JPH09156043A - 低臭低吸着性液体紙容器用積層体及びその製造方法 - Google Patents
低臭低吸着性液体紙容器用積層体及びその製造方法Info
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- JPH09156043A JPH09156043A JP7345916A JP34591695A JPH09156043A JP H09156043 A JPH09156043 A JP H09156043A JP 7345916 A JP7345916 A JP 7345916A JP 34591695 A JP34591695 A JP 34591695A JP H09156043 A JPH09156043 A JP H09156043A
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Abstract
形や、接着剤等の使用による容器の保存性が損なわれる
ことの無い、しかも接着剤等を用いなくても層間の接着
強度が内容物充填後も維持される低臭低吸着性液体紙容
器用積層体及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明の低臭低吸着性液体紙容器用積層
体1は、基材2である紙支持体3上にポリオレフィン系
樹脂層4を有し、該ポリオレフィン系樹脂層4の表面に
形成された改質層7を介してポリエステル系低臭低吸着
性樹脂層5を積層している。本発明の低臭低吸着性液体
紙容器用積層体の製造方法は、基材2である紙支持体3
上にポリオレフィン系樹脂層4を設けることにより中間
積層体を形成し、次いで該中間積層体のポリオレフィン
系樹脂層4の表面に低温プラズマ処理あるいは大気圧下
の低温プラズマ処理によって改質層7を形成し、次いで
該改質層7の表面上に直接ポリエステル系低臭低吸着性
樹脂層5を積層する。
Description
ー、お茶、スポーツドリンク、果汁などに適する紙を支
持体とする保香性を持った液体紙容器に用いられる積層
体及びその製造方法に関するものである。
よび防湿性に優れたポリオレフィン系樹脂層とする積層
体からなる液体紙容器は牛乳、ジュースなどを充填する
容器として広く使用されている。
フィン系樹脂層はジュースなどに含まれる香気成分を吸
着して、ジュースなどの味覚を損ねたり、またポリオレ
フィン系樹脂の臭気がミネラルウォーター等に吸着され
てミネラルウォーター等の味覚を変化させたりする影響
があり、ポリオレフィン系樹脂層に代わる樹脂層として
ヒートシール性を持つポリエステル系低臭低吸着性樹脂
層が開発されている。
性樹脂層はポリオレフィン系樹脂層に比べて吸湿し易く
防湿性が劣るため、充填した液体内容物と紙基材との間
にポリオレフィン系樹脂層がない場合は内容物からの水
分を紙基材が吸収することによって紙基材が剛性を失っ
て容器が変形する等の問題があった。
脂層はポリオレフィン系樹脂層との接着性が悪いため、
積層するには接着性樹脂あるいは接着剤が必要とされ
る。
液体紙容器用積層体の構成としては、紙/ポリオレフィ
ン系樹脂層/接着性樹脂層/ポリエステル系低臭低吸着
性樹脂層という構成(実開平5−65533号公報参
照)や、接着性樹脂の代わりに接着剤を用いた、紙/ポ
リオレフィン系樹脂層/接着剤層/ポリエステル系低臭
低吸着性樹脂層という構成が提案されている。
成では接着剤の残留溶剤の影響、またあるいは接着剤、
接着性樹脂そのものの臭気の影響でポリエステル系低臭
低吸着性樹脂層が本来持っている低臭性が失われ容器の
持つ保存性が損なわれる問題があった。
ることでコストが増し、工程が複雑になるという問題が
あった。
液体紙容器用積層体の構成としては、紙/ポリオレフィ
ン系樹脂層/ポリエステル系低臭低吸着性樹脂層がそれ
ぞれ接着性樹脂層或いは接着剤層を介せずに積層される
構成が要求されていた。
もので、その技術的課題とするところは、内容物に含ま
れる水分の浸透による容器の変形や、接着剤等の使用に
よる容器の保存性が損なわれることの無い、しかも接着
剤等を用いなくても層間の接着強度が内容物充填後も維
持される低臭低吸着性液体紙容器用積層体及びその製造
方法を提供することにある。
決するために、紙を支持体とし、中間層にポリオレフィ
ン系樹脂層を有し、該ポリオレフィン系樹脂層表面に形
成された改質層を介して直接ポリエステル系低臭低吸着
性樹脂層が積層されたことを特徴とする低臭低吸着性液
体紙容器用積層体を提供する。
としてポリオレフィン系樹脂層を設けた中間積層体を形
成し、次いで該中間積層体のポリオレフィン系樹脂層の
表面に改質層を形成し、次いで該改質層の表面上に直接
ポリエステル系低臭低吸着性樹脂層を積層することを特
徴とする低臭低吸着性液体紙容器用積層体の製造方法を
提供する。
脂層表面に低温プラズマ処理によって改質層を形成する
ことを特徴とする低臭低吸着性液体紙容器用積層体の製
造方法を提供する。
の雰囲気が大気圧であることを特徴とする低臭低吸着性
液体紙容器用積層体の製造方法を提供する。
に説明する。
積層体の一構成例を示す側断面図である。
性液体紙容器用積層体1は、基材2である紙支持体3上
にポリオレフィン系樹脂層4を有し、該ポリオレフィン
系樹脂層4の表面に形成された改質層7を介してポリエ
ステル系低臭低吸着性樹脂層5を積層した構成である。
紙容器用の紙で、通常ミルク原紙、ジュース原紙と呼ば
れるものや、白板紙、耐酸紙等であり、およそ100〜
500グラム/平方メートルの範囲の厚みのものが多く
使われる。
ン系樹脂層4を積層する側の表面が紙であれば制限はな
く、紙単層の場合を含め、多層構成になってもよい。
接着性を持った熱可塑性樹脂層、バリアー性や遮光性を
持った金属箔層、セラミック層、熱硬化性樹脂層、金属
薄膜層、金属蒸着層、二軸延伸フィルム層、一軸延伸フ
ィルム層、コーティング層、無機薄膜バリアー層、有機
系薄膜層、あるいは紙層、布層、衝撃吸収層、印刷層、
接着層等が挙げられる。
体紙容器への成形工程に適した厚み(およそ1ミリ以
下)が望ましい。
めの上記ポリオレフィン系樹脂層4を構成する樹脂とし
ては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、直鎖
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の非極性
分子からなるポリオレフィン系樹脂が挙げられる。ま
た、容器としての低臭性を妨げない範囲で上記樹脂には
加工性、防湿性等を向上させるため帯電防止剤、酸化防
止剤、保湿剤、消吸臭剤等の加工助剤を使用することも
できる。
層同士の熱接着性及び、基材2の紙層との接着性が保た
れている限り多層化することも可能である。
湿性を保つ目的から10ミクロン以上の厚みとすること
が好ましく、通常は20ミクロン〜50ミクロンで使用
される。容器の成形性を損なわない限り厚みの上限はな
いが、通常は100ミクロン以下で使用される。
ン系樹脂層4が積層された状態の積層体を以下「中間積
層体」と呼ぶことにする。
いは大気圧下での低温プラズマ処理、コロナ放電処理等
の放電処理によって中間積層体のポリオレフィン系樹脂
層4の表面に形成した表面改質層であり、ポリオレフィ
ン系樹脂層4とポリエステル系低臭低吸着性樹脂層5の
ような異種樹脂間の接着力等を発現、維持する層であ
る。
(XPS)による測定で酸素原子の炭素原子に対する比
率がおおよそ5%〜50%である表面を持つ層であり、
蒸留水の液滴法による接触角の測定値がおよそ70度以
下である層である。
を含む官能基が足りないため、接着性が得られず、50
%を超えるようになると酸化による劣化層が接着性を阻
害する場合がある。
的な方法であり、角度が小さいほど強い接着性があるこ
とを示す。この場合、接触角が70度よりも大きいと接
着性が得られ難い。
はX線励起光電子分光法のことで、X線の照射によって
試料化合物中の原子から叩き出された光電子のエネルギ
ースペクトルから試料の表面の元素の種類及び化学結合
状態を分析する方法である。
の上記光電子の透過性が小さいためポリオレフィン系樹
脂層4の表面のおよそ100オングストローム以下の層
のみを測定できる特徴を持っている。
のみの測定結果が得られる。
が、通常1オングストローム以上、100オングストロ
ーム以下が好適である。
では接着強度が得られ難く、100オングストロームを
超えると元のポリオレフィン系樹脂層のもつ防湿性が損
なわれたり、液体容器としての低臭低吸着性が損なわれ
たりすることがある。
5を構成する樹脂として具体的には、(イ)主としてテ
レフタル酸を含む2種以上の二塩基酸と二価アルコール
との共縮合重合体、(ロ)テレフタル酸と2種以上の二
価アルコールとの共縮合重合体、(ハ)ポリエチレンテ
レフタレート、または前記(イ)もしくは(ロ)の共縮
合重合体と変性ポリオレフィンのポリマーアロイが挙げ
られる。
チレングリコールをモノマーとするポリエステルにエチ
レン/メタクリル酸共重合体を20重量%混合したポリ
マーアロイが挙げられる。
みはシーラントとして使用されるために、成形方法によ
って好ましい厚みが異なるが、液体紙容器のシーラント
として通常の液体紙容器用充填機械への適性を考えると
20ミクロン以上が好ましく、通常20ミクロン〜60
ミクロンの範囲で使用され、上限は100ミクロン程度
である。
樹脂は前記ポリオレフィン系樹脂層4とは樹脂系が異な
るために、接着剤層等を設けない場合には上記改質層7
なしでは熱接着しない。
乃至図5を用いて説明する。
を積層する方法としては押出ラミネート方式が多く用い
られる。図2は、この押出ラミネート方式による装置の
概略構成を示す図である。
ラミネート装置20を用いて、積層されるポリオレフィ
ン系樹脂を押出機(Tダイ)21より溶融状態で押し出
し(4’)、圧着ロール23と冷却ロール24を用いて
基材2に圧着すると共に、冷却固化させて積層する方法
で、これにより基材が紙等の多孔質の場合は溶融樹脂そ
のものが接着層として作用するため、本発明の中間加工
品である基材2の紙表面にポリオレフィン系樹脂層4が
積層された中間積層体6’を得ることが出来る。
ィン系樹脂層4の表面に改質層7を形成する方法は、公
知の放電処理法を用いることが出来るが、特に低温プラ
ズマ処理法あるいは大気圧下での低温プラズマ処理法、
コロナ放電処理法等が好ましい。
は、このように中間積層体のポリオレフィン系樹脂層4
の表面に形成した改質層7の表面に積層される。
フィン系樹脂層4とポリエステル系低臭低吸着性樹脂層
5の間に改質層7を形成したことにより、低臭低吸着性
液体紙容器用積層体として十分な接着強度が得られ、更
に、内容物の保存性、とくに味覚の変化を引き起こさな
いことでミネラルウォーターなどの飲料に適した優れた
低臭低吸着性液体紙容器用積層体が得られることを見い
だした。
ラズマ状態の処理雰囲気に処理対象物の表面を接触させ
ることで表面改質を行う方法である。
理において問題となる被処理物の熱劣化の問題がない点
で、樹脂を含む積層体等の処理に適した処理方法であ
る。
とも呼ばれ、自由に動きうる多数の正イオンと負イオン
(電子を含む)が巨視的に電気的中性を保って存在して
いる状態、と定義されるプラズマ状態のなかで、プラズ
マを構成している種のうち電子の平均エネルギーがイオ
ンや中性種の平均エネルギーよりも大きな状態にあるプ
ラズマ状態を指すと定義されている。
法としては、低温プラズマ雰囲気を発生し、かつこれに
より被処理物であるポリオレフィン系樹脂層表面を処理
することが出来る方法であればいかなる公知の方法も採
用することができる。
印加電力を使用することも出来、交流の中では、低周
波、高周波、マイクロ波のいずれの周波数も使用可能で
ある。
型のような容量結合型電極、誘電結合型、マイクロトロ
ン共鳴などが使用できる。
の処理ガスについては、低温プラズマ状態が発生すれば
基本的に制限はないが、例えば、ヘリウム、アルゴン、
窒素等の希ガスと空気、酸素、水素、二酸化炭素、及び
有機物等の汎用ガスの内の1種または数種の混合ガスが
好ましく用いられる。
べる大気圧低温プラズマ処理方法の場合を除くと0.0
05トール〜30トール、好ましくは0.02〜5トー
ルの圧力で行われる。
電極間での処理、外部電極を用いたガラス等の絶縁体容
器中での処理、導波管を用いたマイクロ波による低温プ
ラズマ処理などがあるが、導波管を用いたマイクロ波に
よる低温プラズマ処理方法では、プラズマ発生箇所と、
処理室を分けた場合に処理対象物中に金属が含まれてい
てもスパークが飛ばないという利点がある。
低温プラズマ処理装置30の構成の一例を示した図であ
る。同図中、31は処理ガス導入部、32は導波管、3
3はマイクロ波発振装置、34はプラズマガス供給パイ
プ、35は真空ポンプをそれぞれ示している。また、
6’は改質層形成前の中間積層体、6は改質層形成後の
中間積層体をあらわしている。
ズマ処理時間はおよそ0.01秒〜60秒程度、好まし
くは0.1秒〜20秒である。
気にさらすと紙に含まれる水分、あるいはその他の揮発
成分が蒸発するために処理雰囲気の真空度に影響を与え
たり、紙の物性が変化してしまう場合があるが、この場
合は大気圧下で低温プラズマ処理を行うことで紙の物性
の変化を抑えた状態で処理することができる。
としては、たとえば特開平1−306569号、特開平
2−15171号、特開平3−241739号、特開平
4−74525号の各公報に示された条件を使用するこ
とができる。
表面が誘電体で覆われていること、処理ガスが本質的に
アルゴン、あるいはヘリウム等の不活性ガスからなるこ
とが条件である。
装置40の構成の一例を示した図である。同図中、41
は発振装置、42は誘電体被覆電極、43は処理ガス導
入部、44は処理ガス排気部をそれぞれ示している。ま
た、6’は改質層形成前の中間積層体、6は改質層形成
後の中間積層体をあらわしている。
間積層体6の改質層7表面へのポリエステル系低臭低吸
着性樹脂層5の積層も、通常、前述の押出ラミネート方
式を使用する方法が好適に用いられる。
ート装置20を用いて、積層されるポリエステル系低臭
低吸着性樹脂を押出機(Tダイ)21より溶融状態で押
し出し(5’)、圧着ロール23と冷却ロール24を用
いて中間積層体6の改質層7表面に圧着すると共に、冷
却固化させて積層し、これにより本発明に係る積層体1
を得ることが出来る。また、予め成膜したポリエステル
系低臭低吸着性樹脂フィルムを改質層7を介して、熱と
圧力を同時に加えてポリオレフィン系樹脂層4に積層す
る、熱ラミネート方式によっても性能物性的には同等な
効果が得られる。
体1はポリエステル系低臭低吸着性樹脂層5が熱接着性
を有することからヒートシール等の手段で製函すること
で液体紙容器として用いることが出来る。
リオレフィン系樹脂層を持ち、そのポリオレフィン系樹
脂層表面に形成された改質層を介して直接ポリエステル
系低臭低吸着性樹脂層を積層した本発明に係る積層体
は、ミネラルウォーターなどの液体飲料等を充填し、保
存した状態で、ポリオレフィン系樹脂層/ポリエステル
系低臭低吸着性樹脂層間の接着強度が維持されると同時
に、基材の紙層への内容物の水分の浸透が少ないことか
ら容器の変形が少なく、更に接着性樹脂等による味覚の
変化のない優れた低臭低吸着性液体紙容器用積層体であ
る。
紙(LDPE/紙/LDPEの構成で、紙の平方メート
ル当たり重量が315グラム、ラミネート側LDPEの
厚みが38ミクロン、容器外面側LDPEの厚みが18
ミクロン)のラミネート側LDPE表面に以下の条件で
低温プラズマ処理を行って、改質層を形成した。なお、
上記LDPEは低密度ポリエチレンの略称である(以
下、同様)。 処理方法 :マイクロ波プラズマ 処理ガス :酸素 圧力 :4トール 処理時間 :10秒 発振出力 :1KW 発振周波数:2450メガヘルツ その後、形成した改質層の表面に、ポリエステル系低臭
低吸着性樹脂としてテレフタル酸及びイソフタル酸とエ
チレングリコールをモノマーとするポリエステルにエチ
レン/メタクリル酸共重合体を20重量%混合したポリ
マーアロイを押出ラミネーターを使って、樹脂温度29
0℃、厚み25ミクロンとなるように積層し、実施例1
の積層体を得た。
4とポリエステル系樹脂層5の間の初期接着強度をT型
剥離により剥離速度300ミリ/分の条件で測定した。
測定した接着強度の単位はグラム/15ミリである。
的な強度である。
ネラルウォーターを充填して容器成形し、5℃保存1週
間後及び、2週間後のポリオレフィン系樹脂層とポリエ
ステル系樹脂層の間の剥離強度を初期強度と同様の条件
で測定した。
間経過した後で、基材紙層への水分の浸透で紙が柔らか
くなった影響がないか目視で容器の変形の程度を評価
し、次いで落下テストを行い耐落下性を評価した。
の容器の場合30センチからの1回目の落下によりポリ
オレフィン系樹脂層とポリエステル系樹脂層の間で剥離
が生じ、基材紙層に水分が浸透している場合は紙層内部
から剥離が生じる。
るために、充填後5℃で2週間保存したミネラルウォー
ターの味覚を充填前の味覚と比較し、有意差がなかった
場合に味覚への影響がないとした。
1に示す。
紙(LDPE/紙/LDPEの構成で、紙の平方メート
ル当たり重量が315グラム、ラミネート側LDPEの
厚みが38ミクロン、容器外面側LDPEの厚みが18
ミクロン)のラミネート側LDPE表面に以下の条件で
大気圧下の低温プラズマ処理を行って、改質層を形成し
た。 処理方法 :大気圧プラズマ 処理ガス :ヘリウム:酸素 (混合比9:1) 圧力 :760トール 処理時間 :10秒 発振出力 :1KW 発振周波数:3キロヘルツ その後、形成した改質層の表面に、ポリエステル系低臭
低吸着性樹脂としてテレフタル酸及びイソフタル酸とエ
チレングリコールをモノマーとするポリエステルにエチ
レン/メタクリル酸共重合体を20重量%混合したポリ
マーアロイを押出ラミネーターを使って、樹脂温度29
0℃、厚み25ミクロンとなるように積層し、実施例2
の積層体を得た。
評価を行い、結果を表1に示した。
紙(LDPE/紙/LDPEの構成で、紙の平方メート
ル当たり重量が315グラム、ラミネート側LDPEの
厚みが38ミクロン、容器外面側LDPEの厚みが18
ミクロン)のラミネート側LDPE表面に未処理のまま
ポリエステル系低臭低吸着性樹脂として、テレフタル酸
及びイソフタル酸とエチレングリコールをモノマーとす
るポリエステルにエチレン/メタクリル酸共重合体を2
0重量%混合したポリマーアロイを押出ラミネーターを
使って、樹脂温度290℃、厚み25ミクロンとなるよ
う積層し、比較例1の積層体を得た。
評価を行い結果を表1に示した。
紙(LDPE/紙/LDPEの構成で紙の平方メートル
当たり重量が315グラム、ラミネート側LDPE厚み
が38ミクロン、容器外面側LDPE厚みが18ミクロ
ン)のラミネート側LDPE表面にコロナ処理を行った
後に接着性樹脂として、エチレン/イソブチルアクリレ
ート/メタクリル酸=80/10/10重量%からなる
混合樹脂を押出ラミネーターを使って樹脂温度300
℃、厚み20ミクロンとなるように積層し、再度接着性
樹脂層の表面にコロナ処理を行った後、その処理面にポ
リエステル系低臭低吸着性樹脂としてテレフタル酸及び
イソフタル酸とエチレングリコールをモノマーとするポ
リエステルにエチレン/メタクリル酸共重合体を20重
量%混合したポリマーアロイを押出ラミネーターを使っ
て、樹脂温度290℃、厚み25ミクロンとなるように
積層し、比較例2の積層体を得た。
示す。但し剥離強度の測定箇所は接着性樹脂層とポリエ
ステル系低臭低吸着性樹脂層の間とした。
構成のウェハウザー社製ジュース原紙の紙面にコロナ処
理を行い、コロナ処理面にポリエステル系低臭低吸着性
樹脂としてテレフタル酸及びイソフタル酸とエチレング
リコールをモノマーとするポリエステルにエチレン/メ
タクリル酸共重合体を20重量%混合したポリマーアロ
イを押出ラミネーターを使って、樹脂温度290℃、厚
み25ミクロンとなるように積層し、比較例3の積層体
を得た。
示す。但し剥離強度の測定箇所は紙とポリエステル系低
臭低吸着性樹脂層の間とした。
構成のウェハウザー社製ジュース原紙の紙面にコロナ処
理を行い、そのコロナ処理面に接着性樹脂として、エチ
レン/イソブチルアクリレート/メタクリル酸=80/
10/10重量%からなる混合樹脂を押出ラミネーター
を使って樹脂温度300℃、厚み20ミクロンとなるよ
う積層し、再度上記接着性樹脂層の表面にコロナ処理を
行った後、その処理面にポリエステル系低臭低吸着性樹
脂としてテレフタル酸及びイソフタル酸とエチレングリ
コールをモノマーとするポリエステルにエチレン/メタ
クリル酸共重合体を20重量%混合したポリマーアロイ
を押出ラミネーターを使って、樹脂温度290℃、厚み
25ミクロンとなるように積層し、比較例4の積層体を
得た。
示す。但し剥離強度の測定箇所は接着性樹脂層とポリエ
ステル系低臭低吸着性樹脂層の間とした。
及び2の積層体は、液体内容物充填後の耐水接着強度に
優れており、耐落下性、容器の変形、味覚評価の何れに
おいても良好な結果を示している。
例1の積層体は、接着強度が非常に劣っており、使用は
不可である。また、接着性樹脂を使用した比較例2の積
層体は、接着性樹脂の臭気による味覚の劣化が生じる。
さらに、ポリオレフィン系樹脂層を設けていない比較例
3及び4の積層体は、紙の吸湿により層間の接着性をほ
とんど失い、液体容器としての使用は不可である。
臭低吸着性液体紙容器用積層体によれば、紙を支持体と
した基材上に防湿層としてポリオレフィン系樹脂層を積
層してあるために、内容物に含まれる水分が紙層に浸透
して容器の変形を招くことを防止でき、その上に接着
剤、あるいは接着性樹脂を使用することなくポリエステ
ル系低臭低吸着性樹脂層をポリオレフィン系樹脂層表面
に形成した改質層を介して直接積層してあるため、接着
剤あるいは接着性樹脂の臭気による内容物の味覚の低下
がなく、しかも積層されたポリオレフィン系樹脂層とポ
リエステル系低臭低吸着性樹脂層との間の層間接着強度
が内容物充填後も維持できるために、液体紙容器用の積
層体として好適なものであるという優れた効果を奏す
る。
積層体によれば、接着剤、あるいは接着性樹脂を使用し
ないことで製造工程、コストを改善することが可能にな
るという効果も奏する。
構成例を示す側断面図である。
法を示す構成図である。
構成図である。
図である。
製方法を示す構成図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 紙を支持体とし、中間層にポリオレフィ
ン系樹脂層を有し、該ポリオレフィン系樹脂層表面に形
成された改質層を介して直接ポリエステル系低臭低吸着
性樹脂層が積層されたことを特徴とする低臭低吸着性液
体紙容器用積層体。 - 【請求項2】 紙を支持体とし、中間層としてポリオレ
フィン系樹脂層を設けた中間積層体を形成し、次いで該
中間積層体のポリオレフィン系樹脂層の表面に改質層を
形成し、次いで該改質層の表面上に直接ポリエステル系
低臭低吸着性樹脂層を積層することを特徴とする低臭低
吸着性液体紙容器用積層体の製造方法。 - 【請求項3】 前記ポリオレフィン系樹脂層表面に低温
プラズマ処理によって改質層を形成することを特徴とす
る請求項2記載の低臭低吸着性液体紙容器用積層体の製
造方法。 - 【請求項4】 前記低温プラズマ処理の雰囲気が大気圧
であることを特徴とする請求項3記載の低臭低吸着性液
体紙容器用積層体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7345916A JPH09156043A (ja) | 1995-12-08 | 1995-12-08 | 低臭低吸着性液体紙容器用積層体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7345916A JPH09156043A (ja) | 1995-12-08 | 1995-12-08 | 低臭低吸着性液体紙容器用積層体及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09156043A true JPH09156043A (ja) | 1997-06-17 |
Family
ID=18379873
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7345916A Pending JPH09156043A (ja) | 1995-12-08 | 1995-12-08 | 低臭低吸着性液体紙容器用積層体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09156043A (ja) |
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