JPH09150641A - 四輪駆動車 - Google Patents
四輪駆動車Info
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- JPH09150641A JPH09150641A JP31110795A JP31110795A JPH09150641A JP H09150641 A JPH09150641 A JP H09150641A JP 31110795 A JP31110795 A JP 31110795A JP 31110795 A JP31110795 A JP 31110795A JP H09150641 A JPH09150641 A JP H09150641A
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- JP
- Japan
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- pump
- fluid pressure
- casing
- transmission
- vehicle
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- Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】2輪駆動車と同等の軽量化を図り、エンジンル
ーム内への搭載性を向上させて車室内スペースを充分に
確保することが可能な四輪駆動車を提供する。 【解決手段】主原動機1からトランスミッション2を介
して駆動車軸4に駆動力が伝達され、駆動力伝達により
作動流体を吐出する流体圧ポンプ6と、従動車軸18に
連動して回転する流体圧モータ10と、流体圧ポンプ及
び流体圧モータ間をそれぞれ連通する流路8H、8Lを
備えた四輪駆動車である。そして、トランスミッション
のケーシング22a、24aに、このケーシング内に配
設したトランスミッションのファイナルギヤ3bに向け
て開口するポンプ装着部34dを形成している。そし
て、流体圧ポンプは、ポンプ駆動軸6aをポンプ装着部
からケーシング内に挿入し、駆動ギヤ6bを介してファ
イナルギヤに噛合し、ポンプ本体をポンプ装着部の外縁
部に外付けした状態でケーシングに取り付けられる。
ーム内への搭載性を向上させて車室内スペースを充分に
確保することが可能な四輪駆動車を提供する。 【解決手段】主原動機1からトランスミッション2を介
して駆動車軸4に駆動力が伝達され、駆動力伝達により
作動流体を吐出する流体圧ポンプ6と、従動車軸18に
連動して回転する流体圧モータ10と、流体圧ポンプ及
び流体圧モータ間をそれぞれ連通する流路8H、8Lを
備えた四輪駆動車である。そして、トランスミッション
のケーシング22a、24aに、このケーシング内に配
設したトランスミッションのファイナルギヤ3bに向け
て開口するポンプ装着部34dを形成している。そし
て、流体圧ポンプは、ポンプ駆動軸6aをポンプ装着部
からケーシング内に挿入し、駆動ギヤ6bを介してファ
イナルギヤに噛合し、ポンプ本体をポンプ装着部の外縁
部に外付けした状態でケーシングに取り付けられる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主原動機で発生
した回転駆動力を前輪及び後輪に伝達するようにした四
輪駆動車に関する。
した回転駆動力を前輪及び後輪に伝達するようにした四
輪駆動車に関する。
【0002】
【従来の技術】主原動機の回転駆動力を前輪及び後輪に
伝達する四輪駆動車の駆動伝達方式として、主原動機か
ら変速機に伝達された駆動力の前輪側及び後輪側への配
分比を制御するトランスファ機構と、このトランスファ
機構に制御された駆動力を前輪側及び後輪側に伝達する
プロペラシャフトとを備えた方式が知られている。とこ
ろが、この駆動伝達方式ではトランスファ機構及びプロ
ペラシャフトを有することから、二輪駆動車と比較して
重量の増加、車室内スペースへの悪影響、燃費の悪化、
騒音や振動の悪化を免れることができない。
伝達する四輪駆動車の駆動伝達方式として、主原動機か
ら変速機に伝達された駆動力の前輪側及び後輪側への配
分比を制御するトランスファ機構と、このトランスファ
機構に制御された駆動力を前輪側及び後輪側に伝達する
プロペラシャフトとを備えた方式が知られている。とこ
ろが、この駆動伝達方式ではトランスファ機構及びプロ
ペラシャフトを有することから、二輪駆動車と比較して
重量の増加、車室内スペースへの悪影響、燃費の悪化、
騒音や振動の悪化を免れることができない。
【0003】そこで、例えば特開平1−223030号
公報(以下、従来例と称する。)に記載されているよう
に、主原動機から駆動力が伝達される駆動車軸と連動回
転して回転速度に応じた油圧を発生する油圧ポンプと、
従動車軸と連動回転して回転速度に応じた油圧を発生す
る油圧モータと、前記油圧ポンプ及び油圧モータの一方
の吐出口と他方の吸込口とを夫々連通する油路とを備え
た構成を有する流体圧伝動方式の四輪駆動車が提案され
ている。
公報(以下、従来例と称する。)に記載されているよう
に、主原動機から駆動力が伝達される駆動車軸と連動回
転して回転速度に応じた油圧を発生する油圧ポンプと、
従動車軸と連動回転して回転速度に応じた油圧を発生す
る油圧モータと、前記油圧ポンプ及び油圧モータの一方
の吐出口と他方の吸込口とを夫々連通する油路とを備え
た構成を有する流体圧伝動方式の四輪駆動車が提案され
ている。
【0004】この従来例の四輪駆動車によると、トラン
スファ機構及びプロペラシャフトが省略されるので、他
の四輪駆動車と比較して車両の軽量化及び車室内スペー
スの確保を図ることができる。
スファ機構及びプロペラシャフトが省略されるので、他
の四輪駆動車と比較して車両の軽量化及び車室内スペー
スの確保を図ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、エンジンル
ーム内には主原動機、トランスミッション等が搭載され
ているが、上記従来例の四輪駆動車にあっては、主原動
機からトランスミッションを介して駆動力が伝達される
油圧ポンプが大型の装置であり、しかもトランスミッシ
ョンの搭載位置と異なる位置を占有してエンジンルーム
内に搭載されるので、二輪駆動車と比較して車両の軽量
化を図ることが難しく、燃費の面でも不利である。ま
た、エンジンルーム内に大型の油圧ポンプが搭載される
ので、車室内スペースを充分に確保することが難しい。
ーム内には主原動機、トランスミッション等が搭載され
ているが、上記従来例の四輪駆動車にあっては、主原動
機からトランスミッションを介して駆動力が伝達される
油圧ポンプが大型の装置であり、しかもトランスミッシ
ョンの搭載位置と異なる位置を占有してエンジンルーム
内に搭載されるので、二輪駆動車と比較して車両の軽量
化を図ることが難しく、燃費の面でも不利である。ま
た、エンジンルーム内に大型の油圧ポンプが搭載される
ので、車室内スペースを充分に確保することが難しい。
【0006】そこで、この発明は、上記従来例の未解決
の課題に着目してなされたものであり、2輪駆動車と同
等の軽量化を図ることが可能であり、しかもエンジンル
ーム内への搭載性を向上させて車室内スペースを充分に
確保することが可能な四輪駆動車を提供することを目的
としている。
の課題に着目してなされたものであり、2輪駆動車と同
等の軽量化を図ることが可能であり、しかもエンジンル
ーム内への搭載性を向上させて車室内スペースを充分に
確保することが可能な四輪駆動車を提供することを目的
としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、主原動機からトランスミッショ
ンを介して駆動力が伝達される駆動車軸と、前記主原動
機側からの駆動力伝達により作動流体を吐出する流体圧
ポンプと、従動車軸に連動して回転する流体圧モータ
と、前記流体圧ポンプ及び前記流体圧モータの一方の吐
出口と他方の吸込口との間をそれぞれ連通する流路を備
えた四輪駆動車において、前記トランスミッションのケ
ーシングに、当該ケーシング内に配設した前記トランス
ミッションのファイナルギヤに向けて開口するポンプ装
着部を形成するとともに、前記流体圧ポンプを、ポンプ
本体からポンプ駆動軸が突出し、このポンプ駆動軸に駆
動ギヤを同軸に接続した構造とし、前記ポンプ装着部か
ら前記ケーシング内に挿入した前記ポンプ駆動軸を、前
記駆動ギヤを介して前記ファイナルギヤに噛合するとと
もに、前記ポンプ本体を前記ポンプ装着部の外縁部に外
付けした状態で前記流体圧ポンプを前記ケーシングに取
り付けた。
に、請求項1の発明は、主原動機からトランスミッショ
ンを介して駆動力が伝達される駆動車軸と、前記主原動
機側からの駆動力伝達により作動流体を吐出する流体圧
ポンプと、従動車軸に連動して回転する流体圧モータ
と、前記流体圧ポンプ及び前記流体圧モータの一方の吐
出口と他方の吸込口との間をそれぞれ連通する流路を備
えた四輪駆動車において、前記トランスミッションのケ
ーシングに、当該ケーシング内に配設した前記トランス
ミッションのファイナルギヤに向けて開口するポンプ装
着部を形成するとともに、前記流体圧ポンプを、ポンプ
本体からポンプ駆動軸が突出し、このポンプ駆動軸に駆
動ギヤを同軸に接続した構造とし、前記ポンプ装着部か
ら前記ケーシング内に挿入した前記ポンプ駆動軸を、前
記駆動ギヤを介して前記ファイナルギヤに噛合するとと
もに、前記ポンプ本体を前記ポンプ装着部の外縁部に外
付けした状態で前記流体圧ポンプを前記ケーシングに取
り付けた。
【0008】上記請求項1記載の発明によると、トラン
スファ、プロペラシャフト等を駆動力伝達方式とした従
来の四輪駆動車と比較して、軽量化及び車内スペースを
大幅に改善することができる。しかも、流体圧ポンプ
は、トランスミッションのファイナルギヤにポンプ駆動
軸が駆動ギヤを介して噛合し、最小限のギヤ及び軸受部
材を使用してトランスミッションのケーシングに一体に
連結することが可能となる。
スファ、プロペラシャフト等を駆動力伝達方式とした従
来の四輪駆動車と比較して、軽量化及び車内スペースを
大幅に改善することができる。しかも、流体圧ポンプ
は、トランスミッションのファイナルギヤにポンプ駆動
軸が駆動ギヤを介して噛合し、最小限のギヤ及び軸受部
材を使用してトランスミッションのケーシングに一体に
連結することが可能となる。
【0009】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の四輪駆動車において、エンジンルーム内に前記主原
動機を横置き式に配設し、この主原動機に対して車幅方
向の一方側に配置した前記トランスミッションの前記ケ
ーシング内に、前記主原動機から駆動力が伝達される入
力軸と、この入力軸から他の伝達軸及び伝達ギヤを介し
て駆動力が伝達される前記ファイナルギヤとを、それら
の軸線が互いに車両の前後方向に平行に離間しながら車
幅方向に延在するように配設し、前記入力軸及び前記フ
ァイナルギヤの軸線を含む任意の平面を基準面とする
と、前記ポンプ駆動軸の軸線が前記基準面より上方位置
とされて車幅方向に延在するように前記流体圧ポンプを
前記ケーシングに取り付けた。
載の四輪駆動車において、エンジンルーム内に前記主原
動機を横置き式に配設し、この主原動機に対して車幅方
向の一方側に配置した前記トランスミッションの前記ケ
ーシング内に、前記主原動機から駆動力が伝達される入
力軸と、この入力軸から他の伝達軸及び伝達ギヤを介し
て駆動力が伝達される前記ファイナルギヤとを、それら
の軸線が互いに車両の前後方向に平行に離間しながら車
幅方向に延在するように配設し、前記入力軸及び前記フ
ァイナルギヤの軸線を含む任意の平面を基準面とする
と、前記ポンプ駆動軸の軸線が前記基準面より上方位置
とされて車幅方向に延在するように前記流体圧ポンプを
前記ケーシングに取り付けた。
【0010】上記請求項2記載の発明によると、互いに
車両の前後方向に平行に離間しながら車幅方向に延在す
るトランスミッションの入力軸及びファイナルギヤの軸
線を含む任意の平面(基準面)より上方位置にポンプ駆
動軸の軸線が位置するように、流体圧ポンプがケーシン
グに一体に連結されることにより、トランスミッション
の車両前後方向の長さが増大せず、エンジンルーム内へ
の搭載性が良好となる。
車両の前後方向に平行に離間しながら車幅方向に延在す
るトランスミッションの入力軸及びファイナルギヤの軸
線を含む任意の平面(基準面)より上方位置にポンプ駆
動軸の軸線が位置するように、流体圧ポンプがケーシン
グに一体に連結されることにより、トランスミッション
の車両前後方向の長さが増大せず、エンジンルーム内へ
の搭載性が良好となる。
【0011】また、請求項3の発明は、請求項1又は2
記載の四輪駆動車において、前記ケーシングの前記ポン
プ装着部を、前記主原動機と対向しない前記ケーシング
の所定位置に形成し、このポンプ装着部の外縁部に外付
けされる前記ポンプ本体を、前記主原動機から離間配置
した。上記請求項3記載の発明によると、何等かの原因
により流体圧ポンプ内の作動流体温度が上昇しても、主
原動機の給気系等に熱影響を与えるおそれがない。
記載の四輪駆動車において、前記ケーシングの前記ポン
プ装着部を、前記主原動機と対向しない前記ケーシング
の所定位置に形成し、このポンプ装着部の外縁部に外付
けされる前記ポンプ本体を、前記主原動機から離間配置
した。上記請求項3記載の発明によると、何等かの原因
により流体圧ポンプ内の作動流体温度が上昇しても、主
原動機の給気系等に熱影響を与えるおそれがない。
【0012】また、請求項4記載の発明は、請求項1乃
至3の何れかに記載の四輪駆動車において、前記ケーシ
ングの前記ポンプ装着部を、前記ケーシング内に供給さ
れる潤滑オイルのオイルレベルより上方位置に形成し
た。上記請求項4記載の発明によると、ケーシング内の
清浄度の低い潤滑油がポンプ本体内部に流入するおそれ
がなく、常にポンプ本体内部の作動油が高い清浄度とな
る。
至3の何れかに記載の四輪駆動車において、前記ケーシ
ングの前記ポンプ装着部を、前記ケーシング内に供給さ
れる潤滑オイルのオイルレベルより上方位置に形成し
た。上記請求項4記載の発明によると、ケーシング内の
清浄度の低い潤滑油がポンプ本体内部に流入するおそれ
がなく、常にポンプ本体内部の作動油が高い清浄度とな
る。
【0013】さらに、請求項5記載の発明は、請求項1
乃至4の何れかに記載の四輪駆動車前記ポンプ本体に、
前記ポンプ装着部に嵌入する嵌合部を形成し、この嵌合
部の外周又は前記ポンプ装着部の内周の何れか一方の周
方向にリング溝を形成し、このリング溝にリング状のオ
イルシール部材を装着した。上記請求項5記載の発明に
よると、流体圧ポンプ及びポンプ装着部の液密構造が高
精度に確保されるとともに、ポンプ本体の嵌合部をポン
プ装着部に嵌入するだけで液密構造が確保されるので、
流体圧ポンプの連結作業の簡便化が図られる。
乃至4の何れかに記載の四輪駆動車前記ポンプ本体に、
前記ポンプ装着部に嵌入する嵌合部を形成し、この嵌合
部の外周又は前記ポンプ装着部の内周の何れか一方の周
方向にリング溝を形成し、このリング溝にリング状のオ
イルシール部材を装着した。上記請求項5記載の発明に
よると、流体圧ポンプ及びポンプ装着部の液密構造が高
精度に確保されるとともに、ポンプ本体の嵌合部をポン
プ装着部に嵌入するだけで液密構造が確保されるので、
流体圧ポンプの連結作業の簡便化が図られる。
【0014】さらにまた、請求項6記載の発明は、請求
項1乃至5の何れかに記載の四輪自動車において、前記
ポンプ駆動軸の基端側の外周に、前記ポンプ本体の液密
を保持するリング状のオイルシール部材を装着した。上
記請求項6記載の発明によると、ポンプ本体内部の作動
流体の液密を高精度に保持することができるとともに、
ケーシング内の清浄度の低い潤滑油がポンプ本体内部に
流入するおそれがない。
項1乃至5の何れかに記載の四輪自動車において、前記
ポンプ駆動軸の基端側の外周に、前記ポンプ本体の液密
を保持するリング状のオイルシール部材を装着した。上
記請求項6記載の発明によると、ポンプ本体内部の作動
流体の液密を高精度に保持することができるとともに、
ケーシング内の清浄度の低い潤滑油がポンプ本体内部に
流入するおそれがない。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
に基づいて説明する。図1は、この発明を前輪駆動車を
ベースとした四輪駆動車に適用した場合の第1実施形態
を示す概略構成図である。図中符号1は、主原動機とし
てのエンジンであり、このエンジン1の回転駆動力がト
ランスミッション2を介して前輪側デファレンシャルギ
ヤ3に入力され、この前輪側デファレンシャルギヤ3の
出力側に駆動車軸としての前車軸4を介して前輪5が連
結されている。
に基づいて説明する。図1は、この発明を前輪駆動車を
ベースとした四輪駆動車に適用した場合の第1実施形態
を示す概略構成図である。図中符号1は、主原動機とし
てのエンジンであり、このエンジン1の回転駆動力がト
ランスミッション2を介して前輪側デファレンシャルギ
ヤ3に入力され、この前輪側デファレンシャルギヤ3の
出力側に駆動車軸としての前車軸4を介して前輪5が連
結されている。
【0016】前輪側デファレンシャルギヤ3は、デファ
レンシャギヤケース3aに一体に連結されたファイナル
ギヤ3bが、トランスミッション2のリダクションシャ
フト2aに連結したリダクションギヤ2bと噛み合って
いるとともに、ディファレンシャルギヤケース3a内に
形成されたピニオンシャフト3cにピニオン3dが取付
けられ、これらピニオン3dに一対のサイドギヤ3eが
噛み合い、これらサイドギヤ3eに前車軸4が連結され
ている。また、前輪側デファレンシャルギヤ3の入力ギ
ヤとされた前記ファイナルギヤ3bには、例えば吸入絞
り型ピストンポンプ等の流体圧ポンプ6のポンプ駆動軸
6aに連結した駆動ギヤ6bが噛み合っている。
レンシャギヤケース3aに一体に連結されたファイナル
ギヤ3bが、トランスミッション2のリダクションシャ
フト2aに連結したリダクションギヤ2bと噛み合って
いるとともに、ディファレンシャルギヤケース3a内に
形成されたピニオンシャフト3cにピニオン3dが取付
けられ、これらピニオン3dに一対のサイドギヤ3eが
噛み合い、これらサイドギヤ3eに前車軸4が連結され
ている。また、前輪側デファレンシャルギヤ3の入力ギ
ヤとされた前記ファイナルギヤ3bには、例えば吸入絞
り型ピストンポンプ等の流体圧ポンプ6のポンプ駆動軸
6aに連結した駆動ギヤ6bが噛み合っている。
【0017】前記流体圧ポンプ6は、その吸込口6cが
リザーバタンク7内に配設されたストレーナ7aに吸入
配管8Sを介して連結されていると共に、低圧流路とし
ての低圧配管8Lを通じて2位置4ポートの電磁方向切
換弁9のタンクポートTに接続され、吐出口6dが高圧
流路としての高圧配管8Hを通じて前後進切換用の電磁
方向切換弁9の吸入口となるポンプポートPに接続され
ている。ここで、ピストンポンプ6は、回転軸6aの回
転方向によって吸入口と吐出口とが入れ替わることがな
く、その吐出流量は、図2の特性曲線L1 で示すよう
に、回転速度が“0”から所定値V1 に達するまでの間
では、回転速度の増加に比例して増加し、所定値V1 以
上では最大吐出流量Q1MAXで飽和するように設定されて
いる。
リザーバタンク7内に配設されたストレーナ7aに吸入
配管8Sを介して連結されていると共に、低圧流路とし
ての低圧配管8Lを通じて2位置4ポートの電磁方向切
換弁9のタンクポートTに接続され、吐出口6dが高圧
流路としての高圧配管8Hを通じて前後進切換用の電磁
方向切換弁9の吸入口となるポンプポートPに接続され
ている。ここで、ピストンポンプ6は、回転軸6aの回
転方向によって吸入口と吐出口とが入れ替わることがな
く、その吐出流量は、図2の特性曲線L1 で示すよう
に、回転速度が“0”から所定値V1 に達するまでの間
では、回転速度の増加に比例して増加し、所定値V1 以
上では最大吐出流量Q1MAXで飽和するように設定されて
いる。
【0018】前後進切換用の電磁方向切換弁9は、ソレ
ノイド9aが非通電状態であるノーマル位置において、
吸入口となるポンプポートPを出力ポートAに、吐出口
となるタンクポートTを出力ポートBに夫々連通する。
また、ソレノイド9aが通電状態であるオフセット位置
でポンプポートPを出力ポートBに、タンクポートTを
出力ポートAに夫々連通し、出力ポートA及びBが、例
えば斜板型可変容量モータ等の流体圧モータ10の吸入
・吐出口10a及び10bに接続されており、ソレノイ
ド9aが非通電状態であるノーマル位置で高圧配管8H
の高圧油を流体圧モータ10の吸入・吐出口10aに、
低圧配管8Lを吸入・吐出口10bに連通させて回転軸
10cを前進走行時の回転方向例えば左側面からみて時
計方向に回転駆動し、逆にオフセット位置で高圧配管8
Hの高圧の作動油を流体圧モータ10の吸入・吐出口1
0bに、低圧配管8Lを吸入・吐出口10aに連通させ
て回転軸10cを前進走行時の回転方向例えば左側面か
らみて反時計方向に回転駆動する。
ノイド9aが非通電状態であるノーマル位置において、
吸入口となるポンプポートPを出力ポートAに、吐出口
となるタンクポートTを出力ポートBに夫々連通する。
また、ソレノイド9aが通電状態であるオフセット位置
でポンプポートPを出力ポートBに、タンクポートTを
出力ポートAに夫々連通し、出力ポートA及びBが、例
えば斜板型可変容量モータ等の流体圧モータ10の吸入
・吐出口10a及び10bに接続されており、ソレノイ
ド9aが非通電状態であるノーマル位置で高圧配管8H
の高圧油を流体圧モータ10の吸入・吐出口10aに、
低圧配管8Lを吸入・吐出口10bに連通させて回転軸
10cを前進走行時の回転方向例えば左側面からみて時
計方向に回転駆動し、逆にオフセット位置で高圧配管8
Hの高圧の作動油を流体圧モータ10の吸入・吐出口1
0bに、低圧配管8Lを吸入・吐出口10aに連通させ
て回転軸10cを前進走行時の回転方向例えば左側面か
らみて反時計方向に回転駆動する。
【0019】なお、電磁方向切換弁9は、流体圧モータ
10に内蔵され、出力ポートA及びBが配管を介するこ
となく流体圧モータ10の吸入・吐出口10a及び10
bに連結されている。また、電磁方向切換弁9のソレノ
イド9aへの通電は、図示しないシフトレバーで後進を
選択したときにオン状態となるシフト位置検出スイッチ
9bを介して直流電源9cに接続されることにより、前
進走行時には非通電状態に、後進走行時には通電状態に
夫々制御されるようになっている。
10に内蔵され、出力ポートA及びBが配管を介するこ
となく流体圧モータ10の吸入・吐出口10a及び10
bに連結されている。また、電磁方向切換弁9のソレノ
イド9aへの通電は、図示しないシフトレバーで後進を
選択したときにオン状態となるシフト位置検出スイッチ
9bを介して直流電源9cに接続されることにより、前
進走行時には非通電状態に、後進走行時には通電状態に
夫々制御されるようになっている。
【0020】この流体圧モータ10の流量は、電磁方向
切換弁9のタンクポートT近傍の低圧配管8Lに介挿さ
れた差圧検出用オリフィス11の両端に発生する差圧で
油圧シリンダ12aを含んで構成される斜板可変機構1
2を制御することにより、図2の特性曲線L2 で示すよ
うに、回転速度がV1 に達するまでの間では回転速度の
増加に比例して増加して回転速度V1 に達したときに、
ピストンポンプ6の最大吐出流量Q1MAXより多い吐出流
量Q2 となり、その後回転速度の増加に伴って比較的緩
やかに増加する。ここで、流体圧モータ10の吐出流量
と流体圧ポンプ6の吐出流量とは、図2に示すように、
同一車輪速度に対して流体圧モータ10の吐出流量が流
体圧ポンプ6の吐出流量より多くなるように固有吐出流
量、回転軸に連結されたギヤのギヤ比が設定されてい
る。
切換弁9のタンクポートT近傍の低圧配管8Lに介挿さ
れた差圧検出用オリフィス11の両端に発生する差圧で
油圧シリンダ12aを含んで構成される斜板可変機構1
2を制御することにより、図2の特性曲線L2 で示すよ
うに、回転速度がV1 に達するまでの間では回転速度の
増加に比例して増加して回転速度V1 に達したときに、
ピストンポンプ6の最大吐出流量Q1MAXより多い吐出流
量Q2 となり、その後回転速度の増加に伴って比較的緩
やかに増加する。ここで、流体圧モータ10の吐出流量
と流体圧ポンプ6の吐出流量とは、図2に示すように、
同一車輪速度に対して流体圧モータ10の吐出流量が流
体圧ポンプ6の吐出流量より多くなるように固有吐出流
量、回転軸に連結されたギヤのギヤ比が設定されてい
る。
【0021】また、流体圧ポンプ6の吸込口6c及び吐
出口6d間には、流体圧ポンプ6の吐出圧の上限を定め
るリリーフ弁13が介挿されていると共に、流体圧ポン
プ6及び電磁方向切換弁9間における高圧配管8H及び
低圧配管8L間を連通する連通配管12には、低圧配管
8L側から高圧配管8H側への流体流れを許容する逆止
弁13が介挿されている。さらに、連通配管12と並列
に配設された連通配管14には、逆止弁13と並列関係
に固定オリフィス15が接続されている。
出口6d間には、流体圧ポンプ6の吐出圧の上限を定め
るリリーフ弁13が介挿されていると共に、流体圧ポン
プ6及び電磁方向切換弁9間における高圧配管8H及び
低圧配管8L間を連通する連通配管12には、低圧配管
8L側から高圧配管8H側への流体流れを許容する逆止
弁13が介挿されている。さらに、連通配管12と並列
に配設された連通配管14には、逆止弁13と並列関係
に固定オリフィス15が接続されている。
【0022】また、流体圧モータ10の回転軸10cに
はドライブギヤ10dが同軸に取付けられ、このギヤ1
0dに後輪側デファレンシャルギヤ17のディファレン
シャルギヤケース17aに形成されたリングギヤ17b
が噛み合っている。この後輪側デファレンシャルギヤ1
7は、前述した前輪デファレンシャルギヤ3と略同様の
構成を有し、ディファレンシャルギヤケース17a内に
形成されたピニオンシャフト17cにピニオン17dが
取付けられ、これらピニオン17dに一対のサイドギヤ
17eが噛み合い、これらサイドギヤ17eに後車軸1
8が連結され、この後車軸18に後輪19が連結されて
いる。
はドライブギヤ10dが同軸に取付けられ、このギヤ1
0dに後輪側デファレンシャルギヤ17のディファレン
シャルギヤケース17aに形成されたリングギヤ17b
が噛み合っている。この後輪側デファレンシャルギヤ1
7は、前述した前輪デファレンシャルギヤ3と略同様の
構成を有し、ディファレンシャルギヤケース17a内に
形成されたピニオンシャフト17cにピニオン17dが
取付けられ、これらピニオン17dに一対のサイドギヤ
17eが噛み合い、これらサイドギヤ17eに後車軸1
8が連結され、この後車軸18に後輪19が連結されて
いる。
【0023】次に、本実施形態の四輪駆動車の動作につ
いて説明する。今、車両が乾燥路面等の高摩擦係数路で
停車し、エンジン1がアイドリング状態にある制動状態
で前進走行を開始する場合には、シフトレバーを前進走
行側に切換えることにより発進可能状態とすることがで
きるが、このとき後進走行側のシフト位置検出スイッチ
9bはオフ状態を維持するため、前後進切換用電磁方向
切換弁9のソレノイド9aは非通電状態を維持し、切換
位置が図1に示すノーマル位置を継続する。この状態
で、ブレーキペダルを解放してアクセルペダルを踏込む
ことにより、エンジン1の回転力がトランスミッション
2を介して前輪側デファレンシャルギヤ3に伝達され、
この前輪側デファレンシャルギヤ3で前輪5を前進方向
に回転駆動することにより、前進を開始する。ここで、
流体圧ポンプ6と流体圧モータ10の吐出流量は、図2
に示すように、同一回転速度Vr では、流体圧モータ1
0の吐出流量がピストンポンプ6に比較して多くなるよ
うに設定されているので、流体圧ポンプ6から吐出され
た高圧作動油は流体圧モータ10により吸い込まれしま
うため、高圧配管8Hの圧力は上がらない。すなわち、
流体圧モータ10はモータとして作用せず後輪19に駆
動力が伝達されることはなく、前輪駆動車と同様な状態
で前進走行する。このとき、流体圧モータ10の吸入流
量は、流体圧ポンプ6の吐出流量を上回ることになるた
め、不足分は低圧配管8L、連通配管12及び逆止弁1
3を介して補給される。
いて説明する。今、車両が乾燥路面等の高摩擦係数路で
停車し、エンジン1がアイドリング状態にある制動状態
で前進走行を開始する場合には、シフトレバーを前進走
行側に切換えることにより発進可能状態とすることがで
きるが、このとき後進走行側のシフト位置検出スイッチ
9bはオフ状態を維持するため、前後進切換用電磁方向
切換弁9のソレノイド9aは非通電状態を維持し、切換
位置が図1に示すノーマル位置を継続する。この状態
で、ブレーキペダルを解放してアクセルペダルを踏込む
ことにより、エンジン1の回転力がトランスミッション
2を介して前輪側デファレンシャルギヤ3に伝達され、
この前輪側デファレンシャルギヤ3で前輪5を前進方向
に回転駆動することにより、前進を開始する。ここで、
流体圧ポンプ6と流体圧モータ10の吐出流量は、図2
に示すように、同一回転速度Vr では、流体圧モータ1
0の吐出流量がピストンポンプ6に比較して多くなるよ
うに設定されているので、流体圧ポンプ6から吐出され
た高圧作動油は流体圧モータ10により吸い込まれしま
うため、高圧配管8Hの圧力は上がらない。すなわち、
流体圧モータ10はモータとして作用せず後輪19に駆
動力が伝達されることはなく、前輪駆動車と同様な状態
で前進走行する。このとき、流体圧モータ10の吸入流
量は、流体圧ポンプ6の吐出流量を上回ることになるた
め、不足分は低圧配管8L、連通配管12及び逆止弁1
3を介して補給される。
【0024】次に、凍結路、降雪路等の低摩擦係数路で
発進する場合には、先ず前輪5が回転駆動するが、低摩
擦係数路であるため前輪5がスリップして、前輪5及び
後輪19との間に前輪5が高回転数となる回転数差が生
じて、流体圧ポンプ6の吐出流量が流体圧モータ10の
吐出流量を上回ることになると、流体圧モータ10の抵
抗が負荷となり高圧配管8Hの作動油圧が上昇すること
になるため、流体圧モータ10がモータとして作動する
ことなって、高圧配管8Hの圧力に応じた駆動力が後輪
デファレンシャルギヤ17を介して後輪19に伝達され
る。すなわち、後輪19側に伝達されるトルクは、前後
輪に回転数差が生じて初めて発生し、回転数差の増大と
共に急増しリリーフ弁11による圧力制限によって最大
トルクT MAX が規制されることになる。また、後輪19
側に伝達されるトルクは、低速時ほど少ない回転数差で
駆動力を発生し易い特性を有し、これは図2に示すよう
に、流体圧ポンプ6と流体圧モータ10の吐出流量特性
の固有域における流量が、車輪速が高いほどその流量差
が大きくなることにより起因している。この図2の流量
特性とすることにより、流量差が高速になるほど大きく
なるため四輪駆動になる必要のない高速走行時には四輪
駆動車になりずらい特性となり、図2において車輪速度
が0〜Vr 間は車速が大きいほどトルク立ち上がり回転
数差が大きくなるが、車輪速度がVr 以上ではトルクは
生じない。
発進する場合には、先ず前輪5が回転駆動するが、低摩
擦係数路であるため前輪5がスリップして、前輪5及び
後輪19との間に前輪5が高回転数となる回転数差が生
じて、流体圧ポンプ6の吐出流量が流体圧モータ10の
吐出流量を上回ることになると、流体圧モータ10の抵
抗が負荷となり高圧配管8Hの作動油圧が上昇すること
になるため、流体圧モータ10がモータとして作動する
ことなって、高圧配管8Hの圧力に応じた駆動力が後輪
デファレンシャルギヤ17を介して後輪19に伝達され
る。すなわち、後輪19側に伝達されるトルクは、前後
輪に回転数差が生じて初めて発生し、回転数差の増大と
共に急増しリリーフ弁11による圧力制限によって最大
トルクT MAX が規制されることになる。また、後輪19
側に伝達されるトルクは、低速時ほど少ない回転数差で
駆動力を発生し易い特性を有し、これは図2に示すよう
に、流体圧ポンプ6と流体圧モータ10の吐出流量特性
の固有域における流量が、車輪速が高いほどその流量差
が大きくなることにより起因している。この図2の流量
特性とすることにより、流量差が高速になるほど大きく
なるため四輪駆動になる必要のない高速走行時には四輪
駆動車になりずらい特性となり、図2において車輪速度
が0〜Vr 間は車速が大きいほどトルク立ち上がり回転
数差が大きくなるが、車輪速度がVr 以上ではトルクは
生じない。
【0025】次に、車両を後進させる場合には、シフト
レバーを後進位置に切換えることにより、シフト位置検
出スイッチ9bがオン状態となるため、前後進切換用電
磁方向切換弁9のソレノイド9aが通電状態となり、切
換位置がノーマル位置からオフセット位置に切換えら
れ、これによって高圧配管8Hの作動油を流体圧モータ
10の吸入・吐出口10bに供給し、吸入・吐出口10
aから吐出される作動油を低圧配管8L側に戻すことに
より、流体圧モータ10の回転軸10cを前進走行時と
は逆転させて、後輪19を逆回転させる。このため、後
進時においても、駆動力の伝達については前進時と全く
同様であり、前輪5がスリップして前後車軸4,18に
ある回転数差が生じた時のみ高圧配管8Hに圧力が発生
し、駆動力が後輪19に伝達されると共に、前後車軸
4,18の回転数差が小さい場合における流体圧モータ
10の吸入量不足分は低圧配管8L、連通配管12及び
逆止弁13を介して補給される。
レバーを後進位置に切換えることにより、シフト位置検
出スイッチ9bがオン状態となるため、前後進切換用電
磁方向切換弁9のソレノイド9aが通電状態となり、切
換位置がノーマル位置からオフセット位置に切換えら
れ、これによって高圧配管8Hの作動油を流体圧モータ
10の吸入・吐出口10bに供給し、吸入・吐出口10
aから吐出される作動油を低圧配管8L側に戻すことに
より、流体圧モータ10の回転軸10cを前進走行時と
は逆転させて、後輪19を逆回転させる。このため、後
進時においても、駆動力の伝達については前進時と全く
同様であり、前輪5がスリップして前後車軸4,18に
ある回転数差が生じた時のみ高圧配管8Hに圧力が発生
し、駆動力が後輪19に伝達されると共に、前後車軸
4,18の回転数差が小さい場合における流体圧モータ
10の吸入量不足分は低圧配管8L、連通配管12及び
逆止弁13を介して補給される。
【0026】したがって、本実施形態の四輪駆動車は、
駆動車軸である前輪車軸4と連動して回転する流体圧ポ
ンプ6と、従動車軸である後輪車軸18と連動して回転
する流体圧モータ10と、これら流体圧ポンプ6及び流
体圧モータ10間を接続する配管8H、8Lとを有した
流体圧による駆動力伝達方式とし、上述した発進走行動
作を行うので、プロペラシャフトにより前後輪間の駆動
力伝達が行われている従来の四輪駆動車と比較して、軽
量化及び車内スペースを大幅に改善することができる。
駆動車軸である前輪車軸4と連動して回転する流体圧ポ
ンプ6と、従動車軸である後輪車軸18と連動して回転
する流体圧モータ10と、これら流体圧ポンプ6及び流
体圧モータ10間を接続する配管8H、8Lとを有した
流体圧による駆動力伝達方式とし、上述した発進走行動
作を行うので、プロペラシャフトにより前後輪間の駆動
力伝達が行われている従来の四輪駆動車と比較して、軽
量化及び車内スペースを大幅に改善することができる。
【0027】次に、図3に示すものは、図1で示したト
ランスミッション2及び前輪側デファレンシャルギヤ3
の具体的構造、即ちエンジン1を横置き型(エンジン1
のクランクシャフトが車幅方向に延在する)とし、トラ
ンスミッション2及び前輪側デファレンシャルギヤ3を
同一のケーシング内に一体に配設したFF(フロントエ
ンジン・フロントドライブ)用オートマチック・トラン
スアクスル20(以下、単にトランスアクスル20と称
する。)に適用した場合を示すものである。
ランスミッション2及び前輪側デファレンシャルギヤ3
の具体的構造、即ちエンジン1を横置き型(エンジン1
のクランクシャフトが車幅方向に延在する)とし、トラ
ンスミッション2及び前輪側デファレンシャルギヤ3を
同一のケーシング内に一体に配設したFF(フロントエ
ンジン・フロントドライブ)用オートマチック・トラン
スアクスル20(以下、単にトランスアクスル20と称
する。)に適用した場合を示すものである。
【0028】図3における符号22aはコンバータケー
シングであり、このコンバータケーシング22aの図3
の右側に位置するフランジ部が、エンジン1の車幅方向
の端部に連結ボルトを介して連結され、コンバータケー
シング22aの左側に位置するフランジ部が、トランス
ミッションケーシング24aの図3の右側のフランジ部
と連結ボルトを介して連結されている。なお、符号23
は、トランスミッションケーシング24aの左側のフラ
ンジ部と連結ボルトを介して連結されたサイドカバーで
ある。
シングであり、このコンバータケーシング22aの図3
の右側に位置するフランジ部が、エンジン1の車幅方向
の端部に連結ボルトを介して連結され、コンバータケー
シング22aの左側に位置するフランジ部が、トランス
ミッションケーシング24aの図3の右側のフランジ部
と連結ボルトを介して連結されている。なお、符号23
は、トランスミッションケーシング24aの左側のフラ
ンジ部と連結ボルトを介して連結されたサイドカバーで
ある。
【0029】そして、前記コンバータケーシング22a
内には、エンジン1の出力軸1aと連結するトルクコン
バータ22が配設されている。すなわち、トルクコンバ
ータ22はロックアップ機構付きのものであり、ロック
アップ油室22bの油圧を制御することにより、前記出
力軸1aと連結するポンプインペラー22cとタービン
ランナー22dとを機械的に連結し又は切り離し可能と
している。そして、タビンランナー22dと連結するコ
ンバータ出力軸22eは、トランスミッションケース2
4a内にベアリングに回転自在に支持され、車幅方向に
延在するアウトプットシャフト(入力軸)24bの一端
部と同軸に連結されている。
内には、エンジン1の出力軸1aと連結するトルクコン
バータ22が配設されている。すなわち、トルクコンバ
ータ22はロックアップ機構付きのものであり、ロック
アップ油室22bの油圧を制御することにより、前記出
力軸1aと連結するポンプインペラー22cとタービン
ランナー22dとを機械的に連結し又は切り離し可能と
している。そして、タビンランナー22dと連結するコ
ンバータ出力軸22eは、トランスミッションケース2
4a内にベアリングに回転自在に支持され、車幅方向に
延在するアウトプットシャフト(入力軸)24bの一端
部と同軸に連結されている。
【0030】また、トランスミッションケース24aの
内部には、前述したアウトプットシャフト24bに遊星
歯車機構、前進用クラッチ及び後進用ブレーキを備えた
前後進切換機構24cが装着されているとともに、アウ
トプットシャフト24bの他端部(図3の左端部)にア
ウトプットギヤ24eが同軸に取付けられている。ま
た、トランスミッションケース24a内には、図1で説
明したリダクションシャフト2aがアウトプットシャフ
ト24bと平行に離間して車幅方向に延在し、ベアリン
グに回転自在に支持されて配設されている。このリダク
ションシャフト2aの一端側(図3の左側)に同軸に取
付けられたアイドラギヤ24fは、前記アウトプットギ
ヤ24eと噛み合っているとともに、リダクションシャ
フト2aの他端部(図3の右側)には、図1で説明した
リダクションギヤ2bが同軸に取付けられている。
内部には、前述したアウトプットシャフト24bに遊星
歯車機構、前進用クラッチ及び後進用ブレーキを備えた
前後進切換機構24cが装着されているとともに、アウ
トプットシャフト24bの他端部(図3の左端部)にア
ウトプットギヤ24eが同軸に取付けられている。ま
た、トランスミッションケース24a内には、図1で説
明したリダクションシャフト2aがアウトプットシャフ
ト24bと平行に離間して車幅方向に延在し、ベアリン
グに回転自在に支持されて配設されている。このリダク
ションシャフト2aの一端側(図3の左側)に同軸に取
付けられたアイドラギヤ24fは、前記アウトプットギ
ヤ24eと噛み合っているとともに、リダクションシャ
フト2aの他端部(図3の右側)には、図1で説明した
リダクションギヤ2bが同軸に取付けられている。
【0031】そして、図3の下側に示すように、互いに
連結したコンバータケーシング22a及びトランスミッ
ションケーシング24aは、それらの内部にデファレン
シャルハウジング26を形成し、このデファレンシャル
ハウジング26内に、ベアリングによって回転自在に支
持されたデファレンシャルギヤケース3aが配設されて
いる。そして、このデファレンシャルギヤケース3aに
連結ボルトを介して一体化されたファイナルギヤ3b
が、前記リダクションギヤ2bと噛み合っている。な
お、コンバータケーシング22a及びトランスミッショ
ンケーシング23aには、デファレンシャルギヤ3のサ
イドギヤ3eと連結するために前輪側左右の前車軸4を
通過させる第1軸挿通部26a、26bが形成されてい
る。
連結したコンバータケーシング22a及びトランスミッ
ションケーシング24aは、それらの内部にデファレン
シャルハウジング26を形成し、このデファレンシャル
ハウジング26内に、ベアリングによって回転自在に支
持されたデファレンシャルギヤケース3aが配設されて
いる。そして、このデファレンシャルギヤケース3aに
連結ボルトを介して一体化されたファイナルギヤ3b
が、前記リダクションギヤ2bと噛み合っている。な
お、コンバータケーシング22a及びトランスミッショ
ンケーシング23aには、デファレンシャルギヤ3のサ
イドギヤ3eと連結するために前輪側左右の前車軸4を
通過させる第1軸挿通部26a、26bが形成されてい
る。
【0032】これにより、エンジン1及びトルクコンバ
ータ22を介してコンバータ出力軸22eに伝達された
回転駆動力は、前後進切換機構24cにより回転方向の
制御が行われた後、アウトプットシャフト24b、アウ
トプットギヤ24e、アイドラギヤ24f、リダクショ
ンシャフト2a、リダクションギヤ2b、ファイナルギ
ヤ3b及び前輪側デファレンシャルギヤ3を介して前輪
側左右の前車軸4に伝達されるようになっている。
ータ22を介してコンバータ出力軸22eに伝達された
回転駆動力は、前後進切換機構24cにより回転方向の
制御が行われた後、アウトプットシャフト24b、アウ
トプットギヤ24e、アイドラギヤ24f、リダクショ
ンシャフト2a、リダクションギヤ2b、ファイナルギ
ヤ3b及び前輪側デファレンシャルギヤ3を介して前輪
側左右の前車軸4に伝達されるようになっている。
【0033】ここで、図3の下側に示すように、前車軸
4に連動して回転する流体圧ポンプ6は、ポンプ本体6
cがトランスミッションケーシング24a側に外付けさ
れて車幅方向に延在した状態でトランスアクスル20の
ポンプハウジング30に装着されている。すなわち、前
記流体圧ポンプ6及びポンプハウジング30の構造を図
4及び図5を参照して詳細に説明する。図4は、トラン
スアクスル20をエンジンルーム内に搭載した際のコン
バータケーシング22aの内部を示すものであり、この
図の左右方向が車両前後方向であり、この図の表裏方向
が車幅方向であり、さらに符号Lで示す線が、エンジン
ルーム内におけるトランスアクスル20の最低位置を示
している。また、図5は、図4におけるA−P2 −A´
線矢視の断面構造に、トランスミッションケーシング2
4a及び流体圧ポンプ6を装着した構造を示すものであ
る。
4に連動して回転する流体圧ポンプ6は、ポンプ本体6
cがトランスミッションケーシング24a側に外付けさ
れて車幅方向に延在した状態でトランスアクスル20の
ポンプハウジング30に装着されている。すなわち、前
記流体圧ポンプ6及びポンプハウジング30の構造を図
4及び図5を参照して詳細に説明する。図4は、トラン
スアクスル20をエンジンルーム内に搭載した際のコン
バータケーシング22aの内部を示すものであり、この
図の左右方向が車両前後方向であり、この図の表裏方向
が車幅方向であり、さらに符号Lで示す線が、エンジン
ルーム内におけるトランスアクスル20の最低位置を示
している。また、図5は、図4におけるA−P2 −A´
線矢視の断面構造に、トランスミッションケーシング2
4a及び流体圧ポンプ6を装着した構造を示すものであ
る。
【0034】図4によると、コンバータケーシング22
aの略中央部には、トルクコンバータ22のコンバータ
出力軸22eを挿通する第2軸挿通部28が形成されて
おり、コンバータ出力軸22eの軸線を符号P1 で示
す。また、前述した前車軸4を挿通する第1軸挿通部2
6aは、第2軸挿通部28に対して車両前後方向にずれ
た下側に設けられており、前車軸4の軸線を符号P2 で
示すと、前記デファレンシャルハウジング26は前車軸
4の軸線P2 を中心とした破線で示す円領域内に設けら
れている。
aの略中央部には、トルクコンバータ22のコンバータ
出力軸22eを挿通する第2軸挿通部28が形成されて
おり、コンバータ出力軸22eの軸線を符号P1 で示
す。また、前述した前車軸4を挿通する第1軸挿通部2
6aは、第2軸挿通部28に対して車両前後方向にずれ
た下側に設けられており、前車軸4の軸線を符号P2 で
示すと、前記デファレンシャルハウジング26は前車軸
4の軸線P2 を中心とした破線で示す円領域内に設けら
れている。
【0035】ここで、コンバータ出力軸22eの軸線P
1 及び前車軸4の軸線P2 を含む任意の平面を符号Qで
示すと、この任意の平面Qの上方位置に、コンバータ側
ハウジング32が形成されている。このコンバータ側ハ
ウジング32は、トランスミッションケーシング24a
に形成したミッション側ハウジング34と一体化するこ
とにより、前述した流体圧ポンプ6を装着するためのポ
ンプハウジング30を形成する。なお、図4において、
コンバータ側ハウジング32内に符号P3 で示すものは
ポンプ駆動軸6aの軸線である。
1 及び前車軸4の軸線P2 を含む任意の平面を符号Qで
示すと、この任意の平面Qの上方位置に、コンバータ側
ハウジング32が形成されている。このコンバータ側ハ
ウジング32は、トランスミッションケーシング24a
に形成したミッション側ハウジング34と一体化するこ
とにより、前述した流体圧ポンプ6を装着するためのポ
ンプハウジング30を形成する。なお、図4において、
コンバータ側ハウジング32内に符号P3 で示すものは
ポンプ駆動軸6aの軸線である。
【0036】前記コンバータ側ハウジング32は、図5
にも示すように、車幅方向のトランスミッションケーシ
ング24a側に向けて開口部32aが形成され、この開
口部32aの周縁部にフランジ32bが形成され、この
フランジ32bの周方向に複数のボルト挿通孔32cが
形成されている。また、ミッション側ハウジング34
は、車幅方向のコンバータケーシング22a側に向けて
開口部34aが形成され、この開口部34aの周縁部に
フランジ32bが形成され、このフランジ32bの周方
向にトランスミッションケーシング24aの外側まで嵌
通して複数のボルト挿通孔34cが形成されている。そ
して、前記開口部34aに対して車幅方向の逆側、即ち
トランスミッションケーシング23aの外側に、円形状
に開口したポンプ装着部34dが形成されている。この
ポンプ装着部34dには、流体圧ポンプ6のリング状に
形成されたハウジング装着部(嵌合部)6fが嵌入す
る。
にも示すように、車幅方向のトランスミッションケーシ
ング24a側に向けて開口部32aが形成され、この開
口部32aの周縁部にフランジ32bが形成され、この
フランジ32bの周方向に複数のボルト挿通孔32cが
形成されている。また、ミッション側ハウジング34
は、車幅方向のコンバータケーシング22a側に向けて
開口部34aが形成され、この開口部34aの周縁部に
フランジ32bが形成され、このフランジ32bの周方
向にトランスミッションケーシング24aの外側まで嵌
通して複数のボルト挿通孔34cが形成されている。そ
して、前記開口部34aに対して車幅方向の逆側、即ち
トランスミッションケーシング23aの外側に、円形状
に開口したポンプ装着部34dが形成されている。この
ポンプ装着部34dには、流体圧ポンプ6のリング状に
形成されたハウジング装着部(嵌合部)6fが嵌入す
る。
【0037】そして、複数のボルト挿通孔32c、34
cどうしを対応させてフランジ32b、34bを当接す
ることにより、図5に示すように、前記開口部32a、
34a間にハウジング空間30aが形成され、このハウ
ジング空間30aは、下側に設けられたデファレンシャ
ルハウジング26と連通する。一方、流体圧ポンプ6
は、ポンプ本体6cと、ラジアルベアリング6dに軸支
されて前記ポンプ本体6cから外部に突出したポンプ駆
動軸6aと、このポンプ駆動軸6aとスプライン結合さ
れ、且つ外周に駆動ギヤ6bを形成したスリーブ6dと
を備えている。そして、ポンプ本体6cの端面には、前
記ミッション側ハウジング34のボルト挿通孔34cと
対応する位置にねじ穴6eが形成されているとともに、
ポンプ駆動軸6aの基端側を囲むように、前述したリン
グ状のハウジング装着部(嵌合部)6fがポンプ本体6
cに形成されている。そして、スリーブ6dは、コンバ
ータ側ハウジング32及びミッション側ハウジング34
の内周壁に配設したラジアルベアリング36a、36b
により軸支されているとともに、その外周に形成した駆
動ギヤ6bに、前輪側デファレンシャルギヤ3のファイ
ナルギヤ3bが噛み合っている。そして、連結ボルト3
8を、ボルト挿通孔32c、34cを貫通してねじ穴6
eにねじ込むことにより、ポンプハウジング30に流体
圧ポンプ6が装着される。 ここで、図4及び図5にお
いて符号L1 で示す線は、各ギヤ及びベアリング等の潤
滑及び冷却を行うためにトランスアクスル20内に供給
されている潤滑油の最高レベルを示す。また、図5にお
いて符号L2 で示す線は、前述したポンプ装着部34d
の最低位置を示す。
cどうしを対応させてフランジ32b、34bを当接す
ることにより、図5に示すように、前記開口部32a、
34a間にハウジング空間30aが形成され、このハウ
ジング空間30aは、下側に設けられたデファレンシャ
ルハウジング26と連通する。一方、流体圧ポンプ6
は、ポンプ本体6cと、ラジアルベアリング6dに軸支
されて前記ポンプ本体6cから外部に突出したポンプ駆
動軸6aと、このポンプ駆動軸6aとスプライン結合さ
れ、且つ外周に駆動ギヤ6bを形成したスリーブ6dと
を備えている。そして、ポンプ本体6cの端面には、前
記ミッション側ハウジング34のボルト挿通孔34cと
対応する位置にねじ穴6eが形成されているとともに、
ポンプ駆動軸6aの基端側を囲むように、前述したリン
グ状のハウジング装着部(嵌合部)6fがポンプ本体6
cに形成されている。そして、スリーブ6dは、コンバ
ータ側ハウジング32及びミッション側ハウジング34
の内周壁に配設したラジアルベアリング36a、36b
により軸支されているとともに、その外周に形成した駆
動ギヤ6bに、前輪側デファレンシャルギヤ3のファイ
ナルギヤ3bが噛み合っている。そして、連結ボルト3
8を、ボルト挿通孔32c、34cを貫通してねじ穴6
eにねじ込むことにより、ポンプハウジング30に流体
圧ポンプ6が装着される。 ここで、図4及び図5にお
いて符号L1 で示す線は、各ギヤ及びベアリング等の潤
滑及び冷却を行うためにトランスアクスル20内に供給
されている潤滑油の最高レベルを示す。また、図5にお
いて符号L2 で示す線は、前述したポンプ装着部34d
の最低位置を示す。
【0038】また、図6はハウジング装着部6f近傍を
拡大視したものであるが、ポンプ装着部34dに嵌入し
ているハウジング装着部6fの外周にはリング溝6gが
形成されているとともに、このリング溝6gにリング状
のオイルシール部材6hが装着されている。また、ラジ
アルベアリング6dの側面にハウジング装着部6f内に
挿入されたリング部材6jが当接し、このリング部材6
jの側面に、前記ハウジング装着部6fの内周部に係合
したアジャストシム6kが当接することによりラジアル
ベアリング6dの軸方向移動が拘束されているが、前記
リング部材6j及びポンプ駆動軸6aの間にも、リング
状のオイルシール部材6mが装着されている。さらに、
リング部材6jの外周にもリング溝6pが形成され、こ
のリング溝6pにリング状のオイルシール部材6rが装
着されている。
拡大視したものであるが、ポンプ装着部34dに嵌入し
ているハウジング装着部6fの外周にはリング溝6gが
形成されているとともに、このリング溝6gにリング状
のオイルシール部材6hが装着されている。また、ラジ
アルベアリング6dの側面にハウジング装着部6f内に
挿入されたリング部材6jが当接し、このリング部材6
jの側面に、前記ハウジング装着部6fの内周部に係合
したアジャストシム6kが当接することによりラジアル
ベアリング6dの軸方向移動が拘束されているが、前記
リング部材6j及びポンプ駆動軸6aの間にも、リング
状のオイルシール部材6mが装着されている。さらに、
リング部材6jの外周にもリング溝6pが形成され、こ
のリング溝6pにリング状のオイルシール部材6rが装
着されている。
【0039】次に、図3から図6において説明した本実
施形態の流体圧ポンプ6の作用効果について以下に説明
する。先ず、図5に示したように、ポンプハウジング3
0に装着された流体圧ポンプ6は、この流体圧ポンプ6
のポンプ駆動軸6aに同軸に連結した駆動ギヤ6bが、
前輪側デファレンシャルギヤ3のファイナルギヤ3bに
噛み合い、エンジン1側から前輪側デファレンシャルギ
ヤ3への回転駆動力の伝達によりファイナルギヤ3bが
回転するとポンプとして駆動する構造とされており、ポ
ンプハウジング30内には、駆動ギヤ6bを外周に形成
したスリーブ6d、スリーブを回転自在に軸支するラジ
アルベアリング36a、36b等の最小限の部品しか使
用していないので、流体圧ポンプ6を装着する構造の軽
量化及びコンパクト化を図ることができる。
施形態の流体圧ポンプ6の作用効果について以下に説明
する。先ず、図5に示したように、ポンプハウジング3
0に装着された流体圧ポンプ6は、この流体圧ポンプ6
のポンプ駆動軸6aに同軸に連結した駆動ギヤ6bが、
前輪側デファレンシャルギヤ3のファイナルギヤ3bに
噛み合い、エンジン1側から前輪側デファレンシャルギ
ヤ3への回転駆動力の伝達によりファイナルギヤ3bが
回転するとポンプとして駆動する構造とされており、ポ
ンプハウジング30内には、駆動ギヤ6bを外周に形成
したスリーブ6d、スリーブを回転自在に軸支するラジ
アルベアリング36a、36b等の最小限の部品しか使
用していないので、流体圧ポンプ6を装着する構造の軽
量化及びコンパクト化を図ることができる。
【0040】また、図4に示したように、コンバータ出
力軸22eの軸線P1 及び前車軸4の軸線P2 を含む任
意の平面Qの上方に流体圧ポンプ6のポンプ駆動軸6a
の軸線P3 が位置するように、デファレンシャルハウジ
ング26の上部に流体圧ポンプ6が装着されているの
で、トランスアクスル20の車両前後方向の長さが増大
せず、エンジンルーム内への搭載性を良好とすることが
できる。また、エンジンルーム内に搭載したトランスア
クスル20の最低位置L1 は変わらないので、車両の最
低地上高を損なうことがない。
力軸22eの軸線P1 及び前車軸4の軸線P2 を含む任
意の平面Qの上方に流体圧ポンプ6のポンプ駆動軸6a
の軸線P3 が位置するように、デファレンシャルハウジ
ング26の上部に流体圧ポンプ6が装着されているの
で、トランスアクスル20の車両前後方向の長さが増大
せず、エンジンルーム内への搭載性を良好とすることが
できる。また、エンジンルーム内に搭載したトランスア
クスル20の最低位置L1 は変わらないので、車両の最
低地上高を損なうことがない。
【0041】また、図3に示したように、流体圧ポンプ
6は、そのポンプ本体6cがトランスミッションケーシ
ング24a側に外付けされた状態でポンプハウジング3
0に装着されており、即ち、流体圧ポンプ6はコンバー
タケーシング20aを間に挟んでエンジン1から充分に
離間した位置に配設されているので、何等かの原因によ
り流体圧ポンプ6内の作動流体温度が上昇しても、エン
ジン1の給気系等に熱影響を与えるおそれがない。
6は、そのポンプ本体6cがトランスミッションケーシ
ング24a側に外付けされた状態でポンプハウジング3
0に装着されており、即ち、流体圧ポンプ6はコンバー
タケーシング20aを間に挟んでエンジン1から充分に
離間した位置に配設されているので、何等かの原因によ
り流体圧ポンプ6内の作動流体温度が上昇しても、エン
ジン1の給気系等に熱影響を与えるおそれがない。
【0042】さらに、流体圧ポンプ6のハウジング装着
部6fを嵌入するポンプハウジング30のポンプ装着部
34dは、その最低位置L2 がトランスアクスル20内
の潤滑油の最高レベルL1 より上方の位置となるように
形成されており、トランスアクスル20内の清浄度の低
い潤滑油が流体圧ポンプ6内に流入するおそれがなく、
常に流体圧ポンプ6内の作動油が高い清浄度となるの
で、流体圧ポンプ6を正常に駆動することができる。一
方、上記構造とすることにより、若しオイルシールの不
良により流体圧ポンプ6内部の作動油が漏れてトランス
アクスル20内に流れ込む場合には、トランスアクスル
20内の潤滑油量が増大するが、この潤滑油量の増大を
例えばリザーバタンクに設けたオイルレベルケージによ
り検知して警報等を発することが考えられる。したがっ
て、流体圧ポンプ6が不良であることを早期に検出する
ことができるので、流体圧ポンプ6のフェールセーフ機
構を備えることができる。
部6fを嵌入するポンプハウジング30のポンプ装着部
34dは、その最低位置L2 がトランスアクスル20内
の潤滑油の最高レベルL1 より上方の位置となるように
形成されており、トランスアクスル20内の清浄度の低
い潤滑油が流体圧ポンプ6内に流入するおそれがなく、
常に流体圧ポンプ6内の作動油が高い清浄度となるの
で、流体圧ポンプ6を正常に駆動することができる。一
方、上記構造とすることにより、若しオイルシールの不
良により流体圧ポンプ6内部の作動油が漏れてトランス
アクスル20内に流れ込む場合には、トランスアクスル
20内の潤滑油量が増大するが、この潤滑油量の増大を
例えばリザーバタンクに設けたオイルレベルケージによ
り検知して警報等を発することが考えられる。したがっ
て、流体圧ポンプ6が不良であることを早期に検出する
ことができるので、流体圧ポンプ6のフェールセーフ機
構を備えることができる。
【0043】さらにまた、図6に示したように、ポンプ
ハウジング30のポンプ装着部34dと流体圧ポンプ6
のハウジング装着部6fとの間にオイルシール部材6h
が装着され、ポンプ駆動軸6aとリング部材6jの内周
との間にオイルシール部材6mが装着され、さらに、リ
ング部材6jの外周とハウジング装着部6fとの間にも
オイルシール部材6rが装着されているので、ポンプハ
ウジング30内の液密を高精度に保持することができ
る。そして、流体圧ポンプ6をポンプハウジング30に
装着する前に、予めポンプ駆動軸6aの外周にオイルシ
ール部材6m、6rを装着することができ、また、オイ
ルシール部材6hは、ハウジング装着部6fの外周に形
成したリング溝6g内に装着されており、ハウジング装
着部6fをポンプ装着部34dに嵌入するだけで液密構
造が得られるので、流体圧ポンプ6の装着を容易に行う
ことができる。
ハウジング30のポンプ装着部34dと流体圧ポンプ6
のハウジング装着部6fとの間にオイルシール部材6h
が装着され、ポンプ駆動軸6aとリング部材6jの内周
との間にオイルシール部材6mが装着され、さらに、リ
ング部材6jの外周とハウジング装着部6fとの間にも
オイルシール部材6rが装着されているので、ポンプハ
ウジング30内の液密を高精度に保持することができ
る。そして、流体圧ポンプ6をポンプハウジング30に
装着する前に、予めポンプ駆動軸6aの外周にオイルシ
ール部材6m、6rを装着することができ、また、オイ
ルシール部材6hは、ハウジング装着部6fの外周に形
成したリング溝6g内に装着されており、ハウジング装
着部6fをポンプ装着部34dに嵌入するだけで液密構
造が得られるので、流体圧ポンプ6の装着を容易に行う
ことができる。
【0044】なお、上記実施形態においては、トランス
アクスル20、流体圧ポンプ6等に関して車幅方向及び
車両の前後方向の表現により位置を説明したが、この実
施形態に限るものではなく、上記作用効果を得るもので
あればこの実施形態と異なることもあり得ることは勿論
である。また、後輪側差動装置17を設けた場合につい
て説明したが、これに限定されるものではなく、後輪差
動装置17を省略し、これに代えて左右後輪19L,1
9Rの左右車軸18L,18Rに個別に流体圧モータ1
0L及び10Rを設けるように構成してもよく、この場
合には、旋回時などで左右輪で異なる負荷となる場合に
は、各流体圧モータ10L,10Rで自然にその差に応
じた吐出流量差を生じることから差動装置と同等の差動
機能を発揮することができる。
アクスル20、流体圧ポンプ6等に関して車幅方向及び
車両の前後方向の表現により位置を説明したが、この実
施形態に限るものではなく、上記作用効果を得るもので
あればこの実施形態と異なることもあり得ることは勿論
である。また、後輪側差動装置17を設けた場合につい
て説明したが、これに限定されるものではなく、後輪差
動装置17を省略し、これに代えて左右後輪19L,1
9Rの左右車軸18L,18Rに個別に流体圧モータ1
0L及び10Rを設けるように構成してもよく、この場
合には、旋回時などで左右輪で異なる負荷となる場合に
は、各流体圧モータ10L,10Rで自然にその差に応
じた吐出流量差を生じることから差動装置と同等の差動
機能を発揮することができる。
【0045】また、上記各実施形態においては、前後進
切換用電磁方向切換弁9を流体圧モータ10に内蔵させ
た場合について説明したが、これに限定されるものでは
なく、流体圧モータ10の外側に別設するようにしても
よい。また、上記実勢形態においては、前輪駆動車をベ
ースとした実施例について説明したが、これに限らず後
輪駆動車をベースとした場合にも、流体圧ポンプ6を後
輪側に、流体圧モータ10を前輪側に配置することで、
上記実施例と同様の作用効果を得ることができる。
切換用電磁方向切換弁9を流体圧モータ10に内蔵させ
た場合について説明したが、これに限定されるものでは
なく、流体圧モータ10の外側に別設するようにしても
よい。また、上記実勢形態においては、前輪駆動車をベ
ースとした実施例について説明したが、これに限らず後
輪駆動車をベースとした場合にも、流体圧ポンプ6を後
輪側に、流体圧モータ10を前輪側に配置することで、
上記実施例と同様の作用効果を得ることができる。
【0046】さらにまた、上記各実施形態においては、
流体圧ポンプ6及び流体圧モータ10の吐出流量特性が
図2である場合について説明したが、流体圧モータ10
の吐出流量特性を、所定車輪速度V1 以上となったとき
に吐出流量の増加を停止して一定流量に保持したり、所
定車輪速度V1 より小さい車輪速度Vr から車輪速度の
増加に対する吐出流量の増加を緩やかに変更するように
してもよい。
流体圧ポンプ6及び流体圧モータ10の吐出流量特性が
図2である場合について説明したが、流体圧モータ10
の吐出流量特性を、所定車輪速度V1 以上となったとき
に吐出流量の増加を停止して一定流量に保持したり、所
定車輪速度V1 より小さい車輪速度Vr から車輪速度の
増加に対する吐出流量の増加を緩やかに変更するように
してもよい。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る四
輪駆動車によると、主原動機側からの駆動力伝達により
作動流体を吐出する流体圧ポンプと、従動車軸と連動し
て回転する流体圧モータと、これら流体圧ポンプ及び流
体圧モータ間を接続する流路とを有した流体圧による駆
動力伝達方式として発進走行動作が行われるので、トラ
ンスファ、プロペラシャフト等を駆動力伝達方式とした
従来の四輪駆動車と比較して、軽量化及び車内スペース
を大幅に改善することができる。
輪駆動車によると、主原動機側からの駆動力伝達により
作動流体を吐出する流体圧ポンプと、従動車軸と連動し
て回転する流体圧モータと、これら流体圧ポンプ及び流
体圧モータ間を接続する流路とを有した流体圧による駆
動力伝達方式として発進走行動作が行われるので、トラ
ンスファ、プロペラシャフト等を駆動力伝達方式とした
従来の四輪駆動車と比較して、軽量化及び車内スペース
を大幅に改善することができる。
【0048】しかも、流体圧ポンプは、トランスミッシ
ョンのファイナルギヤにポンプ駆動軸が駆動ギヤを介し
て噛合し、最小限のギヤ及び軸受部材を使用してトラン
スミッションのケーシングに取り付けた構造としている
ので、流体圧ポンプ軽量化及びコンパクト化を図ること
ができ、二輪駆動車と同等の軽量化及び車内スペースを
確保することができる。
ョンのファイナルギヤにポンプ駆動軸が駆動ギヤを介し
て噛合し、最小限のギヤ及び軸受部材を使用してトラン
スミッションのケーシングに取り付けた構造としている
ので、流体圧ポンプ軽量化及びコンパクト化を図ること
ができ、二輪駆動車と同等の軽量化及び車内スペースを
確保することができる。
【0049】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の効果を得ることができるとともに、互いに車両の前
後方向に平行に離間しながら車幅方向に延在するトラン
スミッションの入力軸及びファイナルギヤの軸線を含む
任意の平面(基準面)より上方位置にポンプ駆動軸の軸
線が位置するように流体圧ポンプがケーシングに取付け
ているので、トランスミッションの車両前後方向の長さ
が増大せず、エンジンルーム内への搭載性を良好とする
ことができる。また、エンジンルーム内に搭載したトラ
ンスミッションの最低位置は変化しないの、車両の最低
地上高を損なうことがない。
載の効果を得ることができるとともに、互いに車両の前
後方向に平行に離間しながら車幅方向に延在するトラン
スミッションの入力軸及びファイナルギヤの軸線を含む
任意の平面(基準面)より上方位置にポンプ駆動軸の軸
線が位置するように流体圧ポンプがケーシングに取付け
ているので、トランスミッションの車両前後方向の長さ
が増大せず、エンジンルーム内への搭載性を良好とする
ことができる。また、エンジンルーム内に搭載したトラ
ンスミッションの最低位置は変化しないの、車両の最低
地上高を損なうことがない。
【0050】また、請求項3記載の発明は、請求項1又
は2記載の効果を得ることができるとともに、主原動機
と対向しないケーシング位置にポンプ本体を外付けした
ので、何等かの原因により流体圧ポンプ内の作動流体温
度が上昇しても、主原動機の給気系等に熱影響を与える
おそれがない。さらに、請求項4記載の発明は、ケーシ
ングのポンプ装着部を、ケーシング内に供給される潤滑
オイルのオイルレベルより上方位置に形成したので、ケ
ーシング内の清浄度の低い潤滑油がポンプ本体内部に流
入するおそれがなく、常にポンプ本体内部の作動油が高
い清浄度となり、流体圧ポンプを正常に駆動することが
できる。また、上記構成により、若しオイルシールの不
良により流体圧ポンプ内部の作動油が漏れてケーシング
内に流れ込むと、ケーシング内の潤滑油量が増大する
が、この潤滑油量の増大を例えばリザーバタンクに設け
たオイルレベルケージにより検知して警報等を発するこ
とが考えられる。したがって、流体圧ポンプが不良であ
ることを早期に検出することができるので、流体圧ポン
プのフェールセーフ機構を備えることができる。
は2記載の効果を得ることができるとともに、主原動機
と対向しないケーシング位置にポンプ本体を外付けした
ので、何等かの原因により流体圧ポンプ内の作動流体温
度が上昇しても、主原動機の給気系等に熱影響を与える
おそれがない。さらに、請求項4記載の発明は、ケーシ
ングのポンプ装着部を、ケーシング内に供給される潤滑
オイルのオイルレベルより上方位置に形成したので、ケ
ーシング内の清浄度の低い潤滑油がポンプ本体内部に流
入するおそれがなく、常にポンプ本体内部の作動油が高
い清浄度となり、流体圧ポンプを正常に駆動することが
できる。また、上記構成により、若しオイルシールの不
良により流体圧ポンプ内部の作動油が漏れてケーシング
内に流れ込むと、ケーシング内の潤滑油量が増大する
が、この潤滑油量の増大を例えばリザーバタンクに設け
たオイルレベルケージにより検知して警報等を発するこ
とが考えられる。したがって、流体圧ポンプが不良であ
ることを早期に検出することができるので、流体圧ポン
プのフェールセーフ機構を備えることができる。
【0051】また、請求項5の発明によると、請求項1
から請求項4の効果を得ることができるとともに、流体
圧ポンプ及びポンプ装着部の液密構造を高精度に確保す
ることができるとともに、ポンプ本体の嵌合部をポンプ
装着部に嵌入するだけで液密構造が確保されるので、流
体圧ポンプの連結作業を簡便に行うことができる。ま
た、請求項6の発明によると、請求項1から請求項5の
効果を得ることができるとともに、ポンプ本体内部の作
動流体の液密を高精度に保持することができるととも
に、ケーシング内の清浄度の低い潤滑油がポンプ本体内
部に流入するおそれがなく、さらに流体圧ポンプを正常
に駆動することができる。
から請求項4の効果を得ることができるとともに、流体
圧ポンプ及びポンプ装着部の液密構造を高精度に確保す
ることができるとともに、ポンプ本体の嵌合部をポンプ
装着部に嵌入するだけで液密構造が確保されるので、流
体圧ポンプの連結作業を簡便に行うことができる。ま
た、請求項6の発明によると、請求項1から請求項5の
効果を得ることができるとともに、ポンプ本体内部の作
動流体の液密を高精度に保持することができるととも
に、ケーシング内の清浄度の低い潤滑油がポンプ本体内
部に流入するおそれがなく、さらに流体圧ポンプを正常
に駆動することができる。
【図1】本発明の四輪駆動車を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係る流体圧ポンプ及び流体圧モータの
吐出流量特性を示す特性線図である。
吐出流量特性を示す特性線図である。
【図3】本発明に係るトランスアクスルの構造を示す図
である。
である。
【図4】図3におけるIII −III 線矢視を示し、さらに
エンジンルーム内に搭載された状態を示す図である。
エンジンルーム内に搭載された状態を示す図である。
【図5】図4におけるA−P2 −A´線矢視を示し、さ
らに流体圧ポンを連結した状態を示す図である。
らに流体圧ポンを連結した状態を示す図である。
【図6】ケーシングに形成したポンプ装着部と流体圧ポ
ンプに形成した嵌合部との連結状態を示した拡大図であ
る。
ンプに形成した嵌合部との連結状態を示した拡大図であ
る。
1 主原動機 2 トランスミッション 3b ファイナルギヤ 4 前車軸(駆動車軸) 6 流体圧ポンプ 6a ポンプ駆動軸 6b 駆動ギヤ 6c ポンプ本体 6d スリーブ 6f ハウジング装着部(嵌合部) 6g、6p リング溝 6h、6m オイルシール部材 6j リング部材 6k アジャストシム 8H、8L 流路 10 流体圧モータ 18 後車軸(従動車軸) 20a コンバータケーシング(ケーシング) 22a トランスファケーシング(ケーシング) 24b 入力軸 34d ポンプ装着部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北田 裕生 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】 主原動機からトランスミッションを介し
て駆動力が伝達される駆動車軸と、前記主原動機側から
の駆動力伝達により作動流体を吐出する流体圧ポンプ
と、従動車軸に連動して回転する流体圧モータと、前記
流体圧ポンプ及び前記流体圧モータの一方の吐出口と他
方の吸込口との間をそれぞれ連通する流路を備えた四輪
駆動車において、 前記トランスミッションのケーシングに、当該ケーシン
グ内に配設した前記トランスミッションのファイナルギ
ヤに向けて開口するポンプ装着部を形成するとともに、
前記流体圧ポンプを、ポンプ本体からポンプ駆動軸が突
出し、このポンプ駆動軸に駆動ギヤを同軸に接続した構
造とし、前記ポンプ装着部から前記ケーシング内に挿入
した前記ポンプ駆動軸を、前記駆動ギヤを介して前記フ
ァイナルギヤに噛合するとともに、前記ポンプ本体を前
記ポンプ装着部の外縁部に外付けした状態で前記流体圧
ポンプを前記ケーシングに取付けたことを特徴とする四
輪駆動車。 - 【請求項2】 エンジンルーム内に前記主原動機を横置
き式に配設し、この主原動機に対して車幅方向の一方側
に配置した前記トランスミッションの前記ケーシング内
に、前記主原動機から駆動力が伝達される入力軸と、こ
の入力軸から他の伝達軸及び伝達ギヤを介して駆動力が
伝達される前記ファイナルギヤとを、それらの軸線が互
いに車両の前後方向に平行に離間しながら車幅方向に延
在するように配設し、前記入力軸及び前記ファイナルギ
ヤの軸線を含む任意の平面を基準面とすると、前記ポン
プ駆動軸の軸線が前記基準面より上方位置とされて車幅
方向に延在するように前記流体圧ポンプを前記ケーシン
グに取り付けたことを特徴とする請求項1記載の四輪駆
動車。 - 【請求項3】 前記ケーシングの前記ポンプ装着部を、
前記主原動機と対向しない前記ケーシングの所定位置に
形成し、このポンプ装着部の外縁部に外付けされる前記
ポンプ本体を、前記主原動機から離間配置したことを特
徴とする請求項1又は2記載の四輪駆動車。 - 【請求項4】 前記ケーシングの前記ポンプ装着部を、
前記ケーシング内に供給される潤滑オイルのオイルレベ
ルより上方位置に形成したことを特徴とする請求項1乃
至3の何れかに記載の四輪駆動車。 - 【請求項5】 前記ポンプ本体に、前記ポンプ装着部に
嵌入する嵌合部を形成し、この嵌合部の外周又は前記ポ
ンプ装着部の内周の何れか一方の周方向にリング溝を形
成し、このリング溝にリング状のオイルシール部材を装
着したことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載
の四輪駆動車。 - 【請求項6】 前記ポンプ駆動軸の基端側の外周に、前
記ポンプ本体の液密を保持するリング状のオイルシール
部材を装着したことを特徴とする請求項1乃至5の何れ
かに記載の四輪自動車。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31110795A JP3430754B2 (ja) | 1995-11-29 | 1995-11-29 | 四輪駆動車 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31110795A JP3430754B2 (ja) | 1995-11-29 | 1995-11-29 | 四輪駆動車 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09150641A true JPH09150641A (ja) | 1997-06-10 |
JP3430754B2 JP3430754B2 (ja) | 2003-07-28 |
Family
ID=18013233
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31110795A Expired - Fee Related JP3430754B2 (ja) | 1995-11-29 | 1995-11-29 | 四輪駆動車 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3430754B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001221316A (ja) * | 2000-02-10 | 2001-08-17 | Komatsu Ltd | 油圧モータを用いた油圧駆動装置と油圧モータ |
US7195577B2 (en) | 2004-03-30 | 2007-03-27 | Jatco Ltd | Differential of four-wheel drive vehicle |
US7214158B2 (en) | 2004-03-30 | 2007-05-08 | Jatco Ltd | Drive mechanism for a four wheel drive transverse engine-mounted vehicle |
DE102018124014A1 (de) * | 2018-09-28 | 2020-04-02 | Man Truck & Bus Se | Kraftfahrzeug mit einem Hilfsantrieb für eine lenkbare Achse |
-
1995
- 1995-11-29 JP JP31110795A patent/JP3430754B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2001221316A (ja) * | 2000-02-10 | 2001-08-17 | Komatsu Ltd | 油圧モータを用いた油圧駆動装置と油圧モータ |
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JP3430754B2 (ja) | 2003-07-28 |
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