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JPH09159788A - 原子炉内遠隔作業装置およびその作業方法 - Google Patents

原子炉内遠隔作業装置およびその作業方法

Info

Publication number
JPH09159788A
JPH09159788A JP7321438A JP32143895A JPH09159788A JP H09159788 A JPH09159788 A JP H09159788A JP 7321438 A JP7321438 A JP 7321438A JP 32143895 A JP32143895 A JP 32143895A JP H09159788 A JPH09159788 A JP H09159788A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shroud
work
scanning
suction
work tool
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7321438A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Yuguchi
康弘 湯口
Hideharu Okano
秀晴 岡野
Motohiko Kimura
元比古 木村
Katsuhiko Sato
勝彦 佐藤
Junichi Takabayashi
順一 高林
Yoshio Hamamoto
良男 濱本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP7321438A priority Critical patent/JPH09159788A/ja
Publication of JPH09159788A publication Critical patent/JPH09159788A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】原子炉圧力容器内に設置されている炉内構造物
の点検,補修,予防保全作業を遠隔で行う。 【解決手段】原子炉圧力容器1とシュラウド4との間に
形成されるアニュラス部2のジェットポンプ3などの炉
内構造物の点検および補修作業を遠隔操作により行う原
子炉内作業装置である。シュラウド4の上部フランジ6
を直接またはレール敷設によって間接的にガイドとし、
シュラウド4を周方向に走行する台車11と、台車搭載部
の上体駆動機構13と、アニュラス部2に先端部を昇降さ
せる多段スライド機構14と、シュラウド4に走査機構24
を近づける接近機構15と、接近機構15に回転軸19を設け
る。回転軸19の先端にワイヤ21を介してフレーム46を接
続し、フレーム46に作業工具23を取り付ける。フレーム
46に吸着パッド47を設けてシュラウド4に固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軽水型原子炉の原
子炉圧力容器の内面とシュラウド胴外面とバッフルプレ
ートとで構成される空間(この空間を以下、アニュラス
部と称する)の炉内構造物の健全性を確保するため検査
・補修・予防保全・あるいは取り替え交換作業を行うた
めの原子炉内遠隔作業装置およびその作業方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、軽水型原子炉では原子炉圧力容器
内の溶接部の健全性を確保するために、マストあるいは
長尺棒の先端に水中テレビカメラを取付け、マストや長
尺棒を原子炉フロア上から操作して原子炉圧力容器内に
挿入し、この原子炉圧力容器内で水中テレビカメラを移
動させて溶接部に近づけ、溶接状態やその劣化状態を目
視点検している。
【0003】また、更に詳細な健全性評価の検査を実施
するために、検査対象の形状や構造に合わせた各種のア
クセス治具を用意し、超音波探傷試験や浸探傷試験など
を実施している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
で対象とするアニュラス部の空間は、極めて狭あいでか
つ、上部からの見通しの悪い環境である。同時に、ジェ
ットポンプや計装管などが内部障害物となり、検査対象
の溶接部へ接近するためには原子炉内において障害物を
回避する機能を有する必要がある。このため、従来のよ
うな単純なマストや長尺棒などではアニュラス部におけ
る点検,補修,予防保全作業が非常に困難となる課題が
ある。
【0005】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、効率よくスムーズに原子炉圧力容器内壁とシ
ュラウド胴外壁とバッフルプレートとで構成される空間
のアニュラス部に設置した炉内構造物の溶接部位への検
査・補修等の各種作業工具を接近可能な汎用の遠隔作業
装置を提供することにある。また、本発明は従来個々の
作業ごとに開発,使用されていた該当部位の全作業を、
一つの遠隔作業システムで実現し、作業効率の向上、従
来接近が不可能であった作業域の削減,コストの低減等
を図ることができる原子炉内遠隔作業方法を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
原子炉圧力容器の内面,前記原子炉圧力容器内に設置し
たシュラウドの外面、またはこのシュラウドの外面と前
記原子炉圧力容器の内面との間に形成されるアニュラス
部に設置した炉内構造物,機器等の点検または補修作業
を遠隔操作により行う原子炉内遠隔作業装置において、
前記シュラウド上部を周方向に走行する台車と、この台
車に配設された位置調整機構と、前記アニュラス部に作
業工具を取り付けて昇降させる昇降機構と、前記作業工
具の走査機構と、この走査機構を前記シュラウドに接近
させる接近機構とを具備したことを特徴とする。
【0007】請求項2記載の発明は、前記位置調整機構
は前記台車に搭載した機器類を駆動するものからなり、
前記昇降機構は多段の部材が上下にスライドし先端の部
材に取り付けられたワイヤを巻き取るワイヤ巻取り装置
とを有する多段スライド機構からなり、前記作業工具は
表面改質用のショットピーニング装置,超音波探傷装置
等の各種作業装置からなり、前記走査機構は前記シュラ
ウドの円筒状湾曲面に適合する形状に形成されて前記シ
ュラウド方向に接近,押し付ける推進装置が配設された
フレームと、このフレームに歯車装置を介して前記シュ
ラウド周方向または鉛直方向に駆動するプレートと、こ
のプレートを駆動するアクチュエータと、前記シュラウ
ド面に沿った面内で前記プレートの駆動方向とは直交方
向に駆動する台と、この台を駆動するアクチュエータと
から構成され、前記接近機構は前記多段スライド機構の
先端部に設けられ、前記走査機構の高さ調整用ワイヤの
一端を通したビームを鉛直軸回りに回転する回転機構お
よび直動する直動機構と、前記シュラウドの周方向を回
転軸としてその半径方向を回転するリンク機構からなる
ことを特徴とする。
【0008】請求項3記載の発明は、前記走査機構のフ
レームに前記シュラウドに固定できる着脱自在の吸着機
構を配設してなることを特徴とする。請求項4記載の発
明は、前記走査機構のプレートに前記シュラウド外面方
向に動作し前記シュラウドにフレームを固定できる吸着
装置を配設してなることを特徴とする。
【0009】請求項5記載の発明は、前記走査機構の台
に前記シュラウドに固定する複数の吸着機構を配設して
なることを特徴とする。請求項6記載の発明は、前記作
業工具は、粉粒の漏れ防止用のブラシ状チャンバが施工
面周辺に配設され、内部に粉粒噴出用のノズルが配設さ
れ、粉粒噴出用のポンプと、回収用のポンプと、これら
ポンプに接続されたチューブが各々粉粒噴出用のノズ
ル,回収用チャンバに接続されたショットピーニング装
置からなることを特徴とする。
【0010】請求項7記載の発明は、前記作業工具と、
この作業工具の走査機構は前記台車上に配設された台車
上搭載部分の位置調整機構を介して配設した前記昇降機
構の先端に前記作業工具の走査機構および前記作業工具
の動作が前記シュラウド外面に沿うように姿勢を変動し
かつ前記作業工具を前記シュラウドに接近させる接近機
構が配設され、この接近機構には先端に前記作業工具の
走査機構が配設されてなることを特徴とする。
【0011】請求項8記載の発明は、前記台車は前記シ
ュラウド上部リングの内面に走行面が接する車輪と、前
記シュラウド上部リングの上面フランジ面に走行面が接
する車輪と、前記シュラウド上部胴の側面に固定された
ラグを避けて前記シュラウドの外面に走行面が接する車
輪と、前記炉心スプレイラインの起立部を避ける機構お
よびアクチュエータとを具備し、前記各々の車輪の少な
くとも一個に走行動力を伝達する機構と動力アクチュエ
ータとを配設してなることを特徴とする。
【0012】請求項9記載の発明は、前記台車に前記原
子炉圧力容器の内面に走行面が接するように水平面内位
置決め機構を配設するか、または原子炉圧力容器から離
れ、炉心スプレイラインを回避する機構を配設してなる
ことを特徴とする。
【0013】請求項10記載の発明は、前記操作機構に
制御信号および動力線,流体チューブなどのケーブルの
一端を接続し、前記走査機構の昇降部位に応じて前記ケ
ーブルが余剰しないようにケーブル長さを調整してなる
ことを特徴とする。
【0014】請求項11記載の発明は、作業工具はショ
ットピーニング装置または超音波探傷装置で前記走行機
構と着脱自在であり、これらの装置の近傍にテレビカメ
ラを配設してなることを特徴とする。請求項12記載の
発明は、前記シュラウド胴の上部にガイドレールを敷設
してなることを特徴とする。
【0015】請求項13記載の発明は、原子炉圧力容器
と、この原子炉圧力容器内に設置されたシュラウドとの
間に形成されるアニュラス部の点検,検査,補修,予防
保全を行う作業方法において、前記シュラウド上部を周
方向に走行する台車と、この台車に配設された位置調整
機構と、前記アニュラス部に作業工具を取り付けて昇降
させる昇降機構と、前記作業工具の走査機構と、この走
査機構を前記シュラウドに接近させる接近機構とを具備
した構成の原子炉内遠隔作業装置をオペレーションフロ
ア上から天井クレーン,燃料交換機の補助ホイストのい
ずれかにより前記シュラウドのフランジ部に吊り込んで
設置し、前記台車上の位置調整機構によって前記昇降機
構の降下位置を調整し、つぎに前記昇降機構によって前
記接近機構,吊り下げ高さ調整機構,作業工具の走査機
構および作業工具を前記シュラウドと原子炉圧力容器の
間に降ろし、前記接近機構を作動して前記走査機構およ
び作業工具を前記シュラウドの方に接近させ、前記走査
機構によって前記シュラウドに対し前記作業工具を走査
して作業を行い、その作業終了後前記接近機構によって
前記走査機構および作業工具を前記シュラウドから前記
原子炉圧力容器の方へ後退し、前記昇降機構を引き上げ
て、最初の設置状態に戻してから前記原子炉内遠隔装置
をオペレーションフロア上に引き上げることを特徴とす
る。
【0016】請求項14記載の発明は、前記作業工具の
前記走査機構および前記作業工具の前記シュラウドへの
接近方法と作業工具の走査方法は前記昇降機構の多段ス
ライド機構によって前記接近機構,走査機構および作業
工具を前記シュラウドと原子炉圧力容器の間に降ろした
後、前記接近機構のリンク機構を作動して、前記多段ス
ライド機構を前記シュラウド方向に向け駆動して姿勢を
固定し、前記走査機構および作業工具をジェットポンプ
のライザーレースとライザーブラケット間の高さに位置
するように前記位置調整機構のワイヤで吊り降ろし、前
記多段スライド機構および回転機構と前記台車の周方向
の走行を連動することによって、2台のジェットポンプ
の間を前記走査機構が通過して、前記シュラウドに接近
し、前記位置調整機構によってさらに作業部位高さまで
ワイヤで位置決めし、前記走査機構に設けた推進装置で
前記シュラウドに接触し、上下方向,前記シュラウド周
方向の前記走査機構によって前記作業工具を位置決め,
走査を行い、吸着部位での作業が終了した後、つぎの作
業部位までワイヤの巻き上げ,巻き下げおよび前記台車
によって作業対象の前記シュラウドの高さと方位の位置
決めを行い、前記推進装置で前記シュラウドに接近し、
作業を行う過程を繰り返し、一連の作業が終了した後、
前記走査機構を前記ライザーレースとライザーブラケッ
ト間の高さの位置から前記接近機構と前記台車の連動に
よって前記ジェットポンプの間を前記シュラウドから前
記原子炉圧力容器の方へ後退し、前記多段スライド機構
を引き上げることを特徴とする。
【0017】請求項15記載の発明は、前記作業工具の
走査方法において、前記作業工具の走査機構および作業
工具がシュラウドに接近し、作業部位まで前記位置調整
機構のワイヤで位置決めし、前記推進装置で前記シュラ
ウドに接触した後、前記走査機構のフレームに配設した
複数の吸着機構で前記シュラウドに吸着固定する。そし
て、前記走査機構により前記シュラウドの上下方向また
は前記シュラウド周方向に作業工具を位置決めして走査
を行い、吸着部位での作業を行う。作業が終了した後、
前記吸着機構の吸着固定を解除し、つぎの作業部位まで
前記位置調整機構のワイヤの巻き上げ,巻き下げ,台車
の走行によって作業高さと方位の位置決めを行い、前記
推進装置によってシュラウドに接近,吸着固定し、作業
を行う過程を繰り返すことを特徴とする。
【0018】請求項16記載の発明は、前記フレームに
配設した複数の吸着機構をシュラウド外面に押し付けて
吸着固定し、前記吸着機構の吸着固定を解除し、つぎの
作業部位まで前記走査機構のフレームの駆動機構でフレ
ーム全体を移動し、ワイヤの巻き上げ,巻き下げ,台車
の移動を行い、位置調整機構のワイヤの長さを調整しな
がら台車を追従させ、つぎに前記吸着機構をシュラウド
に密着させて吸着固定させた後、前記吸着機構の吸着固
定を解除し、作業工程の走査を行う過程を繰り返して連
続作業を行うことを特徴とする。
【0019】請求項17記載の発明は、前記走査機構の
台に配設した吸着機構をシュラウド外面に押し付けて吸
着固定し、前記フレームに配設した吸着機構による吸着
固定を解除し、つぎの作業部位まで前記フレームまたは
前記台を駆動する機構で前記フレーム全体を移動し、前
記位置調整機構のワイヤの巻き上げ,巻き下げ,前記台
車の移動を行い、前記ワイヤの長さを調整しながら前記
台車を追従させ、つぎに前記フレームの吸着機構をシュ
ラウドに密着させて、吸着固定させた後、前記台の吸着
機構の吸着固定を解除し、作業工具の走査を行い、この
過程を繰り返し、連続作業を行うことを特徴とする。
【0020】請求項18記載の発明は、前記走査機構の
吸着機構移動時のワイヤの長さの調整およびガイドロッ
ドや炉心スプレイラインの起立部周辺等、機器と前記ワ
イヤが干渉するシュラウド方位においては、前記ワイヤ
を余剰させ、前記走査機構および作業工具は前記吸着機
構の保持力で周方向に移動して作業を行い、前記ワイヤ
が干渉しない前記シュラウド方位の施工時には前記ワイ
ヤを余剰させないことを特徴とする。
【0021】請求項19記載の発明は、前記シュラウド
の表面改質の予防保全作業方法において、作業工具に粉
粒の漏れ防止用ブラシ状チャンバと、このチャンバ内に
粉粒噴出用ノズルと、回収用ノズルとを有するショット
ピーニング装置を使用する。このショットピーニング装
置の走査時、前記フレームに配設した吸着機構または前
記台に配設した吸着機構を前記シュラウド外面に押し付
けて吸着した後、つぎの作業対象部位に前記フレームを
移動させているときに係わらず、前記ショットピーニン
グ装置をシュラウドの外面に押し付け、粉粒の回収ポン
プを作動し、連続作業を行うことを特徴とする。
【0022】請求項20記載の発明は、前記昇降機構の
先端に着脱装置を配設して前記昇降機構から先端の作業
工具側を着脱可能とし、作業部位に応じて前記昇降機構
を上部に持ち上げ、前記シュラウド上面近傍に保持した
状態で前記昇降機構の着脱部から前記作業工具側を交換
することを特徴とする。
【0023】請求項21記載の発明は、前記シュラウド
上面を台車が走行する場合には走行動力を伝達する機構
が接続された車輪を駆動し、炉心スプレイライン,ガイ
ドロッド,ガイドロッドブラケットと周方向移動台車が
干渉する場合には前記シュラウドの外側に走行面の接し
た車輪を前記炉心スプレイラインの起立部を避ける機構
およびアクチュエータによって、これら干渉物を避ける
ことを特徴とする。
【0024】請求項22記載の発明は、前記アニュラス
部の点検,検査,補修,予防保全を行う原子炉内遠隔作
業方法において、まず、ガイドレールをシュラウド胴の
上部フランジ部に設置し、前記遠隔炉内作業装置をオペ
レーションフロア上から天井クレーン,燃料交換機の補
助ホイストのいずれかを利用してシュラウドのフランジ
部に吊り込んで設置し、つぎに前記多段スライド機構に
よって前記接近機構,作業工具の走査機構および作業工
具を前記シュラウドと前記原子炉圧力容器とのアニュラ
ス部に降ろし、前記接近機構を作動して前記走査機構を
前記シュラウドの方向に接近させ、前記位置調整機構に
よって吊り下げワイヤの長さを調整し、前記走査機構に
よって前記作業工具をシュラウドに対して走査して作業
を行い、この作業終了後は前記接近機構によって前記シ
ュラウドから前記原子炉圧力容器の方向へ後退し、前記
多段スライド機構を引き上げて前記遠隔炉内作業装置を
オペレーションフロア上に引き上げ前記ガイドレールを
撤去して作業を終了することを特徴とする。
【0025】つぎに本発明の各請求項における作用を順
次説明する。シュラウド上部に着座した作業装置はシュ
ラウド胴の上部を周方向に移動し、台車上の搭載部分を
位置調整機構によって半径方向へ位置決めされる。台車
上の搭載部分の一部である昇降機構は作業対象部位に対
して鉛直方向に作業工具の走査機構および作業工具の大
まかな位置決めを行う。また、接近機構によって、シュ
ラウド上部胴よりの外径の小さなシュラウド中間部胴
へ、作業工具および走査機構をシュラウド上部胴との干
渉を避けながら接近させる。接近機構に配設された走査
機構は走査範囲内で作業工具を詳細に位置決めする。位
置決めに関しては台車,台車上搭載部分の位置調整機構
および接近機構で、大まかに作業範囲を位置決めし、走
査機構の作業範囲内で詳細に位置決めすることによっ
て、作業効率は向上し、作業の正確さが向上する。
【0026】接近機構で走査機構と作業工具をジェット
ポンプとシュラウドの隙間に移動させ、走査機構の吊り
高さ調整手段である吊り下げワイヤの長さを調整するこ
とによって、シュラウドの任意の高さに走査機構を位置
決めすることができる。また、走査機構はワイヤを介し
て吊り下げられるので、狭隘なジェットポンプとシュラ
ウドの隙間を通過して、全周移動することができる。従
って、周方向に作業を進行する場合、一定のワイヤ長さ
にして、周方向に移動できるので、ジェットポンプを避
けるために、走査機構を昇降させる必要がなく、著しく
作業効率が向上する。
【0027】先端の作業工具を着脱可能にすることによ
って、共通の遠隔炉内作業装置で、ショットピーニン
グ,超音波探傷試験,目視点検などの各種作業を行うこ
とができ、作業の種類に対する汎用性が向上する。ま
た、オペレーションフロア上で引上げ、除染作業をして
から作業工具を交換することによって、交換作業の監視
が非常に容易であり、ネジ止めなどの簡単な処置で工具
の交換が可能であり、信頼性が向上する。
【0028】燃料交換機の補助ホイストなどを利用し
て、遠隔炉内作業装置を冠水した状態で、ウエルプラッ
トホーム上、機器仮置き(DS)ピット内,原子炉ウエ
ル内,燃料プール内のいずれかに引き上げて作業工具を
交換することによって、オペレーションフロア上からの
監視が、比較的容易であり、炉水中で行うので、除染作
業の必要がなく、作業員と十分な距離をおいて交換作業
ができる。
【0029】一度使用した作業工具は、作業期間中炉水
中で保管し、不具合が発生しない限り、オペレーション
フロア上に引き上げる必要がない。このようにすること
によって、作業の種類に対する汎用性が向上する。
【0030】台車上で作業工具を交換することによっ
て、燃料交換機の補助ホイストなどで上方に引き上げる
時間が短縮され、作業効率が向上する。交換作業を作業
員と十分な距離をおいて実施できる。
【0031】オペレーションフロア上で作業工具の交換
を自動で行う自動交換装置で行い、作業員が手を触れず
に交換作業を実施することができ、被曝低減になる。オ
ペレーションフロア上に、装置が配置されるため、自動
交換装置の不具合が発生した場合でも、容易に修理する
ことができる。
【0032】冠水した状態のウエルプラットホーム上、
DSピット内,原子炉ウエル内,燃料プール内のいずれ
かに引き上げて作業工具を自動交換装置を用いて交換す
ることによって、オペレーションフロア上からの監視
が、比較的容易であり、炉水中で行うので、除染作業の
必要がなく、作業員と十分な距離をおいて交換作業がで
き、被曝低減になる。自動交換装置によって作業工具を
円滑に交換する。
【0033】台車上で自動交換装置によって、自動で円
滑に作業工具の交換を行う。交換対象の作業工具は台車
上で保管する。この方法により作業工具を交換すること
によって、作業工具交換時に装置を引き上げる必要がな
いため、作業時間が短縮する。作業員も直接手を触れる
必要がないので、被曝低減になる。
【0034】接近機構は、昇降機構である直動スライド
機構によってアニュラス部に吊り降ろされ、シュラウド
接近機構は、直動スライド機構との接続部に配設された
シュラウド周方向の回転軸回りに接近機構全体を回転さ
せ、接近機構の直動機構部をシュラウドの方向に向かせ
固定する。
【0035】走行機構の吊り高さ調整機構よって、作業
工具の走査機構がジェットポンプのライザーブレースと
ライザーブラケットの間の高さに吊り下げるように、吊
り下げワイヤの長さを調整する。走査機構を吊り下げる
ワイヤが把持された接近機構のビームを回転機構の回
転,直動機構の直動,台車の移動を連動して、走査機構
と作業工具を原子炉圧力容器側からシュラウド外面に接
近させる。
【0036】フレームに取り付けられた推進装置をシュ
ラウド側に力が発生するように作動し、走査機構をシュ
ラウド外面に接近させ、シュラウド外面の点検,検査を
行う。これにより、目視点検など、精密に位置決め精度
を要求されない場合には、簡易的に作業を行い、作業時
間を短縮することができる。
【0037】接近機構によって、シュラウドの外面に接
近し、推進装置をシュラウドの外面に接近するように作
動させて、シュラウド外面に密着した後、フレームに配
設された吸着機構の複数個の吸盤または吸着パッドをシ
ュラウド外面に吸着させ、フレームを固定し、走査機構
を作動することで、シュラウド外面の点検,検査,補
修,予防保全作業を行う。フレームを固定することによ
って、作業剛性を向上させることができる。
【0038】接近機構によって、シュラウドの外面に接
近し、推進装置をシュラウドの外面に接近するように作
動させて、シュラウド外面に密着した後、フレームに配
設された吸着装置の吸着パッドをシュラウド外面に吸着
させ、フレームを固定し、走査機構を作動することで、
シュラウド外面の点検,検査,補修,予防保全作業を行
う。
【0039】そして、フレームの吸着した走査範囲の作
業が終了した後、走査機構の1段目の走査自由度である
フレーム上の吸着機構の吸盤または吸着パッドをシュラ
ウド外面に吸着させ、フレームをシュラウドに固定し、
フレームの吸盤または吸着パッドの吸着を停止する。
【0040】ついで、走査機構のフレームを走査する駆
動軸,台車もしくは走査機構の吊り下げワイヤの送りを
連動して、フレーム全体をつぎの走査範囲に移動し、フ
レームの吸盤または吸着パッドをシュラウド外面に吸着
させる。フレームの吸盤または吸着パッドの吸着の後
で、吸盤または吸着パッドの吸着を停止し、走査を作動
することで、隣接する走査範囲の点検,検査,補修,予
防を保全作業を行う。
【0041】このようにして、作業はフレームを吸盤ま
たは吸着パッドで固定しながら行うので作業性は向上す
る。また、シュラウドの周溶接線や縦溶接線に沿った作
業のように、連続して一方向の決められた範囲を作業す
る場合には、走査範囲の位置決め精度が高いので、作業
むらをなくし、さらに最低限の走査範囲の重複で済むの
で、作業効率が向上する。
【0042】接近機構によってシュラウドの外面に接近
し、推進装置をシュラウドの外面に接近するように作動
させて、シュラウド外面に密着した後、フレームに配設
した吸着機構の吸盤または吸着パッドをシュラウド外面
に吸着させ、フレームを固定し、走査機構を作動するこ
とで、シュラウド外面の点検,検査,予防保全作業を行
う。
【0043】そして、フレームの吸着した走査範囲の作
業が終了したら、走査機構の2段目の走査自由度である
台上の吸着機構の吸盤または吸着パッドをシュラウド外
面に吸着させ、台をシュラウドに固定し、フレームの吸
盤または吸着パッドの吸着を停止する。
【0044】ついで、走査機構の2つの駆動軸と台車ま
たは走査手段の吊り下げワイヤ、あるいは台車と吊り下
げワイヤの送りの両方を連動して、フレーム全体をつぎ
の走査範囲に移動し、フレームの吸盤または吸着パッド
をシュラウド外面に吸着させる。フレームの吸着パッド
の吸着の後で、台の吸盤または吸着パッドの吸着を停止
し、走査機構を作動することで、隣の走査範囲の点検,
検査,補修,予防保全作業を行う。
【0045】このようにして、作業はフレームを吸盤ま
たは吸着パッドで固定しながら行うので、作業性は向上
し、シュラウド外面上の任意の方向へ向かって作業する
場合には、走査範囲の位置決め精度が高いので作業むら
をなくし、最低限の走査範囲の重複で済むので、作業効
率が向上する。シュラウドの縦溶接線,周溶接線の両方
の走査方向に沿った作業ができる。
【0046】シュラウドのガイドロッドや炉心スプレイ
ラインの接続部がある方位の下部外面など、昇降機構で
ある直動スライド機構が、これらの機器と干渉する方位
において点検,検査,補修,予防保全を行う場合には、
吸着装置と走査の連動によって走査機構を周方向に移動
する。この場合、台車の移動は停止し、走査機構吊り高
さ調整機構のワイヤを走査機構までの高さよりも余分に
送り出すことによってワイヤをたるませて、走査機構は
自らの吸着装置で自重を支持して走査範囲の作業を行
う。
【0047】吸着装置と走行機構の連動によって、作業
工具であるショットピーニング装置の回収用チャンバを
シュラウド外面に密着させ、粒状噴出用のポンプを作動
し、粒粒噴出用のノズルから粉粒をシュラウド面に吹き
付け、同時に回収用のポンプを作動し、吹き付けられた
を粉粒を回収しながら、表面改質作業を行う。
【0048】この場合、隣の走査範囲にフレームが移動
する際、シュラウド外面への押し付け機構によって、常
にショットピーニング装置の回収用チャンバがシュラウ
ド外面から離れないようにする。
【0049】隣の走査範囲までの移動時に回収用チャン
バを離さなければならない場合には、粉粒の散出防止の
ため、回収用チャンバ内の粉粒が残存していないことを
確認するか、走査範囲内の施工の終了し、粉粒の噴出を
停止した後にも、回収用のポンプを作動して、吸引を続
けなければならないが、これらの時間を削減でき、作業
効率が向上する。
【0050】作業工具の付近に配設したテレビカメラ
は、ショットピーニング,超音波探傷等、作業対象面を
過不足なく走査しているか、ショットピーニングの粉粒
漏れなど作業に不具合の有無を監視し、さらに、ショッ
トピーニングがある走査範囲を走査した後の効果の状況
をショットピーニングの施工直後に確認することがで
き、作業効率が向上する。
【0051】昇降機構の先端に配設した作業工具を、台
車および台車上搭載部分の位置調整機構および昇降機構
で位置決めし、主にジェットポンプ上方のアニュラス部
に対して、点検,補修予防保全を行う。
【0052】昇降機構の先端に配設した作業工具の走査
を、台車,台車上搭載部分の位置調整機構および昇降機
構により位置決めし、主にジェットポンプ上方のアニュ
ラス部に対して、点検,補修予防保全を行う。
【0053】昇降機構の先端に配設した接近機構は作業
工具の走査機構をシュラウド面に走査面が平行になるよ
うに、接近機構を作動し、台車,台車上搭載部分の位置
調整機構,昇降機構で走査機構を位置決めし、主にジェ
ットポンプ上方のアニュラス部に対して、点検,補修予
防保全を行う。
【0054】昇降機構の先端に着脱装置を配設し、接近
機構および走査機構などの先端機構部を着脱可能にする
ことによって、共通の作業装置で、ジェットポンプの上
方とジェットポンプの存在する高さの狭隘な部位をショ
ットピーニング,超音波探傷試験,目視点検などの各種
作業を行うことができ、作業部位に対する汎用性がさら
に向上する。
【0055】オペレーションフロア上で引き上げ、除染
作業をしてから昇降機構より先端を交換し、機構構成を
変更することによって、交換作業の監視が非常に容易で
あり、ねじ止めなどの簡単な処置で工具の交換が可能で
あり、信頼性が向上する。
【0056】燃料交換機の補助ホイストなどを利用し
て、作業装置を冠水した状態で、ウエルプラットホーム
上、DSピット内,原子炉ウエル内,燃料プール内のい
ずれかに引き上げて、昇降機構から先端側の接近機構お
よび走査機構等の先端機構部を交換することによって、
オペレーションフロア上からの監視が、比較的容易であ
り、炉水中で行うので、除染作業の必要がなく、作業員
と十分な距離をおいて交換作業ができる。
【0057】一度使用した先端機構部は、作業期間中
は、炉水中で保管し、不具合が発生しない限り、オペレ
ーションフロア上に引き上げる必要がない。この方法に
よれば、作業部位に対する汎用性が向上する。
【0058】台車上で昇降機構より先端側を交換するこ
とによって、燃料交換機の補助ホイストなどで上方に引
き上げる時間が短縮され、作業効率が向上する。交換作
業を作業員と十分な距離をおいて実施できる。一度使用
した先端機構部は、作業期間中、炉水中保管し、不具合
が発生しない限り、オペレーションフロア上に引き上げ
る必要がない。この方法によれば、作業部位に対する汎
用性が向上する。
【0059】オペレーションフロア上で昇降手段より先
端側の機構の交換を自動で行う自動交換装置で行い、作
業員が手を触れずに交換作業を実施することができ、被
曝低減になる。オペレーションフロア上に、装置が配置
されるため、自動交換装置の不具合が発生した場合で
も、容易に修理することができる。
【0060】冠水した状態のウエルプラットホーム上、
DSピット内,原子炉ウエル内,燃料プール内のいずれ
かに引き上げて、昇降機構から先端側の機構を自動交換
装置を用いて交換することによって、オペレーションフ
ロア上からの監視が比較的容易であり、炉水中で行うの
で、除染作業の必要がなく、作業員と十分な距離をおい
て交換作業ができ、被曝低減になる。自動交換装置によ
って作業工具を円滑に交換する。
【0061】台車上で、自動交換装置によって、自動で
円滑に多段スライド機構より先端側の機構の交換を行
う。交換対象の作業工具は、台車上で保管する。この方
法で作業工具を交換することにより、作業工具交換時に
装置を引き上げる必要がないため、作業時間が短縮す
る。作業員も直接手を触れる必要がないので、被曝低減
になる。
【0062】台車の車輪を半径方向の基準として、シュ
ラウドの上部リングの内径面に接するように配設し、鉛
直方向の基準として上部リング上面のシュラウドフラン
ジ面に接するように配設し、シュラウド上部のラグを避
ける構成で、シュラウド胴の外面に走行面を接するよう
に配置する。
【0063】これによって、いずれかの車輪を動力輪と
し、シュラウドの周方向に精度よく、移動することがで
きる。また、シュラウド外面に走行面に接する車輪は、
炉心スプレイラインの起立部を通過する際には干渉しな
い構成になっているか、もしくは回避動作を行い、シュ
ラウドの全周を移動することができる。
【0064】原子炉圧力容器の内面にも接する車輪を配
置することによって、台車の走行時の姿勢安定性が向上
し、台車上搭載部分の位置調整機構を駆動して、シュラ
ウド中心方向へ、台車に搭載された全機構を移動する。
【0065】これにより、装置全体で炉心スプレイライ
ンを回避し、シュラウド全周を移動することができる。
また、全周移動可能になることによって、炉心スプレイ
ラインの起立部の回避時に、補助ホイストや天井クレー
ンによって、再度吊り下げ直す必要がなくなり、作業時
間の短縮になる。
【0066】シュラウドとジェットポンプの隙間で点
検,補修,予防保全作業を行う走査機構に接続される制
御信号線,動力線,流体チューブ等のケーブルは、走査
機構の昇降状態に応じて、送り出し、引き込みが行わ
れ、著しい余剰のないように調整する。
【0067】このようにすることによって、ある一定の
高さで、走査機構がシュラウドとジェットポンプの隙間
を周方向に移動する場合でも、ジェットポンプのライザ
ーブラケット等、炉内構造物の突起部への引っかかりに
よる推進力の低減を防止し、同時にケーブルを保護する
ことができる。
【0068】また、炉内構造物と干渉,摺動する部分に
は、ケーブルを覆う治具を配設することによって、シュ
ラウドやジェットポンプ等炉内構造物の突起部での直接
接触を防止し、ケーブルおよびワイヤを保護することが
できる。
【0069】走査機構がシュラウドとジェットポンプの
隙間に入り込んで点検,補修,予防保全を行う場合、走
査機構に接続される制御信号線,動力線,流体チューブ
等のケーブルの中で、ジェットポンプ上端からバッフル
プレートまでのシュラウドとジェットポンプとの最小隙
間よりも最小径の大きなケーブル類は、走査機構の吊り
高さ調整機構の吊り下げワイヤのように、接近機構と走
査機構を直線的に結びながら、周方向に移動することが
できない。
【0070】そこで、このような太いケーブル類は、走
査機構がシュラウドに接近したジェットポンプ間から、
走査機構の推進力もしくは、強制的に送り出すケーブル
送出装置をアニュラス部に設置し、周方向にケーブルの
送り出しを行う。こうすることによって、シュラウドと
ジェットポンプの隙間を通過できないケーブルを走査機
構や作業工具に接続しなければならない場合でも、遠隔
炉内作業装置は、シュラウドの周方向に移動することが
できる。
【0071】アニュラス部で点検,補修,予防保全を行
う遠隔炉内作業装置の作業と同時に、燃料交換機を併用
する原子炉圧力容器内のシュラウド内の燃料集合体の交
換や、燃料集合体のシャフリングを行ったり、またシュ
ラウド内やアニュラス部の別の部位での点検,補修,予
防保全を並行作業することによって、工程が短縮され、
作業効率が向上する。
【0072】他の作業との並行作業において、各々の作
業装置間での作業部位,装置の位置および姿勢情報の管
理,情報のやり取りを行い、装置間での干渉が予測され
る場合には、インターロックにより、各々の装置の一部
もしくは全部に対して、非常停止をかけると同時に作業
監視者、もしくは操作者に通報し、並行作業が安全に遂
行されるのをサポートする。
【0073】また、他の作業方法において、台車走行用
のレールを天井クレーンもしくは燃料交換機の補助ホイ
ストで吊って搬送、シュラウド上部に着座し、固定す
る。その後、燃料交換機の補助ホイストなどで遠隔炉内
作業装置を原子炉圧力容器内に搬送し、シュラウド上に
固定されたガイドレール上に着座する。
【0074】遠隔炉内作業装置は台車がシュラウド胴の
上部に固定されたガイドレール上を周方向に移動し、台
車上搭載部分は、位置調整機構によって半径方向へ、昇
降機構によって鉛直方向に、作業工具の走査機構および
作業工具が作業対象部位の大まかな位置決めされる。
【0075】接近機構によって、シュラウド上部胴より
の外径の小さなシュラウド中間部胴への作業工具をシュ
ラウド上部胴との干渉を避けながら接近する。接近機構
に配設された走査機構は、走査範囲内で作業工具を詳細
に位置決めする。
【0076】位置決めに関しては、台車,台車上搭載部
分の位置調整機構,昇降機構,接近機構で、大まかに作
業範囲を位置決めし、走査機構で作業範囲内で詳細に位
置決めすることによって、作業効率は向上し、作業の正
確さが向上する。
【0077】シュラウド上部のフランジ面に位置決めピ
ンが立っている場合でも、シュラウド上を周方向に移動
することができる。フランジに固定するガイドレールに
見合った車輪配置および支持ができるので、台車の支持
剛性が向上する。
【0078】
【発明の実施の形態】本発明に係る原子炉内遠隔作業装
置の第1の実施の形態を図1から図29により説明する。
なお、この原子炉内遠隔作業装置における第1の実施の
形態の説明中にその作業方法の第1の実施の形態も併せ
て同時に説明する。
【0079】最初に本実施の形態の全体構成を説明す
る。本実施の形態の原子炉内遠隔装置10(以下、作業装
置10と省略する)は、図1に示すように沸騰水型原子炉
の原子炉圧力容器1内のシュラウド4の上端に台車11の
車輪12(12a〜12c)がシュラウド4に接するように設
置される(図2から図4参照)。
【0080】台車11上に、この台車11の上方の搭載部分
26をシュラウド4の半径方向または周方向に駆動する上
体駆動機構13を介してシュラウド4と原子炉圧力容器1
の間に形成されるアニュラス部2に鉛直方向に駆動する
多段スライド機構14が配設される。
【0081】多段スライド機構14の下端には接近機構15
が配設され、シリンダピストン16によって関節17aが上
下に駆動され、関節17a,関節17b,関節17cで三角形
のリンク機構を構成し、直動機構18がシュラウド4の方
向に一定の角度で揺動する構成になっている(図4参
照)。
【0082】接近機構15の直動機構18には、回転軸19を
介してワイヤ巻取りドラム20と2本のワイヤ21を捕縛お
よびガイドするビーム22が配設される。2本のワイヤ21
の先端部つまり下端には、作業工具23を駆動軸 147a,
147bで走査させる走査機構24と、この駆動軸 147bで
駆動されるアタッチメント58の先端に着脱機構61を介し
て作業工具23が装着される(図10参照)。
【0083】アニュラス部2には炉心に冷却材を流入さ
せる複数のジェットポンプ3が林立して設置されてお
り、図4に示したように、走査機構24は、ジェットポン
プ3とシュラウド4の隙間を通過する。
【0084】つぎに台車11について説明する。台車11
は、シュラウド4の上端を周方向に移動する。台車11の
車輪12[12(a)〜(e)]の配置に関しては、図2〜
4に拡大して示すように、シュラウド上部リング5の内
径の側面に接触し、車軸の方向が鉛直方向である車輪12
aと、駆動モータ(図示せず)が軸に接続され、シュラ
ウド上部リング5のフランジ面6に接触する車輪12b
と、シュラウド4のラグ7を回避し、シリンダピストン
25aによって、シュラウド4を外側から挟み込むように
車輪12cとを配設する。
【0085】図2および図3に示したように回転関節87
a,87bで支持されたシリンダピストン25aの回転関節
87b側は、直動ガイド88の直動部89に配設される。車輪
12cを取り付けた部材86aは、直動部89に固定し、シュ
ラウド4のラグ7を避けるように設けられている。
【0086】部材86aに配設された回転関節87cと回転
関節87dにはシリンダピストン25bが支持されている。
回転関節87dには部材86bが接続し、この部材86bに設
けた回転関節87eとも接続されている部材86bの先端に
転倒防止用の車輪12eが配設される。
【0087】図4に示すように、上体駆動機構13を挟ん
で、上方には原子炉圧力容器1に接するように、車輪12
dが配設される。図3に示すように、シュラウド上部リ
ング5の内径の側面に接触し、車軸の方向が鉛直方向で
ある車輪12aと、駆動モータ(図示せず)が軸に接続さ
れ、シュラウド上部リング5のフランジ面6に接触する
車輪12bと、シュラウド4のラグ7を避けて、シリンダ
ピストン25aによって、シュラウド4を外側から挟み込
むように車輪12cが配設される。
【0088】回転関節87a,87bで支持されたシリンダ
ピストン25aの回転関節87b側は直動ガイド88の直動部
89に配設され、車輪12cが配設された部材86aは直動部
89に固定される。また、車輪12cはラグ7の上方で、シ
ュラウド4に接触する(図3参照)。
【0089】つぎに上体駆動機構13について説明する。
台車11上に搭載された搭載部分26をシュラウド4の半径
方向および周方向に位置決めする上体駆動機構13は、内
部に直動ガイド(図示せず)と、直動アクチュエータ
(図示せず)が配設され、台車11上の搭載部分26をシュ
ラウド4の半径方向に位置調整を行う(図5参照)。
【0090】また、他の例として、内部に鉛直方向の回
転軸27および回転アクチュエータ(図示せず)が配設さ
れ、台車11上の搭載部分26をシュラウド4の周方向に回
転させ、位置調整を行う(図6参照)。さらに、他の例
として、内部に台車11の走行方向の軸回りに回転軸28と
回転アクチュエータ(図示せず)を配設する(図7参
照)。
【0091】また、他の例として、これら単独の構成で
はなく、図5と図6を組み合わせた半径方向の直動機構
と鉛直方向の回転機構を組み合わせる(図示せず)。こ
れら上体駆動機構13によって、炉心スプレイライン8の
起立部を避けることが可能である。
【0092】つぎに多段スライド機構について説明す
る。図1および図4において、台車11上に配設された多
段スライド機構14は、台車11上に駆動機構(図示せず)
が接続されたワイヤドラム30が配設され、直動ガイド
(図示せず)を介して板材29a,29b,29cが直動可能
に接続され、最も先端側の板材29cにワイヤドラム30に
巻かれ、プーリ31によって導かれたワイヤ32の一端が固
定されている。板材29を直動可能に接続する直動ガイド
(図示せず)には、両端に一定のストローク以上直動し
ないように、ストッパー(図示せず)が配設されてい
る。
【0093】つぎに接近機構15について説明する。図
1,図4および図8において、接近機構15は多段スライ
ド機構14の下端に配設された関節17aと、この関節17a
の対向側に位置しており、図示しない関節17dで回転自
在に接続されたシリンダピストン16が配設され、関節17
aが接続されるシャフト33には上下方向に直動ガイド34
が配設されている。関節17a,関節17b,関節17cで三
角形のリンク機構を構成する。
【0094】リンク35は直動機構18であり、モータ42の
出力軸をタイミングベルト43を介してボールネジ36を回
転させ、このボールネジ36の回転により台37が直動す
る。台37には直動機構18が接近姿勢になった場合に、軸
方向が鉛直となるように配設された回転軸19を介してビ
ーム22が配設されている。
【0095】関節39aと関節39bで回転自在に接続され
たシリンダピストン40からなる回転機構38により回転運
動を行う。また、ビーム22に配設され、能動駆動機構
(図示せず)が接続されたワイヤ巻取りドラム20から伸
びる2本のワイヤ21はビーム22の両端にガイドされる。
2本のワイヤ21の先端には走査機構24が配設される。
【0096】また、接近機構15の他の例としては図9に
示すように、台37には中空軸41を介してビーム22が配設
され、関節39aと関節39bで回転自在に接続されたシリ
ンダピストン40で、回転運動を行う。また、リンク35に
固定されたワイヤ巻取りドラム20から伸びる2本のワイ
ヤ21は、中空軸41の中心を通り、ビーム22の両端で捕縛
およびガイドされる。2本のワイヤ21の先端には走査機
構24が配設される。
【0097】つぎに走査機構24について図1,図10,図
11および図12により説明する。すなわち、走査機構24は
図1に示したように接近機構15のワイヤ巻取りドラム20
に巻き取られるワイヤ21の一端に接続している。この走
査機構24は図10に拡大して示すようにワイヤ21により吊
り下げられ、シュラウド4の円筒面に適合し、曲率半径
がシュラウド4の外側の値に近い円筒の一部の方位を切
り出した形状のフレーム46と、このフレーム46の四隅に
図10に示すように吸着機構としての吸着パッド47aと、
この吸着パッド47aを接続する図11,図12に示す吸引ポ
ート62と、吸着パッド47aを押し付けるバネ48と、吸着
パッド47aを引き込むシリンダ49が配設される。
【0098】また、走査機構24がシュラウド4に密着し
た場合、シュラウド4の周方向への駆動ができるよう
に、図10に示したようにフレーム46には内歯車50とガイ
ドレール51が相互に対応して配設されている。フレーム
46の吸着パッド47が設けられた側には部材52が設けら
れ、この部材52上には図1に示したようにガイドレール
51に沿ってガイド車輪152 が回転自在に配設されてい
る。また、出力軸が内歯車50と噛み合った状態の歯車54
は同軸にモータ53と接続している。
【0099】部材52は、例えば図11,図12に示したよう
な吸引ポート62が接続された吸着パッド47bと、この吸
着パッド47bを押し付けるバネ48と吸着パッド47を引き
込むシリンダ49が配設される。シリンダ49はフレーム46
に嵌入して取り付けられている。
【0100】部材52にはボールネジなどの直動伝達機構
56が配設され、この直動伝達機構56を介して台57が配設
され、台57には鉛直下方にアタッチメント58が伸び、ア
タッチメント58の部分に作業監視用のテレビカメラ59が
シュラウド4面を視野にとらえるように配設されてい
る。
【0101】アタッチメント58の下端では、着脱機構61
を介してチューブ60が接続された作業工員23が装着され
る。フレーム46には推進装置102 が取り付けられ、この
推進装置102 によりシュラウド4から原子炉圧力容器1
の方向に噴射する。
【0102】つぎに吸着機構66について説明する。図11
および図12に示すように、吸着機構66には、フレーム46
にシリンダ49が固定され、吸引ポート62の接続された吸
着パッド47の一端が、ピストンロッド67となって、シリ
ンダ49に直動可能に気密にはめ込まれている。シリンダ
49に対するピストンロッド67の直動方向に、押し付け用
のバネ48が取り付けられる。ピストンロッド67を上昇さ
せるため、シリンダ49内への水の供給用に入力ポート55
が配設されている。
【0103】吸着機構66の他の例としては、図13に示し
たように、パンタグラフ機構64とシリンダピストン63の
組み合わせによっても構成できる。図13によれば、フレ
ーム46に関節68a,関節68b,関節68c,関節68dで構
成されるパンタグラフ機構64に吸着機構66として吸着パ
ッド47を接続し、この吸着パッド47に吸引ポート62を接
続し、フレーム46と吸着パッド47を関節68eと関節68f
で回転自在に,シリンダピストン63を支持する。
【0104】つぎに着脱機構61について説明する。図10
に示した作業工具23の着脱機構61は、アタッチメント58
と作業工具23としてのショットピーニング工具69は例え
ば図14に示すように主にボルト70によって締め付け固定
する機構となっている。
【0105】つぎに作業工具23について説明する。作業
工具23の種類は図14に示すショットピーニング工具69と
超音波探傷用工具(図示せず)である。
【0106】つぎにショットピーニング工具69について
説明する。図14において、ショットピーニング工具69
は、ステンレスショット74を噴出させるためのノズル71
と、このノズル71に接続したチューブ60aと、このチュ
ーブ60aに接続しステンレスショット74の供給源に接続
するポンプ(図示せず)と、ノズル71を取り囲むように
配設されたワイヤブラシ72と、このワイヤブラシ72に囲
まれた部分に開口する開孔部73とからなっている。ショ
ットピーニング工具69には回収用吸引ポンプ(図示せ
ず)に接続する回収用チューブ60bが配設される。な
お、図示してない超音波探傷用工具には、超音波探触子
が配列される。
【0107】つぎにテレビカメラについて説明する。監
視用テレビカメラ59および照明(図示せず)は図1に示
した接近機構15のビーム22および図10に示した作業工具
23の着脱機構61の近傍、または作業工具23上の配設され
る(着脱機構61付近のテレビカメラ59のみ図示)。
【0108】つぎに本装置のケーブルについて説明す
る。図10において、作業工具23および走査機構24には、
給電盤,信号線,流体チューブなどのケーブル75が接続
されるが、これらのケーブル75は図15および図16に示す
ように、薄型のケーブルベア44に収容されて、原子炉圧
力容器1上方から吊り降ろされ、多段スライド機構14
や、接近機構15,走査機構24の昇降高さに応じてケーブ
ルベア44の形状を変更するガイド機構45が、台車11上,
多段スライド機構14の下端,接近機構15のビーム22に配
設される。
【0109】作業工具23に接続するケーブル75類は、作
業工具23の走査動作時に外乱を与えないだけの余剰をあ
らかじめ持たせる。なお、図15は走査機構24がシュラウ
ド下部リング9付近まで下降している時の状態を示し、
図16は走査機構24が上限まで上がっている場合の状態を
示している。
【0110】接近機構15のビーム22に配設されたケーブ
ルベア44のガイド機構45は、図17および図18に示すよう
に、接近機構15のビーム22の回転軸19と関節80a,関節
80b,関節80cによってパンタグラフ機構81を構成して
おり、ガイド機構45はパンタグラフ機構81の一部とな
る。
【0111】つぎにケーブル処理を説明する。仮に、作
業工具23に接続するケーブル75の中で、ジェットポンプ
3とシュラウド4の隙間の一部しか通過できない図19に
示す太さのケーブル76の場合には、図20に示すそれらの
ケーブル76を回転アクチュエータ78で駆動するクローラ
79およびガイドローラ107 でケーブル76を挟み込み、強
制的に送るケーブル送り機構77をケーブル76に沿って配
設する。
【0112】ケーブル送り機構77には、原子炉圧力容器
1に吸着するため、吸引ポート82にチューブ83が接続さ
れた吸着パッド84がベアリング85を介して回転自在に配
設されている。
【0113】つぎに通信システムについて説明する。通
信システムはアニュラス部2での作業を行う際に、シュ
ラウド4内で行われる点検,補修,予防保全作業もしく
は、シュラウド4上方で行われる燃料交換作業が同時に
行われる場合を想定して、各々の装置の制御装置(本実
施例の炉内作業装置10の制御装置93以外は図示せず)間
で、通信ケーブルおよび処理装置を配設する(図示せ
ず)。
【0114】つぎに、図1から図29によって上記第1の
実施の形態に係る装置の作用を説明する。最初に搬入搬
出方法について説明する。
【0115】まず、作業装置10の搬入の際には、走査機
構24の吊り下げワイヤ21は巻き上がった状態で、図23の
ように接近機構15のシリンダピストン16を伸展させ、直
動機構18を鉛直下方に下がった状態で、多段スライド機
構14が上端まで上がった姿勢にする。
【0116】図21に示すように、炉内作業装置10は上方
から燃料交換機90の補助ホイスト91または天井クレーン
(図示せず)によって吊り下げられ、給水スパージャ92
と炉心スプレイライン8を回避して、シュラウド4上端
に搬送される。
【0117】図2に示すように、シュラウド4上端のフ
ランジ面6に接触する台車11の鉛直方向を支持する車輪
12bが着座し、横方向の車輪12aが上部リング5の内側
面に接触するまでシュラウド4外側面をシリンダピスト
ン25aを伸縮させて、直動ガイド88を駆動し、下部横方
向の車輪12cを押し付ける。
【0118】ついで、シリンダピストン25bを伸展させ
て、部材86bを回転関節87eまわりに原子炉圧力容器1
の方向に回転させ、車輪12eを原子炉圧力容器1の内面
に接触させ、車輪12cと車輪12eで炉内作業装置10の転
倒を防止する。
【0119】図21に示す炉心スプレイライン8を周方向
に横切って移動する場合には、作業装置10を再度補助ホ
イスト91または天井クレーン(図示せず)で吊り上げ、
炉心スプレイライン8の起立部(図示せず)をかわした
上で、シュラウド4上に、最初に設置した場合と同様の
手順で、着座,設置する(図示せず)。
【0120】作業装置10を搬出する場合には、図23,24
のように作業装置10を搬入時の姿勢まで戻し、燃料交換
機90の補助ホイスト91または天井クレーン(図示せず)
の把持機構106 で把持し、原子炉圧力容器1上方へ吊り
上げられ、DSピット94,燃料プール95,原子炉ウェル
96の上方で一時保管されるか、オペレーションフロア97
まで引き上げられ、水をかけて除染作業を行う(図示せ
ず)。作業が完全に終了した場合には、養生処理を施す
(図示せず)。
【0121】つぎに作業方法を説明する。図23および図
24に示すように作業装置10を原子炉圧力容器1内に搬入
後、シュラウド4のフランジ面6に車輪12bが接触し、
車輪12cと車輪12eによってシュラウド4と原子炉圧力
容器1の間で突っ張り、姿勢保持したら、台車11の車輪
12bの駆動アクチュエータ(図示せず)を駆動して、シ
ュラウド4の周方向に移動する。
【0122】作業対象となるシュラウド4の方位付近の
ジェットポンプ3の隙間に台車11を位置決めし、上体駆
動機構13によって、多段スライド機構14を原子炉圧力容
器1とシュラウド上部胴98の間に位置決めし、ワイヤド
ラム30の駆動機構(図示せず)によって、多段スライド
機構14のワイヤドラム30に巻回されているワイヤ32を繰
り出し、各々の板材29を下方にスライドさせて、接近機
構15を下降させる。
【0123】図25のように、走査機構24をジェットポン
プ3のライザーブレース99とライザーブラケット100 の
間の高さに、走査機構24昇降用のワイヤ巻取りドラム20
に巻かれたワイヤ21をその能動駆動機構(図示せず)に
よって繰り出し、長さを調整する。
【0124】図26のように、接近機構15のシリンダピス
トン16を引き上げると、関節17aが直動機構18に沿って
引き上がり、関節17a,関節17b,関節17cが三角形状
に配置されたリンク機構のリンクの一部である直動機構
18が、一定の角度でシュラウド4の方に向かって起き上
がる。
【0125】図27は作業装置の走行機構24がシュラウド
4に接近した状態を示している。初期状態では、多段ス
ライド機構14側の可動端部に位置する台37(図26中、隠
れており図示されず)は、図8もしくは図9に示すよう
に台37に配設されたシリンダピストン40の回転機構38に
よって一定の角度に回転する。
【0126】シュラウド4上の台車11の周方向走行の連
動によって、図28のように、2本のワイヤ21が捕縛され
たビーム22の動きに追従し、ワイヤ21で吊り下げられた
走査機構24がジェットポンプ3間を抜けて、軌跡101
( 101a, 101b)を描いて、シュラウド4に接近し、
接近機構15の回転機構38の変位角度を走査機構24がシュ
ラウド4面に沿うように戻して、ビーム22をシュラウド
4に密着させる。
【0127】図1のように、所定のシュラウド4の作業
対象部位まで、台車11による周方向走行と、走査機構24
を吊り下げるワイヤ21のワイヤ巻取りドラム20の送りに
よって走査機構24を移動したら、図10に示すように、推
進装置102 を作動して、走査機構24のフレーム46の四隅
に配設された吸着パッド47aをシュラウド4に密着さ
せ、吸着機構66によって、走査機構24をシュラウド4に
吸着固定する。
【0128】吸着機構66の作用として、シュラウド4に
密着した吸着パッド47a内の水を吸引ポート62から吸引
し、シュラウド4に吸着固定する。つぎに、入力ポート
55から水を注入して、吸引機構66のシリンダ49に内接す
るピストンロッド67を後退させ、フレーム46をシュラウ
ド4に接近させることによって、作業工具23をシュラウ
ド4に接触させる。
【0129】吸着機構66が図13のような場合、シリンダ
ピストン63が後退することによって、パンタグラフ機構
64が吸着パッド47の姿勢を一定の姿勢で、作業工具23を
シュラウド4に押し付ける。
【0130】図10において、走査機構24の内歯車50とモ
ータ53の回転を歯車54で伝達し、シュラウド4の周方向
に部材52を駆動し、部材52に配設されたモータ53の出力
軸に接続された直動伝達機構56を回転させて、台57を昇
降させ、台57に取り付けられたアタッチメント58の先端
の着脱機構61を介して接続された作業工具23を周方向と
鉛直方向に駆動,位置決めし、作業を行う。
【0131】図29に示すようにガイドロッドブラケット
104 や炉心スプレイライン8の起立部105 では、上方か
ら多段スライド機構14を降下させることが困難である。
このような部位に対する作業では、図29に示すように、
多段スライド機構14の降下できる最も近くの方位で、走
査機構24のフレーム46の四隅の吸着パッド47aで吸着固
定した状態で、つぎの走査範囲となる作業部位の方向に
走査機構24の図10に示す部材52を駆動する。
【0132】周方向に駆動する部材52に取り付けられた
吸着パッド47bは図11,図12に示す構成であり、入力ポ
ート55に水を注入せずに開放とすることによって、バネ
48により前方に押し出し、シュラウド4に密着させ、吸
引ポート62から水を引き、さらに入力ポート55に注水し
てシリンダロッド67を後退させて吸着固定する。
【0133】吸着パッド47bが図13の構成の場合には、
入出力ポート65aから注水し、パンタグラフ機構64を駆
動して、吸着パッド47bをシュラウド4に密着させて、
吸引ポート62から水を引くことによって吸着させ、シリ
ンダピストン63の入出力ポート65bに注水する。これに
よって、パンタグラフ64を作動し、フレーム46をシュラ
ウド4に接近させる方向に動作する。
【0134】部材52の吸着パッド47bの吸着を確認した
後、フレーム46の四隅の吸着パッド46aの吸着を停止
し、図11,図12の構成の場合には、入力ポート55への注
水を停止し、バネ48の力で、もしくは、図13の構成の場
合には、シリンダピストン63の入出力ポート65に注水す
ることによって、吸着パッド47aを引き込む。
【0135】走査機構24の通常の走査時には部材52を周
方向に駆動する駆動軸 147aによって、フレーム46をガ
イドロッドブラケット104 側の周方向に隣設する走査対
象部位まで移動させる。
【0136】このとき、シュラウド4上の台車11は、台
車11もしくは多段スライド機構14が炉心スプレイライン
8と干渉しない位置で停止し、走査機構24のフレーム46
の移動量に連動し、ワイヤ巻取りドラム20を作動し、走
査機構24の吊り下げワイヤ21を送り出し、ワイヤ21張力
がフレーム46の移動力を低減したり、板材52の吸着パッ
ド47bを引き離す力を生じさせないようにする。
【0137】走査機構24のフレーム46の四隅に配設され
た吸着パッド47aをシュラウド4に密着させ、吸引し、
シュラウド4に吸着固定する。フレーム46の吸着パッド
47aの吸着を確認した後、部材52の吸着パッド47bの吸
着を停止し、図11,図12もしくは図13の構成に応じて、
吸着パッド47bを引き込む。
【0138】つぎに、図10において、走査機構24の内歯
車50とモータ53の回転を歯車54で伝達し、周方向に部材
52を駆動し、部材52に配設されたモータ53の出力軸に接
続された直動伝達機構56を回転させて、台57を昇降さ
せ、台57に取り付けられたアタッチメント58の先端の着
脱機構61を介して接続された作業工具23を周方向と鉛直
方向に駆動,位置決めし、作業を行う。
【0139】ここで、作業の種類が、超音波探傷や、シ
ョットピーニングなど、ある検査範囲を隙間なく走査し
なければならない場合には、走査機構24の走査範囲を精
度よく移動しなければならない。
【0140】このため、まず、超音波探傷の場合には、
フレーム46の四隅の吸着パッド47aで固定したときの走
査範囲を全域走査し、データの取得を終えたら、吸着パ
ッド47aの構成が図11,図12の場合には、入力ポート55
への注水を停止し、もしくは、図13の場合には、入出力
ポート65bへ注水し、シリンダピストン63を縮退させ
て、探触子を配置した工具をシュラウド4胴から離す
(図示せず)。
【0141】つぎの走査範囲となる作業部位の方向に走
査機構24の部材52を周方向に駆動する。周方向に駆動す
る部材52に取り付けられた吸着パッド47bをバネ48によ
って前方に押し出し、シュラウド4に密着させて、吸引
ポート62から水を引いて、吸着固定する。
【0142】部材52の吸着パッド47bの吸着を確認した
後、フレーム46の四隅の吸着パッド47aの吸着を停止
し、図11,図12もしくは図13の構成に対応して、吸着パ
ッド47bを引き込む。
【0143】走査機構24の駆動軸 147aによって、部材
52を周方向に駆動し、フレーム46をつぎの走査範囲の部
位まで移動する。このとき、シュラウド4上の台車11
は、走行機構24のフレーム46の移動量に連動し、シュラ
ウド4の周方向に移動する。
【0144】走査機構24のフレーム46の四隅に配設され
た吸着パッド47aを図11もしくは図13の吸着機構66によ
って、シュラウド4に密着させ、吸引ポート62から水を
吸引し、シュラウド4に吸着固定する。
【0145】フレーム46の吸着パッド47aの吸着を確認
した後、部材52の吸着パッド47bの吸着を停止し、図11
もしくは図13の吸着機構66によって、吸着パッド47bを
引き込む。
【0146】吸着機構66が図11,図12の場合には、入力
ポート55に注水して、吸着パッド47aの接続されたピス
トンロッド67を引き込み、吸着機構66が図13の場合に
は、入出力ポート65bに注水して、パンタグラフ機構64
を反時計回りに回転させ、フレーム46をシュラウド4側
に接近させることによって、超音波探傷用の工具(図示
せず)をシュラウド4胴に接触させる。
【0147】走査機構24の周方向と鉛直方向の駆動軸 1
47a, 147bを各々左右,前後に駆動して、作業工具23
を位置決めし、超音波探傷試験を行う。また、図10に示
すように、走査機構24のアタッチメント58に取り付けら
れたテレビカメラ59によって、超音波探傷を監視する。
以上の動作を繰り返して、超音波探傷を行う。
【0148】ガイドロッドブラケット104 や炉心スプレ
イライン8の起立部105 の下方の部位を作業する場合、
図29のような形態になるが、超音波探傷用の工具(図示
せず)のシュラウド4への押し付け、離しのタイミング
は同様である。
【0149】ショットピーニングの場合には、図14に示
すように、最初にショットピーニング工具69のワイヤブ
ラシ72をシュラウド4に押し付けた状態で、ステンレス
ショット74回収用のポンプ(図示せず)を作動し、開孔
部73から水を吸引してチューブ60aから吸い出し、続い
て、ステンレスショット74噴出用のポンプ(図示せず)
を作動し、チューブ60bを通過して、ノズル71からのス
テンレスショット74の噴出と回収を同時に行う。
【0150】そして、走査機構24の吸着パッド47aで固
定したときの全走査範囲の走査を終了した後、ステンレ
スショット74回収用のポンプ(図示せず)は作動した状
態で、ステンレスショット74噴出用のポンプ(図示せ
ず)を停止し、ステンレスショット74の噴出を停止す
る。
【0151】このショットピーニングの作動状態を保っ
たままの状態で、吸着機構66によってショットピーニン
グ工具69をシュラウド4胴から押し付けた状態を保った
後、つぎの走査範囲となる作業部位の方向に走査機構24
の駆動軸 147aによって部材52を駆動し、周方向に駆動
する部材52に取り付けられた吸着パッド47bを吸着機構
66によってシュラウド4の方向に押し出し、吸着固定す
る。
【0152】部材52に配設された吸着パッド47bの吸着
を確認した後、フレーム46の四隅の吸着パッド47aの吸
着を停止し、吸着機構66によって吸着パッド47aを引き
込みシュラウド4と接触しないようにする。
【0153】走査機構24の部材52を周方向に駆動し、フ
レーム46をつぎの走査範囲の部位まで周方向に移動す
る。このとき、シュラウド4上の台車11は、走査機構24
のフレーム46の移動量に連動し、シュラウド4の周方向
に移動する。走査機構24のフレーム46の四隅に配設され
た吸着機構66によって、吸着パッド47aをシュラウド4
に密着させ、吸引し、シュラウド4に吸着固定する。
【0154】フレーム46の吸着パッド47aの吸着を確認
した後、部材52の吸着パッド47bの吸着を停止し、部材
52に配設された吸着機構66によって、吸着パッド47bを
引き込む。
【0155】フレーム46に固定された吸着機構66,ショ
ットピーニング工具69を押し付けた状態で、再びステン
レスショット74噴出用のポンプ(図示せず)を作動し、
ノズル71からステンレスショット74を噴出しながら、走
査機構24の周方向と鉛直方向の駆動軸 147a, 147bを
各々左右,前後に駆動して、ショットピーニング工具69
を位置決めし、ショットピーニング作業を行う。
【0156】図10に示す走査機構24のアタッチメント58
もしくは作業工具23に取り付けられたテレビカメラ59に
よって、作業を監視すると同時に、ショットピーニング
施工後のシュラウド4面を観察し、施工もれの有無を確
認し、表面の様子から施工の効果を確認する。
【0157】以上の動作を繰り返してショットピーニン
グ作業を行う。ガイドロッドブラケット104 や炉心スプ
レイライン8の起立部105 の下方の部位を作業する場
合、作業形態は図29のようになり、ショットピーニング
用工具69のシュラウド4への押し付け、離しのタイミン
グは同様である。結局、周方向に隣設する走査範囲を連
続に施工するときには、フレーム46が移動できる限り、
ワイヤブラシ72をシュラウド4から離す必要がない。
【0158】一方、作業時にシュラウド4に固定する必
要がない目視点検を行う場合には、図1において、吸着
パッド47はシュラウド4に密着されず、台車11の周方向
走行と走査機構24を吊り下げるワイヤ21のワイヤ巻取り
ドラム20の送り量の調整によって、図10に示す走査機構
24もしくは作業工具23に取り付けられたテレビカメラ59
を大まかに位置決めする。
【0159】詳細に位置決めする場合には、走査機構24
の周方向と鉛直方向の走査自由度を利用する。このと
き、接近機構15のビーム22に取り付けられたカメラ(図
示せず)によって走査機構24とジェットポンプ3等の機
器との干渉状態を監視する。
【0160】これらの超音波探傷試験,ショットピーニ
ング作業を切り換える場合には、図23に示すように炉内
作業装置10をシュラウド4上に搬送,設置した時の姿勢
まで戻し、図21に示したように燃料交換器90の補助ホイ
スト91もしくは天井クレーン(図示せず)の把持機構10
6 で把持し、オペレーションフロア97上まで引き上げ
る。
【0161】炉内作業装置10に対して、水を吹きかけ除
染作業を行った上で、作業工具の図14に示すように、着
脱手段61の所でボルト70を外し、作業工具23(図14では
ショットピーニング工具69)を取り外し、つぎの作業の
作業工具23を同様にボルト70で取り付ける。
【0162】図16,図17,図8,図9および図10におい
て、ケーブル75の引き回しに関して、作業工具23用のケ
ーブル75と走査機構24用のケーブル75は、別々のケーブ
ルベア44に収容し、オペレーションフロア97上の制御装
置93から台車11上のガイド機構45に挟み込まれ、多段ス
ライド機構14の下端部のガイド機構45,接近機構15のビ
ーム22に取り付けられたガイド機構45に沿って、走査機
構24および作業工具23に引き回される。
【0163】この場合、接近機構15のビーム22に取り付
けられたガイド機構45は図17および図18に示すように、
シュラウド4への接近動作時のビーム22の回転時でも、
ケーブルベア44を捻らないようにパンタグラフ機構81に
よって常に平行を保つ。ケーブルベア44の下端は、走査
機構24と回転自在に接続されており、同様にビーム22の
回転にともなって走査機構24が回転する場合でも、ケー
ブルベア44に捻れは生じない。
【0164】ケーブルベア44は、一定間隔で、回転方向
が90°度変位した回転関節(図示せず)が配設されてお
り、ガイドロッドブラケット104 や炉心スプレイライン
8の起立部105 下方を作業する場合、走査機構24のみが
周方向に移動し、ワイヤ21が斜めに吊り下げられた場合
でも、ケーブルベア44も、走査機構24の方向に向かって
形状を斜めにすることができる。
【0165】ショットピーニング工具69に接続されるチ
ューブ60など、ジェットポンプ3とシュラウド4の隙間
を通過できないケーブル76に関しては、図19,図20に示
すように、これらのケーブル76を挟み込み、ケーブル送
り機構77を走査機構24がシュラウド4に接近する方位の
アニュラス部2に、あらかじめ挿入設置される。
【0166】そして、ケーブル76をクローラ79とガイド
ローラ107 で挟み込んだ状態で回転アクチュエータ78を
作動し、タイミングベルト108 を介してクローラ79を駆
動し、走査機構24の移動量に応じて、ケーブル76の長さ
を調整する。
【0167】アニュラス部2での点検,補修,予防保全
の作業中に、燃料交換や他の部位の点検,補修,予防保
全作業が行われる際に、各々の装置間で現在の作業部位
の情報をリアルタイムの通信でやり取りする。このと
き、各々の装置が干渉する可能性がある場合には、非常
停止がかかるようになっている(図示せず)。
【0168】つぎに本実施の形態の効果について説明す
る。本実施の形態によれば、作業工具23はシュラウド4
とジェットポンプ3の隙間を移動し、位置決めすること
ができ、従来のジェットポンプ3の隙間に上方から装置
を降ろして作業を行う場合に比較して、昇降回数を少な
くすることができる。従って、作業部位への移動時間を
著しく短縮することができ、従来実施できなかったショ
ットピーニングの施工が可能となる。
【0169】台車11の車輪12をシュラウド上部リング5
の内径面とシュラウド上部リング5のフランジ面6に設
定することによって、周方向の走行精度を向上させるこ
とができる。
【0170】炉内作業装置10全体を吊り降ろし、シュラ
ウド4上端に着座する場合に、上体駆動機構13で駆動さ
れる部分をシュラウド4の中心側に寄せることによっ
て、給水スパージャ92や炉心スプレイライン8の回避を
容易にし、吊り降ろし作業が容易になる。炉心スプレイ
ライン8の起立部105 との干渉を防止し、多段スライド
機構14の降下位置の位置決めを行い、シュラウド4の半
径寸法の公差に適合して、円滑な周方向の走行が可能に
なる。
【0171】接近機構15の回転機構38によって、単純に
シュラウド4に接近させるよりも、横幅の大きな走査機
構24をジェットポンプ3の隙間をすり抜けて接近させる
ことができる。この結果、回転機構38を導入しない場合
よりも、走査機構24の横の走査ストロークを大きく確保
できるので、特にフレーム46を吸着固定して作業工具23
を走査する場合には、吸着回数を低減でき、作業効率が
向上する。
【0172】走査機構24の形状をシュラウド4の曲面に
適合した円弧状にすることによって、狭隘なシュラウド
4とジェットポンプ3の隙間を容易にすることができ
る。フレーム46に配設された吸着パッド47aにより、シ
ョットピーニングのようなある程度の作業反力が見込ま
れる作業でも、施工時の剛性を向上させることができ、
安定した作業を実現できる。
【0173】走査機構24の周方向と鉛直の駆動軸 147
a, 147bによって、吸着固定した場合の走査範囲をあ
る程度確保できるので、駆動軸 147a, 147bがどちら
か1軸しかなかった場合に比べて吸着回数を低減でき、
作業効率の向上をはかることができる。
【0174】走査機構24の部材52に吸着パッド47bを配
置することによって、周方向に走査範囲を移動する場合
に、前回の走査範囲を基準にフレーム46を移動すること
ができるので、超音波探傷時の走査範囲の移動精度が向
上する。
【0175】ショットピーニング施工時に走査範囲を移
動するに際して、ステンレスショット74回収用のワイヤ
ブラシ72をシュラウド4面から離して、つぎの走査範囲
に移動しなければならない場合には従来例では、ワイヤ
ブラシ72で囲まれたステンレスショット74を完全に回収
するまで、ワイヤブラシ72をシュラウド4から離すこと
ができない。
【0176】これに対して、本実施の形態の場合には走
査範囲の移動時に部材52に配設された吸着機構66を作動
して、吸着パッド47bでワイヤブラシ72をシュラウド4
に押し付けたままでつぎの走査範囲にフレーム46を移動
できる。
【0177】従って、完全にステンレスショット74が回
収できなくても、つぎの走査範囲の作業を開始できるの
で、作業効率が著しく向上し、ステンレスショット74の
散逸する可能性が低くなる。作業工具23もしくはアタッ
チメント58に配設されたテレビカメラ59によってショッ
トピーニングの施工後すぐに状況を観察できるので、作
業効率は向上する。
【0178】ケーブル75は、ケーブルベア44に収容され
ているので、ジェットポンプ3等の機器との干渉による
引っかかり,破損を防止する。ジェットポンプ3とシュ
ラウド4の最も狭隘な部分を通過できない太いケーブル
76用のケーブル送り手段77によって、ケーブル76による
走査機構24や台車11の推進力の低減を防止する。
【0179】燃料交換機90などの各種装置間での作業部
位の通信により、各々の装置が干渉するような事態を回
避し、安全な作業を実施することができる。作業工具23
がオペレーションフロア97上で交換できるので、共通の
搬送装置で超音波探傷や目視点検,ショットピーニング
施工を行うことができ、汎用性が向上し、今後生じるそ
の他様々な作業要求に対応することができる。
【0180】つぎに本実施における第2の実施の形態に
ついて図1,図21,図22,図30および図31により説明す
る。この第2の実施の形態は第1の実施の形態に対応し
た作業工具の交換方法で、表面改質用のショットピーニ
ング装置,超音波探傷装置等の各種作業装置で走査機構
と着脱可能であり、作業の種類を変更する際には装置全
体を冠水した状態のウエルプラットホーム上,機器貯蔵
(DS)ピット内,原子炉ウエル内,燃料プールのいず
れかに引き上げて交換する方法に関するものである。
【0181】まず、本実施の形態に係る炉内作業装置10
の構成に関しては、作業工具23の着脱手段61を除いて、
第1の実施の形態と同じである。本実施の形態の着脱手
段122 を図31により説明する。走査機構24のアタッチメ
ント58は溝113 が加工され、先端部にテーパ形状114 が
形成されている。一方、作業工具23側の上面には、回転
関節116 を介して、爪120 が接続され、止めピン124 で
両端が固定された捻りバネ115 を回転関節116 回りに巻
き付け、爪120 を閉じる方向に力を発生する。
【0182】ワイヤ118 ( 118a, 118b)は、蛇管11
7 内を通過して、一端を各爪120 のワイヤ固定部123
に、一端をフック119 のワイヤ固定部123 に固定されて
いる。爪120 には、V字形状121 になっており、アタッ
チメント58側のテーパ形状114に適合する。
【0183】つぎに本実施の形態の作用を図30および図
31により説明する。本実施の形態の作用に関しては、作
業工具23を交換する場所として、オペレーションフロア
97上で交換する代わりに、ウエルプラットホーム109 ,
DSピット94,原子炉ウエル96,燃料プール95内のいず
れかまで、燃料交換機90の補助ホイスト91もしくは天井
クレーン(図示せず)の把持機構106 を用いて、吊り上
げ、搬送し、架台101 上に、炉内作業装置10が冠水する
ように設置し、走査機構24のアタッチメント58の先端の
作業工具23を交換する。
【0184】交換作業は図30に示すように、燃料交換機
90の補助ホイスト91または、オペレーションフロア97上
から作業員112 が操作ポール111 を用いて、作業工具23
の着脱,交換を行う。
【0185】作業工具23をアタッチメント58へ装着する
場合には、作業工具23の着脱機構122 をアタッチメント
58のテーパ形状114 の下方に位置を合わせ、下から押し
上げる。テーパ形状114 が爪120 のV字形状121 になら
い、爪120 が強制的に開かれて、爪120 の先端が、溝11
3 にはまりこみ、結合する。
【0186】作業工具23を操作機構24のアタッチメント
58から分離する場合には、蛇管117の内部を引き回され
るワイヤ118 の接続されたフック119 を操作ポール111
を引っかけて、引っ張ることによって、回転関節116 回
りに爪120 を回転,開放させ、溝113 から爪120 を離脱
させ、分離させる。
【0187】作業工具23の交換が終了した後、再び図2
1,図22に示したように燃料交換機90の補助ホイスト9
1、もしくは天井クレーン(図示せず)によって炉内作
業装置10全体を吊り下げ、シュラウド4上端のフランジ
6面に装置を設置し、先端の作業工具23を対象部位まで
搬送,位置決め,固定し、点検,補修および予防保全作
業を行う。
【0188】本実施の形態によれば、 (1)作業工具23の
交換は、水中で実施するので、作業工具23交換時の除染
作業を省略でき、作業時間が短縮する。 (2)常時、一度
使用した作業工具23は水中で保管できるので、オペレー
ションフロア97上の作業場所を節約することができる。
(3)作業員112 と作業装置10との距離が保てるために、
作業工具23交換時の作業員112 の被曝量を低減すること
ができる。
【0189】つぎに本発明における第3の実施の形態に
ついて図31および図32により説明する。本実施の形態
は、本実施の形態に係る作業装置10の構成に関しては、
第2の実施の形態と同様である。すなわち、表面改質用
のショットピーニング装置,超音波探傷装置等の各種作
業装置で、走査機構と着脱可能であり、予め台車上に走
査機構と分離した状態で搭載され、作業の種類を変更す
る際には、多段スライド機構を最上部まで持ち上げて、
走査機構をシュラウド上面付近に保持した状態で、作業
工具を交換することを特徴とする。
【0190】本実施の形態の作用を図31,図32で説明す
れば、作業工具23を交換する場所として、オペレーショ
ンフロア97上である代わりに炉内作業装置10が冠水した
状態のシュラウド4上端付近で、あらかじめ台車11に交
換する作業工具23を保管、もしくは燃料交換機90の補助
ホイスト91の把持機構106 でつかんで吊り降ろし、炉内
作業装置10を引き上げることなく作業工具23を交換す
る。着脱および交換は、作業工具23の着脱機構122 のフ
ック119 を作業員112 が操作ポール111 によって把持
し、引き上げることによって、作業工具23の着脱を行
う。
【0191】また、装着時には、操作ポール111 で把持
した作業工具23をアタッチメント58に位置合わせし、押
し上げる。これによってアタッチメント58のテーパ形状
114と作業工具23側の爪120 上面のV字形状により案内
され、爪120 が開放され、アタッチメント58の溝113 に
爪120 が嵌め合わされ、装着される。作業工具23の交換
が終了した後、先端の作業工具23を対象部位まで搬送,
位置決め,固定し,点検,補修,予防保全作業を行う。
【0192】本実施の形態によれば、 (1)作業工具23の
交換は、水中で実施するため、作業工具23交換時の除染
作業を省略でき、作業時間が短縮する。 (2)常時、一度
使用した作業工具23は水中で保管でき、オペレーション
フロア97上の作業場所を節約し、原子炉圧力容器1の上
方の空間も占有する必要がなく、他の炉心作業の可動範
囲の制約を与えることがない。 (3)作業員112 と炉内作
業操作10との距離が保てるため、作業工具23交換時の作
業員112 の被曝量を低減することができる。 (4)炉内作
業装置10を補助ホイスト91等で吊り上げる必要がないの
で、炉内作業装置10の把持,引き上げ,設置に要する時
間を省略でき、作業時間が短縮する。
【0193】つぎに、本発明における第4の実施の形態
について図33から図35により説明する。本実施の形態は
作業工具の交換方法で、自動交換装置によって行われる
ことを特徴とするものである。
【0194】まず、本実施の形態に係る炉内作業装置10
の構成に関しては、走査機構24のアタッチメント58に配
設された作業工具23の着脱機構61の代わりに、図34に示
す自動で作業工具23の着脱を行う自動着脱機構125 が配
設された点以外は、第1の実施の形態と同様である。
【0195】本実施の形態の自動着脱手段125 を図34に
示す、走査機構24のアタッチメント58に溝113 が加工さ
れる。一方、作業工具23側には、回転関節116 を介し
て、爪120 が接続され、止めピン122 で両端を固定され
た捻りバネ115 を回転関節116回りに巻き付け、爪120
を閉じる方向に力を発生する。
【0196】ワイヤ118 は蛇管117 内を通過して一端を
各爪120 のワイヤ固定部123 に、他端をシリンダピスト
ン126 のロッド127 先端のワイヤ固定部123 に取り付け
られている。シリンダピストン126 は、作業工具23と回
転軸129 を介して、接続されている。爪120 には、V字
形状121 になっており、アタッチメント58側のテーパ形
状114 に適合する。
【0197】作業工具23をアタッチメント58へ装着する
ときは、シリンダピストン126 の入出力ポート 130a,
130bを開放し、作業工具23の自動着脱機構125 をアタ
ッチメント58のテーパ形状114 の下方に位置を合わせ、
下から押し上げる。テーパ形状114 が爪120 のV字形状
121 にならい、爪120 が強制的に開かれて、爪120 の先
端が、溝113 にはまりこみ、結合する。
【0198】シリンダピストン126 の入出力ポート 130
aを開放し、入出力ポート 130bに入力することによっ
て、ワイヤ 108a, 108bを引き込み、爪120 を開放さ
せて、アタッチメント58の装着位置に合わせる。
【0199】シリンダピストン126 の入出力ポート 130
bを開放し、入出力ポート 130aに入力することによっ
て、ロッド 127を戻し、捻りバネ 115の力で爪120 を閉
じ、アタッチメント58に装着する。
【0200】作業工具23を走査機構24のアタッチメント
58から分離する場合には、蛇管117の内部を引き回され
るワイヤ118 の接続されたシリンダピストン126 の入出
力ポート 130aを開放し、入出力ポート 130bに入力し
て、ロッド 127を引き込むことによって、回転関節116
回りに爪120 を回転,開放させ、溝113 から爪120 を離
脱させ、分離させる。
【0201】別の手段として、図35に示すように、内部
に架台128 が設置された保管ラック131 をオペレーショ
ンフロア97上に設置し、内部に水を貯めた状態で、炉内
作業装置10を着座させる。架台128 には、作業工具23が
保管され、着脱を容易にするための台座132 がレール13
3 上を直動する構成になっている。
【0202】つぎに、本実施の形態の作用を図33から図
35により説明する。本実施の形態の作用に関しては、作
業工具23を交換する場所として、オペレーションフロア
97上まで燃料交換機90の補助ホイスト91もしくは天井ク
レーン(図示せず)の把持機構106 を用いて、吊り上
げ,搬送,架台128 上に据置きし、走査機構24先端の作
業工具24を自動で交換する。
【0203】交換時には、作業工具23の自動着脱機構12
5 によって脱着が可能なオペレーションフロア97上の場
所に作業装置10および作業工具23を設置し、作業工具23
の自動着脱機構125 によって着脱,交換を行う。
【0204】図35に示すように、別の手段として、ま
ず、作業装置10は、水が貯められた保管ラック131 内に
設置された架台128 に据え置される。脱着した作業工具
23は作業装置10の多段スライド機構14もしくは走査機構
24,上体駆動手段13によって保管ラック131 内の台座13
2 上に置かれ、作業装置10を回避できる位置までレール
133 に沿って台座が移動する。
【0205】脱着された作業工具23aは、作業員(図35
中、図示せず)によって保管ラック131 の上方から操作
ポール(図35中、図示せず)を使用して台座132 上から
保管ラック131 内部の別の場所に取り除かれ、装着対象
の作業工具23bが台座132 上に置かれる。
【0206】台座132 をレール133 に沿って装着できる
位置まで移動し、同様に炉内作業装置10の駆動軸を利用
して、自動装着が可能な位置まで位置決めし、自動着脱
機構125 により自動で装着を行う。
【0207】作業工具23の交換が終了した後、再び、燃
料交換機90の補助ホイスト91、もしくは天井クレーン
(図示せず)によって、作業装置10を吊り下げ、シュラ
ウド4上端のフランジ面6に作業装置10を設置し、先端
の作業工具23を対象部位まで搬送,位置決め,固定し,
点検,補修,予防保全作業を行う。
【0208】本実施の形態によれば、作業工具23の交換
は、オペレーションフロア97上で実施するので、不具合
が生じたときの作業員(図示せず)による処置を容易に
受けることができる。しかし、着脱は作業員の手によっ
て行われないので、作業員の被曝低減の効果が得られ
る。また、図35による別の機構では、保管ラック131 内
に使用済み作業工具23を保管でき、交換作業も水中で行
われるので、さらに作業員の被曝低減の効果が得られ
る。
【0209】つぎに本発明における第5の実施の形態に
ついて図34,36および37により説明する。本実施の形態
は作業工具の交換方法を自動交換装置によって行うもの
で、まず、本実施の形態に係る作業装置10の構成に関し
ては、走査機構24に配設された作業工具23の着脱機構61
の代わりに、自動で作業工具23の着脱を行う自動着脱機
構125 が配設されたことと、DSピット94,燃料プール
95,ウエルプラットホーム109 内に架台134 が配設され
たこと以外は、第1の実施の形態と同様である。
【0210】自動着脱機構125 に関しては、構成および
作用とも、第4の実施の形態と同様である(図34参
照)。架台134 の構成に関しては、第4の実施の形態の
架台128と同様であり、作業工具23の保管場所となる。
架台134 上には、レール133 に沿って、直動する台座13
2 が配設される。
【0211】つぎに本実施の形態の作用を図36および図
37により説明する。本実施の形態の作用に関しては、作
業工具23を交換する場所として、オペレーションフロア
97上である代わりに、作業装置10が冠水した状態のウエ
ルプラットホーム109 ,DSピット94,燃料プール95内
のいずれかまで、燃料交換機90の補助ホイスト91もしく
は天井クレーン(図示せず)の把持機構106 を用いて、
架台134 を吊り上げ、搬送,据置きする。
【0212】燃料交換機90の補助ホイスト91もしくは天
井クレーン(図示せず)の把持106を用いて、作業装置1
0を吊り上げ、搬送,架台134 上に据え置きし、走査機
構24先端の作業工具23を自動で交換する。
【0213】作業工具23の着脱および交換は、以下の順
序で行われる。まず、作業工具23の自動着脱機構125 に
よって自動で脱着する。脱着された作業工具23は、補助
ホイスト91もしくは操作ポール(図36中、図示せず)の
把持機構106 で把持し、保管場所まで移送される。つぎ
に、補助ホイスト91もしくは、オペレーションフロア97
上から作業員(図36中、図示せず)が操作ポール(図36
中、図示せず)を用いて、装着対象の作業工具23を自動
着脱できる位置まで搬送,設置する。つぎに、作業工具
23の自動着脱手段125 によって作業工具23の装着を行
う。
【0214】別の機構として、図37に示すように作業装
置10の多段スライド機構14,走査機構24,上体駆動機構
13によって、台座132 上に作業工具23aを位置決めし、
自動着脱手段125 によって、作業工具23aを脱着する。
脱着した作業工具23aは台座132 上に置かれ、レール13
3 に沿って移動することで、作業装置10を回避して作業
工具23aの取り出しが容易な位置まで移動する。
【0215】脱着された作業工具23aは、作業員(図37
中、図示せず)が操作する操作ポール(図37中、図示せ
ず)によって、台座132 上から取り除かれ、保管場所に
移される。装着対象の作業工具23bは、同様に操作ポー
ル(図37中、図示せず)によって、台座132 上に置か
れ、装着が可能な場所までレール133 に沿って移動され
る。
【0216】そして、作業装置10の駆動軸によって位置
決めされ、自動着脱機構125 によって、作業工具23bの
装着を行う。作業工具23の交換が終了したら、再び、燃
料交換機90の補助ホイスト91、もしくは天井クレーン
(図示せず)によって作業装置10全体を吊り下げ、シュ
ラウド4上端のフランジ面6に作業装置10を設置し、先
端の作業工具23を対象部位まで搬送,位置決め,固定
し,点検,補修,予防保全作業を行う。
【0217】本実施の形態によれば、作業工具23の交換
は、水中で実施し、作業工具23交換時の除染作業を省略
できるので、作業時間が短縮する。常時、一度使用した
作業工具23は水中で保管でき、オペレーションフロア97
上の作業場所を節約することができる。作業員(図示せ
ず)と作業装置10との距離が保てるため、作業工具23交
換時の作業時の作業員の被曝量を低減することができる
(以上、第2の実施の形態と同様である)。
【0218】本実施の形態の特有の効果によれば、外部
からの操作は脱着した作業工具23を外して装着すべき作
業工具23を自動着脱が可能な位置まで設置するだけなの
で、作業員の高度な操作ポールなどの操り技術を必要と
することなく容易に作業工具23の交換ができ、作業時間
の短縮になる。
【0219】つぎに本発明における第6の実施の形態に
ついて図32,図34,図38から40により説明する。本実施
の形態は前述した作業工具の交換方法を自動交換装置に
よって行うもので、作業装置10の構成に関しては、走査
機構24のアタッチメント58先端に配設された作業工具23
の着脱機構61の代わりに作業工具23の着脱を自動で行う
自動着脱機構125 が配設されたことと、台車11上に作業
工具23の交換機構135 が配設されたこと以外は、第1の
実施の形態と同様である。また、自動着脱機構125 に関
しては図34に示すように第4の実施の形態と同様であ
る。
【0220】図38および図39に示すように、交換125 は
台車11にモータ(図示せず)で駆動される回転駆動軸13
6 を介して配設され、先端に作業工具23の把持機構137
が配設される。図40に示すように交換機構135 の把持機
構137 は、作業工具23を把持するための爪139 がガイド
レール143 上を直動するスライダー144 に固定され、さ
らに、回転軸142 を介してシリンダピストン140 で接続
されている。シリンダピストン140 には駆動用に入出力
ポート 141a, 141bが配設されている。
【0221】つぎに、本実施の形態の作用を図32,図38
から図40で説明する。本実施の形態の作用に関しては、
作業工具23を交換する場所として、オペレーションフロ
ア97上である代わりに、作業装置10が冠水した状態のシ
ュラウド4上端付近で、あらかじめ台車11に作業工具23
を保管、もしくは図32に示すように、燃料交換機90の補
助ホイスト91の把持機構106 もしくは、操作ポール111
で作業工具23をつかんで吊り降ろし、交換機構135 を用
いて、作業装置10を引き上げることなく作業工具23を交
換する。
【0222】交換は、まず、図38に示すように、脱着対
象の作業工具23を交換機構135 の把持機構137 でつか
む。このとき、図40において、把持機構137 のシリンダ
ピストン140 の入出力ポート 141aを開放して、入出力
ポート 141bに入力し、爪139をガイドレール143 の可
動限界まで駆動し、爪139 の間隔を広げる。
【0223】作業工具23に位置合わせをして、シリンダ
ピストン140 の入出力ポート 141bを開放、入出力ポー
ト 141aに入力して、爪139 を閉じて、作業工具23を把
持する。つぎに、自動着脱手段125 を作動して、作業工
具23を脱着する。
【0224】図39に示すように、交換手段135 を回転駆
動軸136 回りに回転させて、受け皿145 の取り付けられ
た操作ポール138 で、作業工具23を受けて、図40の把持
手段137 の爪139 を開放して、作業工具23を離す。
【0225】脱着された作業工具23は、そのまま、オペ
レーションフロア97上に引き上げるかまたは、台車11上
の作業工具23の保管場所に移される。装着対象の作業工
具23を燃料交換機90の補助ホイスト91の把持機構137 ま
たは、操作ポール138 によって、図39のように搬送し、
作業工具23を把持機構137 によってつかむ。
【0226】図38のように、交換機構135 を回転駆動軸
136 回りに回転し、炉内作業装置10の駆動軸によって、
位置決めし、自動着脱機構125 によって作業工具23を装
着する。把持手段137 を開放し、交換手段135 を回転駆
動軸136 回りに回転させて、図39のような姿勢に戻し
て、交換を完了する。作業工具23の交換が終了したら、
先端の作業工具23を対象部位まで搬送,位置決め,固定
し,点検,補修,予防保全作業を行う。
【0227】本実施の形態によれば、 (1)作業工具23の
交換は水中で実施し、作業工具23交換時の除染作業を省
略できるので、作業時間が短縮する。 (2)常時、一度使
用した作業工具23は水中で保管でき、オペレーションフ
ロア97上の作業場所を節約し、原子炉圧力容器1の上方
の空間も占有する必要がなく、他の炉心作業の可動範囲
の制約を与えることがない。 (3)作業員と炉内作業装置
10との距離が保てるために、作業工具23交換時の作業員
の被曝量を低減することができる。 (4)台車11上で作業
工具23が保管できるのであれば、炉内作業装置10を補助
ホイスト91等で吊り上げる必要がないので、炉内作業装
置10の把持,引き上げ,設置時間を省略でき、作業時間
が短縮する(以上、第3の実施の形態の効果と同じ)。
【0228】本実施の形態特有の効果は、外部からの操
作は、脱着した作業工具23を外して、装着すべき作業工
具23を自動着脱が可能な位置まで、設置するだけなの
で、作業員の高度な操作ポール138 などの操り技術を必
要とせず、容易に作業工具23の交換ができ、作業時間の
短縮になる。
【0229】つぎに本発明に係る第7の実施の形態につ
いて図1,図10および図41により説明する。本実施の形
態の構成に関しては、第1の実施例の図1に示した作業
工具23において、図41に示す走査機構146 に、図10に示
した吸着パッド47a,47bが配設されない点を除いて
は、全て同じである。
【0230】アニュラス部2の点検,検査,補修,予防
保全を行う方法において、作業工具23の走査機構146 お
よび作業工具23のシュラウド4への接近機構15と作業工
具23の走査方法は、多段スライド機構14によって、接近
機構15,走査機構146 ,作業工具23がシュラウド4と原
子炉圧力容器1の間に降ろされた後、接近機構のリンク
機構を作動して、接近機構15の直動機構18をシュラウド
4の方に向かって、駆動し、姿勢が固定される。
【0231】このとき、走査機構146 と、作業工具23が
ジェットポンプ3のライザーブレースとライザーブラケ
ット間の高さに位置するように吊り高さ調整機構のワイ
ヤ21で吊り降ろす。接近機構15の直動機構18と、接近機
構の回転機構と、台車11の周方向の走行を連動する。
【0232】これによって、2つのジェットポンプ3の
間を走査機構146 が通過して、シュラウド4に接近し、
吊り高さ調整機構によって、さらに作業部位高さまでワ
イヤ21で位置決めする。
【0233】推進装置102 でシュラウド4に接触し、上
下方向,シュラウド周方向の走査機構146 によって、作
業工具23を位置決め,走査を行う。吸着部位での作業が
終了した後、つぎの作業部位までワイヤ21の巻き上げ,
巻き下げ,台車11によって、作業対象のシュラウド4の
高さと方位の位置決めを行う。
【0234】推進装置102 でシュラウド4に接近し、作
業を行う過程を繰り返し、一連の作業が終了した後、走
査機構146 をライザーブレースとライザーブラケット間
の高さの位置から、接近機構15と台車11の連動によっ
て、ジェットポンプ3の間をシュラウド4から原子炉圧
力容器1の方へ後退し、多段スライド機構14を引き上げ
る。
【0235】つぎに本実施の形態の作用に関して説明す
る。本実施の形態の作用の内、構成に変更のない部分に
関する作用に関しては、第1の実施の形態と同じであ
る。
【0236】本実施の形態特有の作用は、目視点検時に
おいて、接近機構15によって、シュラウド4に走査機構
146 が接近した後、台車11とワイヤ巻き取りドラム20に
よって大まかにテレビカメラ59を位置決めする(図1参
照)。また、詳細に位置決めする必要があるとき、走査
機構146 の駆動軸 147a, 147bを駆動して、詳細な位
置決めを行う。また、絶えず走査機構24の推進装置102
を作動して、走査機構146 をシュラウド4側に密着させ
る。
【0237】つぎに本実施の形態の効果について説明す
る。本実施の形態によれば、作業要求が簡易的な目視点
検のみの場合に適用され、目視点検を容易に行うことが
できる。また、詳細に位置を特定したいときでも走査機
構146 の周方向と鉛直方向の駆動軸 147a, 147bによ
って、部位を特定することができる。
【0238】つぎに本発明に係る第8の実施の形態を図
1,図10から図13および図42により説明する。本実施の
形態は、吊り下げ式走査機構でフレームのみに吸着パッ
ドを設けた例である。すなわち、第1の実施の形態で示
した遠隔炉内作業装置を使用して、アニュラス部2の点
検,検査,補修,予防保全を行う方法であって、作業工
具の走査方法は、作業工具の走査機構148 および作業工
具23がシュラウド4に接近し、さらに作業部位まで吊り
高さ調整機構のワイヤで位置決めし、推進装置102 でシ
ュラウド4に接触した後、走査機構148 のフレーム46に
取り付けられた吸着機構66でシュラウド4に吸着固定す
る。
【0239】走査機構148 によって、上下方向,シュラ
ウド周方向に作業工具23を位置決め,走査を行い、吸着
部位での作業が終了した後、吸着固定を解除し、つぎの
作業部位まで走査機構148 の吊り高さ調整機構のワイヤ
21の巻き上げ,巻き下げ,台車の走行によって、作業高
さと方位の位置決めを行い、推進装置102 でシュラウド
4に接近,吸着固定し、作業を行う過程を繰り返す。
【0240】本実施例の構成に関しては、第1の実施例
の図1,図10において、走査機構24の作業工具23を周方
向に駆動する部材52上に吸着パッド47bが配設されない
点を除いては、全て同じである。(吸着機構66は、図11
から図13参照)また、図42中、図10と同一部分には同一
符号を付して重複する部分の説明は省略する。
【0241】つぎに本実施の形態の作用に関して説明す
る。本実施の形態の作用のうち、構成に変更のない部分
に関する作用に関しては、第1の実施例と同じである。
【0242】本実施の形態固有の作用は、接近機構15に
よってシュラウド4に走査機構148が接近した後、台車1
1とワイヤ巻取りドラム20によって大まかに作業工具23
を位置決めする(図1参照)。また、詳細に位置決め,
固定する必要があるときは、推進装置102 を駆動してシ
ュラウド4に密着させ、フレーム46の吸着パッド47を吸
引して、フレーム46をシュラウド4に吸着固定する。そ
して、走査機構148 の駆動軸 147a, 147bを駆動し
て、詳細な位置決めを行う。
【0243】本実施の形態によれば、作業部位を溶接線
149 (図1参照)に沿った全域を連続でなく、断続的も
しくは不具合の合った部位だけ施工すれば良い場合に適
用され、非常に簡易的に剛性の高い作業を行うことがで
きる。また、詳細に位置を特定したいときでも走査機構
148 の駆動軸 147a, 147bによって、部位を特定する
ことができる。
【0244】つぎに本発明に係る第9の実施の形態を図
1,図10〜図14,図20および図43により説明する。本実
施の形態は吊り下げ式走査機構150 と、フレーム46とア
タッチメント58に吸着機構66として吸着パッド47を設け
た例で、走査機構24の台にはシュラウド4に台を固定で
きる吸着機構を設けている。
【0245】本実施の形態の構成に関しては、図1に示
すように、第1の実施の形態の作業工具23の走査機構24
において、1段目の駆動軸 147aである周方向に駆動す
る部材52上に吸着パッド47bが配設される代わりに、2
段目の駆動軸 147bである台57に固定されたアタッチメ
ント58に、図11,図12もしくは、図13に示すような吸着
機構66を介して吸着パッド47cを配設した点を除いては
走査機構150 はすべて同じである。なお、図43中、図10
と同一部分には同一符号を付して重複する部分の説明は
省略する。
【0246】作業工具の走査方法は作業工具の走査機構
および作業工具がシュラウドに接近し、さらに作業部位
までワイヤで位置決めし、推進装置でシュラウドに接触
した後、走査機構150 のフレームに取り付けられた吸着
装置でシュラウドに吸着固定し、走査機構によってシュ
ラウドの上下方向,周方向に作業工具を位置決め,走査
を行う。
【0247】吸着固定部位での作業が終了した後、台57
に配設された吸着機構66をシュラウド外面に押し付け、
吸着固定し、フレーム46に配設された吸着機構66による
吸着固定を解除し、つぎの作業部位まで走査機構150 の
プレートもしくは台を駆動する機構でフレーム46全体を
移動し、走査機構150 の吊り高さ調整機構のワイヤ21の
巻き上げ,巻き下げ,台車の移動を行い、ワイヤ21の長
さを調整しながら台車を追従させ、つぎにフレーム46の
吸着機構66をシュラウドに密着させ、吸着固定させてか
ら、台57の吸着機構66の吸着固定を解除し、作業工具の
走査を行い、この過程を繰り返し、連続作業を行う。
【0248】つぎに本実施の形態の作用に関して説明す
る。本実施の形態の作用のうち、構成に変更のない部分
に関する作用に関しては、第1の実施の形態と同様であ
る。
【0249】本実施の形態特有の作用は、接近機構15に
よって、シュラウド4に走査機構150 が接近した後、台
車11とワイヤ巻取りドラム20によって、大まかに作業工
具23を位置決めし、詳細に位置決め,固定する必要があ
るとき、推進装置102 を駆動してシュラウド4に密着さ
せ、フレーム46の吸着パッド47aを吸引して、フレーム
46をシュラウド4に吸着固定する(図1参照)。
【0250】そして、図43に示すように、2軸の走査機
構150 の駆動軸 147a, 147bを駆動して、詳細な位置
決めを行う。また、図29に示すように、ガイドロッドブ
ラケット104 や炉心スプレイライン8の起立部 105で
は、上方から多段スライド機構14を降下させることが困
難である。
【0251】このような部位に対する作業では、多段ス
ライド機構14の降下できる最も近くの方位で、走査機構
150 のフレーム46の四隅の吸着パッド47aで固定した状
態で、つぎの走査範囲となる作業部位の方向に走査機構
150 の周方向への駆動軸147aを駆動する。アタッチメ
ント58に取り付けられた吸着パッド47cをばね48(図
1,図12参照)によって前方に押し出し、吸着固定す
る。
【0252】アタッチメント58も吸着パッド47cの吸着
を確認したら、フレーム46の四隅の吸着パッド47aの吸
着を停止し、吸着機構66のシリンダ49(図11,図12参
照)によって、吸着パッド47aを引き込む。周方向の駆
動軸 147aを駆動し、フレーム46をガイドロッドブラケ
ット 104方向のつぎの走査範囲の部位まで周方向に移動
する。
【0253】この場合、シュラウド4上の台車11はこれ
以上周方向に移動すると台車11もしくは多段スライド機
構14が炉心スプレイライン8と干渉するので、そのまま
の状態で停止し、走査機構 150のフレーム46の移動量に
連動して、走査機構 150を吊り下げているワイヤ21を送
り出し、ワイヤ21の張力が駆動軸 147aの移動力を低減
したり、またはアタッチメント58の吸着パッド47cを引
き離す力を生じさせないようにする。
【0254】走査機構 150のフレーム46の四隅に配設さ
れた吸着パッド47aをシュラウド4に密着させ、吸引
し、シュラウド4に吸着固定する。フレーム46の吸着パ
ッド47aの吸着を確認したら、アタッチメント58の吸着
パッド47cの吸着を停止し、吸着機構66のシリンダ49
(図11,図12参照)によって、吸着パッド47cを引き込
む。走査機構150 の周方向と鉛直方向の駆動軸 147a,
147bを各々左右,前後に駆動して、作業工具23を位置
決めし、作業を行う。
【0255】ここで、作業の種類が、超音波探傷や、シ
ョットピーニングなど、ある検査範囲を隙間なく走査し
なければならない場合には、走査機構 150の走査範囲を
精度よく移動しなければならない。
【0256】このため、まず、超音波探傷の場合には、
フレーム46の四隅の吸着パッド47aで固定したときの走
査範囲を全域走査し、データの取得を終えたら、図11,
図12に示す吸着機構66のシリンダ49の引き込みを停止
し、ばね48の力によって、もしくは吸着機構66が図13の
場合には、シリンダピストン63の入出力ポート65bを開
放し、入出力ポート65aに入力する。
【0257】これによって、シリンダピストン63を伸展
させて、吸着パッド47aを押し付け、フレーム46をシュ
ラウド4から遠ざけ、接触子(図示せず)を配置した作
業工具23をシュラウド4から離す。そして、つぎの走査
範囲となる作業部位の方向に走査機構 150の周方向もし
くは鉛直方向の駆動軸 147a, 147bを駆動する。
【0258】アタッチメント58に取り付けられた吸着パ
ッド47cを吸着機構66(図11と図12、もしくは、図13参
照)によってシュラウド4側に押し出し、吸着固定す
る。吸着パッド47cの吸着を確認したら、フレーム46の
四隅の吸着パッド47aの吸着を停止し、吸着機構66(図
11と図12、もしくは、図13参照)、吸着パッド47aを引
き込む。周方向もしくは鉛直方向の駆動軸 147a, 147
bを駆動し、フレーム46をつぎの走査範囲の部位まで周
方向もしくは鉛直方向に移動する。
【0259】走査範囲が周方向に移動する場合には、シ
ュラウド4上の台車11は、走査機構150のフレーム46の
移動量に連動し、周方向に走行する。走査範囲が鉛直方
向に移動する場合には、移動方向に連動してワイヤ巻取
りドラム20を駆動し、ワイヤ21を送り出し巻取りを行
い、走査機構 150の移動に追従する。
【0260】走査機構 150のフレーム46の四隅に配設さ
れた吸着パッド47aをシュラウド4に密着させ、吸引
し、シュラウド4に吸着固定する。フレーム46の吸着パ
ッド47aの吸着を確認したら、アタッチメント58の吸着
パッド47cの吸着を停止し、吸着機構66(図11と図12、
もしくは、図13参照)によって、吸着パッド47cを引き
込む。
【0261】フレーム46の吸着パッド46aの吸着機構66
によって、吸着パッド47aを引き込み、フレーム46をシ
ュラウド4に接近させることによって、超音波探傷用の
作業工具23をシュラウド4に接触させる。
【0262】走査機構 150の周方向と鉛直方向の駆動軸
147a, 147bを各々左右,前後に駆動して、作業工具
23を位置決めし、超音波探傷試験を行う。アタッチメン
ト58に取り付けられたテレビカメラ59によって、超音波
探傷を監視する。
【0263】以上の動作を繰り返して、超音波探傷を行
う。ガイドロッドブラケット 104や炉心スプレイライン
8の下方の部位を作業する場合の超音波探傷用の作業工
具23のシュラウド4への押し付け,離しのタイミングは
同様である。
【0264】ショットピーニングの場合、最初に図14に
示すショットピーニング工具69のワイヤブラシ72を押し
付けた状態で、ステンレスショット74回収用のポンプ
(図示せず)を作動し、ついでステンレスショット74噴
出用のポンプ(図示せず)を作動し、ノズル71からのス
テンレスショット74の噴出と回収を同時に行う。
【0265】そして、フレーム46の四隅の吸着パッド47
aで固定したときの走査範囲を全域走査を終えたら、回
収用のポンプ(図示せず)は作動した状態で、ステンレ
スショット74噴出用のポンプ(図示せず)を停止し、ス
テンレスショット74の噴出を停止する。
【0266】このショットピーニングの作動状態を保っ
たままで、吸着機構66(図11と図12、もしくは、図13参
照)によって、ショットピーニング工具69をシュラウド
4から押し付けた状態を保つ。つぎの走査範囲となる作
業部位の方向に、走査機構 150の周方向もしくは鉛直方
向の駆動軸 147a, 147bを駆動する。
【0267】アタッチメント58に取り付けられた吸着パ
ッド47cを吸着機構66によってシュラウド4に押し出
し、吸着固定する。アタッチメント58の吸着パッド47c
の吸着を確認したら、フレーム46の四隅の吸着パッド47
aの吸着を停止し、吸着機構66(図11と図12、もしく
は、図13参照)によって、吸着パッド47aを引き込む。
【0268】周方向もしくは鉛直方向の駆動軸 147a,
147bを駆動し、フレーム46をつぎの走査対象の部位ま
で移動する。このとき、周方向に走査範囲を移動する場
合には、シュラウド4上の台車11は、走査機構 150のフ
レーム46の移動量に連動し、周方向に走行し、鉛直方向
に走査範囲を移動する場合には、ワイヤ巻取りドラム20
を駆動し、ワイヤ21の送り出し、巻取りを行って、走査
機構 150の移動に追従する。
【0269】走査機構 150のフレーム46の四隅の配設さ
れた吸着パッド47aをシュラウド4に密着させ、吸引
し、シュラウド4に吸着固定する。フレーム46の吸着パ
ッド47aの吸着を確認したら、アタッチメント58の吸着
パッド47cの吸着を停止し、吸着機構66(図11,図12、
もしくは、図13参照)によって、吸着パッド47cを引き
込む。
【0270】吸着機構66(図11,図12、もしくは、図13
参照)によって、ショットピーニング工具69を押し付け
た状態で、再びステンレスショット74噴出用のポンプ
(図示せず)を作動し、ノズル71からステンレスショッ
ト74を噴出しながら、走査機構150 の周方向と鉛直方向
の駆動軸 147a, 147bを各々左右,前後に駆動して、
ショットピーニング工具69を位置決めし、ショットピー
ニング作業を行う。
【0271】アタッチメント58に取り付けられたテレビ
カメラ59によって、作業を監視すると同時に、ショット
ピーニング施工後のシュラウド4の施工面を観察し、施
工もれの有無を確認して、画像から施工の効果を確認す
る。
【0272】以上の動作を繰り返してショットピーニン
グ作業を行う。ガイドロッドブラケット 104や炉心スプ
レイライン8の下方の部位を作業する場合のショットピ
ーニング工具69のシュラウド4への押し付け、離しのタ
イミングは同様である。
【0273】施工する必要のある部位の面積が、フレー
ム46の吸着パッド47aが吸着固定したときの走査範囲を
上回る場合でも、走査範囲を周方向もしくは高さ方向に
移動することによって、ショットピーニング工具69のワ
イヤブラシ72をシュラウド4から離さずに施工すること
ができる。
【0274】本実施の形態の効果は、基本的に第1の実
施の形態の効果と同様であるが、本実施の形態の特有の
効果としては、2段目の駆動軸 147bで駆動されるアタ
ッチメント58上に吸着パッド47cを配置することによっ
て、周方向と鉛直方向の2方向に走査範囲を移動するこ
とができる。したがって、縦溶接線(図示せず)と周溶
接線(図1の溶接線 149参照)の両方の溶接線 149に対
して、連続的に走査範囲を移動することができ、炉内作
業装置10の適用範囲が拡大する。
【0275】つぎに、本発明に係る第10の実施の形態を
図1,図44および図45により説明する。本実施の形態は
ジェットポンプ上方のシュラウド胴に適用する場合で、
第1の実施の形態において昇降機構の先端に直接作業工
具を配設し、台車の移動量,台車上の搭載部分の位置調
整機構,昇降機構で位置決めを行い、主にジェットポン
プの上方のアニュラス部に対して点検,補修,予防保全
を行う。また、昇降機構により先端の作業工具側を着脱
可能とし、作業部位に応じて装置全体をオペレーション
フロアに引き上げて、昇降機構の着脱部から作業工具側
を交換することにある。
【0276】本実施の形態の構成に関しては、図44に示
すように、第1の実施の形態の多段スライド機構14の下
端のボルト(図示せず)による着脱機構151 を介して分
離できる構造とし、図1における接近機構15,走査機構
24等の先端側の付加機構178や、作業工具155 との着脱
自在可能な構成としたものである。
【0277】つぎに、本実施の形態の作用について説明
する。図44において、シュラウド中間部胴153 から下方
のジェットポンプ3との干渉が想定される部位に対する
作業に関しては、第1の実施の形態と同じである。
【0278】シュラウド上部胴154 や、シュラウド上部
胴154 とシュラウド中間部胴153 の継ぎ目(溶接線)付
近に対して作業する場合には、オペレーションフロア97
上において、多段スライド機構14下方のボルト(図示せ
ず)による着脱機構151 によって、接近機構14より下方
を取り外し、作業工具155 をボルト(図示せず)によっ
て取り付ける。そして、第1の実施の形態と同様に燃料
交換機90の補助ホイスト91または天井クレーン(図示せ
ず)によってシュラウド4上の上端に吊り込み,着座さ
せる。
【0279】炉内作業装置10を搬入後、シュラウド4の
フランジ面6に接触した台車11は車輪12の駆動アクチュ
エータ(図示せず)を駆動して、シュラウド4の周方向
に走行させる。台車11によって、シュラウド4の作業対
象の方位に台車11を位置決めする。
【0280】上体駆動機構13によって、多段スライド機
構14を原子炉圧力容器1とシュラウド上部胴154 の間の
半径方向に位置決めし、多段スライド機構14のワイヤド
ラム30に巻かれているワイヤ32を繰出し、各々の板材29
を下方に降下させて、作業工具155 を下降させ、高さ方
向の位置決めを行う。
【0281】別の手段としては、図45に示すように、作
業工具155 に押し付け機構156 が配設される。押し付け
機構156 は、回転軸 159aと回転軸 159bで支持される
シリンダピストン158 と、4つの回転軸 159c〜 159e
で構成されるパンタグラフ機構157 で構成されている。
【0282】回転軸 159bはシリンダピストン158 の直
動に伴って、上下に駆動し、シリンダピストン158 が引
き込むことによって、パンタグラフ機構157 を駆動し、
押し付け機構156 の先端を原子炉圧力容器1側に押し付
ける。すると、原子炉圧力容器1とシュラウド4の間で
突っ張ることになり、作業工具155 をシュラウド4に押
し付けて作業を行う。
【0283】本実施の形態によれば、ジェットポンプ3
の干渉が想定されない作業部位において、非常に容易に
作業を実施することができる。これらの作業部位は、シ
ュラウド4とジェットポンプ3の隙間よりも大きな寸法
が確保されているので、作業工具155 の設計が容易にな
る。
【0284】また、多段スライド機構14から先端側を着
脱機構151 着脱可能とすることによって、適用部位に関
しても、最適な形態で作業を実施することが可能にな
り、これらの作業部位に対する作業剛性を高めることが
できる。
【0285】次に本発明に係る第11の実施の形態を図
1,図46,図47により説明する。本実施の形態は第1の
実施の形態の昇降機構の先端に作業工具の走査機構を配
設し、走査機構の先端に作業工具を配設し、台車の移動
量,台車上に配設した台車上搭載部分の位置調整機構,
昇降機構で周方向,半径方向,高さ方向の大まかな位置
決めを行い、詳細な位置決めは走査機構で行い、主にジ
ェットポンプの上方のアニュラス部に対して点検,補
修,予防保全等の作業を行うことにある。
【0286】本実施の形態の構成に関しては、図46に示
すように、第10の実施の形態の多段スライド機構14の下
端にボルト(図示せず)による着脱機構151 を介して分
離できる構造としたものである。従って、図1に示すよ
うな接近機構15,走査機構24や図46に示すような作業工
具170 が着脱可能な上方用走査機構160 等の付加機構17
8 とのつけ替えができる。
【0287】ここで、上方用走査機構160 は、図47に示
すようにフレーム161 がシュラウド上部胴154 に適合し
た円弧状の形状をしており、シュラウド4の周方向への
走査が可能なように内歯車162 と下端にガイドレール16
3 が相互に対応して配設される。ガイドレール163 に沿
って移動できるようにガイド車輪164 を上下に回転自在
に配設した部材165 が配設され、部材165 上に配設され
たモータ166 の軸167に接続された歯車174 を内歯車162
と噛み合わせてモータ166 の動力が伝達する構成にす
る。
【0288】部材165 にはモータ168 の軸が接続したボ
ールネジ175 などの直動伝達機構169 が配設され、直動
伝達機構69のナット(図示せず)を介して台171 が配設
され、台171 には、作業工具170 との着脱機構172 を介
して作業工具170 が作業面がシュラウド4の方向に向か
うように接続されている。
【0289】つぎに本実施の形態の作用について説明す
る。シュラウド中間部胴153 から下方のジェットポンプ
3との干渉が想定される部位に対する作業に関しては、
第1の実施の形態と同じである。シュラウド上部胴154
やシュラウド上部胴154 とシュラウド中間部胴153 の継
ぎ目(溶接線)付近に対して作業する場合には、オペレ
ーションフロア97上において多段スライド機構14下方の
ボルト(図示せず)による着脱機構151 によって、接近
機構14から下方を取り外し上方用走査機構160 をボルト
(図示せず)によって取り付ける。
【0290】そして、第1の実施の形態と同様に、燃料
交換機90の補助ホイスト91または天井クレーン(図示せ
ず)によってシュラウド4上端に吊り込み、着座させ
る。炉内作業装置10搬入後、シュラウド4のフランジ面
6に接触した台車11は、車輪12aの駆動アクチュエータ
(図示せず)を駆動して、シュラウド4の周方向に走行
する。作業対象部位の上方に台車11を位置決めし、上体
駆動機構13によって、多段スライド機構14を原子炉圧力
容器1とシュラウド上部胴154 の間に位置決めする。
【0291】多段スライド機構14のワイヤドラム30に巻
かれているワイヤ32を繰り出し、各々の板材29を下方に
スライドさせて、作業工具170 の上方用走査機構160 を
下降させ、高さ方向の位置決めを行う。詳細な位置決め
をする必要がある場合には、上方用走査機構170 の縦横
の駆動軸 173a, 173bを駆動して、作業を行う。
【0292】つぎに本実施の形態の効果について説明す
る。本実施の形態によれば、ジェットポンプ3と干渉し
ないアニュラス部2内の作業部位において、非常に容易
に作業を実施することができる。これらの作業部位は、
ジェットポンプ3の隙間よりも大きな寸法が確保される
ので、作業工具170の設計が容易になる。
【0293】多段スライド機構14から先端側の付加機構
178 を着脱可能とすることによって、適用部位に関して
も、最適な形態で作業を実施することが可能になり、こ
れらの作業部位に対する作業剛性を高めることができ
る。詳細な駆動軸73を配設したことによって、位置決め
精度が向上し、詳細な位置決めが可能になる。
【0294】次に本発明に係る第12の実施の形態を図
1,図47,図48により説明する。本実施の形態は作業工
具の走査機構と作業工具は台車上に配設した台車上に搭
載部分の位置調整機構を介して配設された昇降機構の先
端に、作業工具の走査機構および作業工具が動作がシュ
ラウド外面に沿うように姿勢を変動、作業工具をシュラ
ウドに接近させる接近機構が配設され、接近機構には先
端に作業工具が配設された走査機構が配設され、主にジ
ェットポンプ上方のアニュラス部に対して点検,補修,
予防保全などの作業を行うことにある。
【0295】本実施の形態の構成に関しては、第10の実
施の形態の多段スライド機構14の下端にボルト(図示せ
ず)による着脱機構151 を介して分離可能な構造とし、
接近機構15から走査機構24等の先端側や、作業工具170
が着脱可能な上方用接近機構176 の先端に配設された上
方用走査機構160 等の付加機構178 の交換が可能な構成
としたものである。
【0296】ここで、上方用走査機構160 の構成は、図
47に示すように、第11の実施の形態と同様である。ま
た、多段スライド機構14に着脱可能に接続される上方用
接近機構176 は、上方用走査機構160 が平行に半径方向
に移動するようにパンタグラフ機構177 で構成される。
パンタグラフ機構177 は回転関節179 a〜179 dで構成
され、シリンダピストン178 の接続した回転関節179 a
が上下に駆動されることによって、上方用走査機構176
は平行姿勢でシュラウド4の半径方向に位置調整を行
う。
【0297】つぎに本実施の形態の作用について説明す
る。まず、シュラウド中間部胴153 より下方のジェット
ポンプ3との干渉が想定される部位に対する作業に関し
ては、第1の実施の形態と同様である。
【0298】つぎに本実施の形態特有の作用を説明す
る。シュラウド上部胴154 や上部胴と中間部胴153 の継
ぎ目(溶接線)付近に対して作業する場合、オペレーシ
ョンフロア97上において、多段スライド機構14の下方の
ボルト(図示せず)による着脱機構151 によって接近機
構15から下方の部分を取り外し、図48に示すような上方
用接近機構176 を介して接続された上方用走査機構160
を取り付ける。そして、第1の実施の形態と同様に燃料
交換機90の補助ホイスト91、または、天井クレーン(図
示せず)によってシュラウド4上端に吊り込み着座させ
る。
【0299】作業装置10搬入後、シュラウド4のフラン
ジ面6に接触した台車11の車輪12の駆動用のアクチュエ
ータ(図示せず)を駆動して、シュラウド4の周方向に
走行する。作業対象の方位に台車11を位置決めし、上体
駆動機構13によって、多段スライド機構14を原子炉圧力
容器1とシュラウド上部胴154 の間に位置決めし、多段
スライド機構14のワイヤドラム30に巻回されているワイ
ヤ32を繰り出し、各々の板材29を下方にスライドさせ
て、上方用接近機構176 を下降させ、高さ方向の位置決
めを行う。
【0300】つぎに、多段スライド機構14がシュラウド
4と原子炉圧力容器1との間に搬送された後に、上方用
接近機構176 のパンタグラフ機構177 によって、上体駆
動機構13のストロークの限界を超えた範囲を、半径方向
に上方用走査機構160 の走査軸がシュラウド4の外面に
平行に保ったまま、シュラウド4に上方用走査機構160
を接近させる。詳細な位置決めをする必要がある場合に
は、上方用走査機構160 の縦横の駆動軸173 a,173 b
を駆動して、作業を行う。
【0301】つぎに本実施の形態の効果について説明す
る。本実施の形態によれば、ジェットポンプ3の干渉が
想定されない作業部位において、非常に容易に作業を実
施することができる。これらの作業部位は、ジェットポ
ンプ3の隙間よりも大きな寸法が確保されているので、
作業工具155 の設計が容易になる。
【0302】多段スライド機構14からの先端側の付加機
構178 を着脱可能とすることによって、適用部位に関し
ても最適な形態で作業を実施することが可能になり、こ
れらの作業部位に対する作業剛性を高めることができ
る。詳細な駆動軸173 a,173bを配設したことによっ
て、位置決め精度が向上し、詳細な位置決めが可能にな
る。
【0303】特に、原子炉圧力容器1とシュラウド4の
隙間に多段スライド機構14によって降ろしていく際に
は、コンパクトな形状で搬送できるので、搬送動作中の
シュラウド上部胴154 ,シュラウド中間部胴153 との干
渉を防ぎ、円滑に搬送を行うことができる。
【0304】シュラウド中間部胴153 とシュラウド上部
胴154 の継ぎ目部はシュラウド上部胴154 よりもシュラ
ウド中間部胴153 の外径が小さいため、シュラウド上部
胴154 を回避してシュラウド中間部胴153 に作業工具15
5 を押し付ける場合で、上体駆動機構13のストロークが
十分に確保できない場合には、半径方向のストロークを
補う意味で有効である。
【0305】つぎに、本発明における第13の実施の形態
について図30および図31により説明する。本実施の形態
は前述した昇降機構の先端に着脱装置を配設し、昇降機
構から先端の作業工具側を着脱可能とし、作業部位に応
じて、装置全体を冠水した状態のウエルプラットホーム
上,DSピット内,原子炉ウエル内,燃料プール内のい
ずれかに引き上げて、昇降機構の着脱部より作業工具側
を交換することにある。
【0306】つまり、冠水した状態のウエルプラットホ
ーム上,DSピット内,原子炉ウエル内,燃料プール内
のいずれかに引き上げて、昇降機構の着脱部から作業工
具側を交換する例である。本実施の形態に係わる作業装
置10の構成に関しては、多段スライド機構14の下端部の
着脱機構151 を除いて、第1の実施の形態と同様であ
る。
【0307】本実施の形態の着脱機構122 を図31に示
す。本実施の形態の着脱機構122 は、基本的には第2お
よび第3の実施の形態と同様である。多段スライド機構
14の板材29cに、溝113 が加工される。一方、図44にお
ける作業工具155 ,図46の上方走査機構160 などの付加
機構178 側には、回転関節116 を介して爪120 が接続さ
れ、止めピン122 で両端を固定された捻りバネ115 を回
転関節116 回りに巻き付け、爪120 を閉じる方向に力を
発生する。
【0308】また、ワイヤ118 は蛇管117 内を通過し
て、一端を各爪120 のワイヤ固定部123 に、他端をフッ
ク119 のワイヤ固定部123 に固定されている。また、爪
120 にはV字形状121 を形成しており、板材29c下端の
テーパ形状114 に適合する。
【0309】つぎに本実施の形態の作用を図30および図
31により説明する。本実施の形態に作用に関しては、付
加機構178 を交換する場所として、オペレーションフロ
ア98上で交換する代わりに、ウエルプラットホーム123
,DSピット94,原子炉ウエル96,燃料プール95内の
いずれかまで、燃料交換機90の補助ホイスト91もしくは
天井クレーン(図示せず)の把持機構106 を用いて、吊
り上げ,吊り下げ,搬送し、架台110 上に作業装置10が
冠水するように設置し、多段スライド機構14の板材29c
下端の付加機構178 を交換する。
【0310】交換は燃料交換機90の補助ホイスト91もし
くは、オペレーションフロア97上から作業員112 が走査
ポール111 を用いて、付加機構178 の着脱,交換を行
う。多段スライド機構14の板材29cへ装着する場合に
は、付加機構178 の着脱機構122を板材29cのテーパ形
状114 の下方に位置を合わせ、下から押し上げる。テー
パ形状114 が爪120 のV字形状121 にならい、爪120 が
強制的に開かれて、爪120の先端が、溝113 に嵌まり込
み、結合する。
【0311】付加機構178 を多段スライド機構14の板材
29cから分離する場合には、蛇管117 の内部を引き回さ
れるワイヤ118 の接続されたフック119 を走査ポール11
1 を引っ掛けて引っ張ることによって回転関節116 回り
に爪120 を回転,開放させ、溝113 から爪120 を離脱さ
せ、分離させる。
【0312】付加機構178 の交換が終了した後、再び図
21,図22のように、燃料交換機90の補助ホイスト91、も
しくは天井クレーン(図示せず)によって炉内作業装置
10全体を吊り下げ、シュラウド4上端のフランジ6面に
設置し、先端の作業工具23もしくは作業工具155 を対象
部位まで搬送,位置決めし、固定し、点検,補修,予防
保全作業を行う。
【0313】本実施の形態によれば、付加機構178 の交
換は水中で実施するので、付加機構178 交換時の除染作
業を省略でき、作業時間が短縮する。常時、一度使用し
た付加機構178 は水中で保管できるので、オペレーショ
ンフロア97上の作業場所を節約することができる。作業
員112 と炉内作業装置10との距離が保てるため、付加機
構178 交換時の作業員112 の被曝量を低減することがで
きる。
【0314】つぎに、本発明に係る第14の実施の形態に
ついて図31および図32により説明する。本実施の形態は
前述した昇降機構の先端に着脱装置を配設し、昇降機構
から先端の作業工具側を着脱可能とし、予め台車上に昇
降機構と分離した状態で搭載され、作業部位に応じて、
昇降機構を上部に持ち上げて、昇降機構をシュラウド上
面付近に保持した状態で、昇降機構の着脱部から作業工
具側を交換することにある。
【0315】本実施の形態に係る作業装置10の構成に関
しては、第13の実施の形態と同様である。すなわち、図
31に示すように、作業工具23の付加機構178 を交換する
場所として、図32に示すようにオペレーションフロア97
上である代わりに、作業装置10が冠水した状態のシュラ
ウド4上端付近で、あらかじめ台車11に交換する付加機
構178 を保管、もしくは燃料交換機90の補助ホイスト91
の把持機構106 でつかんで吊り降ろし、作業装置10を引
き上げることなく付加機構178 を交換する。
【0316】着脱および交換は、付加機構178 の着脱機
構122 のフック119 を作業員112 が操作ポール111 によ
って把持し、引き上げることによって行われる。また、
装着時には、操作ポール111 で把持した付加機構178 を
板材29cの下端に位置合わせして、押し上げることによ
って板材29cのテーパ形状114 と作業工具23側の爪120
上面のV時形状によって案内され、爪120 が開放され、
多段スライド機構14の板材29cの溝113 に爪120 が嵌め
合わされる。付加機構178 の交換が終了した後、先端の
作業工具23もしくは作業工具155 を対象部位まで搬送,
位置決め,固定し、点検,補修,予防保全作業を行う。
【0317】本実施の形態によれば、付加機構178 の交
換は、水中で実施するため、付加機構178 交換時の除染
作業を省略でき、作業時間が短縮する。常時、一度使用
した付加機構178 は水中で保管でき、オペレーションフ
ロア97上の作業場所を節約し、原子炉圧力容器1の上方
の空間も占有する必要がなく、他の炉心作業の可動範囲
の制約を与えることはない。
【0318】作業員112 と炉内作業装置10との距離が保
てるため、付加機構178 交換時の作業員112 の被曝量を
低減することができる。炉内作業装置10を補助ホイスト
91等で吊り上げる必要がないので、炉内作業装置10の把
持,引き上げ,設置に要する時間を省略でき、作業時間
が短縮する。
【0319】つぎに、本発明に係る第15の実施の形態に
ついて、図31,図33,図34,図40および図50により説明
する。本実施の形態は昇降機構の先端に配設した着脱機
構から作業工具側を交換するにあたり自動交換装置によ
って行うものであり、その作業装置10の構成に関して
は、図44に示した多段スライド機構14の板材29c下端に
配設された付加機構178の着脱機構151 の代わりに、図3
4に示す自動で付加機構178 の着脱を行う自動着脱機構1
82 を配設した点以外は、第10の実施の形態と同じであ
る。
【0320】本実施の形態の付加機構178 の自動着脱機
構182 を図34に示す。本実施の形態の自動着脱機構125
は、基本的には第4から第6の実施の形態と同様であ
る。多段スライド機構14の下端の板材29cに溝113 が加
工される。
【0321】一方、付加機構178 側には図34に示すよう
に回転関節116 を介して爪120 が接続され、止めピン12
2 で両端を固定された捻りバネ115 を回転関節116 回り
に巻き付け、爪120 を閉じる方向に力を発生する。
【0322】ワイヤ118 ( 118a, 118b)は図31に示
すように蛇管117 内を通過して、一端を各爪120 のワイ
ヤ固定部123 に、他端をシリンダピストン126 のロッド
127先端のワイヤ固定部123 に取り付けられている。シ
リンダピストン126 は付加機構178 と回転軸129 を介し
て接続されている。爪120 にはV字形状121 が形成され
ており、板材29c側のテーパ形状114 に適合する。
【0323】付加機構178 を多段スライド機構14下端の
板材29cへ装着する場合、シリンダピストン126 の入出
力ポート 130a, 130bを開放し、付加機構178 の自動
着脱機構125 を多段スライド機構14下端の板材29cのテ
ーパ形状114 の下方に位置を合わせ、下から押し上げ
る。テーパ形状114 が爪120 のV字形状121 にならい、
爪120 が強制的に開かれて、爪120 の先端が溝113 に嵌
まり込み結合する。
【0324】シリンダピストン126 の入出力ポート 130
aを開放し、入出力ポート 130bに入力することによっ
て、ワイヤ 108a, 108bを引き込み、爪120 を開放さ
せる。そして、板材29c下端の装着位置に付加機構178
を合わせたのち、シリンダピストン126 の入出力ポート
130bを開放し、入出力ポート 130aに入力することに
よって、ロッド127 を戻し、捻りバネ115 の力で爪120
を閉じ、板材29c下端に装着する。
【0325】付加機構178 を板材29cから分離する場合
には、蛇管117 の内部を引き回されるワイヤ118 の接続
されたシリンダピストン126 の入出力ポート130 aを開
放し、入出力ポート130 bに入力して、ロッド127 を引
き込むことによって、回転関節116 回りに爪120 を回
転,開放させ、溝113 から爪120 を離脱させ、分離させ
る。
【0326】別の機構として、図35に示すように、保管
ラック131 をオペレーションフロア97上に設置し、内部
に水を貯めた上で図50に示す付加機構178 を吊り下げて
おくためのハンガー179 が固定された架台128 を設置
し、炉内作業装置10を着座させる。架台128 には作業工
具23が保管され、着脱を容易にするための台座132 がレ
ール133 上を直動する構成になっている。
【0327】図50に示すように、ハンガー179 には、吊
り下げ用の溝180 が加工され、付加機構178 の両端に取
り付けられた突起部181 が、緩く嵌め込まれる構成にな
っており、付加機構178 をハンガー179 に吊り下げた
り、操作ポール(図50中、図示せず)によって、取り出
したりすることができる。
【0328】つぎに、本実施の形態の作用を図33,図3
4,図49,図50により説明する。本実施の形態の作用に
関しては、付加機構178 を交換する場所として、オペレ
ーションフロア97上まで燃料交換機90の補助ホイスト91
もしくは天井クレーン(図示せず)の把持機構106 を用
いて、吊り上げ,搬送,架台128 上に据置きし、走査機
構24先端の作業工具23を自動で交換する。
【0329】交換時には、付加機構178 の自動着脱機構
125 によって脱着が可能なオペレーションフロア97上の
場所に、炉内作業装置10および付加機構178 を設置し、
自動着脱機構125 によって、着脱,交換を行う。
【0330】別の機構として、図49に示すように、ま
ず、作業装置10は水が貯められた保管ラック131 内に設
置された架台128 に据え置きされる。脱着した付加機構
178 は、操作ポール(図49中、図示せず)によって、ハ
ンガー179 の溝180 に運ばれ、吊るされる。そして、装
着対象の付加機構178 は、操作ポール(図49中、図示せ
ず)によって、ハンガー179 から取り出され、自動装着
が可能な位置まで位置決めされ、自動着脱機構125 によ
り自動で装着される。
【0331】作業工具23の交換が終了した後、再び燃料
交換機90の補助ホイスト91、または天井クレーン(図示
せず)によって作業装置10を吊り下げ、シュラウド4上
端のフランジ面6に作業装置10を設置し、先端の作業工
具23または作業工具155 を対象部位まで搬送,位置決
め,固定し、点検,補修,予防保全作業を行う。
【0332】本実施の形態によれば、付加機構178 の交
換は、オペレーションフロア97上で実施するので、不具
合が生じた場合の作業員(図示せず)による処置を容易
に受けることができる。しかし、着脱は作業員の手によ
って行われないので、作業員の被曝低減の効果が得られ
る。また、図49による別の機構では保管ラック131 内の
ハンガー179 に使用済みの付加機構178 を保管でき、交
換作業も水中で行われるので、さらに作業員の被曝低減
の効果が得られる。
【0333】つぎに、本発明に係る第16の実施の形態に
ついて図34,図36,図50,図51により説明する。本実施
の形態は昇降機構の先端に配設された着脱機構から作業
工具側の交換方法を自動交換装置によって行うことにあ
り、その作業装置10の構成に関しては、多段スライド機
構14下端の板材29cに配設された付加機構178 の着脱機
構151 の代わりに、自動で付加機構178 の着脱を行う自
動着脱機構182 が配設されたことと、DSピット94,燃
料プール95,ウエルプラットホーム109 内に架台134 が
配設されたこと以外は、第10の実施の形態と同様であ
る。
【0334】また、自動着脱機構182 に関しては、構成
および作用とも、第4,第5,第6,第15の実施の形態
と同様である(図34参照)。さらに、架台134 の構成に
関しては、第5の実施の形態と同様であり、作業工具23
の保管場所となる。架台134 上には、レール133 に沿っ
て、直動する台座132 が配設されている。
【0335】また、図50に示すように、架台134 にはハ
ンガー179 が固定され、第15の実施の形態と同様に、付
加機構178 の突起部181 を溝180 に引っ掛けることによ
って、付加機構178 を吊り下げて保管することができ
る。
【0336】つぎに本実施の形態の作用を図36,図51に
より説明する。本実施の形態の作用に関しては、付加機
構178 を交換する場所として、オペレーションフロア97
上である代わりに、炉内作業装置10が冠水した状態のウ
エルプラットホーム109 ,DSピット94,燃料プール95
内のいずれかまで、燃料交換機90の補助ホイスト91もし
くは天井クレーン(図示せず)の把持機構106 を用い
て、架台134 を吊り上げ、搬送,据置きする。
【0337】また、燃料交換機90の補助ホイスト91もし
くは天井クレーン(図示せず)の把持機構106 を用い
て、炉内作業装置10を吊り上げ、搬送,架台134 上に据
え置きし、付加機構178 を自動で交換する。
【0338】付加機構178 の着脱および交換は、以下の
順序で行われる。まず、脱着する付加機構178 を補助ホ
イスト91もしくは操作ポール(図36中、図示せず)で支
持して、自動着脱機構182 によって、付加機構178 を自
動で脱着する。脱着された付加機構178 は、補助ホイス
ト91もしくは操作ポール(図36中、図示せず)の把持機
構106 で把持し、保管場所まで移送される。
【0339】つぎに、補助ホイスト91もしくは、オペレ
ーションフロア97上から作業員(図36中、図示せず)が
操作ポール(図36中、図示せず)を用いて、装着対象の
付加機構178 をハンガー179 から取り出し、自動着脱で
きる位置まで搬送,位置決めする。つぎに、自動着脱機
構182 によって付加機構178 の装着を行う。
【0340】他の機構として、図51に示すように、作業
装置10の付加機構178 を補助ホイスト92,操作ポール
(いずれも図51中、図示せず)によって脱着対象の付加
機構178 を支持して、自動着脱機構182 によって付加機
構178 を脱着する。脱着した付加機構178 は補助ホイス
ト92、もしくは操作ポール(いずれも図51中、図示せ
ず)によって搬送され、ハンガー179 の溝に付加機構17
8 の突起部181 が嵌め合わされるように、位置決めさ
れ、ハンガー179 に吊るされる。
【0341】また、装着対象の付加機構178 は、同様に
補助ホイスト92もしくは操作ポール(いずれも図51中、
図示せず)によって、ハンガー179 から取り外され、自
動装着が可能な場所まで搬送,位置決めされ、自動着脱
機構182 によって、付加機構178 の装着を行う。
【0342】付加機構178 の交換が終了したら、再び、
燃料交換機90の補助ホイスト91、もしくは天井クレーン
(図示せず)によって作業装置10全体を吊り下げ、シュ
ラウド4上端のフランジ面6に作業装置10を設置し、先
端の作業工具23もしくは作業工具155 を対象部位まで搬
送,位置決め,固定し、点検,補修,予防保全作業を行
う。
【0343】本実施の形態によれば、付加機構178 の交
換は、水中で実施し、付加機構178交換時の除染作業を
省略できるので、作業時間が短縮する。常時、一度使用
した付加機構178 は水中で保管でき、オペレーションフ
ロア97上の作業場所を節約することができる。作業員
(図示せず)と炉内作業装置10との距離が保てるため、
付加機構178 交換時の作業員の被曝量を低減することが
できる(以上、第2の実施の形態と同様)。
【0344】本実施の形態特有の効果は、外部からの操
作は、脱着した付加機構178 を外して、装着すべき付加
機構178 を自動着脱が可能な位置まで設置するだけなの
で、作業員の高度な操作ポールなどの操り技術を必要と
せず、容易に付加機構178 の交換ができ、作業時間の短
縮になる。
【0345】つぎに、本発明に係る第17の実施の形態に
ついて図32,図34,図52〜図54により説明する。本実施
の形態は昇降機構の先端に配設された着脱機構から作業
工具側の交換方法を自動交換装置によって行うもので、
その作業装置10の構成に関しては、多段スライド機構14
の板材29c先端に配設された図31に示す付加機構178 の
着脱機構151 の代わりに、図34に示す自動着脱機構182
が配設されたことと、台車11上に付加機構178 の交換機
構183 が配設されたこと以外は、第10の実施の形態と同
じである。また、自動着脱機構182 に関しては、図34に
示すように、第4の実施の形態と同様である。
【0346】図52から図54に示すように、交換機構183
は、台車11の上体駆動機構13を介して接続された搭載部
分184 に、モータ199 の出力軸(図示せず)に接続され
たボールネジなどの直動伝達機構185 を介して台186 が
配設され、台186 には回転関節 187a〜 187cおよび回
転関節 187cに開閉関節が一致するグリッパ188 が配設
されたアーム189 が接続されている。
【0347】また、図54に示すようにアーム189 は、直
動伝達機構185 に沿って直動ガイド194 が配設され、回
転関節 187a, 187b, 187cには、各々モータ 190
a, 190b, 190cが配設される。この場合、モータ 1
90cの出力軸(図示せず)は、リンク198 に固定され、
モータ 190cのケーシング231 は爪 196aに固定されて
いる。
【0348】さらに、回転関節 195a, 195bで回転自
在にシリンダピストン191 が接続され、爪 196bは回転
関節 187cに回転自在に接続され、回転関節 195a,シ
リンダピストン191 ,回転関節 195b,回転関節 187c
で4節リンク機構を構成する。また、シリンダピストン
191 には、駆動用に入出力ポート 192a, 192bが配設
されている。
【0349】つぎに本実施の形態の作用を図32と図52か
ら図54により説明する。本実施の形態の作用に関して
は、付加機構178 を交換する場所として、オペレーショ
ンフロア97上である代わりに、作業装置10が冠水した状
態のシュラウド4上端付近で、図32に示すように、燃料
交換機90の補助ホイスト91の把持機構106もしくは、図5
3に示すように操作ポール197 で付加機構178 をつかん
で吊り降ろし、交換機構183 を用いて作業装置10を引き
上げることなく付加機構178 を交換する。
【0350】交換は、まず、図52に示すように、脱着対
象の付加機構178 を交換機構183 のグリッパ188 でつか
む。このとき、図54において、グリッパ188 のシリンダ
ピストン191 の入出力ポート 192aを開放して、入出力
ポート 192bに入力し、爪 196bを爪 196aに対して、
回転関節 187c回りに開く方向に駆動する。
【0351】そして、付加機構178 に位置合わせをし
て、シリンダピストン191 の入出力ポート 192bを開
放、入出力ポート 192aに入力し、爪 196bを閉じて、
付加機構178 を把持したのち、自動着脱機構182 を作動
して付加機構178 を脱着する。
【0352】つぎに、図53に示すように、交換機構183
のアーム189 および直動伝達機構185 を駆動して、脱着
した付加機構178 を搬送したのち、操作ポール197 のフ
ック200 に脱着した付加機構178 の一部を引っ掛けてグ
リッパ188 を開放し、付加機構178 を離す。脱着された
付加機構178 は、そのまま、オペレーションフロア97上
に引き上げられる。
【0353】つぎに、装着対象の付加機構178 を燃料交
換機90の補助ホイスト91の把持機構137 または、操作ポ
ール197 のフック200 に引っ掛けて、図53のように搬送
し、付加機構178 をグリッパ188 によってつかむ。
【0354】ついで、図52のように、交換機構183 の直
動伝達機構185 とアーム189 ,炉内作業装置10の上体駆
動機構13, 多段スライド機構14等によって、位置決め
し、自動着脱機構183 によって付加機構178 を装着す
る。つぎに、グリッパ188 を開放し、交換機構188 を炉
内作業装置10の動作と干渉しない姿勢に変更して、交換
を完了する。付加機構178 の交換が終了した後、先端の
作業工具23もしくは作業工具155 を対象部位まで搬送,
位置決め,固定し、点検,補修,予防保全作業を行う。
【0355】本実施の形態によれば、付加機構178 の交
換は、炉水中で実施し、付加機構178 交換時の除染作業
を省略できるので、作業時間が短縮する。常時、一度使
用した付加機構178 は水中で保管でき、オペレーション
フロア97上の作業場所を節約し、原子炉圧力容器1の上
方の空間も占有する必要がなく、他の炉心作業の可動範
囲の制約を与えることがない。
【0356】また、作業員(図示せず)と炉内作業装置
10との距離が保てるため、付加機構178 交換時の作業員
の被曝量を低減することができる。さらに、作業装置10
を補助ホイスト91等で吊り上げる必要がないので、炉内
作業装置10の把持,引き上げ,設置時間を省略でき、作
業時間が短縮する。
【0357】本実施の形態の特有の効果としては、外部
からの操作は、脱着した付加機構178 を外して装着すべ
き付加機構178 を自動着脱が可能な位置まで設置するだ
けなので、作業員の高度な操作ポール197 などの操り技
術を必要とせず、容易に付加機構178 の交換ができ、作
業時間の短縮になる。
【0358】つぎに本発明に係る第18の実施の形態を図
55から図61により説明する。本実施の形態は全周移動の
ための車輪配置と車輪の支持方法および上部回避機構に
関するもので、その構成に関しては、台車11の車輪12配
置および挟み込み機構201 を除いては、第1の実施の形
態と同様である。
【0359】図55に示す台車11は、シュラウド上部リン
グ5の内面に走行面が接するように車輪12が配設され、
シュラウド上部リング5の上面のフランジ面6に走行面
が接するように車輪12が配設され、シュラウド4の上部
胴の側面に固定されたラグ7を回避し、シュラウド4の
外面に走行面が接するように車輪12が配設され、炉心ス
プレイライン8の起立部105 を回避する機構およびアク
チュエータが配設され、これらいずれかの車輪には、走
行動力を伝達する機構(図示せず)と、動力アクチュエ
ータ(図示せず)が台車11に配設されている。
【0360】そして、上記構成の遠隔炉内作業装置を使
用して、アニュラス部の点検.検査,補修,予防保全を
行う。その方法はシュラウド4の上面を台車11が走行す
る場合には、走行動力を伝達する機構が接続された車輪
12を駆動し、炉心スプレイライン8,ガイドロッド,ガ
イドロッドブラケットと周方向移動台車が干渉する場合
には、シュラウドの外側に走行面の接した車輪を炉心ス
プレイラインの起立部を回避する機構およびアクチュエ
ータによって、これら干渉物を回避することにある。
【0361】すなわち、シュラウド4上端を周方向に移
動する台車11は図55および図56に示すようにシュラウド
上部リング5の内側面に接触し、軸の方向が鉛直方向で
ある車輪12aと、駆動モータ(図示せず)が軸に接続さ
れ、シュラウド上部リング5のフランジ面6に接触する
車輪12bが配設される。
【0362】また、シュラウド4のラグ7を回避し、シ
リンダピストン202 によって、シュラウド4を外側から
挟み込むように車輪12cを配設する。この車輪12cは、
挟み込みと逆の方向に駆動すると、図57のように台車11
側に車輪12cが収納されるような駆動範囲で構成され
る。
【0363】挟む込み機構201 は、回転関節 204aとピ
ストンロッド205 を回転関節 204bで回転自在に支持さ
れるシリンダピストン202 によって駆動される。回転関
節 204cを共有している挟み込み機構201 の先端には車
輪12cが取り付けられており、他の一端を回転関節 204
bを介して回転自在に台車11と接続されている。また、
挟み込み機構201 は、ラグ7を避けることができる構成
になっている。
【0364】図55は、上方から見た車輪12(12a〜12
c)の配置である。台車11の両端に車輪12cが配置され
るが、取り付け位置の間隔は、炉心スプレイライン8の
起立部105 間の幅よりも大きくなっている。
【0365】つぎに本実施の形態の作用について説明す
る。作業方法および手順に関しては、第1の実施の形態
と同様である。以下に本実施の形態固有の作用について
説明する。
【0366】本実施の形態の場合、挟み込み機構201 の
シリンダピストン202 の入出力ポート 203bを開放し、
入出力ポート 203aに入力することによって、シリンダ
ロッド205 を後退させる。すると、図57のように挟み込
み車輪12cが退避し、上体駆動機構13によって台車11上
に搭載された部分も炉心スプレイライン8の起立部105
を回避し、台車11が炉心スプレイライン8に干渉しない
でシュラウド4上を全周走行することができる。
【0367】また、図55に示すように車輪12cの取り付
け間隔が炉心スプレイライン8の間隔よりも大きいた
め、1つの車輪12cが炉心スプレイライン8を避けてい
るときでも、常にどちらかの車輪12cはシュラウド4を
挟み込む。
【0368】他の機構として、図58から図61に示すよう
に挟み込み機構206 にベアリング209 で回転自在に接続
され、モータ208 の軸が接続された車輪12cと車輪12d
が、車輪12cはシュラウド4,車輪12dは原子炉圧力容
器1側に回転するように配設され、車輪12cは挟み込み
機構206 に剛に接続され、車輪12dは直動ガイド210内
にばね211 によって、常に外側に押し出されるように接
続される。挟み込み機構206 のシリンダピストン202 に
よる駆動方法および構成は前記機構と同様である。
【0369】本機構の場合、図59および図60に示す進行
方向212 に移動する場合、図60の上体から、炉心スプレ
イライン8と干渉する挟み込み機構 206aの車輪12c,
車輪12dの接続される回転軸207 を回転させて避け、シ
リンダピストン202 の入出力ポート 203bを開放し、入
出力ポート 203aに入力する。
【0370】これによって、ピストンロッド205 を後退
させ、図58のような収納姿勢をとる。炉心スプレイライ
ン8を避けたら、逆の過程で、挟み込み機構 206aによ
ってシュラウド4を挟み込むと同時に、車輪12dを原子
炉圧力容器1に接触させて、転倒防止を図る。
【0371】つぎに本実施の形態の効果について説明す
る。炉心スプレイライン8の起立部105 を避けて、シュ
ラウド4上を全周に走行できるので、補助ホイスト91な
どによって吊り下げることによるシュラウド4上への設
置変更の必要がないので、作業効率が向上する。
【0372】台車11がシュラウド4の上端の円弧形状に
沿って、幅広い構成になるので、重心の存在できる範囲
が拡大し、走行時の安定性が向上する。台車11と炉心ス
プレイライン8との干渉がないので、多段スライド機構
14の降下位置を炉心スプレイライン8に接近させること
ができ、台車11が干渉することによって制限されるとき
に比べて台車11による搬送範囲を拡大できる。また、他
の機構のように、車輪12dを配置することによって台車
11の転倒を防止し、台車11の走行姿勢を安定させること
ができる。
【0373】つぎに本発明に係る第19の実施の形態を図
62から図68により説明する。本実施の形態の構成につい
て説明する。本実施の構成は、図1に示すような第1の
実施の形態の台車11がシュラウド上部リング5のフラン
ジ面6に直接設置される代わりに、シュラウド4上端に
ガイドレール213 を敷設され、ガイドレール213 上を走
行する台車214 によって構成されたことを除いては、第
1の実施の形態と同様である。
【0374】第1の実施の形態における台車11は、シュ
ラウド4の胴の上部フランジ面6に直接ガイドするかわ
りに、シュラウド胴の上部にレールを敷設し、間接的に
ガイドすることにある。
【0375】上記構成の遠隔炉内作業装置を使用して、
図62に示すようにアニュラス部2の点検,検査,補修,
予防保全を行う方法に際して、まず、ガイドレール213
をシュラウド胴の上部フランジ部に設置し、装置全体を
オペレーションフロア上から、天井クレーン,燃料交換
機の補助ホイストのいずれかを利用して、シュラウドの
フランジ部に吊り込まれ、設置する。
【0376】その後、昇降機構である多段スライド機構
14によって、接近機構15,作業工具23の走査機構24,作
業工具23がシュラウド4と原子炉圧力容器1の間に降ろ
され、接近機構15を作動して、走査機構24をシュラウド
4の方に接近させ、走査機構24の吊り高さ調整機構によ
って吊り下げワイヤの長さを調整する。
【0377】走査機構24によって作業工具23をシュラウ
ド4に対して走査し、作業を行い、作業終了後は、接近
機構15によってシュラウド4から原子炉圧力容器1の方
へ後退し、多段スライド機構14を引き上げて、作業装置
をオペレーションフロア上に引き上げ、ガイドレール21
4 を撤去して作業を終了する。
【0378】すなわち、ガイドレール213 は、その断面
形状が図64に示すようなリング形状をしており、シュラ
ウド上部リング5のフランジ面6に接触するように着座
面216 が水平に、シュラウド上部リング5のフランジ面
6に取り付けられている位置決めピン217 を回避するた
めの溝218 が加工されている。また、シュラウド4と固
定するため、シュラウド上部リング5の内側から外側に
向かって、支持脚219を張り出し、入出力ポート221 が
取り付けられたシリンダピストン220 が、90度間隔で配
設されている。
【0379】また、図67および図68に示すように、台車
214 の車輪215 は、ガイドレール213 の内径面に2つの
車輪 215aが配設され、上端に駆動用モータ222 軸が接
続された車輪 215bと自在に回転するガイド用の車輪 2
15c,外側を挟み込み用の車輪 215dが配設される。
【0380】なお、挟み込み用の車輪 215dは、回転軸
225aで支持されたシリンダピストン226 のピストンロ
ッド227 が、直動部228 に配設された回転軸 225bで支
持され、直動ガイド223 がレール224 上を摺動すること
により直動部228 を介してガイドレール213 に押し付け
られる構成になっている。
【0381】つぎに本実施の形態の作用について説明す
る。本実施の形態においては、まず、図63に示すよう
に、ガイドレール213 が燃料交換機90の補助ホイスト91
もしくは天井クレーン(図示せず)によって吊り具230
を介して吊り降ろされ、位置決めピン217 がある場合に
は、溝218 が位置決めピン217 を回避し、シュラウド4
上端にフランジ面6と着座面216 が接触するように着座
する。
【0382】そして、ガイドレール213 に配設されたシ
リンダピストン220 の入出力ポート221aを開放し、入
出力ポート 221bに入力することによって、シュラウド
4内面へ支持脚219 を張り出し、固定される。
【0383】つぎに、補助ホイスト91もしくは天井クレ
ーン(図示せず)で作業装置10が吊り降ろされ、図65,
図66のようにガイドレール213 上に着座する。そして、
図67,図68に示すように、ガイドレール213 に対して、
ガイドレール213 の内側面に車輪 215aが上端上面に車
輪 215c、一段下がった上面に車輪 215bが接して基準
位置が設定される。
【0384】また、シリンダピストン226 の入出力ポー
ト 229bを開放し、入出力ポート 229bに入力すること
によって、シリンダロッド227 を引き込み、直動部228
がレール224 に沿って直動し、回転自在の車輪 215bを
ガイドレール213 の外側面に押し付けて、車輪 215aと
車輪 215bでガイドレール213 を挟み込んで台車11を支
持する。
【0385】さらに、モータ222 の出力軸が接続された
車輪 215bを駆動して、台車11はガイドレール213 に沿
って周方向に移動する。このとき、上体駆動機構13は、
台車11上を炉心スプレイライン8を回避できるのに十分
なストロークを有しており、台車11自体も炉心スプレイ
ライン8を回避できる構成になっているので、シュラウ
ド4上を全周に渡って移動することができる。
【0386】本実施の形態によれば、シュラウド上部リ
ング5のフランジ面6に位置決めピン217 が取り付けら
れているような、フランジ面6上の走行に適しないプラ
ントに適用される。ガイドレール213 に適合した車輪21
5 の構造と配置を準備できるので、姿勢安定性が向上
し、走行精度が向上する。第18の実施の形態同様、シュ
ラウド4を吊り直さないで全周移動できるので、作業効
率が向上する。
【0387】
【発明の効果】本発明による効果を以下に列記する。本
発明によれば、(1) 従来、作業装置の搬送,位置決め,
固定が困難であった原子炉圧力容器とシュラウドの隙間
であるアニュラス部において、特にシュラウドの全面に
渡って作業工具を搬送,位置決め,固定することができ
る。(2) 作業員は、オペレーションフロア上で、装置の
操作,監視をすればよいので、作業員の被曝量は、従来
の定期検査の作業と殆ど変わらない。
【0388】(3) 作業工具の搬送時には、シュラウドと
ジェットポンプの隙間を作業工具が移動できるので、ジ
ェットポンプを通過して周方向に移動するときに、一旦
上げてジェットポンプを回避する必要がないので、作業
効率が向上する。
【0389】(4) 作業工具としては、テレビカメラを常
設し、超音波探傷用の工具とショットピーニング用の工
具を交換できるので、作業の汎用性が向上し、その他の
工具に対しても着脱機構を共通化することによって、適
用することができる。
【0390】(5) ショットピーニングに関しては、従来
の装置では、その作業反力から実施できなかったが、吸
着パッドや吸盤等の吸着機構の固定によって、施工を実
現することができる。
【0391】(6) 走査機構のフレーム以外に、駆動軸に
も吸着機構を配置することによって、ショットピーニン
グ工具の粉粒回収用のチャンバを離すことなく、走査範
囲を移動でき、粉粒の散逸防止と、作業効率の向上の効
果が得られる。従って、これらの予防保全作業の信頼性
を向上することができる。
【0392】このような作業を実現することによって、
原子力プラントの経年劣化の監視や、不具合箇所の未然
の発見,不具合箇所の補修と不具合想定部位の予防保全
によるプラントの長寿命化の効果が得られる。よって、
本発明により、原子力発電プラントの信頼性が著しく向
上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る原子炉内遠隔作業装置の第1の実
施の形態を説明するための一部断面で示す鳥かん図。
【図2】図1における作業装置の台車を一部側面で示す
断面図。
【図3】図2において作業装置の台車を作動した状態を
示す断面図。
【図4】図1における作業装置の全体を一部側面で示す
縦断面図。
【図5】図1における上体駆動機構の動作概念図。
【図6】図1における上体駆動機構の他の第1例を示す
動作概念図。
【図7】図1における上体駆動機構の他の第2例を示す
動作概念図。
【図8】図1における接近機構を示す鳥かん図。
【図9】図1における接近機構の他の例を示す鳥かん
図。
【図10】図1における操作機構を示す鳥かん図。
【図11】図1における走査機構に配設された吸着機構
の伸展時の状態を一部側面で示す断面図。
【図12】図1における走査機構に配設された吸着機構
の縮退時の状態を一部側面で示す断面図。
【図13】図1における走査機構に配設された吸着機構
の他の第1例を示す断面図。
【図14】図1における作業工具のショットピーニング
工具を示す鳥かん図。
【図15】図1における走査機構へのケーブル引き回し
状態を一部側面で示す断面図。
【図16】図15におけるケーブルを引き上げた状態を一
部側面で示す断面図。
【図17】図1における接近機構でのケーブルの引き回
し状態を示す上面図。
【図18】図17においてビームを作動させた状態でのケ
ーブルの引き回し状態を概略的に示す上面図。
【図19】図1において、作業工具に太いケーブルを引
き回した状態を一部概念的に示す側面図。
【図20】図19において太いケーブルを送る機構を示す
断面図。
【図21】図1における炉内作業装置を燃料交換機の補
助ホイストで吊り下げて搬送する状態を示す概念図。
【図22】図21において作業装置を燃料交換機の補助ホ
イストで吊り下げ、シュラウド上端に着座する状態を示
す概念図。
【図23】図1における作業装置が搬送され、シュラウ
ド上に着座した状態を示す鳥かん図。
【図24】図23において作業装置が搬入され、シュラウ
ド上に着座した状態を示す縦断面図。
【図25】図1における作業装置の多段スライド機構が
伸展している状態を一部断面で示す鳥かん図。
【図26】図1における作業装置の接近機構がシュラウ
ドの方向に向くように姿勢変更した状態を示す鳥かん
図。
【図27】図1における作業装置の走査機構がシュラウ
ドに接近した状態を一部側面で示す縦断面図。
【図28】図1における作業装置がジェットポンプの間
を通過してシュラウドが接近した状態を上方から見た上
面図。
【図29】図1における作業装置が炉心スプレイライン
起立部の下方を施工する状態を示す 鳥かん図。
【図30】本発明に係る第2および第13の実施の形態に
おける作業装置が機器仮置ピットにおいて、作業工具も
しくは多段スライド機構下端の付加機構を交換する状態
を示す概念図。
【図31】本発明の第2,第3の実施の形態の作業工具
の着脱機構および第13,第14の実施の形態の付加機構の
着脱機構を示す鳥かん図。
【図32】本発明の第3の実施の形態および第14の実施
の形態における作業装置がシュラウド上端で作業工具も
しくは多段スライド機構下端の付加機構を交換する状態
を示す概念図。
【図33】本発明の第4,第15の実施の形態における作
業装置がオペレーションフロア上の保管ラック内で作業
工具または多段スライド機構下端の付加機構を自動交換
する状態を示す概念図。
【図34】本発明の第4,第5,第6,第15,第16およ
び第17の実施の形態における作業装置が、作業工具、も
しくは、多段スライド機構下端の付加機構を自動交換す
る機構を示す鳥かん図。
【図35】本発明の第4の実施の形態における作業装置
が作業工具を自動交換する場合を示す鳥かん図。
【図36】本発明の第5,第16の実施の形態における作
業装置により作業工具または多段スライド機構下端の付
加機構を自動交換する状態を示す概念図。
【図37】図36において作業装置により作業工具を自動
交換する状態を示す鳥かん図。
【図38】本発明の第6の実施の形態における作業装置
により作業工具を自動交換する状態を示す鳥かん図(作
業工具は脱着状態)。
【図39】図38において作業装置により作業工具を自動
交換する状態を示す鳥かん図(作業工具は装着状態)。
【図40】本発明の第6の実施の形態における作業装置
の作業工具の交換機構を示す鳥かん図。
【図41】本発明の第7の実施の形態における作業装置
の走査機構を示す鳥かん図。
【図42】本発明の第8の実施の形態における作業装置
の走査機構を示す鳥かん図。
【図43】本発明の第9の実施の形態における作業装置
の走査機構を示す鳥かん図。
【図44】本発明の第10の実施の形態における作業装置
の多段スライド機構下端に(付加機構としての)作業工
具を装着した状態を示す鳥かん図。
【図45】本発明の第10の実施の形態における作業装置
の多段スライド機構下端に別の一例の付加機構としての
作業工具を装着した場合を示す鳥かん図。
【図46】本発明の第11の実施の形態における作業装置
の多段スライド機構下端に付加機構としての上方用走査
機構を装着した状態を示す鳥かん図。
【図47】本発明の第11,第12の実施の形態における作
業装置の付加機構としての上方用走査機構を示す鳥かん
図。
【図48】本発明の第12の実施の形態における作業装置
の付加機構としての上方用接近機構と上方用走査機構が
装着された場合を示す鳥かん図。
【図49】本発明の第15の実施の形態における作業装置
の多段スライド機構下端で、オペレーションフロア上の
保管ラック内において、付加機構を自動交換する状態を
示す鳥かん図。
【図50】本発明の第15,第16の実施の形態における作
業装置の付加機構を保管するラックまたはDSピット内
に設置される架台に配設するハンガーを示す正面図。
【図51】本発明の第16の実施の形態における作業装置
の多段スライド機構下端で、機器仮置ピット内におい
て、付加機構を自動交換する状態を示す鳥かん図。
【図52】本発明の第17の実施の形態における作業装置
の多段スライド機構下端で、シュラウド上端に着座した
状態で、付加機構を自動交換する装着中の付加機構を交
換機構で把持した状態を示す鳥かん図。
【図53】本発明の第17の実施の形態における作業装置
の多段スライド機構下端で、シュラウド上端に着座した
状態で、付加機構を自動交換するときの脱着されている
付加機構を交換機構で把持した状態を示す鳥かん図。
【図54】本発明の第17の実施の形態における付加機構
の交換機構を示す鳥かん図。
【図55】本発明の第18の実施の形態における作業装置
の台車の車輪の配置状態のほぼ1/2を一部断面で示す
上面図。
【図56】本発明の第18の実施の形態における作業装置
の台車の挟み込み機構を示す縦断面図。
【図57】図56において、台車の挟み込み機構により炉
心スプレイラインを回避した状態を示す縦断面図。
【図58】図56において、他の台車の挟み込み機構によ
り炉心スプレイラインを回避した状態を示す縦断面図。
【図59】本発明の第18の実施の形態における作業装置
の車輪の他の配置状態を示す上面図。
【図60】本発明の第18の実施の形態における作業装置
の車輪のさらに他の配置状態を示す上面図。
【図61】本発明の第18の実施の形態における作業装置
の他の挟み込み機構でシュラウドを挟み込み原子炉圧力
容器に張り出した状態を示す縦断面図。
【図62】本発明の第19の実施の形態における作業装置
にけるガイドレールをシュラウドに設置して作業中の状
態を示す鳥かん図。
【図63】図62において、ガイドレールを吊り込んでシ
ュラウドに設置している状態を示す縦断面図。
【図64】図63において、ガイドレールをシュラウドに
設置した状態を部分的に示す縦断面図。
【図65】図62において、作業装置をガイドレールに設
置した状態を示す鳥かん図。
【図66】図63において、作業装置をガイドレール上に
設置した状態を示す縦断面図。
【図67】本発明の第19の実施の形態における作業装置
のガイドレールおよび台車回りを示す縦断面図。
【図68】本発明の第19の実施の形態における作業装置
の台車の車輪配置状態を示す上面図。
【符号の説明】
1…原子炉圧力容器、2…アニュラス部、3…ジェット
ポンプ、4…シュラウド、5…シュラウド上部リング、
6…フランジ面、7…ラグ、8…炉心スプレイライン、
9…シュラウド下部リング、10…作業装置、11…台車、
12…車輪、13…上体駆動機構、14…多段スライド機構、
15…接近機構、16…シリンダピストン、17…関節、18…
直動機構、19…回転軸、20…ワイヤ巻取りドラム、21…
ワイヤ、22…ビーム、23…作業工具、24…走査機構、25
…シリンダピストン、26…搭載部分、27…回転軸、28…
回転軸、29…板材、30…ワイヤドラム、31…プーリ、32
…ワイヤ、33…シャフト、34…直動ガイド、35…リン
ク、36…ボールネジ、37…台、38…回転機構、39…関
節、40…シリンダピストン、41…中空軸、42…モータ、
43…タイミングベルト、44…ケーブルベア、45…ガイド
機構、46…フレーム、47…吸着パッド、48…ばね、49…
シリンダ、50…内歯車、51…ガイドレール、52…部材、
53…モータ、54…歯車、55…入力ポート、56…直動伝達
機構、57…台、58…アタッチメント、59…テレビカメ
ラ、60…チューブ、61…着脱機構、62…吸引ポート、63
…シリンダピストン、64…パンタグラフ機構、65…入出
力ポート、66…吸着機構、67…ピストンロッド、68…関
節、69…ショットピーニング工具、70…ボルト、71…ノ
ズル、72…ワイヤブラシ、73…開孔部、74…ステンレス
ショット、75…ケーブル、76…ケーブル、77…ケーブル
送り機構、78…回転アクチュエータ、79…クローラ、80
…関節、81…パンタグラフ機構、82…吸引ポート、83…
チューブ、84…吸着パッド、85…ベアリング、86…部
材、87…回転関節、88…直動ガイド、89…直動部、90…
燃料交換機、91…補助ホイスト、92…給水スパージャ、
93…制御装置、94…機器仮置ピット、95…燃料プール、
96…原子炉ウエル、97…オペレーションフロア、98…シ
ュラウド上部胴、99…ライザーブレース、100 …ライザ
ーブラケット、101 …軌跡、102 …推進装置、103 …モ
ータ、104 …ガイドロッドブラケット、105 …起立部、
106 …把持機構、107 …ガイドローラ、108 …タイミン
グベルト、109 …ウエルプラットホーム、110 …架台、
111 …操作ポール、112 …作業員、113 …溝、114 …テ
ーパ形状、115 …捻りバネ、116 …回転関節、117 …蛇
管、118 …ワイヤ、119 …フック、120 …爪、121 …V
字形状、122 …着脱機構、123 …ワイヤ固定部、124 …
止めピン、125 …自動着脱機構、126 …シリンダピスト
ン、127 …ロッド、128 …架台、129 …回転軸、130 …
入出力ポート、131 …保管ラック、132 …台座、133 …
レール、134 …架台、135 …交換機構、136 …回転駆動
軸、137 …把持機構、138 …操作ポール、139 …爪、14
0 …シリンダピストン、141 …入出力ポート、142 …回
転軸、143…ガイドレール、144 …スライダー、145 …
受け皿、146 …走査機構、147 …駆動軸、148 …走査機
構、149 …溶接線、150 …走査機構、151 …着脱機構、
152…ガイド車輪、153 …シュラウド中間部胴、154 …
シュラウド上部胴、155 …作業工具、156 …押し付け機
構、157 …パンタグラフ機構、158 …シリンダピスト
ン、159 …回転軸、160 …上方用走査機構、161 …フレ
ーム、162 …内歯車、163 …ガイドレール、164 …ガイ
ド車輪、165 …部材、166 …モータ、167 …軸、168 …
モータ、169 …直動伝達機構、170 …作業工具、171 …
台、172 …着脱機構、173 …駆動軸、174 …歯車、175
…ボールネジ、176 …上方用接近機構、177 …パンタグ
ラフ機構、178 …付加機構、179 …ハンガー、180 …
溝、181 …突起部、182 …自動着脱機構、183 …交換機
構、184 …搭載部分、185 …直動伝達機構、186 …台、
187 …回転関節、188 …グリッパ、189 …アーム、190
…モータ、191 …シリンダピストン、192 …入出力ポー
ト、193 …溝、194 …直動ガイド、195 …回転関節、19
6 …爪、197 …走査ポール、198 …リンク、199 …モー
タ、200 …フック、201 …挟み込み機構、202 …シリン
ダピストン、203 …入出力ポート、204 …回転関節、20
5 …ピストンロッド、206 …挟み込み機構、207…回転
軸、208 …モータ、209 …ベアリング、210 …直動ガイ
ド、211 …ばね、212 …進行方向、213 …ガイドレー
ル、214 …台車、215 …車輪、216 …着座面、217 …位
置決めピン、218 …溝、219 …支持脚、220 …シリンダ
ピストン、221 …入出力ポート、222 …モータ、223 …
直動ガイド、224 …レール、225 …回転軸、226 …シリ
ンダピストン、227 …ピストンロッド、228 …直動部、
229 …入出力ポート、230 …吊り具、231 …ケーシン
グ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 勝彦 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 高林 順一 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 濱本 良男 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉圧力容器の内面,前記原子炉圧力
    容器内に設置したシュラウドの外面、またはこのシュラ
    ウドの外面と前記原子炉圧力容器の内面との間に形成さ
    れるアニュラス部に設置した炉内構造物,機器等の点検
    または補修作業を遠隔操作により行う原子炉内遠隔作業
    装置において、前記シュラウド上部を周方向に走行する
    台車と、この台車に配設された位置調整機構と、前記ア
    ニュラス部に作業工具を取り付けて昇降させる昇降機構
    と、前記作業工具の走査機構と、この走査機構を前記シ
    ュラウドに接近させる接近機構とを具備したことを特徴
    とする原子炉内遠隔作業装置。
  2. 【請求項2】 前記位置調整機構は前記台車に搭載した
    機器類を駆動するものからなり、前記昇降機構は多段の
    部材が上下にスライドし先端の部材に取り付けられたワ
    イヤを巻き取るワイヤ巻取り装置とを有する多段スライ
    ド機構からなり、前記作業工具は表面改質用のショット
    ピーニング装置,超音波探傷装置等の各種作業装置から
    なり、前記走査機構は前記シュラウドの円筒状湾曲面に
    適合する形状に形成されて前記シュラウド方向に接近,
    押し付ける推進装置が配設されたフレームと、このフレ
    ームに歯車装置を介して前記シュラウド周方向または鉛
    直方向に駆動するプレートと、このプレートを駆動する
    アクチュエータと、前記シュラウド面に沿った面内で前
    記プレートの駆動方向とは直交方向に駆動する台と、こ
    の台を駆動するアクチュエータとから構成され、前記接
    近機構は前記多段スライド機構の先端部に設けられ、前
    記走査機構の高さ調整用ワイヤの一端を通したビームを
    鉛直軸回りに回転する回転機構および直動する直動機構
    と、前記シュラウドの周方向を回転軸としてその半径方
    向を回転するリンク機構からなることを特徴とする請求
    項1記載の原子炉内遠隔作業装置。
  3. 【請求項3】 前記走査機構のフレームに前記シュラウ
    ドに固定できる着脱自在の吸着機構を配設してなること
    を特徴とする請求項1記載の原子炉内遠隔作業装置。
  4. 【請求項4】 前記走査機構のプレートに前記シュラウ
    ド外面方向に動作し前記シュラウドにフレームを固定で
    きる吸着装置を配設してなることを特徴とする請求項1
    記載の原子炉内遠隔作業装置。
  5. 【請求項5】 前記走査機構の台に前記シュラウドに固
    定する複数の吸着機構を配設してなることを特徴とする
    請求項1記載の原子炉内遠隔作業装置。
  6. 【請求項6】 前記作業工具は、粉粒の漏れ防止用のブ
    ラシ状チャンバが施工面周辺に配設され、内部に粉粒噴
    出用のノズルが配設され、粉粒噴出用のポンプと、回収
    用のポンプと、これらポンプに接続されたチューブが各
    々粉粒噴出用のノズル,回収用チャンバに接続されたシ
    ョットピーニング装置からなることを特徴とする請求項
    1記載の原子炉内遠隔作業装置。
  7. 【請求項7】 前記作業工具と、この作業工具の走査機
    構は前記台車上に配設された台車上搭載部分の位置調整
    機構を介して配設した前記昇降機構の先端に前記作業工
    具の走査機構および前記作業工具の動作が前記シュラウ
    ド外面に沿うように姿勢を変動しかつ前記作業工具を前
    記シュラウドに接近させる接近機構が配設され、この接
    近機構には先端に前記作業工具の走査機構が配設されて
    なることを特徴とする請求項1記載の原子炉内遠隔作業
    装置。
  8. 【請求項8】 前記台車は前記シュラウド上部リングの
    内面に走行面が接する車輪と、前記シュラウド上部リン
    グの上面フランジ面に走行面が接する車輪と、前記シュ
    ラウド上部胴の側面に固定されたラグを避けて前記シュ
    ラウドの外面に走行面が接する車輪と、前記炉心スプレ
    イラインの起立部を避ける機構およびアクチュエータと
    を具備し、前記各々の車輪の少なくとも一個に走行動力
    を伝達する機構と動力アクチュエータとを配設してなる
    ことを特徴とする請求項1記載の原子炉内遠隔作業装
    置。
  9. 【請求項9】 前記台車に前記原子炉圧力容器の内面に
    走行面が接するように水平面内位置決め機構を配設する
    か、または原子炉圧力容器から離れ、炉心スプレイライ
    ンを回避する機構を配設してなることを特徴とする請求
    項1記載の原子炉内遠隔作業装置。
  10. 【請求項10】 前記操作機構に制御信号および動力
    線,流体チューブなどのケーブルの一端を接続し、前記
    走査機構の昇降部位に応じて前記ケーブルが余剰しない
    ようにケーブル長さを調整してなることを特徴とする請
    求項1記載の原子炉内遠隔作業装置。
  11. 【請求項11】 作業工具はショットピーニング装置ま
    たは超音波探傷装置で前記走行機構と着脱自在であり、
    これらの装置の近傍にテレビカメラを配設してなること
    を特徴とする請求項1記載の原子炉内遠隔作業装置。
  12. 【請求項12】 前記シュラウド胴の上部にガイドレー
    ルを敷設してなることを特徴とする請求項1記載の原子
    炉内遠隔作業装置。
  13. 【請求項13】 原子炉圧力容器と、この原子炉圧力容
    器内に設置されたシュラウドとの間に形成されるアニュ
    ラス部の点検,検査,補修,予防保全を行う作業方法に
    おいて、前記シュラウド上部を周方向に走行する台車
    と、この台車に配設された位置調整機構と、前記アニュ
    ラス部に作業工具を取り付けて昇降させる昇降機構と、
    前記作業工具の走査機構と、この走査機構を前記シュラ
    ウドに接近させる接近機構とを具備した構成の原子炉内
    遠隔作業装置をオペレーションフロア上から天井クレー
    ン,燃料交換機の補助ホイストのいずれかにより前記シ
    ュラウドのフランジ部に吊り込んで設置し、前記台車上
    の位置調整機構によって前記昇降機構の降下位置を調整
    し、つぎに前記昇降機構によって前記接近機構,吊り下
    げ高さ調整機構,作業工具の走査機構および作業工具を
    前記シュラウドと原子炉圧力容器の間に降ろし、前記接
    近機構を作動して前記走査機構および作業工具を前記シ
    ュラウドの方に接近させ、前記走査機構によって前記シ
    ュラウドに対し前記作業工具を走査して作業を行い、そ
    の作業終了後前記接近機構によって前記走査機構および
    作業工具を前記シュラウドから前記原子炉圧力容器の方
    へ後退し、前記昇降機構を引き上げて、最初の設置状態
    に戻してから前記原子炉内遠隔装置をオペレーションフ
    ロア上に引き上げることを特徴とする原子炉内遠隔作業
    方法。
  14. 【請求項14】 前記作業工具の前記走査機構および前
    記作業工具の前記シュラウドへの接近方法と作業工具の
    走査方法は前記昇降機構の多段スライド機構によって前
    記接近機構,走査機構および作業工具を前記シュラウド
    と原子炉圧力容器の間に降ろした後、前記接近機構のリ
    ンク機構を作動して、前記多段スライド機構を前記シュ
    ラウド方向に向け駆動して姿勢を固定し、前記走査機構
    および作業工具をジェットポンプのライザーレースとラ
    イザーブラケット間の高さに位置するように前記位置調
    整機構のワイヤで吊り降ろし、前記多段スライド機構お
    よび回転機構と前記台車の周方向の走行を連動すること
    によって、2台のジェットポンプの間を前記走査機構が
    通過して、前記シュラウドに接近し、前記位置調整機構
    によってさらに作業部位高さまでワイヤで位置決めし、
    前記走査機構に設けた推進装置で前記シュラウドに接触
    し、上下方向,前記シュラウド周方向の前記走査機構に
    よって前記作業工具を位置決め,走査を行い、吸着部位
    での作業が終了した後、つぎの作業部位までワイヤの巻
    き上げ,巻き下げおよび前記台車によって作業対象の前
    記シュラウドの高さと方位の位置決めを行い、前記推進
    装置で前記シュラウドに接近し、作業を行う過程を繰り
    返し、一連の作業が終了した後、前記走査機構を前記ラ
    イザーレースとライザーブラケット間の高さの位置から
    前記接近機構と前記台車の連動によって前記ジェットポ
    ンプの間を前記シュラウドから前記原子炉圧力容器の方
    へ後退し、前記多段スライド機構を引き上げることを特
    徴とする請求項13記載の原子炉内遠隔作業方法。
  15. 【請求項15】 前記作業工具の走査方法は前記作業工
    具の走査機構および作業工具がシュラウドに接近し、さ
    らに作業部位まで前記位置調整機構のワイヤで位置決め
    し、前記推進装置で前記シュラウドに接触した後、前記
    走査機構のフレームに配設した複数の吸着機構で前記シ
    ュラウドに吸着固定し、前記走査機構によって前記シュ
    ラウドの上下方向または前記シュラウド周方向に作業工
    具を位置決めして走査を行い、吸着部位での作業が終了
    した後、前記吸着機構の吸着固定を解除し、つぎの作業
    部位まで前記位置調整機構のワイヤの巻き上げ,巻き下
    げ,台車の走行によって作業高さと方位の位置決めを行
    い、前記推進装置でシュラウドに接近,吸着固定し、作
    業を行う過程を繰り返すことを特徴とする請求項13記載
    の原子炉内遠隔作業方法。
  16. 【請求項16】 前記フレームに配設した複数の吸着機
    構をシュラウド外面に押し付けて吸着固定し、前記吸着
    機構の吸着固定を解除し、つぎの作業部位まで前記走査
    機構のフレームの駆動機構でフレーム全体を移動し、ワ
    イヤの巻き上げ,巻き下げ,台車の移動を行い、位置調
    整機構のワイヤの長さを調整しながら台車を追従させ、
    つぎに前記吸着機構をシュラウドに密着させて吸着固定
    させた後、前記吸着機構の吸着固定を解除し、作業工程
    の走査を行う過程を繰り返して連続作業を行うことを特
    徴とする請求項13記載の原子炉内遠隔作業方法。
  17. 【請求項17】 前記走査機構の台に配設した吸着機構
    をシュラウド外面に押し付けて吸着固定し、前記フレー
    ムに配設した吸着機構による吸着固定を解除し、つぎの
    作業部位まで前記フレームまたは前記台を駆動する機構
    で前記フレーム全体を移動し、前記位置調整機構のワイ
    ヤの巻き上げ,巻き下げ,前記台車の移動を行い、前記
    ワイヤの長さを調整しながら前記台車を追従させ、つぎ
    に前記フレームの吸着機構をシュラウドに密着させて、
    吸着固定させた後、前記台の吸着機構の吸着固定を解除
    し、作業工具の走査を行い、この過程を繰り返し、連続
    作業を行うことを特徴とする請求項13記載の原子炉内遠
    隔作業方法。
  18. 【請求項18】 前記走査機構の吸着機構移動時のワイ
    ヤの長さの調整およびガイドロッドや炉心スプレイライ
    ンの起立部周辺等、機器と前記ワイヤが干渉するシュラ
    ウド方位においては、前記ワイヤを余剰させ、前記走査
    機構および作業工具は前記吸着機構の保持力で周方向に
    移動して作業を行い、前記ワイヤが干渉しない前記シュ
    ラウド方位の施工時には前記ワイヤを余剰させないこと
    を特徴とする請求項13記載の原子炉内遠隔作業方法。
  19. 【請求項19】 前記シュラウドの表面改質の予防保全
    作業において、作業工具にショットピーニング装置を使
    用し、このショットピーニング装置の走査時、前記フレ
    ームに配設した吸着機構または前記台に配設した吸着機
    構を前記シュラウド外面に押し付けて吸着した後、つぎ
    の作業対象部位に前記フレームを移動させているときに
    係わらず、前記ショットピーニング装置をシュラウドの
    外面に押し付け、粉粒の回収ポンプを作動し、連続作業
    を行うことを特徴とする請求項13記載の原子炉内遠隔作
    業方法。
  20. 【請求項20】 前記昇降機構の先端に着脱装置を配設
    して前記昇降機構から先端の作業工具側を着脱可能とす
    るとともに、作業部位に応じて前記昇降機構を上部に持
    ち上げ、前記シュラウド上面近傍に保持した状態で前記
    昇降機構の着脱部から前記作業工具側を交換することを
    特徴とする請求項13記載の原子炉内遠隔作業方法。
  21. 【請求項21】 前記シュラウド上面を台車が走行する
    場合には走行動力を伝達する機構が接続された車輪を駆
    動し、炉心スプレイライン,ガイドロッド,ガイドロッ
    ドブラケットと周方向移動台車が干渉する場合には前記
    シュラウドの外側に走行面の接した車輪を前記炉心スプ
    レイラインの起立部を避ける機構およびアクチュエータ
    によって、これら干渉物を避けることを特徴とする請求
    項13記載の原子炉内遠隔作業方法。
  22. 【請求項22】 前記アニュラス部の点検,検査,補
    修,予防保全を行う方法において、まず、ガイドレール
    をシュラウド胴の上部フランジ部に設置し、前記遠隔炉
    内作業装置をオペレーションフロア上から天井クレー
    ン,燃料交換機の補助ホイストのいずれかを利用してシ
    ュラウドのフランジ部に吊り込んで設置し、つぎに前記
    多段スライド機構によって前記接近機構,作業工具の走
    査機構および作業工具を前記シュラウドと前記原子炉圧
    力容器とのアニュラス部に降ろし、前記接近機構を作動
    して前記走査機構を前記シュラウドの方向に接近させ、
    前記位置調整機構によって吊り下げワイヤの長さを調整
    し、前記走査機構によって前記作業工具をシュラウドに
    対して走査して作業を行い、この作業終了後は前記接近
    機構によって前記シュラウドから前記原子炉圧力容器の
    方向へ後退し、前記多段スライド機構を引き上げて前記
    遠隔炉内作業装置をオペレーションフロア上に引き上げ
    前記ガイドレールを撤去して作業を終了することを特徴
    とする請求項13記載の原子炉内遠隔作業方法。
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