JPH09173834A - 貴金属吸着剤及び貴金属の回収方法 - Google Patents
貴金属吸着剤及び貴金属の回収方法Info
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- JPH09173834A JPH09173834A JP7349838A JP34983895A JPH09173834A JP H09173834 A JPH09173834 A JP H09173834A JP 7349838 A JP7349838 A JP 7349838A JP 34983895 A JP34983895 A JP 34983895A JP H09173834 A JPH09173834 A JP H09173834A
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Abstract
ウム等の貴金属を含む錯体陰イオンに対して良好な吸着
活性を有する吸着剤を提供するとともに、それを用いる
液体中からの貴金属の回収方法を提供する。 【解決手段】 液体中の含貴金属錯体陰イオンを吸着す
る吸着剤であって、ビニルピリジン系樹脂からなり、該
樹脂中に含まれるピリジン環の窒素原子の少なくとも一
部が4級化されていることを特徴とする貴金属吸着剤。
含貴金属錯体陰イオンを含む液体から該貴金属を回収す
る方法であって、(i)該液体を、樹脂中に含まれるピ
リジン環の窒素原子の少なくとも一部が4級化されてい
るビニルピリジン系樹脂と接触させる吸着工程と、(i
i)該樹脂に、該樹脂に吸着された貴金属を脱着させる
のに十分な陰イオンを含む液体を接触させる脱着工程、
からなる貴金属の回収方法。
Description
錯体の形態で含まれる貴金属を回収するために用いられ
る吸着剤及びその吸着剤を用いる貴金属の回収方法に関
するものである。
貴金属触媒を用いて、一酸化炭素を水素とヒドロホルミ
ル化反応させてアルデヒドを生成する方法は種々知られ
ている。また、各種アルコールをロジウム触媒等の貴金
属触媒を用いて一酸化炭素の存在下でカルボニル化反応
させてカルボン酸を製造する方法も知られている(米国
特許3769329など)。これらの反応において、貴
金属は、イオン性貴金属として用いられているが、この
ようなイオン性貴金属は、通常、イオン性の配位子を配
位させた陰イオン性錯体の形態で触媒として用いられて
いる。このような貴金属を含む陰イオン性錯体を触媒成
分として用いる反応においては、その貴金属を含む錯体
陰イオンが溶存する液体が生成されるが、貴金属は高価
であることから、その溶液から分離回収が必要とされ
る。一方、溶液中に溶存する貴金属錯体を分離回収する
方法としては、オルガノリン配位子をイオン的に結合さ
せたイオン交換樹脂を用いて吸着分離する方法が提案さ
れている(特開平2−160627号)。しかし、この
方法の場合、対象となる錯体は中性の貴金属錯体塩であ
り、本発明の対象である陰イオン性錯体を吸着分離する
ことはできない。しかも、この方法で吸着剤として用い
るイオン交換樹脂は、複雑な構造を有するオルガノリン
配位子をイオン的に結合させたものであることから、非
常に高価である上、その配位子が樹脂から脱離しやす
く、その吸着活性を低下させやすいという問題がある。
ン配位子等の特別の配位子の結合を必要とせず、かつロ
ジウム等の貴金属を含む錯体陰イオンに対して良好な吸
着活性を有する吸着剤を提供するとともに、それを用い
る液体中からの貴金属の回収方法を提供することをその
課題とする。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、液体中の含貴金属錯
体陰イオンを吸着する吸着剤であって、ビニルピリジン
系樹脂からなり、該樹脂中に含まれるピリジン環の窒素
原子の少なくとも一部が4級化されていることを特徴と
する貴金属吸着剤が提供される。また、本発明によれ
ば、含貴金属錯体陰イオンを含む液体を吸着剤と接触さ
せる工程を含む方法であって、該吸着剤として、樹脂中
に含まれるピリジン環の窒素原子の少なくとも一部が4
級化されているビニルピリジン系樹脂を用いることを特
徴とする貴金属の回収方法が提供される。さらに、本発
明によれば、含貴金属錯体陰イオンを含む液体から該貴
金属を回収する方法であって、(i)該液体を、樹脂中
に含まれるピリジン環の窒素原子の少なくとも一部が4
級化されているビニルピリジン系樹脂と接触させる吸着
工程と、(ii)該樹脂に、該樹脂に吸着された貴金属を
脱着させるのに十分な陰イオンを含む液体を接触させる
脱着工程、からなる貴金属の回収方法が提供される。
橋構造を有するビニルピリジン系樹脂(以下、VP樹脂
とも言う)である。本発明で用いるVP樹脂の場合、そ
の架橋度は、10〜70%、通常、30〜60%に規定
する。吸着剤を高温、例えば50〜180℃で用いる場
合には、その架橋度を30%以上、好ましくは50〜6
0%に規定するのがよい。VP樹脂の架橋度が前記範囲
より低くなると、VP樹脂の耐熱性及び機械的強度が低
くなり、吸着剤の耐久性及び耐摩耗性が低下するので好
ましくない。一方、その架橋度が前記範囲を超えると、
吸着剤の活性が不十分になるので好ましくない。
有するものであるが、その表面積は5〜80m2/g、
好ましくは10〜40m2/gであり、その細孔容積は
0.15〜0.5cc/g、好ましくは0.2〜0.4
cc/gであり、その平均細孔径は20〜100nm、
好ましくは30〜90nmである。VP樹脂の細孔容積
が前記範囲より小さくなると、吸着活性の低下の問題を
生じるので好ましくなく、一方、前記範囲より大きくな
ると、耐摩耗性の低下等の問題を生じるので好ましくな
い。さらに、VP樹脂の平均細孔径が前記範囲より小さ
くなると、吸着活性の低下の問題を生じるので好ましく
なく、一方、前記範囲より大きくなると、耐摩耗性の低
下等の問題を生じるので好ましくない。
架橋度は以下のように定義される。またVP樹脂に関し
て言う細孔容積及び表面積は以下のようにして測定され
たものである。さらに、VP樹脂に関して言う平均細孔
径は以下のようにして算出されたものである。 (架橋度) 架橋度(%)=A/B×100 A:樹脂中に含まれる架橋剤の重量 B:樹脂中に含まれるビニルピリジン系モノマーの重量 (細孔容積)マーキュリー・プレッシャー・ポロシーメ
ーター・モデル70(イタリア国ミラノ市のカルロ・エ
ルバ社製)を用いる方法(いわゆる水銀圧入法)により
測定した。この場合、水銀の表面張力は25℃で474
dyne/cmとし、使用接触角は140度とし、絶対
水銀圧力を1〜200kg/cm2まで変化させて測定
した。 (表面積)B.E.T法により測定された。 (平均細孔径)前記のようにして測定された細孔容積及
び表面積の各測定値を用い、以下の式により算出した。 平均細孔径(nm)=4(C/D)×103 C:細孔容積(cc/g) D:表面積(m2/g)
架橋剤としての2個のビニル基を持つ化合物を共重合さ
せることによって製造される。VP樹脂を得るためのこ
の共重合方法自体は従来公知の方法であり、例えば、
(1)沈殿剤添加法、(2)線状重合体添加法、(3)
膨潤剤・沈殿剤添加法、(4)希釈剤・線重合体添加法
等がある。本発明で用いるVP樹脂の好ましい製造方法
については、特公昭61−25731号公報に詳記され
ている。即ち、この方法によると、VP樹脂は、ビニル
ピリジン系単量体と、2個のビニル基を持つ架橋剤と、
必要に応じて用いられるビニル単量体との混合物を、ラ
ジカル重合反応触媒の存在下で重合反応させることによ
って製造される。この場合、重合反応は、水を媒体とす
る水系懸濁重合が採用される。また、重合反応系には、
懸濁安定剤及び沈殿剤が添加される。懸濁安定剤として
は、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ポリメタクリル酸ナ
トリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、澱粉、ゼラチ
ン、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアンモニウム
塩等の水溶性高分子、炭酸カルシウム、硫酸カルシウ
ム、ベントナイト、ケイ酸マグネシウム等の無機塩が用
いられる。また、反応系には、塩化ナトリウムや亜硝酸
ナトリウムを添加することができる。沈殿剤としては、
単量体に対して溶剤として作用するが、生成ポリマーに
対しては貧溶媒として作用する有機溶媒、例えば、イソ
オクタン等の炭素数5〜10の炭化水素の他、アルコー
ル、エステル等が用いられる。このようなVP樹脂の製
造方法においては、得られるVP樹脂に関し、その架橋
度は架橋剤の添加量でコントロールすることができ、そ
の細孔容積及び平均細孔径は沈殿剤の種類とその添加量
によって主にコントロールすることができ、さらには、
懸濁安定剤の種類とその添加量及び反応温度等にコント
ロールすることができる。
ン系単量体としては、4−ビニルピリジン、2−ビニル
ピリジン等が挙げられる。また、このビニルピリジン系
単量体には、他のビニル単量体、例えば、スチレン、ビ
ニルトルエン等の芳香族系ビニル単量体又はアクリル酸
メチル、メタクリル酸メチルなどの脂肪族系ビニル単量
体を混入することができる。これらのビニル単量体の混
入量は、全単量体中、30モル%以下、好ましくは20
モル%以下にするのがよい。前記ビニルピリジン系単量
体に共重合させる架橋剤は、2個のビニル基を有する化
合物である。このようなものとしては、ジビニルベンゼ
ン、ジビニルトルエン等の芳香族化合物の他、ジアクリ
ル酸エチレングリコール、ブタジエン等の脂肪族化合物
を挙げることができる。工業的に用いられるジビニルベ
ンゼンは通常約50モル%のエチルビニルベンゼンを含
んでいるが、本発明では、このようなジビニルベンゼン
を用いることもできる。この架橋剤の使用量は、所望す
るVP樹脂の架橋度に応じて適宜決める。
ましくは0.1〜2mm、より好ましくは0.4〜2m
mの粒状体として用いられ、その好ましい形状は球状体
である。
ジン環の少なくとも一部が、下記一般式(1)で表わさ
れる4級化物、即ち、樹脂中に含まれるピリジン環の少
なくとも一部の窒素原子がアルキル化又は水素化された
ピリジン環に形成されたものである。
は、炭素数が1〜6、より好ましくは1〜3の低級アル
キル基を示す。Xはヨウ素イオン、塩素イオン、硫酸イ
オン、水酸イオン等の陰イオンを示す。
記一般式(1)の4級化構造に変換するのが好ましい
が、必ずしもその全てを4級化構造にする必要はなく、
通常、VP樹脂に含まれるピリジン環の0.1%以上、
好ましくは0.5%以上を4級化構造に変換すればよ
い。
4級構造に変換させて本発明吸着剤を調製する方法とし
ては、例えば以下の方法を示すことができる。
てVP樹脂中のピリジン環アミノ基を4級化して4級化
VP樹脂を得る。この場合の反応は次式で表わされる。
ン原子を示す。このようにして得られた4級化VP樹脂
はそのまま吸着剤として用いることができるが、必要に
応じ、このハロゲンイオンを水酸イオンに変換すること
ができる。このためには、前記4級化VP樹脂に水酸化
ナトリウムなどのアルカリ性水溶液を反応させて、脱ハ
ロゲンし、水酸イオン(OH-)を対イオンとする4級
化VP樹脂を得る。この場合の反応は次式で表わされ
る。
る含貴金属錯体陰イオンを吸着分離するには、その溶液
を本発明吸着剤と接触させればよい。この場合の溶液
は、通常、有機溶媒溶液であるが、水溶液であってもよ
い。前記含貴金属錯体陰イオンとしては、下記一般式
(4)で表わされるものを挙げることができる。
は、各種の配位子を示す。m、n及びsは1以上の数を
示す。p、q及びrは0以上の数を示す。前記貴金属に
は、金、銀及び白金族金属(ルテニウム、ロジウム、パ
ラジウム、オスミウム、イリジウム、白金)が包含され
る。また、前記配位子(Y、Z、V及びW)には、ハロ
ゲンイオン、フェニル基、カルボニル基、水素、トリフ
ェニルホスフィン、スルホン化されたトリフェニルホス
フィン等の陰イオン基や中性基が包含される。
例えば、以下のものを挙げることができる。
オンの吸脱着は、イオン交換反応に基づくものであり、
下記式で表わされるイオン交換反応が平衡に達するまで
吸着又は脱着が進む。
イオン基を示す。R、M、Y、Z、V、W、m、n、
p、q、r及びsは前記と同じ意味を有する。平衡時に
おいて吸着剤に吸着した含貴金属錯体の濃度Qと液相中
に遊離している含貴金属錯体の濃度は次の数式(1)で
示される分配係数Kdで示される。
れる。
時における液相中の含貴金属錯体濃度(C*=Q/K
d)、Rは吸着剤濃度、Qは吸着剤上の含貴金属錯体濃
度、Kdは前記分配係数、kは定数を各示す。
む溶液との接触条件は特に制約されないが、一般的に
は、その接触温度は常温以上の温度であり、その上限は
200℃以下、好ましくは180℃以下である。また、
圧力は液体を沸とうさせない圧力であり、常圧以上の圧
力で、その上限は、通常、300kg/cm2G以下、
好ましくは200kg/cm2G以下である。液体中に
含まれる含貴金属錯体陰イオンの濃度は、通常、金属換
算濃度で、0.1〜50重量ppm、好ましくは0.3
〜10重量ppmである。また、液体が有機溶媒の場
合、その有機溶媒には、アルコール、カルボン酸、エス
テル、エーテル、ケトン、炭化水素等が包含される。ア
ルコールとしては、メタノール、エタノール、プロピル
アルコール、ブチルアルコール、オクチルアルコール、
ベンジルアルコール等の一価アルコールの他、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の多
価アルコールが挙げられる。カルボン酸としては、酢
酸、プロピオン酸等が挙げられる。エステルとしては、
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸
メチル、プロピオン酸エチル、安息香酸メチル等が挙げ
られる。エーテルとしては、ジメチルエーテル、メチル
エチルエーテル等が挙げられる。ケトンとしては、ジエ
チルケトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。炭化
水素としては、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロ
ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等が挙げられ
る。
より、液体中に溶存する貴金属を含有する錯体イオン
は、吸着剤に吸着されるが、この場合、錯体イオンがカ
ルボニル錯体の場合には、その錯体の安定化のために、
一酸化炭素を含む液体雰囲気を用いるのが好ましい。こ
の場合、その一酸化炭素濃度は、この液体と気液平衡に
あるガスのCO分圧で、0.01kg/cm2G以上、
好ましくは0.02kg/cm2G以上にするのがよ
い。本発明の吸着剤と含貴金属錯体陰イオンを含む溶液
とを接触させる装置としては、従来各種の固液接触装置
が用いられる。このような装置としては、固定床方式の
接触装置、懸濁床方式の接触装置等を挙げることができ
る。
吸着させた吸着剤は、次に、脱着用液体と接触させて、
その吸着剤に吸着された含貴金属錯体陰イオンを脱着さ
せる。この場合の脱着用液体としては、陰イオンを含む
液体が用いられる。陰イオンとしては、ヨウ素や塩素等
のハロゲン陰イオン、硫酸イオン、水酸イオン等が挙げ
られる。液体中の陰イオン濃度は、吸着剤に吸着された
含貴金属錯体陰イオンを脱着させるのに十分な濃度であ
ればよく、通常、当量濃度で、0.01〜5N、好まし
くは0.05〜2Nである。脱着用液体は、通常、有機
溶媒からなるが、水溶液であってもよい。脱着条件は特
に制約されず、前記で示した吸着条件と同様の条件を採
用することができるが、好ましくは、前記吸着工程の温
度よりも5℃以上、好ましくは5〜50℃高い温度が採
用される。
を含む各種の液体に対して適用される。この場合の液体
としては、含貴金属錯体陰イオンを含む有機溶媒溶液、
水溶液、有機溶媒を含む水溶液等が挙げられる。本発明
の吸着剤は、特に、含貴金属錯体陰イオンを触媒とする
反応工程で得られる反応液、その反応液を蒸留する際に
得られる蒸留液や蒸留残液等に対して有利に適用され
る。なお、前記反応には、例えば、アルデヒドを含有す
るためのヒドロホルミル化反応、酢酸や無水酢酸、ギ酸
メチルを合成するためのカルボニル化反応、ギ酸メチル
を酢酸に転化させる異性化反応等が包含される。
する。
m、細孔容積:0.3cc/g、平均細孔直径:42n
m)6.7g、メタノール62.3g、酢酸65.2
g、ヨウ化メチル17.1gからなる溶液にヨウ化ロジ
ウム0.26gを加えた溶液を200mlのオートクレ
ーブに仕込み、190℃、CO分圧25kg/cm2、
撹拌速度600rpmで30分処理した。回収した樹脂
には7.9×10-3g−Rh/g−resinのロジウ
ムが吸着された。また、VP樹脂中のNの4級化割合
は、反応前後のヨウ化メチルの減少量から求めて、95
%以上であった。 (2)(1)で調製したVP樹脂と、ヨウ化メチルの8
wt%、水2.5〜15wt%を含む酢酸溶液150m
lを200mlのオートクレーブに仕込み、40〜18
0℃、CO分圧15kg/cm2、撹拌速度600rp
mの条件に保持し、液相中のロジウム濃度を経時的に測
定した。一定となったロジウム濃度を平衡濃度(C*)
とした。 (3)次式より分配係数Kdを求めた。
は水分濃度によって影響されるが、その理由は、水の存
在によりヨウ化メチルが加水分解し、メタノールとHI
が生成することによる。
酸65.2g、ヨウ化メチル11.1gを200mlオ
ートクレーブに入れ100℃、600rpmで1時間処
理した。反応前後のヨウ化メチルの減少量から求めたV
P樹脂中のNの4級化割合は95%以上であった。回収
した4級化樹脂をメタノールで十分に洗浄した。 (2)300mlのガラスオートクレーブの撹拌軸部分
につりがね状のふた付容器を取りつけ、これにVP樹脂
1.1g−dryを入れた。次に、Rhとして9.2p
pmのヨウ化ロジウムを含む酢酸92.6wt%、ヨウ
化メチル2.8wt%、水5.1wt%の溶液100m
lをガラスオートクレーブに入れ、CO分圧2kg/c
m2、180℃でヨウ化ロジウムを溶解させた。 (3)撹拌の開始と共にふたを落とし、つりがね状容器
から樹脂を液中に投入した。 (4)経時的に液をサンプリングし、ロジウム濃度を原
子吸光法で測定した。 (5)得られた結果を前記数式(2)でカーブフィッテ
ィングし、吸着速度定数kを求めたところ、3692
[1/hr]であった。また、投入したロジウムの98
%がVP樹脂に吸着された。
×10-3g−Rh/g−resin)70.5gと、1
2wt%のヨウ化メチル、5wt%の水を含む酢酸14
0gをオートクレーブに仕込み、CO分圧15kg/c
m2、150℃、600rpmで30分放置した。 (2)耐圧サンプル管よりさらに水7gをオートクレー
ブに加えた。これにより、水濃度は5.3wt%から
9.8wt%に上昇した。 (3)経時的に液をサンプリングし、ロジウム濃度を原
子吸光法で測定した。 (4)得られた結果を前記数式(2)でカーブフィッテ
ィングし、吸着速度定数kを求めたところ、590[1
/hr]であった。
酢酸65.2g、ヨウ化メチル11.1gを200ml
オートクレーブに入れ100℃、600rpmで1時間
処理した。反応前後のヨウ化メチルの減少量から求めた
VP樹脂中のNの4級化割合は95%以上であった。回
収した4級化樹脂をメタノールで十分に洗浄した。 (2)前記(1)で得られた4級化樹脂2cc(0.9
4g)をチタン製カラム(内径11mm)に充填して吸
着カラムを作成した。 (3)300mlガラスオートクレーブにRhI3を金属
ロジウムとして10ppm、ヨウ化メチル3wt%、水
5.1wt%を含む酢酸を仕込み、CO分圧5kg/c
m2、180℃で[RhI2(CO)2]-錯体を調製し
た。 (4)(3)のガラスオートクレーブから高圧ポンプを
用いて(2)のカラムに酢酸溶液を送液した。カラム
は、その温度を50〜180℃、その圧力を背圧弁にて
15kg/cm2Gにコントロールした。 (5)20cc以上の液が流出した時点で、流出液5〜
10ccをサンプリングしてロジウム濃度を原子吸光法
で測定した。 (6)各条件で行った実験結果を次表に示す。
の数式により表わされるものである。
層型リアクターでは次式が成立し、これから前記数式が
誘導される。
0.20g、メタノール62.3g、酢酸65.2g、
ヨウ化メチル11.1gからなる混合液をオートクレー
ブに仕込み、190℃、CO分圧25kg/cm2、6
00rpmで30分処理した。回収した樹脂には0.0
036gRh/g−resinのロジウムが吸着されて
いた。 (2)(1)で得られた樹脂2cc(0.94g)を実
施例1で用いたのと同じカラムに充填した。 (3)300mlガラスオートクレーブにヨウ化メチル
3wt%、水10wt%を含む酢酸を仕込み、CO分圧
5kg/cm2、180℃とした。 (4)(3)のガラスオートクレーブから高圧ポンプを
用いて(2)のカラムに酢酸溶液を送液した。カラム温
度は40〜170℃、カラム圧力は背圧弁にて15kg
/cm2Gにコントロールした。 (5)20cc以上の液が流出した時点で、流出液5〜
10ccをサンプリングし、ロジウム濃度を原子吸光法
で測定した。 (6)各条件で行った実験結果を次表に示す。
/4−ビニルピリジン共重合体、平均粒径:0.4m
m、細孔容積:0.3cc/g、平均細孔直径:42n
m)2.2g、CH3Br2.0g、アセトン200g
をオートクレーブに入れ、100℃まで昇温し、回転数
1000rpmで1時間撹拌した。次に、オートクレー
ブを冷却した後、オートクレーブ内容物から4級化樹脂
を取出し、アセトンで十分に洗浄し、さらに水でよく洗
浄した。 (2)前記(1)で得られた4級化樹脂をガラスカラム
に充填し、0.5NのNaOH水溶液を300ml/h
rで6時間流通し、次いで同じ流量で水を1時間流通し
てBrを除いた。得られた脱Br4級化樹脂をガラスカ
ラムから取り出しエタノールでよく洗浄し、下式で示さ
れる樹脂を得た。
ム(内径11mm)に充填して吸着カラムを作成し、こ
の吸着カラムにRhHCO(PPh2PhSO3 -Na+)2を
金属ロジウムとして10wtppm含むトリデカナール
溶液を50℃の条件下で、50ml/hrの流速で1時
間流通し、次いで流通した溶液中のロジウム濃度を測定
したところ、0.5wtppm以下であった。流通した
溶液中に含まれるロジウムの95%以上が吸着カラムに
捕集された。この場合、Rhは以下のごとくイオン的結
合により回収されたと考えられる。
H溶液を、濃度50℃、300ml/hrの流速で6時
間流通し、その溶液中のロジウム濃度を測定したとこ
ろ、カラムに吸着されたロジウムの80%以上が脱着さ
れたことが確認された。
硫酸1.3g、エタノール200mlをオートクレーブ
に入れ、100℃まで昇温し、回転数600rpmで2
時間撹拌した。降温放圧後オートクレーブから樹脂を取
り出し、エタノールで洗浄した。 (2)前記(1)で得られ樹脂2.6gをステンレスカ
ラム(内径11mm)に充填して吸着カラムを作成し、
この吸着カラムにRhCO(PPhPhSO3 -Na+)2を
金属ロジウムとして10ppm含むブチルアルデヒド溶
液を50℃の条件下で30ml/hrの流速で1時間流
通し、次いで流通した溶液中のロジウム濃度を測定した
ところ、0.5wtppm以下であった。流通した溶液
中に含まれるロジウムの95%以上が吸着カラムに捕集
された。この場合、Rhは以下のごとく、イオン的に回
収されたと考えられる。
H溶液を、濃度50℃、300ml/hrの流速で6時
間流通し、その溶液中のロジウム濃度を測定したとこ
ろ、カラムに吸着されたロジウムの90%以上が脱着さ
れたことが確認された。
体中に含まれる含貴金属錯体陰イオンを効率よく吸着分
離することができる。また、吸着剤に吸着された含貴金
属錯体陰イオンは、これに陰イオンを含む液体を接触さ
せることにより、容易に脱着することができる。
Claims (7)
- 【請求項1】 液体中の含貴金属錯体陰イオンを吸着す
る吸着剤であって、ビニルピリジン系樹脂からなり、該
樹脂中に含まれるピリジン環の窒素原子の少なくとも一
部が4級化されていることを特徴とする貴金属吸着剤。 - 【請求項2】 該ピリジン環中の4級化窒素原子がメチ
ル基によって4級化されている請求項1の貴金属吸着
剤。 - 【請求項3】 樹脂の架橋度が30%以上である請求項
1又は2の貴金属吸着剤。 - 【請求項4】 含貴金属錯体陰イオンを含む液体を吸着
剤と接触させる工程を含む方法であって、該吸着剤とし
て、樹脂中に含まれるピリジン環の窒素原子の少なくと
も一部が4級化されているビニルピリジン系樹脂を用い
ることを特徴とする貴金属の回収方法。 - 【請求項5】 含貴金属錯体陰イオンを含む液体から該
貴金属を回収する方法であって、 (i)該液体を、樹脂中に含まれるピリジン環の窒素原
子の少なくとも一部が4級化されているビニルピリジン
系樹脂と接触させる吸着工程と、 (ii)該樹脂に、該樹脂に吸着された貴金属を脱着させ
るのに十分な陰イオンを含む液体を接触させる脱着工
程、からなる貴金属の回収方法。 - 【請求項6】 脱着工程の温度が吸着工程の温度より高
い温度である請求項5の方法。 - 【請求項7】 該液体中に含まれる貴金属がロジウムで
ある請求項4〜6のいずれかの方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7349838A JPH09173834A (ja) | 1995-12-21 | 1995-12-21 | 貴金属吸着剤及び貴金属の回収方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7349838A JPH09173834A (ja) | 1995-12-21 | 1995-12-21 | 貴金属吸着剤及び貴金属の回収方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09173834A true JPH09173834A (ja) | 1997-07-08 |
Family
ID=18406461
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7349838A Pending JPH09173834A (ja) | 1995-12-21 | 1995-12-21 | 貴金属吸着剤及び貴金属の回収方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09173834A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002055191A1 (fr) * | 2000-12-27 | 2002-07-18 | Muromachi Chemical Co., Ltd. | Adsorbant sélectif pour métaux nobles du groupe du platine |
JP2004508464A (ja) * | 2000-09-05 | 2004-03-18 | ジョンソン、マッセイ、パブリック、リミテッド、カンパニー | 金属を含有する塩基性イオン交換樹脂の焼却による金属の回収方法 |
CN1318311C (zh) * | 2004-10-29 | 2007-05-30 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种三碘化铑的制备方法 |
JP2017031440A (ja) * | 2015-07-29 | 2017-02-09 | 名古屋市 | 金属イオン回収用吸水ゲル |
-
1995
- 1995-12-21 JP JP7349838A patent/JPH09173834A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004508464A (ja) * | 2000-09-05 | 2004-03-18 | ジョンソン、マッセイ、パブリック、リミテッド、カンパニー | 金属を含有する塩基性イオン交換樹脂の焼却による金属の回収方法 |
WO2002055191A1 (fr) * | 2000-12-27 | 2002-07-18 | Muromachi Chemical Co., Ltd. | Adsorbant sélectif pour métaux nobles du groupe du platine |
CN1318311C (zh) * | 2004-10-29 | 2007-05-30 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种三碘化铑的制备方法 |
JP2017031440A (ja) * | 2015-07-29 | 2017-02-09 | 名古屋市 | 金属イオン回収用吸水ゲル |
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