JPH09137763A - 燃料噴射弁 - Google Patents
燃料噴射弁Info
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- JPH09137763A JPH09137763A JP29711995A JP29711995A JPH09137763A JP H09137763 A JPH09137763 A JP H09137763A JP 29711995 A JP29711995 A JP 29711995A JP 29711995 A JP29711995 A JP 29711995A JP H09137763 A JPH09137763 A JP H09137763A
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- fuel
- valve
- chamber
- swirl
- poppet
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高精度の加工を伴うことなく、効率の良い旋
回流の生成を可能とし、もって燃料の噴霧を促進するこ
とを可能とする。 【解決手段】 燃料噴射弁11はノズル本体16を備
え、同本体16内にポペット18を上下動可能に支持す
る。ポペット18の膨出部44は弁座45に着座可能で
ある。ポペット18とノズル本体16との間に、連通溝
49及びスワール溝50を有するスワールカラー48を
設ける。スワールカラー48の上部にストッパ部材51
を固定する。膨出部44の上端とストッパ部材51との
間の隙間にOリング52を介装し、その隙間をシールす
る。従って、ポペット18が上動することにより、旋回
室47と噴口46との間が連通する。この時、連通溝4
9、スワール溝50及び旋回室47を通って流れる燃料
には旋回流が付与され、その燃料が噴口46から噴射さ
れる。
回流の生成を可能とし、もって燃料の噴霧を促進するこ
とを可能とする。 【解決手段】 燃料噴射弁11はノズル本体16を備
え、同本体16内にポペット18を上下動可能に支持す
る。ポペット18の膨出部44は弁座45に着座可能で
ある。ポペット18とノズル本体16との間に、連通溝
49及びスワール溝50を有するスワールカラー48を
設ける。スワールカラー48の上部にストッパ部材51
を固定する。膨出部44の上端とストッパ部材51との
間の隙間にOリング52を介装し、その隙間をシールす
る。従って、ポペット18が上動することにより、旋回
室47と噴口46との間が連通する。この時、連通溝4
9、スワール溝50及び旋回室47を通って流れる燃料
には旋回流が付与され、その燃料が噴口46から噴射さ
れる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は主に内燃機関の燃
焼室に燃料を噴射するために使用される燃料噴射弁に係
る。詳しくは、燃料を旋回させながら噴射するようにし
た燃料噴射弁に関する。
焼室に燃料を噴射するために使用される燃料噴射弁に係
る。詳しくは、燃料を旋回させながら噴射するようにし
た燃料噴射弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関に使用される燃料噴射弁
は燃料を燃焼室に噴射するために使用される。燃料を噴
射する際、燃料を微粒化させて噴霧を促進させるため
に、噴射弁は燃料に旋回流を与える構成を有する。
は燃料を燃焼室に噴射するために使用される。燃料を噴
射する際、燃料を微粒化させて噴霧を促進させるため
に、噴射弁は燃料に旋回流を与える構成を有する。
【0003】実開平2−115964号公報は上記の旋
回流を付与するための構成を備えた燃料噴射弁を開示す
る。図9に示すように、燃料噴射弁91はノズル本体9
2を備え、その下端に噴口93を有する。ポペット94
はノズル本体92内に上下動可能に収容されている。ポ
ペット94はその上端に設けられたアジャストロッド及
びスプリング(共に図示しない)により下方へ付勢され
る。そのため、ポペット94の先端部は弁座95に当接
している。燃料供給通路96はポペット94に沿ってほ
ぼ平行に形成される。ノズル本体92とポペット94と
の間には燃料通路97が形成される。燃料通路97の上
端において、ポペット94に形成されたシール部98は
ノズル本体92とポペット94との間をシールする。燃
料供給通路96と燃料通路97との間に形成された噴射
通路99は両通路96,97を連通する。燃料通路97
の上方に形成された貯留部100は燃料を貯留する。
回流を付与するための構成を備えた燃料噴射弁を開示す
る。図9に示すように、燃料噴射弁91はノズル本体9
2を備え、その下端に噴口93を有する。ポペット94
はノズル本体92内に上下動可能に収容されている。ポ
ペット94はその上端に設けられたアジャストロッド及
びスプリング(共に図示しない)により下方へ付勢され
る。そのため、ポペット94の先端部は弁座95に当接
している。燃料供給通路96はポペット94に沿ってほ
ぼ平行に形成される。ノズル本体92とポペット94と
の間には燃料通路97が形成される。燃料通路97の上
端において、ポペット94に形成されたシール部98は
ノズル本体92とポペット94との間をシールする。燃
料供給通路96と燃料通路97との間に形成された噴射
通路99は両通路96,97を連通する。燃料通路97
の上方に形成された貯留部100は燃料を貯留する。
【0004】燃料供給通路96に所定の圧力をもって燃
料が供給されることにより、その燃料は噴射通路99を
通じて燃料通路97に流れ、その燃料の圧力によりポペ
ット94が押し上げられる。このとき、ポペット94の
先端部が弁座95から離間することにより、噴口93か
ら燃料が噴射される。この時、噴射通路99から燃料通
路97に燃料が流れ込むことにより燃料通路97にて燃
料に旋回流が生成され、噴口93からの噴射角が拡げら
れる。これにより、燃料の噴霧が促進される。
料が供給されることにより、その燃料は噴射通路99を
通じて燃料通路97に流れ、その燃料の圧力によりポペ
ット94が押し上げられる。このとき、ポペット94の
先端部が弁座95から離間することにより、噴口93か
ら燃料が噴射される。この時、噴射通路99から燃料通
路97に燃料が流れ込むことにより燃料通路97にて燃
料に旋回流が生成され、噴口93からの噴射角が拡げら
れる。これにより、燃料の噴霧が促進される。
【0005】ポペット94のリフト量が少ないときに
は、ノズル本体92とポペット94との間の隙間がシー
ル部98によりシールされる。このため、貯留部100
に貯留された燃料が燃料通路97へ流れることはない。
従って、全ての燃料は各通路96,99,97及び噴口
93を通って噴射される。このように、貯留部100か
ら燃料通路97へ流れる燃料をシール部98により遮断
することにより、燃料通路97における燃料の旋回流が
乱されることを防止している。
は、ノズル本体92とポペット94との間の隙間がシー
ル部98によりシールされる。このため、貯留部100
に貯留された燃料が燃料通路97へ流れることはない。
従って、全ての燃料は各通路96,99,97及び噴口
93を通って噴射される。このように、貯留部100か
ら燃料通路97へ流れる燃料をシール部98により遮断
することにより、燃料通路97における燃料の旋回流が
乱されることを防止している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記燃料噴
射弁91では、貯留部100から燃料通路97への燃料
の流れがシール部98により遮断されるものの、互いに
組み付けられるノズル本体92とポペット94との部品
の公差により、シール部98に若干の隙間が生じる恐れ
がある。このため、シール部98に生じる隙間の大小
が、旋回流の特性に影響を及ぼすことになる。ここで、
シール部98の隙間を許容される一定の範囲内に設定す
るためには、両部材92,94を高い精度をもって加工
する必要があり、その管理が面倒なものである。
射弁91では、貯留部100から燃料通路97への燃料
の流れがシール部98により遮断されるものの、互いに
組み付けられるノズル本体92とポペット94との部品
の公差により、シール部98に若干の隙間が生じる恐れ
がある。このため、シール部98に生じる隙間の大小
が、旋回流の特性に影響を及ぼすことになる。ここで、
シール部98の隙間を許容される一定の範囲内に設定す
るためには、両部材92,94を高い精度をもって加工
する必要があり、その管理が面倒なものである。
【0007】この発明は前述した事情に鑑みてなされた
ものであって、噴口から燃料を噴霧するために燃料に旋
回流を付与するための燃料通路を備えた燃料噴射弁を前
提とする。その目的は、高精度の加工を伴うことなく、
効率の良い旋回流の生成を可能とし、もって燃料の噴霧
を促進することを可能とした燃料噴射弁を提供すること
にある。
ものであって、噴口から燃料を噴霧するために燃料に旋
回流を付与するための燃料通路を備えた燃料噴射弁を前
提とする。その目的は、高精度の加工を伴うことなく、
効率の良い旋回流の生成を可能とし、もって燃料の噴霧
を促進することを可能とした燃料噴射弁を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の第1の発明では、燃料が流れ込
む旋回室及びその旋回室を通った燃料を噴射させる噴口
を有する本体と、本体に設けられた弁室において移動可
能に設けられ、噴口の近傍に位置する弁座から離間可能
に設けられた弁体と、本体において弁室に連通可能に設
けられ、燃料を貯留する燃料室と、本体において弁室の
外側に設けられ、旋回室へ燃料を流すための燃料通路と
を備え、弁体が弁座から離れたときに、燃料通路を通じ
て旋回室へ燃料を流すことにより、噴口へ流れる燃料に
旋回流を付与するようにした燃料噴射弁において、弁室
と燃料通路とを区画するとともに、弁室の内壁と弁体と
の間の隙間を所定の弾性力をもってシールするための弾
性シール手段を介装したことを趣旨とする。
めに、請求項1に記載の第1の発明では、燃料が流れ込
む旋回室及びその旋回室を通った燃料を噴射させる噴口
を有する本体と、本体に設けられた弁室において移動可
能に設けられ、噴口の近傍に位置する弁座から離間可能
に設けられた弁体と、本体において弁室に連通可能に設
けられ、燃料を貯留する燃料室と、本体において弁室の
外側に設けられ、旋回室へ燃料を流すための燃料通路と
を備え、弁体が弁座から離れたときに、燃料通路を通じ
て旋回室へ燃料を流すことにより、噴口へ流れる燃料に
旋回流を付与するようにした燃料噴射弁において、弁室
と燃料通路とを区画するとともに、弁室の内壁と弁体と
の間の隙間を所定の弾性力をもってシールするための弾
性シール手段を介装したことを趣旨とする。
【0009】上記の構成によれば、ノズル本体内におい
て、弁体が弁座に当接している状態では、燃料通路と噴
口との間が弁体により遮断され、噴口から燃料が噴射さ
れることはない。弁体が弁座から離間することにより、
燃料通路と噴口とが連通する。ここで、燃料が燃料通路
を通じて旋回室へ流れることにより、その燃料に旋回流
が生成され、噴口からの噴射角が拡げられる。この時、
弁室の内壁と弁体との間の隙間は、弾性シール手段によ
りシールされる。
て、弁体が弁座に当接している状態では、燃料通路と噴
口との間が弁体により遮断され、噴口から燃料が噴射さ
れることはない。弁体が弁座から離間することにより、
燃料通路と噴口とが連通する。ここで、燃料が燃料通路
を通じて旋回室へ流れることにより、その燃料に旋回流
が生成され、噴口からの噴射角が拡げられる。この時、
弁室の内壁と弁体との間の隙間は、弾性シール手段によ
りシールされる。
【0010】従って、燃料室の燃料が弁室と弁体との隙
間を通じて旋回室に漏れることはなく、燃料通路から旋
回室に流れ込む燃料の流れが乱されることがない。さら
に、弾性シール手段が弾性力を有することから、構成部
品の公差に起因して弁室の内壁と弁体との間の隙間に公
差があったとしても、その公差を吸収するように隙間が
シールされる。
間を通じて旋回室に漏れることはなく、燃料通路から旋
回室に流れ込む燃料の流れが乱されることがない。さら
に、弾性シール手段が弾性力を有することから、構成部
品の公差に起因して弁室の内壁と弁体との間の隙間に公
差があったとしても、その公差を吸収するように隙間が
シールされる。
【0011】請求項2に記載の第2の発明では、第1の
発明の構成において、弁体を弁座と接合可能な膨出部及
びその膨出部よりも小径なロッド部により構成し、更に
弾性シール手段をロッド部上に配置されて膨出部との間
に所定の間隔を置いて燃料室と弁室との間に介装される
係止片と、ロッド部上に配置され、係止片と膨出部との
間に両者の隙間を所定の弾性力をもってシールするため
に介装され、膨出部を弁座へ圧接させるために所定の付
勢力を有するバネシール部材とにより構成したとを趣旨
とする。
発明の構成において、弁体を弁座と接合可能な膨出部及
びその膨出部よりも小径なロッド部により構成し、更に
弾性シール手段をロッド部上に配置されて膨出部との間
に所定の間隔を置いて燃料室と弁室との間に介装される
係止片と、ロッド部上に配置され、係止片と膨出部との
間に両者の隙間を所定の弾性力をもってシールするため
に介装され、膨出部を弁座へ圧接させるために所定の付
勢力を有するバネシール部材とにより構成したとを趣旨
とする。
【0012】上記の構成によれば、係止片と膨出部との
間に介装されたバネシール部材により、膨出部が弁座へ
向かって付勢され、膨出部が弁座に圧接する。この状態
では、燃料通路と噴口との間が膨出部により遮断され、
噴口から燃料が噴射されることはない。膨出部がバネシ
ール部材の付勢力に抗して弁座から離間することによ
り、燃料通路と噴口との間が連通する。ここで、燃料室
内の燃料が燃料通路を通じて旋回室へ流れることによ
り、その燃料に旋回流が生成され、噴口からの噴射角が
拡げられる。この時、弁室の内壁と膨出部との隙間は、
係止片とバネシールとの協働によりシールされている。
従って、燃料室の燃料が弁室と弁体との隙間を通じて旋
回室に漏れることがなく、燃料通路から旋回室に流れ込
む燃料の流れが乱されることはない。また、係止片及び
バネシール部材がロッド部上に配置され、弁室と弁体と
の隙間がシールされることから、構成部品の本体の公差
に起因して弁室と弁体との隙間に公差があっても、その
公差が吸収されるように隙間がシールされる。
間に介装されたバネシール部材により、膨出部が弁座へ
向かって付勢され、膨出部が弁座に圧接する。この状態
では、燃料通路と噴口との間が膨出部により遮断され、
噴口から燃料が噴射されることはない。膨出部がバネシ
ール部材の付勢力に抗して弁座から離間することによ
り、燃料通路と噴口との間が連通する。ここで、燃料室
内の燃料が燃料通路を通じて旋回室へ流れることによ
り、その燃料に旋回流が生成され、噴口からの噴射角が
拡げられる。この時、弁室の内壁と膨出部との隙間は、
係止片とバネシールとの協働によりシールされている。
従って、燃料室の燃料が弁室と弁体との隙間を通じて旋
回室に漏れることがなく、燃料通路から旋回室に流れ込
む燃料の流れが乱されることはない。また、係止片及び
バネシール部材がロッド部上に配置され、弁室と弁体と
の隙間がシールされることから、構成部品の本体の公差
に起因して弁室と弁体との隙間に公差があっても、その
公差が吸収されるように隙間がシールされる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、上記第1の発明をガソリン
エンジン用の燃料噴射弁に具体化した第1の実施形態を
図1〜図4に基づいて詳細に説明する。
エンジン用の燃料噴射弁に具体化した第1の実施形態を
図1〜図4に基づいて詳細に説明する。
【0014】図1は本実施形態における燃料噴射弁11
が、ガソリンエンジンのシリンダヘッド12にボルト1
3により取着された状態を示すものである。以下の説明
では、図1の下側を燃料噴射弁11の各構成部材におけ
る先端側、上側を基端側とする。全体が略円柱状をなす
燃料噴射弁11は、第1のケース14、第2のケース1
5、ノズル本体16、コア17、ポペット18等を備え
る。
が、ガソリンエンジンのシリンダヘッド12にボルト1
3により取着された状態を示すものである。以下の説明
では、図1の下側を燃料噴射弁11の各構成部材におけ
る先端側、上側を基端側とする。全体が略円柱状をなす
燃料噴射弁11は、第1のケース14、第2のケース1
5、ノズル本体16、コア17、ポペット18等を備え
る。
【0015】第1のケース14の先端側には、第2のケ
ース15が接合され、両ケース14,15によりハウジ
ング19が構成されている。そのハウジング19内にコ
ア17が挿通されている。本体としてのノズル本体16
はストッパシム20を介在させて、ノズル本体16の基
端側が第2のケース15内に固定されている。可動部2
1は、コア17の先端部とストッパシム20との間に設
けられ、両者17,20の間を移動可能となっている。
ポペット18はその基端部が可動部21に固定されると
ともに、ノズル本体16内に上下動可能に収容されてい
る。コア17内にはアジャストロッド22及び圧縮スプ
リング23が設けられ、そのスプリング23が可動部2
1及びポペット18を先端側へ付勢する。
ース15が接合され、両ケース14,15によりハウジ
ング19が構成されている。そのハウジング19内にコ
ア17が挿通されている。本体としてのノズル本体16
はストッパシム20を介在させて、ノズル本体16の基
端側が第2のケース15内に固定されている。可動部2
1は、コア17の先端部とストッパシム20との間に設
けられ、両者17,20の間を移動可能となっている。
ポペット18はその基端部が可動部21に固定されると
ともに、ノズル本体16内に上下動可能に収容されてい
る。コア17内にはアジャストロッド22及び圧縮スプ
リング23が設けられ、そのスプリング23が可動部2
1及びポペット18を先端側へ付勢する。
【0016】第1のケース14の外周部分にはフランジ
部24が形成されている。第2のケース15とコア17
の外周部との間には環状部材25が設けられている。コ
ア17と環状部材25との間には、シール用のOリング
26が設けられている。
部24が形成されている。第2のケース15とコア17
の外周部との間には環状部材25が設けられている。コ
ア17と環状部材25との間には、シール用のOリング
26が設けられている。
【0017】コア17の外周部にはフランジ状をなす蓋
部27が形成されており、その蓋部27と第1のケース
14の基端開口部分とが接合されている。コア17にお
いて蓋部27より先端側の部分には、ボビン28が外嵌
されている。そのボビン28と第1のケース14との間
には、コイル29が巻かれている。コイル29、ボビン
28及びコア17により電磁コイル30が構成されてい
る。電磁コイル30にはコネクタ(図示しない)によっ
て励磁電流が供給される。
部27が形成されており、その蓋部27と第1のケース
14の基端開口部分とが接合されている。コア17にお
いて蓋部27より先端側の部分には、ボビン28が外嵌
されている。そのボビン28と第1のケース14との間
には、コイル29が巻かれている。コイル29、ボビン
28及びコア17により電磁コイル30が構成されてい
る。電磁コイル30にはコネクタ(図示しない)によっ
て励磁電流が供給される。
【0018】コア17の内部にはその軸方向に延びる燃
料通路31が形成されている。同通路31の基端側開口
部は燃料供給口32となっている。燃料供給口32の近
傍にはフィルタ34が配設されている。燃料通路31内
に収容されたアジャストロッド22は内部に燃料通路孔
33を有する。
料通路31が形成されている。同通路31の基端側開口
部は燃料供給口32となっている。燃料供給口32の近
傍にはフィルタ34が配設されている。燃料通路31内
に収容されたアジャストロッド22は内部に燃料通路孔
33を有する。
【0019】可動部21は磁性材料からなりコア17の
先端部から所定の間隔を隔てて配置されている。可動部
21内にはポペット18の基端部に形成された嵌合部3
5が固着され、ポペット18は可動部21と一体的に移
動可能となっている。可動部21内におけるポペット1
8の嵌合部35には、燃料通路30と連通する孔36が
形成されている。
先端部から所定の間隔を隔てて配置されている。可動部
21内にはポペット18の基端部に形成された嵌合部3
5が固着され、ポペット18は可動部21と一体的に移
動可能となっている。可動部21内におけるポペット1
8の嵌合部35には、燃料通路30と連通する孔36が
形成されている。
【0020】第2のケース15の先端側外周部分にはリ
テーニングナット37が螺合されている。ナット37の
先端部とノズル本体16の基端部との間にはバネ鋼から
なる環状のスプリングシール38が介装されている。ノ
ズル本体16と第2のケース15との間にはシール用の
Oリング39が設けられている。
テーニングナット37が螺合されている。ナット37の
先端部とノズル本体16の基端部との間にはバネ鋼から
なる環状のスプリングシール38が介装されている。ノ
ズル本体16と第2のケース15との間にはシール用の
Oリング39が設けられている。
【0021】ノズル本体16の内部には、その軸心方向
に延びる燃料室40が形成されており、同燃料室40内
にはポペット18が収容されている。燃料室40は上記
の燃料通路31、燃料通路孔33及び孔36と連通して
おり、それらを流れてくる燃料を貯める。
に延びる燃料室40が形成されており、同燃料室40内
にはポペット18が収容されている。燃料室40は上記
の燃料通路31、燃料通路孔33及び孔36と連通して
おり、それらを流れてくる燃料を貯める。
【0022】ポペット18は嵌合部35、ロッド部4
2、調節部43及び膨出部44から構成されている。ロ
ッド部42はノズル本体16の軸心方向に延びる円柱状
をなし、その先端部に膨出部44、その基端部に嵌合部
35及び調節部43がそれぞれ形成されている。調節部
43は円板状をなすとともに、ストッパシム20と所定
の間隔を置いて設けられている。そして、ポペット18
がコア17側に移動した際に、調節部43はその基端面
がストッパシム20の先端面に当接されることにより、
ポペット18の移動量が規制される。膨出部44はその
先端がテーパ状をなす。
2、調節部43及び膨出部44から構成されている。ロ
ッド部42はノズル本体16の軸心方向に延びる円柱状
をなし、その先端部に膨出部44、その基端部に嵌合部
35及び調節部43がそれぞれ形成されている。調節部
43は円板状をなすとともに、ストッパシム20と所定
の間隔を置いて設けられている。そして、ポペット18
がコア17側に移動した際に、調節部43はその基端面
がストッパシム20の先端面に当接されることにより、
ポペット18の移動量が規制される。膨出部44はその
先端がテーパ状をなす。
【0023】図2に示すように、ノズル本体16内の先
端側部分にはポペット18の膨出部44が着座可能な弁
座45と、燃料を噴射させる噴口46とがそれぞれ形成
されている。弁座45は噴口46に向かって収束するよ
うにテーパ状をなし、その弁座45と膨出部44との間
の空間が燃料が流れ込む旋回室47となっている。ま
た、膨出部44及びロッド部42の一部を含むポペット
18の先端部とノズル本体16との間には、円筒状をな
すスワールカラー48が内嵌されている。スワールカラ
ー48により囲まれる空間が、ロッド部42及び膨出部
44を収容する弁室41であり、この弁室41において
ロッド部42及び膨出部44が移動可能になっている。
弁室41は旋回室47に通じる。カラー48の外周部に
は軸心方向に延びる複数の連通溝49が形成されるとと
もに、その底部には連通溝49と旋回室47とを連通す
る複数のスワール溝50が形成されている。両溝49,
50はノズル本体16との間で旋回室47へ燃料を流す
ための本発明の燃料通路を構成する。
端側部分にはポペット18の膨出部44が着座可能な弁
座45と、燃料を噴射させる噴口46とがそれぞれ形成
されている。弁座45は噴口46に向かって収束するよ
うにテーパ状をなし、その弁座45と膨出部44との間
の空間が燃料が流れ込む旋回室47となっている。ま
た、膨出部44及びロッド部42の一部を含むポペット
18の先端部とノズル本体16との間には、円筒状をな
すスワールカラー48が内嵌されている。スワールカラ
ー48により囲まれる空間が、ロッド部42及び膨出部
44を収容する弁室41であり、この弁室41において
ロッド部42及び膨出部44が移動可能になっている。
弁室41は旋回室47に通じる。カラー48の外周部に
は軸心方向に延びる複数の連通溝49が形成されるとと
もに、その底部には連通溝49と旋回室47とを連通す
る複数のスワール溝50が形成されている。両溝49,
50はノズル本体16との間で旋回室47へ燃料を流す
ための本発明の燃料通路を構成する。
【0024】図3は図2の3−3線に沿った断面図であ
る。図3に示すように、4本のスワール溝50は、旋回
室47の円周の接線方向に沿って延びている。燃料室4
0に供給された燃料は、連通溝49及びスワール溝50
を通り旋回室47へ導びかれる。
る。図3に示すように、4本のスワール溝50は、旋回
室47の円周の接線方向に沿って延びている。燃料室4
0に供給された燃料は、連通溝49及びスワール溝50
を通り旋回室47へ導びかれる。
【0025】図2に示すように、係止片としての円環状
をなすストッパ部材51はロッド部42上に設けられる
とともに、膨出部44と所定の間隔を置いてカラー48
の基端側に固定されている。ロッド部42の外周とスト
ッパ部材51との間には若干の隙間があり、ポペット1
8の上下動が許容される。弾性力を有するとともに、N
BR(アクリルニトリルブタジエンゴム)からなるOリ
ング52は、ストッパ部材51の先端面と膨出部44の
基端面との間に介装される。ここで、Oリング52の弾
性力は、圧縮スプリング23の付勢力に比べて小さなも
のである。この実施形態では、ストッパ部材51とOリ
ング52とにより本発明の弾性シール手段が構成されて
いる。その弾性シール手段により弁室45の内壁とロッ
ド部42及び膨出部44との間の隙間がシールされてい
る。
をなすストッパ部材51はロッド部42上に設けられる
とともに、膨出部44と所定の間隔を置いてカラー48
の基端側に固定されている。ロッド部42の外周とスト
ッパ部材51との間には若干の隙間があり、ポペット1
8の上下動が許容される。弾性力を有するとともに、N
BR(アクリルニトリルブタジエンゴム)からなるOリ
ング52は、ストッパ部材51の先端面と膨出部44の
基端面との間に介装される。ここで、Oリング52の弾
性力は、圧縮スプリング23の付勢力に比べて小さなも
のである。この実施形態では、ストッパ部材51とOリ
ング52とにより本発明の弾性シール手段が構成されて
いる。その弾性シール手段により弁室45の内壁とロッ
ド部42及び膨出部44との間の隙間がシールされてい
る。
【0026】次に、上記のように構成された本実施形態
における燃料噴射弁11の動作について説明する。先
ず、燃料供給口32から燃料通路31内に所定圧力(約
18MPa)で圧送された燃料(ガソリン)は、アジャ
ストロッド22の燃料通路孔33、圧縮スプリング23
の内側、嵌合部35の孔36、ストッパシム20とポペ
ット18との隙間を通過し、ノズル本体16の燃料室4
0に導入される。
における燃料噴射弁11の動作について説明する。先
ず、燃料供給口32から燃料通路31内に所定圧力(約
18MPa)で圧送された燃料(ガソリン)は、アジャ
ストロッド22の燃料通路孔33、圧縮スプリング23
の内側、嵌合部35の孔36、ストッパシム20とポペ
ット18との隙間を通過し、ノズル本体16の燃料室4
0に導入される。
【0027】電磁コイル30に励磁電流が供給されてい
ない場合、可動部21及びポペット18は圧縮スプリン
グ23の付勢力によりその先端側に付勢される。そのた
め、図2に示すように、ポペット18の膨出部44は弁
座45に着座する。従って、旋回室47と噴口46との
間は膨出部44により遮断され、燃料は噴口46から噴
射されない。
ない場合、可動部21及びポペット18は圧縮スプリン
グ23の付勢力によりその先端側に付勢される。そのた
め、図2に示すように、ポペット18の膨出部44は弁
座45に着座する。従って、旋回室47と噴口46との
間は膨出部44により遮断され、燃料は噴口46から噴
射されない。
【0028】これに対して、電磁コイル30に励磁電流
が供給されることにより、可動部21が圧縮スプリング
23の付勢力に抗してコア17側に吸引されて移動す
る。ポペット18は可動部21が吸引されるのに伴い、
調節部43がコア17側に移動してストッパシム20に
当接する。その結果、図4に示すように、膨出部44が
弁座45から離間し、旋回室47が噴口46に連通す
る。
が供給されることにより、可動部21が圧縮スプリング
23の付勢力に抗してコア17側に吸引されて移動す
る。ポペット18は可動部21が吸引されるのに伴い、
調節部43がコア17側に移動してストッパシム20に
当接する。その結果、図4に示すように、膨出部44が
弁座45から離間し、旋回室47が噴口46に連通す
る。
【0029】この時、燃料室40内の燃料が、連通溝4
9及びスワール溝50を通過して旋回室47に流れる。
旋回室47に流れた燃料は、同室47の円周の接線方向
に沿って旋回することになり、その燃料には旋回流が付
与される。その結果、旋回流を伴う燃料が噴口46から
噴射され、噴口46から広い角度で燃料が噴霧される。
9及びスワール溝50を通過して旋回室47に流れる。
旋回室47に流れた燃料は、同室47の円周の接線方向
に沿って旋回することになり、その燃料には旋回流が付
与される。その結果、旋回流を伴う燃料が噴口46から
噴射され、噴口46から広い角度で燃料が噴霧される。
【0030】本実施形態では、燃料室40と弁室41と
の間が、ストッパ部材51により区画されている。ま
た、ストッパ部材51と膨出部44との間はOリング5
2によりシールされている。従って、ストッパ部材51
とロッド部42との間には、ロッド部42の移動を許容
する隙間はあるものの、燃料室40の燃料がスワールカ
ラー48と膨出部44との間の隙間から旋回室47へ漏
れることはない。特に、ポペット18が上動した時に
は、Oリング52が両部材51,44の間で圧縮される
ことから、燃料のシール性がより確かになる。そして、
燃料室40の全ての燃料が連通溝49及びスワール溝5
0を通り旋回室47に導入される。従って、燃料室40
から旋回室47に流れ込む燃料の流れが乱されない。も
って、旋回室47において燃料に効率良く旋回流を付与
することができ、燃料の噴霧が促進されて噴霧性が向上
する。
の間が、ストッパ部材51により区画されている。ま
た、ストッパ部材51と膨出部44との間はOリング5
2によりシールされている。従って、ストッパ部材51
とロッド部42との間には、ロッド部42の移動を許容
する隙間はあるものの、燃料室40の燃料がスワールカ
ラー48と膨出部44との間の隙間から旋回室47へ漏
れることはない。特に、ポペット18が上動した時に
は、Oリング52が両部材51,44の間で圧縮される
ことから、燃料のシール性がより確かになる。そして、
燃料室40の全ての燃料が連通溝49及びスワール溝5
0を通り旋回室47に導入される。従って、燃料室40
から旋回室47に流れ込む燃料の流れが乱されない。も
って、旋回室47において燃料に効率良く旋回流を付与
することができ、燃料の噴霧が促進されて噴霧性が向上
する。
【0031】この実施形態によれば、膨出部44上端と
ストッパ部材51下端との間をシールしているため、互
いに組み付けられる膨出部44及びカラー48に径方向
の公差が生じ、膨出部44の外周部と弁室41の内周部
との隙間が若干異なる場合においても、上記の隙間を確
実にシールできる。また、Oリング52は弾性力を有す
るため、ストッパ部材51及び膨出部44にその軸方向
の公差が生じても、その公差が吸収される。従って、互
いに組み付けられる個々の部品44,48,51毎にサ
イズを合わせて高精度の加工を行う必要はない。
ストッパ部材51下端との間をシールしているため、互
いに組み付けられる膨出部44及びカラー48に径方向
の公差が生じ、膨出部44の外周部と弁室41の内周部
との隙間が若干異なる場合においても、上記の隙間を確
実にシールできる。また、Oリング52は弾性力を有す
るため、ストッパ部材51及び膨出部44にその軸方向
の公差が生じても、その公差が吸収される。従って、互
いに組み付けられる個々の部品44,48,51毎にサ
イズを合わせて高精度の加工を行う必要はない。
【0032】さらに、ロッド部42の外周とストッパ部
材51との間には若干の隙間が形成されているため、ロ
ッド部42が上動する際の妨げにはならない。また、O
リング52の弾性力は圧縮スプリング23の付勢力に比
べて小さなものであるため、膨出部44が上動する際の
妨げにはならず、電磁力を強くするために電磁コイル3
0を大きくする必要はない。
材51との間には若干の隙間が形成されているため、ロ
ッド部42が上動する際の妨げにはならない。また、O
リング52の弾性力は圧縮スプリング23の付勢力に比
べて小さなものであるため、膨出部44が上動する際の
妨げにはならず、電磁力を強くするために電磁コイル3
0を大きくする必要はない。
【0033】加えて、本実施形態では、ポペット18を
上動させるために、電磁コイル30を用いている。従っ
て、燃料の圧力によりポペットを上動させるものと比べ
て、迅速な制御を行うことができる。
上動させるために、電磁コイル30を用いている。従っ
て、燃料の圧力によりポペットを上動させるものと比べ
て、迅速な制御を行うことができる。
【0034】また、スワールカラー48はノズル本体1
6とは別の部材で構成されている。その結果、スワール
カラー48を交換することにより、連通溝49及びスワ
ール溝50の数を適宜に変更することができる。旋回室
47に燃料を導入するための連通溝49及びスワール溝
50を容易に形成することができる。
6とは別の部材で構成されている。その結果、スワール
カラー48を交換することにより、連通溝49及びスワ
ール溝50の数を適宜に変更することができる。旋回室
47に燃料を導入するための連通溝49及びスワール溝
50を容易に形成することができる。
【0035】次に、上記第2の発明をガソリンエンジン
用の燃料噴射弁に具体化した第2の実施形態について説
明する。この実施形態において、前記第1の実施形態と
同一の部材については同一の番号を付して、その部材の
説明を省略し、特に異なった点を中心に説明する。
用の燃料噴射弁に具体化した第2の実施形態について説
明する。この実施形態において、前記第1の実施形態と
同一の部材については同一の番号を付して、その部材の
説明を省略し、特に異なった点を中心に説明する。
【0036】図5及び図6に示すように、この実施形態
の燃料噴射弁61は、第1の実施形態とは異なる弾性シ
ール手段を有し、アジャストロッド22及び圧縮スプリ
ング23が省略される。この実施形態では、第1の実施
形態において可動部21及びポペット18を付勢してい
た上記2つの部材22,23が省略されるが、ポペット
18の上下動には支障がない。その理由を以下に詳述す
る。
の燃料噴射弁61は、第1の実施形態とは異なる弾性シ
ール手段を有し、アジャストロッド22及び圧縮スプリ
ング23が省略される。この実施形態では、第1の実施
形態において可動部21及びポペット18を付勢してい
た上記2つの部材22,23が省略されるが、ポペット
18の上下動には支障がない。その理由を以下に詳述す
る。
【0037】図6は燃料噴射弁61の先端部を示す断面
図である。本実施形態では、ストッパ部材51と膨出部
44との間の隙間には、バネシール部材としてのスプリ
ングシール62が介装されている。このスプリングシー
ル62はその全体が環状をなし、その断面はU字状をな
す。スプリングシール62はOリング52よりも強力な
弾性力を有する。このスプリングシール62によって、
膨出部44は弁座45に向かって強力に付勢される。
図である。本実施形態では、ストッパ部材51と膨出部
44との間の隙間には、バネシール部材としてのスプリ
ングシール62が介装されている。このスプリングシー
ル62はその全体が環状をなし、その断面はU字状をな
す。スプリングシール62はOリング52よりも強力な
弾性力を有する。このスプリングシール62によって、
膨出部44は弁座45に向かって強力に付勢される。
【0038】従って、電磁コイル30のコイル29に対
して励磁電流が供給されない場合、膨出部44は弁座4
5に着座した状態を保ち、噴口46から燃料の噴射は行
われない。
して励磁電流が供給されない場合、膨出部44は弁座4
5に着座した状態を保ち、噴口46から燃料の噴射は行
われない。
【0039】これに対し、電磁コイル30に励磁電流が
供給されると、ポペット18が上動し、膨出部44が弁
座45から離間する。そして、旋回室47と噴口46と
が連通し、旋回流を伴う燃料が噴口46から噴射され
る。この時、膨出部44と弁室41の内壁との間の隙間
はスプリングシール62により確実にシールされている
ため、燃料が燃料室40から弁室41を通じて旋回室4
7に漏れることはない。
供給されると、ポペット18が上動し、膨出部44が弁
座45から離間する。そして、旋回室47と噴口46と
が連通し、旋回流を伴う燃料が噴口46から噴射され
る。この時、膨出部44と弁室41の内壁との間の隙間
はスプリングシール62により確実にシールされている
ため、燃料が燃料室40から弁室41を通じて旋回室4
7に漏れることはない。
【0040】この実施形態の構成によれば、強力な弾性
力を有するスプリングシール62により膨出部44が弁
座45へ付勢される。この付勢力を圧縮スプリング23
の付勢力として代用することができる。従って、第1の
実施形態において用いられたアジャストロッド22及び
圧縮スプリング23が不要となる。その結果、燃料噴射
弁61の構成の簡素化を図ることができる。
力を有するスプリングシール62により膨出部44が弁
座45へ付勢される。この付勢力を圧縮スプリング23
の付勢力として代用することができる。従って、第1の
実施形態において用いられたアジャストロッド22及び
圧縮スプリング23が不要となる。その結果、燃料噴射
弁61の構成の簡素化を図ることができる。
【0041】この実施形態の構成によれば、ノズル本体
16、スワールカラー48、ロッド部42及びストッパ
部材51のように互いに組み付けられる部材に公差があ
ったとしても、スプリングシール62は弾性力を有する
ため、その公差を吸収することができる。従って、精度
の高い加工を要することなく、弁室41の内壁と膨出部
44との間を確実にシールすることができる。
16、スワールカラー48、ロッド部42及びストッパ
部材51のように互いに組み付けられる部材に公差があ
ったとしても、スプリングシール62は弾性力を有する
ため、その公差を吸収することができる。従って、精度
の高い加工を要することなく、弁室41の内壁と膨出部
44との間を確実にシールすることができる。
【0042】この実施形態の構成によれば、燃料が燃料
室40から弁室41を通じて旋回室47に漏れることは
ない。従って、燃料室40から旋回室47へ流れ込む燃
料の流れが乱されることはなく、噴霧を促進することが
できる。
室40から弁室41を通じて旋回室47に漏れることは
ない。従って、燃料室40から旋回室47へ流れ込む燃
料の流れが乱されることはなく、噴霧を促進することが
できる。
【0043】尚、本実施形態のスプリングシール62
は、図1に示されるような圧縮スプリング23を有する
燃料噴射弁にも適用可能である。尚、この発明は次のよ
うな別の実施形態に具体化することもできる。別の実施
形態においても、前記実施形態と同等の作用及び効果を
得ることができる。
は、図1に示されるような圧縮スプリング23を有する
燃料噴射弁にも適用可能である。尚、この発明は次のよ
うな別の実施形態に具体化することもできる。別の実施
形態においても、前記実施形態と同等の作用及び効果を
得ることができる。
【0044】(1)上記第1の実施形態では、ノズル本
体16とスワールカラー48とを別の部材とした。これ
に対して、スワールカラーとノズル本体とを一体に形成
してもよい。即ち、図7に示すように、ノズル本体72
の膨出部44に近接する部分を肉厚に形成し、その部分
に連通溝73を形成し、同連通溝73の底部から旋回室
47にかけてスワール溝74を形成する。
体16とスワールカラー48とを別の部材とした。これ
に対して、スワールカラーとノズル本体とを一体に形成
してもよい。即ち、図7に示すように、ノズル本体72
の膨出部44に近接する部分を肉厚に形成し、その部分
に連通溝73を形成し、同連通溝73の底部から旋回室
47にかけてスワール溝74を形成する。
【0045】(2)上記各実施形態では、ストッパ部材
51とOリング52又はストッパ部材51とスプリング
シール62とにより弾性シール手段を構成した。これに
対し、図8に示すように、弁室41の内壁と膨出部44
の外周との間に弾性シール手段としてのOリング84を
介装し、弁室41の内壁と膨出部44の外周との間の隙
間をシールしてもよい。詳しくはスワールカラー82の
内壁に凹状の支持溝83を形成し、その支持溝83にO
リング84を嵌合させるとともに、膨出部44をそのO
リング84に接触させる。
51とOリング52又はストッパ部材51とスプリング
シール62とにより弾性シール手段を構成した。これに
対し、図8に示すように、弁室41の内壁と膨出部44
の外周との間に弾性シール手段としてのOリング84を
介装し、弁室41の内壁と膨出部44の外周との間の隙
間をシールしてもよい。詳しくはスワールカラー82の
内壁に凹状の支持溝83を形成し、その支持溝83にO
リング84を嵌合させるとともに、膨出部44をそのO
リング84に接触させる。
【0046】この実施形態の構成によれば、前記各実施
形態でOリング52又はスプリングシール62を支持し
ていたストッパ部材51を省略できることから、燃料噴
射弁81の構成を簡略化することができる。
形態でOリング52又はスプリングシール62を支持し
ていたストッパ部材51を省略できることから、燃料噴
射弁81の構成を簡略化することができる。
【0047】(3)上記第1の実施形態において、燃料
シール用としてNBRゴムからなるOリング52を使用
した。これに対して、例えば、フッ素ゴム、シリコンゴ
ム、アクリルゴム等の耐熱性及び耐燃料性に優れたゴム
材料からなるものを採用してもよい。
シール用としてNBRゴムからなるOリング52を使用
した。これに対して、例えば、フッ素ゴム、シリコンゴ
ム、アクリルゴム等の耐熱性及び耐燃料性に優れたゴム
材料からなるものを採用してもよい。
【0048】(4)上記各実施形態では、本発明をホー
ル型の燃料噴射弁11,61に具体化した。これに対し
て、本発明をピントル型や、スロットル型の燃料噴射弁
に具体化することもできる。
ル型の燃料噴射弁11,61に具体化した。これに対し
て、本発明をピントル型や、スロットル型の燃料噴射弁
に具体化することもできる。
【0049】(5)上記各実施形態では、本発明を1つ
の噴口を有する単孔型の燃料噴射弁11,61に具体化
した。これに対して、本発明を複数の噴口を有する多孔
型の燃料噴射弁に具体化することもできる。
の噴口を有する単孔型の燃料噴射弁11,61に具体化
した。これに対して、本発明を複数の噴口を有する多孔
型の燃料噴射弁に具体化することもできる。
【0050】(6)上記各実施形態では本発明を4本の
連通溝及びスワール溝を有する燃料噴射弁11,61に
具体化した。これに対して、本発明を上記各実施形態と
は異なる本数の連通溝及びスワール溝を有する燃料噴射
弁として具体化することもできる。
連通溝及びスワール溝を有する燃料噴射弁11,61に
具体化した。これに対して、本発明を上記各実施形態と
は異なる本数の連通溝及びスワール溝を有する燃料噴射
弁として具体化することもできる。
【0051】(7)上記各実施形態では、電磁コイル3
0の吸引力により、ポペット18を上動させる構成とし
た。これに対し、燃料の圧力により、ポペット18を上
動させる構成としてもよい。
0の吸引力により、ポペット18を上動させる構成とし
た。これに対し、燃料の圧力により、ポペット18を上
動させる構成としてもよい。
【0052】(8)上記各実施形態では、エンジンの燃
焼室に対して燃料を噴射する燃料噴射弁として本発明を
具体化した。これに対して、本発明を、例えば、エンジ
ンの吸気通路に対して燃料を噴射する燃料噴射弁に具体
化したり、ディーゼルエンジンに設けられる燃料噴射弁
に具体化したたりすることもできる。
焼室に対して燃料を噴射する燃料噴射弁として本発明を
具体化した。これに対して、本発明を、例えば、エンジ
ンの吸気通路に対して燃料を噴射する燃料噴射弁に具体
化したり、ディーゼルエンジンに設けられる燃料噴射弁
に具体化したたりすることもできる。
【0053】更に、上記各実施形態には、特許請求の範
囲に記載した技術的思想に係る各種の実施態様が含まれ
ることを、以下にその効果と共に記載する。 (イ)請求項1に記載の燃料噴射弁において、前記弁体
を前記弁座と接合可能な膨出部とその膨出部よりも小径
なロッド部とにより構成し、更に前記弾性シール手段を
前記ロッド部上に配置されて前記膨出部との間に所定の
間隔を置いて前記燃料室と前記弁室との間に介装される
係止片と、前記ロッド部上に配置され、前記係止片と前
記膨出部との間に両者の隙間を所定の弾性力をもってシ
ールするために介装されるOリングにより構成したこと
を特徴とする燃料噴射弁。
囲に記載した技術的思想に係る各種の実施態様が含まれ
ることを、以下にその効果と共に記載する。 (イ)請求項1に記載の燃料噴射弁において、前記弁体
を前記弁座と接合可能な膨出部とその膨出部よりも小径
なロッド部とにより構成し、更に前記弾性シール手段を
前記ロッド部上に配置されて前記膨出部との間に所定の
間隔を置いて前記燃料室と前記弁室との間に介装される
係止片と、前記ロッド部上に配置され、前記係止片と前
記膨出部との間に両者の隙間を所定の弾性力をもってシ
ールするために介装されるOリングにより構成したこと
を特徴とする燃料噴射弁。
【0054】この構成によれば、係止片及びOリングに
より、高精度の加工を要することなく、弁室の内壁と弁
体との隙間を確実にシールすることができる。従って、
燃料に効率良く旋回流を生成することができる。
より、高精度の加工を要することなく、弁室の内壁と弁
体との隙間を確実にシールすることができる。従って、
燃料に効率良く旋回流を生成することができる。
【0055】(ロ)請求項1に記載の燃料噴射弁におい
て、前記弾性シール手段をOリングとし、前記弁室の内
壁に円周方向に延びる支持溝を形成し、その支持溝に前
記Oリングを嵌合させたことを特徴とする燃料噴射弁。
て、前記弾性シール手段をOリングとし、前記弁室の内
壁に円周方向に延びる支持溝を形成し、その支持溝に前
記Oリングを嵌合させたことを特徴とする燃料噴射弁。
【0056】この構成によれば、弁体が移動してもOリ
ングは支持溝に確実に支持される。そのため、Oリング
を支持するための部材が不要となり、燃料噴射弁の構成
が簡単となる。また、弁室の内壁と弁体との間の隙間は
確実にシールされるため、燃料に効率良く旋回流を生成
することができる。
ングは支持溝に確実に支持される。そのため、Oリング
を支持するための部材が不要となり、燃料噴射弁の構成
が簡単となる。また、弁室の内壁と弁体との間の隙間は
確実にシールされるため、燃料に効率良く旋回流を生成
することができる。
【0057】
【発明の効果】請求項1に記載の第1の発明によれば、
弁室の内壁と弁体との間に両者の隙間を所定の弾性力を
もってシールするための弾性シール手段を介装した。従
って、弁室の内壁と弁体との間の隙間が弾性シール手段
によりシールされるため、燃料通路を通って旋回室へ流
れる燃料の流れが乱されない。そのため、燃料に効率良
く旋回流を生成することができ、噴霧を促進することが
できる。また、弾性シール手段は弾性力を有するため、
互いに組み付けられる部品の高精度の加工を不要とする
効果を発揮する。
弁室の内壁と弁体との間に両者の隙間を所定の弾性力を
もってシールするための弾性シール手段を介装した。従
って、弁室の内壁と弁体との間の隙間が弾性シール手段
によりシールされるため、燃料通路を通って旋回室へ流
れる燃料の流れが乱されない。そのため、燃料に効率良
く旋回流を生成することができ、噴霧を促進することが
できる。また、弾性シール手段は弾性力を有するため、
互いに組み付けられる部品の高精度の加工を不要とする
効果を発揮する。
【0058】請求項2に記載の第2の発明によれば、弁
体を弁座と接合可能な膨出部及びその膨出部よりも小径
なロッド部により構成する。弾性シール手段を膨出部と
の間で所定の隙間をもって介装される係止片と、ロッド
部上に配置されて係止片と膨出部との隙間に介装されて
膨出部を弁座へ圧接させるために所定の付勢力を有する
バネシール部材とにより構成している。従って、バネシ
ール部材により弁体の膨出部が弁座へ圧接されるため、
弁体を付勢するための特別な部材が不要となる。そのた
め、燃料噴射弁の構成の簡略化を図ることができる。ま
た、燃料に効率良く旋回流を生成することができるとと
もに、互いに組み付けられる部品の高精度の加工を不要
とする効果を発揮する。
体を弁座と接合可能な膨出部及びその膨出部よりも小径
なロッド部により構成する。弾性シール手段を膨出部と
の間で所定の隙間をもって介装される係止片と、ロッド
部上に配置されて係止片と膨出部との隙間に介装されて
膨出部を弁座へ圧接させるために所定の付勢力を有する
バネシール部材とにより構成している。従って、バネシ
ール部材により弁体の膨出部が弁座へ圧接されるため、
弁体を付勢するための特別な部材が不要となる。そのた
め、燃料噴射弁の構成の簡略化を図ることができる。ま
た、燃料に効率良く旋回流を生成することができるとと
もに、互いに組み付けられる部品の高精度の加工を不要
とする効果を発揮する。
【図1】 第1の実施形態に係わる燃料噴射弁の断面
図。
図。
【図2】 図1の要部を拡大して示す断面図。
【図3】 図2の3−3線に沿った断面図。
【図4】 ポペットの開弁状態を示す断面図。
【図5】 第2の実施形態に係わる燃料噴射弁を示す断
面図。
面図。
【図6】 図5の要部を拡大して示す断面図。
【図7】 別の実施形態を示す断面図。
【図8】 別の実施形態を示す断面図。
【図9】 従来技術の燃料噴射弁の要部を拡大して示す
断面図。
断面図。
11,61,71,81…燃料噴射弁、16,72…本
体としてのノズル本体、18…弁体としてのポペット、
40…燃料室、41…弁室、42…ロッド部、44…膨
出部、45…弁座、46…噴口、47…旋回室、48…
スワールカラー、49…連通溝、50,83…スワール
溝(49,50,83は燃料通路を構成する)、51…
係止片としてのストッパ部材、52…Oリング(51,
52は弾性シール手段を構成する)、62…バネシール
部材としてのスプリングシール。
体としてのノズル本体、18…弁体としてのポペット、
40…燃料室、41…弁室、42…ロッド部、44…膨
出部、45…弁座、46…噴口、47…旋回室、48…
スワールカラー、49…連通溝、50,83…スワール
溝(49,50,83は燃料通路を構成する)、51…
係止片としてのストッパ部材、52…Oリング(51,
52は弾性シール手段を構成する)、62…バネシール
部材としてのスプリングシール。
Claims (2)
- 【請求項1】 燃料が流れ込む旋回室及びその旋回室を
通った燃料を噴射させる噴口を有する本体と、 前記本体に設けられた弁室において移動可能に設けら
れ、前記噴口の近傍に位置する弁座から離間可能に設け
られた弁体と、 前記本体において前記弁室に連通可能に設けられ、燃料
を貯留する燃料室と、 前記本体において前記弁室の外側に設けられ、前記旋回
室へ燃料を流すための燃料通路とを備え、前記弁体が前
記弁座から離れたときに、前記燃料通路を通じて前記旋
回室へ燃料を流すことにより、前記噴口へ流れる燃料に
旋回流を付与するようにした燃料噴射弁において、 前記弁室と前記燃料通路とを区画するとともに、前記弁
室の内壁と前記弁体との間の隙間を所定の弾性力をもっ
てシールするための弾性シール手段を介装したことを特
徴とする燃料噴射弁。 - 【請求項2】 請求項1に記載の燃料噴射弁において、
前記弁体を前記弁座と接合可能な膨出部及びその膨出部
よりも小径なロッド部により構成し、更に前記弾性シー
ル手段を前記ロッド部上に配置されて前記膨出部との間
に所定の間隔を置いて前記燃料室と前記弁室との間に介
装される係止片と、前記ロッド部上に配置され、前記係
止片と前記膨出部との間に両者の隙間を所定の弾性力を
もってシールするために介装され、前記膨出部を前記弁
座へ圧接させるために所定の付勢力を有するバネシール
部材とにより構成したとを特徴とする燃料噴射弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29711995A JPH09137763A (ja) | 1995-11-15 | 1995-11-15 | 燃料噴射弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29711995A JPH09137763A (ja) | 1995-11-15 | 1995-11-15 | 燃料噴射弁 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09137763A true JPH09137763A (ja) | 1997-05-27 |
Family
ID=17842466
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29711995A Pending JPH09137763A (ja) | 1995-11-15 | 1995-11-15 | 燃料噴射弁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09137763A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003083041A (ja) * | 2001-09-10 | 2003-03-19 | Denso Corp | 排気浄化装置 |
-
1995
- 1995-11-15 JP JP29711995A patent/JPH09137763A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003083041A (ja) * | 2001-09-10 | 2003-03-19 | Denso Corp | 排気浄化装置 |
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