JPH09142246A - ガス発生装置 - Google Patents
ガス発生装置Info
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- JPH09142246A JPH09142246A JP7322527A JP32252795A JPH09142246A JP H09142246 A JPH09142246 A JP H09142246A JP 7322527 A JP7322527 A JP 7322527A JP 32252795 A JP32252795 A JP 32252795A JP H09142246 A JPH09142246 A JP H09142246A
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- flame
- resin ball
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- gas generating
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明の目的は、火炎導管の使用に適したガ
ス発生装置において、ガス発生剤の燃焼ガスの漏洩を完
全に防止する機構を付与した簡便で安全なガス発生装置
を提供することである。 【解決手段】 火炎導管によりガス発生剤を点火する構
造のガス発生装置であって、合成樹脂球(1)を移動可
能な状態で内蔵しかつ火炎導管(2)からの火炎が通過
する合成樹脂球室(3)を有し、当該合成樹脂球室への
火炎入口(4)の大きさが当該合成樹脂球の直径より小
さな形状であり、当該合成樹脂球室からの火炎の出口に
は、当該合成樹脂球が通過せずかつ合成樹脂球が押しつ
けられても火炎が通過可能な孔(5)を有する蓋(6)
が設置された構造を有することを特徴とするガス発生装
置。
ス発生装置において、ガス発生剤の燃焼ガスの漏洩を完
全に防止する機構を付与した簡便で安全なガス発生装置
を提供することである。 【解決手段】 火炎導管によりガス発生剤を点火する構
造のガス発生装置であって、合成樹脂球(1)を移動可
能な状態で内蔵しかつ火炎導管(2)からの火炎が通過
する合成樹脂球室(3)を有し、当該合成樹脂球室への
火炎入口(4)の大きさが当該合成樹脂球の直径より小
さな形状であり、当該合成樹脂球室からの火炎の出口に
は、当該合成樹脂球が通過せずかつ合成樹脂球が押しつ
けられても火炎が通過可能な孔(5)を有する蓋(6)
が設置された構造を有することを特徴とするガス発生装
置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シートベルトプリ
テンショナ又はエアバッグ等に用いる点火部とガス発生
部とを隔離したガス発生装置に関し、特に1個の点火部
の発火を隔離した複数のガス発生部に導くための火炎導
管を使用するガス発生装置に関するものである。
テンショナ又はエアバッグ等に用いる点火部とガス発生
部とを隔離したガス発生装置に関し、特に1個の点火部
の発火を隔離した複数のガス発生部に導くための火炎導
管を使用するガス発生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車の乗員を衝突の衝撃か
ら保護するためにガス発生装置を内蔵する各種のシート
ベルトプリテンショナあるいはエアバッグが開発されて
いる。これらの装置は、電子式、電気式または機械式の
衝突センサ、電気式または機械式の点火部およびガス発
生器を内蔵している。
ら保護するためにガス発生装置を内蔵する各種のシート
ベルトプリテンショナあるいはエアバッグが開発されて
いる。これらの装置は、電子式、電気式または機械式の
衝突センサ、電気式または機械式の点火部およびガス発
生器を内蔵している。
【0003】ところで近年これらの保護装置を全ての座
席に装着することが検討され、後部座席用のセンサの開
発が始まった。しかし自動車の構造上の制約から、後部
座席での衝撃の感知が遅れるという欠点は改善できてい
ない。このため実開平5−72608号公報に記載され
た、導爆線の使用を特徴とする点火装置が開発された。
この装置は、前部に設置したセンサで衝突時に導爆線を
起爆する点火手段と、導爆線の一端を起爆することによ
って導爆線内を爆轟波が伝搬し、導爆線の他端に接続さ
れた複数のガス発生器を発火させる仕組みになってい
る。
席に装着することが検討され、後部座席用のセンサの開
発が始まった。しかし自動車の構造上の制約から、後部
座席での衝撃の感知が遅れるという欠点は改善できてい
ない。このため実開平5−72608号公報に記載され
た、導爆線の使用を特徴とする点火装置が開発された。
この装置は、前部に設置したセンサで衝突時に導爆線を
起爆する点火手段と、導爆線の一端を起爆することによ
って導爆線内を爆轟波が伝搬し、導爆線の他端に接続さ
れた複数のガス発生器を発火させる仕組みになってい
る。
【0004】しかしながら、この技術は導爆線を使用す
ること自体大きな問題点を有する。即ち導爆線自体が、
強力な爆薬であり両端のみならず全線にわたって外周に
強力な衝撃を与える。従って車内に付設するには、乗員
に対する格別の保護対策が必要である。また導爆線の使
用により隔壁を破壊してガス発生剤を点火できるように
なったが、逆に点火後の燃焼ガスが導爆線側から漏洩す
るため必要以上のガス発生剤を収納しなければならない
という問題点が生じている。そこで導爆線の代わりに、
より安全な火炎導管を用いることが考えられるが、この
火炎導管も中空であるため、ガス発生器内の燃焼ガスが
火炎導管を通って漏洩してガス圧が低下したり、さらに
高圧を発生するガス発生器の場合は火炎導管そのものを
吹き飛ばす危険性がある。
ること自体大きな問題点を有する。即ち導爆線自体が、
強力な爆薬であり両端のみならず全線にわたって外周に
強力な衝撃を与える。従って車内に付設するには、乗員
に対する格別の保護対策が必要である。また導爆線の使
用により隔壁を破壊してガス発生剤を点火できるように
なったが、逆に点火後の燃焼ガスが導爆線側から漏洩す
るため必要以上のガス発生剤を収納しなければならない
という問題点が生じている。そこで導爆線の代わりに、
より安全な火炎導管を用いることが考えられるが、この
火炎導管も中空であるため、ガス発生器内の燃焼ガスが
火炎導管を通って漏洩してガス圧が低下したり、さらに
高圧を発生するガス発生器の場合は火炎導管そのものを
吹き飛ばす危険性がある。
【0005】また、特開平5−302799号公報に
は、ガス発生剤の燃焼ガスがスタブ雷管の撃針孔へ逆流
するのを硬質球で防止するガス発生装置が記載されてい
る。しかしながら、この装置は、硬質球を使用するため
に撃針孔入口に硬質球が接触してガスをシールしようと
する際に極めて僅かな隙間が生じると、高温高圧の燃焼
ガスによって接触部が溶損して隙間が拡大し、燃焼ガス
が逆流することがあるという問題点を有していた。
は、ガス発生剤の燃焼ガスがスタブ雷管の撃針孔へ逆流
するのを硬質球で防止するガス発生装置が記載されてい
る。しかしながら、この装置は、硬質球を使用するため
に撃針孔入口に硬質球が接触してガスをシールしようと
する際に極めて僅かな隙間が生じると、高温高圧の燃焼
ガスによって接触部が溶損して隙間が拡大し、燃焼ガス
が逆流することがあるという問題点を有していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、火炎
導管の使用に適したガス発生装置において、ガス発生剤
の燃焼ガスの漏洩を完全に防止する機構を付与した簡便
で安全なガス発生装置を提供することである。
導管の使用に適したガス発生装置において、ガス発生剤
の燃焼ガスの漏洩を完全に防止する機構を付与した簡便
で安全なガス発生装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、合成樹脂球
(1)を移動可能な状態で内蔵しかつ火炎導管(2)か
らの火炎が通過する合成樹脂球室(3)を有し、当該合
成樹脂球室への火炎入口(4)の大きさが当該合成樹脂
球の直径より小さな形状であり、当該合成樹脂球室から
の火炎の出口には、当該合成樹脂球が通過せずかつ合成
樹脂球が押しつけられても火炎が通過可能な孔(5)を
有する蓋(6)が設置された構造を有することを特徴と
するガス発生装置に関するものである。
(1)を移動可能な状態で内蔵しかつ火炎導管(2)か
らの火炎が通過する合成樹脂球室(3)を有し、当該合
成樹脂球室への火炎入口(4)の大きさが当該合成樹脂
球の直径より小さな形状であり、当該合成樹脂球室から
の火炎の出口には、当該合成樹脂球が通過せずかつ合成
樹脂球が押しつけられても火炎が通過可能な孔(5)を
有する蓋(6)が設置された構造を有することを特徴と
するガス発生装置に関するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を利用して本発明を具
体的に説明する。本発明に用いる火炎導管(2)は、離
れた場所に設置した点火手段から、車内の複数のガス発
生器内に内蔵されるガス発生剤に点火エネルギを伝達す
る手段として優れている。
体的に説明する。本発明に用いる火炎導管(2)は、離
れた場所に設置した点火手段から、車内の複数のガス発
生器内に内蔵されるガス発生剤に点火エネルギを伝達す
る手段として優れている。
【0009】ここでいう火炎導管とは、具体的には例え
ば導火管およびガス導管等を言う。前者は内面に紛状の
爆薬等を少量塗布した中空のプラスチックチューブで、
後者は爆発性のガスを封じ込めたプラスチックまたは金
属製のチューブからなる。両者とも、一端を点火すると
火炎がチューブ内を2000〜2500m/秒で伝搬
し、終端から吹き出す火炎でガス発生剤を発火すること
ができる。
ば導火管およびガス導管等を言う。前者は内面に紛状の
爆薬等を少量塗布した中空のプラスチックチューブで、
後者は爆発性のガスを封じ込めたプラスチックまたは金
属製のチューブからなる。両者とも、一端を点火すると
火炎がチューブ内を2000〜2500m/秒で伝搬
し、終端から吹き出す火炎でガス発生剤を発火すること
ができる。
【0010】火炎導管は、例えばニトロノーベル社のノ
ネルチューブ(登録商標)、またはハ−キュデット社の
ハ−キュデットシステム(登録商標)の一部を用いるこ
とができる。
ネルチューブ(登録商標)、またはハ−キュデット社の
ハ−キュデットシステム(登録商標)の一部を用いるこ
とができる。
【0011】前者のノネルチューブは外径3mm、内径
1mmの樹脂製チューブから成り、内面に爆薬のHMX
粉とアルミニウム粉が塗布されている。このノネルチュ
ーブは、例えば銃用雷管によって発火し、火炎はチュー
ブ内を約2000m/秒の速度で伝搬し、終端の火薬を
発火することができる。
1mmの樹脂製チューブから成り、内面に爆薬のHMX
粉とアルミニウム粉が塗布されている。このノネルチュ
ーブは、例えば銃用雷管によって発火し、火炎はチュー
ブ内を約2000m/秒の速度で伝搬し、終端の火薬を
発火することができる。
【0012】後者のハーキュデットシステムは、樹脂製
のチューブ内に密封された爆発性ガス(酸素と燃料の混
合ガス)を爆発させて、約2500m/秒の速度で火炎
を伝搬させ、終端の火薬を発火させることができる。
のチューブ内に密封された爆発性ガス(酸素と燃料の混
合ガス)を爆発させて、約2500m/秒の速度で火炎
を伝搬させ、終端の火薬を発火させることができる。
【0013】両者とも火炎はチューブ内のみを伝搬し、
途中のチューブを突き破ることはない。従って先端を点
火部に、後端をガス発生部に密封して接続しておけば、
これらの火炎が途中で車内に吹き出ることはない。
途中のチューブを突き破ることはない。従って先端を点
火部に、後端をガス発生部に密封して接続しておけば、
これらの火炎が途中で車内に吹き出ることはない。
【0014】本発明に用いる合成樹脂球(1)は、例え
ばポリテトラフルオロエチレン樹脂球、珪素樹脂球、ポ
リアミド樹脂球、ポリイミド樹脂球、ポリカーボネート
樹脂球、ポリフェニレンエーテル樹脂球、ポリフェニレ
ンスルフィド樹脂球等で、高温高圧に耐えられる材質で
あれば特に制限はない。そのなかでポリテトラフルオロ
エチレン樹脂球が物性の点で特に好ましい。合成樹脂球
の大きさは火炎入口(4)の大きさより僅かに大きくす
る必要があり直径は通常2〜4mmである。
ばポリテトラフルオロエチレン樹脂球、珪素樹脂球、ポ
リアミド樹脂球、ポリイミド樹脂球、ポリカーボネート
樹脂球、ポリフェニレンエーテル樹脂球、ポリフェニレ
ンスルフィド樹脂球等で、高温高圧に耐えられる材質で
あれば特に制限はない。そのなかでポリテトラフルオロ
エチレン樹脂球が物性の点で特に好ましい。合成樹脂球
の大きさは火炎入口(4)の大きさより僅かに大きくす
る必要があり直径は通常2〜4mmである。
【0015】合成樹脂球(1)は、火炎導管(2)とガ
ス発生剤室(9)との中間に位置する合成樹脂球室
(3)内に移動可能な状態で設置されている。合成樹脂
球室の上下には孔があり、上側即ち火炎導管側への孔、
すなわち火炎入口(4)は直径が合成樹脂球より小さい
ことが必要である。
ス発生剤室(9)との中間に位置する合成樹脂球室
(3)内に移動可能な状態で設置されている。合成樹脂
球室の上下には孔があり、上側即ち火炎導管側への孔、
すなわち火炎入口(4)は直径が合成樹脂球より小さい
ことが必要である。
【0016】もう一方のガス発生剤室との間に設けた蓋
(6)は、火炎導管の発火によって合成樹脂球が激突し
ても破壊されない強度が必要である。蓋に設けた孔
(5)は図2および図4のように複数でもよく合成樹脂
球が通過せず、かつ合成樹脂球が押しつけられても密封
されることさえなければどのような形状でもよい。
(6)は、火炎導管の発火によって合成樹脂球が激突し
ても破壊されない強度が必要である。蓋に設けた孔
(5)は図2および図4のように複数でもよく合成樹脂
球が通過せず、かつ合成樹脂球が押しつけられても密封
されることさえなければどのような形状でもよい。
【0017】合成樹脂球室(3)の下方にはガス発生剤
室(9)があり、内部に無煙火薬、コンポシット系推進
薬等の公知のガス発生剤(10)が収納される。ガス発
生剤にはボロン硝石等の着火薬を配合することもでき
る。また吸湿によるガス発生剤の劣化が懸念される場合
は、ガス発生剤室の上方に防湿性を有する薄い膜例えば
アルミニウム箔(8)およびガスケット(7)例えば未
加硫のブチルゴム等を設置することもある。その位置
は、合成樹脂球に対して上下どちら側でも良い。
室(9)があり、内部に無煙火薬、コンポシット系推進
薬等の公知のガス発生剤(10)が収納される。ガス発
生剤にはボロン硝石等の着火薬を配合することもでき
る。また吸湿によるガス発生剤の劣化が懸念される場合
は、ガス発生剤室の上方に防湿性を有する薄い膜例えば
アルミニウム箔(8)およびガスケット(7)例えば未
加硫のブチルゴム等を設置することもある。その位置
は、合成樹脂球に対して上下どちら側でも良い。
【0018】本装置の機能を附帯部品を含めて詳説す
る。例えば自動車に搭載された場合には、自動車が衝突
すると、その衝突を感知し速やかに点火手段が発火す
る。この発火により火炎導管が発火し、ガス発生装置の
合成樹脂球を保持する合成樹脂球室内に火炎を送り込
む。火炎は、合成樹脂球の上下いずれかに設置された溥
膜を破り、合成樹脂球の側をすり抜けて合成樹脂球室底
部の孔を通り抜け、ガス発生剤を燃焼させる。
る。例えば自動車に搭載された場合には、自動車が衝突
すると、その衝突を感知し速やかに点火手段が発火す
る。この発火により火炎導管が発火し、ガス発生装置の
合成樹脂球を保持する合成樹脂球室内に火炎を送り込
む。火炎は、合成樹脂球の上下いずれかに設置された溥
膜を破り、合成樹脂球の側をすり抜けて合成樹脂球室底
部の孔を通り抜け、ガス発生剤を燃焼させる。
【0019】ガス発生剤の燃焼によってガス発生剤室内
に発生した高圧力によって、合成樹脂球は上方に移動
し、合成樹脂球室上部の火炎入口(4)の孔に押しつけ
られて塞栓と化す。このためガス発生剤室内のガスは漏
洩することなく蓄積し、やがてガス発生剤室底部の封板
(13)を破裂して接続したシリンダやバッグ内に充満
し、シートベルトプリテンショナやエアバッグ等を有効
に作動させる。
に発生した高圧力によって、合成樹脂球は上方に移動
し、合成樹脂球室上部の火炎入口(4)の孔に押しつけ
られて塞栓と化す。このためガス発生剤室内のガスは漏
洩することなく蓄積し、やがてガス発生剤室底部の封板
(13)を破裂して接続したシリンダやバッグ内に充満
し、シートベルトプリテンショナやエアバッグ等を有効
に作動させる。
【0020】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。 実施例1 本実施例のガス発生装置は、図1に示す構成となってい
る。図中の(2)は、火炎導管の一種であるノネルチュ
ーブ(登録商標)で、チューブの内面に爆薬等が塗布さ
れている。この火炎導管は、スクイブ等の電気式点火具
またはスタブ雷管等の機械式手段により点火できる。
(12)は、火炎導管とガス発生器を接続するアルミニ
ウム製のアダプタである。図1の上方から火炎導管を差
し込み固定する。アダプタは上から下まで、直径2mm
の内径を有する真円の火炎入口(4)が貫通している。
説明する。 実施例1 本実施例のガス発生装置は、図1に示す構成となってい
る。図中の(2)は、火炎導管の一種であるノネルチュ
ーブ(登録商標)で、チューブの内面に爆薬等が塗布さ
れている。この火炎導管は、スクイブ等の電気式点火具
またはスタブ雷管等の機械式手段により点火できる。
(12)は、火炎導管とガス発生器を接続するアルミニ
ウム製のアダプタである。図1の上方から火炎導管を差
し込み固定する。アダプタは上から下まで、直径2mm
の内径を有する真円の火炎入口(4)が貫通している。
【0021】アダプタの下には防湿機能を担う、未加硫
のブチルゴムガスケット(7)と厚み10μmのアルミ
ニウム箔(8)とがある。アルミニウム箔の下には合成
樹脂球室(3)を形成する凹状のアルミニウム製の蓋
(6)があり、その中に直径3.17mmのテフロン球
(1)が保持されている。〔テフロンはイーアイデュポ
ン社のポリテトラフルオロエチレン樹脂の商品名であ
る。〕蓋の中心には、テフロン球が下に押しつけられて
も火炎導管からの火炎が通過可能な孔(5)が図2に示
すように2個開いており、直下のアルミニウム製のガス
発生剤容器(11)からなるガス発生剤室(9)に通じ
ている。ガス発生剤(10)には、無煙火薬1gとボロ
ン硝石着火薬を0.1gを使用した。
のブチルゴムガスケット(7)と厚み10μmのアルミ
ニウム箔(8)とがある。アルミニウム箔の下には合成
樹脂球室(3)を形成する凹状のアルミニウム製の蓋
(6)があり、その中に直径3.17mmのテフロン球
(1)が保持されている。〔テフロンはイーアイデュポ
ン社のポリテトラフルオロエチレン樹脂の商品名であ
る。〕蓋の中心には、テフロン球が下に押しつけられて
も火炎導管からの火炎が通過可能な孔(5)が図2に示
すように2個開いており、直下のアルミニウム製のガス
発生剤容器(11)からなるガス発生剤室(9)に通じ
ている。ガス発生剤(10)には、無煙火薬1gとボロ
ン硝石着火薬を0.1gを使用した。
【0022】このガス発生装置を、ノネルチューブを発
火することによって作動させ、ガス発生剤室の底部から
吹き出す燃焼ガスを10cm3の密閉空間に導いた。そ
の燃焼圧力を計測したところ、51MPaの圧力を示し
た。なお測定後に、ガス発生装置を分解してアダプタ部
を調査したところ、テフロン球がアダプタの孔内に一部
食い込んだ形で固着していた。これを取り出してテフロ
ン球を調べたところ、図5のような形状となっていた。
火することによって作動させ、ガス発生剤室の底部から
吹き出す燃焼ガスを10cm3の密閉空間に導いた。そ
の燃焼圧力を計測したところ、51MPaの圧力を示し
た。なお測定後に、ガス発生装置を分解してアダプタ部
を調査したところ、テフロン球がアダプタの孔内に一部
食い込んだ形で固着していた。これを取り出してテフロ
ン球を調べたところ、図5のような形状となっていた。
【0023】実施例2 本発明の実施例2のガス発生装置は、図3に示す構成と
なっている。合成樹脂球には実施例1と同じ径のテフロ
ン球を用いた。また、当該合成樹脂球がアダプタ内に保
持されてかつアルミニウム防湿箔が下に設置されている
点で実施例1とは異なる。またガス発生剤室との仕切り
蓋には図4に示すような小孔を8個設けたアルミニウム
製の円板を用いた。ガス発生剤には、無煙火薬1gとボ
ロン硝石着火薬を使用した。
なっている。合成樹脂球には実施例1と同じ径のテフロ
ン球を用いた。また、当該合成樹脂球がアダプタ内に保
持されてかつアルミニウム防湿箔が下に設置されている
点で実施例1とは異なる。またガス発生剤室との仕切り
蓋には図4に示すような小孔を8個設けたアルミニウム
製の円板を用いた。ガス発生剤には、無煙火薬1gとボ
ロン硝石着火薬を使用した。
【0024】このガス発生装置を100個用意し、、ノ
ネルチューブを発火することによって作動させ、実施例
1と同様に燃焼圧力を計測したところ、100個総てが
50MPa以上の圧力を示した。
ネルチューブを発火することによって作動させ、実施例
1と同様に燃焼圧力を計測したところ、100個総てが
50MPa以上の圧力を示した。
【0025】比較例1 合成樹脂球を用いない点以外は実施例1と全く同一のガ
ス発生装置を作動させて、燃焼ガスの圧力測定を行っ
た。その結果は31MPaで圧力の減少が著しかった。
なお火炎はノネルチューブ側に激しく吹き出して、ノネ
ルチューブを一部破損した。
ス発生装置を作動させて、燃焼ガスの圧力測定を行っ
た。その結果は31MPaで圧力の減少が著しかった。
なお火炎はノネルチューブ側に激しく吹き出して、ノネ
ルチューブを一部破損した。
【0026】比較例2 合成樹脂球を鋼球に変えた以外は実施例2と全く同一の
ガス発生装置を100個用意し、実施例1と同様に作動
させて、燃焼ガスの圧力測定を行った。その結果は10
0個中2個に40MPaと43MPaで圧力の減少が見
られた。なお火炎はノネルチューブ側に多少吹き出し
て、ノネルチューブを少し破損した。
ガス発生装置を100個用意し、実施例1と同様に作動
させて、燃焼ガスの圧力測定を行った。その結果は10
0個中2個に40MPaと43MPaで圧力の減少が見
られた。なお火炎はノネルチューブ側に多少吹き出し
て、ノネルチューブを少し破損した。
【0027】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。本
発明によって火炎導管側への燃焼ガスの噴出を完全に防
止することが可能になり、安全でかつガス発生剤を効率
よく利用できるガス発生装置が提供される。また構造も
簡単であるため、作業性が良く量産に適している。さら
に火炎導管の火炎の有効利用を計るため複数のガス発生
装置に接続すると、前面衝突用はもちろん、離れた場所
に設置する側面衝突用あるいは後部座席用エアバッグ等
に好ましく適用することができる。
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。本
発明によって火炎導管側への燃焼ガスの噴出を完全に防
止することが可能になり、安全でかつガス発生剤を効率
よく利用できるガス発生装置が提供される。また構造も
簡単であるため、作業性が良く量産に適している。さら
に火炎導管の火炎の有効利用を計るため複数のガス発生
装置に接続すると、前面衝突用はもちろん、離れた場所
に設置する側面衝突用あるいは後部座席用エアバッグ等
に好ましく適用することができる。
【0028】
【図1】本発明の実施例1に示すガス発生装置の断面図
である。
である。
【0029】
【図2】本発明の実施例1に用いた火炎出口の蓋の上面
図である。
図である。
【0030】
【図3】本発明の実施例2に示すガス発生装置の断面図
である。
である。
【0031】
【図4】本発明の実施例2に用いた火炎出口の蓋の上面
図である。
図である。
【0032】
【図5】本発明の実施例1に示すガス発生装置を作動さ
せた後、回収したテフロン球の拡大断面図である。
せた後、回収したテフロン球の拡大断面図である。
【0033】
1 合成樹脂球 2 火炎導管 3 合成樹脂球室 4 火炎入口 5 孔 6 蓋 7 ガスケット 8 アルミニウム箔 9 ガス発生剤室 10 ガス発生剤 11 ガス発生剤容器 12 アダプタ 13 封板
Claims (2)
- 【請求項1】 火炎導管によりガス発生剤を点火する構
造のガス発生装置であって、合成樹脂球(1)を移動可
能な状態で内蔵しかつ火炎導管(2)からの火炎が通過
する合成樹脂球室(3)を有し、当該合成樹脂球室への
火炎入口(4)の大きさが当該合成樹脂球の直径より小
さな形状であり、当該合成樹脂球室からの火炎の出口に
は、当該合成樹脂球が通過せずかつ合成樹脂球が押しつ
けられても火炎が通過可能な孔(5)を有する蓋(6)
が設置された構造を有することを特徴とするガス発生装
置。 - 【請求項2】 合成樹脂球がポリテトラフルオロエチレ
ン樹脂球である請求項1記載のガス発生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7322527A JPH09142246A (ja) | 1995-11-17 | 1995-11-17 | ガス発生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7322527A JPH09142246A (ja) | 1995-11-17 | 1995-11-17 | ガス発生装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09142246A true JPH09142246A (ja) | 1997-06-03 |
Family
ID=18144669
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7322527A Pending JPH09142246A (ja) | 1995-11-17 | 1995-11-17 | ガス発生装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09142246A (ja) |
-
1995
- 1995-11-17 JP JP7322527A patent/JPH09142246A/ja active Pending
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