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JPH09166064A - 内燃機関の吸気装置 - Google Patents

内燃機関の吸気装置

Info

Publication number
JPH09166064A
JPH09166064A JP32740295A JP32740295A JPH09166064A JP H09166064 A JPH09166064 A JP H09166064A JP 32740295 A JP32740295 A JP 32740295A JP 32740295 A JP32740295 A JP 32740295A JP H09166064 A JPH09166064 A JP H09166064A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
intake
collar
air
internal combustion
combustion engine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32740295A
Other languages
English (en)
Inventor
Yutaka Matayoshi
豊 又吉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP32740295A priority Critical patent/JPH09166064A/ja
Publication of JPH09166064A publication Critical patent/JPH09166064A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内燃機関の吸気装置において、インジェクタ
から噴射される燃料が吸気通路壁に付着して壁流となら
ないようにする。 【解決手段】 吸気流制御バルブ8より上流側の吸気通
路11に連通する給気室36をシリンダヘッド10に形
成し、給気室36の近傍に冷却水を循環させるウォータ
ジャケット5をシリンダヘッド10に形成し、インジェ
クタ3から噴射される燃料を給気室36および仕切り壁
37を貫通して吸気流制御バルブ8より下流側の吸気ポ
ート4に導くカラー20を備え、カラー10を介して給
気室36を吸気流制御バルブ8より下流側の吸気ポート
4に連通するエアカーテン噴口18を画成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の吸気装
置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インジェクタから吸気通路に噴射された
燃料を吸気と混合して燃焼室に吸入させる機関にあって
は、インジェクタから噴射される燃料が吸気通路壁に付
着して壁流とならないようにすることが要求される。
【0003】従来の内燃機関の吸気装置として、図30
に示すようになものがある(実開昭57−49570号
公報、参照)。
【0004】インジェクタ103の燃料噴口の近傍にア
シストエア通路104の一端が開口する。アシストエア
通路104の他端は配管105等を介して図示しないス
ロットルバルブより上流側の吸気通路101に連通して
いる。
【0005】スロットルバルブの前後に生じる圧力差に
より、吸気の一部(補助空気)がアシストエア通路10
4を通ってインジェクタ103から噴射される燃料に導
かれ、シリンダに吸入される燃料の微粒化を促すように
なっている。
【0006】インジェクタ103の前方には環状のノズ
ル106が介装される。ノズル106の中央に燃料噴射
口107が形成され、燃料噴射口107のまわりに複数
のアシストエア噴口108が互いに平行に並んで形成さ
れる。
【0007】各アシストエア噴射口108から吸気の一
部図中矢印で示すようにが噴射燃料の外周を取り巻くよ
うに噴出し、燃料噴霧がインジェクタ103の前方に位
置する吸気通路壁の上部に付着して壁流となることを防
止する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の内燃機関の吸気装置にあっては、アシストエ
ア通路104を画成する配管105をインテークマニホ
ールド109の外部に配設する必要があり、部品点数が
増えて構造の複雑化を招くという問題点がある。
【0009】また、実開昭61−80365号公報に開
示されたものは、アシストエア通路がインテークマニホ
ールドに形成され、配管等が不要となっている。
【0010】しかしながら、この場合、アシストエア通
路がインテークマニホールドにドリル加工によって形成
された長穴によって画成される構造のため、機械加工の
工数が増え、生産性が悪いという問題点がある。
【0011】本発明は上記の問題点を解消し、インジェ
クタから噴射される燃料のまわりに吸気を導くようにし
た内燃機関の吸気装置において、構造の簡素化をはかる
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の内燃機
関の吸気装置は、燃焼室に吸気を導く吸気ポートをシリ
ンダヘッドに形成し、吸気通路を運転条件に応じて絞る
バタフライ式の吸気流制御バルブを備え、吸気流制御バ
ルブより上流側の吸気通路に連通する給気室をシリンダ
ヘッドに形成し、給気室を画成する仕切り壁をシリンダ
ヘッドに形成し、給気室の近傍に冷却水を循環させるウ
ォータジャケットをシリンダヘッドに形成し、燃料を噴
射するインジェクタをシリンダヘッドに取付け、インジ
ェクタから噴射される燃料を給気室および仕切り壁を貫
通して吸気流制御バルブより下流側の吸気通路に導くカ
ラーを備え、カラーを介して給気室を吸気流制御バルブ
より下流側の吸気ポートに連通する噴霧加工通路を画成
する。
【0013】請求項2に記載の内燃機関の吸気装置は、
請求項1に記載の発明において、前記吸気ポートに吸気
を導くブランチ部をインテークマニホールドに形成し、
ブランチ部を運転条件に応じて絞るバタフライ式の吸気
流制御バルブをインテークマニホールドに介装し、吸気
流制御バルブより上流側のブランチ部と給気室を連通す
る副ポートをインテークマニホールドに鋳造により形成
する。
【0014】請求項3に記載の内燃機関の吸気装置は、
請求項1に記載の発明において、前記吸気ポートを運転
条件に応じて絞るバタフライ式の吸気流制御バルブをシ
リンダヘッドに介装し、吸気流制御バルブより上流側の
吸気通路壁に対して凹状に窪む給気室をシリンダヘッド
に画成し、給気室を画成する仕切り壁を閉弁位置にある
吸気流制御バルブの外周部に対峙して形成する。
【0015】請求項4に記載の内燃機関の吸気装置は、
請求項3に記載の発明において、前記給気室をその断面
積がブランチ部に向けて拡がるように窪ませる。
【0016】請求項5に記載の内燃機関の吸気装置は、
請求項1から4のいずれか一つに記載の発明において、
前記噴霧加工通路として仕切り壁にカラーを貫通させる
穴とカラーの間にエアカーテン噴口を画成する。
【0017】請求項6に記載の内燃機関の吸気装置は、
請求項5に記載の発明において、前記カラーを吸気通路
の上部に臨ませ、エアカーテン噴口をカラーの上部に限
定して開口させる。
【0018】請求項7に記載の内燃機関の吸気装置は、
請求項1から4のいずれか一つに記載の発明において、
前記噴霧加工通路としてカラーに給気室に面して開口す
るアシストエア噴口を形成する。
【0019】請求項8に記載の内燃機関の吸気装置は、
請求項7に記載の発明において、前記カラーを筒状に形
成し、カラーにアシストエア噴口を画成するガイド筒部
を筒状に形成する。
【0020】請求項9に記載の内燃機関の吸気装置は、
請求項7に記載の発明において、前記カラーを柱状に形
成し、カラーにインジェクタから噴射される燃料を通す
燃料噴霧通路を形成し、カラーに給気室と燃料噴霧通路
を結ぶアシストエア噴口をポート状に形成する。
【0021】請求項10に記載の内燃機関の吸気装置
は、請求項8または9に記載の発明において、前記複数
のアシストエア噴口をカラーの内部で互いに対向するよ
うに開口させる。
【0022】請求項11に記載の内燃機関の吸気装置
は、請求項1から10のいずれか一つに記載の発明にお
いて、前記インジェクタにカラーの基端側内周面を嵌合
させる先端ガイド部を形成し、カラーの基端部にインジ
ェクタとインテークマニホールドの間に挟持されるフラ
ンジを形成する。
【0023】請求項12に記載の内燃機関の吸気装置
は、請求項11に記載の発明において、 前記インテー
クマニホールドにフランジと係合する取付座を形成し、
インジェクタの先端ガイド部に対してフランジおよび取
付座を偏心させる。
【0024】請求項13に記載の内燃機関の吸気装置
は、請求項1から12のいずれか一つに記載の発明にお
いて、前記カラーの先端部にインテークマニホールドの
穴に対して嵌合する環状突起部を形成する。
【0025】請求項14に記載の内燃機関の吸気装置
は、請求項1から13のいずれか一つに記載の発明にお
いて、前記カラーの基端部にインジェクタとインテーク
マニホールドの間に挟持されるフランジを形成し、フラ
ンジ部にインジェクタとインテークマニホールドの少な
くとも一方に接合するシール材を結合する。
【0026】請求項15に記載の内燃機関の吸気装置
は、請求項1から10のいずれか一つに記載の発明にお
いて、前記カラーにイジェクタに嵌合するプロテクタ部
を形成する。
【0027】請求項16に記載の内燃機関の吸気装置
は、請求項1から15のいずれか一つに記載の発明にお
いて、前記給気室の吸気通路に対する開口部を吸気流制
御バルブの前後に生じる圧力差により開く開閉弁を備え
る。
【0028】
【作用】請求項1に記載の内燃機関の吸気装置におい
て、吸気流制御バルブが閉弁した運転状態で、吸気流制
御バルブの前後に生じる圧力差により、吸気が給気室を
通って噴霧加工通路から噴出する。
【0029】噴霧加工通路から噴出する吸気流は、カラ
ーから吸気通路に噴出して拡散する燃料噴霧の微粒化を
促進し、燃料噴霧が吸気通路壁に付着して壁流となるこ
とを防止する。
【0030】給気室から噴霧加工通路を通って吸気ポー
トに流れる吸気はこれ近接して設けられたウォータジャ
ケットを循環する冷却水からの伝熱により加熱され、カ
ラーを介して吸気ポートに噴出する燃料の気化が促され
る。
【0031】インジェクタからの燃料を通すカラーが給
気室および仕切り壁を貫通して設けられる構造により、
カラーを介して吸気流制御バルブを迂回する吸気を導く
噴霧加工通路を画成することが可能となり、外部配管や
機械加工によって形成される長穴等を必要とすることが
なく、構造の簡素化がはかれる。
【0032】請求項2に記載の内燃機関の吸気装置にお
いて、ブランチ部に介装された吸気流制御バルブが閉弁
した運転状態で、吸気流制御バルブの前後に生じる圧力
差により、吸気がブランチ部から副ポートおよび給気室
を通って噴霧加工通路へと流れる。
【0033】副ポートはインテークマニホールドの鋳造
時に一体的に形成することが可能であり、給気室はシリ
ンダヘッドの鋳造時に一体的に形成することが可能であ
り、生産性を高められる。
【0034】請求項3に記載の内燃機関の吸気装置にお
いて、吸気ポートに介装された吸気流制御バルブが閉弁
した運転状態で、吸気流制御バルブの前後に生じる圧力
差により、吸気が吸気ポートから給気室を通って噴霧加
工通路へと流れる。
【0035】給気室を画成する仕切り壁を閉弁位置にあ
る吸気流制御バルブの外周部に対峙させ、インジェクタ
からの燃料を通すカラーが仕切り壁を貫通して設けられ
る構造により、カラーを介して吸気流制御バルブを迂回
する吸気を導く噴霧加工通路を画成することが可能とな
り、外部配管や機械加工によって形成される長穴等を必
要とすることがなく、構造の簡素化がはかれる。
【0036】給気室はシリンダヘッドの鋳造時に一体的
に形成することが可能であり、生産性を高められる。
【0037】請求項4に記載の内燃機関の吸気装置にお
いて、給気室が吸気ポートの吸気通路壁に対してテーパ
状に窪む構造のため、シリンダヘッドの鋳造時に、中子
の吸気ポートを成形する部位と給気室を成形する部位を
別々の金型によって成形する必要がない。すなわち、ブ
ランチ部が上下方向に湾曲する場合、上下2分割の金型
を用いてブランチ部を成形する部位と給気室を成形する
部位が一体となった中子を形成することが可能となり、
生産性を高められる。
【0038】請求項5に記載の内燃機関の吸気装置にお
いて、吸気流制御バルブが閉弁した運転状態で、吸気流
制御バルブの前後に生じる圧力差により、吸気が給気室
を通ってエアカーテン噴口からカラーのまわりに噴出す
る。
【0039】エアカーテン噴口から噴出する吸気流は、
カラーから吸気通路に噴出して拡散する燃料噴霧を包
み、燃料噴霧が吸気通路壁に付着して壁流となることを
防止する。また、吸気通路壁に一旦燃料の壁流が生じて
も、エアカーテン噴口から噴出する高速吸気流によって
燃料を吸気通路壁から剥離させる。
【0040】こうして吸気通路壁に付着して燃料の壁流
が生じることを防止するため、燃料噴射量が変化する過
渡時に燃焼室に供給される混合気の空燃比の制御応答性
が向上する。この結果、三元触媒による排気の浄化率を
維持し、NOx、HC等の排出量を抑えられる。
【0041】請求項6に記載の内燃機関の吸気装置にお
いて、エアカーテン噴口が吸気通路の上部に配置された
カラーの上部に限定して開口しているため、吸気流制御
バルブが閉弁する運転状態で、吸気が給気室を通ってエ
アカーテン噴口から吸気通路壁の上部に沿って噴出す
る。
【0042】吸気通路の上部に配置されたカラーから吸
気通路に噴出する燃料噴霧は、インジェクタに近い吸気
通路壁の上部に付着しやすいが、カラーの上部に限定し
て開口したエアカーテン噴口から噴出する吸気流は、燃
料噴霧と吸気通路壁の間に空気層を形成し、燃料噴霧が
吸気通路壁に付着して壁流となることを防止する。
【0043】また、エアカーテン噴口をカラーの上部に
限定して開口するため、エアカーテン噴口から噴出する
空気流速を高められ、吸気ポートの吸気通路壁に一旦燃
料の壁流が生じても、エアカーテン噴口から噴出する高
速吸気流によって燃料を吸気通路壁から剥離させること
ができる。
【0044】請求項7に記載の内燃機関の吸気装置にお
いて、吸気流制御バルブが閉弁する運転状態で、吸気流
制御バルブの前後に生じる圧力差により、吸気が給気室
を通ってアシストエア噴口からカラーの内部に噴出す
る。
【0045】アシストエア噴口から噴出する高速吸気流
は、カラーを通過する燃料に衝突して燃料の微粒化を促
進する。燃料の微粒化がはかられることにより、燃焼室
における混合気の着火性および火炎伝播の安定性が向上
する。こうして燃焼効率を高められることにより、冷間
時に点火時期をリタードして空燃比を希薄化することが
可能となり、排気温度を上昇させて触媒の昇温時間を短
縮して、未燃焼HCの排出量を大幅に低減することがで
きる。
【0046】請求項8に記載の内燃機関の吸気装置にお
いて、吸気流制御バルブが閉弁する運転状態で、給気室
からアシストエア噴口を通ってカラーの内部に噴出する
吸気流は、ガイド筒部に案内されてカラーに対する所定
の方向から流入するため、燃料の微粒化を促進すること
ができる。
【0047】請求項9に記載の内燃機関の吸気装置にお
いて、吸気流制御バルブが閉弁する運転状態で、給気室
からアシストエア噴口を通ってカラーの内部に噴出する
吸気流は、ポート状をしたアシストエア噴口に案内され
てカラーに対する所定の方向から流入するため、燃料の
微粒化を促進することができる。
【0048】請求項10に記載の内燃機関の吸気装置に
おいて、吸気流制御バルブが閉弁する運転状態で、給気
室から複数のアシストエア噴口を通ってカラーの内部に
噴出する吸気流は、カラーの内部で燃料噴霧を挟むよう
にして互いに衝突し、燃料の微粒化を促進する。
【0049】互いに対向する各アシストエア噴口を通っ
てカラーに噴出する吸気は、カラー内において互いに衝
突し、インジェクタから噴射される燃料噴霧を偏向する
速度成分が互いに打ち消される。このため、各アシスト
エア噴口から噴出する高速吸気流に衝突されながらカラ
ーを通過する燃料噴霧は、吸気通路壁面の方に偏向する
ことが抑えられ、吸気通路壁面に付着して壁流となるこ
とが防止される。
【0050】請求項11に記載の内燃機関の吸気装置に
おいて、カラーの基端側内周面がインジェクタの先端ガ
イド部に嵌合する構造により、インジェクタに対するカ
ラーの位置決めが行われる。
【0051】インジェクタがボルト等を介してシリンダ
ヘッドに締結されることにより、カラーの基端部に形成
さたフランジがインジェクタとシリンダヘッドの間に挟
持されて固定される。この結果、カラーをシリンダヘッ
ドに締結するボルト等を廃止することが可能となり、生
産性を高められる。
【0052】請求項12に記載の内燃機関の吸気装置に
おいて、カラーの基端内周面が嵌合するインジェクタの
先端ガイド部とフランジが係合する取付座が偏心する構
造により、カラーの回転方向に位置決めが行われる。こ
の結果、カラーのシリンダヘッドに対する回り止めを行
うピン等を廃止することが可能となり、生産性を高めら
れる。
【0053】請求項13に記載の内燃機関の吸気装置に
おいて、シリンダヘッドにインジェクタを組み付ける前
に、カラーの先端部に形成された環状突起部がシリンダ
ヘッドの穴に嵌合することにより、カラーの抜け止めが
はかれる。このため、カラーがシリンダヘッドに差し込
まれた状態で、これらの部品をユニット化することが可
能となり、生産性を高められる。
【0054】請求項14に記載の内燃機関の吸気装置に
おいて、フランジ部にインジェクタとシリンダヘッドの
少なくとも一方に接合するシール材を結合する構造によ
り、シリンダヘッドに対するカラーおよびインジェクタ
の取付部の密封性を確保する。
【0055】また、シール材をフランジに結合する構造
により、組付け性を改善するとともに、シール材の組付
けを確実に行うことができる。
【0056】請求項15に記載の内燃機関の吸気装置に
おいて、カラーをプロテクタ部を介してイジェクタに組
み付ける構造により、カラーとイジェクタをユニット化
して、生産性を高められる。
【0057】請求項16に記載の内燃機関の吸気装置に
おいて、吸気流制御バルブが閉弁する運転状態で、吸気
流制御バルブの前後に生じる圧力差により、開閉弁が開
弁し、吸気が給気室を通って流れる。
【0058】吸気流制御バルブが開弁する運転状態で、
開閉弁が閉弁し、吸気ポートを経てブランチ部に吹き返
す既燃焼ガスがカラーの内部や給気室に流入することが
抑えられ、給気室等に堆積物が堆積することを防止でき
る。
【0059】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0060】図1に示すように、燃焼室1には2つの吸
気ポート4と図示しない排気ポートが開口する。吸気ポ
ート4は燃焼室1に対する開口部にバルブシート6が嵌
められ、バルブシート6に着座する吸気弁7によって機
関回転に同期して開閉される。
【0061】機関は吸気弁7が開かれるのに伴って吸気
ポート4から燃焼室1に吸気(混合気)を吸入し、この
吸気をピストンで圧縮して、点火栓で着火燃焼させ、排
気弁が開かれるのに伴って排気が各排気ポートに排出さ
れ、これらの各行程が連続して繰り返されるようになっ
ている。
【0062】シリンダヘッド10にはインテークマニホ
ールド9が接続される。インテークマニホールド9は各
吸気ポート4を介して燃焼室1に連通する吸気通路11
を画成する。
【0063】インテークマニホールド9より上流側の吸
気通路11には図示しないスロットルバルブが介装され
る。スロットルバルブはアクセルペダルに連動して開閉
作動し、吸入空気量を調節するようになっている。
【0064】シリンダヘッド10には吸気ポート4に臨
むインジェクタ3が取付けられる。インジェクタ3から
吸気ポート4に燃料を噴射するようになっている。
【0065】インジェクタ3は、図示しない制御装置か
ら出力される駆動パルス信号により開弁駆動されて、所
定圧力に調節された燃料を噴射する。
【0066】インテークマニホールド9に吸気流制御バ
ルブ8が介装される。吸気流制御バルブ8はインテーク
マニホールド9に画成されるブランチ部12の途中にお
いて吸気ポート4に近接して配置される。
【0067】吸気流制御バルブ8はアクチュエータによ
り吸気通路11の通路中心線と略平行な全開位置から吸
気通路11の通路中心線に対して略直交する全閉位置に
わたって回転駆動される。
【0068】図示しない制御装置は機関の運転状態に応
じて予め設定されたマップの内容にしたがって所定の低
速低負荷域で吸気流制御バルブ8を閉じるように制御す
る。
【0069】インジェクタ3から噴射される燃料噴霧を
通すカラー20が設けられる。カラー20は円筒状に形
成される。
【0070】シリンダヘッド10にはカラー20を介し
てインジェクタ3が臨む穴21,22が形成される。カ
ラー20はその基端部が穴21に挿通し、その先端部が
穴22に挿通する。
【0071】穴22は吸気流制御バルブ8の下流側に位
置して吸気通路壁26の上部に開口する。
【0072】シリンダヘッド10には穴22に連続して
円筒面状に窪む凹部15が形成される。カラー20およ
び凹部15はインジェクタ3から噴射される燃料噴霧が
通る空間を画成している。
【0073】図2にも示すように、シリンダヘッド10
に給気室36を画成する仕切り壁37が形成される。給
気室36は吸気流制御バルブ8より上流側のブランチ部
12に連通する空間をカラー20のまわりに画成する。
【0074】給気室36はシリンダヘッド10のインテ
ークマニホールド9に対する接合面に開口する。インテ
ークマニホールド9には給気室36に連通する副ポート
35が形成される。副ポート35はブランチ部12と平
行に延び、ブランチ部12の吸気通路壁13に対して凹
状に窪む入口34を介して吸気流制御バルブ8より上流
側に連通する。
【0075】図3にも示すように、穴22とカラー20
の間にエアカーテン噴口(噴霧加工通路)18が画成さ
れる。エアカーテン噴口18は給気室36と吸気流制御
バルブ8より下流側の吸気ポート4を連通する。すなわ
ち、入口34と副ポート35と給気室36およびエアカ
ーテン噴口18は吸気流制御バルブ8を迂回して吸気を
導くバイパス通路を構成する。
【0076】この実施形態では穴22はカラー20と同
心に形成され、エアカーテン噴口18は周方向に均等な
開口幅を持つ環状に画成される。
【0077】インジェクタ3は燃料噴口が開口する先端
ガイド部23が円柱状に形成される。先端ガイド部23
にカラー20の基端側内周面が嵌合する。これにより、
インジェクタ3に対するカラー20の位置決めが行われ
る。
【0078】円筒状をしたカラー20の基端にはフラン
ジ25が形成される。インジェクタ3が図示しないボル
トを介してシリンダヘッド10に締結されることによ
り、フランジ25がインジェクタ3とシリンダヘッド1
0に形成された取付座24の間に挟持される。
【0079】シリンダヘッド10にはウォータジャケッ
ト5が形成される。ウォータジャケット5はインジェク
タ3および給気室36の近傍に形成される。ウォータジ
ャケット5を循環する冷却水は暖機後に80°C程度に
保たれ、燃焼室壁の熱が持ち去られる一方、吸気通路壁
26を加熱して燃料壁流の気化が促される。
【0080】以上のように構成され、次に作用について
説明する。
【0081】吸気流制御バルブ8が開弁した運転状態で
は、吸気流制御バルブ8が吸気の流れを絞ることがな
く、インジェクタ3からカラー20を介して噴射された
燃料噴霧と空気が混合しながら燃焼室1へと吸入され、
混合気の均一化がはかれる。
【0082】所定の低速低負荷域で、吸気流制御バルブ
8が閉弁する運転状態で、吸気流制御バルブ8の前後に
生じる圧力差により、吸気が入口34と副ポート35と
給気室36を通ってエアカーテン噴口18からカラー2
0のまわりに噴出する。
【0083】エアカーテン噴口18から噴出する吸気流
は、図1に2点鎖線で示すように拡散する燃料噴霧を包
み、燃料噴霧が吸気通路壁26に付着して壁流となるこ
とを防止する。
【0084】また、吸気ポート5の吸気通路壁26に一
旦燃料の壁流が生じても、エアカーテン噴口18から噴
出する高速吸気流によって燃料を吸気通路壁26から剥
離させる。
【0085】給気室36およぴエアカーテン噴口18を
流れる吸気はこれ近接して設けられたウォータジャケッ
ト5を循環する冷却水からの伝熱により加熱され、吸気
通路壁26に付着した燃料を吹き飛ばす際に燃料壁流の
気化が促される。
【0086】さらに、ウォータジャケット5を循環する
冷却水からの伝熱により吸気通路壁26が加熱され、燃
料壁流の気化が促される。
【0087】こうして吸気通路壁26に付着して燃料の
壁流が生じることを防止するため、燃料噴射量が変化す
る過渡時に燃焼室に供給される混合気の空燃比の制御応
答性が向上する。この結果、図示しない三元触媒による
排気の浄化率を維持し、NOx、HC等の排出量を抑え
られる。
【0088】さらに、エアカーテン噴口18から噴出す
る高速吸気流は、燃料の微粒化を促進するため、燃焼室
1における混合気の着火性および火炎伝播の安定性が向
上する。こうして燃焼効率を高められるため、冷間時に
点火時期をリタードして空燃比を希薄化することが可能
となり、排気温度を上昇させて触媒の昇温時間を短縮し
て、未燃焼HCの排出量を大幅に低減することができ
る。
【0089】インテークマニホールド9の製造過程は、
その鋳造時に一つの中子を用いてブランチ部12および
入口34が成形され、副ポート35が金型を用いて成形
される。
【0090】したがって、インテークマニホールド9は
入口34および副ポート35を持たない従来のインテー
クマニホールドと同様の製造工程で形成することがで
き、生産性を損なわない。
【0091】シリンダヘッド10の製造過程は、その鋳
造時に給気室36が金型を用いて成形される。シリンダ
ヘッド10の鋳造後に、取付座24、穴21,22等が
機械加工により形成される。取付座24、穴21,22
は同心に配置されているため、穴21,22の機械加工
を取付座24と同軸で行うことができる。
【0092】したがって、シリンダヘッド10は給気室
を持たない従来のシリンダヘッドと同様の製造工程で形
成することができ、生産性を損なわない。
【0093】エアカーテン噴口18には入口34、副ポ
ート35、給気室36を介して吸気流制御バルブ8を迂
回する吸気が導かれる構造のため、外部配管や機械加工
によって形成される長穴等を必要とすることがなく、構
造の簡素化がはかれる。
【0094】エアカーテン噴口18を画成する円筒状を
したカラー20は、そのフランジ25がインジェクタ3
とシリンダヘッド10に形成された取付座24の間に挟
持されて結合される構造により、カラー20をシリンダ
ヘッド10に結合するボルト等を用いることなく、給気
室を持たない従来のシリンダヘッドに比べて生産性が悪
化することを抑えられる。
【0095】エアカーテン噴口18をシリンダヘッド1
0に差し込まれるカラー20によって画成する構造のた
め、カラー20の外径を変更することによりエアカーテ
ン噴口18の断面積が調節され、エンジンの仕様変更等
に対応することが容易になり、生産性を高められる。
【0096】次に、図5に示す他の実施形態について説
明する。なお、図1との対応部分には同一符号を付す。
【0097】シリンダヘッド10にはカラー20を介し
てインジェクタ3が臨む穴21,31が形成される。カ
ラー20はその基端部が穴21に隙間無く挿通し、その
先端部が穴31に隙間無く挿通する。各穴21,31の
内径はカラー20の外径と略等しく設定される。
【0098】図6にも示すように、給気室36はカラー
20のまわりに吸気流制御バルブ8より上流側のブラン
チ部12に連通する空間を画成する。
【0099】図7にも示すように、シリンダヘッド10
にはカラー20の間にエアカーテン噴口38を画成する
穴32が形成される。
【0100】穴32は穴31およびカラー20に対して
偏心して形成される。穴32により、エアカーテン噴口
38がカラー20の上部に限定して三日月状の断面をも
って画成される。
【0101】以上のように構成され、次に作用について
説明する。
【0102】所定の低速低負荷域で、吸気流制御バルブ
8が閉弁する運転状態で、吸気流制御バルブ8の前後に
生じる圧力差により、吸気が給気室36を通ってエアカ
ーテン噴口38から吸気通路壁26の上部に沿って噴出
する。
【0103】吸気流制御バルブ8が閉弁する運転状態
で、インジェクタ3から吸気ポート4の上部に噴射され
る燃料噴霧は、図5に2点鎖線で示すように拡散し、イ
ンジェクタ3に近い吸気通路壁26の上部に付着しやす
い。
【0104】エアカーテン噴口38から噴出する吸気流
は、燃料噴霧と吸気通路壁26に空気層を形成し、燃料
噴霧が吸気通路壁26に付着して壁流となることを防止
する。
【0105】また、エアカーテン噴口38をカラー20
の上部に限定して画成するため、エアカーテン噴口38
から噴出する空気流速を高められ、吸気ポート5の吸気
通路壁に一旦燃料の壁流が生じても、エアカーテン噴口
38から噴出する高速吸気流によって燃料を吸気通路壁
26から剥離させることができる。
【0106】給気室36およぴエアカーテン噴口18を
流れる吸気はこれ近接して設けられたウォータジャケッ
ト5を循環する冷却水からの伝熱により加熱され、吸気
通路壁26に付着した燃料を吹き飛ばす際に燃料壁流の
気化が促される。
【0107】カラー20はそのフランジ25がインジェ
クタ3とシリンダヘッド10に形成された取付座24の
間に挟持されて結合されるが、その途中が穴21,32
に隙間無く嵌合する構造により、カラー20のシリンダ
ヘッド10に対する支持剛性を高められる。
【0108】次に、図8に示す他の実施形態について説
明する。なお、図1との対応部分には同一符号を付す。
【0109】シリンダヘッド10にはカラー40を介し
てインジェクタ3が臨む穴42,43が形成される。カ
ラー40はその基端部が穴42に隙間無く挿通し、その
先端部が穴43に隙間無く挿通する。
【0110】図9にも示すように、円筒状をしたカラー
40には2つのアシストエア噴口(噴霧加工通路)41
が給気室36に面して形成される。すなわち、各アシス
トエア噴口41は給気室36とカラー40の内側を連通
する。各アシストエア噴口41がカラー40の両側部に
配置される。
【0111】インジェクタ3は燃料噴口が開口する先端
ガイド部23が円柱状に形成される。先端ガイド部23
にカラー40の基端側内周面が嵌合する。これにより、
インジェクタ3に対するカラー40の位置決めが行われ
る。
【0112】図10にも示すように、円筒状をしたカラ
ー40の基端にはフランジ45が形成される。インジェ
クタ3が図示しないボルトを介してシリンダヘッド10
に締結されることにより、フランジ45がインジェクタ
3とシリンダヘッド10に形成された取付座24の間に
挟持される。
【0113】以上のように構成され、次に作用について
説明する。
【0114】吸気流制御バルブ8が閉弁する運転状態
で、吸気流制御バルブ8の前後に生じる圧力差により、
吸気がブランチ部12から入口34、副ポート35、給
気室36を通ってアシストエア噴口41からカラー40
の内部に噴出する。
【0115】アシストエア噴口41から噴出する高速吸
気流は、燃料の微粒化を促進するため、燃焼室1におけ
る混合気の着火性および火炎伝播の安定性が向上する。
こうして燃焼効率を高められるため、冷間時に点火時期
をリタードして空燃比を希薄化することが可能となり、
排気温度を上昇させて触媒の昇温時間を短縮して、未燃
焼HCの排出量を大幅に低減することができる。
【0116】給気室36からアシストエア噴口41に流
入する吸気はこれ近接して設けられたウォータジャケッ
ト5を循環する冷却水からの伝熱により加熱され、カラ
ー40を介して吸気ポート36に噴出する燃料の気化が
促される。
【0117】さらに、ウォータジャケット5を循環する
冷却水からの伝熱により吸気通路壁26が加熱され、燃
料壁流の気化が促される。
【0118】次に、図11に示す他の実施形態について
説明する。なお、図10等との対応部分には同一符号を
付す。
【0119】フランジ45はカラー40に対して所定値
Lだけオフセットして形成される。これによりフランジ
45の幅は周方向に変化する。
【0120】シリンダヘッドのフランジ45に対する取
付座24もカラー40に対して所定値Lだけオフセット
して形成される。
【0121】この場合、カラー40はそのフランジ45
がインジェクタとシリンダヘッドに形成された取付座2
4の間に挟持されて結合されるが、取付座24とカラー
40の途中が嵌合する穴が偏心している構造により、カ
ラー40のシリンダヘッドに対する回転方向の位置決め
が行われる。
【0122】次に、図12に示す他の実施形態について
説明する。
【0123】円筒状をしたカラー50には2つのアシス
トエア噴口51を画成するガイド筒部52がプレス加工
により円筒状に形成される。各アシストエア噴口51は
同軸上に配置され、カラー50の内部で互いに対向して
開口している。
【0124】この場合、吸気流制御バルブ8が閉弁する
運転状態で、給気室36を通ってアシストエア噴口51
からカラー50の内部に噴出する吸気流は、ガイド筒部
52に案内されてカラー50に対する直交方向から流入
するため、燃料の微粒化が促進される。
【0125】互いに対向する各アシストエア噴口51を
通ってカラー50に噴出する吸気は、カラー50におい
て互いに衝突し、インジェクタから噴射される燃料噴霧
を偏向する速度成分が互いに打ち消される。このため、
各アシストエア噴口51から噴出する高速吸気流に衝突
されながらカラー50を通過する燃料噴霧は、吸気通路
壁面の方に偏向することが抑えられ、吸気通路壁面に付
着して壁流となることが防止される。
【0126】次に、図13に示す他の実施形態について
説明する。
【0127】樹脂製カラー60は円柱状に形成される。
カラー60には2つのアシストエア噴口61がポート状
に形成される。すなわち、アシストエア噴口61は直円
柱状の空間を画成している。
【0128】各アシストエア噴口61は同軸上に配置さ
れ、カラー60の内部で互いに対向して開口している。
【0129】カラー60にはインジェクタの先端部に嵌
合する凹部64が形成されるとともに、インジェクタか
ら噴射される燃料を通す燃料噴霧通路63が円錐状に形
成される。
【0130】この場合も、吸気流制御バルブ8が閉弁す
る運転状態で、給気室36を通ってアシストエア噴口6
1からカラー60の内部に噴出する吸気流は、ガイド筒
部62に案内されてカラー60に対する直交方向から流
入するため、燃料の微粒化を促進することができる。
【0131】さらに、2つのアシストエア噴口61を通
ってカラー60の内部に噴出する吸気流は、カラー60
の内部で燃料噴霧を挟むようにして互いに衝突し、燃料
の微粒化を促進する。
【0132】次に、図14に示す他の実施形態について
説明する。
【0133】カラー70の基端部にフランジ75が形成
されるとともに、先端部に環状突起部76が形成され
る。
【0134】シリンダヘッドにインジェクタを組み付け
る前に、カラー70をシリンダヘッドの挿入した状態
で、環状突起部76が穴にシマリバメで嵌合してカラー
70の抜け止めがはかれる。このため、カラー70がシ
リンダヘッドに差し込まれた状態で、ユニット化するこ
とが可能となり、生産性を高められる。
【0135】インジェクタが図示しないボルトを介して
シリンダヘッドに締結されることにより、フランジ45
がインジェクタ3とシリンダヘッドに形成された取付座
の間に挟持される。
【0136】こうして、カラー70がシリンダヘッドに
組み付けられた状態で、環状突起部76がシリンダヘッ
ドの穴に隙間無く嵌合し、カラー70と穴の間のシール
性を高められる。
【0137】次に、図15に示す他の実施形態について
説明する。なお、図8等との対応部分には同一符号を付
す。
【0138】カラー40のフランジ45にシール材46
が装着される。シール材46はコの字形をした断面をも
って環状に形成され、フランジ45の両面を包むように
して結合される。
【0139】フランジ45はシール材46を介して取付
座24とインジェクタ3に接合し、カラー40およびイ
ンジェクタ3の取付部の密封性を確保する。
【0140】このようにシール材46をカラー40に一
体化する構造により、組付け性を改善するとともに、シ
ール材46の組付けを確実に行うことができる。
【0141】次に、図16に示す他の実施形態について
説明する。
【0142】カラー65のフランジ66はシール材67
を介してシリンダヘッドの取付座に接合し、カラー65
とインジェクタの取付部の密封性を確保するようになっ
ている。
【0143】シール材67は円形の断面をもって環状に
形成され、フランジ66の下面に包まれるようにして一
体化されている。
【0144】このようにシール材67をカラー65に一
体化する構造により、組付け性を改善するとともに、シ
ール材67の組付けを確実に行うことができる。
【0145】次に、図17に示す他の実施形態について
説明する。なお、図1との対応部分には同一符号を付
す。
【0146】カラー80はその内周面から環状に突出す
るプロテクタ部81を有し、これらが樹脂を材質として
一体形成される。カラー80の基端部がインジェクタ3
の先端ガイド部23に嵌合し、プロテクタ部81が先端
ガイド部23の先端面に当接する。先端ガイド部23の
先端面にはプロテクタ部81の内側に燃料噴口が開口し
ている。
【0147】インジェクタ3とシリンダヘッド10の取
付座84の間にはシール材83が介装され、この部分の
密封がはかられる。
【0148】この場合、カラー80をプロテクタ部81
を介してイジェクタ3に組み付ける構造により、カラー
80とイジェクタ3をユニット化して、生産性を高めら
れる。 次に、図18に示す他の実施形態について説明
する。なお、図1との対応部分には同一符号を付す。
【0149】給気室36のブランチ部12に対する開口
部に開閉弁91が設けられる。
【0150】給気室36のブランチ部12に対する開口
部に筒状をしたバルブシート92が取付けられる。バル
ブシート92の背面側に薄板状をした弁体93が着座す
るようになっている。
【0151】図19にも示すように、円盤状をした弁体
93にはC字形の切欠き94が形成される。切欠き94
の外側に位置する外周部95がバルブシート92を介し
て入口34の開口部に固定される。
【0152】以上のように構成され、次に作用について
説明する。
【0153】吸気流制御バルブ8が閉弁する運転状態
で、吸気流制御バルブ8の前後に生じる圧力差により、
開閉弁91はその弁体93がバルブシート92から離れ
て開弁し、吸気がブランチ部12から入口34、副ポー
ト35、給気室36を通ってエアカーテン噴口18から
噴出する。
【0154】吸気流制御バルブ8が開弁する運転状態
で、開閉弁91はその弁体93がバルブシート92に着
座して閉弁し、吸気ポートを経てブランチ部12に吹き
返す既燃焼ガスがブランチ部12から入口34、副ポー
ト35、給気室36等に流入することが抑えられ、これ
らに堆積物が堆積することを防止できる。
【0155】次に、図20に示す他の実施形態について
説明する。
【0156】給気室のブランチ部に対する開口部に開閉
弁95が設けられる。
【0157】給気室のブランチ部に対する開口部に筒状
をしたバルブシート97が取付けられる。バルブシート
97の内側に円柱状をした弁体98が収装される。
【0158】バルブシート97には、弁体98を着座さ
せるシート部99が環状に形成される。弁体98の上部
には突起96が形成される。突起96がバルブシート9
7の天板89に当接することにより、弁体98のリフト
量が規制される。天板89には複数の穴88が開口して
いる。
【0159】吸気流制御バルブが閉弁する運転状態で、
吸気流制御バルブの前後に生じる圧力差により、開閉弁
95はその弁体98がバルブシート97のシート部99
から離れて開弁し、吸気が図中矢印で示すようにバルブ
シート97と弁体98の間を通って流れる。
【0160】吸気流制御バルブが開弁する運転状態で、
開閉弁95はその弁体98がバルブシート97のシート
部99に着座して閉弁し、吸気ポートを経てブランチ部
に吹き返す既燃焼ガスが入口に流入することが抑えら
れ、これらに堆積物が堆積することを防止できる。
【0161】次に、図21に示す実施形態について説明
する。なお、図1等との対応部分には同一符号を付す。
【0162】シリンダヘッド10に吸気流制御バルブ8
が介装される。吸気流制御バルブ8はシリンダヘッド1
0に画成される吸気ポート4の途中に配置される。
【0163】吸気流制御バルブ8はアクチュエータによ
り吸気通路2の通路中心線と略平行な全開位置から吸気
通路2の通路中心線に対して略直交する全閉位置にわた
って回転駆動される。
【0164】インジェクタ3から噴射される燃料噴霧を
通すカラー20が設けられる。カラー20は円筒状に形
成される。
【0165】シリンダヘッド10にはカラー20を介し
てインジェクタ3が臨む穴21,22が形成される。カ
ラー20はその基端部が穴21に挿通し、その先端部が
穴22に挿通する。
【0166】図22にも示すように、シリンダヘッド1
0の吸気通路壁26に対して凹状に窪む給気室16を画
成する仕切り壁17が形成される。給気室16は吸気流
制御バルブ8より上流側の吸気ポート4に開口する空間
をカラー20のまわりに画成する。
【0167】給気室16を画成する仕切り壁17は閉弁
位置にある吸気流制御バルブ8の外周部に対峙して形成
される。仕切り壁17にカラー20を挿通させる穴22
が形成されている。
【0168】給気室16は、その断面積が吸気ポート4
に向けて拡がるテーパ状に窪んで形成される。
【0169】図23にも示すように、穴22とカラー2
0の間にエアカーテン噴口(噴霧加工通路)18が画成
される。エアカーテン噴口18は給気室16と吸気流制
御バルブ8より下流側の吸気ポート4を連通する。すな
わち、給気室16とエアカーテン噴口18は吸気流制御
バルブ8を迂回して吸気を導くバイパス通路を構成す
る。
【0170】この実施形態では穴22はカラー20と同
心に形成され、エアカーテン噴口18は周方向に均等な
開口幅を持つ環状に画成される。
【0171】インジェクタ3は燃料噴口が開口する先端
ガイド部23が円柱状に形成される。先端ガイド部23
にカラー20の基端側内周面が嵌合する。これにより、
インジェクタ3に対するカラー20の位置決めが行われ
る。
【0172】円筒状をしたカラー20の基端にはフラン
ジ25が形成される。インジェクタ3が図示しないボル
トを介してシリンダヘッド10に締結されることによ
り、フランジ25がインジェクタ3とシリンダヘッド1
0に形成された取付座24の間に挟持される。
【0173】シリンダヘッド10にはウォータジャケッ
ト5が形成される。ウォータジャケット5は給気室16
および吸気通路壁26に近接して形成される。
【0174】以上のように構成され、次に作用について
説明する。
【0175】吸気流制御バルブ8が開弁した運転状態で
は、吸気流制御バルブ8が吸気の流れを絞ることがな
く、インジェクタ3からカラー20を介して噴射された
燃料噴霧と空気が混合しながら燃焼室1へと吸入され、
混合気の均一化がはかれる。
【0176】所定の低速低負荷域で、吸気流制御バルブ
8が閉弁する運転状態で、吸気流制御バルブ8の前後に
生じる圧力差により、吸気が給気室16を通ってエアカ
ーテン噴口18からカラー20のまわりに噴出する。
【0177】エアカーテン噴口18から噴出する吸気流
は、図21に2点鎖線で示すように拡散する燃料噴霧を
包み、燃料噴霧が吸気通路壁26に付着して壁流となる
ことを防止する。
【0178】また、吸気ポート5の吸気通路壁26に一
旦燃料の壁流が生じても、エアカーテン噴口18から噴
出する高速吸気流によって燃料を吸気通路壁26から剥
離させる。
【0179】給気室16およぴエアカーテン噴口18を
流れる吸気はこれ近接して設けられたウォータジャケッ
ト5を循環する冷却水からの伝熱により加熱され、吸気
通路壁26に付着した燃料を吹き飛ばす際に燃料壁流の
気化が促される。
【0180】さらに、ウォータジャケット5を循環する
冷却水からの伝熱により吸気通路壁26が加熱されるこ
とにより燃料壁流の気化が促される。
【0181】こうして吸気通路壁26に付着して燃料の
壁流が生じることを防止するため、燃料噴射量が変化す
る過渡時に燃焼室に供給される混合気の空燃比の制御応
答性が向上する。この結果、図示しない三元触媒による
排気の浄化率を維持し、NOx、HC等の排出量を抑え
られる。
【0182】シリンダヘッド10の製造過程は、その鋳
造時に給気室36と吸気ポート4が共通の中子を用いて
成形される。シリンダヘッド10の鋳造後に、取付座2
4、穴21,22等が機械加工により形成される。
【0183】給気室16は吸気ポート4に向けて拡がる
テーパ状に窪んでいるため、中子を成形するのに、吸気
ポート4を成形する部位と給気室16を成形する部位を
別々の金型によって成形する必要がない。すなわち、上
下2分割の金型を用いて吸気ポート4を成形する部位と
給気室16を成形する部位が一体となった中子を形成す
ることができる。
【0184】シリンダヘッド10に形成される取付座2
4と穴21,22は同心に配置されているため、穴2
1,22の機械加工を取付座24と同軸で行うことがで
きる。
【0185】したがって、シリンダヘッド10は給気室
を持たない従来のシリンダヘッドと同様の製造工程で形
成することができ、生産性を損なわない。
【0186】給気室16を画成する仕切り壁17を閉弁
位置にある吸気流制御バルブ8の外周部に対峙させ、イ
ンジェクタ3からの燃料を通すカラー20が仕切り壁1
7を貫通して設けられる構造により、仕切り壁17とカ
ラー20の間に吸気流制御バルブ8の前後を連通するエ
アカーテン噴口18を画成することが可能となる。
【0187】エアカーテン噴口18には給気室16を介
して吸気流制御バルブ8を迂回する吸気が導かれる構造
のため、外部配管や機械加工により形成される長穴等を
必要とすることがなく、構造の簡素化がはかれる。
【0188】次に、図24に示す他の実施形態について
説明する。なお、図21との対応部分には同一符号を付
す。
【0189】シリンダヘッド10にはカラー20を介し
てインジェクタ3が臨む穴21,31が形成される。カ
ラー20はその基端部が穴21に隙間無く挿通し、その
先端部が穴32に隙間無く挿通する。各穴21,31の
内径はカラー20の外径と略等しく設定される。
【0190】図25にも示すように、シリンダヘッド1
0の吸気通路壁26に対して凹状に窪む給気室16が形
成される。給気室16はカラー20のまわりに吸気流制
御バルブ8より上流側の吸気ポート4に開口する空間を
画成する。
【0191】図26にも示すように、シリンダヘッド1
0にはカラー20の間にエアカーテン噴口38を画成す
る穴32が形成される。
【0192】穴32は穴31およびカラー20に対して
偏心して形成される。穴32により、エアカーテン噴口
38がカラー20の上部に限定して三日月状の断面をも
って画成される。
【0193】以上のように構成され、次に作用について
説明する。
【0194】所定の低速低負荷域で、吸気流制御バルブ
8が閉弁する運転状態で、吸気流制御バルブ8の前後に
生じる圧力差により、吸気が給気室16を通ってエアカ
ーテン噴口38から吸気通路壁26の上部に沿って噴出
する。
【0195】吸気流制御バルブ8が閉弁する運転状態
で、インジェクタ3から吸気ポート4の上部に噴射され
る燃料噴霧は、図5に2点鎖線で示すように拡散し、イ
ンジェクタ3に近い吸気通路壁26の上部に付着しやす
い。
【0196】エアカーテン噴口38から噴出する吸気流
は、燃料噴霧と吸気通路壁26に空気層を形成し、燃料
噴霧が吸気通路壁26に付着して壁流となることを防止
する。
【0197】また、エアカーテン噴口38をカラー20
の上部に限定して画成するため、エアカーテン噴口38
から噴出する空気流速を高められ、吸気ポート5の吸気
通路壁に一旦燃料の壁流が生じても、エアカーテン噴口
38から噴出する高速吸気流によって燃料を吸気通路壁
26から剥離させることができる。
【0198】カラー20はそのフランジ25がインジェ
クタ3とシリンダヘッド10に形成された取付座24の
間に挟持されて結合されるが、その途中が穴21,31
に隙間無く嵌合する構造により、カラー20のシリンダ
ヘッド10に対する支持剛性を高められる。
【0199】次に、図27に示す他の実施形態について
説明する。なお、図21との対応部分には同一符号を付
す。
【0200】シリンダヘッド10にはカラー40を介し
てインジェクタ3が臨む穴42,43が形成される。カ
ラー40はその基端部が穴42に隙間無く挿通し、その
先端部が穴43に隙間無く挿通する。
【0201】図28にも示すように、円筒状をしたカラ
ー40には2つのアシストエア噴口(噴霧加工通路)4
1が給気室36に面して形成される。すなわち、各アシ
ストエア噴口41は給気室36とカラー40の内側を連
通する。各アシストエア噴口41がカラー40の両側部
に配置される。
【0202】フランジ45はシール材46を介して取付
座24とインジェクタ3に接合し、カラー40およびイ
ンジェクタ3の取付部の密封性を確保するようになって
いる。シール材46はコの字形をした断面をもって環状
に形成され、フランジ45の両面を包むようにして結合
される。
【0203】このようにシール材46をカラー40に一
体化する構造により、組付け性を改善するとともに、シ
ール材46の組付けを確実に行うことができる。
【0204】以上のように構成され、次に作用について
説明する。
【0205】吸気流制御バルブ8が閉弁する運転状態
で、吸気流制御バルブ8の前後に生じる圧力差により、
吸気が給気室16を通ってアシストエア噴口41からカ
ラー40の内部に噴出する。
【0206】アシストエア噴口41から噴出する高速吸
気流は、燃料の微粒化を促進するため、燃焼室1におけ
る混合気の着火性および火炎伝播の安定性が向上する。
こうして燃焼効率を高められるため、冷間時にリタード
して空燃比を希薄化することが可能となり、排気温度を
上昇させて触媒の昇温時間を短縮して、未燃焼HCの排
出量を大幅に低減することができる。
【0207】給気室36からアシストエア噴口41に流
入する吸気はこれ近接して設けられたウォータジャケッ
ト5を循環する冷却水からの伝熱により加熱され、カラ
ー40を介して吸気ポート36に噴出する燃料の気化が
促される。
【0208】さらに、ウォータジャケット5を循環する
冷却水からの伝熱により吸気通路壁26が加熱され、燃
料壁流の気化が促される。
【0209】給気室16を画成する仕切り壁17を閉弁
位置にある吸気流制御バルブ8の外周部に対峙させ、イ
ンジェクタ3からの燃料を通すカラー40が仕切り壁1
7を貫通して設けられる構造により、カラー40に吸気
流制御バルブ8の前後を連通するアシストエア噴口41
を開口させることが可能となる。
【0210】アシストエア噴口41には給気室16を介
して吸気流制御バルブ8を迂回する吸気が導かれる構造
のため、外部配管や機械加工により形成される長穴等を
必要とすることがなく、構造の簡素化がはかれる。
【0211】次に、図29に示す他の実施形態について
説明する。なお、図21等との対応部分には同一符号を
付す。
【0212】給気室16の吸気ポート4に対する開口部
に開閉弁91が設けられる。給気室16の吸気ポート4
に対する開口部に環状をしたバルブシート92が取付け
られる。バルブシート92の背面側に薄板状をした弁体
93が着座するようになっている。
【0213】この場合、吸気流制御バルブ8が閉弁する
運転状態で、吸気流制御バルブ8の前後に生じる圧力差
により、開閉弁91はその弁体93がバルブシート92
から離れて開弁し、吸気が吸気ポート4から給気室16
を通ってエアカーテン噴口18から噴出する。
【0214】吸気流制御バルブ8が開弁する運転状態
で、開閉弁91はその弁体93がバルブシート92に着
座して閉弁し、吸気ポート4に吹き返す既燃焼ガスが給
気室16に流入することが抑えられ、給気室16に堆積
物が堆積することを防止できる
【0215】。
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の内
燃機関の吸気装置は、吸気流制御バルブが閉弁した運転
状態で給気室を通って噴霧加工通路へ流れる吸気は、こ
れ近接して設けられたウォータジャケットを循環する冷
却水からの伝熱により加熱され、カラーを介して吸気ポ
ートに噴出する燃料の気化が促され、燃焼性を高めるこ
とができる。また、インジェクタからの燃料を通すカラ
ーが給気室および仕切り壁を貫通して設けられる構造に
より、カラーを介して吸気流制御バルブを迂回する吸気
を導く噴霧加工通路を画成することが可能となり、外部
配管や機械加工に形成される長穴等を必要とすることが
なく、構造の簡素化がはかれ、製品のコストダウンがは
かれる。
【0216】請求項2に記載の内燃機関の吸気装置は、
給気室に吸気を導く副ポートがインテークマニホールド
に鋳造によって形成される構造のため、外部配管や機械
加工によって形成される長穴等を必要とすることがな
く、構造の簡素化がはかれ、製品のコストダウンがはか
れる。
【0217】請求項3に記載の内燃機関の吸気装置は、
給気室を画成する仕切り壁を閉弁位置にある吸気流制御
バルブの外周部に対峙させ、インジェクタからの燃料を
通すカラーが仕切り壁を貫通して設けられる構造によ
り、カラーを介して吸気流制御バルブを迂回する吸気を
導く噴霧加工通路を画成することが可能となり、外部配
管や機械加工によって形成される長穴等を必要とするこ
とがなく、構造の簡素化がはかれる。
【0218】請求項4に記載の内燃機関の吸気装置は、
給気室が吸気ポートの吸気通路壁に対してテーパ状に窪
む構造のため、シリンダヘッドの鋳造時に、中子のブラ
ンチ部を成形する部位と給気室を成形する部位を別々の
金型によって成形する必要がなく、生産性を高められ
る。
【0219】請求項5に記載の内燃機関の吸気装置は、
仕切り壁とカラーの間に吸気流制御バルブの前後を連通
するエアカーテン噴口を画成する構造により、吸気流制
御バルブが閉弁した運転状態でエアカーテン噴口から噴
出する吸気流は、カラーから吸気通路に噴出して拡散す
る燃料噴霧を包み、燃料噴霧が吸気通路壁に付着して壁
流となることを防止し、過渡時に空燃比制御応答性が向
上し、エミッションの改善がはかれるとともに、燃費の
低減がはかれる。
【0220】請求項6に記載の内燃機関の吸気装置は、
エアカーテン噴口が吸気通路の上部に配置されたカラー
の上部に限定して開口する構造のため、燃料噴霧と吸気
通路壁の間に空気層を形成し、燃料噴霧が吸気通路壁に
付着して壁流となることを防止し、過渡時に空燃比制御
応答性が向上し、エミッションの改善がはかれるととも
に、燃費の低減がはかれる。
【0221】請求項7に記載の内燃機関の吸気装置は、
仕切り壁に吸気流制御バルブの前後を連通するアシスト
エア噴口を開口させる構造により、吸気流制御バルブが
閉弁する運転状態でアシストエア噴口から噴出する高速
吸気流は、カラーを通過する燃料に衝突して燃料の微粒
化を促進し、冷間時から燃焼効率を高められ、未燃焼H
Cの排出量を大幅に低減することができる。
【0222】請求項8に記載の内燃機関の吸気装置は、
吸気流制御バルブが閉弁する運転状態で給気室からアシ
ストエア噴口を通ってカラーの内部に噴出する吸気流
が、ガイド筒部に案内されてカラーに対する所定の方向
から流入するため、燃料の微粒化を促進し、燃焼性を高
めることができる。
【0223】請求項9に記載の内燃機関の吸気装置は、
吸気流制御バルブが閉弁する運転状態で給気室からアシ
ストエア噴口を通ってカラーの内部に噴出する吸気流
は、ポート状をしたアシストエア噴口に案内されてカラ
ーに対する所定の方向から流入するため、燃料の微粒化
を促進し、燃焼性を高めることができる。
【0224】請求項10に記載の内燃機関の吸気装置
は、吸気流制御バルブが閉弁する運転状態で、互いに対
向する各アシストエア噴口を通ってカラーに噴出する吸
気は、カラー内において互いに衝突し、インジェクタか
ら噴射される燃料噴霧を偏向する速度成分が互いに打ち
消されるため、各アシストエア噴口から噴出する高速吸
気流に衝突されながらカラーを通過する燃料噴霧は、吸
気通路壁面の方に偏向することが抑えられ、吸気通路壁
面に付着して壁流となることが防止される。
【0225】請求項11に記載の内燃機関の吸気装置
は、カラーの基端側内周面がインジェクタの先端ガイド
部に嵌合する構造により、インジェクタに対するカラー
の位置決めが行われ、カラーを締結するボルト等を必要
とすることなく構造の簡素化がはかれる。
【0226】請求項12に記載の内燃機関の吸気装置
は、カラーの基端内周面が嵌合するインジェクタの先端
ガイド部とフランジが係合する取付座が偏心する構造に
より、カラーの回転方向に位置決めが行われ、カラーの
シリンダヘッドに対する回り止めを行うピン等を廃止す
ることが可能となり、構造の簡素化がはかれる。
【0227】請求項13に記載の内燃機関の吸気装置
は、シリンダヘッドにインジェクタを組み付ける前に、
カラーの先端部に形成された環状突起部がシリンダヘッ
ドの穴に嵌合することにより、カラーの抜け止めがはか
れ、これらの部品をユニット化することが可能となり、
生産性を高められる。
【0228】請求項14に記載の内燃機関の吸気装置
は、フランジ部にインジェクタとシリンダヘッドの少な
くとも一方に接合するシール材を結合する構造により、
シリンダヘッドに対するカラーの組付け性を改善すると
ともに、シール材の組付けを確実に行うことができる。
【0229】請求項15に記載の内燃機関の吸気装置
は、カラーがプロテクタ部を介してイジェクタに組み付
けられる構造により、カラーとイジェクタをユニット化
して、生産性を高められる。
【0230】請求項16に記載の内燃機関の吸気装置
は、吸気流制御バルブが開弁する運転状態で、開閉弁が
閉弁し、吸気ポートを経てブランチ部に吹き返す既燃焼
ガスがカラーの内部や給気室に流入することが抑えら
れ、給気室等に堆積物が堆積することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す機関の横断面図。
【図2】同じく図1のA−A線に沿う断面図。
【図3】同じく図1のB−B線に沿う断面図。
【図4】同じく図1のC−C線に沿う断面図。
【図5】他の実施形態を示すインテークマニホールド等
の断面図。
【図6】同じく図6のA−A線に沿う断面図。
【図7】同じく図7のB−B線に沿う断面図。
【図8】さらに他の実施形態を示す機関の横断面図。
【図9】同じく図8のA−A線に沿う断面図。
【図10】さらに他の実施形態を示すカラーの正面図お
よび断面図。
【図11】さらに他の実施形態を示すカラーの正面図。
【図12】さらに他の実施形態を示すカラーの断面図。
【図13】さらに他の実施形態を示すカラーの断面図。
【図14】さらに他の実施形態を示すカラーの側面図。
【図15】さらに他の実施形態を示す機関の横断面図。
【図16】さらに他の実施形態を示すカラーの断面図。
【図17】さらに他の実施形態を示す機関の横断面図。
【図18】さらに他の実施形態を示す機関の横断面図。
【図19】同じく弁体の平面図。
【図20】さらに他の実施形態を示す開閉弁の断面図。
【図21】さらに他の実施形態を示す機関の横断面図。
【図22】同じく図1のA−A線に沿う断面図。
【図23】同じく図21のB−B線に沿う断面図。
【図24】さらに他の実施形態を示す機関の横断面図。
【図25】同じく図24のA−A線に沿う断面図。
【図26】同じく図24のB−B線に沿う断面図。
【図27】さらに他の実施形態を示す機関の横断面図。
【図28】同じく図27のA−A線に沿う断面図。
【図29】さらに他の実施形態を示す機関の横断面図。
【図30】従来例を示す機関の横断面図。
【符号の説明】
1 燃焼室 3 インジェクタ 4 吸気ポート 5 ウォータジャケット 8 吸気流制御バルブ 9 インテークマニホールド 10 シリンダヘッド 11 吸気通路 12 ブランチ部 16 給気室 17 仕切り壁 18 エアカーテン噴口 20 カラー 23 先端ガイド部 22 穴 24 取付座 25 フランジ 35 副ポート 36 給気室 37 仕切り壁 41 アシストエア噴口 40 カラー 45 穴 46 シール材

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃焼室に吸気を導く吸気ポートをシリンダ
    ヘッドに形成し、 吸気通路を運転条件に応じて絞るバタフライ式の吸気流
    制御バルブを備え、 吸気流制御バルブより上流側の吸気通路に連通する給気
    室をシリンダヘッドに形成し、 給気室を画成する仕切り壁をシリンダヘッドに形成し、 給気室の近傍に冷却水を循環させるウォータジャケット
    をシリンダヘッドに形成し、 燃料を噴射するインジェクタをシリンダヘッドに取付
    け、 インジェクタから噴射される燃料を給気室および仕切り
    壁を貫通して吸気流制御バルブより下流側の吸気通路に
    導くカラーを備え、 カラーを介して給気室を吸気流制御バルブより下流側の
    吸気ポートに連通する噴霧加工通路を画成したことを特
    徴とする内燃機関の吸気装置。
  2. 【請求項2】前記吸気ポートに吸気を導くブランチ部を
    インテークマニホールドに形成し、 ブランチ部を運転条件に応じて絞るバタフライ式の吸気
    流制御バルブをインテークマニホールドに介装し、 吸気流制御バルブより上流側のブランチ部と給気室を連
    通する副ポートをインテークマニホールドに鋳造により
    形成したことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の
    吸気装置。
  3. 【請求項3】前記吸気ポートを運転条件に応じて絞るバ
    タフライ式の吸気流制御バルブをシリンダヘッドに介装
    し、 吸気流制御バルブより上流側の吸気通路壁に対して凹状
    に窪む給気室をシリンダヘッドに画成し、 給気室を画成する仕切り壁を閉弁位置にある吸気流制御
    バルブの外周部に対峙して形成したことを特徴とする請
    求項1に記載の内燃機関の吸気装置。
  4. 【請求項4】前記給気室をその断面積がブランチ部に向
    けて拡がるように窪ませたことを特徴とする請求項3に
    記載の内燃機関の吸気装置。
  5. 【請求項5】前記噴霧加工通路として仕切り壁にカラー
    を貫通させる穴とカラーの間にエアカーテン噴口を画成
    したことを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに
    記載の内燃機関の吸気装置。
  6. 【請求項6】前記カラーを吸気通路の上部に臨ませ、 エアカーテン噴口をカラーの上部に限定して開口させた
    ことを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の吸気装
    置。
  7. 【請求項7】前記噴霧加工通路としてカラーに給気室に
    面して開口するアシストエア噴口を形成したことを特徴
    とする請求項1から4のいずれか一つに記載の内燃機関
    の吸気装置。
  8. 【請求項8】前記カラーを筒状に形成し、 カラーにアシストエア噴口を画成するガイド筒部を筒状
    に形成したことを特徴とする請求項7に記載の内燃機関
    の吸気装置。
  9. 【請求項9】前記カラーを柱状に形成し、 カラーにインジェクタから噴射される燃料を通す燃料噴
    霧通路を形成し、 カラーに給気室と燃料噴霧通路を結ぶアシストエア噴口
    をポート状に形成したことを特徴とする請求項7に記載
    の内燃機関の吸気装置。
  10. 【請求項10】前記複数のアシストエア噴口をカラーの
    内部で互いに対向するように開口させたことを特徴とす
    る請求項8または9に記載の内燃機関の吸気装置。
  11. 【請求項11】前記インジェクタにカラーの基端側内周
    面を嵌合させる先端ガイド部を形成し、 カラーの基端部にインジェクタとインテークマニホール
    ドの間に挟持されるフランジを形成したことを特徴とす
    る請求項1から10のいずれか一つに記載の内燃機関の
    吸気装置。
  12. 【請求項12】前記インテークマニホールドにフランジ
    と係合する取付座を形成し、 インジェクタの先端ガイド部に対してフランジおよび取
    付座を偏心させたことを特徴とする請求項11に記載の
    内燃機関の吸気装置。
  13. 【請求項13】前記カラーの先端部にインテークマニホ
    ールドの穴に対して嵌合する環状突起部を形成したこと
    を特徴とする請求項1から12のいずれか一つに記載の
    内燃機関の吸気装置。
  14. 【請求項14】前記カラーの基端部にインジェクタとイ
    ンテークマニホールドの間に挟持されるフランジを形成
    し、 フランジ部にインジェクタとインテークマニホールドの
    少なくとも一方に接合するシール材を結合したことを特
    徴とする請求項1から13のいずれか一つに記載の内燃
    機関の吸気装置。
  15. 【請求項15】前記カラーにイジェクタに嵌合するプロ
    テクタ部を形成したことを特徴とする請求項1から10
    のいずれか一つに記載の内燃機関の吸気装置。
  16. 【請求項16】前記給気室の吸気通路に対する開口部を
    吸気流制御バルブの前後に生じる圧力差により開く開閉
    弁を備えたことを特徴とする請求項1から15のいずれ
    か一つに記載の内燃機関の吸気装置。
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