JPH09197527A - カメラの防水・内圧制御方法およびそのシステム - Google Patents
カメラの防水・内圧制御方法およびそのシステムInfo
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- JPH09197527A JPH09197527A JP832996A JP832996A JPH09197527A JP H09197527 A JPH09197527 A JP H09197527A JP 832996 A JP832996 A JP 832996A JP 832996 A JP832996 A JP 832996A JP H09197527 A JPH09197527 A JP H09197527A
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- Structure And Mechanism Of Cameras (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 各交換レンズがズーム機能を備えたカメラシ
ステムにおいて、防水機能を達成するとともに各交換レ
ンズの鏡胴部分の容積変化量に無関係かつ効率的にカメ
ラの内圧を外圧と実質的に同一に保つ。 【解決手段】 鏡胴部分の平均容積が所定値以下の交換
レンズ10には防水通気孔が設けられておらず、この交換
レンズ10が選択された場合には、カメラ本体に設けた防
水通気孔3のみを介して空気がカメラ内外に出し入れさ
れる。一方、鏡胴部分の平均容積が所定値以上の交換レ
ンズ20には防水通気孔が設けられており、この交換レン
ズ20が選択された場合には、カメラ本体に設けた防水通
気孔3および交換レンズ20に設けた防水通気孔22の両方
を介して空気がカメラ内外に出し入れされる。
ステムにおいて、防水機能を達成するとともに各交換レ
ンズの鏡胴部分の容積変化量に無関係かつ効率的にカメ
ラの内圧を外圧と実質的に同一に保つ。 【解決手段】 鏡胴部分の平均容積が所定値以下の交換
レンズ10には防水通気孔が設けられておらず、この交換
レンズ10が選択された場合には、カメラ本体に設けた防
水通気孔3のみを介して空気がカメラ内外に出し入れさ
れる。一方、鏡胴部分の平均容積が所定値以上の交換レ
ンズ20には防水通気孔が設けられており、この交換レン
ズ20が選択された場合には、カメラ本体に設けた防水通
気孔3および交換レンズ20に設けた防水通気孔22の両方
を介して空気がカメラ内外に出し入れされる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラの防水を維
持しつつカメラの内圧を外圧と実質的に同一に保つ防水
・内圧制御方法およびそのシステムに関し、さらに詳し
くは、ズーム機能を備えた複数の交換レンズ群が一つの
カメラ本体に対して選択的に取り付けられるカメラシス
テムにおける防水・内圧制御方法に関する。
持しつつカメラの内圧を外圧と実質的に同一に保つ防水
・内圧制御方法およびそのシステムに関し、さらに詳し
くは、ズーム機能を備えた複数の交換レンズ群が一つの
カメラ本体に対して選択的に取り付けられるカメラシス
テムにおける防水・内圧制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】一般
に、ズーム機構を備えたカメラにおいては、レンズの焦
点距離を変化させるために鏡胴部分が伸縮し、カメラ全
体の容積が変化する。このようにカメラの容積が変化す
る際には、カメラの適宜の隙間を介して空気がカメラ内
外に出入りする。つまり、カメラの容積が増大するとき
にはカメラ内に外部の空気を取り込む一方、カメラの容
積が減少するときにはカメラ内の空気を外部に排出する
ことにより、カメラ内の圧力が外圧と実質的に同一に保
たれ、鏡胴部分の伸縮がスムーズになるのである。
に、ズーム機構を備えたカメラにおいては、レンズの焦
点距離を変化させるために鏡胴部分が伸縮し、カメラ全
体の容積が変化する。このようにカメラの容積が変化す
る際には、カメラの適宜の隙間を介して空気がカメラ内
外に出入りする。つまり、カメラの容積が増大するとき
にはカメラ内に外部の空気を取り込む一方、カメラの容
積が減少するときにはカメラ内の空気を外部に排出する
ことにより、カメラ内の圧力が外圧と実質的に同一に保
たれ、鏡胴部分の伸縮がスムーズになるのである。
【0003】一方、このようなカメラに対して防水処理
を施そうとすると、カメラは外部に対して密閉されるか
ら空気の出入りが不可能になる。そこで、カメラ本体の
一部に開口部を設け、この開口部に空気の通過は許容す
るけれども水分の通過は禁止するゴアテックス(登録商
標)等の防水通気布や防水通気紙を貼付・固定することが
提案されている。
を施そうとすると、カメラは外部に対して密閉されるか
ら空気の出入りが不可能になる。そこで、カメラ本体の
一部に開口部を設け、この開口部に空気の通過は許容す
るけれども水分の通過は禁止するゴアテックス(登録商
標)等の防水通気布や防水通気紙を貼付・固定することが
提案されている。
【0004】このような構成を、ズーム機能を備えた複
数の交換レンズを一つのカメラ本体に対して選択的に取
り付けて使用するカメラシステムにおいて採用する場合
には以下のような問題が生じる。すなわち、通常このよ
うなカメラシステムは、例えば135〜600mmの範囲の焦点
距離をズーム機能を備えた複数の交換レンズでカバーす
るものであるが、各交換レンズはその焦点距離の範囲に
よって鏡胴部分の伸縮量が異なり、したがって、どの交
換レンズを使用するかによってカメラの容積変化量が異
なる。
数の交換レンズを一つのカメラ本体に対して選択的に取
り付けて使用するカメラシステムにおいて採用する場合
には以下のような問題が生じる。すなわち、通常このよ
うなカメラシステムは、例えば135〜600mmの範囲の焦点
距離をズーム機能を備えた複数の交換レンズでカバーす
るものであるが、各交換レンズはその焦点距離の範囲に
よって鏡胴部分の伸縮量が異なり、したがって、どの交
換レンズを使用するかによってカメラの容積変化量が異
なる。
【0005】カメラの容積変化が小さい場合にはカメラ
本体のみに設けた比較的小さな防水通気孔だけで十分な
空気の出し入れを確保することができる。しかしなが
ら、カメラの容積変化が大きくなると小さな防水通気孔
だけでは空気の出し入れの際の負荷が大きくなってしま
う。この場合、防水通気孔のサイズを大きくすることも
考えられるが、サイズがあまりに大きくなると(例え
ば、ユーザーの指先よりも大きくなると)、使用中に誤
ってゴアテックスを指で押圧してしまい、貼付け部分に
悪影響を与える等して防水性が減じられる危険性があ
る。また、サイズの小さい防水通気孔を複数設けること
も考えられるが、一部の交換レンズ(容積変化の大きい
レンズ)だけのためにカメラ本体に多数の防水通気孔を
設けることは非効率的であり得策ではない。
本体のみに設けた比較的小さな防水通気孔だけで十分な
空気の出し入れを確保することができる。しかしなが
ら、カメラの容積変化が大きくなると小さな防水通気孔
だけでは空気の出し入れの際の負荷が大きくなってしま
う。この場合、防水通気孔のサイズを大きくすることも
考えられるが、サイズがあまりに大きくなると(例え
ば、ユーザーの指先よりも大きくなると)、使用中に誤
ってゴアテックスを指で押圧してしまい、貼付け部分に
悪影響を与える等して防水性が減じられる危険性があ
る。また、サイズの小さい防水通気孔を複数設けること
も考えられるが、一部の交換レンズ(容積変化の大きい
レンズ)だけのためにカメラ本体に多数の防水通気孔を
設けることは非効率的であり得策ではない。
【0006】したがって、本発明の解決すべき技術的課
題は、ズーム機能を備えた複数の交換レンズ群が一つの
カメラ本体に対して選択的に取り付けられるカメラシス
テムにおいて、防水機能を達成するとともに各交換レン
ズの鏡胴部分の容積変化量に無関係かつ効率的にカメラ
の内圧を外圧と実質的に同一に保つことである。
題は、ズーム機能を備えた複数の交換レンズ群が一つの
カメラ本体に対して選択的に取り付けられるカメラシス
テムにおいて、防水機能を達成するとともに各交換レン
ズの鏡胴部分の容積変化量に無関係かつ効率的にカメラ
の内圧を外圧と実質的に同一に保つことである。
【0007】
【課題を解決するための手段・作用・効果】本発明は前記
課題を有効に解決するために創案されたものであって、
空気の通過は許容するが水分の通過は禁止する防水通気
孔をカメラ本体に設けるとともに、鏡胴部分の容積変化
の大きい交換レンズに対しては該レンズの鏡胴部分にも
同様の防水通気孔を設けてカメラ本体および交換レンズ
に設けた両方の防水通気孔から空気をカメラ内外に出し
入れし、一方、鏡胴部分の容積変化の小さい交換レンズ
に対しては該レンズの鏡胴部分には防水通気孔を設けず
にカメラ本体に設けた防水通気孔のみを利用して空気の
出し入れを行うものである。
課題を有効に解決するために創案されたものであって、
空気の通過は許容するが水分の通過は禁止する防水通気
孔をカメラ本体に設けるとともに、鏡胴部分の容積変化
の大きい交換レンズに対しては該レンズの鏡胴部分にも
同様の防水通気孔を設けてカメラ本体および交換レンズ
に設けた両方の防水通気孔から空気をカメラ内外に出し
入れし、一方、鏡胴部分の容積変化の小さい交換レンズ
に対しては該レンズの鏡胴部分には防水通気孔を設けず
にカメラ本体に設けた防水通気孔のみを利用して空気の
出し入れを行うものである。
【0008】本発明においては、例えば、35mm〜600mm
の範囲の焦点距離をズーム機能を備えた複数の交換レン
ズ群によってカバーするカメラシステムにおいて、鏡胴
部分の平均容積が所定値以下の交換レンズには防水通気
孔を設けず、鏡胴部分の平均容積が所定値以上の交換レ
ンズには防水通気孔を設けている。また、これらの交換
レンズは一つのカメラ本体に選択的に取り付けられてる
のであるが、このカメラ本体にも防水通気孔が形成され
ている。
の範囲の焦点距離をズーム機能を備えた複数の交換レン
ズ群によってカバーするカメラシステムにおいて、鏡胴
部分の平均容積が所定値以下の交換レンズには防水通気
孔を設けず、鏡胴部分の平均容積が所定値以上の交換レ
ンズには防水通気孔を設けている。また、これらの交換
レンズは一つのカメラ本体に選択的に取り付けられてる
のであるが、このカメラ本体にも防水通気孔が形成され
ている。
【0009】なお、「鏡胴の平均容積」とは、ズーム機構
が作用した場合に鏡胴部分は伸縮して容積が変化する
が、その場合の最大容積と最小容積との平均値をいう。
したがって、平均容積の大きい交換レンズは鏡胴部分の
伸縮時の容積変化が大きく、平均容積の小さい交換レン
ズは鏡胴部分の伸縮時の容積変化が小さいことになる。
また、一般に、小さい焦点距離の交換レンズは平均容積
が小さく、焦点距離が大きくなると平均容積が大きくな
る傾向にある。
が作用した場合に鏡胴部分は伸縮して容積が変化する
が、その場合の最大容積と最小容積との平均値をいう。
したがって、平均容積の大きい交換レンズは鏡胴部分の
伸縮時の容積変化が大きく、平均容積の小さい交換レン
ズは鏡胴部分の伸縮時の容積変化が小さいことになる。
また、一般に、小さい焦点距離の交換レンズは平均容積
が小さく、焦点距離が大きくなると平均容積が大きくな
る傾向にある。
【0010】そして、鏡胴部分の平均容積が所定値以下
の交換レンズが選択・使用されている場合には、カメラ
本体に設けた防水通気孔のみを介して空気をカメラ内外
に出し入れする一方、鏡胴部分の平均容積が所定値以上
の交換レンズが選択・使用されている場合には、カメラ
本体に設けた防水通気孔および交換レンズに設けた防水
通気孔の両方を介して空気をカメラ内外に出し入れす
る。
の交換レンズが選択・使用されている場合には、カメラ
本体に設けた防水通気孔のみを介して空気をカメラ内外
に出し入れする一方、鏡胴部分の平均容積が所定値以上
の交換レンズが選択・使用されている場合には、カメラ
本体に設けた防水通気孔および交換レンズに設けた防水
通気孔の両方を介して空気をカメラ内外に出し入れす
る。
【0011】以上のような方法でカメラの内外に空気を
出し入れする構成を採用することによって、カメラ本体
に設けられる防水通気孔は、すべての交換レンズに共通
して要求される最小限度のものに止めることができる。
交換レンズ側について考えた場合にも、平均容積の小さ
いものについては防水通気孔を設けることなく、本当に
防水通気孔を必要とする平均容積の大きいものにだけ防
水通気孔を設ければよいので効率的である。
出し入れする構成を採用することによって、カメラ本体
に設けられる防水通気孔は、すべての交換レンズに共通
して要求される最小限度のものに止めることができる。
交換レンズ側について考えた場合にも、平均容積の小さ
いものについては防水通気孔を設けることなく、本当に
防水通気孔を必要とする平均容積の大きいものにだけ防
水通気孔を設ければよいので効率的である。
【0012】以上のように、本発明によれば、カメラ本
体に対してどのような容積変化量の交換レンズが取り付
けられている場合であっても、防水機能を達成するとと
もに交換レンズの鏡胴部分が伸縮してカメラ全体の容積
が変化してもカメラの内圧を外圧と実質的に同一に保つ
ことを効率的に達成することができる。
体に対してどのような容積変化量の交換レンズが取り付
けられている場合であっても、防水機能を達成するとと
もに交換レンズの鏡胴部分が伸縮してカメラ全体の容積
が変化してもカメラの内圧を外圧と実質的に同一に保つ
ことを効率的に達成することができる。
【0013】防水通気孔を設けるか否かを決定する平均
容積の境界値は防水通気孔の通気能力等に応じて決定さ
れる。したがって、例えば、35〜135mmの標準レンズに
ついては防水通気孔を設ける必要のないように通気能力
を設定した場合には、大量生産される標準レンズは防水
通気孔を省略して低コストで生産するとともに比較的生
産量の少ない望遠レンズにのみ防水通気孔を形成するこ
とにより、一つのカメラ本体と複数の交換レンズからな
るシステム全体について考えた場合の低コスト化を達成
することができる。
容積の境界値は防水通気孔の通気能力等に応じて決定さ
れる。したがって、例えば、35〜135mmの標準レンズに
ついては防水通気孔を設ける必要のないように通気能力
を設定した場合には、大量生産される標準レンズは防水
通気孔を省略して低コストで生産するとともに比較的生
産量の少ない望遠レンズにのみ防水通気孔を形成するこ
とにより、一つのカメラ本体と複数の交換レンズからな
るシステム全体について考えた場合の低コスト化を達成
することができる。
【0014】また、容積変化の大きい交換レンズは、容
積変化の小さいものに比べて、鏡胴部分が長くなる分だ
け防水通気孔を設けるスペースを確保することが容易で
ある。さらに、交換レンズの鏡胴部分には遮光性が要求
されるので、なるべく孔部分を設けたくないのが実状で
あるが、このような要求にも合致する。
積変化の小さいものに比べて、鏡胴部分が長くなる分だ
け防水通気孔を設けるスペースを確保することが容易で
ある。さらに、交換レンズの鏡胴部分には遮光性が要求
されるので、なるべく孔部分を設けたくないのが実状で
あるが、このような要求にも合致する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を添付の図面を
参照して以下に詳細に説明する。
参照して以下に詳細に説明する。
【0016】図1は、カメラ本体1に対して交換可能な
レンズを2組備えたカメラシステムを示す斜視図であ
る。このカメラシステムは、35〜300mmの範囲の焦点距
離をズーム機能を備えた2組の交換レンズ10、20によっ
てカバーするものである。
レンズを2組備えたカメラシステムを示す斜視図であ
る。このカメラシステムは、35〜300mmの範囲の焦点距
離をズーム機能を備えた2組の交換レンズ10、20によっ
てカバーするものである。
【0017】交換レンズ10は焦点距離が35〜135mmの標
準レンズであり、交換レンズ20は焦点距離が100〜300mm
の望遠レンズである。各交換レンズは、それぞれ、カメ
ラ本体に対して選択的に取り付けて使用される。また、
本発明のカメラシステムは、どの交換レンズが取り付け
られた場合においても防水機能が達成されてなるもので
あり、各交換レンズとカメラ本体側のマウント部分2と
の間はOリング(図示せず)を配置する等して、適宜の防
水処理が施される。
準レンズであり、交換レンズ20は焦点距離が100〜300mm
の望遠レンズである。各交換レンズは、それぞれ、カメ
ラ本体に対して選択的に取り付けて使用される。また、
本発明のカメラシステムは、どの交換レンズが取り付け
られた場合においても防水機能が達成されてなるもので
あり、各交換レンズとカメラ本体側のマウント部分2と
の間はOリング(図示せず)を配置する等して、適宜の防
水処理が施される。
【0018】カメラ本体には、各交換レンズの鏡胴部分
が伸縮してカメラ全体の容積が変化した場合に空気をカ
メラ内外に出し入れするための防水通気孔3が設けられ
ている。防水通気孔3は次のようにして構成されてい
る。すなわち、カメラ本体の所定位置に開口部を形成
し、この開口部を覆うように防水通気膜を貼付・固定し
ている。防水通気膜は、空気の通過は許容するが水分の
通過は禁止するゴアテックス(登録商標)や防水通気紙等
の素材からなる。このような防水通気孔を設けることに
よって、カメラの容積が変化した場合にもカメラ内の圧
力を外圧と実質的に同一に保ち、交換レンズの鏡胴部分
の伸縮をスムーズに行うことができる。
が伸縮してカメラ全体の容積が変化した場合に空気をカ
メラ内外に出し入れするための防水通気孔3が設けられ
ている。防水通気孔3は次のようにして構成されてい
る。すなわち、カメラ本体の所定位置に開口部を形成
し、この開口部を覆うように防水通気膜を貼付・固定し
ている。防水通気膜は、空気の通過は許容するが水分の
通過は禁止するゴアテックス(登録商標)や防水通気紙等
の素材からなる。このような防水通気孔を設けることに
よって、カメラの容積が変化した場合にもカメラ内の圧
力を外圧と実質的に同一に保ち、交換レンズの鏡胴部分
の伸縮をスムーズに行うことができる。
【0019】防水通気孔3は、大きく形成するほど通気
能力が高くなるが、その反面、あまりに大きくすると
(例えば、ユーザーの指先よりも大きくすると)、使用時
に指先の力が防水通気孔に直接作用してしまうため、耐
久性等の問題が生じる。したがって、防水通気孔3は少
なくともカメラ本体を持ったときに指先の力が直接作用
しない程度の大きさに止めるべきである。また、防水通
気孔3の形成場所は、カメラの遮光性を考えた場合に撮
影光学系からなるべく離れた位置とすることが好まし
い。
能力が高くなるが、その反面、あまりに大きくすると
(例えば、ユーザーの指先よりも大きくすると)、使用時
に指先の力が防水通気孔に直接作用してしまうため、耐
久性等の問題が生じる。したがって、防水通気孔3は少
なくともカメラ本体を持ったときに指先の力が直接作用
しない程度の大きさに止めるべきである。また、防水通
気孔3の形成場所は、カメラの遮光性を考えた場合に撮
影光学系からなるべく離れた位置とすることが好まし
い。
【0020】各交換レンズの鏡胴部分11、21は、それぞ
れ、カメラ本体側のマウント部分2に固定される固定部
11a、21aと、固定部に対して相対回転する回転部11b、2
1bとから構成されている。この鏡胴内には複数のレンズ
(図示せず)が平行に配列されており、回転部が固定部に
対して相対回転すると、鏡胴内の各レンズの相対距離が
変化し、その結果、交換レンズ全体としての焦点距離が
変化する。このように回転部が固定部に対して相対回転
すると、鏡胴部分が伸縮して容積が変化する。
れ、カメラ本体側のマウント部分2に固定される固定部
11a、21aと、固定部に対して相対回転する回転部11b、2
1bとから構成されている。この鏡胴内には複数のレンズ
(図示せず)が平行に配列されており、回転部が固定部に
対して相対回転すると、鏡胴内の各レンズの相対距離が
変化し、その結果、交換レンズ全体としての焦点距離が
変化する。このように回転部が固定部に対して相対回転
すると、鏡胴部分が伸縮して容積が変化する。
【0021】一般に、小さの焦点距離の範囲で変動する
ズーム機構付きレンズ(例えば、35〜135mm)と、大きな
焦点距離の範囲で変動するズーム機構付きレンズ(例え
ば、100〜300mm)とでは、焦点距離が大きくなる程平均
容積も大きくなる傾向にある。例えば、交換レンズ10
は、鏡胴部分11の伸縮時における最小容積が50mm3、最
大容積が57mm3、したがって、その平均容積は53.5mm3で
ある。一方、交換レンズ20は、鏡胴部分21の伸縮時にお
ける最小容積が100mm3、最大容積が170mm3、したがっ
て、その平均容積は135mm3である。つまり、焦点距離の
小さい交換レンズ10よりも焦点距離の大きい交換レンズ
20のほうが平均容積が大きく、したがって、鏡胴部分の
伸縮時における容積変化も交換レンズ20のほうが交換レ
ンズ10よりも大きい。
ズーム機構付きレンズ(例えば、35〜135mm)と、大きな
焦点距離の範囲で変動するズーム機構付きレンズ(例え
ば、100〜300mm)とでは、焦点距離が大きくなる程平均
容積も大きくなる傾向にある。例えば、交換レンズ10
は、鏡胴部分11の伸縮時における最小容積が50mm3、最
大容積が57mm3、したがって、その平均容積は53.5mm3で
ある。一方、交換レンズ20は、鏡胴部分21の伸縮時にお
ける最小容積が100mm3、最大容積が170mm3、したがっ
て、その平均容積は135mm3である。つまり、焦点距離の
小さい交換レンズ10よりも焦点距離の大きい交換レンズ
20のほうが平均容積が大きく、したがって、鏡胴部分の
伸縮時における容積変化も交換レンズ20のほうが交換レ
ンズ10よりも大きい。
【0022】容積変化が比較的小さい交換レンズ10に対
しては、カメラ本体に形成された防水通気孔3のみを介
してカメラ内外に空気を出し入れするだけで、十分にカ
メラ内圧を調整することができるので、交換レンズ10に
は防水通気孔は設けられていない。しかし、容積変化が
大きくなると、カメラ本体に形成された防水通気孔3の
みではこの防水通気孔にかかる負荷が大きく、とくに鏡
胴部分の伸縮を素早く行う場合(体積変化率が大きい場
合)には、スムーズな伸縮が阻害されるおそれがある。
この場合に、カメラ本体に前述の防水通気孔を追加形成
することは得策ではない。なぜなら、容積変化の小さい
交換レンズが使用される場合には、そのような追加形成
された防水通気孔はまったく意味をなさず、非効率的だ
からである。
しては、カメラ本体に形成された防水通気孔3のみを介
してカメラ内外に空気を出し入れするだけで、十分にカ
メラ内圧を調整することができるので、交換レンズ10に
は防水通気孔は設けられていない。しかし、容積変化が
大きくなると、カメラ本体に形成された防水通気孔3の
みではこの防水通気孔にかかる負荷が大きく、とくに鏡
胴部分の伸縮を素早く行う場合(体積変化率が大きい場
合)には、スムーズな伸縮が阻害されるおそれがある。
この場合に、カメラ本体に前述の防水通気孔を追加形成
することは得策ではない。なぜなら、容積変化の小さい
交換レンズが使用される場合には、そのような追加形成
された防水通気孔はまったく意味をなさず、非効率的だ
からである。
【0023】そこで、容積変化が比較的大きい交換レン
ズ20には、鏡胴部分21に防水通気孔22が形成されてい
る。この防水通気孔22はカメラ本体に設けられたものと
同様のものであって、その形成方法も同じである。な
お、交換レンズの鏡胴部分においては遮光性が非常に重
要となる。したがって、鏡胴内に光が侵入することを確
実に防止するために、鏡胴部分の外装部材表面から内側
に延びる湾曲パイプ等の空気流路を設け、外装部材内側
においてこの空気流路の端部に防水通気膜を配置するこ
とも考えられる。
ズ20には、鏡胴部分21に防水通気孔22が形成されてい
る。この防水通気孔22はカメラ本体に設けられたものと
同様のものであって、その形成方法も同じである。な
お、交換レンズの鏡胴部分においては遮光性が非常に重
要となる。したがって、鏡胴内に光が侵入することを確
実に防止するために、鏡胴部分の外装部材表面から内側
に延びる湾曲パイプ等の空気流路を設け、外装部材内側
においてこの空気流路の端部に防水通気膜を配置するこ
とも考えられる。
【0024】以上のように、本発明においては、各交換
レンズに対して、その容積変化が大きい場合には当該レ
ンズに対しても防水通気孔が設けられ、その容積変化が
小さい場合には当該レンズには防水通気孔が設けられな
いのであるが、その境界値を設定する必要がある。この
境界値は、カメラ本体に形成される防水通気孔のサイズ
や通気能力によって変動するものであり、個別に設定さ
れる。
レンズに対して、その容積変化が大きい場合には当該レ
ンズに対しても防水通気孔が設けられ、その容積変化が
小さい場合には当該レンズには防水通気孔が設けられな
いのであるが、その境界値を設定する必要がある。この
境界値は、カメラ本体に形成される防水通気孔のサイズ
や通気能力によって変動するものであり、個別に設定さ
れる。
【0025】なお、本発明は、一つのカメラ本体に対し
て複数の交換レンズが選択的に取り付けられるカメラシ
ステムに関するものではあるが、以上に説明した原理を
レンズ交換が不可のカメラに対して応用することもでき
る。すなわち、ズーム機能を有するカメラにおいて、鏡
胴部分の容積変化の小さいものに対してはカメラ本体の
みに、鏡胴部分の容積変化の大きいものに対してはカメ
ラ本体および鏡胴部分の両方に、前述のものと同様の防
水通気孔を設けることにより、各カメラにおいて防水お
よび内圧制御の両方を達成することができる。
て複数の交換レンズが選択的に取り付けられるカメラシ
ステムに関するものではあるが、以上に説明した原理を
レンズ交換が不可のカメラに対して応用することもでき
る。すなわち、ズーム機能を有するカメラにおいて、鏡
胴部分の容積変化の小さいものに対してはカメラ本体の
みに、鏡胴部分の容積変化の大きいものに対してはカメ
ラ本体および鏡胴部分の両方に、前述のものと同様の防
水通気孔を設けることにより、各カメラにおいて防水お
よび内圧制御の両方を達成することができる。
【図1】 本発明に係るカメラシステムの一例を説明す
る概略斜視図である。
る概略斜視図である。
1 カメラ本体 2 マウント 3 防水通気孔 10、20 交換レンズ 11、21 鏡胴部分 11a、21a 固定部 11b、21b 回転部 22 防水通気孔
Claims (2)
- 【請求項1】 ズーム機能を備えた複数の交換レンズ群
(10、20)の中の一つの交換レンズが一つのカメラ本体
(1)に対して選択的に取り付けられるカメラシステムに
おいて、 鏡胴部分の平均容積が所定値以下の交換レンズ(10)が選
択された場合には、カメラ本体に設けた防水通気孔(3)
のみを介して空気をカメラ内外に出し入れし、 鏡胴部分の平均容積が所定値以上の交換レンズ(20)が選
択された場合には、カメラ本体に設けた防水通気孔(3)
および交換レンズ(20)に設けた防水通気孔(22)の両方を
介して空気をカメラ内外に出し入れすることにより、 各交換レンズの鏡胴部分(11、21)が伸縮してカメラ容積
が変化した場合においても防水を維持しつつカメラの内
圧を外圧と実質的に同一に保つことを特徴とする、カメ
ラの防水・内圧制御方法。 - 【請求項2】 ズーム機能を備えた複数の交換レンズ群
(10、20)の中の一つの交換レンズが一つのカメラ本体
(1)に対して選択的に取り付けられるカメラシステムで
あって、 各交換レンズの鏡胴部分(11、21)が伸縮してカメラ容積
が変化した場合においても防水を維持しつつカメラの内
圧を外圧と実質的に同一に保つための防水通気孔(3)が
カメラ本体(1)に設けられているとともに、同様の防水
通気孔(22)が鏡胴部分の平均容積が所定値以上の交換レ
ンズ(20)に対してのみ設けられていることを特徴とす
る、カメラシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP832996A JPH09197527A (ja) | 1996-01-22 | 1996-01-22 | カメラの防水・内圧制御方法およびそのシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP832996A JPH09197527A (ja) | 1996-01-22 | 1996-01-22 | カメラの防水・内圧制御方法およびそのシステム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09197527A true JPH09197527A (ja) | 1997-07-31 |
Family
ID=11690155
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP832996A Pending JPH09197527A (ja) | 1996-01-22 | 1996-01-22 | カメラの防水・内圧制御方法およびそのシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09197527A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1996
- 1996-01-22 JP JP832996A patent/JPH09197527A/ja active Pending
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