JPH09186009A - 導電性シリコーンゴムロールの抵抗値調整方法 - Google Patents
導電性シリコーンゴムロールの抵抗値調整方法Info
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- JPH09186009A JPH09186009A JP7354217A JP35421795A JPH09186009A JP H09186009 A JPH09186009 A JP H09186009A JP 7354217 A JP7354217 A JP 7354217A JP 35421795 A JP35421795 A JP 35421795A JP H09186009 A JPH09186009 A JP H09186009A
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- Japan
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- conductive
- roll
- rubber roll
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- silicone rubber
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 実使用時における抵抗値の経時変化が少ない
導電性シリコーンゴムロールを得るための抵抗値調整方
法を提供する。 【解決手段】 導電性中心材上に導電性シリコーンゴム
組成物からなる導電性弾性体層が被覆されてなる導電性
シリコーンゴムロールを、ロール状電極に圧接し、対向
して回転させた状態で前記導電性シリコーンゴムロール
の導電性中心材と前記ロール状電極との間に電圧を印加
することにより前記導電性シリコーンゴムロールに電気
的に表面酸化物を所定量形成し、これによって前記導電
性シリコーンゴムロールの抵抗値を調整したことを特徴
とする導電性シリコーンゴムロールの抵抗値調整方法。
導電性シリコーンゴムロールを得るための抵抗値調整方
法を提供する。 【解決手段】 導電性中心材上に導電性シリコーンゴム
組成物からなる導電性弾性体層が被覆されてなる導電性
シリコーンゴムロールを、ロール状電極に圧接し、対向
して回転させた状態で前記導電性シリコーンゴムロール
の導電性中心材と前記ロール状電極との間に電圧を印加
することにより前記導電性シリコーンゴムロールに電気
的に表面酸化物を所定量形成し、これによって前記導電
性シリコーンゴムロールの抵抗値を調整したことを特徴
とする導電性シリコーンゴムロールの抵抗値調整方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、実使用時における
抵抗値の経時変化が少ない導電性シリコーンゴムロール
を得るための抵抗値調整方法に関する。
抵抗値の経時変化が少ない導電性シリコーンゴムロール
を得るための抵抗値調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】静電転写式複写機、レーザービームプリ
ンタ等の帯電部、現像部、転写部などの部位において
は、通常、鉄、アルミニウム、ステンレス等の金属など
からなる導電性中心材上に、導電性ゴム組成物からなる
導電性弾性体層が被覆形成された構成の導電性ロールが
0.5kvから4.0kv程度の電圧が印加された状態
で使用されている。上記導電性弾性体層を構成する導電
性ゴム組成物としては、例えば、エチレン−プロピレン
ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム等の各種合成ゴム
を主成分とし、これに導電性付与剤としてカーボンブラ
ック粒子、グラファイト粒子等の導電性粒子を所定の割
合で配合したものなどが用いられている。
ンタ等の帯電部、現像部、転写部などの部位において
は、通常、鉄、アルミニウム、ステンレス等の金属など
からなる導電性中心材上に、導電性ゴム組成物からなる
導電性弾性体層が被覆形成された構成の導電性ロールが
0.5kvから4.0kv程度の電圧が印加された状態
で使用されている。上記導電性弾性体層を構成する導電
性ゴム組成物としては、例えば、エチレン−プロピレン
ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム等の各種合成ゴム
を主成分とし、これに導電性付与剤としてカーボンブラ
ック粒子、グラファイト粒子等の導電性粒子を所定の割
合で配合したものなどが用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの中で、導電性
エチレン−プロピレンゴムや導電性ウレタンゴムを使用
した導電性ロールは、導電性シリコーンゴムを使用した
ものに比べて、常温常湿での抵抗値の経時変化が少なく
抵抗値安定性に優れているという利点があるものの、低
温低湿から高温高湿までの環境に対する抵抗値安定性に
は劣るという欠点がある。また、最近では、高温におけ
る耐久性の向上や、UL、CSA等の各種規格における
耐火性などへの対応が求められていることから、これら
今後の技術動向への対応を考慮した場合には、導電性シ
リコーンゴムを使用した導電性ロールが適切である。し
かしながら、導電性シリコーンゴムロールにおいては、
シリコーンゴム中に含まれる揮散し易い低分子シロキサ
ンから、またベースのポリジメチルシロキサン自体から
電圧印加時のコロナ放電の影響により発生沈着するSi
O2、SiC等によって抵抗値が経時的に上昇してしま
うという欠点がある。
エチレン−プロピレンゴムや導電性ウレタンゴムを使用
した導電性ロールは、導電性シリコーンゴムを使用した
ものに比べて、常温常湿での抵抗値の経時変化が少なく
抵抗値安定性に優れているという利点があるものの、低
温低湿から高温高湿までの環境に対する抵抗値安定性に
は劣るという欠点がある。また、最近では、高温におけ
る耐久性の向上や、UL、CSA等の各種規格における
耐火性などへの対応が求められていることから、これら
今後の技術動向への対応を考慮した場合には、導電性シ
リコーンゴムを使用した導電性ロールが適切である。し
かしながら、導電性シリコーンゴムロールにおいては、
シリコーンゴム中に含まれる揮散し易い低分子シロキサ
ンから、またベースのポリジメチルシロキサン自体から
電圧印加時のコロナ放電の影響により発生沈着するSi
O2、SiC等によって抵抗値が経時的に上昇してしま
うという欠点がある。
【0004】本発明はこのような点に基づいてなされた
もので、その目的とするところは、実使用時における抵
抗値の経時変化が少ない導電性シリコーンゴムロールを
得るための抵抗値調整方法を提供することにある。
もので、その目的とするところは、実使用時における抵
抗値の経時変化が少ない導電性シリコーンゴムロールを
得るための抵抗値調整方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
を達成するべく種々研究を重ねた結果、予め抵抗値の経
時上昇分を一括して発現させておけば、実使用時におけ
る抵抗値の経時変化が少ない導電性シリコーンゴムロー
ルを得ることができることを見い出し、本発明を完成さ
せた。即ち、本発明による導電性シリコーンゴムロール
の抵抗値調整方法は、導電性中心材上に導電性シリコー
ンゴム組成物からなる導電性弾性体層が被覆されてなる
導電性シリコーンゴムロールを、ロール状電極に圧接
し、対向して回転させた状態で前記導電性シリコーンゴ
ムロールの導電性中心材と前記ロール状電極との間に電
圧を印加することにより前記導電性シリコーンゴムロー
ルに電気的に表面酸化物を所定量形成し、これによって
前記導電性シリコーンゴムロールの抵抗値を調整したこ
とを特徴とするものである。
を達成するべく種々研究を重ねた結果、予め抵抗値の経
時上昇分を一括して発現させておけば、実使用時におけ
る抵抗値の経時変化が少ない導電性シリコーンゴムロー
ルを得ることができることを見い出し、本発明を完成さ
せた。即ち、本発明による導電性シリコーンゴムロール
の抵抗値調整方法は、導電性中心材上に導電性シリコー
ンゴム組成物からなる導電性弾性体層が被覆されてなる
導電性シリコーンゴムロールを、ロール状電極に圧接
し、対向して回転させた状態で前記導電性シリコーンゴ
ムロールの導電性中心材と前記ロール状電極との間に電
圧を印加することにより前記導電性シリコーンゴムロー
ルに電気的に表面酸化物を所定量形成し、これによって
前記導電性シリコーンゴムロールの抵抗値を調整したこ
とを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明を適用することができる導
電性シリコーンゴムロールは、鉄、アルミニウム、ステ
ンレス等の金属などからなる導電性中心材上に、導電性
シリコーンゴム組成物からなる導電性弾性体層が被覆形
成されたものであれば何でも良い。導電性中心材上にソ
リッド状の導電性弾性体層や、スポンジ状の導電性弾性
体層(発泡導電性弾性体層)が被覆形成されたものなど
が従来より公知となっており、それらを適用することが
できる。
電性シリコーンゴムロールは、鉄、アルミニウム、ステ
ンレス等の金属などからなる導電性中心材上に、導電性
シリコーンゴム組成物からなる導電性弾性体層が被覆形
成されたものであれば何でも良い。導電性中心材上にソ
リッド状の導電性弾性体層や、スポンジ状の導電性弾性
体層(発泡導電性弾性体層)が被覆形成されたものなど
が従来より公知となっており、それらを適用することが
できる。
【0007】本発明において使用されるロール状電極
は、導電性を有し、かつ圧接に対する強度を備えたもの
であれば良い。構成材料としては、例えば、上記導電性
シリコーンゴムロールの導電性中心材と同様に、鉄、ア
ルミニウム、ステンレス等の金属などが挙げられる。
は、導電性を有し、かつ圧接に対する強度を備えたもの
であれば良い。構成材料としては、例えば、上記導電性
シリコーンゴムロールの導電性中心材と同様に、鉄、ア
ルミニウム、ステンレス等の金属などが挙げられる。
【0008】本発明においては、まず、導電性シリコー
ンゴムロールをロール状電極に所定の力で圧接させる。
圧接力は、使用する導電性シリコーンゴムロールの硬度
によっても異なるため特に限定されないが、好ましく
は、導電性シリコーンゴムロールをロール状電極に圧接
した場合のニップ幅が、導電性シリコーンゴムロールの
外径の5〜50%の範囲となるように設定する。
ンゴムロールをロール状電極に所定の力で圧接させる。
圧接力は、使用する導電性シリコーンゴムロールの硬度
によっても異なるため特に限定されないが、好ましく
は、導電性シリコーンゴムロールをロール状電極に圧接
した場合のニップ幅が、導電性シリコーンゴムロールの
外径の5〜50%の範囲となるように設定する。
【0009】次いで、導電性シリコーンゴムロールとロ
ール状電極を対向して回転させ、その状態で導電性シリ
コーンゴムロールの導電性中心材とロール状電極との間
に電圧を印加して導電性シリコーンゴムロールに電気的
に表面酸化物を所定量形成し、これによって抵抗値を調
整する。本発明は、このようにして導電性シリコーンゴ
ムロールの抵抗値を予め所望とする抵抗値まで一括して
上昇させておき、これによって実使用時における抵抗値
の経時変化を防ぐものである。つまり、実使用に供する
前に予め電圧を印加し、これによって、シリコーンゴム
中に含まれる低分子シロキサンやポリジメチルシロキサ
ンを強制的に分解沈着させて表面酸化物を所定量形成し
抵抗値を一括して上昇させるのである。
ール状電極を対向して回転させ、その状態で導電性シリ
コーンゴムロールの導電性中心材とロール状電極との間
に電圧を印加して導電性シリコーンゴムロールに電気的
に表面酸化物を所定量形成し、これによって抵抗値を調
整する。本発明は、このようにして導電性シリコーンゴ
ムロールの抵抗値を予め所望とする抵抗値まで一括して
上昇させておき、これによって実使用時における抵抗値
の経時変化を防ぐものである。つまり、実使用に供する
前に予め電圧を印加し、これによって、シリコーンゴム
中に含まれる低分子シロキサンやポリジメチルシロキサ
ンを強制的に分解沈着させて表面酸化物を所定量形成し
抵抗値を一括して上昇させるのである。
【0010】印加電圧は2.5kv以上とすることが効
率的な抵抗値調整を行う上で好ましい。2.5kv未満
では、表面酸化物を充分に形成することができず、効率
的な抵抗値の調整が困難となってしまう。印加電圧の上
限値は、導電性シリコーンゴム組成物が劣化したり、絶
縁破壊を生じたりしない限り特に限定されない。印加電
圧を2.5kvよりも高く設定すれば、前述した成分の
分解沈着により形成される表面酸化物の量も増加するの
で、2.5kv印加時よりも抵抗値は上昇することにな
る。つまり、印加電圧を2.5kv以上の範囲で適宜に
設定することによって、導電性シリコーンゴムロールの
抵抗値を更に高い所望の抵抗値に効率的に調整すること
ができる。
率的な抵抗値調整を行う上で好ましい。2.5kv未満
では、表面酸化物を充分に形成することができず、効率
的な抵抗値の調整が困難となってしまう。印加電圧の上
限値は、導電性シリコーンゴム組成物が劣化したり、絶
縁破壊を生じたりしない限り特に限定されない。印加電
圧を2.5kvよりも高く設定すれば、前述した成分の
分解沈着により形成される表面酸化物の量も増加するの
で、2.5kv印加時よりも抵抗値は上昇することにな
る。つまり、印加電圧を2.5kv以上の範囲で適宜に
設定することによって、導電性シリコーンゴムロールの
抵抗値を更に高い所望の抵抗値に効率的に調整すること
ができる。
【0011】印加時間も特に限定されない。使用する導
電性シリコーンゴムロールの元々の抵抗値や、導電性弾
性体層の厚さ、長さ、印加電圧、所望とする抵抗値など
を考慮して適宜に設定する。
電性シリコーンゴムロールの元々の抵抗値や、導電性弾
性体層の厚さ、長さ、印加電圧、所望とする抵抗値など
を考慮して適宜に設定する。
【0012】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明の内容を更に詳
しく説明する。
しく説明する。
【0013】以下の実施例においては、導電性シリコー
ンゴムロールとして、外径6mm、長さ260mmのス
テンレス製の導電性中心材上に、肉厚4.0mm、長さ
215mmの導電性シリコーンゴム組成物からなる発泡
導電性弾性体層が被覆形成された、発泡倍率150%、
アスカーC硬度40゜、初期抵抗値107〜108Ωの
ものを使用した。また、ロール状電極として、外径25
mm、長さ300mmで、片端にモータが装着されてな
る鉄製の円柱体を使用した。尚、以下の実施例において
は、電圧を印加する際、導電性シリコーンゴムロールの
導電性中心材を高圧側としロール状電極をアース側とし
たが、逆に印加しても同様の結果が得られる。また、抵
抗値の測定は、ロールの両端に500gずつの荷重をか
けてアルミニウム板に押し当て、その状態で導電性中心
材とアルミニウム板間に500Vの直流電圧を印加した
時に流れる電流値から算出するものとした。ロールを9
0゜ずつ回転させて4箇所で行いその平均値で示すこと
にした。
ンゴムロールとして、外径6mm、長さ260mmのス
テンレス製の導電性中心材上に、肉厚4.0mm、長さ
215mmの導電性シリコーンゴム組成物からなる発泡
導電性弾性体層が被覆形成された、発泡倍率150%、
アスカーC硬度40゜、初期抵抗値107〜108Ωの
ものを使用した。また、ロール状電極として、外径25
mm、長さ300mmで、片端にモータが装着されてな
る鉄製の円柱体を使用した。尚、以下の実施例において
は、電圧を印加する際、導電性シリコーンゴムロールの
導電性中心材を高圧側としロール状電極をアース側とし
たが、逆に印加しても同様の結果が得られる。また、抵
抗値の測定は、ロールの両端に500gずつの荷重をか
けてアルミニウム板に押し当て、その状態で導電性中心
材とアルミニウム板間に500Vの直流電圧を印加した
時に流れる電流値から算出するものとした。ロールを9
0゜ずつ回転させて4箇所で行いその平均値で示すこと
にした。
【0014】実施例1 まず、導電性シリコーンゴムロール(初期抵抗値:3.
8×107Ω)の両端に1kgずつの荷重をかけてロー
ル状電極に圧接し、30rpmの回転数で両者を対向し
て回転させた。次いで、その状態で導電性シリコーンゴ
ムロールの導電性中心材とロール状電極との間に、0.
5kvから0.5kvずつ昇圧して3.0kvまで直流
電圧を印加した。印加時間は90秒間とし、電圧印加後
それぞれ抵抗値を測定した。結果は表1に示した。
8×107Ω)の両端に1kgずつの荷重をかけてロー
ル状電極に圧接し、30rpmの回転数で両者を対向し
て回転させた。次いで、その状態で導電性シリコーンゴ
ムロールの導電性中心材とロール状電極との間に、0.
5kvから0.5kvずつ昇圧して3.0kvまで直流
電圧を印加した。印加時間は90秒間とし、電圧印加後
それぞれ抵抗値を測定した。結果は表1に示した。
【0015】実施例2 まず、導電性シリコーンゴムロール(初期抵抗値:8.
7×107Ω)の両端に1kgずつの荷重をかけてロー
ル状電極に圧接し、30rpmの回転数で両者を対向し
て回転させた。次いで、その状態で導電性シリコーンゴ
ムロールの導電性中心材とロール状電極との間に、3.
0kvの直流電圧を120秒間印加し、抵抗値を測定し
た。その後、実使用を想定して前記のロールの両端に5
00gずつの荷重をかけてロール状電極に圧接し、30
rpmの回転数で両者を対向して回転させ、その状態で
1.5kvの直流電圧を20分間印加し続けた。抵抗値
は5分間毎に測定した。結果は表2に示した。
7×107Ω)の両端に1kgずつの荷重をかけてロー
ル状電極に圧接し、30rpmの回転数で両者を対向し
て回転させた。次いで、その状態で導電性シリコーンゴ
ムロールの導電性中心材とロール状電極との間に、3.
0kvの直流電圧を120秒間印加し、抵抗値を測定し
た。その後、実使用を想定して前記のロールの両端に5
00gずつの荷重をかけてロール状電極に圧接し、30
rpmの回転数で両者を対向して回転させ、その状態で
1.5kvの直流電圧を20分間印加し続けた。抵抗値
は5分間毎に測定した。結果は表2に示した。
【0016】実施例3 まず、導電性シリコーンゴムロール(初期抵抗値:3.
1×107Ω)の両端に1kgずつの荷重をかけてロー
ル状電極に圧接し、30rpmの回転数で両者を対向し
て回転させた。次いで、その状態で導電性シリコーンゴ
ムロールの導電性中心材とロール状電極との間に、2.
5kvの直流電圧を120秒間印加し、抵抗値を測定し
た。その後、実使用を想定して前記のロールの両端に1
kgずつの荷重をかけてロール状電極に圧接し、30r
pmの回転数で両者を対向して回転させ、その状態で
2.5kvから0.5kvずつ昇圧して4.0kvまで
直流電圧を印加した。印加時間は120秒間とし、電圧
印加後それぞれ抵抗値を測定した。結果は表3に示し
た。
1×107Ω)の両端に1kgずつの荷重をかけてロー
ル状電極に圧接し、30rpmの回転数で両者を対向し
て回転させた。次いで、その状態で導電性シリコーンゴ
ムロールの導電性中心材とロール状電極との間に、2.
5kvの直流電圧を120秒間印加し、抵抗値を測定し
た。その後、実使用を想定して前記のロールの両端に1
kgずつの荷重をかけてロール状電極に圧接し、30r
pmの回転数で両者を対向して回転させ、その状態で
2.5kvから0.5kvずつ昇圧して4.0kvまで
直流電圧を印加した。印加時間は120秒間とし、電圧
印加後それぞれ抵抗値を測定した。結果は表3に示し
た。
【0017】比較例 導電性シリコーンゴムロール(初期抵抗値:8.9×1
07Ω)の両端に500gずつの荷重をかけてロール状
電極に圧接し、30rpmの回転数で両者を対向して回
転させ、その状態で1.5kvの直流電圧を20分間印
加し続けた。抵抗値は5分間毎に測定した。結果は表4
に示した。
07Ω)の両端に500gずつの荷重をかけてロール状
電極に圧接し、30rpmの回転数で両者を対向して回
転させ、その状態で1.5kvの直流電圧を20分間印
加し続けた。抵抗値は5分間毎に測定した。結果は表4
に示した。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】
【表4】
【0022】実施例1の測定結果によれば、2.5kv
以上の直流電圧を印加した場合に初期抵抗値との差(抵
抗値の上昇)が大きくなっていることから、実使用に供
する前に予め2.5kv以上の直流電圧を印加して本発
明にかかる抵抗値調整を施しておけば、所望とする抵抗
値への調整が効率的に行えることが判る。
以上の直流電圧を印加した場合に初期抵抗値との差(抵
抗値の上昇)が大きくなっていることから、実使用に供
する前に予め2.5kv以上の直流電圧を印加して本発
明にかかる抵抗値調整を施しておけば、所望とする抵抗
値への調整が効率的に行えることが判る。
【0023】実施例2と比較例の測定結果によれば、実
施例2は3.0kv、120秒印加後の抵抗値から実使
用20分経過後の抵抗値までの経時変化が0.09オー
ダーであるのに対し、比較例は初期抵抗値から実使用2
0分経過後の抵抗値までの経時変化が0.47オーダー
となっていることから、本発明にかかる抵抗値調整によ
り、実使用時における抵抗値の経時変化を少なくできる
ことが判る。
施例2は3.0kv、120秒印加後の抵抗値から実使
用20分経過後の抵抗値までの経時変化が0.09オー
ダーであるのに対し、比較例は初期抵抗値から実使用2
0分経過後の抵抗値までの経時変化が0.47オーダー
となっていることから、本発明にかかる抵抗値調整によ
り、実使用時における抵抗値の経時変化を少なくできる
ことが判る。
【0024】実施例3の測定結果によれば、印加電圧を
2.5kv以上の範囲で適宜に設定することによって、
導電性シリコーンゴムロールの抵抗値を更に高い所望の
抵抗値に効率的に調整できることが判る。
2.5kv以上の範囲で適宜に設定することによって、
導電性シリコーンゴムロールの抵抗値を更に高い所望の
抵抗値に効率的に調整できることが判る。
【0025】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の抵抗値調整
方法によれば、実使用時における抵抗値の経時変化が少
ない導電性シリコーンゴムロールを得ることができる。
従って、シリコーンゴムが本来有する優れた難燃性や環
境の変化に対する抵抗値安定性などを実際に生かすこと
ができるようになり、静電転写式複写機、レーザービー
ムプリンタ等の各種OA機器の安全性向上とコストの低
減に大きく貢献できる。
方法によれば、実使用時における抵抗値の経時変化が少
ない導電性シリコーンゴムロールを得ることができる。
従って、シリコーンゴムが本来有する優れた難燃性や環
境の変化に対する抵抗値安定性などを実際に生かすこと
ができるようになり、静電転写式複写機、レーザービー
ムプリンタ等の各種OA機器の安全性向上とコストの低
減に大きく貢献できる。
Claims (1)
- 【請求項1】 導電性中心材上に導電性シリコーンゴム
組成物からなる導電性弾性体層が被覆されてなる導電性
シリコーンゴムロールを、ロール状電極に圧接し、対向
して回転させた状態で前記導電性シリコーンゴムロール
の導電性中心材と前記ロール状電極との間に電圧を印加
することにより前記導電性シリコーンゴムロールに電気
的に表面酸化物を所定量形成し、これによって前記導電
性シリコーンゴムロールの抵抗値を調整したことを特徴
とする導電性シリコーンゴムロールの抵抗値調整方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7354217A JPH09186009A (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | 導電性シリコーンゴムロールの抵抗値調整方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7354217A JPH09186009A (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | 導電性シリコーンゴムロールの抵抗値調整方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09186009A true JPH09186009A (ja) | 1997-07-15 |
Family
ID=18436073
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7354217A Pending JPH09186009A (ja) | 1995-12-27 | 1995-12-27 | 導電性シリコーンゴムロールの抵抗値調整方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09186009A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100962516B1 (ko) * | 2008-11-14 | 2010-06-14 | 이만석 | 도전성 실리콘을 사용한 전극의 절연 표면처리 방법 |
JP2011128502A (ja) * | 2009-12-21 | 2011-06-30 | Canon Inc | 現像ローラ及びその製造方法、プロセスカートリッジ並びに電子写真画像形成装置 |
KR100959799B1 (ko) * | 1993-09-30 | 2012-01-18 | 내셔널 세미콘덕터 코포레이션 | 이중 모드 dc-dc 전력 변환 시스템 및 방법 |
-
1995
- 1995-12-27 JP JP7354217A patent/JPH09186009A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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