JPH09174119A - 圧延ロール潤滑方法 - Google Patents
圧延ロール潤滑方法Info
- Publication number
- JPH09174119A JPH09174119A JP33955095A JP33955095A JPH09174119A JP H09174119 A JPH09174119 A JP H09174119A JP 33955095 A JP33955095 A JP 33955095A JP 33955095 A JP33955095 A JP 33955095A JP H09174119 A JPH09174119 A JP H09174119A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- roll
- rolling
- surfactant
- cooling water
- lubricating oil
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 圧延エネルギーの低減とロールの表面磨耗の
低減を実現するための必要最小限の潤滑油を効率的に材
料とロール間に塗布する方法を提供するものである。 【解決手段】 板圧延における圧延ロールと被圧延材と
の間で油潤滑を施す圧延ロール潤滑方法において、圧延
ロール出側で圧延ロールに界面活性剤のプレコーティン
グを行うことを特徴とする。
低減を実現するための必要最小限の潤滑油を効率的に材
料とロール間に塗布する方法を提供するものである。 【解決手段】 板圧延における圧延ロールと被圧延材と
の間で油潤滑を施す圧延ロール潤滑方法において、圧延
ロール出側で圧延ロールに界面活性剤のプレコーティン
グを行うことを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄鋼、アルミ等の
金属あるいはガラス等の非金属の板圧延において用いら
れる圧延機の圧延ロール潤滑方法に関する。
金属あるいはガラス等の非金属の板圧延において用いら
れる圧延機の圧延ロール潤滑方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、板圧延においては、材料とロール
間に潤滑油を塗布することにより、圧延エネルギーやロ
ール表面磨耗をそれぞれ低減させている。圧延機の潤滑
油供給は、圧延機のロール入側に設置されたノズルでロ
ールに潤滑油を散布する方法が最も一般的である。
間に潤滑油を塗布することにより、圧延エネルギーやロ
ール表面磨耗をそれぞれ低減させている。圧延機の潤滑
油供給は、圧延機のロール入側に設置されたノズルでロ
ールに潤滑油を散布する方法が最も一般的である。
【0003】図7は、従来の4重式圧延機のロール周り
の模式図で、圧延機は、作業ロール1と補強ロール2で
構成され、熱間圧延の場合、被圧延材3から受けるロー
ル1の熱負荷を低減させるために冷却水ノズル4から噴
射された冷却水5が潤滑油ノズル6から噴射された潤滑
油7を遮り、ロール1に対する潤滑油7の付着効率を低
下させることがある。そこで、潤滑油塗布部での冷却水
5の影響を除去するために、水切り板8を用い、ロール
表面を流れる水を切って、潤滑油7の塗布効率を向上さ
せることが行われている。
の模式図で、圧延機は、作業ロール1と補強ロール2で
構成され、熱間圧延の場合、被圧延材3から受けるロー
ル1の熱負荷を低減させるために冷却水ノズル4から噴
射された冷却水5が潤滑油ノズル6から噴射された潤滑
油7を遮り、ロール1に対する潤滑油7の付着効率を低
下させることがある。そこで、潤滑油塗布部での冷却水
5の影響を除去するために、水切り板8を用い、ロール
表面を流れる水を切って、潤滑油7の塗布効率を向上さ
せることが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、水切り
板で水を切るとロールの冷却効率が落ちて、熱負荷によ
るロール表面の損傷が大きくなり、その結果、圧延され
る製品の表面品質を低下させることが懸念されることか
ら、こうした方法は常に有効であるとは限らない。
板で水を切るとロールの冷却効率が落ちて、熱負荷によ
るロール表面の損傷が大きくなり、その結果、圧延され
る製品の表面品質を低下させることが懸念されることか
ら、こうした方法は常に有効であるとは限らない。
【0005】また、圧延エネルギーの低減やロールの表
面磨耗の低減は塗布する潤滑剤の潤滑性能や塗布量によ
って大きく変化し、潤滑をよくするために潤滑油を大量
に使用すると、ランニングコストの増加のみならず排出
する廃油の処理あるいは廃油による環境汚染も問題とな
る。
面磨耗の低減は塗布する潤滑剤の潤滑性能や塗布量によ
って大きく変化し、潤滑をよくするために潤滑油を大量
に使用すると、ランニングコストの増加のみならず排出
する廃油の処理あるいは廃油による環境汚染も問題とな
る。
【0006】そこで、本発明は、圧延エネルギーの低減
とロールの表面磨耗の低減を実現するための必要最小限
の潤滑油を効率的に材料とロール間に塗布する方法を提
供するものである。
とロールの表面磨耗の低減を実現するための必要最小限
の潤滑油を効率的に材料とロール間に塗布する方法を提
供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、板圧延におけ
る圧延ロールと被圧延材との間で油潤滑を施す圧延ロー
ル潤滑方法において、圧延ロール出側で圧延ロールに界
面活性剤のプレコーティングを行うことを特徴とする。
る圧延ロールと被圧延材との間で油潤滑を施す圧延ロー
ル潤滑方法において、圧延ロール出側で圧延ロールに界
面活性剤のプレコーティングを行うことを特徴とする。
【0008】本発明は、潤滑油をロールに塗布する前に
界面活性剤を事前に塗布しておくことにより、ロール表
面上の冷却水皮膜を活性化させ、ロール入側で塗布する
潤滑油のロールへの付着効率を向上させる。
界面活性剤を事前に塗布しておくことにより、ロール表
面上の冷却水皮膜を活性化させ、ロール入側で塗布する
潤滑油のロールへの付着効率を向上させる。
【0009】界面活性剤としては、石けんあるいは防錆
剤等、例えば、ポリ塩化アルミニウム、陽イオン型活性
剤を用いる。
剤等、例えば、ポリ塩化アルミニウム、陽イオン型活性
剤を用いる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は本発明によるプレコーティ
ング装置を設置した4重式圧延機のロール周りの模式図
で、作業ロール1と補強ロール2で構成され、ロール1
の入側に設けられた冷却水ノズル4から冷却水5がロー
ル1に噴射され、ロール表面を流れる水は冷却水ノズル
4の下方にある水切り板8によって水切りされた後、潤
滑油ノズル6から潤滑油7がロール1へ噴射される。
ング装置を設置した4重式圧延機のロール周りの模式図
で、作業ロール1と補強ロール2で構成され、ロール1
の入側に設けられた冷却水ノズル4から冷却水5がロー
ル1に噴射され、ロール表面を流れる水は冷却水ノズル
4の下方にある水切り板8によって水切りされた後、潤
滑油ノズル6から潤滑油7がロール1へ噴射される。
【0011】ロール出側では、冷却水ノズル4から噴射
された冷却水でロール1は冷却される。冷却水ノズル4
の下方にはロール入側と同じくロール表面を流れる水を
水切り板8によって水切りする。
された冷却水でロール1は冷却される。冷却水ノズル4
の下方にはロール入側と同じくロール表面を流れる水を
水切り板8によって水切りする。
【0012】本発明では、ロール出側において、冷却水
ノズル4の上方で、ロール1と補強ロールの間に界面活
性剤ノズル9から界面活性剤10を噴射する。
ノズル4の上方で、ロール1と補強ロールの間に界面活
性剤ノズル9から界面活性剤10を噴射する。
【0013】噴射された界面活性剤10によりロール1
表面の冷却水皮膜11を活性化しプレコート皮膜12を
形成して潤滑油とのぬれ性をよくし、潤滑油のロール付
着効率を向上させることができる。
表面の冷却水皮膜11を活性化しプレコート皮膜12を
形成して潤滑油とのぬれ性をよくし、潤滑油のロール付
着効率を向上させることができる。
【0014】図2及び図3は潤滑油のロールに付着した
時の膜厚(t)または供給濃度(d)と荷重低減率(Δ
P)との関係をそれぞれ示したグラフで、潤滑効果の評
価の指標として、圧延エネルギー及びロール磨耗の変化
に大きな影響を与える圧延荷重低減率(ΔP)を採用し
た。
時の膜厚(t)または供給濃度(d)と荷重低減率(Δ
P)との関係をそれぞれ示したグラフで、潤滑効果の評
価の指標として、圧延エネルギー及びロール磨耗の変化
に大きな影響を与える圧延荷重低減率(ΔP)を採用し
た。
【0015】一般に、圧下量、圧延速度等の圧延条件が
一定であれば、潤滑による圧延荷重の低減率(ΔP)は
ロールに塗布されたプレコートによる潤滑油の膜厚
(t)や圧延機前面で散布した潤滑油の濃度(d)にほ
ぼ比例する。即ち、図2及び図3に示すように、 ΔP1∝f(t) ΔP2∝g(d) (但し、f,gは荷重低減に換算する実測結果に基づく
実験式)潤滑油の濃度を高めて行くに伴い、圧延荷重の
低減効果は飽和していく傾向が認められる。一般に、 ΔP∝ΔP1+ΔP2 である。
一定であれば、潤滑による圧延荷重の低減率(ΔP)は
ロールに塗布されたプレコートによる潤滑油の膜厚
(t)や圧延機前面で散布した潤滑油の濃度(d)にほ
ぼ比例する。即ち、図2及び図3に示すように、 ΔP1∝f(t) ΔP2∝g(d) (但し、f,gは荷重低減に換算する実測結果に基づく
実験式)潤滑油の濃度を高めて行くに伴い、圧延荷重の
低減効果は飽和していく傾向が認められる。一般に、 ΔP∝ΔP1+ΔP2 である。
【0016】今、目標とする圧延荷重の低減率をΔPa
imとし、それを実現するために必要な潤滑油をロール
入側に設置されたノズルで供給する場合の量をQ1、一
方、ロール出側に設置したプレコート装置を併用した場
合のロール入側での必要供給量をQ2とした場合、Q1
>Q2となることが分かった。
imとし、それを実現するために必要な潤滑油をロール
入側に設置されたノズルで供給する場合の量をQ1、一
方、ロール出側に設置したプレコート装置を併用した場
合のロール入側での必要供給量をQ2とした場合、Q1
>Q2となることが分かった。
【0017】また、図4はプレコートのための界面活性
剤の量(Qp)と作業ロールへ転写される油膜厚み
(t)との関係を示したグラフで、ロール出側でプレコ
ーティングに使用する単位時間当たりの界面活性剤Qp
とロール入側で潤滑用として用いる油量Q2との総和
(Qp+Q2)で圧延荷重の低減率ΔPaimを達成し
ようとした場合、Q1以下で済むことも分かった。これ
は、プレコーティングにより圧延機前面で塗布した潤滑
油のロールに対する付着効率が界面活性剤の吸引作用効
果で向上したことによるものである。
剤の量(Qp)と作業ロールへ転写される油膜厚み
(t)との関係を示したグラフで、ロール出側でプレコ
ーティングに使用する単位時間当たりの界面活性剤Qp
とロール入側で潤滑用として用いる油量Q2との総和
(Qp+Q2)で圧延荷重の低減率ΔPaimを達成し
ようとした場合、Q1以下で済むことも分かった。これ
は、プレコーティングにより圧延機前面で塗布した潤滑
油のロールに対する付着効率が界面活性剤の吸引作用効
果で向上したことによるものである。
【0018】
【発明の効果】圧延における潤滑油の供給方式に界面活
性剤によるプレコーティングを採用することにより、圧
延エネルギー低減率とロール磨耗の低減率を一定として
プレコート有りとなしで比較すると、図5及び図6に示
すように、プレコーティングにより潤滑油の全供給量が
約20%低減できる。
性剤によるプレコーティングを採用することにより、圧
延エネルギー低減率とロール磨耗の低減率を一定として
プレコート有りとなしで比較すると、図5及び図6に示
すように、プレコーティングにより潤滑油の全供給量が
約20%低減できる。
【図1】本発明によるプレコーティング装置を設置した
4重式圧延機のロール周りの模式図である。
4重式圧延機のロール周りの模式図である。
【図2】潤滑油のロールに付着した時の膜厚(t)と荷
重低減率(ΔP)との関係を示したグラフである。
重低減率(ΔP)との関係を示したグラフである。
【図3】潤滑油の供給濃度(d)と荷重低減率(ΔP)
との関係を示したグラフである。
との関係を示したグラフである。
【図4】プレコートのための界面活性剤の量(Qp)と
作業ロールへ転写される油膜厚み(t)との関係を示し
たグラフである。
作業ロールへ転写される油膜厚み(t)との関係を示し
たグラフである。
【図5】圧延エネルギー低減率を一定として潤滑油供給
量をプレコート有りとなしで比較したグラフである。
量をプレコート有りとなしで比較したグラフである。
【図6】ロール磨耗の低減率を一定として潤滑油供給量
をプレコート有りとなしで比較したグラフである。
をプレコート有りとなしで比較したグラフである。
【図7】従来の4重式圧延機のロール周りの模式図であ
る。
る。
1 作業ロール、 2 補強ロール、 3 被圧延材、
4 冷却水ノズル、5 冷却水、 6 潤滑油ノズ
ル、 7 潤滑油、 8 水切り板、 9 界面活性剤
ノズル、 10 界面活性剤、 11 冷却水皮膜、
12 プレコート皮膜
4 冷却水ノズル、5 冷却水、 6 潤滑油ノズ
ル、 7 潤滑油、 8 水切り板、 9 界面活性剤
ノズル、 10 界面活性剤、 11 冷却水皮膜、
12 プレコート皮膜
Claims (1)
- 【請求項1】 板圧延における圧延ロール入側で潤滑油
を塗布して圧延ロールと被圧延材との間で油潤滑を施す
圧延ロール潤滑方法において、圧延ロール出側で圧延ロ
ールに界面活性剤のプレコーティングを行うことを特徴
とする圧延ロール潤滑方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33955095A JPH09174119A (ja) | 1995-12-26 | 1995-12-26 | 圧延ロール潤滑方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33955095A JPH09174119A (ja) | 1995-12-26 | 1995-12-26 | 圧延ロール潤滑方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09174119A true JPH09174119A (ja) | 1997-07-08 |
Family
ID=18328536
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33955095A Withdrawn JPH09174119A (ja) | 1995-12-26 | 1995-12-26 | 圧延ロール潤滑方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09174119A (ja) |
-
1995
- 1995-12-26 JP JP33955095A patent/JPH09174119A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030304 |