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JPH09164091A - 光触媒を備えた有底容器と成形方法 - Google Patents

光触媒を備えた有底容器と成形方法

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Publication number
JPH09164091A
JPH09164091A JP7326752A JP32675295A JPH09164091A JP H09164091 A JPH09164091 A JP H09164091A JP 7326752 A JP7326752 A JP 7326752A JP 32675295 A JP32675295 A JP 32675295A JP H09164091 A JPH09164091 A JP H09164091A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photocatalyst
bottomed container
adhesive
container
resin
Prior art date
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Granted
Application number
JP7326752A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2991096B2 (ja
Inventor
Kaoru Shimizu
薫 志水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP7326752A priority Critical patent/JP2991096B2/ja
Publication of JPH09164091A publication Critical patent/JPH09164091A/ja
Application granted granted Critical
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容器の表面に付着した汚れや悪臭を除去す
る。 【解決手段】 二酸化チタンまたは二酸化チタンと活性
炭との混合物等からなる光触媒10を接着剤に含ませ、
浴槽1の表面に塗布した構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光触媒の利用方法に
関し、詳しくは、浴槽または魚釣り用クーラーボックス
等の容器の表面に光触媒を備え、表面に付着した有機物
(アセトアルデヒドやアンモニアや垢等)の分解作用、
殺菌作用、脱臭作用を備えた有底容器に関する。
【0002】
【従来の技術】浴槽内の湯をポンプで循環させ浄化する
手段としては、例えば、湯の循環経路途中で紫外線によ
り殺菌処理する装置が提案されている。また、湯の循環
経路途中に紫外線を発光する光源と光触媒とを配設する
浄水装置が特開平6−218393号公報などにより提
案されている。
【0003】また、浴槽やクーラーボックスの表面に有
機物等(アセトアルデヒドやアンモニアや垢等)が付着
して汚れた場合または悪臭がしみついた場合、水と洗剤
を用いて人手により洗浄している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の方法で
は、有底容器の表面に付着した有機物等の汚れや悪臭は
洗浄により除去され、光触媒により自動的に除去される
ものでなかった。また、特開平6−218393号公報
に提案される場合においては、浴槽の表面に付着した汚
れを分解、除去するものでない。
【0005】本発明は表面に付着した有機物(アセトア
ルデヒドやアンモニアや垢等)の分解作用、殺菌作用、
脱臭作用を備えた有底容器を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明における有底容器は、光触媒の粉末粒子を有
底容器の表面に備えた構成とし、近紫外線を受けること
により表面に付着した汚染物質や悪臭を除去することを
特徴とする。
【0007】光触媒を表面に備える具体的手段の一例と
しては、有底容器の表面に、光触媒を含んだ接着剤を塗
布する構成としている。
【0008】さらにもう一つの手段としては、浴槽また
はクーラーボックス等の有底容器等を成形する過程たと
えば射出成形過程において、光触媒の粉末粒子を射出材
料たとえば樹脂部材の表面に配設した構成としている。
【0009】光触媒を含ませる接着剤としては熱硬化性
のアクリル系樹脂部材(例えばアクリルメラミン樹脂)
やアルキッドメラミン樹脂部材、または酢酸ビニール
系、またはフッ素樹脂系、またはシリコン樹脂系、また
はエポキシ樹脂系またはUV樹脂(紫外線硬化樹脂)等
の有機バインダの内いずれか一つとしている。
【0010】接着剤に含ませる光触媒としては例えば二
酸化チタン、または二酸化チタンと活性炭との混合物等
任意の光触媒を用いてよい。
【0011】有底容器の表面に固定した光触媒の表面
は、当初、前記有機バインダ(アクリル系樹脂接着剤
等)により被覆されている。しかし、光触媒は300n
m〜400nmの近紫外線を受けることにより、近紫外
線を受けた側(大気と接する表面側)の有機バインダは
分解除去され光触媒が露出する。そして光触媒として機
能する。
【0012】二酸化チタン、または二酸化チタンと活性
炭との混合物等からなる光触媒を有底容器の表面に配設
することにより、表面の汚れを防いだり表面の菌を殺し
たり、しみついた匂いを取る。
【0013】即ち、太陽や蛍光灯や紫外線ランプなどか
ら300nm〜400nmの近紫外線を受けた光触媒は
活性化して有機物(アセトアルデヒドやアンモニア
等)、窒素酸化物、塩素化合物等を酸化し分解する。
【0014】光触媒を含んだ接着剤の塗布厚さは最小
0.1ミクロンメートル〜30ミクロンメートル程度と
している。
【0015】接着剤に配合する光触媒の配合比は0.5
W%〜20W%とし、光触媒の重量平均粒径を0.01
ミクロンメートル〜10ミクロンメートルの範囲として
いる。
【0016】光触媒の構成としては例えば特開平4−4
5853号公報などが提案されている。ここでは、還元
性の触媒活性成分を担持した触媒と、酸化性の触媒活性
成分を担持した光触媒とを互いに接触させ、しかも撥水
性物質をいずれかに接触させることにより、高活性な光
触媒を構成している。
【0017】具体例としては、銅,水銀等の炭酸ガスの
還元反応に対して触媒活性を持つ成分を、カーボンブラ
ック等の導電性担体に担持させる。また、銀、白金等の
水の酸化酸化反応に対して触媒活性を持つ成分を、二酸
化チタン等の半導体に担持させる。そして両者を互いに
接触させるが、活性点が離れているので、電荷の再結合
を妨げる。また、撥水性物質をいずれかに接触させるの
で、触媒は浮上して水溶液表面層に存在し高活性な光触
媒を得る。
【0018】また、チタンのアルコキシド化合物を等モ
ルのエタノール等に溶解させ、塩酸等を加えて加水分解
する。得られたチタン酸化物は粘結剤なしで任意の形状
に形成できる。
【0019】なお、二酸化チタンはアナターゼ型のもの
が好ましいが、銅、銀、白金、その他の金属でメタライ
ズされたルチル型二酸化チタンとしてもよい。
【0020】また、W0↓2,CdS,SrTiO↓
2,MoS↓2のような半導体で光触媒を形成するよう
にしてもよい。
【0021】本発明は上記した構成によって、有底容器
の表面に付着した有機物や悪臭等を特別の装置や人手を
用いることなく除去することが可能となる。
【0022】即ち、光触媒に太陽光または蛍光灯等の近
紫外線が当たることにより、有機物や窒素酸化物などを
酸化して光触媒上に捕捉することができる。その結果、
健康で快適な生活を可能にする。また、環境良化を図れ
る。
【0023】光触媒は時間の経過とともに、主として表
面の活性部分が生成物により覆われ、汚染物質除去能力
が除々に低下するが、水洗浄や湯自身により生成物が洗
い流されることで活性が回復する。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、容器の表面に光触媒を備え、近紫外線を受けること
により容器の表面に付着した汚染物質または臭気を除去
することを特徴とする光触媒を備えた有底容器としたも
のであり、容器の表面に付着した有機物(アセトアルデ
ヒドやアンモニア等)、窒素酸化物、塩素化合物等の汚
染物質を酸化し分解するという作用を有する。
【0025】つぎに、請求項2に記載の発明は、光触媒
を二酸化チタンまたは二酸化チタンと活性炭との混合物
の内いずれか一方を主成分としたことを特徴とする請求
項1に記載の光触媒を備えた有底容器としたものであ
り、容器の表面に付着した有機物(アセトアルデヒドや
アンモニア等)、窒素酸化物、塩素化合物等の汚染物質
を酸化し分解するという作用を有する。
【0026】つぎに、請求項3に記載の発明は、容器の
表面に光触媒を含んだ接着材を塗布したことを特徴とす
る光触媒を備えた有底容器としたものであり、容器の表
面に付着した有機物(アセトアルデヒドやアンモニア
等)、窒素酸化物、塩素化合物等の汚染物質を酸化し分
解するという作用を有する。
【0027】つぎに、請求項4に記載の発明は、接着材
をアクリル系または酢酸ビニール系またはフッ素樹脂系
またはシリコン樹脂系またはエポキシ樹脂系またはウレ
タン樹脂系またはポリエステル樹脂系またはフェノール
樹脂系またはポリ塩化ビニル系の内いずれか一つとした
ことを特徴とする請求項3に記載の光触媒を備えた有底
容器としたものであり、容器の表面に付着した有機物
(アセトアルデヒドやアンモニア等)、窒素酸化物、塩
素化合物等の汚染物質を酸化し分解するという作用を有
する。
【0028】つぎに、請求項5に記載の発明は、容器の
表面に光触媒を埋設したことを特徴とする光触媒を備え
た有底容器としたものであり、容器の表面に付着した有
機物(アセトアルデヒドやアンモニア等)、窒素酸化
物、塩素化合物等の汚染物質を酸化し分解するという作
用を有する。
【0029】つぎに、請求項6に記載の発明は、可動型
と固定型とからなる一対の金型を用意し、前記金型のキ
ャビティに成形材料を供給し、この後、前記可動型を後
退させて空隙部を設け、この空隙部に光触媒を含んだガ
スを供給することにより有底容器の表面に光触媒を配設
することを特徴とする光触媒を備えた有底容器の成形方
法としたもので、射出成型の過程で光触媒の被膜層を形
成でき、被膜層構成のための作業を不要にする。従っ
て、プロセスが簡略化されコストを低減できるという作
用を有する。
【0030】つぎに、請求項7に記載の発明は、ガスが
接着剤を含んだことを特徴とする請求項6に記載の光触
媒を備えた有底容器の成形方法としたもので、光触媒を
より確実に有底容器の表面に確保できるという作用を有
する。
【0031】つぎに、請求項8に記載の発明は、可動型
と固定型とからなる一対の金型を用意し、前記金型のキ
ャビティに成形材料を供給し、この後、前記可動型を後
退させて空隙部を形成し、該空隙部にを光触媒を供給
し、さらに、前記可動型を前進させることにより前記光
触媒を押圧して有底容器の表面近傍に埋設するようにし
たことを特徴とする光触媒を備えた有底容器の成形方法
としたもので、射出成型の過程で光触媒の被膜層を形成
でき、被膜層構成のための作業を不要にする。従って、
プロセスが簡略化されコストを低減できるという作用を
有する。
【0032】以下、本発明の実施の形態における有底容
器を、浴槽とクーラーボックスの例により図1から図5
を用いて説明する。
【0033】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1における浴槽1(有底容器)の平面図を示す。図2
は図1を切断線S1〜S1で切断した縦断面図を示す。
【0034】本発明の浴槽1は図1および図2に示すよ
うに、概略U形の有底容器状を成し鍔部2を上端側の周
囲に設けている。また、必要に応じ給水口3,4と、排
水口5とを側壁および底面に配設している。乳幼児用の
浴槽の場合は給水口3,4と、排水口5は設けていない
場合が多い。
【0035】なお、浴槽1を構成する部材としては、石
材、ステンレス部材、またはアクリル,ポリカーボネー
ト,塩化ビニール、エポキシ等の樹脂部材等任意の部材
で構成してよい。また、形状も任意に実施してよい。
【0036】また、前記浴槽1は表面すなわち浴槽の外
面と内面の内、少なくとも一方に光触媒の粉末粒子を備
えた構成としている。図1の実施例では内面と鍔部のみ
に光触媒を備えた浴槽としている。
【0037】浴槽1の内面に光触媒を備える第一の手段
としては、光触媒を含んだ接着剤を浴槽の表面に塗布す
る構成としている。
【0038】光触媒を含む接着剤としては前述のごと
く、熱硬化性のアクリル系樹脂部材(例えばアクリルメ
ラミン樹脂)やアルキッドメラミン樹脂部材、または酢
酸ビニール系、またはフッ素樹脂系、またはシリコン樹
脂系、またはウレタン樹脂系またはポリエステル樹脂
系、またはフェノール樹脂系、またはポリ塩化ビニル系
等の合成樹脂部材(または有機バインダ)の内いずれか
一つとしている。
【0039】接着剤に含ませる光触媒としては例えば二
酸化チタン、または二酸化チタンと活性炭との混合物等
任意の光触媒を用いてよい。
【0040】光触媒層の塗布厚さは最小0.3ミクロン
メートル〜30ミクロンメートル程度としている。
【0041】接着剤に配合する光触媒の配合比は0.5
W%〜20W%とし、光触媒の重量平均粒径を0.01
ミクロンメートル〜10ミクロンメートルの範囲として
いる。
【0042】なお、上記接着剤の他に、二酸化チタン粒
子の担持方法としてエポキシ樹脂系接着剤を用いる方法
を用いてもよい。この場合は、二酸化チタン粒子に水を
含浸し、エポキシ樹脂を含んだ接着剤に分散後、外囲器
を構成する浴槽表面に塗布する。そして、摂氏30度〜
50度で一次乾燥し、シンナーを蒸発させた後、摂氏8
0度〜200度で二次乾燥し、光触媒層を形成するもの
である。
【0043】また、塗装方法としては、浸漬塗装または
吹き付け塗装または静電塗装または粉体塗装など任意の
手段を用いてよいことは言うまでもない。
【0044】さらに、二酸化チタン粒子を顔料の分散媒
に相当する部分つまり透明接着剤にあたる部分(ビヒク
ル)に分散させて塗布してよいことも同様である。
【0045】さらに、前記浴槽の表面に光触媒を担持さ
せる手段として上記接着剤を用いることの他に、有機物
系の接着剤や水溶性の接着材を用いて固定するようにし
てもよい。また、UV樹脂に光触媒の粉末粒子を含ませ
浴槽の表面に塗布するようにしてもよい。
【0046】なお、乳幼児用の浴槽(バスタブ)の場合
は浴槽の全表面に光触媒を配設するのが望ましい。
【0047】さらに、浴槽1の内面に光触媒を備える第
二の手段としては、図5に示すごとく、射出成形の過程
で、光触媒の粉末粒子を成形品の表面に塗布または埋設
する方法を用いてよい。
【0048】図5は射出成型装置の概念を示す要部断面
図で、図5において、固定型122と可動型123から
なる一対の金型のキャビティ内に浴槽を形成する樹脂を
注入した後、可動型123を二点鎖線で示す位置まで少
量(δ=数十μm〜数百μm)後退させて浴槽の内面を
構成する側に空隙部を設ける。(図示せず。)この空隙
部に光触媒注入装置41Dより光触媒の粉末粒子を含ん
だガスを注入することにより、浴槽の外面に光触媒の被
膜層を形成する構成としている。
【0049】ガスに含ませる光触媒の粉末粒子径は0.
01ミクロンメートル〜100ミクロンメートルの範囲
としている。
【0050】なお、前記空隙部の内面へ光触媒を含んだ
ガスを注入するタイミングは任意に実施される。例え
ば、光触媒の粉末粒子を含んだガスを注入する場合、前
記金型キャビティ内の樹脂が冷却・固化する前に実施し
ている。
【0051】なお当然のことながら、樹脂が冷却・固化
してから光触媒を含んだガスを注入してもよい。この場
合、光触媒が付着面から剥離しないよう前記ガス中にバ
インダーや接着用樹脂や希釈溶剤などを含めてもよい。
【0052】また、光触媒を含んだ高圧ガスが前記バイ
ンダーや接着用樹脂や希釈溶剤を含まない場合、注入後
に再度、後退していた金型を前進させ光触媒の塗布面を
押圧し、光触媒層を成形品の表面または表面近傍に埋設
する様にしてもよい。
【0053】さらに、光触媒を注入するノズルは一ヵ所
に限らず複数箇所任意に配設してよい。前記溶剤として
はアルコール、トルエン、シンナー、アセトン等の任意
の溶剤を、前記接着剤としてはエポキシ樹脂、またはア
クリル樹脂や塩化ビニール樹脂やABS樹脂やPS樹脂
やポリアミド樹脂やポリカーボネート樹脂やスチレン系
樹脂等、任意の樹脂部材を所定量含んでよい。
【0054】さらに、成形品(浴槽)を構成する射出成
形可能な部材としても前記の他に任意に実施してよい。
例えば、ABSやPSやPPやPEやPETやエポキ
シ、または発砲スチロールなどの樹脂部材等を用いてよ
い。勿論、生分解性プラスチックとしてもよい。例え
ば、グルテン等の変性蛋白質部材、紙と変性蛋白質とを
混練した部材、紙を構成するセルロースと変性蛋白質と
を混練した部材、寒天部材、ジャガイモのでんぷんを水
で練った部材、天然高分子ノバモント(商品名マタービ
ー/日本合成化学工業)、微生物産性ポリエステル系I
CI(商品名バイオポール/アイ・シ・アイ・ジャパ
ン)、化学合成法脂肪族系ポリエステル(商品名ビオノ
ーレ/昭和高分子)など任意に用いてよい。
【0055】本発明は上記した構成によって、射出成型
に用いる樹脂部材の特性を変えることがない。例えば、
樹脂部材の成形特性を変化させること無く、デザインの
多様性や使用目的に応じて任意の構造や曲面形状を構成
できる。さらに、成型品の品質も劣化しない。
【0056】さらに、射出成型の過程で光触媒の被膜層
を形成でき、被膜層構成のための作業を不要にする。従
って、プロセスが簡略化されコストを低減できる。
【0057】浴槽の表面に備えた光触媒は太陽や蛍光灯
や紫外線ランプなど300nm〜400nmの近紫外線
を受けることにより活性化し、有機物(アセツアルデヒ
ドやアンモニアや垢等)、窒素酸化物、塩素化合物等を
酸化し分解する。
【0058】光触媒の構成としては例えば特開平4−4
5853号公報などが提案されている。ここでは、還元
性の触媒活性炭成分を担持した触媒と、酸化性の触媒活
性炭成分を担持した光触媒とを互いに接触させ、しかも
撥水性物質をいずれかに接触させることにより、高活性
な光触媒を構成している。
【0059】具体例としては、銅、水銀等の炭酸ガスの
還元反応に対して触媒活性を持つ成分を、カーボンブラ
ック等の導電性担体に担持させる。また、銀、白金等の
水の酸化反応に対して触媒活性を持つ成分を、二酸化チ
タン等の半導体に担持させる。
【0060】そして、両者を互いに接触させるが、活性
点が離れているので、電荷の再結合を妨げる。また、撥
水性物質をいずれかに接触させるので、触媒は浮上して
水溶液表面層に存在し高活性な光触媒を得る。
【0061】なお、圧力流体としては圧縮空気の他に窒
素ガスや不活性ガス(例えばアルゴンガス)等任意に用
いてよい。
【0062】以上のように本発明の実施の形態1におけ
る浴槽(有底容器)は表面に付着した有機物や悪臭等を
特別の装置や人手を用いることなく除去することが可能
となる。
【0063】(実施の形態2)図4は本発明の実施の形
態2におけるクーラーボックス31の縦断面図を示す。
【0064】図3はクーラーボックス31の外観斜視図
を示す。図4において、主要部を構成する符号32は断
熱容器(有底容器)、33は蓋を示す。
【0065】前記断熱容器32(有底容器)は表面すな
わち外面と内面の内、少なくとも一方に光触媒の粉末粒
子を備えた構成としている。図4の実施例では内面と外
面との両面に光触媒を備えた構成としている。
【0066】断熱容器32の表面に光触媒を備える第一
の手段としては、光触媒を含んだ接着剤を塗布する構成
としている。
【0067】光触媒を含む接着剤としては実施の形態1
で述べたごとく、熱硬化性のアクリル系樹脂部材(例え
ばアクリルメラミン樹脂)やアルキッドメラミン樹脂部
材、または酢酸ビニール系、またはフッ素樹脂系、また
はシリコン樹脂系、またはウレタン樹脂系またはポリエ
ステル樹脂系、またはフェノール樹脂系、またはポリ塩
化ビニル系、またはエポキシ樹脂系等の合成樹脂部材
(または有機バインダ)の内いずれか一つとしている。
【0068】接着剤に含ませる光触媒としては例えば二
酸化チタン、または二酸化チタンと活性炭との混合物等
任意の光触媒を用いてよい。
【0069】光触媒層の塗布厚さは最小0.3ミクロン
メートル〜30ミクロンメートル程度としている。
【0070】接着剤に配合する光触媒の配合比は0.5
W%〜20W%とし、光触媒の重量平均粒径を0.01
ミクロンメートル〜100ミクロンメートルの範囲とし
ている。
【0071】これらの構成は実施の形態1の場合と同様
で、光触媒の作用についても同様である。
【0072】即ち、断熱容器32の表面に備えた光触媒
が太陽や蛍光灯など300nm〜400nmの近紫外線
を受けて活性化し、断熱容器32の表面に付着した悪臭
または汚染物質たとえば有機物(アセツアルデヒドやア
ンモニア等)、窒素酸化物、塩素化合物等を酸化し分
解、除去する。
【0073】さらに、断熱容器32の内面に光触媒を備
える第二の手段としては、図5に示すごとく、射出成形
の過程で、光触媒の粉末粒子を成形品(クーラーボック
ス)の内面に塗布または埋設する方法を用いている。該
成形方法は実施の形態1で説明しているので重複説明を
避ける。
【0074】なお、前記クーラーボックスを構成する蓋
33の表面(内面と外面)にも光触媒を所定に配設して
いることは言うまでもない。
【0075】光触媒を備えたクーラーボックスは太陽や
蛍光灯など300nm〜400nmの近紫外線を受けて
活性化し、断熱容器や蓋の表面に付着した悪臭または汚
染物質たとえば有機物(アセツアルデヒドやアンモニア
等)、窒素酸化物、塩素化合物等を酸化し分解、除去す
る。
【0076】なお、有底容器は上記した浴槽または断熱
容器(魚釣り用などのクーラーボックス)の他に、任意
の形状、任意の容器であってよいことは言うまでもな
い。例えば食器や各種調理用具等であってもよい。ま
た、灰皿などとし悪臭を自ら除去する用途の有底容器と
してよい。
【0077】
【発明の効果】以上のように本発明における有底容器は
表面に付着した悪臭または汚染物質たとえば有機物や窒
素酸化物などを酸化して光触媒上に捕捉し、特別の装置
や人手を用いることなく除去することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における浴槽の平面図
【図2】図1を切断線S1〜S1で切断した断面図
【図3】本発明の実施の形態2におけるクーラーボック
スの外観斜視図
【図4】図3の縦断面図
【図5】本発明の実施の形態1,2の成形に用いる成形
装置の要部断面図
【符号の説明】
1 浴槽 2 鍔部 3,4 給水口 5 排水口 10 光触媒 31 クーラーボックス 32 断熱容器 33 蓋 41D 光触媒注入装置 121 成形品 122 固定型 123 可動型 124 シリンダ 150 金型

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器の表面に光触媒を備え、近紫外線を
    受けることにより容器の表面に付着した汚染物質または
    臭気を除去することを特徴とする光触媒を備えた有底容
    器。
  2. 【請求項2】 光触媒を二酸化チタンまたは二酸化チタ
    ンと活性炭との混合物の内いずれか一方を主成分とした
    ことを特徴とする請求項1に記載の光触媒を備えた有底
    容器。
  3. 【請求項3】 容器の表面に光触媒を含んだ接着材を塗
    布したことを特徴とする光触媒を備えた有底容器。
  4. 【請求項4】 接着材をアクリル系または酢酸ビニール
    系またはフッ素樹脂系またはシリコン樹脂系またはエポ
    キシ樹脂系またはウレタン樹脂系またはポリエステル樹
    脂系またはフェノール樹脂系またはポリ塩化ビニル系の
    内いずれか一つとしたことを特徴とする請求項3に記載
    の光触媒を備えた有底容器。
  5. 【請求項5】 容器の表面に光触媒を埋設したことを特
    徴とする光触媒を備えた有底容器。
  6. 【請求項6】 可動型と固定型とからなる一対の金型を
    用意し、前記金型のキャビティに成形材料を供給し、こ
    の後、前記可動型を後退させて空隙部を設け、この空隙
    部に光触媒を含んだガスを供給することにより有底容器
    の表面に光触媒を配設することを特徴とする光触媒を備
    えた有底容器の成形方法。
  7. 【請求項7】 ガスが接着剤を含んだことを特徴とする
    請求項6に記載の光触媒を備えた有底容器の成形方法。
  8. 【請求項8】 可動型と固定型とからなる一対の金型を
    用意し、前記金型のキャビティに成形材料を供給し、こ
    の後、前記可動型を後退させて空隙部を形成し、該空隙
    部にを光触媒を供給し、さらに、前記可動型を前進させ
    ることにより前記光触媒を押圧して有底容器の表面近傍
    に埋設するようにしたことを特徴とする光触媒を備えた
    有底容器の成形方法。
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