JPH09178668A - 表面検査装置 - Google Patents
表面検査装置Info
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- JPH09178668A JPH09178668A JP29789696A JP29789696A JPH09178668A JP H09178668 A JPH09178668 A JP H09178668A JP 29789696 A JP29789696 A JP 29789696A JP 29789696 A JP29789696 A JP 29789696A JP H09178668 A JPH09178668 A JP H09178668A
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Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N21/00—Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
- G01N21/84—Systems specially adapted for particular applications
- G01N21/88—Investigating the presence of flaws or contamination
- G01N21/89—Investigating the presence of flaws or contamination in moving material, e.g. running paper or textiles
- G01N21/8914—Investigating the presence of flaws or contamination in moving material, e.g. running paper or textiles characterised by the material examined
- G01N2021/8918—Metal
Landscapes
- Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
- Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
- Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】鋼板表面にある模様状疵や凹凸状の疵をオンラ
インで連続的に検出して、その種別や程度を弁別するこ
とは困難であった。 【解決手段】3組のリニアアレイセンサ10a〜10c
で鋼板4からの反射光の異なる偏光を測定する。信号処
理部13は測定した偏光画像から疵候補領域を抽出す
る。抽出した疵候補領域内における平均光強度から疵候
補領域のエリプソパラメ−タtanΨ,cosΔの代表値と表
面反射強度の代表値を算出し、算出したエリプソパラメ
−タと表面反射強度が正常部よりプラス領域かマイナス
領域かを示す極性と変化量及び疵の形状の特徴量から疵
の種類と等級を判定する。
インで連続的に検出して、その種別や程度を弁別するこ
とは困難であった。 【解決手段】3組のリニアアレイセンサ10a〜10c
で鋼板4からの反射光の異なる偏光を測定する。信号処
理部13は測定した偏光画像から疵候補領域を抽出す
る。抽出した疵候補領域内における平均光強度から疵候
補領域のエリプソパラメ−タtanΨ,cosΔの代表値と表
面反射強度の代表値を算出し、算出したエリプソパラメ
−タと表面反射強度が正常部よりプラス領域かマイナス
領域かを示す極性と変化量及び疵の形状の特徴量から疵
の種類と等級を判定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば薄鋼板等
の表面疵を光学的に検出する表面検査装置に関するもの
である。
の表面疵を光学的に検出する表面検査装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】例えば鋼板の表面疵を光学的に検出する
装置としては、レ−ザ光の散乱又は回折パタ−ンの変化
を利用して疵を検出する方法が多く用いられている。こ
の方法は鋼板の表面に明らかな凹凸を形成している疵を
検出する場合には有効な方法である。
装置としては、レ−ザ光の散乱又は回折パタ−ンの変化
を利用して疵を検出する方法が多く用いられている。こ
の方法は鋼板の表面に明らかな凹凸を形成している疵を
検出する場合には有効な方法である。
【0003】一方、鋼板等の疵には、表面の凹凸はな
く、物性値のむら,ミクロな粗さのむら,薄い酸化膜等
の局所的な存在あるいはコ−ティング膜の厚さむらとい
った模様状疵といわれるものがある。このような模様状
疵はレ−ザ光の散乱や回折パタ−ンの変化では検出が困
難である。例えば正常部で100Å程度の酸化膜が付いて
いる鋼板表面に、局所的に400Å程度の酸化膜が厚く付
いている異常部がある場合、このような異常部の領域は
表面処理工程において塗装不良が生じるため、疵として
検出して除去したい要請がある。しかしながら、異常部
と正常部の酸化膜厚の差は鋼板表面の粗さに埋もれてし
まい、光の散乱や回折を利用した方法では全く検出が不
可能である。
く、物性値のむら,ミクロな粗さのむら,薄い酸化膜等
の局所的な存在あるいはコ−ティング膜の厚さむらとい
った模様状疵といわれるものがある。このような模様状
疵はレ−ザ光の散乱や回折パタ−ンの変化では検出が困
難である。例えば正常部で100Å程度の酸化膜が付いて
いる鋼板表面に、局所的に400Å程度の酸化膜が厚く付
いている異常部がある場合、このような異常部の領域は
表面処理工程において塗装不良が生じるため、疵として
検出して除去したい要請がある。しかしながら、異常部
と正常部の酸化膜厚の差は鋼板表面の粗さに埋もれてし
まい、光の散乱や回折を利用した方法では全く検出が不
可能である。
【0004】このように光の散乱や回折を利用した方法
では検出できない疵を検出するために、偏光を用いた疵
検査方法が例えば特開昭52−138183号公報や特開昭58−
204356号公報等に開示されている。特開昭52−138183号
公報に示された検査方法は被検査体の表面から反射した
P偏光とS偏光の比があらかじめ定めた比較レベルより
高いか否可によって欠陥の有無を検知するものである。
また、特開昭58−204356号公報に示された検出方法は被
検査体の表面に特定角度の入射角で光を照射して、表面
欠陥を検出するときのS/N比を向上するようにしたも
のである。また、偏光を用いた膜厚あるいは物性値の測
定方法が例えば特開昭62−293104号公報に開示されてい
る。特開昭62−293104号公報に示された検査方法は、試
料から反射した偏光を方位角の異なる3個の検光子を通
して受光し、異なる3種類の偏光の光強度から各位置の
エリプソパラメ−タすなわち反射光の電気ベクトルのう
ち入射面方向の成分であるP偏光と入射面に垂直方向の
成分であるS偏光との振幅反射率比tanΨと位相差Δを
演算して、被検査面上の酸化膜やコ−ティング厚さある
いは物性値を精度良く測定する方法である。
では検出できない疵を検出するために、偏光を用いた疵
検査方法が例えば特開昭52−138183号公報や特開昭58−
204356号公報等に開示されている。特開昭52−138183号
公報に示された検査方法は被検査体の表面から反射した
P偏光とS偏光の比があらかじめ定めた比較レベルより
高いか否可によって欠陥の有無を検知するものである。
また、特開昭58−204356号公報に示された検出方法は被
検査体の表面に特定角度の入射角で光を照射して、表面
欠陥を検出するときのS/N比を向上するようにしたも
のである。また、偏光を用いた膜厚あるいは物性値の測
定方法が例えば特開昭62−293104号公報に開示されてい
る。特開昭62−293104号公報に示された検査方法は、試
料から反射した偏光を方位角の異なる3個の検光子を通
して受光し、異なる3種類の偏光の光強度から各位置の
エリプソパラメ−タすなわち反射光の電気ベクトルのう
ち入射面方向の成分であるP偏光と入射面に垂直方向の
成分であるS偏光との振幅反射率比tanΨと位相差Δを
演算して、被検査面上の酸化膜やコ−ティング厚さある
いは物性値を精度良く測定する方法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開昭52−138183号公
報や特開昭58−204356号公報に示された検査方法は、偏
光を用いて正常部と異常部とを弁別しているが、厳密な
エリプソパラメ−タである振幅反射率比tanΨと位相差
Δを判定することなしに疵を検出するようにしている。
鋼板等の表面の疵部は光学的物性が正常部と異なった部
分であることが多く、このような部分は複素屈折率が正
常部と異なっているといえる。このような場合、エリプ
ソパラメ−タの振幅反射率比tanΨと位相差Δの両方を
考慮しないと、エリプソパラメ−タの変化の一部しか捕
らえることができず、例えば検査結果として異常部が検
出できたとしても、それが油のしみか、酸化膜のむら
か、又は何らかしらの異常な付着物が付着したのである
か等を弁別することができず、異常部の種別と程度を判
定することは困難であった。
報や特開昭58−204356号公報に示された検査方法は、偏
光を用いて正常部と異常部とを弁別しているが、厳密な
エリプソパラメ−タである振幅反射率比tanΨと位相差
Δを判定することなしに疵を検出するようにしている。
鋼板等の表面の疵部は光学的物性が正常部と異なった部
分であることが多く、このような部分は複素屈折率が正
常部と異なっているといえる。このような場合、エリプ
ソパラメ−タの振幅反射率比tanΨと位相差Δの両方を
考慮しないと、エリプソパラメ−タの変化の一部しか捕
らえることができず、例えば検査結果として異常部が検
出できたとしても、それが油のしみか、酸化膜のむら
か、又は何らかしらの異常な付着物が付着したのである
か等を弁別することができず、異常部の種別と程度を判
定することは困難であった。
【0006】これに対して特開昭62−293104号公報に示
された検査方法は、エリプソパラメ−タの振幅反射率比
tanΨと位相差Δを使用しているから、油のしみや酸化
膜のむら,異物の付着を弁別できる可能性がある。しか
しながら、この方法は基本的に点測定であり、鋼板等の
表面全体の検査に適さない。仮に、特開昭62−293104号
公報に示されて装置を鋼板の幅方向に多数並べたり、幅
方向に高速に移動可能な機構を持った手段によって1台
の装置を走査したり、何らかの工夫により全面走査が可
能になったとしても、信号処理部は全測定点について偏
光強度信号からエリプソパラメ−タの振幅反射率比tan
Ψと位相差Δを演算し、画像処理装置などを用いて疵種
と疵の等級を判定する必要がある。しかし、幅方向1ラ
インで1000点以上の偏光強度信号を処理しなけらばなら
ず、特にエリプソパラメ−タ演算はソフトウェア演算で
行った場合、約数10秒の演算時間がかかるため、例えば
毎分数100mの速度で通過する鋼板等のシ−ト状製品の
表面をオンラインで連続的に検査することは不可能であ
った。このために専用の偏光パラメ−タ等の演算処理装
置が必要となり、装置が高価になってしまう。
された検査方法は、エリプソパラメ−タの振幅反射率比
tanΨと位相差Δを使用しているから、油のしみや酸化
膜のむら,異物の付着を弁別できる可能性がある。しか
しながら、この方法は基本的に点測定であり、鋼板等の
表面全体の検査に適さない。仮に、特開昭62−293104号
公報に示されて装置を鋼板の幅方向に多数並べたり、幅
方向に高速に移動可能な機構を持った手段によって1台
の装置を走査したり、何らかの工夫により全面走査が可
能になったとしても、信号処理部は全測定点について偏
光強度信号からエリプソパラメ−タの振幅反射率比tan
Ψと位相差Δを演算し、画像処理装置などを用いて疵種
と疵の等級を判定する必要がある。しかし、幅方向1ラ
インで1000点以上の偏光強度信号を処理しなけらばなら
ず、特にエリプソパラメ−タ演算はソフトウェア演算で
行った場合、約数10秒の演算時間がかかるため、例えば
毎分数100mの速度で通過する鋼板等のシ−ト状製品の
表面をオンラインで連続的に検査することは不可能であ
った。このために専用の偏光パラメ−タ等の演算処理装
置が必要となり、装置が高価になってしまう。
【0007】しかしながら、この方法は検査手法として
は非常に敏感であり、他の種類の疵や汚れ,油むら,ス
ケ−ルなどから相対的に微弱な検出強度した与えない模
様状の表面疵の情報のみを弁別して検出することは困難
であった。特に、表面に油膜が塗布されて製造ライン上
を移動する鋼板を検査する場合には、その油膜むらと本
来検出すべき表面疵の両方を含んだ偏光パラメ−タを検
出してしまい、表面疵の情報だけを弁別して検出するこ
とはできなかった。このため、特に防錆のために表面に
油膜が塗布されていることが多い冷延鋼板等の通常の鋼
板の表面疵の検出に使える可能性がないと考えられてお
り、鋼板の模様状疵を光学的手段で検出することや表面
疵の種類や等級までを判定することは不可能とされてい
た。
は非常に敏感であり、他の種類の疵や汚れ,油むら,ス
ケ−ルなどから相対的に微弱な検出強度した与えない模
様状の表面疵の情報のみを弁別して検出することは困難
であった。特に、表面に油膜が塗布されて製造ライン上
を移動する鋼板を検査する場合には、その油膜むらと本
来検出すべき表面疵の両方を含んだ偏光パラメ−タを検
出してしまい、表面疵の情報だけを弁別して検出するこ
とはできなかった。このため、特に防錆のために表面に
油膜が塗布されていることが多い冷延鋼板等の通常の鋼
板の表面疵の検出に使える可能性がないと考えられてお
り、鋼板の模様状疵を光学的手段で検出することや表面
疵の種類や等級までを判定することは不可能とされてい
た。
【0008】また、この方法は膜厚あるいは物性値を測
定する方法であり、そのためにはエリプソパラメ−タの
振幅反射率比tanΨと位相差Δを測定すれば十分であっ
た。しかしながら、これらのパラメ−タは必ずしも人の
目で見た状態と一致するものではなく、人が疵と認識で
きてもエリプソパラメ−タは変化しない疵については検
出することができない。
定する方法であり、そのためにはエリプソパラメ−タの
振幅反射率比tanΨと位相差Δを測定すれば十分であっ
た。しかしながら、これらのパラメ−タは必ずしも人の
目で見た状態と一致するものではなく、人が疵と認識で
きてもエリプソパラメ−タは変化しない疵については検
出することができない。
【0009】また、エリプソパラメ−タの演算を行う
と、疵部でのS/Nが撮像装置で捕らえた偏光画像のう
ちS/Nが最大のものと比べると低下してしまう場合も
あり、疵を見逃す危険性があった。
と、疵部でのS/Nが撮像装置で捕らえた偏光画像のう
ちS/Nが最大のものと比べると低下してしまう場合も
あり、疵を見逃す危険性があった。
【0010】この発明はかかる短所を改善するためにな
されたものであり、簡単な構成でシ−ト状製品の表面に
ある模様状疵や凹凸状の疵をオンラインで連続的に検出
して、その種別や程度を正確に弁別することができる表
面検査装置を得ることを目的とするものである。
されたものであり、簡単な構成でシ−ト状製品の表面に
ある模様状疵や凹凸状の疵をオンラインで連続的に検出
して、その種別や程度を正確に弁別することができる表
面検査装置を得ることを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明に係る表面検査
装置は、投光部と受光部と信号処理部とを有し、投光部
は被検査面の幅方向全体にわたり偏光光束を入射し、受
光部は被検査面からの反射光から異なる3つの偏光成分
を抽出して画像信号に変換し、信号処理部は疵候補領域
抽出部と特徴量演算部とパラメ−タ演算部及び疵判定部
とを有し、疵候補領域抽出部は上記3種類の偏光画像の
濃度レベルと基準濃度レベルとを比較して、測定した偏
光画像の濃度レベルが地肌レベルに相当する基準濃度レ
ベルの範囲外となる領域を疵候補領域として抽出し、特
徴量演算部は抽出した疵候補領域内における測定光強度
の平均値を算出し、パラメ−タ演算部は算出した平均光
強度からエリプソパラメ−タと表面反射強度を算出し、
疵判定部は算出したエリプソパラメ−タと表面反射強度
の特性とあらかじめ定められた表面疵の特性とを比較し
て表面疵の種類と等級を判定することを特徴とする。
装置は、投光部と受光部と信号処理部とを有し、投光部
は被検査面の幅方向全体にわたり偏光光束を入射し、受
光部は被検査面からの反射光から異なる3つの偏光成分
を抽出して画像信号に変換し、信号処理部は疵候補領域
抽出部と特徴量演算部とパラメ−タ演算部及び疵判定部
とを有し、疵候補領域抽出部は上記3種類の偏光画像の
濃度レベルと基準濃度レベルとを比較して、測定した偏
光画像の濃度レベルが地肌レベルに相当する基準濃度レ
ベルの範囲外となる領域を疵候補領域として抽出し、特
徴量演算部は抽出した疵候補領域内における測定光強度
の平均値を算出し、パラメ−タ演算部は算出した平均光
強度からエリプソパラメ−タと表面反射強度を算出し、
疵判定部は算出したエリプソパラメ−タと表面反射強度
の特性とあらかじめ定められた表面疵の特性とを比較し
て表面疵の種類と等級を判定することを特徴とする。
【0012】上記特徴量演算部は抽出した疵候補領域内
における測定光強度の平均値を算出するとともに疵の形
状,濃度の特徴量を算出し、疵判定部はパラメ−タ演算
部で算出したエリプソパラメ−タと表面反射強度の特性
とあらかじめ定められた表面疵の特性との比較結果及び
疵の形状,濃度の特徴量から表面疵の種類と等級を判定
することが望ましい。
における測定光強度の平均値を算出するとともに疵の形
状,濃度の特徴量を算出し、疵判定部はパラメ−タ演算
部で算出したエリプソパラメ−タと表面反射強度の特性
とあらかじめ定められた表面疵の特性との比較結果及び
疵の形状,濃度の特徴量から表面疵の種類と等級を判定
することが望ましい。
【0013】また、上記受光部は被検査面からの反射光
を3本のビ−ムに分離するビ−ムスプリッタと、分離さ
れた3本のビ−ムの光路にそれぞれ設けられ、それぞれ
異なる方位角を有する検光子と、各検光子を透過した光
を受光するリニアアレイセンサとを有すると良い。
を3本のビ−ムに分離するビ−ムスプリッタと、分離さ
れた3本のビ−ムの光路にそれぞれ設けられ、それぞれ
異なる方位角を有する検光子と、各検光子を透過した光
を受光するリニアアレイセンサとを有すると良い。
【0014】
【発明の実施の形態】この発明においては、表面検査装
置を投光部と受光部及び信号処理部で構成する。投光部
は被検査面の幅方向全体にわたり一定入射角で光束を入
射するように光源が配置され、光源と被検査面の入射面
との間に偏光子が設けられ、被検査面に一定偏光角の偏
光を入射する。受光部は3組のリニアアレイセンサと、
各リニアアレイセンサの受光面の前面に設けられた検光
子とで構成し、3組の検光子はそれぞれ異なる方位角、
すなわち透過軸が被検査面の入射面となす角が、例えば
「0」,「π/4」,「−π/4」になるように配置さ
れ、3組のリニアアレイセンサは各検光子を通った偏光
を入射して偏光の強度分布を示す画像を信号処理部に出
力する。
置を投光部と受光部及び信号処理部で構成する。投光部
は被検査面の幅方向全体にわたり一定入射角で光束を入
射するように光源が配置され、光源と被検査面の入射面
との間に偏光子が設けられ、被検査面に一定偏光角の偏
光を入射する。受光部は3組のリニアアレイセンサと、
各リニアアレイセンサの受光面の前面に設けられた検光
子とで構成し、3組の検光子はそれぞれ異なる方位角、
すなわち透過軸が被検査面の入射面となす角が、例えば
「0」,「π/4」,「−π/4」になるように配置さ
れ、3組のリニアアレイセンサは各検光子を通った偏光
を入射して偏光の強度分布を示す画像を信号処理部に出
力する。
【0015】信号処理部には疵候補領域抽出部と特徴量
演算部とパラメ−タ演算部及び疵判定部とが設けられて
いる。疵候補領域抽出部には、被検査面の正常状態を示
す基準濃度レベルがあらかじめ格納されているか、もし
くは測定したデ−タのピ−ク値やバラツキ等から自動的
に求めるようになっている。そして3組のリニアアレイ
センサから入力された偏光画像の濃度レベルと基準濃度
レベルとを比較して、測定した偏光画像の濃度レベルが
基準濃度レベルの範囲外となる領域を疵候補領域として
抽出する。この抽出した疵候補領域内における測定光強
度を特徴量演算部で抽出して平均して疵候補領域の平均
光強度を算出するとともに、疵の座標から長さ,幅,面
積等の形状の特徴量と光強度ピ−ク値,平均光強度等の
濃度の特徴量を算出する。パラメ−タ演算部はこの平均
光強度から疵候補領域のエリプソパラメ−タtanΨ,cos
Δの代表値と表面反射強度の代表値を算出することによ
り、演算処理するデ−タ数を減少して演算処理時間を短
縮する。さらにパラメ−タ演算部で演算する前に疵候補
領域を特定することにより、疵部の信号レベルが低下す
ることを防ぎ、疵の検出精度を高める。疵判定部は算出
したエリプソパラメ−タと表面反射強度が正常部よりプ
ラス領域かマイナス領域かを示す極性と変化量及び疵の
形状の特徴量から異常の程度を判定する。
演算部とパラメ−タ演算部及び疵判定部とが設けられて
いる。疵候補領域抽出部には、被検査面の正常状態を示
す基準濃度レベルがあらかじめ格納されているか、もし
くは測定したデ−タのピ−ク値やバラツキ等から自動的
に求めるようになっている。そして3組のリニアアレイ
センサから入力された偏光画像の濃度レベルと基準濃度
レベルとを比較して、測定した偏光画像の濃度レベルが
基準濃度レベルの範囲外となる領域を疵候補領域として
抽出する。この抽出した疵候補領域内における測定光強
度を特徴量演算部で抽出して平均して疵候補領域の平均
光強度を算出するとともに、疵の座標から長さ,幅,面
積等の形状の特徴量と光強度ピ−ク値,平均光強度等の
濃度の特徴量を算出する。パラメ−タ演算部はこの平均
光強度から疵候補領域のエリプソパラメ−タtanΨ,cos
Δの代表値と表面反射強度の代表値を算出することによ
り、演算処理するデ−タ数を減少して演算処理時間を短
縮する。さらにパラメ−タ演算部で演算する前に疵候補
領域を特定することにより、疵部の信号レベルが低下す
ることを防ぎ、疵の検出精度を高める。疵判定部は算出
したエリプソパラメ−タと表面反射強度が正常部よりプ
ラス領域かマイナス領域かを示す極性と変化量及び疵の
形状の特徴量から異常の程度を判定する。
【0016】
【実施例】図1はこの発明の一実施例の光学系を示す配
置図である。図に示すように、光学系1は投光部2と受
光部3を有する。投光部2は被検査体例えば鋼板4の幅
方向全体に一定の入射角で偏光を入射するものであり、
光源5と、光源5の前面に設けられた光ファイバ束6
と、光ファイバ束6の先端部に設けられたレンズ群7
と、レンズ群7の前面に設けられた偏光子8とを有す
る。なお、投光部2は光源5として鋼板4の幅方向に伸
びた棒状の光源を使用して光ファイバ束6とレンズ群7
を省略するようにしても良い。偏光子8は偏光板もしく
は偏光フィルタからなり、図2に示すように、透過軸P
が鋼板4の入射面となす角α1がπ/4になるように配
置されている。受光部3は鋼板4から反射角θの正反射
光を受光するものであり、ビ−ムスプリッタ9a,9b
と、例えばCCDからなるリニアアレイカメラ10a,
10b,10cと、リニアアレイカメラ10a,10
b,10cの受光面の前面に設けられた検光子11a,
11b,11cとを有する撮像装置12が鋼板4の幅方
向に連設されている。検光子11a,11b,11cは
例えば偏光板若しくは偏光フィルタからなり、図2に示
すように、検光子11の透過軸が鋼板4の入射面となす
角α2は検光子11aがα2=0、検光子11bがα2=
π/4、検光子11cがα2=−π/4になるように配置
されている。リニアアレイカメラ10a〜10cは鋼板
4からの反射光の光強度I1,I2,I3を示す画像信号
を一定周期で1ライン信号として出力する。
置図である。図に示すように、光学系1は投光部2と受
光部3を有する。投光部2は被検査体例えば鋼板4の幅
方向全体に一定の入射角で偏光を入射するものであり、
光源5と、光源5の前面に設けられた光ファイバ束6
と、光ファイバ束6の先端部に設けられたレンズ群7
と、レンズ群7の前面に設けられた偏光子8とを有す
る。なお、投光部2は光源5として鋼板4の幅方向に伸
びた棒状の光源を使用して光ファイバ束6とレンズ群7
を省略するようにしても良い。偏光子8は偏光板もしく
は偏光フィルタからなり、図2に示すように、透過軸P
が鋼板4の入射面となす角α1がπ/4になるように配
置されている。受光部3は鋼板4から反射角θの正反射
光を受光するものであり、ビ−ムスプリッタ9a,9b
と、例えばCCDからなるリニアアレイカメラ10a,
10b,10cと、リニアアレイカメラ10a,10
b,10cの受光面の前面に設けられた検光子11a,
11b,11cとを有する撮像装置12が鋼板4の幅方
向に連設されている。検光子11a,11b,11cは
例えば偏光板若しくは偏光フィルタからなり、図2に示
すように、検光子11の透過軸が鋼板4の入射面となす
角α2は検光子11aがα2=0、検光子11bがα2=
π/4、検光子11cがα2=−π/4になるように配置
されている。リニアアレイカメラ10a〜10cは鋼板
4からの反射光の光強度I1,I2,I3を示す画像信号
を一定周期で1ライン信号として出力する。
【0017】受光部3のリニアアレイカメラ10a,1
0b,10cは、図3のブロック図に示すように、信号
処理部13に接続されている。信号処理部13は前処理
部14a,14b,14cとフレ−ムメモリ15a,1
5b,15c,エッジ検出部16,輝度むら補正部1
7,2値化処理部18,メモリ19a,19b,19
c,オア処理部20,2値メモリ21,疵候補領域抽出
部22,特徴量演算部23,パラメ−タ演算部24及び
疵判定部25を有する。
0b,10cは、図3のブロック図に示すように、信号
処理部13に接続されている。信号処理部13は前処理
部14a,14b,14cとフレ−ムメモリ15a,1
5b,15c,エッジ検出部16,輝度むら補正部1
7,2値化処理部18,メモリ19a,19b,19
c,オア処理部20,2値メモリ21,疵候補領域抽出
部22,特徴量演算部23,パラメ−タ演算部24及び
疵判定部25を有する。
【0018】前処理部14a〜14cはリニアアレイカ
メラ10a〜10cから出力された反射光の光強度
I1,I2,I3を示す画像信号を加算平均するとともに
鋼板4のラインの移動量を検出して、鋼板4が信号処理
における1ラインの長さだけ移動したら、加算平均した
信号を1ラインのデ−タとしてフレ−ムメモリ15a〜
15cに送り、鋼板4の速度が変わっても信号処理にお
ける1ラインの鋼板移動方向の分解能を一定にする。フ
レ−ムメモリ15a〜15cは、例えば横1024画素×縦
200ラインで構成され、1024画素の1ラインデ−タを同
一タイミングでサンプリングして、200ラインに達する
まで順次格納し、2次元の偏光画像を形成する。エッジ
検出部16は鋼板のエッジ部を検出する。輝度むら補正
部17は光源5の強度むらや鋼板反射率むらによる幅方
向の強度むらと、それに伴う感度むらを補正する。2値
化処理部18は偏光画像を2値化して、それぞれメモリ
19a〜19cに格納する。オア処理部20はメモリ1
9a〜19cに格納された2値画像の各画素をオア処理
して2値メモリ21に格納する。疵候補領域抽出部22
は2値メモリ21に格納された2値画像の各画素の濃度
から疵候補領域の位置を特定する。特徴量演算部23は
疵候補領域における測定光強度を抽出して平均して疵候
補領域の平均光強度を算出するとともに、疵の長さ,
幅,面積等の形状の特徴量と光強度ピ−ク値,平均光強
度等の濃度の特徴量を算出する。パラメ−タ演算部24
は疵候補領域の画素の光強度I1,I2,I3の平均光強
度から疵候補領域のエリプソパラメ−タすなわち振幅反
射率比tanΨと位相差Δを示すcosΔと、鋼板4の反射光
の表面反射強度I0を演算する。疵判定部25は算出し
たエリプソパラメ−タと表面反射強度の特性の正常部よ
りプラス領域かマイナス領域かを示す極性と変化量及び
疵の長さ,幅,面積等の形状の特徴量と光強度ピ−ク
値,平均光強度等の濃度の特徴量から異常の程度を判定
する。
メラ10a〜10cから出力された反射光の光強度
I1,I2,I3を示す画像信号を加算平均するとともに
鋼板4のラインの移動量を検出して、鋼板4が信号処理
における1ラインの長さだけ移動したら、加算平均した
信号を1ラインのデ−タとしてフレ−ムメモリ15a〜
15cに送り、鋼板4の速度が変わっても信号処理にお
ける1ラインの鋼板移動方向の分解能を一定にする。フ
レ−ムメモリ15a〜15cは、例えば横1024画素×縦
200ラインで構成され、1024画素の1ラインデ−タを同
一タイミングでサンプリングして、200ラインに達する
まで順次格納し、2次元の偏光画像を形成する。エッジ
検出部16は鋼板のエッジ部を検出する。輝度むら補正
部17は光源5の強度むらや鋼板反射率むらによる幅方
向の強度むらと、それに伴う感度むらを補正する。2値
化処理部18は偏光画像を2値化して、それぞれメモリ
19a〜19cに格納する。オア処理部20はメモリ1
9a〜19cに格納された2値画像の各画素をオア処理
して2値メモリ21に格納する。疵候補領域抽出部22
は2値メモリ21に格納された2値画像の各画素の濃度
から疵候補領域の位置を特定する。特徴量演算部23は
疵候補領域における測定光強度を抽出して平均して疵候
補領域の平均光強度を算出するとともに、疵の長さ,
幅,面積等の形状の特徴量と光強度ピ−ク値,平均光強
度等の濃度の特徴量を算出する。パラメ−タ演算部24
は疵候補領域の画素の光強度I1,I2,I3の平均光強
度から疵候補領域のエリプソパラメ−タすなわち振幅反
射率比tanΨと位相差Δを示すcosΔと、鋼板4の反射光
の表面反射強度I0を演算する。疵判定部25は算出し
たエリプソパラメ−タと表面反射強度の特性の正常部よ
りプラス領域かマイナス領域かを示す極性と変化量及び
疵の長さ,幅,面積等の形状の特徴量と光強度ピ−ク
値,平均光強度等の濃度の特徴量から異常の程度を判定
する。
【0019】上記のように構成された表面検査装置の動
作を説明するに当たり、3個のリニアアレイカメラ10
a,10b,10cで検出した光強度から振幅反射率比
tanΨとcosΔと鋼板4の反射光の表面反射強度I0を演
算する原理を説明する。
作を説明するに当たり、3個のリニアアレイカメラ10
a,10b,10cで検出した光強度から振幅反射率比
tanΨとcosΔと鋼板4の反射光の表面反射強度I0を演
算する原理を説明する。
【0020】図2に示すように偏光子8の透過軸Pと検
光子11の透過軸Aが鋼板4の入射面となす角をα1,
α2とすると、任意の入射角θで鋼板4に入射して反射
したp偏光成分とs偏光成分が検光子11を通って合成
されたときの光強度I(α1,α2)は、p成分とs成分の
振幅反射率をrp,rsとすると次式で表せる。
光子11の透過軸Aが鋼板4の入射面となす角をα1,
α2とすると、任意の入射角θで鋼板4に入射して反射
したp偏光成分とs偏光成分が検光子11を通って合成
されたときの光強度I(α1,α2)は、p成分とs成分の
振幅反射率をrp,rsとすると次式で表せる。
【0021】
【数1】
【0022】ここでα1=π/4にしたとき、α2=0の
検光子11aを通った光強度I1は、I1=I0ρ2とな
り、α2=π/4の検光子11bを通った光強度I2は、
I2=I0(1+ρ2+2ρcosΔ)/2、α2=−π/4の
検光子11cを通った光強度I3は、I3=I0(1+ρ2
−2ρcosΔ)/2となる。この光強度I1,I2,I3か
らtanΨとcosΔ及び表面反射強度I0は次式で得られ
る。
検光子11aを通った光強度I1は、I1=I0ρ2とな
り、α2=π/4の検光子11bを通った光強度I2は、
I2=I0(1+ρ2+2ρcosΔ)/2、α2=−π/4の
検光子11cを通った光強度I3は、I3=I0(1+ρ2
−2ρcosΔ)/2となる。この光強度I1,I2,I3か
らtanΨとcosΔ及び表面反射強度I0は次式で得られ
る。
【0023】
【数2】
【0024】但し、光強度I1,I2,I3はカメラのア
ンプゲインなどの選び方によって定数倍される場合もあ
る。
ンプゲインなどの選び方によって定数倍される場合もあ
る。
【0025】次に、上記原理を使用した表面検査装置の
動作を説明する。投光部2から出射されて一定速度で移
動している鋼板4の表面で反射した偏光はビ−ムスプリ
ッタ9a,9bで分離され、検光子11a,11b,1
1cを通ってリニアアレイカメラ10a,10b,10
cに入射する。このリニアアレイカメラ10a,10
b,10cで反射光の光強度を検出するときに、リニア
アレイカメラ10aの前面にはα2=0の検光子11a
が設けられているから、リニアアレイカメラ10aは前
記光強度I1を検出し、リニアアレイカメラ10bの前
面にはα2=π/4の検光子11bが設けられているか
ら、リニアアレイカメラ10bは前記光強度I2を検出
し、リニアアレイカメラ10cの前面にはα2=−π/
4の検光子11cが設けられているから、リニアアレイ
カメラ10cは前記光強度I3を検出する。リニアアレ
イカメラ10a,10b,10cで検出した光強度
I1,I2,I3を示す画像信号がそれぞれ前処理部14
a〜14bで前処理がされてフレ−ムメモリ15a〜1
5cに展開され、図4の画像説明図の(a)に示すよう
に、I1偏光画像26aとI2偏光画像26bとI3偏光
画像26cを形成する。ここでリニアアレイカメラ10
a,10b,10cは光学的に位置,角度を調整して同
じ視野となっており、同じタイミングで検出した光強度
I1,I2,I3は鋼板4の同一位置で反射した光の光強
度になっている。なお、リニアアレイカメラ10a,1
0b,10cで同一位置の反射光を同じタイミングで検
出できない場合は、リニアアレイカメラ10a,10
b,10cの出力端に遅延回路等を設けて、検出位置と
タイミングを合わせるようにしても良い。
動作を説明する。投光部2から出射されて一定速度で移
動している鋼板4の表面で反射した偏光はビ−ムスプリ
ッタ9a,9bで分離され、検光子11a,11b,1
1cを通ってリニアアレイカメラ10a,10b,10
cに入射する。このリニアアレイカメラ10a,10
b,10cで反射光の光強度を検出するときに、リニア
アレイカメラ10aの前面にはα2=0の検光子11a
が設けられているから、リニアアレイカメラ10aは前
記光強度I1を検出し、リニアアレイカメラ10bの前
面にはα2=π/4の検光子11bが設けられているか
ら、リニアアレイカメラ10bは前記光強度I2を検出
し、リニアアレイカメラ10cの前面にはα2=−π/
4の検光子11cが設けられているから、リニアアレイ
カメラ10cは前記光強度I3を検出する。リニアアレ
イカメラ10a,10b,10cで検出した光強度
I1,I2,I3を示す画像信号がそれぞれ前処理部14
a〜14bで前処理がされてフレ−ムメモリ15a〜1
5cに展開され、図4の画像説明図の(a)に示すよう
に、I1偏光画像26aとI2偏光画像26bとI3偏光
画像26cを形成する。ここでリニアアレイカメラ10
a,10b,10cは光学的に位置,角度を調整して同
じ視野となっており、同じタイミングで検出した光強度
I1,I2,I3は鋼板4の同一位置で反射した光の光強
度になっている。なお、リニアアレイカメラ10a,1
0b,10cで同一位置の反射光を同じタイミングで検
出できない場合は、リニアアレイカメラ10a,10
b,10cの出力端に遅延回路等を設けて、検出位置と
タイミングを合わせるようにしても良い。
【0026】エッジ検出部16はフレ−ムメモリ15a
〜15cに展開された画像の鋼板4の領域では信号レベ
ルが高く、鋼板4ではない背景領域では信号レベルが小
さくなることから信号レベルが急激に変わっている点を
鋼板4のエッジ部として特定し、信号処理領域を定め
る。輝度むら補正部17は1ラインの信号を幅方向に基
準点を中心に左右の数10点で移動平均して補正し、補正
前の信号を移動平均化された信号の同じ画素の信号で除
算し、地肌である正常部を示す基準レベルを加算して輝
度むら補正する。この輝度むら補正した信号において、
鋼板4の地肌である正常部に対して明るく見える疵の信
号レベルは基準レベルより高く、正常部に対して暗く見
える疵の信号レベルは基準レベルより低くなる。この補
正された画像を2値化処理部25で2値化して、図4
(b)に示すような2値化画像27a,27b,27c
をぞれぞれメモリ19a〜19cに格納する。この2値
化するときの2値化レベルは鋼板4の表面粗さや表面の
塗油状態に応じて定められているが、測定したデ−タの
ピ−ク値やバラツキ等から自動的に求めてノイズレベル
に設定しても良い。また、疵は種類によって正常部のレ
ベルに対して高いレベルになる場合と低いレベルになる
場合があるため、図5に示すように正常レベルに対して
プラス,マイナス両方の2値化レベル28a,28bを
設定して2値化し、図4(b)に示すように、例えば疵
部29a,29bを白、正常部30を黒とする。
〜15cに展開された画像の鋼板4の領域では信号レベ
ルが高く、鋼板4ではない背景領域では信号レベルが小
さくなることから信号レベルが急激に変わっている点を
鋼板4のエッジ部として特定し、信号処理領域を定め
る。輝度むら補正部17は1ラインの信号を幅方向に基
準点を中心に左右の数10点で移動平均して補正し、補正
前の信号を移動平均化された信号の同じ画素の信号で除
算し、地肌である正常部を示す基準レベルを加算して輝
度むら補正する。この輝度むら補正した信号において、
鋼板4の地肌である正常部に対して明るく見える疵の信
号レベルは基準レベルより高く、正常部に対して暗く見
える疵の信号レベルは基準レベルより低くなる。この補
正された画像を2値化処理部25で2値化して、図4
(b)に示すような2値化画像27a,27b,27c
をぞれぞれメモリ19a〜19cに格納する。この2値
化するときの2値化レベルは鋼板4の表面粗さや表面の
塗油状態に応じて定められているが、測定したデ−タの
ピ−ク値やバラツキ等から自動的に求めてノイズレベル
に設定しても良い。また、疵は種類によって正常部のレ
ベルに対して高いレベルになる場合と低いレベルになる
場合があるため、図5に示すように正常レベルに対して
プラス,マイナス両方の2値化レベル28a,28bを
設定して2値化し、図4(b)に示すように、例えば疵
部29a,29bを白、正常部30を黒とする。
【0027】この2値化画像27a〜27cはI1,
I2,I3の3画像があり、図4(b)に示すように、疵
29a,29bが3画像に共通して異常値として検出さ
れるとは限らないため、オア処理部20で、図4(c)
に示すように、I1,I2,I3の2値画像を各画素毎に
オア処理して、オア処理画像31を2値メモリ21に格
納する。疵候補領域抽出部22は2値メモリ21に格納
されたオア処理画像31の疵部29a,29bを示す白
い部分の位置を求め、図4(d)に示すように、白い部
分に外接する長方形の領域を疵候補領域32a,32b
として抽出し、疵候補領域32a,32bの2点例えば
右上のP1,P3点と左下のP2,P4点の座標から疵候補
領域32a,32bを特定して特徴量演算部23に送
る。特徴量演算部23は疵候補領域32a,32bにお
ける各画素の光強度I1,I2,I3を抽出して平均し、
疵候補領域32a,32bの各平均光強度を算出すると
ともに、疵の長さ,幅,面積等の形状の特徴量と光強度
ピ−ク値,平均光強度等の濃度の特徴量を算出する。パ
ラメ−タ演算部20は送られた疵候補領域30a,30
bの各平均光強度からエリプソパラメ−タである振幅反
射率比tanΨと位相cosΔと鋼板4の反射光の表面反射強
度I0を演算し疵判定部25に送る。
I2,I3の3画像があり、図4(b)に示すように、疵
29a,29bが3画像に共通して異常値として検出さ
れるとは限らないため、オア処理部20で、図4(c)
に示すように、I1,I2,I3の2値画像を各画素毎に
オア処理して、オア処理画像31を2値メモリ21に格
納する。疵候補領域抽出部22は2値メモリ21に格納
されたオア処理画像31の疵部29a,29bを示す白
い部分の位置を求め、図4(d)に示すように、白い部
分に外接する長方形の領域を疵候補領域32a,32b
として抽出し、疵候補領域32a,32bの2点例えば
右上のP1,P3点と左下のP2,P4点の座標から疵候補
領域32a,32bを特定して特徴量演算部23に送
る。特徴量演算部23は疵候補領域32a,32bにお
ける各画素の光強度I1,I2,I3を抽出して平均し、
疵候補領域32a,32bの各平均光強度を算出すると
ともに、疵の長さ,幅,面積等の形状の特徴量と光強度
ピ−ク値,平均光強度等の濃度の特徴量を算出する。パ
ラメ−タ演算部20は送られた疵候補領域30a,30
bの各平均光強度からエリプソパラメ−タである振幅反
射率比tanΨと位相cosΔと鋼板4の反射光の表面反射強
度I0を演算し疵判定部25に送る。
【0028】疵判定部25は送られた疵候補領域30
a,30bの振幅反射率比tanΨと位相cosΔと鋼板4の
反射光の表面反射強度I0の各レベルを正常部の基準レ
ベルと比較し、プラス領域かマイナス領域かを示す極性
と変化量から疵の種類を判定する。例えば冷延鋼板にお
ける異なる疵種S,T,U,V,Wに対するtanΨとcos
ΔとI0の極性変化を調べた結果は図6に示すようにな
り、鍍金鋼板における異なる疵種S,X,Y,V,Wに
対するtanΨとcosΔとI0の極性変化を調べた結果は図
7に示すようになった。そこで疵判定部25はこの各疵
種のtanΨとcosΔとI0の極性変化の特性と疵候補領域
30a,30bのtanΨとcosΔとI0の組合せから疵の
疵種を判別することができる。このようにエリプソパラ
メ−タに加えて反射光の表面反射強度I0も演算するか
ら検出可能な疵種を細分化することができる。
a,30bの振幅反射率比tanΨと位相cosΔと鋼板4の
反射光の表面反射強度I0の各レベルを正常部の基準レ
ベルと比較し、プラス領域かマイナス領域かを示す極性
と変化量から疵の種類を判定する。例えば冷延鋼板にお
ける異なる疵種S,T,U,V,Wに対するtanΨとcos
ΔとI0の極性変化を調べた結果は図6に示すようにな
り、鍍金鋼板における異なる疵種S,X,Y,V,Wに
対するtanΨとcosΔとI0の極性変化を調べた結果は図
7に示すようになった。そこで疵判定部25はこの各疵
種のtanΨとcosΔとI0の極性変化の特性と疵候補領域
30a,30bのtanΨとcosΔとI0の組合せから疵の
疵種を判別することができる。このようにエリプソパラ
メ−タに加えて反射光の表面反射強度I0も演算するか
ら検出可能な疵種を細分化することができる。
【0029】この疵種は、例えば同じ疵種Sであって
も、検査員が目視判定する場合にはさらに疵の長さと幅
で詳細に分類する。そこで疵判定部25は上記のように
疵候補領域30a,30bのtanΨとcosΔとI0の組合
せから疵の疵種を判別するとともに、疵候補領域抽出部
22で明らかにした疵の長さと幅で判別した疵種をさら
に詳細に区分する。疵の等級はエリプソパラメ−タや表
面反射強度の値だけで判定する以外に形状の特徴量や濃
度の特徴量も使い判定する。このようにして疵種と等級
を判定した結果、冷延鋼板では疵種の一致率が100%、
等級の一致率が90%程度であり、鍍金鋼板では疵種の一
致率が100%、等級の一致率が95%程度であった。
も、検査員が目視判定する場合にはさらに疵の長さと幅
で詳細に分類する。そこで疵判定部25は上記のように
疵候補領域30a,30bのtanΨとcosΔとI0の組合
せから疵の疵種を判別するとともに、疵候補領域抽出部
22で明らかにした疵の長さと幅で判別した疵種をさら
に詳細に区分する。疵の等級はエリプソパラメ−タや表
面反射強度の値だけで判定する以外に形状の特徴量や濃
度の特徴量も使い判定する。このようにして疵種と等級
を判定した結果、冷延鋼板では疵種の一致率が100%、
等級の一致率が90%程度であり、鍍金鋼板では疵種の一
致率が100%、等級の一致率が95%程度であった。
【0030】このように疵候補領域30a,30bの各
平均光強度からtanΨとcosΔ及び表面反射強度I0を演
算するから、画像全体の領域について演算する場合と比
べてパラメ−タ演算時間を大幅に短縮することができ
る。すなわち、例えば1024画素×200ラインの各画素の
エリプソパラメ−タを全て演算していると汎用画像処理
装置で演算した場合に約数10秒かかる。これに対して疵
候補領域30a,30bの平均光強度から疵候補領域の
エリプソパラメ−タの代表値と表面反射強度の代表値を
求めることで、演算するデ−タ数が各疵候補領域で1個
ずつになるから、パラメ−タ演算時間は0.1msec程度の
短時間で済む。例えば100m/分で移動する鋼板4の偏光
画像を1画面形成する時間は数100msecであることか
ら、高価な特別の装置を使用せずにオンラインで疵種と
等級を検出することができる。
平均光強度からtanΨとcosΔ及び表面反射強度I0を演
算するから、画像全体の領域について演算する場合と比
べてパラメ−タ演算時間を大幅に短縮することができ
る。すなわち、例えば1024画素×200ラインの各画素の
エリプソパラメ−タを全て演算していると汎用画像処理
装置で演算した場合に約数10秒かかる。これに対して疵
候補領域30a,30bの平均光強度から疵候補領域の
エリプソパラメ−タの代表値と表面反射強度の代表値を
求めることで、演算するデ−タ数が各疵候補領域で1個
ずつになるから、パラメ−タ演算時間は0.1msec程度の
短時間で済む。例えば100m/分で移動する鋼板4の偏光
画像を1画面形成する時間は数100msecであることか
ら、高価な特別の装置を使用せずにオンラインで疵種と
等級を検出することができる。
【0031】また、偏光画像について疵候補領域30
a,30bを抽出しているから、偏光画像の全画素から
tanΨとcosΔ及び表面反射強度I0を算出してエリプソ
パラメ−タ画像と表面反射強度画像について疵候補領域
を抽出する場合と比べて疵部の抽出を確実に行うことが
でき、見逃しや過検出を減らすことができる。例えば偏
光画像における疵部のS/Nと偏光画像の全画素からta
nΨ画像とcosΔ画像及び表面反射強度I0画像を算出し
たときの疵部のS/Nの評価を図8,図9に示す。図8
は無塗油状態を示し、図9は塗油状態を示す。いずれの
場合も偏光画像での疵部のS/Nのほうが高く、疵の検
出を確実に行うことができた。
a,30bを抽出しているから、偏光画像の全画素から
tanΨとcosΔ及び表面反射強度I0を算出してエリプソ
パラメ−タ画像と表面反射強度画像について疵候補領域
を抽出する場合と比べて疵部の抽出を確実に行うことが
でき、見逃しや過検出を減らすことができる。例えば偏
光画像における疵部のS/Nと偏光画像の全画素からta
nΨ画像とcosΔ画像及び表面反射強度I0画像を算出し
たときの疵部のS/Nの評価を図8,図9に示す。図8
は無塗油状態を示し、図9は塗油状態を示す。いずれの
場合も偏光画像での疵部のS/Nのほうが高く、疵の検
出を確実に行うことができた。
【0032】また、上記実施例は光強度の平均値でエリ
プソパラメ−タと表面反射強度を演算したが、光ピ−ク
値など他の濃度の特徴量を用いても良い。
プソパラメ−タと表面反射強度を演算したが、光ピ−ク
値など他の濃度の特徴量を用いても良い。
【0033】また、上記実施例は鋼板4からの反射光か
ら異なる3つの偏光成分を抽出するためにビ−ムスプリ
ッタ9a,9bを用いた場合について説明したが、図1
0に示すように鋼板4の移動方向に距離L毎にずれた位
置を検出するリニアアレイカメラ10a〜10cを用
い、設置位置のずれを考慮してメモリ上から偏光画像を
読み出してエリプソパラメ−タと表面反射強度を演算す
るようにしても良い。
ら異なる3つの偏光成分を抽出するためにビ−ムスプリ
ッタ9a,9bを用いた場合について説明したが、図1
0に示すように鋼板4の移動方向に距離L毎にずれた位
置を検出するリニアアレイカメラ10a〜10cを用
い、設置位置のずれを考慮してメモリ上から偏光画像を
読み出してエリプソパラメ−タと表面反射強度を演算す
るようにしても良い。
【0034】なお、上記実施例は受光部3にリニアアレ
イカメラ10a〜10cを使用した場合について説明し
たが、2次元カメラを使用しても良い。
イカメラ10a〜10cを使用した場合について説明し
たが、2次元カメラを使用しても良い。
【0035】また、上記実施例は光学系1の受光部3に
3組のリニアアレイカメラ10a〜10cを設けた場合
について説明したが、図11に示すように、受光部3に
3板式偏光リニアアレイカメラ31を使用しても良い。
図11に示す光学系1は投光部2と3板式偏光リニアア
レイカメラ31を有する。投光部2は被検査体例えば鋼
板4の表面に一定の入射角で偏光を入射するものであ
り、光源5と光源5の前面に設けられた偏光子8とを有
する。光源5は鋼板4の幅方向に伸びた棒状発光装置か
らなり、鋼板4の幅方向全体に一定間隔で光を照射す
る。また、場合によっては光源5と偏光子8の間にシリ
ンドリカルレンズを設けて、光源5からの光を鋼板4の
表面に集光しても良い。偏光子8は例えば1/4波長板
からなり、図12の配置説明図に示すように、透過軸P
が鋼板4の入射面となす角α1がπ/4になるように配
置されている。3板式偏光リニアアレイカメラ31は、
図13の構成図に示すように、ビ−ムスプリッタ32と
3個の検光子33a,33b,33cと3個のリニアア
レイセンサ34a,34b,34cとを有する。ビ−ム
スプリッタ32は3個のプリズムからなり、入射面に誘
電体多層膜を蒸着した半透過性を有する反射面が2面設
けられ、鋼板4からの反射光を入射する第1の反射面3
2aは透過率と反射率が2対1の割合になっており、第
1の反射面32aを透過した光を入射する第2の反射面
32bは透過率と反射率が1対1の割合になっており、
鋼板4からの反射光を同じ光量の3本のビ−ムに分離す
る。また、ビ−ムスプリッタ32の入射面から分離した
3本のビ−ムの出射面までの光路長は同じにしてある。
検光子33aは第2の反射面32bの透過光の光路に設
けられ、図12に示すように、方位角すなわち透過軸が
鋼板4の入射面となす角α2が0度になるように配置さ
れ、検光子33bは第2の反射面32bの反射光の光路
に設けられ、方位角α2がπ/4度になるように配置さ
れ、検光子33cは第1の反射面32aの反射光の光路
に設けられ、方位角α2が−π/4になるように配置され
ている。リニアアレイセンサ34a,34b,34cは
例えばCCDセンサからなり、それぞれ検光子33a,
33b,33cの後段に配置されている。また、ビ−ム
スプリッタ32と検光子33a,33b,33cの間に
はビ−ムスプリッタ32内の多重反射光や不必要な散乱
光をカットするスリット35a,35b,35cが設け
られ、ビ−ムスプリッタ32の前段にはレンズ群36が
設けられている。また、リニアアレイセンサ34a,3
4b,34cは同じ光強度の光が入射したときに同じ信
号を出力するように利得が調整してある。
3組のリニアアレイカメラ10a〜10cを設けた場合
について説明したが、図11に示すように、受光部3に
3板式偏光リニアアレイカメラ31を使用しても良い。
図11に示す光学系1は投光部2と3板式偏光リニアア
レイカメラ31を有する。投光部2は被検査体例えば鋼
板4の表面に一定の入射角で偏光を入射するものであ
り、光源5と光源5の前面に設けられた偏光子8とを有
する。光源5は鋼板4の幅方向に伸びた棒状発光装置か
らなり、鋼板4の幅方向全体に一定間隔で光を照射す
る。また、場合によっては光源5と偏光子8の間にシリ
ンドリカルレンズを設けて、光源5からの光を鋼板4の
表面に集光しても良い。偏光子8は例えば1/4波長板
からなり、図12の配置説明図に示すように、透過軸P
が鋼板4の入射面となす角α1がπ/4になるように配
置されている。3板式偏光リニアアレイカメラ31は、
図13の構成図に示すように、ビ−ムスプリッタ32と
3個の検光子33a,33b,33cと3個のリニアア
レイセンサ34a,34b,34cとを有する。ビ−ム
スプリッタ32は3個のプリズムからなり、入射面に誘
電体多層膜を蒸着した半透過性を有する反射面が2面設
けられ、鋼板4からの反射光を入射する第1の反射面3
2aは透過率と反射率が2対1の割合になっており、第
1の反射面32aを透過した光を入射する第2の反射面
32bは透過率と反射率が1対1の割合になっており、
鋼板4からの反射光を同じ光量の3本のビ−ムに分離す
る。また、ビ−ムスプリッタ32の入射面から分離した
3本のビ−ムの出射面までの光路長は同じにしてある。
検光子33aは第2の反射面32bの透過光の光路に設
けられ、図12に示すように、方位角すなわち透過軸が
鋼板4の入射面となす角α2が0度になるように配置さ
れ、検光子33bは第2の反射面32bの反射光の光路
に設けられ、方位角α2がπ/4度になるように配置さ
れ、検光子33cは第1の反射面32aの反射光の光路
に設けられ、方位角α2が−π/4になるように配置され
ている。リニアアレイセンサ34a,34b,34cは
例えばCCDセンサからなり、それぞれ検光子33a,
33b,33cの後段に配置されている。また、ビ−ム
スプリッタ32と検光子33a,33b,33cの間に
はビ−ムスプリッタ32内の多重反射光や不必要な散乱
光をカットするスリット35a,35b,35cが設け
られ、ビ−ムスプリッタ32の前段にはレンズ群36が
設けられている。また、リニアアレイセンサ34a,3
4b,34cは同じ光強度の光が入射したときに同じ信
号を出力するように利得が調整してある。
【0036】このように入射した光を分離した3本のビ
−ムの光路に検光子33a〜33cとリニアアレイセン
サ34a〜34cが一体化して設けられているから、リ
ニアアレイセンサ34a〜34c等を鋼板4の搬送路近
傍に設置して鋼板4からの反射光を検出するときに、リ
ニアアレイセンサ34a〜34c等の位置調整を必要と
しないとともに、鋼板4の同じ位置からの反射光を同じ
タイミングで検出することができる。また、3板式偏光
リニアアレイカメラ31内に3組のリニアアレイセンサ
34a〜34cがまとまって収納されて小型化している
から、3板式偏光リニアアレイカメラ31を鋼板4の反
射光の光路に簡単に配置することができるとともに、配
置位置を任意に選択することができ、光学系1の配置の
自由度を向上することができる。
−ムの光路に検光子33a〜33cとリニアアレイセン
サ34a〜34cが一体化して設けられているから、リ
ニアアレイセンサ34a〜34c等を鋼板4の搬送路近
傍に設置して鋼板4からの反射光を検出するときに、リ
ニアアレイセンサ34a〜34c等の位置調整を必要と
しないとともに、鋼板4の同じ位置からの反射光を同じ
タイミングで検出することができる。また、3板式偏光
リニアアレイカメラ31内に3組のリニアアレイセンサ
34a〜34cがまとまって収納されて小型化している
から、3板式偏光リニアアレイカメラ31を鋼板4の反
射光の光路に簡単に配置することができるとともに、配
置位置を任意に選択することができ、光学系1の配置の
自由度を向上することができる。
【0037】また、上記実施例は受光部3が鋼板4から
の正反射光を受光するように配置されている場合につい
て説明したが、検出する疵種によっては鋼板4からの散
乱反射光を受光するようにしても良い。
の正反射光を受光するように配置されている場合につい
て説明したが、検出する疵種によっては鋼板4からの散
乱反射光を受光するようにしても良い。
【0038】
【発明の効果】この発明は以上説明したように、偏光画
像から疵候補領域を抽出し、疵候補領域の光強度の平均
値でエリプソパラメ−タtanΨとcosΔ及び表面反射強度
I0を疵候補領域の代表値として演算するようにしたか
ら、画像の全画素について演算する場合と比べてパラメ
−タ演算時間を大幅に短縮することができ、高速で移動
しているシ−ト状製品の表面異常部を高価な特別の装置
を使用せずにオンラインで確実に検出することができ
る。
像から疵候補領域を抽出し、疵候補領域の光強度の平均
値でエリプソパラメ−タtanΨとcosΔ及び表面反射強度
I0を疵候補領域の代表値として演算するようにしたか
ら、画像の全画素について演算する場合と比べてパラメ
−タ演算時間を大幅に短縮することができ、高速で移動
しているシ−ト状製品の表面異常部を高価な特別の装置
を使用せずにオンラインで確実に検出することができ
る。
【0039】また、エリプソパラメ−タtanΨとcosΔ及
び表面反射強度I0で疵種を判別するとともに、判別し
た疵種を疵の長さと幅等の形状でさらに詳細に区分けす
るから、より確実に疵の判定を行うことができる。
び表面反射強度I0で疵種を判別するとともに、判別し
た疵種を疵の長さと幅等の形状でさらに詳細に区分けす
るから、より確実に疵の判定を行うことができる。
【0040】さらに、偏光画像から疵候補領域を抽出す
るから、疵の見逃しを減らして安定して疵を検出するこ
とができる。
るから、疵の見逃しを減らして安定して疵を検出するこ
とができる。
【図1】この発明の実施例の光学系を示す配置図であ
る。
る。
【図2】上記実施例の配置を示す説明図である。
【図3】上記実施例の信号処理部を示すブロック図であ
る。
る。
【図4】上記実施例の動作を示す画像説明図である。
【図5】2値化レベルを示す濃度特性図である。
【図6】冷延鋼板における疵種の極性特性図である。
【図7】鍍金鋼板における疵種の極性特性図である。
【図8】無塗油状態における疵部のS/Nの評価特性図
である。
である。
【図9】塗油状態における疵部のS/Nの評価特性図で
ある。
ある。
【図10】他の光学系を示す配置図である。
【図11】第3の光学系を示す配置図である。
【図12】第3の光学系の動作を示す配置説明図であ
る。
る。
【図13】第3の光学系の3板式偏光リニアカメラの構
成図である。
成図である。
1 光学系 2 投光部 3 受光部 4 鋼板 8 偏光子 9 ビ−ムスプリッタ 10 リニアアレイカメラ 11 検光子 13 信号処理部 14 前処理部 15 フレ−ムメモリ 16 エッジ検出部 17 輝度むら補正部 18 2値化処理部 19 メモリ 20 オア処理部 21 2値メモリ 22 疵候補領域抽出部 23 特徴量演算部 24 パラメ−タ演算部 25 疵判定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大重 貴彦 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 投光部と受光部と信号処理部とを有し、 投光部は被検査面の幅方向全体にわたり偏光光束を入射
し、 受光部は被検査面からの反射光から異なる3つの偏光成
分を抽出して画像信号に変換し、 信号処理部は疵候補領域抽出部と特徴量演算部とパラメ
−タ演算部及び疵判定部とを有し、疵候補領域抽出部は
上記3種類の偏光画像の濃度レベルと基準濃度レベルと
を比較して、測定した偏光画像の濃度レベルが地肌レベ
ルに相当する基準濃度レベルの範囲外となる領域を疵候
補領域として抽出し、特徴量演算部は抽出した疵候補領
域内における測定光強度の平均値を算出し、パラメ−タ
演算部は算出した平均光強度からエリプソパラメ−タと
表面反射強度を算出し、疵判定部は算出したエリプソパ
ラメ−タと表面反射強度の特性とあらかじめ定められた
表面疵の特性とを比較して表面疵の種類と等級を判定す
ることを特徴とする表面検査装置。 - 【請求項2】 上記特徴量演算部は抽出した疵候補領域
内における測定光強度の平均値を算出するとともに疵の
形状,濃度の特徴量を明らかにし、疵判定部はパラメ−
タ演算部で算出したエリプソパラメ−タと表面反射強度
の特性とあらかじめ定められた表面疵の特性との比較結
果及び疵の形状,濃度の特徴量から表面疵の種類を判定
する請求項1記載の表面検査装置。 - 【請求項3】 上記受光部は被検査面からの反射光を3
本のビ−ムに分離するビ−ムスプリッタと、分離された
3本のビ−ムの光路にそれぞれ設けられ、それぞれ異な
る方位角を有する検光子と、各検光子を透過した光を受
光するリニアアレイセンサとを有する請求項1又は2記
載の表面検査装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29789696A JPH09178668A (ja) | 1995-10-24 | 1996-10-23 | 表面検査装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7-298833 | 1995-10-24 | ||
JP29883395 | 1995-10-24 | ||
JP29789696A JPH09178668A (ja) | 1995-10-24 | 1996-10-23 | 表面検査装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09178668A true JPH09178668A (ja) | 1997-07-11 |
Family
ID=26561287
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29789696A Pending JPH09178668A (ja) | 1995-10-24 | 1996-10-23 | 表面検査装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09178668A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011196741A (ja) * | 2010-03-18 | 2011-10-06 | Bridgestone Corp | タイヤの外観検査方法および外観検査装置 |
JP2012229928A (ja) * | 2011-04-25 | 2012-11-22 | Jfe Steel Corp | 表面欠陥検出方法、および表面欠陥検出装置 |
CN103745469A (zh) * | 2014-01-07 | 2014-04-23 | 中国神华能源股份有限公司 | 地表裂隙信息的提取方法和装置 |
-
1996
- 1996-10-23 JP JP29789696A patent/JPH09178668A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011196741A (ja) * | 2010-03-18 | 2011-10-06 | Bridgestone Corp | タイヤの外観検査方法および外観検査装置 |
JP2012229928A (ja) * | 2011-04-25 | 2012-11-22 | Jfe Steel Corp | 表面欠陥検出方法、および表面欠陥検出装置 |
CN103745469A (zh) * | 2014-01-07 | 2014-04-23 | 中国神华能源股份有限公司 | 地表裂隙信息的提取方法和装置 |
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