JPH09185379A - サンプリング音源装置 - Google Patents
サンプリング音源装置Info
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- JPH09185379A JPH09185379A JP8000715A JP71596A JPH09185379A JP H09185379 A JPH09185379 A JP H09185379A JP 8000715 A JP8000715 A JP 8000715A JP 71596 A JP71596 A JP 71596A JP H09185379 A JPH09185379 A JP H09185379A
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- 230000005236 sound signal Effects 0.000 claims abstract description 75
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 claims abstract description 9
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Landscapes
- Electrophonic Musical Instruments (AREA)
- Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来のサンプリング音源において、弦楽器、
打楽器等、高調波成分を多く含む楽器音を記録し、音源
として使用した場合、例えばサンプリング周波数44.
1KHzでは20KHz以上の高調波成分がない為、楽
器本来の音色が再現できなかった。 【解決手段】 ΣΔ変調器3は、入力端子2から供給さ
れるアナログオーディオ信号にΣΔ変調処理を施してア
ナログオーディオ信号に対応する1ビットオーディオ信
号を出力する。記憶部14は、切り換えスイッチ14に
より切り換えられた1ビットオーディオ信号を記憶す
る。CPU10は、記憶部4に複数の1ビットオーディ
オ信号を書き込むと共に所望の1ビットオーディオ信号
を読み出す。ゲインコントロール部5は、記憶部4から
CPU10によって読み出された上記所望の1ビットオ
ーディオ信号の振幅を制御する。D/A変換部6は、ゲ
インコントロール部5からの出力をアナログ信号に変換
する。
打楽器等、高調波成分を多く含む楽器音を記録し、音源
として使用した場合、例えばサンプリング周波数44.
1KHzでは20KHz以上の高調波成分がない為、楽
器本来の音色が再現できなかった。 【解決手段】 ΣΔ変調器3は、入力端子2から供給さ
れるアナログオーディオ信号にΣΔ変調処理を施してア
ナログオーディオ信号に対応する1ビットオーディオ信
号を出力する。記憶部14は、切り換えスイッチ14に
より切り換えられた1ビットオーディオ信号を記憶す
る。CPU10は、記憶部4に複数の1ビットオーディ
オ信号を書き込むと共に所望の1ビットオーディオ信号
を読み出す。ゲインコントロール部5は、記憶部4から
CPU10によって読み出された上記所望の1ビットオ
ーディオ信号の振幅を制御する。D/A変換部6は、ゲ
インコントロール部5からの出力をアナログ信号に変換
する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、目的とする楽器音
をディジタルデータとして記憶素子に記録し、直接又は
加工して再生するサンプリング音源装置に関する。
をディジタルデータとして記憶素子に記録し、直接又は
加工して再生するサンプリング音源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のサンプリング音源装置に使われて
きた例えば16ビットのようなディジタルデータのフォ
ーマットでは、サンプリング周波数の約半分弱までの楽
器音を例えばRAMのような記憶素子に記録できる。例
えばサンプリング周波数44.1KHzの場合、20K
Hzまでの楽器音を記録できる。
きた例えば16ビットのようなディジタルデータのフォ
ーマットでは、サンプリング周波数の約半分弱までの楽
器音を例えばRAMのような記憶素子に記録できる。例
えばサンプリング周波数44.1KHzの場合、20K
Hzまでの楽器音を記録できる。
【0003】一般的に、楽器音の場合、音高ばかりでな
く、音の強さによっても波形が変わってくる。強い音に
は倍音もしくは部分音が多く含まれる。またピアノなど
のように時間変動する音は、高い部分音ほど減衰が早
い。したがって音の強弱あるいは立ち上がりと減衰過程
によって、スペクトルの構成が変わってくる。この場合
一つの音源から再生することは困難で、打鍵の強さによ
って強音と弱音の記録波形から混合比を変えて加工再生
している。このため、従来のサンプリング音源装置で
は、入力したアナログオーディオ信号をA/D変換し、
そのデータフォーマットのディジタル信号を、複数の音
源用に用意したRAMのうち指定されたRAMに記録し
ている。
く、音の強さによっても波形が変わってくる。強い音に
は倍音もしくは部分音が多く含まれる。またピアノなど
のように時間変動する音は、高い部分音ほど減衰が早
い。したがって音の強弱あるいは立ち上がりと減衰過程
によって、スペクトルの構成が変わってくる。この場合
一つの音源から再生することは困難で、打鍵の強さによ
って強音と弱音の記録波形から混合比を変えて加工再生
している。このため、従来のサンプリング音源装置で
は、入力したアナログオーディオ信号をA/D変換し、
そのデータフォーマットのディジタル信号を、複数の音
源用に用意したRAMのうち指定されたRAMに記録し
ている。
【0004】ここで、上記RAMの記憶容量には限りが
あるので、楽器音の記録においては、リアル性を損なう
ことなく、いかにして情報圧縮するかが、記憶容量を節
約するうえで重要でとなる。具体的には直線位相FIR
フィルタによるデシメーションフィルタ(Decimation F
ilter)を使って情報圧縮をしている。また、再生時に
は、情報伸長が必要となるが、直線位相FIRフィルタ
によるオーバーサンプリングフィルタ(Oversampling F
ilter)を使っている。
あるので、楽器音の記録においては、リアル性を損なう
ことなく、いかにして情報圧縮するかが、記憶容量を節
約するうえで重要でとなる。具体的には直線位相FIR
フィルタによるデシメーションフィルタ(Decimation F
ilter)を使って情報圧縮をしている。また、再生時に
は、情報伸長が必要となるが、直線位相FIRフィルタ
によるオーバーサンプリングフィルタ(Oversampling F
ilter)を使っている。
【0005】また、複数ある音源の各々からのデータの
再生は、ミディ(MIDI、musical instrument digit
al interface)端子から入力されたMIDI信号もしく
はフロントパネルのキー操作により、中央演算処理装置
(CPU)が再生スタート信号をメモリコントロール回
路に送り、このメモリコントロール回路が指定された音
源のデータが格納されているRAMからデータを読み出
すことによって行われる。
再生は、ミディ(MIDI、musical instrument digit
al interface)端子から入力されたMIDI信号もしく
はフロントパネルのキー操作により、中央演算処理装置
(CPU)が再生スタート信号をメモリコントロール回
路に送り、このメモリコントロール回路が指定された音
源のデータが格納されているRAMからデータを読み出
すことによって行われる。
【0006】再生中に、再び再生スタート信号があった
場合は、データの最初から再生し直す。また、ループの
設定がされていれば、データの最後まで再生した後デー
タの最初からまた再生しこれを繰り返す。複数の音源の
データは、各々アナログ信号に変換され、アナログ音声
出力端子から出力される。
場合は、データの最初から再生し直す。また、ループの
設定がされていれば、データの最後まで再生した後デー
タの最初からまた再生しこれを繰り返す。複数の音源の
データは、各々アナログ信号に変換され、アナログ音声
出力端子から出力される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のサンプリング音源において、弦楽器、打楽器等、高
調波成分を多く含む楽器音を記録し、音源として使用し
た場合、例えばサンプリング周波数44.1KHzでは
20KHz以上の高調波成分がない為、楽器本来の音色
が再現できなかった。
来のサンプリング音源において、弦楽器、打楽器等、高
調波成分を多く含む楽器音を記録し、音源として使用し
た場合、例えばサンプリング周波数44.1KHzでは
20KHz以上の高調波成分がない為、楽器本来の音色
が再現できなかった。
【0008】また、記録時、従来のようなデシメーショ
ンフィルタでは遅延が生じる。再生時にも従来のような
オーバーサンプリングフィルタでは遅延が生じる。特
に、再生時の遅延は、実際に楽器から音を出すときの反
応速度を遅らせる原因となる。
ンフィルタでは遅延が生じる。再生時にも従来のような
オーバーサンプリングフィルタでは遅延が生じる。特
に、再生時の遅延は、実際に楽器から音を出すときの反
応速度を遅らせる原因となる。
【0009】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であり、20KHz以上の高調波成分をも再生すること
により楽器本来の音色を再現でき、かつ楽器的な反応速
度を得られるサンプリング音源装置の提供を目的とす
る。
であり、20KHz以上の高調波成分をも再生すること
により楽器本来の音色を再現でき、かつ楽器的な反応速
度を得られるサンプリング音源装置の提供を目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、記憶手段に記憶された1ビットオーディ
オ信号の内、所望の1ビットオーディオ信号を該記憶手
段から記憶制御手段を使って読み出し、ゲイン制御手段
で上記読み出された所望の1ビットオーディオ信号の振
幅を制御し、この振幅制御出力をアナログ信号に変換す
る。
決するために、記憶手段に記憶された1ビットオーディ
オ信号の内、所望の1ビットオーディオ信号を該記憶手
段から記憶制御手段を使って読み出し、ゲイン制御手段
で上記読み出された所望の1ビットオーディオ信号の振
幅を制御し、この振幅制御出力をアナログ信号に変換す
る。
【0011】また、このサンプリング音源装置は、上記
入力信号にシグマデルタ変調処理を施すシグマデルタ変
調手段を備えてなり、該シグマデルタ変調手段からの上
記1ビットオーディオ信号の上記記憶手段への書き込み
を上記記憶制御手段に制御させてもよい。
入力信号にシグマデルタ変調処理を施すシグマデルタ変
調手段を備えてなり、該シグマデルタ変調手段からの上
記1ビットオーディオ信号の上記記憶手段への書き込み
を上記記憶制御手段に制御させてもよい。
【0012】また、このサンプリング音源装置は、上記
記憶手段、上記ゲイン制御手段及び上記ディジタル/ア
ナログ変換手段に、複数の記憶部、ゲイン制御部及びデ
ィジタル/アナログ変換部を備えさせてもよい。
記憶手段、上記ゲイン制御手段及び上記ディジタル/ア
ナログ変換手段に、複数の記憶部、ゲイン制御部及びデ
ィジタル/アナログ変換部を備えさせてもよい。
【0013】また、上記ゲイン制御手段は、シグマデル
タ変調処理により得られた1ビット信号に対してマルチ
ビット乗算係数を乗算する乗算手段と、この乗算手段の
出力に再度シグマデルタ変調処理を施すシグマデルタ変
調手段とを備え、フェードアウト処理、フェードイン処
理、又はクロスフェード処理を行う。
タ変調処理により得られた1ビット信号に対してマルチ
ビット乗算係数を乗算する乗算手段と、この乗算手段の
出力に再度シグマデルタ変調処理を施すシグマデルタ変
調手段とを備え、フェードアウト処理、フェードイン処
理、又はクロスフェード処理を行う。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るサンプリング
音源装置の実施の形態について図面を参照しながら説明
する。
音源装置の実施の形態について図面を参照しながら説明
する。
【0015】先ず、第1の実施の形態について図1〜図
4を参照しながら説明する。この第1の実施の形態は、
目的とする楽器音を1ビットオーディオ信号として例え
ばRAMのようなメモリに記録し、直接又は加工して再
生する図1に示すようなサンプリング音源装置1であ
る。特に、このサンプリング音源装置1は、入力端子2
から供給されるアナログオーディオ信号にシグマデルタ
(ΣΔ)変調処理を施して該アナログオーディオ信号に
対応する1ビットオーディオ信号を出力するΣΔ変調器
3と、切り換えスイッチ14により切り換えられた1ビ
ットオーディオ信号を複数記憶する例えばRAMのよう
な記憶素子からなる記憶部4と、この記憶部4に複数の
1ビットオーディオ信号を書き込むと共に所望の1ビッ
トオーディオ信号を読み出す中央演算処理装置(CP
U)からなる制御部10(以下、CPU10とする。)
と、記憶部4からCPU10によって読み出された上記
所望の1ビットオーディオ信号の振幅を制御するゲイン
コントロール部5と、このゲインコントロール部5から
の出力をアナログ信号に変換するディジタル/アナログ
(D/A)変換部6とを備えてなる。
4を参照しながら説明する。この第1の実施の形態は、
目的とする楽器音を1ビットオーディオ信号として例え
ばRAMのようなメモリに記録し、直接又は加工して再
生する図1に示すようなサンプリング音源装置1であ
る。特に、このサンプリング音源装置1は、入力端子2
から供給されるアナログオーディオ信号にシグマデルタ
(ΣΔ)変調処理を施して該アナログオーディオ信号に
対応する1ビットオーディオ信号を出力するΣΔ変調器
3と、切り換えスイッチ14により切り換えられた1ビ
ットオーディオ信号を複数記憶する例えばRAMのよう
な記憶素子からなる記憶部4と、この記憶部4に複数の
1ビットオーディオ信号を書き込むと共に所望の1ビッ
トオーディオ信号を読み出す中央演算処理装置(CP
U)からなる制御部10(以下、CPU10とする。)
と、記憶部4からCPU10によって読み出された上記
所望の1ビットオーディオ信号の振幅を制御するゲイン
コントロール部5と、このゲインコントロール部5から
の出力をアナログ信号に変換するディジタル/アナログ
(D/A)変換部6とを備えてなる。
【0016】ここで、記憶部4は複数の例えばRAMの
ようなメモリ41、42、43及び44からなる。またゲイ
ンコントロール部5は複数のゲインコントローラ51、
52、53及び54からなる。またD/A変換部6は複数
の1ビットD/Aコンバータ61、62、63及び64から
なる。
ようなメモリ41、42、43及び44からなる。またゲイ
ンコントロール部5は複数のゲインコントローラ51、
52、53及び54からなる。またD/A変換部6は複数
の1ビットD/Aコンバータ61、62、63及び64から
なる。
【0017】CPU10は、上述したようにメモリ部4
を制御する他、入力端子8から供給されるMIDI信号
や、フロントキー部11からのキー操作入力により外部
から送られてきた制御信号にしたがって、上記1ビット
オーディオ信号が通る切り換えスイッチ14や、ゲイン
コントロール部5を制御する。さらに、CPU10は動
作状況を示す信号を出力端子9から導出し図示しない表
示部に表示させてもよい。
を制御する他、入力端子8から供給されるMIDI信号
や、フロントキー部11からのキー操作入力により外部
から送られてきた制御信号にしたがって、上記1ビット
オーディオ信号が通る切り換えスイッチ14や、ゲイン
コントロール部5を制御する。さらに、CPU10は動
作状況を示す信号を出力端子9から導出し図示しない表
示部に表示させてもよい。
【0018】入力端子2からΣΔ変調器3に供給される
アナログオーディオ信号は、図2の(A)に示すような
波形から設定された時間分だけを取り出したような図2
の(B)に示すような波形である。この図2の(B)に
示すような波形のアナログオーディオ信号がΣΔ変調器
3により1ビットオーディオ信号に変換される。
アナログオーディオ信号は、図2の(A)に示すような
波形から設定された時間分だけを取り出したような図2
の(B)に示すような波形である。この図2の(B)に
示すような波形のアナログオーディオ信号がΣΔ変調器
3により1ビットオーディオ信号に変換される。
【0019】ΣΔ変調器3は、上記図2の(B)に示す
ようなアナログオーディオ信号にΣΔ変調処理を施す。
以下にΣΔ変調処理について説明しておく。
ようなアナログオーディオ信号にΣΔ変調処理を施す。
以下にΣΔ変調処理について説明しておく。
【0020】近年、上記楽器音のようなオーディオ信号
をディジタル化する方法としては、シグマデルタ(Σ
Δ)変調と呼ばれる方法が提案されている(日本音響学
会誌46巻3号(1990)第251〜257頁「AD
/DA変換器とディジタルフィルター(山崎芳男)」等
参照)。
をディジタル化する方法としては、シグマデルタ(Σ
Δ)変調と呼ばれる方法が提案されている(日本音響学
会誌46巻3号(1990)第251〜257頁「AD
/DA変換器とディジタルフィルター(山崎芳男)」等
参照)。
【0021】このΣΔ変調により得られる1ビットディ
ジタルデータは、従来のデジタルオーディオに使われて
きた例えばサンプリング周波数44.1KHz、データ
語長16ビットのデータに比べて、サンプリング周波数
が44.1KHzの64倍でデータ語長が1ビットとい
うように、非常に高いサンプリング周波数と短いデータ
語長といった形をとり、広い伝送可能周波数帯域を特長
にしている。また、ΣΔ変調により1ビット信号であっ
ても、64倍というオーバーサンプリング周波数に対し
て低域である従来のオーディオ帯域(20KHz)にお
いては、高いダイナミックレンジを確保できる。この特
徴を生かして高音質のレコーダーやデータ伝送に応用す
ることができる。
ジタルデータは、従来のデジタルオーディオに使われて
きた例えばサンプリング周波数44.1KHz、データ
語長16ビットのデータに比べて、サンプリング周波数
が44.1KHzの64倍でデータ語長が1ビットとい
うように、非常に高いサンプリング周波数と短いデータ
語長といった形をとり、広い伝送可能周波数帯域を特長
にしている。また、ΣΔ変調により1ビット信号であっ
ても、64倍というオーバーサンプリング周波数に対し
て低域である従来のオーディオ帯域(20KHz)にお
いては、高いダイナミックレンジを確保できる。この特
徴を生かして高音質のレコーダーやデータ伝送に応用す
ることができる。
【0022】このΣΔ変調回路自体はとりわけ新しい技
術ではなく、回路構成がIC化に適していて、また比較
的簡単にA/D変換の精度を得ることができることから
従来からA/D変換器の内部などではよく用いられてい
る。ΣΔ変調された信号は、簡単なアナログローパスフ
ィルターを通すことによって、アナログオーディオ信号
に戻すことができる。
術ではなく、回路構成がIC化に適していて、また比較
的簡単にA/D変換の精度を得ることができることから
従来からA/D変換器の内部などではよく用いられてい
る。ΣΔ変調された信号は、簡単なアナログローパスフ
ィルターを通すことによって、アナログオーディオ信号
に戻すことができる。
【0023】サンプリング音源装置1の基本的な動作を
記録時、再生時に分けて以下に説明する。先ず、記録
時、CPU10は、MIDI端子8からのMIDI信号
のプログラムチェンジやフロントキー11からのキー入
力により、ΣΔ変調器3からの1ビットオーディオ信号
を書き込むメモリ部4内のメモリを選択する。ここで
は、選択された例えばメモリ41に上記1ビットオーデ
ィオ信号を供給するように切り換えスイッチ14の切り
換えを制御する。そして、上記MIDI信号やフロント
キー入力による記録スタート信号により、設定された時
間分の上記1ビットオーディオ信号をメモリ41に書き
込む。
記録時、再生時に分けて以下に説明する。先ず、記録
時、CPU10は、MIDI端子8からのMIDI信号
のプログラムチェンジやフロントキー11からのキー入
力により、ΣΔ変調器3からの1ビットオーディオ信号
を書き込むメモリ部4内のメモリを選択する。ここで
は、選択された例えばメモリ41に上記1ビットオーデ
ィオ信号を供給するように切り換えスイッチ14の切り
換えを制御する。そして、上記MIDI信号やフロント
キー入力による記録スタート信号により、設定された時
間分の上記1ビットオーディオ信号をメモリ41に書き
込む。
【0024】再生時、CPU10は、MIDI信号のプ
ログラムチェンジやフロントキー入力により選択された
メモリ41から、MIDI信号のノートオンやフロント
キー入力による再生スタート信号により、1ビットオー
ディオ信号を読み出す。
ログラムチェンジやフロントキー入力により選択された
メモリ41から、MIDI信号のノートオンやフロント
キー入力による再生スタート信号により、1ビットオー
ディオ信号を読み出す。
【0025】ここで、ΣΔ変調器3で行われるΣΔ変調
処理による1ビットオーディオ信号は、その特性上、常
に連続していなければならず、切り取ったデータをその
まま再生すると、不連続点であるデータの最初と最後
で、ノイズが生じてしまう。
処理による1ビットオーディオ信号は、その特性上、常
に連続していなければならず、切り取ったデータをその
まま再生すると、不連続点であるデータの最初と最後
で、ノイズが生じてしまう。
【0026】このため、データの最初と最後のところで
ゲインコントロールを行う必要がある。このゲインコン
トロールを行うのがゲインコントロール部5の各ゲイン
コントローラである。例えば、ゲインコントローラ51
は、図3に示すような構成である。
ゲインコントロールを行う必要がある。このゲインコン
トロールを行うのがゲインコントロール部5の各ゲイン
コントローラである。例えば、ゲインコントローラ51
は、図3に示すような構成である。
【0027】この図3において、ゲインコントローラ5
1は、入力端子16から供給されるΣΔ変調された1ビ
ットオーディオ信号に対して、マルチビット乗算係数を
乗算する乗算器19と、この乗算器19の出力を再び1
ビットオーディオ信号に変換するΣΔ変調器20とを備
える。
1は、入力端子16から供給されるΣΔ変調された1ビ
ットオーディオ信号に対して、マルチビット乗算係数を
乗算する乗算器19と、この乗算器19の出力を再び1
ビットオーディオ信号に変換するΣΔ変調器20とを備
える。
【0028】ここで、乗算器19は、上記1ビットオー
ディオ信号に応じて係数発生器18で生成された多値の
乗算係数である例えば16ビットのマルチビット乗算係
数を上記1ビットオーディオ信号に乗算する。
ディオ信号に応じて係数発生器18で生成された多値の
乗算係数である例えば16ビットのマルチビット乗算係
数を上記1ビットオーディオ信号に乗算する。
【0029】係数発生器18は、コントロール回路17
に供給されるCPU10からの命令信号に応じた上記1
6ビットのマルチビット乗算係数を生成する。CPU1
0から、ユーザによって選択された振幅方向の信号処
理、例えばフェード処理を実行させるための命令信号が
コントロール回路17に供給されたとする。すると、コ
ントロール回路17は、該フェード処理を実行させるた
めの命令信号を基に、係数発生器18にマルチビット乗
算係数を生成させる。
に供給されるCPU10からの命令信号に応じた上記1
6ビットのマルチビット乗算係数を生成する。CPU1
0から、ユーザによって選択された振幅方向の信号処
理、例えばフェード処理を実行させるための命令信号が
コントロール回路17に供給されたとする。すると、コ
ントロール回路17は、該フェード処理を実行させるた
めの命令信号を基に、係数発生器18にマルチビット乗
算係数を生成させる。
【0030】乗算器19から出力されたマルチビット、
例えば16ビットディジタルデータは、ΣΔ変調器20
を構成する加算器21に供給される。このΣΔ変調器2
0は、加算器21の他、該加算器21の加算出力に積分
処理を施す積分器22と、この積分器22を介したデー
タを1サンプル期間毎に1ビットディジタルデータに量
子化する1ビット量子化器23と、この1ビット量子化
器23の出力を1サンプル期間分遅延する1サンプル遅
延器24とを備える。1ビット量子化器23の量子化出
力は、1ビット遅延器24を介して、加算器21に負符
号とされてフィードバックされ、乗算器19の乗算出力
に加算(結果的に減算)される。そして、1ビット量子
化器23から出力される量子化出力である1ビットオー
ディオ信号が出力端子25から取り出され、1ビットD
/Aコンバータ61に供給される。
例えば16ビットディジタルデータは、ΣΔ変調器20
を構成する加算器21に供給される。このΣΔ変調器2
0は、加算器21の他、該加算器21の加算出力に積分
処理を施す積分器22と、この積分器22を介したデー
タを1サンプル期間毎に1ビットディジタルデータに量
子化する1ビット量子化器23と、この1ビット量子化
器23の出力を1サンプル期間分遅延する1サンプル遅
延器24とを備える。1ビット量子化器23の量子化出
力は、1ビット遅延器24を介して、加算器21に負符
号とされてフィードバックされ、乗算器19の乗算出力
に加算(結果的に減算)される。そして、1ビット量子
化器23から出力される量子化出力である1ビットオー
ディオ信号が出力端子25から取り出され、1ビットD
/Aコンバータ61に供給される。
【0031】このゲインコントローラ51は、係数発生
器18からのマルチビット乗算係数を再生用1ビットオ
ーディオ信号の最初と最後で、フェード処理用にコント
ロールすることで、上記ノイズの発生を抑える。
器18からのマルチビット乗算係数を再生用1ビットオ
ーディオ信号の最初と最後で、フェード処理用にコント
ロールすることで、上記ノイズの発生を抑える。
【0032】図4を参照しながら上記ノイズの発生を抑
えるための例えばゲインコントローラ51の動作を以下
に説明する。先ず、データの始めの部分で、ゲインコン
トローラ51は、係数発生器18のマルチビット乗算係
数を図4の(B)に示すように0とし、出力端子25か
ら出力される1ビットオーディオ信号を0のパターンと
して図4の(C)に示すような無音データを出力する。
次に、上記マルチビット乗算係数のゲインをフルビット
になるまで徐々に上げていきながら、メモリ41から読
み出された図4の(A)に示す1ビットオーディオ信号
に乗算器19で乗算していく。これにより図4の(C)
に示すように無音データの後に、フェードイン処理の施
された1ビットオーディオ信号を出力できる。
えるための例えばゲインコントローラ51の動作を以下
に説明する。先ず、データの始めの部分で、ゲインコン
トローラ51は、係数発生器18のマルチビット乗算係
数を図4の(B)に示すように0とし、出力端子25か
ら出力される1ビットオーディオ信号を0のパターンと
して図4の(C)に示すような無音データを出力する。
次に、上記マルチビット乗算係数のゲインをフルビット
になるまで徐々に上げていきながら、メモリ41から読
み出された図4の(A)に示す1ビットオーディオ信号
に乗算器19で乗算していく。これにより図4の(C)
に示すように無音データの後に、フェードイン処理の施
された1ビットオーディオ信号を出力できる。
【0033】また、データの最後に近づくにつれ、ゲイ
ンコントローラ51は、マルチビット乗算係数のゲイン
を下げていき、データの最後のところでは0にする。こ
れにより図4の(C)に示すようにフェードアウト処理
の施された1ビットオーディオ信号を出力できる。
ンコントローラ51は、マルチビット乗算係数のゲイン
を下げていき、データの最後のところでは0にする。こ
れにより図4の(C)に示すようにフェードアウト処理
の施された1ビットオーディオ信号を出力できる。
【0034】図4の(C)に示したフェードイン処理、
フェードアウト処理が施された1ビットオーディオ信号
を1ビットD/Aコンバータ61でアナログ信号に変換
したアナログオーディオ信号には図4の(D)に示すよ
うにノイズが生じていない。このようなフェードイン処
理、フェードアウト処理を複数の音源分、各々独立して
行えばよい。
フェードアウト処理が施された1ビットオーディオ信号
を1ビットD/Aコンバータ61でアナログ信号に変換
したアナログオーディオ信号には図4の(D)に示すよ
うにノイズが生じていない。このようなフェードイン処
理、フェードアウト処理を複数の音源分、各々独立して
行えばよい。
【0035】このように、第1の実施の形態となるサン
プリング音源装置1は、オーディオ信号を記録時に、Σ
Δ変調処理による1ビットオーディオ信号のまま、メモ
リ部4に書き込みするので、従来のような直線位相FI
Rフィルタによるデシメーションフィルタを必要とせ
ず、遅延を生じさせない。また、再生時にはメモリ部4
から1ビットオーディオ信号のまま読み出し、ゲインコ
ントロール部5を経由してD/A変換部6でアナログ信
号に変換するので、ここでも従来のような直線位相FI
Rフィルタによるオーバーサンプリングフィルタを必要
とせず遅延を生じさせない。このため、楽器的な反応速
度を得ることができる。
プリング音源装置1は、オーディオ信号を記録時に、Σ
Δ変調処理による1ビットオーディオ信号のまま、メモ
リ部4に書き込みするので、従来のような直線位相FI
Rフィルタによるデシメーションフィルタを必要とせ
ず、遅延を生じさせない。また、再生時にはメモリ部4
から1ビットオーディオ信号のまま読み出し、ゲインコ
ントロール部5を経由してD/A変換部6でアナログ信
号に変換するので、ここでも従来のような直線位相FI
Rフィルタによるオーバーサンプリングフィルタを必要
とせず遅延を生じさせない。このため、楽器的な反応速
度を得ることができる。
【0036】また、ΣΔ変調処理による1ビットオーデ
ィオ信号で記録再生することより、その伝送帯域を従来
のマルチビットオーディオ信号を使うより大幅に広げる
ことができる。
ィオ信号で記録再生することより、その伝送帯域を従来
のマルチビットオーディオ信号を使うより大幅に広げる
ことができる。
【0037】また、ΣΔ変調処理による1ビットオーデ
ィオ信号を使いながらも、ゲインコントロール部5でゲ
インコントロールが可能であるのでデータの始めと終わ
りの部分にノイズを発生させない。
ィオ信号を使いながらも、ゲインコントロール部5でゲ
インコントロールが可能であるのでデータの始めと終わ
りの部分にノイズを発生させない。
【0038】次に、第2の実施の形態について図5〜図
7を参照しながら説明する。この第2の実施の形態も、
目的とする楽器音を1ビットオーディオ信号としてメモ
リに記録し、直接又は加工して再生する図5に示すよう
なサンプリング音源装置30である。特に、このサンプ
リング音源装置30が上記第1の実施形態のサンプリン
グ音源装置1と異なるのは、バッファ部31をメモリ部
4とゲインコントロール部32との間に備える点であ
る。
7を参照しながら説明する。この第2の実施の形態も、
目的とする楽器音を1ビットオーディオ信号としてメモ
リに記録し、直接又は加工して再生する図5に示すよう
なサンプリング音源装置30である。特に、このサンプ
リング音源装置30が上記第1の実施形態のサンプリン
グ音源装置1と異なるのは、バッファ部31をメモリ部
4とゲインコントロール部32との間に備える点であ
る。
【0039】バッファ部31は、メモリ部4のメモリ1
個に対して、それぞれ2個のバッファを備えてなる。例
えば、メモリ41に対してバッファ311a及び311bの
ようにである。つまりバッファ部31は、合計8個のバ
ッファ311a、311b、312a、312b、313a、31
3b、314a、314bを有している。他の各部については
同様であるので、ここでは同じ符号を付し説明を省略す
る。
個に対して、それぞれ2個のバッファを備えてなる。例
えば、メモリ41に対してバッファ311a及び311bの
ようにである。つまりバッファ部31は、合計8個のバ
ッファ311a、311b、312a、312b、313a、31
3b、314a、314bを有している。他の各部については
同様であるので、ここでは同じ符号を付し説明を省略す
る。
【0040】ここでバッファ部31とゲインコントロー
ル部32は、クロスフェード処理を行うために使われ
る。このクロスフェード処理は、サンプリング音源装置
30で一旦スタート信号の入力により音源データを再生
している最中にさらにスタート信号が入力された場合に
有効に適用される。
ル部32は、クロスフェード処理を行うために使われ
る。このクロスフェード処理は、サンプリング音源装置
30で一旦スタート信号の入力により音源データを再生
している最中にさらにスタート信号が入力された場合に
有効に適用される。
【0041】音源データを再生している途中にスタート
信号が入力されると、再生を途中で停止し、データの最
初からまた再生し直す必要がある。しかし、この場合に
は、上記第1の実施の形態の動作説明で述べたのと同様
の切り換えノイズが生じてしまう。そこで、ノイズの発
生を抑え、かつスムーズな音の切り換えを行うために、
クロスフェード処理を行う。
信号が入力されると、再生を途中で停止し、データの最
初からまた再生し直す必要がある。しかし、この場合に
は、上記第1の実施の形態の動作説明で述べたのと同様
の切り換えノイズが生じてしまう。そこで、ノイズの発
生を抑え、かつスムーズな音の切り換えを行うために、
クロスフェード処理を行う。
【0042】ゲインコントロール部32は、複数のゲイ
ンコントローラ321、322、323及び324からな
る。例えば、ゲインコントローラ321は、図6に示す
ような構成となり、2系統の1ビットオーディオ入力信
号を任意の割合で混合し、一つの1ビットオーディオ信
号を出力することを可能とする。
ンコントローラ321、322、323及び324からな
る。例えば、ゲインコントローラ321は、図6に示す
ような構成となり、2系統の1ビットオーディオ入力信
号を任意の割合で混合し、一つの1ビットオーディオ信
号を出力することを可能とする。
【0043】このゲインコントローラ321は、入力端
子35aを介してバッファ311aから供給される1ビッ
トオーディオ信号にマルチビット乗算係数を乗算する乗
算器36aと、入力端子35bを介してバッファ311b
から供給される1ビットオーディオ信号にマルチビット
乗算係数を乗算する乗算器36bと、これら乗算器36
a及び36bの出力を加算して再び1ビットオーディオ
信号に変換するΣΔ変調器39とを備える。
子35aを介してバッファ311aから供給される1ビッ
トオーディオ信号にマルチビット乗算係数を乗算する乗
算器36aと、入力端子35bを介してバッファ311b
から供給される1ビットオーディオ信号にマルチビット
乗算係数を乗算する乗算器36bと、これら乗算器36
a及び36bの出力を加算して再び1ビットオーディオ
信号に変換するΣΔ変調器39とを備える。
【0044】上記マルチビット乗算係数は、係数発生器
37により生成される。具体的にはコントロール回路3
8に供給されるCPU10からの命令信号に応じた16
ビットのマルチビット乗算係数である。つまり、CPU
10から、ユーザによって選択されたクロスフェード処
理を実行させるための命令信号がコントロール回路38
に供給されたとする。すると、コントロール回路38
は、該クロスフェード処理を実行させるための命令信号
を基に、係数発生器37にマルチビット乗算係数を生成
させる。
37により生成される。具体的にはコントロール回路3
8に供給されるCPU10からの命令信号に応じた16
ビットのマルチビット乗算係数である。つまり、CPU
10から、ユーザによって選択されたクロスフェード処
理を実行させるための命令信号がコントロール回路38
に供給されたとする。すると、コントロール回路38
は、該クロスフェード処理を実行させるための命令信号
を基に、係数発生器37にマルチビット乗算係数を生成
させる。
【0045】ここでは、乗算器36aにフェードアウト
処理に対応したマルチビット乗算係数が、乗算器36b
にフェードイン処理に対応したマルチビット乗算係数が
供給される。
処理に対応したマルチビット乗算係数が、乗算器36b
にフェードイン処理に対応したマルチビット乗算係数が
供給される。
【0046】乗算器36aでフェードアウト処理に対応
したマルチビット乗算係数が乗算されて得られた16ビ
ットディジタルデータと、乗算器36bでフェードイン
処理に対応したマルチビット乗算係数が乗算されて得ら
れた16ビットディジタルデータは、ΣΔ変調器39を
構成する加算器40に供給される。
したマルチビット乗算係数が乗算されて得られた16ビ
ットディジタルデータと、乗算器36bでフェードイン
処理に対応したマルチビット乗算係数が乗算されて得ら
れた16ビットディジタルデータは、ΣΔ変調器39を
構成する加算器40に供給される。
【0047】このΣΔ変調器39は、加算器40の他、
該加算器40の加算出力に積分処理を施す積分器41
と、この積分器21を介したデータを1サンプル期間毎
に1ビットディジタルデータに量子化する1ビット量子
化器42と、この1ビット量子化器42の出力を1サン
プル期間分遅延する1サンプル遅延器43とを備える。
1ビット量子化器42の量子化出力は、1ビット遅延器
43を介して、加算器40に負符号とされてフィードバ
ックされ、乗算器36a及び36bの乗算出力に加算
(結果的に減算)される。そして、1ビット量子化器4
2から出力される量子化出力である1ビットオーディオ
信号が出力端子44から取り出され、1ビットD/Aコ
ンバータ61に供給される。
該加算器40の加算出力に積分処理を施す積分器41
と、この積分器21を介したデータを1サンプル期間毎
に1ビットディジタルデータに量子化する1ビット量子
化器42と、この1ビット量子化器42の出力を1サン
プル期間分遅延する1サンプル遅延器43とを備える。
1ビット量子化器42の量子化出力は、1ビット遅延器
43を介して、加算器40に負符号とされてフィードバ
ックされ、乗算器36a及び36bの乗算出力に加算
(結果的に減算)される。そして、1ビット量子化器4
2から出力される量子化出力である1ビットオーディオ
信号が出力端子44から取り出され、1ビットD/Aコ
ンバータ61に供給される。
【0048】サンプリング音源装置30は、図6に示し
たようなゲインコントローラ321を使い、再生時はメ
モリ41から一旦二つのバッファ311a及び311bに音
源データをコピーし、CPU10からのスタート信号に
よって、一方のバッファ311aから音源データをゲイン
コントローラ321に出力する。再生中に再びスタート
信号がなければ、ゲインコントローラ321は、フェー
ドイン処理の後、フェードアウト処理を行う。
たようなゲインコントローラ321を使い、再生時はメ
モリ41から一旦二つのバッファ311a及び311bに音
源データをコピーし、CPU10からのスタート信号に
よって、一方のバッファ311aから音源データをゲイン
コントローラ321に出力する。再生中に再びスタート
信号がなければ、ゲインコントローラ321は、フェー
ドイン処理の後、フェードアウト処理を行う。
【0049】これに対して、スタート信号によって図7
の(A)に示すようなオーディオ信号をバッファ311a
にコピーされた1ビットオーディオ信号を使って再生し
ている途中に、再びスタート信号があって図7の(B)
に示すようなオーディオ信号を再生する場合、係数発生
器37は乗算器36aに図7の(C)に示しすようなフ
ェードアウト処理に対応したマルチビット乗算係数を与
えてバッファ311aにコピーされた1ビットオーディオ
信号に乗算させる。これにより始めにスタートしている
1ビットオーディオ信号はフェードアウト処理される。
また、係数発生器37は、スタート信号が与えられたタ
イミングで乗算器36bに図7の(D)に示すようなフ
ェードイン処理に対応したマルチビット乗算係数を与え
てもう一方のバッファ311bにコピーされた1ビットオ
ーディオ信号に乗算させる。
の(A)に示すようなオーディオ信号をバッファ311a
にコピーされた1ビットオーディオ信号を使って再生し
ている途中に、再びスタート信号があって図7の(B)
に示すようなオーディオ信号を再生する場合、係数発生
器37は乗算器36aに図7の(C)に示しすようなフ
ェードアウト処理に対応したマルチビット乗算係数を与
えてバッファ311aにコピーされた1ビットオーディオ
信号に乗算させる。これにより始めにスタートしている
1ビットオーディオ信号はフェードアウト処理される。
また、係数発生器37は、スタート信号が与えられたタ
イミングで乗算器36bに図7の(D)に示すようなフ
ェードイン処理に対応したマルチビット乗算係数を与え
てもう一方のバッファ311bにコピーされた1ビットオ
ーディオ信号に乗算させる。
【0050】このため、加算器40で加算された後、Σ
Δ変調器39でΣΔ処理が施された1ビットオーディオ
信号は、図7の(E)に示すようなデータとなり、クロ
スフェード処理が実現される。このクロスフェード処理
が施された1ビットオーディオイ信号は、出力端子44
から1ビットD/Aコンバータ61に供給され、アナロ
グ信号に変換され出力端子71から図7の(F)に示す
ような波形となって導出される。再生中にスタート信号
がある場合はこれを繰り返す。
Δ変調器39でΣΔ処理が施された1ビットオーディオ
信号は、図7の(E)に示すようなデータとなり、クロ
スフェード処理が実現される。このクロスフェード処理
が施された1ビットオーディオイ信号は、出力端子44
から1ビットD/Aコンバータ61に供給され、アナロ
グ信号に変換され出力端子71から図7の(F)に示す
ような波形となって導出される。再生中にスタート信号
がある場合はこれを繰り返す。
【0051】このように、第2の実施の形態となるサン
プリング音源装置30は、一旦スタート信号の入力によ
り音源データを再生している最中にさらにスタート信号
が入力された場合でも、ノイズの発生を抑え、かつスム
ーズな音の切り換えをクロスフェード処理を実現して可
能とする。
プリング音源装置30は、一旦スタート信号の入力によ
り音源データを再生している最中にさらにスタート信号
が入力された場合でも、ノイズの発生を抑え、かつスム
ーズな音の切り換えをクロスフェード処理を実現して可
能とする。
【0052】もちろん、上記第1の実施の形態のよう
に、20KHz以上の高調波成分をも再生でき楽器本来
の音色を再現でき、かつ楽器的な反応速度を得られ音質
の劣化を防ぐことができる。
に、20KHz以上の高調波成分をも再生でき楽器本来
の音色を再現でき、かつ楽器的な反応速度を得られ音質
の劣化を防ぐことができる。
【0053】なお、上記第1及び第2の実施の形態で
は、入力信号を1ビットオーディオ信号に変換するΣΔ
変調器を設けて楽器音の記録も行っているが、予めメモ
リ部4に楽器音を1ビットオーディオ信号として記憶し
ておき、再生専用の音源としてもよい。
は、入力信号を1ビットオーディオ信号に変換するΣΔ
変調器を設けて楽器音の記録も行っているが、予めメモ
リ部4に楽器音を1ビットオーディオ信号として記憶し
ておき、再生専用の音源としてもよい。
【0054】
【発明の効果】本発明に係るサンプリング音源装置は、
記憶手段に記憶された1ビットオーディオ信号の内、所
望の1ビットオーディオ信号を該記憶手段から記憶制御
手段を使って読み出し、ゲイン制御手段で上記読み出さ
れた所望の1ビットオーディオ信号の振幅を制御し、こ
の振幅制御出力をアナログ信号に変換するので、20K
Hz以上の高調波成分をも再生することによって楽器本
来の音色を再現でき、かつ楽器的な反応速度を得られ音
質の劣化を防ぐことができる。
記憶手段に記憶された1ビットオーディオ信号の内、所
望の1ビットオーディオ信号を該記憶手段から記憶制御
手段を使って読み出し、ゲイン制御手段で上記読み出さ
れた所望の1ビットオーディオ信号の振幅を制御し、こ
の振幅制御出力をアナログ信号に変換するので、20K
Hz以上の高調波成分をも再生することによって楽器本
来の音色を再現でき、かつ楽器的な反応速度を得られ音
質の劣化を防ぐことができる。
【0055】また、ゲイン制御手段はシグマデルタ変調
処理により得られた1ビット信号に対してマルチビット
乗算係数を乗算する乗算手段と、この乗算手段の出力に
再度シグマデルタ変調処理を施すシグマデルタ変調手段
とを備え、フェードアウト処理、フェードイン処理、又
はクロスフェード処理を行うので、不連続点であるデー
タの最初と最後でのノイズの発生を抑えることができ、
さらに一旦スタート信号の入力により音源データを再生
している最中にさらにスタート信号が入力された場合で
も、ノイズの発生を抑え、かつスムーズな音の切り換え
を実現できる。
処理により得られた1ビット信号に対してマルチビット
乗算係数を乗算する乗算手段と、この乗算手段の出力に
再度シグマデルタ変調処理を施すシグマデルタ変調手段
とを備え、フェードアウト処理、フェードイン処理、又
はクロスフェード処理を行うので、不連続点であるデー
タの最初と最後でのノイズの発生を抑えることができ、
さらに一旦スタート信号の入力により音源データを再生
している最中にさらにスタート信号が入力された場合で
も、ノイズの発生を抑え、かつスムーズな音の切り換え
を実現できる。
【図1】本発明に係るサンプリング音源装置の第1の実
施の形態のブロック図である。
施の形態のブロック図である。
【図2】上記第1の実施の形態の記録時の基本的な動作
を説明するための信号波形図である。
を説明するための信号波形図である。
【図3】上記第1の実施の形態で使われるゲインコント
ローラの詳細な構成を示すブロック図である。
ローラの詳細な構成を示すブロック図である。
【図4】上記第1の実施の形態の再生時の基本的な動作
を説明するための信号波形図である。
を説明するための信号波形図である。
【図5】本発明に係るサンプリング音源装置の第2の実
施の形態のブロック図である。
施の形態のブロック図である。
【図6】上記第2の実施の形態に使われるゲインコント
ローラの詳細な構成を示すブロック図である。
ローラの詳細な構成を示すブロック図である。
【図7】上記第2の実施の形態が行うクロスフェード処
理動作を説明するための信号波形図である。
理動作を説明するための信号波形図である。
1 サンプリング音源装置 3 ΣΔ変調器 4 メモリ部 5 ゲインコントロール部 6 D/A変換部 10 中央演算処理装置 11 フロントキー部 14 切り換えスイッチ 17 コントロール回路 18 係数発生器 20 ΣΔ変調器 21 加算器 22 積分器 23 1ビット量子化器 24 1サンプル遅延器
Claims (6)
- 【請求項1】 入力信号にシグマデルタ変調処理が施さ
れて得られた1ビットオーディオ信号を記憶している記
憶手段と、 上記記憶手段から所望の1ビットオーディオ信号を読み
出す記憶制御手段と、 上記記憶制御手段によって上記記憶手段から読み出され
た上記所望の1ビットオーディオ信号の振幅を制御する
ゲイン制御手段と、 上記ゲイン制御手段からの振幅制御出力をアナログ信号
に変換するディジタル/アナログ変換手段とを備えるこ
とを特徴とするサンプリング音源装置。 - 【請求項2】 上記入力信号にシグマデルタ変調処理を
施すシグマデルタ変調手段を備えてなり、該シグマデル
タ変調手段からの上記1ビットオーディオ信号の上記記
憶手段への書き込みを上記記憶制御手段に制御させるこ
とを特徴とする請求項1記載のサンプリング音源装置。 - 【請求項3】 上記記憶手段、上記ゲイン制御手段及び
上記ディジタル/アナログ変換手段は、複数の記憶部、
ゲイン制御部及びディジタル/アナログ変換部を有して
成ることを特徴とする請求項1記載のサンプリング音源
装置。 - 【請求項4】 上記ゲイン制御手段は、上記1ビットオ
ーディオ信号に対してマルチビット乗算係数を乗算する
乗算手段と、この乗算手段の出力に再度シグマデルタ変
調処理を施すシグマデルタ変調手段とを備えることを特
徴とする請求項1記載のサンプリング音源装置。 - 【請求項5】 上記ゲイン制御手段は、フェードアウト
処理又はフェードイン処理に対応したマルチビット乗算
係数を上記乗算手段により上記1ビットオーディオ信号
に乗算することを特徴とする請求項4記載のサンプリン
グ音源装置。 - 【請求項6】 上記ゲイン制御手段は、フェードアウト
処理に対応したマルチビット乗算係数とフェードイン処
理に対応したマルチビット乗算係数とを二つの乗算手段
により上記1ビットオーディオ信号に乗算してクロスフ
ェード処理を行うことを特徴とする請求項1記載のサン
プリング音源装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8000715A JPH09185379A (ja) | 1996-01-08 | 1996-01-08 | サンプリング音源装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8000715A JPH09185379A (ja) | 1996-01-08 | 1996-01-08 | サンプリング音源装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09185379A true JPH09185379A (ja) | 1997-07-15 |
Family
ID=11481466
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8000715A Withdrawn JPH09185379A (ja) | 1996-01-08 | 1996-01-08 | サンプリング音源装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09185379A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1376876A2 (en) * | 2001-04-30 | 2004-01-02 | Texas Instruments Incorporated | Wireless user terminal and system having high speed, high resolution, digital-to-analog converter with off-line sigma delta conversion and storage |
JP2007150743A (ja) * | 2005-11-28 | 2007-06-14 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 送話装置 |
JP2008211722A (ja) * | 2007-02-28 | 2008-09-11 | Osaki Electric Co Ltd | シングルビット振幅調整回路 |
JP2014232198A (ja) * | 2013-05-29 | 2014-12-11 | ティアック株式会社 | サーチ機能を備えるデジタル信号処理装置 |
-
1996
- 1996-01-08 JP JP8000715A patent/JPH09185379A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1376876A2 (en) * | 2001-04-30 | 2004-01-02 | Texas Instruments Incorporated | Wireless user terminal and system having high speed, high resolution, digital-to-analog converter with off-line sigma delta conversion and storage |
EP1376876A3 (en) * | 2001-04-30 | 2004-01-28 | Texas Instruments Incorporated | Wireless user terminal and system having high speed, high resolution, digital-to-analog converter with off-line sigma delta conversion and storage |
US7020219B2 (en) | 2001-04-30 | 2006-03-28 | Texas Instruments Incorporated | Wireless user terminal and system having high speed, high resolution, digital-to-analog converter with off-line sigma delta conversion and storage |
JP2007150743A (ja) * | 2005-11-28 | 2007-06-14 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 送話装置 |
JP4512028B2 (ja) * | 2005-11-28 | 2010-07-28 | 日本電信電話株式会社 | 送話装置 |
JP2008211722A (ja) * | 2007-02-28 | 2008-09-11 | Osaki Electric Co Ltd | シングルビット振幅調整回路 |
JP2014232198A (ja) * | 2013-05-29 | 2014-12-11 | ティアック株式会社 | サーチ機能を備えるデジタル信号処理装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030401 |