JPH09196920A - 体液成分分析器具および分析方法 - Google Patents
体液成分分析器具および分析方法Info
- Publication number
- JPH09196920A JPH09196920A JP31879496A JP31879496A JPH09196920A JP H09196920 A JPH09196920 A JP H09196920A JP 31879496 A JP31879496 A JP 31879496A JP 31879496 A JP31879496 A JP 31879496A JP H09196920 A JPH09196920 A JP H09196920A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sample
- substance
- body fluid
- fluid component
- sample processing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡易にかつ定量的な免疫測定が可能な分析器
具を見いだすことを目的とする。 【解決手段】 試料受容口、ポンプ接続口、標識物質で
標識された標識体が配置された試料処理領域、および特
異的結合対の一方が固定化された多孔性材料が配置され
た試料処理兼測光領域を有し、該試料処理領域および該
試料処理兼測光領域は、該試料受容口と該ポンプ接続口
の間に設け、それぞれが流路で結合されている体液成分
分析器具。あるいは、試料受容口、ポンプ接続口、並び
に、標識物質で標識された標識体および特異的結合対の
一方が固定化された多孔性材料が配置された試料処理兼
測光領域を有し、該試料処理兼測光領域は、該試料受容
口と該ポンプ接続口の間に設け、それぞれが流路で結合
されていることを特徴とする体液成分分析器具。
具を見いだすことを目的とする。 【解決手段】 試料受容口、ポンプ接続口、標識物質で
標識された標識体が配置された試料処理領域、および特
異的結合対の一方が固定化された多孔性材料が配置され
た試料処理兼測光領域を有し、該試料処理領域および該
試料処理兼測光領域は、該試料受容口と該ポンプ接続口
の間に設け、それぞれが流路で結合されている体液成分
分析器具。あるいは、試料受容口、ポンプ接続口、並び
に、標識物質で標識された標識体および特異的結合対の
一方が固定化された多孔性材料が配置された試料処理兼
測光領域を有し、該試料処理兼測光領域は、該試料受容
口と該ポンプ接続口の間に設け、それぞれが流路で結合
されていることを特徴とする体液成分分析器具。
Description
【0001】
【発明の属する分野】本発明は体液成分中の測定目的体
液成分を免疫反応を利用して簡易に測定する体液成分分
析器具に関する。
液成分を免疫反応を利用して簡易に測定する体液成分分
析器具に関する。
【0002】
【従来の技術】免疫反応を利用した体液成分の測定は放
射性物質を標識とした免疫測定からはじまり、蛍光物質
や酵素を標識したものが開発されてきた。それらは、複
雑な免疫測定の手技の一部またはほとんどを装置の自動
化によって、測定者を操作の煩わしさから開放する動き
と並行して成されてきた。免疫反応における操作の煩わ
しさの主たる原因は、B/F分離にある。多くの免疫反
応では感度や汎用性の面でB/F分離を必要とする操作
法が用いられている。B/F分離とは、反応によって結
合したもの(Bound) と結合しなかったもの(Free)に分け
る操作であり、そのためにマイクロプレートの底部や、
多孔性のビーズ、ガラス繊維、ニトロセルロースフィル
タ等の抗原−抗体等の特異的結合対の一方を固定化し、
他方と反応させ、結合しなかったものを洗い流す方法が
取られてきた。デイド社のSTRATUSや東洋紡社の
ID−1000はこの操作を装置にそのまま実行させて
いるが、これら装置では、膜やフィルタに垂直に反応液
や洗浄液を流すため、大がかりで複雑な装置が必要にな
っている。
射性物質を標識とした免疫測定からはじまり、蛍光物質
や酵素を標識したものが開発されてきた。それらは、複
雑な免疫測定の手技の一部またはほとんどを装置の自動
化によって、測定者を操作の煩わしさから開放する動き
と並行して成されてきた。免疫反応における操作の煩わ
しさの主たる原因は、B/F分離にある。多くの免疫反
応では感度や汎用性の面でB/F分離を必要とする操作
法が用いられている。B/F分離とは、反応によって結
合したもの(Bound) と結合しなかったもの(Free)に分け
る操作であり、そのためにマイクロプレートの底部や、
多孔性のビーズ、ガラス繊維、ニトロセルロースフィル
タ等の抗原−抗体等の特異的結合対の一方を固定化し、
他方と反応させ、結合しなかったものを洗い流す方法が
取られてきた。デイド社のSTRATUSや東洋紡社の
ID−1000はこの操作を装置にそのまま実行させて
いるが、これら装置では、膜やフィルタに垂直に反応液
や洗浄液を流すため、大がかりで複雑な装置が必要にな
っている。
【0003】一方、簡易化を目的としてイムノクロマト
を利用した簡易免疫分析器具が開発されてきた。代表的
なものである便潜血測定用の試薬は、ニトロセルロース
フィルタの細片一方の端にガラス繊維フィルタに含浸乾
燥された過剰量の金コロイド標識抗体、もう一方の端に
抗IgG抗体、中央付近にバンド状の抗ヒトヘモグロビ
ン抗体が固定化されている。測定に際しては、便の希釈
液をガラス繊維フィルタに滴下する。ガラスフィルタに
ある過剰量の標識抗体と試料液内のヘモグロビンが反応
しながら抗IgG抗体の方へ流れていく。中央のバンド
上ではヘモグロビンと抗ヒトヘモグロビン抗体が反応し
標識抗体が固定される。過剰量の標識抗体や抗ヒトヘモ
グロビン抗体と反応しない物質は後からくる試料に押し
流され、過剰量の標識抗体は抗IgG抗体のある端で結
合する。端での金コロイドの存在により充分量の試料が
流されたことを確認し、バンド位置での金コロイドの有
無を目視することで、測定目的体液成分であるヘモグロ
ビンの存在を判定する。この試薬はこのように、簡単に
測定が可能であるが、反応液の展延速度が多孔性担体の
クロマト作用(毛管作用)に依存しているため、展延速
度(この場合は反応時間)の規制ができないことや、試
料の物理特性と多孔性担体の孔径や密度のむらによる展
延速度のバラツキなどにより、抗原抗体反応の時間やB
/F洗浄の時間を管理できず、定性的な測定結果しか得
られなかった。
を利用した簡易免疫分析器具が開発されてきた。代表的
なものである便潜血測定用の試薬は、ニトロセルロース
フィルタの細片一方の端にガラス繊維フィルタに含浸乾
燥された過剰量の金コロイド標識抗体、もう一方の端に
抗IgG抗体、中央付近にバンド状の抗ヒトヘモグロビ
ン抗体が固定化されている。測定に際しては、便の希釈
液をガラス繊維フィルタに滴下する。ガラスフィルタに
ある過剰量の標識抗体と試料液内のヘモグロビンが反応
しながら抗IgG抗体の方へ流れていく。中央のバンド
上ではヘモグロビンと抗ヒトヘモグロビン抗体が反応し
標識抗体が固定される。過剰量の標識抗体や抗ヒトヘモ
グロビン抗体と反応しない物質は後からくる試料に押し
流され、過剰量の標識抗体は抗IgG抗体のある端で結
合する。端での金コロイドの存在により充分量の試料が
流されたことを確認し、バンド位置での金コロイドの有
無を目視することで、測定目的体液成分であるヘモグロ
ビンの存在を判定する。この試薬はこのように、簡単に
測定が可能であるが、反応液の展延速度が多孔性担体の
クロマト作用(毛管作用)に依存しているため、展延速
度(この場合は反応時間)の規制ができないことや、試
料の物理特性と多孔性担体の孔径や密度のむらによる展
延速度のバラツキなどにより、抗原抗体反応の時間やB
/F洗浄の時間を管理できず、定性的な測定結果しか得
られなかった。
【0004】イムノクロマトでの定量的測定を目的とし
た免疫分析器具が特開平7ー159398に開示されて
いる。この分析器具の標識物質固定域には5つの領域が
設けられており、検体中の測定目的体液成分の濃度に応
じて呈色する領域の数が変化するので定量が可能となる
ことがうたわれている。しかしながら、5つの段階に区
別できるだけでは定量とは言えず、半定量と言うべきで
ある。
た免疫分析器具が特開平7ー159398に開示されて
いる。この分析器具の標識物質固定域には5つの領域が
設けられており、検体中の測定目的体液成分の濃度に応
じて呈色する領域の数が変化するので定量が可能となる
ことがうたわれている。しかしながら、5つの段階に区
別できるだけでは定量とは言えず、半定量と言うべきで
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の状況
に鑑み、簡易にかつ定量的な免疫測定が可能な分析器具
を見いだすことを目的とする。
に鑑み、簡易にかつ定量的な免疫測定が可能な分析器具
を見いだすことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の状況に鑑み、本発
明者らは鋭意検討した結果、試料液の送液をポンプで制
御できるよう流路内に試料処理領域と多孔性材料を有す
る試料処理兼測光領域を配置した下記の分析器具を見い
だし、本発明を完成した。
明者らは鋭意検討した結果、試料液の送液をポンプで制
御できるよう流路内に試料処理領域と多孔性材料を有す
る試料処理兼測光領域を配置した下記の分析器具を見い
だし、本発明を完成した。
【0007】すなわち本発明の第1は、試料受容口、ポ
ンプ接続口、標識物質で標識された標識体が配置された
試料処理領域、および特異的結合対の一方が固定化され
た多孔性材料が配置された試料処理兼測光領域を有し、
該試料処理領域および該試料処理兼測光領域は、該試料
受容口と該ポンプ接続口の間に設け、それぞれが流路で
結合されていることを特徴とする体液成分分析器具であ
る。
ンプ接続口、標識物質で標識された標識体が配置された
試料処理領域、および特異的結合対の一方が固定化され
た多孔性材料が配置された試料処理兼測光領域を有し、
該試料処理領域および該試料処理兼測光領域は、該試料
受容口と該ポンプ接続口の間に設け、それぞれが流路で
結合されていることを特徴とする体液成分分析器具であ
る。
【0008】本発明の第2は、試料受容口、ポンプ接続
口、並びに、標識物質で標識された標識体および特異的
結合対の一方が固定化された多孔性材料が配置された試
料処理兼測光領域を有し、該試料処理兼測光領域は、該
試料受容口と該ポンプ接続口の間に設け、それぞれが流
路で結合されていることを特徴とする体液成分分析器具
である。
口、並びに、標識物質で標識された標識体および特異的
結合対の一方が固定化された多孔性材料が配置された試
料処理兼測光領域を有し、該試料処理兼測光領域は、該
試料受容口と該ポンプ接続口の間に設け、それぞれが流
路で結合されていることを特徴とする体液成分分析器具
である。
【0009】第3は、前記標識体が測定目的体液成分の
一の認識部位と特異的に結合する物質に標識物質が標識
されたものであり、かつ、多孔性材料に固定化された特
異的結合対の一方が測定目的体液成分の他の認識部位と
特異的に反応する物質である上述の分析器具である。
一の認識部位と特異的に結合する物質に標識物質が標識
されたものであり、かつ、多孔性材料に固定化された特
異的結合対の一方が測定目的体液成分の他の認識部位と
特異的に反応する物質である上述の分析器具である。
【0010】第4は、試料処理領域には測定目的体液成
分と標識物質が結合された標識体が配置されており、か
つ、多孔性材料には測定目的体液成分と特異的に反応す
る物質が固定化されている上述の分析器具である。
分と標識物質が結合された標識体が配置されており、か
つ、多孔性材料には測定目的体液成分と特異的に反応す
る物質が固定化されている上述の分析器具である。
【0011】第5は、試料処理領域には、測定目的体液
成分の一の認識部位と特異的に結合する物質に標識物質
が標識された標識体、および測定目的体液成分の他の認
識部位と特異的に結合する物質が配置されており、多孔
性材料には測定目的体液成分の他の認識部位と特異的に
結合する物質と結合可能な物質が固定化されている上述
の分析器具である。
成分の一の認識部位と特異的に結合する物質に標識物質
が標識された標識体、および測定目的体液成分の他の認
識部位と特異的に結合する物質が配置されており、多孔
性材料には測定目的体液成分の他の認識部位と特異的に
結合する物質と結合可能な物質が固定化されている上述
の分析器具である。
【0012】第6は、試料処理領域には、測定目的体液
成分の一の認識部位と特異的に結合する第一抗体に標識
物質が標識された標識体、および測定目的体液成分の他
の認識部位と特異的に結合する第二抗体にビオチンが結
合した複合体が配置されており、多孔性材料にはアビジ
ンまたはストレプトアビジンが固定化されている上述の
分析器具である。
成分の一の認識部位と特異的に結合する第一抗体に標識
物質が標識された標識体、および測定目的体液成分の他
の認識部位と特異的に結合する第二抗体にビオチンが結
合した複合体が配置されており、多孔性材料にはアビジ
ンまたはストレプトアビジンが固定化されている上述の
分析器具である。
【0013】なお、上述の分析器具は、試料処理領域が
試料受容口と試料処理兼測光領域との間に設けられてい
てもよいし、また、試料処理領域が試料処理兼測光領域
とポンプ接続口との間に設けられていてもよい。さら
に、本発明の分析器具には廃液溜を設けることもでき、
廃液溜はポンプ接続口に隣接してポンプ接続口より上流
側に設けられる。
試料受容口と試料処理兼測光領域との間に設けられてい
てもよいし、また、試料処理領域が試料処理兼測光領域
とポンプ接続口との間に設けられていてもよい。さら
に、本発明の分析器具には廃液溜を設けることもでき、
廃液溜はポンプ接続口に隣接してポンプ接続口より上流
側に設けられる。
【0014】さらに、本発明は、上述の分析器具の試料
受容口より試料を供給した後、ポンプで試料の送液を制
御し、多孔性材料内に捕捉された標識物質を測定するこ
とにより、試料中の測定目的体液成分を求めることを特
徴とする体液成分の分析方法である。
受容口より試料を供給した後、ポンプで試料の送液を制
御し、多孔性材料内に捕捉された標識物質を測定するこ
とにより、試料中の測定目的体液成分を求めることを特
徴とする体液成分の分析方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に適用する試料としては、
人や動物の血液、尿、便などが使用できる。但し、後述
するB/F分離のための洗浄を兼ねさせるため、血液や
便は希釈液に溶解されたものが使用される。この分析器
具は、ヘモグロビンA1C(以下、場合により『Hb
A1C』という)、糖化アルブミンなどの糖尿病マーカー
測定の他、妊娠診断や便潜血診断、ウイルス感染診断に
も利用可能である。
人や動物の血液、尿、便などが使用できる。但し、後述
するB/F分離のための洗浄を兼ねさせるため、血液や
便は希釈液に溶解されたものが使用される。この分析器
具は、ヘモグロビンA1C(以下、場合により『Hb
A1C』という)、糖化アルブミンなどの糖尿病マーカー
測定の他、妊娠診断や便潜血診断、ウイルス感染診断に
も利用可能である。
【0016】本発明において使用している『特異的結合
対』とは、抗原−抗体反応、アビジン−ビオチン結合、
ボロン酸−シスジオール結合のように特異的な結合を行
うものを意味する。
対』とは、抗原−抗体反応、アビジン−ビオチン結合、
ボロン酸−シスジオール結合のように特異的な結合を行
うものを意味する。
【0017】本発明に用いる標識物質としては、金、
銀、セレンのような金属コロイド、着色ラテックスのよ
うな色素、アルカリ性ホスファターゼやペルオキシダー
ゼのような酵素が用いられる。酵素を標識物質として使
用する際は、過剰の試料を流して洗浄した後で、酵素と
反応して色などの信号を出す成分を含んだ液を流路を通
して多孔性材料に流すか、これらを予め試料に含有させ
ておけばよい。
銀、セレンのような金属コロイド、着色ラテックスのよ
うな色素、アルカリ性ホスファターゼやペルオキシダー
ゼのような酵素が用いられる。酵素を標識物質として使
用する際は、過剰の試料を流して洗浄した後で、酵素と
反応して色などの信号を出す成分を含んだ液を流路を通
して多孔性材料に流すか、これらを予め試料に含有させ
ておけばよい。
【0018】好ましい多孔性材料としては、ニトロセル
ロース、酢酸セルロース、ナイロン膜、濾紙、ガラス繊
維濾紙が挙げられる。
ロース、酢酸セルロース、ナイロン膜、濾紙、ガラス繊
維濾紙が挙げられる。
【0019】以下、図面を参照しながら本発明を詳述す
る。図1は本発明の分析器具の代表的な一例である。図
1aは図1bのB−B’断面図、図1bは図1aのA−
A’断面図である。
る。図1は本発明の分析器具の代表的な一例である。図
1aは図1bのB−B’断面図、図1bは図1aのA−
A’断面図である。
【0020】分析器具を形成する材料としては光透過性
液体不浸透性で加工しやすければよく、プラスチック材
料が適している。代表的なプラスチック材料として、ポ
リスチロール樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプ
ロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂などが
ある。これらの板状部材2枚を貼り合わせ、図1のよう
な全体が薄層形状の流路を形成する。試料受容口(1) か
ら入った試料はポンプ接続口(6) に接続されたポンプ
(図示せず)によって試料受容口からポンプ接続口へ移
動させることができる。
液体不浸透性で加工しやすければよく、プラスチック材
料が適している。代表的なプラスチック材料として、ポ
リスチロール樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプ
ロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂などが
ある。これらの板状部材2枚を貼り合わせ、図1のよう
な全体が薄層形状の流路を形成する。試料受容口(1) か
ら入った試料はポンプ接続口(6) に接続されたポンプ
(図示せず)によって試料受容口からポンプ接続口へ移
動させることができる。
【0021】本発明の分析器具はB/F分離のための洗
浄を試料自身で行わせるため、測定のために別途洗浄液
を用意する必要がなく、また洗浄後の試料も分析器具内
の廃液溜に溜まるので分析器具を汚さず、使用後も分析
器具をそのまま廃棄することができる。
浄を試料自身で行わせるため、測定のために別途洗浄液
を用意する必要がなく、また洗浄後の試料も分析器具内
の廃液溜に溜まるので分析器具を汚さず、使用後も分析
器具をそのまま廃棄することができる。
【0022】本発明では、イムノクロマトのように多孔
性材料中で試料や反応液を移動させるのではなく、流路
内をポンプ制御下で移送されるので、試料液の粘度等の
物理的特性による影響を受けない。また、流路内に配置
する試薬の種類や多孔性材料に結合する試薬の組み合わ
せによって免疫測定法に用いられるサンドイッチ法と競
合法のいずれにも適用することができる。
性材料中で試料や反応液を移動させるのではなく、流路
内をポンプ制御下で移送されるので、試料液の粘度等の
物理的特性による影響を受けない。また、流路内に配置
する試薬の種類や多孔性材料に結合する試薬の組み合わ
せによって免疫測定法に用いられるサンドイッチ法と競
合法のいずれにも適用することができる。
【0023】サンドイッチ法の場合、試料中の測定目的
体液成分に対して過剰量の特異的に結合する物質を標識
物質で標識した標識体(以下、『第1物質』という)
を、試料処理領域に配置する。試料が試料処理領域(2)
まで移送されると、試料中の測定目的体液成分と試料処
理領域内の第1物質が反応し、複合体を形成する。試料
処理領域内の第1物質は、試料に含まれる測定目的体液
成分に対して過剰に配置されているので、反応後の第1
物質には測定目的体液成分が結合したものと結合しなか
ったものの両方が存在する。試料処理領域での反応に必
要な時間を待って、試料はポンプで吸引され、試料処理
兼測光領域へと移送される。試料処理兼測光領域(3) に
は、第1物質と測定目的体液成分の複合体が結合可能で
かつ、測定目的体液成分が結合しなかった第1物質とは
結合しない物質(以後、本明細書では「第2物質」とい
う)が多孔性材料(4) に固定化されている。多孔性材料
に固定化された第2物質は、測定目的体液成分の第1物
質に対する認識部位とは異なる認識部位を認識すること
ができる物質である。試料処理兼測光領域での反応に必
要な時間を待って試料は廃液溜(5) に送液される。この
時、測定目的体液成分と結合した第1物質は多孔性材料
内に捕捉されるので多孔性材料中に残るが、結合してい
ない第1物質は送液にしたがって廃液溜へと移行する。
そこで、多孔性材料内に捕捉された標識物質の量を光学
的に測定することで測定目的体液成分を測定することが
できる。なお、この場合は第1物質と第2物質は反応し
ないので同一場所にあってもよい。
体液成分に対して過剰量の特異的に結合する物質を標識
物質で標識した標識体(以下、『第1物質』という)
を、試料処理領域に配置する。試料が試料処理領域(2)
まで移送されると、試料中の測定目的体液成分と試料処
理領域内の第1物質が反応し、複合体を形成する。試料
処理領域内の第1物質は、試料に含まれる測定目的体液
成分に対して過剰に配置されているので、反応後の第1
物質には測定目的体液成分が結合したものと結合しなか
ったものの両方が存在する。試料処理領域での反応に必
要な時間を待って、試料はポンプで吸引され、試料処理
兼測光領域へと移送される。試料処理兼測光領域(3) に
は、第1物質と測定目的体液成分の複合体が結合可能で
かつ、測定目的体液成分が結合しなかった第1物質とは
結合しない物質(以後、本明細書では「第2物質」とい
う)が多孔性材料(4) に固定化されている。多孔性材料
に固定化された第2物質は、測定目的体液成分の第1物
質に対する認識部位とは異なる認識部位を認識すること
ができる物質である。試料処理兼測光領域での反応に必
要な時間を待って試料は廃液溜(5) に送液される。この
時、測定目的体液成分と結合した第1物質は多孔性材料
内に捕捉されるので多孔性材料中に残るが、結合してい
ない第1物質は送液にしたがって廃液溜へと移行する。
そこで、多孔性材料内に捕捉された標識物質の量を光学
的に測定することで測定目的体液成分を測定することが
できる。なお、この場合は第1物質と第2物質は反応し
ないので同一場所にあってもよい。
【0024】上述したサンドイッチ法において、多孔性
材料にアビジンまたはストレプトアビジンを固定化して
おくこともできる。この時、試料処理領域には試料中の
測定目的体液成分に対して過剰量の第1物質、および試
料中の測定目的体液成分に対して第1物質とは異なる認
識部位で結合する第2物質にビオチンを結合させたもの
を配置する。この場合は、試料中の測定目的体液成分
は、試料処理領域で第1物質と第2物質でサンドイッチ
され、さらに試料処理兼測光領域において第2物質に結
合したビオチンと多孔性材料に固定化されたアビジン又
はストレプトアビジンに結合することで捕捉される。余
剰の第1物質は後から流れてくる試料によって洗い流さ
れるので、多孔性材料内に捕捉された標識物質の量を光
学的に測定することで測定目的体液成分を測定すること
ができる。
材料にアビジンまたはストレプトアビジンを固定化して
おくこともできる。この時、試料処理領域には試料中の
測定目的体液成分に対して過剰量の第1物質、および試
料中の測定目的体液成分に対して第1物質とは異なる認
識部位で結合する第2物質にビオチンを結合させたもの
を配置する。この場合は、試料中の測定目的体液成分
は、試料処理領域で第1物質と第2物質でサンドイッチ
され、さらに試料処理兼測光領域において第2物質に結
合したビオチンと多孔性材料に固定化されたアビジン又
はストレプトアビジンに結合することで捕捉される。余
剰の第1物質は後から流れてくる試料によって洗い流さ
れるので、多孔性材料内に捕捉された標識物質の量を光
学的に測定することで測定目的体液成分を測定すること
ができる。
【0025】試料処理領域は試料受容口と試料処理兼測
光領域の間にある場合だけでなく、試料処理兼測光領域
のポンプ接続口側に配置することもできる。この場合、
試料の光学的バックグランドを多孔性材料に試料を染み
込ませて測定した後、第1物質および第2物質と反応さ
せ、試料をポンプで逆送すればよい。本発明では、多孔
性材料中の標識物質を光学的に測定するので、多孔性材
料を有する領域を試料処理兼測光領域としている。測光
は、透過光あるいは反射光のいずれでもよい。
光領域の間にある場合だけでなく、試料処理兼測光領域
のポンプ接続口側に配置することもできる。この場合、
試料の光学的バックグランドを多孔性材料に試料を染み
込ませて測定した後、第1物質および第2物質と反応さ
せ、試料をポンプで逆送すればよい。本発明では、多孔
性材料中の標識物質を光学的に測定するので、多孔性材
料を有する領域を試料処理兼測光領域としている。測光
は、透過光あるいは反射光のいずれでもよい。
【0026】アビジン−ビオチン結合を利用すると、多
孔性材料への固定化を測定項目に依らず共通化できるの
で、商業的に有利である。
孔性材料への固定化を測定項目に依らず共通化できるの
で、商業的に有利である。
【0027】競合法の場合、試料処理領域には、測定目
的体液成分に標識物質を標識したものを配置しておく。
なお、ここでいう測定目的体液成分とは、測定目的体液
成分そのものであってもよいし、標識物質が結合しやす
いように測定目的体液成分に修飾を加えたものであって
もよい。多孔性材料には測定目的体液成分と特異的に結
合する物質を固定化しておく。試料が試料受容口より供
給されると試料は試料処理領域の標識物質で標識された
測定目的体液成分と混合した後、多孔性材料に移送され
る。多孔性材料に固定化された測定目的体液成分と特異
的に結合する物質は、試料中の測定目的体液成分と試料
処理領域に配置されていた標識された測定目的体液成分
の濃度の比率でそれぞれ結合する。従って、洗い流され
て残った標識物質の濃度を測定すれば、予め試料処理領
域に配置した標識された測定目的体液成分の量から試料
中の測定目的体液成分の濃度を知ることができる。
的体液成分に標識物質を標識したものを配置しておく。
なお、ここでいう測定目的体液成分とは、測定目的体液
成分そのものであってもよいし、標識物質が結合しやす
いように測定目的体液成分に修飾を加えたものであって
もよい。多孔性材料には測定目的体液成分と特異的に結
合する物質を固定化しておく。試料が試料受容口より供
給されると試料は試料処理領域の標識物質で標識された
測定目的体液成分と混合した後、多孔性材料に移送され
る。多孔性材料に固定化された測定目的体液成分と特異
的に結合する物質は、試料中の測定目的体液成分と試料
処理領域に配置されていた標識された測定目的体液成分
の濃度の比率でそれぞれ結合する。従って、洗い流され
て残った標識物質の濃度を測定すれば、予め試料処理領
域に配置した標識された測定目的体液成分の量から試料
中の測定目的体液成分の濃度を知ることができる。
【0028】
【実施例】次に、第1物質として青色マイクロパーティ
クルと抗ヒトHbA1Cマウスモノクローナル抗体の結合
物、第2物質として抗ヒトヘモグロビン抗体を用いてヘ
モグロビンA1Cを測定した実施例を示す。
クルと抗ヒトHbA1Cマウスモノクローナル抗体の結合
物、第2物質として抗ヒトヘモグロビン抗体を用いてヘ
モグロビンA1Cを測定した実施例を示す。
【0029】a)製法 a-1)抗ヘモグロビン抗体固相化フィルターの作製(第2
物質の多孔性材料への固定化) 中性リン酸緩衝液に抗ヘモグロビン抗体を300μg/
mlになるよう混合した。これに、ポアサイズ8μmの
ニトロセルロースフィルタ(ミリポア社製) (以下、
『NCF』という)を含浸し、室温で2時間緩やかに振
とうしながら固相化を行った。固相化量は45μg/c
m2 であった。次いでこのNCFを非特異的吸着を防止
するため、中性リン酸緩衝液で洗浄した後、1%ミルク
カゼインを含む中性リン酸緩衝液に浸し、室温下2時
間、緩やかに振とうしながらブロッキングした後、中性
リン酸緩衝液で洗浄した。これを37℃で1時間乾燥さ
せ、ポンチにて5mmφに打ち抜き、抗ヘモグロビン抗
体固相化フィルタを得た。
物質の多孔性材料への固定化) 中性リン酸緩衝液に抗ヘモグロビン抗体を300μg/
mlになるよう混合した。これに、ポアサイズ8μmの
ニトロセルロースフィルタ(ミリポア社製) (以下、
『NCF』という)を含浸し、室温で2時間緩やかに振
とうしながら固相化を行った。固相化量は45μg/c
m2 であった。次いでこのNCFを非特異的吸着を防止
するため、中性リン酸緩衝液で洗浄した後、1%ミルク
カゼインを含む中性リン酸緩衝液に浸し、室温下2時
間、緩やかに振とうしながらブロッキングした後、中性
リン酸緩衝液で洗浄した。これを37℃で1時間乾燥さ
せ、ポンチにて5mmφに打ち抜き、抗ヘモグロビン抗
体固相化フィルタを得た。
【0030】a-2)抗ヘモグロビンA1Cモノクローナル抗
体固相化青色マイクロパーティクル(以下『bmP』と
いう)の作製(第1物質の作製) HEPES緩衝液に抗ヘモグロビンA1Cモノクローナル
抗体と青色マイクロパーティクルをそれぞれ1.5mg
/ml,1.25%になるよう混合した。青色マイクロ
パーティクルは直径200nmの青色着色ポリスチレン
ビーズ (バングスラボラトリーズ社) を使用した。これ
を室温で2時間緩やかに振とうし固相化した。固相化量
は1%の青色マイクロパーティクル1ml当たり1mg
であった。この溶液を30,000×Gで1時間遠心分
離し、上清を除いて青色マイクロパーティクルを分離し
た。これを除いた上清と同容の1%ミルクカゼインを含
むPIPES緩衝液に分散し、室温で2時間、緩やかに
振とうしブロッキングした。ブロッキング後、30,0
00×Gで1時間遠心分離し上清を除き、HEPES緩
衝液に分散することで洗浄した。この洗浄操作を3回繰
り返し十分洗浄した後、HEPES緩衝液に2%になる
よう分散し、bmPを得た。
体固相化青色マイクロパーティクル(以下『bmP』と
いう)の作製(第1物質の作製) HEPES緩衝液に抗ヘモグロビンA1Cモノクローナル
抗体と青色マイクロパーティクルをそれぞれ1.5mg
/ml,1.25%になるよう混合した。青色マイクロ
パーティクルは直径200nmの青色着色ポリスチレン
ビーズ (バングスラボラトリーズ社) を使用した。これ
を室温で2時間緩やかに振とうし固相化した。固相化量
は1%の青色マイクロパーティクル1ml当たり1mg
であった。この溶液を30,000×Gで1時間遠心分
離し、上清を除いて青色マイクロパーティクルを分離し
た。これを除いた上清と同容の1%ミルクカゼインを含
むPIPES緩衝液に分散し、室温で2時間、緩やかに
振とうしブロッキングした。ブロッキング後、30,0
00×Gで1時間遠心分離し上清を除き、HEPES緩
衝液に分散することで洗浄した。この洗浄操作を3回繰
り返し十分洗浄した後、HEPES緩衝液に2%になる
よう分散し、bmPを得た。
【0031】a-3)分析器具の作製 2枚のポリスチレン板の間に形成した試料処理領域にb
mPを乾燥させ、次に試料処理兼測光領域に抗ヘモグロ
ビン抗体固相化フィルタを挟んで張り合わせ、図1の分
析器具を作製した。流路の厚さは、廃液溜にあたる部分
で0.5mm、他の部分で0.2mmであった。
mPを乾燥させ、次に試料処理兼測光領域に抗ヘモグロ
ビン抗体固相化フィルタを挟んで張り合わせ、図1の分
析器具を作製した。流路の厚さは、廃液溜にあたる部分
で0.5mm、他の部分で0.2mmであった。
【0032】b)測定 b-1)HbA1C検体の調製(試料の調製) 各種HbA1C%のヒト血液から赤血球を遠心分離し、生
理食塩水に分散し洗浄した。遠心分離後の上清を除去
し、再度、生理食塩水に分散した。この操作を3回繰り
返し、赤血球を十分に洗浄した。最終的に、適当な濃度
になるようHEPES緩衝生理食塩水(ヘモグロビン変
性剤入り)に分散した。これらを、凍結融解を繰り返す
ことで溶血させて検体とした。HbA1C 0%の検体に
はHbA0 精製品(EXOCELL社製)を使用した。
理食塩水に分散し洗浄した。遠心分離後の上清を除去
し、再度、生理食塩水に分散した。この操作を3回繰り
返し、赤血球を十分に洗浄した。最終的に、適当な濃度
になるようHEPES緩衝生理食塩水(ヘモグロビン変
性剤入り)に分散した。これらを、凍結融解を繰り返す
ことで溶血させて検体とした。HbA1C 0%の検体に
はHbA0 精製品(EXOCELL社製)を使用した。
【0033】b-2)反応 試料受容口にHbA1C検体を100μl滴下し、液先端
が乾燥bmP先端に達するまで吸引ポンプで吸引し、b
mPを分散させた。この位置で液を3分間停止し、bm
Pと検体中のヘモグロビンを反応させた。再び吸引し、
液先端を抗ヘモグロビン抗体固相化フィルタ先端まで進
めた。この位置で5分間停止し、HbA1C−bmP複合
体及びヘモグロビンを抗ヘモグロビン抗体と結合させ
た。このとき、抗ヘモグロビン抗体には一定量のヘモグ
ロビンしか結合しないのでヘモグロビン中のHbA1C%
に応じたbmPがフィルタに結合される。続いて70μ
l分吸引し、過剰の検体で遊離のbmP及びHbA1C−
bmP複合体を廃液溜に洗い流した。
が乾燥bmP先端に達するまで吸引ポンプで吸引し、b
mPを分散させた。この位置で液を3分間停止し、bm
Pと検体中のヘモグロビンを反応させた。再び吸引し、
液先端を抗ヘモグロビン抗体固相化フィルタ先端まで進
めた。この位置で5分間停止し、HbA1C−bmP複合
体及びヘモグロビンを抗ヘモグロビン抗体と結合させ
た。このとき、抗ヘモグロビン抗体には一定量のヘモグ
ロビンしか結合しないのでヘモグロビン中のHbA1C%
に応じたbmPがフィルタに結合される。続いて70μ
l分吸引し、過剰の検体で遊離のbmP及びHbA1C−
bmP複合体を廃液溜に洗い流した。
【0034】b-3)測光 色差計(日本電色製)を用い、抗ヘモグロビン抗体固相
化フィルタの640nmでの反射率(R)を測定した。
化フィルタの640nmでの反射率(R)を測定した。
【0035】b-4)検量線 得られた反射率をK/S値に換算後、別途HPLC法に
て測定したHbA1C%に対しK/S値をプロットし図2
のような検量線を得た。
て測定したHbA1C%に対しK/S値をプロットし図2
のような検量線を得た。
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明によれば
簡易に定量的免疫分析を行うことができる。
簡易に定量的免疫分析を行うことができる。
【図1】 本発明の分析器具の代表的な一例。図1aは
図1bのB−B’断面図。図1bは図1aのA−A’断
面図。
図1bのB−B’断面図。図1bは図1aのA−A’断
面図。
【図2】 実施例にて得られた検量線の図。
1; 試料受容口 2; 試料処理領域 3; 試料処理兼測光領域 4; 多孔性材料 5; 廃液溜 6; ポンプ接続口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥山 桃子 兵庫県三田市テクノパーク9番地の1 日 本メジフィジックス株式会社兵庫工場内 (72)発明者 藤岡 茂 東京都千代田区九段北1丁目13番5号 日 本メジフィジックス株式会社東京本部内
Claims (14)
- 【請求項1】試料受容口、ポンプ接続口、標識物質で標
識された標識体が配置された試料処理領域、および特異
的結合対の一方が固定化された多孔性材料が配置された
試料処理兼測光領域を有し、該試料処理領域および該試
料処理兼測光領域は、該試料受容口と該ポンプ接続口の
間に設け、それぞれが流路で結合されていることを特徴
とする体液成分分析器具。 - 【請求項2】試料受容口、ポンプ接続口、並びに、標識
物質で標識された標識体および特異的結合対の一方が固
定化された多孔性材料が配置された試料処理兼測光領域
を有し、該試料処理兼測光領域は、該試料受容口と該ポ
ンプ接続口の間に設け、それぞれが流路で結合されてい
ることを特徴とする体液成分分析器具。 - 【請求項3】前記標識体が測定目的体液成分の一の認識
部位と特異的に結合する物質に標識物質が標識されたも
のであり、かつ、多孔性材料に固定化された特異的結合
対の一方が測定目的体液成分の他の認識部位と特異的に
反応する物質である請求項1または2記載の分析器具。 - 【請求項4】試料処理領域には測定目的体液成分と標識
物質が結合された標識体が配置されており、かつ、多孔
性材料には測定目的体液成分と特異的に反応する物質が
固定化されている請求項1記載の分析器具。 - 【請求項5】試料処理領域には、測定目的体液成分の一
の認識部位と特異的に結合する物質に標識物質が標識さ
れた標識体、および測定目的体液成分の他の認識部位と
特異的に結合する物質が配置されており、 多孔性材料には測定目的体液成分の他の認識部位と特異
的に結合する物質と結合可能な物質が固定化されている
請求項1または2記載の分析器具。 - 【請求項6】試料処理領域には、測定目的体液成分の一
の認識部位と特異的に結合する第一抗体に標識物質が標
識された標識体、および測定目的体液成分の他の認識部
位と特異的に結合する第二抗体にビオチンが結合した複
合体が配置されており、 多孔性材料にはアビジンまたはストレプトアビジンが固
定化されている請求項5記載の分析器具。 - 【請求項7】試料処理領域が試料受容口と試料処理兼測
光領域との間に設けられている請求項1,3,4,5,
6のいずれかに記載の分析器具。 - 【請求項8】廃液溜が試料処理兼測光領域とポンプ接続
口との間に設けられている請求項7記載の分析器具。 - 【請求項9】試料処理領域が試料処理兼測光領域とポン
プ接続口との間に設けられている請求項1,5,6のい
ずれかに記載の分析器具。 - 【請求項10】廃液溜が試料処理領域とポンプ接続口と
の間に設けられている請求項9記載の分析器具。 - 【請求項11】標識物質が金属コロイドまたは着色ラテ
ックス粒子である請求項1ないし10のいずれかに記載
の分析器具。 - 【請求項12】標識物質が酵素である請求項1ないし1
0のいずれかに記載の分析器具。 - 【請求項13】試料処理領域、試料処理兼測光領域、廃
液溜およびそれらを結合する流路が薄層で形成されてい
る請求項1ないし12のいずれかに記載の分析器具。 - 【請求項14】請求項1ないし13のいずれかに記載の
分析器具の試料受容口より試料を供給した後、ポンプで
試料の送液を制御し、多孔性材料内に捕捉された標識物
質を測定することにより、試料中の測定目的体液成分を
求めることを特徴とする体液成分の分析方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31879496A JPH09196920A (ja) | 1995-11-15 | 1996-11-14 | 体液成分分析器具および分析方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7-321014 | 1995-11-15 | ||
JP32101495 | 1995-11-15 | ||
JP31879496A JPH09196920A (ja) | 1995-11-15 | 1996-11-14 | 体液成分分析器具および分析方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09196920A true JPH09196920A (ja) | 1997-07-31 |
Family
ID=26569512
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31879496A Pending JPH09196920A (ja) | 1995-11-15 | 1996-11-14 | 体液成分分析器具および分析方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09196920A (ja) |
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6709856B2 (en) | 2000-03-28 | 2004-03-23 | Nec Corporation | Liquid sample measuring device containing electrode sensor with enzyme layer |
WO2004113927A1 (ja) * | 2003-06-19 | 2004-12-29 | Arkray, Inc. | 液溜部を備えた分析用具 |
JP2006516721A (ja) * | 2003-01-14 | 2006-07-06 | ディアグノスイス ソシエテ アノニム | 多孔質層上に試薬を含む複層化された電気化学系微小流体センサー |
JP2007033342A (ja) * | 2005-07-28 | 2007-02-08 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 分析デバイスおよび分析装置 |
JP2009270878A (ja) * | 2008-05-02 | 2009-11-19 | Ttm:Kk | 体液成分の分析器具 |
US7625760B2 (en) | 1999-08-11 | 2009-12-01 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Analyzing cartridge and liquid feed control device |
JP2010216982A (ja) * | 2009-03-17 | 2010-09-30 | Fujifilm Corp | 検出方法および検出システム |
US7826042B2 (en) | 2004-03-05 | 2010-11-02 | Canon Kabushiki Kaisha | Recognition chip for target substance, and detection method and device for the same |
JP2011516819A (ja) * | 2007-11-20 | 2011-05-26 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 検出装置及び方法 |
WO2011129220A1 (ja) | 2010-04-14 | 2011-10-20 | 日東紡績株式会社 | 試料中の分析対象物質を測定するための検査器具及びそれを用いた分析対象物質の測定方法 |
US8128889B2 (en) | 2002-04-30 | 2012-03-06 | Arkray, Inc. | Analyzing article, analyzer and method of analyzing a sample using the analyzing article, and a method of forming an opening in the analyzing article |
JPWO2015099123A1 (ja) * | 2013-12-26 | 2017-03-23 | 京セラ株式会社 | センサ |
JP2019211439A (ja) * | 2018-06-08 | 2019-12-12 | 株式会社島津製作所 | 流体デバイスの製造方法および流体デバイス |
-
1996
- 1996-11-14 JP JP31879496A patent/JPH09196920A/ja active Pending
Cited By (19)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7625760B2 (en) | 1999-08-11 | 2009-12-01 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Analyzing cartridge and liquid feed control device |
US6709856B2 (en) | 2000-03-28 | 2004-03-23 | Nec Corporation | Liquid sample measuring device containing electrode sensor with enzyme layer |
US8128889B2 (en) | 2002-04-30 | 2012-03-06 | Arkray, Inc. | Analyzing article, analyzer and method of analyzing a sample using the analyzing article, and a method of forming an opening in the analyzing article |
JP2006516721A (ja) * | 2003-01-14 | 2006-07-06 | ディアグノスイス ソシエテ アノニム | 多孔質層上に試薬を含む複層化された電気化学系微小流体センサー |
WO2004113927A1 (ja) * | 2003-06-19 | 2004-12-29 | Arkray, Inc. | 液溜部を備えた分析用具 |
JPWO2004113927A1 (ja) * | 2003-06-19 | 2006-08-24 | アークレイ株式会社 | 液溜部を備えた分析用具 |
US7826042B2 (en) | 2004-03-05 | 2010-11-02 | Canon Kabushiki Kaisha | Recognition chip for target substance, and detection method and device for the same |
US8023109B2 (en) | 2004-03-05 | 2011-09-20 | Canon Kabushiki Kaisha | Recognition chip for target substance, and detection method and device for the same |
JP2007033342A (ja) * | 2005-07-28 | 2007-02-08 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 分析デバイスおよび分析装置 |
JP2011516819A (ja) * | 2007-11-20 | 2011-05-26 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 検出装置及び方法 |
JP2009270878A (ja) * | 2008-05-02 | 2009-11-19 | Ttm:Kk | 体液成分の分析器具 |
JP2010216982A (ja) * | 2009-03-17 | 2010-09-30 | Fujifilm Corp | 検出方法および検出システム |
WO2011129220A1 (ja) | 2010-04-14 | 2011-10-20 | 日東紡績株式会社 | 試料中の分析対象物質を測定するための検査器具及びそれを用いた分析対象物質の測定方法 |
JPWO2011129220A1 (ja) * | 2010-04-14 | 2013-07-18 | 日東紡績株式会社 | 試料中の分析対象物質を測定するための検査器具及びそれを用いた分析対象物質の測定方法 |
JP5831448B2 (ja) * | 2010-04-14 | 2015-12-09 | 日東紡績株式会社 | 試料中の分析対象物質を測定するための検査器具及びそれを用いた分析対象物質の測定方法 |
US10670586B2 (en) | 2010-04-14 | 2020-06-02 | Nitto Boseki Co., Ltd. | Test instrument for measuring analyte in sample by an aggregation assay using a metal colloid and using a reagent attached in a dry state in a reaction chamber, and method for measuring analyte using same |
JPWO2015099123A1 (ja) * | 2013-12-26 | 2017-03-23 | 京セラ株式会社 | センサ |
US10976326B2 (en) | 2013-12-26 | 2021-04-13 | Kyocera Corporation | Sensor |
JP2019211439A (ja) * | 2018-06-08 | 2019-12-12 | 株式会社島津製作所 | 流体デバイスの製造方法および流体デバイス |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5759866A (en) | Device and method for assaying biological components in sample | |
US4956302A (en) | Lateral flow chromatographic binding assay device | |
JP5479417B2 (ja) | 制御流れアッセイ装置及び方法 | |
US5006474A (en) | Bi-directional lateral chromatographic test device | |
US5236826A (en) | Immunoassay for the detection or quantitation of an analyte | |
US5569608A (en) | Quantitative detection of analytes on immunochromatographic strips | |
US5416000A (en) | Analyte immunoassay in self-contained apparatus | |
US8093057B2 (en) | System for quantitative measurement of glycohemoglobin and method for measuring glycohemoglobin | |
US7344893B2 (en) | Immuno-gold lateral flow assay | |
EP0306772A1 (en) | Lateral flow chromatographic binding assay device | |
AU2007319076B2 (en) | Saturation assay | |
JP4988546B2 (ja) | イムノクロマト用試験具およびこれを用いた半定量方法 | |
US20030190690A1 (en) | Biosensor and method for analyzing blood components using it | |
JPH09196920A (ja) | 体液成分分析器具および分析方法 | |
JPWO2009136476A1 (ja) | バイオセンサの製造方法およびバイオセンサ | |
JP2009516163A (ja) | 凝集アッセイ | |
JP2010032396A (ja) | バイオセンサ | |
JP4980944B2 (ja) | 免疫学的測定方法 | |
EP0603958A1 (en) | Improvement of the dynamic range in specific binding assays | |
EP1045248A2 (en) | Luminescent labeled immunoassay method and analysis element therefor | |
JP2000258418A (ja) | 免疫クロマトグラフィーを用いた測定方法およびそれに用いる検体分析用具 | |
JP2001033453A (ja) | リガンドの測定方法 | |
JPH01291163A (ja) | 多孔質担体相で化学反応又は生化学反応を行う方法及び装置 | |
JP2002214236A (ja) | 血中抗原検出方法及び装置 | |
JP2005257468A (ja) | バイオセンサ |