を有する繊維補
強樹脂複合材においてチタン板の樹脂に接する面にアル
ミニュウムの層が密着していることを特徴とする繊維補
強樹脂複合材。 - 【請求項2】チタン板に密着しているアルミニュウム面
がシランカップリング剤で処理されていることを特徴と
する請求項1記載の繊維補強樹脂複合材。 - 【請求項3】繊維補強樹脂複合材のマトリックス樹脂が
熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項1、請求項
2、記載の繊維補強樹脂複合材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8033095A JPH09201907A (ja) | 1996-01-29 | 1996-01-29 | 金属複合繊維補強樹脂積層体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8033095A JPH09201907A (ja) | 1996-01-29 | 1996-01-29 | 金属複合繊維補強樹脂積層体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09201907A true JPH09201907A (ja) | 1997-08-05 |
Family
ID=12377115
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8033095A Pending JPH09201907A (ja) | 1996-01-29 | 1996-01-29 | 金属複合繊維補強樹脂積層体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09201907A (ja) |
-
1996
- 1996-01-29 JP JP8033095A patent/JPH09201907A/ja active Pending
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