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JPH09154521A - パン粉の製造方法 - Google Patents

パン粉の製造方法

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Publication number
JPH09154521A
JPH09154521A JP7337801A JP33780195A JPH09154521A JP H09154521 A JPH09154521 A JP H09154521A JP 7337801 A JP7337801 A JP 7337801A JP 33780195 A JP33780195 A JP 33780195A JP H09154521 A JPH09154521 A JP H09154521A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dough
bread
bread crumbs
stretching
continuously
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7337801A
Other languages
English (en)
Inventor
Bunji Suzuki
文爾 鈴木
Keiji Akiyama
敬二 秋山
Minoru Suzuki
実 鈴木
Satoshi Yamaguchi
山口  聡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FURAISUTAA KK
Oshikiri Co Ltd
Original Assignee
FURAISUTAA KK
Oshikiri Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by FURAISUTAA KK, Oshikiri Co Ltd filed Critical FURAISUTAA KK
Priority to JP7337801A priority Critical patent/JPH09154521A/ja
Publication of JPH09154521A publication Critical patent/JPH09154521A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イースト菌を使って、しかもシート状生地か
らパン粉を連続的に短時間で製造でき、生地目を自由に
調整できるパン粉の製造方法を提供すること。 【解決手段】 パン生地を連続して供給する生地連続供
給工程A、連続して供給したパン生地をシート状に圧延
伸展するシーティング工程B、シート状になったパン生
地をホイロの中で連続して熟成する熟成工程C、熟成し
たパン生地を引き延ばして所定の生地目を形成する生地
目形成工程D、生地目を形成したパン生地をマイクロ波
加熱焼成してその生地目を固定する生地目固定工程E、
生地目が固定されたパンをパン粉状に粉砕する粉砕工程
Gを備えたパン粉の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、パン粉の製造方
法に関し、更に詳しくは、イースト菌により発酵させた
シート状のパン生地を延伸させて生地目の調整を行な
い、マイクロ波照射による焼成後、粉砕する新規なパン
粉の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コロッケ、エビフライ、トンカツ等のフ
ライ食品の衣材としては、通常パン粉が用いられてい
る。ここに用いるパン粉は、小麦粉を主原料として、油
脂、塩、糖類、イースト、イーストフード等の副原料に
水を加えて、混捏したパン生地を発酵させ、成型し、再
度発酵させてから焼成してできたパンを粉砕し製品とす
る方法が主として採用されている。
【0003】フライ食品に使用されるパン粉は、揚げ上
がりの見栄えを良くするため、剣立ちのある粒子が望ま
れている。このため、成型したパン生地を食型に入れ
て、発酵させながら生地目の組織に方向性を持たせた上
で焼成することにより、パンの内層に一方向に伸びた組
織を形成させ、粉砕した時に目立ちが良くなるようなパ
ン粉を作っている。
【0004】このような製法における焼成段階では、主
に焙焼式と電極(通電)式の二つの方法が、現在採用さ
れている。焙焼式はオーブンでパンを焼成する方法で、
パンの表面に高熱がかかるため、表皮の形成とともにパ
ン内部の水分の蒸発が妨げられる。従って老化が遅く、
目立ちの良いパン粉を得るには、常温の場合20時間以
上の放冷をした上で粉砕する必要がある。焙焼式で用い
る食型では、焼き上がったパンの取り出しを容易にする
ため、その内側にテフロン加工、シリコン加工、セラミ
ック加工等を施したものを使用しているが、加熱を繰り
返し受けるため剥離しやすく、製品への異物混入の原因
となることが多い。
【0005】一方、電極式は、極板からパン生地に電流
を流すことにより内部発熱させ、その熱エネルギーによ
りパン生地自体が加熱処理するもので、パンの内層は焙
焼式のパンと同様な状態となる。電極式においても、焼
成後のパンの放冷時間は焙焼式よりも短くてすむが、そ
れでも常温で10時間以上を要する。また使用する極板
等へのパンの付着は、製品への異物混入や雑菌増殖の要
因となっている。
【0006】このように、焙焼式においても電極式にお
いても、パンを焼成するための食型あるいは食型的なも
のは、パンの内層に一方向の組織的な生地目を形成し、
最終製品の目立ちを良くする目的で重要な役割を果たし
ている。他方では、異物が混入したり焼成工程に時間が
かかるだけではなく、衛生的な保管場所の確保や維持管
理という面でも負担が大きい。焙焼式、電極式以外の方
法としては、例えば、特公平1ー33152号公報に
は、パン様生地を発酵せず、圧延状にしてパン粉様物を
作る方法が掲示されている。
【0007】この方法は、イースト菌等を使った発酵工
程をなくし、圧延した生地からそれを発酵させることな
く、パン粉様物を比較的短時間で製造できるものであ
る。即ち、小麦粉を主材として膨張剤を含有する粉体材
料に、水に溶解又は分散した液体材料を混合して得られ
る生地を混捏したものを圧延し、圧延生地の表面の両端
にRを形成するとともに、この圧延生地の表面の両端に
適数個の穴と切込みを形成した後、生地の品温は45〜
60℃になるように予熱し、高周波27MHzにより生
地品温が約90乃至100℃になるように誘電加熱する
とともに熱風を施して該誘電加熱により発生する蒸気を
排除し、このようにして加熱処理して得られる生地を粗
砕した後放冷し、粉砕して乾燥することでパン粉様物を
製造する方法である。
【0008】この方法は、確かに従来の製造方法でパン
粉を作る場合と比べて、発酵工程に要する時間が省ける
メリットがある。更に、パン生地の塊ではなく圧延生地
から作るため、焼成工程では効率良い焼成を行なうこと
ができる。しかし、この方法で作られるパン粉様物は、
通常言われているパン粉の定義には該当しないものであ
り、本来イースト菌による発酵を行なっていないので発
酵生地特有の風味はなく、多層体を粉砕して出来上がる
ものは扁平状の小片となり、あくまでもパン粉の疑似的
なものでしかない。本発明は、以上述べてきた種々の背
景から生まれたものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点の解決を意図したものである。即ち、本発明の目的
は、イースト菌を使って、しかもシート状生地からパン
粉を連続的に短時間で製造でき、しかも生地目を自由に
調整できるパン粉の製造方法を提供することを目的とし
たものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】しかして、本発明者等は
このような課題に対して鋭意研究を重ねた結果、焼成に
際してマイクロ波を使い、且つ焼成する前に延伸するこ
とによりパン生地の生地目が自由に調整できることを見
出し、この知見に基づいて本発明を完成させたものであ
る。
【0011】即ち本発明は、(1)パン生地を連続して
供給する生地連続供給工程、連続して供給したパン生地
をシート状に圧延伸展するシーティング工程、シート状
になったパン生地をホイロの中で連続して熟成する熟成
工程、熟成したパン生地を引き延ばして所定の生地目を
形成する生地目形成工程、生地目を形成したパン生地を
マイクロ波加熱焼成してその生地目を固定する生地目固
定工程、生地目が固定されたパンをパン粉状に粉砕する
粉砕工程を備えたパン粉の製造方法に存する。
【0012】そして、(2)生地連続供給工程の前に、
パン生地の各配合原料を混合するミキシングを行う上記
(1)のパン粉の製造方法に存する。そしてまた、
(3)上記生地連続供給工程と熟成工程の間において、
シーティング工程の後、折り込み工程を加え、その後更
にシーティング工程を行なう(1)のパン粉の製造方法
に存する。そしてまた、(4)上記シーティング工程と
熟成工程の間に、進行方向に裁断する裁断工程を有する
(1)のパン粉の製造方法に存する。
【0013】そしてまた、(5)上記生地目形成工程
は、前コンベヤー体と後コンベヤー体に高低差、速度差
またはそれらを併用することにより行なう(1)のパン
粉の製造方法に存する。そしてまた、(6)上記生地目
固定工程におけるマイクロ波の周波数範囲が、300M
Hz〜3000MHzである、(1)のパン粉の製造方
法に存する。そしてまた、(7)上記生地目固定工程と
粉砕工程の間に、自然放冷又は積極的に連続冷却を行な
う冷却工程を有する(1)のパン粉の製造方法に存す
る。
【0014】
【発明の実施の形態】ここでは実施の形態を挙げ、図面
に基づいて本発明を説明する。図1は、パン粉を製造す
る工程を示すブロック図である。以下、パン生地の状態
からパン粉が出来上がるまでを工程別に順次説明してい
く。
【0015】A.〔生地連続供給工程〕 まずこの工程では、原料となるパン生地が生地連続供給
装置に投入され、一定の厚さの帯状の形になって連続的
に吐出される。なお、通常この生地連続供給装置に投入
するパン生地は、前もってミキサーにより原料である小
麦粉、イースト菌、塩、水等が混ぜ合わされる(ミキシ
ング工程)。通常このミキシング工程は、生地連続供給
工程の前に別途独立したところで遂行される。表1は、
そのミキシングされる原料構成の一例を示すものであ
り、最終製品となるパン粉によってそれぞれの配合割合
は当然異なるものとなる。
【0016】
【表1】
【0017】B.〔シーティング工程〕 連続供給された帯状のパン生地は圧延・伸展される。こ
の圧延・伸展は、通常、前後異なった位置に設けられた
上下一対のローラ(フロントローラ、バックローラ)を
通過することにより行なわれる。上下ローラにより圧力
を受けて圧延され、またはフロントローラとバックロー
ラとの間隔及び速度差により引き延し、作用を受けて伸
展される。多くは、フロントローラ→バックローラの工
程を何度か繰り返すことで、徐々に圧延・伸展が行なわ
れる。シーティング工程を経ることにより、生地連続供
給装置を出た段階の帯状のパン生地は、一定幅、厚さで
シート状に形成される。
【0018】C.〔熟成工程〕 次に、シート状に形成されたパン生地は、ホイロにて一
定の時間熟成される。このホイロにおいては、温度及び
湿度を一定にした状態、例えば40℃、湿度70%で約
30分間発酵される。発酵されることにより、生地の厚
さは約2倍に変化する。
【0019】D.〔生地目形成工程〕 発酵が完了したパン生地に対して、引き伸ばして生地目
を形成する。生地目は最終製品となるパン粉の形状を決
定する重要な要因であり、まだ焼成固定していない生地
の内部構造に細長い組織を付与するものである。この生
地目を形成するには、発酵したパン生地を延伸すること
により行なわれる。この延伸は、前後一対のベルトコン
ベヤー体間において、該ベルトコンベヤー体の速度に差
をつけて無圧状態のまま延伸するものである。無圧状態
で引き延ばされるため、引き延ばし方向に細長い生地目
が効率よく形成される。
【0020】また、図6のように、前後一対のベルトコ
ンベヤー体間に段差(高低差)を設けることにより、パ
ン生地が無圧状態で引き延ばされるため、引き延ばしが
効率よく行なわれ、より均一な生地目となる。もっと
も、現象的には、段差(高低差)を設けるだけでも、引
き延ばすことは可能であるが、その場合、連続的な流れ
にするため、結果的に後コンベヤー体を前コンベヤー体
より速くすることが行なわれる。この引き延ばしの度合
いにより生地目の大きさが調整され、パン粉の気泡の大
小が自由に形成可能となる。従って、生地目形成工程と
は、いわば生地目の調整工程ともいえる。この生地目の
形成に関しては、生地目は焼成の前で調整しないと確実
なものとはならない。しかもマイクロ波を使った焼成と
対応して行なわなければならない。本発明は、これらの
点を実験的に確かめて裏付けを得ている。
【0021】E.〔生地目固定工程〕 生地目の形成がなされたシート状パン生地は、その生地
を固定すべく焼成が行なわれる。この焼成は、本発明で
はマイクロ波照射により達成される。この場合使用され
るマイクロ波は、効率的な生地目固定の観点から、周波
数範囲が300MHz〜3000MHzの範囲のものが
採用される。マイクロ波による焼成は、例えばオーブン
等と異なって生地が中心部まで急激に加熱されることか
ら、膨張した生地が収縮する前に固定することができ
る。そのため、前工程で形成した生地目がそのまま素直
に、しかも確実に固定される。先述したように、生地目
の形成がマイクロ波焼成の前でなくてはならないのは、
この理由から理解できる。また、マイクロ波による焼成
は、焼き色がほとんど付かないので、焼きこげのない白
いパン粉が製造ができる。
【0022】F.〔冷却工程〕 焼き上がって生地目が形成、固定されたパンは冷蔵庫や
冷風等を使って効率よく冷却し、老化を促進する。もっ
とも、パンは室温で空冷することでもよいが、このよう
に積極的に冷やすことにより、次に控える粉砕工程まで
に必要なエイジング時間を短縮することができ、生産効
率を向上することができる。なお、この積極的な冷却工
程を設けない場合でも、焙焼式や電極式のパン生地は1
0〜20時間の放冷が必要であるのに対して、本発明の
方法におけるパンの放冷は、1時間程度でよい。
【0023】G.〔粉砕工程〕 焼成されたパンは、冷却後、粉砕機により粉砕されて最
終的にパン粉となる。粉砕においては、公知の物理的な
破砕により予備的な荒砕きを行ない、その後細かく粉砕
する手法が採られる。以上が原料からパン粉が製造され
る一連の工程の説明である。
【0024】〔他の実施の形態〕 1.このような一連の工程において、生地連続供給工程
と熟成工程の間で圧延・伸展してシート状に形成した
後、該シート状になったパン生地を今度は折り込んで複
層にし、その後複層により厚みの増したシート状生地を
再度圧延・伸展して、もとの厚さのシート状のパン生地
にすることも行なわれる(図10参照)。このように、
シーティング工程→折り込み工程→シーティング工程を
採用することにより、生地に層状の履歴を与えた内部構
造にして、後で形成される生地目をより細かくすること
が可能となる。
【0025】2.また、シーティング工程において、熟
成工程に入る前の段階で進行方向に切断してパン生地を
カットしていき、複数の流れにすることも場合に応じて
行なわれる。これは、パン生地の幅をカットすることよ
り、進行方向に沿って流れるラインを分岐する場合に行
なわれる。更にまた、細幅のまま流した方が熟成、焼
成、冷却、粉砕等に際しての効率を良くすることができ
る利点もある。これら1及び2の方法も、工程の数は増
えるが、そのための別のメリットが加わるため、適宜生
産ラインとして利用できる。
【0026】以上、パン粉の製造方法では、上述の各工
程を順次経ることにより原料からシート状のパン生地に
なり、熟成、焼成等が行なわれて最終的にパン粉が製造
される。このように、パン生地をシート状にしてライン
を流すため、熟成、焼成、冷却とも極めて効率的に行な
われ、且つ従来できなかった生地目の調整までも簡単に
可能となる。
【0027】では次に、上記各工程で行なわれる、具体
的作用を簡単に述べることにする。図2は、ミキシング
において採用されるもので、パン生地の原料を混ぜ合わ
せてパン生地とするためのミキシング手段1を原理的に
示したものである。ミキサーのU字型容器11に上方か
ら投入された原料は、攪拌バー12により各配合原料が
混ぜ合わされて均一なパン生地となる。
【0028】図3は、生地連続供給工程で採用されるも
ので、パン生地Kを帯状に供給する生地連続供給手段2
を原理的に示したものである。生地連続供給装置におけ
るホッパー21を介して投入したパン生地Kは、押し出
しラム22によって連続的に前方に供給する。生地の連
続的な供給が可能であれば、異なる装置を用いる場合も
ある。
【0029】図4は、シーティング工程で採用されるも
ので、帯状に吐出されたパン生地Kをより薄く広幅の状
態(シート状)に圧延・伸展を行なうシーティング手段
3を概略的に示したものである。通常、上下一対からな
る複数のローラ(フロントローラ31、バックローラ3
2)を、一定の間隔を開けて設置し、このフロントロー
ラ31とバックローラ32の速度差及び各上下ローラの
間隔調整により、生地を圧延・伸展するものである。圧
延・伸展の度合いを高めるために、同じようなシーティ
ング手段を2つ設ける場合もある。
【0030】図5は、熟成工程で採用されるもので、発
酵するための熟成手段4を概略的に示したものである。
シート状のパン生地は、ホイロ41内の上下に段設され
たベルトコンベヤー体42上を順次移動する間に発酵さ
れる。
【0031】図6は、生地目形成工程で採用されるもの
で、生地目を形成するための生地目形成手段5を概略的
に示したものである。上の位置にある前コンベヤー体5
1からと、下の位置にある後コンベヤー体52にパン生
地Kが移動する際に、無圧状態、且つ無接触状態で延伸
される。この無圧且つ無接触状態での延伸により生地目
が明確に形成され、またその延伸の度合いを変えれば、
先述したように生地目の長さ、剣先の鋭さ等を自由に出
すことができる。延伸の度合いである延伸倍率は、両コ
ンベヤー体の速度比、(後コンベヤー体の速度/前コン
ベヤー体の速度)により簡単に決定される。また前コン
ベヤー体51と後コンベヤー体52との間に高低差Hを
設けたのは、先述したように、生地がこの空間を経るこ
とにより生地目の形成がより均一に行なわれるからであ
る。
【0032】図7は、前工程で形成されたパン生地の生
地目を速やかに固定するための生地目固定手段を概略的
に示したものである。この生地目固定手段としては、マ
イクロ波照射による焼成工程が採用されなければならな
いことは先にも述べた。メッシュ状のコンベヤー体61
に載せられて移動する生地目を形成されたシート状のパ
ン生地Kは、上下方向からマイクロ波62が照射され
る。マイクロ波の周波数は、例えば2450MHzで行
なう。マイクロ波照射により、パン生地Kの外部も内部
も一様に、しかも速やかに加熱されるので、前工程で生
地目を形成されたものがここで速やかに固定される。マ
イクロ波照射の際は、併せて熱風63もしくは外部加熱
を補助的に使用する場合もある。
【0033】図8は、焼成されてまだ熱いパンを速やか
に冷やすための冷却手段7を原理的に示したものであ
る。メッシュ状のコンベヤー体71の上に載置されて移
動するパンに対して、例えば上方から冷風72を吹き付
けて積極的に冷やすものである。この後粉砕されるが、
粉砕は通常、回転方式の粉砕機により行なわれるが、図
面での説明は省略する。
【0034】図9は、シート状のパン生地を折り込んで
複層状態にする折り込み手段8を概略的に示したもので
あり、シーティング工程の途中で行なわれる。コンベヤ
ー体81上で移動するシート状のパン生地Kは、一定位
置に設置されたガイドバー82またはそれに準じた折り
込み装置により複層にされる。
【0035】図10に示したパン粉製造方法のラインの
折り込み工程では、このような手段によって折り曲げが
行なわれる。図11は、以上述べた各手段を組み合わせ
た具体的製造装置ラインを概略的に示したもので、パン
粉製造方法は、例えばこのような製造装置ラインにより
達成されることになる。
【0036】以上、本発明を説明してきたが、本発明は
実施例にのみ限定されるものではなく、その本質から逸
脱しない範囲で他の種々な変形例が可能である。例えば
シーティング工程では、適宜の場所で粉振り機により粉
が生地に対して振りかけられることがしばしば行なわれ
る。また、生地目形成工程における生地の延伸は、前段
階の熟成工程の中でベルトコンベヤー体間を生地が移動
する際に、ベルトコンベヤー体間の速度差や高低差を利
用して行なうこともできる。
【0037】
【発明の効果】イースト菌を用いたパン生地を使って、
シート状生地からパン粉を連続的に、短時間で製造する
ことができ、極めて効率的である。特に、パン粉の二大
製法である焙焼式、電極式製法において欠くことのでき
ない食型、あるいは食型的なものを、本発明の製法では
全く用いないため、食型等に関する工程が不要となる。
【0038】すなわち、食型のある前工程においては、
パン生地の大きい塊を定量的に生地片に分割する分割器
(デバイダー)、分割器によって分割された生地を球状
にする丸目機(ラウンダー)、丸めた生地を中間発酵さ
せる発酵機(プルファー)、分割・発酵・中間発酵され
た生地をガス抜きし整える整形機(モルダー)、整形さ
れたパン生地を食型へ投入する装置、また後工程におい
ては、焼成され型に入っているパンを食型から抜き取
り、パンと食型を振り分ける型抜き機(デパンナー)の
各工程を省くことができる。
【0039】食型そのものを使用しないため、多額な製
作費、修繕費が不要となり、工程スペースや保管スペー
スも縮小できるだけでなく、食型由来による焦げや異物
の製品への混入が皆無となる。
【0040】加うるに、マイクロ波により焼成されたパ
ンは全体的に水分値が平均しており、老化も早いため、
焙焼式や電極式で焼成されたパンが製品に適した粉砕の
できる状態となるには、常温で10〜20時間の放冷を
要するのに比べ、本発明の製造方法では、焼成後わずか
1時間程度の放冷で粉砕が可能な状態となり、スペース
が大幅に縮小でき、衛生的な製品の製造が容易となる。
この製法開発により、焙焼式や電極式製法で2日がかり
となるパン粉の製造が、僅か3時間程度で製造できるこ
とになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、パン粉を製造する一連の工程を示すブ
ロック図である。
【図2】図2は、ミキシング手段を原理的に示した図で
ある。
【図3】図3は、生地連続供給手段を原理的に示した図
である。
【図4】図4は、シーティング手段を概略的に示した図
である。
【図5】図5は、熟成手段を概略的に示した図である。
【図6】図6は、生地目形成手段を概略的に示した図で
ある。
【図7】図7は、生地目固定手段を概略的に示した図で
ある。
【図8】図8は、冷却手段を原理的に示した図である。
【図9】図9は、折り込み手段を概略的に示した図であ
る。
【図10】図10は、パン粉を製造する一連の工程の他
の実施の形態を示すブロック図である。
【図11】図11は、パン粉の具体的製造装置ラインを
概略的に示した図である。
【符号の説明】
1…ミキシング手段 11…U字型容器 12…攪拌バー 2…生地連続供給手段 21…ホッパー 22…押し出しラム 3…シーティング手段 31…フロントローラ 32…バックローラ 4…熟成手段 41…ホイロ 42…ベルトコンベヤー体 5…生地目形成手段 51…前コンベヤー体 52…後コンベヤー体 6…生地固定手段 61…コンベヤー体 62…マイクロ波 63…熱風 7…冷却手段 71…コンベヤー体 72…冷風 8…折り込み手段 81…コンベヤー体 82…ガイドバー K…パン生地 A…生地連続供給工程 B…シーティング工程 C…熟成工程 D…生地目形成工程 E…生地目固定工程 F…冷却工程 G…粉砕工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋山 敬二 神奈川県横浜市港北区新横浜3丁目6番1 号 フライスター株式会社内 (72)発明者 鈴木 実 神奈川県藤沢市桐原町4番地 株式会社オ シキリ湘南工場内 (72)発明者 山口 聡 神奈川県藤沢市桐原町4番地 株式会社オ シキリ湘南工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パン生地を連続して供給する生地連続供
    給工程、連続して供給したパン生地をシート状に圧延伸
    展するシーティング工程、シート状になったパン生地を
    ホイロの中で連続して熟成する熟成工程、熟成したパン
    生地を引き延ばして所定の生地目を形成する生地目形成
    工程、生地目を形成したパン生地をマイクロ波加熱焼成
    してその生地目を固定する生地目固定工程、生地目が固
    定されたパンをパン粉状に粉砕する粉砕工程を備えたこ
    とを特徴とするパン粉の製造方法。
  2. 【請求項2】 生地連続供給工程の前に、パン生地の各
    配合原料を混合するミキシングを行うことを特徴とする
    請求項1記載のパン粉の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記生地連続供給工程と熟成工程の間に
    おいて、シーティング工程の後、折り込み工程を加え、
    その後更にシーティング工程を行なうことを特徴とする
    請求項1記載のパン粉の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記シーティング工程と熟成工程の間
    に、進行方向に裁断する裁断工程を有することを特徴と
    する請求項1記載のパン粉の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記生地目形成工程は、前コンベヤー体
    と後コンベヤー体に高低差、速度差またはそれらを併用
    することにより行うことを特徴とする請求項1記載のパ
    ン粉の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記生地目固定工程におけるマイクロ波
    の周波数範囲が、300MHz〜3000MHzである
    ことを特徴とする請求項1記載のパン粉の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記生地目固定工程と粉砕工程の間に、
    自然放冷または積極的に連続冷却を行なう冷却工程を有
    することを特徴とする請求項1記載のパン粉の製造方
    法。
JP7337801A 1995-12-01 1995-12-01 パン粉の製造方法 Pending JPH09154521A (ja)

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JP7337801A JPH09154521A (ja) 1995-12-01 1995-12-01 パン粉の製造方法

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ID=18312101

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EP0880897A1 (en) * 1997-05-31 1998-12-02 Oshikiri Co., Ltd. Method of and apparatus for baking dough
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JP2014018108A (ja) * 2012-07-13 2014-02-03 Showa Sangyo Co Ltd パン類の製造方法、および該製造方法に用いる製パン用ミックス
WO2015083592A1 (ja) * 2013-12-02 2015-06-11 横山食品株式会社 層状衣材及び該層状衣材の製造方法

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