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JPH09194272A - 防食コンクリート管 - Google Patents

防食コンクリート管

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Publication number
JPH09194272A
JPH09194272A JP515996A JP515996A JPH09194272A JP H09194272 A JPH09194272 A JP H09194272A JP 515996 A JP515996 A JP 515996A JP 515996 A JP515996 A JP 515996A JP H09194272 A JPH09194272 A JP H09194272A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
resin
copolymer
group
concrete
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP515996A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Ohata
宏之 大畠
Ichiro Tanii
一郎 谷井
Hideichiro Shinohara
秀一郎 篠原
Akio Nakamura
昭雄 中村
Hiroshi Matsumoto
博史 松本
Tsutomu Saga
努 佐賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Nissin Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Nissin Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Polymer Co Ltd, Shin Etsu Chemical Co Ltd, Nissin Chemical Industry Co Ltd filed Critical Shin Etsu Polymer Co Ltd
Priority to JP515996A priority Critical patent/JPH09194272A/ja
Publication of JPH09194272A publication Critical patent/JPH09194272A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/009After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone characterised by the material treated
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/45Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements
    • C04B41/46Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with organic materials
    • C04B41/49Compounds having one or more carbon-to-metal or carbon-to-silicon linkages ; Organo-clay compounds; Organo-silicates, i.e. ortho- or polysilicic acid esters ; Organo-phosphorus compounds; Organo-inorganic complexes
    • C04B41/4905Compounds having one or more carbon-to-metal or carbon-to-silicon linkages ; Organo-clay compounds; Organo-silicates, i.e. ortho- or polysilicic acid esters ; Organo-phosphorus compounds; Organo-inorganic complexes containing silicon
    • C04B41/4922Compounds having one or more carbon-to-metal or carbon-to-silicon linkages ; Organo-clay compounds; Organo-silicates, i.e. ortho- or polysilicic acid esters ; Organo-phosphorus compounds; Organo-inorganic complexes containing silicon applied to the substrate as monomers, i.e. as organosilanes RnSiX4-n, e.g. alkyltrialkoxysilane, dialkyldialkoxysilane
    • C04B41/4944Compounds having one or more carbon-to-metal or carbon-to-silicon linkages ; Organo-clay compounds; Organo-silicates, i.e. ortho- or polysilicic acid esters ; Organo-phosphorus compounds; Organo-inorganic complexes containing silicon applied to the substrate as monomers, i.e. as organosilanes RnSiX4-n, e.g. alkyltrialkoxysilane, dialkyldialkoxysilane containing atoms other than carbon, hydrogen, oxygen, silicon, alkali metals or halogens, e.g. N-silyldisilazane: Image

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 耐酸性等の特性に優れた防食ライニング層を
備えた、特に下水管として有用な防食コンクリート管の
提供。 【解決手段】 コンクリート層の内面に(a)一般式 R
1R2 (3-n)SiXn(式中、R1は重合性二重結合を有する1価
有機基、R2は炭素数1〜4のアルキル基、Xは炭素数1
〜4のアルコキシル基、nは1〜3の整数を表す。)で
示されるアルコキシシリル基含有単量体1〜20重量%及
び(b)前記(a)と共重合可能な単量体80〜99重量%
からなる単量体混合物を乳化共重合させて得られたガラ
ス転移温度が−35〜50℃の共重合体を構成成分とする防
食ライニング層を備えたことを特徴とする防食コンクリ
ート管。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内面にコンクリー
ト面への接着性と耐酸性、耐摩耗性とに優れた防食ライ
ニング層を備えた、特には下水管として有用な、防食コ
ンクリート管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、下水管の破損に起因する道路陥没
事故の多発により、コンクリート管は約20年でボロボロ
になることが明らかになっている。コンクリート管が腐
食すると、表面が溶けてボロボロになり、ひどいものは
手で触っただけで崩壊する程となる。このコンクリート
管の腐食・劣化は、下水中に硫酸塩の形で含まれる硫黄
分が硫酸塩還元細菌と呼ばれる微生物によって硫化水素
に変わり、これが気相中の硫黄酸化細菌と呼ばれる微生
物により硫酸に変化し、コンクリート成分と反応してエ
トリンガイド(3CaO・Al2O3・3CaSO4・32H2O )を生成し、
この反応でコンクリートが結合水を取り込み膨化するこ
とによって起ることが分っている。
【0003】この対策として、コンクリート管の製造の
際に管内面に防食ライニング層を設け、生成した硫酸が
コンクリート層を直接腐食しないようにした方法がいく
つか提案されている。現在、実用化されている防食コン
クリート管の製造方法としては、セメントコンクリート
層を締め固めた後、このコンクリート層が未硬化の状態
で、耐酸性の樹脂又は樹脂と無機質細骨材とからなる樹
脂モルタルを用いて、防食ライニング層を遠心力法で管
内面に形成させる方法がある。この方法に用いられる耐
酸性の樹脂としては、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)ア
クリル酸エステル[(メタ)アクリルはアクリルとメタ
クリルの総称、以下同様]、ポリスチレン、ポリフッ化
オレフィン等のビニルポリマーがあり、特には塩化ビニ
ル系樹脂が最良である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの樹脂
はセメント相(水和物及び未水和物を包含)や無機質骨
材との親和性が乏しいため、形成後の防食ライニング層
が母体コンクリート層から剥離したり、樹脂モルタル層
から含有細骨材が脱離して空孔を生じ、耐酸性や遮水性
が失われる等の問題がある。本発明の目的は、上記の問
題を解決し、防食ライニング層が耐水性、耐酸性に優
れ、強靭性、耐摩耗性を有し、接着性に優れ、剥離や亀
裂及び細骨材の脱落がなく、酸性水の遮断性、耐久性が
極めて優れた防食コンクリート管を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の防食コンクリー
ト管はコンクリート層の内面に (a)一般式 R1R2 (3-n)SiXn(式中、R1は重合性二重結合を有する1価有機基、 R2は炭素数1〜4のアルキル基、Xは炭素数1〜4のアルコキシル基、nは1〜 3の整数を表す。)で示されるアルコキシシリル基含有単量体 1〜20重量% 及び (b)上記(a)と共重合可能な単量体 80〜99重量% からなる単量体混合物を乳化共重合させて得られたガラ
ス転移温度が−35〜50℃の共重合体を構成成分とする防
食ライニング層を備えたことを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明についてさらに詳し
く説明する。本発明における(a)成分のアルコキシシ
リル基含有単量体は、本発明で使用するアルコキシシリ
ル基含有共重合体(以下、本発明に係る共重合体とす
る。)へ側鎖としてアルコキシシリル基を導入するため
の単量体であって一般式 R1R2 (3-n)SiXnで示される。R1
は重合性二重結合を有する1価有機基で、ビニル基、
(メタ)アクリロキシアルキル基、ビニルフェニル基な
どがあり、R2は炭素数1〜4のアルキル基、Xは炭素数
1〜4のアルコキシル基で、nは1、2、3の中から選
ばれる。
【0007】この単量体としては、ビニルトリメトキシ
シラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニル
トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−(メタ)
アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メ
タ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ
−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラ
ン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシ
ラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエト
キシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチ
ルエトキシシラン、トリメトキシシリルスチレン、ジメ
トキシメチルシリルスチレン、トリエトキシシリルスチ
レン、ジエトキシメチルシリルスチレンなどが例示され
る。これらの中から1種又は2種以上が、単量体成分全
量の1〜20重量%用いられる。1重量%未満では形成さ
れた皮膜の架橋密度が低く、耐水性、耐摩耗性等の耐久
性が不十分であるし、また20重量%を超えると架橋密度
が高すぎ、形成された皮膜がもろくなり、さらには乳化
共重合により得られた共重合体のエマルジョン(以下、
本発明に係る共重合体エマルジョンとする)の貯蔵安定
性も損なわれる。
【0008】(b)成分の単量体は、本発明に係る共重
合体の主成分となるもので、必要特性を得るため単量体
成分全量の80〜99重量%とされ、多くのビニル系単量
体、ジエン系単量体を使用することが可能であるが、本
発明の目的からは本発明に係る共重合体が耐水・耐酸性
に優れていることが必要である。そのため(b)成分の
中で大きな比率を占めることが好ましい単量体の例とし
て塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、アルキル基
の炭素数が1〜18のメタクリル酸エステル、アルキル基
の炭素数が2〜18のアクリル酸エステル、プロピオン酸
以上の炭素数を有する脂肪酸のビニルエステル、アクリ
ロニトリル、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソ
プレン、クロロプレンなどが挙げられる。この大きな比
率を占める単量体は(b)成分中の90〜99.5重量%とす
ることが好ましい。
【0009】さらに、重合性二重結合以外にも官能基を
有し、本発明に係る共重合体エマルジョンの安定性や皮
膜の接着性等に寄与する単量体であって比較的少量使用
されるものとして、アクリル酸、メタクリル酸、無水マ
レイン酸等のカルボキシル基又はその無水物基含有単量
体、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキ
シル基含有単量体、(メタ)アクリルアミド、N−メチ
ロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル
(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)
アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド
等のアミド基含有単量体、ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アク
リレート等のアミノ基含有単量体、メトキシエチル(メ
タ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレー
ト等のアルコキシル基含有単量体、グリシジル(メタ)
アクリレート、グリシジルアリルエーテル等のグリシジ
ル基含有単量体などが例示され、重合中に架橋させて本
発明に係る共重合体の弾性、強度等を改善するために少
量用いられる単量体として、ジビニルベンゼン、アリル
(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレ
ート等の1分子中にラジカル重合性二重結合を2個以上
有する単量体などが例示される。また少量なら酢酸ビニ
ル、メチルアクリレートも使用可能である。(b)成分
の単量体は、1種よりも2種以上を組合せて使用する方
が要求性能を同時に満足させることができる。しかし、
単量体の組合せと量比決定は、まず本発明に係る共重合
体のガラス転移温度を考慮してなされねばならない。
【0010】本発明に係る共重合体は上記各単量体を用
いて公知の乳化重合法により製造することができる。得
られたこの共重合体の乳化物、すなわち本発明に係る共
重合体エマルジョンは共重合体を単離することなくエマ
ルジョン状のままで使用できるので有利である。共重合
法には、単量体を一括して重合させる一括重合法、単量
体単独又は脱イオン水、界面活性剤と共に乳化した単量
体乳化液の追加重合法、コアとシェルの単量体組成を変
えたコア/シェル重合法、連続的に単量体組成を変えて
重合するパワー重合法等が例示される。これらの方法の
うち、本発明に係る共重合体エマルジョンあるいはその
配合物中のアルコキシシリル基の架橋反応の進行をおさ
える手段としてコア/シェル重合法も有用である。すな
わち、コア部にアルコキシシリル基含有単量体を共重合
させ、アルコキシシリル基を含まないシェル部でコア部
を保護するか、又は反応性の高いトリメトキシシリル基
含有単量体をコア部に共重合させ、反応性の低いジメト
キシシリル基、トリエトキシシリル基、ジエトキシシリ
ル基含有単量体をシェル部に共重合させる方法もある。
【0011】乳化重合時に使用する界面活性剤としては
アルキルまたはアルキルアリル硫酸塩、アルキル又はア
ルキルアリルスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸
塩等のアニオン性界面活性剤、アルキルトリメチルアン
モニウムクロライド、アルキルベンジルアンモニウムク
ロライド等のカチオン性界面活性剤、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル、ポリオキシエチレンカルボン酸エステル
等のノニオン性界面活性剤などが例示される。これらの
界面活性剤は1種のみ用いても2種以上を併用してもよ
いが、その量が少なすぎると製造した本発明に係る共重
合体エマルジョンに凝塊物が多く発生するようになる
し、得られる皮膜も良好な物性を示さないようになる。
また、多すぎる場合にもエマルジョン粒子の粒径が細か
くなってエマルジョン粘度が上がりすぎるし、塗膜の耐
水性も悪くなってくる。従って、界面活性剤の使用量は
全単量体 100重量部に対し 0.5〜15重量部とすることが
好ましく、特には1〜7重量部が好ましい。
【0012】また、得られた本発明に係る共重合体エマ
ルジョンから形成される皮膜の耐水性等の耐久性を著し
く向上させ、溶液タイプに近い性能を得るためには、重
合時に界面活性剤として反応性界面活性剤を使用するの
が好ましい。この反応性界面活性剤の例としては、特開
昭54-144317 、特開昭55-115419 、特開昭62-34947、特
開昭58-203960 、特開平4-53802 、特開昭62-104802 、
特開昭49-40388、特開昭52-134658 、特公昭49-46291各
号公報等に記載されているアニオン性反応性界面活性
剤、および特開昭53-126093 、特開昭56-28208、特開平
4-50204 、特開昭62-104802 、特開昭50-98484各号公報
等に記載されている非イオン性反応性界面活性剤、ある
いは第4級アンモニウム塩や第3級アミン塩と重合性基
を含むカチオン性反応性界面活性剤などが挙げられる。
【0013】本発明で使用されるラジカル重合開始剤と
しては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫
酸塩、過酸化水素水、t−ブチルハイドロパーオキシ
ド、アゾビスアミジノプロパンの塩酸塩等の水溶性タイ
プ、ベンゾイルパーオキシド、キュメンハイドロパーオ
キシド、ジブチルパーオキシド、ジイソプロピルパーオ
キシジカーボネート、クミルパーオキシネオデカノエー
ト、クミルパーオキシオクトエート、アゾビスイソブチ
ロニトリル等の油溶性タイプなどが例示される。さらに
必要に応じ、酸性亜硫酸ナトリウム、ロンガリット、L
−アスコルビン酸等の還元剤を併用したレドックス系も
使用することができる。この重合開始剤の使用量は全単
量体 100重量部に対して通常は 0.1〜10重量部とすれば
よいが、より好ましくは 0.5〜5重量部である。
【0014】本発明に係る共重合体エマルジョンを製造
するにあたって、アルコキシシリル基の加水分解や縮合
を抑えるため重合中のpHを 6.5〜7.5 にコントロールす
ることが好ましい。重合は通常10〜90℃の温度で行われ
る。乳化重合の最後には、その共重合体の望ましくない
架橋反応を防ぎ、保存安定性をさらに良好とするために
も塩基性物質を添加してpHを7〜8に調整することが好
ましく、これらの塩基性物質としてアンモニア、アミン
類、アルカノールアミン類、苛性アルカリ等が例示され
る。以上に説明したようにして、本発明に係る共重合体
エマルジョンが得られるが、前述のように、そのままエ
マルジョンの形態で使用することができる。
【0015】本発明に係る共重合体は、そのガラス転移
温度が−35〜50℃であることが必要であり、−35℃より
も低い場合は、この共重合体から形成される皮膜が柔ら
かくなり過ぎて機械的強度や耐摩耗性が低下し、また、
50℃よりも高温の場合は、現行の遠心力鉄筋コンクリー
ト管の製法における加熱養生温度である60〜80℃におい
て連続皮膜が形成されず、良好な耐酸性、耐水性が得ら
れない。なお、共重合体のガラス転移温度(Tg)は次
の式による計算値である。 1/Tg=Σ(Wi/Tgi) Tg :共重合体のガラス転移温度(絶対温度表示) Tgi:単量体成分(i)の単独重合体のガラス転移温
度(絶対温度表示) Wi :共重合体中の成分(i)の重量分率(1956年発
行のBull. Am. Phys. Soc.第1巻 123頁の T. G. Foxの
方法)
【0016】本発明の防食コンクリート管は、コンクリ
ート管内面に防食ライニング層(前記の本発明に係る共
重合体からなる樹脂層あるいはこの共重合体と細骨材と
からなる樹脂モルタル層を総称する。)をライニングし
て得られるが、コンクリート層の砂利、砕石等の粗骨材
のためにコンクリート管内面が著しく粗面である場合に
は、粗面を防食ライニング層で完全被覆させるためには
防食ライニング層の平均厚さを大きくせねばならずコス
ト上昇を招く。このような場合には、セメント、無機質
細骨材及び共重合体エマルジョンを使用した樹脂セメン
トモルタルを中間層として設け、表面をより平滑化した
うえで防食ライニング層を施工すると良い。なお、中間
層のセメントモルタルに共重合体エマルジョンを使用す
るのは、セメントモルタルの流動性を向上させ、また、
コンクリートと中間層との接着を完全にするためであ
る。
【0017】このようにコンクリート管内面の保護層が
中間層と防食ライニング層との2層から形成される場
合、使用する共重合体エマルジョンは2層とも本発明に
係る共重合体エマルジョン(通常、セメントのアルカリ
性に耐える皮膜を与える。)であってもよいが、防食ラ
イニング層のみに本発明に係る共重合体エマルジョンを
使用し、中間層には別の共重合体エマルジョンを使用す
ることも可能である。中間層に用いる共重合体エマルジ
ョンは、防食コンクリート管の養生温度に於て造膜性を
有し、得られる皮膜が耐水、耐アルカリ性で、かつセメ
ントモルタルとの混和性が優れておればアルコキシシリ
ル基を有しなくともよく、各種合成樹脂、合成ゴムエマ
ルジョンからも広く選択することができる。このような
エマルジョンにおける主成分を例示すれば、塩化ビニル
/(メタ)アクリル酸エステル、塩化ビニル/高級脂肪
酸ビニル、スチレン/(メタ)アクリル酸エステル、ス
チレン/ブタジエン、スチレン/イソプレン、メチルメ
タクリレート/ブタジエン、塩化ビニリデン/(メタ)
アクリル酸エステル、アルキル基の炭素数の異なる(メ
タ)アクリル酸エステルの組合せ、塩化ビニル/エチレ
ン/酢酸ビニル、エチレン/酢酸ビニルなどの共重合体
が挙げられる。
【0018】本発明の防食コンクリート管の製造には公
知のいかなる方法も利用できるが、セメントコンクリー
ト管を締め固めた後、コンクリート層が未硬化の状態
で、 本発明に係る共重合体エマルジョンのみを用いた樹脂
層を遠心力ライニングにより、 本発明に係る共重合体エマルジョンと細骨材を用いた
樹脂モルタル層を遠心力ライニングにより、 セメント、無機質骨材及び共重合体エマルジョンを用
いた中間層と本発明に係る共重合体エマルジョンのみを
用いた樹脂層をそれぞれの内面の層が未硬化状態のうち
に順次遠心力ライニングすることにより、あるいは、 セメント、無機質骨材及び共重合体エマルジョンを用
いた中間層と本発明に係る共重合体エマルジョンと細骨
材を用いた樹脂モルタル層をそれぞれの内面の層が未硬
化状態のうちに順次遠心力ライニングすることにより、
コンクリート管内面に形成させ、養生硬化させる方法が
好ましい。
【0019】本発明に係る共重合体エマルジョンのみを
用いた樹脂層は、この共重合体エマルジョンが固形分濃
度30〜60重量%、粘度10〜1,000cP のエマルジョンとし
て得られるので、これをそのまま、遠心力回転枠内の未
硬化状態にある各層の内面に投入して、型枠を回転さ
せ、遠心力によって塗装(30〜50Gの高速回転×1〜2
分)することで形成される。得られた樹脂層は、現行の
遠心力鉄筋コンクリート管の一般的な養生条件である60
〜80℃×1〜4時間で十分に硬化させることができる。
この樹脂層は上記固形分濃度及び粘度では、本発明に係
る共重合体エマルジョンの1回の投入で約0.05〜 0.3mm
の厚さが得られるので、必要に応じて何回かに分けて投
入することにより希望の厚さとすることができる。樹脂
層の最終的な硬化後の厚さは 0.1〜3mmの範囲が好まし
く、 0.3〜1mmとすることがより好ましい。厚さが 0.1
mm未満ではピンホールを生じやすく、硫酸水溶液がしみ
込んでコンクリート層や中間層を腐食するおそれがあ
り、厚さが3mmを超えると、効果が頭打ちになるうえ、
本発明に係る共重合体エマルジョンの投入回数の増大に
よる製造コストのアップと、樹脂の使用量の増大による
原料コストの増大を招くことになる。
【0020】他方、本発明に係る共重合体エマルジョン
と細骨材とを用いた樹脂モルタル層の形成には、細骨材
として、河砂、珪砂、寒水砂、シラスバルーン、ガラス
繊維、陶管・瓦・陶器等のセラミック粉砕パウダーなど
の、一般にFRPM管(強化プラ管)、ポリマーセメン
トコンクリート、レジンコンクリート等に用いられる細
骨材のような無機質骨材、合成樹脂粉末、合成樹脂粉砕
物等の有機質骨材などを使用することができる。細骨材
には樹脂モルタル層の厚さの1/3 〜1/4 以下の粒径のも
のが用いられる。樹脂モルタル層による防食ライニング
の利点は、安価な細骨材の配合により単位重量当たりの
価格を低くでき、従って防食ライニング層を厚くできる
ので、異物を含む水流による摩耗に対して本発明に係る
共重合体エマルジョン単独によるライニングより大きな
耐性が付与される点にある。
【0021】樹脂モルタルの調製には、本発明に係る共
重合体エマルジョンの固形分 100重量部に対して細骨材
を 500重量部以下配合することが好ましく、より好まし
くは300重量部以下であり、この配合量に応じて水を適
宜添加して作業に適した粘度とするのがよい。細骨材が
500重量部を超えると、共重合体の比率が少なくなって
ミクロな空孔が生じ、硫酸分が樹脂モルタル層に浸透し
やすくなる。樹脂モルタル層の硬化後の厚さは、骨材配
合量に応じて前記共重合体エマルジョンのみを用いた樹
脂層よりも厚くするのが望ましく、最大5mm、より望ま
しくは2〜3mm以下とするのがよく、骨材の大きさに応
じて任意に選択できる。この樹脂モルタル層も遠心力塗
装(30〜50Gの高速回転×3〜5分)を行い、コンクリ
ート管の蒸気養生と同時に硬化させることができる。
【0022】また、中間層の形成には、前記共重合体エ
マルジョンに、セメント及び無機質骨材を混合した樹脂
セメントモルタルが用いられる。このセメントにはポル
トランドセメント、アルミナセメント、水硬セメント、
天然セメント等が例示され、無機質骨材には砂、アスベ
スト、タルク等各種の天然及び人造骨材等が挙げられ
る。これには、さらに必要に応じて、公知の石膏、焼石
膏、塩化カルシウム、オキシ塩化マグネシウム等を併用
してもよい。樹脂セメントモルタルにおける共重合体エ
マルジョンの使用量は、セメント 100重量部に対して、
共重合体エマルジョンの固形分として5〜45重量部とな
るようにするのが好ましい。また、無機質骨材の使用量
は、これが少なすぎると、該樹脂セメントモルタル層の
乾燥収縮による体積変化が大きく、ひび割れ等の原因と
なり、逆にこれが多すぎると機械的に脆弱な中間層とな
るため、セメント 100重量部に対して、50〜900重量部
の範囲から選択するが、一般には 200〜 300重量部とす
るのがより好ましい。これらを混和する方法には特に制
限はなく、単にセメント、砂、重合体エマルジョン、水
等を混練すればよいが、必要に応じて若干の添加剤、例
えば(特には低分子量の)界面活性剤、可塑剤、顔料、
溶剤等を添加してもよい。
【0023】上記樹脂セメントモルタルは、母材セメン
トコンクリート層を締め固めた後、遠心力鉄筋コンクリ
ート管製造工程と同様に絞り出された水を排出させ、母
材セメントコクリート層が未硬化状態のうちに、引き続
いて母材コンクリート管内面に投入され遠心力ライニン
グされる。このライニング条件は、母材コンクリートの
成形条件とほぼ同様でよく、3〜5Gの低速回転×3〜
5分で投入材料を均一にし、10〜15Gの中速回転×1〜
3分で投入材料の横移動を行った後、30〜50Gの高速回
転×1〜2分で締め固めを行うことにより、締め固めら
れて中間層が形成される。この中間層は、共重合体、セ
メント及び無機質骨材からなるが、遠心力ライニングに
よって、該中間層内で、セメント相より比重の小さい共
重合体相の分布密度が管内面側で高くなる傾斜組成によ
り、より高い接着性を発揮するが、この層が薄すぎる
と、明確な傾斜組成は識別が困難となる。また、これに
用いる無機質骨材は、中間層の厚さの 1/3〜 1/4以下の
粒径に篩分けして用いる必要があり、中間層が薄すぎる
と母材コンクリート管の粗面を充分消せなくなる欠点を
生じる。また、母材コンクリート層と比べて高価な中間
層が厚すぎると価格的に不利となるため、硬化後の中間
層の厚さは 0.5〜15mmが好ましく、より好ましくは1〜
5mmである。因に、骨材の粒径は、JISで、0.15mm、
0.3mm 、0.6mm 、1.2mm 、2.5mm 、5.0mm と定められて
おり、中間層の厚さが5mmの場合には、粒径 1.2mm以下
の骨材を、中間層の厚さが2mmの場合には、粒径 0.6mm
以下の骨材をそれぞれ篩分けして使用する必要がある。
【0024】本発明に係る共重合体はアルコキシシリル
基を有するが、この基は前述のとおり水中で安定化させ
ることができ、水分の蒸発による造膜時に架橋して強靭
性、耐摩耗性を有する皮膜を形成するのに寄与し、しか
もアルコキシシリル基及びその加水分解物であるシラノ
ール基が、珪酸塩や珪砂からなるセメント相及び骨材表
面のシラノール基と反応するため接着性の向上に寄与す
る。これらの特性によって、防食ライニング層の剥離や
亀裂、及び細骨材の脱落がなく、酸性水の遮断性、耐久
性が極めて優れた防食コンクリート管が提供される。
【0025】
【実施例】次に、本発明を実施例および比較例に基づき
具体的に説明するが、本発明はこの実施例の記載に限定
されるものではない。なお、例中の部および%はそれぞ
れ重量部および重量%を示す。
【0026】実施例1 攪拌機、コンデンサー、温度計及び窒素ガス導入口を備
えた重合容器に、脱イオン水 100部及びpH緩衝剤として
炭酸ソーダ0.03部、ホウ酸 0.3部を仕込み、攪拌しなが
ら60℃に昇温させたのち窒素置換した。これにロンガリ
ット0.15部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムの1
%水溶液0.08部、硫酸第1鉄の1%水溶液0.04部を添加
すると同時に、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキ
シシラン2部、アクリル酸n−ブチル47部、メタクリル
酸メチル50部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル1
部、下記構造式で示される反応性界面活性剤アクアロン
RN−20(第一工業製薬社製商品名) 3.2部、アクアロ
ンHS−10(第一工業製薬社製商品名) 1.4部及びt−
ブチルハイドロパーオキシド(純分69%) 0.3部の混合
液 104.9部を内温を60℃に保持しながら3時間かけて攪
拌下に均一に添加し、さらに60℃で1時間反応させて重
合を終了した。次に、器内を30℃まで冷却し、ノニオン
HS−240(日本油脂工業社製商品名、ポリオキシエ
チレンオクチルフェニルエーテル)5部とKM−681
FA(信越化学工業社製商品名、シリコーン系消泡剤)
1部を添加し、苛性ソーダでpHを 8.5に調整し、室温で
24時間熟成した。得られた共重合体エマルジョンは固形
分濃度が50.5%であり、共重合体のガラス転移温度は
6.7℃であった。
【0027】
【化1】
【0028】一方、単位セメント量 450kg/m3 、水セメ
ント比40%、普通ポルトランドセメント 100部に対する
粗骨材 300部、細骨材 100部という配合の固練りセメン
トを、内径 306mm、長さ 350mmの回転型枠に投入して15
0rpm(4G)×3分→265rpm(12G)×2分→480rpm
(40G)×1分の条件で締め固め、絞り出された水を排
出して内径 250mm、厚さ28mm、長さ 350mmのコンクリー
ト管を作製した。次に、このコンクリート管を未養生の
まま、その内面に、上記共重合体エマルジョンに、その
固形分 100部当り 200部の鋳型用6号珪砂(JIS G 590
1)を配合し、全体の固形分量が40%になるように水道
水を添加した樹脂モルタルを、15.8kg/m2 になる量だけ
投入し、480rpm(40G)×3分の条件で遠心力ライニン
グによる内面コーティングを行って樹脂モルタル層を形
成させ、防食ライニング層とした。この後、80℃×2時
間の条件で蒸気養生を行い、室温14日間の条件で養生を
行った。
【0029】このコンクリート管を裁断して、長さ方向
が 100mm、円周方向が 100mmの大きさの曲板状の試験片
を採取し、樹脂モルタル層の厚みを測定したところ約3
mmであった。この試験片の防食ライニング層の形成され
ていない残りの5面に、上記共重合体エマルジョンをハ
ケ塗りしてピンホールの無い 0.5〜0.6mm の樹脂層を形
成させた。この後、防食ライニング層の耐酸性、接着
性、耐摩耗性を測定し、さらに、上記共重合体エマルジ
ョンの造膜性を測定したところ、表1に示す結果が得ら
れた。なお、各特性の測定は下記のようにして行った。
【0030】a.耐酸性 試験片を50℃の10%H2SO4 水溶液に28時間浸漬した後の
表面状態を観察し、下記の基準で評価した。 A:侵食なし、B:部分的に侵食あり、C:殆ど侵食 b.接着性 防食層の表面にナイフを使用して約5mmの幅で縦、横そ
れぞれ5本の切り目をゴバン目に入れ、その部分に24mm
幅のガムテープを密着させ、強く剥離したときの表面状
態を観察し、下記の基準で評価した。 A:剥離なし、B:部分的に剥離あり、C:殆ど剥離 c.耐摩耗性 試験片を50℃の温水に7日間浸漬した後、JIS A 6909の
5.16の摩耗性試験方法に準じて試験を行ない、下記の基
準で評価した。 A:剥離なし、B:部分的に剥離あり、C:殆ど剥離 d.造膜性 ガラス板上に0.15mmの厚みを得るようにエマルジョンを
塗布し、80℃の乾燥器で5分間乾燥した。得られた皮膜
の造膜性を目視で観察した。 A:連続皮膜を形成、B:部分的に不連続皮膜あり、
C:全面不連続皮膜
【0031】実施例2〜6、比較例1〜5 実施例1と同様にして表1又は表2に示される種類と量
の単量体及び界面活性剤を用いて共重合体エマルジョン
を調製し、コンクリート管を製造した。得られたコンク
リート管の特性についても同様に評価し、結果を表1又
は表2に併記した。なお、使用した界面活性剤は下記の
通りである。アクアロンRN−20(前出)、アクアロン
HS−10(前出)、エマールO(ラウリル硫酸ソーダ、
花王社製商品名)、ノニポール400(ポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテル 三洋化成社製商品名)
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】実施例7 実施例1と同様にして得た未養生のコンクリート管の内
面に、水セメント比35%、樹脂セメント比20%で、普通
ポルトランドセメント 100部に対して細骨材(最大寸法
1.2mm)を 300部、実施例1で得られたエマルジョンを
固形分として20部混合した樹脂セメントモルタルを、10
kg/m2 になる量だけ投入し、150rpm(4G)×3分→26
5rpm(12G)×2分→480rpm(40G)×1分の条件で締
め固め、余剰水を排出して厚さ5mmの樹脂セメントモル
タル層を形成させた。さらに続けて、ノニオンHS−2
40を添加せずに熟成したほかは実施例1と同様にして
調製したエマルジョンを、管内面に0.79kg/m2 になる量
だけ投入して480rpm(40G)×1分の条件で内面コーテ
ィングを行い、さらに同一量を投入して同じ条件で内面
コーティングを行って樹脂層を形成させ、実施例1と同
様の蒸気養生と室温養生を行った。このコンクリート管
を裁断して実施例1と同様の試験片を作製し、樹脂層の
厚さを測定したところ約 0.3mmであった。この試験片の
樹脂層の形成されていない残りの5面に、実施例1と同
じ方法で共重合体エマルジョンを塗布して樹脂層を形成
させ、同様の測定を行ったところ、耐酸性がA、接着性
がAであった。
【0035】実施例8 実施例7で樹脂セメントモルタル層の形成に用いた共重
合体エマルジョンに代えて、ビニブラン705(日信化
学工業社製商品名、塩化ビニル・アクリル酸エステル系
共重合体エマルジョン)を使用して樹脂セメントモルタ
ル層を形成させたほかは同様にしてコンクリート管を作
製し、同様の測定を行ったところ、耐酸性がA、接着性
がAであった。
【0036】実施例9 実施例7と同様にして得たコンクリート管の未養生の樹
脂セメントモルタル層の内面に、実施例1で得られた共
重合体エマルジョンに、固形分 100部当り 200部の鋳型
用6号珪砂(JIS G 5901)を配合し、全体の固形分量が
40%になるように水道水を添加した樹脂モルタルを用い
て実施例1と同様にして防食ライニング層を形成させ、
同様の測定を行ったところ、耐酸性がA、接着性がA、
耐摩耗性がAであった。
【0037】実施例10 実施例9で樹脂セメントモルタル層の形成に用いた共重
合体エマルジョンに代えて、ビニブラン2622(日信化学
工業社製商品名、アクリル酸エステル系エマルジョン)
を使用して樹脂セメントモルタル層を形成させたほかは
同様にしてコンクリート管を作製し、同様の測定を行っ
たところ、耐酸性がA、接着性がA、耐摩耗性がAであ
った。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、防食ライニング層であ
る耐酸性の樹脂層又は樹脂モルタル層を構成する樹脂と
して、耐水性、耐酸性等に優れ、かつ加水分解性アルコ
キシシリル基を有する共重合体を用いることにより、該
アルコキシシリル基が架橋して強靭性と耐摩耗性を有す
る架橋樹脂となり、しかもアルコキシシリル基及びその
加水分解基が、セメント相及び骨材とも反応するため、
該防食ライニング層の接着性、耐久性、遮水性が極めて
優れたものとなるので、特に硫化水素と微生物に起因す
る腐食問題が深刻な下水管用として有用な鉄筋コンクリ
ート管を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 157/00 PDC C09D 157/00 PDC F16L 9/08 F16L 9/08 // B28B 21/94 B28B 21/94 (72)発明者 篠原 秀一郎 福井県武生市北府2丁目17番33号 日信化 学工業株式会社内 (72)発明者 中村 昭雄 埼玉県大宮市吉野町1丁目406番地1 信 越ポリマー株式会社商品研究所内 (72)発明者 松本 博史 埼玉県大宮市吉野町1丁目406番地1 信 越ポリマー株式会社商品研究所内 (72)発明者 佐賀 努 埼玉県大宮市吉野町1丁目406番地1 信 越ポリマー株式会社商品研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート層の内面に (a)一般式 R1R2 (3-n)SiXn(式中、R1は重合性二重結合を有する1価有機基、 R2は炭素数1〜4のアルキル基、Xは炭素数1〜4のアルコキシル基、nは1〜 3の整数を表す。)で示されるアルコキシシリル基含有単量体 1〜20重量% 及び (b)上記(a)と共重合可能な単量体 80〜99重量% からなる単量体混合物を乳化共重合させて得られたガラ
    ス転移温度が−35〜50℃の共重合体を構成成分とする防
    食ライニング層を備えたことを特徴とする防食コンクリ
    ート管。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001088114A (ja) * 1999-09-27 2001-04-03 Taiheiyo Cement Corp 耐酸性コンクリート製品
JP2016204601A (ja) * 2015-04-28 2016-12-08 旭化成株式会社 上下水道ライニング材塗料用水性樹脂分散体及び上下水道ライニング材用塗料
JP2019189806A (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 宇部興産株式会社 建設構造物用塗布剤
JP2019189807A (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 宇部興産株式会社 建設構造物用塗布剤
JP2019189805A (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 宇部興産株式会社 建設構造物用塗布剤
WO2022092037A1 (ja) * 2020-10-30 2022-05-05 デンカ株式会社 防食被覆材、防食被覆層及びコンクリート構造物の防食方法

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