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JPH09136836A - Pge1含有凍結乾燥製剤及び製法 - Google Patents

Pge1含有凍結乾燥製剤及び製法

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Publication number
JPH09136836A
JPH09136836A JP24190796A JP24190796A JPH09136836A JP H09136836 A JPH09136836 A JP H09136836A JP 24190796 A JP24190796 A JP 24190796A JP 24190796 A JP24190796 A JP 24190796A JP H09136836 A JPH09136836 A JP H09136836A
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JP
Japan
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freeze
fat emulsion
pge
dried
dried preparation
Prior art date
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Application number
JP24190796A
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English (en)
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JP2937135B2 (ja
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Hiroshi Yoshikawa
浩史 吉川
Hideki Sasaki
佐々木  秀樹
Junzo Seki
純造 関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Shinyaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shinyaku Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Shinyaku Co Ltd filed Critical Nippon Shinyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 これまで以上に優れた安定性を有する高品質
なプロスタグランジンE1 含有脂肪乳剤に係る製剤を提
供することにある。 【解決手段】 プロスタグランジンE1 、油成分、乳化
剤、及び水を含み液性が中性領域の脂肪乳剤から導かれ
る、プロスタグランジンE1 含有凍結乾燥製剤によって
上記課題を解決する。具体的に好ましくは、プロスタグ
ランジンE1 、重量比で1:1の大豆油と卵黄レシチ
ン、マルトース、及び水を含み液性がpH7.0の脂肪
乳剤(乳剤粒子の平均粒子径が5〜70nm)から導か
れる、プロスタグランジンE1 含有凍結乾燥製剤によっ
て上記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロスタグランジ
ンE1 (以下「PGE1 」という)を含有する凍結乾燥
製剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】PGE1 は、その強い血管拡張作用や血
小板凝集抑制作用から慢性動脈閉塞症(閉塞性血栓炎
(TAO)、閉塞性動脈硬化症(ASO))等の治療に
有用な薬物として知られている。しかし、PGE1 は肺
循環で急速に不活性化するため、臨床応用にあっては手
技上困難な持続動脈療法や静脈内持続点滴投与、大量投
与が試みられ、それに伴う血管痛、静脈炎、全身血圧低
下等の副作用が避けられなかった。
【0003】近年、PGE1 の上記欠点を克服しつつ優
れた効能を引き出すため、その脂肪乳剤化が種々検討さ
れている(特開昭58-222014 号公報、特開平4-69340 号
公報、特開平4-338333号公報、特開平4-338334号公報、
特開平4-338335号公報など)。実際に、特開昭58-22201
4 号公報に係るPGE1 脂肪乳剤は市販されている。
【0004】上記市販のPGE1 脂肪乳剤は、PGE1
が乳剤粒子中に内包されているためPGE1 の肺での不
活性化が少なく、微小乳剤粒子特有の生体内分布に基づ
く障害血管部位へのターゲティング効果と相まって少量
で強力かつ持続的な血管拡張作用を有し、更に刺激性の
改善等局所副作用も軽減された優れたPGE1 製剤であ
る。しかし、当該脂肪乳剤は、PGE1 の分解物を製造
直後から表示PGE1含有値の約20%を含有してお
り、また5℃保存条件下においてもPGE1 が1か月間
に約2.5%減少することが報告されており(水口和生ら、
基礎と臨床、26,1647-1653 (1992))、品質及び安定性
に改良の余地があると考えられる。
【0005】脂肪乳剤中のPGE1 の保存安定性を確保
する手段としてPGE1 含有脂肪乳剤の凍結乾燥製剤化
が考えられ、実際に脂肪乳剤の凍結乾燥製剤化に関して
種々検討されているが(PCT W092/07552号公報、特開平
5-43450 号公報、特開平6-157294号公報など)、未だ開
発されるに至っていない。
【0006】ところで、薬物には各々安定な液性(p
H)領域があり、特別な事情がない限り、当該薬物の安
定性を維持するため、当該薬物の安定な液性領域で通常
医薬品は開発される。PGE1 の場合には弱酸性領域で
安定であることが知られており(Pharmaceutical Resea
rch, vol.5, No.8, 482-487 (1988). PharmaceuticalR
esearch, vol.6, No.3, 210-215 (1989))、実際に市販
されている上記脂肪乳剤も弱酸性領域(pH4.5〜
6.0)に調整されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、これ
まで以上に細菌学的又は熱若しくは経時的に優れた安定
性を有する高品質なPGE1 含有脂肪乳剤に係る製剤を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
の結果、PGE1 の安定な液性領域を外しPGE1 含有
脂肪乳剤の液性を中性領域に調整するという発想の転換
を図ると共に、当該脂肪乳剤を凍結乾燥することによっ
て、幸運にも上記目的に適う製剤を見出すことができ、
本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、PG
1 、油成分、乳化剤、及び水を含み液性(pH)が中
性領域の範囲内である脂肪乳剤から導かれる、PGE1
含有凍結乾燥製剤に関するものである。かかるPGE1
含有凍結乾燥製剤をpH7.0の水(例えば、蒸留水、
精製水)で再構築(復元)すると、その液性は、多少変
動があるものの、凍結乾燥前の脂肪乳剤の液性と実質的
に同じpHを示す。従って、本発明は、PGE1 、油成
分、及び乳化剤を含有し、pH7.0の水で再構築(復
元)した直後の液性(pH)が中性領域の範囲内である
ことを特徴とするPGE1 含有凍結乾燥製剤に関するも
のであると換言することができる。
【0009】以下、本発明を詳述する。本発明に係る油
成分としては、例えば、植物油、動物油、中性脂質(モ
ノ、ジ、トリグリセライド)、合成油脂、ステロール誘
導体等を挙げることができ、具体的には、植物油として
大豆油、綿実油、菜種油、胡麻油、コーン油、落花生
油、サフラワー油等を、動物油として魚油等を、中性脂
質としてトリオレイン、トリリノレイン、トリパルミチ
ン、トリステアリン、トリミリスチン、トリアラキドニ
ン等を、合成脂質としてアゾン等を、ステロール誘導体
としてコレステリルオレート、コレステリルリノレー
ト、コレステリルミリステート、コレステリルパルミテ
ート、コレステリルアラキデート等を挙げることができ
る。これらは2種以上であってもよい。好ましい油成分
としては、トリグリセライドやこれを主成分とする植物
油を挙げることができる。実用的には大豆油が好まし
く、特に高純度に精製された精製大豆油が好ましい。
【0010】凍結乾燥前及び再溶解後の脂肪乳剤中の当
該油成分の含有率は、油成分の種類や他の構成成分等に
よって異なるが、0.1〜30w/v%の範囲内が適当
であり、1〜20w/v%の範囲内が好ましい。
【0011】本発明に係る乳化剤としては、医薬製剤に
使用される乳化剤であれば特に制限されるものではな
く、例えば、リン脂質、非イオン性界面活性剤などを挙
げることができる。具体的にリン脂質としては、ホスフ
ァチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホ
スファチジルイノシトール、ホスファチジルセリン、ス
フィンゴミエリン、レシチン等を挙げることができる。
また、水素添加されたリン脂質を用いることもできる。
非イオン性界面活性剤としては、ポリアルキレングリコ
ール(例えば、平均分子量1000〜10000、好ま
しくは4000〜6000のポリエチレングリコー
ル)、ポリオキシアルキレン共重合体(例えば、平均分
子量1000〜20000、好ましくは6000〜10
000のポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共
重合体)、硬化ヒマシ油ポリオキシアルキレン誘導体
(例えば、硬化ヒマシ油ポリオキシエチレン−(20)−エ
ーテル、同−(40)−エーテル、同−(100)−エーテル
等)ヒマシ油ポリオキシアルキレン誘導体(例えば、ヒ
マシ油ポリオキシエチレン−(20)−エーテル、同−(40)
−エーテル、同−(100)−エーテル等)等を挙げること
ができる。これらは2種以上であってもよい。好ましい
乳化剤としては、卵黄ホスファチジルコリン、卵黄レシ
チン、大豆レシチンを挙げることができる。実用的には
卵黄レシチン、大豆レシチンが好ましい。なお、本発明
においては通常市販されているリン脂質で充分に本発明
の目的を達成することができる。
【0012】凍結乾燥前及び再溶解後の脂肪乳剤中の当
該乳化剤の含有率は、乳化剤の種類や他の構成成分等に
よって異なるが、0.01〜30w/v%の範囲内が適
当であり、0.1〜20w/v%の範囲内が好ましい。
【0013】なお、油成分と乳化剤との重量比(油成分
/乳化剤)は0.1〜20の範囲内が適当であり、0.
4〜6.0の範囲内が好ましく、0.8〜1.2(特に
1)の範囲内であるものがより好ましい。当該比率が1
付近の組み合わせは、優れたDDS(ドラッグ・デリバ
リー・システム)効果を有すると共に、ろ過滅菌が可能
な、乳剤粒子の平均粒子径が70nm以下の脂肪乳剤を
得ることができる。当該比率は、再溶解液の量にかかわ
らず、再溶解後においても凍結乾燥前と実質変わらな
い。
【0014】本発明に係る水は、乳剤粒子の媒体となる
もの、或いは脂肪乳剤の形態を保つものであり、かかる
水としては一般に注射用水(注射用蒸留水)を挙げるこ
とができる。
【0015】本発明に係る凍結乾燥前の脂肪乳剤は、凍
結乾燥製剤中のPGE1 の安定性を増加させるため、液
性を中性領域に調整されていることを最大の特徴とす
る。ここで中性領域とは、一般的に考えられるpH7前
後の液性領域をいい、具体的にはpH6.5〜7.5の
液性領域、好ましくはpH6.7〜7.3の液性領域を
挙げることができる。pHの調整には、医薬製剤におい
て一般に使用されるpH調整剤を用いることができる。
pH調整剤としては、無機酸、無機塩基、有機酸、有機
塩基、緩衝剤を挙げることができる。具体的には、塩
酸、硫酸、リン酸、ホウ酸、クエン酸、コハク酸、酢
酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素カリ
ウム、炭酸ナトリウム、トリエタノールアミン、リン酸
緩衝剤等を挙げることができる。但し、使用する油成
分、乳化剤等の種類や含有率によっては、pH調整剤を
用いなくても中性領域になっている場合があり、この場
合にはpH調整を行う必要がない。本発明に係る凍結乾
燥製剤を中性水で再構築した直後の液性は、多少変動が
あるものの、凍結乾燥前の脂肪乳剤の液性と実質的に同
じpHを示すので、中性領域の範囲内のpHを示し、具
体的にはpH6.5〜7.5又はpH6.7〜7.3の
範囲内である。
【0016】PGE1 は本発明に係る製剤の有効成分で
あり、PGE1 の凍結乾燥前及び再溶解後の脂肪乳剤中
の含有率は、本発明に係る脂肪乳剤の構成成分やPGE
1 の用途等によって異なるが、0.1〜500μg/m
lの範囲内が適当であり、1〜100μg/mlの範囲
内が好ましい。
【0017】本発明では、凍結乾燥ケーキ等を保護する
ために必要に応じ賦形剤(凍結乾燥助剤)を加えること
ができる。かかる賦形剤としては、糖類、アミノ酸、無
機塩等を挙げることができる。糖類としては、単糖類、
二糖類、多糖類、糖アルコールを挙げることができ、具
体的には、単糖類としてグルコース、フルクトース等
を、二糖類としてマルトース、ラクトース、シュクロー
ス、トレハロース等を、多糖類としてデキストラン、澱
粉、マルトトリオース等を、糖アルコールとしてマンニ
ット、ソルビット、グリセリン等を挙げることができ、
単糖類、二糖類が好ましく、特にマルトースが好まし
い。マルトースを含有させると、再溶解によって凍結乾
燥前の乳剤粒子の平均粒子径と粒子径分布を有する脂肪
乳剤にほぼ復元することができる。アミノ酸としては、
グリシン等を挙げることができ、無機塩としては、塩化
ナトリウム、塩化カリウム等を挙げることができる。こ
れら賦形剤も1種類に限られず、適時数種類を組み合わ
せて使用することができる。なお、無機塩、特に塩化ナ
トリウムは脂肪乳剤の凝集や融合を抑制することもでき
る。
【0018】凍結乾燥前及び再溶解後の脂肪乳剤中の当
該糖類の含有率は、糖類や他の構成成分等によって異な
るが、1〜30w/v%の範囲内が適当であり、3〜2
0w/v%の範囲内が好ましい。凍結乾燥前及び再溶解
後の脂肪乳剤中の当該アミノ酸の含有率は、アミノ酸や
他の構成成分等によって異なるが、1〜30w/v%の
範囲内が適当であり、3〜20w/v%の範囲内が好ま
しい。凍結乾燥前及び再溶解後の脂肪乳剤中の当該無機
塩の含有率は、無機塩や他の構成成分等によって異なる
が、0.5〜5w/v%の範囲内が適当である。
【0019】さらに本発明では、必要に応じて乳化補助
剤や乳化安定化剤を添加することができる。これら乳化
補助剤、乳化安定化剤としては、炭素数6〜22の直鎖
状又は分枝状の飽和又は不飽和脂肪酸、具体的には、ス
テアリン酸、オレイン酸、リノール酸、パルミチン酸、
リノレン酸、ミリスチン酸やこれらの塩(例えば、アル
カリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカ
リ土類金属塩(カルシウム塩など)等、炭素数2〜22
の第一級脂肪族アミン又は第二級脂肪族アミン、具体的
には、エタノールアミン、プロピルアミン、オクチルア
ミン、ステアリルアミン、オレイルアミン等、リジン、
ヒスチジン、オルニチン、アルギニン等の塩基性アミノ
酸、コレステロールやコレスタノール等のステロール
類、ホスファチジン酸やガングリオシド、ステアリルア
ミン等の荷電物質などを挙げることができる。これら
は、1種類に限ることなく、適宜数種類を組み合わせて
使用することができる。
【0020】凍結乾燥前及び再溶解後の脂肪乳剤中のこ
れら添加剤の含有量は、その目的に応じて異なるが、通
常2w/v%以下、好ましくは1w/v%以下である。
これら添加剤を含有しなくても本発明の目的を充分に達
成することができる。
【0021】その他、医薬製剤に使用しうる酸化防止
剤、防腐剤、等張化剤、緩衝剤、安定化剤等の添加剤及
び補助物質、栄養物質等も必要に応じて添加することが
できる。具体的には、安息香酸、アスコルビン酸、トコ
フェロール等を挙げることができる。これらは通常適当
量含有することができ、10w/v%以下で充分であ
る。
【0022】本発明に係る、凍結乾燥前及び再溶解後の
脂肪乳剤は、油成分及び乳化剤を主成分とする乳剤粒子
から構成され、PGE1 は、その乳剤粒子に内包されて
いると考えられる。当該乳剤粒子は極めて微細であり、
平均粒子径にして5〜500nmの範囲内である。但
し、平均粒子径が250nm以下であるものが好まし
く、平均粒子径が5〜70nmの範囲内、特に5〜50
nmの範囲内であるものがより好ましい。平均粒子径が
5〜70nmの範囲内であるものは、0.2μmのメン
ブランフィルターを実質的に100%通過することがで
き、加熱滅菌によらずともろ過滅菌で十分に対応するこ
とができる。ろ過滅菌を採用すると、加熱滅菌に由来す
る分解物の産生を抑えることができ、不純物の少ない製
剤を得ることができる。なお、ろ過滅菌は加熱滅菌に比
べて滅菌力が劣るので、菌の増殖が懸念されるが、菌の
増殖は凍結乾燥製剤とすることによって十分に抑制する
ことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明に係る凍結乾燥製剤は、P
GE1 、油成分、乳化剤、及び水等を含む、液性(p
H)が中性領域の範囲内である脂肪乳剤を常法により凍
結乾燥することによって製造することができる。なお、
油成分、乳化剤、水、中性領域、脂肪乳剤等は、前記と
同義である。以下、本発明に係る凍結乾燥製剤の一製法
を詳しく説明する。まず、凍結乾燥前のPGE1 含有脂
肪乳剤を調製する。かかる脂肪乳剤は、例えば、前記含
有率に相当する所定量の油成分に、PGE1 、乳化剤、
及びその他の添加剤等を適宜添加し、例えば加熱して均
質化し、更に適量の水を加えて常用のホモミキサーやホ
モジナイザー、超音波ホモジナイザー、またマイクロフ
ルイダイザー(商品名)、ナノマイザー(商品名)、ア
ルティマイザー(商品名)、マントン−ガウリン型高圧
ホモジナイザー等の乳化機により、前記範囲内にある所
望の平均粒子径を有する乳剤粒子になるまで乳化処理を
すればよい。製造上の都合によっては、脂肪乳剤の生成
後に、PGE1 、油成分、乳化剤、乳化補助剤、及び乳
化安定化剤以外の成分(例えば、賦形剤やpH調整剤)
を加えてもよい。pH調整は、pH調整剤以外の成分を
加えた後であれば、乳化処理の前でも後でもよい。
【0024】次いで、得られた脂肪乳剤を常法により凍
結乾燥処理すれば、本発明に係る凍結乾燥製剤を調製す
ることができる。凍結乾燥処理は、常法により行なうこ
とができる。例えば、脂肪乳剤を滅菌後、所定量をバイ
アル瓶に分注する。約−40〜−20℃の条件で予備凍
結を約2時間程度行い、約0〜10℃で減圧下に一次乾
燥を行い、次いで、約15〜25℃で減圧下に二次乾燥
して凍結乾燥する。そして、一般的にはバイアル内部を
窒素ガスで置換し、打栓して凍結乾燥製剤を得る。
【0025】本発明に係る凍結乾燥製剤は、任意の適当
な溶液(再溶解液)の添加によって極めて容易に再溶解
し、凍結乾燥前の脂肪乳剤に再構築することができる。
このような再溶解液としては、注射用水、生理食塩水、
その他一般輸液を挙げることができる。この再溶解液の
液量は、用途等によって異なり特に制限はないが、凍結
乾燥前の液量の0.5〜2倍量、又は500ml以下が
適当である。
【0026】本発明に係る凍結乾燥製剤を注射用水等に
より溶解したものを、注射など非経口投与することが
できる。特に静脈内投与が好ましい。投与形態は、治療
目的等によって異なるが、1日1回ワンショットや1日
3回のような分割投与、静脈内持続注入等を挙げること
ができる。
【0027】本発明に係る凍結乾燥製剤は、PGE1
有する効能の範囲内で用いることができる。例えば、慢
性動脈閉塞性疾患、進行性全身性硬化症、全身性エリテ
マトーデス、糖尿病、振動病などの治療剤として用いる
ことができる。
【0028】
【実施例】以下、実施例、試験例を挙げて本発明をさら
に詳しく説明するが、本発明がこれらによってなんら限
定されるものではない。
【0029】実施例1 精製大豆油10g、精製卵黄レシチン1.8g、PGE
1 0.5mgを約40℃で加温混合し、これにマルトー
スを10%含有する水溶液約80mlを加え、ホモジナ
イザーで撹拌し粗分散液とした。得られた粗分散液に1
0%のマルトース含有水溶液を更に加え、水酸化ナトリ
ウムでpHを7.0に調整し、100mlに定容した。
この粗分散液を水冷下、マントン−ガウリン型ホモジナ
イザーを用い、合計圧500kg/cm3 の加圧下で1
0回通過させ乳化した。これにより均質化されたPGE
1 含有脂肪乳剤を得た。この乳剤の平均粒子径は光散乱
光度測定装置(DLS−700型、大塚電子社製、以下
同じ)により測定したところ203nmであった。そし
て、得られた乳剤を1mlバイアルに1mlずつ分注
し、凍結乾燥を行って本発明に係る凍結乾燥製剤を得
た。かかる凍結乾燥は、共和式凍結乾燥機(RL−20
MB、共和真空社製)を用い、−40℃で2時間予備凍
結をした後、0℃で減圧下に10時間一次乾燥し、25
℃で減圧下に5時間二次乾燥することにより行った。凍
結乾燥状態は、極めて良好で一切の欠け、割れ、収縮等
の不良は認められなかった。注射用水を加えて再溶解
(1mlの脂肪乳剤に再構築)したところ、溶解は極め
て速やかに終了し、再溶解後の乳剤粒子の平均粒子径及
び粒子径分布にほとんど変化は認められず凍結乾燥前の
脂肪乳剤をほぼ復元した。なお、再溶解後の乳剤粒子の
平均粒子径は210nmであった。pH7.0の蒸留水
で1mlの脂肪乳剤に再構築した直後の当該脂肪乳剤の
液性は、pH6.9であった。
【0030】実施例2 オレイン酸を0.24g添加した以外は、実施例1と同
様に処理して平均粒子径195nmの乳剤粒子からなる
脂肪乳剤を得、これから本発明に係る凍結乾燥製剤を得
た。凍結乾燥状態は、極めて良好で一切の欠け、割れ、
収縮等の不良は認められなかった。注射用水を加えて再
溶解(1mlの脂肪乳剤に再構築)したところ、溶解は
極めて速やかに終了し、再溶解後の乳剤粒子の平均粒子
径及び粒子径分布にほとんど変化は認められず凍結乾燥
前の脂肪乳剤をほぼ復元した。なお、再溶解後の乳剤粒
子の平均粒子径は201nmであった。pH7.0の蒸
留水で1mlの脂肪乳剤に再構築した直後の当該脂肪乳
剤の液性は、pH6.7であった。
【0031】実施例3 精製大豆油5g、精製卵黄レシチン5g、及びPGE1
0.5mgを約40℃で加温混合し、これに、マルトー
スを10%含有する水溶液約80mlを加え、ホモジナ
イザーで撹拌し粗分散液とした。得られた粗分散液に1
0%のマルトース含有水溶液を更に加え、水酸化ナトリ
ウムでpHを7.0に調整し、100mlに定容した。
この粗分散液を水冷下、ナノマイザー(LA−31型、
ナノマイザー社製)で高圧乳化し、均質化された極めて
微細なPGE1 を含有する脂肪乳剤を得た。乳剤粒子の
平均粒子径は、光散乱光度測定装置により測定したとこ
ろ33nmであった。得られた乳剤を0.2μmのメン
ブランフィルターでろ過滅菌した後、1mlバイアルに
1mlずつ分注し、凍結乾燥を行って本発明に係る凍結
乾燥製剤を得た。かかる凍結乾燥は、共和式凍結乾燥機
(RL−20MB、共和真空社製)を用い、−40℃で
2時間予備凍結をした後、0℃で減圧下に10時間一次
乾燥し、25℃で減圧下に5時間二次乾燥することによ
り行った。凍結乾燥状態は、極めて良好で一切の欠け、
割れ、収縮等の不良は認められなかった。注射用水を添
加して再溶解(1mlの脂肪乳剤に再構築)したとこ
ろ、溶解はきわめて速やかに終了し、再溶解後の乳剤粒
子の平均粒子径及び粒子径分布にほとんど変化は認めら
れず凍結乾燥前の脂肪乳剤をほぼ復元した。なお、再溶
解後の乳剤粒子の平均粒子径は34nmであった。pH
7.0の蒸留水で1mlの脂肪乳剤に再構築した直後の
当該脂肪乳剤の液性は、pH7.0であった。
【0032】実施例4 オレイン酸を0.24g添加した以外は、実施例3と同
様に処理して平均粒子径38nmの乳剤粒子からなる脂
肪乳剤を得、これから本発明に係る凍結乾燥製剤を得
た。凍結乾燥状態は、極めて良好で一切の欠け、割れ、
収縮等の不良は認められなかった。注射用水を添加して
再溶解(1mlの脂肪乳剤に再構築)したところ、溶解
はきわめて速やかに終了し、再溶解後の乳剤粒子の平均
粒子径及び粒子径分布にほとんど変化は認められず凍結
乾燥前の脂肪乳剤をほぼ復元した。なお、再溶解後の乳
剤粒子の平均粒子径は40nmであった。pH7.0の
蒸留水で1mlの脂肪乳剤に再構築した直後の当該脂肪
乳剤の液性は、pH6.9であった。
【0033】実施例5 精製卵黄レシチンを3gにした以外は、実施例3と同様
に処理して平均粒子径42nmの乳剤粒子からなる脂肪
乳剤を得、これから本発明に係る凍結乾燥製剤を得た。
凍結乾燥状態は、極めて良好で一切の欠け、割れ、収縮
等の不良は認められなかった。注射用水を添加して再溶
解(1mlの脂肪乳剤に再構築)したところ、溶解はき
わめて速やかに終了し、再溶解後の乳剤粒子の平均粒子
径及び粒子径分布にほとんど変化は認められず凍結乾燥
前の脂肪乳剤をほぼ復元した。なお、再溶解後の乳剤粒
子の平均粒子径は41nmであった。pH7.0の蒸留
水で1mlの脂肪乳剤に再構築した直後の当該脂肪乳剤
の液性は、pH6.8であった。
【0034】実施例6 精製卵黄レシチンを大豆レシチンにした以外は、実施例
3と同様に処理して平均粒子径43nmの乳剤粒子から
なる脂肪乳剤を得、これから本発明に係る凍結乾燥製剤
を得た。凍結乾燥状態は、極めて良好で一切の欠け、割
れ、収縮等の不良は認められなかった。注射用水を添加
して再溶解(1mlの脂肪乳剤に再構築)したところ、
溶解はきわめて速やかに終了し、再溶解後の乳剤粒子の
平均粒子径及び粒子径分布にほとんど変化は認められず
凍結乾燥前の脂肪乳剤をほぼ復元した。なお、再溶解後
の乳剤粒子の平均粒子径は45nmであった。pH7.
0の蒸留水で1mlの脂肪乳剤に再構築した直後の当該
脂肪乳剤の液性は、pH7.3であった。
【0035】実施例7 pHを6.5にした以外は、実施例3と同様に処理して
平均粒子径35nmの乳剤粒子からなる脂肪乳剤を得、
これから本発明に係る凍結乾燥製剤を得た。凍結乾燥状
態は、極めて良好で一切の欠け、割れ、収縮等の不良は
認められなかった。注射用水を添加して再溶解(1ml
の脂肪乳剤に再構築)したところ、溶解はきわめて速や
かに終了し、再溶解後の乳剤粒子の平均粒子径及び粒子
径分布にほとんど変化は認められず凍結乾燥前の脂肪乳
剤をほぼ復元した。なお、再溶解後の乳剤粒子の平均粒
子径は35nmであった。pH7.0の蒸留水で1ml
の脂肪乳剤に再構築した直後の当該脂肪乳剤の液性は、
pH6.5であった。
【0036】実施例8 pHを7.5に調整した以外は、実施例3と同様に処理
して平均粒子径34nmの乳剤粒子からなる脂肪乳剤を
得、これから本発明に係る凍結乾燥製剤を得た。凍結乾
燥状態は、極めて良好で一切の欠け、割れ、収縮等の不
良は認められなかった。注射用水を添加して再溶解(1
mlの脂肪乳剤に再構築)したところ、溶解はきわめて
速やかに終了し、再溶解後の乳剤粒子の平均粒子径及び
粒子径分布にほとんど変化は認められず凍結乾燥前の脂
肪乳剤を復元した。なお、再溶解後の乳剤粒子の平均粒
子径は36nmであった。pH7.0の蒸留水で1ml
の脂肪乳剤に再構築した直後の当該脂肪乳剤の液性は、
pH7.4であった。
【0037】比較例1 pHを6.0に調整した以外は、実施例3と同様に処理
して平均粒子径35nmの乳剤粒子からなる脂肪乳剤を
得、これから凍結乾燥製剤を得た。なお、pH7.0の
蒸留水で1mlの脂肪乳剤に再構築した直後の当該脂肪
乳剤の液性は、pH6.1であった。 比較例2 pHを5.0に調整した以外は、実施例3と同様に処理
して平均粒子径34nmの乳剤粒子からなる脂肪乳剤を
得、これから凍結乾燥製剤を得た。なお、pH7.0の
蒸留水で1mlの脂肪乳剤に再構築した直後の当該脂肪
乳剤の液性は、pH5.1であった。 比較例3 pHを8.5に調整した以外は、実施例3と同様に処理
して平均粒子径36nmの乳剤粒子からなる脂肪乳剤を
得、これから凍結乾燥製剤を得た。なお、pH7.0の
蒸留水で1mlの脂肪乳剤に再構築した直後の当該脂肪
乳剤の液性は、pH8.4であった。
【0038】試験例1 保存安定性試験(1) 実施例3、7、8と比較例1、2、3の各凍結乾燥製剤
について、40℃で1カ月保存後のPGE1 残存率を調
べた。その結果を表1に示す。なお、PGE1残存率
は、保存期間経過後、各凍結乾燥製剤に注射用水を加え
再溶解(1mlの脂肪乳剤に再構築)したものについて
調べた。
【0039】
【表1】
【0040】表1に示すように、凍結乾燥前脂肪乳剤を
弱酸性領域(pH5.0、6.0)や弱アルカリ性領域
(pH8.5)に調整してから製造された凍結乾燥製剤
中のPGE1 に比べて、凍結乾燥前脂肪乳剤を中性領域
(pH6.5〜7.5)に調整してから製造された本発
明凍結乾燥製剤中のPGE1 の安定性は著しく高かっ
た。
【0041】試験例2 保存安定性試験(2) 実施例3で得られた本発明に係る凍結乾燥製剤につい
て、市販の脂肪乳剤(リプル(登録商標))とともに、
40℃で1週間保存後のPGE1 残存率を調べた。その
結果を表2に示す。なお、実施例3の本発明凍結乾燥製
剤のPGE1 残存率は、保存期間経過後、当該凍結乾燥
製剤に注射用水を加え再溶解(1mlの脂肪乳剤に再構
築)したものについて調べた。
【0042】
【表2】
【0043】表2に示すように、実施例3の本発明凍結
乾燥製剤に含有されているPGE1の安定性は、市販の
脂肪乳剤に含有されているPGE1 の安定性と比較して
著しく高かった。
【0044】
【発明の効果】本発明に係るPGE1 含有凍結乾燥製剤
は、凍結乾燥前脂肪乳剤の液性を中性領域に調整しない
脂肪乳剤から導かれたPGE1 含有凍結乾燥製剤に比べ
てPGE1 の安定性が著しく高い。また、本発明では、
凍結乾燥前脂肪乳剤の液性を中性領域にしているので、
脂肪乳剤中の加水分解による遊離脂肪酸の増加を抑えら
れ、脂肪乳剤粒子の安定性(粒子径及び粒子径分布の維
持)も高い。乳剤粒子の平均粒子径が5〜70nmであ
る脂肪乳剤から導かれた本発明凍結乾燥製剤は、市販さ
れている液状タイプの脂肪乳剤と比べて、水分を含まな
いこと(PGE1 の加水分解等の抑制)及び凍結乾燥前
にろ過滅菌が可能なこと(加熱滅菌によるPGE1 の不
必要な熱分解の抑制)などから保存性・安定性が極めて
優れており、また不純物(分解物)が顕著に少ない。以
上のように本発明によれば高品質のPGE1 含有医薬品
を提供することができる。

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロスタグランジンE1(PGE1)、油成
    分、乳化剤、及び水を含み液性(pH)が中性領域の範
    囲内である脂肪乳剤から導かれる、PGE1 含有凍結乾
    燥製剤。
  2. 【請求項2】 油成分の含有率が0.1〜30w/v%
    の範囲内であり、乳化剤の含有率が0.01〜30w/
    v%の範囲内である請求項1記載の脂肪乳剤から導かれ
    る当該請求項1記載のPGE1 含有凍結乾燥製剤。
  3. 【請求項3】 脂肪乳剤粒子の平均粒子径が5〜70n
    mの範囲内である請求項1又は2記載の脂肪乳剤から導
    かれる当該請求項1又は2記載のPGE1 含有凍結乾燥
    製剤。
  4. 【請求項4】 油成分と乳化剤との重量比(油成分/乳
    化剤)が0.8〜1.2の範囲内である請求項3記載の
    脂肪乳剤から導かれる当該請求項3記載のPGE1 含有
    凍結乾燥製剤。
  5. 【請求項5】 油成分が植物油又はトリグリセライドで
    あり、乳化剤がリン脂質又は非イオン性界面活性剤であ
    る請求項1〜4のいずれかに記載の脂肪乳剤から導かれ
    る当該請求項1〜4記載のPGE1 含有凍結乾燥製剤。
  6. 【請求項6】 植物油が大豆油であり、リン脂質が卵黄
    レシチンである請求項5記載の脂肪乳剤から導かれる当
    該請求項5記載のPGE1 含有凍結乾燥製剤。
  7. 【請求項7】 液性がpH6.5〜7.5の範囲内であ
    る請求項1〜6のいずれかに記載の脂肪乳剤から導かれ
    る当該請求項1〜6記載のPGE1 含有凍結乾燥製剤。
  8. 【請求項8】 さらに糖類を含む請求項1〜7のいずれ
    かに記載の脂肪乳剤から導かれる当該請求項1〜7記載
    のPGE1 含有凍結乾燥製剤。
  9. 【請求項9】 糖類の含有率が1〜30w/v%の範囲
    内である請求項8記載の脂肪乳剤から導かれる当該請求
    項8記載のPGE1 含有凍結乾燥製剤。
  10. 【請求項10】 糖類がマルトースである請求項8又は
    9記載の脂肪乳剤から導かれる当該請求項8又は9記載
    のPGE1 含有凍結乾燥製剤。
  11. 【請求項11】 さらに脂肪酸及び/又はコレステロー
    ルを含む請求項1〜10のいずれかに記載の脂肪乳剤か
    ら導かれる当該請求項1〜10記載のPGE1含有凍結
    乾燥製剤。
  12. 【請求項12】 プロスタグランジンE1(PGE1)、油
    成分、及び乳化剤を含有し、pH7.0の水で再構築
    (復元)した直後の液性(pH)が中性領域の範囲内で
    あることを特徴とするPGE1 含有凍結乾燥製剤。
  13. 【請求項13】 再溶解後の油成分の含有率が0.1〜
    30w/v%の範囲内であり、乳化剤の含有率が0.0
    1〜30w/v%の範囲内である請求項12記載のPG
    1 含有凍結乾燥製剤。
  14. 【請求項14】 再溶解後の脂肪乳剤粒子の平均粒子径
    が5〜70nmの範囲内である請求項12又は13記載
    のPGE1 含有凍結乾燥製剤。
  15. 【請求項15】 再溶解後の油成分と乳化剤との重量比
    (油成分/乳化剤)が0.8〜1.2の範囲内である請
    求項14記載のPGE1 含有凍結乾燥製剤。
  16. 【請求項16】 油成分が植物油又はトリグリセライド
    であり、乳化剤がリン脂質又は非イオン性界面活性剤で
    ある請求項12〜15のいずれかに記載のPGE1 含有
    凍結乾燥製剤。
  17. 【請求項17】 植物油が大豆油であり、リン脂質が卵
    黄レシチンである請求項16記載のPGE1 含有凍結乾
    燥製剤。
  18. 【請求項18】 pH7.0の水で再構築した直後の液
    性がpH6.5〜7.5の範囲内である請求項12〜1
    7のいずれかに記載のPGE1 含有凍結乾燥製剤。
  19. 【請求項19】 さらに糖類を含む請求項12〜18の
    いずれかに記載のPGE1 含有凍結乾燥製剤。
  20. 【請求項20】 再溶解後の糖類の含有率が1〜30w
    /v%の範囲内である請求項19記載の脂肪乳剤から導
    かれるPGE1 含有凍結乾燥製剤。
  21. 【請求項21】 糖類がマルトースである請求項19又
    は20記載のPGE1含有凍結乾燥製剤。
  22. 【請求項22】 さらに脂肪酸及び/又はコレステロー
    ルを含む請求項12〜21のいずれかに記載のPGE1
    含有凍結乾燥製剤。
  23. 【請求項23】 プロスタグランジンE1(PGE1)、油
    成分、乳化剤、及び水を含む、液性(pH)が中性領域
    の範囲内である脂肪乳剤を凍結乾燥することを特徴とす
    るPGE1 含有凍結乾燥製剤の製法。
  24. 【請求項24】 油成分の含有率が0.1〜30w/v
    %の範囲内であり、乳化剤の含有率が0.01〜30w
    /v%の範囲内である請求項23記載の脂肪乳剤を凍結
    乾燥することを特徴とする当該請求項23記載のPGE
    1 含有凍結乾燥製剤の製法。
  25. 【請求項25】 脂肪乳剤粒子の平均粒子径が5〜70
    nmの範囲内である請求項23又は24記載の脂肪乳剤
    を凍結乾燥することを特徴とする当該請求項23又は2
    4記載のPGE1 含有凍結乾燥製剤の製法。
  26. 【請求項26】 油成分と乳化剤との重量比(油成分/
    乳化剤)が0.8〜1.2の範囲内である請求項25記
    載の脂肪乳剤を凍結乾燥することを特徴とする当該請求
    項25記載のPGE1 含有凍結乾燥製剤の製法。
  27. 【請求項27】 油成分が植物油又はトリグリセライド
    であり、乳化剤がリン脂質又は非イオン性界面活性剤で
    ある請求項23〜26のいずれかに記載の脂肪乳剤を凍
    結乾燥することを特徴とする当該請求項23〜26記載
    のPGE1 含有凍結乾燥製剤の製法。
  28. 【請求項28】 植物油が大豆油であり、リン脂質が卵
    黄レシチンである請求項27記載の脂肪乳剤を凍結乾燥
    することを特徴とする当該請求項27記載のPGE1
    有凍結乾燥製剤の製法。
  29. 【請求項29】 液性がpH6.5〜7.5の範囲内で
    ある請求項23〜28のいずれかに記載の脂肪乳剤を凍
    結乾燥することを特徴とする当該請求項23〜28記載
    のPGE1 含有凍結乾燥製剤の製法。
  30. 【請求項30】 さらに糖類を含む請求項23〜29の
    いずれかに記載の脂肪乳剤を凍結乾燥することを特徴と
    する当該請求項23〜29記載のPGE1 含有凍結乾燥
    製剤の製法。
  31. 【請求項31】 糖類の含有率が1〜30w/v%の範
    囲内である請求項30記載の脂肪乳剤を凍結乾燥するこ
    とを特徴とする当該請求項30記載のPGE1含有凍結
    乾燥製剤の製法。
  32. 【請求項32】 糖類がマルトースである請求項30又
    は31記載の脂肪乳剤を凍結乾燥することを特徴とする
    当該請求項30又は31記載のPGE1 含有凍結乾燥製
    剤の製法。
  33. 【請求項33】 さらに脂肪酸及び/又はコレステロー
    ルを含む請求項23〜32のいずれかに記載の脂肪乳剤
    を凍結乾燥することを特徴とする当該請求項23〜32
    記載のPGE1 含有凍結乾燥製剤の製法。
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