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JPH09150072A - スラリー製造方法及び装置 - Google Patents

スラリー製造方法及び装置

Info

Publication number
JPH09150072A
JPH09150072A JP33619595A JP33619595A JPH09150072A JP H09150072 A JPH09150072 A JP H09150072A JP 33619595 A JP33619595 A JP 33619595A JP 33619595 A JP33619595 A JP 33619595A JP H09150072 A JPH09150072 A JP H09150072A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slurry
wet
medium
less
pulverizing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33619595A
Other languages
English (en)
Inventor
Saburo Yashima
三郎 八嶋
Manabu Abe
学 阿部
Yumiko Takase
裕美子 高瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuaimatetsuku Kk
Original Assignee
Fuaimatetsuku Kk
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuaimatetsuku Kk filed Critical Fuaimatetsuku Kk
Priority to JP33619595A priority Critical patent/JPH09150072A/ja
Publication of JPH09150072A publication Critical patent/JPH09150072A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Crushing And Grinding (AREA)
  • Disintegrating Or Milling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 粒子径約0.2μm以下の極超微粒子の生成を
極力抑制し、かつ製造設備や製造時間製造コスト等にお
いても有利なスラリーの製造を可能とする方法と装置を
提供すること 【解決手段】 原料鉱石に乾式超高圧で圧縮・せん断作
用を加えて粒子径50μm以下に微粉砕し、次に、湿式
媒体攪拌粉砕法により粒子径5μm以下の超微粒子まで
体積粉砕法で生成させてスラリー化することを特徴とす
るスラリー製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原料鉱石を超微粉
砕して、特性の優れたスラリーを製造する方法および装
置に関し、さらに詳しくは、超微粒域までの体積粉砕を
可能ならしめ、スラリーの特性を低下させる粒子径約0.
2μm以下の極超微粒子の生成を極力抑制し、従来の湿
式媒体攪拌ミルによる表面粉砕、いわゆる摩砕法によっ
て製造したスラリーよりも格段に優れた特性を備えたス
ラリーを効率よく製造することができるスラリー製造方
法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】製紙用塗工料、各種充填剤、ピグメント
等の工業の分野で使用する原料鉱石のスラリーは、以下
の方法で製造されている。すなわち、鉱山から採掘した
原料鉱石Mは、図10に示すように、破砕機により直径
約25ミリメートル以下に破砕された後、水と分散剤と
共に湿式自生粉砕機102に入れられて攪拌されて自生
粉砕し、自生粉砕スクリーン104によって濾過する。
一次湿式攪拌ミル106において、原料鉱石は碁石程度
の寸法のシリカ粒子と一緒に攪拌され、一次スクリーン
107によって濾過される。次に、二次湿式攪拌ミル1
08において、原料鉱石は直径1.0ないし1.5ミリ
メートルのオタワサンド及びジルコン粒子と一緒に攪拌
され、二次スクリーン109によって濾過される。
【0003】その後、バッファタンク110によって三
次湿式攪拌ミル112に分配され、三次湿式攪拌ミル1
12において、原料鉱石はさらにジルコン粒子と一緒に
攪拌され、三次スクリーン114によって濾過される。
次に、四次湿式攪拌ミル116において、原料鉱石はオ
タワサンド及びジルコン粒子と一緒に攪拌され、四次ス
クリーン118によって濾過され、さらにマグネットフ
ィルタ120によって濾過される。マグネットフィルタ
120は、粉砕機やミルの回転シャフトに取付けられた
攪拌羽根が磨耗してできる鉄粉を除去する。こうして製
造されたスラリーは、直径2μm以下の粒子が70ない
し90%含まれる。ここで、湿式攪拌ミルによる自生粉
砕とは、原料鉱石の粒子と溶媒である水を分散剤と共に
水槽に入れ、攪拌装置でこれらの3種類の処理物を掻き
混ぜ、原料鉱石相互を擦り合わせることにより粉砕して
スラリー化する方法である。湿式媒体攪拌ミルの内部に
は、溶媒である水、粉砕媒体として硬度の高い小粒子径
のセラミックボールまたはシリカ粒子(一般にオタワサ
ンド)等が充填されていて、自生粉砕の場合と同様攪拌
装置で媒体を掻き混ぜる。ここに上記の自生粉砕で製造
したスラリーを分散剤と共に供給すると、原料は媒体な
らびに原料相互と擦り合されて超微粉砕される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】湿式粉砕は、乾式粉砕
よりも超微粉の生産に適しており、多くの湿式粉砕機が
使用されている。さらに、湿式粉砕機の中でも湿式媒体
攪拌ミルは、攪拌槽内の粉砕媒体が比較的均一に攪拌さ
れ、攪拌の均一性を示すエネルギー密度が高く、粉砕効
率が大であり最も優れている超微粉砕機である。粉砕の
基本である個々の鉱石粒子の圧縮破壊様式を調べてみる
と、図2に示すように、普通外力として圧縮力が加えら
れるが、粒子内部ではそれが引張力に転換され、引張り
により破壊される。別な角度からみると、粒子を圧縮破
壊すると、その破壊力から引張強度が求められる。応力
とは単位面積当りの力のことで、材料が破壊するときの
応力が材料の強度である。不規則な形状の粒子を用いて
も、この方法で材料の引張強度を求めることができる。
これを粒子圧壊強度ということもある。粒子サイズが十
分に大きい間は、粒子は、この引張応力によって弾性変
形した後、数個の破砕片に割れる。この破壊の様式を弾
性破壊といっている。破砕・粉砕の立場からみれば、こ
れが体積粉砕である。
【0005】上述の粒子圧壊強度は、粒子の体積が小さ
くなるに伴って増大する。すなわち、鉱石のような脆性
材料の内部には数多くの潜在クラックが含まれていて、
外力が加えられるとそれらが活性化され、粒子内部には
多数の局部的破壊が生じる。これらの活性化された潜在
クラックのうち最も強度の弱いものが破壊の根源とな
る。この考え方を「最弱リンク説」というが、粒子のサ
イズが小さくなると次第に強度が増大するのは、粒子の
体積が減少するのに伴い、粒子内に含まれる潜在クラッ
クの総数が減少し、また同時に強度が弱く破壊の根源と
なる潜在クラックが粉砕の進行に伴って次第に使い果た
されてゆくためである。さて、図3に示す粒子圧壊強度
の粒子径による変化(模式図)と破壊の様式から理解で
きるように、粒子径が減少すると、粒子径が20ないし
30μm前後まではこの弾性破壊、すなわち体積粉砕が
続くが、さらに粒子径が減少して10〜20μmに達す
ると弾性破壊と塑性破壊が混在して現われるようにな
る。塑性破壊とは、極端な例を挙げれば粘土を押しつぶ
すような壊れ方である。これは粉砕の進行に伴って粒子
が破砕機、粉砕機内部で繰り返し外力を受けるため、粒
子内部にひずみが蓄積され、次第に結晶構造が乱れてア
モルファス化が進むためと考えられている。
【0006】この破壊の様式は粒子径1ないし2μmま
で続くが、それ以下の細かい粒子では圧縮によって完全
に塑性破壊を呈するようになり、もはや強度破壊点を示
さなくなる。従って、数十μmの粒子径の鉱石粒子を粉
砕して粒子径1μm以下の超微粒子を得るのには上述の
弾性破壊による体積粉砕では目的を達することができ
ず、粒子相互あるいは粒子と小径の粉砕媒体とを掻き混
ぜ、相互に擦り合せて表面を剥離しつつ超微粉を作る摩
砕、すなわち表面粉砕によらねばならなくなる。湿式に
せよ乾式にせよ、これが従来の媒体攪拌ミルによる超微
粉砕の原理である。しかし、この方法によってスラリー
を作る場合には生成される超微粉の粒子径の分布が比較
的広く、スラリーの特性を低下させる粒子径約0.2μm
以下の極超微粒子を多く含むという問題点が生じる。粒
子径約0.2μm以下の極超微粒子が多く存在すると、ス
ラリーの粘度が増大する原因となる。一方、分散質の比
表面積についてみると、その値が過大となり、分散剤等
の薬剤の消費量が過大となる問題を生じ、また揺変性
(チキソトロピー)については極超微粒子の存在は構造
粘性を生じやすいという問題を包含している。加えて現
在、技術的に確立された粒子径約0.2μm以下の極超微
粒子を除く湿式分級法はないので、工業的な観点から見
ると、前述のように湿式自生粉砕で予備的粉砕を行な
い、続いて湿式媒体攪拌法で超微粉砕を行う方法は、製
造工程が複雑かつ非効率的であって必然的にコストの高
い電力をたくさん消費するので、スラリー製造原価の上
昇の原因となるなど、経済的に不利な製造方法であっ
た。
【0007】
【発明の目的】本発明は、従来のスラリー製造方法およ
び装置における上述した問題点に鑑みてなされたもので
あって、粒子径約0.2μm以下の極超微粒子の生成を極
力抑制し、かつ製造設備や製造時間製造コスト等におい
ても有利なスラリーの製造を可能とする方法と装置を提
供しようとするものである。
【0008】
【問題を解決するための手段】本願の第1発明は、原料
鉱石に乾式超高圧で圧縮・せん断作用を加えて粒子径約
50μm以下に微粉砕し、次に、湿式媒体攪拌粉砕法に
より粒子径約5μm以下の超微粒子までを主として体積
粉砕法で生成させてスラリー化することを特徴とするス
ラリー製造方法である。第2発明は、上記乾式超高圧の
微粉砕を、竪型ローラミルによって行うことを特徴とす
るスラリー製造方法である。第3発明は、上記湿式媒体
攪拌粉砕法が、自生粉砕を含むことを特徴とするスラリ
ー製造方法である。第4発明は、上記湿式媒体攪拌粉砕
法が、粉砕媒体として通常のシリカ粒子を使用すること
を特徴とするスラリー製造方法である。第5発明は、上
記湿式媒体攪拌粉砕法が、粉砕媒体としてオタワサンド
を使用することを特徴とするスラリー製造方法である。
第6発明は、上記湿式媒体攪拌粉砕法が、粉砕媒体とし
てジルコン粒子を使用することを特徴とするスラリー製
造方法である。
【0009】第7発明は、原料鉱石に乾式超高圧で圧縮
・せん断作用を加えて粒子径約50μm以下に微粉砕す
る乾式粉砕機と、その下流側に配置された、粒子径約5
μm以下の超微粒子までを主として体積粉砕法で生成さ
せる湿式媒体攪拌粉砕機とを備えたことを特徴とするス
ラリー製造装置である。第8発明は、上記乾式粉砕機
が、竪型ローラミルであることを特徴とするスラリー製
造装置である。第9発明は、上記湿式媒体攪拌粉砕機
が、自生粉砕機を含むことを特徴とするスラリー製造装
置である。第10発明は、上記湿式媒体攪拌粉砕機が、
粉砕媒体として通常のシリカ粒子を使用することを特徴
とするスラリー製造装置である。第11発明は、上記湿
式媒体攪拌粉砕法が、粉砕媒体としてオタワサンドを使
用することを特徴とするスラリー製造装置である。第1
2発明は、上記湿式媒体攪拌粉砕法が、粉砕媒体として
ジルコン粒子を使用することを特徴とするスラリー製造
方法である。
【0010】
【発明の作用】供給された原料鉱石を高圧乾式粉砕機に
よって粉砕することによって、微粒子を生成させる。同
時に、従来の方法では実現困難であったが、これらの微
粒子に含まれている極く強度の強いミクロスコピックな
潜在クラックまでも一挙に強制的に活性化させておき、
これを湿式媒体攪拌粉砕機によって主として体積粉砕に
より超微粒子を生成させる。こうすることにより、スラ
リー特性に悪影響を及ぼす粒子径約0.2μm以下の極超
微粒子の生成を極力抑制して高品質のスラリーを製造す
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例のスラリー製
造装置を図に基づいて説明する。原料鉱石は重質炭酸カ
ルシウムであって、数十ミリメートル以下の鉱石粒子
は、図1に示すように、振動フィーダ2、ベルトコンベ
ア4およびバケットエレベータ6によってミルフィード
ビン8に蓄えられる。ミルフィードビン8に蓄えられた
原料鉱石は、スクリュフィーダ10によって取り出され
て竪型ローラミル12に供給される。ここで原料鉱石は
高圧ローラ13(図4参照)によって粉砕される。粉砕
された原料鉱石のうち所定の粒子径以下になった微粉は
セパレータ14を通過し、バクフィルタ16に空気輸送
され、微粉と清浄空気に分離される。清浄空気は排風機
18により大気中に放出される。バクフィルタ16で回
収された微粉は、スクリュコンベア20、バケットエレ
ベータ22、スクリュコンベア24を介して予備粉砕製
品ビン26にいったん貯留される。ここからロータリフ
ィーダ28により取り出され、スクリュコンベア30に
よって一次湿式攪拌ミル32で粉砕された後、一次スク
リーン34を経てバッファタンク36に貯留される。そ
の後一次分配器38によって二次湿式攪拌ミル40に供
給され、ここでさらに粉砕され、二次スクリーン42で
粗粒を除く。その後二次分配器44によって三次湿式攪
拌ミル46に供給され、ここでさらに粉砕され、三次ス
クリーン47で粗粒を除き、マグネットフィルタ48に
よって混入した微量の鉄分を除いて最終的にスラリー製
品をストレージタンク49に蓄える。
【0012】一次湿式攪拌ミル32、二次湿式攪拌ミル
40、三次湿式攪拌ミル46の内部には、粉砕媒体とし
て粒子径数ミリメートルのセラミックボールあるいはシ
リカ粒子群が充填されており、分散剤が適宜添加され
る。スクリュフィーダ10、竪型ローラミル12及びセ
パレータ14は、図4に示すように配置され組み立てら
れる。原料鉱石の粒子は、スクリュフィーダ10によっ
て水平回転するテーブル50の中央に供給される。減速
機付きモータ51によって回転させられるテーブル50
の遠心力によって原料鉱石は外周方向に移動させられ
る。外周部のレース凹部54に沿うよう取付けられた数
個のローラ13は油圧ユニット55によってテーブル5
0方向に加圧される。原料鉱石は、ローラ13とレース
凹部54との間で粉砕され、その後外周部に移動する。
テーブル50の外輪では、ノズル60を通じて旋回上昇
空気流が生成されており、粉砕された原料鉱石は上部の
セパレータ14内で高速回転するロータ部62に運ば
れ、分級される。ここで粗粉は落下し、新しい原料鉱石
と共に再粉砕される。ローラ13の加圧力は通常の堅型
ローラミルの数倍で、例えば本実施例では通常の堅型ロ
ーラミルの約2倍である。分級された粉体は、一次湿式
攪拌ミル32へ送られる。なお、金属片などの異物は、
上昇気流に逆らいノズル60内を落下、異物排出口64
を通じて装置外に排出される。
【0013】図4の堅型ローラミル12はローラレース
ミルの代表的な一種類である。ローラレースミルは、こ
の他にテーブルのレースとローラの粉砕面がともに水平
なミルや、テーブルのレースとローラの粉砕面が傾斜し
ているミルなどがある。これらのミルはさらに、環状の
固定粉砕面(タイヤ)と振り子状のローラが遠心力で垂
直に接触し粉砕するリングローラミル、およびローラの
代わりに大型の鋼球で粉砕するボールレースミルに代え
ることもできる。
【0014】
【発明の効果】本発明による方法と従来の方法により製
造した重質炭酸カルシウム微粒子を約75%含むスラリ
ーについて、性状比較を行った結果を図5に示す。 (1)粒子径分布 両スラリーの粒子径分布はほとんど一致している。その
理由は、マイクロトラック粒子径分布測定装置では0.
17μm以下の粒子径分布を精度よく測定することは不
可能だからである。以下に述べる比表面積、粘度、チキ
ソトロピーにおいては両者の差違が明瞭に認められる。 粒子径分布測定装置:レーザ回析式粒子径分布測定装
置。マイクロトラックSPA (株)日機装
【0015】(2)比表面積 本発明により製造したスラリーのほうが9.55m2
gと、従来の粉砕方法によるものに比べると約30%少
ない。これは、たとえば粒子径0.17μm以下のよう
な極超微粒子の含有量が少なく、本発明のほうが有利で
あることを示している。なぜならば極超微粒子が多く含
有されると比表面積の値が大となり、前述のように各種
の悪影響を生じるからである。
【0016】(3)スラリー粘度 本発明により製造したスラリーのほうが6.4poise と
約40%少ない。粘度の少ないほうがスラリー濃度を高
くでき、重質炭酸カルシウムの輸送効率が高くなる。こ
の結果も本発明による方法で製造したスラリーのほうが
極超微粒子の生成が少ないことを物語っている。 スラリー粘度測定機:RION VISCOTESTER VT-04
【0017】(4)High shear 粘度とチキソトロピー 図5、図6、図7に示すように、high shear粘度は N44
00 rpmにおいて従来の方法によって製造したスラリーが
0.86poise であるのに対して、本発明による方法で
製造したスラリーでは0.67poise と約20%低い。
このことは、本発明による方法のほうが、揺変性が少な
く塗工量としての取扱いが容易で有利であることを示
す。チキソトロピーも従来の方法によって製造したスラ
リーでは2400rpm において、280.5×104 dy
ne・cm、3000rpm において228.5×104 dyne
・cmであるのに対し、本発明による方法で製造したスラ
リーでは2400 rpmにおいて176.5×104 dyne
・cm、3200γpmにおいて150.8×104 dyne・
cmと低く、揺変性が小であり、本発明により製造したス
ラリーのほうが従来の方法で製造したものに比べると構
造粘性が小ではるかに取り扱いが容易である。これらの
測定条件は図6、図7に示してある。
【0018】(5)摩耗度 本発明によるスラリーのほうが54.1mgと、従来の方法
によるものよりも約10%少ない。摩耗度の少ないほう
が抄紙機の主要部品の摩耗が少なくなり、高品質であ
る。 摩耗度測定器:日本フィルコン(株)式摩耗試験機 ブロンズワイヤ摩耗度(ロール:Aロール)
【0019】(6)電力原単位(kWh/t) 電力原単位とは、比粉砕エネルギーのことで、工業的な
意味における粉砕効率を表す重要な値であり、本発明に
よるスラリーのほうが、従来の方法による製品に比べる
と、約16%少なく、本発明のスラリー製造法が従来の
方法に比べて経済的にもきわめて有利であることを物語
っている。
【0020】(7)走査式電子顕微鏡写真 本発明によるスラリーの電子顕微鏡写真を図8に示し、
従来の方法によるスラリーの電子顕微鏡写真を図9に示
す。本発明によるスラリーのほうが0.2〜0.3μm以下
の微粉が少なく、本発明により製造したスラリーのほう
が、従来の方法により製造したスラリーよりも極超微粉
の生成が少なく、有利であることを示している。 走査式電子顕微鏡:S−2500 (株)日立製作所
【0021】従って、本願の第1発明及び第7発明によ
れば、粒子径約0.2μm以下の極超微粒子の生成を極力
抑制し、かつ製造設備や製造時間ならびに製造コストに
おいて有利なスラリーを製造しうる効果を有する。すな
わち、供給された原料鉱石を高圧乾式粉砕機により前行
的に粉砕することによって、微粒子を生成させる。同時
に、従来の方法では実現困難であったこれらの微粒子に
含まれている、極く強度の強いミクロスコピックな潜在
クラックまでも一挙に強制的に活性化させておき、つい
でこれに湿式媒体攪拌粉砕機で仕上げ粉砕を施すと、主
として体積粉砕により超微粒子を生成させることができ
るので、結果的に、スラリー特性に悪影響を及ぼす粒子
径約0.2μm以下の極超微粒子の生成を極力抑制するこ
とが可能である。
【0022】また、第2発明及び第8発明に関し、竪型
ローラミルは、これ以外の乾式予備粉砕機に比較して超
高圧を容易に得ることができ、上述のミクロスコピック
な潜在クラックを効率的に活性化することができる効果
を有する。第3発明及び第9発明に関し、予備的な乾式
粉砕によって、従来の方法では不可能であった極く強度
が強いマイクロクラックまでも活性化することができ
る。原料鉱石の種類と性状によっては、その後の湿式超
微粉砕に湿式自生粉砕法を適用することが効果的な場合
もある。第4発明及び第10発明に関し、一般に用いら
れるシリカ質の砂を粉砕媒体に使用すると、コンタミネ
ーションの少ない超微粒子スラリーを低いコストで製造
しうる効果を有する。
【0023】第5発明及び第11発明に関し、よく用い
られているオタワサンドも粉砕媒体として使用すると上
記同じ効果を有する。第6発明及び第12発明に関し、
硬さの大なるジルコン粒子を粉砕媒体として使用する
と、湿式超微粉砕において一層良好な超微粉砕効果を有
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のスラリー製造装置の構造説明
図である。
【図2】鉱石単一球形粒子の圧縮破壊様式を示す説明図
である。
【図3】石英の場合の鉱石粒子の粒子径と粒子圧壊強度
の関係ならびに破壊の様式を示すグラフ図である。
【図4】スクリューフィーダ、竪型ローラミル及びセパ
レータの配置と構造を示す断面説明図である。
【図5】本発明の方法により製造したスラリーと従来の
方法により製造したスラリーの性状比較を示す表であ
る。
【図6】本発明の方法によるスラリーのチキソトロピー
を示すグラフ図である。
【図7】従来の方法により製造したスラリーのチキソト
ロピーを示すグラフ図である。
【図8】本発明の方法により製造したスラリーの電子顕
微鏡写真である。
【図9】従来の方法により製造したスラリーの電子顕微
鏡写真である。
【図10】従来のスラリー製造装置の構造説明図であ
る。
【符号の説明】
2 振動フィーダ 4 ベルトコンベア 6 バケットエレベータ 8 ミルフィードビン 10 スクリュフィーダ 12 堅型ローラミル 13 ローラ 14 セパレータ 16 バクフィルタ 18 排風機 20 スクリュコンベア 22 バケットエレベータ 24 スクリュコンベア 26 予備粉砕製品ビン 28 ロータリフィーダ 30 スクリュコンベア 32 一次湿式攪拌ミル 34 一次スクリーン 36 バッファタンク 38 一次分配器 40 二次湿式攪拌ミル 42 二次スクリーン 44 二次分配器 46 三次湿式攪拌ミル 47 三次スクリーン 48 マグネットフィルタ 49 ストレージタンク 50 テーブル 54 レース凹部 55 油圧ユニット 60 ノズル 62 ロータ部
【手続補正書】
【提出日】平成8年3月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のスラリー製造装置の構造説明
図である。
【図2】鉱石単一球形粒子の圧縮破壊様式を示す説明図
である。
【図3】石英の場合の鉱石粒子の粒子径と粒子圧壊強度
の関係ならびに破壊の様式を示すグラフ図である。
【図4】スクリューフィーダ、竪型ローラミル及びセパ
レータの配置と構造を示す断面説明図である。
【図5】本発明の方法により製造したスラリーと従来の
方法により製造したスラリーの性状比較を示す図表であ
る。
【図6】本発明の方法によるスラリーのチキソトロピー
を示すグラフ図である。
【図7】従来の方法により製造したスラリーのチキソト
ロピーを示すグラフ図である。
【図8】本発明の方法により製造したスラリーの電子顕
微鏡写真である。
【図9】従来の方法により製造したスラリーの電子顕微
鏡写真である。
【図10】従来のスラリー製造装置の構造説明図であ
る。
【符号の説明】 2 振動フィーダ 4 ベルトコンベア 6 バケットエレベータ 8 ミルフィードビン 10 スクリュフィーダ 12 竪型ローラミル 13 ローラ 14 セパレータ 16 バクフィルタ 18 排風機 20 スクリュコンベア 22 バケットエレベータ 24 スクリュコンベア 26 予備粉砕製品ビン 28 ロータリフィーダ 30 スクリュコンベア 32 一次湿式攪拌ミル 34 一次スクリーン 36 バッファタンク 38 一次分配器 40 二次湿式攪拌ミル 42 二次スクリーン 44 二次分配器 46 三次湿式攪拌ミル 47 三次スクリーン 48 マグネットフィルタ 49 ストレージタンク 50 テーブル 54 レース凹部 55 油圧ユニット 60 ノズル 62 ロータ部

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料鉱石に乾式超高圧で圧縮・せん断作
    用を加えて粒子径50μm以下に微粉砕し、次に、湿式
    媒体攪拌粉砕法により粒子径5μm以下の超微粒子まで
    体積粉砕法で生成させてスラリー化することを特徴とす
    るスラリー製造方法。
  2. 【請求項2】 上記乾式超高圧の微粉砕を、竪型ローラ
    ミルによって行うことを特徴とする請求項1記載のスラ
    リー製造方法。
  3. 【請求項3】 上記湿式媒体攪拌粉砕法が、自生粉砕を
    含むことを特徴とする請求項1記載のスラリー製造方
    法。
  4. 【請求項4】 上記湿式媒体攪拌粉砕法が、粉砕媒体と
    してシリカ粒子を使用することを特徴とする請求項1記
    載のスラリー製造方法。
  5. 【請求項5】 上記湿式媒体攪拌粉砕法が、粉砕媒体と
    してオタワサンドを使用することを特徴とする請求項1
    記載のスラリー製造方法。
  6. 【請求項6】 上記湿式媒体攪拌粉砕法が、粉砕媒体と
    してジルコン粒子を使用することを特徴とする請求項1
    記載のスラリー製造方法。
  7. 【請求項7】 原料鉱石に乾式超高圧で圧縮・せん断作
    用を加えて粒子径50μm以下に微粉砕する乾式粉砕機
    と、その下流側に配置された、粒子径5μm以下の超微
    粒子まで体積粉砕法で生成させる湿式媒体攪拌粉砕機と
    を備えたことを特徴とするスラリー製造装置。
  8. 【請求項8】 上記乾式粉砕機が、竪型ローラミルであ
    ることを特徴とする請求項7記載のスラリー製造装置。
  9. 【請求項9】 上記湿式媒体攪拌粉砕機が、自生粉砕機
    を含むことを特徴とする請求項7記載のスラリー製造装
    置。
  10. 【請求項10】 上記湿式媒体攪拌粉砕機が、粉砕媒体
    としてシリカ粒子を使用することを特徴とする請求項7
    記載のスラリー製造装置。
  11. 【請求項11】 上記湿式媒体攪拌粉砕法が、粉砕媒体
    としてオタワサンドを使用することを特徴とする請求項
    7記載のスラリー製造装置。
  12. 【請求項12】 上記湿式媒体攪拌粉砕法が、粉砕媒体
    としてジルコン粒子を使用することを特徴とする請求項
    1記載のスラリー製造方法。
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