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JPH09141896A - インクジェットヘッド装置 - Google Patents

インクジェットヘッド装置

Info

Publication number
JPH09141896A
JPH09141896A JP32641095A JP32641095A JPH09141896A JP H09141896 A JPH09141896 A JP H09141896A JP 32641095 A JP32641095 A JP 32641095A JP 32641095 A JP32641095 A JP 32641095A JP H09141896 A JPH09141896 A JP H09141896A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
temperature
heater
tank
ink tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32641095A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Yoshida
均 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP32641095A priority Critical patent/JPH09141896A/ja
Publication of JPH09141896A publication Critical patent/JPH09141896A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホットメルトインクがインクタンク内で加熱
溶融されて液体状態になった際にその溶融インクへの溶
存空気量が増大することを勘案して、インクタンク内の
インクに対してインクタンクの下方から上方に向かって
温度勾配を形成することにより、インクが空気に接触す
る部分では空気が溶解し難い状態に保持してインクジェ
ットヘッドの印字動作に支障が発生することを防止する
ことができるインクジェットヘッド装置を提供する。 【解決手段】 インクタンク2に設けられたインクヒー
タ7におけるカバー8の側壁にて発熱抵抗体9をインク
タンク2の下方から上方にいくに従って密状態から疎状
態となるように設けるとともに、発熱抵抗体9に通電し
た際にインクタンク2内のインク5には下方から上方に
向かって温度勾配を形成し、インク5の温度が、インク
タンク2の下方では高く、且つ、上方にいくに従って除
々に低くなるようにインクジェットヘッド装置1を構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、常温で固体状態を
保持し溶融温度以上で固体状態となるインク、所謂、ホ
ットメルトインクを使用し、かかるホットメルトインク
をインクタンク内でヒータにより加熱溶融してインクジ
ェットヘッドに供給しつつ印字を行うインクジェットヘ
ッド装置に関し、特に、ホットメルトインクがインクタ
ンク内で加熱溶融されて液体状態になった際にその溶融
インクへの溶存空気量が増大することを勘案して、イン
クタンク内のインクに対してインクタンクの下方から上
方に向かって温度勾配を形成することにより、インクが
空気に接触する部分では空気が溶解し難い状態に保持し
てインクジェットヘッドの印字動作に支障が発生するこ
とを防止可能なインクジェットヘッド装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、各種のインクジェットプリン
タが提案されており、この種のインクジェットプリンタ
に使用されるインクとしては、大別して、液状のインク
とホットメルトインクが存在する。液状のインクは、そ
のままカートリッジ内に貯留され、インクジェットヘッ
ドに供給されつつ印字に使用されるが、その形態上、保
存中にインク成分が蒸発してしまったり、また、カート
リッジ内で保存する必要がある等に起因して取扱が非常
に厄介なものである。
【0003】これに対して、ホットメルトインクは、常
温(25℃)程度では固体状態を保持しており、インク
成分が蒸発してしまうような問題は全くないことから、
保存を非常に簡便に行うことができ、また、取扱が容易
である。そこで、近年においてホットメルトインクを使
用した各種のインクジェットプリンタが案出されてい
る。
【0004】前記のようなホットメルトインクを使用し
たインクジェットプリンタでは、ホットメルトインクを
インクタンク内に収納しておき、印字時にインクタンク
に付設されたヒータを介してホットメルトインクを加熱
溶融するとともに、インクジェットヘッドに供給して印
字を行うのが一般的である。このとき、加熱溶融された
インクに溶解している空気量、即ち、溶存空気量が一定
限度を超えている場合には、インクジェットヘッドのイ
ンク突出孔からインクを吐出する際に、空気がインク吐
出孔に入り込むことに起因して適正にインク滴を吐出す
ることができなくなる虞がある。かかる場合には適正な
印字動作を行うことができない。
【0005】そこで、前記インクジェットプリンタで
は、固体状のホットメルトインクを加熱溶融して液状の
インクにする際に、インクに溶解する空気量を如何に低
減するかが重要な課題となるが、最近の研究によればホ
ットメルトインクの温度と溶存空気量との間には、図2
に示すような関係が存在することが判明している。
【0006】ここで、ホットメルトインクの温度と溶存
空気量との関係について図2に基づき説明する。図2は
ホットメルトインクの温度と溶存空気量との関係を示す
グラフである。図2において、縦軸はインク中に溶解し
ている溶存空気量(%)、横軸はインクの温度(℃)を
示す。尚、ホットメルトインクは、その主成分はワック
スであり、約80℃前後の溶融温度を有しており、ま
た、インクジェットヘッドに供給される時点の温度は、
約130℃前後である。図2から明かなように、ホット
メルトインクの温度と溶存空気量との間には比例関係が
存在し、溶融温度である80℃近傍では溶存空気量が約
10%程度であり、また、インクジェットヘッドに供給
される時の温度である130℃前後の温度では溶存空気
量が20%程度である。
【0007】ここに、溶存空気量の測定は、次のように
行われた。先ず、チャンバー内でホットメルトインクを
容器に入れて所定温度(例えば、80℃)に加熱し、そ
の状態でチャンバー内を空気を吹き込み飽和空気圧状態
とする。この後、容器に蓋をした状態で容器内を減圧し
て容器内の空気を排除した後、インク中に溶存している
空気を容器内に充満させて平衡圧を求める。このように
求めた空気の平衡圧と飽和空気圧とに基づき所定の換算
を行い、溶融インク中に溶存している溶存空気量を求め
る。かかる測定を各温度について行うことにより、図2
に示すデータが得られた。
【0008】前記図2に示すホットメルトインクの温度
と溶存空気量との関係によれば、インクタンク内のホッ
トメルトインクをヒータにより加熱溶融する際に、溶融
インクの温度が高くなるに従って空気と接触する部分
(溶融インクの液面)から空気がインク中に溶解し易い
ことが分かる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来に
おけるホットメルトインクを使用したインクジェットプ
リンタでは、インクタンク内のホットメルトインクをヒ
ータにより加熱溶融するについて、溶融インクの液面は
空気と接触されており、従って、前記図2に示す関係か
らすればインクの温度が高くなるに伴って溶存空気量も
増加していくこととなる。これより、溶融インクをイン
クジェットヘッドに供給する時点(インクの温度は13
0℃前後の温度である)では、溶融インク中には20%
程度の高い溶存空気量が存在することとなり、この結
果、かかる溶融インクがインクジェットヘッドに供給さ
れて印字が行われると、空気がインク吐出孔に入り込む
ことに起因して適正にインク滴を吐出することができな
くなるという問題がある。
【0010】本発明は前記従来の問題点を解消するため
になされたものであり、ホットメルトインクがインクタ
ンク内で加熱溶融されて液体状態になった際にその溶融
インクへの溶存空気量が増大することを勘案して、イン
クタンク内のインクに対してインクタンクの下方から上
方に向かって温度勾配を形成することにより、インクが
空気に接触する部分では空気が溶解し難い状態に保持し
てインクジェットヘッドの印字動作に支障が発生するこ
とを防止することができるインクジェットヘッド装置を
提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
請求項1に係るインクジェットヘッド装置は、常温で固
体状態を保持し溶融温度以上で液体状態となるインクを
収納すると共に、ヘッド部と連通するインク供給孔を下
部に備えたインクタンクと、前記インクタンクに設けら
れたヒータと、インク吐出孔が形成され、前記インクタ
ンクにてヒータを介して溶融されて供給されたインクを
インク吐出孔から吐出して印字を行うインクジェットヘ
ッドとを有するインクジェットヘッド装置において、前
記ヒータは、インクタンクを構成する壁面を被覆するカ
バー体にてインクタンクの下方から上方にいくに従って
密状態から疎状態となるように設けられた発熱体から形
成され、その発熱体に通電した際にインクタンク内のイ
ンクには下方から上方に向かって温度勾配が形成される
構成を有する。
【0012】請求項1に係るインクジェットヘッド装置
では、インクタンクに設けられたヒータは、インクタン
クの壁面を外側より被覆するカバー体にてインクタンク
の下方から上方にいくに従って密状態から疎状態となる
ように設けられた発熱体から形成されており、これによ
り発熱体に通電した際、インクタンク内のインクには下
方から上方に向かって温度勾配が形成されることとな
る。このとき、インクの温度はは、インクタンクの下方
では高く、且つ、上方にいくに従って除々に低くなる温
度勾配が形成される。従って、インクタンク内におい
て、空気と接触するインクの上面は最も温度が低くな
り、これにより空気はインクの上面を介してインク内に
溶解され難くなり、この結果、インクの溶存空気量を低
減してインクジェットヘッドのインク吐出孔への空気の
侵入を排除することによりインクジェットヘッドの印字
動作に支障が発生することを防止することが可能とな
る。
【0013】また、請求項2に係るインクジェットヘッ
ド装置は、請求項1のインクジェットヘッド装置におい
て、前記インク供給孔近傍のインクの温度を検出する温
度センサと、前記温度センサからの検出温度に基づい
て、前記インク供給孔近傍のインク温度が前記インクの
溶融温度よりも高い所定温度に保持されるように前記ヒ
ータの加熱制御を行うヒータ制御手段とを備えた構成を
有する。かかる請求項2のインクジェットヘッド装置で
は、インクタンクのインク供給孔近傍のインクの温度が
温度センサを介して検出され、また、温度センサからの
検出温度に基づいてヒータ制御手段を介してインク供給
孔近傍のインク温度がインクの溶融温度よりも高い所定
温度に保持されるようにヒータの加熱制御が行われるこ
とから、前記のようにインクには温度勾配が形成される
こととも相まって、インクは溶存空気量が低い状態でイ
ンクタンクの下部にて十分溶融されてインク供給孔から
インクジェットヘッドに供給され、これよりインク吐出
孔から適正にインクを吐出して何ら支障を発生すること
なく印字動作を行うことが可能となる。
【0014】更に、請求項3に係るインクジェットヘッ
ド装置は、請求項2のインクジェットヘッド装置におい
て、前記ヒータ制御手段は、インク供給孔近傍のインク
の温度を前記インクジェットヘッドにおけるインク温度
となるように前記ヒータの加熱制御を行う構成を有す
る。かかる請求項3のインクジェットヘッド装置では、
インクタンクの下部に形成されたインク供給孔近傍にお
けるインク温度とインクジェットヘッドにおけるインク
温度とが相互に一致させることが可能となり、これによ
りインクタンクとインクジェットヘッドの双方における
インクの粘度等のインク特性を一致させてインクがイン
クタンクからインクジェットヘッドに適正に供給され得
るとともに、インクジェットヘッドにてインクタンクよ
り供給されたインクを速やかに且つ適正に吐出させるこ
とが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るインクジェッ
トヘッド装置について、本発明を具体化した実施の形態
に基づいて図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、イ
ンクジェットヘッド装置の概略構成について図1に基づ
き説明する。図1はインクジェットヘッド装置の構成を
模式的に示すブロック図である。
【0016】図1において、インクジェットヘッド装置
1は、基本的に、インクタンク2、インクジェットヘッ
ド3、及び、ヒータ制御装置4から構成される。インク
タンク2は、熱伝導性が良好な材質、例えば、金属材か
ら形成された箱状体からなり、その上面は開放されてい
る。かかるインクタンク2内には、常温で固体状態を保
持し溶融温度以上で液体状態となるホットメルトインク
5が収納される。尚、図1では、ホットメルトインク5
は溶融された状態で示されている。
【0017】また、インクタンク2の底壁で且つインク
供給孔17(後述する)の近傍位置には、溶融されたホ
ットメルトインク5の温度を検出するインク温度センサ
6が設けられており、かかるインク温度センサ6はヒー
タ制御装置4に接続されている。ここに、ホットメルト
インク5の溶融温度は、その主成分であるワックスの溶
融温度と同等の温度、例えば、80℃前後である。ま
た、ホットメルトインク5は、後述するように、インク
タンク2の下方において完全に溶融されてインクジェッ
トヘッド3に供給される必要があることから、インク温
度センサ6の検出温度は、ホットメルトインクの溶融温
度よりも高い温度で、且つ、インクジェットヘッド3に
よる印字時の温度、例えば、130℃前後に設定されて
いる。
【0018】インクタンク2の外側には、インクタンク
2の壁面を被覆するようにインクヒータ7が配設されて
いる。インクヒータ7は、熱伝導性に優れたステンレ
ス、セラミック等から形成されたカバー8を有してお
り、このカバー8の表面には発熱抵抗体9が、インクタ
ンク2の下面にて密な状態で形成されているとともに、
インクタンク2の下方から上方にいくに従って密な状態
から次第に疎な状態となるように形成されている。前記
のように構成されたインクヒータ7は、ヒータ制御装置
4に接続されており、前記インク温度センサ6を介して
検出される検出温度を基づき出力される検出出力に従い
ヒータ制御装置4を介してその温度制御が行われる。こ
れにより、インクタンク2内のホットメルトインク5
は、ヒータ制御装置4による制御下で、インクヒータ7
の発熱抵抗体9、カバー8、及び、インクタンク2を介
して加熱溶融される。このとき、発熱抵抗体9は、カバ
ー8の側壁にてインクタンク2の下方から上方にいくに
従って密な状態から疎な状態となるように形成されてい
ることから、インクタンク2内で溶融されたインク5に
は、下方で温度が高く、且つ、上方にいくに従って除々
に温度が低くなる温度勾配が形成される。従って、イン
クタンク2内において、空気と接触するインク5の上面
(液面)は最も温度が低くなり、これにより図2に示す
インク温度と溶存空気量との関係によれば、空気はイン
ク5の上面を介してインク内に溶解され難くなり、この
結果、インク5の溶存空気量を低減することができる。
【0019】また、インクタンク2の側壁(図1中、右
側壁)の下部にはインクタンク2とインクジェットヘッ
ド3とを連通するインク供給孔17が設けられている。
尚、かかるインク供給孔17の近傍においてインク5
は、前記したように、その溶融温度よりも高い温度(1
30℃前後)に保持されている。
【0020】前記のように加熱溶融されたインク5は、
インク供給孔17、インク供給チューブ10を介してイ
ンクジェットヘッド3に供給される。インクジェットヘ
ッド3は、インク流路が形成されたヘッドベース部材1
1、インク吐出エネルギを発生するピエゾ素子12、イ
ンク室を形成するキャビティプレート13、及び、イン
ク吐出孔(図示せず)が形成されたノズルプレート14
から構成されている。ここに、前記インクチューブ10
の周囲にはヒータ(図示せず)が設けられており、この
ヒータを介してインクチューブ10は、前記インク温度
センサ6により検出されるインク供給孔17近傍におけ
るインクの温度(130℃前後)と同一の温度に加熱制
御される。尚、かかるインクジェットヘッド3の構成は
公知のものであり、ここではその詳細な説明は省略す
る。
【0021】また、ヘッドベース部材11の後面(図1
中、左面)にはヘッドヒータ15が配設されており、ま
た、キャビティプレート13の下端にはヘッド温度セン
サ16が設けられている。各ヘッドヒータ15、ヘッド
温度センサ16は、共にヒータ制御装置4に接続されて
おり、これよりヘッドヒータ15は、ヒータ制御装置4
による制御下で、ヘッド温度センサ16に設定された検
出温度(本実施の形態では、前記インク温度センサ6と
同一温度に設定されている)から出力される検出出力に
基づいて温度制御される。
【0022】前記のように構成されたインクジェットヘ
ッド装置1の動作について説明する。インクジェットヘ
ッド3を介して文字等の印字を行う場合、プリンタの電
源をオンする。これにより、ヒータ制御装置4を介して
インクヒータ7及びヘッドヒータ15の加熱制御が開始
され、インクタンク2内のインク5が加熱溶融されると
ともに、インクジェットヘッド3の加熱が行われる。こ
のとき、前記したように発熱抵抗体9がインクタンク2
の下方から上方にいくに従って密な状態から疎な状態と
なるようにカバー8の側壁に形成されていることから、
インクタンク2内のインク5には、下方で温度が高く、
且つ、上方にいくに従って除々に温度が低くなる温度勾
配が形成される。従って、インクタンク2内において、
空気と接触するインク5の上面(液面)は最も温度が低
くなり、これにより図2に示すインク温度と溶存空気量
との関係に基づき、空気はインク5の上面を介してイン
ク内に溶解され難くなり、この結果、インク5の溶存空
気量が低減され得る。
【0023】前記のように加熱溶融されたインク5は、
インク供給孔17、インク供給チューブ10を介してイ
ンクジェットヘッド3に供給され、更に、ヘッドベース
部材11のインク流路、キャビティプレート13のイン
ク室に供給される。そして、プリンタからの印字信号に
基づきピエゾ素子12が駆動され、インク5はヘッドヒ
ータ15により高い温度に保持されつつノズルプレート
14のインク吐出孔から吐出されて所定の印字が行われ
る。このとき、インク5における溶存空気量は、前記の
ように低減されているので、空気がインク吐出孔に入り
込むことが確実に防止され得、この結果、適正な印字を
行うことができるものである。
【0024】以上詳細に説明した通り本実施の形態に係
るインクジェットヘッド装置1では、インクタンク2に
設けられたインクヒータ7におけるカバー8の側壁にて
発熱抵抗体9をインクタンク2の下方から上方にいくに
従って密状態から疎状態となるように設けるとともに、
発熱抵抗体9に通電した際にインクタンク2内のインク
5には下方から上方に向かって温度勾配を形成し、イン
ク5の温度が、インクタンク2の下方では高く、且つ、
上方にいくに従って除々に低くなるように構成したの
で、インクタンク2内において空気と接触するインク5
の上面は最も温度が低くなり、これにより空気はインク
5の上面を介してインク内に溶解され難くすることがで
きる。この結果、インク5における溶存空気量を低減し
てインクジェットヘッド3のノズルプレート14に形成
されたインク吐出孔への空気の侵入を効率的に排除する
ことによりインクジェットヘッド3の印字動作に支障が
発生することを確実に防止することができる。
【0025】また、インクジェットヘッド装置1では、
インク温度センサ6検出温度をインクの溶融温度よりも
高い温度に設定し、また、インク温度センサ6の検出温
度に基づきヒータ制御装置4を介してヒータ7の加熱制
御を行うように構成したので、前記のようにインク5に
は温度勾配が形成されることとも相まって、インク5は
溶存空気量が低い状態でインクタンク2の下方にて十分
溶融されてインクジェットヘッド3に供給されることと
なり、これよりインク吐出孔から適正にインクを吐出し
て何ら支障を発生することなく印字動作を行うことがで
きるものである。
【0026】更に、インクタンク2に形成されたインク
供給孔17の近傍におけるインク5の温度は、インク温
度センサ6、インクヒータ7、ヘッド温度センサ16、
ヘッドヒータ15及びヒータ制御装置4を介して、イン
クジェットヘッド3におけるインク5の温度と同一の温
度(130℃前後)となるように制御されるので、イン
ク供給孔17の近傍及びインクジェットヘッド3の双方
におけるインク温度を相互に一致させることができ、こ
れによりインクの粘度等の特性を同一とすることができ
る。従って、インクタンク2内のインク5をインク供給
チューブ10を介してインクジェットヘッド3に適正に
供給することができるとともに、インクジェットヘッド
3にてインクタンク2より供給されたインク5を速やか
に且つ適正に吐出させることができる。尚、本発明は前
記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨
を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であるこ
とは勿論である。
【0027】
【発明の効果】以上説明した通り請求項1に係るインク
ジェットヘッド装置は、ホットメルトインクがインクタ
ンク内で加熱溶融されて液体状態になった際にその溶融
インクへの溶存空気量が増大することを勘案して、イン
クタンク内のインクに対してインクタンクの下方から上
方に向かって温度勾配を形成することにより、インクが
空気に接触する部分では空気が溶解し難い状態に保持し
てインクジェットヘッドの印字動作に支障が発生するこ
とを防止することができる。
【0028】また、請求項2に係るインクジェットヘッ
ド装置は、インクタンクのインク供給孔近傍のインクの
温度が温度センサを介して検出され、また、温度センサ
からの検出温度に基づいてヒータ制御手段を介してイン
ク供給孔近傍のインク温度がインクの溶融温度よりも高
い所定温度に保持されるようにヒータの加熱制御が行わ
れることから、前記のようにインクには温度勾配が形成
されることとも相まって、インクは溶存空気量が低い状
態でインクタンクの下部にて十分溶融されてインク供給
孔からインクジェットヘッドに供給され、これよりイン
ク吐出孔から適正にインクを吐出して何ら支障を発生す
ることなく印字動作を行うことができる。
【0029】更に、請求項3に係るインクジェットヘッ
ド装置は、インクタンクの下部に形成されたインク供給
孔近傍におけるインク温度とインクジェットヘッドにお
けるインク温度とが相互に一致させることが可能とな
り、これによりインクタンクとインクジェットヘッドの
双方におけるインクの粘度等のインク特性を一致させて
インクがインクタンクからインクジェットヘッドに適正
に供給され得るとともに、インクジェットヘッドにてイ
ンクタンクより供給されたインクを速やかに且つ適正に
吐出させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェットヘッド装置の構成を模式的に示
すブロック図である。
【図2】ホットメルトインクの温度と溶存空気量との関
係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 インクジェットヘッド装置 2 インクタンク 3 インクジェットヘッド 4 ヒータ制御装置 5 ホットメルトインク 6 インク温度センサ 7 インクヒータ 8 カバー 9 発熱抵抗体 14 ノズルプレート 15 ヘッドヒータ 16 ヘッド温度センサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常温で固体状態を保持し溶融温度以上で
    液体状態となるインクを収納すると共に、ヘッド部と連
    通するインク供給孔を下部に備えたインクタンクと、 前記インクタンクに設けられたヒータと、 インク吐出孔が形成され、前記インクタンクにてヒータ
    を介して溶融されて供給されたインクをインク吐出孔か
    ら吐出して印字を行うインクジェットヘッドとを有する
    インクジェットヘッド装置において、 前記ヒータは、インクタンクを構成する壁面を被覆する
    カバー体にてインクタンクの下方から上方にいくに従っ
    て密状態から疎状態となるように設けられた発熱体から
    形成され、その発熱体に通電した際にインクタンク内の
    インクには下方から上方に向かって温度勾配が形成され
    ることを特徴とするインクジェットヘッド装置。
  2. 【請求項2】 前記インク供給孔近傍のインクの温度を
    検出する温度センサと、 前記温度センサからの検出温度に基づいて、前記インク
    供給孔近傍のインク温度が前記インクの溶融温度よりも
    高い所定温度に保持されるように前記ヒータの加熱制御
    を行うヒータ制御手段とを備えたことを特徴とする請求
    項1記載のインクジェットヘッド装置。
  3. 【請求項3】 前記ヒータ制御手段は、インク供給孔近
    傍のインクの温度を前記インクジェットヘッドにおける
    インク温度となるように前記ヒータの加熱制御を行うこ
    とを特徴とする請求項2記載のインクジェットヘッド装
    置。
JP32641095A 1995-11-20 1995-11-20 インクジェットヘッド装置 Pending JPH09141896A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010179653A (ja) * 2009-02-09 2010-08-19 Xerox Corp プリントヘッドにおける泡を減少させる泡プレート
EP2727701A1 (en) * 2012-11-02 2014-05-07 Palo Alto Research Center Incorporated Systems and methods for employing magnetic assistance in precision wire placement when producing overmolded products
WO2016024455A1 (ja) * 2014-08-11 2016-02-18 コニカミノルタ株式会社 インクジェット記録装置及びインクの温度制御方法

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